(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】磁気ストラップ及びケーブルを有する物品
(51)【国際特許分類】
G06F 1/18 20060101AFI20231129BHJP
H04R 1/10 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
G06F1/18 C
H04R1/10 101B
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021078937
(22)【出願日】2021-05-07
【審査請求日】2021-05-12
【審判番号】
【審判請求日】2023-04-24
(32)【優先日】2021-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】トリア エフ ヤン
(72)【発明者】
【氏名】リアム アール マルティネス
(72)【発明者】
【氏名】イ エイチ シェ
(72)【発明者】
【氏名】ユンフ ファン
(72)【発明者】
【氏名】ゼビナ ピー マッセ
【合議体】
【審判長】山澤 宏
【審判官】篠塚 隆
【審判官】富澤 哲生
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第10463119(US,B1)
【文献】実開平5-87746(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/16-1/18
H01B11/00-11/22
H04R1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスに結合するように構成されており、ケーブルを磁気的に引き付けるように構成された電子デバイスストラップであって、
ポリマーに埋め込まれた磁性粒子から形成された細長い帯状の可撓性磁石と、
前記細長い帯状の可撓性磁石を包囲するように構成された、前記細長い帯状の可撓性磁石の両側の第1及び第2の層と、
前記第1の層に隣接する第3の層と、
前記第2の層に隣接する第4の層であって、前記第3及び第4の層が、取り付けられた縁部を有し、かつ前記第1及び第2の層並びに前記細長い帯状の可撓性磁石を包囲するように構成されている、第4の層と、を備える、電子デバイスストラップ。
【請求項2】
前記第1及び第2の層が、埋め込まれた繊維を有するポリマーを含み、接着剤で取り付けられ、かつ前記第3及び第4の層が、前記第1及び第2の層とは異なる材料から形成されている、請求項1に記載の電子デバイスストラップ。
【請求項3】
前記埋め込まれた繊維が皮革繊維を含み、前記第3及び第4の層が形成されている前記材料が、ポリマー、皮革、及び布地からなる群から選択された材料を含む、請求項2に記載の電子デバイスストラップ。
【請求項4】
前記第3及び第4の層が皮革を含む、請求項1に記載の電子デバイスストラップ。
【請求項5】
前記第3の層が、前記ケーブルを取り外し可能に受容するように構成された溝を有する、請求項1に記載の電子デバイスストラップ。
【請求項6】
前記電子デバイスがヘッドマウントデバイスを含み、前記電子デバイスストラップが、前記細長い帯状の可撓性磁石に沿って延在する帯状の補強材を更に含む、請求項1に記載の電子デバイスストラップ。
【請求項7】
前記電子デバイスストラップを前記電子デバイスに取り付けるように構成された磁石を更に備える、請求項1に記載の電子デバイスストラップ。
【請求項8】
前記第1及び第2の層が結合された皮革を含む、請求項1に記載の電子デバイスストラップ。
【請求項9】
前記磁性粒子がネオジム鉄ホウ素を含む、請求項1に記載の電子デバイスストラップ。
【請求項10】
バッテリを含む第1の電子デバイスに結合するように構成された第1の端部と、
ヘッドマウントデバイスを含む第2の電子デバイスに結合するように構成された第2の端部とを有し、前記第1の電子デバイスと前記第2の電子デバイスとの間で電力を伝送するケーブルであって、
前記ヘッドマウントデバイスは、前記ケーブルを磁気的に引き付けるように構成されたストラップを有し、前記ケーブルが、磁石に磁気的に引き付けられるように構成されており、前記ケーブルが、
前記第1の電子デバイスと前記第2の電子デバイスとの間で信号を伝送するように構成された導電線を有するコア
であって、前記導電線は、前記バッテリから前記ヘッドマウントデバイスへ電力を伝送する電力線を含む、コアと、
磁場に引き付けられるように構成された磁性材料の埋め込まれた粒子を有する前記コアを包囲するポリマー層と、を備える、ケーブル。
【請求項11】
前記コアを包囲する編組ワイヤジャケットを更に備える、請求項10に記載のケーブル。
【請求項12】
前記編組ワイヤジャケットが、スチールワイヤ及び銅ワイヤを含む、請求項11に記載のケーブル。
【請求項13】
前記ポリマー
層が、シリコーン及び熱可塑性ポリウレタンからなる群から選択されたエラストマーポリマーを含む、請求項10に記載のケーブル。
【請求項14】
前記導電線が、磁性材料から形成されたワイヤを含む、請求項10に記載のケーブル。
【請求項15】
前記ワイヤの前記磁性材料が鉄を含む、請求項14に記載のケーブル。
【請求項16】
電子デバイスであって、
筐体と、
前記筐体内の入出力デバイスと、
前記筐体に結合されており、電力線を含む取り外し可能なケーブルを引き付けるように構成された細長い可撓性磁石を含む磁気ストラップであって、前記取り外し可能なケーブルが前記磁気ストラップに引き付けられている間に、前記入出力デバイスが前記取り外し可能なケーブルの前記電力線を介して電力を受信するように構成されている、磁気ストラップと、を備える電子デバイス。
【請求項17】
前記細長い可撓性磁石が、磁性粒子を埋め込んだポリマーを含む、請求項1
6に記載の電子デバイス。
【請求項18】
前記入出力デバイスがディスプレイを含む、請求項1
7に記載の電子デバイス。
【請求項19】
前記筐体がヘッドマウント筐体を含み、前記入出力デバイスが、外部装置内のバッテリから前記取り外し可能なケーブルの前記電力線を介して電力を受信するように構成されている、請求項1
8に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して電子機器に関し、より具体的には、電子機器用のケーブルシステムに関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年3月23日に出願された米国特許出願第17/210,106号、及び2020年5月8日に出願された米国仮特許出願第63/022,136号に対する優先権を主張するものであり、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
ケーブルは、電子デバイス間でデータ及び電力を伝送するために使用することができる。しかしながら、注意を払わないと、ケーブルシステムは煩雑になり、使用困難となる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
ケーブルは、電子デバイスを電気的に結合するために使用され得る。電子デバイスは、セル式電話、コンピュータ、バッテリパック、バッテリケース、アクセサリ、ヘッドマウントデバイス、スピーカ、及び/又は他の電子機器を含むことができる。
【0005】
ケーブルは、電力及び/又はデータを伝送する信号線を含むことができる。例えば、ケーブルは、正の電源線及び接地電源線を含んでもよい。これらの電力線を用いて、ケーブルは、第1のデバイス内のバッテリから、第2のデバイス内の入出力デバイス及び他の回路に電力を伝送することができる。ケーブル内のデータ線は、電子デバイス間でオーディオ、ビデオ、及び/又は他のデータを伝送するために使用することができる。
【0006】
