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特許7394234エアロゾル生成物品の挿入有無を感知するエアロゾル生成装置及びその動作方法
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  • 特許-エアロゾル生成物品の挿入有無を感知するエアロゾル生成装置及びその動作方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-29
(45)【発行日】2023-12-07
(54)【発明の名称】エアロゾル生成物品の挿入有無を感知するエアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/50 20200101AFI20231130BHJP
   A24F 40/51 20200101ALI20231130BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20231130BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20231130BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/51
A24F40/53
A24F40/465
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022551346
(86)(22)【出願日】2021-06-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-21
(86)【国際出願番号】 KR2021008148
(87)【国際公開番号】W WO2022039378
(87)【国際公開日】2022-02-24
【審査請求日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】10-2020-0104104
(32)【優先日】2020-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンファン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,スンウク
(72)【発明者】
【氏名】イ,スンウォン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ソクス
(72)【発明者】
【氏名】ハン,デナム
【審査官】芝井 隆
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-516014(JP,A)
【文献】特表2020-512662(JP,A)
【文献】特表2016-525341(JP,A)
【文献】国際公開第2020/105896(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/50
A24F 40/51
A24F 40/53
A24F 40/465
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
インダクタンス変化を感知するインダクティブセンサと、
電流による時間-可変性磁場を生成するための誘導コイルと、
前記時間-可変性磁場によって前記エアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたエアロゾル生成物品を加熱するためのサセプタと、
前記インダクティブセンサによって感知されたインダクタンス変化に基づいて前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されたか否かを判断し、前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されたという判断に基づき、前記誘導コイルに前記電流を印加して前記サセプタに対する加熱を開始し、前記誘導コイルに前記電流が印加されることで形成される結合回路の周波数応答を測定し、前記測定された周波数応答に基づいて前記サセプタに対する加熱を続けるか否かを決定する制御部と、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記インダクティブセンサによって感知されたインダクタンス変化がしきい値を超過することに基づき、前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されたと判断する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記しきい値は、前記エアロゾル生成物品の種類に基づいて予め設定される、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記誘導コイルに電力を供給するバッテリをさらに含み、
前記制御部は、
前記バッテリの駆動周波数を既設定の周波数スキャン範囲内で変更しつつ、前記電流の変化を測定し、前記電流の変化に基づいて前記サセプタに対する加熱を続けるか否かを決定する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記電流の変化に対応する第1周波数応答と、前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されていない状態で測定された周波数応答に対応する第2周波数応答との差が誤差範囲以内であることに基づき、前記サセプタに対する加熱を中断し、
