(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】車両用灯具および点灯回路
(51)【国際特許分類】
H05B 45/345 20200101AFI20231129BHJP
H05B 45/56 20200101ALI20231129BHJP
B60Q 1/00 20060101ALI20231129BHJP
B60Q 11/00 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
H05B45/345
H05B45/56
B60Q1/00 C
B60Q11/00 610A
B60Q11/00 615A
(21)【出願番号】P 2021505089
(86)(22)【出願日】2020-03-10
(86)【国際出願番号】 JP2020010361
(87)【国際公開番号】W WO2020184576
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2022-12-19
(31)【優先権主張番号】P 2019043568
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2020030765
(32)【優先日】2020-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2020040725
(32)【優先日】2020-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100109047
【氏名又は名称】村田 雄祐
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【氏名又は名称】三木 友由
(72)【発明者】
【氏名】市川 知幸
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 哲也
(72)【発明者】
【氏名】小澤 篤
(72)【発明者】
【氏名】伊東 徹
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-241202(JP,A)
【文献】特開2012-028167(JP,A)
【文献】特開2004-063084(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/345
H05B 45/56
B60Q 1/00
B60Q 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力端子および接地端子と、
前記入力端子と前記接地端子の間に直列に設けられる半導体光源および定電流回路と、
前記入力端子の入力電圧が所定のしきい値電圧を超えると、前記定電流回路に流れる電流を遮断し、あるいは減少させるロードダンプ回路と、
を備え、
前記定電流回路は、
直列に設けられる第1トランジスタおよび制限抵抗と、
前記制限抵抗の電圧降下が所定電圧に近づくように前記第1トランジスタの制御端子の電圧を調節するバイアス回路と、
を含み、
前記ロードダンプ回路は、
前記第1トランジスタの前記制御端子と接地の間に設けられる第2トランジスタと、
前記入力電圧が前記しきい値電圧を超えると、前記第2トランジスタをオンする制御回路と、
を含むことを特徴とす
る車両用灯具。
【請求項2】
前記制御回路は、
一端が前記入力端子と接続される第1ツェナーダイオードと、
前記第1ツェナーダイオードの他端と前記第2トランジスタの制御端子の間に設けられる第1抵抗と、
前記第2トランジスタの前記制御端子と前記接地端子の間に設けられる第2抵抗と、
を含むことを特徴とする請求項
1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
入力端子および接地端子と、
前記入力端子と前記接地端子の間に直列に設けられる半導体光源および定電流回路と、
前記入力端子の入力電圧が所定のしきい値電圧を超えると、前記定電流回路に流れる電流を遮断し、あるいは減少させるロードダンプ回路と、
を備え、
前記定電流回路は、
直列に設けられる第1トランジスタおよび制限抵抗と、
前記制限抵抗の電圧降下が所定電圧に近づくように前記第1トランジスタの制御端子の電圧を調節するバイアス回路と、
を含み、
前記バイアス回路は、
エミッタが接地され、ベースが前記第1トランジスタと前記制限抵抗の接続ノードと接続され、コレクタが前記第1トランジスタの前記制御端子と接続されるバイアストランジスタと、
前記入力端子と前記第1トランジスタの前記制御端子の間に設けられるバイアス抵抗と、
を含むことを特徴とす
る車両用灯具。
【請求項4】
入力端子および接地端子と、
前記入力端子と前記接地端子の間に直列に設けられる半導体光源および定電流回路と、
