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特許7393434エアロゾル生成システム用の装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】エアロゾル生成システム用の装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/465 20200101AFI20231129BHJP
   A24F 40/51 20200101ALI20231129BHJP
   A24F 40/57 20200101ALI20231129BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/51
A24F40/57
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021554590
(86)(22)【出願日】2020-03-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-06
(86)【国際出願番号】 EP2020056224
(87)【国際公開番号】W WO2020182734
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-11-01
(31)【優先権主張番号】62/816,291
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ブランディノ, トーマス ポール
(72)【発明者】
【氏名】ハリデー, エドワード ジョセフ
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-529324(JP,A)
【文献】特表2016-525341(JP,A)
【文献】特表2016-534730(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104095291(CN,A)
【文献】国際公開第2018/073376(WO,A1)
【文献】中国実用新案第207766584(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/465
A24F 40/51
A24F 40/57
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成システム用の装置であって、
エアロゾル生成材料を加熱し、加熱することによりエアロゾルを生成するために、サセプタ構成体を誘導加熱するための誘導素子と、
使用時に、前記サセプタ構成体を前記誘導素子から熱的に絶縁するために、前記誘導素子と前記サセプタ構成体との間に配置された絶縁部材と、
使用時に前記絶縁部材によって前記サセプタ構成体から絶縁された前記システム内の位置で温度を測定するための温度センサと、
制御構成体であって、前記温度センサによって測定された温度を監視し、前記温度センサによって測定された温度に基づいて、前記サセプタ構成体が過熱していることを前記制御構成体が決定した場合に制御動作をとるように構成された制御構成体と
を備える装置。
【請求項2】
前記制御構成体が、前記温度センサによって測定された温度が閾温度値以上かどうかを判定することによって前記サセプタ構成体が過熱していることを決定するように構成された、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
使用時に、前記絶縁部材が前記サセプタ構成体を少なくとも部分的に囲む、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記絶縁部材が、使用時に前記サセプタ構成体を囲む管状部材である、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記温度センサが、前記絶縁部材の外面の温度又はその近くの温度を測定するように配置された、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記絶縁部材がポリエーテルエーテルケトン製である、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記誘導素子が第1のインダクタコイルであり、前記第1のインダクタコイルが前記絶縁部材を囲む、請求項3~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のインダクタコイルが前記絶縁部材の半径方向外向きの表面と接触しており、前記絶縁部材が前記第1のインダクタコイルを完全に、又は部分的に支持する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記サセプタ構成体を加熱するために第2のインダクタコイルをさらに備え、前記第2のインダクタコイルが前記絶縁部材を囲み、前記絶縁部材の半径方向外向きの表面と接触しており、前記絶縁部材が前記第2のインダクタコイルを完全に、又は部分的に支持し、前記第1のインダクタコイル、前記第2のインダクタコイル、及び前記絶縁部材が、使用時に、前記サセプタ構成体の中央長手方向軸線の周りに互いに同心に配置された、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記閾温度値が90℃~180℃である、請求項2又は請求項2に従属する請求項3~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記閾温度値が126℃である、請求項2又は請求項2に従属する請求項3~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記制御構成体がとるように構成された前記制御動作が、前記誘導素子への電力の供給を止めることによって前記誘導素子に前記サセプタ構成体を加熱することを止めさせること、又は、前記サセプタ構成体を加熱するための前記誘導素子への電力の供給を低減することを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記サセプタ構成体が第1の加熱領域及び第2の加熱領域を備え、前記誘導素子が前記第1の加熱領域を加熱するための第1の誘導素子であり、前記装置が前記第2の加熱領域を加熱するための第2の誘導素子をさらに備え、前記第2の誘導素子が、前記絶縁部材によって前記サセプタ構成体から絶縁されている、請求項1~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記第1の誘導素子及び前記第2の誘導素子が、前記第1の加熱領域及び前記第2の加熱領域の両方を同時に、前記エアロゾル生成材料を加熱してエアロゾルを発生させるための温度に保つように動作可能であるように構成された、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記絶縁部材によって前記サセプタ構成体から絶縁された所定の位置であって、エアロゾルを生成するために前記システムの使用中、前記絶縁部材によって前記サセプタ構成体から絶縁された前記システムの複数の位置のうちの最も高温になる可能性がある位置であると予め決められた所定の位置に前記温度センサが配置された、請求項1~14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記所定の位置が、エアロゾルを生成するために前記システムの使用中、前記絶縁部材の表面の最も高温の位置である、請求項5に従属するときの請求項15に記載の装置。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の装置を備え、使用時に、使用者によって吸引されるエアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル生成デバイス。
