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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】燃焼器、及びこれを備えるガスタービン
(51)【国際特許分類】
   F02C 7/24 20060101AFI20231129BHJP
   F23R 3/50 20060101ALI20231129BHJP
   F23R 3/08 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
F02C7/24 C
F23R3/50
F23R3/08
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020050646
(22)【出願日】2020-03-23
(65)【公開番号】P2021148099
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2022-08-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】松村 嘉和
(72)【発明者】
【氏名】松山 敬介
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 崇規
(72)【発明者】
【氏名】中森 友仁
(72)【発明者】
【氏名】前田 耕治
(72)【発明者】
【氏名】甲田 貴也
(72)【発明者】
【氏名】小山 敦史
【審査官】藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-183944(JP,A)
【文献】特許第6546334(JP,B1)
【文献】特開2013-234833(JP,A)
【文献】特表2017-525927(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0074501(US,A1)
【文献】国際公開第2009/066706(WO,A1)
【文献】特開平09-041991(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0109954(KR,A)
【文献】国際公開第2016/013585(WO,A1)
【文献】特開2017-133788(JP,A)
【文献】特開2013-140248(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02C 1/00-9/58
F23R 3/00-7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタービンケーシングに取り付けられるフランジと、
記ガスタービンケーシング内に配置されて前記フランジに取り付けられている外筒と、
前記外筒の内周側に配置され、燃料を噴射する筒内噴射ノズルを内周側に配置した筒状の内筒と、
前記ガスタービンケーシング内に配置され、前記外筒の外周壁面に設けられた基端側音響減衰器と、
を備え、
前記基端側音響減衰器は、前記内筒を流れる空気の流れ方向で見たときに前記筒内噴射ノズルから噴射された燃料が燃焼する位置よりも上流側に配置されており、前記外筒の外周壁面に設けられた音響カバーと前記外筒を形成する板の一部である外筒形成部とによって形成された基端側空間と、前記外筒形成部に形成されて前記外筒の内周側と前記基端側空間を連通させる複数の音響孔と、を有する、
燃焼器。
【請求項2】
軸線から放射方向に広がり、ガスタービンケーシングに取り付けられるフランジと、
前記軸線周りに筒状を成し、前記ガスタービンケーシング内に配置されて前記フランジに取り付けられている外筒と、
前記軸線周りに筒状を成し、前記外筒の内周側に配置されている内筒と、
前記内筒の内周側に配置されて前記フランジに取り付けられ、燃料を噴射する筒内噴射ノズルと、
前記外筒の外周壁面に設けられた音響カバーと前記外筒を形成する板の一部である外筒形成部とによって形成された基端側空間を有する基端側音響減衰器と、
を備え、
前記軸線が延びる軸線方向における両側のうち、前記フランジを基準にした場合に前記外筒が配置されている側になる先端側と、前記先端側の反対側である基端側とのうち、前記基端側音響減衰器は、前記燃料が燃焼する空間よりも前記基端側に配置され、
前記外筒形成部には、前記外筒の内周側と前記基端側空間とを連通させる複数の音響孔が形成されている、
燃焼器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の燃焼器において、
前記内筒に接続され、自身の内周側で前記筒内噴射ノズルから噴射された燃料が燃焼する筒状の尾筒と
前記尾筒を形成する板の一部である尾筒形成部と、前記尾筒形成部と共同して前記尾筒の外周側に先端側空間を形成する音響カバーと、を有する先端側音響減衰器と、
