(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-29
(45)【発行日】2023-12-07
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231130BHJP
【FI】
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2021100961
(22)【出願日】2021-06-17
【審査請求日】2022-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【氏名又は名称】右田 俊介
(74)【代理人】
【識別番号】100217984
【氏名又は名称】川條 英明
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 充康
(72)【発明者】
【氏名】北村 純
【審査官】篠崎 正
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-000245(JP,A)
【文献】特開2012-200465(JP,A)
【文献】特開2018-171414(JP,A)
【文献】特開2015-150122(JP,A)
【文献】特開2018-047037(JP,A)
【文献】特開2018-019735(JP,A)
【文献】特開2019-187525(JP,A)
【文献】特開2016-036489(JP,A)
【文献】特開2021-007469(JP,A)
【文献】特開2019-202057(JP,A)
【文献】特開2020-028341(JP,A)
【文献】特許第7345888(JP,B2)
【文献】特許第7345889(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球を発射可能であり、特定のセンサが遊技球を検知することに基づいて図柄変動を実行し、図柄変動の開始に伴って当該図柄変動に対応する当否判定を実行し、図柄変動の終了時に当否判定の結果を示す図柄を停止表示する遊技機であって、
少なくとも演出表示手段を含む演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、
操作手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記演出手段を用いる演出に関する一又は複数の所定項目について、前記操作手段が受け付けた操作に基づいてカスタマイズ可能であり、
前記特定のセンサには、第一のセンサと第二のセンサが含まれ、
前記第一のセンサによる遊技球の検知に基づいて実行される第一の図柄変動に対応する当否判定に当選した際の有利度合いと、前記第二のセンサによる遊技球の検知に基づいて実行される第二の図柄変動に対応する当否判定に当選した際の有利度合いと、が相違し、
前記第一の図柄変動及び前記第二の図柄変動のいずれも実行されていない状態において、前記所定項目の少なくとも一部に関する前記操作手段の操作を示す第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示されるときがあり、
前記第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示されているときに前記第二のセンサによって遊技球が検知されて前記第二の図柄変動が開始されたとき、当該第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示される期間と、前記第二の図柄変動に係る変動期間と、が第二期間にわたって重複し、
前記第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示されているときに前記第一のセンサによって遊技球が検知されて前記第一の図柄変動が開始されたとき、
当該第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示される期間と、前記第一の図柄変動に係る変動期間と、が前記第二期間より短い第一期間にわたって重複し、又は、
当該第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示される期間と、前記第一の図柄変動に係る変動期間と、が重複せず、
前記第二の図柄変動に対応する変動パターンの数が、前記第一の図柄変動に対応する変動パターンの数より少ない、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機に代表される遊技機には、遊技が行われていない状態(待機デモ画面の表示中)において、遊技中に行われる演出について、遊技者が任意にカスタマイズできる機能(以下、演出カスタマイズ機能と称する)を有するものがある。例えば、特許文献1。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、例えば遊技機への電力供給が開始されたときや、遊技者が遊技を開始したとき、遊技者が遊技を行っていないと判定されたときに、演出カスタマイズに関する情報を、ディスプレイ装置に表示する遊技機が開示されている。
【0005】
ところで、遊技機には開始条件に応じて種類の異なる図柄変動を行うもの(例えば、特
図1用の始動口の入賞を契機として特
図1変動を行い、特
図2用の始動口の入賞を契機として特
図2変動を行う等)があり、そのような遊技機は、図柄変動の種類によって、その図柄変動中に行われる演出の効果や重要性が異なるので、演出カスタマイズ機能の意味合いも変化しうる。
特許文献1の遊技機は、上記のような観点で演出カスタマイズ機能について配慮がされておらず、未だ改善の余地がある。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、適切な演出カスタマイズ機能を実現し、遊技の興趣向上又は遊技の興趣低下の防止を図ることができる遊技機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、遊技球を発射可能であり、特定のセンサが遊技球を検知することに基づいて図柄変動を実行し、図柄変動の開始に伴って当該図柄変動に対応する当否判定を実行し、図柄変動の終了時に当否判定の結果を示す図柄を停止表示する遊技機であって、少なくとも演出表示手段を含む演出手段と、前記演出手段を制御する演出制御手段と、操作手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記演出手段を用いる演出に関する一又は複数の所定項目について、前記操作手段が受け付けた操作に基づいてカスタマイズ可能であり、前記特定のセンサには、第一のセンサと第二のセンサが含まれ、前記第一のセンサによる遊技球の検知に基づいて実行される第一の図柄変動に対応する当否判定に当選した際の有利度合いと、前記第二のセンサによる遊技球の検知に基づいて実行される第二の図柄変動に対応する当否判定に当選した際の有利度合いと、が相違し、前記第一の図柄変動及び前記第二の図柄変動のいずれも実行されていない状態において、前記所定項目の少なくとも一部に関する前記操作手段の操作を示す第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示されるときがあり、前記第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示されているときに前記第二のセンサによって遊技球が検知されて前記第二の図柄変動が開始されたとき、当該第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示される期間と、前記第二の図柄変動に係る変動期間と、が第二期間にわたって重複し、前記第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示されているときに前記第一のセンサによって遊技球が検知されて前記第一の図柄変動が開始されたとき、当該第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示される期間と、前記第一の図柄変動に係る変動期間と、が前記第二期間より短い第一期間にわたって重複し、又は、当該第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示される期間と、前記第一の図柄変動に係る変動期間と、が重複せず、前記第二の図柄変動に対応する変動パターンの数が、前記第一の図柄変動に対応する変動パターンの数より少ない、ことを特徴とする遊技機が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、適切な演出カスタマイズ機能を実現し、遊技の興趣向上又は遊技の興趣低下の防止を図ることができる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】
図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置を示す図である。
【
図3】
図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図である。
【
図4】遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。
【
図6】遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。
【
図7】遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。
【
図8】主制御基板で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。
【
図9】主制御基板で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。
【
図10】主制御基板で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。
【
図11】特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図である。
【
図12】通常モードにおける図柄変動と演出カスタマイズ機能に関する表示とを表すタイムチャートである。
【
図13】
図12のタイムチャートに示した各タイミングにおけるメイン表示部の表示態様を示す図である。
【
図14】
図12のタイムチャートに示した各タイミングにおけるメイン表示部の表示態様を示す図である。
【
図15】通常モードにおいて大当りに当選してラッシュモードが開始されてから最終ジャッジモードを終えるまでの一連の流れを表すタイムチャートである。
【
図16】
図15のタイムチャートに示した各タイミングにおけるメイン表示部の表示態様を示す図である。
【
図17】
図15のタイムチャートに示した各タイミングにおけるメイン表示部の表示態様を示す図である。
【
図18】ラッシュモードにおける図柄変動と演出カスタマイズ機能に関する表示とを表すタイムチャートである。
【
図19】
図18のタイムチャートに示した各タイミングにおけるメイン表示部の表示態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、
図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球の獲得量に関して有利であることを指す。
【0011】
<本発明の特徴について>
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
なお、当該特徴を説明するにあたり、括弧内の構成は、直前の構成に対応する本実施形態の構成を例示したものであり、当該説明以降の遊技機10の説明においても同様の用途で括弧内に構成を記載する場合がある。
【0012】
遊技機10は、いわゆるパチンコ遊技機であり、遊技球を発射可能であり、特定のセンサが遊技球を検知することに基づいて図柄変動を実行し、図柄変動の開始に伴って当該図柄変動に対応する当否判定を実行し、図柄変動の終了時に当否判定の結果を示す図柄を停止表示する。
ここで特定のセンサとは、遊技球の検知が図柄変動の開始契機になるセンサである。
本発明を実施するにあたって、特定のセンサに該当するセンサは少なくとも二つが必要であり、以下、これらを第一のセンサ及び第二のセンサと称する。
本実施形態において、第一のセンサは第1始動口57用の第1始動口センサ70に相当し、第二のセンサは第2始動口59用の第2始動口センサ71に相当する。ただし、これらは例示であり、本発明の実施において、第一のセンサを第2始動口センサ71に相当するものとしてもよいし、第二のセンサを第1始動口センサ70に相当するものとしてもよい。また、これらとは相違する別のセンサを、第一のセンサ又は第二のセンサのいずれかに相当するものとしてもよい。
【0013】
上記の第一のセンサによる遊技球の検知に基づいて実行される第一の図柄変動に対応する当否判定に当選した際の有利度合いと、上記の第二のセンサによる遊技球の検知に基づいて実行される第二の図柄変動に対応する当否判定に当選した際の有利度合いと、が相違する。言い換えれば、第一の図柄変動と第二の図柄変動は、当選した場合の有利度合いが互いに異なり、異なる遊技性を有している。
ここで「当否判定に当選した際の有利度合いが異なる」とは、例えば、当選することによって生起される大当り遊技(小当りに当選して実行される小当り遊技中に特定領域を遊技球が通過することに起因して生起される大当り遊技も含む)のラウンド数が異なること、大当りの当選確率が優遇されている遊技状態(確変状態)に当選後に遷移する割合が異なること、出玉率が優遇されている遊技状態(いわゆる小当りラッシュ)に当選後に遷移する割合が異なること、などが該当しうる。
【0014】
遊技機10は、少なくとも演出表示手段(演出表示装置80)を含む演出手段と、演出手段を制御する演出制御手段(第1副制御基板200)と、操作手段(演出ボタン37及びカーソルボタン38)と、を備える。
演出制御手段は、演出手段を用いる演出に関する一又は複数の所定項目について、操作手段が受け付けた操作に基づいてカスタマイズ可能である。
ここで所定項目とは、例えば、スピーカ33の音量、スピーカ33の音質、枠ランプ35の光量、特定の演出(例えば、プレミアム演出や先読み演出)の出現率のうち少なくとも一つが該当しうる。なお、スピーカ33の音量、スピーカ33の音質、及び枠ランプ35の光量については、必ずしも全ての演出についてカスタマイズした音量、音質、光量が反映される必要がなく、一部の演出にのみ反映されてもよいし、カスタマイズの影響を受けない演出(例えば、エラー報知演出)が存在してもよい。
【0015】
遊技機10は、第一の図柄変動及び第二の図柄変動のいずれも実行されていない状態において、所定項目の少なくとも一部に関する操作手段の操作を示す第一カスタマイズ表示(
図13(b)に図示するメニュー表示81c)が演出表示手段に表示されるときがある。
ここで「第一の図柄変動及び第二の図柄変動のいずれも実行されていない状態」とは、第一の図柄変動及び第二の図柄変動のいずれも停止している状態と同義であり、特に、当該状態であって且つ大当り遊技が実行されていない状態であることが好ましい。
ここで「所定項目の少なくとも一部に関する操作手段の操作を示す第一カスタマイズ表示」とは、上記の所定項目をカスタマイズするために必要な操作(操作手段の操作方法)を、遊技者が認識可能な形式で表す表示である。なお、演出表示手段の表示領域に、第一カスタマイズ表示に相当する表示が一つ存在してもよいし複数存在してもよい。また、第一カスタマイズ表示に相当する表示は、遊技者による操作を受け付けて表示されるもの(表示させるために遊技者の操作が必要なもの)であってもよいし、第一の図柄変動及び第二の図柄変動のいずれも実行されていない状態になってから所定時間が経過すると表示されるもの(表示させるために遊技者の操作を必要としないもの)であってもよい。
【0016】
遊技機10は、上記の第一カスタマイズ表示について、以下のような表示を行うことを特徴とする。
先ず、第一カスタマイズ表示が演出表示手段に表示されているときに第二のセンサによって遊技球が検知されて第二の図柄変動が開始されたとき、当該第一カスタマイズ表示が演出表示手段に表示される期間と、第二の図柄変動に係る変動期間と、が第二期間(例えば、
図18に図示するタイミングt32からタイミングt33までの期間)にわたって重複する。
その一方で、第一カスタマイズ表示が演出表示手段に表示されているときに第一のセンサによって遊技球が検知されて第一の図柄変動が開始されたとき、当該第一カスタマイズ表示が演出表示手段に表示される期間と、第一の図柄変動に係る変動期間と、が第二期間より短い第一期間(例えば、
図12に図示するタイミングt14からタイミングt15までの期間)にわたって重複する、又は、当該第一カスタマイズ表示が演出表示手段に表示される期間と、第一の図柄変動に係る変動期間と、が重複しない。すなわち、前者の場合が後者の場合に比べて、第一カスタマイズ表示の表示期間と図柄変動の変動期間の重複時間が長い。
また、第二の図柄変動に対応する変動パターンの数が、第一の図柄変動に対応する変動パターンの数より少ない。
【0017】
第一の図柄変動と第二の図柄変動は、上記のように、当りの有利度合いが異なるため、それぞれの互いに遊技性が異なり、それぞれの変動中において行われる演出カスタマイズの意味合いが変化しうる。
そこで、本発明に係る遊技機10は、それぞれの図柄変動に係る変動期間と演出カスタマイズに係る第一カスタマイズ表示の表示期間との関係性(互いの重複時間)を異ならせることにした。
また、第二の図柄変動に対応する変動パターン数は、第一の図柄変動に対応する変動パターン数に比べて少なく、演出の展開が単調になりがちなので、第二の図柄変動中(第二期間)に演出表示手段に第一カスタマイズ表示を表示させるデメリットが小さい。従って、第二の図柄変動では第一カスタマイズ表示の表示を制限しないこととした。
これにより、遊技者に対して、その時々における遊技性に応じて適切な演出カスタマイズに係る操作の案内ができ、遊技の興趣向上又は遊技の興趣低下の防止を図ることができる。
【0018】
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0019】
<遊技機10の構造について>
まず、
図1~
図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、
図2は、
図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、
図3は、
図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図であり、
図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、
図5は、遊技機10の背面図である。
なお、
図1から
図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成および機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成または機能が省かれても良い。
【0020】
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称する)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
【0021】
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
【0022】
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠20の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
【0023】
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
【0024】
なお、
図1~
