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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/02 20060101AFI20231201BHJP
   D06F 39/06 20060101ALI20231201BHJP
【FI】
D06F39/02 Z
D06F39/06
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020157253
(22)【出願日】2020-09-18
(65)【公開番号】P2022051013
(43)【公開日】2022-03-31
【審査請求日】2022-09-30
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】山本 将平
(72)【発明者】
【氏名】徳崎 雅朗
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】実開昭62-130587(JP,U)
【文献】特開2017-074284(JP,A)
【文献】特開平09-228429(JP,A)
【文献】特開2008-099920(JP,A)
【文献】特開2018-075422(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 39/00 - 39/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、前記本体内に防振支持された外槽と、前記外槽内に回転自在に支持された洗濯兼脱水槽と、略箱状に形成され、内部に投入された液剤を前記外槽又は前記洗濯兼脱水槽内に供給する液剤ケースと、前記液剤ケースに注水する注水装置と、を備え、
前記液剤ケースの内部には、略逆U字状に形成され、内部の液体をサイフォンの原理により外部に排出する排出経路が設けられており、
前記注水装置は、前記液剤ケースの内部において、第1位置と、前記第1位置と前記排出経路を挟んで反対側の第2位置と、に水を落下させ、
前記排出経路の流入口は、前記排出経路の前記第2位置側に設けられ、
前記第2位置と前記流入口との間には、上下に延びる壁が形成され
前記壁は、前記排出経路側に曲率中心を有し、前記第1位置側に向かって開口する略円弧状に形成されている洗濯機。
【請求項2】
前記壁は、前記排出経路側に曲率中心を有する半円状部と、前記半円状部の両端部から前記第1位置側に向かって延びるストレート部と、から構成されている、
請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記液剤ケースの内底面は、前記第2位置から前記流入口に向かうに従って下方傾斜するように形成されており、
前記液剤ケースには、前記流入口の周囲に窪みが形成されており、
前記壁は、前記窪みの前記第2位置側の周囲を囲うように設けられている、
請求項1又は2に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、サイフォン現象により、液体洗剤、又は柔軟剤を洗濯兼脱水槽に投入する洗濯機を開示する。
【0003】
特許文献1における洗濯機は、水槽と、水槽に液体または液状の混合物を投入する洗剤投入装置とを備え、洗剤投入装置は、液体または液状の混合物を収容できる液体収容部と、液体収容部の上部を部分的もしくは全体的に覆う収容部蓋板と、液体収容部の内部に略円筒状に形成され下端部が液体収容部の底部近傍に開口した第1の導通路と、第1の導通路の上端部に接続され逆U字状に形成された導通路結合部と、略円筒状に形成され一端が導通路結合部に接続されるとともに他端が液体収容部の底部外方に開口し、第1の導通路の外部に配置された第2の導通路と、を有し、第1の導通路と導通路結合部と第2の導通路により形成される液体投入路は、一本の経路でつながっているとともに、部分的に収容部蓋板にて形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-74284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、サイフォン現象の途切れを抑制し、液体を確実に洗濯兼脱水槽へ投入できる洗濯機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示における洗濯機は、本体と、本体内に防振支持された外槽と、外槽内に回転自在に支持された洗濯兼脱水槽と、略箱状に形成され、内部に投入された液剤を外槽又は洗濯
兼脱水槽内に供給する液剤ケースと、液剤ケースに注水する注水装置と、を備え、液剤ケースの内部には、略逆U字状に形成され、内部の液体をサイフォンの原理により外部に排出する排出経路が設けられており、注水装置は、液剤ケースの内部において、第1位置と、第1位置と排出経路を挟んで反対側の第2位置と、に水を落下させ、排出経路の流入口は、排出経路の第2位置側に設けられ、第2位置と流入口との間には、上下に延びる壁が形成され、壁は、排出経路側に曲率中心を有し、第1位置側に向かって開口する略円弧状に形成されている。
