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特許7393815コンタクトセンターサービス連携提供システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-29
(45)【発行日】2023-12-07
(54)【発明の名称】コンタクトセンターサービス連携提供システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20231130BHJP
   H04M 3/51 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
G06Q10/00
H04M3/51
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022064790
(22)【出願日】2022-04-08
(65)【公開番号】P2023120127
(43)【公開日】2023-08-29
【審査請求日】2022-04-08
(31)【優先権主張番号】10-2022-0020527
(32)【優先日】2022-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520068548
【氏名又は名称】マインドウェアワークス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【弁理士】
【氏名又は名称】芦北 智晴
(74)【代理人】
【識別番号】100207022
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 弘之
(72)【発明者】
【氏名】イ ジェイン
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヒョンソン
(72)【発明者】
【氏名】ムン ソンクク
(72)【発明者】
【氏名】パク キョンテク
【審査官】速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-528554(JP,A)
【文献】特開2006-121483(JP,A)
【文献】特開2020-160547(JP,A)
【文献】特開2001-217944(JP,A)
【文献】特開2009-033284(JP,A)
【文献】米国特許第11223726(US,B1)
【文献】中国特許出願公開第103685777(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H04M 3/51
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトセンターサービス連携提供システムであって、
複数のサービスプロバイダによって運用され、クライアントから伝送されるクエリに対する応答を生成して前記クライアントに伝送するクエリ処理サービスを行う複数のコンタクトセンターサーバと、
前記複数のコンタクトセンターサーバのうちのいずれか一つの特定のコンタクトセンターサーバに接続された状態で他のコンタクトセンターサーバへ接続を要求した場合、前記特定のコンタクトセンターサーバによる呼切替要求によって前記他のコンタクトセンターサーバに接続されてクエリ処理サービスの提供を受けることができるクライアントと、
前記複数のサービスプロバイダ及び複数のコンタクトセンターサーバの情報を保存管理し、前記他のコンタクトセンターサーバの要求に応じて前記クライアントのユーザに対する認証過程を代行する統合運用サーバと、を含んでなり、
前記コンタクトセンターサーバは、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報、及びこれらが運用するコンタクトセンターサーバ同士の接続情報を保存管理し、
前記コンタクトセンターサーバは、前記クライアントから連携意思表示と前記連携サービスを提携しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つの情報が伝送されると、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバの接続情報へ前記クライアントのSIPプロトコル情報を伝送しながら呼切替を要求し、
前記呼切替を要求したコンタクトセンターサーバは、前記呼切替を要求した後、又は、前記クライアントと前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバとが接続された後に、前記クライアントとの接続を終了し、
前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバは、前記SIPプロトコル情報を用いて前記クライアントに接続され、前記クライアントとの接続の前又は後に前記統合運用サーバへユーザの認証結果の確認を要求し、
