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特許73930573次元地図生成装置、3次元地図生成方法、および3次元地図生成プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】3次元地図生成装置、3次元地図生成方法、および3次元地図生成プログラム
(51)【国際特許分類】
   G09B 29/00 20060101AFI20231129BHJP
   G06T 17/05 20110101ALI20231129BHJP
【FI】
G09B29/00 Z
G06T17/05
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022557281
(86)(22)【出願日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 JP2021033531
(87)【国際公開番号】W WO2022080056
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2022-12-19
(31)【優先権主張番号】P 2020174642
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】320008030
【氏名又は名称】藤田 康平
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】藤田 康平
【審査官】比嘉 翔一
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-025706(JP,A)
【文献】特開2020-013351(JP,A)
【文献】特開2006-268053(JP,A)
【文献】韓国登録特許第1559896(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B29/00-29/14
G06T 1/00
G06T11/60-13/80
G06T17/05
G06T19/00-19/20
JSTPlus(JDream3)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部に記憶された高さ情報を含む2次元地図画像データに基づいて、3次元地図画像データを生成する3次元地図生成装置であって、
前記2次元地図画像データを、ユーザ入力により取得した等高線の高さ情報または人工物の高さ情報である前記高さ情報に応じた3次元に展開する展開部と、
前記展開部により3次元に展開された等高線と交差し、かつ地図上の屈曲箇所を囲むように、ユーザより指定されたループを構成し、または、前記展開部により3次元に展開された前記人工物に沿ってユーザより指定されたループを構成し、前記展開部により3次元に展開された前記人工物が立体交差する場合には、前記立体交差する箇所に切込みを形成し、前記切込みの箇所を上下方向に移動することにより前記立体交差したループを結合させるループ構成部と、
前記構成されたループに基づいて、3次元空間に面を形成することにより前記3次元地図画像データを生成する面形成部と、
を備えたことを特徴とする3次元地図生成装置。
【請求項2】
前記ループは、3本線により形成されており、
前記面形成部は、前記3本線で形成される2つの線間を埋めるように面を形成する
ことを特徴とする請求項1記載の3次元地図生成装置。
【請求項3】
前記面形成部は、
前記ループにより閉じられた内部領域を矩形の面で形成する
ことを特徴とする請求項1記載の3次元地図生成装置。
【請求項4】
前記ループは、3本線により形成されており、前記人工物が1対の前記3本線で表現された道路である場合、
前記面形成部は、前記3本線で形成される2つの線間を埋めるように面を形成し、
前記ループ構成部は、
前記切込みの箇所において、前記3本線で形成される2面のうち外側の面を結合することにより、前記立体交差したループを結合させる
ことを特徴とする請求項記載の3次元地図生成装置。
【請求項5】
記憶部に記憶された高さ情報を含む2次元地図画像データに基づいて、3次元地図画像データを生成するコンピュータが以下のステップを実行する3次元地図生成方法であって、
前記2次元地図画像データを、ユーザ入力により取得した等高線の高さ情報または人工物の高さ情報である前記高さ情報に応じた3次元に展開する展開ステップと、
前記展開ステップにより3次元に展開された等高線と交差し、かつ地図上の屈曲箇所を囲むように、ユーザより指定されたループを構成し、または、前記展開ステップにより3次元に展開された前記人工物に沿ってユーザより指定されたループを構成し、前記展開ステップにより3次元に展開された前記人工物が立体交差する場合には、前記立体交差する箇所に切込みを形成し、前記切込みの箇所を上下方向に移動することにより前記立体交差したループを結合させるループ構成ステップと、
前記構成されたループに基づいて、3次元空間に面を形成することにより前記3次元地図画像データを生成する面形成ステップと、
を有することを特徴とする3次元地図生成方法。
【請求項6】
記憶部に記憶された高さ情報を含む2次元地図画像データに基づいて、3次元地図画像データを生成する3次元地図生成装置が実行する3次元地図生成プログラムであって、
前記2次元地図画像データを、ユーザ入力により取得した等高線の高さ情報または人工物の高さ情報である前記高さ情報に応じた3次元に展開する展開ステップと、
前記展開ステップにより3次元に展開された等高線と交差し、かつ地図上の屈曲箇所を囲むように、ユーザより指定されたループを構成し、または、前記展開ステップにより3次元に展開された前記人工物に沿ってユーザより指定されたループを構成し、前記展開ステップにより3次元に展開された前記人工物が立体交差する場合には、前記立体交差する箇所に切込みを形成し、前記切込みの箇所を上下方向に移動することにより前記立体交差したループを結合させるループ構成ステップと、
前記構成されたループに基づいて、3次元空間に面を形成することにより前記3次元地図画像データを生成する面形成ステップと、
を前記3次元地図生成装置に実行させることを特徴とする3次元地図生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次元地図から簡易に3次元地図を生成する3次元地図生成装置、3次元地図生成方法、および3次元地図生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、2次元地図では、地物表面の高さの情報は標高点や等高線等で表されている。
【0003】
この2次元地図に含まれる標高点や等高線等は、一部の地形の高低起伏を表しているので、これらを用いて3次元化したとしても、例えば、岩山の表面状態などリアルな地形を表現することは困難であった。
【0004】
そこで、作業員が現地にて水準測量により地物表面の高さデータを取得することが行われている。また、航空写真を用いたステレオマッチングや、全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)を装備した航空機等を使った上空からのレーザ計測により標高データを取得する手法も知られている。
【0005】
また、近年においては、レーザスキャナを含む計測システムを車両に搭載し、地物の三次元形状を把握するモービルマッピングシステム(Mobile Mapping System:MMS)が用いられるようになっている。
【0006】
特許文献1には、地物表面を計測して取得された点群の三次元座標データに基づき、二次元地図データにて線分で表される地物の形状線に標高を付与し三次元地物形状線を生成する装置が記載されている。
【0007】
