IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ミュラー・マルティニ・ホルディング・アクチエンゲゼルシヤフトの特許一覧

特許7393139排紙装置と作用結合している印刷製品を位置決めするための設備及び方法
<>
  • 特許-排紙装置と作用結合している印刷製品を位置決めするための設備及び方法 図1
  • 特許-排紙装置と作用結合している印刷製品を位置決めするための設備及び方法 図2
  • 特許-排紙装置と作用結合している印刷製品を位置決めするための設備及び方法 図3
  • 特許-排紙装置と作用結合している印刷製品を位置決めするための設備及び方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】排紙装置と作用結合している印刷製品を位置決めするための設備及び方法
(51)【国際特許分類】
   B42C 19/08 20060101AFI20231129BHJP
   B42C 1/12 20060101ALI20231129BHJP
   B65H 5/02 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
B42C19/08
B42C1/12
B65H5/02 R
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2019119353
(22)【出願日】2019-06-27
(65)【公開番号】P2020001391
(43)【公開日】2020-01-09
【審査請求日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】00822/18
(32)【優先日】2018-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(73)【特許権者】
【識別番号】502200092
【氏名又は名称】ミュラー・マルティニ・ホルディング・アクチエンゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(72)【発明者】
【氏名】ルーカス・ロイエンベルガー
(72)【発明者】
【氏名】マルティン・ブルカルト
【審査官】小池 俊次
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-254883(JP,A)
【文献】実公昭54-020790(JP,Y2)
【文献】特開2000-218957(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42C 1/00-99/00
B65H 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に丁合綴じ機として形成され、屋根状に形成されている主に搬送チェーンから成る設備(100)であって、特に折丁によって形成された1つ以上の印刷製品が、前記搬送チェーンに沿って馬乗り状に搬送可能であり、収集され、オプションとしての中間の綴じステーション内で綴じられる当該設備(100)において、
前記印刷製品(200,600)の搬送方向に、オプションとして作動する前記綴じステーションに後続して、前記搬送チェーン(110)のさらなる延在部分に沿って、前記印刷製品のフォーマットに応じて調節可能なストッパ(160)が配置されていること、 前記ストッパが、互いに相互に依存して作動する複数の手段(130,500)と作用結合していて、前記印刷製品が、前記ストッパ(160)と衝突する少し前に、前記手段(130,500)によって前記搬送チェーン(110)から排出されるとともに、最小化された水平方向の残留速度を印刷製品が有した状態で、前記印刷製品の前縁部が、前記ストッパ(160)に沿って摺動させられることによって、前記印刷製品の規則且つ安定的な、傾倒または横転のない搬出を遂行すること、及び
引き続き、このようにして安定させた当該印刷製品が断裁装置(150)に送給可能であることを特徴とする設備(100)。
【請求項2】
1つ以上の折丁から成る前記印刷製品を規則的に搬出するための第一手段が、排紙装置(130)から成ることを特徴とする請求項1に記載の設備。
【請求項3】
1つ以上の折丁から成る前記印刷製品を規則的に搬出するための第二手段が、エジェクタ(500)から成ることを特徴とする請求項1に記載の設備。
【請求項4】
前記印刷製品の搬出時に、方向が、前記搬送チェーンの搬送方向に対して90°だけ又はほぼ90°だけ転換されることを特徴とする請求項1に記載の設備。
【請求項5】
前記調節可能なストッパ(160)が、搬送区間の搬送方向に向けられた1つのストッパ面(170)を有し、このストッパ面は、1つ以上の折丁から成る前記印刷製品の前縁部に対して、前記印刷製品の搬出時に、調整されたストッパ機能及び整列機能を実行することを特徴とする請求項1に記載の設備。
【請求項6】
搬送区間が、1つ以上の折丁から成る前記印刷製品を一緒に搬送するための折りたたみ可能な複数の搬送フィンガを備える収集チェーン(110)であることを特徴とする請求項1に記載の設備。
【請求項7】
前記排紙装置(130)は、並んで作用する複数のコンベヤベルト(131)を有し、これらのコンベヤベルトは、前記印刷製品の折り目稜線の裏側に配置されたエジェクタ(500)と作用結合していて、この印刷製品の搬出を遂行する請求項に記載の設備。
【請求項8】
前記エジェクタ(500)は、突出している昇降部材(503)を備え、前記印刷製品が、この昇降部材によって下から前記排紙装置(130)内に搬送可能であることを特徴とする請求項7に記載の設備。
【請求項9】
少なくとも搬送チェーン(110)、ストッパ(160)、排紙装置(130)、エジェクタ(500)、断裁装置(150)の相互に依存する稼働が、主制御装置(400)によって制御されることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項以上の請求項に記載の設備を稼働するための方法。
【請求項10】
少なくとも前記設備の列挙された機器の相互に依存する稼働が、記憶された制御プロファイルによって及び/又は適応制御によって及び/又は予測制御によって稼働されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記主制御装置(400)は、少なくとも1つの経営情報システム(410)と作用結合していることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
ストッパ(160)と排紙装置(130)との間の作用結合が、以下の:
a)それぞれの印刷製品に対するストッパが、自律駆動部によってこのストッパの搬送方向の最終位置に関して個々に位置決めされ得、
b)前記ストッパ(160)の取得される当該最終位置は少なくとも、搬送される前記印刷製品のフォーマット(201,202)に依存し、搬送チェーンの速度が考慮され、
c)前記ストッパは、前記排紙装置(130)の作動する補助手段(131)によって実行される搬出に関する前記印刷製品の水平な最終位置を決定し、
前記印刷製品が、この印刷製品のフォーマットの大きさに依存せずにその搬出時に前記排紙装置(130)の前記補助手段(131)の配置に対して中心の位置を占めるように、前記ストッパ(160)の取得される前記最終位置が設定され、
d)前記ストッパの取得すべき前記作動する最終位置は少なくとも、記憶された制御プロファイルによって制御されるか又は光電セル、カメラシステムのようなセンサによって持続して調整され、
e)前記ストッパの印刷製品に関する1つの前壁部(170)が、前記排紙装置(130)の前記作動する補助手段(131)によって実行される搬出中に、前記印刷製品の転倒モーメント及び/又は斜行に対して安定的に作用する、
基準にしたがって実行されることを特徴とする請求項1及び2に記載の設備を稼働するための方法。
