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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-29
(45)【発行日】2023-12-07
(54)【発明の名称】瞬間乳化化粧品製造装置
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/00 20060101AFI20231130BHJP
【FI】
A45D34/00 510B
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020000567
(22)【出願日】2020-01-06
(65)【公開番号】P2020108786
(43)【公開日】2020-07-16
【審査請求日】2022-12-06
(31)【優先権主張番号】10-2018-0174274
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506213681
【氏名又は名称】アモーレパシフィック コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】AMOREPACIFIC CORPORATION
【住所又は居所原語表記】100, Hangang-daero, Yongsan-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(72)【発明者】
【氏名】ハン ギョンソプ
(72)【発明者】
【氏名】ナム ジン
(72)【発明者】
【氏名】バク ウォンソク
【審査官】高橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-538909(JP,A)
【文献】特開2009-029513(JP,A)
【文献】国際公開第2018/174693(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外観を形成するハウジングと、
前記ハウジングに取り替え可能に結合され、内相流体を貯蔵する内相容器と、
前記ハウジングに取り替え可能に結合され、外相流体を貯蔵する外相容器と、
前記内相容器から提供される前記内相流体と前記外相容器から提供される前記外相流体とを混合してエマルションを生成するチャネル部と、
ユーザの操作により、前記チャネル部におけるエマルション生成および吐出に必要な外力を提供する作動部とを含み、
前記内相容器と前記外相容器とは、前記作動部の作用により動作するポンプ部を有し、
前記作動部は、
外力によって前記内相容器のポンプ部と前記外相容器のポンプ部とを同時に加圧して、前記内相容器に貯蔵されている前記内相流体と前記外相容器に貯蔵されている前記外相流体とを前記チャネル部に吐出させ
前記チャネル部は、
前記内相容器および前記外相容器から提供される前記内相流体と前記外相流体とを混合する合流部と、
流体の進行方向を切り替えることにより流動に渦流を形成して乳化粒子を生成する複数の混合部を含む混合区間とを含み、
複数の前記混合部は、前記合流部の外周に配置される、瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項2】
前記内相容器と前記外相容器とはそれぞれ1つ以上備えられ、
1回の前記作動部の動作により、前記外相容器から吐出される前記外相流体の吐出量の合計が、前記内相容器から吐出される前記内相流体の吐出量の合計よりも大きい、請求項1に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項3】
前記内相流体と前記外相流体には界面活性剤が含まれていない、請求項1に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項4】
前記チャネル部は、
1つまたはそれ以上のプレート内に形成された連続した単層経路で備えられ、
前記混合部は、流体の回転方向を切り替えられる方向転換経路を有する、請求項1に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項5】
前記ハウジングに取り替え可能に結合され、機能性流体を貯蔵する機能性容器を含み、
前記機能性容器は、
前記作動部の動作により、前記内相容器のポンプ部および前記外相容器のポンプ部と同時に駆動され、前記機能性流体を前記チャネル部に吐出させるポンプ部を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項6】
前記内相容器と前記外相容器として備えられる容器は、同じ大きさおよび吐出量を有し、
前記ハウジングに取り替え可能に備えられる、請求項1~4のいずれか一項に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項7】
前記内相容器と前記外相容器のそれぞれは、
流体を貯蔵する貯蔵部と、
前記作動部によって移動され前記流体を吐出するための圧力を形成するポンプ部と、
前記ポンプ部に復元力を提供する弾性部材と、
前記貯蔵部に貯蔵されている流体を前記チャネル部に吐出するための吐出端部とを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項8】
前記貯蔵部の内側には、流体を吐出するための圧力を形成できるように、前記ポンプ部の移動による体積変化が生じる空間を提供するチャンバーが備えられる、請求項7に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項9】
前記作動部は、
外部の力によって前記ハウジングの内側面に沿って移動できるように前記ハウジングの内側面に沿って滑るスライド表面を含む、請求項1に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項10】
前記作動部は、
前記内相容器および前記外相容器のポンプ部を同時に加圧し得る加圧表面を含む、請求項1に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項11】
前記作動部は、
前記内相容器から吐出される内相流体および前記外相容器から吐出される外相流体のそれぞれを前記チャネル部に移送できる複数の流路を含む、請求項1に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項12】
前記混合部は、
進入される流体が一方向に回転されるように案内する第1回転経路と、
前記一方向に回転される流体が他方向に回転されるように案内する第2回転経路と、
前記第1回転経路と前記第2回転経路との間で流体の回転方向を変更する方向転換経路とを含む、請求項に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項13】
前記チャネル部に形成される前記混合部は少なくとも3つ以上設けられる、請求項に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【請求項14】
前記内相容器および前記外相容器は、前記ハウジングと分離して取り替え可能に結合され得るカートリッジを含む、請求項1に記載の瞬間乳化化粧品製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、瞬間乳化化粧品製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ユーザの皮膚美容に対する関心が増大されるにつれ、ユーザが望む効能または使用感を有するカスタム化粧品に対する需要が増加している。
【0003】
このような需要を満たすために、ユーザが望むカスタム化粧品を実現しようとする試みがあった。例えば、従来はカスタム化粧品を提供するために、様々な効能を有する化粧品を予め製造してユーザが選択するようにしたり、または1つの基本剤型を有する化粧品に異なる化粧品を添加して使用したり、または完成済の剤型を有する2つ以上の化粧品を単に撹拌するか割合を調節する方法(デュアル容器、ダイヤル容器、混合、吐出マシーン使用など)が用いられた。
【0004】
しかし、予め製造された化粧品をユーザに選択させることは、自分にちょうど合うカスタム化粧品を使用しようとする需要者の要求を十分に満たすことができない。
【0005】
また、1つの基本剤型を有する化粧品に異なる化粧品を添加して使用すると、1回の撹拌後にはカスタム化粧品として使用され難いというデメリットがある。
【0006】
また、完成済の剤型を撹拌する方法は、カスタマーの自由な剤型選択において限界があり、高粘度の剤型を混合のために外部動力が必要であるため、携帯用として製作するのは難しいというデメリットがある。
【0007】
一方、流体の乳化技術とは、水とオイルのように互いに混ざらない2つの流体のいずれかの液体を小さい粒子として分散させ、他方の液体内に安定した状態で配置させる技術のことを意味する。このような乳化技術は、ローション、クリーム、エッセンス、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、メイクアップベース、ファンデーション、アイライナー、マスカラなどの化粧品製造分野において広く用いられている。
【0008】
具体的に、化粧品は水のような親水性流体内にオイルのような疎水性流体を小さい粒子状で均一に分散させることによって調製されるO/W(Oil in Water)エマルション(emulsion、乳剤)、または疎水性流体内に親水性流体を小さな粒子状で均一に分散させることによって調製されるW/O(Water in Oil)エマルションを含み得る。このようなエマルションの調製過程においては、生産性向上、製品品質向上などの目的から界面活性剤や増粘剤が使用される。
【0009】
エマルションを生産するためには、微粒子で分散されている内相流体と微細粒子を包み込んでいる連続相である外相流体を互いに適切に混合する必要がある。しかし、予め製造されたエマルションは、新鮮な化粧品を使用しようとする消費者の欲求を満たせないという問題がある。
【0010】
また、消費者は化粧品の本来の機能とは大きく関わらない化学物質である界面活性剤や増粘剤などの付加的な物質が最小化された製品を好む。しかし、化粧品の製造時から使用時までの長時間の間、製品の安定度を維持しなければならず、そのため化粧品に付加的な物質を一定レベル以上添加せざるを得ないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】韓国特許第10-1370284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の実施例は、前記のような問題を解決するために提案されたものであり、ユーザが望む効能を示す成分、使用感、含量比を有する化粧品をユーザが直接製造し得る瞬間乳化化粧品製造装置を提供することにする。
【0013】
また、小型化および軽量化におり携帯が可能な瞬間乳化化粧品製造装置を提供することにする。
【0014】
また、新鮮な化粧品の使用に対する消費者の欲求を満たせる瞬間乳化化粧品製造装置を提供することにする。
【0015】
また、製品の長期的安定度を維持するために使用される添加物の含有量を減らした瞬間乳化化粧品製造装置を提供することにする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一実施例によると、外観を形成するハウジングと、前記ハウジングに取り替え可能に結合され、内相流体を貯蔵する内相容器と、前記ハウジングに取り替え可能に結合され、外相流体を貯蔵する外相容器と、前記内相容器から提供される前記内相流体と前記外相容器から提供される前記外相流体とを混合してエマルションを生成するチャネル部と、ユーザの操作により前記チャネル部におけるエマルションの生成および吐出に必要な外力を提供する作動部とを含み、前記内相容器と前記外相容器とは、前記作動部の作用によって作動するポンプ部を有し、前記作動部は、外力によって前記内相容器のポンプ部と前記外相容器のポンプ部とを同時に加圧して、前記内相容器に貯蔵された前記内相流体と前記外相容器に貯蔵された前記外相流体とを前記チャネル部に吐出させる瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0017】
また、前記内相容器と前記外相容器とはそれぞれ1つ以上提供され、1回の前記作動部の動作により、前記外相容器から吐出される前記外相流体の吐出量の合計が、前記内相容器から吐出される前記内相流体の吐出量の合計よりも大きい、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0018】
また、前記内相流体と前記外相流体には界面活性剤が含まれていない、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0019】
また、前記チャネル部は、1つまたはそれ以上のプレート内に形成された連続した単層経路で設けられ、流体の回転方向を転換させ得る方向転換経路を有する混合部を複数有する混合区間を含む、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0020】
