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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】ディスペンサーおよび溶液分配方法
(51)【国際特許分類】
   A47L 15/44 20060101AFI20231129BHJP
   B01F 21/00 20220101ALI20231129BHJP
   D06F 39/02 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
A47L15/44
B01F21/00 102
D06F39/02 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020563476
(86)(22)【出願日】2019-05-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-02
(86)【国際出願番号】 US2019031022
(87)【国際公開番号】W WO2019217357
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2022-02-16
(31)【優先権主張番号】62/667,845
(32)【優先日】2018-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510250467
【氏名又は名称】エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100191444
【弁理士】
【氏名又は名称】明石 尚久
(72)【発明者】
【氏名】マックス ゲルダーマン
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ディー.アンダーソン
(72)【発明者】
【氏名】センタ ライリー
(72)【発明者】
【氏名】リッチ オリファント
(72)【発明者】
【氏名】マクスウェル エム.ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】ブロック ミューゲンボルグ
(72)【発明者】
【氏名】ソーニャ エス.シャープ
【審査官】新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2003/0085239(US,A1)
【文献】国際公開第2009/083576(WO,A1)
【文献】特表2016-511143(JP,A)
【文献】特表平09-503433(JP,A)
【文献】米国特許第06895771(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 15/44
B01F 21/00
D06F 39/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成するためのディスペンサーであって、前記ディスペンサーは、
食洗機を含む使用装置において所定の位置に固定されるように構成されたドックであって、前記ドックは、第1の部分および第2の部分を有し、前記第1の部分が、前記使用装置における所定の位置において前記ドックを固定するように構成された固定要素を含み、前記第2の部分が受容構造を含む、ドックと、
前記ドックに取り外し可能に固定されるように構成された固体生成物ホルダであって、前記固体生成物ホルダは、
前記ドックの前記第2の部分において前記受容構造に前記固体生成物ホルダを取り外し可能に固定するように構成された保持構造と、
前記固体生成物ホルダにおいて前記液体が受け取られる開放領域を形成する複数の開口を画定するベースであって、前記ベースが第1のプレートおよび第2のプレートを備え、前記第1のプレートが前記複数の開口の第1のセットを画定し、前記第2のプレートが前記複数の開口の第2のセットを画定し、前記第2のプレートが、前記固体生成物ホルダにおいて前記第1のプレートに対して移動可能である、ベースと、
前記ベースから延在し、前記固体生成物を前記固体生成物ホルダに保持するための内部容積を画定する支持構造と
を備える、固体生成物ホルダと、
電源、前記電源に接続されたモーター、および前記モーターによって駆動され且つ前記第2のプレートと接する駆動部材を含む開放領域調整装置であって、前記駆動部材が、駆動されると、前記固体生成物ホルダにおいて前記液体が受け取られる前記開放領域を調整するように前記第1のプレートに対して前記第2のプレートを移動させるように構成されている、開放領域調整装置と、
前記開放領域調整装置と通信するセンサであって、前記食洗機における動作中のあるサイクルの終了および動作中の別のサイクルの開始を含む前記使用装置の状態を検出するように構成され、前記駆動部材が駆動されて前記固体生成物ホルダにおいて前記液体が受け取られる前記開放領域を調整するように、前記使用装置の状態に基づいて信号を出力し、前記開放領域調整装置に前記モーターを作動させる、センサと
を備える、ディスペンサー。
【請求項2】
前記複数の開口が、前記ベースの第1の断面積にわたって画定され、前記内部容積が、前記支持構造の第2の断面積にわたって画定され、前記第1の断面積が、前記第2の断面積に近似する、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項3】
前記ベースが、前記第1のプレートに対する前記第2のプレートの移動によって、前記固体生成物ホルダにおいて前記液体が受け取られる前記開放領域を調整するように構成されている、請求項1又は2に記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記開放領域調整装置と通信するタイマーであって、前記駆動部材が駆動されて、前記固体生成物ホルダにおいて前記液体が受け取られる前記開放領域を調整するように、前記開放領域調整装置に前記モーターを作動させる信号を出力するように構成されたタイマーを更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項5】
前記ドックおよび前記固体生成物ホルダのうちの少なくとも一方が透明な表面を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項6】
前記固体生成物ホルダが前記複数の開口を通って前記内部容積内に前記液体を連通するように構成されるように、前記ベースによって前記内部容積がさらに画定され、前記固体生成物ホルダが、前記複数の開口において前記溶液を排出するように構成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項7】
前記受容構造が、前記第2の部分から延びるフランジを備え、前記フランジが、前記第2の部分から離間された前記フランジ上の位置にトラック面を形成する、請求項1~6のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項8】
前記フランジが開いたフランジ端および閉じたフランジ端を形成し、前記トラック面が第1のトラック面端から第2のトラック面端まで延在し、前記第1のトラック面端および前記第2のトラック面端が前記開いたフランジ端にある、請求項に記載のディスペンサー。
【請求項9】
前記固体生成物ホルダの前記保持構造が、前記トラック面上に着座するように構成されたキャッチを備える、請求項7又は8に記載のディスペンサー。
【請求項10】
前記フランジが開いたフランジ端および閉じたフランジ端を形成し、前記受容構造が、前記開いたフランジ端と前記閉じたフランジ端との間の前記トラック面に沿った位置にロック機構を備える、請求項7~9のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項11】
前記固体生成物ホルダの前記保持構造が前記トラック面に沿って且つ前記ロック機構を通過して移動するときに、前記ロック機構が前記固体生成物ホルダを前記ドックに固定するように構成され、前記固体生成物ホルダの前記保持構造が前記ロック機構と接触すると、前記ロック機構が前記ドックから前記固体生成物ホルダを固定解除するように構成されている、請求項10に記載のディスペンサー。
【請求項12】
前記受容構造が、第1のリップ端および第2のリップ端を有する突出リップを備え、前記突出リップが前記第1のリップ端において前記第2の部分から延在し、前記第2のリップ端において受容面を形成する、請求項1~11のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項13】
前記固体生成物ホルダの前記保持構造が、保持面を有する第1のカム端と、前記第1のカム端の反対側にある第2のカム端とを有するカムを備え、前記第1のカム端における前記保持面が、前記第2のリップ端において前記受容面に取り付けられて前記固体生成物ホルダを前記ドックに固定するように構成されている、請求項12に記載のディスペンサー。
【請求項14】
前記第2のリップ端から前記第1のリップ端に向かう方向に先細るように、前記突出リップが円錐台形状を含む、請求項13に記載のディスペンサー。
【請求項15】
前記カムが、前記第1のカム端における前記保持面が前記第2のリップ端における前記受容面に取り付けられる固定位置と、前記第1のカムにおける前記保持面が前記第2のリップ端における前記受容面から離れている解放位置とを有し、前記カムが前記固定位置に付勢され、前記第1のカム端における前記保持面が前記円錐台形状に沿った所定の位置にあるときに、前記固定位置への前記カムの前記付勢が解消される、請求項14に記載のディスペンサー。
【請求項16】
前記支持構造が、第1の垂直支持リブと、前記第1の垂直支持リブから前記ベースの周りに離間された第2の垂直支持リブとを備え、前記ドックが、前記固体生成物ホルダが前記ドックに固定されているときに前記固体生成物を保持するために前記内部容積をシールドする連続面を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項17】
固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成する方法であって、前記方法は、
前記固体生成物を固体生成物ホルダに装填するステップであって、前記固体生成物ホルダは、保持構造と、前記固体生成物ホルダにおいて前記液体が受け取られる開放領域を形成する複数の開口を画定するベースであって、前記ベースが第1のプレートおよび第2のプレートを備え、前記第1のプレートが前記複数の開口の第1のセットを画定し、前記第2のプレートが前記複数の開口の第2のセットを画定し、前記第2のプレートが、前記固体生成物ホルダにおいて前記第1のプレートに対して移動可能である、ベースと、前記ベースから延在し、前記固体生成物を前記固体生成物ホルダに保持するための内部容積を画定する支持構造とを有する、装填するステップと、
前記固体生成物ホルダの前記保持構造をドックの受容構造に固定するステップであって、前記ドックが、前記ドックを食洗機を含む使用装置における所定の位置に固定するための固定要素を含む第1の部分と、前記受容構造を含む第2の部分とを有する、固定するステップと、
前記使用装置から前記開放領域を介して前記内部容積において液体を受け取るステップであって、前記液体が前記開放領域と接する前記固体生成物の表面を溶解する、受け取るステップと、
