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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】電子回路、モジュール及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/20 20160101AFI20231129BHJP
   H02J 50/40 20160101ALI20231129BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
H02J50/20
H02J50/40
H02J7/00 301D
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020036241
(22)【出願日】2020-03-03
(65)【公開番号】P2021141675
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2023-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000005038
【氏名又は名称】セイコーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】吉田 宜史
(72)【発明者】
【氏名】川合 昇
【審査官】田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-354888(JP,A)
【文献】特開2012-234551(JP,A)
【文献】特開2001-102839(JP,A)
【文献】特表2019-506117(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0331581(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0231566(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/20
H02J 50/40
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電力を出力する電源と、前記電源から供給される直流電力により駆動される負荷との間に接続され、前記電源と前記負荷との接続状態を、前記電源から前記負荷へ電力の供給をする導通状態と、前記電源から前記負荷への電力の供給を遮断する非導通状態とのいずれか一方に切り替えるスイッチと、
第1の方向からの第1の電波を受信可能な第1アンテナが受信する前記第1の電波により得られる電力が入力される第1電力入力端子と、直流電力を出力する第1直流電力出力端子とを備え、前記第1電力入力端子に入力された電力を直流電力に変換し前記第1直流電力出力端子から出力する第1電力変換回路と、
前記第1の方向とは異なる第2の方向からの第2の電波を受信可能な第2アンテナが受信する前記第2の電波により得られる電力が入力される第2電力入力端子と、直流電力を出力する第2直流電力出力端子とを備え、前記第2電力入力端子に入力された電力を直流電力に変換し前記第2直流電力出力端子から出力する第2電力変換回路と、
前記第1電力変換回路の前記第1直流電力出力端子と接続される第1入力端子と、前記第2電力変換回路の前記第2直流電力出力端子と接続される第2入力端子と、前記スイッチと接続され前記スイッチの接続状態を制御する出力端子とを備え、前記第1アンテナが前記第1の電波を受信したことにより前記第1電力変換回路が直流電力を出力した場合に前記スイッチの接続状態を導通状態に制御し、前記第2アンテナが前記第2の電波を受信したことにより前記第2電力変換回路が直流電力を出力した場合に前記スイッチの接続状態を非導通状態に制御する制御回路と
を備える電子回路。
【請求項2】
前記第1アンテナと前記第2アンテナとは、互いに異なる位置に備えられる
請求項1に記載の電子回路。
【請求項3】
前記第1アンテナと前記第2アンテナとは、互いに異なる角度に備えられる
請求項1又は請求項2に記載の電子回路。
【請求項4】
前記第1アンテナと前記第2アンテナとは、互いに垂直に備えられる
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子回路。
【請求項5】
前記第1アンテナは、電界アンテナであり、
前記第2アンテナは、磁界アンテナである
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子回路。
【請求項6】
前記第1アンテナと、前記第2アンテナとは、互いに長さの異なるアンテナである
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子回路。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電子回路と、
直流電力を出力する電源と、
前記電源から供給される直流電力により駆動される負荷と、
を備えるモジュール。
【請求項8】
前記モジュールは、防水性能を有する筐体に収容される
請求項7に記載のモジュール。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載のモジュールと、
