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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/30 20120101AFI20231129BHJP
【FI】
G06Q50/30
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019232826
(22)【出願日】2019-12-24
(65)【公開番号】P2021101294
(43)【公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-08-10
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹森 翔一
(72)【発明者】
【氏名】槇島 章人
【審査官】山崎 雄司
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-085734(JP,A)
【文献】特開2019-086888(JP,A)
【文献】特開平09-153098(JP,A)
【文献】国際公開第2019/001247(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客輸送中における乗客の乗り合いを許容せずに乗客輸送を行う第1の輸送サービス、又は、乗客輸送中における乗客の乗り合いを許容する第2の輸送サービスの提供比率を時間又は地域ごとに判断する判断部と、
現時点において前記第1の輸送サービスを提供している車両の数と前記第2の輸送サービスを提供している車両の数とを記憶する記憶部と、
記憶されている前記第1の輸送サービスを提供している車両の数と第2の輸送サービスを提供している車両の数との比率が、前記判断部によって判断された提供比率と合致するまで、前記第1の輸送サービス又は前記第2の輸送サービスのうちいずれかの輸送サービスを前記車両の運転者が選択するための情報を当該車両の車載端末に出力する情報出力部と
を備え
前記判断部は、乗客に対する前記第1の輸送サービス及び前記第2の輸送サービスの提供履歴、前記第1の輸送サービス及び前記第2の輸送サービスに対する乗客からの乗車要求の履歴、時間若しくは地域ごとに人口の分布を予測した結果、又は、前記第1の輸送サービス及び前記第2の輸送サービスに対するそれぞれの需要を発生させる事象に基づいて、前記判断を行うことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
記情報出力部は、各々の前記地域において前記第1の輸送サービスを提供する車両の位置又は前記第2の輸送サービスを提供する車両の位置が分散するように、当該地域に位置する車両群に対して前記情報を出力する
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗客に対して輸送サービスを提供するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
乗客を任意の目的地まで輸送する輸送サービスとして、タクシーを用いたものが知られている。タクシーを用いた輸送サービスは、乗車時に車両に乗り込んだ乗客によって目的地まで占有される形態で提供され、原則的には、目的地に向かう途中において他の乗客を同乗させることは許されていない。
【0003】
近年は、乗客が任意の目的地までの乗車を要求すると、その乗客の近辺に居る車両群からその要求に合致する車両を選択してその乗客へと配車し、さらにその目的地に向かう途中において必要に応じて他の乗客を同乗させるという、乗り合い可能なオンデマンド型の輸送サービスが開始されている。文献1には、相乗り可能な車両を配車する仕組みが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-220396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来から利用されているタクシーのような輸送サービスと、乗り合い可能なオンデマンド型の輸送サービスとを併用することができれば便利である。
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、乗客輸送中における乗客の乗り合いを許容せずに乗客輸送を行う第1の輸送サービス、又は、乗客輸送中における乗客の乗り合いを許容する第2の輸送サービスの提供比率を時間又は地域ごとに判断する判断部と、現時点において前記第1の輸送サービスを提供している車両の数と前記第2の輸送サービスを提供している車両の数とを記憶する記憶部と、記憶されている前記第1の輸送サービスを提供している車両の数と第2の輸送サービスを提供している車両の数との比率が、前記判断部によって判断された提供比率と合致するまで、前記第1の輸送サービス又は前記第2の輸送サービスのうちいずれかの輸送サービスを前記車両の運転者が選択するための情報を当該車両の車載端末に出力する情報出力部とを備え、前記判断部は、乗客に対する前記第1の輸送サービス及び前記第2の輸送サービスの提供履歴、前記第1の輸送サービス及び前記第2の輸送サービスに対する乗客からの乗車要求の履歴、時間若しくは地域ごとに人口の分布を予測した結果、又は、前記第1の輸送サービス及び前記第2の輸送サービスに対するそれぞれの需要を発生させる事象に基づいて、前記判断を行うことを特徴とする情報処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記情報出力部は、各々の前記地域において前記第1の輸送サービスを提供する車両の位置又は前記第2の輸送サービスを提供する車両の位置が分散するように、当該地域に位置する車両群に対して前記情報を出力するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、乗客輸送中における乗客の乗り合いを許容せずに乗客輸送を行う第1の輸送サービス、又は、乗客輸送中における乗客の乗り合いを許容する第2の輸送サービスを切り替えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係る車両管理システム1の構成の一例を示す図である。
