(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-29
(45)【発行日】2023-12-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/34 20120101AFI20231130BHJP
【FI】
G06Q50/34
(21)【出願番号】P 2020002681
(22)【出願日】2020-01-10
【審査請求日】2022-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】池田 武史
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-146531(JP,A)
【文献】特開2004-062295(JP,A)
【文献】特開2016-045514(JP,A)
【文献】特開2017-157144(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
競技における投票に関する処理を実行する情報処理装置であって、
前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付ける受付部と、
前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示する提示部と、
を有
し、
前記提示部は、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせの各々の投票額を、前記ユーザに提示し、
前記提示部は、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と、投票単価との積が前記上限額以下である場合、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの全てを、前記ユーザに提示する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザに提示する投票対象及び投票方式の組み合わせの各々の投票額は、前記ユーザに提示する投票対象及び投票方式の組み合わせの中に、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額以上になる組み合わせと、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額未満になる組み合わせとが存在する場合で、かつ、前記ユーザに提示する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と最低投票額との積が前記上限額未満である場合、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額未満になる組み合わせに対する投票額が、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額以上になる組み合わせに対する投票額以上になるように、決定される、
請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
競技における投票に関する処理を実行する情報処理装置であって、
前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付ける受付部と、
前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示する提示部と、
を有し、
前記提示部は、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と、投票単価との積が前記上限額を超える場合、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせのうち、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額以上になる組み合わせを、前記ユーザに提示する、
情報処理装置。
【請求項4】
前記提示部は、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせのうち、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額以上になる組み合わせであって、払い戻し倍率が低い順又は高い順に選択した所定数の組み合わせを、前記ユーザに提示する、
請求項
3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
競技における投票に関する処理を実行する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付けるステップと、
前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示するステップと、
を有
し、
前記提示するステップは、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせの各々の投票額を、前記ユーザに提示し、
前記提示するステップは、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と、投票単価との積が前記上限額以下である場合、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの全てを、前記ユーザに提示する、
情報処理方法。
【請求項6】
競技における投票に関する処理を実行するコンピュータに、
前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付けるステップと、