前記入力端子の入力電圧が所定のしきい値電圧を超えると、前記定電流回路に流れる電流を遮断し、あるいは減少させるロードダンプ回路と、
を備え、
前記定電流回路は、
直列に設けられる第1トランジスタおよび制限抵抗と、
前記制限抵抗の電圧降下が所定電圧に近づくように前記第1トランジスタの制御端子の電圧を調節するバイアス回路と、
を含み、
前記バイアス回路は、前記第1トランジスタと前記制限抵抗の接続ノードの電圧と、基準電圧と、を受け、出力が前記第1トランジスタの制御端子と接続されるエラーアンプを含むことを特徴とす
る車両用灯具。
【請求項5】
入力端子および接地端子と、
前記入力端子と前記接地端子の間に直列に設けられる半導体光源および定電流回路と、
前記入力端子の入力電圧が所定のしきい値電圧を超えると、前記定電流回路に流れる電流を遮断し、あるいは減少させるロードダンプ回路と、
を備え、
前記ロードダンプ回路は、
前記定電流回路と直列に設けられた第3トランジスタと、
前記入力電圧が前記しきい値電圧を超えると、前記第3トランジスタをオフし、またはオンの程度を弱める制御回路と、
を含むことを特徴とす
る車両用灯具。
【請求項6】
前記入力端子と前記接地端子の間に設けられる第2ツェナーダイオードをさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車両用灯具。
【請求項7】
入力端子および接地端子と、
前記入力端子と前記接地端子の間に直列に設けられる半導体光源および定電流回路と、
前記入力端子の入力電圧が所定のしきい値電圧を超えると、前記定電流回路に流れる電流を遮断し、あるいは減少させるロードダンプ回路と、
前記入力端子と前記接地端子の間に設けられる第2ツェナーダイオード
と、
を備えることを特徴とす
る車両用灯具。
【請求項8】
LEDソケットであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の車両用灯具。
【請求項9】
入力端子および接地端子と、
前記入力端子と前記接地端子の間に、駆動対象の半導体光源と直列に設けられる定電流回路と、
前記入力端子の入力電圧が所定のしきい値電圧を超えると、前記定電流回路に流れる電流を遮断し、あるいは減少させるロードダンプ回路と、
を備え、
前記定電流回路は、
直列に設けられる第1トランジスタおよび制限抵抗と、
前記制限抵抗の電圧降下が所定電圧に近づくように前記第1トランジスタの制御端子の電圧を調節するバイアス回路と、
を含み、
前記ロードダンプ回路は、
前記第1トランジスタの前記制御端子と接地の間に設けられる第2トランジスタと、
前記入力電圧が前記しきい値電圧を超えると、前記第2トランジスタをオンする制御回路と、
を含むことを特徴とす
る点灯回路。
【請求項10】
入力端子および接地端子と、
前記入力端子と前記接地端子の間に、駆動対象の半導体光源と直列に設けられる定電流回路と、
前記入力端子の入力電圧が所定のしきい値電圧を超えると、前記定電流回路に流れる電流を遮断し、あるいは減少させるロードダンプ回路と、
を備え、
前記ロードダンプ回路は、
前記定電流回路と直列に設けられる第3トランジスタと、
前記入力電圧が前記しきい値電圧を超えると、前記第3トランジスタをオフし、またはオンの程度を弱める制御回路と、
を備えることを特徴とす
る点灯回路。
【請求項11】
直列に接続される複数の発光素子を駆動する点灯回路であって、
入力端子と接地端子の間に、前記複数の発光素子と直列に設けられる第1定電流回路と、
前記入力端子と前記接地端子の間に、前記複数の発光素子の一部と直列に設けられる第2定電流回路と、
(i)前記入力端子の入力電圧が第1しきい値より低いとき、前記第1定電流回路をイネーブル、前記第2定電流回路をディセーブルし、(ii)前記入力電圧が第1しきい値より高く、第2しきい値より低いとき、前記第1定電流回路をイネーブル、前記第2定電流回路をディセーブルし、(iii)前記入力電圧が前記第2しきい値より高いとき、前記第1定電流回路をディセーブルし、または生成する電流を減少させ、前記第2定電流回路をディセーブルする制御回路と、
を備えることを特徴とする点灯回路。
【請求項12】
前記入力端子と接地端子の間に、前記複数の発光素子および前記第1定電流回路と直列に設けられる第1入力トランジスタと、
前記入力端子と前記接地端子の間に、前記複数の発光素子の前記一部および前記第2定電流回路と直列に設けられる第2入力トランジスタと、
をさらに備え、前記第1入力トランジスタのオン、オフに応じて、前記第1定電流回路のイネーブル、ディセーブルが制御され、前記第2入力トランジスタのオン、オフに応じて、前記第2定電流回路のイネーブル、ディセーブルが制御されることを特徴とする請求項
11に記載の点灯回路。
【請求項13】
前記第1定電流回路および前記第2定電流回路はそれぞれ、イネーブル端子を備え、前記イネーブル端子の状態に応じてイネーブル、ディセーブルが制御されることを特徴とする請求項