図2】ユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】車載端末20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】サーバ装置30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5】車両管理システム1の機能構成の一例を示すブロック図である。
図6】サーバ装置30によって判断された輸送サービスの形態を例示する図である。
図7】サーバ装置30が輸送サービスごとの車両数を例示する図である。
図8】サーバ装置30の動作の一例示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[構成]
図1は、本実施形態の車両管理システム1の一例を示す図である。車両管理システム1は、車両に乗降する乗客(輸送サービスの提供対象となるユーザ)が利用する端末としてそれぞれ機能する複数のユーザ端末10と、複数の車両の各運転者が利用する端末としてそれぞれ機能する複数の車載端末20と、本発明に係る情報処理装置として機能するサーバ装置30とを備える。ネットワーク2は、これらユーザ端末10、車載端末20及びサーバ装置30を相互に通信可能に接続する。ネットワーク2は、例えばLAN(Local Area Network)又はWAN(Wide Area Network)、若しくはこれらの組み合わせであり、有線区間又は無線区間を含んでいる。ネットワーク2は、例えば第5世代移動通信システムに準拠したネットワークであることが望ましいが、必ずしもこれに限らない。
【0019】
車両管理システム1において、乗客は自身のユーザ端末10を操作して、任意の目的地までの乗車を要求する。この要求はユーザ端末10からサーバ装置30にネットワーク2経由で送られる。車載端末20をそれぞれ搭載した複数の車両は分散して走行又は待機しており、サーバ装置30は、上記要求を行った乗客の近辺に居る車両群又はその乗客の近辺を走行する予定の車両群から、その乗客の要求に合致する車両を選択する。サーバ装置30は、上記乗客の目的地までの経路を特定して、その経路に関する情報を、選択した車両の車載端末20に通知する。この車載端末20が搭載された車両の運転者は、通知された経路に従って車両を運転する。また、サーバ装置30は、上記乗客のユーザ端末10に対して、その乗客が乗車するべき車両や目的地までの経路に関する情報を通知する。
【0020】
車両管理システム1によって管理される輸送サービスは、2種類ある。まず1つは、通常のタクシーを用いた輸送サービスであり、乗客輸送中における乗客の乗り合いを許容せずに乗客輸送を行うものである。この通常のタクシーによる輸送サービスを第1の輸送サービスとする。この第1の輸送サービスにおいて乗客が支払う運賃は、例えば輸送距離又は輸送時間に応じた従量制である。
【0021】
もう1つは、乗り合いタクシーとかAI運行バスなどと呼ばれるオンデマンド型の輸送サービスであり、乗客輸送中における乗客の乗り合いを許容して乗客輸送を行うものである。つまり、乗り合いタクシーとしての車両は、既に乗車している乗客が要求した目的地に向かう途中においても、その目的地に近い位置を自身の目的地として希望する他の乗客や、その目的地とほぼ同じ方向を自身の目的地がある方向として希望する他の乗客を乗せることが許されている。乗り合いタクシーとしての車両が乗客輸送を行う輸送サービスエリアはそれぞれ決められており、各車両は自身に割り当てられた輸送サービスエリア内に限定して輸送サービスを提供する。この乗り合いタクシーによる輸送サービスを第2の輸送サービスとする。この第2の輸送サービスにおいて乗客が支払う運賃は、例えば1回の乗車単位、日単位、週単位、月単位等といった所定期間ごとの定額制の形態や、輸送サービスの提供対象となる全エリアを分割して子エリアと呼ばれる部分に区切り、各々の子エリア内における輸送や複数の小エリアを跨いだ輸送というような各種輸送パターンに対して運賃を設定する形態や、輸送距離に対して閾値を設定して運賃を段階的に設定する形態等の、様々な形態によって決められるようになっている。
【0022】
このように第1の輸送サービスと第2の輸送サービスは、乗り合いの可否、運賃制度及びサービス提供エリアといったサービスの属性が異なっている。各車両の運転者は、サーバ装置30からの指示又は案内に応じて、これら第1の輸送サービス及び第2の輸送サービスのうちいずれか一方を選択し、選択した輸送サービスを乗客に提供するようになっている。一方、乗客はユーザ端末を操作して乗車を要求する際に、第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスのうちどちらを要求するかを指定するようになっている。サーバ装置30は、乗客が指定した輸送サービスを提供する車両のうちいずれかを選択して配車管理を行う。
【0023】
図2は、ユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末10は、例えばスマートホン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末又はパーソナルコンピュータ等のコンピュータである。ユーザ端末10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。ユーザ端末10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0024】