【請求項18】
請求項17に記載のエアロゾル生成デバイスと、使用時に前記デバイスによって加熱され、加熱することによりエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成材料を備える物品とを具備するエアロゾル生成システム。
【請求項19】
前記エアロゾル生成材料がタバコ材料を含む、請求項18に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項20】
使用者によって吸引されるエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成システム用の装置であって、
前記システムがエアロゾルを生成するために使用されているときに、エアロゾル生成材料を加熱し、加熱することによりエアロゾルを生成するように構成されたサセプタ構成体から誘導素子を熱的に絶縁するための絶縁部材であって、前記誘導素子が前記サセプタ構成体を加熱するためのものである、絶縁部材と、
前記システムがエアロゾルを生成するために使用されているときに、前記絶縁部材によって前記サセプタ構成体から絶縁された前記システム内の位置で温度を測定するための温度センサであって、前記システムの前記位置の温度の測定値を制御構成体に提供して、前記制御構成体が、前記サセプタ構成体が過熱しているかどうかを判定することを可能にし、前記サセプタ構成体が過熱していると前記制御構成体が決定した場合、制御動作をとることを可能にするように構成された温度センサと、
を備える装置。
【請求項21】
エアロゾル生成デバイスの制御構成体のための方法であって、
前記エアロゾル生成デバイスが、
エアロゾル生成材料を加熱し、加熱することによりエアロゾルを生成するために、サセプタ構成体を誘導加熱するための誘導素子と、
前記サセプタ構成体を前記誘導素子から熱的に絶縁するために、使用時に、前記誘導素子と前記サセプタ構成体との間に配置された絶縁部材と、
使用時に前記絶縁部材によって前記サセプタ構成体から絶縁された前記エアロゾル生成デバイス内の位置で温度を測定するための温度センサと、
前記制御構成体と、
を備えており、
前記方法が、
前記温度センサによって測定された温度を監視するステップと、
前記温度センサによって測定された温度に基づいて、前記サセプタ構成体が過熱していることを前記制御構成体が決定した場合に制御動作をとるステップと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエアロゾル生成システム用の装置に関する。
【背景】
【0002】
紙巻タバコ、葉巻タバコなどの喫煙品は、使用時にタバコを燃焼させてタバコの煙を生じさせる。燃焼させずに化合物を放出する製品を作り出すことによって、タバコを燃焼させるこれらの品の代替品を提供する試みがなされている。このような製品の例としては、材料を燃焼させるのではなく加熱することによって化合物を放出する加熱デバイスがある。この材料は、例えば、タバコや他の非タバコ製品であることがあり、これらは、ニコチンを含むことも含まないこともある。
【概要】
【0003】
本開示の第1の態様によれば、エアロゾル生成システム用の装置が提供され、本装置は、エアロゾル生成材料を加熱し、加熱することによりエアロゾルを生成するために、サセプタ構成体を誘導加熱するための誘導素子と、使用時に、サセプタ構成体を誘導素子から熱的に絶縁するために、誘導素子とサセプタ構成体との間に配置された絶縁部材と、使用時に絶縁部材によってサセプタ構成体から絶縁されたシステム内の位置で温度を測定するための温度センサと、制御構成体であって、温度センサによって測定された温度を監視し、温度センサによって測定された温度に基づいて、サセプタ構成体が過熱していることを制御構成体が決定した場合に制御動作をとるように構成された制御構成体とを備える。
【0004】
制御構成体は、温度センサによって測定された温度が閾温度値以上かどうかを判定することによってサセプタ構成体が過熱していることを決定するように構成されてもよい。
【0005】
使用時に、絶縁部材はサセプタ構成体を少なくとも部分的に囲んでもよい。
【0006】
絶縁部材は、使用時にサセプタを囲む管状部材であってもよい。
【0007】
絶縁部材はポリエーテルエーテルケトン製であってもよい。
【0008】
誘導素子は第1のインダクタコイルであってもよく、第1のインダクタコイルは絶縁部材を囲んでもよい。
【0009】
温度センサは、絶縁部材の外面の温度又はその近くの温度を測定するように配置されてもよい。
【0010】
第1のインダクタコイルは絶縁部材の半径方向外向きの表面と接触していてもよく、絶縁部材は第1のインダクタコイルを完全に、又は部分的に支持してもよい。
【0011】
誘導加熱回路は、サセプタ構成体を加熱するために第2のインダクタコイルを備えてもよく、第2のインダクタコイルは絶縁部材を囲み、絶縁部材の半径方向外向きの表面と接触していてもよく、絶縁部材は第2のインダクタコイルを完全に、又は部分的に支持してもよく、第1のインダクタコイル、第2のインダクタコイル、及び絶縁部材は、使用時に、サセプタ構成体の中央長手方向軸線の周りに互いに同心に配置されてもよい。
【0012】
所定の閾温度値は90℃~180℃であってもよい。
【0013】
所定の閾温度値はおよそ126℃であってもよい。
【0014】
制御構成体がとるように構成された制御動作は、誘導素子への電力の供給を止めることによって誘導素子にサセプタを加熱することを止めさせること、又は、サセプタを加熱するための誘導素子への電力の供給を低減することを含んでもよい。
【0015】
サセプタ構成体は第1の加熱領域及び第2の加熱領域を備えてもよく、誘導素子は第1の加熱領域を加熱するための第1の誘導素子であってもよく、本装置は第2の加熱領域を加熱するための第2の誘導素子をさらに備えてもよく、第2の誘導素子はまた、絶縁部材によってサセプタ構成体から絶縁されてもよい。
【0016】
第1の誘導素子及び第2の誘導素子は、第1の加熱領域及び第2の加熱領域の両方を同時に、エアロゾル生成材料を加熱してエアロゾルを発生させるための温度に保つように動作可能であるように構成されてもよい。
【0017】
絶縁部材によってサセプタから絶縁された所定の位置であって、エアロゾルを生成するためにシステムの使用中、絶縁部材によってサセプタから絶縁されたシステムの複数の位置のうちの最も高温になる可能性がある位置であると予め決められた所定の位置に温度センサは配置されてもよい。
【0018】
所定の位置は、エアロゾルを生成するためにシステムの使用中、絶縁部材の表面の最も高温の位置であってもよい。
【0019】
本開示の第2の態様によれば、本開示の第1の態様による装置を備え、使用時に、使用者によって吸引されるエアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル生成デバイスが提供される。
【0020】
本開示の第3の態様によれば、第2の態様によるエアロゾル生成デバイスと、使用時にデバイスによって加熱され、加熱することによりエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成材料を備える物品とを具備するエアロゾル生成システムが提供される。
【0021】
エアロゾル生成材料はタバコ材料を含んでもよい。
【0022】
