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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-29
(45)【発行日】2023-12-07
(54)【発明の名称】リレー取り外し工具
(51)【国際特許分類】
   B25B 7/02 20060101AFI20231130BHJP
   B25B 27/14 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
B25B7/02
B25B27/14 D
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019209295
(22)【出願日】2019-11-20
(65)【公開番号】P2021035715
(43)【公開日】2021-03-04
【審査請求日】2022-09-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000161909
【氏名又は名称】京都機械工具株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西村 朋也
(72)【発明者】
【氏名】辻 久裕
【審査官】須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-130342(JP,A)
【文献】実開平05-029672(JP,U)
【文献】実開昭59-177247(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B1/00-11/02
B25B25/00-33/00
H01H45/04
H01H50/00
H05K13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソケットの係止部に側方から係止されることで該ソケットに取り付けられたリレーを、前記ソケットから取り外すリレー取り外し工具であって、
支軸により互いに回転自在に支持された一対の杆体と、
前記一対の杆体の基端側に設けられ、互いに接近するように移動して前記杆体を開閉操作する一対の把持部と、
前記一対の杆体の先端側に設けられ、前記一対の把持部の閉じ操作により互いに接近するように閉じて前記リレーを挟持可能な一対の挟持アームとを備え、
前記各挟持アームの先端部は、前記リレーと前記係止部との間に差し込まれて、前記リレーと前記係止部との間の隙間を拡張する差込拡張部をそれぞれ有し、
前記各差込拡張部は、前記杆体側に向かって外側に傾斜した楔形状をなし、
前記リレーの側面は、前記ソケットの係止部と係合する突起部を有し、
前記各差込拡張部は、前記リレーの前記突起部を収容する収容部をそれぞれ有し、
前記収容部は、前記体側に向かって凹みかつ先端が開口した溝部であることを特徴とするリレー取り外し工具。
【請求項2】
請求項1に記載のリレー取り外し工具において、
前記各挟持アームは、内側部分に滑り止め部をそれぞれ有することを特徴とするリレー取り外し工具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のリレー取り外し工具において、
前記一対の挟持アームは、前記一対の杆体に対して、それぞれ着脱可能に取り付けられていることを特徴とするリレー取り外し工具。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1つに記載のリレー取り外し工具において、
前記各挟持アームは、先端に前記差込拡張部を有するクロウ部をそれぞれ有し、
前記クロウ部の厚みの最大値は、前記リレーの前記突起部の厚み以上であることを特徴とするリレー取り外し工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、リレー取り外し工具に関する技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ソケットに取り付けられた着脱式のリレーを、ソケットから取り外すための工具が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、バネ性を有する帯状材をU字型として対向する2つのアーム部を形成し、両アーム部の端部に、リレーの対向する2つの側面にそれぞれ突出する凸部(突起部)に嵌め込む系入孔を設け、凸部に系入孔を嵌め込んだ状態でリレーを引っ張って、リレーをソケットから取り外すリレー引き抜き工具が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、プライヤー型のリレー取り外し工具であって、挟持部の内側に緩衝兼摩擦シートを設けたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実用新案登録第3083023号公報
【文献】実用新案登録第2545087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ソケットには、リレーの抜け防止のために、リレーを側方から係止する係止部が設けられている。このように、リレーの側方からソケットの係止部が係止していると、特許文献1に記載のものでは、リレーに系入孔を嵌め込むことができないため、リレーの着脱が困難になる。また、特許文献2に記載のものでは、リレーと係止部との係止を解除することができないため、やはりリレーの着脱が困難になる。
【0007】