また、前記ハウジングに取り替え可能に結合され、機能性流体を貯蔵する機能性容器を含み、前記機能性容器は、前記作動部の動作により前記内相容器のポンプ部および前記外相容器のポンプ部と同時に駆動され、前記機能性流体を前記チャネル部に吐出させるポンプ部を有する、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0021】
また、前記内相容器と前記外相容器として備えられる容器は、同一大きさおよび吐出量を有し、前記ハウジングに取り替え可能に備えられる、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0022】
また、前記内相容器と前記外相容器のそれぞれは、流体を貯蔵する貯蔵部と、前記作動部によって移動され前記流体を吐出するための圧力を形成するポンプ部と、前記ポンプ部に復元力を提供する弾性部材と、前記貯蔵部に貯蔵されている流体を、前記チャネル部に吐出するための吐出端部とを含む、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0023】
また、前記貯蔵部の内側には、流体を吐出するための圧力を形成できるように、前記ポンプ部の移動による体積変化が発生する空間を提供するチャンバーが備えられる、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0024】
また、前記作動部は、外力によってハウジングの内側面に沿って移動できるように、前記ハウジングの内側面に沿って滑るスライド表面を含む、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0025】
また、前記作動部は、前記内相容器および前記外相容器のポンプ部を同時に加圧できる加圧表面を含む、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0026】
また、前記作動部は、前記内相容器から吐出される内相流体と、前記外相容器から吐出される外相流体とのそれぞれを前記チャネル部に移送できる複数の流路を含む、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0027】
また、前記チャネル部は、前記内相容器および前記外相容器から提供される前記内相流体と前記外相流体とを混合する合流部と、前記合流部の周に沿って連続して配置され、流体の進行方向を切り替えることにより流動に渦流を形成して乳化粒子を生成する複数の混合部とを有する混合区間を含む、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0028】
また、前記混合部は、進入される流体が一方向に回転されるように案内する第1回転経路と、前記一方向に回転される流体が他方向に回転されるように案内する第2回転経路と、前記第1回転経路と前記第2回転経路との間で流体の回転方向を変更する方向転換経路とを含む、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0029】
また、前記チャネル部に形成される前記混合部は少なくとも3つ以上設けられる、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0030】
また、前記内相容器および前記外相容器は、前記ハウジングと分離して取り替え可能に結合され得るカートリッジを含む、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【発明の効果】
【0031】
本発明の実施例による瞬間乳化化粧品の製造装置は、ユーザが望む効能を示す成分、使用感、含量比を有する化粧品をユーザが直接調製するように提供し得るというメリットがある。
【0032】
また、小型化および軽量化により携帯が可能であるという効果がある。
また、新鮮な化粧品使用に対する消費者の欲求を満たせるというメリットがある。
【0033】
また、製品の長期安定性を維持するために使用される添加物の含有量を減らせるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置の構成を概略的に示す斜視図である。
図2図2は、図1の分解斜視図である。
図3図3は、図1の断面図である。
図4図4は、図2における容器の断面図である。
図5図5は、図2におけるチャネル部を示す断面図である。
図6図6は、図1の瞬間乳化化粧品製造装置を用いて調製したエマルションの乳化粒子を示す顕微鏡写真である。
図7図7は、図1における渦流促進経路を設計するための概念図である。
図8図8は、本発明の他の実施例による瞬間乳化化粧品製造装置の構成を概略的に示す斜視図である。
図9図9は、図8の分解斜視図である。
図10図10は、図8におけるチャネル部を示す断面図である。
図11図11は、図10のチャネル部において流体が通る経路を示す図である。
図12図12は、本発明の他の実施例による瞬間乳化化粧品のチャネル部の構成を概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下では、本発明の具体的な実施例について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この発明を説明するに当たって、関連する公知の構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にし得ると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0036】
図1は、本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置の構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、図1の分解斜視図であり、図3は、図1の断面図であり、図4は、図2における容器の断面図であり、図5は、図2におけるチャネル部を示す断面図である。
【0037】
図1図5を参照すると、本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置1は、複数の容器に貯蔵されている流体を混合して瞬間乳化させ得る。ここで、「瞬間乳化」とは、数秒以内に外相流体に内相流体を乳化させ、一定時間の間乳化された状態を維持し得るようにすることと理解され得る。すなわち、本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置1は、数秒以内に複数の原料を瞬間乳化させてユーザに即座に提供する装置で有り得る。
【0038】
また、本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置1は、複数の容器に貯蔵されている流体が混合される割合に応じて、O/WエマルションまたはW/Oエマルションを生成し得る。例えば、混合される流体がオイル(oil)ベースの流体と水(water)ベースの流体であり、水ベースの流体がオイルベースの流体よりも多い割合で混合される場合、O/Wエマルションが生成され得る。その逆の場合はW/Oエマルションが生成され得る。
【0039】
具体的に、本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置1は、外観を形成するハウジング10と、ハウジング10の内側に備えられ、少なくとも2つの異なる流体を貯蔵する複数の容器20と、複数の容器20から吐出された流体が混合される空間を提供するチャネル部40と、チャネル部40で生成されたエマルションを吐出させる圧力を提供する作動部30とを含み得る。
【0040】
本実施例では、作動部30が複数の容器20を同時に押すことにより、容器20に備えられたポンプ部を作動させることを例に挙げて説明する。ただし、本発明の思想はこれに限定されない。また、本実施例では、作動部30の作用によって圧力が発生し、発生した圧力によって容器20からチャネル部40への流体吐出、およびチャネル部40から外部へのエマルション吐出のいずれも行われることを例に挙げて説明する。ただし、これに限定されるものではなく、実施例によって作動部30は、容器20からチャネル部40に流体を吐出させるための構成と、チャネル部40から外部にエマルションを吐出されるための構成が別途備えられることもあり得る。本実施例のように1つの作動部30が複数の容器20に設けられたポンプ部を同時に作動させると、使いやすさが向上するのみならず、チャネル部40の設計も相対的に容易になされ得る。
【0041】
ハウジング10は、複数の容器20を内側に収容できる所定の形状に形成され得、本実施例ではハウジング10が円筒状に形成されることを例に挙げて説明する。ただし、ハウジング10は直方体の形状などを有し得、その形状が制限されるものではない。
【0042】
ハウジング10は、後述するチャネル部40の一部を覆う蓋110と、容器20を収容する本体120と、容器20の下側を支持する受け部130とを含み得る。
【0043】
蓋110は、後述するチャネル部40の一部を包み込めるものであり、チャネル部40に流れる流体の流れをユーザが確認できるように、透明な素材で形成され得る。また、蓋110の上部は、チャネル部40の一部または全部を見られるよう開放部114を含み得る。例えば、開放部114は、円形、四角形状のホールであり得る。ただし、その形状は限定されない。開放部114が設けられることにより、ユーザは乳化作用を直接目で確認できるので、製品に対する信頼性が向上され得る。
【0044】
本体120は、作動部30と結合する首部122と、首部122の他方に形成され受け部130と結合され容器20が挿入され得る空間を提供する挿入部124とを含み得る。
【0045】
受け部130は、容器20の取り替えのために挿入部124に着脱可能に結合され得、結合されたとき容器20の下部を支持して容器20が安定してハウジング10内に固定されるようにし得る。
【0046】
受け部130は、容器20がハウジング10の内部に装着されたとき、それぞれの容器20を固定するための複数の溝132を含み得る。複数の溝132は、容器20が安定して支持され得る深さを有するように形成され得る。また、受け部130に形成された複数の溝132の数および位置は、容器20の数および位置に対応され得る。
【0047】
容器20は、内相流体を貯蔵する内相容器と外相流体を貯蔵する外相容器とを含む。例えば、容器20は、内相流体を貯蔵する第1容器210と外相流体を貯蔵する第2容器220とを含み得る。本実施例では、容器20が4つ備えられていることを例示するが、これは例示に過ぎず、内相流体を独立して貯蔵し得る容器と外相流体を独立して貯蔵し得る容器が備えられれば、その数は制限されるものではない。なお、容器20は、ハウジング10に着脱可能で、容器20の内部にある流体の補充または取り替えが可能に構成され得る。例えば、容器20はカートリッジで有り得る。
【0048】
本実施例によると、チャネル部40に供給される複数の流体の割合に応じてエマルションのタイプ(例えば、W/OエマルションまたはO/Wエマルション)が決定され得る。そして、チャネル部40に供給される流体の割合は、当該流体を供給する容器20の数または吐出量などによって調節され得る。例えば、チャネル部40にオイルと水が提供される場合、オイルの供給量が水の供給量より多ければW/Oエマルションが生成され、水の供給量がオイルの供給量より多ければO/Wエマルションが生成され得る。
【0049】
複数の容器20は、チャネル部40における瞬間乳化の際、内相流体と外相流体とを形成し得る組み合わせにより構成され得る。本実施例では、相対的に多い量の外相流体がチャネル部40に供給されるために、2つの容器が外相流体を貯蔵することを例に挙げて説明する。実施例によって、相対的に多くの量を吐出し得る1つの容器が第2容器220として提供される場合は、1つの容器のみ外相流体を貯蔵する容器としても使用され得る。
【0050】
本実施例において瞬間乳化化粧品製造装置1は、内相流体を貯蔵する第1容器210と、外相流体を貯蔵する第2容器220と、機能性流体を貯蔵する第3容器230と、もう1つの外相流体を貯蔵する第4容器240とを含み得る。本実施例では、内相流体としてオイルが使用され、外相流体として水が使用されることを例に挙げて説明するので、第1容器210にはオイルをベースとする流体が貯蔵され、第2容器220および選択的に設けられる第4容器230には水をベースとする流体が提供され得る。なお、第1容器210は、内相流体を貯蔵する容器なので内相容器として理解され得、第2容器220と第4容器240とは、外相流体を貯蔵する容器なので外相容器として理解され得る。また、内相容器からチャネル部40に供給される内相流体よりも、外相容器からチャネル部40に供給される外相流体の量がより多いものと理解され得る。そのために、内相容器の数と外相容器の数は実施例に応じて調節され得る。さらに、第3容器230は、機能性流体を貯蔵する容器なので機能性容器として理解され得る。
【0051】
