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特許7394212霧化モジュール、エアロゾルボンベ及びエアロゾル放散装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-29
(45)【発行日】2023-12-07
(54)【発明の名称】霧化モジュール、エアロゾルボンベ及びエアロゾル放散装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/10 20200101AFI20231130BHJP
   A24F 40/44 20200101ALI20231130BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20231130BHJP
【FI】
A24F40/10
A24F40/44
A24F40/40
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022510946
(86)(22)【出願日】2021-11-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 CN2021131577
(87)【国際公開番号】W WO2022222455
(87)【国際公開日】2022-10-27
【審査請求日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】202110415994.3
(32)【優先日】2021-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110415941.1
(32)【優先日】2021-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110785450.6
(32)【優先日】2021-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110877636.4
(32)【優先日】2021-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522063398
【氏名又は名称】邁博高分子材料(寧波)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】王立平
(72)【発明者】
【氏名】周興夫
(72)【発明者】
【氏名】沈鼎
【審査官】宮部 菜苗
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111759010(CN,A)
【文献】中国実用新案第211746944(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第110839967(CN,A)
【文献】国際公開第2019/145709(WO,A1)
【文献】中国実用新案第212697666(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
霧化モジュール上蓋と、霧化モジュール台座と、霧化モジュール台座と霧化モジュール上蓋との間に介装される霧化コアと、霧化モジュール上蓋と前記霧化コアとの間に介装される少なくとも一つの気液交換部品と、を備え、
前記霧化コアは、加熱素子と、霧化コア導液素子とを有し、前記気液交換部品は、前記気液交換部品を軸方向に貫通する気液交換部品毛細孔と、前記気液交換部品毛細孔の両端に位置する毛細孔端部開口とを有し、前記気液交換部品毛細孔は、前記霧化コア導液素子に連通する毛細孔端部開口が前記霧化コア導液素子によって閉塞され、外気が前記気液交換部品毛細孔に直接入り込まないように構成されている、
ことを特徴とする霧化モジュール。
【請求項2】
前記霧化モジュールは、前記霧化モジュール台座に設けられた独立霧化コアホルダーをさらに備え、
前記霧化コアは、前記独立霧化コアホルダーに設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の霧化モジュール。
【請求項3】
前記霧化モジュール上蓋と前記霧化モジュール台座とは、係接される、
ことを特徴とする請求項1に記載の霧化モジュール。
【請求項4】
前記霧化モジュールは、前記霧化モジュール台座に設けられた電極をさらに備え、
前記電極は、前記加熱素子に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の霧化モジュール。
【請求項5】
前記霧化モジュール上蓋は、霧化モジュール上部継ぎ目と、霧化モジュール導液孔と、を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の霧化モジュール。
【請求項6】
前記霧化コア導液素子は、前記気液交換部品と接触する部位が、前記気液交換部品の端部によって圧縮される、
ことを特徴とする請求項1に記載の霧化モジュール。
【請求項7】
前記独立霧化コアホルダーは、シリカゲルまたはプラスチック製である、
ことを特徴とする請求項2に記載の霧化モジュール。
【請求項8】
前記独立霧化コアホルダーは、霧化コア導液素子装着溝、電極コネクタ孔および吸気制御部材を備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の霧化モジュール。
【請求項9】
前記電極の両端は、中空構造である、