ここに開示された技術は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ソケットの係止部に側方から係止されたリレーを、該ソケットから容易に取り外すことができるリレー取り外し工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、ここに開示された技術は、ソケットの係止部に側方から係止されることで該ソケットに取り付けられたリレーを、前記ソケットから取り外すリレー取り外し工具を対象として、支軸により互いに回転自在に支持された一対の杆体と、前記一対の杆体の基端側に設けられ、互いに接近するように移動して前記杆体を開閉操作する一対の把持部と、前記一対の杆体の先端側に設けられ、前記一対の把持部の閉じ操作により互いに接近するように閉じて前記リレーを挟持可能な一対の挟持アームとを備え、前記各挟持アームの先端部は、前記リレーと前記係止部との間に差し込まれて、前記リレーと前記係止部との間の隙間を拡張する差込拡張部をそれぞれ有し、前記各差込拡張部は、前記杆体側に向かって外側に傾斜した楔形状をなし、前記リレーの側面は、前記ソケットの係止部と係合する突起部を有し、前記各差込拡張部は、前記リレーの前記突起部を収容する収容部をそれぞれ有し、前記収容部は、前記体側に向かって凹みかつ先端が開口した溝部である、という構成とした。
【0009】
この構成によると、差込拡張部は楔形状をなしているため、リレーと係止部との間に容易に差し込むことができる。差込拡張部を差し込んだ後は、挟持アームをリレーと係止部との間に入れ込むことで、リレーと係止部との間の隙間を拡張して、リレーと係止部との係止状態を解除することができる。そして、挟持アームでリレーを挟持して引っ張れば、該リレーをソケットから取り外すことができる。よって、リレーをソケットから容易に取り外すことができる。
【0010】
また、この構成によると、差込拡張部が収容部を有することで、リレーが突起部を有していたとしても、挟持アームをリレーと係止部との間に出来る限り深く差し込むことができる。これにより、リレーと係止部との間の隙間と出来る限り広げることができ、リレーのソケットからの取り外しをより容易にすることができる。また、突起部が収容部に収容されることで、リレーをソケットから引き抜くときに突起部が再び係止部に引っ掛かることを抑制することができる。このことからも、リレーのソケットからの取り外しをより容易にすることができる。
【0011】
前記リレー取り外し工具において、前記各挟持アームは、内側部分に滑り止め部をそれぞれ有する、という構成でもよい。
【0012】
この構成によると、リレーをソケットから引き抜くときに挟持アームが滑ることが抑制されるため、リレーのソケットからの取り外しを一層容易にすることができる。
【0013】
前記リレー取り外し工具において、前記一対の挟持アームは、前記一対の杆体に対して、それぞれ着脱可能に取り付けられている、という構成でもよい。
【0014】
この構成によると、ソケットの大きさに応じて挟持アームのサイズを変更することができるため、種々のリレーに対して用いることができる。
【0015】
前記リレー取り外し工具において、前記各挟持アームは、先端に前記差込拡張部を有するクロウ部をそれぞれ有し、前記クロウ部の厚みの最大値は、前記リレーの前記突起部の厚み以上である、という構成でもよい。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、ここに開示された技術によると、差込拡張部により、挟持アームをリレーと係止部との間に入れ込むことで、リレーと係止部との間の隙間を拡張して、リレーと係止部との係止状態を解除することができる。これにより、ソケットの係止部に側方から係止されたリレーを、該ソケットから容易に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】例示的な実施形態に係るリレー取り外し工具の斜視図である。
図2】リレー取り外し工具の正面図である。
図3】リレー取り外し工具の側面図である。
図4】リレー取り外し工具の動作図において、挟持アームがリレーと係止部の間に差し込まれる前の状態を示す図であって、左図はリレー取り外し工具を正面から見た図であり、右図は左図のA-A線で切断した断面図である。
図5】リレー取り外し工具の動作図において、挟持アームがリレーと係止部の間に差し込まれた状態を示す図であって、左図はリレー取り外し工具を正面から見た図であり、右図は左図のB-B線で切断した断面図である。
図6】リレー取り外し工具の動作図において、リレーがソケットから取り外された状態を示す図であって、左図はリレー取り外し工具を正面から見た図であり、右図は左図のC-C線で切断した断面図である。
図7】リレーが挟持アームに挟持された状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1は、本実施形態に係るリレー取り外し工具1(以下、単に工具1という)を示す。工具1は、自動車などに設けられたソケット110に取り付けられたプラグイン型のリレー100を、該ソケット110から引き抜くための工具である。
【0020】
本実施形態では、図4に示すように、リレー100は箱状をなしており、対向する2つの側面にそれぞれ突起部102を有する。一方で、ソケット110は、矩形状の孔部111に設けられかつリレー100の側面の一部を覆う係止部112を有する。リレー100は、2つの突起部102が係止部112の孔部111に入り込むことで、該係止部112に係止された状態となっている。工具1は、このように、ソケット110の係止部112に側方から係止されたリレー100を該ソケット110から取り外す際に使用される。