前記差が前記誤差範囲を超過することに基づき、前記サセプタに対する加熱を続ける、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記第2周波数応答は、前記エアロゾル生成装置に予め保存されている、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記電流の変化に基づいて前記結合回路の共振周波数を決定し、前記決定された共振周波数に基づいて前記エアロゾル生成物品の種類を識別する、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記エアロゾル生成物品の前記識別された種類が前記エアロゾル生成装置に保存された種類と異なることに基づき、前記サセプタに対する加熱を中断する、請求項7に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記エアロゾル生成物品の前記識別された種類が前記エアロゾル生成装置に保存された種類と異なることに基づいて、専用エアロゾル生成物品が挿入されなければならないというお知らせを出力するユーザインターフェースをさらに含む、請求項7に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記インダクティブセンサによって感知された前記インダクタンス変化がしきい値を超過しないことに基づいて、専用エアロゾル生成物品が挿入されなければならないというお知らせを出力するユーザインターフェースをさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
エアロゾル生成装置の動作方法において、
インダクティブセンサによって感知されたインダクタンス変化に基づいて、エアロゾル生成物品が前記エアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたか否かを判断する段階と、
前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されたという判断に基づいて、誘導コイルに電流を印加してサセプタに対する加熱を開始する段階と、
前記誘導コイルに前記電流が印加されることで形成される結合回路の周波数応答を測定する段階と、
前記測定された周波数応答に基づいて前記サセプタに対する加熱を続けるか否かを決定する段階と、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成物品の挿入有無を感知するエアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方法ではない、エアロゾル生成装置を用いてシガレットまたはエアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成するシステムに関する需要が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
エアロゾル生成装置を使用していない場合、エアロゾル生成装置の意図しない加熱動作が防止される必要がある。例えば、エアロゾル生成装置の収容空間にエアロゾル生成物品が挿入されていない場合、ユーザは、エアロゾル生成装置を使用する意図がないので、エアロゾル生成装置の加熱動作が防止されなければならない。したがって、エアロゾル生成装置の意図しない加熱動作を確実に防止するためには、エアロゾル生成装置の収容空間にエアロゾル生成物品の挿入有無が正確に判断される必要がある。
【0004】
多様な実施例は、エアロゾル生成物品の挿入有無を感知するエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供しようとする。本開示が解決しようとする課題は、前述したような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
多様な実施例は、インダクタンス変化を感知するインダクティブセンサ;電流による時間-可変性磁場を生成するための誘導コイル;前記時間-可変性磁場によって前記エアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたエアロゾル生成物品を加熱するためのサセプタ;前記インダクティブセンサによって感知されたインダクタンス変化に基づいて前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されたか否かを判断し、前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されたという判断に基づき、前記誘導コイルに前記電流を印加して前記サセプタに対する加熱を開始し、前記誘導コイルに前記電流が印加されることで形成される結合回路の周波数応答を測定し、前記測定された周波数応答に基づいて前記サセプタに対する加熱を続けるか否かを決定する制御部を含む、エアロゾル生成装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、エアロゾル生成物品の挿入有無を感知するエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供することができる。具体的に、本開示によるエアロゾル生成装置は、インダクティブセンサによって感知されたインダクタンス変化に基づいて、エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたか否かを判断することができる。エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されたと判断される場合、誘導コイルに電流を印加してサセプタに対する加熱を開始する。すなわち、本開示によるエアロゾル生成装置は、インダクティブセンサを用いた1次的な判断過程を通じてエアロゾル生成物品の挿入が感知された直後、加熱動作を開始する。したがって、サセプタがエアロゾル生成物品からエアロゾルが生成される温度まで早く加熱されうる。その結果、エアロゾル生成装置の反応性が向上しうる。
【0007】