前記統合運用サーバは、前記ユーザの認証が有効であれば、認証有効確認メッセージと共に現在の有効なユーザ情報を、前記ユーザの認証結果の確認を要求したコンタクトセンターサーバへ伝送し、前記ユーザの認証が有効でなければ、予め設定された認証手段を介して認証過程が行われるようにした後、認証完了メッセージと共に、認証過程で取得された新規ユーザ情報を、前記ユーザの認証結果の確認を要求したコンタクトセンターサーバへ伝送することを特徴とする、コンタクトセンターサービス連携提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトセンターサービス連携提供システムに係り、特に、ユーザが、複数のサービスプロバイダコンタクトサービスが運用しているコンタクトセンターサーバ同士を互いに連携して複数のクエリ処理サービスを便利に利用できるようにするコンタクトセンターサービス連携提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンタクトセンターは、従来では音声通話のみでユーザへの応対ができるように実現されたシステムであって、「コールセンター」と命名されてきた。比較的最近では、文字相談、チャット相談、プッシュなどの多様な機能が結合して、例えばホームショッピング、インターネットショッピングモール、保険会社、銀行、食品配達、宿泊予約などで消費者の質問に答えてくれたり、既存の消費者の性向に基づいて適切な商品をおすすめしてくれたりする役割としても活用されるので、「コンタクトセンター」と通称されている。
【0003】
最近では、これに各種の人工知能技術が結合して、「人工知能コンタクトセンター」と呼ばれる技術が台頭している。
【0004】
人工知能(AI)コンタクトセンターは、コールセンター、顧客相談センターにAIを結合させたものである。音声認識、音声合成、テキスト分析、会話エンジンなどの技術をベースとして企業顧客の電話相談サービスを最適化する。AIを介して顧客の要求事項を容易に受け付け、解決方案が比較的単純である場合、相談員の代わりに答えを提供して相談業務の生産性を高めることができる。
【0005】
ユーザは、複数のサービスプロバイダが運用しているそれぞれのコンタクトセンターサーバにそれぞれ接続してそれぞれクエリ処理サービスを受けようとする状況が発生することがある。例えば、ユーザが、現代カード社のコンタクトセンターサーバに接続してクエリ処理サービスを受ける過程で、続いてロッテカード社のコンタクトセンターサーバにクエリする状況が発生することもあり、或いは、ユーザが、特定の銀行のコンタクトセンターサーバに接続してクエリ処理サービスを受ける過程で、急に購入物品の配送現況が知りたくて当該ショッピングモールコンタクトセンターサーバにクエリする状況が発生することもある。
【0006】
このような場合、現在のコンタクトセンターサービスにおいて、ユーザは、音声通話を可能にする端末、接続ソフトウェア、ブラウザなどの接続手段を用いて現代カード社のコンタクトセンターサーバに接続してクエリ処理サービスを受けた後、当該接続を終了する。その後、ユーザは、再び音声通話を可能にする端末、接続ソフトウェア、ブラウザなどの接続手段を用いてロッテカード社のコンタクトセンターサーバに接続してクエリ処理サービスを受けなければならない。
【0007】
その結果、ユーザが、複数のサービスプロバイダが運用しているそれぞれのコンタクトセンターサーバを利用しようとする場合、それぞれのコンタクトセンターサーバを毎回個別に接続してクエリ処理サービスを受けなければならないという欠点が生じる。
【0008】
人工知能コンタクトセンターサーバを利用する技術に関し、韓国登録特許第10-1827320号(以下、「特許文献1」という。)は、人工知能的に無人コンタクトセンターを運用することができる人工知能コンタクトセンターサーバを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国登録特許第10-1827320号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところが、前記特許文献1は、顧客がクエリした質問に対する正確な答えを人工知能的に処理することを可能にする一般的な人工知能コンタクトセンターサーバの構成について提案しているだけであり、ユーザが複数のサービスプロバイダにそれぞれクエリしようとするための複数のクエリを各コンタクトセンターサーバに伝送した場合に、各コンタクトセンターサーバを互いに連携して、各サービスに関連する複数のクエリをより効率よく処理する方案に関するものではない。
【0011】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、クライアントが特定のコンタクトセンターサーバに最初に接続された状態で既存の接続状態を変更することなく、呼切替によって、連携サービスを提携しているサービスプロバイダが運用する少なくとも一つの他のコンタクトセンターサーバに直ちに接続してクエリ処理サービスの提供を受けることができるように構成することにより、ユーザが、複数のサービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバ同士を互いに連携して複数のクエリ処理サービスを便利に利用することができるようにし、その結果、複数のサービスプロバイダを介して複数のクエリ処理サービスを受けようとするユーザの時間、努力及びコストを最小限に抑えることができるようにするコンタクトセンターサービス連携提供システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するための本発明に係るコンタクトセンターサービス連携提供システムは、コンタクトセンターサービス連携提供システムであって、複数のサービスプロバイダによって運用され、クライアントから伝送されるクエリに対する応答を生成して前記クライアントに伝送するクエリ処理サービスを行う複数のコンタクトセンターサーバと、前記複数のコンタクトセンターサーバのうちのいずれか一つの特定のコンタクトセンターサーバに接続された状態で他のコンタクトセンターサーバへ接続を要求した場合、前記特定のコンタクトセンターサーバによる呼切替要求によって前記他のコンタクトセンターサーバに接続されてクエリ処理サービスの提供を受けることができるクライアントと、前記複数のサービスプロバイダ及び複数のコンタクトセンターサーバの情報を保存管理し、前記他のコンタクトセンターサーバの要求に応じて前記クライアントのユーザに対する認証過程を代行する統合運用サーバと、を含んでなることを特徴とする。
【0013】
ここで、前記コンタクトセンターサーバは、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報、及びこれらが運用するコンタクトセンターサーバ同士の接続情報を保存管理することを特徴とする。
【0014】
ここで、前記コンタクトセンターサーバは、前記クライアントから連携意思表示と前記連携サービスを提携しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つの情報が伝送されると、前記伝送されたサービスプロバイダ(すなわち、前記伝送された情報により特定されるサービスプロバイダ)が運用するコンタクトセンターサーバの接続情報へ前記クライアントのSIPプロトコル情報を伝送しながら呼切替を要求することを特徴とする。
【0015】
ここで、前記呼切替を要求したコンタクトセンターサーバは、前記呼切替を要求した後、又は、前記クライアントと前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバとが接続された後に、前記クライアントとの接続を終了し、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバは、前記SIPプロトコル情報を用いて前記クライアントに接続されるが、前記クライアントとの接続の前又は後に前記統合運用サーバへユーザの認証結果の確認を要求し、前記統合運用サーバは、前記ユーザの認証が有効であれば、認証有効確認メッセージと共に現在の有効なユーザ情報を、前記ユーザの認証結果の確認を要求したコンタクトセンターサーバへ伝送し、前記ユーザの認証が有効でなければ、予め設定された認証手段を介して認証過程が行われるようにした後、認証完了メッセージと共に、認証過程で取得された新規ユーザ情報を、前記ユーザの認証結果の確認を要求したコンタクトセンターサーバへ伝送することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
上述した課題及び解決手段を有するコンタクトセンターサービス連携提供システムによれば、ユーザが、複数のサービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバ同士を互いに連携して複数のクエリ処理サービスを便利に利用することができるようにし、その結果、複数のサービスプロバイダを介して複数のクエリ処理サービスを受けようとするユーザの時間、努力及びコストを最小限に抑えることができるようにするという利点が発生する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係るコンタクトセンターサービス連携提供システムの構成ブロック図である。
図2】本発明の実施形態に係るコンタクトセンターサービス連携提供システムの詳細な構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、上述した解決手段及び効果を有する本発明に係るコンタクトセンターサービス連携提供システムの好適な実施形態について詳細に説明する。
【0019】
図1は本発明の実施形態に係るコンタクトセンターサービス連携提供システムの構成ブロック図であり、図2は本発明の実施形態に係るコンタクトセンターサービス連携提供システムの詳細な構成ブロック図である。
【0020】
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係るコンタクトセンターサービス連携提供システム100は、コンタクトセンターサーバ1、コンタクトセンターサーバ2、…、コンタクトセンターサーバnから構成される複数のコンタクトセンターサーバ10と、前記複数のコンタクトセンターサーバ10のうちのいずれか一つの特定のコンタクトセンターサーバ10に接続された状態で現在の接続状態を変更することなく、他のコンタクトセンターサーバ10に接続してクエリ処理サービスの提供を受けることができるクライアント30と、前記クライアント30が前記特定のコンタクトセンターサーバ10に接続された状態で他のコンタクトセンターサーバ10に接続してクエリ処理サービスの提供を受けることを可能にするサービス(以下、「連携サービス」という)のために必要な情報を保存管理し、連携サービスのために必要な認証過程を代行する統合運用サーバ50と、を含んで構成される。