11に記載の点灯回路。
【請求項14】
前記制御回路は、前記入力電圧をしきい値電圧と比較するヒステリシスコンパレータを含み、前記第1定電流回路および前記第2定電流回路のイネーブル、ディセーブルは、前記ヒステリシスコンパレータの出力に応じて制御されることを特徴とする請求項
11から
13のいずれかに記載の点灯回路。
【請求項15】
請求項
9から
14のいずれかに記載の点灯回路を備えることを特徴とする車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などに用いられる灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用灯具に用いられる光源として、従来は電球が多く用いられてきたが、近年では、LED(発光ダイオード)などの半導体光源が広く採用されるようになっている。特に、従来の汎用的な電球タイプのように、断線時などの故障時に正常品との交換を可能とした半導体光源を、LEDソケットと称する。
【0003】
図1は、LEDソケットの回路図である。LEDソケット100Rの入力端子INには、点灯時にオンとなるスイッチ4を介して、バッテリ2からの電圧V
BAT(入力電圧V
IN)が供給され、接地端子GNDは接地される。LEDソケット100Rは、光源110と、定電流回路120Rを含む。
【0004】
光源110は、直列に接続される複数(3個)のLED112を含む。定電流回路120Rは、光源110に流れる電流ILEDを所定量に安定化し、一定の輝度で発光させる。LEDソケット100Rは安価であることが求められるため、定電流回路120Rは、スイッチング電源ではなく、簡素なリニア電流源が用いられる。
【0005】
定電流回路120Rは、トランジスタQ1,Q2、抵抗R1,R2を含む。トランジスタQ1,Q2のベースエミッタ間電圧をVBEとする。抵抗R1の両端間電圧は、トランジスタQ2のベースエミッタ間電圧と等しくなる。このとき、光源110、トランジスタQ1および抵抗R1を含むメイン経路に流れる電流ILEDは、以下の式(1)で表される。
ILED=VBE/R1 …(1)
VBEおよびR1は定数とみなせるから、光源110に流れる電流ILEDは一定となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2004-122912号公報
【文献】特開2016-197711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは
図1のLEDソケット100Rについて検討した結果、以下の課題を認識するに至った。
【0008】
光源110の電圧降下は3×Vfとなる。VfはLED112の順方向電圧である。トランジスタQ1の電圧降下VQ1(コレクタエミッタ間電圧)は、式(2)で表される。
VQ1=VIN-3Vf-VBE …(2)
【0009】
トランジスタQ1の消費電力Pは、式(3)で表される。これは100%の損失であって発熱の原因となる。
P=V
Q1×I
LED
=(V
IN-3Vf-V
BE)×I
LED …(3)
式(3)のうち、Vf,V
BE,I
LEDは定数であるが、入力電圧V
INはバッテリ電圧の変動に起因して変動する。つまり
図1のLEDソケット100Rでは、入力電圧V
INが高くなるにしたがい、トランジスタQ1の消費電力、言い換えれば発熱量が大きくなる。トランジスタQ1の消費電力が許容損失を超えると、トランジスタQ1の信頼性が損なわれる。したがって従来では、(i)トランジスタQ1として許容損失が大きな、したがってチップサイズが大きく高価な部品を選定したり、(ii)高性能なヒートシンクを取り付けるなどの放熱対策により許容損失を増大させるという対策が必要であり、回路の大型化およびコストアップの原因となっていた。
【0010】
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、灯具の小型化および/または低コスト化にある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のある態様は、車両用灯具に関する。車両用灯具は、入力端子および接地端子と、入力端子と接地端子の間に直列に設けられる半導体光源および定電流回路と、入力端子の入力電圧が所定のしきい値電圧を超えると、定電流回路に流れる電流を遮断し、あるいは減少させるロードダンプ回路と、を備える。
【0012】
この態様によると、入力端子の電圧が上昇して、定電流回路の両端間電圧が大きくなったときに、電流を遮断あるいは減少させることにより、定電流回路を構成するトランジスタの発熱を抑制できる。これにより、許容損失が小さい部品を選定することができ、あるいは放熱対策を簡素化でき、小型化、低コスト化を実現できる。
【0013】