【請求項13】
前記ストッパは、自律駆動部に連結されていること、及び、前記ストッパが、それぞれの印刷製品に対して「オンザフライ」動作によって正確な位置決めを保証することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記排紙装置(130)の前記作動する補助手段は、コンベヤベルト(131)から成り、このコンベヤベルトは、前記印刷製品を、最初に折り目側(falzseitig)で捉え、フォーマットに合わせてさらに搬送することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記ストッパは、対応するセンサを直接又は間接に備え、当該センサは、前記印刷製品の搬送中のジャム監視に応答し、当該情報が、主制御装置に転送されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
以下の:
a) 主制御装置によって伝達された、搬出の起動を開始させる命令が到着するまで、昇降部材(503)が、排紙装置(130)の下方に配置され、特に自律駆動部を備えるエジェクタ(500)の構成要素として、中立位置(「Pos.Null」)に留まり、
b) 印刷製品を一定に前記排紙装置内に搬送するため、前記エジェクタ(500)は、可動部材(502,503)をこの「起動」位置から移動させ、
この起動は、搬送チェーンの速度と、前記印刷製品のフォーマットに時間的に依存し、
前記搬送チェーンの速度は、規定された又は随時自由に規定可能な速度閾値を有し、
c) 前記速度閾値より上では、前記搬送チェーンの速度の増加時に、前記エジェクタの上方への垂直方向の移動が増大し、前記搬送チェーンの速度の低減時に、前記エジェクタの上方への垂直方向の移動がこれに応じて減少するように、前記エジェクタの速度が、前記搬送チェーンの速度に合わせられ、及び/又は前記排紙装置に属する複数のコンベヤベルトの速度に合わせられ、
d) 前記速度閾値より下では、前記印刷製品を前記排紙装置(130)の前記コンベヤベルト(131)に搬送することを保証するため、前記エジェクタの移動推移が、最低速度によって一定に規定される、
基準にしたがって、前記印刷製品を搬出するための前記エジェクタ(500)の動作プロセス過程が実行されることを特徴とする請求項1及び3に記載の設備を稼働するための方法。
【請求項17】
前記エジェクタ(500)に属する前記昇降部材(503)が、前記印刷製品の搬出時に上方の転換点(Pos.Oben)まで移動することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記エジェクタ(500)に属する前記昇降部材(503)が、前記印刷製品の搬出の終了時に下の転換点(Pos.Unten)まで移動することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記エジェクタ(500)に属する前記昇降部材(503)が、下の転換点(Pos.Unten)から前記中立位置(Pos.Null)に到達することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念にしたがう特に丁合綴じ機として形成され、屋根状に形成されている主に搬送チェーンから成る設備(100)であって、特に折丁によって形成された1つ以上の印刷製品が、前記搬送チェーンに沿って馬乗り状に搬送可能であり、収集され、オプションとしての中間の綴じステーション内で綴じられる当該設備に関する。
【0002】
この搬送方法は、綴じられないで、揃えられた印刷製品にも使用され、これら印刷製品は、折丁の集合体の形でもあり得る。この折丁は、概して収集チェーンとして形成されている搬送チェーンに沿って、ストッパ個所まで搬送され且つ、これら折丁は、その後、そこから少なくとも1つの給送設備を介して、さらに断裁装置に導かれ、この断裁装置内で折丁が、又は折丁から加工された仮とじ本がフォーマットに合わせて切断される。
【0003】
本発明は、デジタル化分野における、さらなるステップを示している。つまり、この技術的遂行の基調にあるのは、発行量=1まで下って稼働され得る生産機械を、今後のために提供することである。この要件を、そのような生産機械が、満たし得るには、少なくとも次の前提が満たされる必要がある:
-上位配置された制御システムへの連絡が存在する必要があり、これら連絡は生産プロセスからの必要なデータを提供する。
-生産機械は、必要な設定「オンザフライ(On‐the‐Fly)」(定義リスト参照)が、あらゆるスループットのために実行され得るように構成されてなくてはならない。
【0004】
以下、本願において用いられる最重要概念の定義リストである:
折丁(全紙):折丁は、印刷枚葉紙(両面印刷された紙)の中間製品であり、複数の全紙部分から成る。
仮とじ本:仮とじ本は、少なくとも1つ以上の折丁から成る印刷生産物である。
ステープル:ステープルは、第一のステップにおいて、この形状
【0005】
【数1】
に至る針金から成り、及び仮とじ本を突き通って、且つ引き続き曲げられる
【0006】
【数2】

ステープリングヘッド:ステープリングヘッドは、ステープルワイヤを切断し、及び位置決めし、且つステープルワイヤをステープルに成形する。
綴じ作業:綴じ作業は、少なくとも1つのステープルが、仮とじ本を穿ち、且つ別の端部で閉じられる作業のことである。
【0007】
綴じキャリッジ:綴じキャリッジは、綴じステーションの一部分であり、その上にステープリングヘッドが取り付けられている。
綴じステーション:綴じステーションは、綴じキャリッジが搬送チェーンと同期作動中にある間に、製品をステープルによって綴じる。
【0008】
製品:製品は、少なくとも1つの折丁から成り、この折丁は仮とじ本に加工される。
厚さ変数:厚さ変数は、異なる厚さを有する仮とじ本及び/又は全紙部分の収容のことである。
【0009】
断裁装置:断裁装置は、1つのフロント昇降部材及び2つのサイド昇降部材を使用し、及び連続切断である小口断裁と天地断裁から成る切断プロセスを実行する断裁システムのことである。
【0010】
丁合綴じ機:丁合綴じ機内で、通常、複数の折丁が、搬送チェーン上で収集され、綴じステーション内で綴じられ、且つ断裁装置内で3つの紙面に裁断される。
収集チェーン:収集チェーンは、ガイド設備を有し、この設備の上部区間が刃状に形成されていて、及びこの設備の切刃稜が、搬送区間とステープルラインを固定し、及び本質的に屋根状の台架を有し、この台架の上で全紙部分が馬乗り状で搬送される。
排紙装置:排紙装置は、綴じステーションを通過した製品を、断裁装置に通じる送給部へ搬送する機械コンポーネントである。排紙装置内で、断裁装置の定置位置に依存して、前へ又は後ろへ、規則的な搬送方向変換が行われる。
【0011】
製品送給部:製品送給部は、排紙装置を通過した製品を、断裁装置内に移行するコンベヤベルトである。コンベヤベルトは、力学的ストッパを有し、これらストッパは断裁装置とクロック同期的(taktsynchron)に動く。
【0012】
吐出局面(Auswurfphase)、吐出する(auswerfen):エジェクタ(Auswerfer)と呼ばれる装置によって、製品が、排紙装置内のコンベヤベルトによって捉えられ及び、この排紙装置内で、さらに搬送されるまで、収集チェーンから持ち上げられる。
【0013】
On‐the‐Fly:「On‐the‐Fly」は、例えば機器等の設定、位置変更が稼働中に可能であることである。
【0014】
経営情報システム(MIS):概念「インダストリー4.0」との関係において、印刷産業において、「Finishing4.0」、「Print4.0」又は「Web to Print」といった概念が、既に知られている。基本的に、IT領域と製造技術のデジタル方式変換の意味である。これら課題を解決するために、経営情報システム(Management-‐Information-Systeme)が必要である。