【0021】
前記複数のコンタクトセンターサーバ10は、複数のサービスプロバイダによって運用されるが、クライアント30から伝送されるクエリに対する応答を生成して前記クライアント30に伝送するサービス、すなわちクエリ処理サービスを行う動作を実行する。前記各コンタクトセンターサーバ10は、様々な業務に関連するクエリ処理サービスをユーザに提供するために各サービスプロバイダが運用する。
【0022】
前記各コンタクトセンターサーバ10は、前記クライアント30から伝送されたクエリに対して応答を自動的に生成して前記クライアント30へ伝送するサービスに該当するクエリ処理サービスを基本的に行い、さらに自分に最初に接続してクエリ処理サービスの提供を受けた前記クライアント30が現在の接続状態を維持した状態で他のコンタクトセンターサーバへ接続を要求した場合、他のコンタクトセンターサーバ10に呼切替要求を行い、前記クライアント30が他のコンタクトセンターサーバ10に自動接続されて連携サービスの提供を受けることができるようにする。
【0023】
例えば、前記クライアント30は、特定の接続手段(音声通話が可能な端末、ソフトウェア、ブラウザなど)を用いてコンタクトセンターサーバ1(10)に接続してクエリ処理サービスの提供を受け、さらに現在の接続状態を終了せずに接続された状態で、前記コンタクトセンターサーバ1(10)の呼切替要求によって少なくとも一つの他のコンタクトセンターサーバ(コンタクトセンターサーバ2~コンタクトセンターサーバn)に直ちに接続して連携サービスの提供を受けることができる。つまり、前記クライアント30は、コンタクトセンターサーバ1(10)の接続を終了した後、再び接続手段を介して他のコンタクトセンターサーバ10に接続して連携サービスの提供を受けるのではなく、前記コンタクトセンターサーバ1(10)との接続状態で他のコンタクトセンターサーバ10に接続して連携サービスの提供を受けることができる。
【0024】
このために、前記各コンタクトセンターサーバ10は、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報と、これらが運用するコンタクトセンターサーバ10同士の接続情報とを保存管理する。つまり、前記各コンタクトセンターサーバ10は、連携サービスを提携している各サービスプロバイダ情報(名称など)と、各サービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバへの接続情報(例えば、電話番号情報など)とをマッチングして保存管理する。前記各コンタクトセンターサーバ10に保存管理される各サービスプロバイダ情報と各コンタクトセンターサーバへの接続情報は、様々な方法によって保存管理できるが、例えば、前記統合運用サーバ50から伝送されて保存管理されることができ、周期的に、或いは情報更新がある場合(連携サービスを提携するサービスプロバイダの変更がある場合など)に更新されることが好ましい。
【0025】
上述したように、前記クライアント30は、前記複数のコンタクトセンターサーバ10のうちのいずれか一つの特定のコンタクトセンターサーバ10(例えば、コンタクトセンターサーバ1)に最初に接続された状態で他のコンタクトセンターサーバ10への接続を要求した場合、前記特定のコンタクトセンターサーバ10による呼切替要求によって少なくとも一つの他のコンタクトセンターサーバ10(コンタクトセンターサーバ2~コンタクトセンターサーバn)に接続してクエリ処理サービスの提供を受けることができる。つまり、前記クライアント30は、現在の接続された状態で他のコンタクトセンターサーバ10に接続して連携サービスの提供を受けることができる。
【0026】
ここで、前記クライアント30は、前記コンタクトセンターサーバ10に接続してクエリを伝送し、応答を受信することができれば、様々な端末又は媒体のいずれでもよい。例えば、前記クライアント30は、ネットワーク接続が可能なコンピュータ、携帯電話、スマートフォンなどが該当しうる。
【0027】
前記クライアント30は、前記特定のコンタクトセンターサーバ10、例えばコンタクトセンターサーバ1に接続された状態で、他のコンタクトセンターサーバ10、例えばコンタクトセンターサーバ2に接続して連携サービスの提供を受けようとする場合が発生しうる。例えば、前記クライアント30は、接続手段を用いて、現代カード社が運用しているコンタクトセンターサーバ10に最初に接続してクエリ処理サービスの提供を受け、状況に応じて、ロッテカード社が運用しているコンタクトセンターサーバ10にクエリ処理サービスの提供を受けなければならない場合が発生しうる。
【0028】
