(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】アクチュエータ
(51)【国際特許分類】
H02K 33/04 20060101AFI20231129BHJP
H02K 33/06 20060101ALI20231129BHJP
B06B 1/04 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
H02K33/04 A
H02K33/06
B06B1/04 S
(21)【出願番号】P 2020066492
(22)【出願日】2020-04-02
【審査請求日】2023-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】武居 勇一
【審査官】島倉 理
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-180148(JP,A)
【文献】特開2018-196212(JP,A)
【文献】特開2018-46730(JP,A)
【文献】特開2008-79391(JP,A)
【文献】実開平6-88188(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2019/0207498(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 33/04
H02K 33/06
B06B 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動体および支持体と、
前記可動体と前記支持体を接続する接続体と、
前記可動体および前記支持体のうちの一方側部材に設けられたコイル、および前記コイルに対して前記可動体の振動方向と交差する方向で対向して前記可動体および前記支持体のうちの他方側部材に設けられた磁石を備える磁気駆動機構と、
前記コイルに給電する給電基板と、を有し、
前記一方側部材は、コイル配置穴が設けられた板部、および、前記板部の端部に配置される基板保持部を備えたコイルホルダを有し、
前記板部は、前記コイル配置穴から前記基板保持部まで延びるコイル線配置溝を備え、
前記コイルから引き出されたコイル線は、前記コイル線配置溝に配置される第1部分と、前記給電基板に設けられたランドに半田付けされる第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを接続する第3部分と、を備え、
前記コイル線配置溝には、前記第1部分を保持する第1接着剤が配置され、
前記給電基板には、前記第3部分を保持する第2接着剤が配置され、
前記第2接着剤は、前記第1接着剤とは異なることを特徴とするアクチュエータ。
【請求項2】
前記第2接着剤は、前記第1接着剤よりも柔らかいことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項3】
前記第3部分は、たわんだ形状に引き回されていることを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ。
【請求項4】
前記コイル線配置溝は、前記基板保持部側へ前記第1接着剤が流れることを規制する規制部を備えることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のアクチュエータ。
【請求項5】
前記規制部は、前記コイル線配置溝の底部から突出する壁部であることを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ。
【請求項6】
前記コイルは空芯コイルであり、
前記コイル線配置溝は、
前記空芯コイルの厚さ方向の一方端から引き出されたコイル線が配置される第1溝と、
前記空芯コイルの厚さ方向の他方端から引き出されたコイル線が配置される第2溝と、を備え、
前記規制部は、前記第1溝および前記第2溝のそれぞれに設けられており、
前記第1溝の深さは、前記第2溝の深さより深いことを特徴とする請求項4または5に記載のアクチュエータ。
【請求項7】
前記第1接着剤は、熱硬化性接着剤であり、
前記第2接着剤は、UV硬化性接着剤であることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載のアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可動体を振動させるアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報を振動によって報知するデバイスとして、磁石を備えた可動体と、磁石と対向するコイルを備えた支持体とを有するアクチュエータが記載される。特許文献1では、支持体はコイルホルダを備えており、コイルは、コイルホルダの板部を貫通するコイル配置穴に配置される。コイルホルダの端部には給電基板が保持される。コイルから引き出されたコイル線は、コイルホルダの板部に形成された溝(ガイド溝)に沿って給電基板まで引き出され、給電基板に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、上記のように、コイルホルダの穴に配置したコイルからコイルホルダの端部までコイル線を引き出して、コイルホルダの側面に配置された給電基板に接続する構造が採用されている。コイルホルダ、コイル、給電基板は、それぞれ材質が異なるので、温度変化による線膨張係数が異なる。従って、給電基板およびコイルがコイルホルダに対して位置ずれしないように接着剤で固定されていると、温度変化によって寸法変化した場合にコイル線が引っ張られて断線するおそれがある。