前記モジュールに所定の電波を発信する発信機と
を備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子回路、モジュール及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のキーシステムに用いられる電子キーにおいて、電子キーは車両からの電波により得られる電力を用いて、電子キーに内蔵される電池と、制御回路とを接続することにより、車両との通信を行っていた。電子キーが車両から離れると(つまり待機時には)、再び電池と回路との接続を切断することにより、待機状態における電池の消耗を抑制する技術が知られている。(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-24332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような従来の技術では、車両からの電波により得られる電力を用いて電子キー内部のアナログフロントエンド回路(AFE)を起動する。このとき、車両等が備える特定の装置からの電波により得られる電力を用いて、AFEを起動させていた。
しかしながら、車両からの電波を用いてAFEを起動させようとした場合、電子キーはAFEの起動に必要な電力を溜めるのに時間がかかるという問題があった。即ち、電子キーが起動するまでの間、車両からの電波を受信可能な位置に電子キーを近づけておかなければならず、不便であった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、微弱な電波により得られる電力によりスイッチの切り替えが可能な、利便性のよい電子回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る電子回路は、直流電力を出力する電源と、前記電源から供給される直流電力により駆動される負荷との間に接続され、前記電源と前記負荷との接続状態を、前記電源から前記負荷へ電力の供給をする導通状態と、前記電源から前記負荷への電力の供給を遮断する非導通状態とのいずれか一方に切り替えるスイッチと、第1の方向からの第1の電波を受信可能な第1アンテナが受信する前記第1の電波により得られる電力が入力される第1電力入力端子と、直流電力を出力する第1直流電力出力端子とを備え、前記第1電力入力端子に入力された電力を直流電力に変換し前記第1直流電力出力端子から出力する第1電力変換回路と、前記第1の方向とは異なる第2の方向からの第2の電波を受信可能な第2アンテナが受信する前記第2の電波により得られる電力が入力される第2電力入力端子と、直流電力を出力する第2直流電力出力端子とを備え、前記第2電力入力端子に入力された電力を直流電力に変換し前記第2直流電力出力端子から出力する第2電力変換回路と、前記第1電力変換回路の前記第1直流電力出力端子と接続される第1入力端子と、前記第2電力変換回路の前記第2直流電力出力端子と接続される第2入力端子と、前記スイッチと接続され前記スイッチの接続状態を制御する出力端子とを備え、前記第1アンテナが前記第1の電波を受信したことにより前記第1電力変換回路が直流電力を出力した場合に前記スイッチの接続状態を導通状態に制御し、前記第2アンテナが前記第2の電波を受信したことにより前記第2電力変換回路が直流電力を出力した場合に前記スイッチの接続状態を非導通状態に制御する制御回路とを備える。
【0007】
また、本発明の一態様に係る電子回路において、前記第1アンテナと前記第2アンテナとは、互いに異なる位置に備えられる。
【0008】
また、本発明の一態様に係る電子回路において、前記第1アンテナと前記第2アンテナとは、互いに異なる角度に備えられる。
【0009】
また、本発明の一態様に係る電子回路において、前記第1アンテナと前記第2アンテナとは、互いに垂直に備えられる。
【0010】
また、本発明の一態様に係る電子回路において、前記第1アンテナは、電界アンテナであり、前記第2アンテナは、磁界アンテナである。
【0011】
また、本発明の一態様に係る電子回路において、前記第1アンテナと、前記第2アンテナとは、互いに長さの異なるアンテナである。
【0012】
また、本発明の一態様に係るモジュールは、上述した電子回路と、直流電力を出力する電源と、前記電源から供給される直流電力により駆動される負荷と、を備える。
【0013】
また、本発明の一態様に係るモジュールは、水性能を有する筐体に収容される。
【0014】
また、本発明の一態様に係るシステムは、上述したモジュールと、前記モジュールに所定の電波を発信する発信機とを備える。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、微弱な電波により得られる電力によりスイッチの切り替えが可能な、利便性のよい電子回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態におけるラッチシステムの構成の一例を示す図である。
図2】第1の実施形態におけるラッチモジュールの構成の一例を示す図である。
図3】第1の実施形態における防水構造を有する筐体の一例を示す図である。
図4】第2の実施形態における第1アンテナ及び第2アンテナの一例を示す図である。