電子デバイスは、ストラップを有することができる。ストラップは、磁気ストラップであり得る。電子デバイスの磁気ストラップは、ケーブルを引き付けることができ、それによってケーブルの絡みを防止するのに役立つ。ストラップは、可撓性磁石及び/又はその長さに沿って延在する他の磁石を有することができる。各磁気ストラップの磁石は、ケーブル内の磁性材料を引き付ける磁場を生成する。ケーブル内の磁性材料は、ケーブル内の信号線のうちの1つ以上の一部を形成してもよく、及び/又はケーブルのコアを包囲するポリマー層などの他の構造体に埋め込まれてもよい。所望であれば、電子デバイスはまた、ケーブルを引き付ける磁石を含んでもよい。
【0007】
様々な異なるユーザに適応するために、ストラップは、ストラップの長さを調節できるバックル及び/又は他の構造体を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係る、磁気ケーブルシステムを有する例示的な電子機器の模式図である。
【
図2】一実施形態に係る、ストラップ及びケーブルを有する例示的な磁気ケーブルシステムの斜視図である。
【
図3】一実施形態に係る、電子デバイスなどの例示的な物品の模式図である。
【
図4】一実施形態に係る、例示的なストラップの側面断面図である。
【
図5】一実施形態に係る、例示的な丸ケーブルの側面断面図である。
【
図6】一実施形態に係る、例示的なフラットケーブル及び関連するストラップの側面断面図である。
【
図7】一実施形態に係る、保管のためにケーブルを受容するように構成されたスピーカ、バッテリパック、又は他の電子デバイスなどの例示的な物品の斜視図である。
【
図8】一実施形態に係る、例示的な電子デバイス及び関連する取り外し可能なケースの斜視図である。
【
図9】一実施形態による、異なる断面プロファイルを持つ部分を有する、例示的なケーブルの上面図である。
【
図10】一実施形態に係る、バックル及び自己引力磁気構造体を有する例示的なストラップの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
セル式電話、ヘッドマウントデバイス、コンピュータ、バッテリパック、ヘッドホン、及びその他のデバイスなどの電子デバイスは、ケーブルを使用して相互接続される場合がある。例えば、ケーブルを使用して電力を伝送することができ、オーディオ及びビデオデータを伝送することができ、制御信号、及び/又は他の信号を伝送することができる。
【0010】
ケーブルが、それら自体及び他の装置と不必要に絡まらないようにするために、磁気ケーブル管理システムを提供することができる。例示的な構成では、ケーブルは、ストラップ、電子デバイスの部分、又はその他の構造体に磁気的に引き付けられる。これにより、ケーブルの使用時にケーブルが絡まったり、見苦しい構成又は不便な構成になったりするのを防ぐことができる。
【0011】
磁気ストラップ及び磁気ケーブルを備えた例示的なシステムを
図1に示す。
図1のシステム8は、電子デバイス10などの1つ以上の物品、及び14などの1つ以上の関連するケーブルを含むことができる。電子デバイス10は、コンピュータ、セル式電話、ヘッドマウントデバイス、腕時計デバイス、バッテリパック、補助バッテリを含む取り外し可能な電子デバイスケース、ヘッドホンと他のアクセサリ、スピーカ、ウェアラブルデバイス、及び/又はその他の電子機器を含むことができる。第1のデバイス10A(例えば、セル式電話、バッテリパック又はバッテリケースなどの補助バッテリを有する物品など)及び第2のデバイス10B(例えば、1対のゴーグル、ヘルメット、眼鏡、又はデバイスがユーザの頭部に装着されることを可能にするヘッドマウント筐体を有する他の電子デバイスなどのヘッドマウントデバイス)などの1対のデバイスを含む電子デバイス10の構成は、本明細書で例として説明され得る。
【0012】
デバイス10Aと10Bとの間でデータ及び/又は電力を伝送することが望ましい場合がある。一例として、デバイス10Aからデバイス10Bにバッテリ電力を供給し、それによりデバイス10B内のバッテリのバッテリ寿命を延ばすか、又はデバイス10Bが内部バッテリを含まない構成のデバイス10Bに電力を供給することが望ましい場合がある。別の例として、デバイス10Aからデバイス10Bにデータ(例えば、ビデオ及び/又はオーディオ情報)を供給することが望ましい場合がある。
【0013】
デバイス10は、ケーブル14などの1つ以上のケーブルを用いて相互接続することができる。コネクタ16は、ケーブル14の一端部又は両端部に設けることができる。コネクタ16は、ケーブルをデバイス10に機械的及び/又は電気的に結合するために使用することができる。コネクタ16は、有線コネクタ(例えば、デバイス10内の相手方コネクタと機械的及び電気的に係合する雄コネクタ及び/又は雌コネクタ)を含んでもよく、及び/又は、磁気コネクタ或いは無線回路を含むその他のコネクタ(例えば、無線通信信号を送信及び/又は受信するアンテナ及びその他の無線通信回路を含むコネクタ、及び/又は無線送信電力及び/又は無線受信電力のための1つ以上のコイルを含むコネクタ)を含んでもよい。コネクタ16内の磁石及び/又は磁性材料は、コネクタ16をデバイス10上の所定の位置に磁気的に取り付けるために使用することができる。例えば、コネクタ16内の磁石は、デバイス10内の対応する磁石と嵌合することができる。必要に応じて、コネクタ16は、(例えば、嵌合コネクタ構造体を使用して、1つ以上のデバイス10へケーブル14をピグテールすることなどによって)1つ以上のデバイス10の筐体に物理的に結合することができる。ケーブル14は、コネクタ16又は他の物理的及び/又は電気的接続を介してデバイス10間でデータ及び/又は電力を伝送する信号線及び電力線を有し得る。
【0014】
デバイス10は、ストラップ12などのストラップを有することができる。例えば、デバイス10Aは、デバイス10Aをユーザの手で携行する、及び/又はユーザの首若しくは肩の上に着用されることを可能にするストラップ12(例えば、携行ストラップ)を有することができる。デバイス10Bは、ユーザの頭部の周りに適合し、したがって、デバイス10Bのヘッドマウント支持構造体の一部として機能するストラップ12(例えば、ヘッドマウントストラップ)を有することができる(例えば、ストラップ及び/又は他の支持構造体を用いて、ユーザがデバイス10Bを用いて仮想現実及び/又は復合現実ビデオコンテンツを見たり、及び/又はオーディオを聴いたりできるようにデバイス10Bをユーザの頭部に装着することが可能となる)。
【0015】
ストラップ12は、取り外し可能な物品取り付け磁石を有してもよい(例えば、各ストラップは、その対向する端部のそれぞれに及び/又はストラップ内の他の場所に物品取り付け磁石を有してもよい)。物品取り付け磁石及び/又は物理的コネクタ(例えば、スナップ及び/又は他のインターロック構造体)を使用して、ストラップ12を物品10に取り外し可能に取り付けることができる。所望であれば、各ストラップ12の一端部又は両端部は、1つ以上の物品10の筐体に恒久的に(又はほぼ恒久的に)取り付けられてもよい。例えば、デバイス10Bに取り付けられたストラップは、デバイス10Bの筐体内の開口部にストラップを通すことによって、磁石を使用せずにデバイス10Bの筐体に取り付けられてもよい。
【0016】
所望であれば、物品取り付け磁石(及び/又はストラップ12及び関連する構造体内の他の磁気構造体)は、可撓性磁石(例えば、他のストラップ上、共通ストラップの他の部分上、及び/又は関連する物品10上の対応する可撓性磁石を引き付ける可撓性磁石)であってもよい。離散磁石対可撓性磁石の配置はまた、(例えば、可撓性磁石対可撓性磁石の接続に比べて磁力を高めながら、いくつかの離散磁石対離散磁石の配置にあり得る望ましくないスキップ感覚のリスクを回避するために)物品取り付け磁気構造体及び他の構造体に使用されてもよい。
