(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/30 20120101AFI20231129BHJP
【FI】
G06Q50/30
(21)【出願番号】P 2020051006
(22)【出願日】2020-03-23
【審査請求日】2022-08-10
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹森 翔一
(72)【発明者】
【氏名】石川 諒
(72)【発明者】
【氏名】植田 慎弥
(72)【発明者】
【氏名】溝口 哲
【審査官】山崎 雄司
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-009320(JP,A)
【文献】特開2019-057067(JP,A)
【文献】特開2012-108932(JP,A)
【文献】国際公開第2019/145747(WO,A1)
【文献】特開2016-091411(JP,A)
【文献】特開2009-257965(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗車地点を指定する乗車要求をユーザの通信端末から取得する乗車要求取得部と、
前記通信端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、
取得された前記位置情報によって示される位置が、前記乗車要求において指定された前記乗車地点を基準とした決められた範囲に含まれる場合には、前記乗車地点に移動する車両の通信端末に、取得された前記位置情報に応じた情報を送信する送信部と
を備え
、
前記決められた範囲は、前記乗車地点を基準とした第1の範囲と、当該第1の範囲よりも前記乗車地点に近く且つ狭い第2の範囲とを含み、
前記送信部は、
取得された前記位置情報によって示される位置が前記第1の範囲に含まれ且つ前記第2の範囲に含まれない場合には、取得された前記位置情報によって示される位置を示す情報ではなく、取得された前記位置情報によって示される位置と前記乗車要求において指定された前記乗車地点との間の距離を示す情報を送信し、
取得された前記位置情報によって示される位置が前記第2の範囲に含まれる場合には、取得された前記位置情報によって示される位置を示す情報を送信する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記送信部は、前記ユーザの通信端末の移動状況を含む前記情報を送信する
ことを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記
決められた範囲は、指定された前記乗車地点に前記車両が移動するのに要する時間、又は、指定された前記乗車地点と前記車両との距離に応じて異なる
ことを特徴とする請求項1
又は2項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記
決められた範囲は、各々の前記乗車地点に応じて異なる
ことを特徴とする請求項1~
3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記送信部は、取得された前記位置情報によって示される位置が、前記
第2の範囲内における特定の位置に該当する場合には、前記乗車地点に移動する車両の前記通信端末に、取得された前記位置情報
によって示される位置を示す情報を送信しない
ことを特徴とする請求項1~
4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定の位置は、前記ユーザによって登録された位置である
ことを特徴とする請求項
5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定の位置は、前記ユーザの位置情報の履歴に基づいて算出された位置である
ことを特徴とする請求項
5に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの乗車を支援するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザが乗り合うバス等の車両は予め決められた経路を走行するようになっているが、この種の車両の経路をユーザの需要に応じて変更する仕組みが提案されている。例えば特許文献1には、運行経路に従って運行するバスについて、乗降地点におけるユーザの乗車要求の有無によりその乗降地点を経由するか否かを決めることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
いわゆるオンデマンド型の交通サービスにおいては、ユーザの要求に応じて車両の経路が変更されると、その走行スケジュールも変動するから、既存のバスのように各バス停を時刻表どおりに経由するとは限らなくなる。従って、場合によっては、ユーザが車両に乗り遅れるという事態が発生する。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザのプライバシーを保ちつつユーザの乗車を支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、乗車地点を指定する乗車要求をユーザの通信端末から取得する乗車要求取得部と、前記通信端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、取得された前記位置情報によって示される位置が、前記乗車要求において指定された前記乗車地点を基準とした決められた範囲に含まれる場合には、前記乗車地点に移動する車両の通信端末に、取得された前記位置情報に応じた情報を送信する送信部とを備え、前記決められた範囲は、前記乗車地点を基準とした第1の範囲と、当該第1の範囲よりも前記乗車地点に近く且つ狭い第2の範囲とを含み、前記送信部は、取得された前記位置情報によって示される位置が前記第1の範囲に含まれ且つ前記第2の範囲に含まれない場合には、取得された前記位置情報によって示される位置を示す情報ではなく、取得された前記位置情報によって示される位置と前記乗車要求において指定された前記乗車地点との間の距離を示す情報を送信し、取得された前記位置情報によって示される位置が前記第2の範囲に含まれる場合には、取得された前記位置情報によって示される位置を示す情報を送信することを特徴とする情報処理装置を提供する。