図5】第2の実施形態における第1アンテナ及び第2アンテナの一例を示す図である。
図6】第2の実施形態におけるラッチモジュールの構成の一例を示す図である。
図7】第2の実施形態におけるラッチモジュールの構成の第1の変形例を示す図である。
図8】第2の実施形態におけるラッチモジュールの構成の第2の変形例を示す図である。
図9】第2の実施形態におけるラッチモジュールの構成の第3の変形例を示す図である。
図10】第2の実施形態におけるラッチモジュールの構成の第4の変形例を示す図である。
図11】第2の実施形態における防水構造を有する筐体の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[ラッチシステム100の構成]
以下、図面を参照して、ラッチシステム100の構成について説明する。
図1は、実施形態におけるラッチシステム100の構成の一例を示す図である。同図に示すように、ラッチシステム100は、発信機70及びラッチモジュール1を備える。
【0018】
発信機70は、電波を発信可能な端末である。ここで、例えば電波とは、ブルートゥース(登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格により行われる無線通信の際に送信側デバイスが発信する電波である。電波とは、ブルートゥース(登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格に限定されず、種々の通信方式を採用可能であり、既定の通信規格に当てはまらない独自の規格による通信であってもよい。
例えば、発信機70は、多機能携帯電話端末(スマートフォン)、携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートPC、タブレットPC等の無線通信が可能な携帯情報処理端末である。発信機70は、携帯情報処理端末に限定されず、他の情報処理端末であってもよい。
この一例において、発信機70は電波71を発信する。
【0019】
ラッチモジュール1は、電源50と、負荷60と、ラッチ回路10とを備える。ラッチモジュール1は、発信機70から発信される電波71を受信する。
【0020】
電源50は、直流電力を出力する電源である。例えば、電源50は、リチウム電池等の電池である。ラッチモジュール1が小型デバイスである場合、電源50は、基板に実装されているような電池であってもよい。電源50は、電力を負荷60に供給する。
【0021】
負荷60は、通信機能等の機能を有する。例えば負荷60は、不図示のROM(Read Only Memory)と、不図示のRAM(Random Access Memory)と、不図示のCPU(Central Processing Unit)とを備えていてもよい。
【0022】
ラッチ回路10は、電源50と、負荷60との間に接続される。電源50は、ラッチ回路10を介して負荷60に電力を供給する。
ラッチ回路10は、発信機70から発信される電波71を受信する。ラッチ回路10は、発信機70から発信される電波71を受信することにより、電源50と負荷60との間の導通状態を制御する。以後、ラッチ回路10を電子回路とも記載する。
【0023】
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図2は、第1の実施形態におけるラッチモジュール1の構成の一例を示す図である。同図においてラッチモジュール1は、ラッチ回路10と、電源50と、負荷60とを備える。
ラッチ回路10は、アンテナ140と、電力変換回路110と、制御回路120と、スイッチ130とを備える。
【0024】
アンテナ140は、電力変換回路110と接続される。アンテナ140は、発信機70から発信された電波71を受信する。
【0025】
電力変換回路110は、電力入力端子111を入力端子として、直流電力出力端子112を出力端子として備える。電力入力端子111には、アンテナ140が受信する電波が入力される。アンテナ140が受信する電波により得られる電力を直流電力に変換し、出力する。直流電力出力端子112は、電力変換回路110が変換した直流電力を出力する。つまり、電力変換回路110は、電波を受信可能なアンテナ140が受信する電波により得られる電力が入力される電力入力端子111と、直流電力を出力する直流電力出力端子112とを備える。また、電力変換回路110は、電力入力端子111に入力された電力を直流電力に変換し、直流電力出力端子112から出力する。
【0026】
なお、電力変換回路110は、RF-DC変換回路113と、昇圧回路114とを備えていてもよい。
RF-DC変換回路113は電力入力端子111に入力される電波により得られる電力を直流電力に変換する。RF-DC変換回路113は、変換した直流電力を昇圧回路114に出力する。
昇圧回路114は、RF-DC変換回路113により変換された直流電力の電圧を昇圧する。昇圧回路114は、昇圧した電力を、直流電力出力端子112を介して出力する。
【0027】
制御回路120は、電力変換回路110の直流電力出力端子112と接続される入力端子121と、スイッチ130と接続されスイッチ130の接続状態を制御する出力端子122とを備える。また、制御回路120は、電源端子123を電源端子として備える。