この場合、前記クライアント30は、現在の接続状態を終了せずに現在の接続状態を維持した状態で他のコンタクトセンターサーバ10を接続して連携サービスの提供を受けることができる。具体的には、前記クライアント30が連携意思表示と連携クエリを伝送しようとするサービスプロバイダ情報を、現在接続されている特定のコンタクトサーバ10へ伝送すると、前記特定のコンタクトセンターサーバ10は、前記連携意思表示を介して前記クライアント30が連携サービスの提供を受けようとすることを認知し、前記伝送されたサービスプロバイダ情報が、連携サービスを提携しているサービスプロバイダ情報に該当すると判断されると、前記連携サービスを提携しているサービスプロバイダが運用する他のコンタクトセンターサーバ10へ、前記クライアントのSIP(Session Initiation Protocol)プロトコルに含まれる各種情報、すなわち国、通信会社、電話番号などを伝送しながら呼切替を要求する。すると、前記他のコンタクトセンターサーバ10は、前記クライアント30に自動接続されて連携クエリへの応答を生成してクエリ処理サービスを提供することができる。
【0029】
ここで、前記連携クエリは、前記クライアント30が特定のコンタクトセンターサーバ10に接続された状態で他のコンタクトセンターサーバ10に伝送しようとするクエリを意味する。前記特定のコンタクトセンターサーバ10は、クライアント30が連携クエリをしようとする意図があることを認知する必要がある。このために、前記クライアント30は、連結クエリをしようとする場合、優先的に連携意思表示を前記特定のコンタクトセンターサーバ10に伝送することが好ましい。すると、前記特定のコンタクトセンターサーバ10は、前記連携意思表示を介して、現在接続された状態にあるクライアント30が他のコンタクトセンターサーバ10へ連携クエリをしようとする意図があることを認知することができる。
【0030】
前記クライアント30は、前記連携意思表示を伝送した後、連携クエリをしようとするサービスプロバイダ情報(名称)を前記特定のコンタクトセンターサーバ10へ伝送する。すると、前記特定のコンタクトセンターサーバ10は、前記伝送されたサービスプロバイダ情報が保存管理されている情報、すなわち連携サービスを提携しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つの情報と一致するかを判断する。判断の結果、前記伝送されたサービスプロバイダが、連携サービスを提携しているサービスプロバイダに該当する場合、前記クライアント30のSIPプロトコル情報を、前記連携サービスを提携しているサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10の接続情報へ伝送しながら呼切替を要求する。
【0031】
さらに具体的には、クライアント30は、ユーザによって連携意思表示(例えば、「##」)と連携クエリをしようとするサービスプロバイダ情報(例えば、「ロッテカード」)を、現在接続された状態にある特定のコンタクトセンターサーバ10に伝送すると、前記特定のコンタクトセンターサーバ10は、前記連携意思表示に該当する「##」と前記サービスプロバイダ情報に該当する「ロッテカード社」を介して、クライアントが、現代カード社が運用するコンタクトセンターサーバ10に連携クエリをしようとする意図があることを認知することができる。すると、前記特定のコンタクトセンターサーバは、前記ロッテカード社が運用しているコンタクトセンターサーバ10へ、SIPプロトコルに含まれているユーザとの接触に必要な各種情報を伝送しながら、呼切替を要求する。
【0032】
このように、前記コンタクトセンターサーバ10は、前記クライアント30から連携意思表示と前記連携サービスを提携しているサービスプロバイダのうちのいずれか一つの情報が伝送されると、前記伝送されたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10の接続情報(電話番号など)へ前記クライアント30のSIPプロトコル情報を用いて呼切替を要求する動作を行う。
【0033】
前記呼切替を要求したコンタクトセンターサーバ10は、前記呼切替を要求した後、又は、前記クライアント30と、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10とが接続された後に、前記クライアント30との接続を終了する。つまり、前記呼切替を要求したコンタクトセンターサーバ10は、前記クライアント30と他のコンタクトセンターサーバ10とが自動的に接続された後、又は呼切替を要求した後に、前記クライアント30との接続状態を終了する。したがって、前記呼切替を要求したコンタクトセンターサーバ10は、前記クライアント30と他のコンタクトセンターサーバ10との間の連携クエリ及び応答内容を確認することができない。
【0034】
また、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10は、前記伝送されたSIPプロトコル情報を用いて前記クライアント30に接続されるが、前記クライアント30との接続の前又は後に前記統合運用サーバ50へユーザの認証結果の確認を要求する動作を行う。
【0035】