一方、本開示によるエアロゾル生成装置は、誘導コイルに電流が印加されることで形成される結合回路の周波数応答を測定し、測定された周波数応答に基づいてサセプタに対する加熱を続けるか否かを決定する。このように、エアロゾル生成装置は、結合回路の周波数応答を用いた2次的な判断過程を通じてエアロゾル生成物品の挿入有無を再確認(double check)することができる。エアロゾル生成装置は、2次的な判断過程の結果として、エアロゾル生成物品が挿入されていないと判断される場合、加熱動作を中断することができる。1次的な判断過程にエラーがある場合であっても、2次的な判断過程を通じてエアロゾル生成装置の意図しない加熱動作が防止されうるので、エアロゾル生成装置の安全性が改善されうる。
【0008】
また、本開示によるエアロゾル生成装置は、1次的な判断過程及び2次的な判断過程のそれぞれでエアロゾル生成物品の種類を識別することができる。しがって、エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたとしても、挿入されたエアロゾル生成物品が専用エアロゾル生成物品ではない場合、エアロゾル生成装置の加熱動作が防止されうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】例示的な実施例によるエアロゾル生成システムを示す図面である。
図2】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
図3】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置が周波数応答を測定する過程を説明するための図面である。
図4】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置が周波数応答に基づいて、エアロゾル生成物品の挿入有無を決定し、エアロゾル生成物品の種類を識別する方法を説明するための図面である。
図5】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置が周波数応答に基づいて、エアロゾル生成物品の挿入有無を決定し、エアロゾル生成物品の種類を識別する方法を説明するための図面である。
図6】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、本開示の一側面によるエアロゾル生成装置は、インダクタンス変化を感知するインダクティブセンサ;電流による時間-可変性磁場を生成するための誘導コイル;前記時間-可変性磁場によって前記エアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたエアロゾル生成物品を加熱するためのサセプタ;前記インダクティブセンサによって感知されたインダクタンス変化に基づいて前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されたか否かを判断し、前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されたという判断に基づき、前記誘導コイルに前記電流を印加して前記サセプタに対する加熱を開始し、前記誘導コイルに前記電流が印加されることで形成される結合回路の周波数応答を測定し、前記測定された周波数応答に基づいて前記サセプタに対する加熱を続けるか否かを決定する制御部を含む。
【0011】
前記制御部は、前記インダクティブセンサによって感知されたインダクタンス変化がしきい値を超過することに基づき、前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されたと判断する。
【0012】
一例において、前記しきい値は、前記エアロゾル生成物品の種類に基づいて予め設定されうる。
【0013】
前記エアロゾル生成装置は、前記誘導コイルに電力を供給するバッテリをさらに含み、前記制御部は、前記バッテリの駆動周波数を既設定の周波数スキャン範囲内で変更しつつ、前記電流の変化を測定し、前記電流の変化に基づいて前記サセプタに対する加熱を続けるか否かを決定する。
【0014】
例えば、前記制御部は、前記電流の変化に対応する第1周波数応答と前記電流の変化を反映していない第2周波数応答との差が誤差範囲以内であることに基づき、前記サセプタに対する加熱を中断し、前記差が前記誤差範囲を超過することに基づき、前記サセプタに対する加熱を続けることができる。
【0015】
前記第2周波数応答は、前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されていない状態で測定された周波数応答に対応し、前記エアロゾル生成装置に予め保存されてもいる。
【0016】
前記制御部は、前記電流の変化に基づいて前記結合回路の共振周波数を決定し、前記決定された共振周波数に基づいて前記エアロゾル生成物品の種類を識別することができる。
【0017】
前記制御部は、前記エアロゾル生成物品の前記識別された種類が前記エアロゾル生成装置に保存された種類と異なることに基づき、前記サセプタに対する加熱を中断する。
【0018】
前記エアロゾル生成装置は、前記エアロゾル生成物品の前記識別された種類が前記エアロゾル生成装置に保存された種類と異なることに基づいて、専用エアロゾル生成物品が挿入されなければならないというお知らせを出力するユーザインターフェースをさらに含んでもよい。
【0019】
また、前記エアロゾル生成装置は、前記インダクティブセンサによって感知された前記インダクタンス変化がしきい値を超過しないことに基づいて、専用エアロゾル生成物品が挿入されなければならないというお知らせを出力するユーザインターフェースをさらに含む。
【0020】