定電流回路は、直列に設けられる第1トランジスタおよび制限抵抗と、制限抵抗の電圧降下が所定電圧に近づくように第1トランジスタの制御端子の電圧を調節するバイアス回路と、を含んでもよい。
【0014】
第1トランジスタの許容熱損失をPDIS、定電流回路が生成する電流をILED、半導体光源の順方向電圧をVLED、制限抵抗の抵抗値をRsとする。このとき、ロードダンプ回路のしきい値電圧VTHは、
VTH≦VLED+PDIS/ILED+Rs×ILED
となるように定めてもよい。
【0015】
ロードダンプ回路は、第1トランジスタの制御端子と接地の間に設けられる第2トランジスタと、入力電圧がしきい値電圧を超えると、第2トランジスタをオンする制御回路と、を含んでもよい。
【0016】
制御回路は、一端が入力端子と接続される第1ツェナーダイオードと、第1ツェナーダイオードの他端と第2トランジスタの制御端子の間に設けられる第1抵抗と、第2トランジスタの制御端子と接地端子の間に設けられる第2抵抗と、を含んでもよい。
【0017】
バイアス回路は、エミッタが接地され、ベースが第1トランジスタと制限抵抗の接続ノードと接続され、コレクタが第1トランジスタの制御端子と接続されるバイアストランジスタと、入力端子と第1トランジスタの制御端子の間に設けられるバイアス抵抗と、を含んでもよい。
【0018】
バイアス回路は、第1トランジスタと制限抵抗の接続ノードの電圧と、基準電圧と、を受け、出力が第1トランジスタの制御端子と接続されるエラーアンプを含んでもよい。
【0019】
ロードダンプ回路は、定電流回路と直列に設けられた第3トランジスタと、入力電圧がしきい値電圧を超えると、第3トランジスタをオフし、またはオンの程度を弱める制御回路と、を含んでもよい。
【0020】
車両用灯具は、入力端子および接地端子の間に設けられる第2ツェナーダイオードをさらに備えてもよい。
【0021】
車両用灯具は、LEDソケットであってもよい。
【0022】
本発明の別の態様は、点灯回路に関する。点灯回路は、入力端子および接地端子と、入力端子と接地端子の間に、駆動対象の半導体光源と直列に設けられる定電流回路と、入力端子の入力電圧が所定のしきい値電圧を超えると、定電流回路に流れる電流を遮断し、あるいは減少させるロードダンプ回路と、を備える。
【0023】
定電流回路は、直列に設けられる第1トランジスタおよび制限抵抗と、制限抵抗の電圧降下が所定電圧に近づくように第1トランジスタの制御端子の電圧を調節するバイアス回路と、を含んでもよい。ロードダンプ回路は、第1トランジスタの制御端子と接地の間に設けられる第2トランジスタと、入力電圧がしきい値電圧を超えると、第2トランジスタをオンする制御回路と、を含んでもよい。
【0024】
ロードダンプ回路は、定電流回路と直列に設けられる第3トランジスタと、入力電圧がしきい値電圧を超えると、第3トランジスタをオフし、またはオンの程度を弱める制御回路と、を備えてもよい。
【0025】
本発明の別の態様は、直列に接続される複数の発光素子を駆動する点灯回路に関する。点灯回路は、入力端子と接地端子の間に、複数の発光素子と直列に設けられる第1定電流回路と、入力端子と接地端子の間に、複数の発光素子の一部と直列に設けられる第2定電流回路と、(i)入力端子の入力電圧が第1しきい値より低いとき、第1定電流回路をオフ、第2定電流回路をオンし、(ii)入力電圧が第1しきい値より高く、第2しきい値より低いとき、第1定電流回路をイネーブル、第2定電流回路をディセーブルし、(iii)入力電圧が第2しきい値より高いとき、第1定電流回路をディセーブルし、または生成する電流を減少させ、第2定電流回路をディセーブルする制御回路と、を備える。
【0026】
点灯回路は、入力端子と接地端子の間に、複数の発光素子および第1定電流回路と直列に設けられる第1入力トランジスタと、入力端子と接地端子の間に、複数の発光素子の一部および第2定電流回路と直列に設けられる第2入力トランジスタと、をさらに備えてもよい。第1入力トランジスタのオン、オフに応じて、第1定電流回路のイネーブル、ディセーブルが制御され、第2入力トランジスタのオン、オフに応じて、第2定電流回路のイネーブル、ディセーブルが制御されてもよい。
【0027】
第1定電流回路および第2定電流回路はそれぞれ、イネーブル端子を備え、イネーブル端子の状態に応じてイネーブル、ディセーブルが制御されてもよい。
【0028】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0029】
本発明のある態様によれば、車両用灯具を小型化でき、および/または低コスト化できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図2】実施の形態1に係る車両用灯具の回路図である。
【
図3】
図2の車両用灯具の動作を説明する図である。
【