【0005】
コイル線の断線を防止するために、コイル線にたわみを持たせる構造が提案されている。しかしながら、上記の構造では、コイル線が配置される溝に、コイルホルダにコイルを固定するための接着剤が流れ込む。接着剤が溝から給電基板の側に流れ出すと、コイルホルダから給電基板へたわみを持たせて引き回されているコイル線が接着剤により固定される。コイル線にたわみを持たせてあっても、たわみの部分が固定されてしまうと、寸法変化に起因する応力を緩和できず、コイル線が断線するおそれがある。
【0006】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、コイルホルダの外部へ引き出されて給電基板に接続されるコイル線の断線を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のアクチュエータは、可動体および支持体と、前記可動体と前記支持体を接続する接続体と、前記可動体および前記支持体のうちの一方側部材に設けられたコイル、および前記コイルに対して前記可動体の振動方向と交差する方向で対向して前記可動体および前記支持体のうちの他方側部材に設けられた磁石を備える磁気駆動機構と、前記コイルに給電する給電基板と、を有し、前記一方側部材は、コイル配置穴が設けられた板部、および、前記板部の端部に配置される基板保持部を備えたコイルホルダを有し、前記板部は、前記コイル配置穴から前記基板保持部まで延びるコイル線配置溝を備え、前記コイルから引き出されたコイル線は、前記コイル線配置溝に配置される第1部分と、前記給電基板に設けられたランドに半田付けされる第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを接続する第3部分と、を備え、前記コイル線配置溝には、前記第1部分を保持する第1接着剤が配置され、前記給電基板には、前記第3部分を保持する第2接着剤が配置され、前記第2接着剤は、前記第1接着剤とは異なることを特徴とする。
【0008】
本発明では、コイルホルダの板部に設けられたコイル配置穴に配置されたコイルから引き出されたコイル線は、板部に設けられたコイル線配置溝において第1接着剤に保持される第1部分と、給電基板上のランドに半田付けされる第2部分を備えており、第1部分と第2部分とを接続する第3部分は、給電基板に配置された第2接着剤に保持される。このように、コイル固定用の第1接着剤と、給電基板にコイル線を固定する第2接着剤を使い分けることにより、コイル固定用の第1接着剤が意図しない範囲まで拡がることを防止あるいは抑制できる。従って、意図しない範囲まで拡がった第1接着剤によってコイル線に加わる応力を緩和できなくなるおそれを少なくすることができる。
【0009】
本発明において、前記第2接着剤は、前記第1接着剤よりも柔らかいことが好ましい。このようにすると、コイルホルダから給電基板へ引き回したコイル線の第3部分が柔らかい第2接着剤で保持される。従って、第3部分が変形しやすいので、コイル線に加わる応力を緩和できる。
【0010】
本発明において、前記第3部分は、たわんだ形状に引き回されていることが好ましい。このようにすると、第3部分が変形しやすい。従って、コイル線に加わる応力を緩和できる。
【0011】
本発明において、前記コイル線配置溝は、前記基板保持部側へ前記第1接着剤が流れることを規制する規制部を備えることが好ましい。このようにすると、コイル固定用の第1接着剤がコイル線配置溝からはみ出して給電基板に付着することを防止できる。従って、第1接着剤が意図しない範囲まで拡がることを防止できる。
【0012】
本発明において、前記規制部は、前記コイル線配置溝の底部から突出する壁部であることが好ましい。このようにすると、第1接着剤が壁部の位置で止まるため、コイル固定用の第1接着剤がコイル線配置溝からはみ出して給電基板に付着することを防止できる。
【0013】
本発明において、前記コイルは空芯コイルであり、前記コイル線配置溝は、前記空芯コイルの厚さ方向の一方端から引き出されたコイル線が配置される第1溝と、前記空芯コイルの厚さ方向の他方端から引き出されたコイル線が配置される第2溝と、を備え、前記規制部は、前記第1溝および前記第2溝のそれぞれに設けられており、前記第1溝の深さは、前記第2溝の深さよりも深いことが好ましい。このようにすると、第1溝と第2溝の深さを、巻き始め側のコイル線と巻き終わり側のコイル線の位置に合わせた深さにすることができる。従って、コイル線配置溝の底部にコイル線を配置しやすい。
【0014】