また、本開示の他の側面によるエアロゾル生成装置の動作方法は、インダクティブセンサによって感知されたインダクタンス変化に基づいて、エアロゾル生成物品が前記エアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたか否かを判断する段階;前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に挿入されたという判断に基づいて、誘導コイルに電流を印加してサセプタに対する加熱を開始する段階;前記誘導コイルに前記電流が印加されることで形成される結合回路の周波数応答を測定する段階;及び前記測定された周波数応答に基づいて前記サセプタに対する加熱を続けるか否かを決定する段階を含む。
【0021】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0022】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「...部」、「...モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0023】
本明細書で使用されたように、「少なくとも1つ」のような表現は、構成要素のリストに先行するとき、構成要素の全体リストを限定し、リストの個別的な構成要素を限定しない。例えば、「a、b及びcのうち、少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「a及びb」、「a及びc”、“b及びc”、または“a、b及びc」を含むと理解されうる。
【0024】
用語「シガレット」(すなわち、「一般的な」、「伝統的な」または「燃焼式の」のような修飾語なしに単独で使用される場合)は、伝統的な燃焼式シガレットと類似した形状を有する任意の物品を指称する。シガレットは、エアロゾル生成装置の動作(例えば、加熱)によって、エアロゾルを生成するエアロゾル生成物質を含む。代案として、シガレットは、エアロゾル生成物質を含んでおらず、エアロゾル生成装置に設けられた他の物品(例えば、カートリッジ)から生成されたエアロゾルを伝達することもできる。
【0025】
1つのエレメントまたはレイヤが他のエレメントまたはレイヤの「上部に(over)」、「上に(above)」、「連結された(connected to)」または「結合された(coupled to)」と指称されたとき、それは、他のエレメントまたはレイヤの直上に、上方に、連結されるか、結合されるものでもあり、または中間のエレメントまたはレイヤが存在しうる。対照的に、あるエレメントが他のエレメントまたはレイヤの「直ぐ上に」、「直上に」、「直接連結された」または「直接結合された」と言及されたときには、中間に別途のエレメントまたはレイヤが存在していないと理解されねばならない。
【0026】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態に具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、一部実施例によるエアロゾル生成システムを示す図面である。
【0028】
図1を参照すれば、エアロゾル生成システムは、エアロゾル生成装置10及びエアロゾル生成物品15を含む。エアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品15が挿入される収容空間を含み、収容空間に挿入されたエアロゾル生成物品15を加熱し、エアロゾルを生成することができる。エアロゾル生成物品15は、シガレットに該当するが、必ずしもその限りではない。エアロゾル生成物品15は、エアロゾル生成物質を含む物品であれば、制限なしに該当しうる。
【0029】
エアロゾル生成装置10は、バッテリ110、制御部120、サセプタ130、誘導コイル140及びインダクティブセンサ150を含む。しかし、エアロゾル生成装置10の内部構造は、図1に図示されたところに限定されない。エアロゾル生成装置10の設計によって、図1に図示されたハードウェア構成のうち、一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されうることを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0030】
バッテリ110は、エアロゾル生成装置10の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ110は、誘導コイル140が可変磁場を発生させうるように電力を供給する。また、バッテリ110は、エアロゾル生成装置10内に備えられた他のハードウェア構成、例えば、各種センサ、ユーザインターフェース、メモリ及び制御部120の動作に必要な電力を供給する。バッテリ110は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリである。例えば、バッテリ110は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、それに制限されない。
【0031】
制御部120は、エアロゾル生成装置10の全般的な動作を制御するハードウェアである。例えば、制御部120は、バッテリ110、サセプタ130、誘導コイル140及びインダクティブセンサ150だけでなく、エアロゾル生成装置10に含まれた他の構成の動作を制御することができる。また、制御部120は、エアロゾル生成装置10の構成それぞれの状態を確認して、エアロゾル生成装置10が動作可能な状態である否かを判断する。
【0032】
制御部120は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによって具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、プロセッサが他の形態のハードウェアによっても具現されるということを、当該実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0033】