前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示するステップと、
を実行させ
、
前記提示するステップは、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせの各々の投票額を、前記ユーザに提示し、
前記提示するステップは、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と、投票単価との積が前記上限額以下である場合、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの全てを、前記ユーザに提示する、
プログラム。
【請求項7】
競技における投票に関する処理を実行するサーバと端末とを含むシステムであって、
前記サーバは、
前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付ける受付部と、
前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示する提示部と、
を有し、
前記提示部は、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせの各々の投票額を、前記ユーザに提示し、
前記提示部は、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と、投票単価との積が前記上限額以下である場合、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの全てを、前記ユーザに提示する、
システム。
【請求項8】
競技における投票に関する処理を実行する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付けるステップと、
前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示するステップと、
を有し、
前記提示するステップは、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と、投票単価との積が前記上限額を超える場合、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせのうち、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額以上になる組み合わせを、前記ユーザに提示する、
情報処理方法。
【請求項9】
競技における投票に関する処理を実行するコンピュータに、
前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付けるステップと、
前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示するステップと、
を実行させ、
前記提示するステップは、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と、投票単価との積が前記上限額を超える場合、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせのうち、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額以上になる組み合わせを、前記ユーザに提示する、
プログラム。
【請求項10】
競技における投票に関する処理を実行するサーバと端末とを含むシステムであって、
前記サーバは、
前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付ける受付部と、
前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示する提示部と、
を有し、
前記提示部は、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と、投票単価との積が前記上限額を超える場合、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせのうち、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額以上になる組み合わせを、前記ユーザに提示する、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、競馬や競輪、競艇等の投票が行われる各種の競技においては、投票者からの投票を受け付ける投票装置が用いられる(例えば、特許文献1を参照)。投票者は、投票に必要な投票事項を投票用紙に記載し、投票装置に入力することにより投票を行うことができる。例えば、競馬の場合、レースが行われるレース場や単勝、複勝といった投票方式、投票する馬等の事項を投票用紙に記載し、投票装置に入力することにより、投票を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の競技に採用されている投票の方法は複雑であり、初心者のユーザにとっては敷居が高い。例えば、競馬や競輪、競艇等の場合、投票方式や投票対象となる馬、又は競技者を多くの投票パターンの中から選択しなければならないため複雑である。このことは、投票をしたことがないユーザや投票の経験が少ないユーザを遠ざける一因になっていると考えられる。
【0005】