本発明において、前記第1接着剤は、熱硬化性接着剤であり、前記第2接着剤は、UV硬化性接着剤であることが好ましい。このようにすると、第2接着剤の硬化時間を短くすることができる。また、コイルの固定強度を高めることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、コイルホルダの板部に設けられたコイル配置穴に配置されたコイルから引き出されたコイル線は、板部に設けられたコイル線配置溝において第1接着剤に保持される第1部分と、給電基板上のランドに半田付けされる第2部分を備えており、第1部分と第2部分とを接続する第3部分は、給電基板上の第2接着剤に保持される。このように、コイル固定用の第1接着剤と、給電基板にコイル線を固定する第2接着剤を使い分けることにより、コイル固定用の第1接着剤が意図しない範囲まで拡がることを防止あるいは抑制できる。従って、意図しない範囲まで拡がった第1接着剤によってコイル線に加わる応力を緩和できなくなるおそれを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明を適用したアクチュエータの斜視図である。
【
図2】
図1に示すアクチュエータのYZ断面図である。
【
図3】
図1に示すアクチュエータの分解斜視図である。
【
図4】ケースを取り外したアクチュエータの斜視図である。
【
図6】コイルホルダおよび第1プレートとコイルの分解斜視図である。
【
図7】コイルホルダのコイル配置穴にコイルを配置した状態を示す斜視図である。
【
図8】給電基板を基板保持部に途中位置まで挿入した状態を示す斜視図である。
【
図9】給電基板にコイル線を接続した状態を示す部分拡大斜視図である。
【
図10】給電基板を保持位置まで挿入してコイル線にたわみ部形成した状態を示す部分拡大斜視図である。
【
図11】コイル線の位置でアクチュエータを切断した部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の説明において、可動体6の振動方向である第2方向にXを付し、第2方向Xと交差する第1方向にZを付し、第1方向Zおよび第2方向Xに対して交差する第3方向にYを付して説明する。なお、第2方向Xの一方側にX1を付し、第2方向Xの他方側にX2を付し、第1方向Zの一方側にZ1を付し、第1方向Zの他方側にZ2を付し、第3方向Yの一方側にY1を付し、第3方向Yの他方側にY2を付して説明する。また、以下の説明では、コイルを保持する一方側部材が支持体2であって、磁石を保持する他方側部材が可動体6である場合を中心に説明する。
【0018】
(全体構成)
図1は、本発明を適用したアクチュエータ1の斜視図である。
図2は、
図1に示すアクチュエータ1のYZ断面図であり、
図1のA-A位置で切断した断面図である。
図3は、
図1に示すアクチュエータ1の分解斜視図である。
図4は、ケース3を取り外したアクチュエータの斜視図である。
図5は、ケース3を取り外した支持体2の斜視図である。
図6は、コイルホルダ4および第1プレート47とコイル5の分解斜視図である。
【0019】
図1に示すアクチュエータ1は、第3方向Yに長手方向を向けた直方体形状であり、アクチュエータ1を手にした利用者に対して第2方向Xの振動によって情報を報知する。従って、アクチュエータ1は、ゲーム機の操作部材等として利用することができ、振動等によって新たな感覚を実感することができる。
【0020】
アクチュエータ1は、アクチュエータ1の外形を規定する角形のケース3等を含む支持体2と、ケース3の内部で支持体2に対して第2方向Xに移動可能に支持された可動体6を備える。また、アクチュエータ1は、可動体6を第2方向Xに振動させる磁気駆動機構1a(
図2参照)と、可動体6と支持体2とを接続する接続体91、92を備える。
【0021】
支持体2は、ケース3、コイルホルダ4、コイル5、給電基板10を有しており、可動体6は、磁石7(第1磁石71および第2磁石72)、およびヨーク8(第1ヨーク81および第2ヨーク82)を有する。コイル5および磁石7(第1磁石71および第2磁石72)によって磁気駆動機構1aが構成される。可動体6は、可動体6と支持体2との間に配置される接続体91、92を介して支持体2に支持される。接続体91、92は、弾性および粘弾性の少なくとも一方を備える。
【0022】
(可動体)
図2、
図3、
図4に示すように、可動体6は、コイル5に対して第1方向Zの一方側Z1に配置された磁性板からなる第1ヨーク81と、コイル5に第1方向Zの一方側Z1で対向するように第1ヨーク81の第1方向Zの他方側Z2の面に保持された平板状の第1磁石71とを有している。また、可動体6は、コイル5に対して第1方向Zの他方側Z2に配置された磁性板からなる第2ヨーク82と、コイル5に第1方向Zの他方側Z2で対向するように第2ヨーク82の第1方向Zの一方側Z1の面に保持された平板状の第2磁石72とを有している。第1磁石71および第2磁石72は各々、第1方向の一方側X1と第1方向の他方側X2とが異なる極に着磁されている。
【0023】