【背景技術】
【0015】
存在する解決策において、印刷製品は、排紙装置(定義リスト参照)内にのみ吐出され、且つ引き続いて、排紙装置自体から断裁装置に導かれ、そこで印刷製品は、フォーマットに切り詰められる。安定化は、(もし必要な場合に、)バンド内印刷製品の固定によってのみ行われる。方向転換のための加力作用は、コンベヤベルトを介してのみ受容される。
【0016】
この場合、次の問題が生じる:
水平位置(Mittelversatz)に関し:
排紙装置内での印刷製品の水平位置は、「定義され」ない。即ち、印刷製品は、固有の運動エネルギによって、状況に応じて、エジェクタ上を多かれ少なかれ先へと滑り抜ける。このことで、印刷製品の排紙装置内での位置は、+/-数ミリメートル分、変わり得る。
【0017】
斜行に関し:
全印刷製品は、1つの印刷製品が、排紙装置のコンベヤベルト内に達した時点で、搬送方向における運動エネルギを未だ有している。これは、印刷製品の転倒モーメント、ねじりモーメント自体に繋がり、排紙装置中における第二の転向によって、さらに追加的に、及び意識的に(但し不本意にも)、印刷製品にモーメントが加えられる。
【0018】
不定義の搬送局面に関し:
製品は、その移動中において、非一義的に定義された位置を有する。
【0019】
独国公開特許102004011973号から、少なくとも1つの全紙を綴じるための綴じステーションを有する丁合綴じ機が生まれ、収集チェーンの長手方向において、綴じステーションが綴じ作業中に可動な綴じキャリッジ上に配置され、及び綴じステーションの後に、全紙の搬送方向において、全紙を吐出するための、少なくとも1つのエジェクタユニットが設けられている。これに応じて、この丁合綴じ機は、綴じキャリッジとエジェクタユニットの間に、全紙を加速し及び/又は制動するための少なくとも1つのアクセルユニット及び/又はブレーキユニットが、エジェクタユニットに対して長手方向に配置されていることによって特徴付けられる。エジェクタユニットは、したがって収集チェーンの停止された全紙を始動する。全紙は、この丁合綴じ機の時間的推移において、特に停止された状態で、特に静止状態で、エジェクタユニットによって握持され、及び持ち上げられるために収集され、綴じられ、これは、全紙が、持ち上げられ得ることを同時に保証するためでもある。本発明は、まさしくこの事に対する代替策を提供する。
【0020】
欧州特許明細書1593526号から仮とじ本の丁合綴じ機が生まれ、この丁合綴じ機は、ステープラ、稼働的に段階的に仮とじ本で供給された排出ステーション、断面を定義する、随時の目標裁断線に沿った仮とじ本の切り詰めのためのフロント断裁昇降部材構造、及び搬送手段コンポーネントを有し、これら搬送手段コンポーネントは、仮とじ本を稼働的に排出ステーションからフロント断裁昇降部材構造へ搬送する。センサがあり、これらセンサは、ステープラの位相位置、及び搬送手段コンポーネントの1つに定義する信号を発信する。これら信号を処理する制御は、複数の搬送手段コンポーネント(仮とじ本エジェクタ、トリマ送給部)の1つを、ステープラの予設定された位相角において、随時の目標裁断線が、随時の仮とじ本の幅から独立して断面にあるように操作する。「オンザフライ」の正確な適合は、上記明細書に開示されていない。
【0021】
欧州公開特許1153764号から丁合綴じ機が提供され、この丁合綴じ機は、少なくとも綴じキャリッジ、収集チェーン、ステープラ持ち上げ装置、排紙装置及びエジェクタというアッセンブリを有する。これらアッセンブリの少なくとも2つは、其々に1つ自律駆動部を使用し、及び駆動力源として、制御可能なモータが設けられている。これらモータは、其々に制御ユニットを有し、この制御ユニットは、1つのアッセンブリの動作を、少なくとも1つの別の分離駆動されるアッセンブリの動作に同期化する。ここでも、「オンザフライ」の正確な適合は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【文献】独国公開特許102004011973号
【文献】欧州特許明細書1593526号
【文献】欧州公開特許1153764号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明は、このための包括的代替策を提供する。本発明には、請求項中に特徴付けられているように、次の基準を満たすという課題が基本にある。
-位置決め:印刷製品は、搬送方向(収集チェーン)に対する水平の位置において、一義的に定義される。
-印刷製品の抑止:搬送方向において場合によって未だ存在する運動エネルギ(残留速度)において、このエネルギは、ストッパの直接的な領域において、完全に排除される。
-安定化:印刷製品は、吐出局面において、排紙装置内に安定化され、即ち考えられ得る傾倒及び/又は転倒モーメントは、こうして、受け止められ、又は抑制される。
【0024】
この場合、この課題の根底にある全基準は、設備の実施上の全速度領域、印刷製品の全フォーマット及び厚さ及び個々の折丁が成る各紙材料の性質にまたがる。
【0025】
本発明の課題は、自動化された、調節可能なストッパによって実施されることで解決される。このストッパは、電気モータ(典型的には、サーボモータ)で、水平に、且つ特に搬送方向に平行に位置決めされる。この位置は、主制御装置内に実装された制御プロファイルによって定義され、このような位置は、搬送された多様に形成されるそれぞれの印刷製品においても適切に変更され得る。この場合、ストッパのこのような位置決めは、リアルタイムに主制御装置に伝達される重要なパラメータ、すなわち以下の:
-折丁フォーマットフォーマット、
-機械の速度、
-手動で入力される可能なオフセット、
に少なくとも依存する。
【0026】
さらに、特にストッパの直接的な周囲において、又はその中にも組み込まれ、センサが内設され、これらセンサは、紙詰まりを即座に察知することができ、及び呼応する負担軽減的予防措置を誘起し得、この予防措置は機械保護にも役立つ。特に、この目的のために、渋滞スイツチ、カメラシステム、光電セル等が、内設される。その上、センサも設けられていて、これらセンサは、印刷製品の位置コントロールのための返答として、特に光電セル、カメラシステム等の形で機能する。
【0027】
本発明は、原則的に、次のように特徴付けられる:
折丁、又は折丁から形成された仮とじ本(定義リスト参照)は、鞍形の収集チェーン(定義リスト参照)上に着座し、及びストッパ方向に搬送される。ステープラと排紙装置(定義リスト参照)の間に、ストッパに到達する前に、収集チェーン内に組み込まれる連行部材は、後ろへ折りたたまれ、これら連行部材は折丁の後縁部で作用し、且つ収集チェーンとの作用結合において、折丁の的確な搬送を保証し、結果として連行部材が、その後、収集チェーンの続行によって折丁の下で、さらに摺動し得る。
【0028】
これによって、そうして形成された印刷製品は、搬送最終局面において、今後、連行部材によって共に導かれず、鞍形の収集チェーンによって誘起された摩擦又はとどまる力によってのみ、ストッパまで、さらに搬送され得ることが実現される。印刷製品が、誘起されたキネマティックスによって、この最終局面で、つまりステープラと排紙装置の間で、広がりつつ開くことも、この場合に重要で、その結果として、折りたたまれた連行部材が、同じ印刷製品の下で問題なく通過し得る。これは、特に印刷製品が、排紙装置オペレーションの最中に、停滞しなければならない場合においても成立する。
【課題を解決するための手段】
【0029】
したがって、本発明の課題は、請求項1に記載の:
特に丁合綴じ機として形成され、屋根状に形成されている主に搬送チェーンから成る設備(100)であって、特に折丁によって形成された1つ以上の印刷製品が、前記搬送チェーンに沿って馬乗り状に搬送可能であり、収集され、オプションとしての中間の綴じステーション内で綴じられる当該設備(100)において、