そこで、本発明は、投票の経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、競技における投票に関する処理を実行する情報処理装置であって、前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付ける受付部と、前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示する提示部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、投票の経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことができる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る投票システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】サーバ及び端末のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】サーバの機能ブロック構成例を示す図である。
【
図4】ユーザ管理情報、投票対象情報及び抽出条件情報の一例を示す。
【
図5】投票システムが行う処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る投票システム1のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示す投票システム1は、サーバ10と、1以上の端末20とを備える。サーバ10及び端末20は、インターネットやイントラネット、無線LAN、移動通信等の通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。サーバ10及び端末20は、情報処理装置と称されてもよい。
【0011】
サーバ10は、1又は複数の物理的なサーバ等から構成されていてもよいし、ハイパーバイザー(hypervisor)上で動作する仮想的なサーバを用いて構成されていてもよいし、クラウドサーバを用いて構成されていてもよい。端末20は、ユーザが利用する端末であり、ユーザは、端末20を操作することで投票対象に投票を行うことができる。端末20は、例えば、携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。
【0012】
サーバ10は、例えば、競輪、競馬、競艇、オートレースのように投票行為が行われる各種競技において、ユーザが投票する投票対象、投票方式及び所定価値の管理、ユーザが保持する所定価値の管理、競技(レース)の結果に応じた払い戻し量(払戻金等)の管理等の各種処理を実行する。
【0013】
投票対象とは、競技に出場する出場者(選手や動物を含む)である。例えば、1番から5番までの出場者が競う競技の場合、1番から5番までの出場者の各々が投票対象になる。
【0014】
投票方式とは、投票対象に対して所定価値を投票する(賭ける)方法である。例えば単勝とは、1着になる投票対象を予想して所定価値を投票する方法であり、複勝とは、1着から3着までに入る投票対象を予想して所定価値を投票する方法である。2連単とは、1着及び2着の投票対象を着順どおりに予想して所定価値を投票する方法であり、2連複とは、1着及び2着に入る2つの投票対象(着順は問わない)を予想して所定価値を投票する方法である。3連単とは、1着、2着及び3着の投票対象を着順どおりに予想して所定価値を投票する方法であり、3連複とは、1着~3着に入る3つの投票対象(着順は問わない)を予想して所定価値を投票する方法である。本実施形態に係る投票方式には、これらの方法以外の投票方式も含まれる。
【0015】
所定価値とは、投票対象及び投票方式の組み合わせに対して投票可能な価値であり、例えば、金銭でもよいし、ポイントであってもよい。ポイントは、投票することに加えて、所定のサービス又はゲームで利用可能なものであってもよい。また、ポイントは、例えば所定のサービス又はゲームをプレイするユーザが、所定のサービスやゲーム内にて無償で受け取ることが可能なポイント(無償ポイント)であってもよいし、所定のサービスやゲーム内で金銭の支払と引き換えに(課金することで)受け取ることが可能なポイント(有償ポイント)であってもよい。所定価値は、単に「価値」と称されてもよい。
【0016】
本実施形態では、投票対象及び投票方式を指定することで一意に定まる、所定価値を投票可能な対象を「投票券」と呼ぶ。投票券は、紙媒体で発行されるものでもよく、また、投票システム1内で管理されるデータであってもよい。投票券の一例として、1着1番、2着5番の2連単の投票券や、5番、7番及び8番の3連複の投票券が挙げられる。本実施形態において、「投票券」は「投票対象及び投票方式の組み合わせ」と同義である。
【0017】
競技の結果、投票券が的中した場合、ユーザは所定価値の払い戻しを受けることができる。例えば3倍の投票券が的中した場合、ユーザは投票した所定価値の3倍の量の所定価値の払い戻しを受けることができる。
【0018】
本実施形態では、サーバ10は、ユーザから、競技における投票対象を絞り込むための抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額(予算額)の指定とを受け付けると、抽出条件に合致する投票券(投票対象及び投票方式の組み合わせ)の中から、上限額に基づいてユーザに推奨する投票券を自動的に選択してユーザに提示する。例えば、ユーザが抽出条件として「本命」を指定したとする。なお、本命とは、投票対象のうち一着になる可能性の高い投票対象を意味する用語である。この場合、サーバ10は、本命の投票対象を含む投票券の中から、投票を推奨する投票券を選択してユーザに提示する。ユーザは、サーバ10が提示した投票券に対して投票をすることができるため、初心者のユーザであっても容易に投票を行うことが可能である。
【0019】
<ハードウェア構成>