また、特許文献2には、等高線データに対し、その左右どちら側の標高が高いか、等高線データが左右どちら側に突き出すかを判定し、等高線データに沿って、斜面の水平断面形を分類する地形データ処理方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2020-13351号公報
【文献】特開2006-268053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、地物表面を計測して三次元座標データを取得する必要があり、この作業が非常に大きな作業量となっていた。
【0010】
また、特許文献2に記載の技術では、等高線データに対し、その左右どちら側の標高が高いか、等高線データが左右どちら側に突き出すかを判定し、等高線データに沿って、斜面の水平断面形を分類するが、そのために、ある等高線データのあるデータ点から標高が1ランク低いか高い等高線データへ最短距離の線を引いて交点を求め、前記あるデータ点を始点としそれより一つ小さいデータ点を終点とするベクターγと、前記あるデータ点を始点とし前記交点を終点とするベクターβ、β´との外積、及び前記ベクターβ、β´と、前記あるデータ点を始点としそれより一つ大きいデータ点を終点とするベクターαとの外積を演算し、前記ベクターの両外積がともに正又は負であるとき、前記交点が等高線データの右側左側に位置すると判断し、前記参照点より前記ポイント番号が一つ小さいデータ点を始点とし、参照点を終点とするベクターと前記ベクターγにより、参照点が等高線データの左右どちらに突き出ているかを判定する。この処理は、CPUにとって演算負荷が大きく、処理時間が長くなり、また、生成されたデータも大きくなっていた。
【0011】
3次元地図は、道路工事用やハザードマップなどに用いられる場合には、正確性が非常に重要となる。その一方、ゲームや観賞用画像などに用いられる場合、正確性より応答性が重視される場合がある。このような場合、演算負荷が高かったり、データ量が大きかったりすると、応答速度が低下するためこれらの用途に用いることが困難となっていた。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、2次元地図から簡易に応答性の高い3次元地図を生成する3次元地図生成装置、3次元地図生成方法、および3次元地図生成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を解決するため、本発明に係る3次元地図生成装置の第1の特徴は、
記憶部に記憶された高さ情報を含む2次元地図画像データに基づいて、3次元地図画像データを生成する3次元地図生成装置であって、
前記2次元地図画像データを、前記高さ情報に応じた3次元に展開する展開部と、
前記展開部により3次元に展開された高さ情報に基づいてユーザより指定されたループを構成するループ構成部と、
前記構成されたループに基づいて、3次元空間に面を形成することにより前記3次元地図画像データを生成する面形成部と、
を備えたことにある。
【0014】
本発明に係る3次元地図生成装置の第2の特徴は、
前記高さ情報は等高線であり、
前記展開部は、
前記2次元地図画像データに基づいて、前記等高線を3次元に展開し、
前記ループ構成部は、
前記展開部により3次元に展開された等高線と交差し、かつ地図上の屈曲箇所を囲むように、ユーザより指定されたループを構成し、
前記面形成部は、
前記構成されたループと前記3次元に展開された等高線とに基づいて、3次元空間に面を形成することにより前記3次元地図画像データを生成する
ことにある。
【0015】
本発明に係る3次元地図生成装置の第3の特徴は、
前記ループは、3本線により形成されており、
前記面形成部は、前記3本線で形成される2つの線間を埋めるように面を形成する
ことにある。
【0016】
本発明に係る3次元地図生成装置の第4の特徴は、
前記面形成部は、
前記ループにより閉じられた内部領域を矩形の面で形成する
ことにある。
【0017】
本発明に係る3次元地図生成装置の第5の特徴は、
前記高さ情報は、人工物の高さ情報であり、
前記展開部は、
前記2次元地図画像データに基づいて、前記人工物の高さ情報を3次元に展開し、
前記ループ構成部は、
前記展開部により3次元に展開された前記人工物に沿ってユーザより指定されたループを構成し、前記展開部により3次元に展開された前記人工物が立体交差する場合には、前記立体交差する箇所に切込みを形成し、前記切込みの箇所を上下方向に移動することにより前記立体交差したループを結合させる
ことにある。
【0018】
本発明に係る3次元地図生成装置の第6の特徴は、
前記ループは、3本線により形成されており、前記人工物が1対の前記3本線で表現された道路である場合、
前記面形成部は、前記3本線で形成される2つの線間を埋めるように面を形成し、
前記ループ構成部は、
前記切込みの箇所において、前記3本線で形成される2面のうち外側の面を結合することにより、前記立体交差したループを結合させる
ことにある。
【0019】
本発明に係る3次元地図生成方法の第1の特徴は、
記憶部に記憶された高さ情報を含む2次元地図画像データに基づいて、3次元地図画像データを生成する3次元地図生成方法であって、
前記2次元地図画像データを、前記高さ情報に応じた3次元に展開する展開ステップと、
前記展開ステップにより3次元に展開された高さ情報に基づいてユーザより指定されたループを構成するループ構成ステップと、
前記構成されたループに基づいて、3次元空間に面を形成することにより前記3次元地図画像データを生成する面形成ステップと、
を有することにある。
【0020】
本発明に係る地物検出プログラムの第1の特徴は、
記憶部に記憶された高さ情報を含む2次元地図画像データに基づいて、3次元地図画像データを生成する3次元地図生成装置が実行する3次元地図生成プログラムであって、
前記2次元地図画像データを、前記高さ情報に応じた3次元に展開する展開ステップと、
前記展開ステップにより3次元に展開された高さ情報に基づいてユーザより指定されたループを構成するループ構成ステップと、
前記構成されたループに基づいて、3次元空間に面を形成することにより前記3次元地図画像データを生成する面形成ステップと、
を前記3次元地図生成装置に実行させることにある。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る3次元地図生成装置、3次元地図生成方法、および3次元地図生成プログラムによれば、2次元地図から簡易に応答性の高い3次元地図を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施例1である3次元地図生成装置の概略構成を示した概略構成図である。
図2】本発明の実施例1である3次元地図生成装置が取得した2次元地図画像データの一例を示した図である。
図3】本発明の実施例1である3次元地図生成装置において、3次元に展開された等高線を側方から見た図である。
図4】本発明の実施例1である3次元地図生成装置が取得した10m間隔2次元地図画像データに、50m間隔の等高線を重畳させた一例を示した図である。
図5】(a)は、10m間隔2次元地図画像データと、50m間隔で3次元に展開された等高線が重畳された図に、ループが構成された例を示した説明図であり、(b)は、説明のために、(a)から等高線とループの一部を描いた図である。
図6】本発明の実施例1である3次元地図生成装置による形成された3次元地図の骨格を示した斜視図である。
図7】本発明の実施例1である3次元地図生成装置による形成された3次元地図の骨格を示した側面図である。
図8】(a)は、図5(a)に示した図に、さらに、ループにより閉じられた内部領域における矩形の面の形成を説明した説明図である。(b)は、説明のために、(a)から等高線とループRと形成された面の一部を描いた図である。
図9】谷折りおよび山折りを説明した図である。図9(a)は、谷折りを説明しており、(b)は山折りを説明している。