前記開放領域において前記溶液を排出するステップと、
を含み、
前記方法は、前記食洗機における動作中のあるサイクルの終了および動作中の別のサイクルの開始を含む前記使用装置の状態に基づいて、前記固体生成物ホルダにおいて前記液体が受け取られる前記開放領域を調整するように前記第1のプレートに対して前記第2のプレートを移動させることを更に含む、方法。
【請求項18】
前記開放領域において受け取られる前記液体が前記開放領域と接する前記固体生成物の表面に面することに限定されるように、前記内部容積の幅が前記固体生成物の幅に近似する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記方法は、前記ドックの前記受容構造から前記固体生成物ホルダの前記保持構造を固定解除することによって前記ドックから前記固体生成物ホルダを取り外すステップを更に含む、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
溶液を分配するための、請求項1~16のいずれか一項に記載のディスペンサーの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年5月7日に出願された米国仮特許出願第62/667,845号の利益を主張する。本出願の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
この開示は、一般に、溶液ディスペンサーおよび溶液を分配するための関連する方法に関する。より具体的には、本開示は、固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成するためのディスペンサーおよび関連する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ディスペンサーは、特定の用途において使用するための溶液を排出するために使用される。多くの異なる種類の施設が、日常の用途のためにディスペンサーを使用している。そのような施設は、例えば、ヘルスケア、食品および飲料、ならびに衛生産業において見ることができる。ディスペンサーによって排出された溶液が使用される特定の用途は、排出溶液を受け取る使用装置の種類に応じて業界によって異なる。例えば、使用装置は、食洗機または洗濯機とすることができ、ディスペンサーは、使用装置において利用するための洗浄または消毒溶液を排出するために使用されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、ディスペンサーは、濃縮された化学物質を保持し、配管された加圧水供給ラインから水を受け取ることができる。そして、ディスペンサーは、この水を濃縮された化学物質と混合して、化学物質を含む溶液を生成する。しかしながら、現在利用可能なディスペンサーは、受け取った水と混合される化学物質の量を適切に制御することができない可能性があるため、排出溶液内の化学物質の濃度に影響を与える。したがって、これは、望ましくない量の化学物質を有する溶液を排出するディスペンサーをもたらす可能性がある。例えば、そのようなディスペンサーが所望よりも高い化学物質の濃度を有する溶液を排出する場合、化学物質は、必要以上に早く使い果たされる可能性があり、場合によっては、溶液を受け取る使用装置の物品は、不必要に高濃度の化学物質を受けることがある。これは、ひいては、ディスペンサーが使用されている特定の用途に関連するコストが増加する可能性がある。他方、そのようなディスペンサーが、所望よりも低い濃度の化学物質を有する溶液を排出する場合、ディスペンサーが使用されている特定の用途は、所望のように実行されないことがある。さらに、ディスペンサーに関連する配管された給水ラインの使用は、ディスペンサーに関連するユーザの負担を増大させることがある。
【0005】
一般に、固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成するためのディスペンサー、および関連する方法に関する様々な例示的な実施形態が本明細書に開示されている。以前のディスペンサーと比較して、本明細書に開示される様々な実施形態は、例えば、放出され、したがって排出溶液中に存在する化学物質の量に対してより効果的な制御を提供するのに有用とすることができる。これは、ひいては、より費用効果の高いディスペンサーを提供することができるとともに、特定の用途用に選択された排出溶液の増強された最適化も可能とする。さらに、本明細書に開示される様々な実施形態は、使いやすいディスペンサーを提供することができる。例えば、特定のディスペンサーの実施形態は、固体生成物を便利に再装填して、関連する使用装置において複数のサイクルに使用可能な、ユーザフレンドリーで再利用可能な溶液分配機能を提供することができる。さらにまた、場合によっては、本明細書に開示される実施形態は、使用装置内で内部的に使用され、使用装置内で水噴霧などの既存の流体供給を利用することができる。そのような実施形態では、ディスペンサーは、それに接続された専用の給水ラインを有さずに効果的に動作するように設計されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの例示的な実施形態は、固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成するためのディスペンサーを含む。ディスペンサーは、ドックと、固体生成物ホルダとを含む。ドックは、使用装置の所定の位置に固定されるように構成され、固体生成物ホルダは、ドックに取り外し可能に固定されるように構成されている。ドックは、ドックを使用装置の所定の位置に固定するように構成された固定要素を含む第1の部分と、受容構造を含む第2の部分とを有する。固体生成物ホルダは、保持構造、ベース、および支持構造を含む。保持構造は、固体生成物ホルダをドックの第2の部分の受容構造に取り外し可能に固定するように構成されている。ベースは、液体が固体生成物ホルダにおいて受け取られる開放領域を形成する複数の開口を画定する。支持構造は、ベースから延在し、固体生成物を固体生成物ホルダに保持するための内部容積を画定する。
【0007】
さらなる例示的な実施形態では、ディスペンサーのベースは、第1のプレートおよび第2のプレートを含むことができる。第1のプレートは、複数の開口の第1のセットを画定し、第2のプレートは、複数の開口の第2のセットを画定する。第2のプレートは、第1のプレートに対して固体生成物ホルダにおいて移動可能である。そのような実施形態では、ベースは、第1のプレートに対する第2のプレートの移動によって、液体が固体生成物ホルダにおいて受け取られる開放領域を調整するように構成されることができる。1つの特定の例では、ディスペンサーは、開放領域調整装置をさらに含むことができる。開放領域調整装置は、電源、電源に接続されたモーター、およびモーターによって駆動され、第2のプレートと接続する駆動部材を有することができる。駆動部材は、駆動されると、固体生成物ホルダにおいて液体が受け取られる開放領域を調整するように第1のプレートに対して第2のプレートを移動させるように構成されている。
【0008】
別の例示的な実施形態は、固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成する方法を含む。本方法は、固体生成物を固体生成物ホルダに装填するステップを含む。固体生成物ホルダは、液体が固体生成物ホルダにおいて受け取られる開放領域を形成する複数の開口を画定するベースと、ベースから延在し、固体生成物を固体生成物ホルダに保持するための内部容積を画定する支持構造とを有する。内部容積の幅は、開放領域において受け取られる液体が開放領域と接する固体生成物の表面に面することに限定されるように、固体生成物の幅に近似することができる。本方法はまた、固体生成物ホルダの保持構造をドックの受容構造に固定するステップを含む。ドックは、ドックを使用装置の所定の位置に固定するための固定要素を含む第1の部分と、受容構造を含む第2の部分とを有する。本方法は、開放領域を介して内部容積において使用装置から液体を受け取るステップをさらに含む。液体は、開放領域と接する固体生成物の表面を溶解することができる。本方法は、さらに、開放領域において溶液を排出するステップと、ドックの受容構造から固体生成物ホルダの保持構造を固定解除することによってドックから固体生成物ホルダを取り外すステップとを含む。
【0009】
1つ以上の例の詳細が、添付の図面および以下の説明に記載される。他の特徴、目的、および利点は、説明および図面から明らかになるであろう。
【0010】
以下の図面は、本発明の特定の実施形態の例示であり、したがって本発明の範囲を限定しない。図面は、以下の記載における説明と併せて使用することを目的としている。本発明の実施形態が、添付の図面とともに以下に記載され、そこでは、同様の番号は、同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、ディスペンサーの例示的な実施形態を含むシーケンスを示す図である。図1A図1B、および図1Cのそれぞれは、ディスペンサーの固体生成物ホルダをディスペンサーのドックに最終的に取り外し可能に固定するためのシーケンスの一部を示している。
【0012】
図2図2は、図1のディスペンサーの固体生成物ホルダの単独の立面図である。
【0013】
図3図3は、図1のディスペンサーのドックの単独の斜視図である。
【0014】
図4図4は、ドックに固定された固体生成物ホルダを示す図1のディスペンサーの例示的な実施形態の斜視図である。
【0015】
図5図5は、ドックの受容構造の例示的な実施形態を示すためにドックの一部が取り外された図1のディスペンサーの斜視図である。
【0016】
図6図6は、開放領域調整装置をさらに含む図1のディスペンサーの斜視図である。
【0017】
図7図7は、ディスペンサーの別の例示的な実施形態を含むシーケンスを示す図である。図7A、7B、および7Cのそれぞれは、ディスペンサーの固体生成物ホルダをディスペンサーのドックに最終的に取り外し可能に固定するためのシーケンスの一部を示している。
【0018】
図8図8は、図7のディスペンサーの固体生成物ホルダの単独の立面図である。
【0019】
図9図9は、図7のディスペンサーのドックの単独の立面図である。
【0020】
図10図10は、ドックに固定された固体生成物ホルダを示す図7のディスペンサーの立面図である。
【0021】
図11図11は、固体生成物ホルダの異なる例示的な実施形態を有する図7のディスペンサーの分解斜視図である。
【0022】
図12図12は、固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成する方法の例示的な実施形態のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の詳細な説明は、本質的に例示的であり、いずれにしても本発明の範囲、適用可能性、または構成を限定するものではない。むしろ、以下の記載は、本発明の例示的な実施形態を実施するためのいくつかの実例を提供する。構造、材料、および/または寸法の例は、選択された要素に対して提供される。当業者は、言及された例の多くが、様々な好適な代替手段を有することを認識するであろう。
【0024】