図2は、サーバ10及び端末20のハードウェア構成例を示す図である。サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical processing unit)等のプロセッサ11、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、及び情報の出力を行う出力デバイス15を有する。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等である。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ及び/又はスピーカ等である。
【0020】
<機能ブロック構成>
図3は、サーバ10の機能ブロック構成例を示す図である。サーバ10は、記憶部100と、表示制御部101と、受付部102と、提示部103と、投票処理部104とを含む。記憶部100は、サーバ10が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、表示制御部101と、受付部102と、提示部103と、投票処理部104とは、サーバ10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0021】
記憶部100は、ユーザに関する各種情報を管理するユーザ管理情報100aと、投票対象に関する各種情報を管理する投票対象情報100bと、ユーザが選択可能な抽出条件を定義する抽出条件情報100cとを記憶する。
【0022】
図4に、ユーザ管理情報100a、投票対象情報100b及び抽出条件情報100cの一例を示す。ユーザ管理情報100aの「ユーザID」には、サーバ10内でユーザを一意に識別するための識別子が格納される。「ニックネーム」には、ユーザ登録時にユーザが入力したニックネームが格納される。「所持価値」は、ユーザが所持する所定価値の量が格納される。「投票履歴」には、ユーザが投票した投票券及び投票した(賭けた)所定価値がレース毎に格納される。
【0023】
投票対象情報100bの「投票対象ID」には、サーバ10内で投票対象を一意に識別するための識別子が格納される。「属性」には、投票対象に関する属性が格納される。
図4の例は、投票対象が馬である場合の例を示しており、属性として、馬齢(馬の年齢)、脚質、毛色、性別及び勝率等が格納されている。
【0024】
抽出条件情報100cの「項目」には、ユーザに提示する抽出条件の項目名が格納される。「選択肢」には、各項目についてユーザが選択可能な抽出条件の選択肢が格納される。例えば、
図4の例では、脚質に関する抽出条件として、「逃げ」、「先攻」、「差し」及び「追込」の4種類を選択可能であることを示している。
【0025】
表示制御部101は、ユーザから抽出条件の入力を受け付ける画面、ユーザに提示する投票券を表示する画面、ユーザから投票する所定価値の入力を受け付ける画面等を表示させるために必要な各種の処理を行う。例えば、表示制御部101は、端末20が備えるWebブラウザからのアクセスに応じて、又は、端末20にインストールされた専用のアプリケーションからのアクセスに応じて、各種の画面を表示するためのデータを端末20に送信する。
【0026】
受付部102は、競技における投票対象を絞り込むための抽出条件(第1抽出条件)の指定と、投票可能な所定価値の上限額(予算額)の指定とをユーザから受け付ける。また、受付部102は、提示部103が、投票券をユーザに提示した後、更に、競技における投票方式を絞り込むための抽出条件(第2抽出条件)の指定をユーザから受け付けるようにしてもよい。また、受付部102は、競技における投票方式を絞り込むための抽出条件(第3抽出条件)を受け付けるようにしてもよい。
【0027】
提示部103は、競技において抽出条件(第1抽出条件)に合致する投票券の中から、ユーザが指定した上限額に基づいて選択された投票券を、ユーザに提示する。また、提示部103は、ユーザが指定した上限額に基づいて選択された投票券の各々に対する投票額(推奨投票額)を、ユーザに提示するようにしてもよい。
【0028】
また、提示部103は、競技において抽出条件(第1抽出条件)及び抽出条件(第2抽出条件)に合致する投票券の中から、ユーザが指定した上限額に基づいて選択した投票券を、ユーザに提示するようにしてもよい。また、提示部103は、競技において抽出条件(第1抽出条件)及び抽出条件(第3抽出条件)に合致する投票券の中から、ユーザが指定した上限額に基づいて選択した投票券を、ユーザに提示するようにしてもよい。また、提示部103は、競技において抽出条件(第1抽出条件)、抽出条件(第2抽出条件)及び抽出条件(第3抽出条件)に合致する投票券の中から、ユーザが指定した上限額に基づいて選択した投票券を、ユーザに提示するようにしてもよい。
【0029】
投票処理部104は、ユーザにより選択された投票券に対して、ユーザにより指定された所定価値を投票する処理を行う。また、投票した投票券及び所定価値の額を、ユーザ管理情報100aの「投票履歴」に記録する。投票処理部104は、サーバ10と通信可能な他の情報処理装置に、投票券及び投票する所定価値の量を通知することで、当該他の情報処理装置に投票を依頼するようにしてもよい。
【0030】
以上説明したサーバ10の各機能ブロックは、端末20に実装されることとしてもよい。つまり、本実施形態でサーバ10が行う各種処理は、サーバ10に代えて端末20で実行されることとしてもよい。
【0031】
<処理手順>
図5は、投票システム1が行う処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図5を用いて、サーバ10が行う処理手順を具体的に説明する。以下の説明では、競技は競馬であり、投票対象は馬である前提とするが、本実施形態がこれに限定されることを意図しているのではない。
【0032】