さらに備え、
前記尾筒形成部には、前記尾筒の内周側と前記先端側空間を連通させる複数の音響孔が形成されている、
燃焼器。
【請求項4】
請求項3に記載の燃焼器において、
前記外筒形成部中で前記複数の音響孔が形成されている孔形成領域の面積は、前記尾筒形成部中で前記複数の音響孔が形成されている孔形成領域の面積よりも大きい、
燃焼器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の燃焼器において、
前記外筒の内周側と前記内筒の外周側との間の環状の圧縮空気流路内に、燃料を噴射する流路噴射ノズルをさらに備え、
前記流路噴射ノズルは、前記フランジに取り付けられている、
燃焼器。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の燃焼器と、
空気を圧縮して、前記燃焼器に圧縮空気を供給する圧縮機と、
前記燃焼器内で生成された燃焼ガスにより駆動するタービンと、
中間ケーシングと、
を備え、
前記圧縮機は、ロータ軸線を中心として回転する圧縮機ロータと、前記圧縮機ロータの外周側を覆う圧縮機ケーシングと、を有し、
前記タービンは、前記ロータ軸線が延びるロータ軸線方向における第一側と第二側とのうち前記第二側に配置され、前記ロータ軸線を中心として回転するタービンロータと、前記タービンロータの外周側を覆うタービンケーシングと、を有し、
前記圧縮機ロータと前記タービンロータとは、互に連結してガスタービンロータを成し、
前記中間ケーシングは、前記ロータ軸線方向で、前記圧縮機ケーシングと前記タービンケーシングとの間に配置され、前記圧縮機で圧縮された空気である圧縮空気が流入する空間を形成し、
前記圧縮機ケーシングと前記中間ケーシングと前記タービンケーシングとは、互に連結されて前記ガスタービンケーシングを成し、
前記燃焼器の前記フランジは、前記中間ケーシングに取り付けられている、
ガスタービン。
【請求項7】
燃料を噴射する筒内噴射ノズルを内周側に配置した筒状の内筒と、
前記内筒の外周に配置された筒状の外筒と、
ガスタービンケーシング内に配置され、前記外筒の外周壁面に設けられた基端側音響減衰器と、
を備え、
前記基端側音響減衰器は、前記内筒を流れる空気の流れ方向で見たときに前記筒内噴射ノズルから噴射された燃料が燃焼する位置よりも上流側に配置されており、前記外筒の外周壁面に設けられた音響カバーと前記外周壁面とによって形成された基端側空間と、前記外筒の内周側と前記基端側空間を連通させる複数の音響孔と、を有する、
燃焼器。
【請求項8】
請求項7に記載の燃焼器において、
前記内筒に接続され、自身の内周側で前記筒内噴射ノズルから噴射された燃料が燃焼する筒状の尾筒と、
前記尾筒を形成する板の一部である尾筒形成部と、前記尾筒形成部と共同して前記尾筒の外周側に先端側空間を形成する音響カバーと、を有する先端側音響減衰器をさらに備え、
前記尾筒形成部には、前記尾筒の内周側前記先端側空間を連通させる複数の音響孔が形成されている、
燃焼器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、音響減衰器を有する燃焼器、及びこれを備えるガスタービンに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンは、空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された空気で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、燃焼器からの燃焼ガスで駆動するタービンと、を備えている。
【0003】
燃焼器は、一般的に、燃料が燃焼する尾筒(又は燃焼筒)と、この尾筒内に燃料を噴射する複数のノズルと、複数のノズルを覆う内筒と、燃焼振動等を抑えるための音響減衰器と、を有する。尾筒及び内筒は、燃焼器軸線周りに筒状を成している。ここで、以下の説明の都合上、燃焼器軸線が延びる方向を軸線方向とし、この軸線方向における両側のうち、一方側を先端側、他方側を基端側とする。尾筒は、内筒の先端側に設けられている。また、内筒の基端側は、基端板等で塞がれている。内筒及び尾筒は、いずれも、ガスタービンケーシング内に配置されている。音響減衰器は、内部に音響空間を形成する音響カバーを有する。
【0004】