図10】本発明の実施例1である3次元地図生成装置において、内部領域を矩形の面で隙間なく敷き詰めることの有効性について説明した図である。
図11】本発明の実施例1である3次元地図生成装置による形成されたワイヤーフレームの3次元地図画像を示した斜視図である。
図12】本発明の実施例1である3次元地図生成装置による形成されたワイヤーフレームの3次元地図画像の一例を示した側面図である。
図13】本発明の実施例1である3次元地図生成装置のソリッド変換手段によりソリッドの状態に変換された3次元地図画像の一例を示した図である。
図14】本発明の実施例1である3次元地図生成装置の3次元地図データ記憶部に記憶された3次元地図画像データに基づいて、モニタ上に表示された3次元地図画像の一例を示した図である。
図15】本発明の実施例1である3次元地図生成装置の処理内容を示したフローチャートである。
図16】本発明の実施例1である3次元地図生成装置の処理内容を示したフローチャートである。
図17】本発明の実施例2である3次元地図生成装置の概略構成を示した概略構成図である。
図18】本発明の実施例2である3次元地図生成装置における処理内容を示したフローチャートである。
図19】本発明の実施例2である3次元地図生成装置における処理内容を示したフローチャートである。
図20】人工物が描かれた50m間隔2次元地図画像データの一例を示した図である。
図21図20に示した50m間隔2次元地図画像データを写真モードで表示した拡大図である。
図22図20に示した50m間隔2次元地図画像データを写真モードで表示した拡大図である。
図23】本発明の実施例2である3次元地図生成装置におけるループ結合処理の処理内容を示したフローチャートである。
図24】立体交差する構造物を模式的に説明した説明図である。
図25】本発明の実施例2である3次元地図生成装置が備えるループ構成手段により切込みが入れられた状態を示した図である。
図26】本発明の実施例2である3次元地図生成装置が備えるループ構成手段により1対の外側の平面をカットした状態を示した図である。
図27】本発明の実施例2である3次元地図生成装置が備えるループ構成手段により切り込みの箇所から下方向に平面が生成された状態を示した図である。
図28】本発明の実施例2である3次元地図生成装置が備えるループ構成手段が外側頂点を下げた状態を示した図である。
図29】本発明の実施例2である3次元地図生成装置が備えるループ構成手段が外側ループを結合させた状態を示した図である。
図30】本発明の実施例2である3次元地図生成装置が備えるループ構成手段が上限の頂点を指定した状態を示した図である。
図31】本発明の実施例2である3次元地図生成装置が備えるループ構成手段が頂点を結合した状態を示した図である。
図32】本発明の実施例2である3次元地図生成装置が備えるループ構成手段が内側の頂点を指定した状態を示した図である。
図33】本発明の実施例2である3次元地図生成装置が備えるループ構成手段が頂点を結合した状態を示した図である。
図34】本発明の実施例2である3次元地図生成装置が備えるループ構成手段が4か所についてそれぞれ頂点を結合した状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一若しくは同等の部位や構成要素には、同一若しくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
【0024】
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0025】
<本発明の実施例1>
以下、本発明の実施例1である3次元地図生成装置について説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施例1である3次元地図生成装置の概略構成を示した概略構成図である。
【0027】
図1に示すように、3次元地図生成装置1は、入力デバイス2と、モニタ3と、ネットワーク5と接続されている。
【0028】
入力デバイス2は、マウスやキーボード等の入力部を備えており、ユーザ操作により入力信号を生成して3次元地図生成装置1へ供給する。
【0029】
モニタ3は、有機EL(electroluminescence)ディスプレイや、液晶ディスプレイ等の画像出力装置を備え、2次元地図画像データに基づいて2次元地図を表示したり、3次元地図生成装置1により生成された3次元地図データに基づいて3次元地図を表示したりする。
【0030】
ネットワーク5は、インターネットを含み、2次元地図画像データを提供しているサイト等に接続されている。3次元地図生成装置1は、ネットワーク5を介して、例えば、国土地理院のサイトなどから2次元地図画像データを受信することができる。
【0031】
3次元地図生成装置1は、CPUやメモリなどを有するコンピュータで構成され、このコンピュータに3次元地図生成プログラムがインストールされることにより、その機能上、画像データ取得手段101と、画像データ記憶部102と、等高線展開手段103と、ループ構成手段104と、面形成手段105と、ソリッド変換手段106と、ペイント手段107と、3次元地図データ記憶部108と、表示制御手段109とを有する。等高線展開手段103と、ループ構成手段104と、面形成手段105と、ソリッド変換手段106と、ペイント手段107と、表示制御手段109とは、入力デバイス2からの操作信号を受け付ける。なお、3次元地図生成プログラムを実行する上で、3DのCGソフトウェアが実行されている。
【0032】
画像データ取得手段101は、ネットワーク5を介して、例えば、国土地理院のサイトにアクセスし、50m間隔で等高線が描かれた50m間隔2次元地図画像データや、10m間隔で等高線が描かれた10m間隔2次元地図画像データを受信する。
【0033】
画像データ記憶部102は、画像データ取得手段101が受信した2次元地図画像データ(50m間隔2次元地図画像データおよび10m間隔2次元地図画像データ)を記憶する。
【0034】
等高線展開手段103は、画像データ記憶部102に記憶された2次元地図画像データに基づいて、等高線を3次元に展開する。
【0035】
まず、等高線展開手段103は、表示制御手段109に指示して、50m間隔2次元地図画像データをモニタ3上に表示させる。ユーザは、入力デバイス2を用いて、50m間隔2次元地図画像データに描かれている等高線に沿ってトレースするように点と直線で折れ線状に等高線を描画する。そして、ユーザは、2次元地図画像データに描かれている等高線に記載されている標高に基づいて、描いた等高線に対してZ軸の値を入力する。
【0036】
この操作により、描かれた等高線に対して、X-Y情報だけでなく、Z軸の値、すなわち高さ情報が与えられる。
【0037】
このようにして、等高線展開手段103は、ユーザ操作に基づいて、2次元地図画像データに描かれている等高線を3次元に展開する。
【0038】
図2は、2次元地図画像データの一例を示した図である。
【0039】
図2に示すように、等高線T101は、Z軸の値を入力されて描かれることで3次元に展開された等高線である。等高線T101は、等高線T101の標高を示すH101が標高2479(m)を示している。そこで、ユーザは、等高線T101の標高として、「2450」(m)を等高線T101の高さ情報として与える。
【0040】
この図では、50m間隔2次元地図画像データに基づいて3次元に展開されているので、等高線T101に隣接する等高線T102は、標高「2500」(m)が高さ情報として与えられる。
【0041】
図3は、3次元に展開された等高線を側方から見た図である。
【0042】
図3に示す等高線T101や等高線T102のように、50m間隔で等高線が描かれており、高さ情報を有することがわかる。
【0043】