オイルをベースとする流体と水をベースとする流体とが1:2の割合で吐出されチャネル部40にて乳化されることにより、O/Wエマルションが形成され得る。なお、各容器から同一容量の流体が吐出されるように、後述する各ポンプ部の吐出量は同一に設定され得る。
【0052】
逆に、第1容器210に水をベースとする流体が貯蔵され、第2容器220と選択的に設けられる第4容器240とにオイルをベースとする流体が貯蔵される場合は、W/Oエマルションが生成され得る。
【0053】
一方、機能性流体が貯蔵される第3容器230もまた選択的に備えられ得る。本実施例において、機能性流体は化粧品成分中、機能向上を目的に含まれる原料であり、特に法的に機能性許可を受けた原料として理解され得る。また、機能性流体は、機能性原料が溶解されているか、または含まれている流体のことを指すものとしても理解され得る。
【0054】
以下では、第1容器210の構造を、図面を参照して具体的に説明する。他の容器220、230、240も、第1容器210と同じ構造、形状、大きさ、機能を有し得るので、他の容器220、230、240に関する詳細な説明は省略する。
【0055】
第1容器210は、流体を貯蔵する貯蔵部212と、貯蔵部212の一方に備えられ作動部30によって移動されポンピング作用を行うポンプ部214と、ポンプ部214に復元力を提供する弾性部材215と、貯蔵部212の内側に備えられポンプ部214に連結されて流体を吸入するチューブ211と、チューブ211を介して吸入された流体を外部に吐出する吐出端部219とを含み得る(図4参照)。
【0056】
貯蔵部212は、流体が貯蔵される空間Sを提供するが、本体120の内側空間に挿入され得る立体的形状を有し得る。貯蔵部212は、流体を充填できるように備えられることもでき、充電のための開口はポンプ部214が分離されて設けられるか、貯蔵部の下側一部が分離されることにより形成され得る。
【0057】
貯蔵部212の内側には、ポンピング作用が起こられるように体積変化が発生する空間を提供するチャンバー216が備えられ得る。チャンバー216の体積はポンプ部214の移動に応じて変化し得る。
【0058】
ポンプ部214は、作動部30によって加圧されることにより移動され、ポンプ圧力を生成する構成要素として、チャンバー216の内側および外側に移動してチャンバー216内側の体積を変化させられるように備えられる。
【0059】
チャンバー216の一方には、チャンバー216の内側空間を選択的に開閉してチューブ211からの流体吸入を制御する第1バルブ217が備えられ、チャンバー216の他方には、チャンバー216の内側空間を選択的に開閉して吐出端部219への流体吐出を制御する第2バルブ218が備えられ得る。
【0060】
チューブ211は、チャンバー216の一か所から貯蔵部212の底に向かって延長され、貯蔵部212に貯蔵されている流体を十分に吸入できるように設けられ得る。
【0061】
吐出端部219は、ポンプ部214を貫通してチャンバー216まで延長される形状で形成され得、後述する流路33との連結のためにポンプ部214から所定の長さで突出する形状を有し得る。
【0062】
このような構成を有する第1容器210は、次のように作動され得る。ポンプ部214が力を受けて押さえられると、チャンバー216内側空間の体積が減少するようになり、チャンバー216の内側空間の圧力が上昇される。このような圧力変化により、第1バルブ217は流路を閉鎖し、第2バルブ218は流路を開放するように作動され、チャンバー216の内側空間に貯蔵されていた流体が吐出端部219を介して吐出され得る。そして、ポンプ部214が弾性部材215の作用によって元の位置に復帰されると、チャンバー216の内側空間の体積が増加することになり、チャンバー内側空間の圧力が下降する。これにより、第1バルブ217は流路を開放し、第2バルブ217は流路を閉鎖するように作動され、貯蔵空間Sの流体がチューブ211を介してチャンバー216の内側空間に流入され得る。図4は、前記のような作用を説明するために、簡略に示されたものと理解され得る。
【0063】
このような第1容器210の作動は、作動部30の移動によって行われ、他の容器220、230、240も同様に作動され得る。
【0064】
一方、作動部30の移動による第1、第2、第3および第4容器210、220、230、240の吐出量は同一に設定され得る。ここで、吐出量とは、各容器210、220、230、240に貯蔵されている流体が各ポンプ部214、224、234、244の一回の加圧により外部に吐出される量と理解され得る。つまり、容器の吐出量が同じであるということは、作動部30の一回の加圧により外部に吐出される各容器210、220、230、240の流体の量が同一であることを意味する。
【0065】
一例として、一度の加圧により吐出される各容器210、220、230、240の吐出量は、0.01cc~0.1ccで提供され得る。ただし、吐出量はこれに限定されず、一度の加圧で0.1cc以上も吐出され得る。
【0066】
また、各容器210、220、230、240の吐出圧力は、容器210、220、230、240から流体が吐出されチャネル部40を通過して乳化された後、チャネル部40から外部に吐出できるレベルで設定され得る。一例として、吐出圧力は1.5kpaであり得る。
【0067】
一方、作動部30は、ユーザの操作によってチャネル部40におけるエマルション生成および外部へのエマルション吐出に必要な外力を提供し得る。本実施例において作動部30は、蓋110から伝達される力を容器210、220、230、240に伝え、ポンピングのための圧力を発生させるプレート状の加圧手段であることを例に挙げて説明する。ただし、本発明の思想はこれに限定されず、作動部30は他のメカニズムを有するか、電子駆動装置を備えることもできる。
【0068】
具体的に、作動部30は、各容器210、220、230、240のポンプ部214、224、234、244とチャネル部40との間に位置して、ポンプ部214、224、234、244を加圧できる手段として備えられる。なお、作動部30は、各容器210、220、230、240から吐出される流体をチャネル部40に移動させる役割をもし得る。
【0069】
ユーザが蓋110を押す力によって作動部30が下方に力を受けると、作動部30は各容器20のポンプ部214、224、234、244を加圧することができる。具体的に、作動部30は、ポンプ部214、224、234、244に接触される加圧表面32を含み得る。なお、加圧表面32は、容器20の上側位置を決定する係止顎の役割をもし得る。
【0070】
また、作動部30は、容器20に貯蔵されている流体をチャネル部40に移送させる複数の流路33を含み得る。それぞれの流路33は、それぞれの容器20の位置に対応するように配置され得、上下方向に貫通形成され下側から提供される流体を上側のチャネル部40に移動させ得る。
【0071】
また、作動部30は、外部の力によって本体120の内側面に沿って移動できるように、本体120の内側面に沿って滑るスライド表面34を含み得る。スライド表面34は、本体120の内部または外周を取り囲むように形成され得、本体120の上端部内側面はガイド面として機能し得る。
【0072】
作動部30は、容器本体120の一部に設けられた第1弾性部材123aによって弾性支持され得る。また、容器本体120の首部122に第2弾性部材123bを形成し、第2弾性部材123bによって作動部30の一部が支持され得る。具体的に、作動部30の中心部分は第1弾性部材123aによって支持され、作動部30の外周は第2弾性部材123bによって支持され得る。なお、第1弾性部材123aの弾性係数は、第2弾性部材123bの弾性係数よりも大きくて良い。ただし、これは例示に過ぎず、第2弾性部材123bの弾性係数が第1弾性部材123aの弾性係数より大きくても良い。
【0073】
また、作動部30を元の位置に復帰させる力は、容器20に備えられる弾性部材215によっても提供され得る。
【0074】
このように、作動部30と容器20に備えられたポンプ部によって、電子装備がなくてもメカニズム的構成のみで圧力を生成してエマルションを生成および吐出し得る。したがって、瞬間乳化化粧品製造装置1を携帯可能に小型で製作し得る。特に、それぞれの容器20が別途ポンプ部を備えるため、ポンプ部が提供すべき圧力の大きさを最小限に抑えられるので、ポンプ部の実現に必要なサイズも最小化することができ、それにより、全体的な瞬間乳化化粧品製造装置1の大きさを小さく実現し得る。
【0075】
また、容器20を取り替え式で設けることにより、ユーザは自分が望む原料を貯蔵している容器20を選択的に使用し得る。したがって、製品に対するユーザの満足度が向上され得る。
【0076】
一方、前述のような容器20に貯蔵される流体は、界面活性剤を含まなくても良い。
【0077】
なお、界面活性剤とは、水に溶けやすい親水性部分とオイルに溶けやすい疎水性部分を有する化合物であって、界面の表面張力が高いので互いに混ざり難い流体の混合を助ける化学物質として定義され得る。本実施例において界面活性剤は乳化剤としても理解され得る。
【0078】
従来の化粧品は、水とオイルベースの内相流体と外相流体とを混合するために界面活性剤が必要とされていた。しかし、本発明の一実施例によると、内相流体と外相流体とが混合され瞬間乳化されたエマルションを提供し得るチャネル部40が備えられるので、界面活性剤を添加しなくてもエマルションを生成し得る。具体的に、チャネル部40は、複数の容器20から流体を受けて瞬間乳化されたエマルションを提供し得る。
【0079】
本実施例では、界面活性剤を使用しなくても乳化粒子を形成してエマルションを生成し得るチャネル部40の構成について説明する。ただし、このようなチャネル部40が、必ずしも界面活性剤を使用しない内相流体や外相流体にのみ適用されるべきものではない。つまり、実施例によっては、チャネル部40の構成がそのまま適用され、内相流体や外相流体または機能性流体には界面活性剤が含まれている瞬間乳化化粧品製造装置も提供され得る。この場合、チャネル部40における乳化粒子形成の効果はさらに向上され得、場合によっては、チャネル部40の混合区間420をより短い長さで形成するか、または混合部421、422、423、424、425の数を3個未満に形成し得る。
【0080】
一方、本実施例におけるチャネル部40の構成は、界面活性剤を使用しなくても乳化粒子を形成するために提案されたものであり、界面活性剤が用いられる実施例の場合には異なる構造のチャネル部40も使用され得る。
【0081】
本実施例によるチャネル部40は、内相流体と外相流体がチャネル部40の内部に形成された流路を通過しながら乳化され得るマイクロ流体チャネルを備える。チャネル部40のマイクロ流体チャネルはプレート400の内部に備えられ、プレート400は平板状で有り得る。つまり、チャネル部40のマイクロ流体チャネルが平板状のプレート400の内部に位置することにより、マイクロ流体チャネルはプレート400内部で同一平面上に位置し得る。このように、1つの平面プレート上にマイクロ流体チャネルを位置させることにより、化粧品製造装置のサイズを小型化し得る。
【0082】
例えば、チャネル部40の内部に形成されたマイクロ流体チャネルの断面(流路の断面)は長方形であり得、各辺の長さは0.5mm~1mmで有り得る。マイクロ流体チャネル(流路)が円形断面を有する場合、直径の長さが0.5mm~1mmで有り得る。このように、チャネル部40内部の流路をマイクロ流体チャネルで構成すると、流体の流速が速くなり、流体の混合および乳化の効率を高め得る。ただし、マイクロ流体チャネルの断面の形状が前記のような形状に限定されるものではない。
【0083】
本実施例によるチャネル部40は、第1容器210から内相流体を受ける内相流体注入口402と、第2容器210から外相流体を受ける第1外相流体注入口404と、内相流体注入口402と第1外相流体注入口404からの内相流体と外相流体とが合流され乳化粒子が生成される合流部410と、合流部410から延長され、流体の進行方向を切り替えることによって流動に渦流を形成し得るように形成される複数の混合部421、422、423、424、425を含む混合区間420と、混合区間420から導入される流体に含まれている乳化粒子サイズを均一にする粒子サイズ調節部430とを含み得る。
【0084】
なお、合流部410、混合区間420および粒子サイズ調節部430はマイクロ流体チャネルとして、流体が移動できる所定の連続した流路と理解され得、プレート400の内部に形成され得る。このようなマイクロ流体チャネルは、流体が容器20からチャネル部40に導入する際、減少した断面積の割合の分、チャネル内部流速を増加するように機能し得る。また、表面積が小さいプレート400内でマイクロ流体チャネルの形状を変化させて、2つの相(内相流体および外相流体)の接触表面積を広げたり、接触時間を増加させることが容易となる。また、巨視的環境に比べてマイクロ流体チャネルは、表面張力の支配力が非常に大きいため、乳化粒子の界面膜を堅くし得る。
【0085】
また、チャネル部40は、内相流体注入口402と合流部410とを連結する第1連結流路403と、第1外相流体注入口404と合流部410とを連結する第2連結流路405とを含み得る。この場合、第1連結流路403と第2連結流路405との間の角度(θ)は80°~100°で有り得る。