図1は、ディスペンサー100の例示的な実施形態を含むシーケンスを示す図を示している。ディスペンサー100は、固体生成物ホルダ102およびドック104を含む。図1は、ディスペンサー100の固体生成物ホルダ102をディスペンサー100のドック104に取り外し可能に固定するシーケンスを示している。ディスペンサー100は、固体生成物108を液体によって溶解することによって溶液を生成するために使用されることができる。この溶液は、ディスペンサー100から使用装置106に排出され、使用装置106において実行される動作に使用されることができる。使用装置106は、使用装置106において実行される動作の一部として溶液を使用する様々な装置のいずれかとすることができる。
【0025】
図1に示されるシーケンスの部分Aにおいて、固体生成物108は、固体生成物108が保持される固体生成物ホルダ102に装填される。ドック104および固体生成物ホルダ102のうちの少なくとも1つは、ディスペンサー100に保持された固体生成物がそれを通して見えるように、透明な表面を含むことができる。固体生成物108は、使用装置106において実行される1つ以上の動作において使用される固体化学物質とすることができる。固体生成物108に含まれる化学物質の種類は、ディスペンサー100が使用されることを意図されている使用装置106に応じて変化することができる。例えば、使用装置106が食洗機または洗濯機である例では、固体生成物108は、固体形態の洗剤とすることができる。そのような一例として、固体生成物108は、アルカリ性の洗浄源、非イオン性のすすぎ源を含み、界面活性剤、すすぎ剤、ビルダー、硬度封鎖剤などの追加の成分を含むことができる化学物質とすることができる。
【0026】
固体生成物108は、ここでの例では、いくつかの個別の固体生成物パック108A、108B、および108Cの形態で示されている。固体生成物ホルダ102は、固体生成物パック108A、108B、および108Cのそれぞれなど、2つ以上の固体生成物パックを保持するように構成されることができる。ここでの例に示されるように、固体生成物ホルダ102は、固体生成物ホルダ102を通って延びる略共通軸に沿って積み重ねられた配置で固体生成物パック108A、108B、および108Cを保持するように構成されることができる。例えば、固体生成物パック108A、108B、および108Cは、それぞれ幅110を有することができる。固体生成物ホルダ102は、固体生成物パック108A、108B、および108Cが固体生成物ホルダ102を通って延びる共通軸上に順に重ねて固体生成物ホルダ102に装填されるように、その全体にわたって1つの固体生成物パック幅110のみを収容する固体生成物108を保持するための内部容積を有することができる。このようにして、固体生成物ホルダ102は、使用装置における複数の動作にわたる複数のサイクル中に使用するのに十分な化学物質を保持するように構成されることができ、これにより、単一サイクル生成物容量タイプのディスペンサーと比較して、ユーザがディスペンサーを再装填する必要がある回数を減らすことができる。これはまた、単一サイクル生成物容量タイプのディスペンサーによって発生する可能性が高いように、化学物質を使用することを意図した洗浄サイクルが、ディスペンサーに化学物質が存在しない状態で不注意に実行される機会を減らすことができる。
【0027】
図1に示されるシーケンスの部分Bにおいて、固体生成物108が固体生成物ホルダ102に装填された後、固体生成物ホルダ102は、ドック104に取り外し可能に固定されることができる。ここに示すように、ドック104は、使用装置106の所定の位置に固定されるように構成されている。図示の例では、ドック104は、使用装置106の内部内の所定の位置に固定されるように構成されている。固体生成物ホルダ102は、ドック104に対して移動可能であり、固体生成物ホルダ102をドック104に取り外し可能に固定することができる。図示の実施形態では、固体生成物ホルダ102がドック104と適切に位置合わせされた後、固体生成物ホルダ102をドック104に対してスライドさせることによって、固体生成物ホルダ102は、ドック104に取り外し可能に固定される。本明細書でさらに詳述するように、ドック104は、ドック104において固体生成物ホルダ102を受容して固定するように構成され、ならびに必要に応じて(例えば、固体生成物ホルダ102を固体生成物108によって補充するために)固体生成物ホルダ102がドック104から選択的に解放されることを可能にするように構成された1つ以上の特徴を含むことができる。
【0028】
図1に示されるシーケンスの部分Cにおいて、固体生成物ホルダ102は、ドック104に固定される。ここに示すように、ドック104は、使用装置106内の所定の位置に固定されるように構成され、したがって、固体生成物ホルダ102がドック104に固定されると、固体生成物ホルダ102もまた、使用装置106内に固定されるように構成されている。このようにして、ディスペンサー100は、使用装置106内に溶液を排出することができる。例えば、固体生成物ホルダ102は、使用装置106の内部から水などの液体を受け取ることができ、固体生成物ホルダ102に保持された固体生成物108は、受け取った液体によって溶解されて、ディスペンサー100から使用装置106内に排出される溶液を生成することができる。様々な実施形態において、ディスペンサー100は、使用装置106内で自由に使用される(例えば、噴霧される)液体を受け取ることができ、したがって、ディスペンサー100は、それに接続された専用の液体供給ラインを有する必要がない。したがって、ディスペンサー100は、ディスペンサー100が配管された液体供給ラインに接続されることなく、固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成するように構成されることができる。場合によっては、ディスペンサーは、使用装置の周囲環境と直接接するベースにおける複数の開口、ならびに固体生成物が保持されている内部容積が入力される液体を受け取らないようにシールドするディスペンサーの他の全ての外面(例えば、全ての外面であるが、固体生成物ホルダがドックに固定されるときに画定されるように、ベースにおける複数の開口の位置について)における1つ以上の連続面を有するように構成されることができる。
【0029】
説明の目的で、本開示は、使用装置106として食洗機の例を使用するが、他の例では、使用装置106は、いくつかの様々な他の溶液使用装置とすることができる。使用装置106が食洗機である例では、食洗機は、使用装置106内に噴霧アーム112を含むことができる。噴霧アーム112は、使用装置106内に加圧液体噴霧114を排出することができ、使用装置106内に配置されたディスペンサー100は、図1のシーケンスの部分Cに示されるように、噴霧アーム112から加圧液体噴霧114を受け取ることができる。したがって、ディスペンサー100は、最初に使用装置106内の周囲環境に排出された後、ディスペンサー100において受け取られる液体噴霧114を受け取るように構成されることができる。ディスペンサー100が使用装置106内に存在する加圧液体噴霧114を受け取ると、固体生成物ホルダ102に保持された固体生成物108が溶解され、固体生成物108の化学物質を含む溶液がディスペンサー100から使用装置106内に排出され、使用装置106に装填された食器を洗浄および/または消毒するために使用されることができる。このようにして、ディスペンサー100は、使用装置106において実行される動作中に、使用装置106の周囲環境内で既に使用されている液体を受け取ることができる。
【0030】
使用装置106が食洗機である例では、食洗機は、いくつかの異なるサイクルを含む動作を実行することができる。例えば、一部の食洗機は、1回以上の洗浄サイクルとそれに続く1回以上のすすぎサイクルを実行する。洗浄サイクルは、すすぎサイクルとは異なる機能を実行することを意図しているため、使用装置内の状態は、動作の特定のサイクルに応じて変化することができる。例えば、噴霧アーム112から排出される加圧液体噴霧114の量は、個々のサイクルの持続時間全体にわたって、および/またはあるサイクルから別のサイクルへと変化することができる。本明細書においてさらに詳述するように、ディスペンサー100は、ディスペンサー100が使用装置106の特定の動作状態に適切に適合するように調整されることができるように(例えば、サイクルの持続時間全体にわたって、および/またはあるサイクルから次のサイクルへと)、そこから分配される溶液に対して制御することができる。一例として、ディスペンサー100は、ディスペンサー100内に受容されることができる液体の量を調整することによって、排出溶液中に存在する化学物質の量に対してある程度の制御を提供することができる。
【0031】
図2は、単独で図1のディスペンサー100の固体生成物ホルダ102の立面図を示している。前述のように、固体生成物ホルダ102は、固体生成物を保持し、そこで液体を受け取って固体生成物を溶解し、固体生成物の化学物質を含む溶液を排出するように構成されることができる。固体生成物ホルダ102は、ベース116および支持構造118を含むことができる。支持構造118は、ベース116から延在し、固体生成物を固体生成物ホルダ102に保持するための内部容積120を画定することができる。図示の実施形態では、支持構造118は、ベース116の周囲に延在する連続面であり、内部に保持された固体生成物が支持構造118を通して見えるように透明な表面とすることができる。図示の実施形態では、支持構造118は、支持構造118に開口が存在しないように、その周囲の全ての位置において固体の連続面である。ベース116は、液体が固体生成物ホルダ102において受け取られる開放領域124を形成する複数の開口122を画定することができる。この例では、内部容積120は、固体生成物ホルダ102が、受け取った液体を複数の開口122を介して、液体がそこに受け取られたときに固体生成物が保持および溶解される内部容積120内に連通するように構成されるように、ベース116によってさらに画定されることができる。さらに、固体生成物ホルダ102は、複数の開口122によって形成される開放領域124が生成された溶液の排出領域として機能することができるように、複数の開口122において溶液を排出するように構成されることができる。
【0032】
固体生成物ホルダ102は、開放領域124において受け取られた液体を使用して、固体化学物質の露出面(例えば、最下部の固体化学物質パックの底面)にわたってほぼ均一な溶解を促進するように構成されることができる。固体生成物が内部容積120内の固体生成物ホルダ102に保持される場合、一般に、固体生成物ホルダ102は、ベース116(例えば、複数の開口122)に位置する固体生成物のその表面のみに溶解を制限し、ベース116に位置する固体生成物のその表面にわたってほぼ均一な溶解を促進するように構成される。例えば、複数の開口122は、ベース116の第1の断面積126にわたって画定されることができ、内部容積120は、支持構造118の第2の断面積128にわたって画定されることができる。この例では、第1の断面積126は、第2の断面積128に近似し、ある場合には、それに等しくすることができる。1つの場合において、第1の断面積126は、支持構造118の高さに沿った中間点で取られる第2の断面積128の約95%、90%、85%、80%、または75%に等しくすることができる。したがって、内部容積120は、その全体の固体生成物幅に対応するようにサイズ設定されることができ、固体生成物が内部容積120内に保持される場合、開口122は、固体生成物幅とほぼ同一の広がりを有する断面積に沿って画定される。このようにして、第1の断面積126は、実質的に固体生成物幅の外側にも、実質的に固体生成物幅の内側にも配置されてはならない。これは、ベース116に位置する固体化学物質の表面に沿った溶解さえも促進するのに有用とすることができる。
