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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】ゲームサーバ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231201BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20231201BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20231201BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20231201BHJP
   A63F 13/46 20140101ALI20231201BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20231201BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63F13/35
A63F13/53
A63F13/79 500
A63F13/46
A63F13/80 F
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019162857
(22)【出願日】2019-09-06
(65)【公開番号】P2021043509
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2022-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】505057646
【氏名又は名称】THE WHY HOW DO COMPANY株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堤 純也
(72)【発明者】
【氏名】國吉 芳夫
(72)【発明者】
【氏名】窪田 圭一
【審査官】石坂 博明
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-036329(JP,A)
【文献】特開2005-211470(JP,A)
【文献】特表2009-521247(JP,A)
【文献】特許第6726322(JP,B1)
【文献】特開2001-161890(JP,A)
【文献】特開2003-032651(JP,A)
【文献】特開2016-137117(JP,A)
【文献】特開2014-039689(JP,A)
【文献】特開2019-136067(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A63F 13/35
A63F 13/53
A63F 13/79
A63F 13/46
A63F 13/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤーの手札を登録および更新し、登録および更新された手札の内容に応じた手札データを生成する手札更新部と、
ゲームの結果に応じた結果データを生成する結果データ生成部と、
プレイヤーの所持する外部機器との通信を実施するサーバ通信部とを備えており、
前記サーバ通信部は、手札データおよび前記結果データを前記外部機器に送信するように構成されており
ゲームの進行状況の画像に応じたゲーム画像データを生成する画像生成部をさらに備え、
前記サーバ通信部は、前記ゲーム画像データを前記外部機器に送信するように構成されており、
前記外部機器から送信されるメッセージを表示画面に表示するメッセージ表示部をさらに備え、
前記画像生成部は、前記表示画面の画像を含むように前記ゲーム画像データを生成するように構成されている、
ゲームサーバ。
【請求項2】
前記ゲーム画像データを蓄積するための記憶部をさらに備え、
前記サーバ通信部は、前記外部機器から送信される再送指示に応じて、前記記憶部に蓄積されている前記ゲーム画像データを前記外部機器に送信するように構成されている、
請求項1に記載のゲームサーバ。
【請求項3】
前記サーバ通信部は、特定のプレイヤーの手札に関する手札データを、他のプレイヤーの外部機器に送信するように構成されている、
請求項1に記載のゲームサーバ。
【請求項4】
前記サーバ通信部は、第1のプレイヤーの外部機器から送信される譲渡指示を受信するように構成されており、
前記手札更新部は、前記譲渡指示に応じて、該第1のプレイヤーの手札を、他の第2のプレイヤーの手札とするように構成されている、
請求項1に記載のゲームサーバ。
【請求項5】
前記サーバ通信部は、前記第1のプレイヤーの外部機器から送信される公開指示に応じて、前記第1のプレイヤーの手札を他のプレイヤーの外部機器に送信するとともに、前記他のプレイヤーから送信される譲受条件を、前記第1のプレイヤーに送信するように構成されている、
請求項4に記載のゲームサーバ。
【請求項6】
前記手札更新部は、プレイヤーの事前の指示にしたがって、将来に実施される複数のゲームに関し、該ゲームの実施時に該プレイヤーの手札を登録するように構成されている、
請求項1に記載のゲームサーバ。
【請求項7】
前記手札更新部は、登録された全ての手札の内容を含む総手札データを生成するように構成されており、
前記サーバ通信部は、前記総手札データを前記外部機器に送信するように構成されている、
請求項1に記載のゲームサーバ。
【請求項8】
プレイヤーのスコアを、ゲームの結果に応じて更新し、更新されたスコアに応じたスコアデータを生成するスコア更新部をさらに備え、
前記サーバ通信部は、前記スコアデータを前記外部機器に送信するように構成されている、
