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  • 特許-目隠し部材及び車両ルーフ構造 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-29
(45)【発行日】2023-12-07
(54)【発明の名称】目隠し部材及び車両ルーフ構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 13/04 20060101AFI20231130BHJP
【FI】
B60R13/04 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023045182
(22)【出願日】2023-03-22
(62)【分割の表示】P 2019162508の分割
【原出願日】2019-09-06
(65)【公開番号】P2023068102
(43)【公開日】2023-05-16
【審査請求日】2023-04-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000119232
【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100158067
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 基
(74)【代理人】
【識別番号】100147854
【弁理士】
【氏名又は名称】多賀 久直
(72)【発明者】
【氏名】後藤 悠希
(72)【発明者】
【氏名】清水 鉄也
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-033718(JP,U)
【文献】特開2007-038984(JP,A)
【文献】特開2016-132344(JP,A)
【文献】特開2008-087206(JP,A)
【文献】特開平10-016550(JP,A)
【文献】特開2007-062635(JP,A)
【文献】特開2001-341667(JP,A)
【文献】特開平08-091140(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の屋根を構成する複数のルーフ部材の間にできる隙間を隠す目隠し部材であって、
一方のルーフ部材の下面に取り付けられる取付部と、
前記取付部に、第1屈曲部を介して設けられた可変部と、
前記可変部に、第2屈曲部を介して設けられた、他方のルーフ部材に当接する当接部と、を備え
ことを特徴とする目隠し部材。
【請求項2】
前記一方のルーフ部材は、ルーフガーニッシュである請求項1記載の目隠し部材。
【請求項3】
第1ルーフ部材および該第1ルーフ部材と並んで設置された第2ルーフ部材と、該第1ルーフ部材および該第2ルーフ部材の両方に隣り合って設置された第3ルーフ部材との間に設けられる請求項1記載の目隠し部材。
【請求項4】
車両の屋根を構成する複数のルーフ部材と、
前記複数のルーフ部材の間にできる隙間を隠す、請求項1~3の何れか一項に記載の目隠し部材と、を備える車両ルーフ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両の屋根を構成する部材の間に設けられる目隠し部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の屋根には、ルーフパネルと別部材のガーニッシュと呼ばれる装飾パネルが設置されることがある(例えば、特許文献1参照)。ルーフパネルおよび装飾パネルの間には、ルーフパネルおよび装飾パネルが熱によって膨張したり、収縮したりすることを吸収することを目的として隙間が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実公平7-10913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ルーフパネルと装飾パネルとの間の隙間から奥側が見えてしまうと、見栄えが悪い。特に、ルーフパネルの側縁に沿ってルーフモールが設置される構成であると、ルーフパネルとルーフモールの熱膨張率が異なるため、隙間を大きくとる必要がある。
【0005】