【発明の効果】
【0007】
本開示における洗濯機は、注水装置の水が落下した際に発生した気泡が排出経路に侵入することを抑制することにより、サイフォン現象の途切れを抑制し、液体を確実に洗濯兼脱水槽へ投入できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1における洗濯機の外観斜視図
図2】実施の形態1における洗濯機の蓋体が開いた状態の外観斜視図
図3】実施の形態1における洗濯機の側面要部断面図
図4】実施の形態1における洗濯機のトップカバーユニットと剤投入装置の構造を示す分解斜視図
図5】実施の形態1における洗濯機の剤投入装置の注水装置の分解斜視図
図6】実施の形態1における洗濯機の剤投入装置の洗剤ケースの外観斜視図
図7】実施の形態1における洗濯機の剤投入装置の注水経路部の上面図
図8】実施の形態1における洗濯機の剤投入装置の洗剤ケースの上面図
図9】実施の形態1における洗濯機の剤投入装置の洗剤ケースの縦断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0010】
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0011】
(実施の形態1)
以下、図1図9を用いて、実施の形態を説明する。
【0012】
[1-1-1.洗濯機の構成]
図1図2図3に示すように、本体1の上部にはトップカバー2が配設されており、トップカバー2の略中央部には、外槽14内に回転自在に設けられた洗濯兼脱水槽6と連通する衣類投入口7が形成されている。蓋体3は、トップカバー2の上面側後部に軸支されており、衣類投入口7を開閉自在に覆う。衣類投入口7の後方面には、洗剤ケース5が引き出し可能に設けられている。
【0013】
操作表示部4は、トップカバー2の上面側後部であって蓋体3の後方となる位置に配設されており、洗濯運転における各種の入力設定を受け付けるとともに設定内容や運転状況を表示する。操作表示部4の下方には、洗濯機の運転制御を行う制御装置(図示せず)が配設されている。
【0014】
図4に示すように、剤投入装置8は、注水装置9及び流水部11により構成された注水流水部10と、注水流水部10の内部に収納された洗剤ケース5と、を備えている。
【0015】
図6に示すように、洗剤ケース5の上部には、係合爪25及び押しボタン24が形成されている。係合爪25は、注水装置9の下面の注水装置側係合部(図示せず)と係合するとともに、押しボタン24の押下により係合が外れるように構成されている。これにより、洗剤ケース5は、注水流水部10に対して脱着自在に収納される。
【0016】
図5に示すように、注水装置9は、上面を覆う注水蓋体13と、流水経路27が形成された注水経路部12と、注水経路部12の外側と連通する注水経路部導水口17と、注水経路部導水口17と接続されて開閉自在に水を導入する電磁給水弁15と、により構成されている。
【0017】
図6に示すように、洗剤ケース5は、粉末洗剤投入部18、液体洗剤投入部21、及び柔軟剤投入部22を有している。
【0018】
図7に示すように、流水経路27は、下方に位置する粉末洗剤投入部18、液体洗剤投入部21、及び柔軟剤投入部22、と対応するように、粉洗剤用流水経路27a、液体洗剤用流水経路27b、及び柔軟剤用流水経路27cに分岐して形成されている。
【0019】
流水経路27には、下方と連通する注水口28が複数設けられている。粉洗剤用流水経
路27a、液体洗剤用流水経路27b、及び柔軟剤用流水経路27cには、注水口28の一部である、粉洗剤用注水口28a、液体洗剤用注水口28b、柔軟剤用注水口28cがそれぞれ設けられている。
【0020】
図5に示すように、流水部11は、衣類投入口7に向かって下方傾斜するように形成されており、流水部11に到達した水及び剤は、流水部11を流下するとともに流水部排出口11aから洗濯兼脱水槽6の内部に投入される。
【0021】
[1-1-2.洗剤ケースの詳細構成]
図6に示すように、洗剤ケース5は、上方に開口する略箱状に形成されており、洗剤ケース5の内部は、粉末洗剤投入部18、液体洗剤投入部21及び柔軟剤投入部22、がそれぞれ別の部屋となるように区切られている。
【0022】
粉末洗剤投入部18は、後方の外周壁である後方外周壁18aは、両サイドの側部外周壁18bより低くなっており、注水された水、粉末洗剤及び発生した泡は、後方外周壁18aを乗り越えて、流水部11へと放出される。また、下方に開口する粉末洗剤用排出口19が設けられており、粉末洗剤投入部18の内底面は、粉末洗剤用排出口19に向かって傾斜して形成されている。これにより、粉末洗剤投入部18に内部に溜まった水及び粉末洗剤は、内底面を流下して粉末洗剤用排出口19から流水部11へと排出される。また、粉末洗剤投入部18には、階段状に形成された目盛り20が形成されている。使用者は、目盛り20を視認することで、粉末洗剤の投入量を確認することができる。
【0023】