ステップS10で、受付部102は、ユーザが利用する端末20から、投票する所定価値の上限額を受け付ける。端末20の画面には、上限額の入力を受け付ける画面が表示され、ユーザにより当該画面に入力された上限額が、端末20からサーバ10に通知される。なお、表示制御部101は、抽出条件情報100cに設定されている抽出条件を、端末20の画面に表示させることとしてもよい。
【0033】
ステップS12で、受付部102は、ユーザが利用する端末20から、「投票対象を絞り込むための抽出条件」を受け付ける。ユーザが指定可能な「投票対象を絞り込むための抽出条件」は、端末20の画面に一覧表示され、一覧表示された抽出条件の中からユーザが選択した抽出条件が、端末20からサーバ10に通知される。なお、ユーザは、投票対象を絞り込みたくない場合、「投票対象を絞り込むための抽出条件」を指定しないことも可能である。
【0034】
ステップS14で、受付部102は、ユーザが利用する端末20から、「投票方式を絞り込むための抽出条件」を受け付ける。ユーザが指定可能な「投票方式を絞り込むための抽出条件」は、端末20の画面に一覧表示され、一覧表示された抽出条件の中からユーザが選択した抽出条件が、端末20からサーバ10に通知される。なお、ユーザは、投票方式を絞り込みたくない場合、「投票方式を絞り込むための抽出条件」を指定しないことも可能である。
【0035】
ステップS16で、提示部103は、ステップS12及びステップS14の処理手順で受け付けた「投票対象を絞り込むための抽出条件」及び/又は「投票方式を絞り込むための抽出条件」を満たす投票券を抽出する。提示部103は、投票対象情報100bや投票券ごとの払い戻し倍率を参照することで、抽出条件に該当する投票対象の抽出を行う。
【0036】
例えば、1番、2番、3番の馬でレースが行われる場合を想定する。また、発売される投票券は、単勝1番、単勝2番、単勝3番、2連単(1着1番、2着2番)、2連単(1着2番、2着1番)、2連単(1着1番、2着3番)、2連単(1着3番、2着1番)、2連単(1着2番、2着3番)、2連単(1着3番、2着2番)であるとする。また、1番が牝馬・茶色であり、2番が牡馬・茶色であり、3番が牡馬・黒色であるとする。
【0037】
この場合において、ユーザが、投票対象を絞り込むための抽出条件として、「牝馬」を指定したとする。この場合、提示部103は、レースにおける全ての投票券のうち、投票対象に牝馬が含まれる投票券として、単勝1番、2連単(1着1番、2着2番)、2連単(1着2番、2着1番)、2連単(1着1番、2着3番)、2連単(1着3番、2着1番)を抽出する。また、ユーザが、更に、投票方式を絞り込むための抽出条件として、「単勝」を指定したとする。この場合、提示部103は、単勝1番を抽出する。
【0038】
ステップS18で、提示部103は、ステップS10で受け付けた上限額に基づき、ステップS16の処理手順で抽出した投票券の中からユーザに提示する(推奨する)投票券を選択する。ユーザに提示する投票券を選択する方法の具体例については後述する。
【0039】
ステップS20で、提示部103は、ステップS10で受け付けた上限額に基づき、ステップS18の処理手順で選択した投票券ごとに、ユーザに提示する推奨投票額を決定する。ユーザに提示する推奨投票額を決定する方法の具体例については後述する。
【0040】
ステップS22で、提示部103は、ステップS18の処理手順で選択した投票券と、ステップS20の処理手順で決定された推奨投票額とを画面に表示させるための情報をユーザの端末20に通知する。端末20は、サーバ10から通知された投票券及び推奨投票額を画面に表示する。
【0041】
ステップS24で、「投票対象を絞り込むための抽出条件」又は「投票方式を絞り込むための抽出条件」の追加を行うか否かをユーザから受け付ける。追加しない場合はステップS26に進み、追加する場合はステップS12の処理手順に戻る。
【0042】
ステップS12の処理手順に戻る場合、受付部102は、ステップS12~ステップS22の処理手順を繰り返すことで、抽出する投票券を徐々に絞り込んでいく。例えば、ステップS16で説明した具体例において、1回目のステップS12~ステップS22の処理手順において、ユーザが、投票対象を絞り込むための抽出条件(第1抽出条件)として「性別:牝馬」を指定し、2回目の処理手順で、投票対象を絞り込むための追加の抽出条件(第2抽出条件)として「毛色:黒」を指定したとする。この場合、提示部103は、1回目の処理手順で、レースにおける全ての投票券のうち、投票対象に牝馬が含まれる投票券として、単勝1番、2連単(1着1番、2着2番)、2連単(1着2番、2着1番)、2連単(1着1番、2着3番)、2連単(1着3番、2着1番)を抽出する。続いて、提示部103は、2回目の処理手順で、1回目の処理手順で抽出した投票券の中から、投票対象に毛色が黒である馬が含まれる投票券として、2連単(1着1番、2着3番)、2連単(1着3番、2着1番)を抽出する。
【0043】
ステップS26で、受付部102は、ユーザが利用する端末20から、所定価値を投票する投票券及び投票する投票額の指定を受け付ける。
【0044】
ステップS28で、投票処理部104は、ステップS26の処理手順で受け付けた投票券に対し、指定された投票額の所定価値を投票する。その後、投票券が的中した場合、ユーザは、的中した投票券の払い戻し倍率(オッズ)と当該投票券に投票した所定価値の量とを乗算した額の所定価値の払い戻しを受けることができる。
【0045】
(ユーザに提示する投票券の選択方法)
続いて、ステップS18の処理手順において、提示部103が、ユーザに提示する投票券を選択する方法を説明する。なお、以下の説明において、「抽出条件」とは、「投票対象を絞り込むための抽出条件」及び/又は「投票方式を絞り込むための抽出条件」であるものとする。
【0046】
[選択方法1]