【0033】
さらに、固体生成物ホルダ102は、開放領域124を介して内部容積120内に受容される液体の量を調整することによって排出溶液中に存在する化学物質の量に対する制御を容易にするように構成されることができる。図示の実施形態に示されるように、ベース116は、第1のプレート130および第2のプレート132を含むことができる。第2のプレート132は、第1のプレート130に対して固体生成物ホルダ102において移動可能とすることができる。例えば、第1のプレート130は、支持構造118に対して固定されることができ、第2のプレート132は、回転軸133の周りで第1のプレート130に対して回転可能とすることができる。第2のプレート132を第1のプレート130に対して移動させることにより、それぞれのプレート130、132の開口122が整列する程度が調整されて、液体が固体生成物ホルダ102において受け取られる開放領域124を対応して変更することができる。
【0034】
第1のプレート130は、複数の開口122の第1のセット134を画定することができ、第2のプレート132は、複数の開口122の第2のセット136を画定することができる。ディスペンサーが使用されることを意図される用途に応じて、第1のセット134における複数の開口122の分布は、第2のセット136における複数の開口122の分布と同じまたは異なることができる。例えば、一実施形態では、第1のプレート130において画定された開放領域が第2のプレート132において画定された開放領域に等しいように、第1のセット134の複数の開口122は、第1のプレート130全体に均等に分布され、第2のセット136の複数の開口122は、第2のプレート132全体に均等に分布される。別の実施形態では、第1のセット134における複数の開口122は、第1のプレート130全体に均等に分布されることができ、第2のセット136における複数の開口122は、第2のプレート132全体に均等に分布されることができるが、例えば、一方のプレート130、132においてより多くの開口122があり、および/または1つのプレート130、132における開口のサイズが別のプレート130、132における開口のサイズとは異なることから、第1のプレート130において画定される開放領域は、第2のプレート132において画定される開放領域とは異なる。
【0035】
第1のプレート130に対して第2のプレート132を移動させることは、複数の開口122の第1のセット134と複数の開口122の第2のセット136との間の位置合わせを変えることができ、それによって、固体生成物ホルダ102のベース116における開放領域124を調整することができる。したがって、ベース116は、第1のプレート130に対する第2のプレート132の移動によって、液体が固体生成物ホルダ102において受け取られる開放領域124を調整するように構成されることができる。ひいては、開放領域124を調整することにより、開放領域124において受容された液体によって溶解される固体生成物の量が制御されることができ、その結果、排出溶液中に存在する化学物質の量が制御されることができる。これは、使用装置の状態が異なる種類の装置間および/または同じ使用装置を使用する異なる施設間で大きく変化することができるため、特定の使用装置の状態に合わせてディスペンサーを適切に構成するのに役立つことができる。一例では、開放領域124の調整は、開放領域124を閉鎖して、そこに流体が侵入するのを防ぐことができ、これは、特定の使用装置サイクルがディスペンサーに保持された化学物質を使用することを意図していない場合に適切とすることができる。
【0036】
また上述したように、固体生成物ホルダ102は、ディスペンサーのドックに取り外し可能に固定されるように構成されることができる。図2の例示的な実施形態に示されるように、固体生成物ホルダ102は、固体生成物ホルダ102をドックに取り外し可能に固定するように構成された保持構造138を含むことができる。この例では、保持構造138は、ドックと接し、固体生成物ホルダ102とドックとの間の安全であるが取り外し可能な接続を容易にするためのキャッチ140を含む。ここで、キャッチ140は、固体生成物ホルダ102の一部または全ての周りに半径方向に延びることができる。キャッチ140が固体生成物ホルダ102の全ての周りに半径方向に延びる実施形態では、固体生成物ホルダ102が固体生成物ホルダ102の角度方向に関係なくドックに固定されることができるため、ユーザが固体生成物ホルダ102をドックに固定することをより便利にすることができる。保持構造138は、ベース116から固体生成物ホルダ102の反対側の端部にあることができ、支持構造118は、保持構造138とベース116との間に延びることができる。
【0037】
図3は、単独で図1のディスペンサー100のドック104の斜視図を示している。ドック104は、第1の部分142および第2の部分144を有することができる。図示の例では、第1の部分142は、ドック104の第1の表面であり、第2の部分144は、ドック104の第2の反対側の表面である。場合によっては、第1の部分142および第2の部分144は、単一片ドックの一体部分とすることができる。
【0038】
前述のように、ドック104は、使用装置の所定の位置に固定されるように構成されることができる。ドック104の第1の部分142は、ドック104を使用装置の所定の位置に固定するように構成された固定要素146を含むことができる。図示の例では、固定要素146は、固定ボア148およびファスナ150を含む。固定ボア148は、ドック104の第1の部分142内に、場合によってはそれを通って延びることができる。ファスナ150は、固定ボア148において受け取られ、使用装置の表面内に延在し、それによってドック104を固定するように構成されることができる。ガスケットなどのシール部材もまた、ファスナ150と固定ボア148との界面に含まれることができる。ファスナ150は、図示の例ではねじとして示され、固定ボア148は、相対的な固定を可能にするために、ねじのねじ切りに対応するその長さに沿ったねじ切りを含むことができる。ファスナ150の例としてねじがここで示されているが、磁石、締まり嵌め部材、または他の適切な固定構成要素など、使用装置においてドック104を固定するための様々な適切なファスナのいずれか1つを使用することができる。例えば、磁石が固定要素146として使用されて、ドック104を使用装置の所定の位置に固定する場合、ドック104は、固体生成物ホルダを補充するときに使用装置から取り外し可能とすることができ、そして、ドック104および固体生成物ホルダは、固定要素146として磁石を使用して、一体に使用装置内に固定および配置されることができる。
【0039】
また上述したように、ドック104は、そこに固体生成物ホルダを取り外し可能に固定するように構成されることができる。ドック104の第2の部分144は、固体生成物ホルダの保持構造が取り外し可能に固定されることができる受容構造152を含むことができる。図示の実施形態では、受容構造152は、ドック104の第2の部分144から延びるフランジ154を含む。フランジ154は、第2の部分144から離間されたフランジ154に沿った位置にトラック面156を形成することができる。トラック面156は、第1のトラック面端158および第2のトラック面端160を含むことができる。トラック面156は、第1のトラック面端158から第2のトラック面端160まで延びることができる。固体生成物ホルダの保持構造のキャッチは、例えば、最初に第1のトラック面端158および第2のトラック面端160と接触し、第1のトラック面端158および第2のトラック面端160からトラック面156の固定位置まで、トラック面156に沿って移動可能であることによって、このトラック面156上に位置するように構成されることができる。
【0040】
図4は、ドック104に固定された固体生成物ホルダ102を備えた図1のディスペンサー100の例示的な実施形態の斜視図を示している。ここに示すように、固体生成物ホルダ102の保持構造は、ドック104の受容構造に固定される。特に、この実施形態では、固体生成物ホルダ102のキャッチ140は、トラック面156上のフランジ154に固定される。フランジ154は、例えば、ドック104の両端において、またはその付近において開いたフランジ端162および閉じたフランジ端164を形成することができる。ここに示すように、第1のトラック面端158および第2のトラック面端160は、それぞれ、開いたフランジ端162にあることができる。このように、トラック面156は、開いたフランジ端162における第1のトラック面端158から、閉じたフランジ端164まで、および開いたフランジ端162における第2のトラック面端160まで延びる連続面とすることができる。固体生成物ホルダ102がドック104に固定される場合、キャッチ140は、開いたフランジ端162においてフランジ154と位置合わせされることができる。そして、キャッチ140は、トラック面156上に着座されることができ、キャッチ140は、開いたフランジ端162から閉じたフランジ端164に向かってトラック面156に沿ってスライドされることができる。同様に、例えば、固体生成物ホルダ102を補充するために固体生成物ホルダ102がドック104から取り外される場合、キャッチ140は、開いたフランジ端162に向かう方向にトラック面156に沿ってスライドされることができる。
【0041】
図5は、図1のディスペンサーの一部の斜視図を示している。すなわち、図5では、ドックの一部が取り外されて、ドックの受容構造152の特定の例示的な特徴を示しており、図5では、そこに固定された固体生成物ホルダ102の保持構造138を有する。
【0042】
ドックにおける固体生成物ホルダ102の固定を容易にするために、受容構造152は、1つ以上のロック機構166を含むことができる。図示の実施形態では、2つのロック機構166が、受容構造152のフランジ154に含まれている。各ロック機構166は、ここでは、開いたフランジ端162と閉じたフランジ端164との間のトラック面156に沿った位置に示されている。各ロック機構166は、固体生成物ホルダ102の保持構造138がトラック面156に沿って移動するときに、固体生成物ホルダ102をドックに固定するように構成されることができる。例えば、各ロック機構166は、保持構造138がトラック面156に沿って(例えば、開いたフランジ端162から閉じたフランジ端164に向かう方向に)且つロック機構166を通過して移動するときに、固体生成物ホルダ102をドックに固定するように構成されることができる。また、各ロック機構166は、保持構造138がロック機構166と接触する際に(例えば、保持構造138をトラック面156に沿って閉じたフランジ端164から開いたフランジ端162に向かう方向に移動させることによって)、ドックから固体生成物ホルダ102を固定解除するように構成されることができる。さらに、ロック機構166は、使用装置の動作中にドックにおいて固体生成物ホルダ102を所定の位置に維持するのに役立つことができ、これは、使用装置の動作中にディスペンサーに加えられる振動力に耐える能力を含むことができる。
