(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】プローブカード
(51)【国際特許分類】
G01R 1/073 20060101AFI20231201BHJP
G01R 1/067 20060101ALI20231201BHJP
G01R 31/26 20200101ALI20231201BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20231201BHJP
【FI】
G01R1/073 E
G01R1/067 D
G01R31/26 J
H01L21/66 B
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020195544
(22)【出願日】2020-11-25
【審査請求日】2020-11-25
(32)【優先日】2019-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516251761
【氏名又は名称】新特系統股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】林丈▲トウ▼
(72)【発明者】
【氏名】陳俊吉
(72)【発明者】
【氏名】李宗潤
(72)【発明者】
【氏名】盧彦宏
【審査官】續山 浩二
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-050979(JP,A)
【文献】特開2010-025765(JP,A)
【文献】特開2008-197118(JP,A)
【文献】特開2015-132524(JP,A)
【文献】特表2018-510355(JP,A)
【文献】特開2016-075636(JP,A)
【文献】特開2013-145210(JP,A)
【文献】特開2014-025761(JP,A)
【文献】特開2015-025803(JP,A)
【文献】特開2007-080976(JP,A)
【文献】特開平08-079071(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 1/073
G01R 1/067
G01R 31/26
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験機及び複数のプローブ針に接続されるプローブカードであって、
軸方向の両面に第1の表面及び第2の表面を有すると共に、複数の第1の接続部及び複数の第2の接続部を有する回路基板を備え、
前記第1の接続部は、前記第1の表面上に配置され、前記試験機に電気的に接続され、前記回路基板の電線、又は前記回路基板を貫通する貫通孔を介して、前記第2の接続部に電気的に接続され、
前記第2の接続部は、前記第2の表面上に配置され、前記プローブ針に電気的に接続され、
前記第1の表面は、前記試験機の方向に対向し、前記第2の表面は、前記プローブ針の方向に対向し、
前記試験機は、前記第1の接続部及び前記第2の接続部を介して、前記プローブ針に電気的に接続され、
前記回路基板は、前記第2の表面上に形成された凹状の溝又は開口からなり電子部品を実装するための収容スペースを備え、
前記収容スペースの前記溝又は開口に、前記電子部品が配置され、
前記電子部品は、前記電線又は前記貫通孔を介して、前記第1の接続部及び前記第2の接続部と電気的に接続されて
おり、
前記回路基板は、複数のプリント回路基板からなり、
前記複数のプリント回路基板のうちの1つは、前記プローブ針に対向する前記第2の表面を有し、
前記収容スペースは、前記第2の表面を有する前記プリント回路基板の上に形成されており、
前記プリント回路基板と同じ材料の高さ調整板が設けられていることを特徴とするプローブカード。
【請求項2】
前記回路基板は、複数層のプリント回路基板からなり、
前記回路基板の前記第2の表面には、前記回路基板の構造強度を補強するための補強板が設けられ、
前記補強板は、前記回路基板の前記軸方向と直交する方向に隙間を保ちながら前記第2の表面と組み合わされることで、前記収容スペースを形成し、
前記補強板の材料は、前記プリント回路基板の材料とは異なることを特徴とする請求項1に記載のプローブカード。
【請求項3】
前記試験機に接続される前記第1の接続部は、前記プローブカードの中心部から外周部へ向かう方向を径方向としたとき、前記第2の接続部よりも前記回路基板の前記径方向側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプローブカード。
【請求項4】
前記収容スペースは、前記回路基板の前記第2の表面上において、前記第2の接続部よりも前記径方向側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のプローブカード。