【0010】
前記送信部は、前記ユーザの通信端末の移動状況に関する前記情報を送信するようにしてもよい。
【0011】
前記決められた範囲は、指定された前記乗車地点に前記車両が移動するのに要する時間、又は、指定された前記乗車地点と前記車両との距離に応じて異なるようにしてもよい。
【0012】
前記決められた範囲は、各々の前記乗車地点に応じて異なるようにしてもよい。
【0013】
前記送信部は、取得された前記位置情報によって示される位置が、前記第2の範囲内における特定の位置に該当する場合には、前記乗車地点に移動する車両の前記通信端末に、取得された前記位置情報によって示される位置を示す情報を送信しないようにしてもよい。
【0014】
前記特定の位置は、前記ユーザによって登録された位置であるようにしてもよい。
【0015】
前記特定の位置は、前記ユーザの位置情報の履歴に基づいて算出された位置であるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザのプライバシーを保ちつつユーザの乗車を支援することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係る車両管理システム1の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】ユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】車載端末20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】サーバ装置30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】サーバ装置30の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】サーバ装置30の動作を例示するフローチャートである。
【
図7】サーバ装置30の動作を例示するフローチャートである。
【
図8】ユーザの位置が第1の範囲及び第2の範囲に含まれない場合に車載端末に表示される画像を例示する図である。
【
図9】ユーザの位置が第1の範囲に含まれ且つ第2の範囲に含まれない場合に車載端末に表示される画像を例示する図である。
【
図10】ユーザの位置が第2の範囲に含まれる場合に車載端末に表示される画像を例示する図である。
【
図11】ユーザの位置が第2の範囲に含まれる場合に車載端末に表示される画像の別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[構成]
図1は、本実施形態の車両管理システム1の一例を示す図である。車両管理システム1は、車両に乗降する乗客(つまり、車両管理システム1による交通サービスの提供対象となるユーザ)が利用する通信端末としてそれぞれ機能する複数のユーザ端末10と、車両において運転者が利用する通信端末としてそれぞれ機能する複数の車載端末20と、本発明に係る情報処理装置として機能するサーバ装置30とを備える。ネットワーク2は、これらユーザ端末10、車載端末20及びサーバ装置30を相互に通信可能に接続する。ネットワーク2は、例えばLAN(Local Area Network)又はWAN(Wide Area Network)、若しくはこれらの組み合わせであり、有線区間又は無線区間を含んでいる。ネットワーク2は、例えば第5世代移動通信システムに準拠したネットワークであることが望ましいが、必ずしもこれに限らない。
【0019】
車両管理システム1において、ユーザは自身のユーザ端末10を操作して、任意の乗車地点から任意の目的地点までの乗車を要求する。この乗車要求はユーザ端末10からサーバ装置30にネットワーク2経由で送信される。車載端末20をそれぞれ搭載した複数の車両は分散して走行又は待機しており、サーバ装置30は、上記乗車要求における乗車地点の近辺に居る車両群又はその乗車地点の近辺を走行する予定の車両群から、そのユーザの乗車要求に合致する車両を選択する。サーバ装置30は、車両の現在地点から上記乗車地点を経由して上記目的地点に至るまでの経路を特定して、その経路に関する情報を、選択した車両の車載端末20に通知する。この車載端末20が搭載された車両の運転者は、通知された経路に従って車両を運転する。また、サーバ装置30は、上記ユーザのユーザ端末10に対して、そのユーザが乗車するべき車両や、その車両が乗車地点及び目的地点に到着する予定時刻等に関する情報を通知する。ユーザは、通知された乗車地点に通知された乗車の予定時刻までに徒歩等で移動し、その乗車地点において車両に乗車する。さらに、サーバ装置30は、ユーザが上記乗車地点に移動する途中においてそのユーザの位置に関する情報を、上記車両の車載端末20に通知する。この車載端末20が搭載された車両の運転者は、通知された情報を参照することで、ユーザが現時点で乗車地点に対してどの程度近づいているかを把握することができる。なお、この車両管理システム1において、車両は、既に乗車しているユーザが要求した目的地点に向かう途中においても、その目的地点に近い位置を自身の目的地点として希望する他のユーザや、その目的地点とほぼ同じ方向を自身の目的地点がある方向として希望する他のユーザを乗せることが許されている。
【0020】
図2は、ユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末10は、例えばスマートホン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末又はパーソナルコンピュータ等のコンピュータである。ユーザ端末10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。ユーザ端末10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0021】