さらに、等高線展開手段103は、10m間隔2次元地図画像データを、50m間隔で3次元に展開された等高線のサイズと一致させて読み込む。そして、等高線展開手段103は、表示制御手段109に指示して、読み込んだ10m間隔2次元地図画像データに、50m間隔で描画された等高線を重畳させてモニタ3上に表示させる。
【0044】
図4は、10m間隔2次元地図画像データに、50m間隔の等高線を重畳させた一例を示した図である。
【0045】
図4に示すように、10m間隔2次元地図画像データは、写真G1と10m間隔の等高線T201とが合成されている。
【0046】
この10m間隔2次元地図画像データに重畳されて、50m間隔で3次元に展開された等高線T101や等高線T102が表示されている。
【0047】
ループ構成手段104は、等高線展開手段103により3次元に展開された等高線と交差し、かつ3次元に展開された地図上の屈曲箇所を囲むように、入力デバイス2のユーザ操作より指定されたループを構成する。
【0048】
図5は、ループの構成を説明した説明図である。(a)は、10m間隔2次元地図画像データと、50m間隔で3次元に展開された等高線が重畳された図に、ループが構成された例を示しており、(b)は、説明のために、(a)から等高線とループの一部を描いた図である。
【0049】
図5(a)に示すように、例えば、写真G1にはS1のような影が現れる箇所がある。この影S1がある箇所は谷になっているはずであるので、その周囲が山になっている可能性が高い。すなわち、影S1と周囲にある山との境界には屈曲する箇所がある可能性が高い。
【0050】
そこで、ユーザは、入力デバイス2を用いて、写真G1と等高線を見ながら屈曲箇所P1を定め、この屈曲箇所P1を囲むようにループRを描く。
【0051】
図5(b)に示すように、ループRは、センターラインRCと、外側ラインROと、内側ラインRIとの3本の折れ線で構成されている。ユーザは、入力デバイス2を用いて、直線をつなぎ合わせながらループさせてセンターラインRCを描画することで、閉じられた領域を形成する。
【0052】
図5(b)に示した例では、ユーザは、3次元に展開された等高線T101,T102,T103と交差し、かつ3次元に展開された地図上の屈曲箇所P1を囲むように、入力デバイス2を操作すると、ループ構成手段104は、等高線展開手段103により3次元に展開された等高線と交差し、かつ3次元に展開された地図上の屈曲箇所を囲むようにループRを構成する。ここで、ループRは、3次元に展開された等高線T101,T102,T103と直交するように構成されることが好ましい。
【0053】
ユーザ操作によって、センターラインRCが描画され閉領域が形成されることにより、外側ラインROと、内側ラインRIとが自動的に描画される。センターラインRCと、外側ラインROと、内側ラインRIとは描画された後に、位置変更など編集することができる。
【0054】
面形成手段105は、ループ構成手段104により構成されたループRと3次元に展開された等高線とに基づいて、3次元空間に面を形成することにより3次元地図画像データを生成する。
【0055】
まず、面形成手段105は、ループRを構成するセンターラインRCと、外側ラインROと、内側ラインRIとの3本線で形成される2つの線間を埋めるように面を形成する。
【0056】
例えば、面形成手段105は、等高線T102と、等高線T103と、センターラインRCと、外側ラインROとで囲まれた領域に面F1を形成する。さらに、面形成手段105は、等高線T102と、等高線T103と、センターラインRCと、内側ラインRIとで囲まれた領域に面F2を形成する。
【0057】
また、等高線と交差していない箇所にも面を形成することができる。例えば、ユーザ操作により、外側ラインRO上の点P2と、センターラインRC上の点P3とを直線で結び、センターラインRC上の点P3と、内側ラインRI上の点P4とを直線で結ぶことができる。
【0058】
これにより、面F3および面F4を形成することができる。
【0059】
なお、図5(b)に示した図では、点P2と点P4とを結んだ直線より、点P3は紙面左下方向に位置している。点P2、点P3、点P4は、同じ高さであるため、面F3と面F4とで、谷を表現し、かつ、点P7より点P2の方が高いことを表現している。
【0060】
また、センターラインRCと内側ラインRIとの線間隔、およびセンターラインRCと外側ラインROとの線間隔は、勾配を示している。線間隔が広いほど勾配が緩やかであり、線間隔が狭いほど勾配がきつくなるように認識される。例えば、センターラインRCと内側ラインRIとの線間隔が狭く、センターラインRCと外側ラインROとの線間隔が広い場合、センターラインRC付近から内側に向けて急勾配となっていると認識される。
【0061】
より具体的には、面形成手段105は、谷線(落水線、勾配ベクトル(勾配ベクトルは等高線に90度で、直交させる))を折紙でいう谷折り(凹形状)としてとりだす。
【0062】
次に、面形成手段105は、屈折箇所(黒い影が出やすい、臨界点、勾配ベクトルが発散する点)しているところを抽出して、この屈折箇所を囲むように谷線の一方の端部と他方の端部とを結合する。
【0063】
面形成手段105は、初めの谷線と後の谷線が出会う所を見つけて、初めの谷線と反対側の谷線と結合する。これにより折紙の谷折りのループRが出来上がる。
【0064】
ループRの内部の面張りは、基本的にはループRの内部を折紙でいう山折り(凸形状)で面を張る。これにより尾根が現象してくる。
【0065】
なお、点P5は、センターラインRC上の点であり、この点P5からセンターラインRCが3本に分岐している。このようにセンターラインRCを分岐させることにより、ループを隣接させて描くことができる。
【0066】
このようにして、ループ構成手段104は、等高線展開手段103により3次元に展開された等高線と交差し、かつ3次元に展開された地図上の屈曲箇所を囲むように、入力デバイス2のユーザ操作より指定されたループRを次々に構成し、面形成手段105は、ループRを構成するセンターラインRCと、外側ラインROと、内側ラインRIとの3本線で形成される2つの線間を埋めるように面を形成する。
【0067】
これにより、図6および図7に示すような3次元地図の骨格を形成することができる。
【0068】
図6は、本発明の実施例1である3次元地図生成装置1による形成された3次元地図の骨格を示した斜視図であり、図7は、本発明の実施例1である3次元地図生成装置1による形成された3次元地図の骨格を示した側面図である。
【0069】
図6および図7に示すように、山や谷が、複数のループで表現されていることがわかる。
【0070】
また、面形成手段105は、ループにより閉じられた内部領域を矩形の面で形成する。
【0071】
図8は、ループにより閉じられた内部領域における矩形の面の形成を説明した説明図である。(a)は、図5(a)に示した図に、さらに、ループRにより閉じられた内部領域に矩形の面を形成した例を示した図であり、(b)は、説明のために、(a)から等高線とループRと形成された面の一部を描いた図である。
【0072】
図8(b)に示すように、ユーザは、入力デバイス2を用いて、ループRの内部、すなわち、内側ラインRIの内側を矩形で隙間なく敷き詰めていく。
【0073】
問えば、点P11,点P12,点P13,点P14の4点で囲まれた領域は矩形となっているので、面形成手段105は、この領域に矩形の面F11を形成する。
【0074】
また、点P15および点P16を設けることで、点P11,点P15,点P16,点P14の4点で囲まれた領域に対して、面形成手段105は、この領域に矩形の面F12を形成する。点P15と点P16と点P17とが同一のZ座標であり、面F12を折紙でいう山折り(凸形状)で面を張ることで、点P14と点P16とで尾根が形成される。面F11を折紙でいう山折り(凸形状)で面を張ることで、点P14と点P13とで尾根が形成される。