提示部103は、抽出条件に合致する投票券の数と、投票単価との積が上限額以下である場合、抽出条件に合致する投票券の全てを、ユーザに提示する投票券として選択する。なお、投票単価とは、1つの投票券に対して投票可能な所定価値の単位である。例えば投票単価が100円である場合、1つの投票券に対して100×N(Nは正の整数)円を投票することができる。
【0047】
例えば、ステップS16の処理手順で説明した具体例において、投票対象に牝馬が含まれる投票券として、単勝1番、2連単(1着1番、2着2番)、2連単(1着2番、2着1番)、2連単(1着1番、2着3番)、2連単(1着3番、2着1番)が抽出されたとする。また、投票単価は100円であり、上限額が1000円であるとする。この場合、投票券の数と投票単価との積は500円であり、上限額(1000円)以下である。従って、提示部103は、全ての投票券を、ユーザに提示する投票券として選択する。
【0048】
[選択方法2]
提示部103は、抽出条件に合致する投票券の数と、投票単価との積が上限額を超える場合、抽出条件に合致する投票券のうち、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額以上になる投票券を、ユーザに提示する投票券として選択する。
【0049】
例えば、ステップS16の処理手順で説明した具体例において、投票対象に牝馬が含まれる投票券として、単勝1番、2連単(1着1番、2着2番)、2連単(1着2番、2着1番)、2連単(1着1番、2着3番)、2連単(1着3番、2着1番)が抽出されたとする。また、投票単価は100円であり、上限額が300円であるとする。この場合、投票券の数と投票単価との積は500円であり、上限額(300円)を超える。従って、提示部103は、投票券のうち、払い戻し倍率×100円が300円以上になる投票券を、ユーザに提示する投票券として選択する。例えば、単勝1番の払い戻し倍率は2倍であるが、全ての2連単の払い戻し倍率が3倍を超えている場合、提示部103は、投票券のうち、2連単である投票券を、ユーザに提示する投票券として選択する。
【0050】
なお、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額以上になる投票券が大量に存在する場合、ユーザは、どの投票券に投票するか迷ってしまうことが想定される。そこで、提示部103は、抽出条件に合致する投票券のうち、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額以上になる投票券であって、所定基準に従って選択した所定数の投票券を、ユーザに提示する投票券として選択するようにしてもよい。所定数は、上限額を最低投票額で除算した数から少数以下を切り捨てた正の整数(つまり、最低投票額で投票可能な投票券の最大数)とするようにしてもよい。また、所定基準は、払い戻し倍率が低い順又は高い順であってもよい。所定基準を、払い戻し倍率が低い順にするのか、又は、払い戻し倍率が高い順にするのかについては、ユーザが指定した抽出条件により決定されることとしてもよい。例えば、ユーザが指定した抽出条件が「大穴」である場合、所定基準は、払い戻し倍率が高い順とするようにしてもよい。また、ユーザが指定した抽出条件が「本命」である場合、所定基準は、払い戻し倍率が低い順とするようにしてもよい。
【0051】
例えば、ステップS16の処理手順で説明した具体例において、2連単の投票券において、払い戻し倍率は、2連単(1着1番、2着2番)、2連単(1着1番、2着3番)、2連単(1着2番、2着1番)、2連単(1着3番、2着1番)の順に低いとする。また、所定数は3であるとし、所定基準は、払い戻し倍率が低い順であるとする。この場合、提示部103は、2連単(1着1番、2着2番)、2連単(1着1番、2着3番)、2連単(1着2番、2着1番)を、ユーザに提示する投票券として選択する。
【0052】
(推奨投票額の決定方法)
続いて、ユーザに提示する投票券の選択方法に従って選択された各投票券に対する推奨投票額を決定する方法を説明する。
【0053】
[決定方法1]
提示部103は、各投票券についての推奨投票額を、投票単価と同一額としてもよい。例えば、投票単価が100円である場合、各投票券についての推奨投票額を100円とするようにしてもよい。
【0054】
[決定方法2]
提示部103は、投票可能な所定価値が余っている場合、各投票券のうち、払い戻し倍率が低い投票券については、払い戻し倍率が高い投票券よりも推奨投票額が高くなるようにしてもよい。
【0055】
例えば、提示部103は、ユーザに提示する投票券の中に、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額以上になる投票券と、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額未満になる投票券とが存在する場合で、かつ、ユーザに提示する投票券の数と最低投票額との積が上限額未満である場合、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額未満になる投票券に対する投票額が、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額以上になる投票券に対する投票額以上になるように、各投票券に対する推奨投票額を決定するようにしてもよい。
【0056】
選択方法1又は選択方法2に従って選択された投票券の中に、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額以上になる投票券1、投票券2及び投票券3と、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額未満である投票券4、投票券5及び投票券6とが存在しているとする。また、最低投票額は100円であり、投票可能な所定価値の上限額は1000円であるとする。この場合、提示部103は、投票券1、投票券2及び投票券3の推奨投票額を100円とし、投票券4、投票券5及び投票券6の推奨投票額を200円とするようにしてもよい。