本開示の第4の態様によれば、使用者によって吸引されるエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成システム用の装置が提供され、本装置は、システムがエアロゾルを生成するために使用されているときに、エアロゾル生成材料を加熱し、加熱することによりエアロゾルを生成するように構成されたサセプタ構成体から誘導素子を絶縁するための絶縁部材であって、誘導素子がサセプタ構成体を加熱するためのものである、絶縁部材と、システムがエアロゾルを生成するために使用されているときに、絶縁部材によってサセプタ構成体から絶縁されたシステム内の位置で温度を測定するための温度センサであって、システムのその位置の温度の測定値を制御構成体に提供して、制御構成体が、サセプタ構成体が過熱しているかどうかを判定することを可能にし、サセプタ構成体が過熱していると制御構成体が決定した場合、制御動作をとることを可能にするように構成された温度センサとを備える。
【0023】
本開示の第5の態様によれば、エアロゾル生成デバイス用の制御構成体のための方法が提供され、本装置は、エアロゾル生成材料を加熱し、加熱することによりエアロゾルを生成するために、サセプタ構成体を誘導加熱するための誘導素子と、サセプタ構成体を誘導素子から熱的に絶縁するために、使用時に、誘導素子とサセプタ構成体との間に配置された絶縁部材と、使用時に絶縁部材によってサセプタ構成体から絶縁されたシステム内の位置で温度を測定するための温度センサと、制御構成体とを備え、本方法は、温度センサによって測定された温度を監視するステップと、温度センサによって測定された温度に基づいて、サセプタ構成体が過熱していることを制御構成体が決定した場合に制御動作をとるステップとを含む。
【0024】
本開示の別の態様によれば、エアロゾル生成材料を加熱し、加熱することによりエアロゾルを生成するために、サセプタ構成体を誘導加熱するための1つ又は複数の誘導素子と、サセプタ構成体を誘導素子から熱的に絶縁するために、使用時に、誘導素子とサセプタ構成体との間に配置された絶縁部材と、誘導素子のうちの1つ又は複数の温度を示す特性を決定し、決定された特性に基づいて、サセプタ構成体が過熱していると制御構成体が決定した場合、制御動作をとるように構成された制御構成体とを備えるエアロゾル生成システム用の装置が提供される。
【0025】
決定された特性は、誘導素子のうちの1つの電気抵抗であってもよい。誘導素子のうちの1つの電気抵抗が所定の閾値を超えた場合、制御構成体は、サセプタ構成体が過熱していることを決定するように構成されてもよい。本装置は2つの誘導素子を備えてもよい。2つの誘導素子のうちのどちらかの電気抵抗が所定の閾値を超えた場合、制御構成体は、サセプタ構成体が過熱していることを決定するように構成されてもよい。1つ又は複数の誘導加熱素子はそれぞれインダクタコイルを備えてもよい。インダクタコイルはリッツワイヤを巻いたものであってもよい。
【0026】
本開示の別の態様では、エアロゾル生成システム用の装置が提供され、本システムは、使用時に、エアロゾル生成材料を加熱し、加熱することにより、エアロゾル流路に沿って流れて使用者によって吸引されるエアロゾルを生成するように構成され、本システムは、エアロゾル流路の外側のシステムの所与の位置で温度を測定するための温度センサを備え、所与の位置は、システムがエアロゾルを生成するために使用されているときに、エアロゾル流路の外側のシステムの最も高温の位置であるように予め決定される。
【0027】
本システムは、使用時に、エアロゾル流路の外側のシステムの位置からエアロゾル流路を熱的に絶縁する絶縁部材を備え、所与の位置は、システムがエアロゾルを生成するために使用されているときに、エアロゾル流路から絶縁された所与の位置のうちの最も高温の位置であるように予め決定されてもよい。
【0028】
温度センサが配置される所与の位置は、エアロゾル流路の外側で、絶縁部材によってエアロゾル流路から絶縁することができる、システムの他の位置よりも高温に達するように予想されるシステム内の位置であるように予め決定されてもよい。例えば、この予め決められた位置は、絶縁部材によってサセプタから絶縁されてもよく、絶縁部材によってサセプタから絶縁されたシステムの複数の位置のうちの最も高温になる可能性がある位置である所定の位置であってもよい。デバイスの制御構成体は、温度センサが所定の値を超える温度を検知した場合、エアロゾル生成材料を加熱するために供給される電力を止める又は低減するなど、制御動作をとるように構成されてもよい。所与の位置は、エアロゾル流路の外側のシステム内の位置で温度を決定するためにシステムを実証的に試験することによって予め決定されてもよい。所与の位置は、システムの使用時のエアロゾル流路の外側のシステム内の位置の予想される温度をモデル化することによって予め決定されてもよい。いくつかの例では、所与の位置は、システムの加熱構成体が過熱しているときに、システムの他の位置に比べて最も高温に達するように予想されるエアロゾル流路の外側の位置として予め決定されてもよい。
【0029】
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面を参照して単なる例として挙げる本発明の好ましい実施形態の以下の説明から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、エアロゾル生成デバイスの例の前面図である。
図2図2は、外側カバーを外した、図1のエアロゾル生成デバイスの前面図である。
図3図3は、図1のエアロゾル生成デバイスの断面図である。
図4図4は、図2のエアロゾル生成デバイスの分解図である。
図5A図5Aは、エアロゾル生成デバイス内の加熱アセンブリの断面図である。
図5B図5Bは、図5Aの加熱アセンブリの一部分の拡大図である。
図6図6は、外側カバーを外したエアロゾル生成デバイスの裏面図である。
図7図7は、例示的なエアロゾル生成デバイスを制御する例示的な方法のフローチャートである。
図8図8は、エアロゾル生成デバイス用の例示的な制御手段の態様の概略図である。
【詳細な説明】
【0031】
本明細書では、用語「エアロゾル生成材料」は、加熱すると、典型的にはエアロゾルの形態の揮発成分を供する材料を含む。エアロゾル生成材料は任意のタバコ含有材料を含み、例えば、タバコ自体、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含んでもよい。エアロゾル生成材料はまた、他の非タバコ製品を含んでもよく、非タバコ製品は、製品によってニコチンを含んでもよいし、含まなくてもよい。エアロゾル生成材料は、例えば、固体、液体、ゲル、又は蝋などの形態であってもよい。エアロゾル生成材料はまた、例えば、材料を組み合わせたもの、又はブレンドしたものでもよい。エアロゾル生成材料はまた、「喫煙材」としても知られている場合がある。
【0032】
典型的には、エアロゾル生成材料を燃やさずに、又は燃焼させずに吸引することができるエアロゾルを形成するために、エアロゾル生成材料を加熱してエアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させる装置が知られている。このような装置は、ときどき、「エアロゾル生成デバイス」、「エアロゾル供給デバイス」、「非燃焼加熱式デバイス」、「タバコ加熱製品デバイス」又は「タバコ加熱デバイス」、又はこれらに類似するものとしても記述される。同様に、また、いわゆるeシガレットデバイスがあり、これは、典型的には、ニコチンを含むことも含まないこともある液体の形態のエアロゾル生成材料を気化する。エアロゾル生成材料は、装置に挿入することができるロッド、カートリッジ、又はカセットなどの形態であってもよく、これらの一部として提供されてもよい。エアロゾル生成材料を加熱して揮発させるためのヒーターは、装置の「永久的な」部分として提供されてもよい。
【0033】