図3に示すように、第1ヨーク81は、第1磁石71が固定された平板部811と、平板部811の第2方向Xの両側の端部から第1方向Zの他方側Z2に折れ曲がった一対の連結部812とを有している。第2ヨーク82は、第2磁石72が固定された平板部821を有しており、平板部821の第3方向Yの中間部分には、第2方向Xの一方側X1および他方側X2に張り出した一対の張り出し部822を有している。
図4に示すように、一対の張り出し部822には、第1ヨーク81の一対の連結部812が溶接等の方法で連結される。
【0024】
(支持体)
図1、
図2および
図3に示すように、支持体2において、ケース3は、第1方向Zの一方側Z1に位置する第1ケース部材31と、第1方向Zの他方側Z2で第1ケース部材31と重なる第2ケース部材32とを有する。第1ケース部材31の第2方向Xの両側に設けられた一対の側板部311に、第2ケース部材32の第2方向Xの両側に設けられた一対の側板部321が被さってケース3を構成する。その際、第1ケース部材31と第2ケース部材32との間には、コイルホルダ4、コイル5および可動体6が収容される。本形態において、ケース3は、第3方向Yの両端が開口部になっている。
【0025】
図3、
図6に示すように、コイル5は、長円状に巻回された環状の平面形状を有する空芯コイルであり、コイルホルダ4に保持されている。コイル5は、第2方向Xで並列して第3方向Yに延在する2つの長辺部51と、2つの長辺部51の第3方向Yの両端を繋ぐ円弧状の2つの短辺部52とを備えている。このように構成したコイル5に対して、長辺部51には、第1方向Zの一方側Z1で第1磁石71が対向し、第1方向Zの他方側Z2で第2磁石72が対向している。
【0026】
図3、
図6に示すように、コイルホルダ4は、コイル5が内側に配置される長円状の貫通穴からなるコイル配置穴410が第1方向Zで開口する板部41を有している。板部41の第3方向Yの一方側Y1の端部411において、第3方向Yの一方側Y1の縁からは、第1方向Zの一方側Z1に向けて側板部413が突出し、第2方向Xの一方側X1の縁、および第2方向Xの他方側X2の縁からは、第1方向Zの一方側Z1、および他方側Z2に向けて側板部414、415が突出している。側板部414、415の内面には、第1方向Zに延在する溝状の凹部からなる保持部414s、415sが形成されている。保持部414s、415sは、板部41に対して第1方向Zの一方側Z1および他方側Z2にそれぞれ形成されている。
【0027】
板部41の第3方向Yの他方側Y2の端部412において、第3方向Yの他方側Y2の縁、第2方向Xの一方側X1の縁、および第2方向Xの他方側X2の縁からは、第1方向Zの一方側Z1、および他方側Z2に向けて側板部417、418、419が突出している。側板部418、419の内面には、第1方向Zに延在する溝状の凹部からなる保持部418s、419sが形成されている。保持部418s、419sは、板部41に対して第1方向Zの一方側Z1および他方側Z2にそれぞれ形成されている。
【0028】
(第1プレートおよび第2プレート)
支持体2は、コイル配置穴410および板部41に第1方向Zの一方側Z1から重なる第1プレート47を有している。
図2に示すように、コイル5の空芯部50に充填された第1接着剤17が硬化した接着剤層9によって、コイル5が第1プレート47および板部41に固定されている。従って、コイル5は、第1プレート47を介して第1磁石71と第1方向Zで対向している。
【0029】
また、支持体2は、コイル配置穴410および板部41に第1方向Zの他方側Z2から重なる第2プレート48を有している。
図2に示すように、コイル5の空芯部50に充填された第1接着剤17が硬化した接着剤層9によって、コイル5が第2プレート48に固定されている。従って、コイル5は、第2プレート48を介して第2磁石72と第1方向Zで対向している。
【0030】
第1プレート47および第2プレート48は、非磁性材料からなる。本形態において、第1プレート47および第2プレート48は、金属板からなる。より具体的には、第1プレート47および第2プレート48は、非磁性のステンレンス板からなる。従って、第1磁石71からの磁束、および第2磁石72の磁束は、第1プレート47および第2プレート48の影響を受けずに、コイル5と鎖交する。また、コイル5で発生した熱を第1プレート47および第2プレート48を介して効率よく逃がすことができる。
【0031】
図3に示すように、第1プレート47は、第2方向Xの両側から第1方向Zの一方側Z1に斜めに突出した爪状の凸部472を有しており、凸部472は、コイルホルダ4の側板部414、415、418、419に形成された溝状の凹部からなる保持部414s、415s、418s、419sの内部に弾性をもって当接し、コイルホルダ4に保持される。同様に、第2プレート48は、第2方向Xの両側から第1方向Zの他方側Z2に斜めに突出した爪状の凸部482を有しており、凸部482は、コイルホルダ4の保持部414s、415s、418s、419sの内部に弾性をもって当接し、コイルホルダ4に保持されている。
【0032】
(接続体)
図2、
図3、