図5において図示は省略するが、中枠17には、中枠17が外枠15に対して開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する中枠開扉センサ76と、中枠17に対して前枠20が開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する前枠開扉センサ77と、を有している。本実施形態において、これらの開扉センサは、いずれも、開放状態でONとなり、閉鎖状態でOFFとなる。ただし、これらの開扉センサは、開放状態でOFFとなり、閉鎖状態でONとなるように構成されてもよい。
これにより、遊技機10が、中枠17の外枠15に対する開閉状態、および前枠20の中枠17に対する開閉状態の双方を検知することができる。
【0025】
また、
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、およびプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替えるまたは遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、およびそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(上カーソルボタン38a、下カーソルボタン38b、左カーソルボタン38c、右カーソルボタン38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上カーソルボタン38aおよび下カーソルボタン38bは、後述するスピーカ33から出音される音声の音量を調整するために、左カーソルボタン38cおよび右カーソルボタン38dは、後述する枠ランプ35および演出表示装置80等の輝度を調整するために操作される。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
【0026】
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
【0027】
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ枠ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や枠ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声の出音または点灯若しくは消灯することができる。
【0028】
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、さらに、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
【0029】
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる図柄列の変動表示を表示することができ、さらに他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、またはこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向またはその逆方向に図柄列が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
【0030】
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
【0031】
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
【0032】
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄および普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は
図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
【0033】
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特
図1」、第2特別図柄は「特
図2」と略称される場合がある。
【0034】
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
【0035】
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特
図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特
図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とするものである。
【0036】
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
【0037】
遊技盤50の前面には、
図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
【0038】
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。なお、以下の説明では、第1流路Xへの遊技球の打ち出しを「左打ち」と称し、第2流路Yへの遊技球の打ち出しを「右打ち」と称する場合がある。
【0039】
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
【0040】
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に2つ配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応付けられた数の賞球が付与される。
より具体的には、大入賞口55には、第1大入賞口55aと第2大入賞口55bとがあり、大入賞口センサ72には、第1大入賞口センサ72aと第2大入賞口センサ72bとがあり、第1大入賞口55aには第1大入賞口センサ72aが付設され、第2大入賞口55bには第2大入賞口センサ72bが付設されている。そして、第1大入賞口55aへの入賞が判定された場合、及び、第2大入賞口55bへの入賞が判定された場合のいずれにおいても13球の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が第1大入賞口55aおよび第2大入賞口55bに向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0041】
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65には、第1特別電動役物65aと第2特別電動役物65bとがあり、第1大入賞口55aの上方には第1特別電動役物65aが配設され、第2大入賞口55bの上方には第2特別電動役物65bが配設されている。さらに、特別電動役物ソレノイド66には、第1特別電動役物ソレノイドと第2特別電動役物ソレノイドとがあり、第1特別電動役物65aは、第1特別電動役物ソレノイドにより開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移し、第2特別電動役物65bは、第2特別電動役物ソレノイドにより開放状態態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
【0042】
また、第1特別電動役物65aは、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因して設定される小当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第1大入賞口55aへの入賞が許容される。このように、第1特別電動役物65aが開放状態である場合には、第1大入賞口55aへの入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する小当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
本実施形態において、小当り遊技は、大当り遊技を生起するための一手段としても機能する。具体的には、第1大入賞口55aには特定領域(図示省略)が設けられており、第1大入賞口55aに入賞した遊技球の一部がこの特定領域を通過するように構成されている。そして、特定領域を遊技球が通過した場合に、当該通過に係る小当り遊技の終了後に大当り遊技が生起される。
なお、小当り遊技も、一の小当り遊技における第1特別電動役物65aが開放状態となる時間の累計が規定時間(本実施形態では、1.8s)以内となれば、後述する大当り遊技と同様に、第1特別電動役物65aの開放状態と閉鎖状態を交互に設定し、一の小当り遊技において複数回の第1特別電動役物65aの開放状態を設けてもよい。
【0043】
第2特別電動役物65bは、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2大入賞口55bへの入賞が許容される。このように、第2特別電動役物65bが開放状態である場合には、第2大入賞口55bへの入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
さらに、大当り遊技では、第2特別電動役物65bの開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が第2大入賞口55bに入賞したことに基づいて終了し、第2特別電動役物65bが閉鎖状態となる。なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が第1大入賞口55aに入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30秒)が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて第2特別電動役物65bが開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が第1大入賞口55aに入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
なお、上述の小当り遊技においても、大当り遊技中と同様に、オーバー入賞が発生する場合がある。そして、大当り遊技におけるオーバー入賞と同様に、小当り遊技(1回または複数回の第2特別電動役物65bの開放状態)が終了する第2大入賞口55bへの入賞数を超えた入賞と定義してもよいが、小当り遊技において第2特別電動役物65bが開放状態となる時間が大当り遊技よりも短いため、小当り遊技においては、当該時間が経過した後の入賞をオーバー入賞としてもよい。
【0044】
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特
図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0045】
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応づけられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特
図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0046】
従って、遊技機は、特定のセンサが遊技球を検知することに基づいて図柄変動を実行し、特定のセンサには、第一のセンサ(第1始動口センサ70)と第二のセンサ(第2始動口センサ71)が含まれる、ものと換言できる。
また、第一のセンサ(第1始動口センサ70)は、第一方向(第1流路X)に発射された遊技球が流下可能な位置に設けられており、第二のセンサ(第2始動口センサ71)は、第二方向(第2流路Y)に発射された遊技球が流下可能な位置に設けられている、ものと換言できる。
【0047】
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特
図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大し得る。
【0048】
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0049】
一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67を複数個設けるようにしてもよい。
【0050】
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述の各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
なお、本実施形態では、上記入賞口およびアウト口に入球した遊技球(以下、「アウト球」と称する)を検出するためのアウト球センサ75を備えている。
【0051】
また、遊技盤50には、上述したセンサの他に、不正に賞球を受ける不正行為を防止するために、磁気を検知するための磁気検知センサおよび電波を検知するための電波検知センサ(いずれも図示省略)が設けられている。
【0052】
遊技盤50の背面には、
図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、および払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409が装着され、第1副制御基板ケース209および第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、主制御基板100には、RAMクリアスイッチ43が設けられている。
また、各基板を覆う基板ケースおよびカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケースおよびカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
【0053】
また、
図5に示すように、第1副制御基板200上には、音量調整のために操作される音量調整部83、および輝度調整のために操作される輝度調整部84が設けられている。そして、第1副制御基板ケース209は、音量調整部83および輝度調整部84を外部に露出するように第1副制御基板200を格納し、開閉カバー45は、音量調整部83および輝度調整部84を避けるように取り付けられている。そのため、
図5に示す状態、すなわち、第1副制御基板ケース209に第1副制御基板200が格納され、かつ開閉カバー45が取り付けられている状態で、音量調整部83および輝度調整部84の操作が可能となっている。
音量調整部83および輝度調整部84は、いわゆるロータリースイッチであり、本実施形態では、音量調整部83を、音量大、音量中、音量小の3段階のうちのいずれかの段階に調整することが可能であり、輝度調整部84を、輝度高、輝度中、輝度低の3段階のうちのいずれかの段階に調整することが可能である。なお、音量調整部83および輝度調整部84は、ロータリースイッチに限らず、スライド式のスイッチを採用してもよい。また、音量調整部83および輝度調整部84は、第1副制御基板200と電気的に接続されてさえいれば、第1副制御基板200とは異なる基板に設けられたスイッチであってもよい。さらに、遊技盤50の背面側に設けられてさえいれば、その設置位置についても問わない。
【0054】
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
【0055】
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、さらに、タンクレール47および払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
【0056】
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
【0057】
<遊技機10の制御構成について>
次に、
図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。
図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、
図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
【0058】
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
【0059】
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態または遊技可能状態)、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
【0060】
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数およびバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)がバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
【0061】
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72(第1大入賞口センサ72a、第2大入賞口センサ72b)、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、アウト球センサ75、中枠開扉センサ76、前枠開扉センサ77等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。なお、図示は省略するが、これらのセンサ以外に、主制御基板100は、満タン検知センサ、磁気検知センサ、および電波検知センサとも電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
【0062】
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、普通電動役物ソレノイド62および特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39やRAMクリアスイッチ43に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。
【0063】
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
【0064】
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37およびカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
【0065】
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ表示させる画像を指示する画像制御コマンド、輝度の調整を指示する輝度調整コマンド、音声制御基板310へ出力させる音声を指示する音声制御コマンド、音量の調整を指示する音量調整コマンド、枠ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データ、および可動装飾体22やサブ表示部82等の可動体の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300および音声制御基板310と双方向通信が可能に接続されており、各制御コマンド(画像制御コマンド、輝度調整コマンド、音声制御コマンド、音量調整コマンド)が第1副制御基板200から第2副制御基板300または音声制御基板310へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が各制御基板(第2副制御基板300、音声制御基板310)から第1副制御基板200へ送信される。
【0066】
また、第1副制御基板200は、枠ランプ35と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、枠ランプ35は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