エアロゾル供給デバイスは、エアロゾル生成材料を備える物品を受け入れて加熱することができる。この文脈の「物品」とは、使用時にエアロゾル生成材料を含む、又はエアロゾル生成材料が入っている、使用時に加熱されて、エアロゾル生成材料及び任意選択的に他の成分を揮発させる構成部品のことである。使用者は、物品をエアロゾル供給デバイスに挿入してから、加熱してエアロゾルを発生させることができ、続いて使用者はそれを吸引する。物品は、例えば、物品を受け入れるような大きさのデバイスの加熱チャンバ内に配置されるように構成された、所定又は特定の大きさのものであってもよい。
【0034】
図1は、エアロゾル生成媒体/材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給デバイス100の例を示す。概略的に述べると、デバイス100は、エアロゾル生成媒体を備える交換可能な物品110を加熱して、デバイス100の使用者によって吸引されるエアロゾル又は他の吸引可能な媒体を生成するために使用することができる。
【0035】
デバイス100は、デバイス100の様々な構成部品を囲み、収容する(外側カバーの形態の)ハウジング102を備える。デバイス100は、一端に開口104を有し、物品110を、この開口104を通して、加熱アセンブリによって加熱するために挿入することができる。使用時、物品110は、加熱アセンブリ内に完全に、又は部分的に挿入することができ、ここで、物品110をヒーターアセンブリの1つ又は複数の構成部品によって加熱することができる。
【0036】
この例のデバイス100は第1の端部部材106を備え、第1の端部部材106は、定位置に物品110がないときに開口104を閉じるために第1の端部部材106に対して移動可能な蓋108を備える。図1では、蓋108は、開いた配置で示されているが、キャップ108は閉じた配置に移動してもよい。例えば、使用者は、蓋108を矢印「A」の方向に滑らせてもよい。
【0037】
デバイス100はまた、押すとデバイス100を作動させるボタン又はスイッチなど、使用者が操作可能な制御要素112を含んでもよい。例えば、使用者はスイッチ112を操作することによってデバイス100を作動させることができる。
【0038】
デバイス100はまた、デバイス100のバッテリーを充電するためにケーブルを受け入れることができるソケット/口114などの電気構成部品を備えてもよい。例えば、ソケット114は、USB充電口などの充電口でもよい。いくつかの例では、これに加えて又はこれに代えて、ソケット114は、デバイス100と計算デバイスなどの別のデバイスとの間でデータを転送するために使用されてもよい。
【0039】
図2は、外側カバー102を外した、図1のデバイス100を示す。デバイス100は長手方向軸線134を定める。
【0040】
図2に示すように、第1の端部部材106は、デバイス100の一端に配置され、第2の端部部材116は、デバイス100の反対側の端部に配置される。第1及び第2の端部部材106、116は一緒に、デバイス100の端面を少なくとも部分的に画定する。例えば、第2の端部部材116の底面はデバイス100の底面を少なくとも部分的に画定する。外側カバー102の縁もまた、端面の一部分を画定してもよい。この例では、蓋108もまた、デバイス100の頂面の一部分を画定する。図2はまた、制御要素112内の関連した第2のプリント回路基板138を示す。
【0041】
開口104に最も近いデバイスの端部は、使用時に使用者の口に最も近いので、デバイス100の近位端(又は口側端部)として知られていることがある。使用時、使用者は、物品110を開口104に挿入し、使用者制御部112を操作してエアロゾル生成材料の加熱を始めて、デバイスに生成されたエアロゾルを吸う。これによって、エアロゾルは、デバイス100の近位端に向かって流路に沿ってデバイス100の中を流れる。
【0042】
開口104から最も遠くに離れたデバイスの他の端部は、使用時に使用者の口から最も遠くに離れているので、デバイス100の遠位端として知られていることがある。使用者がデバイスに生成されたエアロゾルを吸うと、エアロゾルは、デバイス100の遠位端から流れ去る。
【0043】
デバイス100は、電源118をさらに備える。電源118は、例えば、再充電可能なバッテリー又は再充電できないバッテリーなどのバッテリーでもよい。適切なバッテリーの例には、例えば、リチウム電池(リチウムイオン電池など)、ニッケル電池(ニッケル-カドミウム電池など)、及びアルカリ電池が含まれる。バッテリーは、必要時に、コントローラ(図示せず)の制御下で電力を供給してエアロゾル生成材料を加熱するために加熱アセンブリに電気的に結合される。この例では、バッテリーは、バッテリー118を定位置に保持する中央支持部120に接続される。
【0044】
デバイスは、少なくとも1つの電子機器モジュール122をさらに備える。電子機器モジュール122は、例えば、プリント回路基板(PCB:printed circuit board)を備えてもよい。PCB122は、プロセッサなどの少なくとも1つのコントローラ及びメモリを支持してもよい。PCB122はまた、デバイス100の様々な電子構成部品を互いに電気的に接続するために1つ又は複数の電気線路を備えてもよい。例えば、電力をデバイス100全体に分配することができるように、バッテリー端子はPCB122に電気的に接続されてもよい。ソケット114もまた、電気線路を経由してバッテリーに電気的に結合されてもよい。
【0045】
例示的なデバイス100では、加熱アセンブリは誘導加熱アセンブリであり、誘導加熱プロセスによって物品110のエアロゾル生成材料を加熱するために様々な構成部品を備えている。誘導加熱は、電磁誘導によって導電性物体(サセプタなど)を加熱するプロセスである。誘導加熱アセンブリは、誘導素子、例えば、1つ又は複数のインダクタコイルと、誘導素子に交流電流などの変動電流を流すためのデバイスとを備えてもよい。誘導素子の変動電流は変動磁場を生じさせる。変動磁場は、誘導素子に対して適切に配置されたサセプタに侵入し、サセプタ内部に渦電流を生成する。サセプタは、渦電流に対して電気抵抗を有し、したがって、この抵抗に抗する渦電流の流れによって、サセプタがジュール加熱によって加熱される。サセプタが、鉄、ニッケル、又はコバルトなどの強磁性材料を含む場合、サセプタの磁気ヒステリシス損失によっても、すなわち、磁性材料内の磁気双極子の向きが、変動磁場と合う結果として変動することによっても、熱を生成してもよい。誘導加熱では、例えば、伝導による加熱と比較すると、熱はサセプタ内部で生成され、それによって急速な加熱が可能になる。さらに、誘導ヒーターとサセプタとの間に何ら物理的な接触を必要とせず、それは、構造及び用途の自由度を大きくすることができる。
【0046】
例示的なデバイス100の誘導加熱アセンブリは、サセプタ構成体132(本明細書では「サセプタ」と称する)と、第1のインダクタコイル124と、第2のインダクタコイル126とを備える。第1及び第2のインダクタコイル124、126は導電性材料から作られる。この例では、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、螺旋状に巻かれたリッツワイヤ/ケーブルから作られて螺旋インダクタコイル124、126を提供する。リッツワイヤは、個々に絶縁されて互いに撚り合わされて単一のワイヤを形成する複数の個別ワイヤを備える。リッツワイヤは、導体の表皮効果損失を低減するように設計されている。例示的なデバイス100では、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、実質的に円形断面を有する銅リッツワイヤから作られる。他の例では、リッツワイヤは、矩形などの他の形状の断面を有することができる。
【0047】
