(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】浴室カウンターの取付構造
(51)【国際特許分類】
A47K 4/00 20060101AFI20231129BHJP
【FI】
A47K4/00
(21)【出願番号】P 2019029379
(22)【出願日】2019-02-21
【審査請求日】2021-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】澤▲崎▼ 美紀子
(72)【発明者】
【氏名】井口 隆磨
【審査官】川村 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-113778(JP,A)
【文献】特開2002-065495(JP,A)
【文献】特開2003-111684(JP,A)
【文献】特開2014-117381(JP,A)
【文献】特開2003-339565(JP,A)
【文献】特開2007-155419(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 1/00、4/00
E04H 1/12
A47B 81/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室の壁面に設けられたブラケットと、
該ブラケットに対して着脱可能に設けられ、物品を載置可能な載置面を有する浴室カウンターと、を備え、
前記ブラケットは、前記浴室カウンターを保持する保持部を有し、
前記浴室カウンターは、
前記載置面が上方を向く使用状態で前記保持部に保持される
係合部と、
前記使用状態から取り外されて前記載置面が前記壁面に沿う収納状態において、前記保持部に保持される収納被保持部
と、を有し、
前記
収納被保持部の態様は、前記浴室カウンターの他の部分の態様とは異なり、
前記保持部の少なくとも一部の態様と前記
収納被保持部の態様とは、同一であり、
前記浴室カウンターは、前
記使用状態として前記ブラケットに保持されるとともに、前
記収納状態として前記ブラケットに保持され、
前記使用状態で、前記収納被保持部は、前記浴室カウンターにおける前記壁面と反対側である手前側に配置されていることを特徴とする浴室カウンターの取付構造。
【請求項2】
前記保持部の少なくとも一部の態様は、前記ブラケットの他の部分の態様とは異なっている請求項1に記載の浴室カウンターの取付構造。
【請求項3】
前記保持部の少なくとも一部と前記
収納被保持部とが同一である前記態様は、色調であることを特徴とする請求項1または2に記載の浴室カウンターの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室カウンターの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、浴室内の壁面には、石鹸、洗面器等、浴室で使用する物品を載置するカウンターが取り付けられている。例えば、シャワーや蛇口等の吐水装置の下方にカウンターが設けられ、カウンター上に石鹸、シャンプー、洗面器等を載置して使用する場合がある。
【0003】
このような浴室カウンターとして、浴室カウンター及びその周辺の清掃を行いやすくするために、浴室の壁面から着脱可能なカウンターが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のカウンターは、壁面に設けられたブラケットに着脱可能に設けられ、ブラケットからカウンターを取り外すと、清掃を容易に行える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の浴室カウンターでは、利用者が、取り外されたカウンターを見て、カウンターを取り付ける箇所を直感的に分からなかったりするという問題点がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、取り外された浴室カウンターがあるときに、利用者にとって浴室カウンターの取付箇所が分かりやすい浴室カウンターの取付構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る浴室カウンターの取付構造は、浴室の壁面に設けられたブラケットと、該ブラケットに対して着脱可能に設けられ、物品を載置可能な載置面を有する浴室カウンターと、を備え、前記ブラケットは、前記浴室カウンターを保持する保持部を有し、前記浴室カウンターは、前記載置面が上方を向く使用状態で前記保持部に保持される係合部と、前記使用状態から取り外されて前記載置面が前記壁面に沿う収納状態において、前記保持部に保持される収納被保持部と、を有し、前記収納被保持部の態様は、前記浴室カウンターの他の部分の態様とは異なり、前記保持部の少なくとも一部の態様と前記収納被保持部の態様とは、同一であり、前記浴室カウンターは、前記使用状態として前記ブラケットに保持されるとともに、前記収納状態として前記ブラケットに保持され、前記使用状態で、前記収納被保持部は、前記浴室カウンターにおける前記壁面と反対側である手前側に配置されていることを特徴とする。