【請求項5】
前記第1の接続部は、ポゴピンを介して、前記試験機に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプローブカード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブカードに関し、特に、回路基板の表面に電子部品を有するプローブカードに関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路装置の製造において、電気的試験は、ダイカッティング又はデバイスパッケージングの前に実施される。試験プロセスは、通常プローブカード(Probe Card)を使用することによって、試験機(Tester)から被試験装置(Device Under Testing :DUT)に、電力及び試験信号を伝送することによって達成される。このようにして、被試験装置(DUT)の試験を行うことが可能である。
【0003】
図5は、従来のプローブカードを示す。このプローブカードは、いくつかの第1の接続部91及び第2の接続部92を有するプリント回路基板9を備える。接続構造は、一般にポゴピン(Pogo Pin)として知られ、試験機(Tester)と、プリント回路基板9における外周側にある第1の接続部91とを電気的に接続する。プリント回路基板9における内周側にある第2の接続部92は、プローブ針Pに電気的に接続される。プローブ針Pは、プローブ保持部材によりプリント配線板9に固定される。プローブ針Pは、被試験装置の下方にある試験パッド(Testing pad)に接続されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プリント回路基板9の領域9’の部分拡大図を示す図6も参照する。一般的に、トランジスタやダイオードなどの能動部品、又は抵抗器やコンデンサなどの受動部品であっても、電子部品1をプリント回路基板9に実装する必要がある。プリント回路基板9は、通常、多層の回路基板を含む。プリント回路基板9には、各構成要素を接続するための電線93又は貫通孔94が装備されている。プリント回路基板9の両面には、第1の表面と第2の表面とがある。第2の表面9bは、被試験装置を含むウェハに対向するので、第2の表面9bには、電子部品1を実装することができない。したがって、電子部品1は、試験機に対向する第1の表面9aに実装される。プリント回路基板9における第1の接続部91の外側の領域Aは、第1の接続部91によって分離されていることから、電子部品1を収容することが困難である。一方、プリント回路基板9における第2の接続部92の内側の領域Bも、通常、多数のプローブ針の配線のために使用されるので、電子部品1を収容することが困難である。
【0005】
つまり、プローブカードにおいて電子部品1を実装することが可能な領域は、プリント回路基板9の第1の表面9aにおける第1の接続部91と第2の接続部92との間に位置する部分である。このことは、より複雑且つより多くの電子部品要素を必要とする現在のICチップにおいても当てはまることである。現在のICチップでは、チップ試験のために、プローブカードが多くの入出力信号、高速な動作、又は機能性の増大といった要求に応えなければならない。
【0006】
要するに、半導体技術の進化による基本的な要求を満たすためには、プリント回路基板9上において、電子部品1を実装するために利用可能な領域がなくなってきている。この問題を解決するために、改良されたプローブカードを提供することが緊急に必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、試験機と多数のプローブ針とを接続するためのプローブカードを提供することにある。本発明のプローブカードは、軸方向の両面に第1の表面及び第2の表面を有する回路基板を備える。前記回路基板は、複数の第1の接続部及び複数の第2の接続部を有する。前記第1の接続部は、前記試験機に電気的に接続される。前記第2の接続部は、プローブ針に電気的に接続される。前記第1の表面は、前記試験機の方向に対向する。前記第2の表面は、前記プローブ針の方向に対向する。前記回路基板は、前記第2の表面に収容スペースを備え、前記収容スペースに電子部品が配置される。
【発明の効果】
【0008】
上記回路基板において前記プローブ針に対向した前記第2の表面に、前記電子部品を収容するための前記収容スペースを設けることによって、上記電子部品を実装するための領域が不足するという問題を効果的に解決できる。これにより、より多く又はより大きな電子部品を収容することが可能であり、同時に、回路基板上において前記電子部品がスペースをとり過ぎることを防ぎ、利用可能な表面をより大きくさせるに至る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