第1のインダクタコイル124は、サセプタ132の第1の部分を加熱するために第1の変動磁場を生成するように構成され、第2のインダクタコイル126は、サセプタ132の第2の部分を加熱するために第2の変動磁場を生成するように構成される。本明細書では、サセプタ132の第1の部分を第1のサセプタ領域132aと呼び、サセプタ132の第2の部分を第2のサセプタ領域132bと呼ぶ。この例では、第1のインダクタコイル124は、デバイス100の長手方向軸線134に沿う方向に第2のインダクタコイル126と隣り合っている(すなわち、第1のインダクタコイル124と第2のインダクタコイル126は重なっていない)。この例では、サセプタ構成体132は、2つの領域を備える単一のサセプタを備えるが、他の例では、サセプタ構成体132は2つ以上の別々のサセプタを備えてもよい。第1及び第2のインダクタコイル124、126の端部130は、PCB122に接続される。
【0048】
いくつかの例では、第1のインダクタコイル124と第2のインダクタコイル126は、互いに異なる少なくとも1つの特性を有してもよいことは理解されるであろう。例えば、第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126とは異なる少なくとも1つの特性を有してもよい。より詳細には、一例では、第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126とは異なるインダクタンス値を有してもよい。図2では、第1のインダクタコイル124と第2のインダクタコイル126は異なる長さのものであり、その結果、第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126よりも小さなサセプタ132の部分に巻かれている。したがって、(個々の巻きの間の間隔が実質的に同じであると仮定して)第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126とは異なる巻き数を備えてもよい。さらに別の例では、第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126とは異なる材料から作られてもよい。いくつかの例では、第1のインダクタコイル124と第2のインダクタコイル126は実質的に同一であってもよい。
【0049】
この例では、インダクタコイル124、126は互いに同じ方向に巻かれている。すなわち、第1のインダクタコイル124及び第2のインダクタコイル126は両方とも左巻き螺旋である。別の例では、両方のインダクタコイル124、126は右巻き螺旋であってもよい。さらに別の例(図示せず)では、第1のインダクタコイル124と第2のインダクタコイル126は反対方向に巻かれる。これは、インダクタコイルが異なるときに動作しているとき、有用になり得る。例えば、最初、第1のインダクタコイル124が物品110の第1の部分を加熱するように動作していてもよく、その後、第2のインダクタコイル126が物品110の第2の部分を加熱するように動作していてもよい。コイルを反対方向に巻くことは、特定のタイプの制御回路とともに使用されるとき、動作していないコイルに誘導される電流を低減する助けになる。コイル124、126が異なる方向に巻かれている例(図示せず)では、第1のインダクタコイル124は右巻き螺旋であってもよく、第2のインダクタコイル126は左巻き螺旋であってもよい。別のこのような実施形態では、第1のインダクタコイル124は左巻き螺旋であってもよく、第2のインダクタコイル126は右巻き螺旋であってもよい。
【0050】
この例のサセプタ132は中空であり、したがって、内部にエアロゾル生成材料を受け入れる受入部を画定する。例えば、物品110は、サセプタ132内に挿入することができる。この例では、サセプタ132は、断面が円形の管状である。
【0051】
図2のデバイス100は、概ね管状でサセプタ132を少なくとも部分的に囲むことができる絶縁部材128をさらに備える。絶縁部材128は、例えば、プラスチック材料などの絶縁材料から構成されてもよい。この特定の例では、絶縁材料はポリエーテルエーテルケトン(PEEK:polyether ether ketone)から構成される。絶縁材料128は、サセプタ132に生成される熱からデバイス100の様々な構成部品を絶縁する助けとなり得る。
【0052】
絶縁部材128はまた、第1及び第2のインダクタコイル124、126を完全に、又は部分的に支持することができる。例えば、図2に示すように、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、絶縁部材128の周りに配置され、絶縁部材128の半径方向外向きの表面と接触している。いくつかの例では、絶縁部材128は、第1及び第2のインダクタコイル124、126と当接しない。例えば、絶縁部材128の外面と、第1及び第2のインダクタコイル124、126の内面との間には小さな隙間があってもよい。
【0053】
特定の例では、サセプタ132、絶縁部材128、並びに第1及び第2のインダクタコイル124、126は、サセプタ132の中央長手方向軸線の周りに同心である。
【0054】
図3は、デバイス100の部分断面の側面図である。この例でも外側カバー102は存在しない。第1及び第2のインダクタコイル124、126の円形の断面形状が図3においてより明瞭に見える。
【0055】
デバイス100は、サセプタ132の一端と係合してサセプタ132を定位置に保持する支持部136をさらに備える。支持部136は第2の端部部材116に接続される。
【0056】
デバイス100は、デバイス100の遠位端の方に配置された第2の蓋/キャップ140及びばね142をさらに備える。ばね142によって第2の蓋140を開けることができて、サセプタ132にアクセスすることができる。使用者は、例えば、第2の蓋140を開けて、サセプタ132及び/又は支持部136をきれいにすることができる。
【0057】
デバイス100は、サセプタ132の近位端からデバイスの開口104の方へ延在する膨張チャンバ144をさらに備える。物品110がデバイス100内に受け入れられたときに物品110に当接して保持するために、膨張チャンバ144内に保持クリップ146が少なくとも部分的に配置される。膨張チャンバ144は端部部材106に接続される。
【0058】
図4は、また外側カバー102を省いた、図1のデバイス100の分解図である。
【0059】
図5Aは、図1のデバイス100の一部分の断面を示す。図5Bは、図5Aの1つの領域の拡大図である。図5A及び図5Bは、サセプタ132内に受け入れられた物品110を示し、ここでは、物品110は、物品110の外面がサセプタ132の内面と当接するような寸法である。これは、この加熱が最も効率的であることを確実にする。この例の物品110はエアロゾル生成材料110aを備える。エアロゾル生成材料110aはサセプタ132内に配置される。物品110はまた、フィルタ、包装材料及び/又は冷却構造体などの他の構成部品を備えてもよい。
【0060】
図5Bは、サセプタ132の外面が、インダクタコイル124、126の内面から、サセプタ132の長手方向軸線158に垂直な方向に測って距離150だけ間隔を置いて配置されていることを示す。1つの特定の例では、距離150は、約3mm~4mm、約3mm~3.5mm、又は約3.25mmである。
【0061】
図5Bは、絶縁部材128の外面が、インダクタコイル124、126の内面から、サセプタ132の長手方向軸線158に垂直な方向に測って距離152だけ間隔を置いて配置されていることをさらに示す。1つの特定の例では、距離152は約0.05mmである。別の例では、距離152は実質的に0mmであり、その結果、インダクタコイル124、126は絶縁部材128と当接し接触する。