ランプ制御データは、輝度調整部84、左カーソルボタン38c、右カーソルボタン38dの操作による調整結果に基づいて決定された輝度にしたがって生成される。そのため、本実施形態では、当該調整結果に基づいて決定された輝度で、枠ランプ35を点灯させることができる。本実施形態における輝度は、輝度1~輝度10の10段階の範囲で設定可能であり、この順にしたがって輝度が高くなる。また、第1副制御基板200は、輝度が調整されるごとに、当該調整後の輝度を特定するデータ(以下、「輝度特定データ」と称する)を含む輝度調整コマンドを、第2副制御基板300に向けて送信する。なお、調整された輝度は、表示される画像の輝度にも反映される。
【0067】
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき、後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき当該演出の内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを、メイン表示部81やサブ表示部82へ送信する。また、このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。
【0068】
音声制御基板310は、第1副制御基板200からの音声制御コマンドに基づき音声演出に関する各種の演算処理を行うCPU311と、音声制御プログラムや音声データ等を記憶したROM312と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM313と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート314とを備えており、CPU311がROM312に記憶された制御プログラムに従って音声演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。したがって、音声制御基板310は、第1副制御基板200から受信した音声制御コマンドに応じて、ROM312に記憶された音声データを読み込み、読み込んだ音声データを合成し、合成後の最終的な音声データを、増幅器を介してスピーカ33に送信し、スピーカ33に音声を出音させることができる。
【0069】
払出制御基板400は、CPU、ROMおよびRAM(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
【0070】
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路(いずれも図示省略)で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
【0071】
<遊技機10の機能構成について>
次に、
図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。
図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、
図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、必要に応じて
図8~
図12を参照することとする。
【0072】
主制御基板100は、
図7に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、および電断処理実行手段180を備えており、これらの手段は、
図6を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
【0073】
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
【0074】
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
【0075】
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一または複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57または第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図停止図柄抽選用の乱数、および普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
なお、乱数回路105は、自身が更新している複数種類の乱数が正常に更新されているか否かを監視し、乱数が正常に更新されない更新異常が発生した場合には、乱数回路105が有する特定の記憶領域に当該異常が発生したことを示す情報が書き込まれる。そのため、CPU101は、乱数回路105の更新異常が発生したことを把握可能となっている。
【0076】
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、および普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特
図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を、特
図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特
図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特
図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特
図1保留カウンタ」と称する)を備え、特
図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特
図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特
図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特
図1保留カウンタよりも1少ない特
図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特
図2の作動保留情報が保留されると1加算され、特
図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)と1減算される保留カウンタ(以下、「特
図2保留カウンタ」と称する)を備え、特
図2保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、1)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特
図2保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されると、使用された作動保留情報をクリアする。
また、メイン保留制御手段120は、普図に関しても、特
図1及び特
図2とは別に、特
図1と同様の制御を行う。
以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特
図1または特
図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算または減算)した際に、特
図1保留カウンタおよび特
図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0077】
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、および特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一または同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0078】
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、および特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
ここで、変動開始条件とは、特
図1および特
図2のそれぞれで個別に充足されるか否かが判定される条件であり、より具体的には、後述する大当り待機中および大当り遊技中のいずれでもなく、かつ同一の特図の図柄変動が実行中でないことで充足される条件である。すなわち、本実施形態では、特
図1に係る図柄変動と特
図2に係る図柄変動とが同時並行で実行され得る。
なお、本実施形態では、例えば、特
図1に係る作動保留情報、および特
図2に係る作動保留情報の双方が、大当り遊技終了時に保留されている状況等、特
図1に係る変動開始条件と特
図2に係る変動開始条件とが同時に充足される状況が発生し得るが、このような状況では、特
図2に係る最先の作動保留情報を読み出して特
図2に係る図柄変動を開始させた直後に、特
図1に係る最先の作動保留情報を読み出して特
図1に係る図柄変動を開始させる。
また、作動保留情報の保留と同時に変動開始条件が充足される場合には、メイン保留制御手段120によって作動保留情報が保留されることなく、当該作動保留情報を特図抽選手段130によって直接読み出すようにしてもよい。
【0079】
ここで、
図8、
図9および
図10は、主制御基板100で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、これらの抽選テーブル以外も含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、加算回数は一回)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「-」や「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。そして、抽選値として「-」や「0」が記載された結果は当選することはない。さらに、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
【0080】
特図当否判定手段131は、図柄変動ごとに、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、小当り、ハズレのいずれに当選するかを抽選によって判定する特図当否判定を実行する。
図8(a)は、特
図1に係る特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該判定で用いられる乱数の範囲は、0~65535であるため、本実施形態における特
図1に係る特図当否判定では、205/65536(約1/319.7)の確率で大当りが導出される。本実施形態において、特
図1に係る特図当否判定では、小当りが導出されることがない(判定される確率が零である)。
【0081】
一方、
図8(b)は、特
図2に係る特図当否判定用の抽選テーブルであり、当該判定で用いられる乱数の範囲は、特
図1に係る特図当否判定と同様に、0~65535である。そのため、本実施形態では、205/65536(約1/319.7)の確率で大当りが導出され、31660/65536(約1/2.07)の確率で小当りが導出される。
このように、本実施形態では、各特図に係る特図当否判定によって大当りが導出される確率は一種類であり、特図当否判定によって大当りが導出される確率は、特
図1と特
図2とで同一となる。
ただし、上述の通り、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因して設定される小当り遊技は、大当り遊技を生起する一手段として機能する。したがって、特
図2に係る特図当否判定では、小当り遊技によって大当り遊技が生起される場合を含め、特
図1に係る特図当否判定よりも大当り遊技が生起され易く、その確率は、(205+31660)/65536(約1/2.06)となる。
【0082】
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとなった場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図8(c)は、大当り導出時の特
図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~99である。そのため、特
図1に係る特図当否判定で大当りが導出された場合には、60/100(約1/1.67)の確率で図柄Aが、40/100(1/2.5)の確率で図柄Bが、停止図柄として決定される。
ここで、図柄Aは、当該停止図柄に係る大当り遊技におけるラウンド数が6であり、当該停止図柄に係る大当り遊技終了後には、後述する普図抽選状態が高確率の状態(以下、単に「普図高確」と称する場合がある)である特図変動パターン導出状態PBとなる。一方、図柄Bは、当該停止図柄に係る大当り遊技におけるラウンド数が6であり、当該停止図柄に係る大当り遊技終了後には、普図抽選状態が低確率の状態(以下、単に「普図低確」と称する場合がある)である特図変動パターン導出状態PAとなる。
【0083】
図8(d)は、大当り導出時の特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特
図1停止図柄抽選と同様に、0~99である。そのため、特
図2に係る特図当否判定で大当りが導出された場合には、100/100(1/1)の確率で図柄aが停止図柄として決定される。
ここで、図柄aは、当該停止図柄に係る大当り遊技におけるラウンド数が9であり、当該停止図柄に係る大当り遊技終了後には、特図変動パターン導出状態PBとなる。
【0084】
さらに、
図8(e)は、小当り導出時の特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~99である。そのため、特
図2に係る特図当否判定で小当りが導出された場合には、20/100(1/5)の確率で図柄bが、80/100(1/1.25)の確率で図柄cが、停止図柄として決定される。
ここで、小当り遊技によって生起される大当り遊技におけるラウンド数、当該大当り遊技終了後の特図変動パターン導出状態は、当該小当り遊技に係る停止図柄の種類によって定まる。具体的には、
図8(e)に示す通り、図柄bに係る小当り遊技によって生起された大当り遊技におけるラウンド数は9であり、当該大当り遊技終了後には、特図変動パターン導出状態PBとなる。また、図柄cに係る小当り遊技によって生起された大当り遊技におけるラウンド数は3であり、当該大当り遊技終了後には、特図変動パターン導出状態PBとなる。なお、ここで述べた図柄b及び図柄cに係る小当り遊技によって生起された大当り遊技におけるラウンド数は、最初のラウンド(第1ラウンド)が小当り遊技の実行期間に相当する。
なお、特に図示しないが、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとならなかった場合には、特
図1のハズレ時については図柄C、特
図2のハズレ時については図柄dに決定する。
【0085】
従って、第一のセンサによる遊技球の検知に基づいて実行される第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)に対応する当否判定に当選した際の有利度合いと、第二のセンサによる遊技球の検知に基づいて実行される第二の図柄変動(特
図2に係る図柄変動)に対応する当否判定に当選した際の有利度合いと、が相違する、ものと換言できる。
【0086】
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターンを決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態と今回の特図当否判定の結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定し、決定した特図変動パターンに基づいて変動時間を決定する。
なお、遷移条件等の詳細は後述するが、本実施形態における特図変動パターン導出状態には、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、及び特図変動パターン導出状態PDが存在する。
【0087】
図9(a)は、特図変動パターン導出状態PA時において用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。そのため、特図変動パターン導出状態PA時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、900/1000(約1/1.11)の確率で特図変動パターンHNP1が、52/1000(約1/19.2)の確率で特図変動パターンHRPが、13/1000(約1/76.9)の確率でHSP1-Aが、11/1000(約1/90.9)の確率でHSP1-Bが、9/1000(約1/111)の確率でHSP2-Aが、7/1000(1/143)の確率でHSP2-Bが、5/1000(1/200)の確率でHSP3-Aが、3/1000(約1/333)の確率でHSP3-Bが、決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンASP1-A~特図変動パターンASP-Cが決定されることはない。また、詳細は
図9(b)を用いて後述するが、特図変動パターンHNP1が決定された場合には、図柄変動開始時の特
図1保留カウンタの値を用いて特図変動パターンがさらに特定される。
一方、特図変動パターン導出状態PA時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、90/1000(約1/11.1)の確率で特図変動パターンASP1-Aが、110/1000(約1/約9.09)の確率で特図変動パターンASP1-Bが、135/1000(約1/7.41)の確率で特図変動パターンASP2-Aが、165/1000(約1/約6.06)の確率で特図変動パターンASP2-Bが、180/1000(約1/5.56)の確率で特図変動パターンASP3-Aが、220/1000(約1/4.56)の確率で特図変動パターンASP3-Bが、100/1000(1/10)の確率で特図変動パターンASP-Cが、決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHNP1~特図変動パターンHSP3-Bが決定されることはない。
なお、本実施形態の特図変動パターンに係る説明において、2つの特図変動パターンを、「~」を挟んで記載した場合、
図9(a)に記載した順序に従って、手前に記載された特図変動パターンと、後に記載された特図変動パターンとの間に存在する特図変動パターンの記載を省略したものとする。これは、後述する
図9(b)、
図10においても同様である。
【0088】
図9(b)は、特図変動パターンHNP1が決定された場合に用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、上述の通り、当該抽選では、特
図1保留カウンタの値を用いて特図変動パターンがさらに特定される。
まず、
図9(b)に示す通り、特図変動パターンHNP1には、変動時間が3200ms(ミリ秒)の特図変動パターンHNP1-A、変動時間が5600msの特図変動パターンHNP1-B、変動時間が8000msの特図変動パターンHNP1-C、変動時間が11200msの特図変動パターンHNP1-Dがあり、この順に変動時間が長い。
そして、この抽選で用いられる乱数(
図9(a)で示した抽選テーブルに係る抽選で用いられる乱数とは異なる)の範囲は0~999である。そのため、特
図1保留カウンタ=3(保3)である場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHNP1-Aが決定される。同様に、特
図1保留カウンタ=2(保2)である場合には、150/1000(約1/6.67)の確率で特図変動パターンHNP1-Aが、850/1000(約1/1.18)の確率で特図変動パターンHNP1-Bが、決定され、特