図4に示すように、可動体6は、可動体6と支持体2との間に設けられた接続体91、92によって第2方向Xおよび第3方向Yに移動可能に支持される。本形態において、接続体91は、第1ヨーク81と第1プレート47とが第1方向Zで対向する部分に配置される。接続体92は、第2ヨーク82と第2プレート48とが第1方向Zで対向する部分に配置される。接続体91は、第3方向Yにおいて離間する2個所に配置される。接続体92は、第3方向Yにおいて離間する2個所に配置される。
【0033】
接続体91、92は粘弾性部材である。より具体的には、接続体91、92(粘弾性部材)は、シリコーンゲル等からなるゲル状部材である。本形態において、接続体91、92は、針入度が90度から110度のシリコーンゲルからなる。接続体91、92と第1ヨーク81や第2ヨーク82との固定、および接続体91、92とコイルホルダ4との固定は、接着剤、粘着剤、あるいはシリコーンゲルの粘着性を利用して行われる。
【0034】
なお、接続体91、92は、ゴムやバネ等を用いてもよい。ここで、粘弾性とは、粘性と弾性の両方を合わせた性質のことであり、ゲル状部材、プラスチック、ゴム等の高分子物質に顕著に見られる性質である。従って、粘弾性を備えた接続体91、92として、天然ゴム、ジエン系ゴム(例えば、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム)、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム等)、非ジエン系ゴム(例えば、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)、熱可塑性エラストマー等の各種ゴム
材料及びそれらの変性材料を用いてもよい。
【0035】
(給電基板)
図1、
図4、
図5に示すように、アクチュエータ1では、コイルホルダ4に給電基板10が保持されており、給電基板10には、コイル5から引き出したコイル線56、57が半田19により接続されている。本形態において、給電基板10は剛性基板である。
【0036】
図3に示すように、コイルホルダ4の第3方向Yの一方側Y1の端部には、基板保持部45が設けられている。基板保持部45は、側板部414、415および板部41の第3方向Yの一方側Y1の端部411に囲まれた開口部44を挟んで第2方向Xに対向するスリット414t、415tを備える。
図4に示すように、給電基板10は、第2方向Xの両側の端部が各々、スリット414t、415tの内側に嵌っている。本形態では、給電基板10の端部をスリット414t、415tに嵌めた後、さらに接着剤によってコイルホルダ4と給電基板10とを固定し、給電基板10の振動を抑制する構造になっている。
【0037】
給電基板10は、2つのランド11a、11bが第2方向Xで離間する位置に形成された第1板部11と、第1板部11の第2方向Xの両端から第1方向Zの一方側Z1に突出した2つの第2板部12、13とを備えている。コイル線56、57は、半田19によりランド11a、11bに接続される。第1板部11の第1方向Zの端部には、給電基板10に接続するために第1方向Zの他方側Z2に曲げたコイル線56、57を保持する2つの凹部14a、14b(
図8、
図9参照)が形成されている。
【0038】
(コイル線配置溝)
コイル線56、57は、コイルホルダ4の板部41の第1方向Zの他方側Z2の面に形成された2本のコイル線配置溝46(
図6参照)を通ってコイル5から第3方向Yの一方側Y1に引き出された後、第1方向Zの一方側Z1から他方側Z2に向けて延在し、給電基板10のランド11a、11bに接続される。後述するように、コイル線56、57は、コイル線配置溝46から給電基板10のランド11a、11bまでの間で適度なたわみが付された形状となるように引き回される。
【0039】
図3、
図6に示すように、コイルホルダ4の板部41の第3方向Yの一方側Y1の端部411における第2方向Xの中央には、給電基板10の第1方向Zの一方側Z1の縁を受ける当接部42が形成されている。
図4、
図5に示すように、給電基板10は、第1板部11の第1方向Zの一方側Z1の縁が当接部42に当接する位置まで挿入される。
【0040】
図6に示すように、コイル線配置溝46は、2本のコイル線56、57のうち、一方のコイル線56が配置される第1溝46aと、他方のコイル線57が配置される第2溝46bを備える。第1溝46aおよび第2溝46bは、いずれも、当接部42の第3方向Yの一方側Y1の端部まで延びている。第1溝46aおよび第2溝46bの第3方向Yの一方側Y1の端部には、それぞれ、各溝の底部から第1方向Zの他方側Z2へ突出する壁部43が形成されている。
【0041】
本形態では、
図6に示すように、コイル線57は、コイル5の厚さ方向の一方端(第1方向Zの一方側Z1の端部)から引き出されている。また、コイル線56は、コイル5の厚さ方向の他方端(第1方向Zの他方側Z2の端部)から引き出されている。すなわち、コイル5からコイル線57が引き出される引き出し位置は、コイル5からコイル線56が引き出される引き出し位置に対して第1方向Zの一方側Z1に位置している。