【0086】
内相流体と外相流体が前記のような角度で合流部410にて合流すると、混合区間420に進入する前から内相流体の一部を切断し得る。これは、乳化粒子を形成するのに有利に作用してエマルションの形成を助けられる。
【0087】
また、合流部410で合流した内相流体と外相流体とは混合区間420の開始流路429に導入され得る。
【0088】
一例として、第1連結流路403と開始流路429との間の角度および第2連結流路405と開始流路429との間の角度は135°を成し得る。
【0089】
また、チャネル部40は、第3容器230から機能性流体を受ける機能性流体注入口408と、第4容器240から外相流体を受ける第2外相流体注入口406とを含み得る。また、チャネル部40は、機能性流体注入口408と合流部410とを連結する第3連結流路409を含み、第2外相流体注入口406と合流部410を連結する第4連結流路407を含み得る。これらの構成は、第3容器230および第4容器240を備えるか否かに応じて選択的に設けられる。
【0090】
第3連結流路409と第2連結流路405との間の角度は80°~100°で有り得る。また、機能性流体注入口408を内相流体注入口402と隣接して形成する場合、第3連結流路409と第1連結流路403との間の角度が80°~100°にならせられる。
【0091】
また、機能性流体を貯蔵する第3容器230と、もう1つの外相流体を貯蔵する第4容器240とがいずれも備えられる場合、第1連結流路403、第2連結流路405、第3連結流路409、および第4連結流路407は、同一角度を有するように配置され得る。
【0092】
一方、本実施例では、それぞれの流路がすべて一か所にて合流されることを例に挙げたが、実施例に応じてそれぞれの流体が合流する所が異なるようにも設けられる。つまり、合流部410は複数の合流点を有するように構成され得る。
【0093】
また、チャネル部40から流れる流体が見えるように、プレート400は透明に設けられ得る。
【0094】
混合区間420は、合流部410から延長され、流体の進行方向を切り替えることにより流動に渦流を形成できるように設けられる複数の混合部421、422、423、424、425を含み得る。
【0095】
混合部421、422、423、424、425は、流体の進行方向、一例として流路による流体の回転方向を切り替えることにより、流動に渦流(vortex)を形成し得る流路である。1つの混合部は1つまたはそれ以上の回転方向転換経路を有するものと理解され得る。そのために、混合部421、422、423、424、425は、流体の進行方向が切り替えられるように折曲部、屈曲部、回転部などを備えられる。特に、混合部421、422、423、424、425が流体を一方向または両方向に回転させ得るように形成される場合には、流体の流れに渦流が形成されると同時に、流体に遠心力が加わるので、混合部421、422、423、424、425を通過する流体は混合と同時に、乳化され得る。
【0096】
具体的に、混合部421、422、423、424、425で発生する渦流は、混合されている各々の流体に複雑な動きを与えるが、比較的多くの量が提供される外相流体の動きが渦流内部における流動を支配することになる。このような外相流体の動きは、比較的より少量の内相流体の流動をさらに細くするか、内相流体の流動を切る形態で作用し得る。このような作用は、それぞれの混合部421、422、423、424、425のいずれにおいて発生し得る。また、本実施例のようにプレート状のチャネル部40において化粧品として使用されるレベルの適切な乳化が行われるために、3つ以上の渦流発生区間を通過することが好ましい。
【0097】
本発明の一実施例において、混合部は3つ以上で有り得る。本発明の実施例では、混合部は5つ(第1混合部421、第2混合部422、第3混合部423、第4混合部424、第5混合部425)であることを例示する。なお、第1~第3混合部421、422、423を通過して化粧品として使用され得るレベルまでの乳化が行われ、第4および第5混合部424、425は、追加の乳化および混合が行われるようにすることで、ユーザに提供される剤型の品質を決定する要素として用いられる。つまり、必要に応じて、第3混合部423以降の混合部は選択的に備えられ得る。
【0098】
本実施例において混合部421、422、423、424、425は、合流部410の外周に配置され得る。つまり、チャネル部40を形成するプレートを上側から見たとき、すなわち、図5のような視点から見たとき、混合部421、422、423、424、425は合流部410を取り囲む形で配置され得る。言い換えると、混合部421、422、423、424、425は、合流部410とプレート400との周間の領域に配置され得る。このように、混合部421、422、423、424、425をプレート400の周に近接する領域に配置させることにより、混合区間420のマイクロ流体チャネル長を十分に長くすることができ、サイズが小さいプレート内でも十分な乳化作用が行われるようにし得る。これにより、瞬間乳化化粧品製造装置1を携帯するのに負担のない小さなサイズで実現し得る。
【0099】
複数の混合部421、422、423、424、425は、合流部410と連結される上流側から、粒子サイズ調節部430に連結される下流側まで、第1混合部421、第2混合部422、第3混合部423、第4混合部424、および第5混合部425が順に配置され得る。具体的に、混合部421、422、423、424、425は、合流部410を中心に全体として一方向に(本実施例では、時計回り)回転する形で配置され得る。なお、第1混合部421と第3混合部423は合流部410を基準に両側に配置され、第2混合部422は第1混合部421と第3混合部423とを連結して合流部410の一方(図5の右側)に配置され得る。第4混合部424と第5混合部425は、合流部410を基準に第2混合部422と対向するように配置され得る。また、第1~第3混合部421、422、423は、合流部410を基準に同一距離に配置され得る。
【0100】
混合区間420を通る流体は、第1混合部421から第5混合部425側に進みながら乳化が行われる。
【0101】
具体的に、合流部410にて外相流体と混合された内相流体は、第1混合部421を通りながら渦流の形成により細くなるか切られ得る。このような過程は、下流に位置する混合部421、422、423、424、425を通る際に繰り返され、最終的に細かく切られた内相流体が外相流体内に安定して存在するエマルションが形成され得る。
【0102】
本実施例において第1混合部421は、進入される流体を一方向(本実施例では、図面基準時計回り)に回転させた後、さらに他方向(本実施例では、図面基準反時計回り)に回転させるように構成されることを例に挙げて説明する。
【0103】
具体的に、第1混合部421は、流体が一方向に回転されるように案内する第1回転経路4211と、一方向に回転される流体が他方向に回転されるように案内する第2回転経路4212と、第1回転経路4211と第2回転経路4212との間で流体の回転方向を変更する方向転換経路4213とを含み得る。
【0104】
このような第1混合部421によって内相流体および外相流体は、第1回転経路4211に沿って移動して一方向に回転し、方向転換経路4213にて回転方向が切り替えられた後、さらに他方向に回転されることにより渦流が効果的に発生される。このように発生した渦流による外相流体の流体力によって内相流体が切られ乳化されて混合され得る。
【0105】
また、第1混合部421は、第1回転経路4211の上流側または前記第2回転経路4212の下流側に渦流の形成を促すための渦流促進経路4214をさらに含み得る。渦流促進経路4214は、直進する流動を回転させて流動に不規則性を与えたり、回転する流動を直進させ流動に不規則性を与えたりするものと理解され得る。このように、渦流促進経路4214をさらに含むことにより、第1混合部421にて渦流形成を促し、乳化粒子の生成をより容易にし得る。第2混合部422~第5混合部424もこれと同じ形状に形成され得るので、詳細な説明は省略する。図7は、図1の渦流促進経路4214を設計するための概念図である。
【0106】
図7を参照すると、混合部421、422、423、424、425の中心部を横方向に切ると、左/右に大きい半円が終わる所に図7のように曲線でつながる。そうすると、dの分、長さの差が発生し、このような差をなくすために渦流促進経路4214をさらに形成することにより、プレート400内においてチャネル部の空間活用を効率的にし得る。
【0107】
また、本実施例では、混合部421、422、423、424、425がチャネル部40上に5個配置されることを例に挙げて図示したが、混合部の数および配置は本発明の思想を制限しない。
【0108】
前述のように、混合部421、422、423、424、425で発生される渦流によって、内相流体の流れは外相流体によって切断され、乳化粒子が形成される。このような混合部421、422、423、424、425が互いに連続して配置されることにより、連続的な乳化作用が起こるようになり、内相流体と外相流体に界面活性剤が含まれていなくても化粧料として使用されるに適合なレベルのエマルションを生成し得る。
【0109】
また、混合区間420は、合流部410の周および各々の注入口402、404、406、408の外側に配置され得る。このような混合区間420を有することにより、流体が移動する長さを増やせる。つまり、プレート400の表面積が小さく設けられても、プレート400の表面積全体を効率的に活用できるように混合区間420を配置し得る。例えば、混合区間420の長さは、プレート400周の長さよりも大きく設けられても良い。
【0110】
また、プレート400の内部に位置するマイクロ流体チャネルは、プレート400の最外郭の角から5mm以上離隔され得る。そうすると、プレート400内部のマイクロ流体チャネルの圧力によるエマルションの液漏れをより完璧に防止し得る。
【0111】
また、プレート400内部に位置するマイクロ流体チャネル間の最小間隔は1mm以上であり得る。例えば、隣接するマイクロ流体チャネルの間隔は1mm、または2mmで有り得る。
【0112】
粒子サイズ調節部430は、混合区間420の下流側に配置される。粒子サイズ調節部430は、混合区間420にて均一でないサイズに混合された流体(エマルション)を均一な大きさで形成されるように機能する。混合部421、422、423、424、425で生成された乳化粒子は、不規則な動きを示す渦流によって不規則なサイズを有し得るが、粒子サイズ調節部430によって均一な大きさを有するようになる。それにより、チャネル部40にて最終的に生成されるエマルションの品質が向上し、使用感が向上され得る。
【0113】
粒子サイズ調節部430は、混合区間420の混合流路426の幅W1が減少し始める縮小部431と、混合流路426の幅W1よりも小さい幅W2が一定に保たれる縮小維持部432と、縮小維持部432の幅W2が増加し始める拡張部433と、混合流路426の幅W1よりも大きい幅W3を有する拡張維持部434とを含み得る。
【0114】
なお、平均乳化粒子の大きさは、縮小維持部432の幅W2によって異なり得る。つまり、縮小維持部432の幅W2が小さいほど、より小さな乳化粒子が形成され得る。このような粒子サイズ調節部430は、オリフィスとして理解され得、実施例によっては縮小部431と拡張部433は省略されても良い。
【0115】
また、乳化粒子の平均サイズは、各容器210、220、230、240に貯蔵されている流体の粘度、チャネルの断面積、チャネルの長さ、粒子サイズ調節部430の幅W2などにより調整可能である。
【0116】
また、粒子サイズ調節部430の縮小維持部432の幅W2は、設定される乳化粒子のサイズに応じて多様に設けられ得る。例えば、粒子サイズ調節部430の縮小維持部432の幅W2は、0.1mm~0.5mmで有り得る。
【0117】
一方、粒子サイズ調節部430の下流には、チャネル部40からエマルションを吐出する吐出口455が備えられ得る。
【0118】
最終的にエマルションをユーザに提供する吐出部456は、吐出口455に直接連結され得る。本実施例において吐出部456は、吐出口455の下側に直接連結され得、そのために、チャネル部40を形成するプレートの一部が外部に露出されることもあり得る。
【0119】
吐出部456は、プレート400の内部に形成されたマイクロ流体チャネルと80度~110度の角度をなし得る。例えば、吐出部456は、プレート400の内部に形成されたマイクロ流体チャネルと90度の角度を成し得る。この場合、プレート400の内部に形成されたマイクロ流体チャネルにて形成されたエマルションは、マイクロ流体チャネルの吐出口455から吐出部456に移動しながらエマルションが移動する方向が急変し得る。したがって、マイクロ流体チャネルから吐出部456に向かっていくエマルションの流速を減少させられる。
【0120】
