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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-29
(45)【発行日】2023-12-07
(54)【発明の名称】ブーム付き大型クレーン
(51)【国際特許分類】
   B66C 23/26 20060101AFI20231130BHJP
   B66C 23/42 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
B66C23/26 E
B66C23/42 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020570572
(86)(22)【出願日】2019-06-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 EP2019066175
(87)【国際公開番号】W WO2019243412
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】102018114832.1
(32)【優先日】2018-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】597120075
【氏名又は名称】リープヘル-ヴェルク エーインゲン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Liebherr-Werk EhingenGmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フロメルト ウーヴェ
【審査官】須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-007388(JP,A)
【文献】実開昭54-022769(JP,U)
【文献】特開2002-255478(JP,A)
【文献】米国特許第05842587(US,A)
【文献】中国特許出願公開第102275833(CN,A)
【文献】米国特許第03306470(US,A)
【文献】特開平04-277196(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107720572(CN,A)
【文献】独国特許出願公開第102005049606(DE,A1)
【文献】米国特許第04431109(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 23/26
B66C 23/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレーン(1)を起立設置または伏臥設置する方法であって、
メインブーム(11)の下側部分(110)を水平位置に設定するステップ、
前記メインブーム(11)の上側部分(111)を前記下側部分(110)に重ねて水平位置に設定し、前記下側部分(110)と前記上側部分(111)を、前記クレーン(1)の負荷側である前記メインブーム(11)の第1の側に位置する関節点(113)で互いに回転可能に連結するステップ、
前記メインブーム(11)の起立設置状態と伏臥設置状態との間で前記上側部分(111)及び下側部分(110)を回転させて、前記上側部分(111)と前記下側部分(110)の一方を他方の上に位置させ、前記伏臥設置状態において前記メインブーム(11)の上側部分(111)を第2のブレーシングロッド(1142)から外すステップ、及び
前記メインブーム(11)の下側部分(110)を上下動駆動部(141)によって持ち上げ、前記メインブーム(11)の上側部分(111)を第2のブレーシングロッド(1142)に接続し、関節点ブレーシング(114)の長さ調整部(1145)を引っ込めることにより前記メインブーム(11)の上側部分(111)を上へ移動させるステップ、
を有し、
前記関節点ブレーシング(114)は、
第1のブレーシングサポート(1143)に接続される第1のブレーシングロッド(1141)の第1の端部、及び前記メインブーム(11)の下側部分(110)に前記関節点(113)で接続される前記第1のブレーシングサポート(1143)の反対側の端部と、
第2のブレーシングサポート(1144)に接続される前記第2のブレーシングロッド(1142)の第1の端部、及び前記メインブーム(11)の上側部分(111)に前記関節点(113)で接続される前記第2のブレーシングサポート(1144)の反対側の端部と、
前記第1のブレーシングサポート(1143)及び前記第2のブレーシングサポート(1144)に接続される前記長さ調整部(1145)であって、前記長さ調整部(1145)を引っ込めると前記ブレーシングサポート(1143,1144)間の距離が縮まり、前記長さ調整部(1145)を引っ込めることにより前記メインブーム(11)の上側部分(111)と下側部分(110)が接触して前記関節点(113)の強力なストッパが形成され、且つ前記長さ調整部(1145)を引っ込めることにより前記メインブーム(11)における前記関節点(113)の対向側が圧縮される長さ調整部(1145)と、
を有するものである方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記上側部分(111)が前記下側部分(110)の下方で取り付け及び/または取り外される方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法において、