本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、車両の屋根の見栄えを向上できる目隠し部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係る目隠し部材は、
車両の屋根を構成する第1ルーフ部材および該第1ルーフ部材と並んで設置された第2ルーフ部材と、該第1ルーフ部材および該第2ルーフ部材の両方に隣り合って設置された第3ルーフ部材との間に設けられる目隠し部材であって、
前記第3ルーフ部材の下面に取り付けられる取付部と、
前記取付部における前記第1ルーフ部材および前記第2ルーフ部材側の端に、第1屈曲部を介して設けられた可変部と、
前記可変部における前記第1屈曲部と反対側の端に、第2屈曲部を介して設けられた当接部と、を備え、
前記可変部は、前記第1屈曲部を支点として揺動可能であると共に、該第1屈曲部から下方に向かうにつれて前記取付部の下側に重なる側へ延びて、
前記当接部は、前記第2屈曲部を支点として揺動可能であると共に、該第2屈曲部から前記第1ルーフ部材および前記第2ルーフ部材側に向けて延びていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る目隠し部材によれば、屋根を構成するルーフ部材の熱による膨張・収縮度合いの差を吸収して、第1ルーフ部材および第2ルーフ部材と、第3ルーフ部材との間の隙間を隠すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施例に係る車両の屋根を部分的に示す概略斜視図である。
図2】実施例に係る車両の屋根の要部を示す概略斜視図である。
図3】実施例に係る車両の屋根の要部を示す概略斜視図であり、ルーフガーニッシュを取り外した状態で示す。
図4】実施例のルーフガーニッシュおよび目隠し部材を示す概略斜視図である。
図5】実施例のルーフモールとルーフガーニッシュとの関係を示す縦断面図であり、(a)はルーフモールとルーフガーニッシュとの隙間が平均値にある場合であり、(b)はルーフモールとルーフガーニッシュとの隙間が平均値より広い場合であり、(c)はルーフモールとルーフガーニッシュとの隙間が平均値より狭い場合である。
図6】実施例のルーフパネルとルーフガーニッシュとの関係を示す縦断面図であり、(a)はルーフパネルとルーフガーニッシュとの隙間が平均値にある場合であり、(b)はルーフパネルとルーフガーニッシュとの隙間が平均値より広い場合であり、(c)はルーフパネルとルーフガーニッシュとの隙間が平均値より狭い場合である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明に係る目隠し部材につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
【実施例
【0010】
図1および図2に示すように、車両10の屋根12には、ルーフパネル(第1ルーフ部材)14と、このルーフパネル14の側縁に沿って前後に延びるように配置された一対のルーフモール(第2ルーフ部材)16,16とが配置されている。また、屋根12には、ルーフパネル14および左右のルーフモール16,16の後側に、ルーフガーニッシュ(第3ルーフ部材)18が配置されている。図3および図6に示すように、ルーフパネル14の後縁部は、屋根12の意匠面を構成する上面部14aから後側へ向かうにつれて下方傾斜する受け部14bを有している。また、ルーフパネル14の後縁部は、受け部14bの下端から後方へ張り出した延出部14cを有している。そして、ルーフパネル14は、延出部14cがルーフガーニッシュ18の下側に上下に重なるように配置されている。なお、ルーフパネル14の延出部14cとルーフガーニッシュ18の前端部とは、上下に離して配置されている。
【0011】
図3および図5に示すように、ルーフモール16の後縁部は、屋根12の意匠面を構成する上面部16aから後側へ向かうにつれて下方傾斜する受け部16bを有している。また、ルーフモール16の後縁部は、受け部16bの下端から後方へ張り出した延出部16cを有している。そして、ルーフモール16は、延出部16cがルーフガーニッシュ18よりも上下方向において下側に配置されている(図5参照)。ルーフモール16は、ルーフパネル14に上方に開口する凹状に設けられた溝部に嵌め合わせて設置される。ルーフモール16は、ルーフモール16の延出部16cが、ルーフパネル14の延出部14cの上側に間をあけて配置されている。なお、ルーフモール16の延出部16cとルーフガーニッシュ18の前端部とは、上下に離して配置されている。