また、吐出部456と貯蔵部212間の長さは、ユーザの手のひら大きさの1/2~1/4に対応し得る。例えば、吐出部456から貯蔵部212一方の間の長さは10mm~70mmで有り得る。このような長さを有することにより、ユーザは吐出部456の下から吐出されるエマルションを受けて使用し得る。
【0121】
また、粒子サイズ調節部430の長さもこれに対応する長さとして10mm~70mmで有り得る。
【0122】
一方、本実施例において、チャネル部40に形成された流路(マイクロ流体チャネル)は、実質的に単層経路を形成し得る。単層経路は、流体の混合および乳化過程において各流体の混合および乳化過程、または混合流体の乳化過程において流路の高さの差が関与しない経路と理解され得る。単層経路は、本実施例におけるように、単一の平面プレート上に実現されている合流部410、混合区間420、粒子サイズ調節部430などに対応され得る。実施例によって、チャネル部40を形成するプレートが複数備えられ、一部流路が各々のプレートに分けられる。この場合にも、流体の混合および乳化過程が行われるそれぞれの部分は、同じプレートに実現され得、全体的に単層経路として機能し得る。例えば、2つのプレートが上下に積層され、合流部410と混合区間420の第3混合部423までは下層のプレートに形成され、第4混合部424から粒子サイズ調節部430および吐出口455は上層のプレートに形成され、全体的に一連の流路を形成するが、流体の混合および乳化過程において流路の高さの差が関与しないようにし得る。そうすると、工程単価は上がり得るが、限られたスペースに混合および乳化装置を構成する場合、それぞれのプレートの平面積を減らせるので、装置のサイズをより小さく実現できるというメリットがある。
【0123】
本発明の実施例においてチャネル部40および流体(内相流体および外相流体)の特性は、レイノルズ数(Reynolds number:Re)が1以上、好ましくは10以上になるように設けられ得る。
【0124】
本発明の実施例によると、内相流体と外相流体は様々な範囲の粘度を有するように設けられ得る。それにより、チャネル部40が耐えられる流体圧力も決定され得、一例として、チャネル部40は8000cpsの粘度を有する流体の圧力に耐えるように備えられ得る。
【0125】
また、本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置1の作動方法を検討してみると以下の通りである。
【0126】
ユーザがハウジング10の蓋110またはチャネル部40が形成されたプレート400に圧力を加えると、プレート400が各容器20の作動部30を加圧して、各容器20に入っている溶液をチャネル部40に導入させる。
【0127】
チャネル部40に導入された内相流体と外相流体、選択的に備えられる機能性流体は、合流部410にて合流して混合される。その後、合流部410にて混合および乳化が開始された流体は、混合区間420を通過する際に乳化が行われ、乳化粒子が混合され得る。
【0128】
混合区間420にて混合された流体は、粒子サイズ調節部430を通過して乳化粒子を均一にする。その後、チャネル部40の最終経路である吐出口455を経て外部に吐出される。
【0129】
また、本実施例では、オイルと水を内相流体と外相流体の例として説明したが、これは疎水性流体と親水性流体の代表的な例として説明されたものであり、内相流体と外相流体としてはエマルションを生成し得る任意の疎水性流体や親水性流体が用いられる。
【0130】
以下では、前記のような瞬間乳化化粧品製造装置1の作用および効果について説明する。
【0131】
図6は、図1の瞬間乳化化粧品製造装置を使用して調製したエマルションの乳化粒子を示す顕微鏡写真である。
【0132】
具体的に図6は、色素を0.4%の重量比で含有しているオイルとして、界面活性剤を含まないオイルベースの流体を貯蔵している第1容器210と、界面活性剤を含まない水ベースの流体を貯蔵している第2、第3、第4容器220、230、240とを用いて、本実施例による瞬間乳化化粧品製造装置1により生成したエマルションの実験例である。
【0133】
図6を参照すると、1mm~2mmの直径を有するオイル粒子が界面活性剤なく水ベースの流体内に形成されたこと(O/Wエマルション)を確認することができる。このように、本発明の実施例によれば、界面活性剤を添加しなくてもチャネル部40によって内相流体と外相流体とが乳化されエマルションが生成され得る。
【0134】
また、プレート400の広さ全体を効率的に活用できるように混合区間420を配置することにより、混合区間420の長さを長くし得るので、小さいサイズの装置においても十分な乳化が行われるようにし得る。
【0135】
また、粒子サイズ調節部430を混合区間420の下流側に備えることにより、吐出される乳化粒子のサイズを均一で小さくすることにより、使用感を向上させ得る。
【0136】
また、チャネル部40におけるマイクロ流体チャネルの使用は、狭いプレート400内でチャネルの形状を多様に変化させ、2つの相(内相流体および外相流体)の接触表面積を広げたり、接触時間を増加させたりし得るので、乳化を容易にし得る。
【0137】
また、チャネル部40のマイクロ流体チャネルは、表面張力の支配力が格段大きくなり、乳化粒子の界面膜を堅くし得る。
【0138】
また、チャネル部40のマイクロ流体チャネルを適用した瞬間乳化システムは、乳化粒子の形成と実際の使用までの時間が数秒以内であるため、少量の粘増のみで、または粘増剤がなくても十分な剤型の安定性を有し得る。
【0139】
また、本発明の一実施例による携帯用化粧品製造容器は、ユーザのポンププッシュ動作により、界面活性剤なしで乳化粒子を形成することができ、調製された剤型は、刺激の減少、界面活性剤による原料析出リスクの低減、界面活性剤のべとつきを改善し得る。
【0140】
また、本発明の一実施例によると、複数の容器20はハウジング10に着脱可能であり、ユーザが望む流体が入っている容器20をハウジング10に結合して使用し得る。つまり、容器20の数および容器20内部に含まれている流体の種類に応じて、チャネル部40にて生成されるエマルションの種類、すなわち、O/Wエマルション、またはW/Oエマルションが決定され得る。
【0141】
また、本発明の一実施例によると、容器20に貯蔵されている化粧品原料をチャネル部40にて瞬時に剤型化して使用することにより、即座に対応可能なカスタム化粧品を提供し得る。
【0142】
また、容器20に入っている流体の種類、チャネル部40に吐出される流体の割合に応じて、剤型の効能成分、使用感、含量比を調節することができ、ユーザの個人好みに合ったカスタム化粧品を製造し得る。
【0143】
また、各容器210、220、230、240に、独立したポンプ部214、224、234、244を適用して、容器20の数によるチャネル部40に吐出される流体の量(化粧品原料の割合)を調節し得る。
【0144】
以下では、本発明の他の実施例の瞬間乳化化粧品製造装置1’について図8図12を参照して説明する。
【0145】
図8は、本発明の他の実施例による瞬間乳化化粧品製造装置の構成を概略的に示す斜視図であり、図9は、図8の分解斜視図であり、図10は、図8におけるチャネル部を示す断面図であり、図11は、図10のチャネル部にて流体が通過する経路を示す図である。
【0146】
図8図11を参照すると、本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置1’は、ユーザが望む瞬間に化粧料を生成してユーザに提供し得る。
【0147】
本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置1’は、外観を形成するハウジング10’と、ハウジング10’に備えられ外相流体を形成する酸性流体を貯蔵する第1容器210’と、ハウジング10’に備えられ外相流体を形成する塩基性流体を貯蔵する第2容器220’と、ハウジング10’に備えられ内相流体を貯蔵する第3容器230’とを含み得る。また、ハウジング10’は、瞬間乳化されたエマルションをハウジングの外部に吐出する吐出部456’を含み得る。なお、吐出部456’は蓋110’に備えられ得る。
【0148】
本発明の実施例では、外相流体が水をベースとする化粧品原料であり、内相流体がオイルであることを例に挙げて説明する。ただし、本発明の思想はこれに限定されるものではなく、外箱流体がオイルであり、内相流体が水をベースとする化粧品原料であることもあり得る。
【0149】
また、本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置1’は、第1、第2、第3容器210’、220’、230’と連結されるチャネル部40’を含み得る。
【0150】
また、本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置1’は、基本的に第1、第2、第3容器210’、220’、230’およびこれに対応するチャネル部40’を有し得る。つまり、第4容器240’および第4容器240’から出てくる流体が流れるチャネル流路(機能性流体流路116)は、選択的に設けられ得る。
【0151】
以下では、第1容器210’に外相流体を形成する酸性流体が入っており、第2容器220’に外相流体を形成する塩基性流体が入っており、第3容器230’に内相流体が入っており、第4容器240’に機能性流体が入っていることを例示するが、各容器に入っている流体はこれに限定されるものではない。なお、第4容器240’および第4容器240’に入っている機能性流体は、選択的に提供され得るものであり、第4容器240’および機能性流体は省略され得る。
【0152】
言い換えると、本実施例によるエマルションは、機能性流体を除いた外相流体を形成する酸性流体、外相流体を形成する塩基性流体、および内相流体の混合によって提供され得る。
【0153】
本実施例において酸性流体は、pHが5以下で有り得る。好ましくは、pHが3以下であり得る。塩基性流体は、pHが9以上で有り得る。好ましくは、pHが10以上であり得る。このようなpHの範囲では微生物が生長できない条件なので、化粧品原料の長期保存のための保存剤の添加が不要である。
【0154】
機能性原料は、化粧品成分中、機能の向上を目的に含まれる原料であり、特に法的に機能性許可を受けた原料と理解され得る。また、機能性流体は、機能性原料が溶解されているか、または含まれている流体のことを指すものと理解され得る。
【0155】
また、本発明において機能性原料は、pHが5以下であるか、好ましくはpHが3以下であり得る。また、機能性原料は、pHが9以上、好ましくはpHが10以上大きくても良い。このようなpHの範囲を形成することにより、機能性原料も微生物が存在しないか、ほとんど存在しない領域にすることができ、保存剤が含有されていない化粧品を提供し得る。
【0156】
また、機能性原料は、前述のpHの領域の代わりに20%以上のエタノールを含有し得る。そうすると、同様に微生物が存在しないか、ほとんど存在しない領域にし得る。
【0157】
また、本実施例の瞬間乳化化粧品製造装置1’は、ハウジング10’上部またはチャネル部40’が形成されたプレート400’を上下に押しながら、各容器210’、220’、230’、240’に貯蔵されている流体をチャネル部40’に吐出し、チャネル部40’にて流体が混合された後、チャネル部40’の外に吐出され得る。
【0158】
また、本発明の一実施例によると、2つの容器のいずれか1つには酸性溶液を、もう1つには塩基性溶液を入れて保管した後、チャネル部40’にて混合させハウジング10’の外部に吐出し得る。具体的には、1つの容器にて化粧品原料である溶液をpH≦3で保管し、他の1つの容器にて化粧品原料である溶液をpH≧10で保管し得る。この場合、各容器の内部を微生物が存在しないか、ほとんど存在しない領域にし得るので、保存剤を含有しない化粧品を提供し得る。
【0159】
ハウジング10’は、第1容器210’、第2容器220’、第3容器230’および第4容器240’を内側に収容し得る所定の形状に形成され、本実施例では円筒状に形成されることを例に挙げて示す。ただし、本発明の思想はこれに限定されない。
【0160】
また、ハウジング10’は、ハウジング10’の上部を覆い、プレート400’を収容する蓋110’を含み得る。このような、蓋110’の上部は、チャネル部40’の一部または全部を見られるように開放部114’を含み得る。例えば、開放部114’は、円形、四角形形状のホールであり得る。ただし、その形状は限定されない。
【0161】
また、ハウジング10’は、カートリッジの取り替えのための受け部130’をも含み得る。
【0162】
受け部130’は、ハウジング10’に着脱可能に結合され、結合されたとき容器210’、220’、230’、240’の下部を支持して、容器210’、220’、230’、240’が安定してハウジング10’内に保管されるようにし得る。本実施例では、円筒状のハウジング10’底面を形成する受け部130’が容器210’、220’、230’、240’の取り替えのために備えられることを例に挙げて説明したが、受け部130’の形状および位置はこれに限定されない。
【0163】