本発明の第1の実施形態に係るプローブカードの断面構造を部分的に拡大した概略図である。
【
図2】
本発明の第2の実施形態に係るプローブカードの断面構造の部分拡大模式図である。
【
図2A】
本発明の第2の実施形態に係るプローブカードの構成要素の関係を示す概略図である。
【
図2B】
本発明の第2の実施形態に係るプローブカードの別の構成要素関係の概略図である。
【
図3】
本発明の第3の実施形態に係るプローブカードの断面構造の部分拡大模式図である。
【
図4】
本発明の第4の実施形態に係るプローブカードの断面構造の部分拡大模式図である。
【
図5】
従来のプローブカードの断面構造を示す概略図である。
【
図6】
従来のプローブカードの断面構造を部分的に拡大した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
特定の用語は、明細書及び特許請求の範囲中において、特定の装置を示すために使用される。しかし、本発明の技術分野における通常の知識を有する者によって、以下のことが理解されるべきである。即ち、製造業者は、同じ装置に対して異なる用語を使用することもある。また、明細書及び特許請求の範囲において、装置どうしを区別する手段として、名称に基づいて区別する方法は使用せず、装置の全体的な技術的利点によって、区別の基準は異なる。本説明及び本申請における「含む」という用語は、自由に変更可能な用語であるものとして引用され、「制限なしに含む」と解釈される。更に、本文中の「接続」という文言は、直接的及び間接的な手段による接続の両方を含むものとする。従って、本文中で第1の装置が第2の装置に接続されていると記述されている場合、それは、第1の装置が第2の装置に直接接続されていること、あるいは、他の装置又は第2の装置に間接的に接地された他の接続手段を介して、第2の装置に接続されていることを意味する。
【0011】
図1を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係るプローブカードの断面構造を部分的に拡大した概略図を示す。第1の表面2aは、試験機に対向している。第2の表面2bは、プローブ針(図示省略)に対向している。回路基板2は、複数の第1の接続部21と、複数の第2の接続部22とを有している。回路基板2には、各構成要素に接続するための電線23又は貫通孔24が設けられている。第1の接続部21は、回路基板2の径方向の外側に配置されている。第1の接続部21は、通常ポゴピンとして知られている接続構造Tを介して、試験機を電気的に接続するために、第1の表面2aに露出する。第2の接続部22は、回路基板2の径方向の内側に配置されている。第2の接続部22は、プローブ針を電気的に接続するために、少なくとも第2の表面2b上に露出している。回路基板2は、第2の表面2b上に1つ以上の収容スペースRを有している。収容スペースRは、電子部品1を収容するために用いられる。
【0012】
具体的には、本実施形態において、回路基板2は、複数層のプリント回路基板からなる。即ち、回路基板2は、第1の回路基板25、第2の回路基板26、及び第3の回路基板27がそれぞれ複数積層されて構成される。第1の回路基板25は、試験機に対向する第1の表面2aを有する。第3の回路基板27は、プローブ針に対向する第2の表面2bを有する。収容スペースRは、プローブカードの外形に沿った円形状の溝で形成されてもよいし、長方形、円形、又は楕円形の開口により形成されてもよい。更に、収容スペースRは、第2の接続部22の径方向の外側に配置されることが好ましい。
【0013】
収容スペースRは、第3の回路基板27を軸方向に入り込んでいてもよい。それゆえに、第1の実施形態では、収容スペースR内において、第2の回路基板26の表面に電子部品1を配置することができる。ただし、本発明は、この構成に限定されるものではない。電子部品1は、回路基板2の電線23又は貫通孔24を介して、他の部品に接続される。
【0014】
このようにして、本発明の第1の実施形態に係るプローブカードは、回路基板2の第2の表面2bに、電子部品1を実装するための収容スペースRを設けることにより、上記した問題を効果的に解決できる。即ち、電子部品1を実装可能な領域が第1の表面9aの部分のみであるというプローブカードの問題が解決される。これにより、より多く又は大きな電子部品を実装することが可能である。また、本発明の第1の実施形態は、電子部品1により占められる回路基板2の面積を減少させて、回路基板2において使用可能な表面をより大きくできる。
【0015】