ことを特徴とする請求項4に記載の霧化モジュール。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の霧化モジュールを備えることを特徴とするエアロゾルボンベ。
【請求項11】
前記エアロゾルボンベは、エアロゾルボンベハウジングと、エアロゾルボンベハウジングに設けられた貯液部品と、貯液部品を軸方向に貫通するエアロゾル通路と、貯液部品の底部開口を封止する貯液部品封止材と、を備える、
ことを特徴とする請求項10に記載のエアロゾルボンベ。
【請求項12】
少なくとも一つの前記気液交換部品毛細孔は、前記貯液部品と前記霧化コア導液素子を連通する、
ことを特徴とする請求項11に記載のエアロゾルボンベ。
【請求項13】
前記霧化モジュール上蓋は、霧化モジュール上部継ぎ目を含み、前記貯液部品は、前記霧化モジュール上部継ぎ目と連通するエアロゾル通路を有する、
ことを特徴とする請求項11に記載のエアロゾルボンベ。
【請求項14】
請求項1~9のいずれか1項に記載の霧化モジュールを備えることを特徴とするエアロゾル放散装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧化モジュール、この霧化モジュールを用いたエアロゾルボンベ(Aerosol bomb)及びエアロゾル放散装置(Aerosol dispersing device)に関し、特に、電子タバコおよび薬液の霧化などの応用分野に用いられる霧化モジュール、この霧化モジュールを用いたエアロゾルボンベ及びエアロゾル放散装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気加熱によって液体を霧化または気化させる技術は、電子タバコなどの分野で広く用いられている。電子エアロゾル放散装置においてよく使用される技術は、液体に連通される霧化コアを加熱して、霧化コア上の液体を霧化させる技術である。電子エアロゾル放散装置は、複数の部品を組み立てたものであり、モジュール設計が乏しいため組み立ての過程において多くの人手を使うことが多く、生産効率が低く、製品品質のばらつきが大きい。
【発明の概要】
【0003】
従来技術における問題を解決するために、本発明は、霧化モジュールを提供し、前記霧化モジュールは、霧化モジュール上蓋と、霧化モジュール台座と、霧化モジュール台座と霧化モジュール上蓋との間に介装される霧化コアと、霧化モジュール上蓋と前記霧化コアとの間に介装される少なくとも一つの気液交換部品と、を備え、前記霧化コアは、加熱素子と、霧化コア導液素子とを有し、前記気液交換部品は、前記気液交換部品を軸方向に貫通する気液交換部品毛細孔と、前記気液交換部品毛細孔の両端に位置する毛細孔端部開口とを有し、前記気液交換部品毛細孔は、前記霧化コア導液素子に連通する毛細孔端部開口が前記霧化コア導液素子によって閉塞され、外気が前記気液交換部品毛細孔に直接入り込まないように構成されている。
【0004】
さらに、前記霧化モジュールは、前記霧化モジュール台座に設けられた独立霧化コアホルダーをさらに備え、前記霧化コアは、前記独立霧化コアホルダーに設けられている。
【0005】
さらに、前記霧化モジュール上蓋と前記霧化モジュール台座とは、係接される。
【0006】
さらに、前記霧化モジュールは、前記霧化モジュール台座に設けられた電極をさらに備え、前記電極は、前記加熱素子に接続される。
【0007】
さらに、前記霧化モジュール上蓋は、霧化モジュール上部継ぎ目と、霧化モジュール導液孔と、を有する。
【0008】
さらに、前記霧化コア導液素子は、前記気液交換部品と接触する部位が、前記気液交換部品の端部によって圧縮される。
【0009】
さらに、前記独立霧化コアホルダーは、シリカゲルまたはプラスチック製である。
【0010】
さらに、前記独立霧化コアホルダーは、霧化コア導液素子装着溝、電極コネクタ孔および吸気制御部材を備える。
【0011】
さらに、前記電極の両端は、中空構造である。
【0012】
本発明は、本発明に係る霧化モジュールを備えるエアロゾルボンベをさらに提供する。
【0013】
さらに、前記エアロゾルボンベは、エアロゾルボンベハウジングと、エアロゾルボンベハウジングに設けられた貯液部品と、貯液部品を軸方向に貫通するエアロゾル通路と、貯液部品の底部開口を封止する貯液部品封止材と、を備える。
【0014】
さらに、少なくとも一つの前記気液交換部品毛細孔は、前記貯液部品と前記霧化コア導液素子を連通する。
【0015】
さらに、前記貯液部品は、前記霧化モジュール上部継ぎ目と連通するエアロゾル通路を有する。
【0016】
本発明は、本発明に係る霧化モジュールを備えるエアロゾル放散装置をさらに提供する。
【0017】
本発明の霧化モジュールは、構造が精巧であり、自動化組立に適している。霧化モジュールは、サイズが小さく、空間の小さなエアロゾルボンベ及びエアロゾル放散装置での使用に適している。霧化モジュールを用いたエアロゾルボンベ及びエアロゾル放散装置は、電子タバコの液体の霧化、薬液の霧化など、様々な液体の霧化または気化に適している。本発明の霧化モジュールを備えたエアロゾルボンベ及びエアロゾル放散装置は、装置の構造が簡単で、コストが低く、自動化組み立てが容易で、かつ、漏れ防止性に優れ、液体の放散を効果的に制御し、製品性能の整合性を高めることができる。本発明の上記内容をより明確に分かり易くするために、以下に好適な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
一つ又は複数の実施例は、対応する添付図面におけるグラフで例示的に説明したものであり、これらの例示的な説明は実施例を限定するものではなく、添付図面において同一の符号を付した部品は、類似する部品を示している。特に断らない限り、添付図面におけるグラフは縮尺の制限を構成するものではない。