【0017】
ケーブル14がストラップ12及び/又は他の構造体と絡まることがないようにケーブル14を所定の位置に保持するのを助けるために、ケーブル14及びストラップ12は、互いに磁気的に引き付けるように構成することができる。ケーブル14及びストラップ12に、磁気引力機能を備えることによって(例えば、ケーブル14及び/又はストラップ12に、永久磁石によって生成された磁場に引き付けられる永久磁石及び/又は磁性材料を備えることによって)、ケーブル14は、ストラップ12に取り外し可能に取り付けられ得る。例示的な構成では、デバイス10Bがユーザの頭部に装着されている間に、デバイス10Aは、ユーザによって(例えば、ユーザの首又は肩の周りに)着用されてもよい。この構成では、ユーザがデバイス10Bを使用しているため(一例として)、周囲環境に対するユーザの視界が制限される可能性があり、ユーザはケーブル14を管理することが困難になる。それにもかかわらず、ケーブル14とストラップ12との間の磁気引力により、ケーブル14はデバイス10Aのストラップに対して所定の位置に保持され得、その結果、ケーブル14はユーザの腰部からユーザの頭部に隣接する位置まで延びることができる。ユーザの頭部では、ケーブル14は、デバイス10Aのストラップからデバイス10Bのストラップに移行することができる。ケーブル14とデバイス10Bのストラップとの間の磁気引力は、ユーザの頭部が動き、デバイス10Bがそれに応じて動いたときに、ケーブル14を所定の位置に保持するのに役立ち得る。
【0018】
ストラップ12は、任意の所望の形状を有することができる。例えば、ストラップ12は、断面形状が円形であってもよく、楕円形の断面プロファイルを有してもよく、長方形の断面プロファイルを有してもよい。例示的な構成では、ストラップ12は、比較的平坦である。平坦なストラップは、フラットストラップと呼ばれることもあり、ユーザの身体に対して平らに置くことができる薄い長方形の断面形状を有する場合があり、これは、ストラップ12がユーザの身体に対して着用された際にユーザの快適性を向上するのに役立つ。
【0019】
例示的なフラットストラップを、
図2に示す。
図2に示すように、ケーブル14は、ストラップ12に磁気的に引き付けられ得る。ユーザが十分な力を加えると(例えば、ユーザが、ストラップ12からケーブル14を引き離すとき、及び/又はケーブル14が隣接するストラップ12の間を移動するとき)、ケーブル14はストラップ12から取り外すことができる。他の位置では、ケーブル14とストラップ12との間の磁気引力は、ケーブル14をストラップ12に取り外し可能に取り付ける。ストラップ12上の中心ケーブル14を補助するために、細いストリップの磁石(例えば、ストラップ12の幅よりも狭い幅を有する磁気ストリップ)が、ストラップ12の中心の破線18に沿って延在してもよく、及び/又はストラップ12には、破線18に沿って延びる溝が設けられてもよい。ケーブル14は、溝内に受容される断面形状を有してもよい(一例として)。一般に、ケーブル14は、円形の断面形状、楕円形の断面形状、長方形(フラット)断面形状、及び/又は他の形状を有してもよい。本明細書では、ケーブル14が円形又はフラットである構成が、例として説明されることがある。
【0020】
図3は、ケーブル14と共に使用することができるタイプの例示的な電子デバイス(例えば、
図1のデバイス10A及び/又はデバイス10B)の概略図である。
図3に示すように、電子デバイス10などの電子デバイスは、制御回路20を有することができる。制御回路20は、デバイス10の動作を制御するストレージ及び処理回路を含むことができる。回路20は、ハードディスクドライブストレージ、不揮発性メモリ(例えば、ソリッドステートドライブを形成するように構成された電気的にプログラム可能な読み出し専用メモリ)、揮発性メモリ(例えば、静的又は動的ランダムアクセスメモリ)などのストレージを含むことができる。制御回路20の処理回路は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、ベースバンドプロセッサ、電力管理ユニット、オーディオチップ、グラフィック処理ユニット、特定用途向け集積回路、及びその他の集積回路に基づくことができる。ソフトウェアコードは、回路20内のストレージ上に記憶され、回路20内の処理回路上で実行されて、デバイス10の制御動作(例えば、データ収集動作、制御信号を用いたデバイス10の構成要素の調節を含む動作など)を実施することができる。制御回路20は、有線通信回路及び無線通信回路を含むことができる。例えば、制御回路20は、セル式電話送受信機回路、無線ローカルエリアネットワーク送受信機回路(WiFi(登録商標)回路)、ミリ波送受信機回路、及び/又はその他の無線通信回路などの無線送受信機回路を含むことができる。
【0021】
動作中、
図1のシステム8内のデバイスの通信回路(例えば、デバイス10の制御回路20の通信回路)を使用して、電子デバイス間の通信をサポートすることができる。例えば、1つの電子デバイスは、システム8内の別の電子デバイスにビデオデータ、オーディオデータ及び/又はその他のデータを送信することができる。システム8内の電子デバイスは、有線及び/又は無線通信回路を使用して、ケーブル14を介して、及び/又は1つ以上の通信ネットワーク(例えば、インターネット、ローカルエリアネットワークなど)を介して通信することができる。通信回路を使用して、外部機器(例えば、テザーコンピュータ、ハンドヘルドデバイス若しくはラップトップコンピュータなどのポータブルデバイス、リモートサーバ若しくは他のリモートコンピューティング機器などのオンラインコンピューティング機器、又は他の電気機器)からデータをデバイス10によって受信する、かつ/又は外部機器にデータを提供することを可能にすることができる。デバイス10間のデータを伝送することに加えて、又はその代わりに、ケーブル14はデバイス10間の電力を伝送するために使用することができる。
【0022】
デバイス10は、入出力デバイス22を含むことができる。入出力デバイス22を使用して、ユーザがデバイス10にユーザ入力を提供することを可能にすることができる。入出力デバイス22はまた、デバイス10が動作している環境に関する情報を収集するために使用されてもよい。デバイス22内の出力構成要素は、デバイス10がユーザに出力を提供することを可能にすることができ、外部電気機器との通信に使用することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、入出力デバイス22は、1つ以上のディスプレイを含むことができる。他の実施形態では、デバイス10は、いかなるディスプレイをも含まない、ディスプレイ無しのデバイスであり得る。デバイス10がディスプレイを含む構成では、(例えば、
図1のデバイス10Bがヘッドマウントデバイスである場合)、デバイス10は、左及び右のディスプレイデバイスを含むことができる。デバイス10は、例えば、左及び右の走査ミラーディスプレイデバイス又は他の画像プロジェクタ、液晶オンシリコンディスプレイデバイス、デジタルミラーデバイス、又は他の反射ディスプレイデバイス、有機発光ディスプレイパネルなどの発光ダイオード画素アレイに基づく左右のディスプレイパネル又は結晶性半導体発光ダイオードダイから形成された画素アレイに基づくディスプレイデバイス、液晶表示パネル、及び/又はユーザの左目及び右目でそれぞれ見るために左目及び右目のボックスに画像を提供する他の左及び右のディスプレイデバイスなどの左及び右のディスプレイ構成要素を含むことができる。
【0024】