入力端子121には、電力変換回路110が出力する直流電力が入力される。出力端子122は、入力端子121の状態に応じた出力信号が出力される。電源端子123には、電源50から電力が供給される。
【0028】
スイッチ130は、直流電力を出力する電源50と、電源50から供給される直流電力により駆動される負荷60との間に接続される。スイッチ130は、電源50と負荷60との接続状態を、非導通状態から導通状態に切り替える。
非導通状態とは、電源50から負荷60への電力の供給を遮断する状態であり、導通状態とは、電源50から負荷60へ電力の供給をする状態である。
【0029】
この一例において、制御回路120は、フリップフロップ127を含む。フリップフロップ127は、出力端子122から出力される制御信号を切り替える。
図2は、フリップフロップ127に、Dフリップフロップ(D-F/F)を使用した例を示したが、T型以外のフリップフロップで構成してもよい。
制御回路120は、スイッチ130の導通状態を制御する。具体的には、制御回路120は、アンテナ140が電波71を受信したことにより電力変換回路110が直流電力を出力した場合に、スイッチ130の接続状態を導通状態に制御する。
【0030】
より具体的には、制御回路120の入力端子121は、フリップフロップ127のCLK端子1271及びD端子1272に接続される。また、制御回路120の出力端子122は、フリップフロップ127のQ端子1273に接続される。
アンテナ140が電波71を受信していない状態(つまり発信機70がラッチ回路10から離れているか、発信機70から電波71が発信されていない状態)において、入力端子121はローレベル(接地電位と同電位)なので、Q端子1273はローレベルを保持する。この状態においてスイッチ130は、非導通状態に制御される。つまり、この状態において、電源50から負荷60への電力供給は行われない。
【0031】
アンテナ140が電波71を受信した状態(つまり発信機70から電波71が発信されており、発信機70がラッチ回路10に近づけられた状態)において、RF-DC変換回路113は昇圧回路114に直流電力を出力する。昇圧回路114は、フリップフロップ127のQ端子1273が変化するしきい値電位以上となるまで昇圧する。このとき、電力変換回路110は、フリップフロップ127のCLK端子1271及びD端子1272に、Q端子1273の状態を変化させるのに十分な電位が入力されるので、Q端子1273はハイレベルに変化する。この状態において、スイッチ130は導通状態に制御される。
【0032】
スイッチ130が導通状態に制御されると、電源50はスイッチ130を介して負荷60に電力を供給する。
フリップフロップ127は、電源50から電力が供給されているため、アンテナ140が電波71を受信していない状態(つまり発信機70がラッチ回路10から離れた位置に移動した等の理由によりラッチ回路10が電波を受信しなくなった状態)に遷移しても、Q端子1273はハイレベルを出力し続ける。
本実施形態において、スイッチ130が導通状態に切り替わった場合、制御回路120は電源50から電源端子123に供給される電力によりスイッチ130を導通状態に保持する。
【0033】
なお、この一例において、フリップフロップ127は、電源端子123を介して電源50と接続されているため、消費電力が小さいフリップフロップ127を選択して電池寿命への影響を極力抑えるよう構成してもよい。例えば、消費電力が1μA(マイクロアンペア)未満と小さいものを選択してもよい。
【0034】
図3は、第1の実施形態における防水構造を有する筐体の一例を示す図である。同図に示すように、ラッチ防水モジュール2は、ラッチ回路10と、直流電力を出力する電源50と、電源50から供給される直流電力により駆動される負荷60と、筐体80とを備える。
筐体80は、ラッチ回路10と、電源50と、負荷60とを収容する。筐体80は、防水性能を有する。
【0035】
[第1の実施形態の効果のまとめ]
以上説明した実施形態によれば、ラッチ回路10は、アンテナ140が受信する電波により、電源50と、負荷60との接続状態を導通状態に制御する。
従来、電池が基板に実装された状態で出荷されるような小型デバイスでは、電池が実装された瞬間に電源が供給され、電池の消費がはじまる。電池寿命の観点から、顧客に渡った際、もしくは顧客が意図するときにのみ電源が供給されることが望ましいが、接点式スイッチや(取り外し可能な)絶縁フィルムなどは小型デバイスの大型化につながっていた。
ラッチ回路10は、アンテナ140が受信する電波により、電源50と、負荷60との接続状態を導通状態に制御することにより、小型デバイスの大型化を抑止することができる。
【0036】
また、上述した実施形態によれば、ラッチ回路10は、アンテナ140が受信する電波により得られる電力を電力変換回路110が直流電力に変換し、制御回路120がスイッチ130の導通状態を制御する。ラッチ回路10は、制御回路120を備えることにより、微弱な電波によっても、スイッチ130の状態を導通状態に切り替えることができるので、負荷であるAFEの起動に時間がかからない。よって、電波を受信してから負荷60の起動までに時間がかからないラッチモジュール1を提供することができる。
したがって、利便性のよいラッチ回路10を提供することができる。