【0012】
ルーフパネル14とルーフモール16とは、別種類の素材で構成されている。ルーフパネル14は、例えば、鉄等の鋼材やカーボン素材などが用いられ、ルーフモール16は、例えば、合成樹脂の成形品が用いられる。なお、ルーフガーニッシュ18は、例えば、合成樹脂の成形品が用いられる。
【0013】
図6に示すように、ルーフパネル14における上面部14aの後端とルーフガーニッシュ18の前端との間には、ルーフパネル14およびルーフガーニッシュ18の膨張・収縮による前後方向の寸法変化を吸収する隙間Sが設けられている。同様に、図5に示すように、ルーフモール16における上面部16aの後端とルーフガーニッシュ18の前端との間には、ルーフモール16およびルーフガーニッシュ18の膨張・収縮による前後方向の寸法変化を吸収する隙間Sが設けられている。前述したように、屋根12において左右に並ぶルーフパネル14とルーフモール16とは、別々の素材で構成されていることで、互いの熱による膨張率・収縮率が異なっている。従って、ルーフパネル14およびルーフガーニッシュ18の隙間Sが前後方向に拡張または縮小する度合いと、ルーフモール16およびルーフガーニッシュ18の隙間Sが前後方向に拡張または縮小する度合いとに違いがある。
【0014】
図5および図6に示すように、左右に並ぶルーフパネル14およびルーフモール16と、ルーフパネル14およびルーフモール16の後側に設置されたルーフガーニッシュ18との間には、目隠し部材20が設けられている。目隠し部材20は、ルーフパネル14およびルーフモール16とルーフガーニッシュ18との間の隙間Sに、前後方向に亘って配置されている。また、目隠し部材20は、隙間Sの左右方向に亘って配置されている。そして、屋根12は、目隠し部材20によって、隙間Sの奥側が外部から見えないように隠されている。
【0015】
目隠し部材20は、外力を受けると変形する可撓性および変形状態から元に戻る弾力性を有している。目隠し部材20は、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPMやEPDM)などのゴムや、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、フッ素樹脂、各種のオレフィン系エラストマー(TPOやTPUなど)あるいはスチレン系エラストマー等を、単体または組み合わせて構成すればよい。なお、実施例の目隠し部材20は、弾性体によって全体が構成された成形品である。
【0016】
図4に示すように、目隠し部材20は、その後縁部が、ルーフガーニッシュ18の略水平に延びる前端部下面に、両面テープや接着剤などで取り付けられている。また、目隠し部材20は、ルーフガーニッシュ18から前方に張り出す前縁部が、ルーフパネル14およびルーフモール16に当たるように配置されている。具体的には、目隠し部材20は、ルーフガーニッシュ18の下面に取り付けられる取付部22と、取付部22の前端に第1屈曲部24を介して設けられた可変部26と、可変部26の下端に第2屈曲部28を介して設けられた当接部30とを備えている。目隠し部材20は、可変部26が、第1屈曲部24から下方へ向かうにつれて取付部22の下側に重なる側に延びるように形成されている。目隠し部材20は、取付部22と可変部26とのなす角が鋭角になるように形成されている。また、目隠し部材20は、当接部30が、第2屈曲部28からルーフパネル14およびルーフモール16に向けて延びるように形成されている。ここで、目隠し部材20は、車両10に取り付けたとき、当接部30がルーフパネル14およびルーフモール16に当たるようになっている。目隠し部材20は、何れも板状に形成された取付部22、可変部26および当接部30がジグザグに連なっている。
【0017】
図4図6に示すように、取付部22は、ルーフガーニッシュ18の下面に板面を向かい合わせて取り付けられている。ここで、取付部22とこの取付部22の下側に位置するルーフパネル14の延出部14c(ルーフモール16の延出部16c)とは、上下に離れており、取付部22の下側に空間が設けてある。
【0018】