【0042】
(アクチュエータ1の製造方法)
図7は、コイルホルダ4のコイル配置穴410にコイル5を配置した状態を示す斜視図
である。
図8は、給電基板10を基板保持部45に途中位置10Aまで挿入した状態を示す斜視図である。
図9は、給電基板10にコイル線57、56を接続した状態を示す部分拡大斜視図である。
図10は、給電基板10を保持位置10Bまで挿入してコイル線56、57にたわみ部形成した状態を示す部分拡大斜視図である。
【0043】
アクチュエータ1を製造する際、まず、
図6に示すように、コイルホルダ4のコイル配置穴410および板部41に第1方向Zの一方側Z1から重なるように第1プレート47を配置する。その際、第1プレート47の凸部472(
図3参照)を側板部414、415、418、419の保持部414s、415s、418s、419sに差し込み、係合させる。その結果、第1プレート47は、コイル配置穴410を第1方向Zの一方側Z1から塞いだ状態でコイルホルダ4に保持される。
【0044】
次に、
図7に示すように、コイル5をコイル配置穴410に配置する。このとき、コイル線56、57をコイルホルダ4の板部41に形成されたコイル線配置溝46に配置する。より詳細には、コイル線56を第1溝46aに配置し、コイル線57を第2溝46bに配置する。
【0045】
続いて、
図8に示すように、コイルホルダ4の第3方向Yの一方側Y1の端部に設けられた基板保持部45に給電基板10を装着する。本形態では、第1方向Zの他方側Z2からコイルホルダ4のスリット414t、415tに給電基板10の第2方向Xの両端部を嵌める。そのとき、給電基板10の第1板部11とコイルホルダ4の当接部42に当接するまでの途中位置10Aで給電基板10の挿入を止める。途中位置10Aでは、給電基板10の第1板部11は当接部42から第1方向Zの他方側Z2に離れた位置にある。
【0046】
次に、
図9に示すように、給電基板10の挿入を止めた状態で、コイル線56、57の端部を、コイル線配置溝46から第1方向Zの他方側Z2に引き回して給電基板10のランド11a、11bに半田19により接続する。コイル線56、57を給電基板10に接続した後、コイル線56、57の先端側の余剰部分を切断し、除去する。
【0047】
しかる後に、
図10に示すように、給電基板10の第1板部11が当接部42に第1方向Zの他方側Z2から当接するまで給電基板10を押し込む。これにより、給電基板10は、途中位置10Aに対して第1方向Zの一方側Z1に移動した保持位置10Bに位置決めされる。本形態では、接着剤によってコイルホルダ4に給電基板10を固定し、給電基板10を保持位置10Bに保持する。
【0048】
給電基板10を保持位置10Bまで押し込むと、
図10に示すように、コイル線56、57には、コイル線配置溝46から給電基板10のランド11a、11bまでの間に適度なたわみが付される。給電基板10には、ランド11a、11bとコイル線配置溝46との間の位置に第2接着剤18が付される。本形態では、第2接着剤18は、UV硬化性接着剤である。第2接着剤18を硬化させると、コイル線56、57のたわみ部は、第2接着剤18に保持される。
【0049】
図11は、コイル線57の位置でアクチュエータ1を切断した部分断面図である。
図11に示すように、コイル線56、57のそれぞれは、コイル線配置溝46に配置されて給電基板10に向かって延びている第1部分501と、給電基板10のランド11a、11bに半田付けされている第2部分502と、第1部分501と第2部分502とを接続する第3部分503を備える。コイル線56、57のたわみは、第3部分503に設けられ、第3部分503には、上記のように第2接着剤18が付されている。
【0050】
図10に示すように、給電基板10を保持位置10Bに装着し、第2接着剤18を塗布
した後、コイル5の空芯部50に第1接着剤17を充填する。そして、
図5、
図11に示すように、コイルホルダ4のコイル配置穴410および板部41に第1方向Zの他方側Z2から重なるように第2プレート48を配置する。このとき、
図11に示すように、過剰な第1接着剤17は、コイル5と第1プレート47との隙間、および、コイル5と第2プレート48との隙間からコイル5の外周側に流れ込む。そして、コイル配置穴410から板部41の表面に形成された凹部に流れ込む。また、コイル配置穴410から第3方向Yの一方側Y1に延びる第1溝46aおよび第2溝46b(コイル線配置溝46)に流れ込む。従って、第1溝46a内に配置されるコイル線56の第1部分501、および、第2溝46b内に配置されるコイル線57の第1部分501は、それぞれ、第1接着剤17によって保持される。
【0051】
本形態では、コイル線配置溝46の底部に、基板保持部45側(すなわち、第3方向Yの一方側Y1)へ第1接着剤17が流れることを規制する規制部が設けられている。
図6、