フライジブが、前記メインブーム(11)の部分的な起立設置状態で前記メインブーム(11)に対して取り付けまたは取り外される方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法において、
前記上下動駆動部(141)を引き込むことによって前記メインブーム(11)の下側部分(110)を上へ移動させるステップをさらに含み、前記上下動駆動部(141)は、デリックブームまたは起立設置用架台に第1の端部で取り付けられ、前記メインブーム(11)の下側部分(110)に第2の端部で取り付けられることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2部分からなるメインブームを有し、メインブームの下側部分と上側部分が関節点で互いに回転可能に連結される大型クレーンに関する。
【背景技術】
【0002】
大型クレーンの長い格子状のブームを起立設置(erection)するには大きなスペースが必要である。特に、大型クレーンのブームの先端から下部台車までの距離は、ブームを完全に伸ばした長さにして地面に伏臥設置(deposit)できるようにしなければならないために長くなる。
【0003】
この全長は、ブームの構成要素を設けるために明確にしなければならない。森林地では、対応する全域を切り払う必要がある。ブームの格子状部分は、トラックからブームの所望の位置へ移動させ、そこへ補助クレーンによって降ろさなければならないため、切り払われた通路も十分な幅を有している必要がある。
【0004】
図1aは、無限軌道式または車輪式のシャーシを有することができる移動式のクレーン1を示している。クレーン1はブーム装置10を有する。ブーム装置10は、複数の格子部からなるメインブーム11で構成されている。また、デリックブーム14が設けられている。
【0005】
その自由端には、フライジブ12がメインブーム11に関節接続されている。フライジブ12は、メインブーム11に回転可能に連結できる。ブーム装置10の起立設置前に、回転角度が保持装置13によって調整される。保持装置13は、ブレーシング131、132と、少なくとも1つのブレーシングサポート133とで構成できる。
【0006】
従来技術の起立設置システムでは、図1aに示される長さまたは地面面積が必要とされる。すなわち、クレーンが起立設置される地面2が図1aに示されている。また、図1aには、クレーン1の下部台車3が示されており、その上に上部台車4を回転可能に取り付けることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上部台車4は、ブーム旋回軸を介してブーム装置10に接続される。この接続点は、ブーム装置10の自由端の部分において、接点よりもかなり上の高さに位置する。したがって、地面2とブーム装置10との間の部分は、スペーサ21で適切に支持することができる。
【0008】
図1aは、風力タービンの組み立て中に必要なスペースを示している。風力タービンのハブに200mの高さが必要なとき、フックの高さは210m必要である。したがって、クレーンの組み立てに必要な通路の長さは210mよりも長くなる。
【0009】
図1aに示す一般的なクレーンにおいて、上述したように、メインブームの起立設置または伏臥設置に広い面積が必要であるため、特に森林地において、それに対応する大きな広い面積を切り払うことは不都合である。
【0010】
このような背景に対して、本発明の目的は、クレーンの組み立てや分解に必要な面積が小さい、改良された大型クレーンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、請求項1の特徴を有する大型クレーンにより、この課題が解決される。有利な実施形態は従属請求項の主題である。
【0012】
本発明によれば、メインブームの下側部分と上側部分は、メインブームの伏臥設置状態において一方が他方の上に位置するように、特に一方が他方の上端の上に位置するように配置される。
【0013】
メインブームの2つの部分が対応して旋回することにより、大型クレーンの組み立てまたは分解に必要な面積を約半分にすることができる。
【0014】
本発明の好ましい実施形態では、関節点の部分に、メインブームを起立設置状態及び/または部分的な起立設置状態で支えるために装備される関節点ブレーシングを設けることができる。したがって、回転可能に構成されたメインブームを安定させることができ、特にメインブームの旋回の停止時や開始時に転倒したり破損したりするのを阻止できる。
【0015】
特に好ましい実施形態では、関節点ブレーシングを、メインブームに対して回転可能に構成できる。
【0016】
特に好ましい他の実施形態では、関節点ブレーシングが、メインブームの下側部分に関節接続される2つのブレーシングサポートを有することができる。
【0017】
他の好ましい実施形態では、メインブームの上側部分が、その最外部に、メインブームを地面に起立設置及び/または伏臥設置するときにメインブームを移動させるために装備される台車を有することができる。台車は、メインブームの重量による力の少なくとも一部を地中に取り入れ、それによってメインブームの起立設置または伏臥設置が容易になる。
【0018】
他の好ましい実施形態では、台車をフライジブに関節接続することができる。フライジブ自体は、メインブームの上側部分に回転可能に関節接続することができる。もちろん、台車は、当然ながらフライジブに取り外し可能に連結でき、例えば、メインブームの上側部分を上昇または下降させるときにフライジブに連結、またはフライジブから分離するように構成できる。
【0019】