前記印刷製品(200,600)の搬送方向に、オプションとして作動する前記綴じステーションに後続して、前記搬送チェーン(110)のさらなる延在部分に沿って、前記印刷製品のフォーマットに応じて調節可能なストッパ(160)が配置されていること、
前記ストッパが、互いに相互に依存して作動する複数の手段(130,500)と作用結合していて、前記印刷製品の規則的に且つフォーマット固定の搬出を遂行すること、及び
引き続き、当該フォーマット固定の印刷製品が、特に断裁装置(150)に送給可能であることによって解決される。
【0030】
さらに、本発明の課題は、請求項12に記載の:
ストッパ(160)と排紙装置(130)との間の作用結合が、以下の:
a)それぞれの印刷製品に対するストッパが、自律駆動部によってこのストッパの搬送方向の最終位置に関して個々に位置決めされ得、
b)前記ストッパ(160)の取得される当該最終位置は少なくとも、搬送される前記印刷製品のフォーマット(201,202)に依存し、搬送チェーンの速度が考慮され、
c)前記ストッパは、前記排紙装置(130)の作動する補助手段(131)によって実行される搬出に関する前記印刷製品の水平な最終位置を決定し、
前記印刷製品が、この印刷製品のフォーマットの大きさに依存せずにその搬出時に前記排紙装置(130)の前記補助手段(131)の配置に対して中心の位置を占めるように、前記ストッパ(160)の取得される前記最終位置が設定され、
d)前記ストッパの取得すべき前記作動する最終位置は少なくとも、記憶された制御プロファイルによって制御されるか又は光電セル、カメラシステムのようなセンサによって持続して調整され、
e)前記ストッパの印刷製品に関する1つの前壁部(170)が、前記排紙装置(130)の前記作動する補助手段(131)によって実行される搬出中に、前記印刷製品の転倒モーメント及び/又は斜行に対して安定的に作用する、
基準にしたがって実行されることによって解決される。
【0031】
さらに、本発明の課題は、請求項16に記載の:
以下の:
a) 主制御装置によって伝達された、搬出の起動を開始させる命令が到着するまで、昇降部材(503)が、排紙装置(130)の下方に配置され、特に自律駆動部を備えるエジェクタ(500)の構成要素として、中立位置(「Pos.Null」)に留まり、
b) 印刷製品を一定に前記排紙装置内に搬送するため、前記エジェクタ(500)は、可動部材(502,503)をこの「起動」位置から移動させ、
この起動は、搬送チェーンの速度と、前記印刷製品のフォーマットと、場合によっては手動の補正とに時間的に依存し、
前記搬送チェーンの速度は、規定された又は随時自由に規定可能な速度閾値を有し、
c) 前記速度閾値より上では、前記搬送チェーンの速度の増加時に、前記エジェクタの上方への垂直方向の移動が増大し、前記搬送チェーンの速度の低減時に、前記エジェクタの上方への垂直方向の移動がこれに応じて減少するように、前記エジェクタの速度が、前記搬送チェーンの速度に合わせられ、及び/又は前記排紙装置に属する複数のコンベヤベルトの速度に合わせられ、
d) 前記速度閾値より下では、前記印刷製品を前記排紙装置(130)の前記コンベヤベルト(131)に搬送することを保証するため、前記エジェクタの移動推移が、最低速度によって一定に規定される、
基準にしたがって、前記印刷製品を搬出するための前記エジェクタ(500)の動作プロセス過程が実行されることによって解決される。
【0032】
この場合、本発明に係るストッパは、折丁又は仮とじ本の最終位置決めについて、多重機能を有し、要するに、このストッパが、つまりそれ自体、最終地点としての搬送される印刷製品に対する一定の名目的に固定したストッパ位置を実現する。但し、これは、確固としたストッパステーションとしての従来方法においてだけではない。つまり印刷製品は、その時そこで完全に停止されるために、水平の搬送動作において、固定したストッパの壁部まで搬送されるのではなくて、このストッパは、排紙装置内へのさらなる動的移行の最中に、傾倒又は横転に対する印刷製品の前縁部にとっての整列補助としての機能をも満たす。こうして、ストッパは、特殊な形成様式によって、及び印刷製品の制御された搬送との作用結合において、二重の機能を満たし、この機能は、ストッパの直接的領域において、この印刷製品の水平/垂直に重層した動作によって特徴付けられている。
【0033】
これら重層した動作は、次のように解されなくてはならない:一方で、収集チェーンによって予設定された印刷製品の水平動作(折丁又は仮とじ本)があり、この印刷製品のキネマティクス的エネルギは、この後、ストッパによって完全に且つ、突然に消滅されることなく、そのストッパによる衝突の少し前に、局所的に作用する排紙装置の補助手段及び作用結合しているエジェクタの補助手段によって印刷製品が捉われ、且つ収集チェーンから取り外される。
【0034】
ゼロに向かって進行する間隔時間中に、水平方向にさらに移送される印刷製品が、未だ最小化された残留速度を水平方向において有し、この速度は、充足した最終適合及び、続いて吐出される印刷製品の前縁部の摺動を実現し、この摺動は、ストッパの壁部に沿っている。この占められた、ストッパの動的な適合可能な位置決めも、随時に引き寄せられた印刷製品に対して、速度にも依存して条件付けられている。
【0035】
折丁の又は仮とじ本の前縁部に沿った上記摺動は、排紙装置の動特性によって条件付けられた実施上的印刷製品移行の最中に、同印刷製品の考えられ得る傾倒が、起こらないことを実現し、その結果、この印刷製品は、引き続く切り詰めにおける完璧なフォーマットの整列を示す。
【0036】
これによって印刷製品の位置決めの最終局面に、調整され、制御誘導された相互依存が、この印刷製品の水平動作とこの印刷製品の垂直の移行の間にあり、その後、既に解説したように、ストッパが、二重の機能を実行する。つまり一方で、引き寄せられた印刷製品の最終位置を保証し且つ、他方で、この印刷製品において、垂直の動作中の考えられ得る傾倒を阻む。こうして、ストッパは、反動を受容し、印刷製品に作用する転倒モーメントに繋がり得、この転倒モーメントによって印刷製品は傾斜し得る。これら過程は、収集チェーンの下側に配置されたエジェクタの構成部材としての昇降部材と作用結合している。これらの構成部材については、さらに下で一層詳細に解説される。
【0037】
つまりクロックの過程は、次のとおりの形態を示す:
-ジョブのセットアップに際し、ストッパは、フォーマットフォーマット、速度等といった様々なパラメータに依存し、正しい位置に動かされる。
-このようなストッパの位置取りは、搬出中も、継続的に行われることが可能である。
-ストッパは、稼働中に、(光電セル、カメラシステム等といった)センサによって監視され、及び必要な場合、「On‐the‐Fly」(定義リスト参照)で制御部を介して後調整される。ストッパ位置に関する設定、及び継続的プロセス監視は、特に保存された制御プロファイルによって実行され、主制御装置は、調整を適用的原理にしたがって導くことができる。さらに主制御装置は、予知的(praediktive)/予見的(antizipierende)調整を提供することが可能である。ストッパに関する本発明の利点は、主に次のように表され、これら利点は、本発明対象の統合的構成部材も形成する:
a)特にストッパの自律駆動部(サーボモータ)によって、「On‐the‐Fly」稼働によって、完璧な設定(定義リスト参照)が、各印刷製品のために提供される。
b)占められた実施上のストッパ位置は、主に引き寄せられた折丁のフォーマットに、又は仮とじ本のフォーマットに、又は収集チェーンの速度に依存する。占められた実施上のストッパ位置は、上述のように、保存された制御プロファイルにしたがって、制御可能、又は継続的に調整可能に提供される。
c)光電セル、カメラシステム等といったセンサの継続的な応答から、その上「On‐the‐Fly」稼働において、ストッパの位置が、継続的に調節される。