ユーザ端末10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0022】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。また、例えばベースバンド信号処理部や呼処理部などがプロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0023】
プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、後述する動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。ユーザ端末10の機能ブロックは、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。各種の処理は、1つのプロセッサ1001によって実行されてもよいが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワーク2からユーザ端末10に送信されてもよい。
【0024】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0025】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。ストレージ1003は、演奏評価プログラムや後述する楽譜データ群を記憶する。
【0026】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インターフェースなどは、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0027】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キー、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ、GPSユニットなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチスクリーン)であってもよい。
【0028】
プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバスによって接続される。バスは、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0029】
また、ユーザ端末10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0030】
図3は、車載端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。車載端末20は、例えばカーナビゲーション装置、スマートホン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末又はパーソナルコンピュータ等のコンピュータである。車載端末20は、車両に一体化又は固定されている端末であってもよいし、運転者が携帯可能で車両に持ち込むことができるような端末であってもよい。車載端末20のハードウェア構成は、
図3に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、車載端末20を構成してもよい。
【0031】
車載端末20は、物理的にはユーザ端末10と同様に、プロセッサ2001、メモリ2002、ストレージ2003、通信装置2004、入力装置2005、出力装置2006及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。車載端末20における各機能は、プロセッサ2001、メモリ2002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ2001が演算を行い、通信装置2004による通信を制御したり、メモリ2002及びストレージ2003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。プロセッサ2001、メモリ2002、ストレージ2003、通信装置2004、入力装置2005、出力装置2006、及びこれらを接続するバスは、ユーザ端末10について説明したプロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、及びこれらを接続するバスと、ハードウェアとしては同様であるため、その説明を省略する。
【0032】
図4は、サーバ装置30のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置30のハードウェア構成は、
図4に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、サーバ装置30を構成してもよい。
【0033】
サーバ装置30は、物理的には、プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。サーバ装置30における各機能は、プロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ3001が演算を行い、通信装置3004による通信を制御したり、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、及びこれらを接続するバスは、ユーザ端末10について説明したプロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、及びこれらを接続するバスと、ハードウェアとしては同様であるため、その説明を省略する。ただし、通信装置3004は、無線通信の通信規格に従って通信を行うためのハードウェアである必要はなく、任意の有線通信の通信規格に従ってネットワーク2を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であってもよい。
【0034】
図5は、車両管理システム1の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、サーバ装置30において、乗車要求取得部31と、配車管理部32と、位置情報取得部33と、送信部34という機能が実現される。
【0035】