ユーザ端末10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0025】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。また、例えばベースバンド信号処理部や呼処理部などがプロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0026】
プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、後述する動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。ユーザ端末10の機能ブロックは、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。各種の処理は、1つのプロセッサ1001によって実行されてもよいが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワーク2からユーザ端末10に送信されてもよい。
【0027】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0028】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。ストレージ1003は、演奏評価プログラムや後述する楽譜データ群を記憶する。
【0029】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インターフェースなどは、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0030】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キー、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ、GPSユニットなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチスクリーン)であってもよい。
【0031】
プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバスによって接続される。バスは、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0032】
また、ユーザ端末10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0033】
図3は、車載端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。車載端末20は、例えばカーナビゲーション装置、スマートホン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末又はパーソナルコンピュータ等のコンピュータである。車載端末20は、車両に一体化又は固定されている端末であってもよいし、運転者が携帯可能で車両に持ち込むことができるような端末であってもよい。車載端末20のハードウェア構成は、図3に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、車載端末20を構成してもよい。
【0034】
車載端末20は、物理的にはユーザ端末10と同様に、プロセッサ2001、メモリ2002、ストレージ2003、通信装置2004、入力装置2005、出力装置2006及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。車載端末20における各機能は、プロセッサ2001、メモリ2002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ2001が演算を行い、通信装置2004による通信を制御したり、メモリ2002及びストレージ2003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。プロセッサ2001、メモリ2002、ストレージ2003、通信装置2004、入力装置2005、出力装置2006、及びこれらを接続するバスは、ユーザ端末10について説明したプロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、及びこれらを接続するバスと、ハードウェアとしては同様であるため、その説明を省略する。
【0035】
図4は、サーバ装置30のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置30のハードウェア構成は、図4に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、サーバ装置30を構成してもよい。
【0036】
サーバ装置30は、物理的には、プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。サーバ装置30における各機能は、プロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ3001が演算を行い、通信装置3004による通信を制御したり、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、及びこれらを接続するバスは、ユーザ端末10について説明したプロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、及びこれらを接続するバスと、ハードウェアとしては同様であるため、その説明を省略する。ただし、通信装置3004は、無線通信の通信規格に従って通信を行うためのハードウェアである必要はなく、任意の有線通信の通信規格に従ってネットワーク2を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であってもよい。