入出力デバイス22は、センサを含んでもよい。デバイス22内のセンサには、例えば、三次元センサ(例えば、光ビームを照射し、かつ二次元デジタル画像センサを使用して、標的が光ビームによって照射されると生成される光スポットから三次元画像のための画像データを収集する、構造化光センサなどの三次元画像センサ、双眼撮像構成で2つ以上のカメラを使用して三次元画像を収集する双眼三次元画像センサ、三次元ライダー(光検出及び測距)センサ、三次元無線周波数センサ、又は三次元画像データを収集する他のセンサ)、カメラ(例えば、赤外線及び/又は可視デジタル画像センサ)、視線追跡センサ(例えば、画像センサに基づく視線追跡システム、及び所望であれば、ユーザの眼から反射した後に画像センサを使用して追跡される1つ以上の光ビームを照射する光源)、タッチセンサ、容量性近接センサ、光ベースの(光学的)近接センサ、他の近接センサ、フォースセンサ、スイッチに基づく接触センサなどのセンサ、ガスセンサ、圧力センサ、湿度センサ、磁気センサ、周囲光センサ、オーディオセンサ(音声コマンド及び他のオーディオ入力を収集するマイクロフォン)、動き、位置、及び/若しくは向き(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、コンパス、及び/又はこれらのセンサの全て若しくはこれらのセンサのうちの1つ又は2つのサブセットを含む慣性測定ユニット)に関する情報を収集するように構成されたセンサ、及び/又は他のセンサを挙げることができる。
【0025】
ユーザ入力及び他の情報は、入出力デバイス22内のセンサ及び他の入力デバイスを使用して収集されてもよい。所望であれば、入出力デバイス22は、触覚出力デバイス(例えば、振動構成要素)、発光ダイオード及び他の光源、オーディオ出力を生成するイヤスピーカなどのスピーカ及び他のスピーカ、ジョイスティック、ボタン及び/又は他の構成要素を含むことができる。所望であれば、デバイス10は、バッテリ24などのバッテリを含むことができる。バッテリ24は、デバイス10内の電源供給回路に使用されてもよく、及び/又は、補足的なバッテリ電力を他のデバイス10に供給するのに使用されてもよい(例えば、デバイス10Aが、デバイス10Bのためのバッテリパック、バッテリケースである場合など)。
図3に示すように、デバイス10(及び/又はケーブル14)は、無線電力回路26を含み得る。回路26は、無線電力を受信及び/又は送信する無線電力コイル及び/又は他の回路を含み得る。所望であれば、ケーブル14の一端部又は両端部のコネクタ16は、(例えば、電力がデバイス10とコネクタ16との間で無線で転送され得るように)1つ以上のデバイス10の対応する無線電力回路26との無線電力伝送動作を処理する回路26などの回路を有することができる。
【0026】
電子デバイス10は、支持構造体(例えば、筐体壁、ストラップなど)を有してもよい。電子デバイス10がヘッドマウントデバイス(例えば、眼鏡、ゴーグル、ヘルメット、帽子など)である構成では、支持構造体は、ヘッドマウント支持構造体(例えば、ヘルメット筐体、ヘッドストラップ、眼鏡のテンプル、ゴーグル筐体構造体、及び/又は他のヘッドマウント構造体)を含むことができる。一例として、デバイス10Bのヘッドマウント支持構造体は、
図1に示されるように、関連するストラップ12を有してもよい。ヘッドマウント支持構造体(例えば、ヘッドマウント筐体など)は、デバイス10の動作中にユーザの頭部に装着されるように構成することができ、ディスプレイ、センサ、他の入出力デバイス22、制御回路20などの回路を支持することができる。いくつかの構成では、デバイス10は、
図3の構成要素のサブセットのみを含み得る(例えば、デバイス10は、バッテリ24を含み得るが、無線電力回路26を含まなくてもよく、入出力デバイス22を含まなくてもよく、及び/又は他のものは、
図3の構成要素の他のサブセットを含み得る)。
【0027】
図4は、例示的なフラットストラップの側面断面図である。
図4に示すように、ストラップ12は、ストラップ12の長さの一部又は全てに沿って(例えば、
図4の向きのページ内に)延在する磁気構造体(例えば、磁石34を参照)を有することができる。磁気構造体は、連続的な帯状の部材であってもよく、又は離散セグメントを有してもよい。1つ以上の磁石(例えば、間隙によって分離された、又は互いに直接隣接して取り付けられた一連の離散永久磁石)を使用して、磁気構造体を形成することができ、及び/又は磁化された磁性材料を使用して、連続的又は半連続的な可撓性の帯状の磁気構造体を形成することができる。
【0028】
ストラップ12の帯状の磁気構造体を形成するために磁化され得る磁性材料の例は、埋め込まれた磁性粒子(例えば、NdFeBの粒子などの焼結磁性粒子)を有するポリマー(例えば、シリコーン、熱可塑性ポリウレタン、又はその他の可撓性材料などのエラストマー性ポリマー)、又は磁化されて可撓性永久磁石を形成する他の好適な磁性材料である。永久磁石は、ケーブル14を
図4の位置14’などの位置に引き付ける磁場を生成することができる。
【0029】
ケーブル14は、ストラップ12に引き付けられる構造体を有することができる。例えば、ケーブル14は、1つ以上の可撓性及び/又は剛性の永久磁石(例えば、ストラップ12内の対応する磁石を引き付ける磁石、及び/又はストラップ12内の非磁化磁性材料を引き付ける磁石)を有してもよい。本明細書で例として説明され得る例示的な構成では、ストラップ12は、磁場を生成する1つ以上の永久磁石を含み、ケーブル14は、永久的に磁化されていないが、ストラップ12の磁石(単数又は複数)によって生成された磁場に向かって磁気的に引き付けられる磁性材料を含む。ケーブル14内の磁性材料は、シリコーン、熱可塑性ポリウレタン、若しくは他の可撓性材料などのエラストマーポリマーに埋め込まれた磁性粒子から形成されていてもよく、及び/又は鉄若しくは他の磁性材料を含有するスチールワイヤ若しくは他の構造体から形成されていてもよい。
【0030】
図4に示すように、ストラップ12は、ストラップ12の本体を形成する構造体の1つ以上の層を有してもよい。これらの層は、例えば内部部材38を含んでもよい。部材38は、ポリマー、布地、皮革、結合皮革(例えば、スクラップ皮革片などの皮革片及び/又はポリマー結合剤を使用して紙、ポリマー、及び/又は他の材料の繊維と一緒に結合された他の皮革繊維)などの可撓性材料から形成されている帯状の細長い部材、及び/又は他の可撓性の細長い部材であってもよい。部材38は、接着剤40又は他の取り付け機構(例えば、繊維のステッチ、溶接、ファスナーなど)を使用して磁石34を囲み、支持するために一緒に結合される材料の上部及び下部の細長い平面ストライプを嵌合することができる。所望であれば、補強材36などの任意の補強材が、(例えば、磁石34に隣接して)ストラップ12に組み込まれてもよい。補強材36は、(一例として)ポリマーよりも高い弾性率を有する可撓性ポリマー、又は層38を形成する際に使用される他の可撓性材料から形成することができる。1つ以上の追加の材料層を使用して、ストラップ12に任意の外側カバーを設けることができる。
図4の実施例では、ストラップ12は、嵌合する上部及び下部の外層30を有する。層30は、層38及び磁石34を包囲するストラップ12の装飾的外部部分を形成することができ、皮革、結合皮革、布地、ポリマーなどの材料から形成されてもよい。層30は、必要に応じて、ステッチ32を使用してそれらの縁部に沿って一緒に縫い付けられてもよく、及び/又はファスナー、接着剤、溶接、及び/又は他の取り付け機構を使用してそれらの縁部に沿って取り付けられてもよい。所望であれば、層30を層38に取り付けるのを助けるために、接着剤を使用してもよい。
【0031】
ストラップ12の1つ以上の層は、ケーブル14を受容する長手方向凹部を備えることができる。一例として、層30の上部層は、位置30’に位置してもよく、(例えば、ケーブル14を位置14’に保持するのを助けるために)ケーブル14を受容し導く溝30G’などの溝を備えてもよい。フラットストラップでは、ストラップ幅(