図1保留カウンタ=1(保1)である場合には、50/1000(1/20)の確率で特図変動パターンHNP1-Aが、150/1000(約1/6.67)の確率で特図変動パターンHNP1-Bが、800/1000(1/1.25)の確率で特図変動パターンHNP1-Cが、決定され、特
図1保留カウンタ=0(保0)である場合には、50/1000(1/20)の確率で特図変動パターンHNP1-Bが、100/1000(1/10)の確率で特図変動パターンHNP1-Cが、850/1000(約1/1.18)の確率で特図変動パターンHNP1-Dが、決定される。
このように、特図変動パターンHNP1(以下、「基本特図変動パターン」と称する場合がある)が決定された場合には、特
図1保留カウンタの値によって決定され易い特図変動パターン(変動時間)が異なる。より具体的には、特
図1保留カウンタの値が小さくなるほど長い図柄変動が決定され易くなる(特
図1保留カウンタの値が大きくなるほど短い変動時間が決定され易くなる)。なお、後述する特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、及び特図変動パターン導出状態PDでは、基本特図変動パターンが決定されない。
【0089】
図10(a)は、特図変動パターン導出状態PB時において特
図2に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。そのため、特図変動パターン導出状態PB時において特図当否判定の結果がハズレ又は特定ハズレとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHXP-D1が決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンAXP-D1が決定されることはない。
一方、特図変動パターン導出状態PB時または特図変動パターン導出状態PC時において時短中の最後の図柄変動で特図当否判定の結果が大当りまたは小当りとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンAXP-D1が決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHXP-D1が決定されることはない。
【0090】
従って、第二の図柄変動(特
図2に係る図柄変動)に対応する変動パターンの数が、第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)に対応する変動パターンの数より少ない、ものと換言できる。
【0091】
図10(a)に示すとおり、特図変動パターンHXP-D1の変動時間及び特図変動パターンAXP-D1の変動時間はいずれも1200ms(ミリ秒)であり、特図変動パターン導出状態PAにおける特図変動パターンのいずれよりも短い。
本実施形態において特図変動パターン導出手段133が導出する特図変動パターンの中で、特図変動パターンHXP-D1の変動時間及び特図変動パターンAXP-D1が最も変動時間の短い特図変動パターンである。従って、特図変動パターン導出状態PBにおける特
図2に係る図柄変動の変動時間の平均は、特図変動パターン導出状態PAにおける特
図1に係る図柄変動の変動時間に比べて短い。
なお、特図変動パターン導出手段133が導出する特図変動パターンの中で最も変動時間が短いものは、必ずしも特図変動パターン導出状態PBにおいて導出されるものである必要はなく、特図変動パターン導出状態PAにおいて導出されるものであってもよい。ただし、この変形例においても、特図変動パターン導出状態PBにおける特
図2に係る図柄変動の変動時間の平均が、特図変動パターン導出状態PAにおける特
図1に係る図柄変動の変動時間に比べて短い、という関係性は維持されることが好ましい。
【0092】
従って、第二の遊技状態(特図変動パターン導出状態PB)における第二の図柄変動(特
図2に係る図柄変動)に係る変動期間の平均時間が、第一の遊技状態(特図変動パターン導出状態PB)における第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)に係る変動期間の平均時間に比べて短い、ものと換言できる。
【0093】
図10(b)は、特図変動パターン導出状態PA時であって、特図変動パターン導出状態PBにおいて保留された特
図2に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。そのため、上記の特
図2に係る図柄変動で特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHXP-D2が決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンAXP-D2が決定されることはない。
上記の特
図2に係る図柄変動で特図当否判定の結果が大当り又は小当りとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンAXP-D2が決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHXP-D2が決定されることはない。
特図変動パターンHXP-D2の変動時間は15000ms(ミリ秒)であり、特図変動パターンAXP-D2の変動時間は12000ms(ミリ秒)であり、特図変動パターン導出状態PBにおける特
図2に係る図柄変動の変動時間のいずれよりも長い。
【0094】
特図変動パターン導出手段133は、図柄変動の開始時に、特図当否判定の結果、決定された特図の停止図柄、および決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0095】
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、および普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(普図高確)と、普図抽選状態が低確率の状態(普図低確)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率で普図当りとなり、残りの1/65536の確率でハズレとなる一方、普図低確では、1/65536の確率で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率でハズレとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536でハズレとなる)ようにしてもよい。
【0096】
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定でハズレとなった場合には、特
図1、特
図2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
【0097】
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。なお、普図変動パターンの種類は、特
図1に係る特図変動パターンの種類よりも少なく、特
図2に係る特図変動パターンの種類よりも少ない。そして、本実施形態における普図変動パターンの変動時間は、300ms(ミリ秒)であり、いずれの特図変動パターンの変動時間よりも短い。
【0098】
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。特に、本実施形態では、特
図2に係る特図当否判定では、大当り遊技を生起し得る小当りに当選する確率が、特
図1に係る特図当否判定よりも高い。
そして、上述の通り、第2始動口59、およびゲート63は、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されている。そのため、普図高確では、右打ちが推奨される。一方、普図低確では、左打ちが推奨される。
【0099】
従って、複数の遊技状態には、第一方向への遊技球の発射(左打ち)が推奨される第一の遊技状態(特図変動パターン導出状態PA(普図低確))と、第二方向への遊技球の発射(右打ち)が推奨される第二の遊技状態(特図変動パターン導出状態PB(普図高確))と、が含まれる、ものと換言できる。
【0100】
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、および大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0101】
図柄表示制御手段145は、特
図1の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特
図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特
図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特
図1および特
図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止(確定表示)を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
【0102】
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
【0103】
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、第2特別電動役物ソレノイドに制御信号を出力し、第2特別電動役物65bを特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。このように、第2特別電動役物65bが開放される大当り遊技は、第2特別電動役物65bの1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。
さらに、電動役物制御手段150は、特図当否判定の結果が小当りとなった場合、特図の停止表示後に、第1特別電動役物ソレノイドに制御信号を出力し、第1特別電動役物65aを特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させることで、小当り遊技を実現する。そして、上述の通り、小当り遊技において、第1大入賞口55aに設けられた特定領域を遊技球が通過した場合には、大当り遊技が生起される。その際、電動役物制御手段150は、小当り遊技の終了に続けて、第2特別電動役物65bを当該小当り遊技に係る特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させて、当該小当り遊技によって生起された大当り遊技を実現する。
そして、上述の通り、第1大入賞口55aおよび第2大入賞口55bは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されている。そのため、大当り遊技または小当り遊技では、右打ちが推奨される。
【0104】
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
【0105】
遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り遊技の開始時に普図低確とし、図柄Bを除く当選図柄に基づいて生起される大当り遊技の終了時には、規定回数(本実施形態では、3回)の図柄変動が実行されるまで普図高確とする。
【0106】
また、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。この特図変動パターン導出状態の遷移については、
図11を参照しながら説明する。なお、
図11は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図である。
図11に示す通り、特図変動パターン導出状態は、普図低確である特図変動パターン導出状態PA、及び普図高確である特図変動パターン導出状態PBで構成され、大当り遊技中を除いて、これらの特図変動パターン導出状態が設定される。そして、特図変動パターン導出状態PA及び特図変動パターン導出状態PB間の遷移条件には、遷移条件(i)と遷移条件(ii)がある。遷移条件(i)は、図柄Aの大当りに係る大当り遊技の終了であり、遷移条件(ii)は、特
図2に係る図柄変動が3回実行されたことである。
【0107】
なお、
図11において図示省略しているが、特図変動パターン導出状態PAにおいて図柄Bの大当りに係る大当り遊技が終了した場合には、特図変動パターン導出状態PAの滞在が継続する。
【0108】
また、遊技状態制御手段155は、特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の特図変動パターン導出状態を特定可能な情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0109】
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0110】
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー状態を特定可能な情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
本実施形態において、メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態には、例えば、上述の更新異常の発生に基づく主基板エラー、磁気検知センサによる磁気検知に基づく磁気エラー、電波検知センサによる電波検知に基づく電波エラー、ゲートセンサ74による遊技球の検知に基づく右打ちエラー、中枠開扉センサ76による中枠17の開放の検知または前枠開扉センサ77による前枠20の開放の検知に基づく扉開放エラー、満タン検知センサによる遊技球の検知に基づく満タンエラーなどがある。なお、本実施形態に係るエラー状態の発生有無については、後述する遊技可能状態中に監視される。
これらのエラーの一部の発生条件を整理すると、主基板エラーは、上述の通り、乱数回路105の更新異常を示すエラー状態であり、当該更新異常が発生した場合に発生する。続いて、磁気エラーは、磁気検知センサによる磁気検知が500ms連続で発生した場合に発生するエラー状態であり、電波エラーは、電波検知センサによる電波検知回数(直前の電源投入からの累計回数)が計5回発生した場合に発生するエラー状態である。また、右打ちエラーは、通常時(普図低確)にゲートセンサ74が遊技球を3回検知した場合(当該検知回数は、最後の検知から1000ms経過でリセットされる)に発生するエラー状態であり、満タンエラーは、満タン検知センサがONとなっている場合、すなわち、満タン検知センサによって遊技球が検知されている場合に発生するエラー状態である。
【0111】
また、本実施形態では、これらのエラー状態のうち、主基板エラー、磁気エラー、電波エラーを相対的に重要度が高いエラー状態(以下、単に「重要度が高いエラー状態」と称する)として扱っている。そのため、メインエラー制御手段165は、これらの重要度が高いエラー状態が発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理に加え、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等の遊技を進行させないための遊技進行規制処理を実行する。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始することを指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了することを指す。また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過する前にセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。なお、本実施形態では、磁気エラーおよび電波エラーが発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理を実行するも、払出制御基板400に上述の遊技進行規制処理を実行しないようにしてもよい。
また、これらの重要度が高いエラー状態となった場合には、第1副制御基板200や第2副制御基板300によって、いずれのエラー状態が発生したかを特定可能な報知演出が実行される。
さらに、これらの重要度が高いエラー状態は、電断復電によってのみ解除可能(当該エラー状態を終了させることが可能)であり、当該エラー状態に係るセキュリティ信号は、電断によりOFFの状態となる(電断までONの状態が維持される)。
なお、上述の重要度が高いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、他のエラー状態を設けてもよい。
【0112】
一方、相対的に重要度が低いエラー状態(以下、単に「重要度が低いエラー状態」と称する)となる右打ちエラー、扉開放エラー、および満タンエラーは、遊技球の発射は規制されず、遊技の進行が可能な状態が維持される。なお、これらのエラー状態となった場合には、第1副制御基板200や第2副制御基板300によって、いずれのエラー状態が発生したかを特定可能な報知演出が実行される。
また、右打ちエラーは、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了し、扉開放エラーは、中枠開扉センサ76による中枠17の閉鎖状態の検知、または前枠開扉センサ77による前枠20の閉鎖状態の検知によって終了し、満タンエラーは、満タン検知センサによって遊技球が検知されなくなることで終了する。なお、これらのエラー状態の終了条件が充足された場合には、当該終了条件が充足されたことを示す演出制御コマンド(復帰コマンド)がメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納される。
また、上述の重要度が低いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、大当り遊技中の大入賞口55が閉鎖状態となってから所定の時間が経過した以降に大入賞口センサ72によって遊技球が検知された場合に発生する異常入賞エラー等、他のエラー状態を設けてもよく、これらのエラー状態を設けた場合には、当該エラー状態に係る報知演出を実行する。なお、異常入賞エラーは、上述の右打ちエラーと同様に、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了させればよい。
なお、本実施形態において、重要度が高いエラー状態は、上述の重要度が低いエラー状態よりも優先して実行される。
【0113】
上記の重要度の高いエラー状態についてエラー報知されているとき、本発明に係る第一カスタマイズ表示が許容されないことが好ましい。ただし、必ずしも全てのエラー状態について第一カスタマイズ表示が制限される必要はなく、重要度が低いエラー状態のエラー報知中については第一カスタマイズ表示が許容されてもよい。
言い換えれば、演出制御手段(第1副制御基板200)は、演出手段を制御することによって、エラー制御手段によって判定されたエラー状態に応じて複数とおりのエラー報知を実行することができる。そして、複数とおりのエラー報知には、報知中に前記第一カスタマイズ表示の表示が許容されるエラー報知と、報知中に前記第一カスタマイズ表示の表示が許容されないエラー報知と、が含まれる、ことが好ましい。
【0114】
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0115】
復電処理実行手段175は、復帰状態設定手段176および遊技可能状態移行手段179を備える。
【0116】
復帰状態設定手段176は、復電時にRAM103に異常があるか否か、当該復電の直前の電断時の状態、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態、および復電時の中枠開扉センサ76の状態に基づいて、復帰状態を設定する復帰状態設定処理を実行する。当該処理によって設定される復帰状態には、遊技停止状態および遊技可能状態(RAMクリア処理を伴う場合と、RAMクリア処理を伴わない場合とがある)がある。