【0075】
図9は、谷折りおよび山折りを説明した図である。図9(a)は、谷折りを説明しており、(b)は山折りを説明している。
【0076】
図9(a)に示す点P21,点P22,点P23が同じ標高(同一のZ座標)であり、点P24,点P25,点P26が同じ標高であるとする。そして、点P21は点P24より標高が高く、点P22は点P25より標高が高く、点P23は点P26より標高が高いとする。点P22は、点P21と点P23とを結んだL1と、点P22と点P25とを通過する直線L2との交点である点P29より、標高が高い側(紙面上方)にある。上述したように、点P21,点P22,点P23は同じ標高であるので、点P29は、点P21および点P23より標高が低いことになる。
【0077】
そのため、点P21,点P22,点P25,点P24を頂点とする矩形の面F21と、点P22,点P23,点P26,点P25を頂点とする面F22とで谷折り(凹形状)が形成されることになる。
【0078】
図9(b)に示す点P31,点P32,点P33が同じ標高であり、点P34,点P35,点P36が同じ標高であるとする。そして、点P31は点P34より標高が高く、点P32は点P35より標高が高く、点P33は点P36より標高が高いとする。点P32は、点P31と点P33とを結んだL3と、点P32と点P35とを通過する直線L4との交点である点P39より、標高が低い側(紙面下方)にある。上述したように、点P31,点P32,点P33は同じ標高であるので、点P39は、点P31および点P33より標高が高いことになる。
【0079】
そのため、点P31,点P32,点P35,点P34を頂点とする矩形の面F31と、点P32,点P33,点P36,点P35を頂点とする面F32とで山折り(凸形状)が形成されることになる。
【0080】
このようにして、面形成手段105は、ループRにより閉じられた内部領域を矩形の面で隙間なく敷き詰める。これにより、ループRで囲むことによって、尾根があるであろう場所が現象してくることになる。
【0081】
図10は、内部領域を矩形の面で隙間なく敷き詰めることの有効性について説明した図である。
【0082】
図10(a)は、3次元空間の点Q1,点Q2,点Q3,点Q4の4点で平面E1と平面E2とを表している。具体的には、点Q1,点Q2,点Q3で形成された平面E1と、点Q1,点Q3,点Q4で形成された平面E2とを表している。
【0083】
この平面を滑らかな曲線とするために、点数を増加させる。
【0084】
図10(b)は、3次元空間の点Q1,点Q2,点Q3,点Q4の4点を用いて、その内部領域を矩形で張り合わせることで形成した図である。
【0085】
このように、内部領域を矩形で張り合わせることで図10(b)に示すような滑らかな曲面を形成することができる。
【0086】
図10(c)は、図10(a)と同様に、3次元空間の点Q1,点Q2,点Q3,点Q4の4点で平面E1と平面E2とを表している。
【0087】
この図10(c)に示した3次元空間の点Q1,点Q2,点Q3,点Q4の4点を用いて、その内部領域を三角形で張り合わせた図形を、図10(d)に示す。
【0088】
図10(d)に示すように、内部領域を三角形で張り合わせると、滑らかな曲面を形成することができず、平面E1と、平面E2とがそのまま形成される。
【0089】
本実施形態では、最終的に滑らかな曲面を形成することを目的としている。そのため、図10(c)に示すように、面形成手段105は、ループRにより閉じられた内部領域を矩形の面で隙間なく敷き詰めることにより、ワイヤーフレームの3次元地図画像データを生成する。
【0090】
このように、3D空間において、三角形は折り曲げたりひねったりできない完全な平面であるので、内部領域を三角形で張り合わせると、滑らかな曲面を形成することができない。その一方、矩形は折り曲げたりひねったりできるので、内部領域を矩形の面で隙間なく敷き詰めた場合、滑らかなワイヤーフレームの3次元地図画像データを生成することができる。
【0091】
具体的には、面形成手段105は、等高線と、敷き詰められた矩形と、センターラインRCと内側ラインRIとの線間隔と、センターラインRCと外側ラインROとの線間隔とに基づいて、内部領域が盛り上がるように山を形成する。例えば、面形成手段105は、等高線の値が高いほどZ座標が高くなるように、敷き詰められた矩形の面積が小さいほど山の頂点に近くなるように、センターラインRCと内側ラインRIとの線間隔およびセンターラインRCと外側ラインROとの線間隔が、広いほど勾配が緩やかであり、狭いほど勾配がきつくなるように内部領域が盛り上がるように山を形成する。
【0092】
これにより、図11および図12に示すようなワイヤーフレームの3次元地図画像データを生成することができる。
【0093】
図11は、本発明の実施例1である3次元地図生成装置1による形成されたワイヤーフレームの3次元地図画像を示した斜視図である。図12は、本発明の実施例1である3次元地図生成装置1による形成されたワイヤーフレームの3次元地図画像の一例を示した側面図である。
【0094】
図11および図12に示すように、ループの内部まで面が張られていることがわかる。
【0095】
ソリッド変換手段106は、3DのCGソフトウェアの機能を用いて、3次元地図画像データをワイヤーフレームの状態からソリッドの状態に変換する。
【0096】
図13は、本発明の実施例1である3次元地図生成装置1のソリッド変換手段106によりソリッドの状態に変換された3次元地図画像の一例を示した図である。
【0097】
図13に示すように、図11に示したワイヤーフレームの状態からソリッドの状態に変換されている。
【0098】
ペイント手段107は、ソリッドの状態に変換された3次元地図画像データに対して、例えば、頂点ペイントを用いて着色する。
【0099】
3次元地図データ記憶部108は、ペイント手段107により着色された3次元地図画像データを記憶する。
【0100】
表示制御手段109は、図示しないが、表示制御手段109は、等高線展開手段103と、ループ構成手段104と、面形成手段105と、ソリッド変換手段106と、ペイント手段107と接続されており、それぞれからの指示に基づいてモニタ3上に各種画面を表示させる。
【0101】
また、表示制御手段109は、3次元地図データ記憶部108に記憶された3次元地図画像データに基づいて、モニタ3上に3次元地図画像を表示させる。
【0102】
図14は、3次元地図データ記憶部108に記憶された3次元地図画像データに基づいて、モニタ3上に表示された3次元地図画像の一例を示した図である。
【0103】
3DのCGソフトウェアの頂点ペイント機能を用いて、ユーザ操作により頂点の色が指定されると、図14に示すように、色をグラデーションさせて表示させることができ、特に、山肌などをそれらしく表現することができる。
【0104】
<3次元地図生成装置の作用>
図15図16は、本発明の実施例1である3次元地図生成装置1の処理内容を示したフローチャートである。
【0105】
図15に示すように、ステップS101において、等高線展開手段103は、画像データ記憶部102に記憶された50m間隔2次元地図画像データを読み込む。例えば、画像データ取得手段101が、国土地理院がサイト上で公開しているVRML(Virtual Reality Modeling Language)形式の5万分の1の縮尺のテクスチャ画像をダウンロードし、画像データ記憶部102に記憶した50m間隔2次元地図画像データを読み込む。
【0106】
ステップS103において、等高線展開手段103は、縮尺を調整する。具体的には、等高線展開手段103は、前処理として、3DのCGソフトウェアに合わせて、読み込んだ50m間隔2次元地図画像データのデータサイズを拡大する。
【0107】