以下の特許文献1に記載の燃焼器では、音響カバーが、ガスタービンケーシング外に配置され、基端板に取り付けられている。この基端板には、音響空間からガスタービンケーシング内に貫通する音響孔が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2004-183944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ガスタービンが駆動している際、内筒や尾筒が配置されているガスタービンケーシング内には、圧縮機で圧縮した空気である圧縮空気が存在する。このため、このガスタービンケーシング内は、大気圧よりも高圧である。一方、ガスタービンケーシング外は、大気圧である。上記特許文献1に記載の技術では、音響空間が音響孔を介してガスタービンケーシング内に連通しているため、この音響空間の圧力がガスタービンケーシング内の圧力になる。すなわち、上記特許文献1に記載の技術では、音響空間内の圧力が大気圧よりも高圧になる。上記特許文献1に記載の技術では、音響空間を形成する音響カバーがガスタービンケーシング外に配置されているため、音響カバーの内外での圧力差が大きくなり、この音響カバーを耐圧構造にする必要がある。このため、上記特許文献1に記載の技術では、製造コストがかさんでしまう。
【0007】
そこで、本開示は、製造コストを抑えることができる燃焼器、及びこれを備えているガスタービンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本開示に係る一態様としての燃焼器は、
ガスタービンケーシングに取り付けられるフランジと、前記ガスタービンケーシング内に配置されて前記フランジに取り付けられている外筒と、前記外筒の内周側に配置され、燃料を噴射する筒内噴射ノズルを内周側に配置した筒状の内筒と、前記ガスタービンケーシング内に配置され、前記外筒の外周壁面に設けられた基端側音響減衰器と、を備える。前記基端側音響減衰器は、前記内筒を流れる空気の流れ方向で見たときに前記筒内噴射ノズルから噴射された燃料が燃焼する位置よりも上流側に配置されており、前記外筒の外周壁面に設けられた音響カバーと前記外筒を形成する板の一部である外筒形成部とによって形成された基端側空間と、前記外筒形成部に形成されて前記外筒の内周側と前記基端側空間を連通させる複数の音響孔と、を有する。
上記目的を達成するための本開示に係る他の態様としての燃焼器は、
軸線から放射方向に広がり、ガスタービンケーシングに取り付けられるフランジと、前記軸線周りに筒状を成し、前記ガスタービンケーシング内に配置されて前記フランジに取り付けられている外筒と、前記軸線周りに筒状を成し、前記外筒の内周側に配置されている内筒と、前記内筒の内周側に配置されて前記フランジに取り付けられ、燃料を噴射する筒内噴射ノズルと、前記外筒の外周壁面に設けられた音響カバーと前記外筒を形成する板の一部である外筒形成部とによって形成された基端側空間を有する基端側音響減衰器と、を備える。前記軸線が延びる軸線方向における両側のうち、前記フランジを基準にした場合に前記外筒が配置されている側になる先端側と、前記先端側の反対側である基端側とのうち、前記基端側音響減衰器は、前記燃料が燃焼する空間よりも前記基端側に配置されている。前記外筒形成部には、前記外筒の内周側と前記基端側空間とを連通させる複数の音響孔が形成されている。
上記目的を達成するための本開示に係るさらに他の態様としての燃焼器は、
燃料を噴射する筒内噴射ノズルを内周側に配置した筒状の内筒と、前記内筒の外周に配置された筒状の外筒と、ガスタービンケーシング内に配置され、前記外筒の外周壁面に設けられた基端側音響減衰器と、を備える。前記基端側音響減衰器は、前記内筒を流れる空気の流れ方向で見たときに前記筒内噴射ノズルから噴射された燃料が燃焼する位置よりも上流側に配置されており、前記外筒の外周壁面に設けられた音響カバーと前記外周壁面とによって形成された基端側空間と、前記外筒の内周側と前記基端側空間を連通させる複数の音響孔と、を有する。
【0009】
基端側音響減衰器の音響カバーは、フランジの基端側に設けることも可能である。この場合、基端側空間は、ガスタービンケーシング外に位置することになる。このため、音響カバーの内外での圧力差が大きくなり、この音響カバーを耐圧構造にする必要がある。したがって、この場合、製造コストがかさんでしまう。
【0010】
本態様では、基端側音響減衰器の音響カバーが、外筒の外周側であってガスタービンケーシング内に配置されているので、音響カバー外の圧力も音響カバーの内の圧力もガスタービンケーシング内の圧力になり、音響カバーを耐圧構造にする必要がない。従って、本態様では、製造コストの増加を抑えることができる。
【0011】
また、基端側音響減衰器の音響カバーは、内筒の外周側に設けることも可能である。この場合、基端側音響減衰器の音響カバーが、外筒と内筒との間の圧縮空気流路の一領域内に位置することになる。基端側音響減衰器の音響カバーが圧縮空気流路の一領域内に位置すると、内筒内での圧縮空気の流れに偏りが生じる。具体的には、例えば、内筒内で基端側音響減衰器に近い領域での圧縮空気の流量が、内筒内で基端側音響減衰器から遠い領域での圧縮空気の流量よりも少なくなる。このように、内筒内での圧縮空気の流れに偏りが生じると、尾筒内に噴射された燃料の一部が完全燃焼しない恐れがある。
【0012】
そこで、本態様では、外筒の外周側に基端側音響減衰器を設けて、内筒内での圧縮空気の流れの偏りを抑えている。
【0013】