図1図1は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールの縦断面図である。
図2a図2aは、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールの分解図である。
図2b図2bは、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールにおける霧化モジュール台座、独立霧化コアホルダー及び霧化コアの相対位置を示す斜視図である。
図3図3は、本発明の第1実施例に係る第1気液交換部品の断面図である。
図4図4は、本発明の第1実施例に係る第2気液交換部品の断面図である。
図5図5は、本発明の第1実施例に係る第2気液交換部品の縦断面図である。
図6図6は、本発明の第1実施例に係る第3気液交換部品の断面図である。
図7図7は、本発明の第1実施例に係る第3気液交換部品の縦断面図である。
図8図8は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールにおける、霧化モジュール上蓋と霧化モジュール台座との係接を示す模式図である。
図9図9は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールにおける、霧化モジュール上蓋と霧化モジュール台座との係接を示す別の模式図である。
図10図10は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールの第1電極と霧化コアの接続を示す図である。
図11図11は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールの第2電極と霧化コアの接続を示す図である。
図12図12は、図11の霧化コアを示す図である。
図13図13は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールの第3電極と霧化コアの接続を示す図である。
図14図14は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールの第4電極と霧化コアの接続を示す図である。
図15図15は、本発明の第2実施例に係る霧化モジュールの縦断面図である。
図16図16は、本発明の第2実施例に係る霧化モジュールにおける、霧化モジュール台座と霧化コアの相対位置を示す図である。
図17図17は、本発明の第2実施例に係る気液交換部品の断面図である。
図18図18は、本発明の第3実施例に係る霧化モジュールの縦断面図である。
図19図19は、本発明の第4実施例に係る霧化モジュールを備えるエアゾールボンベの縦断面図である。
図20図20は、本発明の第5実施例に係る霧化モジュールを備えるエアゾールボンベの縦断面図である。
図21図21は、本発明の第6実施例に係る霧化モジュールを備える第1エアロゾル放散装置の縦断面図である。
図22図22は、本発明の第6実施例に係る霧化モジュールを備える第2エアロゾル放散装置の縦断面図である。
図23図23は、本発明の第6実施例に係る霧化モジュールを備える第3エアロゾル放散装置の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、特定の具体的な実施例によって本発明の実施形態を説明するが、当業者は、本明細書に開示される内容から、本発明のその他の利点および効果を容易に理解することができる。
【0020】
以下、図面を参照して本発明の例示的な実施形態を紹介するが、本発明は、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、ここで説明される実施例に限定されるものではなく、本発明を網羅的かつ完全に開示し、本発明の範囲を当業者に十分に伝達するために提供されるものである。添付図面に示される例示的な実施形態における用語は、本発明を限定するものではない。添付図面において、同一のユニット/部品には同一の符号を付す。
【0021】
特に説明がない限り、科学的および技術的用語を含むここで使用される用語は、当業者によって一般的に理解されるような意味を有する。また、一般的に使用される辞書で限定された用語は、その関連分野の文脈と一致する意味を持っていると解釈されるべきであり、理想的または正式以上の意味として解釈されるべきではない。
【0022】
<第1実施例>
図1は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールの縦断面図であり、図2aは、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールの分解図であり、図2bは、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールにおける霧化モジュール台座、独立霧化コアホルダー及び霧化コアの相対位置を示す斜視図である。
【0023】
図1図2a及び図2bに示すように、本実施例に係る霧化モジュール700は、霧化モジュール上蓋710と、霧化モジュール台座720と、霧化モジュール台座720と霧化モジュール上蓋710との間に介装される霧化コア930と、霧化モジュール上蓋710と霧化コア930との間に介装される少なくとも一つの気液交換部品290とを備え、霧化コア930は、加熱素子931と霧化コア導液素子932とを有し、気液交換部品290は、気液交換部品290を軸方向に貫通する気液交換部品毛細孔2904と、気液交換部品毛細孔2904の両端に位置する毛細孔端部開口2906とを有し、気液交換部品毛細孔2904は、霧化コア導液素子932に連通する毛細孔端部開口2906が霧化コア導液素子932によって閉塞され、外気が気液交換部品毛細孔2904に直接入り込まないように構成されている。