図4】実施例1.1に係る車両用灯具の回路図である。
【
図5】
図4の車両用灯具の動作を説明する図である。
【
図6】実施例1.2に係る車両用灯具の回路図である。
【
図7】実施の形態2に係る車両用灯具の回路図である。
【
図8】実施例2.1に係る車両用灯具の回路図である。
【
図9】実施例2.2に係る車両用灯具の回路図である。
【
図10】実施例2.3に係る車両用灯具の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0032】
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0033】
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0034】
また本明細書において、電圧信号、電流信号などの電気信号、あるいは抵抗、キャパシタなどの回路素子に付された符号は、必要に応じてそれぞれの電圧値、電流値、あるいは抵抗値、容量値を表すものとする。
【0035】
図2は、実施の形態1に係る車両用灯具200の回路図である。車両用灯具200には、スイッチ4を介してバッテリ2からの直流電圧(入力電圧)V
INが供給される。
【0036】
車両用灯具200は、半導体光源210、定電流回路220、ロードダンプ回路230を備える。車両用灯具200のうち、半導体光源210を除く部分(定電流回路220およびロードダンプ回路230)を点灯回路とも称する。半導体光源210は、直列に接続される複数n個(n≧2)の発光素子212を含む。
図2にはn=3の場合が示される。発光素子212はたとえばLEDが好適であるが、その限りでなく、LD(レーザダイオード)や有機EL素子などを採用してもよい。
【0037】
車両用灯具200の好適な一態様は、半導体光源210、定電流回路220およびロードダンプ回路230が1パッケージに収容されたLEDソケットであり、図示しないランプボディに着脱可能な形状を有する。LEDソケットは、長寿命化はもちろんのこと、消耗品であるが故に低コスト化が強く求められる。
【0038】
半導体光源210および定電流回路220は、入力端子INと接地端子GNDの間に直列に設けられる。定電流回路220は、半導体光源210に流れる電流ILEDを所定の目標量IREFに安定化し、一定の輝度で発光させる。
【0039】
ロードダンプ回路230は、入力端子INの入力電圧VINが所定のしきい値電圧VT
Hを超えると、定電流回路220に流れる電流ILEDを遮断し、あるいは目標量IRE
Fよりも減少させる。
【0040】
以上が車両用灯具200の構成である。続いてその動作を説明する。
図3は、
図2の車両用灯具200の動作を説明する図である。V
LEDは半導体光源210の電圧降下であり、V
CSは定電流回路220の両端間電圧(電圧降下)である。
【0041】
入力電圧VINがしきい値電圧VTHより低いとき、半導体光源210には、所定の目標量IREFに安定化された駆動電流ILEDが流れる。このとき、半導体光源210の電圧降下VLEDは3×Vfであり、定電流回路220の電圧降下VCSはVIN-VL
ED=VIN-3×Vfとなる。
【0042】
入力電圧VINが上昇するにしたがい、定電流回路220の電圧降下VCSは増大していく。したがって、定電流回路220の消費電力VCS×ILEDも増大していく。
【0043】
入力電圧VINがしきい値VTHを超えると、ロードダンプ回路230によって駆動電流ILEDが遮断される。これにより半導体光源210の電圧降下VLEDはゼロとなり、定電流回路220の両端間電圧VCSは、入力電圧VINまで増大する。このときの定電流回路220の消費電力はVCS×ILED=VIN×0=0Wとなり、定電流回路220の発熱が抑制される。
【0044】
以上が車両用灯具200の動作である。この車両用灯具200によれば、定電流回路220の両端間電圧VCSが大きくなったときに、駆動電流ILEDを遮断あるいは減少させることにより、定電流回路220を構成するトランジスタの発熱を抑制できる。これにより、許容損失が小さい部品を選定することができ、あるいは放熱対策を簡素化でき、小型化、低コスト化を実現できる。
【0045】
本発明は、
図2のブロック図や断面図として把握され、あるいは上述の説明から導かれるさまざまな装置、方法に及ぶものであり、特定の構成に限定されるものではない。以下、本発明の範囲を狭めるためではなく、発明の本質や動作の理解を助け、またそれらを明確化するために、より具体的な構成例や実施例を説明する。
【0046】
(実施例1.1)
図4は、実施例1.1に係る車両用灯具200Aの回路図である。定電流回路220は、直列に接続されるシリーズトランジスタ(第1トランジスタ)Qsrおよび制限抵抗Rsを含む。本実施例においてシリーズトランジスタQsrはNPN型バイポーラトランジスタである。バイアス回路222Aは、制限抵抗Rsの電圧降下Vsが所定電圧に近づくようにシリーズトランジスタQsrの制御端子(ベース)の電圧を調節する。