上記目的を達成するための本開示に係る一態様としてのガスタービンは、
前記態様の燃焼器と、空気を圧縮して、前記燃焼器に圧縮空気を供給する圧縮機と、前記燃焼器内で生成された燃焼ガスにより駆動するタービンと、中間ケーシングと、を備える。前記圧縮機は、ロータ軸線を中心として回転する圧縮機ロータと、前記圧縮機ロータの外周側を覆う圧縮機ケーシングと、を有する。前記タービンは、前記ロータ軸線が延びるロータ軸線方向における第一側と第二側とのうち前記第二側に配置され、前記ロータ軸線を中心として回転するタービンロータと、前記タービンロータの外周側を覆うタービンケーシングと、を有する。前記圧縮機ロータと前記タービンロータとは、互に連結してガスタービンロータを成す。前記中間ケーシングは、前記ロータ軸線方向で、前記圧縮機ケーシングと前記タービンケーシングとの間に配置され、前記圧縮機で圧縮された空気である圧縮空気が流入する空間を形成する。前記圧縮機ケーシングと前記中間ケーシングと前記タービンケーシングとは、互に連結されて前記ガスタービンケーシングを成す。前記燃焼器の前記フランジは、前記中間ケーシングに取り付けられている。
【発明の効果】
【0014】
本開示の一態様では、燃焼振動を抑えつつも、燃焼器の製造コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示に係る一実施形態におけるガスタービンの構成を示す模式図である。
図2】本開示に係る一実施形態におけるガスタービンの燃焼器周りの断面図である。
図3】本開示に係る一実施形態におけるガスタービンの燃料器の基端側部分の断面図である。
図4図3におけるIV-IV線断面図である。
図5図3におけるV-V線断面図である。
図6図4及び図5におけるVI-VI線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示に係る燃焼器及びこれを備えるガスタービンの一実施形態ついて、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1に示すように、本実施形態のガスタービン10は、外気Aを圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機20と、燃料Fを圧縮空気中で燃焼させ燃焼ガスGを生成する複数の燃焼器40と、燃焼ガスGにより駆動するタービン30と、を備えている。
【0018】
圧縮機20は、ロータ軸線Arを中心として回転する圧縮機ロータ21と、圧縮機ロータ21を覆う圧縮機ケーシング25と、複数の静翼列26と、を有する。タービン30は、ロータ軸線Arを中心として回転するタービンロータ31と、タービンロータ31を覆うタービンケーシング35と、複数の静翼列36と、を有する。なお、以下では、ロータ軸線Arが延びる方向をロータ軸線方向Da、このロータ軸線方向Daの両側のうち一方側を軸線上流側Dau、他方側を軸線下流側Dadとする。
【0019】
圧縮機20は、タービン30に対して軸線上流側Dauに配置されている。圧縮機ロータ21とタービンロータ31とは、同一ロータ軸線Ar上に位置し、互いに接続されてガスタービンロータ11を成す。このガスタービンロータ11には、例えば、発電機GENのロータが接続されている。ガスタービン10は、さらに、圧縮機ケーシング25とタービンケーシング35との間に配置されている中間ケーシング14を備えている。この中間ケーシング内には、圧縮機20からの圧縮空気が流入する。複数の燃焼器40は、ロータ軸線Arに対する周方向に並んで、中間ケーシング14に取り付けられている。圧縮機ケーシング25と中間ケーシング14とタービンケーシング35とは、互いに接続されてガスタービンケーシング15を成す。
【0020】
圧縮機ロータ21は、ロータ軸線Arを中心としてロータ軸線方向Daに延びるロータ軸22と、このロータ軸22に取り付けられている複数の動翼列23と、を有する。複数の動翼列23は、ロータ軸線方向Daに並んでいる。各動翼列23は、いずれも、ロータ軸線Arに対する周方向に並んでいる複数の動翼で構成されている。複数の動翼列23の各軸線下流側Dadには、複数の静翼列26のうちいずれか一の静翼列26が配置されている。各静翼列26は、圧縮機ケーシング25の内側に設けられている。各静翼列26は、いずれも、ロータ軸線Arに対する周方向に並んでいる複数の静翼で構成されている。
【0021】
タービンロータ31は、ロータ軸線Arを中心としてロータ軸線方向Daに延びるロータ軸32と、このロータ軸32に取り付けられている複数の動翼列33と、を有する。複数の動翼列33は、ロータ軸線方向Daに並んでいる。各動翼列33は、いずれも、ロータ軸線Arに対する周方向に並んでいる複数の動翼で構成されている。複数の動翼列33の各軸線上流側Dauには、複数の静翼列36のうちいずれか一の静翼列36が配置されている。各静翼列36は、タービンケーシング35の内側に設けられている。各静翼列36は、いずれも、ロータ軸線Arに対する周方向に並んでいる複数の静翼で構成されている。タービンケーシング35の内周側とロータ軸32の外周側との間の環状の空間中で、複数の静翼列36及び複数の動翼列33が配置されている領域は、燃焼器40からの燃焼ガスGが流れる燃焼ガス流路39を形成する。