つまり、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10は、前記統合運用サーバ50に認証結果の確認を要求して、認証が有効な状態であるか或いは認証が有効に完了した状態であると通知を受けた後、初めて前記SIPプロトコル情報を用いて前記クライアント30に接続することもでき、前記SIPプロトコル情報を介して自ら会員認証などを行った後、前記クライアント30に接続し、追ってクライアント30の連携クエリに基づいて本人認証が必要であると判断された場合(例えば、送金などの業務処理要求がある場合など)に、前記統合運用サーバ50へ認証結果の確認を要求することもできる。
【0036】
前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10は、認証過程が行われるようにした後、クライアント30が伝送した連携クエリに対する応答を生成して前記クライアント30に伝送するクエリ処理サービスを提供する。
【0037】
前記統合運用サーバ50は、前記複数のサービスプロバイダ及び複数のコンタクトセンターサーバ10の情報を保存管理し、前記他のコンタクトセンターサーバ10、すなわち、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10の要求に応じて、前記クライアント30のユーザに対する認証過程を代行する動作を行う。
【0038】
前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30に連携サービスを提供しようとするサービスプロバイダの情報を保存管理する。つまり、前記クライアント30に連携サービスを提供しようとするサービスプロバイダは、予め前記統合運用サーバ50にサービスプロバイダの基本的な情報と、このサービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバ10の接続情報(例えば、電話番号情報など)を登録しながら、連携サービスの提携を登録する。すると、前記統合運用サーバ50は、前記連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダと、これらが運用しているコンタクトセンターサーバ10との接続情報を各コンタクトセンターサーバ10に伝送して保存管理されるようにすることができる。
【0039】
また、前記統合運用サーバ50は、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバの要求に応じて、認証過程を代行する動作を行う。すなわち、前記統合運用サーバ50は、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10が前記クライアント30に接続するために要求する認証過程、又は、クライアント30に接続された後、クエリ処理のために必要であって要求した認証過程を代行して、前記クライアント30のユーザに対する認証過程を行う。
【0040】
このように、統合運用サーバ50がサービスプロバイダ、又はこれらが運用するコンタクトセンターサーバ10を代行して統合的にユーザ認証を行うように構成することにより、最終ユーザの観点で繰り返される本人認証手続きを避けることができ、これを提供するサービスプロバイダの立場においても、既に接続直前に有効な認証を完了した本人認証を繰り返し行うことにより発生する時間、努力及びコストを減少させることができる。
【0041】
前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10は、前記クライアント30との接続の前又は後に、前記統合運用サーバ50へユーザの認証結果の確認を要求する。すると、前記統合運用サーバ50は、前記ユーザの認証が有効であれば、認証有効確認メッセージと共に現在の有効なユーザ情報を、前記ユーザの認証結果の確認を要求したコンタクトセンターサーバ10へ伝送し、前記ユーザの認証が有効でなければ、予め設定された認証手段を介して認証過程が行われるようにした後、認証完了メッセージと共に、認証過程で取得された新規ユーザ情報を、前記ユーザの認証結果の確認を要求したコンタクトセンターサーバ10へ伝送する。
【0042】
前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10は、SIPプロトコル情報に前記クライアント30の接続情報(電話番号など)が含まれるので、前記統合運用サーバ50へ前記クライアント30の接続情報と共にユーザの認証結果(ユーザの認証状態及び認証の結果)の確認を要求する。
【0043】
すると、前記統合運用サーバ50は、前記クライアント30のユーザに対するユーザの認証結果(認証状態及び認証の結果)を確認する。前記ユーザの認証結果の確認は、既に認証が有効に完了していたユーザに該当するか否かだけでなく、既に認証が有効に完了したとしても認証有効期間が満了したか否かを確認することである。例えば、前記統合運用サーバ50は、前記ユーザが、既に認証が有効に完了したことがあり、この完了した認証が、予め設定された認証有効期間を超えていない場合には、前記ユーザに対する認証が有効であると判断し、前記ユーザが、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10に最初に接続した場合に該当して、既に認証が有効に完了したことがないか、或いは既に有効に完了した認証があっても認証有効期間が満了した場合には、前記ユーザに対する認証が有効でないと判断する。