また、前記台車を、関節点とは別に、メインブームの上側部分と下側部分との間の少なくとも1つの接続点に代えることもできる。このような接続は、メインブームの起立設置及び/または伏臥設置のために一時的に行われ、メインブームの上側部分は起立設置または伏臥設置されるときにメインブームの下側部分に取り付けられる。その後、地面の近くで適切なときに接続が解除される。好ましくは、上側部分は、その外側の(自由)端部でメインブームの下側部分に取り付けられる。フライジブを設けていると、フライジブとメインブームの下側部分との間に接続点を設けることもできる。
【0020】
そのため、1つの設計変更で2台の台車を存在させることができる。一方はメインブーム、他方はフライジブに対応すべきである。台車に代わるものとして、フライジブにローラを配置することもできる。さらに、同じ台車を、まずメインブームに用いて、次にフライジブに用いることもできる。
【0021】
他の好ましい実施形態では、上側部分をメインブームの下側部分よりも短くすることができる。これにより、下側部分が上側部分に載置され、同時に下側部分がクレーンの上部台車に連結されるように、メインブームをより容易に伏臥設置状態にすることができる。メインブームの上側部分が短く設計されるので、この伏臥設置状態において、メインブームがその上側部分によりクレーンの下部台車及び/または上部台車と衝突するのを防止できる。
【0022】
本発明は、さらに、請求項1~6の何れか1つに係る大型クレーンの少なくとも2部分からなるメインブームを起立設置または伏臥設置する方法に関する。この方法は、
メインブームの下側部分を水平位置に設定するステップ、
メインブームの上側部分を下側部分の側方または下方で水平位置に設定するステップ、及び
メインブームの起立設置状態と伏臥設置状態との間で上側部分と下側部分を回転可能に接続するステップ
を有する。
【0023】
各部分を設定する最初の2つのステップは、同時にまたはほぼ同時に成立し得る。メインブームを伏臥設置するか起立設置するかに応じて、このステップは当然、異なる順序で行うことができる。
【0024】
好ましい実施形態では、上側部分を下側部分の下方または側方で取り付け及び/または取り外すことができる。
【0025】
他の好ましい実施形態では、メインブームが部分的に起立設置した状態でフライジブをメインブームに対して取り付けまたは取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1a図1aは、従来から知られている大型クレーンを伏臥設置状態で示す図である。
図1b図1bは、本発明に係る大型クレーンを伏臥設置状態で示す図である。
図1c図1cは、従来から知られている大型クレーンを起立設置状態で示す図である。
図1d図1dは、本発明に係る大型クレーンを起立設置状態で示す図である。
図2a図2aは、本発明に係る大型クレーンの伏臥設置状態を示す図である。
図2b図2bは、本発明に係る大型クレーンの設置状態を示す図である。
図2c図2cは、本発明に係る大型クレーンの設置状態を示す図である。
図2d図2dは、本発明に係る大型クレーンの設置状態を示す図である。
図2e図2eは、本発明に係る大型クレーンの起立設置状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明のさらなる詳細及び効果を、図示された例示的な実施形態を参照して説明する。
【0028】
図1bは、メインブーム11を伏臥設置状態にした大型クレーンを示す。ここで、本発明に係る方法またはクレーンを用いると、本発明の組み立てに必要なスペースが大幅に縮小されていることが分かる。
【0029】
本発明によれば、ブーム装置10のメインブーム11は関節点113を有する。この関節点113は、メインブーム11を下側部分110と上側部分111とに分ける。下側部分110は上部台車4に近い側に配置されるか、または上部台車4に直接連結される。上側部分111は、下側部分110を用いて大型クレーンの上部台車4に連結される。
【0030】
したがって、いわゆる「起立反転(erection flipped down)」を実現できる。まず、上側部分111が、地面に横たわるか適宜支持されながら、個々の格子部から組み立てられる。メインブーム11の自由端は、下部台車3の近傍に位置する。その後、個々の格子部から下側部分110が組み立てられる。下側部分110の格子部は、上側部分111の格子部で支持できる。メインブーム11の関節部は、その旋回軸で上部台車4に連結される。
【0031】
また、下側部分110の格子部を、少なくとも部分的に上側部分111のそばに取り付けることもできる。その後、それらをブレーシング141によって持ち上げ、上側部分111におけるそれらの取り付け位置へ旋回させる。この目的のために、クレーンが下側部分を持ち上げる。下側部分110と上側部分は例えばケーブルで連結される。したがって、上側部分111も持ち上げられる。上側部分が短い場合、上側部分は地面の上で接触面の周りで回転し、メインブームの下側部分110の下で旋回する。
【0032】
本発明に係る起立設置方法には、デリックブーム14または少なくとも起立設置用架台が必要である。従来から知られているように、デリックブーム14とメインブーム11との間の接続部は、その旋回軸の周りでのブーム装置10の上下動駆動部141として機能する。したがって、長さは変更できる。クレーン作業中は、通常、デリックブーム14の角度は変化しないままである。しかし、角度を調整調整することも可能である。
【0033】
本発明の方法で起立設置用架台のみを用いることは、下位の代替手段に相当する。起立設置用架台によってのみ起立設置することができる、レバーアームが短いブーム装置の長さは殆ど問題にならない。ブーム装置の長さによっては、起立設置用架台またはデリックブームを、メインブーム11の唯一の起立設置要素として機能させることができる。