具体的には、復電時にRAM103に異常がある場合には、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態および中枠開扉センサ76の状態に関わらず、遊技停止状態が設定される。また、復電時にRAM103に異常がなく、復電時のRAMクリアスイッチ43がON(押下された状態)であれば、復電時の中枠開扉センサ76がONであることを条件にRAMクリア処理が実行されて遊技可能状態が設定され(復電時の中枠開扉センサ76がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されずに遊技可能状態が設定される)、復電時にRAM103に異常がなく、復電時のRAMクリアスイッチ43がOFF(押下されていない状態)であれば、RAMクリア処理が実行されずに遊技可能状態が設定される。なお、RAMクリア処理が実行された場合には、普図低確が設定されることとなる。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態である。そして、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。
【0117】
また、RAM103に異常があるか否かとは、復帰状態設定処理の先頭で行われるRAM異常チェック(具体的には、対象となる領域に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)を判定し、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、対象となる領域と当該領域に係るバックアップ情報領域に記憶されている補数のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する処理)をRAM103の遊技に係る領域に対して実行して判断される。
【0118】
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態へ移行させる遊技可能状態移行処理を実行する。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、およびデバイスの初期設定が実行される。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
【0119】
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、および当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
【0120】
第1副制御基板200は、
図7に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段245、音量調整手段250、輝度調整手段255、サブ情報記憶手段260、およびサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、
図6を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
ここで、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。なお、以降の説明では、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドが、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶されることを、単に、演出制御コマンドの受信と表現する場合がある。
【0121】
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
【0122】
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、および大当り演出制御手段227を備える。
【0123】
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドを受信した場合等に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。ここで、演出モードとは、現在設定されている演出モードの種類を遊技者が認識可能となるものであり、これは、例えば、演出モードに対応する背景画像がメイン表示部81に表示されることや、演出モードに対応するBGMがスピーカ33から出音されることによって実現される。
なお、本実施形態における演出モードの詳細については、後述する。
【0124】
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。なお、演出ルート決定手段222は、当該図柄変動に対応する特図変動パターンが上述の特図変動パターンHNP1であった場合には、事前判定コマンドが送信された場合に演出ルートは決定せず、図柄変動の開始時に、変動開始コマンドに含まれる特図変動パターン(特図変動パターンHNP1-A~特図変動パターンHNP1-D)に基づいて演出ルートを決定する。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
【0125】
ここで、通常モードにおける特図変動パターンについて、説明する。ここで通常モードとは、普図低確である特図変動パターン導出状態PAに対応する演出モードの一つである。
本実施形態では、通常モードにおいて、
図9で示した特図変動パターンのそれぞれに対し、互いに異なる一の演出ルートが対応する。そして、これらの演出ルートは、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知するハズレ演出ルートと、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する大当り演出ルートに大別される。さらに、ハズレ演出ルートには、発展演出が実行されない非発展ハズレ演出ルートと、発展演出が実行される発展ハズレ演出ルートがある。ここで、発展演出とは、装飾図柄がリーチ状態(一つの図柄列を除いて装飾図柄が停止表示され、残りの図柄列が変動表示されている状態)となった以降に、主として、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りまたは小当りであるか否かを報知する演出を指す。そして、本実施形態において、特図変動パターン導出状態PAにおける特
図1に係る図柄変動では、発展演出A~発展演出Cの3種類が存在する。なお、これらの発展演出は、大当り演出ルートにおいても実行される。以下、各特図変動パターンに対応する演出ルートの内容を説明する。
【0126】
ハズレ演出ルートに対応する発展演出では、各発展演出に対応する一連の演出が実行され、その終盤に、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることが報知される。一方、大当り演出ルートに対応する発展演出では、ハズレ演出ルートに対応する発展演出と同様に、各発展演出に対応する一連の演出が実行され、その終盤に、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることが報知される。すなわち、発展演出A及び発展演出Bは、いずれも、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当り又はハズレのいずれかを報知する演出と言える。一方、発展演出Cは、ハズレ演出ルートに対応しないため、これらの発展演出は、特図当否判定の結果が大当りであることを報知する演出と言える。
なお、本実施形態では、一の特図変動パターンに対して一の演出ルートが対応する。そのため、以降の説明では、特図変動パターンに対する演出ルートを、単に、特図変動パターンで表現する場合がある。ただし、一の特図変動パターンに対して複数の演出ルートを対応させてもよく、この場合には、決定された特図変動パターンに対応する複数の演出ルートから一の演出ルートを決定するようにすればよい。
【0127】
特図変動パターンHNP1-A~特図変動パターンHNP1-D、特図変動パターンHRP、特図変動パターンHNP2に対応する演出ルートには、上述の非発展ハズレ演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンHNP1-A~特図変動パターンHNP1-D、および特図変動パターンHNP2には、装飾図柄がリーチ状態とならずに装飾図柄がバラケ目(すべての図柄列が停止され、各図柄列に同一の装飾図柄が停止されていない状態)で停止表示されることで、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する演出ルートが対応する。ここで、同一の装飾図柄とは、同一の数字を模した装飾図柄を指し、装飾図柄を構成する数字以外の部分(後述するキャラクタ画像等)が異なる態様であってもよい。同様に、異なる装飾図柄とは、異なる数字を模した装飾図柄を指す。
特図変動パターンHRPには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、後述する発展演出が実行されずに装飾図柄がバラケ目で停止表示されることで、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する演出ルートが対応する。ここで、疑似変動とは、発展演出が開始される前の期間において、一定のルールに基づいた装飾図柄の停止(例えば、「5図柄-7図柄-6図柄」のように、真ん中の図柄列に7図柄が停止した態様となる装飾図柄の停止)等で区切られる期間を指す。したがって、疑似変動の回数が2回となって初めて疑似変動が発生するとも言える。すなわち、リーチ状態を構成するまでの装飾図柄の変動が1回の場合には、疑似変動が発生しないと言うこともできるし、当該場合には、1回の疑似変動が実行されるとも言える。なお、本実施形態における疑似変動の最大回数は3回であるが、疑似変動の最大回数は、これに限らず、2以上の回数であれば、いずれの回数を採用してもよい。
【0128】
特図変動パターンHSP1-A~特図変動パターンHSP3-Bには、上述の発展ハズレ演出ルートが対応する。
例えば、特図変動パターンHSP1-A及び特図変動パターンHSP1-Bには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行される演出ルートが対応する。
上記の各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP1-Aには発展演出Aが、特図変動パターンHSP1-Bには発展演出Bが、それぞれ対応する。
特図変動パターンHSP2-Aおよび特図変動パターンHSP2-Bには、2回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンHSP1-Aおよび特図変動パターンHSP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP2-Aには発展演出Aが、特図変動パターンHSP2-Bには発展演出Bが、対応する。
特図変動パターンHSP3-Aおよび特図変動パターンHSP3-Bには、3回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンHSP1-Aおよび特図変動パターンHSP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP3-Aには発展演出Aが、特図変動パターンHSP3-Bには発展演出Bが、対応する。
【0129】
特図変動パターンASP1-A~特図変動パターンASP3-B、及び特図変動パターンASP-Cには、上述の大当り演出ルートが対応する。
例えば、特図変動パターンASP1-A及び特図変動パターンASP1-Bには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。
上記の各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP1-Aには発展演出Aが、特図変動パターンASP1-Bには発展演出Bが、それぞれ対応する。
【0130】
特図変動パターンASP2-Aおよび特図変動パターンASP2-Bには、2回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンASP1-Aおよび特図変動パターンASP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP2-Aには発展演出Aが、特図変動パターンASP2-Bには発展演出Bが、対応する。
特図変動パターンASP3-Aおよび特図変動パターンASP3-Bには、3回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンASP1-Aおよび特図変動パターンASP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP3-Aには発展演出Aが、特図変動パターンASP3-Bには発展演出Bが、対応する。
特図変動パターンASP-Cには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りまたは小当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンASP-Cには発展演出Cが対応する。
【0131】
このように、本実施形態では、同一の発展演出を対応させることで、特図変動パターンHSP1-Aに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP1-Aに係る演出ルートを、特図変動パターンHSP1-Bに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP1-Bに係る演出ルートを、特図変動パターンHSP2-Aに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP2-Aに係る演出ルートを、特図変動パターンHSP2-Bに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP2-Bに係る演出ルートを、特図変動パターンHSP3-Aに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP3-Aに係る演出ルートを、特図変動パターンHSP3-Bに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP3-Bに係る演出ルートを、を対応づけている。これにより、対応づけられた演出ルートの演出同士の内容が開始から終了間際(当該演出ルートに係る発展演出によって特図当否判定の結果が示されるタイミング)まで一致することとなる。そのため、発展演出A及び発展演出Bが実行される図柄変動において、遊技者に大当りまたは小当りの当選に対する期待感を抱かせることができ、これらの発展演出が実行される演出ルートが決定される上述の特図変動パターンは、大当りの当選を期待させる特図変動パターンとも言うこともできる。
【0132】
なお、特図変動パターンASP-Cには、対応する発展ハズレ演出ルートが存在しない。そのため、図柄変動において発展演出Cが実行された時点で、遊技者に大当りの当選を確定的に認識させることができる。したがって、当該特図変動パターンに対応する演出ルートは、大当りの当選が確定する演出ルートであると言えるし、当該特図変動パターンは、大当りの当選が確定する特図変動パターンであるとも言える。
【0133】
また、
図9(a)で示した通り、特図当否判定の結果がハズレの場合には、疑似変動の回数が同一となる範囲内において、発展演出Aが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP1-A)、発展演出Bが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP1-B)の順に決定され難くなる。そして、特図当否判定の結果が大当りの場合には、疑似変動の回数が同一となる範囲内において、発展演出Aが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP1-A)、発展演出Bが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP1-B)の順に決定され易くなる。そして、上述の通り、発展演出Cは、大当り当選時にのみ実行される。
そのため、発展演出A、発展演出B、発展演出Cの順に大当りの当選に対する期待感を高めることができる。
【0134】
さらに、
図9(a)で示した通り、特図当否判定の結果がハズレの場合には、同種の発展演出となる範囲において、疑似変動が発生しない演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP1-A)、疑似変動の回数が2回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP2-A)、疑似変動の回数が3回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP3-A)の順に決定され難くなる。そして、特図当否判定の結果が大当りの場合には、同種の発展演出となる範囲において、疑似変動が発生しない演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP1-A)、疑似変動の回数が2回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP2-A)、疑似変動の回数が3回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP3-A)の順に決定され易くなる。
そのため、疑似変動が実行される回数が多くなるにつれて大当り当選の期待感を高めることができる。
【0135】
次に、ラッシュモード及び最終ジャッジモードにおける特図変動パターンについて、説明する。ここでラッシュモード及び最終ジャッジモードとは、普図高確である特図変動パターン導出状態PBに対応する演出モード及び特図変動パターン導出状態PBにおいて保留された(特図変動パターン導出状態PB抜け後に行われる)特
図2に係る図柄変動に対応する演出モードである。
本実施形態では、ラッシュモードにおいて
図10(a)に示した特図変動パターンが導出され、最終ジャッジモードにおいて
図10(b)に示した特図変動パターンが導出される。
【0136】
上述したように、普図高確である特図変動パターン導出状態PBの規定回数は3回であり、その3回の図柄変動中に導出されうる特図変動パターンHXP-D1及び特図変動パターンAXP-D1は、いずれも最短の変動時間(1200ms)になっている。従って、特図変動パターン導出状態PBは特
図2の停止時間を含めても最大で5秒に満たない短い時間で終了する。また、上述したように、本実施形態における特
図2に係る図柄変動は、極めて高い確率(約1/2.06)で大当り遊技が生起されるので、たとえ3回の図柄変動であっても特図変動パターン導出状態PBから大当り遊技に遷移する割合は高い。
このように短時間の間に特図変動パターン導出状態PBと大当り遊技を交互に繰り返す遊技状態の遷移を、見た目上は一連の演出として見せるのが、本実施形態におけるラッシュモードの特徴である。
仮に、特図変動パターン導出状態PBにおける3回の特
図2に係る図柄変動において大当り遊技が生起することがなかった場合、当該特図変動パターン導出状態PBの抜け後の特
図2に係る図柄変動(遊技状態としては特図変動パターン導出状態PA)において、最終ジャッジモードに移行する。上述したように、本実施形態における特
図2保留カウンタの上限は1であるため、最終ジャッジモードにおいて実行され得る特