【0024】
本発明において、気液交換部品290は、霧化コア導液素子932の左右両辺の端部寄りの部分にそれぞれ当接するように2つ設けられることが好ましく、これにより、霧化コア導液素子932は、気液交換部品毛細孔2904の霧化コア導液素子932に連通する毛細孔端部開口2906を塞ぐ。
【0025】
図1図2a及び図2bに示すように、霧化モジュール700は、霧化モジュール台座720に設けられた独立霧化コアホルダー721をさらに備え、かつ、霧化コア930は、独立霧化コアホルダー721に設けられてもよい。独立霧化コアホルダー721は、シリカゲルまたはプラスチック製であってもよく、好ましくはシリカゲル製であり、シリカゲルは耐熱性がよく、霧化モジュール700に用いるのに適している。
【0026】
独立霧化コアホルダー721は、霧化コア導液素子装着溝7214と、電極コネクタ孔7212と、吸気制御部材7216とを含んでもよい。霧化コア導液素子装着溝7214は、霧化コア930を位置規制および固定するための対向配置された2つの霧化コア導液素子装着溝7214を有する。2つの霧化コア導液素子装着溝7214の間には、独立霧化コアホルダー721を軸方向に貫通する2つの電極コネクタ孔7212が設けられており、電極936は、霧化モジュール台座720及び電極コネクタ孔7212を通過してリード線933に電気的に接続されている。2つの霧化コア導液素子装着溝7214の間の中間部には、吸気制御部材7216が設けられ、吸気制御部材7216は、好ましくはボス構造が設けられ、ボス表面には霧化コア930へ流れる吸気量を調節する吸気孔7217が複数設けられ、吸気量は、吸気孔7217の数と孔径を調節することにより調節可能である。吸気制御部材7216はボス構造とされ、霧化コア930上で漏れた液体が吸気孔7217を通じて漏れることを防止することができる。
【0027】
図3は、本発明の第1実施例に係る第1気液交換部品の断面図である。本発明では、図3に示したような気液交換部品290を用いることができ、気液交換部品290は、気液交換部品本体2900と、気液交換部品本体2900を軸方向に貫通する気液交換部品毛細孔2904と、を備える。
【0028】
図4は、本発明の第1実施例に係る第2気液交換部品の断面図であり、図5は、本発明の第1実施例に係る第2気液交換部品の縦断面図である。図4および図5に示すように、本発明の気液交換部品290は、気液交換部品本体2900と、気液交換部品本体2900を少なくとも部分的に被覆する気液交換部品スリーブ2905と、気液交換部品本体2900の外周壁と気液交換部品スリーブ2905の内周壁との間に配置され、気液交換部品本体2900を軸方向に貫通する気液交換部品毛細孔2904と、を備えることができる。すなわち、気液交換部品毛細孔2904は、気液交換部品本体2900の外周部に設けられた凹溝と気液交換部品スリーブ2905の内周壁とによって規定された毛細孔である。
【0029】
図6は、本発明の第1実施例に係る第3気液交換部品の断面図であり、図7は、本発明の第1実施例に係る第3気液交換部品の縦断面図である。図6及び図7に示すように、気液交換部品290は、気液交換部品本体2900と、気液交換部品本体2900を少なくとも部分的に被覆する気液交換部品スリーブ2905と、気液交換部品本体2900の外周壁と気液交換部品スリーブ2905の内周壁との間に配置され、気液交換部品スリーブ2905を軸方向に貫通する気液交換部品毛細孔2904と、を備えることができる。すなわち、気液交換部品毛細孔2904は、気液交換部品スリーブ2905の内周壁に設けられた凹溝と気液交換部品本体2900の外周壁とによって規定された毛細孔である。
【0030】
本発明に係る霧化モジュール700は、霧化モジュール上蓋710と、霧化モジュール台座720とを備え、霧化モジュール上蓋710と霧化モジュール台座720とは、係接されている。
【0031】
図8は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールにおける、霧化モジュール上蓋と霧化モジュール台座との係接を示す模式図である。図8に示すように、霧化モジュール上蓋710の下端の内周壁には第1係接部材713が設けられ、霧化モジュール台座720は、第1係接部材713に対応する外周壁に第2係接部材723が設けられ、第1係接部材713と第2係接部材723との間の係接によって、霧化モジュール上蓋710と霧化モジュール台座720とが組み立てられる。図8に示すように、第1係接部材713が係接凹溝として設けられ、第2係接部材723が係接突起として設けられている。同様に、第1係接部材713を係接突起として、第2係接部材723を係接凹溝として設けてもよい。
【0032】
図9は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールにおける、霧化モジュール上蓋と霧化モジュール台座との係接を示す別の模式図である。図9に示すように、霧化モジュール上蓋710の下端部には第1係接部材713が設けられ、霧化モジュール台座720は、第1係接部材713に対応する上部に第2係接部材723が設けられている。図9に示すように、第1係接部材713の左右両端には係接突起が設けられ、第2係接部材723の左右両端には係接凹溝が設けられ、第1係接部材713の左右両端における係接突起が第2係接部材723の左右両端における係接凹溝にそれぞれ係接されて、霧化モジュール上蓋710と霧化モジュール台座720とが組み立てられる。同様に、第1係接部材713の左右両端に係接凹溝が設けられ、第2係接部材723の左右両端に係接突起が設けられていてもよい。