【0034】
従来から知られているシステムとは対照的に、上下動駆動部141は、関節点113の部分においてメインブーム11の下側部分110に接続される。ブーム装置10を起立設置するために、ウインチで上下動駆動部141を引き込む。メインブーム11の下側部分110は、その旋回軸の周りで上方に向かう。メインブームの下側部分は、関節点113で上側部分111を引っ張る。メインブーム11の自由端は、例えば図2bに示すように、台車5の上を転がることができる。下側部分110は、上側部分111が関節点113で自由に、またはほぼ自由に吊り下げられるまで回転を続ける。この状態では、フライジブ12をその保持装置13によって地面の高さに設置できる。このことが例えば図2cに示されている。
【0035】
この位置では、関節点ブレーシング114も使用される。関節点ブレーシング114は、長さ不変のブレーシングロッド1141、1142と、少なくとも2つのブレーシングサポート1143、1144と、長さ調整部1145とから構成される。長さ不変のブレーシングロッド1142は、メインブーム11の上側部分111に連結される。
【0036】
図2dに示すように、長さ調整部1145を引っ込めることにより、上側部分111を上げることもできるようになる。フライジブ12は、台車の上でガイドできる。フライジブは、保持装置13がフライジブをメインブーム11に対して作業角度に保持するまで回転する。長さ調整部1145をさらに引っ込めることにより、図2eに示すように、メインブーム111が作業位置に到達する。
【0037】
関節点113は、メインブーム11の負荷側に位置する。メインブーム11の下側部分110の構成要素、ブレーシングサポート1143、及び長さ不変のブレーシングロッド1141は、メインブーム11の上側部分111の構成要素、ブレーシングサポート1144、及び長さ不変のブレーシングロッド1142と同様に、引張荷重下で安定した三角形を形成する。両方の三角形は、メインブーム11が荷重から離れる方向を向く側へ圧縮されるように、長さ調整部1145によって関節点の周りで一緒に引っ張られる。したがって、この接触点は、強力なストッパに対する予張力となり得る。
【0038】
代わりに、ストレージシリンダ/油圧シリンダまたはバネのような弾性部材を設けることもできる。この場合、曲げ剛性接続はなされない。荷重は長さ調整部1145に依存する。
【0039】
両方のブレーシングサポート1143、1144は、メインブーム11の下側部分110に関節接続できる。このことは、例えば図2aに示されている。
【0040】
図1cに示されているように、しばしば用いられる追加のブレーシングは、多くの場合は省略できる。ブレーシング架台を備えた本発明に係るブレーシングは、このことを満たす。図1cと図1dの相違は、ロッドの自由長が短縮されていることである。関節点113は「節」のように作用する。しかしながら、追加のブレーシングは理論的には使用してもよい。
【0041】
メインブーム11の起立設置状態において、下側部分110と上側部分111の間の中間の角度は数度にすることができる。この角度が0°のとき、本発明に係る上側部分111の駆動部が上述の予張力で後方に引っ張られ、メインブーム11を後方に曲げる。中間の角度が大きすぎると、実現できる最小の到達距離(強制的な到達距離)が大きくなりすぎ、レバーアームの最大リフト量に悪影響を及ぼす。
【0042】
両方の部分110,111は、それらのデータをクレーンコントローラに伝達する別々の角度計(protractor)を有することができる。したがって、すべての角度を常に把握でき、選択的に扱える。このことは、メインブーム11を関節点113で伏臥させるときに特に有利である。その場合は方法が逆の順序で実施される。位置は、常に自動的に得られるのではなく(例えば、吊るされた上側部分111)、監視下で制御されて扱われなければならない。監視するために追加のセンサも設けられる。これは、荷重センサ及び/または位置センサでもよい。
【0043】
メインブームの2つの部分110,111を組み立てる間には、2つの部分110,111を位置合わせするためにチェーンを使用できる。また、メインブームの2つの部分110,111を位置合わせするときには、予めセンタリングするための容器が必要になることもある。組み立てられる両方の部分は非常に大きくて重いため、適切なストッパとガイドプレートを一方の部分に取り付けてメインブームの他方の部分の突出部に入るようにし、さらに持ち上げている間にガイドプレートに沿って走行させ、2つの部分を互いに位置合わせする。
【0044】
ブレーシングの関節点と、関節点113によって形成されるメインブーム11の「節」の位置は、静止の観点から適切に選択されなければならない。このようにすると、ブーム装置の最大の達成可能長さを長くすることができる。
【符号の説明】
【0045】
1 クレーン
10 ブーム装置
11 メインブーム
110 下側部分
111 上側部分
113 関節点
114 関節点ブレーシング
1141 長さ不変のブレーシングロッド
1142 長さ不変のブレーシングロッド
1143 ブレーシングサポート
1144 ブレーシングサポート
1145 長さ調整部
12 フライジブ
13 保持装置
131 ブレーシング
132 ブレーシング
133 ブレーシングサポート
14 デリックブーム
141 上下動駆動部
2 地面
21 スペーサ
3 下部台車
4 上部台車
5 台車
図1a
図1b
図1c
図1d
図2a
図2b
図2c
図2d
図2e