【0047】
バイアス回路222Aは、バイアストランジスタQbおよびバイアス抵抗Rbを含む。バイアス抵抗Rbは、入力端子INとシリーズトランジスタQsrのベースの間に設けられる。バイアストランジスタQbはNPN型バイポーラトランジスタであり、エミッタが接地され、ベースがシリーズトランジスタQsrと抵抗Rsの接続ノードN1と接続され、コレクタがシリーズトランジスタQsrのベースと接続される。
【0048】
このバイアス回路222Aによれば、ノードN1の電位は、バイアストランジスタQbのベースエミッタ間電圧Vbeに近づくように帰還がかかり、駆動電流ILEDは、目標量IREF=Vbe/Rsに安定化される。
【0049】
ロードダンプ回路230は、シャントトランジスタ(第2トランジスタ)Qsnおよび制御回路232を含む。シャントトランジスタQsnは、NPN型バイポーラトランジスタであり、シリーズトランジスタQsrの制御端子(ベース)と接地の間に設けられる。制御回路232は、入力電圧VINがしきい値電圧VTHを超えると、シャントトランジスタQsnをオン(導通)する。シャントトランジスタQsnがオンすると、シリーズトランジスタQsrのベース電圧が低下し、シリーズトランジスタQsrがオフとなる。これにより、駆動電流ILEDが遮断する。
【0050】
制御回路232は、第1ツェナーダイオードZD1、第1抵抗R1、第2抵抗R2を含む。第1ツェナーダイオードZD1の一端(カソード)は、入力端子INと接続される。第1抵抗R1は、第1ツェナーダイオードZD1の他端(アノード)とシャントトランジスタQsnの制御端子(ベース)の間に設けられる。第2抵抗R2は、シャントトランジスタQsnの制御端子(ベース)と接地端子GNDの間に設けられる。
【0051】
第1ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧をVZD1とする。シャントトランジスタQsnのベースのノードN2の電圧をVN2とする。VN2=(VIN-VZD1)×R2/(R1+R2)である。シャントトランジスタQsnがオンする条件は、VN2>Vbeであるから、
VIN>Vbe×(R1+R2)/R2+VZD1
のとき、シャントトランジスタQsnがオンする。つまり、上式の右辺がロードダンプ回路230のしきい値電圧VTHとなる。
VTH=Vbe×(R1+R2)/R2+VZD1
【0052】
車両用灯具200Aはさらに、入力端子INと接地端子GNDの間に設けられた第2ツェナーダイオードZD2を備える。
【0053】
以上が車両用灯具200Aの構成である。続いてその動作を説明する。
図5は、
図4の車両用灯具200Aの動作を説明する図である。V
LEDは半導体光源210の電圧降下であり、VceはシリーズトランジスタQsrの両端間電圧(コレクタエミッタ間電圧)であり、Rs×I
LEDは制限抵抗Rsの電圧降下である。
【0054】
入力電圧VINがしきい値電圧VTHより低いとき、半導体光源210には、所定の目標量IREFに安定化された駆動電流ILEDが流れる。このとき、半導体光源210の電圧降下VLEDは3×Vfであり、シリーズトランジスタQsrのコレクタエミッタ間電圧Vceは、VIN-VLED-Rs×ILEDである。
【0055】
入力電圧VINが上昇するにしたがい、シリーズトランジスタQsrのコレクタエミッタ間電圧Vceは増大していく。したがって、シリーズトランジスタQsrの消費電力Vce×ILEDも増大していく。
【0056】
入力電圧VINがしきい値VTHを超えると、ロードダンプ回路230によって駆動電流ILEDが遮断される。これにより半導体光源210の電圧降下VLEDおよび制限抵抗Rsの電圧降下はゼロとなり、シリーズトランジスタQsrの両端間電圧Vceは入力電圧VINまで増大する。このときのシリーズトランジスタQsrの消費電力はVce×ILED=VIN×0=0Wとなり、発熱が抑制される。
【0057】
入力電圧VINがさらに増大すると、第2ツェナーダイオードZD2によってクランプされる。これにより、シリーズトランジスタQsrのコレクタエミッタ間電圧Vceが、その耐圧を超えるのを防止できる。
【0058】
以上が車両用灯具200Aの動作である。この車両用灯具200Aによれば、定電流回路220の両端間電圧VCS(=Vce+Rs×ILED)が大きくなったときに、シリーズトランジスタQsrの消費電力(Vce×ILED)がその許容損失を超える前に、駆動電流ILEDを遮断あるいは減少させることにより、シリーズトランジスタQsrの発熱を抑制できる。これにより、許容損失が小さい部品を選定することができ、あるいは放熱対策を簡素化でき、小型化、低コスト化を実現できる。
【0059】