【0033】
霧化モジュール上蓋710と霧化モジュール台座720は、係接方式を採用した場合、組み立てが容易であり、構造が強固であり、霧化モジュール700の後続輸送および取り付けに適している。
【0034】
図10は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールの第1電極と霧化コアの接続を示す図である。図10に示すように、霧化モジュール700は、霧化モジュール台座720に設けられる電極936をさらに備え、電極936と霧化コア930とは、様々な方法で接続できる。
【0035】
例えば、図10に示すように、電極936の一端は中空構造とされ、電極936の中空端は、霧化モジュール台座720及び独立霧化コアホルダー721を通過し、霧化コア930は、加熱素子931の抵抗線を延長してリード線933とし、リード線933は電極936の中空構造に挿入される。そして、電極936の中空構造により、中空構造の壁部がリード線933に圧接され、電極936の他端が外部電源910に接続される。
【0036】
図11は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールのと霧化コアの接続を示す図であり、図12は、図11における霧化コアを示す図である。図11に示すように、霧化コア930の加熱素子931をリード線933の一端に溶接し、リード線933の他端を電極936の中空構造に挿入し、リード線933と電極936の中空構造を圧接してもよい。
【0037】
図11および図12に示すように、霧化モジュール台座720の頂部には、電極936が外部電源910に接続されたときの安定性を高めるための台座マグネット1124が設けられてもよい。
【0038】
図13は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールの第3電極と霧化コアの接続を示す図である。図13に示すように、独立霧化コアホルダー721は、独立霧化コアホルダー721の底部に設けられた電極コネクタ孔7212と、独立霧化コアホルダー721の頂部から独立霧化コアホルダー721の底部に向けて延び、電極コネクタ孔7212を側方に連通するリード線連通孔7211と、を備える。霧化コア930の加熱素子931は、リード線933の一端に溶接されており、リード線933の他端は、リード線連通孔7211を通過して電極コネクタ孔7212に導かれ、電極936の一端は、電極コネクタ孔7212に挿入されて電極コネクタ孔7212に入り込んだリード線933に接触接続される。
【0039】
図14は、本発明の第1実施例に係る霧化モジュールの第4電極と霧化コアの接続を示す図である。図14に示すように、独立霧化コアホルダー721は、独立霧化コアホルダー721の底部に設けられた電極コネクタ孔7212と、独立霧化コアホルダー721を軸方向に貫通する中継コネクタ孔7213と、を備える。霧化モジュール700は、第1電極9361と第2電極9362とを備え、第2電極9362は、一端が中空構造であり、中空となる一端が霧化モジュール台座720及び独立霧化コアホルダー721の中継コネクタ孔7213を貫通しており、霧化コア930の加熱素子931は、リード線933の一端に溶接されており、リード線933の他端は、第2電極9362における中空構造に挿入されて第2電極9362に圧接される。第1電極9361は、霧化モジュール台座720を通過して電極コネクタ孔7212に挿入された後、第2電極9362に接触接続される。好ましくは、第1電極9361は、逆T型に接触しており、第1電極9361は、第2電極9362の底部に当接している。
【0040】
図1及び図2aに示すように、霧化モジュール上蓋710は、エアロゾルボンベ800又はエアロゾル放散装置1におけるエアロゾル通路1303に連通するための霧化モジュール上部継ぎ目711と、エアロゾルボンベ800又はエアロゾル放散装置1における貯液部品100に連通する霧化モジュール導液孔712と、を備える。
【0041】
本実施例において、霧化モジュール上部継ぎ目711に邪魔板714を設け、霧化コア930によって霧化されたエアロゾルは、邪魔板714をバイパスして霧化モジュール上部継ぎ目711から逸れてエアロゾル通路1303に進入することもでき、これにより、エアロゾル通路1303に進入したエアロゾル中の凝縮液を減少させることができる。
【0042】
本発明における霧化コア導液素子932としては、綿繊維束、ガラス繊維束、炭素繊維束などの繊維束を用いてもよいし、バインダー繊維マンドレル等のマンドレルを用いてもよい。
【0043】
<第2実施例>
図15は、本発明の第2実施例に係る霧化モジュールの縦断面図であり、図16は、本発明の第2実施例に係る霧化モジュールにおける、霧化モジュール台座と霧化コアの相対位置を示す図である。本実施例は、第1実施例と類似する構成であり、第1実施例と同じ部分については、本実施例の説明において説明を省略する。
【0044】