【0037】
図5は、車両管理システム1の機能構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、サーバ装置30においては、取得部31と、配車管理部32と、判断部33と、情報出力部34という機能が実現される。
【0038】
取得部31は、ユーザ端末10又は車載端末20から、例えば様々な要求や通知或いは位置情報等の、各種信号乃至情報を取得する。
【0039】
配車管理部32は、乗客に対する車両の割り当てや運行管理等の、いわゆる配車管理を行う。つまり、配車管理部32は、取得部31によりユーザ端末10から取得された乗車要求に基づいて、そのユーザ端末10の乗客に車両を割り当てる。このとき、前述したように、乗客はユーザ端末を操作して乗車を要求する際に、第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスのうちどちらを要求するかを指定するようになっている。第1の輸送サービスが要求された場合、配車管理部32は、上記要求を行った乗客の近辺に居る車両群のうち、第1の輸送サービスを提供する車両を選択する。一方、第2の輸送サービスが要求された場合、配車管理部32は、第2の輸送サービスが乗り合い可能なことを考慮して、上記要求を行った乗客の近辺に居る車両群又はその乗客の近辺を走行する予定の車両群のうち、第2の輸送サービスを提供する車両を選択する。
【0040】
さらに、配車管理部32は、その車両が目的地まで走行すべき経路を特定する。このため、配車管理部32は、道路や建物、施設等を含む地図を示す地図データ、及びその地図データによって示される道路上における交通状況に関する交通データを記憶する地図・交通データ記憶部と、各車両に関する車両データを記憶する車両データ記憶部を備える。地図データには、各道路の位置、各道路において走行可能な方向及び車線数、及び各道路における信号等に関する情報が含まれる。交通データには、各道路における渋滞や事故等に関する情報が含まれる。また、交通データには、各地域において所定のセンシング装置によってセンシングされた交通量に関する情報や、日時等の条件に応じて道路上の車両群がどのような移動をするのかというマクロ的な観点からの統計情報を含んでいてもよい。車両データには、各車両の識別情報(車載端末20を識別する識別情報であってもよい)、その車両が第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスのうちどちらを提供する車両であるか、位置、速度、走行方向、走行している経路、各車両に乗車している乗客の数、及びその目的地等に関する情報が含まれる。これら地図データ及び交通データは、車両の経路及びその経路を車両が移動するときの所要時間の特定に用いられる。経路の特定には、例えばダイクストラ法やA*(A-Star)アルゴリズムなどの所定のアルゴリズムが用いられる。
【0041】
判断部33は、前述した第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスを乗客に提供する形態を、時間又は地域ごとに判断する。例えば、判断部33は、第1の輸送サービス及び第2の輸送サービスに対する乗客からの乗車要求の履歴に基づいて、この判断を行う。より具体的には、取得部31は、複数の乗客のユーザ端末10から第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスの乗車要求を取得するが、判断部33は、このような乗車要求を行った乗客(ユーザ端末10)の位置及びこの乗車要求が行われた時間の履歴を記憶しておき、これに統計処理を施すことで、どの位置及びどの時間において第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスに対しどの程度の需要があるかということを算出する。
【0042】
判断部33は、例えば図6に示すように、時間及び地域ごとの第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスの需要から、各時間及び各地域において第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスを提供するべき車両の比率を算出し、その算出結果に基づくテーブルを生成して記憶している。図6の例では、例えばエリアID「AR001」が割り当てられた地域において、1日24時間のうちの「0:00-4:00」の時間帯では、第1の輸送サービスの提供比率(通常タクシー提供比率)を90%とし、第2の輸送サービスの提供比率を10%(乗り合いタクシー提供比率)としている。つまり、これは、エリアID「AR001」が割り当てられた地域において、「0:00-4:00」の時間帯では、第1の輸送サービスの需要が統計的には90%程度であり、第2の輸送サービスの需要が統計的には10%であったことを根拠としている。また、これと同じエリアID「AR001」が割り当てられた地域において、「4:00-22:00」の時間帯では、第1の輸送サービスの提供比率を50%とし、第2の輸送サービスの提供比率を50%としている。このように、同じ地域であっても時間帯に応じて、第1の輸送サービスの需要と第2の輸送サービスの需要とがそれぞれ変化していることを意味している。なお、図6に例示した地域は、例えば緯度経度や行政区分等の、任意の基準で分けられたものである。また、図6に例示した時間についても任意の基準で分けてよい。さらに、図6の例では地域及び時間ごとに輸送サービスの提供比率が決められていたが、地域又は時間ごとに輸送サービスの提供比率が決められていてもよい。