【0022】
燃焼器40は、図2に示すように、フランジ41と、外筒43と、内筒44と、尾筒45と、複数の筒内噴射ノズル47と、流路噴射ノズル48と、基端側音響減衰器60と、先端側音響減衰器50と、を備える。
【0023】
フランジ41は、燃焼器軸線Acから放射方向に広がっている。外筒43、内筒44、及び尾筒45は、いずれも、中間ケーシング14内に配置されている。また、外筒43、内筒44、及び尾筒45は、いずれも、燃焼器軸線Ac周りに筒状を成している。ここで、以下の説明の都合上、燃焼器軸線Acが延びる方向を軸線方向Dcとする。また、燃焼器軸線Acに対する周方向を単に周方向Dccとする。また、軸線方向Dcの両側のうち、一方側を先端側Dct、他方側を基端側Dcbとする。なお、図1に示すように、先端側Dctは、ロータ軸線方向Daにおいて軸線下流側Dadであり、基端側Dcbはロータ軸線方向Daにおいて軸線上流側Dauである。また、燃焼器軸線Acは、先端側Dctに向かうに連れてロータ軸線Arに近づくよう、ロータ軸線Arに対して傾いている。
【0024】
中間ケーシング14には、このケーシング14外からケーシング14内に貫通する燃焼器取付孔14hが形成されている。フランジ41は、この燃焼器取付孔14hを塞ぐように、中間ケーシング14にボルト42で取り付けられている。外筒43は、中間ケーシング14内に配置され、フランジ41の先端側Dctに取り付けられている。これらフランジ41及び外筒43で構成される部分は、その形状からトップハットと呼ばれることがある。内筒44は、外筒43の内周側に配置され、サポート等を介して外筒43又はフランジ41に取り付けられている。この内筒44の内周側に複数の筒内噴射ノズル47が配置されている。尾筒45は、内筒44の先端に、シール部材等を介して接続されている。尾筒45は、中間ケーシング14の内面に固定された尾筒サポート46により支持されている。
【0025】
複数の筒内噴射ノズル47は、いずれも、軸線方向Dcに延びており、燃料を噴射する孔が形成されている。複数の筒内噴射ノズル47は、いずれも、フランジ41に固定されている。このフランジ41中で複数の筒内噴射ノズル47が固定されている部分は、ノズル台と呼ばれることがある。複数の筒内噴射ノズル47のうち、一のノズルがパイロットノズル47pであり、他の複数のノズルがメインノズル47mである。パイロットノズル47pは、燃焼器軸線Ac上に配置されている。複数のメインノズル47mは、パイロットノズル47pの周りで、周方向Dccに並んでいる。
【0026】
外筒43の内周側と内筒44の外周側との間の環状の空間は、中間ケーシング14内からの圧縮空気が流れる圧縮空気流路49を形成する。流路噴射ノズル48は、この圧縮空気流路49内に配置され、フランジ41に取り付けられている。この流路噴射ノズル48は、前述のトップハットに取り付けられている関係上、トップハットノズルと呼ばれることがある。この流路噴射ノズル48は、この圧縮空気流路49内に燃料を噴射する。軸線方向Dcで、フランジ41と内筒44との間には、隙間がある。圧縮空気流路49内の圧縮空気は、この隙間から内筒44内に流入する。内筒44内に流入した圧縮空気は、尾筒45内に流出する。尾筒45内には、複数の筒内噴射ノズル47からの燃料が噴射される。この燃料は、尾筒45内で燃焼する。この燃焼で発生した燃焼ガスGは、この尾筒45によりタービン30の燃焼ガス流路39内に導かれる。
【0027】
先端側音響減衰器50は、図3及び図5に示すように、尾筒45を形成する板の一部である尾筒形成部51と、尾筒形成部51と共同して尾筒45の外周側に先端側音響空間(以下、先端側空間とする)57を形成する音響カバー53と、を有する。この音響カバー53は、周方向Dccに延びている。よって、音響カバー53内の先端側空間57も周方向Dccに延びている。音響カバー53は、尾筒形成部51の外周面と対向する天板54と、この天板54と尾筒45の外周面とを接続する側板55と、を有する。尾筒形成部51には、尾筒45の内周側から先端側空間57内に貫通する複数の音響孔52が形成されている。また、音響カバー53の天板54には、中間ケーシング14内の圧縮空気を先端側空間57内に導く空気取入口54hが形成されている。
【0028】
基端側音響減衰器60は、図3及び図4に示すように、外筒43を形成する板の一部である外筒形成部61と、外筒形成部61と共同して外筒43の外周側に基端側音響空間(以下、基端側空間とする)67を形成する音響カバー63と、を有する。この音響カバー63は、周方向Dccに延びている。よって、音響カバー63内の基端側空間67も周方向Dccに延びている。音響カバー63は、外筒形成部61の外周面と対向する天板64と、この天板64と外筒43の外周面とを接続する側板65と、を有する。外筒形成部61には、外筒43の内周側から基端側空間67内に貫通する複数の音響孔62が形成されている。