【0062】
1つの例では、サセプタ132は、約0.025mm~1mm又は約0.05mmの壁厚154を有する。
【0063】
1つの例では、サセプタ132は、約40mm~60mm、約40mm~45mm、又は約44.5mmの長さを有する。
【0064】
1つの例では、絶縁部材128は、約0.25mm~2mm、0.25mm~1mm、又は約0.5mmの壁厚156を有する。
【0065】
図6はデバイス100の裏面図である。デバイス100は、絶縁部材128の外面に配置された温度センサ129を備える。この例の温度センサ129は、PCB122に取り付けられ、絶縁部材128の温度Tinsの測定値をPCB122の制御構成体(下で説明する)に与えるように構成されたサーミスタである。この例の温度センサ129は、デバイス100の長手方向軸線134に関して第1のインダクタコイル124と第2のインダクタコイル126との中間に配置されるように構成される。いくつかの例では、温度センサ129の位置は、絶縁部材128の最も高い温度になる可能性のある箇所になるように選ばれてもよい。これは、デバイス100の試験を通じて、例えば、サセプタ132が過熱されているときに、絶縁部材128の外面の最も高い温度の箇所を測定することによって決定してもよい。
【0066】
絶縁部材温度センサ129が、サセプタ132が過熱していることを示す温度Tinsを測定した場合、デバイス100は、サセプタ132の加熱を止める、又は、サセプタ132を加熱するために電源118から供給される電力を低減するなど、制御動作をとるように構成される。温度Tinsの値は、特定の値に達した場合、又はそれを超えた場合、サセプタ132が過熱していることを示してもよい。例えば、絶縁部材温度センサ129が所定の閾温度値Tcut-off以上の温度Tinsを測定した場合、デバイス100はサセプタ132の加熱を切る、又はサセプタ132を加熱するために供給される電力を低減するように構成されてもよい。これは、サセプタ132が過熱されることになるとデバイス100が決定したときに、サセプタ132を加熱するための電力を切断する又は低減することを可能にする安全機能が提供されるという点で有利な場合がある。
【0067】
エアロゾル生成材料110aを加熱して、それからエアロゾルを生成するためにサセプタ132が加熱されている間、サセプタ132は、いくつかの例では、およそ250℃の最高温度に達することがあり、又は、いくつかの例では、およそ150℃~およそ350℃の最高温度に達することがある。いくつかの例では、閾温度Tcut-offは、サセプタ132がその最高温度にあるときに、絶縁部材128において測定される温度Tinsの予想最高値に基づいて決定されてもよい。上記のように、例示的なデバイス100の温度センサ129は、絶縁部材128の半径方向外面に配置され、この位置の温度を測定するサーミスタである。一例では、サセプタ132が250℃の温度に加熱された場合、絶縁部材温度センサ129によって測定される温度Tinsはおよそ90℃を超えないと予想される。したがって、一例では、温度センサ129が、およそ90℃より高い、又はおよそ100℃より高い温度Tinsを示した場合、デバイス100はサセプタ132を加熱するための電力を切断するように構成される。
【0068】
いくつかの例では、温度センサ129で測定される予想最高温度と閾切断温度との間に温度余裕を設けてもよい。例えば、上の例では、サセプタ132を加熱するための電力をデバイス100が切断するときの温度センサ129によって測定される閾温度は、およそ130℃又はおよそ126℃に設定してもよく、これは、およそ90~100℃のTinsの予想最高値よりおよそ30~40℃高い余裕を与えている。したがって、余裕が設けた結果、絶縁部材128の予想温度がほんのわずか超えただけでは、デバイス100は、サセプタ132を加熱するために供給される電力を切断しない(又は、その他修正しない)。
【0069】
デバイス100のこの安全機能を提供するために使用される閾温度は、絶縁部材128が達する予想最高温度に影響を与える要因、及び温度余裕の所望量に応じて変わってもよい。例えば、サセプタ132がより高い温度に加熱される場合、又は、絶縁部材128が、使用時に、サセプタ132のより近くに配置される場合、閾温度はそれに応じてより高く設定されてもよい。同様に、通常の動作では、絶縁部材128の厚さ及び材料は、温度Tinsの予想最高温度に影響を与え得る。温度Tinsの最高値は、温度センサ129の配置にも依存してもよく、例えば、異なる温度に加熱されるように構成されることがあるサセプタ領域132a、132bのうちの特定の1つの領域からの温度センサ129の近さに依存してもよい。特定の構成に対するTinsの予想最高値は、いくつかの例では、デバイス100の通常の動作時に温度センサ129によって記録された記録値によって、経験的に得ることができる。次いで、したがって、例えば、センサ129によって記録される予想最高温度より、例えば、20~50℃又は30~40℃高い所与の余裕を設けて閾温度を設定してもよい。
【0070】
いくつかの例では、デバイスは、温度センサ129によって測定された温度Tinsに基づいてデバイス100を制御するための制御構成体(図8にはその例1800が示されている)を備える。図7は、デバイス100の例示的な制御構成体によって実行される例示的な方法1500のフローチャートを示す。ブロック1502において、サセプタ132を加熱するために電源118から電力が供給される。ブロック1504において、絶縁部材128において温度センサ129によって測定された温度Tinsが決定される。ブロック1506において、制御構成体は、温度センサ129によって測定された温度Tinsを閾値Tcut-off(切断(cut-off)値とも呼ばれることがある)と比較する。ブロック1506において、温度Tinsが閾値より低いと制御構成体が判定した場合、本方法はブロック1502に戻り、デバイス100はサセプタ132を加熱するために電力を供給し続ける。しかしながら、ブロック1506において、温度Tinsが閾値Tcut-off以上であると制御構成体が判定した場合、本方法はブロック1508に進み、以て、制御構成体はサセプタ132を加熱するための電力の供給を止める。
【0071】
したがって、絶縁部材温度センサ129によって測定された温度Tinsが所定の値に達すると、制御構成体は、サセプタ132を加熱するためのデバイス100による電力の供給を止めてもよい。これは、絶縁部材128の温度Tinsが高すぎると示すことを受けた場合に、電力の供給を切断することによって安全機構を提供する。これは、例えば、サセプタ132がエアロゾルを生成するのに必要な温度に達したときに、デバイス100が、デバイス100の加熱構成体のスイッチを切り損なうことによるサセプタの過熱を示してもよい。温度Tinsが閾値に達することは、別の例では、例えば、絶縁部材128の欠陥により、絶縁部材128が、サセプタ132をデバイス100の他の部品から適切に絶縁していないことを示してもよい。
【0072】
図8は、図7を参照して説明した方法を実行するための制御構成体1800の例示的な概略図である。上記のように、温度センサ129はサーミスタである。この例のサーミスタ129は、NXFT15WF104FA2B025 NTC 100kビーズサーミスタであるが、他の例では、他のタイプのサーミスタが使用されてもよい。サーミスタ129は、制御構成体1800の第1の部分1810に接続される。サーミスタ129は、PCB122の第1の点J15と第2の点J16とにわたって接続される。第1の点J15は2.5Vの信号を受け取り、第2の点J16は、10kΩの抵抗体R29と1μFのキャパシタC23を介してアースGNDに接続する。ここで、抵抗体R29とキャパシタC23は互いに並列に接続されている。サーミスタ129から、温度信号TEMPがPCB122で提供される。ここで、温度信号TEMPは、サーミスタ129によって測定された温度Tinsを示している。いくつかの例では、温度信号TEMPはまた、制御構成体1800の第1の部分1810からコントローラ1001によって受け取られる。ここで、コントローラ1001もまたPCB122に配置されている。