図15及び図16に示すように、本実施例に係る霧化モジュール700は、霧化モジュール上蓋710と、霧化モジュール台座720と、霧化モジュール台座720と霧化モジュール上蓋710との間に介装される霧化コア930と、霧化モジュール上蓋710と霧化コア930との間に介装される少なくとも一つの気液交換部品290と、を備え、霧化コア930は、加熱素子931と霧化コア導液素子932とを有し、気液交換部品290は、気液交換部品290を軸方向に貫通する気液交換部品毛細孔2904と、気液交換部品毛細孔2904の両端に位置する毛細孔端部開口2906とを有し、気液交換部品毛細孔2904は、霧化コア導液素子932に連通する毛細孔端部開口2906が霧化コア導液素子932によって閉塞され、外気が気液交換部品毛細孔2904に直接入り込まないように構成されている。
【0045】
本実施例において、霧化モジュール700は、独立霧化コアホルダー721を設けず、霧化コア930が霧化モジュール台座720に直接設けられてもよい。霧化モジュール台座720を製造する際には、独立霧化コアホルダー721の構成を霧化モジュール台座720に一体成形してもよい。
【0046】
本実施例に係る霧化モジュール700は、霧化モジュール台座720に設けられた電極936をさらに備え、電極936の一端は中空であり、電極936の中空端は、霧化モジュール台座720を通過してリード線933に直接接続される。霧化コア930は、加熱素子931の両端にそれぞれリード933の一端が溶接され、各リード933の他端が電極936における中空構造に挿入され、圧接されている。
【0047】
図17は、本発明の第2実施例に係る気液交換部品の断面図である。本実施例では、気液交換部品290における気液交換部品毛細孔2904を断面の中央位置に設ける必要がないので、製造難しさ及び製造コストを低減することができる。しかも、気液交換部品毛細孔2904のオフセット量を調節することにより、霧化コア930に供給する液体の給液量を調節することができる。
【0048】
本実施例では、霧化モジュール上部継ぎ目711に邪魔板714を設けず、霧化コア930によって霧化されたエアロゾルがそのまま霧化モジュール上部継ぎ目711を通ってエアロゾル通路1303に進入することができ、邪魔板714による遮断がなく、幾つかのエアロゾル放散装置がエアロゾルを速やかに逃がすというニーズに応えることができる。
【0049】
<第3実施例>
図18は、本発明の第3実施例に係る霧化モジュールの縦断面図である。本実施例は、第1実施例と類似する構成であり、第1実施例と同じ部分については、本実施例の説明において説明を省略する。
【0050】
図18に示すように、本実施例に係る霧化モジュール700は、霧化モジュール上蓋710と、霧化モジュール台座720と、霧化モジュール台座720と霧化モジュール上蓋710との間に介装される霧化コア930と、霧化モジュール上蓋710と霧化コア930との間に介装される少なくとも一つの気液交換部品290と、を備え、霧化コア930は、加熱素子931と霧化コア導液素子932とを有し、気液交換部品290は、気液交換部品290を軸方向に貫通する気液交換部品毛細孔2904と、気液交換部品毛細孔2904の両端に位置する毛細孔端部開口2906とを有し、気液交換部品毛細孔2904は、霧化コア導液素子932に連通する毛細孔端部開口2906が霧化コア導液素子932によって閉塞され、外気が気液交換部品毛細孔2904に直接入り込まないように構成されている。
【0051】
本実施例において、霧化モジュール700は、霧化モジュール700の霧化モジュール台座720上に設けられたシリカゲル製の独立霧化コアホルダー721をさらに備え、霧化コア930が独立霧化コアホルダー721に設けられる。気液交換部品290は、気液交換部品本体2900と、気液交換部品本体2900を軸方向に貫通する気液交換部品毛細孔2904と、を備える。霧化モジュール700は、霧化モジュール上蓋710と、霧化モジュール台座720と、を備え、霧化モジュール上蓋710と霧化モジュール台座720とは、係接される。霧化モジュール上蓋710は、エアロゾルボンベ800又はエアロゾル放散装置1におけるエアロゾル通路1303に連通するための霧化モジュール上部継ぎ目711を備える。
【0052】
本実施例に係る霧化モジュール700は、霧化モジュール台座720に設けられた電極936をさらに備え、電極936は、両端が中空構造であり、そのうちの一端が霧化モジュール台座720を通過してリード線933に直接接続されている。霧化コア930は、加熱素子931の両端にそれぞれリード線933の一端が溶接され、各リード線933の他端が電極936における中空構造に挿入され、圧接されている。電極936の中空となる他端は、外部電源910のリード線に圧接されている。これにより、霧化モジュール台座720の底部に台座マグネット1124を設けなくても、電極936と外部電源910との確実な接続を確保することができる。
【0053】
電極936の両端の中空構造同士は連通していないことが好ましく、これにより、中空構造からの液体の漏れを回避できる。
【0054】
<第4実施例>
図19は、本発明の第4実施例に係る霧化モジュールを備えるエアロゾルボンベの縦断面図である。
【0055】
図19に示すように、本発明の第4実施例に係るエアロゾルボンベ800は、霧化モジュール700を備えており、霧化モジュール700は、霧化モジュール上蓋710と、霧化モジュール台座720と、霧化モジュール台座720と霧化モジュール上蓋710との間に介装される霧化コア930と、霧化モジュール上蓋710と霧化コア930との間に介装される少なくとも一つの気液交換部品290と、を備え、霧化コア930は、加熱素子931と霧化コア導液素子932とを有し、気液交換部品290は、気液交換部品290を軸方向に貫通する気液交換部品毛細孔2904と、気液交換部品毛細孔2904の両端に位置する毛細孔端部開口2906とを有し、気液交換部品毛細孔2904は、霧化コア導液素子932に連通する毛細孔端部開口2906が霧化コア導液素子932によって閉塞され、外気が気液交換部品毛細孔2904に直接入り込まないように構成されている。
