(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/52 20060101AFI20231129BHJP
【FI】
H01R13/52 301B
(21)【出願番号】P 2020099585
(22)【出願日】2020-06-08
【審査請求日】2023-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 栄輝
【審査官】鎌田 哲生
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-035576(JP,A)
【文献】特開平09-306599(JP,A)
【文献】特開2010-129256(JP,A)
【文献】特開2019-128985(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/40-13/533
H01R 13/73-13/74
H05K 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付孔を有する被取付部に取り付けられるコネクタであって、
前記被取付部の一方側から装着される第一ハウジングと、
前記被取付部の他方側から装着される第二ハウジングと、
を備え、
前記第一ハウジングは、
前記取付孔の縁部に対向するフランジ部と、
前記フランジ部に設けられて前記被取付部における前記取付孔の縁部に密着して前記被取付部との間をシールする環状のパッキンと、
を有し、
前記第二ハウジングは、
前記取付孔を通して前記第一ハウジングを係止する係止部と、
周方向にわたって設けられ、前記係止部が前記第一ハウジングを係止した状態で前記被取付部に押圧されて弾性変形される押圧フランジ部と、
を有し、
弾性変形された前記押圧フランジ部の弾性力によって前記第一ハウジングが前記第二ハウジングへ引き寄せられることにより、前記パッキンが前記被取付部に押圧される、
ことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記第一ハウジングは、前記フランジ部が前記被取付部に締結される、
ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記押圧フランジ部は、
前記被取付部と反対側へ膨出する膨出部と、
前記膨出部の外周側に形成されて前記被取付部に当接する平板状の押圧部と、
を有する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
車載機器のケースに取り付けられる機器用コネクタとして、複数の端子をインサート成形により埋設して形成された合成樹脂製のインナハウジングと、インナハウジングの外周面に組み付けられるアルミダイキャスト製のアウタハウジングとから構成されたハウジングを有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このコネクタは、アウタハウジングの固定部をボルトで締結することにより、ケースに固定される。このとき、インナハウジングに設けられた環状の面シールが、ケースにおける取付孔の縁部とインナハウジングのフランジとの間で圧縮されることによりインナハウジングとケースとの間が止水される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記コネクタにおいて、金型によって成形されるアウタハウジングの固定部に歪みがあると、ケースへコネクタを取り付けた際に、環状の面シールが周方向にわたって均一に圧縮されなくなり、ケースとの間におけるシール性が低下する懸念が生じる。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被取付部に対する良好なシール性を得ることが可能なコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明に係るコネクタは、下記(1)~(3)を特徴としている。
(1) 取付孔を有する被取付部に取り付けられるコネクタであって、
前記被取付部の一方側から装着される第一ハウジングと、
前記被取付部の他方側から装着される第二ハウジングと、
を備え、
前記第一ハウジングは、
前記取付孔の縁部に対向するフランジ部と、
前記フランジ部に設けられて前記被取付部における前記取付孔の縁部に密着して前記被取付部との間をシールする環状のパッキンと、
を有し、
前記第二ハウジングは、
前記取付孔を通して前記第一ハウジングを係止する係止部と、
周方向にわたって設けられ、前記係止部が前記第一ハウジングを係止した状態で前記被取付部に押圧されて弾性変形される押圧フランジ部と、
を有し、
弾性変形された前記押圧フランジ部の弾性力によって前記第一ハウジングが前記第二ハウジングへ引き寄せられることにより、前記パッキンが前記被取付部に押圧される、
ことを特徴とするコネクタ。
【0008】
(2) 前記第一ハウジングは、前記フランジ部が前記被取付部に締結される、
ことを特徴とする(1)に記載のコネクタ。
【0009】
(3) 前記押圧フランジ部は、
前記被取付部と反対側へ膨出する膨出部と、
前記膨出部の外周側に形成されて前記被取付部に当接する平板状の押圧部と、
を有する、
ことを特徴とする(1)または(2)に記載のコネクタ。
【0010】