【0073】
温度信号TEMPは、制御装置1800の第2の部分1820に提供される。制御構成体1800の第2の部分1820は、温度Tinsが切断値Tcut-off以上かどうかを判定し、温度Tinsが切断値Tcut-off以上の場合には切断信号1805を提供するための比較器U6を備える。この例の比較器U6はAZV331アナログ比較器であり、比較器U6の電力入力端子とアースGNDとの間に接続された3.8V電源によって電力が供給される。温度信号TEMPは、比較器U6のマイナス端子に供給され、2.5V信号は、24.9kΩ抵抗体R44を介して比較器U6のプラス端子に接続される。比較器U6のプラス端子はまた、100kΩの抵抗体R45を介してアースGNDに接続される。
【0074】
この例では、比較器U6は、プラス入力の電圧を、温度センサ129からのTEMP信号からのマイナス入力の電圧と比較するように構成される。温度信号TEMP(サーミスタ129から制御構成体1800の第1の部分1810によって生じる)から、温度Tinsが切断温度Tcut-off以上であると比較器U6が判定した場合、比較器は信号1805を送って、サセプタ132を加熱するための電力をデバイス100に切断させる。この例では、この場合、信号1805が低くなると、それによってサセプタ132を加熱するための電力が切断される。一例では、信号1805は、制御構成体1800の比較器U6によって送られると、デバイス100にインダクタコイル124、126への電力の供給を止めさせる。本例では、温度センサ129によって測定された温度Tinsが126℃の切断温度Tcut-offを超えると、比較器U6は信号1805を与えて、サセプタ132を加熱するための電力を切断するように構成される。この例示的な装置1800の切断温度Tcut-offは、抵抗体R29、R44、R45のうちの1つ又は複数の値を変えることによって変えてもよい。
【0075】
いくつかの例では、コントローラ1001は、インダクタコイル124、126への電力の供給を制御してサセプタ132を加熱するように構成される。上記のように、インダクタコイル124、126は、第1のサセプタ領域132a及び第2のサセプタ領域132bを加熱するようにそれぞれ構成される。コントローラ1001は、いくつかの例では、いかなるときにおいても、インダクタ124、126のうちの1つだけが動作してそれぞれのサセプタ領域132a、132bを加熱するように、インダクタ124、126への電力の供給を制御するように構成されてもよい。例えば、コントローラ1001は、いかなるときにも、どちらのサセプタ領域132a、132bを加熱すべきかを、例えば、各領域のそれぞれの目標温度と比較することによって決定して、それぞれのインダクタ124、126に電力を供給して領域を加熱するように構成されてもよい。しかしながら、コントローラ1001は、両方の領域132a、132bの温度を上げるべきであることを、使用行為の一時点で決定してもよい。両方の領域132a、132bを同時に加熱することが望まれるような使用行為のこのような時点において、コントローラ1001は、第1の領域132aの加熱と第2の領域132bの加熱を交互に素早く、例えば、およそ64Hzの周波数で、行うように構成されてもよい。したがって、両方の領域132a、132bは、エアロゾル化可能材料を加熱してエアロゾルを発生させるような温度に同時になることができる。2つのインダクタコイルに電力を交互に供給するこのような動作方法は、特に、誘導回路において有利な場合がある。いくつかの例では、切断信号1805は、コントローラ1001によるインダクタ124、126への電力の供給の制御に優先して送られるように構成される。この場合、例えば、コントローラ1001がインダクタ124、126の一方又は両方のスイッチを切り損ねた場合、サセプタ132の過熱が検出された場合、制御構成体1800は、電源118から電力を切断する安全構成を提供する。
【0076】
さらに、上の例では、温度センサ129はサーミスタを備えるが、他の例では、熱電対などの異なるタイプの検知構成体が使用されてもよい。同様に、温度検知構成体は2つ以上の温度センサを備えてもよく、本方法は、温度検知構成体のどちらかの温度センサが過熱を示す温度を検出した場合に電力の供給を切断することを含んでもよい。
【0077】
別の例では、デバイス100、例えば、コントローラ1001は、温度センサ129を用いるのではない別の方法によって絶縁部材128の温度を決定するように構成されてもよい。例えば、コントローラ1001は、インダクタコイル124、126の一方又は両方の電気抵抗を監視するように構成されてもよい。コントローラ1001は、例えば、コイル124、126の温度による電気抵抗の所定の変化に基づいて、電気抵抗の変化を使用して絶縁部材128の温度を決定してもよい。絶縁部材128のこの決定された温度が閾値に達するか又はそれを超えた場合、例えば、前の例を参照して説明したように、デバイス100は、サセプタ132を加熱するための電力の供給を切断することができる。例えば、インダクタコイル124、126の決定された温度は、絶縁部材128の外面での位置の温度を示し、したがって、サセプタ132の過熱が生じていることを示すことができると考えることができる。
【0078】
上の例は、絶縁部材に配置された温度検知構成体に基づいてサセプタの過熱が示されたときに電力を切断する方法を説明した。しかしながら、いくつかの例では、絶縁部材によって加熱されたサセプタと隔てられてもよい、デバイス上又はデバイス内の別の位置に配置された温度センサを用いて、本明細書に説明された例示的な方法を使用してもよいことを理解すべきである。例えば、本明細書に説明された方法に使用するための温度センサは、使用時にデバイスによって生成されるエアロゾルの空気流経路からはずれたデバイス内の位置であるが、サセプタが過熱した場合に最も高温になると予想される位置に配置されてもよい。すなわち、デバイス上又はデバイス内の別の位置のこのような温度検知構成体は、それで測定された温度を閾値と比較することによって過熱が生じていることを判定するために使用されてもよい。
【0079】
同様に、本明細書の例は、誘導加熱によってサセプタを加熱するデバイスを参照して説明されたが、本明細書に説明された方法はまた、抵抗加熱素子又は他の加熱構成体の使用によるなど、他の手段によってエアロゾルを加熱するエアロゾル生成デバイスに適用されてもよい。例えば、温度センサは、デバイスのエアロゾル流路の外側ではあるが、デバイスの使用時に最も高温に達するように予想される位置に配置されてもよい。例えば、温度センサの位置は、デバイスの使用時にエアロゾル流路の外側の、デバイスの他の位置に比べて最も高い温度に達すると予想される、エアロゾル流路の外側のデバイス内の位置として予め決定されてもよい。温度センサの位置は、加熱構成体、例えば、サセプタが過熱し始める、又は所定の閾温度に達するときに、デバイス内の他の位置に比べて最も高い温度になると予想されるデバイスの位置に基づいて予め決定されてもよい。いくつかの例では、本明細書に説明したように、温度センサは、エアロゾル流路から絶縁されたデバイス内の位置にあってもよく、絶縁部材によって加熱構成体から熱的に絶縁されてもよい。さらに、本明細書の例は、電力を素早く交互に供給して2つの加熱領域を加熱することによって、前記領域の温度を上げる又は保つことができる構成体を説明したが、他の例では、2つ以上の加熱素子が同時に電力を受けてもよい。例えば、本明細書に説明した方法を使用するエアロゾル生成システムは、それぞれの加熱領域を同時に加熱するように構成することができる2つ以上の加熱素子を備えてもよい。