サセプタ130は、時間-可変性磁場が印加されることにより、加熱される物質を含む。例えば、サセプタ130は、金属または炭素を含む。サセプタ130は、フェライト(ferrite)、強磁性合金(ferromagnetic alloy)、ステンレス鋼(stainles ssteel)及びアルミニウム(Al)のうち、少なくとも1つを含む。また、サセプタ130は、セラミック(例えば、黒鉛(graphite)、モリブデン(molybdenum)、シリコンカーバイド(silicon carbide)、ニオブ(niobium)、ニッケル合金(nickel alloy)、金属フィルム(metal film)、ジルコニア(zirconia)など)、遷移金属(例えば、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)など)、半金属(例えば、ホウ素(B)やリン(P)など)のうち、少なくとも1つを含んでもよい。但し、それらに制限されるものではない。
【0034】
一例において、サセプタ130は、管状または円筒状でもあり、エアロゾル生成物品15が挿入される収容空間を取り囲むように配置されうる。エアロゾル生成物品15がエアロゾル生成装置10の収容空間に挿入されれば、サセプタ130は、エアロゾル生成物品15を取り囲むように配置されうる。したがって、外部のサセプタ130から伝達される熱によって、エアロゾル生成物品15内のエアロゾル生成物質の温度が増加しうる。
【0035】
但し、図1に図示されたサセプタ130は、一例示に過ぎず、それに制限されるものではない。サセプタ130は、管状または円筒状以外の他の形状を有し、エアロゾル生成物品15が収容空間に位置する場合、エアロゾル生成物品15内部に挿入されうる。他の例示において、サセプタ130は、エアロゾル生成物品15内部に配置されうる。その場合、内部のサセプタ130から伝達される熱によって、エアロゾル生成物品15内のエアロゾル生成物質の温度が増加しうる。
【0036】
誘導コイル140は、バッテリ110から電力が供給されることにより、時間-可変性磁場を発生させうる。誘導コイル140によって発生した時間-可変性磁場はサセプタ130に印加され、これにより、サセプタ130が加熱されうる。制御部120の制御によって誘導コイル140に供給される電力が調整されうるので、サセプタ130が加熱される温度が適切に保持されうる。
【0037】
インダクティブセンサ150は、エアロゾル生成装置10の収容空間にエアロゾル生成物品15が挿入されたか否かを感知する。一例において、エアロゾル生成物品15は、アルミニウムのような金属物質を含み、インダクティブセンサ150は、エアロゾル生成物品15が収容空間に挿入されることにより、発生するインダクタンス変化を感知することができる。但し、必ずしもそれに制限されず、インダクティブセンサ150は、光センサ、温度センサ、抵抗センサなどの他の種類のセンサで代替されうる。
【0038】
制御部120は、エアロゾル生成物品15の挿入が感知される場合、追加的な外部の入力なしにも、自動的に加熱動作を遂行する。例えば、インダクティブセンサ150がエアロゾル生成物品15の挿入を感知すれば、制御部120は、バッテリ110が誘導コイル140に電力を供給するように制御することができる。誘導コイル140によって時間-可変性磁場が発生することにより、サセプタ130が加熱されうる。したがって、サセプタ130と隣接して配置されるエアロゾル生成物品15が加熱され、エアロゾルが発生しうる。但し、必ずしもそれに制限されるものではない。例えば、制御部120は、追加的な外部の入力が存在する場合にのみ加熱動作を遂行する。また、インダクティブセンサ150は、追加的な外部の入力が存在する場合にのみエアロゾル生成物品15の挿入有無を感知することができる。
【0039】
一方、エアロゾル生成装置10は、バッテリ110、制御部120、サセプタ130、誘導コイル140及びインダクティブセンサ150以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10は、インダクティブセンサ150以外に他のセンサ(例えば、温度感知センサ、パフ感知センサなど)、ユーザインターフェース及びメモリをさらに含んでもよい。
【0040】
ユーザインターフェースは、ユーザにエアロゾル生成装置10の状態に係わる情報を提供する。ユーザインターフェースは、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカ、及びユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する入/出力(I/O)インターフェーシング手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)を含む。また、ユーザインターフェースは、データ通信を行うか、充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信を遂行するための通信インターフェーシングモジュール(例えば、WI-FI、WI-FI Direct、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near-Field Communication)など)などの多様なインターフェーシング手段を含む。
【0041】
但し、エアロゾル生成装置10には、前記例示された多様なユーザインターフェースの例示のうち、一部のみが取捨選択されて具現されうる。また、エアロゾル生成装置10には、前記例示された多様なユーザインターフェースの例示のうち、少なくとも一部が組合わせられて具現されうる。例えば、エアロゾル生成装置10は、前面に視覚情報を出力しながらユーザ入力も受信可能なタッチスクリーンディスプレイを含む。タッチスクリーンディスプレイは、指紋センサを含み、指紋センサによってユーザ認証が遂行されうる。
【0042】