d)ストッパは、印刷製品の反動を受容し、この反動は、この印刷製品の転倒モーメントに繋がり得、これによって、折丁、仮とじ本、又は印刷製品は、概して、排紙装置によって実行される搬出の間、最大化されたフォーマットに依存した姿勢、及び的確な姿勢をとり得ることが保証される。
e)ストッパは、排紙装置によって誘起された(吐出とも呼ばれる)搬出に対する製品の水平な最終位置を、原則的に定義し、この最終位置は、搬出が、折丁のフォーマットフォーマット(最小/最大-フォーマット)に依存せず、つまり特にコンベヤベルトによって形成された排紙装置の作動する補助手段に対して常に真中への吐出であることを保証するよう、常に厳格に指向される。
f)ストッパは、直接又は間接追加的に呼応するセンサで実装され、これらセンサは、ジャム監視に合わせて調整されていて、このようなジャム監視を早期に察知し、及び補間しながら調整する介入によって反作用することも可能で、これによって、設備の損傷が、阻止され、又は故障除去のための時間が持続的に削減され得る。上記に解説された折丁/仮とじ本搬出を完全化するために、収集チェーンと作用結合している昇降部材のキネマティクスが、極めて重要な役割を担う。次の局面が重要である:
局面I:先ず、特に直接的又は間接的にモータで駆動された昇降部材は、排紙装置の下で、中立位置(「Pos.Null」)にとどまる。ここで、昇降部材は、エジェクタの構成部材として、運動キネマティックス誘起のための命令「トリガ」(Trigger)の到着を待つ。それに従って、エジェクタは、印刷製品を可能な限り不変に排紙装置内へシフトするために、「トリガ」(Trigger)位置における固有の動作を開始する。この誘起点は、定義された、又は常に自由に定義可能な速度閾値が上回れる、又は下回られるので、製品フォーマットに、収集チェーンの速度に、及び場合にって手動の訂正に依存する。これは後続する局面II又は局面IIIが開始されるかどうかに繋がる。
【0038】
局面II:エジェクタの速度は、速度閾値の上で、収集チェーンの速度、又は排紙装置に属する排紙装置のコンベヤベルトの速度によって指向する。即ち、収集チェーンの速度が上げられると、エジェクタ(昇降部材)が、応じて一層速く上へ動く。収集チェーンの速度が低減される場合、エジェクタは、必ず応じて一層遅く動く。
【0039】
局面III:速度閾値の下で、移動推移は不変である。こうして、エジェクタの最低速度は、印刷製品の排紙装置コンベヤベルトへの移動を保証するために定義される。
【0040】
エジェクタの行程動作に関して、次の位置決めが区別されなくてはならない。
a)一方で、エジェクタが、「Pos.Oben」と呼ばれる点まで動く。この「Pos.Oben」は、昇降部材の上側転換点であり、ここから、定義された、又は常に自由に定義可能な速度で、位置「Pos.Unten」が目指される。
b)「Pos.Unten」は、昇降部材の下の転換点であり、ここから、定義された、又は常に自由に定義可能な速度で、位置「Pos.Null」が目指される。
【0041】
これにしたがって、エジェクタの構成部材としての昇降部材は、3つの固定した位置をとり、これら位置は、予め定義された長さである、又は常に自由に定義される。即ち、「Pos.Oben」が昇降部材の最高位置であり、及びこの位置が同様に昇降部材の転換点を形成し、この転換点において、排紙装置のコンベヤベルトへの折丁の移動が完了される。「Pos.Unten」は、昇降部材の転換点として最も低い位置であり、つまり、昇降部材は、この位置まで、収集チェーン上で、後続する引き寄せられた印刷製品と衝突しないように低下する。「Pos.Null」は、中立の位置を示し、この中立位置から昇降部材が、次の印刷製品において機能し始める。
【0042】
MIS(定義リスト参照)の依頼データは、又は固有のデータシステムの依頼データも、特に保存された制御プロファイルの起動に通じ、これら制御プロファイルは、特に個々の折丁のフォーマットデータ、切断された幅と長さと他のデータといった仮とじ本のフォーマットデータを把握し、これらフォーマットデータは依頼の優良な遂行のために要される。特に主制御装置は、アルゴリズムも含み、このアルゴリズムは個々の折丁の製品から常に仮とじ本の厚さを算定する。
【0043】
これら値にしたがって、主制御装置が昇降部材の位置を算定し、及びこの昇降部材の動作を制御し、この動作は、力学的にエジェクタスライドを介して行われ、これによって、この昇降部材の実施上の位置は、常に正確に確定され得る。
【0044】
昇降部材とエジェクタの稼働方法についての本発明に関する利点は、主に次のように表され、これら昇降部材とエジェクタは、本発明対象の統合的構成部材も形成する。
-動的、可変的な吐出時点によって作業される。
-動的に変更可能なプロファイルが、主制御装置によって継続的に算定され、又は予設定された図表によって入力され、これら値は、保存された制御プロファイル又はアルゴリズムによって、動的な制御/調整のために支持されている。
-継続的に光学的測定に支持された調整が介入し、この調整は、直接的に的確な訂正又は予知的(praediktive)制御に通じる。
-その上、吐出プロファイルは、「On‐the‐Fly」動特性によって変更可能に成形される。
-全ての包含されたアグリゲートを介したプロセス全体の制御/調整が、印刷枚葉紙(折丁)の厚さとフォーマットの算出によって、及び搬送チェーン(収集チェーン)の継続的に算出される速度によって継続的に行われる。
-必要によって、自由に選択可能なプロファイルが、実装され、このプロファイルは、例えば収集チェーン速度又は排紙装置コンベヤベルト速度といった別のパラメータと完全に無関係に運用される。
-スタート/ストップ傾斜路は、自由にプログラミング可能に、状況に合わせて適合及び調節可能に作動する。
-設備の包含されたアグリゲートは、非線的動作過程にプログラミングし直され得ることを可能にする。
【0045】
本発明において、つまり丁合綴じ機として形成された設備を提案することが主題である。本質的に、設備は、収集チェーンとして機能する搬送チェーンから成り、この収集チェーンは、その上部領域において、屋根状に形成されていて且つ、この収集チェーンに沿って、特に折丁として形成された単数又は複数の印刷製品は、馬乗り状で、収集され及び搬送される。搬送チェーンは、特に媒介的に配置された綴じステーションを有し、この綴じステーションの中で、通常、相互に重置された折丁は、仮とじ本に綴じられ得る。折丁の搬送方向において、綴じステーションに後続する搬送チェーンに沿って、折丁に関して調節可能なストッパが配置され、このストッパは、少なくとも折丁の搬出のための手段と作用結合している。これら手段は、少なくとも紙装置とエジェクタから成り、これらは、同様に相互に作用結合している。折丁は、この手段の実施上の作用効果によって、搬送チェーンの搬送方向に対して、又は規則的に近似する角度分、方向転換し、この折丁は、又は折丁から形成された仮とじ本は、特に引き続いて断裁装置に給送される。
【0046】
調節可能なストッパは、搬送区間の搬送方向に対して前側に配置されたストッパ壁部を有し、この搬送区間は収集チェーンとして機能し、このストッパ壁部は、折丁の前縁部に対してストッパ機能及び整列機能を満たし、その上、収集チェーンは、折り畳み可能な搬送フィンガによって実装されている。これら搬送フィンガは、ストッパ作業の最終局面において、折りたたまれ、結果として、収集チェーンは、広げられた折丁の下を通過し得る。
【0047】
排紙装置は、一連の隣合わせで作用するコンベヤベルトを有し、このコンベヤベルトは、折丁の折り目稜線の裏側で作動するエジェクタと作用結合しながら、折丁の搬出を遂行する。エジェクタ自体は、突出する昇降部材で実装され、この昇降部材は、下から垂直に延びる道程を通って、折丁を排紙装置内へ移送する。
【0048】
搬送チェーン、ストッパ、排紙装置、エジェクタ、断裁装置の相互に依存する稼働が、主制御装置によって導かれ、この稼働が、少なくとも設備の上記アグリゲートに関し、これらアグリゲートは、保存された制御プロファイルによって、及び/又は適応制御及び/又は予測制御によって稼働される。