ステップS105において、ユーザが入力デバイス2から、等高線を点と直線で折れ線状にトレースするとともに、トレースした等高線に高さ情報を設定すると、等高線展開手段103は、等高線に高さ情報に基づいて2次元地図画像データを3次元空間に展開する。
【0108】
例えば、ユーザが、50m間隔2次元地図画像データに記載された標高の値を取り出し、入力デバイス2を用いて、3DのCGソフトウェア内のスケール合わせのための係数を乗算することにより、グローバル座標のZ軸の値として設定する。これを、50m間隔の等高線に対してそれぞれ行うことにより、2次元地図画像データが3次元空間に展開される。
【0109】
ステップS107において、ループ構成手段104は、画像データ記憶部102に記憶された、詳細な10m間隔2次元地図画像データを読み込む。この10m間隔2次元地図画像データは、写真と等高線が合成されている。
【0110】
ステップS109において、ループ構成手段104は、サイズ調整を行う。例えば、10m間隔2次元地図画像データを約0.5倍に縮小することにより、3次元空間に展開された2次元地図画像データにサイズを合わせる。このとき、10m間隔2次元地図画像を見ながら、入力デバイス2を用いて、3次元空間に展開された等高線の頂点を微調整してもよい。
【0111】
ステップS111において、ループ構成手段104は、入力デバイス2からのユーザ操作によりループが指定されたか否かを判定する。
【0112】
ループが指定された場合(ステップS111;YES)、ループ構成手段104は、ループを構成する(ステップS113)。具体的には、ループ構成手段104は、入力デバイス2のユーザ操作より、等高線展開手段103により3次元に展開された等高線と交差し、かつ3次元に展開された地図上の屈曲箇所を囲むようにループRが指定されると、3次元空間上に指定されたループRを構成する。
【0113】
ステップS115において、入力デバイス2のユーザ操作より、ループの構成が完了したと判定された場合(YES)、面形成手段105は、ループ構成手段104により構成されたループと3次元に展開された等高線とに基づいて、ループの3本線間に面張りを行う(ステップS117)。
【0114】
図16に示すように、ステップS121において、面形成手段105は、入力デバイス2のユーザ操作より、ループRにより閉じられた内部領域に矩形の面が張られたか否かを判定する。
【0115】
ステップS121において、ループRにより閉じられた内部領域に矩形の面が張られたと判定された場合(YES)、面形成手段105は、ループRにより閉じられた内部領域に矩形の面を形成する(ステップS123)。
【0116】
ステップS125において、入力デバイス2のユーザ操作より、矩形の面張りを終了する操作がなされたか否かを判定する。
【0117】
矩形の面張りを終了する操作がなされたと判定された場合(ステップS125;YES)、ステップS127において、ソリッド変換手段106は、3次元地図画像データをワイヤーフレームの状態からソリッドの状態に変換する。
【0118】
ステップS129において、ペイント手段107は、ソリッドの状態に変換された3次元地図画像データに対して、例えば、頂点ペイントを用いて着色する。
【0119】
以上のように、本発明の実施例1である3次元地図生成装置1によれば、2次元地図画像データに基づいて、等高線を3次元に展開する等高線展開手段103と、等高線展開手段103により3次元に展開された等高線と交差し、かつ地図上の屈曲箇所を囲むように、ユーザより指定されたループを構成するループ構成手段104と、構成されたループと3次元に展開された等高線とに基づいて、3次元空間に面を形成することにより3次元地図画像データを生成する面形成手段105とを備える。
【0120】
これにより、MMSなどによる点群データを用いることなく、3次元地図画像データを生成することができるので、CPUにとっての演算負荷を大幅に低減し、生成された3次元地図画像データのデータ量も小さくできるので、3次元地図画像データの生成および利用する際の処理時間を短くすることができる。すなわち、2次元地図から簡易に応答性の高い3次元地図を生成することができる。
【0121】
なお、本発明の実施例1では、山および谷を有する山岳を例に挙げて説明したが、これに限らず、建物などの人工物にも適用できる。
【0122】
<本発明の実施例2>
以下、本発明の実施例2である3次元地図生成装置について説明する。本発明の実施例2である3次元地図生成装置では、2次元地図から簡易に応答性のよい建物などの人工物を含む3次元地図を生成する。
【0123】
図17は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置の概略構成を示した概略構成図である。
【0124】
図17に示すように、3次元地図生成装置1Aは、入力デバイス2と、モニタ3と、ネットワーク5と接続されている。このうち、入力デバイス2と、モニタ3と、ネットワーク5とは、本発明の実施例1で説明した入力デバイス2と、モニタ3と、ネットワーク5と同一であるので、説明を省略する。
【0125】
3次元地図生成装置1Aは、CPUやメモリなどを有するコンピュータで構成され、このコンピュータに3次元地図生成プログラムがインストールされることにより、その機能上、画像データ取得手段101と、画像データ記憶部102と、展開手段103Aと、ループ構成手段104Aと、面形成手段105Aと、ソリッド変換手段106と、ペイント手段107と、3次元地図データ記憶部108と、表示制御手段109とを有する。展開手段103Aと、ループ構成手段104Aと、面形成手段105Aと、ソリッド変換手段106と、ペイント手段107と、表示制御手段109とは、入力デバイス2からの操作信号を受け付ける。なお、3次元地図生成プログラムを実行する上で、3DのCGソフトウェアが実行されている。また、画像データ取得手段101と、画像データ記憶部102と、ソリッド変換手段106と、ペイント手段107と、3次元地図データ記憶部108と、表示制御手段109とについては、本発明の実施例1である3次元地図生成装置1が備えるそれぞれの構成と同一であるので、説明を省略する。
【0126】
展開手段103Aは、画像データ記憶部102に記憶された2次元地図画像データに基づいて、人工物の高さ情報を3次元に展開する。ここで、高さ情報とは、2次元地図画像データ上に数値データとして埋め込まれた人工物の高さ情報である。人工物とは、家屋、ビル、道路、橋などの人工の構造物をいう。
【0127】
ループ構成手段104Aは、展開手段103Aにより3次元に展開された人工物に沿ってユーザより指定されたループを構成する。ループは、3本の折れ線で構成されている。
【0128】
そして、ループ構成手段104Aは、展開手段103Aにより3次元に展開された人工物が立体交差する場合には、ユーザの操作に基づいて切込みが形成されると、切込みの箇所を上下方向に移動することにより立体交差したループを結合させる。
【0129】
面形成手段105Aは、ループ構成手段104Aにより構成されたループに基づいて、3次元空間に面を形成することにより3次元地図画像データを生成する。
【0130】
図18および図19は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aにおける処理内容を示したフローチャートである。このフローチャートのうち、ステップS101~ステップS109までの処理は、図15に示したステップS101~ステップS109までの処理と同一であるので、説明を省略する。
【0131】
ステップS201において、ループ構成手段104Aは、入力デバイス2からのユーザ操作により人工物の高さ情報を付加しながら、ループが指定されたか否かを判定する。
【0132】
ループが指定された場合(ステップS201;YES)、ループ構成手段104Aは、ループを構成する(ステップS203)。具体的には、ループ構成手段104Aは、展開手段103Aにより3次元に展開された人工物に沿って、入力デバイス2のユーザ操作より指定されたループを構成する。