メモリは、エアロゾル生成装置10内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、メモリは、制御部120で処理されたデータ及び処理されるデータを保存することができる。メモリは、DRAM(dynamic random access memory)、SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)などの多様な種類によっても具現される。メモリには、エアロゾル生成装置10の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに関するデータなどが保存されうる。
【0043】
図2は、例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【0044】
図2を参照すれば、エアロゾル生成装置20は、インダクティブセンサ210、サセプタ220、誘導コイル230及び制御部240を含む。図2に図示されたエアロゾル生成装置20には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図2に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置20にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。例えば、エアロゾル生成装置20は、バッテリ(例えば、図1のバッテリ110)をさらに含んでもよい。一方、図2のインダクティブセンサ210、サセプタ220、誘導コイル230及び制御部240は、それぞれ図1のインダクティブセンサ150、サセプタ130、誘導コイル140及び制御部120に対応する。したがって、重複説明は、省略する。
【0045】
制御部240は、インダクティブセンサ210によって感知されたインダクタンス変化に基づいて、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されたか否かを判断する。例えば、制御部240は、インダクティブセンサ210によって感知されたインダクタンス変化の大きさがしきい値を超過する場合、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されたと判断する。
【0046】
エアロゾル生成物品は、インダクティブセンサ210によって感知されうる物質、例えば、金属または磁性体を含む。エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置20の収容空間に挿入されながら発生するインダクタンス変化の大きさは、エアロゾル生成物品に含まれる物質の種類または、量に依存して変更されうる。したがって、しきい値は、エアロゾル生成物品の種類に基づいて予め設定されうる。このように、インダクティブセンサを用いた1次的な判断過程でエアロゾル生成物品の挿入だけではなく、エアロゾル生成物品の真偽及び/またはエアロゾル生成物品の種類も共に識別されると見られる。
【0047】
インダクティブセンサ210によってインダクタンス変化が感知されたが、インダクタンス変化の大きさがしきい値を超過しない場合、制御部240は、挿入されたエアロゾル生成物品が真正品ではないと決定し、ユーザに専用エアロゾル生成物品が挿入されなければならないというお知らせを提供する。但し、それに制限されるものではない。しきい値を超過しない大きさのインダクタンス変化は、磁石のような外部要因によるものでもあるので、他のお知らせが提供されうる。お知らせは、ユーザインターフェースを通じて提供されうる。
【0048】
一方、制御部240は、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されたと判断される場合、誘導コイル230に電流を印加してサセプタ220に対する加熱を開始する。このように、本開示によるエアロゾル生成装置20は、インダクティブセンサ210を用いた1次的な判断過程を通じてエアロゾル生成物品の挿入が感知される場合、すぐ加熱動作を開始する。したがって、サセプタ220の温度がエアロゾル生成物品からエアロゾルが生成される温度まで早く上昇しうる。すなわち、エアロゾル生成装置20の反応性が向上しうる。
【0049】
制御部240は、誘導コイル230に電流が印加されることで形成される結合回路の周波数応答を測定し、測定された周波数応答に基づいてサセプタ220に対する加熱を続けるか否かを決定する。制御部240は、バッテリの駆動周波数を既設定の周波数スキャン範囲内で変更しつつ、誘導コイル230に印加される電流の強度変化を測定し、測定された電流の強度変化に基づいてサセプタ220に対する加熱を続けるか否かを決定する。以下、図3ないし図5を参照して、周波数応答を測定し、測定された周波数応答に基づいてサセプタ220に対する加熱を続けるか否かを決定する方法を詳細に説明する。
【0050】
図3は、例示的な実施例によるエアロゾル生成装置が周波数応答を測定する過程を説明するための図面である。
【0051】
図3を参照すれば、結合回路の周波数応答の例示が図示されている。誘導コイルに電流が印加されれば、サセプタと誘導コイルの間に誘導結合が形成され、これにより、サセプタと誘導コイルを含む結合回路が形成されうる。周波数応答は、結合回路の駆動周波数による電気的特性の変化を示す。例えば、図3に図示されたように、周波数応答は、誘導コイルに電力を印加するバッテリの駆動周波数の関数であって、誘導コイルに印加される電流の強度変化を示す。
【0052】
一方、制御部(例えば、図2の制御部240)は、バッテリの駆動周波数を既設定の周波数スキャン範囲内で変更しながら周波数応答を測定する。例えば、図3に図示されたように、既設定の周波数スキャン範囲は、fからfまでである。制御部は、既設定の周波数スキャン範囲に対応する周波数応答を測定することで、結合回路の共振周波数(例えば、図3のf)を決定することができる。結合回路の共振周波数とバッテリの駆動周波数が一致する場合、電流または電圧が最大にもなる。したがって、制御部は、誘導コイルを介して流れる電流の強度がピーク(peak)に到逹するようにするバッテリの駆動周波数を結合回路の共振周波数に決定する。制御部は、最適の加熱効率のために結合回路の共振周波数または共振周波数に隣接した周波数でバッテリの駆動周波数を調整することができる。