【0008】
このように構成された浴室カウンターの取付構造では、被保持部は浴室カウンターの他の部分と態様が異なっているため、浴室カウンターの中で被保持部を区別しやすい。また、保持部の少なくとも一部の態様と被保持部の態様とは同一であるため、利用者は保持部と被保持部との間に関連性があると考えて、被保持部を保持部に保持させればよいと直感的に判断しやすい。よって、取り外された浴室カウンターがあるときに、利用者にとって浴室カウンターの取付箇所が分かりやすい。
【0009】
また、本発明に係る浴室カウンターの取付構造では、前記保持部の少なくとも一部の態様は、前記ブラケットの他の部分の態様とは異なっていることが好ましい。
【0010】
このように構成された浴室カウンターの取付構造では、浴室カウンターの被保持部を保持する保持部の少なくとも一部はブラケットの他の部分と態様が異なっているため、ブラケットの中で保持部を区別しやすい。
【0011】
また、本発明に係る浴室カウンターの取付構造では、前記保持部の少なくとも一部と前記被保持部とが同一である前記態様は、色調であることが好ましい。
【0012】
このように構成された浴室カウンターの取付構造では、保持部の少なくとも一部の色調と被保持部の色調とは同一であるため、浴室カウンターの取付箇所を利用者は視覚的に判断することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る浴室カウンターの取付構造によれば、取り外された浴室カウンターがあるときに、利用者にとって浴室カウンターの取付箇所が分かりやすい着脱可能であると判断しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係る浴室カウンターの取付構造を備える浴室ユニットにおいて、浴室カウンターの使用状態を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る浴室カウンターの取付構造を備える浴室ユニットにおいて、浴室カウンターの収納状態を示す斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る浴室カウンターが収納状態に配置される直前の状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態の変形例1に係る浴室カウンターが収納状態に配置される直前の状態を示す斜視図である。
【
図5】本発明の一実施形態の変形例2に係る浴室カウンターが使用状態に配置される直前の状態を示す斜視図である。
【
図6】本発明の一実施形態の変形例2に係る浴室カウンターの使用状態における縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係る浴室カウンターの取付構造について説明する。本実施形態では、浴室カウンターの一例として、浴室カウンターを例に挙げて説明する。
図1及び
図2は、本実施形態に係る浴室カウンターの取付構造20を備える浴室ユニット100の斜視図である。
図1は、浴室カウンター1の使用状態を示す図であり、
図2は浴室カウンター1の収納状態を示す図である。
【0020】
図1及び
図2に示すように、浴室カウンター1は、浴室空間BRの第一壁部103に設けられたブラケット3(
図2参照。以下同じ。)に着脱可能に設けられている。本実施形態に係る浴室カウンターの取付構造20は、
図2に示すように、第一壁部103の壁面103aに沿って収納されるように取り付けられる取付構造である。以下では、浴室ユニット100を例に挙げて説明するが、浴室カウンター1は浴室ユニット100に限らず、在来工法により施工された浴室においても適用可能である。また、本実施形態の浴室カウンター1は、小物収納の棚板等にも適用可能である。
【0021】
図1に示すように、浴室ユニット100は、建物の躯体内にフレームとパネルとを用いて、床、壁、天井及び浴槽等を組み立てて設置される。浴室ユニット100内に形成される浴室空間BRには外枠形状が平面視で略長方形の浴槽101と、平面視略矩形であり、浴槽101と壁との間の床部を構成する洗い場102と、が設けられている。浴槽101の洗い場102との境界部分となる端部には、浴槽101の側面を覆うエプロン105が設けられ、洗い場102と浴槽101とは、エプロン105を介して接続されている。浴室空間BRは、四方に立設された複数の壁部により形成されている。
【0022】