【0056】
エアロゾルボンベ800は、さらに、エアロゾルボンベハウジング810と、エアロゾルボンベハウジング810に設けられた貯液部品100と、貯液部品100を軸方向に貫通するエアロゾル通路1303と、貯液部品100の底部開口を封止する貯液部品封止材823と、を備える。
【0057】
エアロゾルボンベ800は、エアロゾルボンベハウジング810と霧化モジュール台座720との間の隙間を封止する台座封止材824をさらに備える。
【0058】
貯液部品封止材823には液体供給口825が設けられ、液体供給口825は、霧化モジュール導液孔712に対応して設けられ、気液交換部品290は、霧化モジュール導液孔712と霧化コア導液素子932とを連通する。貯液部品100には、霧化待ち液体が注入され、貯液部品100内の液体は、液体供給口825から流出した後、霧化モジュール上蓋710に設けられた霧化モジュール導液孔712を介して気液交換部品290に接触する。貯液部品封止材823は、貯液部品100と霧化モジュール700との間に配置される。貯液部品封止材823は、霧化モジュール上蓋710に、貯液部品封止材823としてシリコンシールリングまたはシールキャップを設けてもよい。台座封止材824は、霧化モジュール台座720に設けられるシールリングであってもよい。
【0059】
エアロゾルボンベ800において、少なくとも一つの気液交換部品毛細孔2904は、貯液部品100と霧化コア導液素子932とを連通する。貯液部品100中の液体が消費されると、霧化コア導液素子932および気液交換部品毛細孔2904を通して貯液部品100に外気を補充することができる。
【0060】
本実施例では、2つの気液交換部品290を設けてもよいし、1つの気液交換部品290と、気液交換部品毛細孔2904を有しない1つの通常の導液素子を設けてもよい。
【0061】
エアロゾルボンベ800の装着が完了すると、気液交換部品290および霧化コア導液素子932の毛管作用によって、貯液部品100中の液体が気液交換部品290を介して霧化コア導液素子932に伝達し、貯液部品100中の液体の導出に伴い、貯液部品100内と外界との間に負圧差が形成される。貯液部品100内と外界との負圧差が十分に高い場合には、外気が気液交換部品290の気液交換部品毛細孔2904を通して貯液部品100に入ることができるが、それに連通する気液交換部品290の気液交換部品毛細孔2904の毛細孔端部開口2906が霧化コア導液素子932によって閉塞されているため、外気は、霧化コア導液素子932を通過して気液交換部品290の気液交換部品毛細孔2904に入り、最終的に貯液部品100に入る必要がある。霧化コア導液素子932の毛管力は、貯液部品100と外界との負圧差が平衡状態となるまで、その中の液体含有量が増えるにつれて小さくなる。平衡状態のとき霧化コア導液素子932は不飽和状態にあるため、液体をより一層吸収する能力を有するとともに、霧化時に霧化コア導液素子932における液体含有量が高くなり過ぎることによって生じる油爆発のリスクも低減される。
【0062】
霧化コア導液素子932内の液体が霧化によって消費されると、霧化コア導液素子932の毛管力が上昇し、霧化コア導液素子932は、再び平衡状態になるまで、気液交換部品290を介して貯液部品100と気液交換を行う。
【0063】
環境温度が上昇または外気圧力が低下すると、貯液部品100中の空気が膨張して、貯液部品100中の液体が外へ導出され、不飽和状態の霧化コア導液素子932が気液交換部品290を通じて貯液部品100から液体を吸収することができ、エアロゾルボンベ800が環境温度の上昇または外気圧力の低下によって液漏れするリスクが低減される。環境温度または外気圧力が元の状態に戻ると、それに連通する気液交換部品290の気液交換部品毛細孔2904の毛細孔端部開口2906が霧化コア導液素子932によって閉塞されているため、霧化コア導液素子932内の一部の液体は、外気よりも優先的に気液交換部品290を通って貯液部品100に入る。これは、環境温度や圧力が変化した時に液体が貯液部品100と霧化コア導液素子932との間を行き来するのに有利であり、エアロゾルボンベ800の日常使用過程における液漏れのリスクを低減する。
【0064】
エアロゾル通路1303の頂部出口は、エアロゾル出口1301であり、エアロゾル通路1303の底部開口は、霧化モジュール上部継ぎ目711と連通するための霧化モジュール接続口1302である。霧化モジュール700で霧化されたエアロゾルは、霧化モジュール上部継ぎ目711、霧化モジュール接続口1302、エアロゾル通路1303、及びエアロゾル出口1301を通過して逃げる。霧化モジュール台座720には、外気が霧化モジュール700に入る通路として、霧化モジュール台座720を軸方向に貫通する吸気口1121が設けられる。
【0065】
エアロゾル出口1301には、エアロゾル出口1301を閉塞するエアロゾル出口シールプラグ1306が設けられてもよく、霧化モジュール台座720の吸気口1121には、吸気口1121を閉塞する吸気口シールプラグ1127が設けられてもよい。エアロゾル出口シールプラグ1306と吸気口シールプラグ1127は、それぞれシリコーンシールプラグを設けることができる。エアロゾル出口シールプラグ1306と吸気口シールプラグ1127の設置により、エアロゾルボンベ800の保管及び輸送過程における漏れ防止能力をさらに高めることができる。