【0053】
金属または磁性体を含むエアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の収容空間に挿入されることにより、結合回路の電気的または磁気的特性が変更され、これにより、結合回路の周波数応答も変更されうる。したがって、制御部は、結合回路の周波数応答に基づいてエアロゾル生成物品の挿入有無を決定する。
【0054】
図4及び図5は、例示的な実施例によるエアロゾル生成装置が周波数応答に基づいて、エアロゾル生成物品の挿入有無を決定するか、エアロゾル生成物品の種類を識別する方法を説明するための図面である。
【0055】
図4を参照すれば、第1周波数応答410及び第2周波数応答420が図示されている。一例において、第1周波数応答410は、エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の収容空間に挿入された状態で測定され、第2周波数応答420は、エアロゾル生成装置の収容空間が空いている状態で測定されうる。
【0056】
第1周波数応答410は、第2周波数応答420よりも小さいピーク電流値を有する。また、第1周波数応答410の共振周波数fr1は、第2周波数応答420の共振周波数fr2より低い値を有する。第1周波数応答410は、周波数スキャン範囲fないしf内において左側にシフトされた第2周波数応答420と類似した形態を有する。すなわち、エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたか否かによって周波数応答が異なるので、制御部(例えば、図2の制御部240)は、周波数応答に基づいて、エアロゾル生成物品の挿入有無を決定することができる。
【0057】
図5を参照すれば、エアロゾル生成物品(例えば、シガレット)がエアロゾル生成装置の収容空間に挿入された場合及びそうではない場合に異なる駆動周波数による電流の強度を示す表が図示されている。
【0058】
表の左側カラムを参照すれば、電流の強度が最大であるときの駆動周波数が124kHzである。したがって、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入された場合の結合回路の共振周波数は、124kHzであることが分かる。一方、表の右側カラムを参照すれば、電流の強度が最大であるときの駆動周波数が150kHzである。したがって、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されていない場合の結合回路の共振周波数は、150kHzであることが分かる。このように、エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたか否かによって結合回路の共振周波数が異なるので、制御部(例えば、図2の制御部240)は、結合回路の共振周波数に基づいて、エアロゾル生成物品の挿入有無を決定する。
【0059】
一方、図5の実験例で使用されたエアロゾル生成物品が挿入される場合、結合回路の共振周波数が124kHzであっても、他の種類のエアロゾル生成物品が収容空間に挿入される場合、同じ結合回路の共振周波数は、異なる値を有する。すなわち、エアロゾル生成物品の種類によって結合回路の共振周波数が異なるので、制御部は、結合回路の共振周波数に基づいて、エアロゾル生成物品の種類も識別することができる。このために、エアロゾル生成物品の種類に対応する共振周波数に係わる情報は、エアロゾル生成装置に予め保存されてもいる。代案として、エアロゾル生成装置は、無線通信を通じてリアルタイムでそのような情報を獲得することができる。
【0060】
また、図2に戻り、制御部240は、第1周波数応答と第2周波数応答との差(例えば、共振周波数またはピーク電流値の差)が誤差範囲以内である場合、サセプタ220に対する加熱を中断する。エアロゾル生成装置20の収容空間にエアロゾル生成物品が挿入されていないにしても、第1周波数パターンと第2周波数パターンとの間に誤差範囲以内の微差が発生するからである。その場合、制御部240は、インダクティブセンサを用いてエアロゾル生成物品が挿入されたか否かが決定される1次的な判断過程にエラーがあったと判断し、1次的な判断過程によって開始された加熱動作を中断することができる。
【0061】
このように、本開示によるエアロゾル生成装置20は、結合回路の周波数応答を用いた2次的な判断過程を通じてエアロゾル生成物品の挿入有無を再確認することができる。エアロゾル生成装置20は、2次的な判断過程の結果として、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されていないと判断される場合、加熱動作を中断する。したがって、1次的な判断過程にエラーがある場合であっても、2次的な判断過程を通じてエアロゾル生成装置20の異常加熱動作が防止されうるので、エアロゾル生成装置20の安全性が改善されうる。
【0062】
一方、制御部240は、第1周波数応答と第2周波数応答との差が誤差範囲を超過する場合、サセプタに対する加熱を続ける。これは、第1周波数応答と第2周波数応答との差が誤差範囲を超過するということがエアロゾル生成装置20の収容空間にエアロゾル生成物品が挿入されたことを意味するからである。第2周波数応答は、エアロゾル生成装置20に予め保存されていてもよいが、必ずしもそれに制限されるものではない。例えば、第2周波数応答は、エアロゾル生成装置20によってリアルタイムで測定されうる。
【0063】