本実施形態では、浴室ユニット100の複数の壁部のうち、シャワー器具109、水栓110、シャワーホルダ107が設けられた壁を第一壁部103と称する。また、浴槽101のエプロン105の表面は、第一壁部103と直交して配置されている。
【0023】
以下の説明において、第一壁部103の壁面103aに沿った水平方向を幅方向、幅方向に直交する水平方向を奥行方向とする。奥行方向のうち第一壁部103に近接する方向を奥行方向の奥側とし、第一壁部103と離間する方向を奥行方向の手前側とする。第一壁部103の幅方向のうち、利用者が第一壁部103に向かって立つ場合の左右をそれぞれ左側、右側と称する。本実施形態では、幅方向の左側に浴槽101が配置され、右側に洗い場102が配置されている。
【0024】
図1及び
図2に示すように、浴室カウンター(以下、「カウンター」と記載する。)1は、第一壁部103に取り付けられたブラケット3に対して着脱可能に構成されている。本実施形態では、第一壁部103の水栓110の下方、かつ、洗い場102の床面から上方に離間した位置に、カウンター1が取り付けられる。
【0025】
第一壁部103に対して着脱可能なカウンター1をブラケット3から取り外した際に、
図2に示すようにカウンター1を収納することできる。
図1に示すように、天板部41の載置面41uを上方に向けて配置してブラケット3に支持された状態をカウンター1の使用状態と称する。使用状態では、天板部41は、第一壁部103からに略水平方向に突出して配置される。一方、
図2に示すように、カウンター1の天板部41の載置面41uが手前側を向くように、第一壁部103の壁面103aに沿って配置されて保持される状態を収納状態と称する。
【0026】
次に、カウンター1の構成について、使用状態の配置に基づき説明する。
図1に示すように、カウンター1は、平板状の部材である。カウンター1は、使用状態において上側に配置される天板部材4と、下側に配置される底板部材5と、を有している。カウンター1は、天板部材4と底板部材5とが接合されて構成されている。天板部材4および底板部材5は、それぞれ樹脂材料により形成されている。
【0027】
天板部材4において、使用状態における上面は、物品を載置可能な載置面41uとされている。
【0028】
使用状態における上方から見ると、カウンター1は、幅方向に長い略長方形をなしている。カウンター1には、厚さ方向(使用状態における上下方向)に貫通する係合孔(被保持部、収納被保持部)43が形成されている。
【0029】
係合孔43は、カウンター1の2つの長辺端部41a,41bのうち、使用状態における手前側に位置する長辺端部41bの近傍であって、長辺端部41bよりも奥側に配置されている。係合孔43は、天板部41の幅方向の略中央に配置されている。
【0030】
図3は、カウンター1が収納状態に配置される直前の状態を示す斜視図である。
図3では、カウンター1における色調の違いをドットの有無で示している。
図3に示すように、カウンター1において、係合孔43の内周面43aの色調(態様)は、カウンター1の他の部分44の色調(態様)とは異なっている。本実施形態では、係合孔43の内周面43aの色調は青色であり、カウンター1の他の部分44の色調は白色である。なお、載置面41uにおける内周面43aの縁部分(二点鎖線参照)43bも、内周面43aと同一色調であってもよい。また、係合孔43の内周面43aの色調は、他の部分44と異なっていれば、青色に限られず適宜設定可能である。
【0031】
次に、ブラケット3の構成について説明する。
ブラケット3は、ベース体31と、アーム体(保持部)32と、を有している。ブラケット3は、不図示の金属部材により第一壁部103に固定され、樹脂製のカバー部材により金属部材が覆われている。
【0032】
ベース体31は、金属部材を覆っている。ベース体31は、幅方向に長尺な部材であり、奥行方向から見て、幅方向に長い略長方形をなしている。
【0033】
アーム体32は、平面視略U字形状をなしている。アーム体32は、ベース体31から手前側に向かって略水平方向に突出して設けられている。
【0034】
アーム体32は、一対の基部33と、バー34と、を有している。一対の基部33は、幅方向に離間して配置されている。各基部33は、ベース体31の手前側の面31aから手前側に突出している。バー34は、各基部33の手前側の端部間に架設されている。バー34は、幅方向に延びている。バー34は、ベース体31の面31aと略平行に配置されている。バー34の手前側の端面34aは長楕円形状をなしている。バー34の端面34aの正面視形状は、係合孔43の正面視形状と略同一の形状をなしている。
【0035】