【0043】
ここに示される一例として、ロック機構166は、アーム168を含むことができる。アーム168は、例えば、ばねまたは他の適切な付勢構成要素によって、トラック面156内に延びる位置に付勢されることができる。固体生成物ホルダ102をドックに固定するとき、保持構造138がトラック面156に沿って移動し、アーム168と接触するとき、保持構造138は、アーム168にかかる付勢力に打ち勝ち、トラック面156に延びるその位置からアーム168を移動させることができる。例えば、アーム168は、フランジ154のくぼみに移動することができる。これは、保持構造138がロック機構166を越えて移動することを可能にする。次に、保持構造138がロック機構166を通過してロック機構166と接触しないように移動すると、アーム168にかかる付勢力は、アーム168をトラック面156内に延ばされた位置に戻すことができる。これは、ドックにおいて固体生成物ホルダ102を固定するのに役立つことができる。そして、固体生成物ホルダ102がドックから取り外される場合、保持構造138は、アーム168と接触され、アーム168をトラック面156内に延びるその位置から移動し、保持構造138がトラック面156に沿って受容構造152から離れるように移動することを可能にすることができる。さらに、付勢アームの使用は、固体生成物ホルダ102をドックに固定しているユーザに、固体生成物ホルダ102がドックに首尾よく固定されたことの触覚(例えば、スナップ)または他の表示を提供することができる場合がある。
【0044】
他の例では、ロック機構166は、ドックにおいて固体生成物ホルダ102を固定するのに適したいくつかの他の様々な構成をとることができる。例えば、ロック機構166は、トラック面156に沿った高さの変化を含むことができる。そのような高さの変化は、開いたフランジ端162から閉じたフランジ端164に向かう方向に移動するトラック面156での高さの低下の形態とすることができる。あるいは、そのような高さの変化は、例えばその後に高さの低下が続くトラック面156での高さの増加の形態とすることができる(例えば、高さの増加の前にトラック面156の高さに戻る)。ロック機構166がトラック面156に沿った高さの変化を含む場合、これは、保持構造138が高さの変化を超えてトラック面156に沿って移動するときに、トラック面156において保持構造138の締まり嵌めを形成するように作用することができる。そして、この締まり嵌めは、保持構造138が受容構造152から選択的に取り外されることを可能にしながら、保持構造138をドックにおいて固定するのに役立つことができる。
【0045】
図6は、開放領域調整装置170をさらに含む図1のディスペンサー100の斜視図を示している。前に説明したように、固体生成物ホルダ102は、開放領域124を介して内部容積内に受け取られる液体の量を調整することによって、排出溶液中に存在する化学物質の量に対する制御を容易にするように構成されることができる。前述のように、内部容積内に受け取られる液体の量を調整し、したがって、溶解速度および排出溶液に存在する化学物質の量を調整するために、プレート130、132の一方は、他方に対して移動可能とされることができる。このようにして、第1のプレート130において画定された複数の開口の第1のセットと、第2のプレート132において画定された複数の開口の第2のセットとの間の位置合わせは、プレート130、132のうちの一方の相対移動によって変えることができ、それにより、対応して開放領域124を調整する。場合によっては、開放領域124は、開放領域調整装置170によって変えることができる。
【0046】
開放領域調整装置170は、液体が固体生成物ホルダ102において受け取られる開放領域124を調整するように構成されることができ、それにより、固体生成物108の溶解速度および排出溶液中に存在する化学物質の量を制御するように作用することができる。これは、開放領域124を増加または減少させる(例えば、閉鎖する)ことを含むことができる。ここに示す実施形態では、開放領域調整装置170は、電源172、モーター174、および駆動部材176を含む。モーター174は、電源172に接続され、駆動力を駆動部材176に伝達するように構成されることができる。モーター174は、任意の数の適切な形態をとることができ、ここに示される例では、ローター178および駆動シャフト180を含む。作動すると、モーター174は、駆動シャフト180または他の適切な機構を介するなどして、駆動部材176を駆動するように作用することができる。駆動部材176は、第2のプレート132と接するものとしてここに示されている。駆動部材176はまた、任意の数の適切な形態をとることができ、一例では、第2のプレート132上の対応する歯と噛み合う歯を有する歯車とすることができる。駆動部材176が駆動されるとき、駆動部材176は、液体が固体生成物ホルダ102において受け取られる開放領域124を調整するように、第1のプレート130に対して第2のプレート132を移動(例えば、回転)するように構成されることができる。
【0047】
場合によっては、開放領域調整装置170は、自動化された開放領域調整機能を提供するのに役立つことができる。例えば、ディスペンサー100は、特定の状況に基づいて開放領域調整装置を作動させるために、開放領域調整装置170と通信する1つ以上のフィードバック機構を含むことができる。そのような一実施形態では、ディスペンサー100は、タイマー182を含むことができる。タイマー182は、開放領域調整装置170と通信することができる(例えば、直接またはディスペンサーのプログラム可能なプロセッサなどのコントローラを介して)。タイマー182は、例えば、事前設定された時間が経過すると、信号を出力するように構成されることができ、これにより、駆動部材176が駆動されて液体が固体生成物ホルダ102において受け取られる開放領域124を調整するように、開放領域調整装置170にモーター174を作動させる。したがって、タイマー182は、事前設定された時間での開放領域調整を容易にすることができ、それにより、固体生成物ホルダ102が排出溶液中に存在する化学物質の量を制御することを可能にすることができる。
【0048】
別のそのような自動化された開放領域調整の実施形態では、ディスペンサー100は、センサ184を含むことができる。センサ184は、開放領域調整装置170と通信することができる(例えば、直接またはディスペンサーのプログラム可能なプロセッサなどのコントローラを介して)。センサ184は、使用装置106の状態を検出するように構成されることができ、使用装置106の状態に基づいて、センサは、駆動部材176が駆動されて液体が固体生成物ホルダ102において受け取られる開放領域124を調整するように、開放領域調整装置170にモーター174を作動させる信号を出力するように構成されることができる。
【0049】
センサ184は、ディスペンサー100の特定の用途に応じて、使用装置106における状態を検出するための様々な適切なセンサのいずれか一つとすることができ、そのような状態に基づいて、開放領域調整装置170に開放領域124を調整させる信号を出力する。例えば、センサ184は、使用装置106のドアが閉位置にもたらされたときのインスタンスを検出するように構成されることができる(例えば、存在する光量の変化を検出することによって)。別の例として、センサ184は、例えば使用装置106と通信するセンサ184を配置することにより、使用装置106において開始ボタンの起動など、使用装置106においてコマンドが入力されたときに使用装置106における動作を開始するように構成されることができる。同様に、センサ184は、使用装置106の論理コントローラ/ボードと通信して、使用装置106における1つ以上の入力/出力状態を検出することができる。例えば、使用装置106が食洗機である場合、センサ184は、食洗機の論理コントローラと通信して、分配された溶液中の化学物質の量が特定のサイクルに合わせて適切に調整されることができるように、食洗機が動作中のあるサイクル(例えば、すすぎサイクル)を終了しているときおよび動作中の別のサイクル(例えば、洗浄サイクル)を開始するときを検出することができる。さらなる例では、再び、使用装置106が食洗機である場合、センサ184は、噴霧アームの動きを検出するように構成されることができる。追加の例では、センサ184は、ディスペンサー100によって排出される溶液の導電率および/または使用装置における最終使用溶液の導電率を検出するように構成されることができる(例えば、溶液が使用装置から廃棄するために収集される場合に使用装置の水溜めにおいて測定される)。例えば、センサ184が導電率を測定する場合、信号が出力されて、開放領域調整装置170に、ディスペンサー100によって排出される溶液の目標濃度および/または使用装置における最終使用溶液の導電率に対応する程度に開放領域124を調整させることができる。別の例では、センサ184は、使用装置106の周囲環境に存在する液体の温度を検出するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、ディスペンサー100は、本明細書に記載の任意の状態を検出するための2つ以上のセンサを含むことができる。
【0050】
他の場合、例えば、ディスペンサー100が開放領域調整装置170を含まない場合、ディスペンサーは、開放領域124の手動調整に有用な1つ以上の特徴を含むことができる。開放領域124の手動調整は、プレート130、132の一方をプレート130、132の他方に対して移動させるためにユーザが加える力を含むことができる。そのような手動調整を支援するために、ベース116は、開放領域調整に対応する1つ以上のユーザが知覚できるマーキングを含むことができる。例えば、第2のプレート132は、第2のプレート132における複数の開口の第2のセットと第1のプレート130における複数の開口の第1のセットとの間の位置合わせの程度に、したがって、その特定の相対的なプレートの配向において開放領域124を介して受け取ることができる液体の量に対応する離間されたタブまたは番号付けインジケータを含むことができる。
【0051】
図7は、ディスペンサー200の別の例示的な実施形態を含むシーケンスを示す図を示している。ディスペンサー200は、固体生成物ホルダ202およびドック204を含む。図7は、ディスペンサー200の固体生成物ホルダ202をディスペンサー200のドック204に取り外し可能に固定するシーケンスを示している。ディスペンサー200は、固体生成物108を液体によって溶解することによって溶液を生成するために使用されることができる。この溶液は、ディスペンサー200から使用装置に排出され、本明細書の他の場所で説明されるように、使用装置において実行される動作で使用されることができる。ディスペンサー200を参照する際に、ディスペンサー100と同様の符号は、ディスペンサー200の同様の要素を示すために使用される。したがって、場合によっては、本明細書において異なるものとして説明または描写されている場合、ディスペンサー200は、ディスペンサー100に関して開示されたものと同じまたは類似の要素を有することができる。