前述したように、ユーザが自身のユーザ端末10を操作して、任意の乗車地点から任意の目的地点までの乗車を要求すると、この乗車要求はユーザ端末10からサーバ装置30にネットワーク2経由で送信される。サーバ装置30において、乗車要求取得部31は、これらの乗車地点及び目的地点を指定した乗車要求を、ユーザ端末10からネットワーク2経由で取得する。
【0036】
サーバ装置30において、配車管理部32は、配車に関する処理を行う。より具体的には、配車管理部32は、上記乗車要求における乗車地点の近辺に居る車両群又はその乗車地点の近辺を走行する予定の車両群から、そのユーザの乗車要求に合致する車両を選択する。配車管理部32は、選択した車両の現在地点から上記乗車地点を経由して上記目的地点に至るまでの経路を算出する。この経路は、車両がどの位置をいつ通過するといった情報を含む概念である。
【0037】
本実施形態において、ユーザが車両に対して乗降することが可能な場所、つまり車両への乗降地点の位置は予め決まっている。従って、ユーザが車両に乗車する乗車地点は予め決められた乗降地点の中から指定されることになるし、また、ユーザが車両から降車する目的地点は予め決められた乗降地点の中から指定されることになる。配車管理部32の記憶部321は、これら複数の乗降地点に関する乗降地点情報を記憶している。この乗降地点情報には、乗降地点の位置やその利用可能条件(例えば乗降地点として利用可能な日時に関する情報、具体的には、日又は時と、当該日又は時において各乗降地点が利用可能であるか否かを示す情報)等に関する情報が含まれている。さらに、記憶部321は、全ての交通サービスエリア内の地図データ及び交通データを記憶している。地図データには、全ての交通サービスエリア内の各道路の位置、各道路において走行可能な方向及び車線数、及び各道路における信号等に関する情報が含まれる。交通データには、全ての交通サービスエリア内の各道路における渋滞や事故等に関する情報が含まれる。また、交通データには、各地域において所定のセンシング装置によってセンシングされた交通量に関する情報や、日時等の条件に応じて道路上の車両群がどのような移動をするのかというマクロ的な観点からの統計情報を含んでいてもよい。これら地図データ及び交通データは、車両の経路及びその経路を車両が移動するときの所要時間の特定に用いられる。また、記憶部321は、どの車両がどの位置をいつ通過するか、また、どの車両においてどのユーザがどの乗降地点から乗車するか/どの乗降地点において降車するか等の、各車両の経路に関する情報を記憶する。
【0038】
ユーザ端末10は、上記乗車要求に応じて配車処理がなされると、GPSユニットやいわゆる基地局測位等によって自端末の位置を定期的に測位する。測位された位置を示す位置情報は、ユーザ端末10からサーバ装置30にネットワーク2経由で定期的に送信される。サーバ装置30において、位置情報取得部33は、ユーザ端末10の位置情報をネットワーク2経由で取得する。
【0039】
サーバ装置30において、送信部34は、各種の情報をネットワーク2経由でユーザ端末10又は車載端末20に送信する。送信部34からユーザ端末10に送信される情報は、例えば、そのユーザ端末10のユーザが乗車するべき車両や、その車両が乗車地点及び目的地点に到着する予定時刻等に関する情報等である。送信部34から車載端末20に送信される情報は、例えば、車両の現在地点から上記乗車地点を経由して上記目的地点に至るまでの経路に関する情報等である。本実施形態において特に、送信部34は、上記乗車地点に移動する途中においてユーザの位置に関する情報を、上記車両の車載端末20に送信する。より具体的には、送信部34は、位置情報取得部33により取得されたユーザ端末10の位置情報によって示される位置が、乗車要求において指定された乗車地点を基準とした決められた範囲に含まれる場合には、乗車地点に移動する車両の通信端末に、取得された位置情報に応じた情報を送信する。ここで、乗車地点を基準とした決められた範囲は、乗車地点を中心とした或る距離の範囲であってもよいし、乗車地点に或る速度で移動すると仮定した場合にその乗車地点へ或る時期までに到達可能な範囲であってもよい。つまり、送信部34は、ユーザが乗車地点に或る程度近づいている場合には、そのユーザの位置に応じた情報を車載端末20に送信する。ここでいうユーザの位置に応じた情報は、後述するように、その位置そのものに関する情報と、その位置を用いて算出された距離に関する情報とを含む。
【0040】
よって、車両の運転者は、ユーザが乗車地点に或る程度近づいている場合に限って、ユーザが乗車地点に対してどの程度近づいているかを知ることができるとともに、到着する車両を待っているユーザを見つけやすくなり、その結果、ユーザの乗車がスムーズになる。ユーザの位置はプライバシーに関する情報であるが、ユーザが乗車地点に或る程度近づいている場合に限ってユーザの位置に応じた情報を運転手に知らせるようにしているため、ユーザのプライバシーを保ちつつユーザの乗車を支援することが可能となる。
【0041】
[動作]
次に、サーバ装置30の動作について説明する。
図6,7に示す各処理の手順は、サーバ装置30に実装されているプログラムに記述されている。
図6において、乗車要求取得部31は、前述したようにしてユーザ端末10から送信されてくる乗車要求をネットワーク2経由で取得する(ステップS11)。この乗車要求には、ユーザによって指定された乗車地点及び目的地点に関する情報が含まれている。
【0042】
次に、配車管理部32は、乗車要求取得部31により取得された乗車要求に応じて、前述したような配車に関する配車処理を行う(ステップS12)。この配車処理を経て、車両の運転者は、配車管理部32から通知された経路に従って車両を運転してユーザの乗車地点への移動を開始し、ユーザは、その乗車地点に向かって徒歩等での移動を開始する。ユーザが車両に乗車した後、配車管理部32はこの配車処理において、周知の手法を用いて車両の移動状況等の管理や、いわゆる相乗り時における経路変更等を行う。
【0043】
サーバ装置30は、
図6の配車処理と並行して
図7に示す処理を実行する。
図7において、位置情報取得部33は、前述したようにしてユーザ端末10から定期的に送信されてくる位置情報をネットワーク2経由で取得する(ステップS21)。