図2に係る図柄変動は1回のみである。最終ジャッジモードは、上記のような高確率で大当り遊技が生起される最後の機会であり、この図柄変動で当否判定に当選して大当り遊技が生起された場合には、再びラッシュモードに移行する一方、当該当否判定がはずれてしまった場合には再び通常モードの遊技に戻ってしまうので、遊技者の緊張感が高まり、遊技興趣を高めることができる。このような緊張感を煽るために、最終ジャッジモードにおいて導出され得る特図変動パターンHXP-D2の変動時間(15000ms)及び特図変動パターンAXP-D2の変動時間(12000ms)は、ラッシュモードにおいて導出され得る特図変動パターンの変動時間より長く設定されている。
なお、ラッシュモードと最終ジャッジモードにおける演出態様については、後述する。
【0137】
サブ保留制御手段223は、保留コマンドを受信した場合(以下、単に、保留入賞の発生と表現する場合がある)に、当該コマンドに含まれる特
図1保留カウンタと特
図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の表示領域に、特
図1保留カウンタに対応する数の保留画像を表示させるための演出データを設定する。なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
なお、本実施形態における保留画像の態様は、例えば、当該画像の色の違いで表現される。そして、保留画像の態様は、保留コマンドに続けて送信される事前判定コマンドに含まれる事前判定の結果、すなわち、当該保留画像に対応する図柄変動における特図当否判定において大当りと判定されるか否かを参照した抽選によって決定される。具体的には、決定され得る態様として、通常態様と特殊態様とが存在する。
【0138】
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
ここで、先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
特に、本実施形態では、先読み演出として、後述するプレミアキャラクタ画像への差し替えを実行可能に構成されており、当該演出の実行有無は、後述するキャラ昇格処理によって決定される。
【0139】
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドを受信した場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出内容決定手段225は、図柄変動における演出実行タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を、演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
なお、演出の内容を決定するタイミングとしては、例えば、疑似変動の開始時(図柄変動の開始時を含む)があり、一の図柄変動において疑似変動の開始が複数回ある場合には、各疑似変動の開始時に当該抽選を実行する。
【0140】
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドを受信した場合に、決定された特図の停止図柄に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。
具体的には、図柄A、図柄a、および図柄cには、偶数図柄揃いを、図柄B、図柄b、および図柄dには、奇数図柄揃いを、図柄Cおよび図柄eには、バラケ目を、対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はない。例えば、図柄bに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
【0141】
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
【0142】
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出の内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。さらに、読み出した演出データに音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて音響に関する音声制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
【0143】
また、通常演出制御手段220は、キャラ集結モードにおいて、最終変動、および最終変動において保留されている図柄変動のそれぞれに対応するキャラクタ画像を表示させるための演出データを読み出す。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、遊技興趣の向上を目的として、キャラ集結モードにおいて、大当りまたは小当りとなる図柄変動が複数個保留されている場合に、これらの図柄変動に対応するキャラクタ画像が昇格する(差し替えられる)割合を、保留されている位置によって異ならせている。
【0144】
また、通常演出制御手段220は、演出モードの遷移、および演出モード中の遊技の進行に合わせて、遊技球の打ち出し方向を指示するための演出データを読み出す。
特に、本実施形態では、上述の通り、特図キャラ集結モードが、普図高確から普図低確に跨って設定される。そして、上述の通り、演出モードと、種類に応じて普図抽選状態が異なる(推奨される遊技球の打ち出し方向が異なる)特図変動パターン導出状態とは、基本的に対応関係にあり、演出モードの種類は遊技者に認識され得る。そのため、遊技者に不利な遊技球の打ち出しをさせる虞があり、これに対し、通常演出制御手段220は、遊技球の打ち出し方向に関する指示報知に係る演出データの読み出しを段階的に行うことで、推奨される遊技球の打ち出し方向を遊技者に認識させ易くしている(詳細は後述)。
【0145】
また、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴う場合)には、RAMクリア処理を伴って遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出し、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴わない場合)には、RAMクリア処理を伴わずに遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出す。
さらに、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技停止状態となった場合には、遊技停止状態となったことに加え、RAMクリア処理の実行が必要となったことを報知させるための演出データを読み出す。
なお、これらの報知の詳細は省略するが、実行が開始されてから一定時間(例えば、30s)継続して実行されることが好ましく、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。
【0146】
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー演出パターンを決定し、当該エラー演出パターンに従ってエラー演出を実行するための演出データを読み出す。
なお、エラー演出は、図柄変動に係る変動演出よりも優先して実行される(エラー演出の実行によって変動演出の実行が規制される)。ここで、エラー演出が優先して実行されるとは、エラー演出の実行に係るデバイスと変動演出の実行に係るデバイスが同一のデバイスである場合に、当該デバイスにおいてエラー演出のみが実行される場合に限らず、当該デバイスにおいてエラー演出が変動演出よりも認識され易い態様で実行されることを含む。
また、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよく、当該エラー状態としては、例えば、普図低確時におけるゲート63の入賞回数に基づいて判定される右打ちエラー状態がある。
【0147】
ランプ制御手段240は、枠ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、例えば、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに枠ランプ35に対応する演出データがある場合には、ランプ制御手段240は、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを、枠ランプ35へ送信する。
【0148】
可動役物制御手段245は、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてROM202から可動装飾体22およびサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体22およびサブ表示部82へ送信し、可動装飾体22およびサブ表示部82の可動を制御する。
【0149】
音量調整手段250は、音量を調整する音量調整処理、および上述の音量調整コマンドを生成する音量調整コマンド生成処理を実行する。
【0150】
音量調整処理とは、復電時または音量調整操作(左カーソルボタン38cまたは右カーソルボタン38dに対する操作)がなされた場合に実行される処理である。
復電時に実行される音量調整処理では、復電時の音量調整部83の段階によって復電時における初期の音量が設定される。より具体的には、当該処理では、復電時の音量調整部83の段階が音量大である場合には、特定の音声再生チャネル(本実施形態では、音声再生チャネルCH1、および音声再生チャネルCH2)を除いた音声再生チャネルの音量に音量10が設定され、復電時の音量調整部83の段階が音量中である場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に音量5が設定され、復電時の音量調整部83の段階が音量小である場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に音量1が設定される。なお、当該音量調整処理は、復電時に限らず、直近の図柄変動の終了からあらかじめ定められた時間経過したことに基づいて実行されてもよく、この場合には、特定の音声再生チャネルを除く音声再生チャネルの音量(現在の音量)が音量調整部83の現在の段階に対応する音量よりも小さい場合にのみ実行されるようにしてもよい。
また、音量調整操作がなされた場合に実行される音量調整処理では、当該音量調整操作に基づいて現在の音量が更新される。より具体的には、当該処理では、当該処理が右カーソルボタン38dの操作によって実行された場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に、音量10を上限として当該処理の前に設定されていた音量よりも1段階大きい音量が設定され、当該処理が左カーソルボタン38cの操作によって実行された場合には、音量1を下限として特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に、当該処理の前に設定されていた音量よりも1段階小さい音量が設定される。なお、音量調整操作がなされた場合に実行される音量調整処理は、後述する輝度調整処理とは異なり、図柄変動が実行されているか否かに関わらず実行される。
ここで、音量調整処理において音声再生チャネルに音量が設定されるとは、RAM203の音声再生チャネルに対応する記憶領域に音量が設定されることを指し、当該記憶領域に音量が設定された場合には、音量調整コマンド生成処理によって当該音声再生チャネルの音量調整に対応する音量調整コマンドが生成され、その後、当該コマンドが音声制御基板310に向けて送信される。
【0151】
上述の通り、本実施形態では、特定の音声再生チャネルに係る音量調整が行われない。したがって、特定の音声再生チャネルに係る音声データは、音量調整部83の段階や音量調整操作の結果に依存しない音量(本実施形態では、最大の音量である音量10)で再生されることとなる。本実施形態では、上述のエラー状態(重要度が高いエラー状態、重要度が低いエラー状態)の発生に基づくエラー演出に係る音声は、特定の音声再生チャネルによって再生される。
一方、上述の発展演出中に出音される楽曲や指示報知に係る音声は、特定の音声再生チャネルを除く音声再生チャネルによって再生される。
なお、重要度が低いエラー状態の発生に基づくエラー演出に係る音声については、特定の音声再生チャネルを除く音声再生チャネルによって再生されてもよい。
【0152】
輝度調整手段255は、輝度を調整する輝度調整処理、および上述の輝度調整コマンドを生成する輝度調整コマンド生成処理を実行する。
【0153】
輝度調整処理とは、復電時、または図柄変動が実行されていない状態において輝度調整操作(上カーソルボタン38aまたは下カーソルボタン38bに対する操作)がなされた場合に実行される処理である。
復電時に実行される輝度調整処理では、復電時の輝度調整部84の段階によって復電時における初期の輝度が設定される。より具体的には、当該処理では、復電時の輝度調整部84の段階が輝度高である場合には、輝度10が設定され、復電時の輝度調整部84の段階が輝度中である場合には、輝度5が設定され、復電時の輝度調整部84の段階が輝度低である場合には、輝度1が設定される。なお、当該輝度調整処理は、復電時に限らず、最新の図柄変動の終了からあらかじめ定められた時間経過したことに基づいて実行されてもよく、この場合には、現在の輝度が輝度調整部84の現在の段階に対応する輝度よりも小さい場合にのみ実行されるようにしてもよい。
また、輝度調整操作がなされた場合に実行される輝度調整処理では、当該輝度調整操作に基づいて現在の輝度が更新される。より具体的には、当該処理では、当該処理が上カーソルボタン38aの操作によって実行された場合には、輝度10を上限として当該処理の前に設定されていた輝度よりも1段階大きい輝度が設定され、当該処理が下カーソルボタン38bの操作によって実行された場合には、輝度1を下限として当該処理の前に設定されていた輝度よりも1段階小さい輝度が設定される。
ここで、輝度調整処理において輝度が設定されるとは、RAM203の輝度に対応する記憶領域に輝度が設定されることを指し、当該記憶領域に輝度が設定された場合には、輝度調整コマンド生成処理によって調整後の輝度を特定可能な輝度調整コマンドが生成され、その後、当該コマンドが第2副制御基板300に向けて送信される。
【0154】
また、本実施形態では、図柄変動が実行されていない状態における音量調整操作がなされたことによって音量調整処理が実行された場合には、音量調整音が出音される(音量調整音に係る演出データが設定される)とともに、メイン表示部81に音量調整表示が実行される(音量調整表示に係る演出データが設定される)。一方、図柄変動が実行されている状態における音量調整操作がなされたことによって音量調整処理が実行された場合には、音量調整音は出音されずに、メイン表示部81によって音量調整表示が実行される。
なお、音量調整音は、音量調整処理によって調整された後の音量で出音されることで、調整後の音量を実際に聞かせて当該音量を認識させるものである。さらに、音量調整表示は、音量調整処理によって調整された後の音量の段階(音量1~音量10のいずれか)を特定可能な表示であり、これにより調整後の音量の段階を視覚的に認識させるものである。
さらに、本実施形態では、図柄変動が実行されていない状態において輝度調整操作がなされたことによって輝度調整処理が実行された場合には、輝度調整音が出音される(輝度調整音に係る演出データが設定される)とともに、メイン表示部81に輝度調整表示が実行される(輝度調整表示に係る演出データが設定される)。
なお、輝度調整音は、聴覚を通して輝度調整処理によって輝度が調整されたことを認識させるものであり、当該音声は、輝度調整処理によって調整された輝度によって出音に係る音量が変化しない。さらに、輝度調整表示は、輝度調整処理によって調整された後の輝度の段階(輝度1~輝度10のいずれか)を特定可能な表示であり、これにより調整後の輝度の段階を視覚的に認識させるものである。
【0155】
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0156】
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させる、また、サブコマンド管理手段270は、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。さらに、サブコマンド管理手段270は、当該格納領域に音声制御コマンドまたは音量調整コマンドが記憶されている場合には、これらのコマンドを音声制御基板310に向けて送信される。なお、これらのコマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0157】
<通常モードにおける演出カスタマイズ機能に関する表示について>
続いて、通常モードにおける演出カスタマイズ機能に関する表示について、
図12~
図14を用いて説明する。
図12は、通常モードにおける図柄変動と演出カスタマイズ機能に関する表示とを表すタイムチャートである。
図13及び
図14は、
図12のタイムチャートに示した各タイミングにおけるメイン表示部81の表示態様を示す図である。
なお、
図13には停止表示している(図柄アイドリング中)の装飾図柄を図示し、
図14には変動表示している装飾図柄を矢印に代えて図示するが、いずれの符号も装飾図柄81aで統一して説明する。
【0158】
上述したように、本実施形態における通常モードは、特図変動パターン導出状態PAに対応する演出モードであり、
図12に図示するとおり、そのタイムチャートで示す全期間にわたって特図変動パターン導出状態PA及び演出モードに滞在している。
【0159】
図12に示すタイミングt11では、所定条件を充足して第一カスタマイズ表示に相当する案内表示81bがメイン表示部81に表示されたものとする(
図13(a)参照)。
ここで案内表示81bは、音量調整に関する表示(破線で囲われている領域の左側のアイコン)と、光量調整に関する表示(当該領域の中央のアイコン)と、メニュー呼出に関する表示(当該領域の右側のアイコン)と、の総称である。
音量調整に関する表示は、スピーカ33を摸したアイコンと、音量調整の操作が左カーソルボタン38cと右カーソルボタン38dによって行われることを示すアイコンと、からなる。スピーカ33を摸したアイコンに重畳して表示される数値は、その時点で設定されている音量を表している。
光量調整に関する表示は、枠ランプ35を摸したアイコンと、光量調整の操作が上カーソルボタン38aと下カーソルボタン38bによって行われることを示すアイコンと、からなる。枠ランプ35を摸したアイコンに重畳して表示される数値は、その時点で設定されている光量を表している。
メニュー呼出に関する表示は、「メニュー」の文字からなるテキスト表示と、メニュー呼出に係る操作が演出ボタン37の押下であることを示すアイコンと、からなる。
上記の所定条件(案内表示81bが表示開始となる条件)は、例えば、特
図1及び特
図2のいずれも実行されなくなった時点(図柄が停止表示した時点)から所定時間経過すること、又は、特
図1及び特
図2のいずれも実行されていない状態で遊技者が演出ボタン37又はカーソルボタン38を操作すること、などが挙げられる。
従って、案内表示81bは、本発明に係る第一カスタマイズ表示に相当する。
【0160】
ここで、案内表示81bが表示されている状態で演出ボタン37が操作されると、メニュー表示81cがメイン表示部81に表示される(
図13(b)参照)。
メニュー表示81cに含まれるメニューには、プレミアモードに関するメニュー、シンプルモードに関するメニュー、音量・光量調整に関するメニュー、リセットに関するメニュー、が含まれる。
プレミアモードに関するメニューは、いわゆるプレミア演出(通常は発生頻度が少ない演出)が実行される頻度を高める演出カスタマイズ機能である。
シンプルモードに関するメニューは、特定の演出(例えば、保留変化演出など)が、特図変動に係る当否判定の非当選時に発生する頻度を減らす結果として、当該演出の信頼度を高める演出カスタマイズ機能である。