図11に示すように、規制部は、コイル線配置溝46の底部から突出する壁部43である。壁部43を設けたことにより、コイル線配置溝46から第1接着剤17がはみ出して給電基板10の第1板部11に付着することが抑制される。また、上記のように、第1板部11に沿って引き回されている第3部分503には、すでに第2接着剤18が付着しているので、コイル線56、57の第3部分503に第1接着剤17が付着することはない。
【0052】
本形態では、第1接着剤17は、熱硬化性接着剤である。第1接着剤17が硬化すると、第1プレート47と第2プレート48との間に、第1接着剤17が硬化した接着剤層9が形成される。コイル5は、接着剤層9によって、第1プレート47、第2プレート48、およびコイルホルダ4の板部41に固定される。また、第1プレート47および第2プレート48は、それぞれ、接着剤層9によってコイルホルダ4の板部41に固定される。また、コイル線配置溝46内に流入した第1接着剤17が硬化してコイル線56、57が保持される。
【0053】
次に、第1プレート47に対して第1方向Zの一方側Z1に、第1磁石71が固定された第1ヨーク81を配置する一方、第2プレート48に対して第1方向Zの他方側Z2に、第2磁石72が固定された第2ヨーク82を配置し、第1ヨーク81の連結部812の先端部を第2ヨーク82の張り出し部822に溶接等の方法で連結する。これにより、
図4に示すように可動体6が組み立てられる。
【0054】
その後、第1ヨーク81の第1方向Zの一方側Z1の面において第3方向Yで離間する2箇所に接続体91を接着する一方、第2ヨーク82の第1方向Zの他方側Z2の面において第3方向Yで離間する2箇所に接続体92を接着する(
図4参照)。そして、コイルホルダ4および可動体6を第1方向Zの一方側Z1から覆うように第1ケース部材31を重ねた後、コイルホルダ4および可動体6を第1方向Zの他方側Z2から覆うように第2ケース部材32を重ねて結合させることにより、ケース3を組み立てる。その際、接続体91を第1ケース部材31に接着し、接続体92を第2ケース部材32に接着して、可動体6と支持体2とを接続する。これにより、
図1示すアクチュエータ1が完成する。
【0055】
(アクチュエータの動作)
アクチュエータ1は、給電基板10を介して外部(上位の機器)からコイル5に給電すると、コイル5、第1磁石71および第2磁石72を備えた磁気駆動機構1aによって、可動体6が第2方向Xに往復移動する。従って、アクチュエータ1を手に持っていた利用者は、アクチュエータ1からの振動によって情報を得ることができる。その際、コイル5に印加される信号波形については、伝達すべき情報によって、周波数を変化させる。また、コイル5に印加される信号波形については極性を反転させるが、その際、駆動信号の極
性が負の期間と正の期間とにおいて電圧の変化に対して緩急の差を設ける。その結果、可動体6が第2方向Xの一方側X1に移動する際の加速度と可動体6が第2方向Xの他方側X2に移動する際の加速度との間に差が発生する。従って、利用者に対して、アクチュエータ1が第2方向Xの一方側X1あるいは他方側X2に移動するような錯覚を感じさせることができる。
【0056】
アクチュエータ1においては、可動体6と支持体2との間に粘弾性部材からなる接続体91、92が設けられているため、可動体6が共振することを抑制することができる。
【0057】
また、接続体91、92は、支持体2と可動体6とにおいて第2方向X(振動方向)に対して交差する第1方向Zで対向する位置に設けられているため、可動体6が第2方向Xに振動した際、そのせん断方向に変形して共振を防止する。このため、可動体6が第2方向Xに振動しても、接続体91、92の弾性率の変化が小さいので、可動体6の共振を効果的に抑制することができる。
【0058】
また、接続体91、92は、支持体2と可動体6との間で第1方向Zに圧縮された状態にある。従って、接続体91、92は、可動体6の移動に確実に追従するので、可動体6の共振を効果的に防止することができる。
【0059】
(本形態の主な作用効果)
以上のように、本形態のアクチュエータ1は、可動体6および支持体2と、可動体6と支持体2を接続する接続体91、92と、可動体6および支持体2のうちの一方側部材(本形態では、支持体2)に設けられたコイル5、およびコイル5に対して可動体6の振動方向と交差する方向で対向して可動体6および支持体2のうちの他方側部材(本形態では、可動体6)に設けられた磁石7を備える磁気駆動機構1aと、コイル5に給電する給電基板10と、を有する。一方側部材(支持体2)は、コイル配置穴410が設けられた板部41、および、板部41の端部に配置される基板保持部45を備えたコイルホルダ4を有し、板部41は、コイル配置穴410から基板保持部45まで延びるコイル線配置溝46を備える。コイル5から引き出されたコイル線56、57は、コイル線配置溝46に配置される第1部分501と、給電基板10に設けられたランド11a、11bに半田付けされる第2部分502と、第1部分501と第2部分502とを接続する第3部分503と、を備える。コイル線配置溝46には、第1部分501を保持する第1接着剤17が配置され、給電基板10には、第3部分503を保持する第2接着剤18が配置され、第2接着剤18は、第1接着剤17とは異なる接着剤である。