請求項1に記載のゲームサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
カジノゲームの一種であるビンゴゲームは、カジノやビンゴホールなどのゲーム会場で実施されている。したがって、ゲームの参加者は、ゲーム会場に赴いて、ゲームに参加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-36329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示における1つの目的は、このようなビンゴゲーム等のゲームに関し、ゲーム会場に足を運ばなくても、ゲームに参加することを可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様にかかるゲームサーバ(本ゲームサーバ)は、プレイヤーの手札を登録および更新し、登録および更新された手札の内容に応じた手札データを生成する手札更新部と、ゲームの結果に応じた結果データを生成する結果データ生成部と、プレイヤーの所持する外部機器との通信を実施するサーバ通信部とを備えており、前記サーバ通信部は、手札データおよび前記結果データを前記外部機器に送信するように構成されている。
【0006】
本ゲームサーバは、ビンゴゲームおよびキノゲームなどを含むカジノゲームを実施するために用いられる。
本ゲームサーバによって実施されるゲームでは、プレイヤーは、タブレットあるいはスマートホンなどの外部機器を用いて、インターネットあるいは電話回線などのネットワークを介して、ゲームに参加することができる。
【0007】
このために、本ゲームサーバでは、手札更新部が、各プレイヤーの手札を登録する。プレイヤーの手札は、本ゲームサーバの手札更新部によって各プレイヤーに割り当てられたものでもよいし、プレイヤーによって本ゲームサーバに送信されたものでもよい。
【0008】
各プレイヤーの手札は、たとえばゲームの進行状況に応じて、手札更新部によって更新される。ゲームの結果は、結果データ生成部によってデータ化される。登録および更新された手札の内容に応じた手札データ、および、ゲームの結果に応じた結果データは、プレイヤーが確認できるように、サーバ通信部によってプレイヤーの外部機器に送信される。
【0009】
たとえば、ゲームがビンゴゲームである場合には、手札はビンゴカードである。ゲームの進行状況は、たとえば、コーラーが、ビンゴマシーンを操作して数字を選択する状況である。コーラーは、選択された数字を、直接に、あるいは、自身のコーラーPC等を介して、本ゲームサーバに入力する。
【0010】
手札更新部は、入力された数字に基づいて、各プレイヤーの手札を更新する。更新された手札に関する手札データは、サーバ通信部によって、プレイヤーの所持する外部機器に送信される。
【0011】
また、いずれかのプレイヤーの手札が上がりとなった場合、結果データ生成部が、その事実を含む結果データを生成し、サーバ通信部が、結果データを各プレイヤーの外部機器に伝達する。
【0012】
このように、本ゲームサーバは、ゲームの進行状況に応じて各プレイヤーの手札を更新し、更新された手札およびゲームの結果を、プレイヤーの所持する外部機器に伝達するように構成されている。したがって、プレイヤーは、ゲーム会場に赴かなくても、たとえば自宅にいながらにして、外部機器およびネットワークを介して、ゲームに参加することが可能である。
【0013】
また、本ゲームサーバは、ゲーム画像データを生成する画像生成部をさらに備えてもよい。ゲーム画像データは、ゲームの進行状況を撮像することによって得られる画像に応じたデータである。画像生成部は、たとえばゲーム会場に設置されたカメラを、直接に、あるいは、ネットワークを介して制御して、ゲームの進行状況を撮像させる。画像生成部は、このような撮像によって得られたデータを、カメラから直接、あるいは、ネットワークを介して取得して、ゲーム画像データを生成する。
【0014】
生成されたゲーム画像データは、サーバ通信部によって、プレイヤーの外部機器に送信される。したがって、この構成では、プレイヤーは、ゲームの進行状況を、画像によって確認することができる。
【0015】
たとえば、ゲームがビンゴゲームである場合には、コーラーおよびビンゴマシーンの挙動を撮像することによって、ゲーム画像データが生成され、各プレイヤーの外部機器に送信される。したがって、プレイヤーは、ビンゴゲームがどのように進行されているのか、たとえば、数字の選択が正当に行われているか否かを、画像によって確認することができる。
【0016】
なお、ゲームの進行状況を略リアルタイムでプレイヤーに示すために、画像生成部は、カメラによる撮像と略同時にゲーム画像データを生成し、サーバ通信部は、生成されたゲーム画像データをできるだけ早くプレイヤーの外部機器に送信することが好ましい。
【0017】
また、本ゲームサーバでは、サーバ通信部は、プレイヤーの外部機器から送信されるメッセージを受信するように構成されていてもよい。この場合、本ゲームサーバは、このメッセージを表示画面に表示するメッセージ表示部をさらに備え、さらに、画像生成部は、表示画面の画像を含むようにゲーム画像データを生成してもよい。
【0018】
たとえば、ゲームがビンゴゲームである場合には、メッセージ表示部は、コーラーの近傍に設置された表示画面に、直接に、あるいは、ネットワークを介してメッセージを送信し、この表示画面にメッセージを表示する。画像生成部は、カメラを制御して、コーラーおよびビンゴマシーンの挙動とともに表示画面を撮像させて、ゲーム画像データを生成する。
【0019】