音量・光量調整に関するメニューは、スピーカ33の音量調整と枠ランプ35の光量調整に関する演出カスタマイズ機能である。メニュー表示81cにおける音量・光量調整に関するメニューは、案内表示81bにおける音量調整及び光量調整と同様の調整ができるものであってもよいが、より詳細な調整ができる(例えば、特定の音声の音質について調整可能である、又は、特定の演出における枠ランプ35の発光パターンについて調整可能である等)ものとしてもよい。
リセットに関するメニューは、演出カスタマイズ機能により変更された各種設定を、初期化する演出カスタマイズ機能である。
メニュー表示81cの左側に表示される矢印アイコンは、その時点で選択しているメニューを示すものであり、上カーソルボタン38aと下カーソルボタン38bを操作すると選択中のメニューが変更され、演出ボタン37を操作するとその操作時に選択しているメニューに関する画面に切り替わる。
そして、メニュー表示81cは、案内表示81bと同様に、特
図1及び特
図2のいずれも実行されていない状態において表示され得るものである。
従って、メニュー表示81cは、本発明に係る第一カスタマイズ表示に相当する。
【0161】
ここで、メニュー表示81cにおいてプレミアモードが選択されている状態で演出ボタン37が操作されると、プレミアメニュー表示81dがメイン表示部81に表示される(
図13(c)参照)。
プレミアメニュー表示81dは、左カーソルボタン38cと右カーソルボタン38dを操作することによってプレミアモードのON/OFFのいずれを選択するかを切り替えることを表しており、演出ボタン37を操作するとその操作時に選択している方が設定されることを表している。
そして、プレミアメニュー表示81dは、案内表示81bやメニュー表示81cと同様に、特
図1及び特
図2のいずれも実行されていない状態において表示され得るものである。
従って、プレミアメニュー表示81dは、本発明に係る第一カスタマイズ表示に相当する。
【0162】
従って、演出制御手段(第1副制御基板200)は、演出手段を用いる演出に関する所定項目について、操作手段(演出ボタン37及びカーソルボタン38)が受け付けた操作に基づいてカスタマイズ可能であるものと換言できる。
また、第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)及び第二の図柄変動(特
図2に係る図柄変動)のいずれも実行されていない状態において、所定項目の少なくとも一部に関する操作手段の操作を示す第一カスタマイズ表示(案内表示81b、メニュー表示81c、プレミアメニュー表示81d)が表示されるときがある、ものと換言できる。
【0163】
上述したように、案内表示81b、メニュー表示81c、及びプレミアメニュー表示81dは、いずれも第一カスタマイズ表示に相当するものであるため、
図12においては「第一カスタマイズ」と表記しているタイムチャートでは、いずれかが表示されている期間は全て当該タイムチャートで上側にふれているように図示しており、それぞれの遷移タイミングについては特に図示しないものとする。
【0164】
一方で、プレミアメニュー表示81dにおいて、プレミアモードのONを選択しているときに演出ボタン37を操作すると、「プレミアモードをONにしました」とのテキスト表示81eがメイン表示部81に表示される(
図13(c)参照)。
ここでテキスト表示81eは、
図13(c)に図示するとおり、プレミアメニュー表示81dに重畳するように表示される。
テキスト表示81eは、所定項目の一つであるプレミアモードについてカスタマイズされた旨を報知するものであり、本発明に係る報知表示に相当する。
【0165】
図12に示すタイミングt12は、演出ボタン37を操作したタイミング、すなわちプレミアモードについてカスタマイズされたタイミングである。
ここで、報知表示(テキスト表示81e)は、タイミングt12から所定時間が経過したタイミングt13において非表示になる。
【0166】
従って、第一カスタマイズ表示が演出表示手段(メイン表示部81)に表示されているときに操作手段が操作を受け付けて所定項目についてカスタマイズがされたとき、カスタマイズがされた旨を報知する報知表示(テキスト表示81e)が演出表示手段に表示され、演出制御手段(第1副制御基板200)は、報知表示を演出表示手段に表示させてから第三期間(タイミングt12からタイミングt13までの期間)が経過するまで当該報知表示の表示を継続し、第三期間が経過すると当該報知表示を非表示とする、ものと換言できる。
【0167】
一方で、第一カスタマイズ表示(プレミアメニュー表示81d)は、別の表示態様の第一カスタマイズ表示(メニュー表示81c)に切り替わり、タイミングt13に跨がってその表示が維持される。
ただし、このような表示態様の変化は一具体例であり、報知表示が非表示になるタイミングで、第一カスタマイズ表示に相当する全ての表示が非表示になってもよい。
【0168】
続いて、メニュー表示81cが表示されている状態におけるタイミングt14において、特
図1に係る図柄変動が開始されたものとする。
このとき、メニュー表示81cは、特
図1に係る図柄変動の開始時(タイミングt14)の直後から、メイン表示部81の表示領域外にフェードアウトする(
図14(a)参照)。
そして、案内表示81bが完全に表示領域外にフェードアウトするタイミングt15から、ミニ案内表示81gがメイン表示部81の右下隅部に表示される(
図14(b)参照)。
ここでミニ案内表示81gは、メニュー表示81cに含まれるメニューの一部である音量調整に関する表示であり、10個のゲージのうち網掛けされている部分がその時点での音量を表しており、左右の三角印が左カーソルボタン38c及び右カーソルボタン38dを操作することによって音量調整が可能であることを表している。
また、
図12や
図14(b)に図示するとおり、ミニ案内表示81gは、特
図1に係る図柄変動の変動期間において表示されるものである。
従って、ミニ案内表示81gの第二カスタマイズ表示に相当する。
【0169】
従って、第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)に係る変動期間において、所定項目に関する操作手段の操作を示す第二カスタマイズ表示(ミニ案内表示81g)が演出表示手段に表示されるときがあり、第二カスタマイズ表示によって示される所定項目の数(本実施形態では1つ)が第一カスタマイズ表示(メニュー表示81c)によって示される所定項目の数(本実施形態では4つ)より少ない、ものと換言できる。
また、第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)に係る変動期間において、所定項目に関する操作手段の操作を示す第二カスタマイズ表示(ミニ案内表示81g)が、第一カスタマイズ表示(メニュー表示81c)とは異なる表示態様によって演出表示手段に表示されるときがある。そして、第一の図柄変動に係る変動期間において表示され得る第二カスタマイズ表示によって示される所定項目(音量調整に係るメニュー)は、第二の図柄変動に係る変動期間において表示され得る第一カスタマイズ表示によって示される所定項目の一部である、ものと換言できる。
【0170】
なお、上記の第二カスタマイズ表示(ミニ案内表示81g)によって操作が示されるメニューについては、必ずしも音量調整に係るものでなくてもよく、他のメニュー(例えば、光量調整に係るもの)であってもよい。
ただし、第二カスタマイズ表示によって操作が示されるメニューは、リセットに関するメニュー(カスタマイズされた演出を初期化する項目)ではないことが好ましい。リセットに関するメニューは、遊技を終了するときに使用することを想定しており、遊技中(特
図1に係る図柄変動中)に使用されることが想定されないからである。
【0171】
従って、第二の図柄変動に係る変動期間において表示され得る第一カスタマイズ表示(メニュー表示81c)によって操作が示される所定項目には、演出に係るカスタマイズを初期値に戻すリセット項目が含まれる一方、第一の図柄変動に係る変動期間において表示され得る第二カスタマイズ表示(ミニ案内表示81g)によって操作が示される所定項目には、リセット項目が含まれない、ものと換言できる。
【0172】
本実施形態では、
図12に図示するとおり、上記のタイミングt14からタイミングt15までの期間において、第一カスタマイズ表示に相当するメニュー表示81cがメイン表示部81に表示されているものとして扱う。従って、メニュー表示81cの表示期間と特
図1に係る図柄変動の変動期間と、タイミングt14からタイミングt15までの期間にわたって重複しているものと言える。ここでタイミングt14からタイミングt15までの期間は、後述する特
図2に係る図柄変動の変動期間と第一カスタマイズ表示の表示期間とが重複している期間(タイミングt32からタイミングt33までの期間)より短い。
一方で、フェードアウト中のメニュー表示81cは、高速で動いているので決して視認性のよいものではない。従って、フェードアウト中のメニュー表示81cは、演出カスタマイズ機能に関する操作の案内表示として機能しておらず、第一カスタマイズ表示に相当しない、ものとして扱うことも可能である。このような扱いを前提とすると、メニュー表示81cの表示期間と特
図1に係る図柄変動の変動期間とは重複しないものと言える。
【0173】
従って、第一カスタマイズ表示(メニュー表示81c)が演出表示手段に表示されているときに第一のセンサによって遊技球が検知されて第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)が開始されたとき、当該第一カスタマイズ表示が演出表示手段に表示される期間と、第一の図柄変動に係る変動期間と、が第二期間より短い第一期間(タイミングt14からタイミングt15までの期間)にわたって重複する、又は、当該第一カスタマイズ表示が演出表示手段に表示される期間と、第一の図柄変動に係る変動期間と、が重複しない、ものと換言できる。
【0174】
本実施形態では、第一カスタマイズ表示に相当するメニュー表示81cはがフェードアウトして視認できなくなる態様を例示したが、本発明の実施において第一カスタマイズ表示がどのような態様で視認不能になるかは特に制限されない。例えば、第一カスタマイズ表示は、第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)の開始時又はその直後に突然に非表示になることによって視認不能となってもよいし、フェードアウト以外の視覚効果を伴って視認不能となってもよい。
また、本実施形態では、第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)の開始に伴って視認不能になった第一カスタマイズ表示(メニュー表示81c)の代わりに第二カスタマイズ表示(ミニ案内表示81g)が表示されるので、第一の図柄変動中に第一カスタマイズ表示が再表示されることはないが、特定の条件を充足すると(例えば、特定の操作を行う等)第一カスタマイズ表示と同じ表示態様のものが再表示される変形例によって本発明が実施されてもよい。
更に、本実施形態では、第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)の開始に伴って第一カスタマイズ表示(メニュー表示81c)が視認不能になって直ちに第二カスタマイズ表示(ミニ案内表示81g)が表示される態様を例示したが、第二カスタマイズ表示は、第一の図柄変動中において、その変動開始から所定時間経過後に(第一カスタマイズ表示が視認不能になったタイミングから間を空けて)表示されてもよいし、演出カスタマイズに係る何らかの操作を契機に表示されてもよい。
【0175】
タイミングt15において表示が開始されたミニ案内表示81gは、特
図1に係る図柄変動が停止表示となったタイミングt16の後に、上記の所定条件が充足するタイミングt17が到来するまで表示される。
そして、そのタイミングt17において、第一カスタマイズ表示に相当する案内表示81bが表示される点については、タイミングt11に関する説明で述べたとおりである。
【0176】
上記のように表示態様が変化するので、特
図1に係る図柄変動が実行されていないときは第一カスタマイズ表示を表示させて演出カスタマイズ機能に関する操作を遊技者に容易に認識させ得ると共に、特
図1に係る図柄変動の実行中には、第一カスタマイズ表示を速やかにメイン表示部81それまで表示されていたの表示領域外にフェードアウトさせるので、特
図1に係る図柄変動に伴って実行される種々の演出の視認性が阻害されない。
上述したように、通常モードにおいて導出される特
図1に係る図柄変動の特図変動パターンは、後述するラッシュモードや最終ジャッジモードに比べて多様であり、様々な演出が実行されるので、上記のような構成とすることに便宜がある。
【0177】
上記の第一期間(タイミングt14からタイミングt15までの期間)はごく短いことが好ましく、例えば、第一期間は、平均変動時間が短い第二の遊技状態(特図変動パターン導出状態PB)における第二の図柄変動(特
図2に係る図柄変動)の変動期間の最小時間(本実施形態では1200ms)より短い、ことが好ましい。
なぜならば、第一期間は短いほどに上記の効果が顕著であり、第一の図柄変動に係る演出が第一カスタマイズ表示によって阻害される影響を最小限にすることができる。
【0178】
また、特
図1に係る図柄変動の開始直後に第一カスタマイズ表示(メニュー表示81c等)をフェードアウトさせてから第二カスタマイズ表示(ミニ案内表示81g)が表示されるので、図柄変動が開始されても一部のメニューについては演出カスタマイズが可能であることを、遊技者に認識させ易くなる。
【0179】
<ラッシュモードと最終ジャッジモードについて>
続いて、ラッシュモードと最終ジャッジモードについて、
図15~
図17を用いて説明する。
図15は、通常モードにおいて大当りに当選してラッシュモードが開始されてから最終ジャッジモードを終えるまでの一連の流れを表すタイムチャートである。
図16及び
図17は、
図15のタイムチャートに示した各タイミングにおけるメイン表示部81の表示態様を示す図である。
【0180】
先ず、通常モード(特図変動パターン導出状態PA)において図柄Aの大当りに当選し、
図15に示すタイミングt21で大当り遊技が開始されたものとする。この大当りは、いわゆる初当りであり、当該大当り遊技は初当り用の演出モード(初当りモード)に対応する演出が行われる。
そして、当該大当り遊技が終了するタイミングt22において、普図高確である特図変動パターン導出状態PBとなる。このとき、第1副制御基板200は、演出モードについてはラッシュモードに遷移させる。当該モードでは、最初に右打ちを遊技者に促す右打ち表示81iがメイン表示部81に表示され、第2始動口59の入賞が推奨される(
図16(a)参照)。
なお、タイミングt22において、特
図1に係る図柄変動の保留が残っている場合には、これらの図柄変動が消化されてから右打ち表示81iが表示される。
【0181】
そして、右打ち表示81iは、タイミングt22から所定時間経過するまで表示され、その経過後であるタイミングt23において、ラッシュモードに移行してから最初の特
図2に係る図柄変動が開始されたものとする。このとき、メイン表示部81には、当該図柄変動に対応する装飾図柄81aの変動表示が中央に表示されると共に、右上隅部には81iより小さな右打ち表示81jが表示され、左上隅部にはラッシュモードであることを特定可能なモード表示81kが表示され、右下隅部には初当りに係る大当り遊技以降に獲得した賞球数を表す賞球数表示81mが表示される(
図16(b)参照)。
【0182】
続いて、ラッシュモードに移行してから3回目の特
図2に係る図柄変動において小当りに当選し、タイミングt24において小当り遊技が開始されたものとする。
ここでタイミングt24から、小当り遊技中に特定領域を遊技球が通過するまでの期間において、メイン表示部81には、特定領域を狙うことを遊技者に促すV入賞表示81nが表示される(
図16(c)参照)。
なお、特定領域も右打ちによって狙うものであるため、V入賞表示81nも右打ちを遊技者に促す表示と言える。
【0183】
そして、遊技球が特定領域を通過し、小当り遊技が終了したタイミングt25に大当り遊技が生起され、タイミングt26で当該大当り遊技が終了したものとする。このとき、初当りに係る大当り遊技が終了したタイミングt22と同様に、
図16(a)に示した右打ち表示81iがメイン表示部81に表示され、その所定時間経過後に
図16(b)に示した表示(右打ち表示81j、モード表示81k、賞球数表示81m)が表示される。すなわち、ラッシュモード中は同じような演出表示が繰り返される。
【0184】
なお、本実施形態におけるラッシュモード中は、不図示の演出役物が作動する演出がない、又は、作動する演出役物の数が通常モードに比べて制限されていることが好ましい。言い換えれば、第二の図柄変動(特
図2に係る演出)に対応する演出に用いられる演出手段のデバイス数が、第一の図柄変動(特
図1に係る演出)に対応する演出に用いられる演出手段のデバイス数に比べて少ない、ことが好ましい。第二の図柄変動に対応する演出が簡素なものである程、本発明の実施に適しているからである。
なお、ここで「演出手段のデバイス数が少ない」とは、作動する演出役物が少ないことに限られず、点灯するランプの数が少ない、音声出力するスピーカの数が少ない、使用するサブ液晶の数が少ない、なども含まれ得る。
【0185】
ここで、当該ラッシュモード中の1回目から3回目の特
図2に係る図柄変動において大当りにも小当りにも当選しなかったものとする。
このとき、3回目の特
図2に係る図柄変動の停止表示時であるタイミングt27において、特図変動パターン導出状態PBから特図変動パターン導出状態PAに遷移すると共に、ラッシュモードから最終ジャッジモードに遷移する。
当該特図変動パターン導出状態PBにおいて保留された特
図2に係る図柄変動が実行され、当該図柄変動に対応する当否判定が非当選であったとき、初当りに係る大当り遊技以降に生起された大当り遊技の回数と獲得した賞球数を含むリザルト表示81oが、メイン表示部81に表示される(
図17(a)参照)。
【0186】
最終ジャッジモードの終了時(リザルト表示81oが非表示となった時)であるタイミングt28において、左打ちを遊技者に促す左打ち表示81pが、メイン表示部81に表示される(
図17(b)参照)。
左打ち表示81pは、タイミングt28から所定時間が経過したタイミングt29まで維持される。
【0187】
上述したように、ラッシュモード中の演出表示は、遊技操作(右打ち)を指示するものや遊技結果(獲得した賞球数など)を示すものが占めている為に単調である。そして、ラッシュモード中に導出されうる特図変動パターンは種類が少なく、変動時間がとても短いものであることが、さらに単調さを助長する。従って、演出カスタマイズ機能によってカスタマイズする意味合いに乏しい。
しかしながら、少なくともラッシュモードに移行した直後(初当りに係る大当り遊技の終了直後)は、遊技進行上の転換点でもあり、演出カスタマイズを行いたいという遊技者のニーズも少なくない。
このような事情を鑑みて、ラッシュモードにおける演出カスタマイズ機能に係る表示(第一カスタマイズ表示)は、通常モードにおける第一カスタマイズ表示における扱いとは異なるものとしたので、その点について以下説明する。
サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0188】
<ラッシュモードにおける演出カスタマイズ機能に関する表示について>
続いて、ラッシュモードにおける演出カスタマイズ機能に関する表示について、
図18及び
図19を用いて説明する。
図18は、ラッシュモードにおける図柄変動と演出カスタマイズ機能に関する表示とを表すタイムチャートである。
図19は、
図18のタイムチャートに示した各タイミングにおけるメイン表示部81の表示態様を示す図である。
なお、
図18に図示するタイムチャートのうち、初当りに係る大当り遊技以前の処理と、最終ジャッジモードへの移行後の処理については、
図15に関する説明と重複するので、以下の説明では省略する。
【0189】
初当りに係る大当り遊技が終了するタイミングt31において、普図高確である特図変動パターン導出状態PBとなる。このとき、第1副制御基板200は、演出モードについてはラッシュモードに遷移させる。当該モードでは最初に右打ち表示81iがメイン表示部81に表示される点については、既に説明した通りである。このとき、遊技者が右打ち表示81iを無視して、図柄変動を開始させることなく上記の所定条件を充足させると、右打ち表示81iと共に案内表示81bがメイン表示部81に表示される(