【0080】
上の実施形態は、本発明の説明のための例として理解されたい。本発明のさらなる実施形態は考えられる。任意の1つの実施形態に関して説明された任意の特徴は、単独で使用されてもよく、又は、説明された他の特徴と組み合わせて使用されてもよく、また、実施形態のうちの任意の他の実施形態の1つ又は複数の特徴と組み合わせて使用されてもよく、又は実施形態のうちの任意の他の実施形態の任意の組合せにおいて使用されてもよいことを理解されたい。さらに、上で説明していない等価物及び修正物もまた、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲から逸脱しなければ使用することができる。
[発明の項目]
[項目1]
エアロゾル生成システム用の装置であって、
エアロゾル生成材料を加熱し、加熱することによりエアロゾルを生成するために、サセプタ構成体を誘導加熱するための誘導素子と、
使用時に、前記サセプタ構成体を前記誘導素子から熱的に絶縁するために、前記誘導素子と前記サセプタ構成体との間に配置された絶縁部材と、
使用時に前記絶縁部材によって前記サセプタ構成体から絶縁された前記システム内の位置で温度を測定するための温度センサと、
制御構成体であって、前記温度センサによって測定された温度を監視し、前記温度センサによって測定された温度に基づいて、前記サセプタ構成体が過熱していることを前記制御構成体が決定した場合に制御動作をとるように構成された制御構成体と
を備える装置。
[項目2]
前記制御構成体が、前記温度センサによって測定された温度が閾温度値以上かどうかを判定することによって前記サセプタ構成体が過熱していることを決定するように構成された、項目1に記載の装置。
[項目3]
使用時に、前記絶縁部材が前記サセプタ構成体を少なくとも部分的に囲む、項目1又は2に記載の装置。
[項目4]
前記絶縁部材が、使用時に前記サセプタを囲む管状部材である、項目3に記載の装置。
[項目5]
前記温度センサが、前記絶縁部材の外面の温度又はその近くの温度を測定するように配置された、項目4に記載の装置。
[項目6]
前記絶縁部材がポリエーテルエーテルケトン製である、項目1~5のいずれか一項に記載の装置。
[項目7]
前記誘導素子が第1のインダクタコイルであり、前記第1のインダクタコイルが前記絶縁部材を囲む、項目3~6のいずれか一項に記載の装置。
[項目8]
前記第1のインダクタコイルが前記絶縁部材の半径方向外向きの表面と接触しており、前記絶縁部材が前記第1のインダクタコイルを完全に、又は部分的に支持する、項目7に記載の装置。
[項目9]
前記誘導加熱回路が、前記サセプタ構成体を加熱するために第2のインダクタコイルを備え、前記第2のインダクタコイルが前記絶縁部材を囲み、前記絶縁部材の半径方向外向きの表面と接触しており、前記絶縁部材が前記第2のインダクタコイルを完全に、又は部分的に支持し、前記第1のインダクタコイル、前記第2のインダクタコイル、及び前記絶縁部材が、使用時に、前記サセプタ構成体の中央長手方向軸線の周りに互いに同心に配置された、項目8に記載の装置。
[項目10]
前記所定の閾温度値が90℃~180℃である、項目2~9のいずれか一項に記載の装置。
[項目11]
前記所定の閾温度値がおよそ126℃である、項目2~10のいずれか一項に記載の装置。
[項目12]
前記コントローラがとるように構成された前記制御動作が、前記誘導素子への電力の供給を止めることによって前記誘導素子に前記サセプタを加熱することを止めさせること、又は、前記サセプタを加熱するための前記誘導素子への電力の供給を低減することを含む、項目1~11のいずれか一項に記載の装置。
[項目13]
前記サセプタ構成体が第1の加熱領域及び第2の加熱領域を備え、前記誘導素子が前記第1の加熱領域を加熱するための第1の誘導素子であり、前記装置が前記第2の加熱領域を加熱するための第2の誘導素子をさらに備え、前記第2の誘導素子が、前記絶縁部材によって前記サセプタ構成体から絶縁されている、項目1~12のいずれか一項に記載の装置。
[項目14]
前記第1の誘導素子及び前記第2の誘導素子が、前記第1の加熱領域及び前記第2の加熱領域の両方を同時に、前記エアロゾル生成材料を加熱してエアロゾルを発生させるための温度に保つように動作可能であるように構成された、項目13に記載の装置。
[項目15]
前記絶縁部材によって前記サセプタから絶縁された所定の位置であって、エアロゾルを生成するために前記システムの使用中、前記絶縁部材によって前記サセプタから絶縁された前記システムの複数の位置のうちの最も高温になる可能性がある位置であると予め決められた所定の位置に前記温度センサが配置された、項目1~14のいずれか一項に記載の装置。
[項目16]
前記所定の位置が、エアロゾルを生成するために前記システムの使用中、前記絶縁部材の表面の最も高温の位置である、項目5に従属するときの項目15に記載の装置。
[項目17]
項目1~16のいずれか一項に記載の装置を備え、使用時に、使用者によって吸引されるエアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル生成デバイス。
[項目18]
項目17に記載のエアロゾル生成デバイスと、使用時に前記デバイスによって加熱され、加熱することによりエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成材料を備える物品とを具備するエアロゾル生成システム。
[項目19]
前記エアロゾル生成材料がタバコ材料を含む、項目18に記載のエアロゾル生成システム。
[項目20]
使用者によって吸引されるエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成システム用の装置であって、
前記システムがエアロゾルを生成するために使用されているときに、エアロゾル生成材料を加熱し、加熱することによりエアロゾルを生成するように構成されたサセプタ構成体から誘導素子を絶縁するための絶縁部材であって、前記誘導素子が前記サセプタ構成体を加熱するためのものである、絶縁部材と、
前記システムがエアロゾルを生成するために使用されているときに、前記絶縁部材によって前記サセプタ構成体から絶縁された前記システム内の位置で温度を測定するための温度センサであって、前記システムの前記位置の温度の測定値を制御構成体に提供して、前記制御構成体が、前記サセプタ構成体が過熱しているかどうかを判定することを可能にし、前記サセプタ構成体が過熱していると前記制御構成体が決定した場合、制御動作をとることを可能にするように構成された温度センサと、
を備える装置。
[項目21]
エアロゾル生成デバイス用の制御構成体のための方法であって、
前記装置が、
エアロゾル生成材料を加熱し、加熱することによりエアロゾルを生成するために、サセプタ構成体を誘導加熱するための誘導素子と、
前記サセプタ構成体を前記誘導素子から熱的に絶縁するために、使用時に、前記誘導素子と前記サセプタ構成体との間に配置された絶縁部材と、
使用時に前記絶縁部材によって前記サセプタ構成体から絶縁された前記システム内の位置で温度を測定するための温度センサと、
前記制御構成体と、
を備えており、
前記方法が、
前記温度センサによって測定された温度を監視するステップと、
前記温度センサによって測定された温度に基づいて、前記サセプタ構成体が過熱していることを前記制御構成体が決定した場合に制御動作をとるステップと、
を含む方法。
図1
図2
図3
図4
図5A-5B】
図6
図7
図8