【0044】
送信部34は、位置情報取得部33により取得された位置情報と記憶部321に記憶された情報とを参照し、その位置情報によって示される位置が、上記ユーザ端末10のユーザの乗車地点を基準とした第1の範囲に含まれるか否かを判断する(ステップS22)。ここでいう第1の範囲とは、例えばユーザの乗車地点を中心とした半径300mの円の内側に相当する範囲である。
【0045】
ここで、
図8は、位置情報取得部33により取得された位置情報によって示される位置が第1の範囲に含まれない場合(つまり
図7のステップS22;NOの場合)において、車載端末20に表示される画像を例示する図である。
図8に示すように、車載端末20においては、車両の現在位置Cとユーザの乗車地点Xとが地図上に重ねられて表示されている。
【0046】
図7において、位置情報取得部33により取得された位置情報によって示される位置が第1の範囲に含まれる場合には(
図7のステップS22;YES)、送信部34は、位置情報取得部33により取得された位置情報と記憶部321に記憶された情報とを参照し、その位置情報によって示される位置が、上記ユーザ端末10のユーザの乗車地点を基準とした第2の範囲に含まれるか否かを判断する(ステップS23)。ここでいう第2の範囲とは、例えばユーザの乗車地点を中心とした半径30mの円の内側に相当する範囲である。つまり、第2の範囲は、第1の範囲に比べて、その範囲の外縁が乗車地点に近く、且つ、その範囲の面積が小さい(狭い)と言える。
【0047】
位置情報取得部33により取得された位置情報によって示される位置が第2の範囲に含まれない場合(ステップS23;NO)、つまり、ユーザ端末10の位置が第1の範囲に含まれ且つ第2の範囲に含まれない場合には、送信部34は、上記位置情報によって示される位置と乗車要求において指定された乗車地点との間の距離に関する情報をネットワーク経由で車載端末20に送信する(ステップS24)。ここで、位置と乗車地点との間の距離に関する情報とは、ユーザ端末10と乗車地点との間の距離そのものであってもよいし、ユーザ端末10と乗車地点との間の距離をその大小でレベル分けした情報であってもよい。また、ここでいう距離とは、ユーザ端末10と乗車地点との間の空間上の距離を所要時間に換算し、これを時間軸上において表現した概念であってもよい。
【0048】
ここで、
図9は、位置情報取得部33により取得された位置情報によって示される位置が第1の範囲に含まれ且つ第2の範囲に含まれない場合(つまり、
図7のステップS23;NOの場合)において、車載端末20に表示される画像を例示する図である。
図9に示すように、車載端末20においては、車両の現在位置Cとユーザの乗車地点Xとが地図上に重ねられて表示されるとともに、ユーザの位置と乗車地点Xとの間の距離である「280m」という情報が表示されている。なお、
図9において、「280m」という文字情報に代えて、例えば乗車地点Xを中心とした半径280mの円形の画像が、ユーザの位置と乗車地点Xとの間の距離に関する情報として表示されていてもよい。
【0049】
図7において、位置情報取得部33により取得された位置情報によって示される位置が第2の範囲に含まれる場合(ステップS23;YES)、つまり、ユーザ端末10の位置が第1の範囲及び第2の範囲に含まれている場合には、送信部34は、上記位置情報によって示される位置に関する情報をネットワーク経由で車載端末20に送信する(ステップS25)。
【0050】
ここで、
図10は、位置情報取得部33により取得された位置情報によって示される位置が第1の範囲に含まれ且つ第2の範囲にも含まれる場合(つまり、
図7のステップS23;YESの場合)において、車載端末20に表示される画像を例示する図である。
図10に示すように、車載端末20においては、車両の現在位置Cと、ユーザの乗車地点Xと、ユーザの位置A(つまりユーザ端末10の位置)とが地図上に重ねられて表示されるとともに、ユーザが乗車地点Xから「15m」という距離だけ離れた位置において移動している、という情報が表示されている。
【0051】
また、
図11は、位置情報取得部33により取得された位置情報によって示される位置が第1の範囲に含まれ且つ第2の範囲にも含まれる場合に(
図7のステップS23;YES)、車載端末20に表示される画像の別の例を示す図である。
図11に示すように、車載端末20においては、車両の現在位置Cと、ユーザの乗車地点Xと、ユーザの位置A(つまりユーザ端末10の位置)とが地図上に重ねられて表示されるとともに、ユーザが乗車地点Xから「15m」という距離だけ離れた位置で止まっている、という情報が表示されている。
【0052】
ここで、ユーザが移動している又はユーザが止まっている、という情報は、ユーザ端末10の移動状況に関する情報である。送信部34は、位置情報取得部33により定期的に取得される複数の位置情報の時系列の差分を閾値と比較することにより、ユーザ端末10が移動しているか又は止まっているかを判断することができる。送信部34は、このようにして判断したユーザ端末10の移動状況に関する情報を生成して車載端末20に送信する。車両の運転者は、このようなユーザの移動状況を知ることで、例えばユーザが車両を待っている状態にあるとか、ユーザが乗車地点に向かってまだ移動しているといったことを知ることが可能となる。これらの移動状況に関する情報は、車両に乗車すべきユーザを運転手が探すときの手助けとなる。
【0053】
以上説明した実施形態によれば、ユーザのプライバシーを保ちつつユーザの乗車を支援することが可能となる。
【0054】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態を以下のように変形してもよい。また、以下の2つ以上の変形例を組み合わせて実施してもよい。
【0055】
[変形例1]
上述した実施形態では、送信部34は、ユーザ端末10の位置が第1の範囲に含まれ且つ第2の範囲に含まれない場合には、ユーザ端末10の位置とユーザの乗車地点との間の距離に関する情報を車載端末20に送信し、ユーザ端末10の位置が第1の範囲及び第2の範囲に含まれる場合には、ユーザ端末10の位置に関する情報を車載端末20に送信していた。ただし、このような第1の範囲及び第2の範囲に依らず、送信部34は、ユーザ端末10の位置とユーザの乗車地点との間の距離に関する情報を車載端末20に送信するだけであってもよいし、ユーザ端末10の位置に関する情報を車載端末20に送信するだけでもよい。これらの距離に関する情報及び位置に関する情報は、いずれも本発明におけるユーザ端末10の位置に応じた情報に含まれる。