【0021】
工具1は、支軸2(図2参照)により互いに回転自在に支持された一対の杆体3を有する。各杆体3は、円板状をなしかつ支軸2が取り付けられるボス部31と、後述の把持部4と連結される連結部32と、支軸2を中心に連結部32とは2回対称となる位置に設けられかつ後述の挟持アーム5が取り付けられる取付部33とをそれぞれ有する。図2に示すように、連結部32は、ボス部31の周方向の一部から該ボス部31の接線方向に延びている。取付部33は、連結部32とは2回対称となる位置から該連結部32とは反対側に向かって延びている。以下の説明において、連結部32側を杆体3の基端側といい、取付部33側を杆体の先端側という。
【0022】
一対の杆体3の基端側には、使用者が把持する一対の把持部4が設けられている。各把持部4は各連結部32とそれぞれ一体に構成されている。つまり、各把持部4と各杆体3とは一体になっている。把持部4を開閉操作することにより、一対の杆体3が開閉操作される(図1図3では閉じ側寄りの状態を示している)。
【0023】
各把持部4は、略S字状をなしている。具体的には、各把持部4は、連結部32の基端から互いに離れるように湾曲して伸びた後、互いに近づくように僅かに湾曲して、端部で再び互いに離れるように湾曲する形状をなしている。各把持部4は、それぞれエラストマー等からなるグリップ体41で覆われている。
【0024】
一対の杆体3の先端側には、リレー100を挟持可能な一対の挟持アーム5が設けられている。挟持アーム5は、杆体3を介して、把持部4の開閉操作により開閉される。具体的には、把持部4の閉じ操作により互いに接近するように閉じる一方、把持部4の開き操作により互いに離間するように開く。挟持アーム5は、閉じたときにリレー100を挟持するようになっている。
【0025】
各挟持アーム5は、アーム本体51と、アーム本体51と一体に構成されかつ実際にリレー100を掴むクロウ部52と、アーム本体51と一体に構成されかつ取付部33と接続される接続棒53とをそれぞれ有する。図2に示すように、クロウ部52はアーム本体51から先端側に向かって延び、接続棒53はアーム本体51からクロウ部52とは反対側に向かって延びる。
【0026】
各挟持アーム5は、接続棒53により各杆体3の取付部33にそれぞれ取り付けられている。具体的には、図2に示すように、各取付部33は各接続棒53が挿入される挿入孔33aを先端部分にそれぞれ有する。各取付部33は、いもネジ6が締結されるネジ孔33bを側部にそれぞれ有する。各挟持アーム5は、接続棒53を取付部33の挿入孔33aに挿入した後、いもネジ6がネジ孔33bに締結されて、該いもネジ6により接続棒53が挿入孔33aの壁部に押しつけられることで、取付部33に取り付けられる。逆に、いもネジ6を緩めたときには、各挟持アーム5は取付部33から取り外すことができるようになる。
【0027】
各挟持アーム5のクロウ部52は、図2及び図3に示すように、平板状をなしている。図7に示すように、クロウ部52の厚みの最大値は、リレー100の突起部102の突出量と同じか又は突起部102の突出量よりも僅かに大きい。図2に示すように、リレー100が挟まれる側を内側としたとき、各クロウ部52の内側面は、挟持アーム5が全閉状態から僅かに開いたときに互いに平行になるように構成されている。これにより、図7に示すように、リレー100を適切に挟持できるようになる。
【0028】
各クロウ部52の先端部は、杆体3側に向かって外側に傾斜した楔形状をなしている。先端部の外側面の内側面に対する傾斜角度は、ソケット110の係止部112の高さに応じて設定することができ、例えば、30度~45度に設定されている。各クロウ部52の先端部は、リレー100をソケット110から取り外す作業において、リレー100と係止部112との間に差し込まれて、リレー100と係止部112との間の隙間を拡張する差込拡張部52aを構成する。
【0029】
図1及び図3に示すように、各差込拡張部52aは、杆体3側に向かって凹んだ溝部52bをそれぞれ有する。詳しくは後述するが、この溝部52bは、リレー100の突起部102を収容する収容部を構成する。この溝部52bの溝幅は、リレー100の突起部102の幅の1.5倍~2.0倍に設定されている。また、溝部52bの深さは、突起部102全体が収容される程度の大きさであって、差込拡張部52aの長さと同じか又は差込拡張部52aの長さよりも僅かに短い。
【0030】
各クロウ部52の内側部分には、滑り止め部52cがそれぞれ形成されている。滑り止め部52cは、ギザギザの形状をなすように、複数の溝が隣接して掘られることで形成されている。図2に示すように、滑り止め部52cはクロウ部52の長手方向の3分の1程度の範囲を占めている。このように、溝を掘って滑り止め部52cを形成することで、各クロウ部52が内側に膨らむのを抑制することができる。これにより、各クロウ部52の内側部分全体をリレー100の側面に接触させることができ、リレー100を安定して挟持することができる。
【0031】
次に、図4図6を参照しながら、ソケット110に取り付けられたリレー100を取り外す過程について説明する。
【0032】
まず、初期状態において、リレー100はソケット110に差し込まれた状態である。このとき、リレー100の突起部102は、ソケット110の係止部112に設けられた孔部111に入り込んだ状態である。
【0033】