【0037】
また、上述した実施形態によれば、ラッチ回路10が備える制御回路120は、電源50から電力の供給を受ける。したがって、ラッチ回路10は、アンテナ140が電波を受信した後は、アンテナ140が電波を受信していない状態においてもスイッチ130の接続状態を導通状態に保持することができる。
【0038】
また、上述した実施形態によれば、制御回路120は、フリップフロップ127を含む。したがって、制御回路120は、簡易な構成により、スイッチ130の接続状態を切り替え、保持することができる。
【0039】
また、上述した実施形態によれば、ラッチモジュール1は、防水性能を有する筐体80に収容される。例えば、水中で封止された状態で使用するデバイスにおいて、非接触でのシステム起動を要する場合、本実施形態におけるラッチモジュール1を適用することにより、非接触でシステムの起動をすることができる。
水中で封止された状態で使用するデバイスとは、例えば、水質調査のデバイス、小型カメラデバイス等が含まれる。また、水中とは、水だけに限られず電解液や体液等の液体を広く含む。
【0040】
[第2の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、第2の実施形態における第1アンテナ240及び第2アンテナ340の一例を示す図である。図4(A)は、上述してきたラッチモジュール1が1つのアンテナ140を備える場合の構成の一例を示す図である。この場合、アンテナ140が受信した電波は、電力変換回路110により直流電力に変換され、制御回路120に入力される。
制御回路120は、スイッチ130を非導通状態から導通状態に制御する。この一例の場合、制御回路120は、スイッチ130を導通状態から非導通状態に制御することはできない。
【0041】
図4(B)は、ラッチモジュール1が2つのアンテナ(第1アンテナ240及び第2アンテナ340)を備える場合の構成の一例を示す図である。この場合、ラッチモジュール1は、第1アンテナ240と、第1電力変換回路210と、第2アンテナ340と、第2電力変換回路310と、制御回路220とを備える。
この一例において、第1アンテナ240と第2アンテナ340とは、互いに異なる角度に備えられていてもよい。
【0042】
第1アンテナ240は、第1の方向からの第1の電波を受信可能に備えられる。
第1電力変換回路210は、第1電力入力端子211と、第1直流電力出力端子212とを備える。第1電力入力端子211は、第1アンテナ240と接続される。第1直流電力出力端子212は、制御回路220と接続される。
第1電力入力端子211には、第1アンテナ240が受信する第1の電波により得られる電力が入力される。第1電力変換回路210は、第1電力入力端子211に電力が入力されると、第1電力入力端子211に入力された電力を直流電力に変換する。第1電力変換回路210は、第1直流電力出力端子212から、直流電力を出力する。
【0043】
第2アンテナ340は、第1の方向とは異なる第2の方向からの第2の電波を受信可能に備えられる。
第2電力変換回路310は、第2電力入力端子311と、第2直流電力出力端子312とを備える。第2電力入力端子311は、第2アンテナ340と接続される。第2直流電力出力端子312は、制御回路220と接続される。
第2電力入力端子311には、第2アンテナ340が受信する第2の電波により得られる電力が入力される。第2電力変換回路310は、第2電力入力端子311に電力が入力されると、第2電力入力端子311に入力された電力を直流電力に変換する。第2電力変換回路310は、第2直流電力出力端子312から、直流電力を出力する。
【0044】
制御回路220は、第1入力端子221と、第2入力端子225と、出力端子222とを入出力端子として備える。
第1入力端子221は、第1電力変換回路210の第1直流電力出力端子212と接続される。第2入力端子225は、第2電力変換回路310の第2直流電力出力端子312と接続される。出力端子222は、スイッチ130と接続され、スイッチ130の接続状態を制御する。
【0045】
制御回路220は、第1アンテナ240が第1の電波を受信したことにより第1電力変換回路210が直流電力を出力した場合に、スイッチ130の接続状態を導通状態に制御する。制御回路220は、第2アンテナ340が第2の電波を受信したことにより第2電力変換回路310が直流電力を出力した場合に、スイッチ130の接続状態を非導通状態に制御する。
このように、図4(B)に示した一例では、制御回路220により、スイッチ130を非導通状態から導通状態に制御するだけでなく、スイッチ130を導通状態から非導通状態に制御することができる。
【0046】
図5は、第2の実施形態における第1アンテナ240及び第2アンテナ340の一例を示す図である。
図5(A)は、第2の実施形態における電界型アンテナ500の一例を示す図である。同図は、第1アンテナ240又は第2アンテナ340が電界型アンテナ500である場合の、アンテナの種類の一例を示す。
第1アンテナ240又は第2アンテナ340が電界型アンテナ500である場合、ダイポールアンテナ501であってもよいし、モノポールアンテナ502であってもよいし、逆Fアンテナ503であってもよいし、メアンダラインアンテナ504であってもよいし、チップアンテナ505であってもよい。