図6図8及び図9に示すように、液体洗剤投入部21及び柔軟剤投入部22の内底面には、サイフォン構造を構成する管路部26及びキャップ23が設けられている。管路部26は、手前側に下方と連通する排出筒形状部29が形成されるとともに、キャップ23により上部を覆われることで、背面側に液体洗剤投入部21の内部と連通するサイフォン流入口33を有する吸入筒形状部32が形成され、排出筒形状部29と吸入筒形状部32は、上部に形成される上部湾曲連通部34にて連通されており、吸入筒形状部32、上部湾曲連通部34、排出筒形状部29にて、略逆U字状の流路を構成する。液体洗剤投入部21及び柔軟剤投入部22の内底面は、管路部26及びキャップ23に向かうに従って下方傾斜するように形成されており、管路部26及びキャップ23の周囲には窪み30が形成されている。
【0024】
図6図8及び図9に示すように、液体洗剤投入部21の窪み30の後方側は、サイフォン流入口33側が、上下に延びる壁31により囲われており、壁31は、半円状部31aと、その両端部から延びるストレート部31bとから構成されている。
【0025】
なお、液体洗剤投入部21において、液体洗剤用注水口28bから水が落下する位置は、前方側水が落下する位置35aと後方側水が落下する位置35bと別れており、全面的に水が落下するように構成されている。
【0026】
一方、柔軟剤投入部22においては、柔軟剤用注水口28cから水が落下する位置は、前方側水が落下する位置35cのみで構成されており、窪み30の後方側は、柔軟剤投入部22の後方外周壁22aで覆われている。
【0027】
[1-2.動作]
電磁給水弁15は、洗濯運転における所定のタイミングで開放され、注水装置9に水を導入する。注水装置9に導入された水は、分岐する流水経路27を通って流水部排出口11aから洗剤ケース5に排出される。この時、粉洗剤用流水経路27aに導入された水は、粉洗剤用注水口28aを通過して粉末洗剤投入部18に散水され、液体洗剤用流水経路
27bに導入された水は、液体洗剤用注水口28bを通過して液体洗剤投入部21に散水され、柔軟剤用流水経路27cに導入された水は、柔軟剤用注水口28cを通過して柔軟剤投入部22に散水される。
【0028】
粉末洗剤投入部18に散水された水は、投入された粉末洗剤を溶解するとともに溶解水の一部を泡立て、粉末洗剤用排出口19から流水部11へと排出されて洗濯兼脱水槽6内に投入される。
【0029】
一方、液体洗剤投入部21又は柔軟剤投入部22に散水された水は、液体洗剤又は柔軟剤を希釈しながら徐々に水位を増していく。以下、液体洗剤を例に説明する。
【0030】
液体洗剤投入部21の水位は、液体洗剤投入部21の内底面とキャップ23間の間隙であるサイフォン流入口33を超えて上昇し、液体洗剤投入部21の上端に達する。
【0031】
液体洗剤は、一般的に、水よりもかなり粘度が高く、サイフォン流入口33および吸入筒形状部32を通過する際の抵抗が非常に大きい。液体洗剤が水により十分希釈されるまでの間、サイフォン流入口33内は、液体洗剤の濃度が高い洗浄液で満たされているため、サイフォン流入口33における洗浄液の流速は遅くなっている。
【0032】
サイフォン流入口33および吸入筒形状部32内の洗浄液は、液体洗剤投入部21に注水された水量が増えるに従って、液体洗剤の濃度が希釈されて粘度が小さくなり、サイフォン流入口33および吸入筒形状部32を通過する際の抵抗が小さくなるとともに流速が上昇する。勢いを増した洗浄液の流れは、吸入筒形状部32及び上部湾曲連通部34の空気を排出筒形状部29側に押し出し、サイフォンの原理による継続的な液体の流出動作(以下、サイフォン動作とする)を開始させる。
【0033】
サイフォン動作は、注水装置9からの給水が停止した後も継続され、液体洗剤投入部21の洗浄液を吸い上げて洗濯兼脱水槽6へ供給する。液体洗剤投入部21の水位がサイフォン流入口33を下回ると、サイフォン流入口33から空気が侵入し、サイフォン動作が終了する。
【0034】
図8および図9に示すように、液体洗剤用注水口28bから注水した水は、液体洗剤投入部21のサイフォン構造の手前側の前方側水が落下する位置35a(矢印a)と、サイフォン構造の背面側の後方側水が落下する位置35b(矢印b)の両方に着水する。着水した水は、液体洗剤投入部21に溜まった洗浄液と衝突し、気泡を発生させる。気泡がサイフォン構造に侵入した場合、サイフォン構造内部の上部に空気層が形成され、給水途中にもかかわらずサイフォン動作が中断してしまう虞がある。
【0035】
液体洗剤投入部21のサイフォン構造の手前側で発生した気泡は、キャップ23の前面側および側面側の側壁に沿って上方へ移動する(矢印c)。
【0036】
一方、液体洗剤投入部21のサイフォン構造の背面側においては、キャップ23の側壁と液体洗剤投入部21の内底面との間にサイフォン流入口33が設けられており、サイフォン流入口33から気泡が侵入する虞がある。本開示では、窪み30の背面側の周囲を囲うように壁31が形成されているため、気泡は、壁31の半円状部31aを伝って上方へ移動する(矢印d)ように構成されている。気泡が取り除かれた洗浄液は、壁31のストレート部31bを通り過ぎ、両側方から窪み30に流下してサイフォン構造に吸引される。これにより、液体洗剤投入部21のサイフォン構造の背面側で発生した気泡がサイフォン流入口33に侵入することを抑制し、注水装置9からの給水途中に気泡の侵入によりサイフォン動作が中断することを抑制できる。