【0057】
[決定方法3]
提示部103は、投票可能な所定価値が余っている場合、各投票券のうち、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額未満である投票券の全部又は一部については、払い戻し倍率と投票額との積が上限額を超えるように、推奨投票額を決定するようにしてもよい。
【0058】
例えば、投票券1、投票券2、投票券3、投票券4、投票券5の払い戻し倍率は、それぞれ、2倍、5倍、10倍、13倍、15倍であるとする。また、最低投票額は100円であり、投票可能な所定価値の上限額は1000円であるとする。この場合、提示部103は、投票券3、投票券4及び投票券5の推奨投票額を100円とし、投票券1の推奨投票額を500円とし、投票券2の推奨投票額を200円にするようにしてもよい。
【0059】
<画面表示例>
図6及び
図7を用いて、端末20に表示される画面例を説明する。なお、
図6及び
図7において、オッズ及び投票方式は「投票方式を絞り込むための抽出条件」に該当し、脚質、性別及び毛色は「投票対象を絞り込むための抽出条件」に該当する。
【0060】
図6の画面D10は、上限額(予算)として500円が指定され、「投票方式を絞り込むための抽出条件」として本命が指定された場合の画面例を示す。画面D10において馬券一覧表示ボタンが押下された場合、画面D11に遷移する。画面D11には、本命の馬(ここでは1番とする)が含まれる投票券として抽出された複数の投票券が一覧表示される。また、当該複数の投票券のうち、ユーザに提示する投票券として、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額以上になる投票券にレ点が付与されて表示されている。また、推奨投票額として100円が表示されている。馬券購入ボタンが押下されると、レ点が付与された各々の投票券に対して100円の投票が行われる。なお、レ点の有無はユーザが任意に変更することができる。また、推奨投票額も、ユーザが任意に変更することができる。
【0061】
図7の画面D20は、上限額(予算)として500円が指定され、「投票対象を絞り込むための抽出条件」として牝馬が指定され、「投票方式を絞り込むための抽出条件」として単勝が指定された場合の画面例を示す。画面D20において馬券一覧表示ボタンが押下された場合、画面D21に遷移する。画面D21には、投票対象が牝馬であり、かつ、投票方式が単勝である複数の投票券が一覧表示される。また、当該複数の投票券のうち、ユーザに提示する投票券として、払い戻し倍率と最低投票額との積が上限額以上になる投票券にレ点が付与されて表示されている。また、推奨投票額として100円が表示されている。
【0062】
<まとめ>
以上説明した実施形態によれば、ユーザは、抽出条件を指定することで、抽出条件に従って絞り込まれた投票券の中から、実際に投票を行う投票券を選択することができる。これにより、投票の経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことが可能になる。
【0063】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【0064】
<付記>
<付記1>
競技における投票に関する処理を実行する情報処理装置であって、
前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付ける受付部と、
前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示する提示部と、
を有する情報処理装置。
【0065】
付記1によれば、投票対象及び投票方式が自動的に提示されることから、投票経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことが可能になる。
【0066】
<付記2>
前記提示部は、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせの各々の投票額を、前記ユーザに提示する、
付記1に記載の情報処理装置。
【0067】
付記2によれば、投票対象及び投票方式に加えて投票額も自動的に提示されることから、投票経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことが可能になる。
【0068】
<付記3>
前記提示部は、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と、投票単価との積が前記上限額以下である場合、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの全てを、前記ユーザに提示する、
付記2に記載の情報処理装置。
【0069】
付記3によれば、ユーザが投票可能な上限額の範囲内で投票対象及び投票方式が絞り込まれることから、投票経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことが可能になる。
【0070】
<付記4>
前記ユーザに提示する投票対象及び投票方式の組み合わせの各々の投票額は、前記ユーザに提示する投票対象及び投票方式の組み合わせの中に、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額以上になる組み合わせと、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額未満になる組み合わせとが存在する場合で、かつ、前記ユーザに提示する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と最低投票額との積が前記上限額未満である場合、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額未満になる組み合わせに対する投票額が、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額以上になる組み合わせに対する投票額以上になるように、決定される、