【0052】
図7に示されるシーケンスの部分Aにおいて、固体生成物108は、固体生成物108が保持される固体生成物ホルダ202に装填される。ドック204および固体生成物ホルダ202の少なくとも1つは、ディスペンサー200に保持された固体生成物108がそれを通して見えるように、透明な表面を含むことができる。固体生成物108は、使用装置において実行される1つ以上の動作で使用される固体化学物質とすることができる。固体生成物108に含まれる化学物質の種類は、ディスペンサー200が使用されることを意図されている使用装置に応じて変化することができる。固体生成物108は、ここでの例では、いくつかの個別の固体生成物パック108A、108B、および108Cの形態で示され、固体生成物ホルダ202は、固体生成物パック108A、108B、および108Cのそれぞれなど、2つ以上の固体生成物パックを保持するように構成されることができる。ここでの例に示されるように、固体生成物ホルダ202は、固体生成物ホルダ202を通って延びる略共通軸に沿って積み重ねられた配置で固体生成物パック108A、108B、および108Cを保持するように構成されることができる。固体生成物ホルダ202は、固体生成物パック108A、108B、および108Cが固体生成物ホルダ102を通って延びる共通軸上に順に重ねて固体生成物ホルダ202に装填されるように、その全体にわたって1つの固体生成物パック幅110のみを収容する固体生成物108を保持するための内部容積を有することができる。
【0053】
図7に示されるシーケンスの部分Bにおいて、固体生成物108が固体生成物ホルダ202に装填されると、固体生成物ホルダ202は、ドック204に取り外し可能に固定されることができる。ドック204は、例えば、使用装置の内部内の所定の位置に固定されるなど、使用装置における所定の位置に固定されるように構成されることができる。固体生成物ホルダ202は、ドック204に対して移動可能であり、固体生成物ホルダ202をドック204に取り外し可能に固定することができる。図示の実施形態では、固体生成物ホルダ202がドック204と適切に位置合わせされると、固体生成物ホルダ202をドック204と接触させることによって、固体生成物ホルダ202は、ドック204に取り外し可能に固定される。本明細書でさらに詳述するように、ドック204は、ドック204において固体生成物ホルダ202を受容して固定するように構成され、ならびに必要に応じて(例えば、固体生成物ホルダ202を固体生成物108によって補充するために)固体生成物ホルダ202がドック204から選択的に解放されることを可能にするように構成された1つ以上の特徴を含むことができる。
【0054】
図7に示されるシーケンスの部分Cにおいて、固体生成物ホルダ202は、ドック204に固定される。前述のように、ドック204は、使用装置内の所定の位置に固定されるように構成されることができ、したがって、固体生成物ホルダ202がドック204に固定されるとき、固体生成物ホルダ202はまた、使用装置内に固定されるように構成されることもできる。このようにして、ディスペンサー200は、使用装置内に溶液を排出することができる。例えば、固体生成物ホルダ202は、使用装置の内部から水などの液体を受け取ることができ、固体生成物ホルダ202に保持された固体生成物108は、受け取った液体によって溶解されて、ディスペンサー200から使用装置内に排出される溶液を生成することができる。様々な実施形態において、ディスペンサー200は、使用装置内で自由に使用される(例えば、噴霧される)液体を受け取ることができ、したがって、ディスペンサー200は、それに接続された専用の液体供給ラインを有する必要がない。したがって、ディスペンサー200は、ディスペンサー200が配管された液体供給ラインに接続されることなく、固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成するように構成されることができる。使用装置が食洗機である例では、ディスペンサー200は、図1の実施形態に関して詳述したように、噴霧アームから加圧液体噴霧を受け取ることができる。
【0055】
図8は、単独で図7のディスペンサーの固体生成物ホルダ202の立面図を示している。前述のように、固体生成物ホルダ202は、固体生成物を保持し、そこで液体を受け取って固体生成物を溶解し、固体生成物の化学物質を含む溶液を排出するように構成されることができる。固体生成物ホルダ202は、ベース116および支持構造118を含むことができる。支持構造118は、ベース116から延在し、固体生成物を固体生成物ホルダ202に保持するための内部容積120を画定することができる。図示の実施形態では、支持構造118は、ベース116の周囲に延在する連続面であり、内部に保持された固体生成物が支持構造118を通して見えるように透明な表面とすることができる。ベース116は、液体が固体生成物ホルダ202において受け取られる開放領域124を形成する複数の開口122を画定することができる。この例では、内部容積120は、固体生成物ホルダ202が、受け取った液体を複数の開口122を介して、液体がそこに受け取られたときに固体生成物が保持および溶解される内部容積120内に連通するように構成されるように、ベース116によってさらに画定されることができる。さらに、固体生成物ホルダ202は、複数の開口122によって形成される開放領域124が生成された溶液の排出領域として機能することができるように、複数の開口122において溶液を排出するように構成されることができる。
【0056】
固体生成物ホルダ102に関して説明したのと同じまたは同様の方法で、固体生成物ホルダ202は、開放領域124において受け取られた液体を使用して、固体化学物質の露出面(例えば、最下部の固体化学物質パックの底面)にわたってほぼ均一な溶解を促進するように構成されることができる。すなわち、前に詳述したように、複数の開口122は、ベース116の第1の断面積126を横切って画定されることができ、内部容積120は、支持構造118の第2の断面積128にわたって画定されることができ、第1の断面積126は、第2の断面積128に近似することができ、ある場合にはそれに等しくすることができる。
【0057】
固体生成物ホルダ102に関して説明したのと同じまたは同様の方法で、固体生成物ホルダ202は、開放領域124を介して内部容積120内に受容される液体の量を調整することによって排出溶液中に存在する化学物質の量に対する制御を容易にするように構成されることができる。すなわち、前に詳述したように、ベース116は、第1のプレート130および第2のプレート132を含むことができ、例えば、第2のプレート132は、第1のプレート130に対して固体生成物ホルダ202において移動可能とすることができる。第2のプレート132を第1のプレート130に対して移動させることにより、それぞれのプレート130、132の開口122が整列する程度が調整されて、液体が固体生成物ホルダ202において受け取られる開放領域124を対応して変更することができる。同様に、前に詳述したように、第1のプレート130は、複数の開口122の第1のセットを画定することができ、第2のプレート132は、複数の開口122の第2のセットを画定することができる。そして、第1のプレート130に対して第2のプレート132を移動させることは、複数の開口122の第1のセットと複数の開口122の第2のセットとの間の位置合わせを変えることができ、それによって、固体生成物ホルダ202のベース116における開放領域124を調整することができる。これは、ベース116が第1のプレート130に対する第2のプレート132の移動によって、液体が固体生成物ホルダ202において受け取られる開放領域124を調整するように構成されることができる。
【0058】
固体生成物ホルダ202は、ディスペンサーのドックに取り外し可能に固定されるように構成されることができる。図8の例示的な実施形態に示されるように、固体生成物ホルダ202は、固体生成物ホルダ202をドックに取り外し可能に固定するように構成された保持構造238を含むことができる。この例では、保持構造238は、ドックと接し、固体生成物ホルダ202とドックとの間の安全であるが取り外し可能な接続を容易にするための第1のカム239および第2のカム240を含む。ここで、各カム239、240は、第1のカム端241および第2のカム端242を含むことができる。第2のカム端242は、図示の実施形態に示されるように、第1のカム端241の反対側にあることができる。第1のカム端241は、保持面243を含むことができる。他の場所でさらに示されて説明されるように、保持面243は、ディスペンサーのドックの受容面に取り付けるように構成されることができる。
【0059】
各カム239、240は、固定位置と解放位置との間で移動可能である。各カム239、240が固定位置にあるとき、保持面243がドックの受容面に取り付けられることができる一方で、各カム239、240が解放位置にあるとき、保持面243は、ドックの受容面から離れることができる。いくつかの例では、各カム239、240は、固定位置に付勢されることができる。さらに、いくつかのそのような例では、各カム239、240は、第2のカム端242に力を加える(例えば、ユーザが押す)ことによって解放位置にもたらすことができる。したがって、各カム239、240は、第2のカム端242と相互作用することによって固定位置から解放位置に回動することができる。この例に示されるように、固体生成物ホルダ202は、各カム239、240に隣接する保護ガード244を含むことができる。保護ガード244は、各カム239、240の一部または全てを取り囲むように形成することができ、それにより、様々な用途におけるディスペンサーの使用中に各カム239、240を保護するのに役立つ。
【0060】
図9は、単独で図7のディスペンサーのドック204の立面図を示している。ドック204は、第1の部分142および第2の部分144を有することができる。図示の例では、第1の部分142は、ドック204の第1の表面であり、第2の部分144は、ドック204の第2の反対側の表面である。ここで、第1の部分142は、少なくとも第1の部分142がドック204の端面を形成する位置において、(例えば、固定ボア148の位置を除いて)閉じた表面を画定することができる。第2の部分144は、第2の部分144がドック204の端面を形成して固体生成物ホルダを受容する位置に開放領域を画定することができる。
【0061】
前述のように、ドック204は、使用装置において所定の位置に固定されるように構成されることができる。ドック204の第1の部分142は、ドックを使用装置における所定の位置に固定するように構成された固定要素146を含むことができる。図示の例では、固定要素146は、固定ボア148およびファスナ(例えば、図10に150として示されている)を含む。固定ボア148は、ドック204の第1の部分142内に、場合によってはそれを通って延びることができる。ファスナは、固定ボア148において受け取られ、使用装置の表面内に延在し、それによってドック204を固定するように構成されることができる。ガスケットなどのシール部材もまた、ファスナと固定ボア148との界面に含まれることができる。