【0066】
<第5実施例>
図20は、本発明の第5実施例に係る霧化モジュールを備えるエアロゾルボンベの縦断面図である。本実施例は、第4実施例と構成が類似しており、第4実施例と同じ部分については、本実施形態の説明において説明を省略する。
【0067】
図20に示すように、本発明の第5実施例に係るエアロゾルボンベ800は、霧化モジュール700を備えており、霧化モジュール700は、霧化モジュール上蓋710と、霧化モジュール台座720と、霧化モジュール台座720と霧化モジュール上蓋710との間に介装される霧化コア930と、霧化モジュール上蓋710と霧化コア930との間に介装される少なくとも一つの気液交換部品290と、を備え、霧化コア930は、加熱素子931と霧化コア導液素子932とを有し、気液交換部品290は、気液交換部品290を軸方向に貫通する気液交換部品毛細孔2904と、気液交換部品毛細孔2904の両端に位置する毛細孔端部開口2906とを有し、気液交換部品毛細孔2904は、霧化コア導液素子932に連通する毛細孔端部開口2906が霧化コア導液素子932によって閉塞され、外気が気液交換部品毛細孔2904に直接入り込まないように構成されている。
【0068】
本実施例において、霧化モジュール700は、霧化モジュール台座720に設けられた電極936をさらに備え、電極936は、両端が中空構造であり、そのうちの一端が霧化モジュール台座720を通過してリード線933に直接接続されている。霧化コア930は、加熱素子931の両端にそれぞれリード線933の一端が溶接され、各リード線933の他端が電極936における中空構造に挿入され、圧接されている。電極936の中空となる他端は、外部電源910のリード線に圧接されている。これにより、霧化モジュール台座720の底部に台座マグネット1124を設けなくても、電極936と外部電源910との確実な接続を確保することができる。
【0069】
<第6実施例>
図21は、本発明の第6実施例に係る霧化モジュールを備える第1エアロゾル放散装置の縦断面図であり、図22は、本発明の第6実施例に係る霧化モジュールを備える第2エアロゾル放散装置の縦断面図であり、図23は、本発明の第6実施例に係る霧化モジュールを備える第3エアロゾル放散装置の縦断面図である。
【0070】
本実施例のエアロゾル放散装置1は、上述した霧化モジュール700を備えている。エアロゾル放散装置1は、霧化モジュール700に接続された貯液部品100と、霧化モジュール700に電気的に接続された電源910と、気流センサ940と、制御回路920とを備えている。
【0071】
具体的には、電源910は、霧化モジュール700の霧化コア930に接続されており、エアロゾル放散装置1は、気流センサ940と制御回路920の信号によって動作する。
【0072】
図21に示すように、霧化モジュール700の霧化モジュール台座720には電極936が設けられており、電極936の一端は、中空構造であり、電極936の他端は、霧化モジュール台座720の底部から突出している。エアロゾル放散装置1は、電源リード線911と電源コネクタ912を備え、電源910は、電源リード線911を介して電源コネクタ912に接続されており、電源コネクタ912は、霧化モジュール700の電極936に接続されている。
【0073】
本実施例では、電源コネクタ912は、凹溝を有するインタフェースであってもよく、電極936の突出部分は、電源コネクタ912の凹溝に挿入され、電気的に接続されている。
【0074】
本実施例では、図22に示すように、電極936は、両端が中空を有する構造であってもよく、電源コネクタ912は、電源リード線911の接続端であり、電源コネクタ912は、電極936の中空構造に挿入された後、圧接される。
【0075】
本実施例では、図23に示すように、電源コネクタ912を電源リード線911の接続端とし、電極936を1本のリード線としてもよい。リード線の一端は、霧化コア930の加熱素子931に溶接され、リード線の他端は、霧化モジュール台座720を通過して電源コネクタ912に直接接続される。あるいは、加熱素子931に接続されたリード線は、電源910まで直接延びて電源910に直接電気的に接続されている。
【0076】
以上のように、本発明に係る霧化モジュール700は、構成が精巧であり、体積の小さいエアロゾルボンベ800又はエアロゾル放散装置1での使用に適している。霧化モジュール700を用いたエアロゾルボンベ800又はエアロゾル放散装置1は、電子タバコなどの応用に適用され、コンシューマ製品または医療分野において吸入型薬液の定量的霧化に用いられてもよい。本発明の霧化モジュール700を用いたエアロゾルボンベ800及びエアロゾル放散装置1は、コンパクトで漏れ防止性に優れ、液体の放散を均一に制御することができる。
【0077】
なお、本発明の上記実施例は、本発明の原理及びその効果を例示的に説明したものであり、本発明を制限することを意図するものではない。当業者であれば、本発明の精神及び範疇に反することなく、上記実施例に対して修飾または変更を加えることができる。従って、本発明に開示された精神及び技術思想から逸脱することなく当業者によって行われたすべての等価的な修飾または変更は、依然として本発明の特許請求の範囲によってカバーされるべきである。
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23