付記3に記載の情報処理装置。
【0071】
付記4によれば、払戻倍率が少ない投票対象及び投票方式の組み合わせについては、より多くの所定価値が投票されるように投票額の振分けが行われることから、投票した投票対象及び投票方式の組み合わせが的中した場合に受けられる払い戻し額を平均化することが可能になる。
【0072】
<付記5>
前記提示部は、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの数と、投票単価との積が前記上限額を超える場合、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせのうち、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額以上になる組み合わせを、前記ユーザに提示する、
付記1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0073】
付記5によれば、的中した場合の払い戻し額が上限額未満となるような投票対象及び投票方式の組み合わせ(つまり、的中したのに損をするような組み合わせ)をユーザに提示しないようにすることができる。
【0074】
<付記6>
前記提示部は、前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせのうち、払い戻し倍率と最低投票額との積が前記上限額以上になる組み合わせであって、払い戻し倍率が低い順又は高い順に選択した所定数の組み合わせを、前記ユーザに提示する、
付記5に記載の情報処理装置。
【0075】
付記6によれば、ユーザが投票可能な上限額の範囲内で投票対象及び投票方式が、払戻額が低い順又は高い順に絞り込まれることから、ユーザは、どの投票対象及び投票方式に投票すべきかを悩むことなく容易に投票を行うことが可能になる。
【0076】
<付記7>
前記受付部は、前記提示部が、投票対象及び投票方式の組み合わせを前記ユーザに提示した後、更に、前記競技における投票方式を絞り込むための第2抽出条件の指定を前記ユーザから受け付け、
前記提示部は、前記競技において前記第1抽出条件及び前記第2抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択した投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示する、
付記1~6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0077】
付記7によれば、第1抽出条件により抽出された投票対象及び投票方式の組み合わせが大量に存在する場合であっても、投票対象及び投票方式の組み合わせを更に絞り込むことが可能になる。
【0078】
<付記8>
前記受付部は、前記競技における投票方式を絞り込むための第3抽出条件を受け付け、
前記提示部は、前記競技において前記第1抽出条件及び前記第3抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択した投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示する、
付記1~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0079】
付記8によれば、投票対象に加えて投票方式を指定して投票対象及び投票方式の組み合わせを絞り込むことができるため、投票対象及び投票方式の組み合わせを絞り込む際に、よりユーザの趣向を反映させることが可能になる。
【0080】
<付記9>
競技における投票に関する処理を実行する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付けるステップと、
前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示するステップと、
を有する情報処理方法。
【0081】
付記9によれば、投票対象及び投票方式が自動的に提示されることから、投票経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことが可能になる。
【0082】
<付記10>
競技における投票に関する処理を実行するコンピュータに、
前記競技における投票対象を絞り込むための第1抽出条件の指定と、投票可能な所定価値の上限額の指定とをユーザから受け付けるステップと、
前記競技において前記第1抽出条件に合致する投票対象及び投票方式の組み合わせの中から、前記上限額に基づいて選択された投票対象及び投票方式の組み合わせを、前記ユーザに提示するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【0083】
付記10によれば、投票対象及び投票方式が自動的に提示されることから、投票経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことが可能になる。
【符号の説明】
【0084】
10…サーバ、11…プロセッサ、12…記憶装置、13…通信IF、14…入力デバイス、15…出力デバイス、20…端末、100…記憶部、100a…ユーザ管理情報、100b…投票対象情報、100c…抽出条件情報、101…表示制御部、102…受付部、103…提示部、104…投票処理部