【0049】
排紙装置の補助手段とストッパ間の実施上の作用結合は、次の基準にしたがって実行される:
i)自律駆動部によって、あらゆる折丁フォーマットのためのストッパが、その最終姿勢に関して、搬送方向において個々に設定される。
ii)ストッパの占められた最終位置は、主に搬送チェーンの速度と引き寄せられた折丁のフォーマットに依拠する。
iii)ストッパが、排紙装置の実施上の補助手段によって誘起された搬出に関して、折丁の水平の最終位置を定義し、この最終位置は、その後、折丁が、随時のフォーマットフォーマットから独立して、排紙装置の実施上の補助手段に対して真中に配向されるように、設定される。
iv)ストッパの占められるべき実施上の最終位置は、保存された制御プロファイルによって制御され、又は継続的に光電セル、カメラシステムといったセンサによって調整される。
v)ストッパの折丁の側の一平面は、排紙装置及びエジェクタの実施上の補助手段によって実行された折丁の搬出の最中に、転倒モーメントに対して、及び/又は折丁の斜行に対して安定化的に作用し、排紙装置の実施上の補助手段は、コンベヤベルトから成り、これらコンベヤベルトは、折丁を折り目側(falzseitig)で、さらなる搬送のために捉える。
【0050】
ストッパ自体は、呼応するセンサで直接的又は間接的に実装され、これらセンサは、折丁の流れにおけるジャム監視に反応し及び、このような情報は、この後、主制御装置に転送される。印刷製品全般の搬出ための排紙装置の補助手段とストッパの間の実施上の作用結合は、次の基準にしたがって実行される:
i)排紙装置の下に配置された、及び特に自律駆動部力で実装されたエジェクタのスライドの構成部材としての昇降部材は、主制御装置によって伝達された命令の到着まで、中立位置(「Pos.Null」)内にとどまり、この命令は印刷製品の搬出の誘起(「トリガ」(Trigger))を開始する。
ii)エジェクタは、印刷製品を不変に排紙装置内に移送するために、この「トリガ」(Trigger)位置から、その動作を始め、この誘起は、時間的に搬送チェーンの速度に、随時の折丁のフォーマットに、及び場合による手動の訂正に依存していて、及び搬送チェーンの速度は、定義された又は、常に自由に定義可能な速度閾値を有する。
iii)速度閾値の上で、エジェクタの速度は、搬送チェーンの速度に、及び/又は排紙装置に属するコンベヤベルトの速度に、搬送チェーンの速度の増加に際し、エジェクタの垂直の上への動作が上昇し、及び搬送チェーンの速度の低減に際し、エジェクタの垂直の上への動作が、応じて減少するように、指向する。
iv)速度閾値の下で、エジェクタの移動推移は、排紙装置のコンベヤベルトへの折丁の移譲を保証するために、最低速度によって不変に定義される。
【0051】
このキネマティクスにおいて、エジェクタに属する昇降部材は、折丁の搬出に際し、上の転換点(Pos.Oben)まで動く。さらに、昇降部材は、折丁の搬出の終了後、下の転換点(Pos.Unten)まで動く。さらに、昇降部材は、下の転換点(Pos.Unten)から、中立の位置(Pos.Null)を占める。
【図面の簡単な説明】
【0052】
下記に、本発明は、図面に関係付けながら解説され、この図面に本発明に本質的で、且つ明細書内に詳細に明記されていない詳細部が、顕著に関連付けられる。本発明の直接的な理解のために本質的でない全要素は、省略されていて、同一要素は、様々な図面中において、同じ参照符号によって記されている。図中において、下記が示される。
図1】丁合綴じ機の全体図
図2】駆動されるストッパを有する排紙装置装置の全体図
図3】制御機能/調整機能を有する丁合綴じ機の全体図
図4】排紙装置と作用結合しているエジェクタ
【発明を実施するための形態】
【0053】
図1は、丁合綴じ機100の全体図を示す。主に、このような丁合綴じ機は、中央で作動する収集チェーン110から成り、この収集チェーンは、折丁200の又は仮とじ本600の搬送を請け負う。このような収集チェーン110は、上の区間を有するガイド設備を有し、尖端形状で、つまり屋根状に、形成されていて、且つ、この区間の切刃稜が、搬送区間を及びステープルラインを固定し、このライン上で、折丁折丁200が、馬乗り状で搬送される。個々の折丁は、ステープラ120内で、仮とじ本に加工される。折丁は、鞍形の収集チェーン上に着座し、及びこれら折丁は、この方向からストッパ160へ搬送される。ステープラ120と後接続された排紙装置130の間に、ストッパ160に到達する前に、収集チェーン内に組み込まれる連行部材(図面中には詳しく示されていない)が、後ろへ折りたたまれ、この連衡部材は、折丁の後縁部で作用し、及び収集チェーンとの作用結合において折丁の的確な搬送を保証する、その結果、連行部材が、その後、収集チェーンの続く動作とともに、折丁の下で摺動し得る。こうして、仮とじ本に纏められた折丁は、搬送最終局面内で、今後、直接的に連行部材によって、正接されないで、鞍形の収集チェーンによって誘起された摩擦又は、とどまる力によってのみ、ストッパまで、さらに搬送され得ることが実現される。この場合、個々の折丁への、又は概して仮とじ本への誘起されたキネマティックスも、この最終局面において、重要で、つまり、印刷製品が、ステープラと排紙装置の間で開き、その結果、折りたたまれた連行部材が、印刷製品の下で、問題なく通過し得る。これは、印刷製品が、エジェクタ実施の際に遅延されなくてはならない場合にも、特に有用である。
【0054】
詳しく図示されていないステープラ自体は、針金から成るステープルを有し、このステープラは先行技術に属し、針金が、第一ステップにおいて、下向きに作用するU-形状に曲げられ、このU-形状は、仮とじ本を突き通って及び、引き続き曲げられるために最も適している。この作業は、少なくとも1つのステープラヘッドによって遂行され、このステープラヘッドは、ステープルワイヤを切断し、及び位置決め、且つこのワイヤをステープルに成形する。綴じ作業自体において、少なくとも1つのステープルを仮とじ本を突き通し、及び別の端部で閉じることが主要である。ステープラの構成部材は、さらに1つの綴じキャリッジを形成し、この綴じキャリッジ上に、ステープラヘッドが取り付けられていて、この綴じステーション内で、印刷製品は、綴じキャリッジが走行する間に、既に言及されたステープルによって綴じられる。
【0055】
予設定されたストッパ面170を有するストッパ160は、言及された印刷製品が、排紙装置130に移送され及び、この製品が、そこから製品送給部140を経て、断裁装置150内に移行される前に、折丁200又は仮とじ本600のために、収集チェーン上での搬送の最終状況を形成する。この断裁装置150は、断裁システムとして機能し、この断裁システムは、特にフロント昇降部材及び2つのサイド昇降部材を駆使し、及び連続切断としての小口断裁と天地断裁から成る切断プロセスを実行する。
【0056】
特にサーボモータ161によって稼働されるストッパ160が、仮とじ本600の最終位置決めに関し、多重機能を満たし、つまり、このストッパ自体が、搬送された仮とじ本に対する確固としたストッパ位置を、究極的な最終状態において実行する。しかし、このことは、確固としたストッパステーションとしての従来方法にだけにおけるのではない。即ち、仮とじ本が、水平の搬送動作において、ストッパの前の壁部まで、搬送されず、そこで完全に停止されるために、先行技術にしたがって行われているように、このストッパは、同時に、搬送方向における仮とじ本前縁部のために、排紙装置内への仮とじ本の動的なさらなる移行の最中に、同じ仮とじ本の傾倒又は横転に対する整列補助として働くという機能を満たす。こうして、ストッパは、その特殊な形成様式によって、及び仮とじ本の制御された搬送との作用結合において、二重の機能を満たし、この機能は、ストッパの領域における仮とじ本の重層した水平/垂直の動作によって特徴付けられている。
【0057】