【0062】
また前述したように、ドック204は、そこに固体生成物ホルダを取り外し可能に固定するように構成されることができる。ドック204の第2の部分144は、固体生成物ホルダの保持構造が取り外し可能に固定されることができる受容構造152を含むことができる。図示の実施形態では、受容構造152は、突出リップ254を含む。突出リップ254は、第2の部分144においてドック204の周囲の一部または全ての周りに延びることができる。ここに示されるように、突出リップ254は、第1のリップ端255および第2のリップ端256を含むことができる。突出リップ254は、第1のリップ端255において第2の部分144から延在することができ、第2のリップ端256において受容面257を形成することができる。受容面257は、固体生成物ホルダの各カムの保持面がそこに取り付けられることを可能にするように構成されることができる。ここに示す実施形態では、受容面257は、第2の部分144においてドック204の全周の周りに延在することができ、これは、そこに固定されているときの固体生成物ホルダの角度方向に関係なく固体生成物ホルダがドックに固定されることを可能にするのに有用とすることができる。
【0063】
突出リップ254は、ドック204において固体生成物ホルダを取り外し可能に固定することを容易にする形状を画定することができる。図示の例に示されるように、突出リップは、円錐台形状を含むことができる。特に、突出リップ254に含まれる円錐台形状は、第2のリップ端256から第1のリップ端255に向かう方向に先細とすることができる。例えば、突出リップ254は、第1のリップ端255またはその近くでよりも第2のリップ端256またはその近くでより大きい、第2の部分144からの延長部を画定することができる。そのような形状は、ドック204において固体生成物ホルダを取り外し可能に固定するのに有用とすることができる。
【0064】
図10は、固体生成物ホルダ202がドック204に固定されている図7のディスペンサー200の立面図を示している。ここに示すように、固体生成物ホルダ202の保持構造は、ドック204の受容構造に固定される。特に、この実施形態では、固体生成物ホルダ202の各カム239、240の保持面243は、突出リップ254の受容面257に取り付けて、固体生成物ホルダ202をドック204に固定するように構成されることができる。前述のように、受容面257がドック204の周囲にまたがる実施形態では、固体生成物ホルダ202は、ドック204に固定されているときの固体生成物ホルダ202の角度方向に関係なく、各カム239、240を介してドック204に取り外し可能に固定されることができる。これは、例えば、ディスペンサーに関連する人間工学を改善することにより、ディスペンサーの利便性と使いやすさを向上させることができる。
【0065】
ここに示す実施形態では、固体生成物ホルダ202がドック204に取り外し可能に固定される場合、支持構造118をドック204の第2の部分の開口を介して移動させることによって、支持構造118がドック204の内部内に配置されることができる。固体生成物ホルダ202がドック204に対して移動されると、各カム239、240の第1のカム端241は、突出リップ254の第1のリップ端255と接触する。各カム239、240の第1のカム端241が第1のリップ端255と接触し、突出リップ254に沿って移動すると、各カム239、240は、固定位置から移動することができ、各カム239、240が解放位置に付勢されることができる。したがって、突出リップ254は、各カム239、240の第1のカム端241が第1のリップ端255から第2のリップ端256に向かう方向に突出リップ254に沿って移動するときに、各カム239、240の保持面243をベース116から離して移動させることができる。そして、各カム239、240の第1のカム端241が第2のリップ端256に到達すると、各カム239、240の付勢が作用して、保持面243をベース116に戻し、第2のリップ端256において受容面257に各カム239、240の保持面243を取り付けることができる。図10に示すように、各カム239、240は、第1のカム端241の保持面243が第2のリップ端256において受容面257に取り付けられる固定位置にある。場合によっては、各カム239、240および突出リップ254は、各カム239、240の保持面243が突出リップ254の受容面257上にスナップして、ユーザに固体生成物ホルダ202がドック204に首尾よく固定されたことの触覚表示を提供するように構成されることができる。さらに、各カム239、240の保持面243の受容面257への取り付けは、使用装置の動作中にドック204において所定の位置に固体生成物ホルダを維持するのに役立つことができ、これは、使用装置の動作中にディスペンサーに加えられる振動力に耐える能力を含むことができる。
【0066】
固体生成物ホルダ202がドック204から取り外される場合、各カム239、240は、図10に示される固定位置から、第1のカム端241の保持面243が第2のリップ端256の受容面257から離れる解放位置まで移動することができる。各カム239、240が固定位置に付勢される実施形態では、力を第2のカム端242に加えて、固定位置への付勢を解消し、保持面243を受容面257から離すことができる。そして、第1のカム端241が突出リップ254に沿って第2のリップ端256から第1のリップ端255に向かう方向に移動するとき、固定位置への各カム239、240の付勢は、保持面243が突出リップ254の円錐台形状に沿った位置にあるときに解消することができる。このようにして、ユーザは、第2のカム端242に力を加えて、最初に固定位置への付勢を解消して、保持面を受容面257から離して移動させることを必要とするだけでよく、突出リップ254は、固体生成物ホルダ202がドック204から移動されるときに各カム239、240に対する付勢を解消し続けることができる。
【0067】
図11は、固体生成物ホルダ302の異なる例示的な実施形態を有するディスペンサー200の分解斜視図を示している。支持構造318に関して本明細書に別段の記載がある場合を除いて、固体生成物ホルダ302は、固体生成物ホルダ202に関して本明細書において前述および図示されたものと同じまたは類似することができる。
【0068】
図11に示すように、固体生成物ホルダ302は、支持構造318を含むことができる。支持構造318の図示された実施形態は、いくつかの垂直支持リブ301a、301bおよびいくつかの水平支持リブ303a、303bを含む。第1の垂直支持リブ301aは、ベース116の周りで第2の垂直支持リブ301bから離間することができる。第1の水平支持リブ303aは、垂直支持リブ301a、301bに対して、第2の水平支持リブ303bから離間することができる。したがって、支持構造318は、隣接する垂直支持リブ301a、301bと隣接する水平支持リブ303a、303bとの間にそれぞれ複数の開口を画定することができる。支持構造318が透明な材料から構成されていない場合、そのような開口は、固体生成物ホルダ302内に残っている固体生成物の量を特定するのに有用とすることができる。
【0069】
ここにも示されているように、ドック204は、連続面205を含むことができる。連続面205は、ドック204の周囲に延在し、そこに開口を欠く固体面を画定することができる(例えば、ドック204の第1の部分に固定ボアが存在することができる)。したがって、支持構造318が開口を画定する場合、ドック204の連続面205は、固体生成物ホルダ302がドック204に固定されたときに、固体生成物を保持するように構成されることができる内部容積120をシールドすることができる。連続面205によって提供されるシールドは、ベース116に位置する固体生成物のその表面全体で前述した均一な溶解を促進するのに役立つことができる。さらに、固体生成物ホルダ302がドック204に固定されたときに、固体生成物ホルダ302内に残っている固体生成物の量を確認することができるように、連続面205の一部または全ては、透明な表面を含むことができる。
【0070】
図12は、固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成する方法400の例示的な実施形態のフロー図を示している。ステップ410において、固体生成物は、固体生成物ホルダに装填される。固体生成物は、本明細書の他の場所で説明されている固体生成物の例と同じまたは類似することができる。同様に、固体生成物ホルダは、本明細書の他の場所で説明されている固体生成物ホルダの例と同じまたは類似することができる。例えば、固体生成物ホルダは、液体が固体生成物ホルダにおいて受け取られる開放領域を形成する複数の開口を画定するベースを有することができる。そのような固体生成物ホルダはまた、ベースから延在し、固体生成物ホルダにおいて固体生成物を保持するための内部容積を画定する支持構造を含むことができる。この内部容積の幅は、開放領域において受け取られる液体が開放領域と接する固体生成物の表面に面することに限定されるように、固体生成物の幅に近似することができる。
【0071】
ステップ420において、固体生成物ホルダがドックに固定される。ドックは、本明細書の他の場所で説明されているドックの例と同じまたは類似することができる。例えば、ドックは、ドックを使用装置における所定の位置に固定するための固定要素を含む第1の部分と、受容構造を含む第2の部分とを有することができる。固体生成物ホルダは、例えば、本明細書の他の場所の例で詳述されるように、固体生成物ホルダの保持構造をドックの受容構造に固定することによって、ドックに固定されることができる。
【0072】
ステップ430において、開放領域を介して支持構造によって画定された内部容積において使用装置から液体が受け取られることができる。液体が内部容積において受け取られるとき、この液体は、固体生成物ホルダのベースの開放領域と接する固体生成物の表面を溶解するように作用することができる。本明細書の他の場所で詳述されるように、開放領域を介して受け取られる液体は、開放領域で受け取られる前に、使用装置の周囲環境に液体噴霧されるか、さもなければ排出されることができる。したがって、場合によっては、使用装置の周囲環境への液体排出が固体生成物ホルダの内部容積において受け取られ、ディスペンサーに接続された供給ラインから来る必要がないため、固体生成物ホルダは、そこで液体供給ライン接続を欠くことができる。実際、特定のそのような場合において、ディスペンサーは、固体生成物ホルダのベースにある複数の開口を通してのみそこに入力された液体を受け取るように構成されることができる。ディスペンサーは、使用装置の周囲環境と直接接するベースにおける複数の開口、ならびに固体生成物が保持されている内部容積が入力される液体を受け取らないようにシールドするディスペンサーの他の全ての外面(例えば、固体生成物ホルダがドックに固定されるときに画定されるような外面)における1つ以上の連続面を有するように構成されることができる。
【0073】
ステップ440において、溶液は、開放領域においてディスペンサーから排出されることができる。受け取った液体が固体生成物ホルダによって画定された内部体積に保持されている固体生成物を溶解するときに、溶液が生成されることができる。したがって、溶液は、内部容積に保持された固体生成物および固体生成物ホルダにおいて受け取られた液体の化学物質を含むことができる。