図4のストラップ12の水平寸法)とストラップ厚さ(
図4のストラップ12の垂直寸法)との比は、概ね、少なくとも4、少なくとも8、少なくとも15、100未満、40未満、又は他の好適な値である。所望であれば、ストラップ12は、他の形状(例えば、円形形状、対向する非平坦表面を有する他の形状など)を有してもよい。
図4の例は、例示的なものである。
【0032】
図5は、ケーブル14の側面断面図である。
図5の例示的な構成では、ケーブル14は、追加の層によって包囲された導電性コアを有する。一般に、ケーブル14のコアを取り囲む1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、10未満、7未満、又は他の好適な数の層が存在し得る。コア及びコアを包囲している各層は、(例えば、電力及び/又はデータ信号を伝送する)導電性材料を含んでもよく、(例えば、導電性材料を絶縁するため)誘電体を含んでもよく、及び/又は、磁性材料(例えば、ストラップ12によって生成された磁場、又はデバイス10及び/又は磁石を備えたシステム8内の他の機器によって生成された磁場に引き付けられる材料)を含んでもよい。
【0033】
図5の実施例では、ケーブル14のコアは、ストランド50などの材料の複数のストランドを含む。ストランド50のそれぞれは、単一フィラメントを含み得、又はストランド50はマルチフィラメントストランドであり得る。ストランド50は、導電性(例えば、金属ワイヤを形成する金属のストランド)、及び/又は磁性(例えば、ストランドは磁場に引き付けられ、データ及び/又は正の電源信号及び/又は接地電力信号などの電力信号を運ぶために任意選択に導電性でもある鉄又は他の磁性材料から形成され得る)であり得る。ストランド50は、裸でも又は絶縁されていてもよい。
【0034】
例示的な構成において、信号線又は信号経路と呼ばれることもあるストランド50は、(例えば、ポリマーコーティングで)絶縁され、1つ以上のそれぞれの正の電源電圧を搬送し、接地電源電圧を搬送し、及び/又はデータ信号を搬送する。それぞれのストランド50から形成された少なくとも2本、少なくとも5本、少なくとも10本、8本未満、4本未満、3本未満、又は他の好適な数の電力線、及び少なくとも2本、少なくとも5本、少なくとも10本、8本未満、4本未満、3本未満、又は他の好適な数のデータ線が存在してもよい。所望であれば、ケーブル14内の他の構造体(例えば、ケーブル14のコアを包囲する1つ以上の層)は、導電性材料から形成されてもよく、接地線、正の電源線、及び/又はデータ線として機能することができる。
【0035】
図5の構成では、ストランド50から形成されたコアは、層52によって包囲されている。層52は、ストランド50の周囲に螺旋状パターンで巻かれたポリマーテープの層、又はストランド50を絶縁するのに役立つ他の誘電体層(例えば、押出ポリマー層)であり得る。
【0036】
層54は、材料の編組ストランドから形成された強化層であってもよい。編組ストランドは、例えば、ポリマー及び/又は鋼であってもよい(例えば、層54は、鉄などの磁性材料を含むワイヤを有する編組鋼ジャケットを形成してもよい)。層54は、(例えば、接地又は電磁シールドを形成するために)導電性材料を形成してもよい。層54に対する低抵抗性を確保するために、銅ワイヤなどの低抵抗のワイヤを他のストランド材料(例えば、鋼ワイヤ又は低抵抗のワイヤよりも抵抗が大きい他のワイヤ)と絡み合わせ、及び/又は織り交ぜることができる。所望であれば、磁性材料を用いた電鋳銅又は銅を用いた電鋳磁性材料を使用して層54を形成する構成が使用されてもよい。
【0037】
層56などの絶縁層は、層54を包囲することができる。層56は、エラストマーポリマーなどの可撓性材料(例えば、熱可塑性ポリウレタン又はシリコーン)から形成され得る。任意選択の磁性粒子58(例えば、ネオジム鉄ホウ素粒子などの希土類磁性粒子、又は磁性材料の他の粒子)は、層56内に(例えば、層56のポリマー内に)埋め込まれて、磁場に引き付けられる磁性材料をケーブル14に提供するのに役立つ。粒子58などの磁性材料は、ケーブル14の他の部分の磁性材料(例えば、ストランド(ワイヤ)50のうちの1つ以上のランド(ワイヤ)内の磁性材料、ワイヤ内の磁性材料及び/若しくは層54の他の構造体、及び/又は他の層内の磁性材料)に加えて、又はその代わりに提供されてもよい。
【0038】
ケーブル14の摩耗特性及び外観を向上させるのを助けるために、外層60などのケーブル14のための任意の外層を提供することができる。層60は、一例として、ポリエチレンテレフタレートストランド(例えば、円形の編組)から形成される編組布地などの編組層であってもよく、及び/又は押出ポリマーチューブを含んでもよい。外層60の使用により、絶縁層56を、ケーブル14の曲げ性を向上させる軟質ポリマーから形成することができる。
【0039】
磁性材料は、ケーブル14の構造体のうちの任意の1つ以上に組み込むことができる。例えば、ストランド50のうちの1つ以上は、磁性材料(例えば、鉄ワイヤ、埋め込まれた磁性材料粒子を有するポリマーコーティング)を含んでもよく、ストランド50上の1つ以上の層(例えば、ラップされたポリマーテープ、押出ポリマーチューブ、布地層などから形成される層)もまた、磁性材料(例えば、ポリマー内に埋め込まれた磁性材料の粒子など)を含んでもよい。
【0040】
ケーブル14は円形であってもよく(例えば、ケーブル14は円形の断面プロファイルを有してもよい)、又は平坦であってもよく、又は他の形状を有してもよい。例示的なフラットケーブルを、
図6に示す。
図6に示すように、ケーブル14は、ストラップ12内の磁石34に引き付けられ得るので、ケーブル14は、ストラップ12の対応する平坦な外側表面上に平らに置かれる。
図6のフラットケーブル14などのフラットケーブルは、2つ以上の平坦な導体64(例えば、少なくとも2つ、少なくとも4つ、少なくとも8つ、10未満、若しくは他の好適な数)を有してもよく、及び/又は他の形状の導体(例えば、円形ワイヤなど)を有してもよい。導体64などの導電性ストリップは、金属(例えば、金属箔ストリップ、編組金属又は他の織り交ぜられた金属ストランドなどの金属布、巻きつけられた細い金属ワイヤ(例えば、不織布ワイヤ)の二重螺旋、など)、及び/又は他の導電性材料から形成され得る。導体64は、電力及び/又はデータ信号のための信号線を形成することができ、1つ以上の誘電体層(例えば、エラストマーポリマー及び/又は他の誘電体から形成された層)によって絶縁され得る。導電体64の構造体及び
図6のケーブル14の他の層は、ケーブル14が磁場に引き付けられるように、磁性材料(例えば、
図5の層56に関して説明したようなエラストマーポリマーに埋め込まれた磁性粒子)を含むことができる。
【0041】
所望であれば、デバイス10には、永久磁石(例えば、離散磁石、磁性粒子がポリマーに埋め込まれる可撓性磁性材料のパッチ若しくはストリップ、デバイス10の筐体の一部又は全ての下に延在する磁気材料、など)を備えてもよい。これにより、ケーブル14をデバイス10の表面に引き付けて保管することが可能となる。
【0042】
デバイス10が、ケーブル14を引き付ける磁場を生成する磁石を含んだデバイス10の例示的な構成を、
図7に示す。
図7の例では、デバイス10の筐体は、湾曲した表面(例えば、湾曲した断面プロファイルを有する筐体壁)を有する。デバイス10は、一例として、円筒形の部分を有してもよい(例えば、デバイス10は、円筒形の音声制御スピーカ、円筒形バッテリパック、円筒形部分を有するデバイスのための取り外し可能なバッテリケース、及び/又は、ケーブル14を引き付けるのに好適な筐体表面を有する他の電子デバイスであってもよい)。
図7のデバイス10の筐体下に磁石を包含することにより、デバイス10は、ケーブル14を所定の位置に引き付けて保持する磁場を生成することが可能になる(例えば、ケーブル14は、