これら重層した動作は、次のように解されなくてはならない:一方で、収集チェーンによって予設定された、仮とじ本の水平動作があり、運動エネルギが、その後、ストッパによって、完全に及び突然に消滅されることなく、仮とじ本が、ストッパと衝突する出来るだけ直前に、エジェクタによって、収集チェーンから排出され、且つ局所的に作用する排紙装置の補助手段によって捉えられる。
【0058】
このゼロに向かって進む間隔時間中に、水平方向において移送される仮とじ本は、未だ最小化された残留速度を有し、この残留速度は、充足した最終適合及び、続く仮とじ本前縁部の摺動を、ストッパの壁部に沿って実現する。故に、随時に引き寄せられた折丁に対して占められた、動的にも適合可能なストッパの位置決めは、また速度に依存して条件付けられる。
【0059】
ストッパの壁部に沿った、排紙装置内への仮とじ本の移行の最中における、この仮とじ本前縁部の垂直方向に摺動する動作は、仮とじ本の考えられ得る傾倒が、起こらないことを実現し、結果として、仮とじ本は、続く切り詰めにおいて、完璧なフォーマット整列を示す。
【0060】
これによって、仮とじ本位置決めの最終局面において、調整され、制御誘導された相互依存が、仮とじ本の水平搬送動作と仮綴じ本の垂直移行の間に在り、ストッパがその後、既に解説したように、二重の機能を実行する。つまり一方で仮とじ本の最終位置を保証し、且つ他方で、この仮とじ本の垂直搬出の最中に起こり得る傾倒を受け止めることである。ストッパは、こうして、仮とじ本の転倒モーメントに繋がり得える反動も受容し、これによってこの仮とじ本は、その後、もう傾斜し得ない。この過程は、収集チェーンの下側に配置されたエジェクタの構成部材としての昇降部材と作用結合していて、この昇降部材については、さらに下で、一層詳細に解説される。
【0061】
図2から、排紙装置130は、既に解説されたモータによって駆動161されるストッパ160との作用結合において生まれる。この排紙装置は、機械コンポーネントとして形成されていて、この機械コンポーネントは、折丁を、仮とじ本を、又は概して印刷製品を、綴じステーション後の製品送給部(参照図1,Pos.140)内に、断裁装置(参照図1,Pos.150)へ搬送する。排紙装置自体内で、コンベヤベルト131を介して、搬送-方向変換が、特に規則的に分、行われ、これは、断裁装置の定置位置に依存する。作動するストッパ160は、排紙装置によって実行される搬出に関して、原則的に仮とじ本の水平の最終位置を定義し、排紙装置が、エジェクタと作用結合していて(図4参照)、この位置は、搬出が常に、仮とじ本の小フォーマットフォーマット202又は大フォーマットフォーマット201とは無関係に、排紙装置の作動する補助手段、つまり隣合わせに配置されたコンベヤベルト131に対して真中の吐出を保証することへ常に厳格に指向している。
【0062】
図3は、図1と同一の丁合綴じ機を本質的に示す。この設備は、主要なコントロールシステムによって補完され、これらコントロールシステムのデータは、制御部400に伝達され、この制御は、またも相互に401、MISシステム410と連通する。この制御部は、特に搬送チェーン、ストッパ、排紙装置エジェクタ、随時の印刷製品のフォーマットフォーマットに依存する稼働に関し、印刷製品の処理によって包含された全アグリゲートから流入する、収集チェーン110の速度を含む全データを処理して、及び続いて全アグリゲートの的確な調整を担う。ここに示された制御部400のための稼働データ徴収の際の流れは、必須の前提(numerus clausus)として解されてはならない。ストッパ160のストッパ面320の領域における光学的コントロールシステム310が、先ず重要で、このコントロールシステムは、獲得された情報311を制御400に転送する。その後、エジェクタ500の継続的な試問が続き、このエジェクタの情報501が、制御部400にも転送される。さらにツール300によって、折丁の継続的な厚さ計測301が行われる。稼働に関するデータのさらなる把握が、例えばステープラ120のために行われ得る。その上、制御部400は、相互のデータフローシステム401において、MIS(経営情報システム)410と作用結合していて、システム410は、印刷産業における概念「Industrie4.0」例えば「Finishing4.0」、「Print4.0」又は「Web to Print」といった名称との関係において公知となっている。これによって原則的に、IT分野及び製造技術のデジタル方式変換が意味されている。課題を解決するために、特にMISシステム(経営情報システム)410が使用される。
【0063】
これら採取されたデータ及び継続的プロセス監視から、丁合綴じ機のプロセスのために関与するアグリゲートの位置に係わる設定及び稼働方法が保証される。ありのままに不可欠な調整が、保存された制御プロファイルによって維持され得る。主制御装置は、調整を適応的原理にしたがって実行することもできて、さらに主制御装置は、予知的(praediktive)/予見的(antizipierende)調整を提供することもできる。
【0064】
図4から、エジェクタ装置500が生まれ、このエジェクタ装置は、既に解説された排紙装置130と作用結合している。このエジェクタ装置の、又は概して、このエジェクタ500の機能方法は、次の通りである。
【0065】
まず、昇降部材503が、排紙装置130の下で、中立位置(「Pos.Null」)にとどまる。ここで、エジェクタスライド502と連繋している昇降部材503が待機し及び、先ずエジェクタの構成部材を形成する。エジェクタスライド502は、特に自律駆動部力を有し、且つ命令「トリガ」(Trigger)到着の際に、運動キネマティックスの誘起が開始される。エジェクタ500を、アグリゲート全体として見れば、動作は、つまり印刷製品を、概して可能な限り不変に、排紙装置内に移送するために、「トリガ」(Trigger)位置で開始する。この「トリガ」(Trigger)点は、後続する局面が、開始されるように、主に収集チェーンの速度、製品フォーマットの速度、及び場合による手動の訂正に依存する。これは、定義され、又は常に自由に定義可能な速度閾値が、上回られる、又は下回られるかに依っている。
【0066】
速度閾値の上で、エジェクタ500の可動部材502、503の速度は、収集チェーンの速度に、又は排紙装置属するコンベヤベルトの速度に指向する。即ち、収集チェーンの速度が上げられると、エジェクタが、応じて一層速く上へ動く。収集チェーンの速度が低減される場合、エジェクタは、必ず応じて一層遅く動く。
【0067】
速度閾値の下で、移動推移は不変である。これによって、エジェクタの最低速度は、排紙装置のコンベヤベルトへの折丁の移動を恒常的に保証するために定義される。
【0068】
エジェクタの行程動作に関して、次の位置決めが区別されなくてはならない:
エジェクタが、先ず「Pos.Oben」と呼ばれる点まで動く。この「Pos.Oben」は、昇降部材503の上の転換点であり、ここから、定義された、又は常に自由に定義可能な速度で、位置「Pos.Unten」が目指される。
【0069】
「Pos.Unten」は、昇降部材の下の転換点であり、ここから、定義された、又は常に自由に定義可能な速度で、位置「Pos.Null」が目指される。
【0070】
従って、エジェクタ500の昇降部材503又は、この昇降部材のスライド502が、3つの固定した位置を占め、これら位置は、予め定義された長さであるか、又は常に自由に定義される。即ち、「Pos.Oben」が昇降部材の最高位置であり、及びこの位置が同様に昇降部材の転換点を形成し、この転換点において、排紙装置のコンベヤベルトへの折丁の移動が完了される。「Pos.Unten」は、転換点として昇降部材の最低位置であり、この位置まで、昇降部材は、つまり収集チェーン上で、後続する引き寄せられた折丁と衝突しないように沈下する。「Pos.Null」は、中立位置を示し、この中立位置から昇降部材が、次の折丁において機能し始める。
なお、本願は特許請求の範囲に記載の発明に係るものであるが、本願の開示は以下も包含する:
1.