シリーズトランジスタQsrの許容損失をPDISとするとき、しきい値電圧VTHは以下の範囲で定めればよい。
VTH≦VLED+PDIS/ILED+Rs×ILED
【0060】
図6は、実施例1.2に係る車両用灯具200Bの回路図である。
図6と
図4を対比すると、定電流回路220の構成が異なっている。具体的は、
図6のバイアス回路222はエラーアンプEA1を含む。エラーアンプEA1は、シリーズトランジスタQsrと制限抵抗Rsの接続ノードN1の電圧(Rs×I
LED)と、基準電圧V
REFと、を受け、出力がシリーズトランジスタQsrの制御端子(ベース)と接続される。この構成では、駆動電流I
LEDの目標値I
REFは、以下の式で与えられる。
I
REF=V
REF/Rs
【0061】
(実施の形態2)
図7は、実施の形態2に係る車両用灯具200Cの回路図である。ロードダンプ回路230Cは、入力トランジスタ(第3トランジスタ)M3と、制御回路232を備える。入力トランジスタM3は、定電流回路220と直列に設けられる。制御回路232は、入力電圧V
INがしきい値電圧V
THを超えると、第3トランジスタM3をオフし、またはオンの程度を弱める。
【0062】
この構成によっても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0063】
図8は、実施例2.1に係る車両用灯具200Dの回路図である。点灯回路240Dは、第1定電流回路220_1、第2定電流回路220_2、切替回路250、逆接防止用のダイオードD20を備える。
【0064】
半導体光源210は直列に接続された複数のLED212A~212Cを含む。この例ではLEDは三個であるが、2個でもよいし、3個より多くてもよい。第1定電流回路220_1は、半導体光源210全体(すなわち3個のLED212A~212C全部)に駆動電流Id1を供給する。第2定電流回路220_2は、半導体光源210の一部(この例では、2個のLED212B~212C)に駆動電流Id2を供給する。駆動電流Id2が流れる半導体光源210の個数は、1個でもよいし、3個以上でもよい。
【0065】
切替回路250は、第1入力トランジスタSW1、第2入力トランジスタSW2、制御回路252を含む。制御回路252は、入力電圧VINが、3個のLED212A~212Cを駆動できる程度に高い状態(VIN>VTH1)では、第1入力トランジスタSW1をオン、第2入力トランジスタSW2をオフとなる。第1しきい値VTH1は、VTH
1>3×Vf+Vfとなるように定められる。VIN>VTH1のとき、第1定電流回路220_1がイネーブル(オン)となり、3個のLED212A~212Cに駆動電流Id1が供給される。
【0066】
制御回路252は、入力電圧VINが低下し、第1しきい値VTH1を下回ると、第1入力トランジスタSW1をオフ、第2入力トランジスタSW2をオンする。これにより、第2定電流回路220_2がイネーブルとなり、2個のLED212B、212Cに駆動電流Id2が供給される。
【0067】
図8の構成において、入力電圧V
INが高い状態において、第1入力トランジスタSW1をオンし続けると、入力電圧V
INが高くなりすぎた場合に、点灯回路240Dの消費電力は、(V
IN-V
F1)×Id1となり、点灯回路240Dの発熱が大きくなる。この実施例では、第1入力トランジスタSW1は、
図7の入力トランジスタM3の機能を兼ねている。つまり制御回路252は、入力電圧V
INが、ロードダンプのしきい値(第2しきい値V
TH2、V
TH2>V
TH1)を超えると、第1入力トランジスタSW1をオフし、あるいはオンの程度を弱める。
【0068】
制御回路252は、ツェナーダイオードZD1,ZD2,トランジスタQ20~Q23、抵抗R21~R26を含む。
【0069】
制御回路252のうち、回路素子ZD1,R22,R23,Q20,R21によって、VINとVTH1が比較される。VIN<VTH1のとき、ツェナーダイオードZD1は導通せず、トランジスタQ20のベース電圧はローであり、トランジスタQ20はオフであり、第1入力トランジスタSW1のゲートは、抵抗R21により入力電圧にプルアップされ、第1入力トランジスタSW1がオフとなる。このとき、トランジスタQ21はオンとなり、第2入力トランジスタSW2のゲートがプルダウンされ、第2入力トランジスタSW2がオンとなる。
【0070】
VIN>VTH1のとき、ツェナーダイオードZD1が導通し、トランジスタQ20のベースに電流が流れ、トランジスタQ20がオンとなり、第1入力トランジスタSW1のゲートがプルダウンされる。これにより第1入力トランジスタSW1がオンとなる。このとき、トランジスタQ21はオフとなり、第2入力トランジスタSW2のゲートが抵抗R24によりプルアップされ、第2入力トランジスタSW2がオフとなる。
【0071】