図7の例示的な経路14’’などの経路に沿ってデバイス10の周囲に巻き付けられるか、又はデバイス10の表面に対して保持され得る)。
【0043】
電子デバイス10は、バッテリケースなどの取り外し可能な携帯ケースを含むことができる。一例として、
図1のデバイス10Aは、保管のために
図1のデバイス10Bを受容するように構成された、取り外し可能な携帯ケースであってもよい。このタイプの例示的な構成を
図8に示す。
図8に示すように、デバイス10Aは、デバイス10Bがユーザの頭部に装着されていないとき、又は他の方法でユーザによって使用されているときにデバイス10Bを保管する取り外し可能なバッテリケースであってもよい。デバイス10Aのバッテリ24は、デバイス10Bにバッテリ電力を供給して、デバイス10B内のバッテリを再充電し、及び/又はデバイス10B内の他の回路に電力を供給することができる。デバイス10Bが
図8に示されるようにデバイス10Aの内部に収容されると、バッテリ24は、デバイス10Aの内部の有線又は無線電力接続を介してデバイス10Bに電力を供給することができる。デバイス10Bがデバイス10Aの外部で使用されるとき、ケーブル14は、バッテリ24とデバイス10Bとの間で電力を送るために使用され得る。
図8に示すように、デバイス10Aは、ストラップ12によって携帯され得る。ストラップ12は、ストラップ12内の磁石71とデバイス10A内の対応する磁石70とを使用して、及び/又はスナップ若しくは他の嵌合取付構造体を使用して、デバイス10Aに取り付けられ得る。所望であれば、デバイス10A(補助バッテリパック、取り外し可能なバッテリケース、又は他のデバイス)は、ユーザの手に保持するか、又はユーザの衣類のポケットに入れて携行することができ、ケーブル14は、デバイス10Aをデバイス10Bに結合するために使用でき(例えば、デバイス10Bがユーザの頭部に装着されている間)、ストラップ12のうちの1つ又は全てを省略することができる。したがって、デバイス10B及びデバイス10Aは、ストラップ12の有無にかかわらず使用することができる。
【0044】
図9に示すように、ケーブル14は、その長さに沿って異なる形状及び/又はサイズを有し得る。
図9の例では、部分14-1及び部分14-2は、異なる断面プロファイルを有している。例えば、部分14-1は、薄い長方形断面形状を有するフラットケーブルセグメント(例えば、
図6のフラットケーブル14を参照)であってもよく、部分14-2は、丸ケーブルセグメント(例えば、
図5の丸ケーブル14を参照)であってもよい。
【0045】
図10は、ストラップ12の2つの端部がバックルによって結合されている例示的な構成におけるストラップ12の側面断面図である。
図10に示すように、バックル72は、ストラップ12の下部に対して、ストラップ12の上部を適所に保持するのに役立ち得る。ストラップ12が磁性を持った配置では、ストラップ12の磁石は、ストラップ12の自由端部12Eをストラップ12の隣接部分に対して保持するのに役立ち得る。
【0046】
上記のように、本技術の一態様は、入出力デバイスからの情報などの情報の収集及び使用である。本開示は、いくつかの例において、特定の人物を一意に特定する個人情報データ、又は特定の人物に連絡するか若しくはその所在を突き止めるために使用できる個人情報データを含むデータが収集され得ることを想到している。そのような個人情報データは、人口統計データ、位置ベースのデータ、電話番号、電子メールアドレス、ツイッターID、住所、ユーザの健康又はフィットネスレベル(例えば、バイタルサイン測定、服薬情報、運動情報)に関するデータ若しくは記録、誕生日、ユーザ名、パスワード、生体情報、又は任意の他の識別情報若しくは個人情報を含むことができる。
【0047】
本開示は、本技術におけるそのような個人情報の使用がユーザの利益になる使用であり得る点を認識するものである。例えば、よりユーザの興味を引く対象のコンテンツを配信するために、個人情報データが使用されてもよい。したがって、そのような個人情報データの使用は、配信されるコンテンツの計算された制御をユーザができるようにする。更には、ユーザに利益をもたらす、個人情報データに関する他の使用もまた、本開示によって想到される。例えば、健康データ及びフィットネスデータは、ユーザの全般的なウェルネスについての洞察を提供するために使用することができ、又は、ウェルネスの目標を追求する技術を使用している個人への、積極的なフィードバックとして使用することもできる。
【0048】
本開示は、そのような個人情報データの収集、分析、開示、伝送、記憶、又は他の使用に関与するエンティティが、確固たるプライバシーポリシー及び/又はプライバシー慣行を遵守するものとなることを想到する。具体的には、そのようなエンティティは、個人情報データを秘密として厳重に保守するための、業界又は政府の要件を満たしているか又は上回るものとして一般に認識されている、プライバシーのポリシー及び慣行を実施し、一貫して使用するべきである。そのようなポリシーは、ユーザによって容易にアクセス可能とするべきであり、データの収集及び/又は使用が変化するにつれて更新されるべきである。ユーザからの個人情報は、そのエンティティの合法的かつ正当な使用のために収集されるべきであり、それらの合法的使用を除いては、共有又は販売されるべきではない。更には、そのような収集/共有は、ユーザに告知して同意を得た後に実施されるべきである。更には、そのようなエンティティは、そのような個人情報データへのアクセスを保護して安全化し、その個人情報データへのアクセスを有する他者が、それらのプライバシーポリシー及び手順を遵守することを保証するための、あらゆる必要な措置を講じることを考慮するべきである。更には、そのようなエンティティは、広く受け入れられているプライバシーのポリシー及び慣行に対する自身の遵守を証明するために、第三者による評価を自らが受けることができる。更には、ポリシー及び慣行は、収集及び/又はアクセスされる具体的な個人情報データのタイプに適合されるべきであり、また、管轄権固有の考慮事項を含めた、適用可能な法令及び規格に適合されるべきである。例えば、米国では、特定の健康データの収集又はそれに対するアクセスは、Health Insurance Portability and Accountability Act(HIPAA)などの連邦法及び/又は州法によって統制され得るが、他の国の健康データは他の規制及びポリシーの支配下にあり得て、それに応じて取り扱われるべきである。それゆえ、各国の異なる個人データのタイプに関して、異なるプライバシー慣行が保たれるべきである。
【0049】
前述のことがらにも関わらず、本開示はまた、個人情報データの使用又は個人情報データへのアクセスを、ユーザが選択的に阻止する実施形態も想到する。すなわち、本開示は、そのような個人情報データへのアクセスを防止又は阻止するように、ハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素を提供することができると想到する。例えば、本技術は、ユーザが、サービスの登録中又はその後のいつでも、個人情報データの収集への参加の「オプトイン」又は「オプトアウト」を選択することを可能にするように構成することができる。別の実施例では、ユーザは、特定の種類のユーザデータを提供しないことを選択することができる。更に別の実施例では、ユーザは、ユーザ固有データが維持される時間の長さを制限することを選択することができる。「オプトイン」及び「オプトアウト」の選択肢を提供することに加えて、本開示は、個人情報のアクセス又は使用に関する通知を提供することを想到する。例えば、ユーザの個人情報データにアクセスすることとなるアプリケーション(「アプリ」)のダウンロード時にユーザに通知され、その後、個人情報データがアプリによってアクセスされる直前に再びユーザに注意してもよい。