【0047】
図5(B)は、第2の実施形態における磁界型アンテナ600の一例を示す図である。同図は、第1アンテナ240又は第2アンテナ340が磁界型アンテナ600である場合の、アンテナの種類の一例を示す。
第1アンテナ240又は第2アンテナ340が磁界型アンテナ600である場合、ループアンテナ601であってもよい。
本実施形態における、第1アンテナ240及び第2アンテナ340のアンテナの種類は、図5(A)及び図5(B)に示したアンテナの種類に限定されるものではなく、種々のアンテナを選定することができる。
【0048】
図6は、第2の実施形態におけるラッチモジュール1gの構成の一例を示す図である。同図に示すラッチモジュール1gは、第1の実施形態におけるラッチモジュール1の変形例である。なお、上述したラッチモジュール1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
同図において、ラッチモジュール1gは、ラッチ回路10gと、電源50と、負荷60とを備える。
【0049】
ラッチ回路10gは、電界型アンテナ500aと、磁界型アンテナ600aと、第1電力変換回路210aと、第2電力変換回路310aと、制御回路220と、スイッチ130とを備える。電界型アンテナ500aは、第1アンテナ240の一例であり、磁界型アンテナ600aは第2アンテナ340の一例である。
なお、第1電力変換回路210aは、RF-DC変換回路213aと、昇圧回路214aとを、第2電力変換回路310aは、RF-DC変換回路313aと、昇圧回路314aとを、備えていてもよい。
【0050】
電界型アンテナ500aは、第1の方向からの第1の電波を受信する。第1電力変換回路210aの第1電力入力端子211aには、電界型アンテナ500aが第1の電波を受信したことによる電力が入力される。第1電力変換回路210aは、入力された電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を第1直流電力出力端子212aに出力する。
この場合、磁界型アンテナ600aは、第1の方向とは異なる第2の方向からの第2の電波を受信可能に設置されているため、第1の電波を受信しない。したがって、制御回路220には、第1入力端子221にのみ、直流電力が入力される。
【0051】
磁界型アンテナ600aは、第2の方向からの第2の電波を受信する。第2電力変換回路310aの第2電力入力端子311aには、磁界型アンテナ600aが第2の電波を受信したことによる電力が入力される。第2電力変換回路310aは、入力された電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を第2直流電力出力端子312aに出力する。
この場合、電界型アンテナ500aは、第2の方向とは異なる第1の方向からの第1の電波を受信可能に設置されているため、第2の電波を受信しない。したがって、制御回路220には、第2入力端子225にのみ、直流電力が入力される。
【0052】
この一例において、制御回路220は、フリップフロップ227を含む。フリップフロップ227は、第1入力端子221の電位及び第2入力端子225の電位に基づいて、出力端子222から出力される制御信号を切り替える。
なお、具体的には、フリップフロップ227は、SRフリップフロップ(SR-F/F)である。より具体的には、第1入力端子221はフリップフロップ227のS端子に接続され、第2入力端子225はフリップフロップ227のR端子に接続され、出力端子222はQ端子に接続される。
【0053】
電界型アンテナ500aが第1の電波を受信した状態において、第1電力変換回路210aは直流電力を出力する。出力された直流電力は、直流電力に応じた電位がフリップフロップ227の第1入力端子221であるS端子に入力される。入力された電位がフリップフロップ227の状態変化を発生させるしきい値電圧を超えたとき、つまり、フリップフロップ227のS端子にハイレベルが入力される。
と、フリップフロップ227のQ端子はハイレベルを出力する。この状態において、スイッチ130は導通状態に制御される。スイッチ130が導通状態に制御されると、電源50が負荷60に電力を供給する。
【0054】
磁界型アンテナ600aが第2の電波を受信した状態において、第2電力変換回路310aは直流電力を出力する。出力された直流電力は、直流電力に応じた電位がフリップフロップ227の第2入力端子225であるR端子に入力される。入力された電位がフリップフロップ227の状態変化を発生させるしきい値電圧を超えたとき、つまり、フリップフロップ227のR端子にハイレベルが入力されると、フリップフロップ227のQ端子はローレベルを出力する。この状態において、スイッチ130は非導通状態に制御される。
【0055】
フリップフロップ227を含む制御回路220には、電源50から電力を供給される。したがって、電界型アンテナ500a及び磁界型アンテナ600aがいずれも電波を受信していない状態において、フリップフロップ227はQ端子の出力状態を保持し続ける。つまり、スイッチ130の接続状態は、最後に電波を受信したのが電界型アンテナ500aであるか、磁界型アンテナ600aであるかによって、導通状態に制御されているか、非導通状態に制御されているかが異なる。スイッチ130が非導通状態に制御されると、電源50は負荷60への電力の供給を停止する。