【0060】
本形態では、このように、コイル5を固定するための第1接着剤17と、給電基板10にコイル線56、57を固定する第2接着剤18が異なる接着剤であり、2種類の接着剤を使い分けている。予め、給電基板10に第2接着剤18を塗布してコイル線56、57を保持させておくことで、コイル固定用の第1接着剤17が半田19の側へ拡がることを規制できる。コイル線56、57を半田付けした個所は、銅食われによってコイル線56、57が細くなるため、この箇所に応力が集中すると断線しやすい。第1接着剤17がコイル線56、57の第3部分503まで拡がって第3部分503を固定してしまうと、銅食われによってコイル線56、57が細くなった箇所(半田19の近傍)に応力が集中しやすくなってしまう。本形態では、第3部分503を保持する第2接着剤18を備えているので、意図しない範囲まで拡がった第1接着剤17によってコイル線56、57に加わる応力を緩和できなくなるおそれが少ない。
【0061】
本形態では、第2接着剤18として、第1接着剤17よりも柔らかい接着剤を用いているため、コイルホルダ4から給電基板10へ引き回したコイル線56、57の第3部分503が柔らかい第2接着剤18で保持される。また、第3部分503は、たわんだ形状に
引き回されている。従って、第3部分503が変形しやすく、第1方向Zに伸縮可能であるため、コイル線56、57に加わる応力を緩和できる。例えば、温度変化が発生した際、コイル線56、57と周辺部材との間に熱膨張係数の差に起因してコイル線56、57が引っ張られる等の事態が発生しても、コイル線56、57が断線しにくい。それ故、アクチュエータ1の使用温度範囲を拡大することができる。また、落下時の衝撃が加わった場合にも、コイル線56、57が断線しにくい。従って、耐衝撃性を高めることができる。
【0062】
例えば、本形態では、第1接着剤17は、熱硬化性接着剤であり、第2接着剤18は、UV硬化性接着剤である。このようにすると、第2接着剤18の硬化時間を短くすることができる。また、コイル5の固定強度を高めることができる。
【0063】
本形態では、コイル線配置溝46は、基板保持部45側へ第1接着剤17が流れることを規制する規制部として機能する壁部43を備える。従って、コイル固定用の第1接着剤17が壁部43の位置で止まるため、コイル5固定用の第1接着剤17がコイル線配置溝46からはみ出して給電基板10に付着することを防止できる。従って、第1接着剤17が意図しない範囲まで拡がることを防止できる。
【0064】
なお、規制部は、壁部43以外の形状でもよい。例えば、段差部でもよい。また、本形態では、コイル線配置溝46の基板保持部45側の先端(第3方向の一方側Y1の先端)に壁部43を形成しているが、規制部の位置は、本形態と異なっていてもよい。例えば、コイル線配置溝46の第3方向Yの途中位置に規制部を設けてもよい。
【0065】
(変形例)
上記形態では、コイル線配置溝46は、コイル5の厚さ方向の一方端から引き出されたコイル線56が配置される第1溝46aの深さと、コイル5の厚さ方向の他方端から引き出されたコイル線57が配置される第2溝46bの深さが同一であったが、第1溝46aの深さと第2溝46bの深さが異なる形態を採用することもできる。
【0066】
図12は、変形例のコイル線配置溝の断面図である。上記形態では、第1溝46aと第2溝46bは、第1方向Zの一方側に凹んでいる。従って、
図12に示すように、コイル5の第1方向Zの一方側Z1の端部から引き出されるコイル線57が配置される第2溝46bの深さを、コイル5の第1方向Zの他方側Z2の端部から引き出されるコイル線56が配置される第1溝46aの深さよりも深くすることが好ましい。このようにすると、各溝が、コイル線56、57の引き出し位置に合わせた深さになる。従って、コイル線配置溝46の底部にコイル線56、57を配置しやすい。
【符号の説明】
【0067】
1…アクチュエータ、1a…磁気駆動機構、2…支持体、3…ケース、4…コイルホルダ、5…コイル、6…可動体、7…磁石、8…ヨーク、9…接着剤層、10…給電基板、10A…途中位置、10B…保持位置、11a、11b…ランド、11…第1板部、12、13…第2板部、14a、14b…凹部、17…第1接着剤、18…第2接着剤、19…半田、31…第1ケース部材、32…第2ケース部材、41…板部、42…当接部、43…壁部、44…開口部、45…基板保持部、46…コイル線配置溝、46a…第1溝、46b…第2溝、47…第1プレート、48…第2プレート、50…空芯部、51…長辺部、52…短辺部、56、57…コイル線、71…第1磁石、72…第2磁石、81…第1ヨーク、82…第2ヨーク、91、92…接続体、311、321…側板部、410…コイル配置穴、411…端部、412…端部、413、414、415、417、418、419…側板部、414t、415t…スリット、414s、415s、418s、419s…保持部、472、482…凸部、501…第1部分、502…第2部分、503…
第3部分、811…平板部、812…連結部、821…平板部、822…張り出し部、X…第2方向、Y…第3方向、Z…第1方向