制御部240は、測定された電流の強度変化に基づいて結合回路の共振周波数を決定し、決定された共振周波数に基づいて、エアロゾル生成物品の種類を識別することができる。制御部240は、第1周波数応答と第2周波数応答との差が誤差範囲を超過するとしてもエアロゾル生成物品の識別された種類がエアロゾル生成装置20に保存された種類と互いに異なると判断される場合、サセプタに対する加熱を中断する。エアロゾル生成装置20に保存されたエアロゾル生成物品の種類は、エアロゾル生成装置20のための専用エアロゾル生成物品を示す。
【0064】
制御部240は、エアロゾル生成物品の識別された種類がエアロゾル生成装置20に保存された種類と互いに異なると判断される場合、ユーザに専用エアロゾル生成物品を挿入しなければならないというお知らせを提供する。お知らせは、ユーザインターフェースを通じて提供されうる。
【0065】
このように、本開示によるエアロゾル生成装置20は、1次的な判断過程及び2次的な判断過程のそれぞれにおいてエアロゾル生成物品の挿入有無だけではなく、エアロゾル生成物品の種類を共に識別することができる。したがって、エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置20の収容空間に挿入されたとしても、挿入されたエアロゾル生成物品が専用エアロゾル生成物品に該当しない場合、エアロゾル生成装置20の加熱動作が防止されうる。したがって、真正品ではないか、互換されないエアロゾル生成物品の使用が防止されうる。
【0066】
図6は、例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【0067】
図6を参照すれば、エアロゾル生成装置の動作方法は、図1及び図2に図示されたエアロゾル生成装置10またはエアロゾル生成装置20で時系列的に処理される段階で構成される。したがって、以下で省略された内容であるとしても、図1及び図2のエアロゾル生成装置10またはエアロゾル生成装置20について前述した内容は、図6のエアロゾル生成装置の動作方法にも適用されうる。
【0068】
段階610において、エアロゾル生成装置は、インダクティブセンサによって感知されたインダクタンス変化に基づいて、エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたか否かを判断する。例えば、エアロゾル生成装置は、インダクティブセンサによって感知されたインダクタンス変化の大きさがしきい値を超過する場合、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されたと判断する。しきい値は、エアロゾル生成物品の種類に基づいて予め設定されうる。
【0069】
一方、エアロゾル生成装置は、インダクティブセンサによってインダクタンス変化が感知されるが、インダクタンス変化の大きさがしきい値を超過しない場合、ユーザに専用エアロゾル生成物品を挿入しなければならないというお知らせを提供する。
【0070】
段階620において、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されたと判断される場合、誘導コイルに電流を印加してサセプタに対する加熱を開始する。サセプタに対する加熱は、エアロゾル生成装置を用いたユーザの喫煙のためのものでもある。
【0071】
段階630において、エアロゾル生成装置は、誘導コイルを介して流れる電流によって形成される結合回路の周波数応答を測定する。例えば、エアロゾル生成装置は、誘導コイルに電力を供給するバッテリの駆動周波数を既設定の周波数スキャン範囲内で変更しつつ、誘導コイルに印加される電流の強度変化を測定する。
【0072】
段階640において、エアロゾル生成装置は、測定された周波数応答に基づいてサセプタに対する加熱を続けるか否かを決定する。例えば、エアロゾル生成装置は、バッテリの駆動周波数を既設定の周波数スキャン範囲内で変更しながら、測定された電流の強度変化に基づいてサセプタに対する加熱を続けるか否かを決定する。
【0073】
エアロゾル生成装置は、第1周波数応答と第2周波数応答との差が誤差範囲以内である場合、サセプタに対する加熱を中断し、前記差が誤差範囲を超過する場合、サセプタに対する加熱を続ける。第1周波数応答は、エアロゾル生成物品が収容空間に位置した状態で測定される周波数応答に対応し、第2周波数応答は、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されていない状態で測定された周波数応答に対応しうる。第2周波数応答は、エアロゾル生成装置に予め保存されてもいる。
【0074】
エアロゾル生成装置は、測定された電流の強度変化に基づいて結合回路の共振周波数を決定し、決定された共振周波数に基づいて、エアロゾル生成物品の種類を識別する。エアロゾル生成装置は、第1周波数応答と第2周波数応答との差が誤差範囲を超過するとしても、エアロゾル生成物品の種類がエアロゾル生成装置に保存された種類と互いに異なると判断される場合、サセプタに対する加熱を中断する。エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品の種類がエアロゾル生成装置に保存された種類と互いに異なると判断される場合、ユーザに専用エアロゾル生成物品を挿入しなければならないというお知らせを提供する。
【0075】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0076】
上述した実施例についての説明は、一例示に過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならず、特許請求の範囲に記載された内容と同等な範囲にある全ての相違点は、特許請求の範囲によって決定される保護範囲に含まれると解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6