【0056】
なお、この一例において、フリップフロップ227は、電源端子223を介して電源50と接続されているため、消費電力が小さいフリップフロップ227を選択して電池寿命への影響を極力抑えるよう構成してもよい。例えば、消費電力が1μA(マイクロアンペア)未満と小さいものを選択してもよい。
また、制御回路220はフリップフロップと同等の機能を持つ低消費電力なラッチ回路で構成されてもよい。
【0057】
図7は、第2の実施形態におけるラッチモジュール1の構成の第1の変形例を示す図である。同図に示すラッチモジュール1hは、上述したラッチモジュール1gの変形例である。なお、ラッチモジュール1gと同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ラッチモジュール1hは、第1アンテナ240及び第2アンテナ340のいずれにも電界型アンテナ500を用いる点において、ラッチモジュール1gの構成とは異なる。
【0058】
同図に示す一例では、電界型アンテナ500b(第1アンテナ240)と、電界型アンテナ500c(第2アンテナ340)とは、互いに異なる位置に備えられる。つまり、ラッチモジュール1hでは、それぞれのアンテナの搭載位置が互いに異なっている。搭載位置とは、ラッチモジュール1hの中での、アンテナが設置される位置のことである。
電界型アンテナ500bは、第1の方向からの第1の電波を受信可能に設置される。電界型アンテナ500cは、第1の方向とは異なる第2の方向からの第2の電波を受信可能に設置される。
【0059】
図8は、第2の実施形態におけるラッチモジュール1の構成の第2の変形例を示す図である。同図に示すラッチモジュール1iは、上述したラッチモジュール1hの変形例である。なお、ラッチモジュール1hと同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ラッチモジュール1iは、第1アンテナ240及び第2アンテナ340の設置角度が互いに異なる点において、ラッチモジュール1hの構成とは異なる。
【0060】
同図に示す一例において、ラッチモジュール1iは、電界型アンテナ500dと、電界型アンテナ500eとを備える。電界型アンテナ500dは第1アンテナ240の一例であり、電界型アンテナ500eは、第2アンテナ340の一例である。
同図に示す一例では、電界型アンテナ500b(第1アンテナ240)と、電界型アンテナ500c(第2アンテナ340)とは、互いに異なる角度に備えられる。つまり、第1の電波と第2の電波とは、互いに異なる角度に備えられるため、互いに干渉することがない。
一例として、電界型アンテナ500b(第1アンテナ240)と、電界型アンテナ500c(第2アンテナ340)とを、互いに垂直に備えていてもよい。
【0061】
図9は、第2の実施形態におけるラッチモジュール1の構成の第3の変形例を示す図である。
図9(A)は、アンテナ701及びアンテナ702の配置をx軸及びy軸の二次元直交座標系によって示した図である。同図に示すアンテナ701は、上述した第1アンテナ240の一例であり、アンテナ702は、上述した第2アンテナ340の一例である。以後、アンテナ701と、アンテナ702とを区別しない場合には、アンテナ700と記載する。アンテナ700は、電界型アンテナ500の一例である。
アンテナ701は、x軸に沿って配置されている。アンテナ702は、y軸に沿って配置されている。この一例において、アンテナ701と、アンテナ702とは、互いに異なる角度で配置される。
【0062】
図9(B)は、アンテナ701及びアンテナ702の配置をx軸、y軸及びz軸の三次元直交座標系によって示した図である。同図では、図9(A)においてx軸及びy軸の二次元直交座標系によって示したアンテナ701及びアンテナ702の配置を、三次元空間に示している。
アンテナ701及びアンテナ702は、筐体703の中に収容されている。また、アンテナ701及びアンテナ702は、同一平面に配置されている。同図に示すようにアンテナ701と、アンテナ702とを互いに異なる角度で配置することにより、アンテナ701と、アンテナ702とが同一平面上に配置される場合であっても、第1の電波と第2の電波とが互いに干渉することがない。
【0063】
図10は、第2の実施形態におけるラッチモジュール1の構成の第4の変形例を示す図である。同図に示すラッチモジュール1jは、上述したラッチモジュール1iの変形例である。なお、ラッチモジュール1iと同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ラッチモジュール1jは、第1アンテナ240及び第2アンテナ340の設置角度が同一であるが、互いに異なる長さのダイポールアンテナ501を備える点において、ラッチモジュール1iの構成とは異なる。
【0064】
同図に示す一例において、ラッチモジュール1jは、電界型アンテナ500fと、電界型アンテナ500gとを備える。電界型アンテナ500fは第1アンテナ240の一例であり、電界型アンテナ500gは、第2アンテナ340の一例である。