【0029】
ここで、図6に示すように、尾筒形成部51中で複数の音響孔52が形成されている領域を先端側孔形成領域58とし、外筒形成部61中で複数の音響孔62が形成されている領域を基端側孔形成領域68とする。複数の音響孔52は、孔群を構成する。また、複数の音響孔62も孔群を構成する。以上の孔形成領域は、いずれも、孔群中の複数の音響孔のうち、最も外側の複数の音響孔に外接する線で囲まれた領域である。基端側孔形成領域68における軸線方向Dcの幅L1は、先端側孔形成領域58における軸線方向Dcの幅L2より広い。また、基端側孔形成領域68における周方向Dccの幅Lc1は、先端側孔形成領域58における周方向Dccの幅Lc2より広い。このため、基端側孔形成領域68の面積は、先端側孔形成領域58の面積より大きい。
【0030】
また、基端側孔形成領域68は、流路噴射ノズル48が燃料を噴射する位置よりも、先端側Dctに配置されている。
【0031】
以上のように、本実施形態の燃焼器40は、先端側音響減衰器50及び基端側音響減衰器60を備えているので、燃焼振動を抑えることができる。
【0032】
基端側音響減衰器60は、先端側音響減衰器50よりも燃焼振動の発生源から遠い。なお、燃焼振動発生源の位置は、尾筒45内である。このため、本実施形態では、基端側音響減衰器60による燃焼振動の抑制効果を高めるため、基端側孔形成領域68の面積を先端側孔形成領域58の面積より大きくしている。本実施形態では、前述したように、基端側孔形成領域68における軸線方向Dcの幅L1が先端側孔形成領域58における軸線方向Dcの幅L2より広く、且つ、基端側孔形成領域68における周方向Dccの幅Lc1が先端側孔形成領域58における周方向Dccの幅Lc2より広い。しかしながら、基端側孔形成領域68の面積が先端側孔形成領域58の面積より大きければ、基端側孔形成領域68における軸線方向Dcの幅L1が先端側孔形成領域58における軸線方向Dcの幅L2より広く、且つ、基端側孔形成領域68における周方向Dccの幅Lc1が先端側孔形成領域58における周方向Dccの幅Lc2より広い必要はない。
【0033】
ところで、燃焼振動を抑えるためだけであれば、先端側音響減衰器50が空気取入口54hを有している必要性はない。しかしながら、先端側音響減衰器50が空気取入口54hを有していない場合、尾筒45内で生じた燃焼ガス等の高温気体が音響孔52を介して先端側空間57内に流入する恐れがある。このため、この場合には、先端側音響減衰器50で先端側空間57を画定する面に耐熱処理を施す必要がある。そこで、本実施形態では、先端側音響減衰器50の音響カバー53に、空気取入口54hを形成している。中間ケーシング14内の圧縮空気は、この空気取入口54hから先端側空間57内に流入する。先端側空間57内に流入した圧縮空気は、音響孔52から尾筒45内に流出する。このように、音響孔52から尾筒45内に流出する圧縮空気により、尾筒45内で生じた高温気体が音響孔52を介して先端側空間57内に流入することを防ぐことができる。
【0034】
先端側音響減衰器50内から尾筒45内に流出した空気は、尾筒45の内周面を冷却すると共に、筒内噴射ノズル47から尾筒45内に噴出した可燃性気体、例えば、燃料ガスや、燃料と空気が予混合された予混合気体も冷却する。可燃性気体が冷却されると、この可燃性気体中に含まれている燃料が完全燃焼せず、COが発生する。一般的に、燃焼器には、環境保全の観点から、燃料の不完全燃焼で発生するCOの排出量を少なくすることが要求されている。
【0035】
本実施形態の燃焼器40は、この先端側音響減衰器50の他に、基端側音響減衰器60を備えている。このため、先端側音響減衰器50のみの場合よりも、先端側孔形成領域58に形成されている全音響孔52の合計開口面積を小さくしても、目的の音響減衰効果を得ることが可能である。よって、本実施形態では、目的の音響減衰効果を得つつも、先端側音響減衰器50のみの場合より、先端側音響減衰器50内から尾筒45内に流出する空気の流量を抑えることができ、COの排出量を少なくすることができる。
【0036】
基端側音響減衰器60の音響カバーは、フランジ41の基端側Dcbに設けることも可能である。この場合、基端側空間は、ガスタービンケーシング15外に位置することになる。このため、音響カバーの内外での圧力差が大きくなり、この音響カバーを耐圧構造にする必要がある。したがって、この場合、製造コストがかさんでしまう。
【0037】
本実施形態では、基端側音響減衰器60の音響カバー63が、外筒43の外周側であってガスタービンケーシング15内に配置されているので、音響カバー63外の圧力も音響カバー63の内の圧力もガスタービンケーシング15内の圧力になり、音響カバー63を耐圧構造にする必要がない。従って、本実施形態では、製造コストの増加を抑えることができる。