ブラケット3において、バー34の端面34aの色調(態様)は、バー34の他の部分36の色調(態様)及びベース体31の色調(態様)とは異なっていて、且つカウンター1の係合孔43の内周面43aの色調(態様)と同一である。本実施形態では、バー34の端面34aの色調は青色であり、バー34の他の部分36及びベース体31の色調は白色である。なお、バー34全体が、ベース体31と異なる色調であってもよい。また、バー34の端面34aの色調は、青色に限られず適宜設定可能である。
【0036】
図2に示すように、収納状態では、ブラケット3のアーム体32にカウンター1の係合孔43が係合され、保持されている。収納状態で保持する際には、
図3に示すように、利用者は、長辺端部41bが上側となり、天板部材4が手前側を向くようにカウンター1を配置して、カウンター1を奥側に移動させて、カウンター1の係合孔43内にアーム体32を挿入するようにする。
【0037】
図1に示す使用状態では、ブラケット3のアーム体32に、カウンター1の底板部材5に設けられた係合部(不図示)が係合され、保持されている。
【0038】
このように構成された浴室ユニット100では、カウンター1の係合孔43を保持するアーム体32の端面34aはブラケット3の他の部分と色調が異なっているため、ブラケット3の中でアーム体32を区別しやすい。また、係合孔43の内周面43aはカウンター1の他の部分と色調が異なっているため、カウンター1の中で係合孔43を区別しやすい。また、アーム体32の端面34aの色調と係合孔43の内周面43aの色調とは同一であるため、利用者はアーム体32と係合孔43との間に関連性があると考えて、係合孔43をアーム体32に保持させればよいと直感的に判断しやすい。よって、取り外されたカウンター1があるときに、利用者にとってカウンター1の取付箇所が分かりやすい。
【0039】
また、アーム体32の端面34aの色調と係合孔43の内周面43aの色調とは同一であるため、カウンター1の取付箇所を利用者は視覚的に判断することができる。
【0040】
また、カウンター1が収納された収納状態において、浴室カウンターが取り外された状態において、利用者は係合孔43をアーム体32に取り付けてカウンター1を収納状態に取り付けると判断することができる。
【0041】
(変形例1)
次に、発明の一実施形態の変形例1に係る浴室カウンターを備えた浴室ユニットについて、主に
図4を用いて説明する。
下記に示す変形例の説明において、前述した部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図4は、本発明の一実施形態の変形例1に係る浴室カウンターが収納状態に配置される直前の状態を示す斜視図である。
【0042】
図4に示すように、本変形例の浴室ユニット100Aでは、アーム体32の端面34aの色調、係合孔43の内周面43aの色調、水栓110の上面110uの手前側の部分110aの色調及びシャワー器具109の吐水面109aが、同一色調であり、本変形例では青色とされている。
【0043】
水栓110の上面110uの手前側の部分110aの色調は、水栓110の他の部分110bの色調と異なっている。シャワー器具109の吐水面109aの色調は、シャワー器具109の他の部分109bの色調と異なっている。
【0044】
このように構成された浴室ユニット100Aでは、カウンター1の係合孔43を保持するアーム体32の端面34aはブラケット3の他の部分と色調が異なっているため、ブラケット3の中でアーム体32を区別しやすい。また、係合孔43の内周面43aはカウンター1の他の部分と色調が異なっているため、カウンター1の中で係合孔43を区別しやすい。また、アーム体32の端面34aの色調と係合孔43の内周面43aの色調とは同一であるため、利用者はアーム体32と係合孔43との間に関連性があると考えて、係合孔43をアーム体32に保持させればよいと直感的に判断しやすい。よって、取り外されたカウンター1があるときに、利用者にとってカウンター1の取付箇所が分かりやすい。
【0045】
また、アーム体32の端面34a、係合孔43の内周面43a、水栓110の上面110uの手前側の部分110a及びシャワー器具109の吐水面109aを同一色調とすることで、これらの色調がアクセントとなり、デザイン性を高めることができる。
【0046】
(変形例2)
次に、発明の一実施形態の変形例2に係る浴室カウンターを備えた浴室ユニットについて、主に
図5及び
図6を用いて説明する。
図5は、本発明の一実施形態の変形例2に係る浴室カウンターが使用状態に配置される直前の状態を示す斜視図である。
図6は、本発明の一実施形態の変形例2に係る浴室カウンターの使用状態における奥行方向且つ鉛直方向に沿う断面図である。
図5及び
図6に示すように、本変形例の浴室ユニット100Bでは、第一壁部103には、一対のブラケット(保持部)3Bが設けられている。ブラケット3Bに、カウンター1Bが着脱可能に設けられている。以下のブラケット3B及びカウンター1Bの説明では、カウンター1Bの上面(載置面)12uが上方を向く使用状態の配置に基づき説明する。