【0044】
前記統合運用サーバ50は、前記判断の結果、前記ユーザの認証が有効であると判断されれば、認証有効確認メッセージと共に現在の有効なユーザ情報を、前記連携クエリの伝送を受けたコンタクトセンターサーバ10へ伝送する。前記統合運用サーバ50は、認証が有効な状態にあるユーザ情報、すなわちユーザの認証に必要な情報(例えば、電話番号、氏名、生年月日など)を保存管理するので、前記ユーザの認証が有効であると判断されれば、現在保存管理されている有効なユーザ情報を、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10へ伝送することができる。すると、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10は、前記クライアント30に接続するか、或いは接続された状態で前記ユーザ情報を基本情報にして連携クエリに対する応答を生成してクエリ処理サービスを提供することができる。
【0045】
これに対し、前記統合運用サーバ50は、前記ユーザの認証が有効でないと判断されれば、予め設定された認証手段を介してユーザ認証過程が行われるようにした後、認証完了メッセージと共に、認証過程で取得された新規ユーザ情報を、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10へ伝送する。前記統合運用サーバ50は、カカオペイ(登録商標)、PASS、新韓認証、KB認証、公認認証、統合認証などの多様な認証手段のうち、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10を運用するサービスプロバイダの選択に応じて、予め設定された認証手段を介してユーザ認証過程が行われるようにする。
【0046】
前記ユーザは、実名か否かと本人か否かを確認するために必要な電話番号、氏名、生年月日などのユーザ情報を用いて認証過程を行うので、前記統合運用サーバ50は、前記ユーザ認証が完了すると、前記ユーザ情報を新たに取得することができる。したがって、前記統合運用サーバ50は、前記新たに認証を完了したユーザの認証が有効な状態であることとし、この認証が有効なユーザの情報を保存管理する。また、前記統合運用サーバ50は、認証が完了すると、認証完了メッセージと共に、前記認証過程で取得された新規ユーザ情報を、前記呼切替の要求を受けたサービスプロバイダが運用するコンタクトセンターサーバ10へ伝送する。すると、前記連携クエリの伝送を受けたコンタクトセンターサーバ10は、初めて前記クライアント30に接続するか、或いは前記ユーザ情報を基本情報にして前記連携クエリへの応答を生成してクエリ処理サービスを提供することができる。
【0047】
以下では、本発明に係るコンタクトセンターサービス連携提供システム100を構成するコンタクトセンターサーバ10、クライアント30及び統合運用サーバ50の詳細な構成要素及びこれらの動作について説明する。
【0048】
前記統合運用サーバ50は、統合サービス情報管理部51と統合認証管理部53とを含んで構成される。
【0049】
前記統合サービス情報管理部51は、連携サービスを提携しようとするサービスプロバイダの基本的な情報と、サービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバ10の接続情報とをマッチングして保存管理する。よって、連携サービスを提携しようとするサービスプロバイダは、予め前記統合運用サーバ50の統合サービス情報管理部51に自分の基本的な情報、及び自分が運用するコンタクトセンターサーバ10の接続情報を登録保存する。
【0050】
また、前記統合サービス情報管理部51は、連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダが特定の他のサービスプロバイダと連携サービスを共有することを所望していない場合、前記連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダに対応づけて連携サービスの共有を所望しない他のサービスプロバイダ情報を保存管理する。よって、連携サービスを提携しようとするサービスプロバイダは、予め前記統合運用サーバ50の統合サービス情報管理部51と連携サービスの共有を所望しない他のサービスプロバイダを選択して保存管理されるようにする。その結果、競争関係などの様々な理由により、他のサービスプロバイダとの連携サービス共有を所望しない特定のサービスプロバイダの意図を反映することができる。
【0051】
前記統合サービス情報管理部51は、保存管理している情報、すなわち、前記連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダ情報(業者名など)と、このサービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバ10の接続情報を各コンタクトセンターサーバ10に伝送することが好ましい。ただし、前記統合サービス情報管理部51は、特定のサービスプロバイダが連携サービスの共有を所望しない他のサービスプロバイダを選択した場合、前記特定のサービスプロバイダの情報とこれらが運用するコンタクトセンターサーバ10の接続情報は、前記他のサービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバ10へ伝送しない。