上記(1)の構成のコネクタによれば、被取付部に取り付けられた状態で、被取付部と第一ハウジングのフランジ部との間に設けられた環状のパッキンは、弾性変形された押圧フランジ部の弾性力によって第一ハウジングが第二ハウジングへ引き寄せられることにより、被取付部に押圧される。
これにより、例えば、第一ハウジングの成形時にフランジ部に歪みが生じていたとしても、被取付部に対するパッキンの圧縮力のばらつきを緩和させることができる。したがって、パッキンを被取付部へ全周にわたって均等に密着させることができ、被取付部に対するシール性を向上させることができる。
【0011】
上記(2)の構成のコネクタによれば、フランジ部が被取付部に締結されることにより、その締結力によってパッキンが被取付部に押圧される。これにより、締結力と押圧フランジ部の弾性力とによってパッキンを被取付部に押圧させ、被取付部に対するシール性をさらに向上させることができる。
【0012】
上記(3)の構成のコネクタによれば、第二ハウジングの係止部が第一ハウジングを係止することにより押圧フランジ部が被取付部に押圧されると、押圧フランジ部では、被取付部と反対側へ膨出する膨出部が円滑に撓んで弾性変形し、平板状の押圧部が被取付部に均等に押し付けられる。これにより、押圧フランジ部の弾性力を周方向にわたってより均等にパッキンへ付与させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、被取付部に対する良好なシール性を得ることが可能なコネクタを提供できる。
【0014】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るコネクタの斜視図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係るコネクタの後方側から視た斜視図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係るコネクタの分解斜視図である。
【
図5】
図5は、アウタハウジングを示す図であって、
図5(a)は前方側から視た分解斜視図、
図5(b)は後方側から視た分解斜視図である。
【
図6】
図6は、インナハウジングを構成する第1インナ部材及び第2インナ部材の斜視図である。
【
図7】
図7は、パネルに取り付けられるアウタハウジングの斜視図である。
【
図8】
図8は、パネルに取り付けられたアウタハウジングの
図1におけるA-A断面相当図である。
【
図9】
図9は、パネルに取り付けられたアウタハウジング及びインナハウジングの後方側から視た斜視図である。
【
図10】
図10は、アウタハウジングへのインナハウジングの組付け途中の状態を示す
図1におけるA-A断面相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0017】
図1は、本実施形態に係るコネクタの斜視図である。
図2は、本実施形態に係るコネクタの後方側から視た斜視図である。
図3は、本実施形態に係るコネクタの分解斜視図である。
図4は、
図1におけるA-A断面図である。
【0018】
図1~
図4に示すように、本実施形態に係るコネクタ1は、例えば、車両に搭載される機器の筐体等を構成するパネル(被取付部)3に取り付けられる。パネル3は、取付孔5を有しており、コネクタ1は、取付孔5に嵌め込まれた状態でパネル3に取り付けられる。このパネル3に取り付けられたコネクタ1には、前方側から相手側コネクタ(図示略)が嵌合される。これにより、このコネクタ1及び相手側コネクタに収容された端子同士が電気的に接続される。
【0019】
コネクタ1は、アウタハウジング(第一ハウジング)10と、インナハウジング(第二ハウジング)40とから構成されている。これらのアウタハウジング10及びインナハウジング40は、それぞれ合成樹脂から成形されている。アウタハウジング10は、取付孔5に対してパネル3の表面側から装着され、インナハウジング40は、取付孔5に対してパネル3の裏面側から装着される。
【0020】
図5は、アウタハウジングを示す図であって、
図5(a)は前方側から視た分解斜視図、
図5(b)は後方側から視た分解斜視図である。
図5(a)及び(b)に示すように、アウタハウジング10は、筒状部11と、フランジ部12とを有している。筒状部11は、断面視矩形状の角筒状に形成されている。筒状部11の後部における内周部の両側には、互いに対向する一対の係止爪13が形成されている。
【0021】
フランジ部12は、筒状部11における後端近傍に形成されている。フランジ部12は、環状に形成されており、筒状部11の外周側へ全周にわたって張り出すように一体に成形されている。フランジ部12には、筒状部11の両側方の位置に、ボルト挿通孔15を有する筒状のカラー16が設けられている。カラー16は、金属製であり、例えば、インサート成形によってフランジ部12に一体に設けられている。
【0022】
アウタハウジング10は、その後部に、パッキン装着溝21を有している。パッキン装着溝21は、フランジ部12における筒状部11側に形成されており、筒状部11の外周に沿って全周にわたって形成されている。このパッキン装着溝21には、パッキン23が嵌合される。このパッキン23は、例えば、ゴム等の弾性材料から形成されたもので、環状に形成されている。パッキン23は、パッキン装着溝21に嵌合された状態で、その一部が全周にわたってフランジ部12の後面から突出される。