【0038】
また、基端側音響減衰器60の音響カバーは、内筒44の外周側に設けることも可能である。この場合、基端側音響減衰器60の音響カバーが、圧縮空気流路49の一領域内に位置することになる。基端側音響減衰器60の音響カバーが圧縮空気流路49の一領域内に位置すると、内筒44内での圧縮空気の流れに偏りが生じる。具体的には、例えば、内筒44内で基端側音響減衰器60に近い領域での圧縮空気の流量が、内筒44内で基端側音響減衰器60から遠い領域での圧縮空気の流量よりも少なくなる。このように、内筒44内での圧縮空気の流れに偏りが生じると、尾筒45内に噴射された燃料の一部が完全燃焼しない恐れがある。
【0039】
そこで、本実施形態では、外筒43の外周側に基端側音響減衰器60を設けて、内筒44内での圧縮空気の流れの偏りを抑えている。
【0040】
本実施形態では、前述したように、基端側孔形成領域68が、流路噴射ノズル48の燃料噴射位置よりも先端側Dctに配置されている。ここで、仮に、基端側音響減衰器60の音響カバー63に空気取入口を設け、基端側空間67内から音響孔62を介して圧縮空気流路49内に圧縮空気が流出するようにしたとする。この場合、本実施形態では、基端側孔形成領域68がこの燃料噴射位置よりも基端側Dcbに配置されている場合より、内筒44内における圧縮空気中の燃料濃度の偏りを抑えることができる。
【0041】
なお、本実施形態の燃焼器40は、先端側音響減衰器50及び基端側音響減衰器60を備えている。しかしながら、基端側音響減衰器60のみで、目的の音響減衰効果を得ることができれば、先端側音響減衰器50を省略してもよい。
【0042】
「付記」
以上の実施形態における燃焼器は、例えば、以下のように把握される。
【0043】
(1)第一態様における燃焼器は、
軸線Acから放射方向に広がり、ガスタービンケーシング15に取り付けられるフランジ41と、前記軸線Ac周りに筒状を成し、前記ガスタービンケーシング15内に配置されて前記フランジ41に取り付けられている外筒43と、前記軸線Ac周りに筒状を成し、前記外筒43の内周側に配置されている内筒44と、前記内筒44の内周側に配置されて前記フランジ41に取り付けられ、燃料を噴射する筒内噴射ノズル47と、前記軸線Ac周りに筒状を成し、前記内筒44に接続され、自身の内周側で前記筒内噴射ノズル47から噴射された燃料が燃焼する尾筒45と、前記外筒43を形成する板の一部である外筒形成部61と、前記外筒形成部61と共同して前記外筒43の外周側であって前記ガスタービンケーシング15内に基端側空間67を形成する音響カバー63と、を有する基端側音響減衰器60と、を備える。前記軸線Acが延びる軸線方向Dcにおける両側のうち、前記フランジ41を基準にした場合に前記外筒43が配置されている側になる先端側Dctと、前記先端側Dctの反対側である基端側Dcbとのうち、前記尾筒45は、前記内筒44の前記先端側Dctの部分に接続されて、前記先端側Dctに向かって延びる。前記外筒形成部61には、前記外筒43の内周側から前記基端側空間67に貫通する複数の音響孔62が形成されている。
【0044】
基端側音響減衰器60の音響カバーは、フランジ41の基端側Dcbに設けることも可能である。この場合、基端側空間は、ガスタービンケーシング15外に位置することになる。このため、音響カバーの内外での圧力差が大きくなり、この音響カバーを耐圧構造にする必要がある。したがって、この場合、製造コストがかさんでしまう。
【0045】
本態様では、基端側音響減衰器60の音響カバー63が、外筒43の外周側であってガスタービンケーシング15内に配置されているので、音響カバー63外の圧力も音響カバー63の内の圧力もガスタービンケーシング15内の圧力になり、音響カバー63を耐圧構造にする必要がない。従って、本態様では、製造コストの増加を抑えることができる。
【0046】
また、基端側音響減衰器60の音響カバーは、内筒44の外周側に設けることも可能である。この場合、基端側音響減衰器60の音響カバーが、外筒43と内筒44との間の圧縮空気流路49の一領域内に位置することになる。基端側音響減衰器60の音響カバーが圧縮空気流路49の一領域内に位置すると、内筒44内での圧縮空気の流れに偏りが生じる。具体的には、例えば、内筒44内で基端側音響減衰器60に近い領域での圧縮空気の流量が、内筒44内で基端側音響減衰器60から遠い領域での圧縮空気の流量よりも少なくなる。このように、内筒44内での圧縮空気の流れに偏りが生じると、尾筒45内に噴射された燃料の一部が完全燃焼しない恐れがある。
【0047】
そこで、本態様では、外筒43の外周側に基端側音響減衰器60を設けて、内筒44内での圧縮空気の流れの偏りを抑えている。
【0048】
(2)第二態様における燃焼器は、