【0043】
さらに、判断部33は、配車管理部32による配車管理に関するデータに基づいて、例えば図7に示すように、現時点において第1の輸送サービスを提供している車両の数(通常タクシー台数)と第2の輸送サービスを提供している車両の数(乗り合いタクシー台数)とを地域ごとに記憶している。図7の例では、例えばエリアID「AR001」が割り当てられた地域において、現時点で第1の輸送サービスを提供する車両は25台であり、現時点で第2の輸送サービスを提供する車両は15台である。
【0044】
判断部33は、図6,7に例示したようなデータを参照して、現時点において、各地域に居る車両群のうち、どの程度の数の車両に第1の輸送サービスを提供させ、どの程度の数の車両に第2の輸送サービスを提供させるかを判断する。なお、図6では、各時間及び各地域において第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスを提供するべき車両の比率を求める場合を例示したが、各時間及び各地域において第1の輸送サービスと第2の輸送サービスのいずれか一方を提供するようにしてもよい。例えばエリアID「AR001」が割り当てられた地域において、24時間のうちの「0:00-4:00」の時間帯では第1の輸送サービスのみを提供し、「4:00-22:00」の時間帯では第2の輸送サービスのみを提供するといった具合である。
【0045】
情報出力部34は、判断部33による判断結果に関する情報を出力する。より具体的には、情報出力部34は、車載端末20に対して判断部33による判断結果に関する情報を送信することによって、車両の運転者に対して第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスのうちいずれかの輸送サービスを選択するための情報を出力する。車両の運転者は、この情報を参照して、自身が第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスのうちどちらの輸送サービスを提供するかを選択する。つまり、本実施形態において、第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスのうちどちらの輸送サービスを提供するかは、各々の車両の運転者の決定にゆだねられている。
【0046】
[動作]
次に、サーバ装置30の、特に輸送サービスの提供形態を判断するときの動作について説明する。図8に示す各処理の手順は、サーバ装置30に実装されているプログラムに記述されている。図8において、判断部33は、輸送サービスに対する需要を予測して図6に例示したテーブルを生成する(ステップS11)。つまり、判断部33は、取得部31によって取得された第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスの乗車要求に基づいて、この乗車要求を送信してきたユーザ端末10の位置及びこの乗車要求が行われた時間の履歴を記憶して統計処理を施すことで、どの位置及びどの時間に第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスに対する需要の大きさを算出する。そして、判断部33は、このような時間及び地域ごとの第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスの需要から、各時間及び各地域において第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスを提供するべき車両の比率を算出し、その算出結果に基づいてテーブルを生成する。この処理は、例えば1日単位とか1週間単位とか1か月単位等の、或る期間ごとに繰り返し行われ、これにより、図6に例示したテーブルは最新の需要に応じた内容に更新される。
【0047】
次に、判断部33は、図6,7に例示したようなデータを参照して、現時点において、各地域に居る車両群のうち、どの程度の数の車両に第1の輸送サービスを提供させ、どの程度の数の車両に第2の輸送サービスを提供させるかという判断処理を行う(ステップS12)。例えば図6の例では、エリアID「AR001」が割り当てられた地域において、24時間のうちの「0:00-4:00」の時間帯では、第1の輸送サービスの提供比率が90%であり、第2の輸送サービスの提供比率が10%である。これに対して、現時点が2:00として、そのときの第1の輸送サービスを提供している車両の数と第2の輸送サービスを提供している車両の数が図7に例示した内容だと仮定する。この場合、エリアID「AR001」の地域における第1の輸送サービスの提供比率が90%であり、第2の輸送サービスの提供比率が10%であるの対し、その地域において現実に存在している車両群のうち、25台が第1の輸送サービスを提供しており、15台が第2の輸送サービスを提供している。つまり、第1の輸送サービス及び第2の輸送サービスの現実の提供比率は、62.5%:37.5%である。この場合、判断部33は、エリアID「AR001」が割り当てられた地域において第2の輸送サービスを提供している15台のうち、乗客が乗車中ではない車両(つまり空き車両)の車載端末20に対して、第2の輸送サービスから第1の輸送サービスに切り替えることを案内するメッセージ(例えば「通常タクシーが不足しています。切り替えますか?」というようなメッセージ)を生成する。
【0048】