回路素子ZD2、R25,R25,Q22によって、VINとVTH2が比較される。VIN<VTH2のとき、ツェナーダイオードZD2は導通せず、トランジスタQ22はオフであり、このときの動作は、上述した通りである。
【0072】
VIN>VTH2となると、ツェナーダイオードZD2が導通し、トランジスタQ22がオンとなる。そうすると、トランジスタQ20のベース電流が減少し、第1入力トランジスタSW1のゲート電圧が上昇し、そのオンの程度が弱まり、最終的にオフとなる。
【0073】
VIN>VTH2のときに、トランジスタQ21がオンとなって、第2入力トランジスタSW2がオンとなるのを防止する必要がある。そのため、トランジスタQ23、R27が設けられる。VIN>VTH2のときには、トランジスタQ23はオンとなり、トランジスタQ21のオフを維持できる。
【0074】
図9は、実施例2.2に係る車両用灯具200Eの回路図である。第1定電流回路220_1、第2定電流回路220_2はイネーブル端子ENを備え、切替回路250は、入力電圧V
INをしきい値電圧V
TH1,V
TH2と比較し、比較結果にもとづいて、第1定電流回路220_1、第2定電流回路220_2のイネーブル端子ENの状態を制御する。
【0075】
図10は、実施例2.3に係る車両用灯具200Fの回路図である。切替回路250Fは、ヒステリシスコンパレータ254、インバータ256、抵抗分圧回路R31,R32を含む。抵抗分圧回路R31,R32は、入力電圧V
INを分圧する。ヒステリシスコンパレータ254は、分圧後の入力電圧V
INをしきい値電圧V
REFと比較する。インバータ256は、ヒステリシスコンパレータ254の出力を反転する。2つの定電流回路220_1,220_2は、ヒステリシスコンパレータ254の出力とインバータ256の出力に応じて相補的に動作する。
【0076】
図11は、
図10の車両用灯具200Fの動作を説明する図である。入力電圧V
INの変動幅が、ヒステリシス幅V
hysより小さければ、LEDの光量が急激に変わらないため、ランプのちらつきを抑制できる。
【0077】
図12は、
図10の車両用灯具の具体的な回路図である。定電流回路220_1,220_2は同様に構成され、シリーズトランジスタQsr、制限抵抗Rs、ゲート抵抗Rg,エラーアンプEA、トランジスタQ41,Q42、抵抗R41~R44を含む。この定電流回路220のENピンは、アクティブローである。シリーズトランジスタQsr、制限抵抗Rs、エラーアンプEAは、
図6の定電流回路220を天地反転した構成である。
【0078】
定電流回路220のイネーブル、ディセーブルの制御のために、トランジスタQ41,Q42,抵抗R41~R44が追加されている。イネーブルピンにハイが入力されると、トランジスタQ41がオン、トランジスタQ42がオンとなり、トランジスタQsrがオフし、定電流回路220がディセーブルとなる。
【0079】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
【0080】
(変形例1)
ロードダンプ回路230の制御回路232を、電圧コンパレータで構成してもよい。
【0081】
(変形例2)
実施の形態では、シリーズトランジスタQsrのベースと接地の間に、シャントトランジスタQsnを設けたがその限りでない。シャントトランジスタQsnに代えて、シリーズトランジスタQsrと直列に、トランジスタ(スイッチ)を挿入し、入力電圧VINがしきい値電圧VTHを超えたときに、このトランジスタをオフしてもよい。
【0082】
(変形例3)
実施の形態では、トランジスタがバイポーラトランジスタの場合を説明したが、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)に置換してもよい。この場合、ベース、コレクタ、エミッタを、ゲート、ドレイン、ソースと読み替えればよい。またNPN型(Nチャンネル)をPNP型(Pチャンネル)に置換してもよい。
【0083】
(変形例4)
実施の形態では、半導体光源210を高電位側に設け、定電流回路220を電流シンク型で構成したがその限りでなく、それらを入れ替えて天地反転し、定電流回路220を電流ソース型で構成してもよい。
【0084】
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、自動車などに用いられる灯具に関する。
【符号の説明】
【0086】
2 バッテリ
4 スイッチ
200 車両用灯具
IN 入力端子
GND 接地端子
210 半導体光源
212 LED
220 定電流回路
Qsr シリーズトランジスタ
Rs 制限抵抗
222 バイアス回路
Qb バイアストランジスタ
Rb バイアス抵抗
230 ロードダンプ回路
Qsn シャントトランジスタ
232 制御回路
ZD1 第1ツェナーダイオード
R1 第1抵抗
R2 第2抵抗
ZD2 第2ツェナーダイオード
EA1 エラーアンプ