【0056】
[変形例2]
上述した第1の範囲及び第2の範囲を含む範囲の大きさは、車両がユーザの乗車地点に移動するのに要する時間、又は、車両とユーザの乗車地点との距離に応じて異なっていてもよい。例えば、送信部34は、車両がユーザの乗車地点に移動するのに要する時間、又は、車両とユーザの乗車地点との距離が閾値を超える場合には、車両がユーザの乗車地点に移動するのに要する時間、又は、車両とユーザの乗車地点との距離が閾値以下の場合に比べて、上記範囲を大きくしてもよい。なお、第1の範囲又は第2の範囲のいずれか一方のみが、車両がユーザの乗車地点に移動するのに要する時間、又は、車両とユーザの乗車地点との距離に応じて異なっていてもよい。
【0057】
[変形例3]
上述した第1の範囲及び第2の範囲を含む範囲の大きさは、各々の乗車地点に応じて異なっていてもよい。例えば、送信部34は、都市部のような人口密集地域に属する乗車地点については、人口密集地域に属しない乗車地点に比べて、これらの範囲を大きくしてもよい。なお、第1の範囲又は第2の範囲のいずれか一方のみが、ユーザの乗車地点に応じて異なっていてもよい。
【0058】
[変形例4]
送信部34は、ユーザ端末10の位置が、第1の範囲及び第2の範囲を含む範囲内における特定の位置に該当する場合には、車載端末20にそのユーザ端末10の位置情報に応じた情報を送信しないようにしてもよい。ここでいう特定の位置とは、例えばユーザの自宅とか勤務地等のように、特にユーザの個人情報に該当するような位置である。この特定の位置は、ユーザによって予め登録されてサーバ装置30に記憶されていてもよい。また、サーバ装置30(送信部34)が、ユーザ端末10の位置情報の履歴を時系列で解析し、或る閾値以上の期間にわたってそのユーザ端末10が留まっているような位置を特定の位置として記憶してもよい。
【0059】
[変形例5]
本発明に係る情報処理装置の一例としてサーバ装置30を例示したが、
図5に例示した機能ブロックを実現するコンピュータであれば本発明を適用可能である。
【0060】
[そのほかの変形例]
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0061】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0062】
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0063】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0064】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0065】
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0066】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0067】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0068】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0069】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0070】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0071】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0072】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0073】
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末10(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0074】
ユーザ端末10又は車載端末20は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。
【0075】
「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0076】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」され経路考えることができる。
【0077】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0078】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0079】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0080】
本開示において、例えば、英語でのa,an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0081】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0082】
1…車両管理システム、2…ネットワーク、10…ユーザ端末、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…通信装置、1005…入力装置、1006…出力装置、20…車載端末、2001…プロセッサ、2002…メモリ、2003…ストレージ、2004…通信装置、2005…入力装置、2006…出力装置、30…サーバ装置、31…乗車要求取得部、32…配車管理部、321…記憶部、33…位置情報取得部、34…送信部、3001…プロセッサ、3002…メモリ、3003…ストレージ、3004…通信装置。