そして、情報出力部34は生成されたメッセージを、エリアID「AR001」が割り当てられた地域において第2の輸送サービスを提供している15台のうち、乗客が乗車中ではない車両の車載端末20に送信する(ステップS13)。このメッセージに応じて、これらの車両の運転手が車載端末20を操作して、第2の輸送サービスから第1の輸送サービスに切り替えることに同意すると、その旨が車載端末20からサーバ装置30に通知される。そして、この通知に応じて配車管理部32が車両データを更新し、その車両が提供する輸送サービスが第2の輸送サービスから第1の輸送サービスに切り替えられる。以降、その車両は第1の輸送サービスを提供する車両としてサーバ装置30により管理される。つまり、その車両の近辺に居る乗客が第1の輸送サービスについて乗車要求を行ったとき、その車両は第1の輸送サービスを提供する車両として配車管理される。
【0049】
なお、エリアID「AR001」が割り当てられた地域において第2の輸送サービスを提供している15台のうち11台の車両の運転手が車載端末20を操作して、第2の輸送サービスから第1の輸送サービスに切り替えることに同意すると、第1の輸送サービス及び第2の輸送サービスの現実の提供比率は、90%:10%となる。つまり、図6に例示した、第1の輸送サービスの提供比率90%と第2の輸送サービスの提供比率10%に合致する。この場合、情報出力部34は、第2の輸送サービスから第1の輸送サービスに切り替えていない、残り4台の車両の車載端末20に対して、第2の輸送サービスから第1の輸送サービスに切り替えなくてもよいことを知らせるメッセージ(例えば「通常タクシーの数は十分になりました。」というようなメッセージ)を送信する。以上の例示は、第2の輸送サービスから第1の輸送サービスに切り替える例であったが、第1の輸送サービスから第21の輸送サービスに切り替える場合も同様の動作手順となる。
【0050】
以上説明した実施形態によれば、客輸送中における乗客の乗り合いを許容せずに乗客輸送を行う第1の輸送サービスと、乗客輸送中における乗客の乗り合いを許容する第2の輸送サービスとを、地域又は時間単位で乗客の需要に応じて切り替えることが可能となる。
【0051】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態を以下のように変形してもよい。また、以下の2つ以上の変形例を組み合わせて実施してもよい。
【0052】
[変形例1]
上記実施形態では、判断部33は、第1の輸送サービス及び第2の輸送サービスに対する乗客からの乗車要求の履歴に基づいて、第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスを乗客に提供する形態を、時間又は地域ごとに判断していた。これに代えて又はこれに加えて、判断部33は、乗客に対する第1の輸送サービス及び第2の輸送サービスの提供履歴に基づいて、第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスを乗客に提供する形態を、時間又は地域ごとに判断するようにしてもよい。判断部33は、乗客に対する第1の輸送サービス及び第2の輸送サービスの提供履歴として、配車管理部32に記憶されているものを用いることができる。このような提供履歴からも乗客の需要は推定可能である。
【0053】
[変形例2]
判断部33は、時間又は地域ごとに人口の分布を予測した結果に基づいて、第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスを乗客に提供する形態を、時間又は地域ごとに判断してもよい。具体的には、判断部33は、例えば携帯電話機等の移動局を携帯する人間の位置を追跡して得られた位置別及び時間別の予測人口に対して所定の係数等を乗算して補正する等により計算した結果から、各時間又は各地域における第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスの需要を予測し、その予測結果から第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスを乗客に提供する形態を判断すればよい。
【0054】
[変形例3]
例えばコンサートや展示会等のような人が集まるイベントや、例えば晴れ、雨、雪等の天候或いは気温に応じて、第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスの需要が異なるというケースも考えられる。そこで、判断部33は、このような第1の輸送サービス及び第2の輸送サービスに対するそれぞれの需要を発生させる各種の事象に基づいて、第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスを乗客に提供する形態を判断するようにしてもよい。具体的には、判断部33は、これらの事象の内容から、第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスの需要を推測するようなアルゴリズムを例えば配車管理部32に記憶された履歴やシミュレーション等から生成して記憶しておき、このアルゴリズムに対して例えばコンサートや展示会等のようなイベントや天候等に関する予定乃至予測を入力して、第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスの需要を推測すればよい。
【0055】
[変形例4]
上記実施形態では、情報出力部34は、車両の運転者に対して第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスのうちいずれかの輸送サービスを選択するための情報を出力していたが、これに代えて、車両の運転者に対して第1の輸送サービス又は第2の輸送サービスのうちいずれかの輸送サービスに切り替えるよう指示するための情報を出力してもよい。つまり、情報出力部34は、輸送サービスを切り替えることを当該車両群の運転者に指示するための情報(例えば「この車両を直ちに通常タクシーに切り替えてください」というメッセージ)を出力するようにしてもよい。