図2を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。図2は、第2の実施形態2に係るプローブカードの断面構造を部分的に拡大した概略図である。図2に示すように、回路基板2は、複数層のプリント回路基板(例えば、互いに積層された複数の第1の回路基板25及び第2の回路基板26)を含むことに加えて、回路基板2の第2の表面2bに、プリント回路基板と同じ材料にすることが可能な高さ調整板28が設けられている点が、第1の実施形態とは異なる。高さ調整板28は、予め規定されたプローブカードの仕様に一致するように、回路基板2の軸方向の高さを大きくする設計となっている。高さ調整板28は、収容スペースRを形成するために、隙間を保ちながら第2の表面2bと組み合わせてもよい。また、収容スペースRは、電子部品1を実装するために用いられる。
【0016】
次に、図2Aも参照する。図2Aは、本発明の第2の実施形態に係るプローブカードの構成要素の関係を示す概略図である。この実施例では、回路基板2は、いくつかのキャビティRを備えている。異なるキャビティに配置された各電子部品1は、回路基板2(第2の回路基板26等)の電線23又は貫通孔24を介し、互いに接続されている。一方、図2Bは、本発明の第2の実施形態に係るプローブカードの構成要素の関係を示す他の概略図である。収容スペースRに配置された電子部品1と、回路基板2の第1の表面2a上の電子部品1とは、第1の回路基板25及び第2の回路基板26の電線23又は貫通孔24を介して、接続することができる。その結果、第2の実施形態のプローブカードは、電子部品1の実装自由度を効果的に増大させることができ、加えて、電子部品1のための収容スペースRを設けることができる。
【0017】
本発明の第3の実施形態について、図3を参照して説明する。図3は、本発明の第3の実施形態に係るプローブカードの断面構造を部分的に拡大した概略図である。図3に示すように、第3の実施形態の回路基板2は、プリント回路基板の複数の層(例えば、互いに積層された複数の第1の回路基板25及び第2の回路基板26)を含むことに加えて、回路基板2の第2の表面2bに、プリント回路基板とは異なる材料からなる補強板29が設けられている点が、第2の実施形態と異なる。補強板29は、回路基板2の構造強度を補強するために用いられる。補強板29は、隙間を保ちながら第2の表面2bと組み合わせることで、電子部品1を設置するための収容スペースRを形成してもよい。なお、電子部品1及びウェハの表面を保護するために、収容スペースRを覆うカバー板291と補強板29を結合させてもよい。
【0018】
本発明の第4の実施形態について、図4を参照して説明する。図4は、本発明の第4の実施形態に係るプローブカードの断面構造を部分的に拡大した概略図である。図4に示すように、第4の実施形態では、収容スペースRに配置された電子部品1が回路基板2を貫通する貫通孔24’に接続されることで、回路基板2の第1の表面2aに電気的に接続可能となっている点が、上記した第3の実施の形態と相違する。このようにして、元々回路基板2の第1の表面2a上に配置されていた電子部品1を、配線の再設計を行うことなく、収容スペースRに直接移動させることができる。これにより、回路基板を再配列の効率を大幅に高め、その結果、実用性をより高めることができる。
【0019】
要するに、本発明のプローブカード及び各実施形態のプローブカードは、電子部品を取り付けるために、回路基板においてプローブ針に対向した第2の表面上に、収容スペースを備えている。各実施形態のプローブカードは、電子部品を収容するために、プリント回路基板の第1の表面だけが利用可能であるという問題を効果的に解決できる。これにより、より多く、又はより大きな電子部品を収容することが可能となる。また、本発明の各実施形態は、電子部品により占有される回路基板の面積を減少させ、回路基板において使用可能な表面をより大きくさせることができる。
【0020】
上記した記載は、本発明のより好ましい実施形態に過ぎず、本発明の範囲と同等な変形及び修正は、すべて本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0021】
1 電子部品
2 回路基板
2a 第1の表面
2b 第2の表面
21 第1の接続部
22 第2の接続部
23 電線
24 貫通孔
24’ 貫通孔
25 第1の回路基板
26 第2の回路基板
27 第3の回路基板
28 高さ調整板
29 補強板
291 カバー板
T 接続構造
R 収容スペース
P プローブ針
D 試験下の装置
9 プリント基板
9’ 領域の一部
9a 第1の表面
9b 第2の表面
91 第1の接続部
92 第2の接続部
93 電線
94 貫通孔
A 領域
B 領域