前述の初期状態から、図4に示すように、クロウ部52の内側面をリレー100の側面に接触させる。このとき、クロウ部52の内側面はリレー100の側面に沿って平行な状態となる。
【0034】
次に、図4の状態から、クロウ部52をリレー100の側面に沿わせながら、工具1をソケット110に向かって移動させる。このとき、差込拡張部52aの楔形状により、差込拡張部52aがリレー100と係止部112との間にスムーズに入り込む。そして、溝部52b内に突起部102が収容されるまでクロウ部52を差し込む。これにより、図5に示すように、リレー100と係止部112との間の隙間がクロウ部52により押し広げられる。この結果、突起部102と係止部112との係止状態が解除される。
【0035】
そして、図5の状態から把持部4を僅かに閉じるように握る。これにより、リレー100をクロウ部52により適切に掴むことができる。その後、リレー100をソケット110とは反対側に引っ張る。このとき、突起部102が溝部52bに収容された状態で、リレー100と係止部112との間にクロウ部52があるため、突起部102が係止部112に引っ掛かることが抑制される。この結果、図6に示すように、リレー100をソケット110から容易に取り外すことができる。
【0036】
したがって、本実施形態では、支軸2により互いに回転自在に支持された一対の杆体3と、一対の杆体3の基端側に設けられ、互いに接近するように移動して杆体3を開閉操作する一対の把持部4と、一対の杆体3の先端側に設けられ、一対の把持部4の閉じ操作により互いに接近するように閉じてリレー100を挟持可能な一対の挟持アーム5とを備え、挟持アーム5の先端部は、リレー100と係止部112との間に差し込まれて、リレー100と係止部112との間の隙間を拡張する差込拡張部52aを有し、差込拡張部52aは、杆体3側に向かって外側に傾斜した楔形状をなす。これにより、差込拡張部52aをリレー100と係止部112との間に容易に差し込むことができる。差込拡張部52aを差し込んだ後は、クロウ部52をリレー100と係止部112との間に入れ込むことで、リレー100と係止部112との間の隙間を拡張して、リレー100と係止部112との係止状態を解除することができる。そして、クロウ部52でリレー100を挟持して引っ張れば、該リレー100をソケット110から取り外すことができる。よって、ソケット110の係止部112に側方から係止されたリレー100を、該ソケット110から容易に取り外すことができる。
【0037】
また、本実施形態において、リレー100の側面は、ソケット110の係止部と係合する突起部102を有し、差込拡張部52aは、リレー100の突起部102を収容する溝部52bを有する。これにより、差込拡張部52aが溝部52bを有することで、リレー100が突起部102を有していたとしても、挟持アーム5をリレー100と係止部112との間に出来る限り深く差し込むことができる。これにより、リレー100と係止部112との間の隙間と出来る限り広げることができ、リレー100のソケット110からの取り外しをより容易にすることができる。
【0038】
また、本実施形態において、挟持アーム5は内側部分に滑り止め形状を有する。これにより、リレー100をソケット110から引き抜くときに挟持アーム5が滑ることが抑制される。この結果、リレー100のソケット110からの取り外しを一層容易にすることができる。
【0039】
また、本実施形態において、挟持アーム5は、一対の杆体3に対して着脱可能に取り付けられている。これにより、ソケット110の大きさに応じて挟持アーム5のサイズを変更することができるため、種々のリレー100に対して工具1を用いることができる。
【0040】
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
【0041】
例えば、前述の実施形態では、リレー100の側面に突起部102が設けられ、ソケット110の係止部112に、突起部102と係合する孔部111が設けられていた。これに限らず、例えば、リレー100の側面に窪みが設けられ、ソケット110の係止部112に該窪みと係合する突起が設けられていてもよい。また、ソケット110の係止部112が、リレー100の上面の一部に引っ掛かる爪部を有する構成であってもよい。
【0042】
また、前述の実施形態では、滑り止め部52cは、各クロウ部52の内側部分に溝を掘ることで形成されていた。これに限らず、各クロウ部52の内側部分にゴム材等を貼り付けることで、滑り止め部52cとしてもよい。このとき、各クロウ部52が内側に部分的に膨らんでリレー100との接触面積が減るのを抑制するために、出来る限り薄い材料を用いるか、又は、各クロウ部52の内側部分の全体に亘って貼り付けられていることが好ましい。
【0043】
また、前述の実施形態では、杆体3と挟持アーム5とは着脱可能に別体で構成されていた。これに限らず、杆体3と挟持アーム5とが一体に構成されていてもよい。
【0044】
前述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、ソケットの係止部に側方から係止されることで該ソケットに取り付けられたリレーを、前記ソケットから取り外すリレー取り外し工具として有用である。
【符号の説明】
【0046】
1 リレー取り外し工具
2 支軸
3 杆体
4 把持部
5 挟持アーム
52a 差込拡張部
52b 溝部(収容部)
52c 滑り止め部
53 接続棒
100 リレー
102 突起部
110 ソケット
111 孔部
112 係止部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7