この一例において、電界型アンテナ500fと、電界型アンテナ500gとは、それぞれ互いに異なる長さのアンテナを備える。電界型アンテナ500fの長さと電界型アンテナ500gの長さは、第1の電波と第2の電波との干渉を抑止するために、電波の周波数に基づいて選択される。例えば、電界型アンテナ500fの長さと電界型アンテナ500gの長さは、それぞれのアンテナが受信する電波の波長λの1/2、もしくは1/4にすることが好ましい。この場合、電界型アンテナ500f及び電界型アンテナ500gは、反射波を発生することなく、効率よく電波を受信することができる。
具体的には、第1の電波の周波数が2.4GHz、第2の電波の周波数が5GHzである場合、第1の電波の波長は約12.5cm、第2の電波の波長は約6cmとなる。また、λ/2波長のダイポールアンテナを使用した場合には、各アンテナ長は、第1の電波を受信するアンテナ長は6.25cm、第2の電波を受信するアンテナ長は3cmとなる。
上記のように、異なる波長の第1の電波と第2の電波の波長λの1/2のアンテナ長を有するダイポールアンテナ501を用いたラッチモジュール1kを構成することにより、第1の電波と第2の電波との干渉を抑止することができる。この場合、一方の電波を用いてスイッチ130をオンし、他方の電波を用いてスイッチ130をオフすることもできる。
【0065】
なお、ダイポールアンテナ501の一例を用いて、第1アンテナ240の長さと第2アンテナ340の長さとが、それぞれ異なる場合について説明したが、ダイポールアンテナ501の一例に限られず、モノポールアンテナ502、逆Fアンテナ503、メアンダラインアンテナ504、チップアンテナ505においても同様である。これらのアンテナも同様に、第1アンテナ240が備えるアンテナの長さと第2アンテナ340が備えるアンテナの長さとを異なる長さとなるよう構成してもよい。
【0066】
図11は、第2の実施形態における防水構造を有する筐体の一例を示す図である。同図に示すように、ラッチ防水モジュール2bは、ラッチ回路10lと、直流電力を出力する電源50と、電源50から供給される直流電力により駆動される負荷60と、筐体80とを備える。
筐体80は、ラッチ回路10lと、電源50と、負荷60とを収容する。筐体80は、防水性能を有する。
【0067】
[第2の実施形態の効果のまとめ]
以上説明した実施形態によれば、ラッチモジュール1は、第1アンテナ240が受信する第1の電波と、第2アンテナ340が受信する第2の電波をそれぞれ検出することにより、スイッチ130の接続状態を切り替える。ラッチモジュール1は、このように構成されることにより、スイッチ130を非導通状態から導通状態に切り替えることができる。また、ラッチモジュール1は、スイッチ130を導通状態から非導通状態に切り替えることができる。
【0068】
また、上述した実施形態によれば、第1アンテナ240と、第2アンテナ340とは、互いに異なる位置に備えられる。したがって、ラッチモジュール1は、第1の方向からの第1の電波と、第1の方向とは異なる方向からの第2の電波とが互いに干渉することを防ぐことができる。つまり、誤動作を防止することができる。
【0069】
また、上述した実施形態によれば、第1アンテナ240と、第2アンテナ340とは、互いに異なる角度に備えられる。したがって、ラッチモジュール1は、第1の方向からの第1の電波と、第1の方向とは異なる方向からの第2の電波とが互いに干渉することを防ぐことができる。つまり、誤動作を防止することができる。
【0070】
また、上述した実施形態によれば、第1アンテナ240と、第2アンテナ340とは、互いに垂直に備えられる。したがって、上述した実施形態によれば、第1の電波と第2の電波は互いに干渉することを防ぐことができる。つまり、誤動作を防止することができる。
【0071】
また、上述した実施形態によれば、第1アンテナ240は電界型アンテナ500であり、第2アンテナ340は磁界型アンテナ600である。したがって、第1の電波と第2の電波とは互いに干渉することを防ぐことができる。つまり、誤動作を防止することができる。
【0072】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。また、この発明の実施形態では、アンテナが受信した電波による電力に応じた電流から動作を説明したが、アンテナが受信した電波による電力に応じた電圧からでも動作を説明してもよい。
【符号の説明】
【0073】
100…ラッチシステム
1…ラッチモジュール
70…発信機
71…電波
10…ラッチ回路
50…電源
60…負荷
80…筐体
110…電力変換回路
111…電力入力端子
112…直流電力出力端子
113…RF-DC変換回路
114…昇圧回路
120…制御回路
121…入力端子
122…出力端子
123…電源端子
127…フリップフロップ
130…スイッチ
140…アンテナ
TG…接地点
240…第1アンテナ
340…第2アンテナ
210…第1電力変換回路
310…第2電力変換回路
211…第1電力入力端子
212…第1直流電力出力端子
311…第2電力入力端子
312…第2直流電力出力端子
220…制御回路
221…第1入力端子
222…出力端子
225…第2入力端子
227…フリップフロップ
500…電界型アンテナ
600…磁界型アンテナ
図1
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