【0052】
以後、前記統合サービス情報管理部51は、新規登録又は脱退によって、連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダの変更がある場合、又は特定のコンタクトセンターサーバ10の接続情報に変更がある場合、又は連携サービス共有の選択に変更がある場合(連携サービスの共有を所望しないサービスプロバイダの追加又は削除がある場合)に、変更された情報を各コンタクトセンターサーバ10へ伝送することが好ましい。
【0053】
前記統合認証管理部53は、多様な認証手段(カカオペイ(登録商標)、PASS、新韓認証、KB認証、公認認証、統合認証など)を保存管理することができ、連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダが前記多様な認証手段のうちの少なくとも一つを選択すると、連携サービスの提携を登録した各サービスプロバイダと、これらが選択した少なくとも一つの認証手段とをマッチングして保存管理する。よって、前記統合認証管理部53は、前記クライアント30が連携サービスの提携を登録したサービスプロバイダが運用しているコンタクトセンターサーバ10に連携クエリを伝送すると、前記連携クエリの伝送を受けたコンタクトセンターサーバ10を運用しているサービスプロバイダとマッチングされて保存管理されている認証手段を介して、前記クライアント30のユーザに対する認証過程が行われるようにすることができる。
【0054】
前記統合認証管理部53は、ユーザに対する認証結果を保存管理し、認証が有効な状態にあるユーザの情報を保存管理する。よって、前記連携クエリの伝送を受けたコンタクトセンターサーバ10がユーザの認証結果の確認を要求すると、前記保存管理されているユーザ認証結果及びユーザ情報を参照してユーザの認証結果を判断することができる。
【0055】
このように、統合運用サーバ50の統合認証管理部53が、サービス事業者又はこれらが運用するコンタクトセンターサーバ10を代行して統合的にユーザ認証を行うため、最終ユーザの観点で繰り返される本人認証手続きを避け、これを提供するサービスプロバイダの立場においても、既に接続直前に有効に認証を完了した本人の認証を繰り返し行うことにより発生する時間、努力及びコストを減少させることができるという利点が生じる。
【0056】
前記コンタクトセンターサーバ10は、サービス制御部11、認証処理部13、接続情報管理部15、及びクエリ処理部17を含んで構成される。前記サービス制御部11は、コンタクトセンターサーバ10の全体的な動作を制御する。
【0057】
前記認証処理部13は、前記クライアント30が接続手段を介して接続を試みると、前記サービス制御部11の制御に基づいて前記クライアント30のユーザに対する認証過程を行う。すなわち、前記認証処理部13は、カカオペイ(登録商標)、PASS、新韓認証、KB認証、公認認証、統合認証などの様々な認証手段のうちの少なくとも一つを介して前記クライアント30のユーザ認証を行う。
【0058】
前記認証処理部13によってユーザ認証が完了すると、前記サービス制御部11は、前記クライアント30の接続を許可し、前記クライアント30からクエリが伝送されると、前記クエリ処理部17を介して応答を生成して前記クライアント30へ伝送するクエリ処理サービスが提供できるようにする。前記クエリ処理部17は、前記伝送されるクエリを分析した後、サービスプロバイダのデータベース(図示せず)を参照して応答を生成することができ、この生成された応答を前記サービス制御部11の制御に基づいて前記クライアント30へ伝送してクエリ処理サービスを提供することができる。
【0059】
前記接続情報管理部15は、連携サービスを提携しているサービスプロバイダの情報と、これらが運用しているコンタクトセンターサーバ10の接続情報とをマッチングして保存管理し、前記サービス制御部11の制御に基づいて前記統合運用サーバ50に接続されて前記統合サービス情報管理部51から前記情報の伝送を受けて保存管理することができ、上述したように、前記統合サービス情報管理部51から変更された情報の伝送を受けて更新することができる。
【0060】
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、これは、例示的なものに過ぎず、当技術分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態から種々の変形が加えられた実施形態や均等な範囲の実施形態を得ることが可能であることを理解するであろう。よって、本発明の真の技術的保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0061】
10 コンタクトセンターサーバ
30 クライアント
50 統合運用サーバ
100 コンタクトセンターサービス連携提供システム
図1
図2