【0037】
また、壁31は、曲率中心を有する略円弧状に半円状部31aが立設されているため、直線状に形成された壁の場合と比較すると、水と衝突して気泡を発生させにくい構造となっている。
【0038】
[作用等]
本開示における洗濯機は、本体1と、本体1内に防振支持された外槽14と、外槽14内に回転自在に支持され洗濯物を収容する洗濯兼脱水槽6と、略箱状に形成され、内部に投入された液剤を外槽14又は洗濯兼脱水槽6内に供給する洗剤ケース5と、液剤ケース5に注水する注水装置9と、を備える。洗剤ケース5の一部である液体洗剤投入部21の内部には、管路部26及びキャップ23により構成され、吸入筒形状部32、上部湾曲連通部34、排出筒形状部29からなる略逆U字状に形成され、内部の液体をサイフォンの原理により外部に排出する排出経路が設けられており、注水装置9の水が落下する位置と上下に形成された壁31と、排出経路の流入口であるサイフォン流入口33との間には、上下に延びる壁31が形成されている。
【0039】
これにより、水が落下した際に発生した気泡が、サイフォン流入口33から排出経路に侵入することを抑制できる。
【0040】
そのため、気泡の侵入によりサイフォン現象が途切れて液体洗剤投入部21における液体の排出が完了しないことを抑制し、洗剤ケース5内の液体を洗濯兼脱水槽6内に確実に投入させることができる。
【0041】
本実施の形態のように、壁31は、サイフォン構造側に曲率中心を有する略円弧状に形成された半円状部31aとしてもよい。
【0042】
これにより、発生した気泡をサイフォン構造から遠ざけるとともに、落下した水が壁に衝突して気泡を発生することを抑制できる。
【0043】
本実施の形態のように、サイフォン流入口33は、液体洗剤用注水口28bの水が落下する側に設けられており、壁31は、液体洗剤用注水口28bの水が落下する位置とサイフォン流入口33との間に配置されてもよい。
【0044】
これにより、サイフォン構造のサイフォン流入口33側が配置された側において、気泡の侵入を抑制できる。
【0045】
そのため、サイフォン流入口33から気泡を効果的に抑制する位置に壁31を設けることができるので、洗剤ケース5内の液体を洗濯兼脱水槽6内に確実に投入させることができる。
【0046】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されない。
【0047】
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0048】
実施の形態1では、洗濯機の一例として、縦型洗濯機を説明した。洗濯機は、サイフォン構造により液体を投入するものであればよいので、縦型洗濯機に限定されない。洗濯機は、ドラム式洗濯機や二槽式洗濯機であってもよい。
【0049】
実施の形態1では、壁の一例として、半円状に形成された壁31を説明した。壁は、注水装置の水が落下する位置と排出経路との間に形成されていればよいので、半円状に限定されない。壁は、略矩形状であってもよいし、曲面状であってもよい。また、実施の形態1では、壁の一例として、液体洗剤投入部21に設けられた壁31を説明した。壁は、サイフォンの原理により外部に排出する排出経路への気泡の侵入を抑制するものなので、柔軟剤投入部に設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本開示は、サイフォン構造により液体を投入する装置に適用可能である。具体的には、縦型洗濯機、ドラム式洗濯機、二槽式洗濯機、飲料ディスペンサ等に、本開示は適用可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 本体
2 トップカバー
3 蓋体
4 操作表示部
5 洗剤ケース(液剤ケース)
6 洗濯兼脱水槽
7 衣類投入口
8 剤投入装置
9 注水装置
10 注水流水部
11 流水部
11a 流水部排出口
12 注水経路部
13 注水蓋体
14 外槽
15 電磁給水弁
17 注水経路部導水口
18 粉末洗剤投入部
18a 後方外周壁
18b 側部外周壁
19 粉末洗剤用排出口
20 目盛り
21 液体洗剤投入部
22 柔軟剤投入部
22a 後方外周壁
23 キャップ
24 押しボタン
25 係合爪
26 管路部
27 流水経路
27a 粉洗剤用流水経路
27b 液体洗剤用流水経路
27c 柔軟剤用流水経路
28 注水口
28a 粉洗剤用注水口
28b 液体洗剤用注水口
28c 柔軟剤用注水口
29 排出筒形状部(排出経路)
30 窪み
31 壁
31a 半円状部
31b ストレート部
32 吸入筒形状部(排出経路)
33 サイフォン流入口(流入口)
34 上部湾曲連通部(排出経路)
35a、35c 前方側水が落下する位置
35b 後方側水が落下する位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9