また、受け部130’は、それぞれの容器210’、220’、230’、240’がハウジング10’の内部に装着されたとき、それぞれの容器(210’、220’、230’、240’)を固定するための溝132a’、132b’、132c’、132d’が設けられ得る。
【0164】
第1容器210’、第2容器220’、第3容器230’、および第4容器240’は、ハウジング10’の内側に収容されたり、ハウジング10’の外側に付着されたり、取り替え可能な形で備えられ得る。
【0165】
本実施例によると、それぞれの容器210’、220’、230’、240’がハウジング10’の内部に装着されたときに、第1容器210’、第2容器220’、第3容器230’、および第4容器240’は、ハウジング10’の受け部130’に形成された溝132a’、132b’、132c’、132d’によって固定され得る。例えば、それぞれの容器210’、220’、230’、240’がハウジング10’の内部に収容され、ハウジング10’の受け部130’がハウジング10’に装着されたとき、第1容器210’は第1溝132a’に嵌合され、第2容器220’は第2溝132b’に嵌合され、第3容器230’は第3溝132c’に嵌合され、第4容器240’は第4溝132d’に嵌合され得る。
【0166】
また、それぞれの容器210’、220’、230’、240’は、ハウジング10’と分離して取り替え可能に結合されるカートリッジとして備えられ得る。そうすると、ユーザはユーザの皮膚に合う機能性物質、外相流体、化粧品pHなどを選択し得るというメリットがある。また、使用済みの原料を取り替え、新しい原料を使用することにより、継続的に瞬間乳化化粧品製造装置1’を使用し得る。ハウジング10’は、ユーザがそれぞれの容器210’、220’、230’、240’の残量を確認できるように一部が透明な素材で形成され得る。
【0167】
第1容器210’は、流体を貯蔵する貯蔵部212’と、流体を吐出する吐出口213と、流体を吐出するための圧力を発生させるポンプ部214’とを含み得る。この場合、貯蔵部212’とポンプ部214’の間に弾性部材215’を設けてポンプ部214’の位置変更を原状復帰させることもできる。
【0168】
また、第2、第3、第4容器220’、230’、240’も、第1容器210’と同様、貯蔵部222、232、242、吐出口223、233、243、ポンプ部224、234、244、および弾性部材225、235、245を含み得る。
【0169】
また、後述するチャネル部40’が形成されたプレート400’は、各容器の上端部に備えられたポンプ部を加圧して、各容器の貯蔵部に貯蔵されている流体をチャネル部40’側に吐出させ得る。具体的には、第1容器210’の第1吐出口213から後述する酸性流体注入口411に酸性流体体を吐出し、第2容器220’の第2吐出口223から後述する塩基性流体注入口412に塩基性流体を吐出し、第3容器230’の第3吐出口233から後述する内相流体注入口402’に内相流体を吐出し、第4容器240’の第4吐出口243から後述する機能性流体注入口408’に機能性流体を吐出する。
【0170】
また、各容器210’、220’、230’、240’のポンプ部214’、224、234、244の形状を円錐状から上部を扁平にした形状にして、プレート400’に形成された各流体注入口411、412、402’、408’をこれに対応する形状に形成し得る。つまり、ポンプ部214’、224、234、244をプレート400’に結合したとき、ポンプ部214’、224、234、244とプレート400’との間の空間なく嵌合され得る。ただし、ポンプ部214’、224、234、244の形状はこれに限定されるものではなく、円柱形状、直方体形状など、様々な形状を有し得る。
【0171】
本発明の実施例では、チャネル部40’が形成されたプレート400’がポンプ部に圧力をかけ、各容器の貯蔵部212’、222,232,242に貯蔵されている流体を吐出することを例示するが、別のポンプをも含み得る。例えば、酸性流体と塩基性流体と選択的に提供される機能性流体と内相流体とが、チャネル部40’を経由して吐出部456’に排出され得るように、別途のポンプがハウジング10’に備えられ得る。
【0172】
チャネル部40’は、プレート400’上に形成され得る。図10は、各チャネル41、42が1つのプレート400’に形成されたものを例示するが、チャネル41、42が複数のプレートに形成された後、上下方向に積層されても良い。
【0173】
チャネル部40’’は、第1容器210’、第2容器220’および第4容器240’と連結される第1チャネル41と、第1チャネル41から供給される流体と第3容器230’から供給される内相流体とが混合される第2チャネル42を含み得る。なお、第1チャネル41と第2チャネル42とは、マイクロ流体チャネルとして理解され得る。
【0174】
第1チャネル41と第2チャネル42とは、チャネル内部に進入した流体が移動できる所定の流路として理解され得、プレート400’内部に形成され得る。しかし、第1チャネル41と第2チャネル42とを備える方法はこれに限定されない。例えば、第1チャネル41と第2チャネル42とは、流路を含む複数の部品が互いに組み立てられ形成されたものでもあり得る。
【0175】
また、第1チャネル41と第2チャネル42において流れる流体が見えるように、プレート400’は透明にも備えられ得る。
【0176】
第1チャネル41は、第1容器210’から供給される外相流体を形成する酸性流体と、第2容器220’から供給される外相流体を形成する塩基性流体とを混合して中和された内相流体を生成する。
【0177】
ここで、中和された内相流体のpHは4~8の間であるものと理解され得る。また、中和された内相流体と第2チャネル42から供給される内相流体が混合された後の最終的なエマルションのpHは4~8の間で有り得る。
【0178】
また、選択的に提供される機能性流体のPhは、最終エマルションのpHと同様4~8の間で有り得る。
【0179】
第1チャネル41は、酸性流体と塩基性流体とが互いに合流することとなる第1合流部415、第1合流部415で合流した酸性流体と塩基性流体とをともに進行させて中和された外相流体を形成する混合部421’、および混合部421’にて生成された中和済の流体を第2チャネル42に提供する連結部428を含み得る。すなわち、第1チャネル41は、酸性流体および塩基性流体が導入された所から連結部428までの領域と理解され得る。
【0180】
また、第1チャネル41は、第1容器210’に連結される酸性流体注入口411、第2容器220’に連結される塩基性流体注入口412、第4容器240’に連結される機能性流体注入口408’、酸性流体注入口411から出てくる酸性流体と塩基性流体注入口412から出てくる塩基性流体と機能性流体注入口408’から出てくる機能性流体とが合流することとなる第1合流部415、および第1合流部415で合流した酸性流体と塩基性流体と機能性流体とをともに進行させて混合流体を生成する混合部421’を含み得る。なお、混合部421’を4個以上形成して各流体をより効果的に混合し得る。
【0181】
また、第1チャネル41は、酸性流体注入口411と第1合流部415との間を連結する酸性流体流路414、塩基性流体注入口412と第1合流部415との間を連結する塩基性流体流路118、および機能性流体注入口408’と第1合流部415との間を連結する機能性流体流路116を含み得る。
【0182】
混合部421’は、流体の進行方向を切り替えることによって、流動に渦流(vortex)を形成し得る流路である。そのために、混合部421’は流体の進行方向を切り替えられるように折曲部、屈曲部、回転部などを備え得る。
【0183】
特に、混合部421’が流体を一方向または両方向に回転させられるように形成されると、流体に遠心力が加わると同時に流体の流れに渦流を形成することにより、混合部421’を通過する流体は十分に混合できるようになる。
【0184】
本実施例では、混合部421’が進入される流体を一方向(図面基準反時計回り)に回転させた後、さらに、他方向(図面基準時計回り)に回転させるように構成されることを例に挙げて説明する。具体的に混合部421’は、流体が一方向に回転されるように案内する第1回転経路4211’と、一方向に回転される流体が他方向に回転されるように案内する第2回転経路4212’と、第1回転経路4211’と第2回転経路4212’との間で流体の回転方向を変更する方向転換経路4213’とを含み得る。
【0185】
このような混合部421’によって酸性流体、塩基性流体、および機能性流体は第1回転経路4211’に沿って移動しながら一方向に回転して混合され、方向転換経路4213’で回転方向が転換された後、さらに他方向に回転されながら混合されるので、各流体が効果的に混合され得る。また、本実施例では、混合部421’が第1チャネル41上に4個連続して配置されることを例に挙げて図示したが、混合部421’の数および配置は本発明の思想を限定しない。
【0186】
一方、本実施例では、混合部421’が流体の進行方向を転換させて渦流を形成することにより、混合を促せることを例に挙げて説明したが、流体を混合させる方法はこれに限定されず、2つの流体を積層するようにして接触面積を増やす方法、電場を適用した方法、音波を利用した方法、その他にもマイクロ流体チャネル内で撹拌をさせ得る様々な方法が使用され得る。
【0187】
前述の実施例では、酸性流体、塩基性流体、および機能性流体のいずれも備えられることを例示するが、機能性流体は選択的に投入され得る。この場合、機能性流体注入口408’および機能性流体流路416が除外され得る。
【0188】
また、機能性流体が提供される場合、機能性流体を貯蔵し得る第4容器は1つ以上備えられ得る。その例として、第4容器は3つ備えられ、各第4容器にはユーザの好みに合う機能性流体が提供され得る。
【0189】
混合部421’を通過しながら酸性流体と塩基性流体とは十分に混ざることとなり、このように混合された流体を、本実施例では中和された流体と言える。または、酸性流体および塩基性流体は外相流体を形成するものとして、中和された外相流体とも理解され得る。
【0190】
また、酸性流体および塩基性流体は、外相流体として水をベース(water base)とした化粧品流体で有り得る。本質的に水をベースにした化粧品は、微生物が生長しやすい環境である。しかし、このように水をベースとした化粧品原料を酸性、塩基性条件でpHを作りながら、微生物が生長し難い条件に形成し得る。したがって、本実施例では、保存剤が添加されていない化粧品を提供し得る。
【0191】
また、機能性流体をさらに提供する場合、酸性流体、塩基性流体、機能性流体が混ざった溶液も、pHの観点から中和された溶液であると理解され得る。このような溶液を中和された混合液とも称し得る。本発明の実施例では、中和された溶液のpHは4~8の間であると理解され得る。
【0192】
第2チャネル42は、第1チャネル41から供給される中和された外相流体と、第3容器230’から供給される内相流体とを撹拌して、乳化物質であるエマルションを生成する。
【0193】
ここで、外相流体を含んでいる中和された流体と内相流体とは、第2チャネル42を通過する非常に短い時間の間に乳化されエマルションになり得る。つまり、中和された流体と内相流体とが瞬間乳化され得る。この際、中和された流体は第2チャネル42にて瞬間乳化され、内相流体は外相流体と機能性流体との間にて粒子状で分散され得る。
【0194】
第2チャネル42は、第3容器230’に連結される内相流体注入口402’と、第1チャネル41の連結部428から供給される中和された外相流体が内相流体と合流する第2合流部427と、第2合流部427で合流した中和済外相流体と内相流体とを乳化させてエマルションを生成する乳化作用部444と、乳化作用部444で生成されたエマルションを外部に吐出する外部吐出口129とを含み得る。
【0195】
ここで、内相流体注入口402’から第2合流部427までの経路は、屈曲、直線など様々な形の経路を形成し得る。
【0196】
乳化作用部444は、内相流体が中和された流体の流れを切って、内相流体が粒子状で中和された流体内に分散されるように機能する。乳化作用部444は、第2合流部427の後側に配置される。乳化作用部444は、流体の進行方向に幅が狭くなるオリフィスであり得る。乳化作用部444はオリフィスとして、内相流体移動経路446および排出経路442よりも小さい幅を有するように形成され得る。
【0197】
この際、排出経路442から外部吐出口129はプレート400’の延長部460に形成され得る。
【0198】
なお、延長部460は、チャネル部40’が形成されるプレート400’の側方に延長された部分と理解され得る。この部分は、ハウジング10’を上下方向から見たとき、ハウジング10’と重ならない部分として理解され得る。
【0199】
内相流体は、相対的に狭い幅を有するオリフィスを通りながらオリフィス内側に狭くなる方向(垂直方向として定義)と流体の流れ方向(水平方向として定義)との合力方向(オリフィスの中心側に集められる対角線方向として定義)で混合流体にせん断力が作用する。この力とオリフィス入口のコーナー部との幾何学的形状により混合流体の移動流れは切られるようになり、粒子状になる。互いに混ざらない2つの流体が界面の不安定な状態でオリフィスを通過する際、キャピラリー不安定性(capillary instability)が増加し、オリフィスがあるチャネルは、オリフィスのないチャネルに比べて小さいエネルギーでも混合流体の流れを切ることができる。切られた中和済の外相流体は、安定した状態を維持しようと球状となり、内相流体は中和された外相流体内に分散される。