前記第一態様の燃焼器において、前記尾筒45を形成する板の一部である尾筒形成部51と、前記尾筒形成部51と共同して前記尾筒45の外周側に先端側空間57を形成する音響カバー53と、を有する先端側音響減衰器50をさらに備える。前記尾筒形成部51には、前記尾筒45の内周側から前記先端側空間57内に貫通する複数の音響孔52が形成されている。
【0049】
本態様では、基端側音響減衰器60と先端側音響減衰器50とのうち、基端側音響減衰器60のみの場合よりも、燃焼振動を抑えることができる。
【0050】
(3)第三態様における燃焼器は、
前記第二態様の燃焼器において、前記外筒形成部61中で前記複数の音響孔62が形成されている孔形成領域68の面積は、前記尾筒形成部51中で前記複数の音響孔52が形成されている孔形成領域58の面積よりも大きい。
【0051】
基端側音響減衰器60は、先端側音響減衰器50よりも燃焼振動の発生源から遠い。このため、本態様では、基端側音響減衰器60による燃焼振動の抑制効果を高めるため、基端側孔形成領域68の面積を先端側孔形成領域58の面積より大きくしている。
【0052】
(4)第四態様における燃焼器は、
前記第一態様から前記第三態様のうちのいずれか一態様の燃焼器において、前記外筒43の内周側と前記内筒44の外周側との間の環状の圧縮空気流路49内に、燃料を噴射する流路噴射ノズル48をさらに備える。前記流路噴射ノズル48は、前記フランジ41に取り付けられている。前記外筒形成部61中で前記複数の音響孔62が形成されている孔形成領域68は、前記流路噴射ノズル48が燃料を噴射する位置よりも、前記先端側Dctに配置されている。
【0053】
仮に、基端側音響減衰器60の音響カバー63に空気取入口を設け、基端側空間67内から音響孔62を介して圧縮空気流路49内に圧縮空気が流出するようにしたとする。この場合、本態様では、基端側孔形成領域68が流路噴射ノズル48の燃料噴射位置よりも基端側Dcbに配置されている場合より、内筒44内における圧縮空気中の燃料濃度の偏りを抑えることができる。
【0054】
以上の実施形態におけるガスタービンは、例えば、以下のように把握される。
【0055】
(5)第五態様におけるガスタービンは、
前記第一態様から前記第四態様のうちのいずれか一態様の燃焼器40と、空気を圧縮して、前記燃焼器40に圧縮空気を供給する圧縮機20と、前記燃焼器40内で生成された燃焼ガスにより駆動するタービン30と、中間ケーシング14と、を備える。前記圧縮機20は、ロータ軸線Arを中心として回転する圧縮機ロータ21と、前記圧縮機ロータ21の外周側を覆う圧縮機ケーシング25と、を有する。前記タービン30は、前記ロータ軸線Arが延びるロータ軸線方向Daにおける第一側と第二側とのうち前記第二側に配置され、前記ロータ軸線Arを中心として回転するタービンロータ31と、前記タービンロータ31の外周側を覆うタービンケーシング35と、を有する。前記圧縮機ロータ21と前記タービンロータ31とは、互に連結してガスタービンロータ11を成す。前記中間ケーシング14は、前記ロータ軸線方向Daで、前記圧縮機ケーシング25と前記タービンケーシング35との間に配置され、前記圧縮機20で圧縮された空気である圧縮空気が流入する空間を形成する。前記圧縮機ケーシング25と前記中間ケーシング14と前記タービンケーシング35とは、互に連結されて前記ガスタービンケーシング15を成す。前記燃焼器40の前記フランジ41は、前記中間ケーシング14に取り付けられている。
【符号の説明】
【0056】
10:ガスタービン
11:ガスタービンロータ
14:中間ケーシング
14h:燃焼器取付孔
15:ガスタービンケーシング
20:圧縮機
21:圧縮機ロータ
22:ロータ軸
23:動翼列
25:圧縮機ケーシング
26:静翼列
30:タービン
31:タービンロータ
32:ロータ軸
33:動翼列
35:タービンケーシング
36:静翼列
39:燃焼ガス流路
40:燃焼器
41:フランジ
42:ボルト
43:外筒
44:内筒
45:尾筒
46:尾筒サポート
47:筒内噴射ノズル
47p:パイロットノズル
47m:メインノズル
48:流路噴射ノズル
49:圧縮空気流路
50:先端側音響減衰器
51:尾筒形成部
52:音響孔
53:音響カバー
54:天板
54h:空気取入口
55:側板
56:仕切板
57:先端側音響空間(又は先端側空間)
58:先端側孔形成領域
60:基端側音響減衰器
61:外筒形成部
62:音響孔
63:音響カバー
64:天板
65:側板
66:仕切板
67:基端側音響空間(又は基端側空間)
68:基端側孔形成領域
A:外気
F:燃料
G:燃焼ガス
Ar:ロータ軸線
Ac:燃焼器軸線
Da:ロータ軸線方向
Dau:軸線上流側
Dad:軸線下流側
Dc:軸線方向
Dcb:基端側
Dct:先端側
Dcc:周方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6