【0133】
図20は、人工物が描かれた50m間隔2次元地図画像データの一例を示した図である。
【0134】
図20では、等高線以外にも、高速道路である構造物R1や、道路である構造物R2が描かれている。
【0135】
図21は、図20に示した50m間隔2次元地図画像データを写真モードで表示した拡大図である。
【0136】
図21に示すように、例えば、地図中の道路上のポイントP41(十字で示した点)にカーソルの位置を合わせることにより、表示エリア201には、ポイントP41における高さが表示される。
【0137】
そこで、ユーザは、この高さ情報を入力しつつ、地図上の構造物R2をカーソルでなぞるようにループを描画する。
【0138】
図22は、図20に示した50m間隔2次元地図画像データを写真モードで表示した拡大図である。
【0139】
図22に示すように、高速道路である構造物R1と道路である構造物R2は、高さが異なり、エリア301において立体交差している。
【0140】
ステップS205において、入力デバイス2のユーザ操作より、ループの構成が完了したと判定された場合(YES)、面形成手段105は、ループ構成手段104Aにより構成されたループに基づいて、ループの3本線間に面張りを行う(ステップS207)。
【0141】
図19に示すように、ステップS300において、ループ構成手段104Aは、人工物のループ結合処理を実行する。具体的には、ループ構成手段104Aは、展開手段103Aにより3次元に展開された人工物が立体交差する場合には、ユーザの操作に基づいて切込みが形成されると、切込みの箇所を上下方向に移動することにより立体交差したループを結合させる。詳細は後述する。
【0142】
ステップS121において、面形成手段105Aは、入力デバイス2のユーザ操作より、ループにより閉じられた内部領域に矩形の面が張られたか否かを判定する。
【0143】
ステップS121において、ループにより閉じられた内部領域に矩形の面が張られたと判定された場合(YES)、面形成手段105Aは、ループにより閉じられた内部領域に矩形の面を形成する(ステップS123)。
【0144】
ステップS125において、入力デバイス2のユーザ操作より、矩形の面張りを終了する操作がなされたか否かを判定する。
【0145】
矩形の面張りを終了する操作がなされたと判定された場合(ステップS125;YES)、ステップS127において、ソリッド変換手段106は、3次元地図画像データをワイヤーフレームの状態からソリッドの状態に変換する。
【0146】
ステップS129において、ペイント手段107は、ソリッドの状態に変換された3次元地図画像データに対して、例えば、頂点ペイントを用いて着色する。
【0147】
図23は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aにおけるループ結合処理の処理内容を示したフローチャートである。
【0148】
図23に示すように、ステップS303において、入力デバイス2のユーザ操作に基づいて、ループ構成手段104Aは、ループを形成する平行な1対の3本線が、立体交差する箇所に切込みを入れる。
【0149】
図24は、立体交差する構造物を模式的に説明した説明図である。
【0150】
図24に示した例では、説明のため、高速道路である構造物R1と道路である構造物R2を簡略化して描画している。図24に示すように、構造物R1と構造物R2とは高さが異なり、3次元空間では、エリア301において、構造物R2の上方を構造物R1が立体交差している。構造物R1と構造物R2とは、それぞれループを形成している。
【0151】
そして、構造物R1は、内側に面が張られた平行する3本線R11,R12がそれぞれ高速道路の端を表現している。すなわち、3本線R11,R12で構造物R1の道幅を表現している。構造物R2も同様に、3本線R21,R22で構造物R2の道幅を表現している。
【0152】
図25は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aが備えるループ構成手段104Aにより切込みが入れられた状態を示した図である。
【0153】
図25に示すように、構造物R1の端である3本線R11には、3本線R21と立体交差する位置に切込みR13bが設けられる。また、3本線R11には、3本線R22と立体交差する位置に切込みR13aが設けられる。
【0154】
構造物R1の端である3本線R12には、3本線R21と立体交差する位置に切込みR14bが設けられる。また、3本線R12には、3本線R22と立体交差する位置に切込みR14aが設けられる。
【0155】
構造物R2の端である3本線R21には、3本線R11と立体交差する位置に切込みR23aが設けられる。また、3本線R21には、3本線R12と立体交差する位置に切込みR23bが設けられる。
【0156】
構造物R2の端である3本線R22には、3本線R11と立体交差する位置に切込みR24aが設けられる。また、3本線R22には、3本線R12と立体交差する位置に切込みR24bが設けられる。
【0157】
次に、ステップS305において、ループ構成手段104Aは、立体交差する箇所の内、1対の外側の平面をカットする。
【0158】
図26は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aが備えるループ構成手段104Aにより1対の外側の平面をカットした状態を示した図である。
【0159】
図26に示すように、3本線R12において、切込みR14bのうち外側の外側切込みR14baと、切込みR14aのうち外側の外側切込みR14aaと、中心線R141とで平面がカットされている。すなわち、ループ構成手段104Aは、1対の3本線で形成される2面のうち、それぞれ外側に位置する面をカットする。
【0160】
同様に、図示しないが、3本線R11、R21、R22も同様に、1対の外側の平面がカットされる。
【0161】
次に、ステップS307において、ループ構成手段104Aは、切り込みの箇所から下方向に平面を生成する。
【0162】
図27は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aが備えるループ構成手段104Aにより切り込みの箇所から下方向に平面が生成された状態を示した図である。
【0163】
図27に示すように、1対の3本線で形成される2面のうち、外側切込みR14baと、外側切込みR14aaと、中心線R141とにより外側に位置する面がカットされると、外側切込みR14baと、外側切込みR14aaと、中心線R141それぞれから下方に、平面R16が生成される。
【0164】
具体的には、外側切込みR14baから下方へ平面R16cが形成されており、中心線R141から下方へ平面R16bが形成されており、外側切込みR14aaから平面R16aが形成されている。平面R16cと平面R16bと平面R16aとは、それぞれ長方形である。
【0165】
ループ構成手段104Aは、同様に、3本線R11においても、下方に長方形である平面R15cと平面R15bと平面R15aとが形成される。
【0166】
ステップS309において、ループ構成手段104Aは、生成した平面の外側頂点を下のループを越えないように少し下げる。
【0167】
図28は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aが備えるループ構成手段104Aが外側頂点を下げた状態を示した図である。
【0168】
図28に示すように、ループ構成手段104Aは、平面R16cの外側頂点R16caを3本線R21を超えない範囲で下方へ下げる。これにより、平面R16cは台形となる。同様に、ループ構成手段104Aは、平面R16aの外側頂点R16aaを3本線R22を超えない範囲で下方へ下げ、平面R15aの外側頂点R15aaを3本線R22を超えない範囲で下方へ下げ、平面R15cの外側頂点R15caを3本線R21を超えない範囲で下方へ下げる。これにより、平面R16a,平面R15a,平面R15cはそれぞれ台形となる。