【0200】
本実施例におけるようなオリフィスを用いた乳化方法は、フローフォーカシング(Flow-focusing)式乳化と言える。これは、互いに異なる相の流体が互いに同じ方向に流れるようにするが、合流部にオリフィスを配置することにより、内相流体が中和された外相流体の流れを切られるようにしたものである(Flow-Focusing方式)。このように、オリフィスを利用すれば、内相流体の流れがオリフィスの内側対角線方向に切り替わり、中和された外相流体により強いせん断力を伝えることができ、それによって乳化粒子がより容易に形成されると同時に、一定の大きさの乳化粒子が形成され得る。
【0201】
その他にも、乳化作用部444としては、様々な実施例が適用され得る。例えば、互いに異なる相の流体を互いに同じ方向に移動させながら乳化させる方法(Co-Flow方式)、互いに異なる相の流体が交差するように移動させながら乳化させる方法(Cross-Flow方式)、合流部への外相流体の進入口と内相流体の進入口とのアスペクト比を大きく、または低く調節することにより、合流部において乳化粒子を形成する方法(Step Emulsification方式)、内相流体または2つの相の混合流体を膜(Membrane)の孔に通過させ乳化粒子を形成する方法(Membrane Emulsification方式)が適用され得る。
【0202】
また、乳化作用部444は、動力源を利用することもできる。例えば、電場(Electrical control)、磁場(Magnetic control)、遠心力(Centrifugal control)、レーザー(Optical control)、振動機(Vibration control)、圧電材(Piezoelectric control)のいずれか1つ、またはそれ以上を用いて乳化粒子を形成する方法のチャネルが使用され得る。
【0203】
また、乳化作用部444は、流体の粘度と界面張力を変化させて乳化粒子を形成することもできる。例えば、電気粘性(Electrorheological:ER)流体(Fluids)、または磁気粘性(Magnetorheological:MR)流体、感光性(Photo-sensitive)流体が適用され得る。
【0204】
乳化作用部444にて形成されたエマルションは、排出経路442を通過しながら安定され得る。なお、排出経路442の内壁は、外相流体の親水度に対応する性質を有するように設けられ得る。
【0205】
そうすると、エマルションの外相をなす外相流体は、排出経路442の内壁側に引き寄せられるようになり、相対的に内相流体は排出経路442の内壁側から離れるようになるので、エマルションの状態が安定して維持されながら移動され得る。本発明の実施例のように、内相流体がオイルの場合に排出経路442の内壁は、親水性物質のフィルムでコーティングされ得る。
【0206】
なお、親水性物質や親水性フィルムとしては、水との接触角が0度~50度の素材が使用され得る。
【0207】
逆に、オイルが内相流体として使用される場合、内壁は疎水性物質のフィルムでコーティングされ、疎水性物質や疎水性フィルムとしては、水との接触角が70度~120度の素材が使用され得る。
【0208】
また、実施例によっては、排出経路442だけでなく、乳化作用部444および第2チャネル42の異なる構成も外相流体の親水度に対応する性質を有するようにも形成され得る。
【0209】
従来は、外箱流体と内相流体の界面張力が高く、互いに容易に混ざらないため、過量の界面活性剤(1%~5%)などを使用せずには、乳化粒子を形成して維持することが非常に難しかった。しかし、本実施例によれば、極小特性長さ(ミリメートル以下)を有する第2チャネル42にて表面力(surface force)が流体に与える影響が体積力(body force)に比べてはるかに大きいので、界面活性剤などを使用しないか、または最小量の添加により、速やかに乳化作用が行われ得るというメリットがある。また、互いに混合し難い2つの流体のいずれかの流体が他の流体の流れを切って乳化粒子を形成することになる原理も界面活性剤を減らすのに助けとなる。
【0210】
また、本発明の一実施例によると、酸性溶液および塩基性溶液が互いに異なる色相を有するようにし、酸性溶液および塩基性溶液が混合されたとき、異なる色に変わるようにして、ユーザは透明に備えられたプレート400’を介して、中和された溶液として現れる安全な化粧品の色を見られるようにし得る。一例として、第1容器210’に入っている外相流体を形成する酸性流体は赤色であり、第2容器220’に入っている外相流体を形成する塩基性流体は青色である場合、酸性流体および塩基性流体が混ざった中和された流体は、黄色を示し得る。したがって、ユーザは、チャネル部40’の流路に流れる色を見て、安全な化粧品が出てくるということを認識できる。
【0211】
以下では、前述した瞬間乳化化粧品製造装置の作用および効果について説明する。
【0212】
本発明の一実施例によると、容器1つにて水ベースの溶液をpH≦3で保管し、他の容器1つにて水ベースの溶液をpH≧10で保管して、微生物が存在しないか、ほとんど存在しない領域にすることにより、保存剤を使用しない化粧品を提供し得る。
【0213】
本発明の一実施例によると、酸性溶液および塩基性溶液、並びにこれらが混合中和された溶液の色相を異なるように実現することにより、ユーザが色だけで安全範囲内のpHにある化粧品を使用するということを確認するように提供され得る。
【0214】
また、第1容器210’に0.05%クエン酸(citric acid)を入れ、第2容器220’に0.08%トリメチルアミン(Trisaminoultra PC)を添加して、それぞれpHを3と10に設定し、第3容器230’には25%Finsolv TN-Oオイルを入れ、第4容器240’には2%EGCG(機能性物質)を20%以上のエタノールまたはポリオール(BG)を混合して機能性原料とし、微生物生長環境および適切なpHが導出されるかを実験した。本実験の結果、第3容器230’に貯蔵されたオイル(Oil)、第4容器240’に貯蔵されたエタノール(Ethanol)と第1および第2容器210’、220’に貯蔵された溶液のpHの影響により、各容器210’、220’、230’、240’には微生物が生長することができなかった。したがって、チャネル部40’を介して撹拌された最終乳化物の最終pHは6.7で、皮膚に安全に使用できる状態として確認された。
【0215】
本発明の一実施例によると、混合部421’を4個以上形成して渦流を形成させることにより、各流体の混合をより効果的にして、界面活性剤の使用が低減した化粧品を提供し得る。
【0216】
本発明の一実施例によると、それぞれの容器はハウジングと分離して取り替え可能に結合されるカートリッジとして提供され得る。そうすると、ユーザはユーザの皮膚に合う機能性物質、または化粧品のpHレベルを選べるというメリットがある。
【0217】
また、ユーザがハウジング10’上部の一部を押したときに、即座に調製され提供される化粧品を使用するものなので、化粧品メーカーが大量に生産して販売する化粧品に比べ新鮮な化粧品を使用し得る。
【0218】
また、化粧品の長期安定性を考慮した界面活性剤や増粘剤などの使用を最小限に抑えられるので、ユーザは添加物の含有量が最小化された化粧品を使用し得る。
【0219】
また、本発明の一実施例による瞬間乳化化粧品製造装置の作動方法を検討してみると次の通りである。以下では、各容器は4つであることを例示するが、機能性溶液が入った容器を除いた3つにもなり得る。
【0220】
ユーザがハウジング10’の上部またはチャネル部40’が形成されたプレート400’に圧力をかけると、プレート400’が各容器210’、220’、230’、240’のポンプ部214’,224,234,244を加圧して貯蔵部212’,222,232,242に入っている溶液をチャネル部40’に導入させる。
【0221】
第1チャネル41に導入された外相流体を形成する酸性流体、塩基性流体、および機能性流体は第1合流部415にて合流する。その後、3つの流体は混合部421’を通過しながら混合され中和された流体となる。混合部421’を通過する際に発生する渦流によって酸性流体、塩基性流体、および機能性流体はよりスムーズに混合され得る。
【0222】
第1チャネル41にて混合された3つの流体は、連結部428を通過して、第2合流部427にて内相流体注入口402’に導入された内相流体と合流することになり、外箱流体は乳化作用部444として備えられるオリフィスを通過しながら粒子状に切られて、内相流体は外相流体内に分散される。
【0223】
その後、エマルションは、第2チャネル42の最終経路である外部吐出口129およびハウジング10’に形成された吐出部456’を経て外部に吐出される。
【0224】
一方、前述の実施例は、内相流体としてオイルが用いられ、外相流体として水が用いられて、O/Wエマルションを生成することを例に挙げて説明したが、内相流体として水が用いられ、外相流体としてオイルが用いられて、W/Oエマルションを生成することも可能である。
【0225】
また、本実施例では、水を外相流体、オイルを内相流体の例として説明したが、これは疎水性流体と親水性流体の代表的な例として説明したものであり、内相流体と外相流体としてはエマルションを生成し得る任意の疎水性流体または親水性流体が使用され得る。
【0226】
以下では、本発明の他の実施例による瞬間乳化化粧品製造装置のチャネル部について図12を参照して説明する。ただし、図12の実施例は、図7図11の実施例に比べて、第1チャネル41と第2チャネル42が別のプレートとして備えられることにおいて差があるので、相違点を中心に説明し、同一部分については前記実施例の説明と図面符号を援用する。
【0227】
図12は、本発明の他の実施例による瞬間乳化化粧品のチャネル部40’の構成を概略的に示す斜視図である。
【0228】
図12を参照すると、第1チャネル41および第2チャネル42が、別のプレートで形成され得る。具体的に、第1チャネル41は第1プレート(13)に形成され、第2チャネル42は第2プレート15に形成され得る。
【0229】
そして、第1チャネル41の連結部119aと第2チャネル42の連結部119bとを連結し得る。具体的に、第1チャネル41の連結部119aと第2チャネル42の連結部119bとの間に連結流路60を形成することができ、連結流路60を設けずに第1プレート13と第2プレート15とを積層して形成することもできる。
【0230】
また、前述の実施例と同様、酸性流体注入口411’に第1容器210’が結合され、塩基性流体注入口412’に第2容器220’が結合され、機能性流体注入口408’’に第4容器240’が結合され、内相流体注入口402’’に第3容器230’が結合され得る。なお、第1チャネル41の連結部119aと第2チャネル42の連結部119bとの間に連結流路60を形成する場合、第2プレート400’に第3容器230’の一部が通過するホール121aを形成し、第3容器230’の一部をこれに対応する形状に形成し得る。
【0231】
また、図示しないが、プレートを3つ以上積層してチャネル部40’を形成することもできる。
【0232】
本実施例では、第1プレート13および第2プレート15を下から上方向に積層されたものを例示するが、第1プレート13および第2プレート15の積層順は変わり得る。
【0233】
また、本発明の実施例では、チャネル部40’を蓋110’により覆われものとして例示するが、チャネル部40’およびこれに対応するプレート13、15はハウジング10’の下部に提供され、混合された液体が、別のポンプを介してハウジング10’上部に形成された吐出部456’で吐出するように構成され得る。
【0234】
以下では、前述した瞬間乳化化粧品製造装置の実施例を述べる。
【0235】
項目1は、外観を形成するハウジングと、前記ハウジングに取り替え可能に結合され、内相流体を貯蔵する内相容器と、前記ハウジングに取り替え可能に結合され、外相流体を貯蔵する外相容器と、前記内相容器から提供される前記内相流体と前記外相容器から提供される前記外相流体とを混合してエマルションを生成するチャネル部と、ユーザの操作により前記チャネル部におけるエマルションの生成および吐出に必要な外力を提供する作動部とを含み、前記内相容器と前記外相容器は、前記作動部の作用によって動作するポンプ部を有し、前記作動部は、外力によって前記内相容器のポンプ部と前記外相容器のポンプ部とを同時に加圧して、前記内相容器に貯蔵されている前記内相流体と前記外相容器に貯蔵されている前記外相流体とを前記チャネル部に吐出させる瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0236】