【0050】
更には、本開示の意図は、個人情報データを、非意図的若しくは無許可アクセス又は使用の危険性を最小限に抑える方法で、管理及び処理するべきであるという点である。データの収集を制限し、データがもはや必要とされなくなった時点で削除することによって、危険性を最小限に抑えることができる。更には、適用可能な場合、特定の健康関連アプリケーションにおいて、ユーザのプライバシーを保護するために、データの非特定化を使用することができる。非特定化は、適切な場合、特定の識別子(例えば、生年月日など)を除去すること、記憶されるデータの量又は具体性を制御すること(例えば、位置データを、住所レベルではなく都市レベルで収集すること)、データがどのように記憶されるかを制御すること(例えば、ユーザ全体にわたってデータを集約すること)、及び/又は他の方法によって、容易にすることができる。
【0051】
それゆえ、本開示は、1つ以上の様々な開示された実施形態を実施するための、個人情報データを含み得る情報の使用を広範に網羅するものではあるが、本開示はまた、個人情報データにアクセスすることを必要とせずに、それらの様々な実施形態を実施することもまた可能であることを想到している。すなわち、本技術の様々な実施形態は、そのような個人情報データの全て又は一部分が欠如することにより、実施不可能となるものではない。
【0052】
物理的環境:物理的環境とは、人々が電子システムの助けなしに、感知及び/又は相互作用することができる物理的世界を指す。物理的な公園などの物理的環境には、物理的な木々、物理的な建物、及び物理的な人々などの物理的物品が挙げられる。人々は、視覚、触覚、聴覚、味覚、及び臭覚などを介して、物理的環境を直接感知し、及び/又はそれと相互作用することができる。
【0053】
コンピュータ生成現実:対照的に、コンピュータ生成現実(CGR)環境とは、人々が電子システムを介して感知及び/又は相互作用する、全体的又は部分的に模倣された環境を指す。CGRでは、人の身体運動のサブセット又はその表現が追跡され、それに応じて、CGR環境内でシミュレートされた1つ以上の仮想オブジェクトの1つ以上の特性が、少なくとも1つの物理学の法則でふるまうように調整される。例えば、CGRシステムは、人の頭部の回転を検出し、それに応じて、そのようなビュー及び音が物理的環境において変化し得るのと同様に、人に提示されるグラフィックコンテンツ及び音場を調整することができる。状況によっては(例えば、アクセス性の理由から)、CGR環境における仮想オブジェクト(単数又は複数)の特性(単数又は複数)に対する調節は、身体運動の表現(例えば、音声コマンド)に応答して行われてもよい。人は、視覚、聴覚、触覚、味覚及び嗅覚を含むこれらの感覚のうちのいずれか1つを使用して、CGRオブジェクトを感知し、かつ/又はCGRオブジェクトと相互作用してもよい。例えば、人は、3D空間において点音源の知覚を提供する、3D又は空間的広がりを有するオーディオ環境を作り出すオーディオオブジェクトを感知し、かつ/又はそれと相互作用することができる。別の例では、オーディオオブジェクトは、コンピュータ生成オーディオを含め、又は含めずに、物理的環境から周囲音を選択的に組み込むオーディオ透過性を可能にすることができる。いくつかのCGR環境では、人は、オーディオオブジェクトのみを感知し、及び/又はそれと相互作用することができる。CGRの例としては、仮想現実及び複合現実が挙げられる。
【0054】
仮想現実:仮想現実(VR)環境とは、1つ以上の感覚について、コンピュータ生成感覚入力に全面的に基づくように設計された模倣環境を指す。VR環境は、人が感知及び/又は相互作用することができる複数の仮想オブジェクトを含む。例えば、木、建物、及び人々を表すアバターのコンピュータ生成画像は、仮想オブジェクトの例である。人は、コンピュータ生成環境内に人が存在することのシミュレーションを通じて、かつ/又はコンピュータ生成環境内での人の身体運動のサブセットのシミュレーションを通じて、VR環境における仮想オブジェクトを感知し、かつ/又はそれと相互作用することができる。
【0055】
複合現実:複合現実(MR)環境とは、コンピュータ生成感覚入力に全面的に基づくように設計されたVR環境とは対照的に、コンピュータ生成感覚入力(例えば、仮想オブジェクト)を含むことに加えて、物理的環境からの感覚入力又はその表現を組み込むように設計された模倣環境を指す。仮想の連続体上では、複合現実環境は、一方の端部における完全な物理的環境と、他方の端部における仮想現実環境との間であるがこれらを含まない、任意の場所である。いくつかのMR環境では、コンピュータ生成感覚入力は、物理的環境からの感覚入力の変更に応答し得る。また、MR環境を提示するためのいくつかの電子システムは、仮想オブジェクトが現実のオブジェクト(すなわち、物理的環境からの物理的物品又はその表現)と相互作用することを可能にするために、物理的環境に対する位置及び/又は向きを追跡することができる。例えば、システムは、仮想の木が物理的な地面に対して静止して見えるように、動きを考慮することができる。複合現実の例としては、拡張現実及び拡張仮想が挙げられる。拡張現実:拡張現実(AR)環境とは、1つ以上の仮想オブジェクトが物理的環境上又はその表現上に重ねられた模倣環境を指す。例えば、AR環境を提示するための電子システムは、人が物理的環境を直接見ることができる透明又は半透明のディスプレイを有してもよい。システムは、透明又は半透明のディスプレイ上に仮想オブジェクトを提示するように構成されていてもよく、それによって、人はシステムを使用して、物理的環境上に重ねられた仮想オブジェクトを知覚する。或いは、システムは、不透明ディスプレイと、物理的環境の表現である、物理的環境の画像又はビデオをキャプチャする1つ以上の撮像センサとを有してもよい。システムは、画像又はビデオを仮想オブジェクトと合成し、その合成物を不透明ディスプレイ上に提示する。人は、システムを使用して、物理的環境の画像又はビデオによって物理的環境を間接的に見て、物理的環境上に重ねられた仮想オブジェクトを知覚する。本明細書で使用するとき、不透明ディスプレイ上に示される物理的環境のビデオは、「パススルービデオ」と呼ばれ、システムが、1つ以上の撮像センサ(単数又は複数)を使用して、物理的環境の画像をキャプチャし、不透明ディスプレイ上にAR環境を提示する際にそれらの画像を使用することを意味する。更に代替的に、システムは、仮想オブジェクトを、物理的環境に、例えば、ホログラムとして又は物理的表面上に投影するプロジェクションシステムを有してもよく、それによって、人は、システムを使用して、物理的環境上に重ねられた仮想オブジェクトを知覚する。拡張現実環境はまた、物理的環境の表現がコンピュータ生成感覚情報によって変換されるシミュレーション環境を指す。例えば、パススルービデオを提供する際に、システムは、1つ以上のセンサ画像を変換して、撮像センサによってキャプチャされた遠近法とは異なる選択された遠近法(例えば、視点)による面付けを行うことができる。別の例として、物理的環境の表現は、その一部分をグラフィカルに変更(例えば、拡大)することによって変換されてもよく、それにより、変更された部分を元のキャプチャ画像を表すが非写実的であるバージョンとすることができる。更なる例として、物理的環境の表現は、その一部分をグラフィカルに除去又は曖昧化することによって変換されてもよい。拡張仮想:拡張仮想(AV)環境とは、仮想環境又はコンピュータ生成環境が物理的環境から1つ以上の感覚入力を組み込んだ模倣環境を指す。感覚入力は、物理的環境の1つ以上の特性の表現であり得る。例えば、AVの公園には、仮想の木及び仮想の建物があり得るが、顔がある人々は、物理的な人々が撮られた画像から写実的に再現される。別の例として、仮想オブジェクトは、1つ以上の撮像センサによって撮像された物理的物品の形状又は色を採用してもよい。更なる例として、仮想オブジェクトは、物理的環境における太陽の位置と一致する影を採用することができる。