図5および図6に示すように、可変部26は、第1屈曲部24自体の可撓性によって、第1屈曲部24で曲がって前後方向に揺動可能に構成されている。また、可変部26は、目隠し部材20を車両10に取り付けたとき、第1屈曲部24自身の弾力によって、前方へ向けて付勢される。このように、可変部26は、第1屈曲部24で折れ曲がることで、第2屈曲部28側が取付部22に対して近づくまたは遠ざかるように姿勢変位する。可変部26は、取付部22とルーフパネル14の延出部14cとの間の空間よりも第1屈曲部24からの延出寸法が小さく設定されている。可変部26は、取付部22から離れてルーフパネル14の受け部14b(ルーフモール16の受け部16b)側に向かう展開状態と、取付部22の下側に重なる折り畳み状態とに変更可能である。目隠し部材20は、可変部26が展開状態にある形状で成形される。
【0019】
図5および図6に示すように、当接部30は、第2屈曲部28自体の可撓性によって、第2屈曲部28で曲がって上下方向に揺動可能に構成されている。また、当接部30は、目隠し部材20を車両10に取り付けたとき、第2屈曲部28自身の弾力によって、下方へ向けて付勢された状態でルーフパネル14およびルーフモール16に当接するようになっている。このように、当接部30は、第2屈曲部28で折れ曲がることで、第2屈曲部28の反対側の先端側が可変部26に対して近づくまたは遠ざかるように姿勢変位する。当接部30の第2屈曲部28からの延出寸法は、可変部26の第1屈曲部24からの延出寸法よりも長くすることが可能である。実施例では、当接部30の第2屈曲部28からの延出寸法を、可変部26の第1屈曲部24からの延出寸法よりもルーフガーニッシュ18の厚み寸法より小さい寸法分長く設定している。当接部30は、可変部26から離れてルーフパネル14の受け部14b(ルーフモール16の受け部16b)側に向かう展開状態と、可変部26の下側に重なる折り畳み状態とに変更可能である。目隠し部材20は、当接部30が展開状態にある形状で成形される。当接部30は、ルーフパネル14の受け部14bに当たるように設定されている。また、当接部30は、ルーフモール16の延出部16cに主に当たるように設定されている。
【0020】
図5および図6に示すように、第1屈曲部24および第2屈曲部28は、可変部26および当接部30よりも薄肉に形成されている。実施例の第1屈曲部24は、曲がりの内側を円形に切り欠くことで薄肉に形成されている。また、実施例の第2屈曲部28は、曲がりの内側を円形に切り欠くことで薄肉に形成されている。目隠し部材20は、可変部26と当接部30とで曲がりの向きが反対なので、第1屈曲部24の切り欠きと第2屈曲部28の切り欠きとを反対に設けている。
【0021】
目隠し部材20は、ルーフパネル14(ルーフモール16)とルーフガーニッシュ18との隙間Sが大きくなると、可変部26が取付部22から離れると共に、当接部30が可変部26から離れるように展開する(図5(b)および図6(b)参照)。また、目隠し部材20は、ルーフパネル14(ルーフモール16)とルーフガーニッシュ18との隙間Sが小さくなると、可変部26が取付部22の下側に重なると共に、当接部30が可変部26の下側に重なるように折り畳まれる(図5(c)および図6(c)参照)。ここで、目隠し部材20は、展開状態であっても、可変部26が第1屈曲部24から取付部22に重なる側(後側)へ向けて下方に延びているので、可変部26を取付部22の下側にスムーズに折り畳むことができる。
【0022】
図5(a)および図6(a)に示すように、目隠し部材20は、隙間Sの平均値に合わせて設定されている。このとき、目隠し部材20は、当接部30がルーフモール16の延出部16cに弾力的に当たると共に、当接部30がルーフパネル14の受け部14bに弾力的に当たるようになっている。これにより、ルーフガーニッシュ18からルーフパネル14(ルーフモール16)に亘って延びる目隠し部材20によって隙間Sが隠されるので、屋根12の見栄えを向上することができる。図5(b)および図6(b)に示すように、目隠し部材20は、ルーフパネル14(ルーフモール16)およびルーフガーニッシュ18が収縮して隙間Sの平均値より広くなったとき、第1屈曲部24の弾力によって可変部26が第1屈曲部24を支点として前方へ姿勢変位すると共に、第2屈曲部28の弾力によって当接部30が第2屈曲部28を支点として下方へ姿勢変位する。これにより、隙間Sが広くなっても、当接部30がルーフモール16の延出部16cに弾力的に当たると共に、当接部30がルーフパネル14の受け部14bに弾力的に当たる状態が保たれる。従って、ルーフガーニッシュ18からルーフパネル14(ルーフモール16)に亘って延びる目隠し部材20によって隙間Sが隠されるので、屋根12の見栄えを向上することができる。