項目2は、前記内相容器と前記外相容器とは、それぞれ1つ以上備えられ、1回の前記作動部の動作により、前記外相容器から吐出される前記外相流体の吐出量の合計が、前記内相容器から吐出される前記内相流体の吐出量の合計よりも大きい、項目1の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0237】
項目3は、前記内相流体と前記外相流体には界面活性剤が含まれない、項目1および項目2の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0238】
項目4は、前記チャネル部は、1つまたはそれ以上のプレート内に形成された連続した単層経路で設けられ、流体の回転方向を転換させ得る方向転換経路を有する混合部を複数有する混合区間を含む、項目1~項目3の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0239】
項目5は、前記ハウジングに取り替え可能に結合され、機能性流体を貯蔵する機能性容器を含み、前記機能性容器は、前記作動部の動作により前記内相容器のポンプ部および前記外相容器のポンプ部と同時に駆動され、前記機能性流体を前記チャネル部に吐出させるポンプ部を有する、項目1~項目4の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0240】
項目6は、前記内相容器と前記外相容器とに備えられる容器は同じ大きさおよび吐出量を有し、前記ハウジングに取り替え可能に備えられる、項目1~項目5の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0241】
項目7は、前記内相容器と前記外相容器のそれぞれは、流体を貯蔵する貯蔵部と、前記作動部により移動され前記流体を吐出するための圧力を形成するポンプ部と、前記ポンプ部に復元力を提供する弾性部材と、前記貯蔵部に貯蔵されている流体を前記チャネル部に吐出するための吐出端部とを含む、項目1~項目6の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0242】
項目8は、前記貯蔵部の内側には、流体を吐出するための圧力を形成し得るように、前記ポンプ部の移動による体積変化が発生する空間を提供するチャンバーが備えられる、項目1~項目7の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0243】
項目9は、前記作動部は、外部の力によりハウジングの内側面に沿って移動され得るように、前記ハウジングの内側面に沿って滑るスライド表面を含む、項目1~項目8の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0244】
項目10は、前記作動部は、前記内相容器および前記外相容器のポンプ部を同時に加圧し得る加圧表面を含む、項目1~項目9の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0245】
項目11は、前記作動部は、前記内相容器から吐出される内相流体と、前記外相容器から吐出される外相流体とのそれぞれを前記チャネル部に移送し得る複数の流路を含む、項目1~項目10の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0246】
項目12は、前記チャネル部は、前記内相容器および前記外相容器から提供される前記内相流体と前記外相流体とを混合する合流部と、前記合流部の周に沿って連続して配置され、流体の進行方向を切り替えることによって流動に渦流を形成して乳化粒子を生成する複数の混合部とからなる混合区間を含む、項目1~項目11の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0247】
項目13は、前記混合部は、進入される流体が一方向に回転されるように案内する第1回転経路と、前記一方向に回転される流体が他方向に回転されるように案内する第2回転経路と、前記第1回転経路と前記第2回転経路との間で流体の回転方向を変更する方向転換経路とを含む、項目1~項目12の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0248】
項目14は、前記チャネル部に形成される前記混合部は少なくとも3つ以上設けられる、項目1~項目13の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0249】
項目15は、前記内相容器および前記外相容器は、前記ハウジングと分離して取り替え可能に結合され得るカートリッジを含む、項目1~項目14の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0250】
項目16は、外観を形成するハウジングと、前記ハウジングに提供され、瞬間乳化されたエマルションを前記ハウジングの外部に吐出する吐出部と、前記ハウジングに提供され、外相流体を形成する酸性流体を貯蔵する第1容器と、前記ハウジングに提供され、外相流体を形成する塩基性流体を貯蔵する第2容器と、前記ハウジングに提供され、内相流体を貯蔵する第3容器と、前記ハウジングに提供され、前記内相流体と前記酸性流体および前記塩基性流体の提供を受けてエマルションを生成するチャネル部とを含み、前記チャネル部は、前記酸性流体と前記塩基性流体とを混合して中和された前記外相流体を生成する第1チャネルと、前記第1チャネルから提供される中和済の前記外相流体を前記内相流体と混合してエマルションを生成する第2チャネルとを含む、瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0251】
項目17は、前記第1チャネルと前記第2チャネルとは、1つのプレートに形成される、項目16の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0252】
項目18は、前記第1チャネルと前記第2チャネルは、上下方向に積層される2つのプレートにそれぞれ形成される、項目16および項目17の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0253】
項目19は、第1容器と前記第2容器と前記第3容器とは、前記ハウジングと分離して取り替え可能に結合されるカートリッジとして備えられる、項目16~項目18の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0254】
項目20は、それぞれの前記カートリッジは、流体を貯蔵する貯蔵部と、前記流体を吐出する吐出口と、前記流体を吐出させるための圧力を発生させるポンプ部とを含み、前記チャネル部が形成されているプレートは前記ポンプ部を加圧できるように備えられ、前記貯蔵部に貯蔵されている流体を前記チャネル部側に吐出させる、項目16~項目19の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0255】
項目21は、前記カートリッジの前記吐出口は前記ポンプ部の上側に提供され、前記チャネル部は前記吐出口と直接連結される、項目16~項目20の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0256】
項目22は、前記チャネル部が形成されている前記プレートが前記ポンプ部を加圧することにより、前記第1容器に貯蔵されている前記酸性流体と前記第2容器に貯蔵されている前記塩基性流体とは前記第1チャネルに吐出され、前記第3容器に貯蔵されている前記内相流体は前記第2チャネルに吐出される、項目16~項目21の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0257】
項目23は、第1チャネルは、前記酸性流体と前記塩基性流体とが互いに合流することになる第1合流部と、前記第1合流部で合流した前記酸性流体と前記塩基性流体とを一緒に進行させ中和された外相流体を形成する混合部と、前記混合部で生成された中和済の外相流体を前記第2チャネルに提供する連結部とを含む、項目16~項目22の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0258】
項目24は、前記混合部は、流体の進行方向を切り替えることにより流動に渦流を形成できるように形成される、項目16~項目23の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0259】
項目25は、前記混合部は、進入される流体が一方向に回転されるように案内する第1回転経路と、前記一方向に回転される流体が他方向に回転されるように案内する第2回転経路と、前記第1回転経路と前記第2回転経路との間で流体の回転方向を変更する方向転換経路とを含む、項目16~項目24の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0260】
項目26は、第1チャネルにおいて、前記混合部は4個以上備えられる、項目16~項目25の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0261】
項目27は、前記第2チャネルは、前記内相流体が導入される内相流体注入口と、前記内相流体と前記中和された外相流体が互いに合流する第2合流部と、前記第2合流部にて合流した前記内相流体と前記中和済の外相流体とを乳化させてエマルションを生成する乳化作用部と、前記乳化作用部にて生成されたエマルションを前記チャネル部の外部に吐出する外部吐出口とを含む、項目16~項目26の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0262】
項目28は、前記酸性流体のpHは3以下であり、前記塩基性流体のpHは10以上であり、前記酸性流体と前記塩基性流体とが合流して形成される中和済の外相流体のpHは4~8である項目16~項目27の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0263】
項目29は、前記酸性流体および前記塩基性流体は外相流体として水をベースとする化粧品原料であり、前記内相流体はオイルである、項目16~項目27の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0264】
項目30は、第1チャネルに連結され前記第1チャネルに機能性流体を提供する第4容器をさらに含み、前記第4容器は1つ~3つ備えられる、項目16~項目29の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0265】
項目31は、第4容器は前記ハウジングと分離して取り替え可能に結合されるカートリッジとして備えられる、項目16~項目30の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0266】
項目32は、第1チャネルは、前記酸性流体と前記塩基性流体とが合流する第1混合部と前記機能性流体が導入される機能性流体注入口とを連結する機能性流体流路を含む、項目16~項目31の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0267】
項目33は、前記チャネル部が形成されるプレートは、前記ハウジングから側方に延びる延長部を有し、前記第2チャネルにおいて前記エマルションを前記吐出部に提供する流路の少なくとも一部は前記延長部に形成され、前記ハウジングに備えられる前記吐出部は前記延長部の一部と連結され、前記エマルションは前記吐出部によってハウジングの外部に吐出される、項目16~項目32の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0268】
項目34は、第1チャネルまたは第2チャネルの少なくとも一部は、前記エマルションが前記吐出部に移動されることをユーザが確認できるように透明に形成される、項目16~項目33の瞬間乳化化粧品製造装置が提供され得る。
【0269】
以上、本発明の実施例による瞬間乳化化粧品製造装置1を具体的な実施例をもって説明したが、これは例示に過ぎないものであり、本発明はこれに限定されないものであり、本明細書に開示されたベース思想による最も広い範囲を有するものと解釈されるべきである。当業者は、開示された実施例を組合、置換して摘示されていない形状のパターンを実施し得るが、これもまた本発明の範囲を逸脱しないものである。さらに、当業者は本明細書に基づいて開示された実施形態を容易に変更または変形することができ、このような変更または変形も本発明の権利範囲に属することは明らかである。
【符号の説明】
【0270】
1:瞬間乳化化粧品製造装置
10:ハウジング
20:容器
30:作動部
40:チャネル部
110:蓋
120:本体
130:受け部
210:第1容器
220:第2容器
230:第3容器
240:第4容器
402:内相流体注入口
404:第1外相流体注入口
406:第2外相流体注入口
408:機能性流体注入口
410:合流部
420:混合区間
430:粒子サイズ調節部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12