【0023】
また、アウタハウジング10には、筒状部11の外周側に、シール部材25が装着される。このシール部材25は、例えば、ゴム等の弾性材料から形成されたもので、環状に形成されている。シール部材25は、筒状部11に対して、その前方側から嵌装され、フランジ部12が形成された根元部分に装着される。
【0024】
図6は、インナハウジングを構成する第1インナ部材及び第2インナ部材の斜視図である。
図6に示すように、インナハウジング40は、第1インナ部材41と、第2インナ部材42とから構成されている。
【0025】
第1インナ部材41は、嵌合部51と、押圧フランジ部52とを有している。嵌合部51は、断面視矩形状に形成されている。嵌合部51は、複数の挿通孔55(
図4参照)が形成された挿通部56を有している。また、嵌合部51は、挿通部56の後方側が空間部からなる収容部57とされている。この収容部57には、その両側部に開口部58が形成されている。また、嵌合部51は、幅方向の中央部における上下位置に係合部59を有している。なお、嵌合部51の先端側には、嵌合ガイド板80が形成されており、相手コネクタとの嵌合時に、相手コネクタのガイド溝に挿入される。
【0026】
押圧フランジ部52は、嵌合部51における後端に形成されている。押圧フランジ部52は、環状に形成されており、嵌合部51の外周側へ全周にわたって張り出すように一体に成形されている。押圧フランジ部52は、膨出部61と、押圧部63とを有している。膨出部61及び押圧部63は、根元側から順に形成されている。断面視において、膨出部61は、後方へ膨出するように膨出されている。押圧部63は、平板状に形成されており、根元よりも僅かに前方位置に配置されている。
【0027】
第2インナ部材42は、箱状に形成されている。この第2インナ部材42には、複数の端子収容室65が形成されており、これらの端子収容室65には、その後方側から電線(図示略)に接続された端子(図示略)が挿し込まれて収容される。端子収容室65は、内側へ突出するランス67を有しており(
図4参照)、このランス67によって端子収容室65に挿し込まれた端子が係止されて抜け止めされる。
【0028】
第2インナ部材42には、両側面に、係止アーム(係止部)71が形成されている。この係止アーム71は、前端側が第2インナ部材42の両側面に連設されて後方へ延在する片持ち梁状に形成されている。この係止アーム71は、外面側に、延在方向である後方へ向かって次第に外方へ傾斜するガイド面73を有している。
【0029】
第2インナ部材42には、上下面における幅方向の中央部に、係合爪75を有する係合アーム77が設けられている。また、第2インナ部材42には、その両側部における後端部に、後方へ向かって側方へ張り出す操作部79が形成されている。
【0030】
第2インナ部材42は、第1インナ部材41の嵌合部51の収容部57に後方から嵌め込まれる。第2インナ部材42が第1インナ部材41の収容部57に嵌め込まれると、第2インナ部材42の係合アーム77の係合爪75が第1インナ部材41の係合部59に係合される。これにより、第1インナ部材41に第2インナ部材42が組付けられ、インナハウジング40が構成される。この状態で、第2インナ部材42の両側部に設けられた係止アーム71が第1インナ部材41の収容部57の両側部に形成された開口部58から突出された状態となる。
【0031】
次に、車載機器のパネル3へコネクタ1を取り付ける場合について説明する。
図7は、パネルに取り付けられるアウタハウジングの斜視図である。
図8は、パネルに取り付けられたアウタハウジングの
図1におけるA-A断面相当図である。
図9は、パネルに取り付けられたアウタハウジング及びインナハウジングの後方側から視た斜視図である。
図10は、アウタハウジングへのインナハウジングの組付け途中の状態を示す
図1におけるA-A断面相当図である。
図11は、
図4におけるB部拡大図である。
【0032】
図7に示すように、パネル3の表面側から取付孔5にアウタハウジング10の後部を嵌め込み、アウタハウジング10のフランジ部12をパネル3に当接させる。この状態でフランジ部12のカラー16のボルト挿通孔15にボルト9を挿し込み、パネル3に形成されたネジ孔7(
図3参照)にねじ込み、パネル3にアウタハウジング10を締結して固定する。すると、
図8に示すように、アウタハウジング10のフランジ部12を締結するボルト9による締結力によってパッキン23がパネル3の表面に押し付けられて密着される。
【0033】
次に、
図9に示すように、パネル3の裏面側から取付孔5へ向かって(
図9中矢印C方向へ)インナハウジング40を挿し込む。すると、
図10に示すように、パネル3に取り付けられたアウタハウジング10の筒状部11の内部にインナハウジング40の先端側が挿し込まれ、さらに、インナハウジング40の第2インナ部材42に形成された係止アーム71のガイド面73がアウタハウジング10の係止爪13に接触される。
【0034】
この状態から、インナハウジング40をアウタハウジング10へ向かって(
図10中矢印D方向へ)押し込む。すると、係止アーム71が係止爪13によって押圧されて内側へ弾性変形される。インナハウジング40をアウタハウジング10へ完全に押し込むと、係止アーム71が係止爪13を越えることにより、係止爪13によって押圧されて弾性変形されていた係止アーム71が復元する。これにより、係止爪13が係止アーム71に係止され、インナハウジング40がアウタハウジング10に組付けられ、コネクタ1がパネル3に取り付けられた状態となる(