【0056】
[変形例5]
情報出力部34は、各々の前記において第1の輸送サービスを提供する車両の位置又は第2の輸送サービスを提供する車両の位置が分散するようにしてもよい。具体的には、情報出力部34は、各々の前記において第1の輸送サービスを提供する車両の位置が局部的に集中しないように、又は、第2の輸送サービスを提供する車両の位置が局部的に集中しないように、上記情報の出力先となる車両を選定する。この選定アルゴリズムとしては、位置という属性持つ多数の対象物のうち選択した複数の対象物の位置が偏らないようにするための周知のアルゴリズムを用いればよい。これにより、各地域において第1の輸送サービスを提供する車両が偏らずに分散するようになり、且つ、各地域において第2の輸送サービスを提供する車両が偏らずに分散するようになるから、乗客の位置に配車された車両が到着するまでの時間が短くなる。
【0057】
[変形例6]
実施形態では、第1の輸送サービスと第2の輸送サービスは、乗り合い可能か否か、運賃制度及びサービス提供エリアが異なっていたが、第1の輸送サービスと第2の輸送サービスの違いは乗り合い可能か否かという点のみが異なっていてもよい。
【0058】
[変形例7]
本発明に係る情報処理装置の一例としてサーバ装置30を例示したが、図5に例示した機能ブロックを実現する情報処理装置であれば本発明を適用可能である。
【0059】
[そのほかの変形例]
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0060】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0061】
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0062】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0063】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0064】
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0065】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0066】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0067】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0068】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0069】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0070】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0071】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0072】
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末10(user terminal)」、「乗客装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、乗客エージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0073】
ユーザ端末10又は車載端末20は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。
【0074】
「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0075】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」され経路考えることができる。
【0076】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0077】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0078】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0079】
本開示において、例えば、英語でのa,an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0080】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0081】
1…車両管理システム、2…ネットワーク、10…ユーザ端末、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…通信装置、1005…入力装置、1006…出力装置、20…車載端末、2001…プロセッサ、2002…メモリ、2003…ストレージ、2004…通信装置、2005…入力装置、2006…出力装置、30…サーバ装置、31…取得部、32…配車管理部、33…判断部、34…情報出力部、3001…プロセッサ、3002…メモリ、3003…ストレージ、3004…通信装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8