特に丁合綴じ機として形成され、屋根状に形成されている主に搬送チェーンから成る設備(100)であって、特に折丁によって形成された1つ以上の印刷製品が、前記搬送チェーンに沿って馬乗り状に搬送可能であり、収集され、オプションとしての中間の綴じステーション内で綴じられる当該設備(100)において、
前記印刷製品(200,600)の搬送方向に、オプションとして作動する前記綴じステーションに後続して、前記搬送チェーン(110)のさらなる延在部分に沿って、前記印刷製品のフォーマットに応じて調節可能なストッパ(160)が配置されていること、 前記ストッパが、互いに相互に依存して作動する複数の手段(130,500)と作用結合していて、前記印刷製品の規則的に且つフォーマット固定の搬出を遂行すること、及び
引き続き、当該フォーマット固定の印刷製品が、好ましくは断裁装置(150)に送給可能であることを特徴とする設備(100)。
2.
1つ以上の折丁から成る前記印刷製品を規則的に搬出するための第一手段が、排紙装置(130)から成ることを特徴とする上記1に記載の設備。
3.
1つ以上の折丁から成る前記印刷製品を規則的に搬出するための第二手段が、エジェクタ(500)から成ることを特徴とする上記1に記載の設備。
4.
前記印刷製品の搬出時に、方向が、前記搬送チェーンの搬送方向に対して90°だけ又はほぼ90°だけ転換されることを特徴とする上記1に記載の設備。
5.
前記調節可能なストッパ(160)が、搬送区間の搬送方向に向けられた1つのストッパ面(170)を有し、このストッパ面は、1つ以上の折丁から成る前記印刷製品の前縁部に対して、前記印刷製品の搬出時に、調整されたストッパ機能及び整列機能を実行することを特徴とする上記1に記載の設備。
6.
搬送区間が、1つ以上の折丁から成る前記印刷製品を一緒に搬送するための折りたたみ可能な複数の搬送フィンガを備える収集チェーン(110)であることを特徴とする上記1に記載の設備。
7.
排紙装置(130)が、並んで作用する複数のコンベヤベルト(131)を有し、これらのコンベヤベルトは、前記印刷製品の折り目稜線の裏側に配置されたエジェクタ(500)と作用結合していて、この印刷製品の搬出を遂行する上記1または2に記載の設備。
8.
前記エジェクタ(500)は、突出している昇降部材(503)を備え、前記印刷製品が、この昇降部材によって下から前記排紙装置(130)内に搬送可能であることを特徴とする上記7に記載の設備。
9.
少なくとも搬送チェーン(110)、ストッパ(160)、排紙装置(130)、エジェクタ(500)、断裁装置(150)の相互に依存する稼働が、主制御装置(400)によって制御されることを特徴とする上記1~8のいずれかに記載の設備を稼働するための方法。
10.
少なくとも前記設備の列挙された機器の相互に依存する稼働が、記憶された制御プロファイルによって及び/又は適応制御によって及び/又は予測制御によって稼働されることを特徴とする上記9に記載の方法。
11.
前記主制御装置(400)は、少なくとも1つの経営情報システム(410)と作用結合していることを特徴とする上記9に記載の方法。
12.
ストッパ(160)と排紙装置(130)との間の作用結合が、以下の:
a)それぞれの印刷製品に対するストッパが、自律駆動部によってこのストッパの搬送方向の最終位置に関して個々に位置決めされ得、
b)前記ストッパ(160)の取得される当該最終位置は少なくとも、搬送される前記印刷製品のフォーマット(201,202)に依存し、搬送チェーンの速度が考慮され、
c)前記ストッパは、前記排紙装置(130)の作動する補助手段(131)によって実行される搬出に関する前記印刷製品の水平な最終位置を決定し、
前記印刷製品が、この印刷製品のフォーマットの大きさに依存せずにその搬出時に前記排紙装置(130)の前記補助手段(131)の配置に対して中心の位置を占めるように、前記ストッパ(160)の取得される前記最終位置が設定され、
d)前記ストッパの取得すべき前記作動する最終位置は少なくとも、記憶された制御プロファイルによって制御されるか又は光電セル、カメラシステムのようなセンサによって持続して調整され、
e)前記ストッパの印刷製品に関する1つの前壁部(170)が、前記排紙装置(130)の前記作動する補助手段(131)によって実行される搬出中に、前記印刷製品の転倒モーメント及び/又は斜行に対して安定的に作用する、
基準にしたがって実行されることを特徴とする上記1または2に記載の設備を稼働するための方法。
13.
前記ストッパは、自律駆動部に連結されていること、及び、前記ストッパが、それぞれの印刷製品に対して「オンザフライ」動作によって正確な位置決めを保証することを特徴とする上記12に記載の方法。
14.
前記排紙装置(130)の前記作動する補助手段は、コンベヤベルト(131)から成り、このコンベヤベルトは、前記印刷製品を、最初に折り目側(falzseitig)で捉え、フォーマットに合わせてさらに搬送することを特徴とする上記12に記載の方法。
15.
前記ストッパは、対応するセンサを直接又は間接に備え、当該センサは、前記印刷製品の搬送中のジャム監視に応答し、当該情報が、主制御装置に転送されることを特徴とする上記12に記載の方法。
16.
以下の:
a) 主制御装置によって伝達された、搬出の起動を開始させる命令が到着するまで、昇降部材(503)が、排紙装置(130)の下方に配置され、特に自律駆動部を備えるエジェクタ(500)の構成要素として、中立位置(「Pos.Null」)に留まり、
b) 印刷製品を一定に前記排紙装置内に搬送するため、前記エジェクタ(500)は、可動部材(502,503)をこの「起動」位置から移動させ、
この起動は、搬送チェーンの速度と、前記印刷製品のフォーマットと、場合によっては手動の補正とに時間的に依存し、
前記搬送チェーンの速度は、規定された又は随時自由に規定可能な速度閾値を有し、
c) 前記速度閾値より上では、前記搬送チェーンの速度の増加時に、前記エジェクタの上方への垂直方向の移動が増大し、前記搬送チェーンの速度の低減時に、前記エジェクタの上方への垂直方向の移動がこれに応じて減少するように、前記エジェクタの速度が、前記搬送チェーンの速度に合わせられ、及び/又は前記排紙装置に属する複数のコンベヤベルトの速度に合わせられ、
d) 前記速度閾値より下では、前記印刷製品を前記排紙装置(130)の前記コンベヤベルト(131)に搬送することを保証するため、前記エジェクタの移動推移が、最低速度によって一定に規定される、
基準にしたがって、前記印刷製品を搬出するための前記エジェクタ(500)の動作プロセス過程が実行されることを特徴とする上記1または3に記載の設備を稼働するための方法。
17.
前記エジェクタ(500)に属する前記昇降部材(503)が、前記印刷製品の搬出時に上方の転換点(Pos.Oben)まで移動することを特徴とする上記16に記載の方法。
18.
前記エジェクタ(500)に属する前記昇降部材(503)が、前記印刷製品の搬出の終了時に下の転換点(Pos.Unten)まで移動することを特徴とする上記16に記載の方法。
19.
前記エジェクタ(500)に属する前記昇降部材(503)が、下の転換点(Pos.Unten)から前記中立位置(Pos.Null)に到達することを特徴とする上記16に記載の方法。
図1
図2
図3
図4