【0056】
ハードウェア:人が様々なCGR環境を感知し、及び/又はそれと相互作用することを可能にする、多くの異なるタイプの電子システムが存在する。例としては、ヘッドマウントシステム、プロジェクションベースシステム、ヘッドアップディスプレイ(heads-up display、HUD)、統合表示機能を有する車両ウィンドシールド、統合表示機能を有する窓、(例えば、コンタクトレンズと同様に)人の眼の上に配置されるように設計されたレンズとして形成されたディスプレイ、ヘッドホン/イヤフォン、スピーカアレイ、入力システム(例えば、触覚フィードバックを有する又は有さない、装着型コントローラ又はハンドヘルドコントローラ)、スマートフォン、タブレット、及びデスクトップ/ラップトップコンピュータ、が挙げられる。ヘッドマウントシステムは、1つ以上のスピーカ(単数又は複数)及び一体型不透明ディスプレイを有してもよい。或いは、ヘッドマウントシステムは、外部の不透明ディスプレイ(例えば、スマートフォン)を受け入れるように構成されていてもよい。ヘッドマウントシステムは、物理的環境の画像若しくはビデオをキャプチャするための1つ以上の撮像センサ、及び/又は物理的環境の音声をキャプチャするための1つ以上のマイクロフォンを組み込んでいてもよい。不透明ディスプレイではなく、ヘッドマウントシステムは、透明又は半透明のディスプレイを有してもよい。透明又は半透明のディスプレイは、画像を表す光が人の眼に向けられる媒体を有してもよい。ディスプレイは、デジタル光投影、OLED、LED、uLED、液晶オンシリコン、レーザスキャン光源、又はこれらの技術の任意の組み合わせを利用することができる。媒体は、光導波路、ホログラム媒体、光結合器、光反射器、又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。一実施形態では、透明又は半透明のディスプレイは、選択的に不透明になるように構成されていてもよい。プロジェクションベースシステムは、グラフィック画像を人間の網膜上に投影する網膜投影技術を採用することができる。プロジェクションシステムはまた、例えば、ホログラムとして、又は物理的表面上に、仮想オブジェクトを物理的環境内に投影するように構成されていてもよい。
【0057】
一実施形態によれば、電子デバイスに結合するように構成されており、ケーブルを磁気的に引き付けるように構成された電子デバイスストラップが提供され、これはポリマーに埋め込まれた磁性粒子から形成された細長い帯状の可撓性磁石と、細長い帯状の可撓性磁石を包囲するように構成された、細長い帯状の可撓性磁石の両側の第1及び第2の層と、第1の層に隣接する第3の層と、第2の層に隣接する第4の層、とを含み、前記第3及び第4の層は、取り付けられた縁部を有し、第1及び第2の層並びに細長い帯状の可撓性磁石を包囲するように構成されている。
【0058】
別の実施形態によれば、第1及び第2の層は、埋め込まれた繊維を有するポリマーを含み、接着剤で付着され、第3及び第4の層は、第1及び第2の層とは異なる材料から形成されている。
【0059】
別の実施形態によれば、埋め込まれた繊維は、皮革繊維を含み、第3及び第4の層が形成されている材料は、ポリマー、皮革、及び布地からなる群から選択された材料を含む。
【0060】
別の実施形態によれば、第3及び第4の層は皮革を含む。
【0061】
別の実施形態によれば、第3の層は、ケーブルを取り外し可能に受容するように構成された溝を有する。
【0062】
別の実施形態によれば、電子デバイスはヘッドマウントデバイスを含み、電子デバイスストラップは、細長い帯状の可撓性磁石に沿って延在する帯状の補強材を含む。
【0063】
別の実施形態によれば、電子デバイスストラップは、電子デバイスストラップを電子デバイスに取り付けるように構成された磁石を含む。
【0064】
別の実施形態によれば、第1及び第2の層は結合された皮革を含む。
【0065】
別の実施形態によれば、磁性粒子はネオジム鉄ホウ素を含む。
【0066】
一実施形態によれば、第1の電子デバイスに結合するように構成された第1の端部と、第2の電子デバイスに結合するように構成された第2の端部とを有し、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとの間で電力を伝送するケーブルであって、磁石に磁気的に引き付けられるように構成されており、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとの間で信号を伝送するように構成された導電線を有するコアと、磁場に引き付けられるように構成された磁性材料の埋め込まれた粒子でコアを包囲するポリマー層と、を含む、ケーブルが提供される。
【0067】
別の実施形態によれば、ケーブルは、コアを取り囲む編組ワイヤジャケットを含む。
【0068】
別の実施形態によれば、編組ワイヤジャケットは、スチールワイヤ及び銅ワイヤを含む。
【0069】
別の実施形態によれば、ポリマーは、シリコーン及び熱可塑性ポリウレタンからなる群から選択されたエラストマーポリマーを含む。
【0070】
別の実施形態によれば、導電線は、磁性材料から形成されたワイヤを含む。
【0071】
別の実施形態によれば、ワイヤの磁性材料は鉄を含む。
【0072】
別の実施形態によれば、第1の電子デバイスはバッテリを含み、第2のデバイスは、ケーブルを磁気的に引き付けるように構成されたストラップを有するヘッドマウントデバイスを含み、導電線は、バッテリからヘッドマウントデバイスへ電力を伝送する電力線を含む。
【0073】
一実施形態によれば、筐体と、筐体内の入出力デバイスと、筐体に結合されており、電力線を含む取り外し可能なケーブルを引き付けるように構成された細長い可撓性磁石を含む磁気ストラップと、を含む電子デバイスが提供され、入出力デバイスは、取り外し可能なケーブルが磁気ストラップに引き付けられている間に、取り外し可能なケーブルの電力線を介して電力を受信するように構成されている。
【0074】
別の実施形態によれば、細長い可撓性磁石は、磁性粒子を埋め込んだポリマーを含む。
【0075】
別の実施形態によれば、入出力デバイスはディスプレイを含む。
【0076】
別の実施形態によれば、筐体はヘッドマウント筐体を含み、入出力デバイスは、外部装置内のバッテリから、取り外し可能なケーブルの電力線を介して電力を受信するように構成される。
【0077】
一実施形態によれば、電子デバイスに結合するように構成されており、第1及び第2の細長い層を含むケーブルを磁気的に引き付けるように構成された電子デバイスストラップであって、第1の細長い層と第2の細長い層との間にあり、第1及び第2の細長い層に沿って延在する一連の離散永久磁石と、第1の層に隣接する第3の層と、第2の層に隣接する第4の層と、を含む電子デバイスストラップが提供され、第3及び第4の層は、取り付けられた縁部を有し、第1及び第2の層並びに一連の離散永久磁石を包囲するように構成されている。
【0078】
別の実施形態によれば、第3及び第4の層は皮革を含む。
【0079】
別の実施形態によれば、第1及び第2の細長い層は、結合された皮革を含む。
【0080】
別の実施形態によれば、電子デバイスストラップは、電子デバイスストラップを電子デバイスに取り付けるように構成された磁石を含む。
【0081】
別の実施形態によれば、電子デバイスはヘッドマウントデバイスを含み、電子デバイスストラップは、第1及び第2の細長い層に沿って延在する帯状の補強材を含む。
【0082】
前述は、単なる例示に過ぎず、説明された実施形態に対して多様な変更を行うことができる。前述の実施形態は、個別に又は任意の組み合わせで実装することができる。