【0169】
ステップS311において、ループ構成手段104Aは、外側ループを結合させる。
【0170】
図29は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aが備えるループ構成手段104Aが外側ループを結合させた状態を示した図である。
【0171】
図29に示すように、ループ構成手段104Aは、外側頂点R16aaと、外側頂点R15aaと、内側頂点R15abと、内側頂点R16abとを頂点とする平面R17aを形成することにより、外側ループを結合させる。また、ループ構成手段104Aは、外側頂点R16caと、外側頂点R15caと、内側頂点R15cbと、内側頂点R16cbとを頂点とする平面R17bを形成することにより、外側ループを結合させる。
【0172】
ステップS313において、ループ構成手段104Aは、上下の頂点を指定する。
【0173】
図30は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aが備えるループ構成手段104Aが上限の頂点を指定した状態を示した図である。
【0174】
図30に示すように、ループ構成手段104Aは、平面R16aの上部の外側頂点R16adと、頂点R24baとを指定する。頂点R24baは、外側頂点R16adの下方に位置し、3本線R22の切込みR24b上にある点である。同様に、ループ構成手段104Aは、平面R15aの上部の外側頂点R15adと、頂点R24aaとを指定し、平面R15cの上部の外側頂点R15cdと、頂点R23aaとを指定し、平面R16cの上部の外側頂点R16cdと、頂点R23baとを指定する。
【0175】
ステップS315において、ループ構成手段104Aは、指定された頂点を結合する。
【0176】
図31は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aが備えるループ構成手段104Aが頂点を結合した状態を示した図である。
【0177】
図31に示すように、ループ構成手段104Aは、指定された外側頂点R16cdと、頂点R23baとを統合する。具体的には、頂点R23baを外側頂点R16cdにマージすることにより面R211の形状が変更される。面R211は、外側頂点R16cdと、頂点R23bbと、頂点R211aと、頂点R211bとで形成された曲面である。
【0178】
図示しないが、同様に、ループ構成手段104Aは、指定された外側頂点R16adと、頂点R24baとを統合し、指定された外側頂点R15adと、頂点R24aaとを統合し、指定された外側頂点R15cdと、頂点R23aaとを統合する。
【0179】
ステップS317において、ループ構成手段104Aは、内側の頂点を指定する。
【0180】
図32は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aが備えるループ構成手段104Aが内側の頂点を指定した状態を示した図である。
【0181】
図32に示すように、ループ構成手段104Aは、平面R16cの下部の外側頂点R16caと、頂点R23bbとを指定する。同様に、ループ構成手段104Aは、平面R16aの外側頂点R16aaと、頂点R24bbとを指定し、平面R15aの外側頂点R15aaと、頂点R24abとを指定し、平面R15cの外側頂点R15caと、頂点R23abとを指定する。
【0182】
ステップS319において、ループ構成手段104Aは、指定された頂点を結合する。
【0183】
図33は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aが備えるループ構成手段104Aが頂点を結合した状態を示した図である。
【0184】
図33に示すように、ループ構成手段104Aは、指定された外側頂点R16caと、頂点R23bbとを統合する。具体的には、外側頂点R16caを頂点R23bbにマージすることにより面R16cと、面R17bとの形状が変更される。これにより、3本線R12で形成される外側の面R121と、面R16cと、3本線R21の外側の面が変形された面R211と、面R212と、3本線R22の外側の面R221とが接続され、ループの構造が変化する。
【0185】
図示しないが、同様に、ループ構成手段104Aは、指定された外側頂点R16aaと、頂点R24bbとを統合し、指定された外側頂点R15aaと、頂点R24abとを統合し、指定された外側頂点R15caと、頂点R23abとを統合する。
【0186】
図34は、本発明の実施例2である3次元地図生成装置1Aが備えるループ構成手段104Aが4か所についてそれぞれ頂点を結合した状態を示した図である。
【0187】
図34に示すように、構造物R1と構造物R2とは、エリア301において構造物R2の上を構造物R1が立体交差している。構造物R1と構造物R2とは、エリア301において、3本線R11、3本線R12、3本線R21、3本線R22それぞれが形成する外側の面でループを形成している。具体的には、面R16c,面R17b,面R15c,面R111,面R122,面R121のループと、面R16c,面R211,面R212,面R221,面R16a,面R16bのループと、面R16a,面R17a,面R15a,面R113,面R112,面R123のループと、面R15a,面R15b,面R15c,面R213,面R222,面R223のループとが形成されている。このことより、3本線を使用することによりループ構造の変化を容易にすることができる。なお道路R1,道路R2の内側のループは変化していない。
【0188】
このように、ループ構成手段104Aは、展開手段103Aにより3次元に展開された人工物に沿ってユーザより指定されたループを構成する。そして、ループ構成手段104Aは、展開手段103Aにより3次元に展開された人工物が立体交差する場合には、ユーザの操作に基づいて切込みが形成されると、切込みの箇所を上下方向に移動することにより立体交差したループを結合させる。
【0189】
これにより、MMSなどによる点群データを用いることなく、人工物を含む3次元地図画像データを生成することができるので、CPUにとっての演算負荷を大幅に低減し、生成された3次元地図画像データのデータ量も小さくできるので、3次元地図画像データの生成および利用する際の処理時間を短くすることができる。すなわち、2次元地図から簡易に応答性の高い3次元地図を生成することができる。
【0190】
なお、ここでは、ループ構成手段104Aは、展開手段103Aにより3次元に展開された人工物が立体交差する場合には、ユーザの操作に基づいて切込みが形成されると、切込みの箇所を上下方向に移動することにより立体交差したループを結合させたがこれに限らない。
【0191】
ループ構成手段104Aは、展開手段103Aにより3次元に展開された人工物が立体交差する場合には、自動的に立体交差する箇所に切込みが形成し、切込みの箇所を上下方向に移動することにより立体交差したループを結合させるようにしてもよい。
【0192】
なお、上述した実施形態は、コンピュータにインストールした3次元地図生成プログラムを実行させることにより実現することもできる。
【符号の説明】
【0193】
1 3次元地図生成装置
2 入力デバイス
3 モニタ
5 ネットワーク
101 画像データ取得手段
102 画像データ記憶部
103 等高線展開手段
104 ループ構成手段
105 面形成手段
106 ソリッド変換手段
107 ペイント手段
108 3次元地図データ記憶部
109 表示制御手段
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