【0074】
さらなる実施形態では、方法400は、開放領域を調整するステップを含むことができる。これは、例えば、手動で、または開放領域の開口のセットを有する別のプレートに対して開放領域の開口のセットを有する1つのプレートを移動させることによって自動化された方法のいずれかで行うことができる。開放領域の調整は、固体生成物の溶解に対する制御を容易にし、したがって、排出溶液に存在する化学物質の濃度を調整するのに有用とすることができる。そのような開放領域を調整するステップは、ここで説明する任意のステップの前または後に発生することができ、ここで説明する任意のステップの前または後にそれぞれ複数回実行することもできる。
【0075】
ステップ450において、固体生成物ホルダがドックから取り外される。固体生成物ホルダは、例えば、ドックの受容構造から固体生成物ホルダの保持構造を固定解除することによって、ドックから取り外されることができる。一例では、これは、ドックのフランジにおいてトラック面から離れるように固体生成物ホルダのキャッチを移動させることを含むことができる。別の例では、これは、1つ以上のカムを、カムの保持面がドックの突出リップにおいて受容面に取り付けられている固定位置から、カムの保持面がドックの突出リップにおいて受容面から外れる解放位置まで移動させることを含むことができる。
【0076】
様々な非限定的な例示的な実施形態が説明されてきた。本明細書に説明される例の範囲から逸脱することなく、好適な代替が可能であることは理解されるであろう。これらおよび他の例は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。以下の項目[1]~[21]に、本開示の実施形態の例を列記する。
[1]
固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成するためのディスペンサーであって、上記ディスペンサーは、
使用装置において所定の位置に固定されるように構成されたドックであって、上記ドックは、第1の部分および第2の部分を有し、上記第1の部分が、上記使用装置における所定の位置において上記ドックを固定するように構成された固定要素を含み、上記第2の部分が受容構造を含む、ドックと、
上記ドックに取り外し可能に固定されるように構成された固体生成物ホルダと
を備え、上記固体生成物ホルダは、
上記ドックの上記第2の部分において上記受容構造に上記固体生成物ホルダを取り外し可能に固定するように構成された保持構造と、
上記固体生成物ホルダにおいて上記液体が受け取られる開放領域を形成する複数の開口を画定するベースと、
上記ベースから延在し、上記固体生成物を上記固体生成物ホルダに保持するための内部容積を画定する支持構造と
を備える、ディスペンサー。
[2]
上記複数の開口が、上記ベースの第1の断面積にわたって画定され、上記内部容積が、上記支持構造の第2の断面積にわたって画定され、上記第1の断面積が、上記第2の断面積に近似する、項目1に記載のディスペンサー。
[3]
上記ベースが第1のプレートおよび第2のプレートを備え、上記第1のプレートが上記複数の開口の第1のセットを画定し、上記第2のプレートが上記複数の開口の第2のセットを画定し、上記第2のプレートが、上記固体生成物ホルダにおいて上記第1のプレートに対して移動可能である、項目1または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[4]
上記ベースが、上記第1のプレートに対する上記第2のプレートの移動によって、上記固体生成物ホルダにおいて上記液体が受け取られる上記開放領域を調整するように構成されている、項目3または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[5]
電源、上記電源に接続されたモーター、および上記モーターによって駆動され且つ上記第2のプレートと接する駆動部材を含む開放領域調整装置をさらに備え、上記駆動部材が、駆動されると、上記固体生成物ホルダにおいて上記液体が受け取られる上記開放領域を調整するように上記第1のプレートに対して上記第2のプレートを移動させるように構成されている、項目3または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[6]
上記開放領域調整装置と通信するタイマーであって、上記駆動部材が駆動されて、上記固体生成物ホルダにおいて上記液体が受け取られる上記開放領域を調整するように、上記開放領域調整装置に上記モーターを作動させる信号を出力するように構成されたタイマーを更に備える、項目5または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[7]
上記開放領域調整装置と通信するセンサであって、使用装置の状態を検出するように構成され、上記駆動部材が駆動されて上記固体生成物ホルダにおいて上記液体が受け取られる上記開放領域を調整するように、上記使用装置の状態に基づいて信号を出力し、上記開放領域調整装置に上記モーターを作動させるセンサを更に備える、項目5または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[8]
上記ドックおよび上記固体生成物ホルダのうちの少なくとも一方が透明な表面を含む、項目1または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[9]
上記固体生成物ホルダが上記複数の開口を通って上記内部容積内に上記液体を連通するように構成されるように、上記ベースによって上記内部容積がさらに画定され、上記固体生成物ホルダが、上記複数の開口において上記溶液を排出するように構成されている、項目1または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[10]
上記受容構造が、上記第2の部分から延びるフランジを備え、上記フランジが、上記第2の部分から離間された上記フランジ上の位置にトラック面を形成する、項目1または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[11]
上記フランジが開いたフランジ端および閉じたフランジ端を形成し、上記トラック面が第1のトラック面端から第2のトラック面端まで延在し、上記第1のトラック面端および上記第2のトラック面端が上記開いたフランジ端にある、項目10または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[12]
上記固体生成物ホルダの上記保持構造が、上記トラック面上に着座するように構成されたキャッチを備える、項目11または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[13]
上記受容構造が、上記開いたフランジ端と上記閉じたフランジ端との間の上記トラック面に沿った位置にロック機構を備える、項目11または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[14]
上記固体生成物ホルダの上記保持構造が上記トラック面に沿って且つ上記ロック機構を通過して移動するときに、上記ロック機構が上記固体生成物ホルダを上記ドックに固定するように構成され、上記固体生成物ホルダの上記保持構造が上記ロック機構と接触すると、上記ロック機構が上記ドックから上記固体生成物ホルダを固定解除するように構成されている、項目13または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[15]
上記受容構造が、第1のリップ端および第2のリップ端を有する突出リップを備え、上記突出リップが上記第1のリップ端において上記第2の部分から延在し、上記第2のリップ端において受容面を形成する、項目1または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[16]
上記固体生成物ホルダの上記保持構造が、保持面を有する第1のカム端と、上記第1のカム端の反対側にある第2のカム端とを有するカムを備え、上記第1のカム端における上記保持面が、上記第2のリップ端において上記受容面に取り付けられて上記固体生成物ホルダを上記ドックに固定するように構成されている、項目15または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[17]
上記第2のリップ端から上記第1のリップ端に向かう方向に先細るように、上記突出リップが円錐台形状を含む、項目16または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[18]
上記カムが、上記第1のカム端における上記保持面が上記第2のリップ端における上記受容面に取り付けられる固定位置と、上記第1のカムにおける上記保持面が上記第2のリップ端における上記受容面から離れている解放位置とを有し、上記カムが上記固定位置に付勢され、上記第1のカム端における上記保持面が上記円錐台形状に沿った所定の位置にあるときに、上記固定位置への上記カムの上記付勢が解消される、項目17または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[19]
上記支持構造が、第1の垂直支持リブと、上記第1の垂直支持リブから上記ベースの周りに離間された第2の垂直支持リブとを備え、上記ドックが、上記固体生成物ホルダが上記ドックに固定されているときに上記固体生成物を保持するために上記内部容積をシールドする連続面を含む、項目15または先行する項目のいずれかに記載のディスペンサー。
[20]
固体生成物を液体によって溶解することによって溶液を生成する方法であって、上記方法は、
上記固体生成物を固体生成物ホルダに装填するステップであって、上記固体生成物ホルダは、上記固体生成物ホルダにおいて上記液体が受け取られる開放領域を形成する複数の開口を画定するベースと、上記ベースから延在し、上記固体生成物を上記固体生成物ホルダに保持するための内部容積を画定する支持構造とを有し、上記開放領域において受け取られる上記液体が上記開放領域と接する上記固体生成物の表面に面することに限定されるように、上記内部容積の幅が上記固体生成物の幅に近似する、装填するステップと、
上記固体生成物ホルダの保持構造をドックの受容構造に固定するステップであって、上記ドックが、上記ドックを使用装置における所定の位置に固定するための固定要素を含む第1の部分と、上記受容構造を含む第2の部分とを有する、固定するステップと、
上記使用装置から上記開放領域を介して上記内部容積において液体を受け取るステップであって、上記液体が上記開放領域と接する上記固体生成物の上記表面を溶解する、受け取るステップと、
上記開放領域において上記溶液を排出するステップと、
上記ドックの上記受容構造から上記固体生成物ホルダの上記保持構造を固定解除することによって上記ドックから上記固体生成物ホルダを取り外すステップと、を含む、方法。
[21]
溶液を分配するための、先行する項目のいずれかに記載のディスペンサーの使用。
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