図4参照)。この状態において、インナハウジング40の押圧フランジ部52は、膨出部61が撓んで押圧部63がパネル3に押し付けられる。
【0035】
このようにパネル3にコネクタ1が取り付けられた状態では、
図11に示すように、パネル3とアウタハウジング10のフランジ部12との間に設けられた環状のパッキン23は、前述したように、フランジ部12を介して付与されるボルト9の締結力F1によってパネル3の表面に押し付けられる。さらに、パッキン23は、パネル3に押し付けられて撓んだインナハウジング40の押圧フランジ部52の弾性力F2によって圧縮される。つまり、アウタハウジング10が係止アーム71と係止爪13との係止箇所を介して作用する押圧フランジ部52の撓みよる弾性力F2によって後方へ引き寄せられ、これにより、パッキン23がアウタハウジング10のフランジ部12によって圧縮される。
【0036】
パネル3に取り付けられたコネクタ1に相手側コネクタが嵌合されると、コネクタ1及び相手側コネクタに収容された端子同士が電気的に接続される。また、コネクタ1と相手側コネクタとが嵌合されると、アウタハウジング10に装着されたシール部材25によって相手側コネクタとの間がシールされる。
【0037】
以上、説明したように、本実施形態に係るコネクタ1によれば、パネル3に取り付けられた状態で、パネル3とアウタハウジング10のフランジ部12との間に設けられた環状のパッキン23は、弾性変形された押圧フランジ部52の弾性力F2によってアウタハウジング10がインナハウジング40へ引き寄せられることにより、パネル3に押圧される。
【0038】
これにより、例えば、アウタハウジング10の成形時にフランジ部12に歪みが生じていたとしても、パネル3に対するパッキン23の圧縮力のばらつきを緩和させることができる。したがって、パッキン23をパネル3へ全周にわたって均等に密着させることができ、パネル3に対するシール性を向上させることができる。
【0039】
しかも、フランジ部12がパネル3に締結されることにより、その締結力F1によってパッキン23がパネル3に押圧される。これにより、締結力F1と押圧フランジ部52の弾性力F2とによってパッキン23をパネル3に押圧させ、パネル3に対するシール性をさらに向上させることができる。
【0040】
また、インナハウジング40の係止アーム71がアウタハウジング10を係止することにより押圧フランジ部52がパネル3に押圧されると、押圧フランジ部52では、パネル3と反対側へ膨出する膨出部61が円滑に撓んで弾性変形し、平板状の押圧部63がパネル3に均等に押し付けられる。これにより、押圧フランジ部52の弾性力F2を周方向にわたってより均等にパッキン23へ付与させることができる。
【0041】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0042】
ここで、上述した本発明の実施形態に係るコネクタの特徴をそれぞれ以下[1]~[3]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 取付孔(5)を有する被取付部(パネル3)に取り付けられるコネクタ(1)であって、
前記被取付部(パネル3)の一方側から装着される第一ハウジング(アウタハウジング10)と、
前記被取付部(パネル3)の他方側から装着される第二ハウジング(インナハウジング40)と、
を備え、
前記第一ハウジング(アウタハウジング10)は、
前記取付孔(5)の縁部に対向するフランジ部(12)と、
前記フランジ部(12)に設けられて前記被取付部(パネル3)における前記取付孔(5)の縁部に密着して前記被取付部(パネル3)との間をシールする環状のパッキン(23)と、
を有し、
前記第二ハウジング(40)は、
前記取付孔(5)を通して前記第一ハウジング(アウタハウジング10)を係止する係止部(係止アーム71)と、
周方向にわたって設けられ、前記係止部(係止アーム71)が前記第一ハウジング(アウタハウジング10)を係止した状態で前記被取付部(パネル3)に押圧されて弾性変形される押圧フランジ部(52)と、
を有し、
弾性変形された前記押圧フランジ部(52)の弾性力(F2)によって前記第一ハウジング(アウタハウジング10)が前記第二ハウジング(インナハウジング40)へ引き寄せられることにより、前記パッキン(23)が前記被取付部(パネル3)に押圧される、
ことを特徴とするコネクタ。
【0043】
[2] 前記第一ハウジング(アウタハウジング10)は、前記フランジ部(12)が前記被取付部(パネル3)に締結される、
ことを特徴とする[1]に記載のコネクタ。
【0044】
[3] 前記押圧フランジ部(52)は、
前記被取付部(パネル3)と反対側へ膨出する膨出部(61)と、
前記膨出部(61)の外周側に形成されて前記被取付部(パネル3)に当接する平板状の押圧部(63)と、
を有する、
ことを特徴とする[1]または[2]に記載のコネクタ。
【符号の説明】
【0045】
1 コネクタ
3 パネル(被取付部)
5 取付孔
10 アウタハウジング(第一ハウジング)
12 フランジ部
23 パッキン
40 インナハウジング(第二ハウジング)
52 押圧フランジ部
61 膨出部
63 押圧部
71 係止アーム(係止部)
F1 締結力
F2 弾性力