【0023】
図5(c)および図6(c)に示すように、目隠し部材20は、ルーフパネル14(ルーフモール16)およびルーフガーニッシュ18が膨張して隙間Sの平均値より狭くなったとき、ルーフパネル14(ルーフモール16)に押されて当接部30が可変部26に近づくように折れる。また、ルーフパネル14(ルーフモール16)に押された当接部30に押されて、可変部26が取付部22に近づくように折れる。そして、ルーフモール16とルーフガーニッシュ18との隙間Sが狭いと、ルーフモール16の延出部16cと取付部22との間で可変部26および当接部30が重なるように折り畳まれる。更に、当接部30は、ルーフモール16の受け部16bに当たる部分が、受け部16bとの干渉により変形することで、隙間Sが狭まることに対応している。これにより、隙間Sが狭くなっても、当接部30がルーフモール16の延出部16cに弾力的に当たると共に、当接部30がルーフパネル14の受け部14bに弾力的に当たる状態が保たれる。従って、ルーフガーニッシュ18からルーフパネル14(ルーフモール16)に亘って延びる目隠し部材20によって隙間Sが隠されるので、屋根12の見栄えを向上することができる。
【0024】
目隠し部材20は、ルーフパネル14とルーフガーニッシュ18との隙間Sに応じて当該隙間Sに対応する範囲の可変部26および当接部30が展開または折り畳まれる。また、目隠し部材20は、ルーフモール16とルーフガーニッシュ18との隙間Sに応じて当該隙間Sに対応する範囲の可変部26および当接部30が展開または折り畳まれる。このように、目隠し部材20は、ルーフパネル14およびルーフモール16の膨張・収縮度合いが違っても、隙間Sのバラツキに応じて可変部26および当接部30が展開または折り畳まれることで、隙間Sを隠すことができる。1つの目隠し部材20によって隙間Sのバラツキに対応できるので、部品点数を減らすことができ、コストダウンに貢献し得る。
【0025】
目隠し部材20は、可変部26および当接部30が展開または折り畳み可能な蛇腹のような構造であるので、当接部30および可変部26のそれぞれを短くすることができる。目隠し部材20は、当接部30および可変部26が短くても、当接部30および可変部26を展開することで、広い隙間Sに対応することができる。そして、目隠し部材20は、当接部30および可変部26を短くできることで、隙間Sが狭くなっても、目隠し部材20が隙間Sからルーフパネル14(ルーフモール16)およびルーフガーニッシュ18よりも上方に突き出ることを回避できる。また、目隠し部材20は、当接部30および可変部26を短くできることで、ルーフガーニッシュ18とルーフパネル14(ルーフモール16)との間の空間を狭くすることができる。更に、目隠し部材20は、隙間Sが狭くなると、可変部26が取付部22に重なると共に、当接部30が可変部26に重なるように折り畳まれる構成であるので、コンパクトになる。
【0026】
第1屈曲部24および第2屈曲部28は、可変部26および当接部30よりも薄肉に形成されている。これにより、第1屈曲部24および第2屈曲部28で変形し易くすることができ、隙間Sの寸法変化に応じて当接部30および可変部26の姿勢を円滑に変化させることができる。従って、ルーフガーニッシュ18からルーフパネル14(ルーフモール16)に亘って延びる目隠し部材20によって隙間Sが隠されるので、屋根12の見栄えを向上することができる。
【0027】
(変更例)
前述した構成に限らず、例えば以下のようにしてもよい。
(1)車両の屋根を構成するルーフパネル、ルーフモールおよびルーフガーニッシュの関係に適用する目隠し部材を説明したが、これに限らず、屋根を構成する複数のルーフ部材の間にできる隙間を隠すことに適用可能である。
(2)実施例では、第1ルーフ部材および第2ルーフ部材が左右方向に並び、第1ルーフ部材および第2ルーフ部材の後側に第3ルーフ部材を配置したが、第1ルーフ部材、第2ルーフ部材および第3ルーフ部材の配置はこれに限らない。
【符号の説明】
【0028】
10 車両,12 屋根,14 ルーフパネル(第1ルーフ部材),
16 ルーフモール(第2ルーフ部材),18 ルーフガーニッシュ(第3ルーフ部材),
20 目隠し部材,22 取付部,26 可変部,30 当接部,S 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6