図19(a)参照)。
ラッシュモードに移行した直後に高まる演出カスタマイズのニーズに応えるため、通常モードのときと同じ条件(上記の所定条件)によって、案内表示81bが開始されることにしたのである。
【0190】
一方、通常モードでは、特
図1に係る図柄変動の開始直後に、案内表示81bが非表示になる(フェードアウトする)ようにしたが、ラッシュモードでは、特
図2に係る図柄変動が開始されても停止しても、原則として、案内表示81bの表示に影響を与えない(表示態様が維持される)こととした。
演出カスタマイズを所望しているのに、誤って遊技球を発射して図柄変動を開始させてしまった遊技者を想定した場合に、その図柄変動が短時間で終わること及び演出自体が単調であること(遊技者の関心事は連チャン回数や獲得賞球に移ること)を考慮すると、案内表示81bが他の表示を阻害したとしても、遊技興趣の低下につながり難いからである。
従って、ラッシュモードの特
図2に係る図柄変動の変動中に表示される各種表示と、案内表示81bと、がメイン表示部81に重複して表示されることになる(
図19(b)参照)。
【0191】
言い換えれば、演出表示手段に第一カスタマイズ表示(案内表示81b)が表示されているときに第二のセンサによって遊技球が検知されて第二の図柄変動(特
図2に係る図柄変動)が開始されたとき、当該検知に基づいて実行される第二の図柄変動が終了しても当該第一カスタマイズ表示が継続して演出表示手段に表示されるときがあり、更に、当該第二の図柄変動の終了後に新たに第二の図柄変動が開始されても当該第一カスタマイズ表示が継続して演出表示手段に表示されるときがある、ものと換言できる。
【0192】
ただし、その図柄変動に対応する当否判定に当選した場合(大当り又は小当り)となった場合には、案内表示81bを直ちに非表示とすることにしている。特に、特定領域の狙うべき状況において、遊技球を打ち出さなかった場合には、大当り遊技を生起できない可能性があり、大幅な遊技興趣の低下を招く可能性があるからである。
すなわち、小当り遊技が開始されるタイミングt36において、案内表示81bは非表示になる。
従って、小当り遊技中に表示されるV入賞表示81nは、案内表示81bと重複して表示されることがない(
図19(c)参照)。
【0193】
上記のような整理としたので、本実施形態に係る遊技機10は、ラッシュモードにおける図柄変動と演出カスタマイズ機能に関する表示との関係性について着目すると、以下のような現象が起こりうる。
先ず、第一カスタマイズ表示に相当する案内表示81bが表示された後のタイミングt32に特
図2に係る図柄変動が開始され、当該図柄変動がタイミングt33で停止した場合、タイミングt32及びタイミングt33に跨がって案内表示81bの表示が維持される。その結果として、案内表示81bの表示期間と特
図2に係る図柄変動の変動期間とが重複する期間(タイミングt32からタイミングt33までの期間)が、通常モードにおいて案内表示81bの表示期間と特
図1に係る図柄変動の変動期間とが重複する期間(
図12に図示するタイミングt14からタイミングt15までの期間)より長くなる。
【0194】
従って、第一カスタマイズ表示(案内表示81b)が演出表示手段に表示されているときに第二のセンサによって遊技球が検知されて第二の図柄変動(特
図2に係る図柄変動)が開始されたとき、当該第一カスタマイズ表示が演出表示手段に表示される期間と、第二の図柄変動に係る変動期間と、が第二期間(タイミングt32からタイミングt33までの期間)にわたって重複し、第二期間が第一期間(
図12に図示するタイミングt14からタイミングt15までの期間)より長い、ものと換言できる。
これにより、ラッシュモード中において演出をカスタマイズしたい遊技者は、より余裕をもって演出カスタマイズに係る操作をすることができる。
【0195】
また、上記のような表示制御は、ラッシュモード中(特に、ラッシュモードの開始時)において演出カスタマイズを行う遊技者に配慮したものであるため、上記の報知表示の表示期間については、遊技者に演出カスタマイズが反映されたことを確実に認識させるために、通常モードであってもラッシュモードであっても不変であることとした。
言い換えれば、報知表示が演出表示手段に表示されている期間において第一のセンサによって遊技球が検知されて第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)が開始されたときも、報知表示が演出表示手段に表示されている期間において第二のセンサによって遊技球が検知されて第二の図柄変動(特
図2に係る図柄変動)が開始されたときも、報知表示が継続する時間長さである第三期間(
図12に図示するタイミングt12からタイミングt13までの期間と
図18に図示するタイミングt34からタイミングt35までの期間)が同じである、ものと換言できる。
【0196】
本実施形態では、第二の図柄変動(特
図2に係る図柄変動)に対応する当否判定に当選した場合に、第一カスタマイズ表示が非表示になる態様を説明したが、当該当否判定に当選した場合であっても第一カスタマイズ表示が継続して表示される態様で本発明が実施されてもよい。
【0197】
本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAで滞在する通常モードにおける第一カスタマイズ表示の制御と、特図変動パターン導出状態PBで滞在するラッシュモードにおける第一カスタマイズ表示の制御と、を例示して本発明を説明した。しかしながら、本発明は、第一カスタマイズ表示の表示中に実行される図柄変動の種類(第一の図柄変動であるか第二の図柄変動であるか)の違いによって、第一カスタマイズ表示の制御が変化すれば足り、必ずしも遊技状態や演出モードの影響を受ける必要はない。
従って、本発明が実施される遊技状態や演出モードは特に制限されず、全ての遊技状態及び演出モードを対象として本発明が実施されてもよい。
また、同じ遊技状態や演出モード中であっても、第一の図柄変動が開始される場合において第一カスタマイズ表示が視認不能になるまでの期間(第一期間)が、第二の図柄変動が開始される場合において第一カスタマイズ表示が視認不能になるまでの期間(第二期間)より短くなってもよい。
【0198】
<他の変形例について>
以上の説明に記載されていない変形例について、以下に列挙する。
【0199】
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
特に、上述した遊技機10及び変形例に係るパチンコ遊技機について説明した状態制御及び各種処理は、本発明の目的が達成される限りにおいて、適宜組み合わせることができる。
【0200】
上述した実施形態における確率、割合、頻度の高低について、特段の説明がない限り、各関係性が担保されていれば、低い方が当選しないようにしてもよいし、高い方が必ず当選するようにしてもよい。そして、当選しない場合および必ず当選する場合には、抽選自体を行わないようにしてもよい。
さらに、本実施形態において図示した抽選テーブルにおける各抽選値は一例であって、抽選テーブル同士の大小関係が維持されていれば、各抽選値は当該範囲において任意の値を採用してもよい。
【0201】
上記の実施形態では、第一の図柄変動及び第二の図柄変動のそれぞれが、特別図柄による図柄変動であることを例示したが、いずれか一方を普通図柄による図柄変動として本発明が実施されてもよい。
ここで特別図柄による図柄変動対応する当否判定に当選した際の有利度合いは、普通図柄による図柄変動対応する当否判定に当選した際の有利度合いに比べて、高いものとする。
【0202】
上記の実施形態では、左打ちが推奨される第一の遊技状態(普図低確である特図変動パターン導出状態PA)と、右打ちが推奨される第二の遊技状態(普図高確である特図変動パターン導出状態PB)と、で大当りの当選確率が同じ遊技性のもの(いわゆる一種二種混合機)を例示したが、本発明の実施はこれに限られない。
例えば、いわゆる確変機に本発明を適用してもよい。言い換えれば、右打ちが推奨される第二の遊技状態(普図高確且つ特図高確)における第二の図柄変動に対応する当否判定に当選する確率が、左打ちが推奨される第一の遊技状態(普図低確且つ特図低確)における第一の図柄変動に対応する当否判定に当選する確率に比べて高い遊技機によって、本発明が実施されてもよい。
このような遊技性において、主に第二の図柄変動が行われる第二の遊技状態は当選確率が高いので、遊技者の遊技意欲が高く、待機状態に移行させずに遊技を進行させる遊技者も多い。従って、待機状態において表示される第一カスタマイズ表示を、第二の図柄変動中(第二期間)にも表示させることに便宜があると考えられる。
【0203】
上記の実施形態では、第二の図柄変動(特
図2に係る図柄変動)が第一の図柄変動(特
図1に係る図柄変動)に優先して制御されることを例示したが、本発明の実施はこれに限られない。
例えば、いわゆる同時変動機に本発明を適用してもよい。そして、このような遊技機において、第一の図柄変動において演出手段によって実行される演出には、第一カスタマイズ表示が表示される表示領域において実行される特定演出(例えば、装飾図柄の変動)が含まれ、第二の図柄変動の第二期間において特定演出が実行されるとき、第一カスタマイズ表示が表示される表示領域の外側の表示領域(メイン表示部81の隅部)又は第一カスタマイズ表示が表示される演出表示手段とは異なるデバイスの演出手段(サブ表示部82)において特定演出が実行されてもよい。
このように、第二期間において第一カスタマイズ表示の表示領域を阻害しない形式で特定演出が実行されるので、特定演出の演出効果を保ちつつ、演出カスタマイズに係る操作の案内をすることができる。
【0204】
上記の実施形態では、第一の図柄変動も第二の図柄変動も実行されていない状態として、いわゆる図柄アイドリング中(装飾図柄が停止している状態)を例示し、そこで第一カスタマイズ表示を表示させることを前提として説明したが、本発明は、図柄変動が実行されていない状態において実行される待機デモ演出を考慮に入れてもよい。
例えば、図柄変動を実行していない状態(図柄アイドリング中)において所定の条件を充足すると待機デモ演出が開始され、待機デモ演出が終了すると再び当該状態になり、待機デモ演出の開始より前において第一カスタマイズ表示が演出制御手段に表示されているとき、待機デモ演出の開始時から終了時までの期間に含まれるタイミングにおいて当該第一カスタマイズ表示を非表示としてもよい。
待機デモ演出の実行中に第一カスタマイズ表示を非表示にするタイミングが含まれるので、第一カスタマイズ表示の焼き付け防止を図ることができるからである。
【0205】
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)遊技球を発射可能であり、特定のセンサが遊技球を検知することに基づいて図柄変動を実行し、図柄変動の開始に伴って当該図柄変動に対応する当否判定を実行し、図柄変動の終了時に当否判定の結果を示す図柄を停止表示する遊技機であって、
少なくとも演出表示手段を含む演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、
操作手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記演出手段を用いる演出に関する一又は複数の所定項目について、前記操作手段が受け付けた操作に基づいてカスタマイズ可能であり、
前記特定のセンサには、第一のセンサと第二のセンサが含まれ、
前記第一のセンサによる遊技球の検知に基づいて実行される第一の図柄変動に対応する当否判定に当選した際の有利度合いと、前記第二のセンサによる遊技球の検知に基づいて実行される第二の図柄変動に対応する当否判定に当選した際の有利度合いと、が相違し、
前記第一の図柄変動及び前記第二の図柄変動のいずれも実行されていない状態において、前記所定項目の少なくとも一部に関する前記操作手段の操作を示す第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示されるときがあり、
前記第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示されているときに前記第二のセンサによって遊技球が検知されて前記第二の図柄変動が開始されたとき、当該第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示される期間と、前記第二の図柄変動に係る変動期間と、が第二期間にわたって重複し、
前記第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示されているときに前記第一のセンサによって遊技球が検知されて前記第一の図柄変動が開始されたとき、
当該第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示される期間と、前記第一の図柄変動に係る変動期間と、が前記第二期間より短い第一期間にわたって重複し、又は、
当該第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示される期間と、前記第一の図柄変動に係る変動期間と、が重複せず、
前記第二の図柄変動に対応する変動パターンの数が、前記第一の図柄変動に対応する変動パターンの数より少ない、
ことを特徴とする遊技機。
(2)前記第一カスタマイズ表示が前記演出表示手段に表示されているときに前記操作手段が操作を受け付けて前記所定項目についてカスタマイズがされたとき、カスタマイズがされた旨を報知する報知表示が前記演出表示手段に表示され、
前記演出制御手段は、前記報知表示を前記演出表示手段に表示させてから第三期間が経過するまで当該報知表示の表示を継続し、前記第三期間が経過すると当該報知表示を非表示とし、
前記報知表示が前記演出表示手段に表示されている期間において前記第一のセンサによって遊技球が検知されて前記第一の図柄変動が開始されたときも、前記報知表示が前記演出表示手段に表示されている期間において前記第二のセンサによって遊技球が検知されて前記第二の図柄変動が開始されたときも、前記第三期間が同じ時間長さである、
(1)に記載の遊技機。
(3)複数の遊技状態の中から一の遊技状態に制御する遊技状態制御手段を備え、
前記複数の遊技状態には、第一方向への遊技球の発射が推奨される第一の遊技状態と、第二方向への遊技球の発射が推奨される第二の遊技状態と、が含まれ、
前記第一のセンサは、前記第一方向に発射された遊技球が流下可能な位置に設けられており、
前記第二のセンサは、前記第二方向に発射された遊技球が流下可能な位置に設けられており、
前記第二の遊技状態における前記第二の図柄変動に係る変動期間の平均時間が、前記第一の遊技状態における前記第一の図柄変動に係る変動期間の平均時間に比べて短く、
前記第一期間は、前記第二の遊技状態における前記第二の図柄変動に係る変動期間の最小時間より短い、
(1)又は(2)に記載の遊技機。
(4)前記第一の図柄変動に係る変動期間において、前記所定項目に関する前記操作手段の操作を示す第二カスタマイズ表示が、前記第一カスタマイズ表示とは異なる表示態様によって前記演出表示手段に表示されるときがあり、
前記第一の図柄変動に係る変動期間において表示され得る前記第二カスタマイズ表示によって示される前記所定項目は、前記第二の図柄変動に係る変動期間において表示され得る前記第一カスタマイズ表示によって示される前記所定項目の一部である、
(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機。
(5)前記第二の図柄変動に係る変動期間において表示され得る前記第一カスタマイズ表示によって操作が示される前記所定項目には、演出に係るカスタマイズを初期値に戻すリセット項目が含まれる一方、
前記第一の図柄変動に係る変動期間において表示され得る前記第二カスタマイズ表示によって操作が示される前記所定項目には、前記リセット項目が含まれない、
(4)に記載の遊技機。
(6)前記演出表示手段に前記第一カスタマイズ表示が表示されているときに前記第二のセンサによって遊技球が検知されて前記第二の図柄変動が開始されたとき、当該検知に基づいて実行される前記第二の図柄変動が終了しても当該第一カスタマイズ表示が継続して前記演出表示手段に表示されるときがあり、更に、当該第二の図柄変動の終了後に新たに前記第二の図柄変動が開始されても当該第一カスタマイズ表示が継続して前記演出表示手段に表示されるときがある、
(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機。
(a)複数の遊技状態の中から一の遊技状態に制御する遊技状態制御手段を備え、
前記複数の遊技状態には、遊技球を第一方向に発射することが推奨される第一の遊技状態と、遊技球を第二方向に発射することが推奨される第二の遊技状態と、が含まれ、
前記第一のセンサは、前記第一方向に発射された遊技球が流下可能な位置に設けられており、
前記第二のセンサは、前記第二方向に発射された遊技球が流下可能な位置に設けられており、
前記第二の遊技状態における前記第二の図柄変動に対応する当否判定に当選する確率が、前記第一の遊技状態における前記第一の図柄変動に対応する当否判定に当選する確率に比べて高い、
(1)に記載の遊技機。
(b)図柄変動を実行していない状態において所定の条件を充足すると待機デモ演出が開始され、前記待機デモ演出が終了すると再び当該状態になり、
前記待機デモ演出の開始より前において前記第一カスタマイズ表示が前記演出制御手段に表示されているとき、前記待機デモ演出の開始時から終了時までの期間に含まれるタイミングにおいて当該第一カスタマイズ表示が非表示になる、
(1)に記載の遊技機。
(c)前記第一の図柄変動において前記演出手段によって実行される演出には、前記第一カスタマイズ表示が表示される表示領域において実行される特定演出が含まれ、
前記第二の図柄変動の前記第二期間において前記特定演出が実行されるとき、前記第一カスタマイズ表示が表示される表示領域の外側の表示領域又は前記第一カスタマイズ表示が表示される前記演出表示手段とは異なるデバイスの前記演出手段において前記特定演出が実行される、
(1)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0206】
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 枠ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38 カーソルボタン
38a 上カーソルボタン
38b 下カーソルボタン
38c 左カーソルボタン
38d 右カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
43 RAMクリアスイッチ
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
54 保護部材
55 大入賞口
55a 第1大入賞口
55b 第2大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
65a 第1特別電動役物
65b 第2特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
77 前枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
83 音量調整部
84 輝度調整部
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
245 可動役物制御手段
250 音量調整手段
255 輝度調整手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
310 音声制御基板
311 CPU
312 ROM
313 RAM
314 I/Oポート
400 払出制御基板
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
X 第1流路
Y 第2流路