【0047】
一対のブラケット3Bは、幅方向に離間して設けられている。各ブラケット3Bは、第一壁部103にねじ込まれた螺子部37と、第一壁部103の壁面103aに沿って配置された係合頭部38と、を有している。
【0048】
係合頭部38は、大きさの異なる円柱38d,38eが奥行方向に連設された形状をなしている。手前側の円柱38dの方が、奥側の円柱38eよりも大きい。係合頭部38における壁面103aよりも手前側の配置されている外周面38aの色調は、螺子部37の色調及び係合頭部38における奥側の面の色調とは異なっている。
【0049】
カウンター1Bは、カウンター本体11と、一対のフック(被保持部、使用被保持部)21と、を有している。カウンター本体11は、平板状に形成された平板部12を有している。平板部12の上面12uが上方を向くように、カウンター1Bは使用状態として設置可能とされている。
【0050】
カウンター本体11は、平板部12の奥側の部分から下方に垂下する係合壁部13を有している。係合壁部13の上部には、手前側に突出する係合片14が設けられている。
【0051】
一対のフック21は、幅方向に離間して配置されている。各フック21は、係合軸部22と、垂下面部23と、第一折曲面部24と、第二折曲面部25と、を有している。
【0052】
係合軸部22は、円柱状をなし、幅方向に延びている。係合軸部22は、カウンター1Bの平板部12、係合壁部13及び係合片14により形成される空間内に係合されている。
【0053】
垂下面部23は、係合軸部22から下方に延びている。垂下面部23は、板状に形成されている。垂下面部23は、板厚方向を奥行方向に向けて配置されている。
【0054】
第一折曲面部24は、垂下面部23の下端部から奥側に延びている。第一折曲面部24の奥側の端部には、上方に突出する係合片24aが設けられている。係合片24aは、ブラケット3Bの係合頭部38の円柱38d,38eの境界部の下端部に係合されている。
【0055】
第一折曲面部24の幅方向の中央且つ手前側には、上下方向に貫通する貫通孔24hが形成されている。
【0056】
第二折曲面部25は、垂下面部23の下端部から奥側に延びている。第二折曲面部25は、第一折曲面部24の貫通孔24h内に配置されている。第二折曲面部25の奥側の端部には、上方に突出する係合片25aが設けられている。係合片25aは、カウンター本体11の係合壁部13の下端部に係合されている。
【0057】
フック21の色調は、カウンター本体11の色調とは異なっていて、且つブラケット3Bの係合頭部38の外周面38aの色調と同一である。
【0058】
このように構成された浴室ユニット100Bでは、フック21はカウンター本体11と色調が異なっているため、カウンター1Bの中でフック21を区別しやすい。また、係合頭部38の外周面38aの色調とフック21の色調とは同一であるため、利用者は係合頭部38とフック21との間に関連性があると考えて、フック21を係合頭部38に保持させればよいと直感的に判断しやすい。よって、取り外されたカウンター1Bがあるときに、利用者にとってカウンター1Bの取付箇所が分かりやすい。
【0059】
また、カウンター1Bが取り外された状態において、利用者はフック21を係合頭部38取り付けてカウンター1Bを使用状態に取り付けると判断することができる。
【0060】
上記のように、第一壁部103に設けられたブラケット3Bがカウンター本体11に設けられたフック21の係合片24aを保持することで、カウンター1Bはブラケット3Bに使用状態として取り付けられている。
【0061】
なお、本発明に係る浴室ユニット100は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜の変更や置換等が可能である。
【0062】
例えば、上記に示す実施形態では、アーム体32の端面34aと係合孔43の内周面43aとは、態様として色調が同一であるが、本発明はこれに限られない。保持部と被保持部とで同一である態様としては、他にも表面粗さや、材質、肌触り等であってもよい。
【0063】
また、上記に示す実施形態では、ブラケット3のうちバー34の端面34aがカウンター1の係合孔43の内周面43aと同一の色調とされているが、本発明はこれに限られない。ブラケット3全体がウンター1の係合孔43の内周面43aと同一の色調とされていてもよい。
【符号の説明】
【0064】
1…浴室カウンター(カウンター)
3…ブラケット
4…天板部材
20…浴室カウンターの取付構造
31…ベース体
32…アーム体(保持部)
43…係合孔(被保持部、収納被保持部)
5…底板部材
100…浴室ユニット