この構成では、メッセージを送信したプレイヤーは、ゲーム画像データを参照することによって、画像内における表示画面に表示された自身のメッセージを確認することができる。これにより、ゲーム画像データが、プレイヤーの参加しているゲームに応じた正当なものであること、たとえば、主催者によって都合よく編集されたものでないことを、プレイヤーに示すことができる。
【0020】
また、本ゲームサーバは、ゲーム画像データを蓄積するためのゲーム画像記憶部をさらに備えてもよい。この場合、サーバ通信部は、外部機器から送信されるプレイヤーの再送指示に応じて、蓄積されているゲーム画像データを外部機器に送信してもよい。
【0021】
この構成では、プレイヤーは、ゲームの終了後に、ゲーム画像データを改めて確認することができる。したがって、プレイヤーは、ゲームの正当性を、ゲームの終了後に判断することが可能である。
【0022】
また、本ゲームサーバは、プレイヤーが、自分の手札だけでなく、他人の手札を確認することができるように構成されていてもよい。たとえば、サーバ通信部が、特定のプレイヤーの手札に関する手札データを、他のプレイヤーの外部機器に送信するように構成されていてもよい。
【0023】
たとえば、ゲームがビンゴゲームである場合には、この特定のプレイヤーとは、たとえば、上がりに近い手札を有している者である。この構成では、各プレイヤーは、勝ちそうなプレイヤーの手札の内容(上がりまでの近さ、どの数字を待っているのか、など)を知ることができる。
【0024】
また、本ゲームサーバでは、手札更新部が、手札を譲渡したい第1のプレイヤーの譲渡指示に基づいて、第1のプレイヤーの手札を、譲受者である第2のプレイヤーの手札とするように構成されていてもよい。これにより、プレイヤー間での手札の譲渡を実現することができる。
【0025】
また、本ゲームサーバでは、サーバ通信部が、前記外部機器から送信される第1のプレイヤーの公開指示に応じて、第1のプレイヤーの手札に関する手札データを、他のプレイヤーの外部機器に送信してもよい。
【0026】
この構成では、他のプレイヤー(複数でもよい)は、第1のプレイヤーの手札を譲り受けたいと考えた場合、外部機器を用いて、本ゲームサーバに対して、譲受条件(購入条件)を提示(送信)する。これに応じて、本ゲームサーバのサーバ通信部は、他のプレイヤーから送信される購入条件を、第1のプレイヤーに送信する。
【0027】
この構成では、第1のプレイヤーは、自分の手札の譲受者である第2のプレイヤーを、提示された譲受条件に基づいて決定することができる。したがって、プレイヤー間における手札の譲渡を、円滑に進めることができる。
【0028】
また、本ゲームサーバでは、手札更新部は、プレイヤーの指示にしたがって、手札を、定期的かつ自動的に登録してもよい。たとえば、手札更新部は、プレイヤーの事前の指示にしたがって、将来に実施される複数のゲームに関し、該ゲームの実施時に該プレイヤーの手札を登録する。
これにより、プレイヤーは、ゲームの度に手札を登録(購入)することなく、複数のゲームに参加し続けることができる。
【0029】
また、本ゲームサーバでは、手札更新部が、登録された全ての手札(全てのプレイヤーの手札)の内容を含む総手札データを生成し、サーバ通信部が、たとえばゲームの開始前に、各プレイヤーの外部機器に送信してもよい。
【0030】
これにより、ゲームがビンゴゲームである場合に、プレイヤーは、勝者のカードが予め登録されたものであること、すなわち、主催者によって、ゲームの開始後に不正に作成されたカードではないことを、ゲームの終了後に確認することができる。
【0031】
なお、このような総手札データについては、ブロックチェーンを用いて保存しておくことが好ましい。これにより、総手札データが改竄されることを、より適切に抑制することができる。
【0032】
また、本ゲームサーバは、ゲームの結果に応じてプレイヤーのスコアを更新し、更新されたスコアに応じたスコアデータを生成するスコア更新部をさらに備えてもよい。この場合、サーバ通信部が、スコアデータをプレイヤーの外部機器に送信する。この構成では、プレイヤーは、ゲームに関する自身のスコアを容易に確認することができる。
【0033】
スコアは、チップと表現することも可能なものであり、たとえば、仮想通貨でもよいし、法定通貨でもよい。また、本ゲームサーバは、このスコアを用いてゲームの参加料金を支払う(たとえば、手札を購入する)ことができるように構成されていてもよい。
【0034】
本開示の一態様にかかる携帯端末(本携帯端末)は、表示部と、本ゲームサーバの前記サーバ通信部と通信するための端末通信部と、前記サーバ通信部から送信された前記手札データおよび前記結果データを前記表示部に表示するための表示制御部と、を備えている。
【0035】
本携帯端末は、上記した本ゲームサーバに関する外部機器として機能する。このため、本携帯端末は、サーバ通信部と通信するための端末通信部と、前記サーバ通信部から送信された手札データおよび結果データを表示部に表示するための表示制御部とを備えている。プレイヤーは、本携帯端末を用いることにより、登録および更新される手札およびゲームの結果を確認することができる。
【0036】
なお、ゲームの種類によっては、プレイヤーは、複数の手札を登録することも可能である。この場合、本ゲームサーバの手札更新部は、複数の手札に関する手札データを生成する。この手札データは、本携帯端末に送信される。そして、本携帯端末の表示制御部は、手札データに含まれている複数の手札を、表示部に表示する。
【0037】
なお、手札の数および表示部のサイズによっては、プレイヤーは、全ての手札を確認するために、表示部の表示画面をスクロールする必要がある場合もある。そこで、表示制御部は、複数の手札を、プレイヤーにとって有利な順に、表示部に表示するように構成されていてもよい。
【0038】
ゲームがビンゴゲームである場合には、有利な手札とは、たとえば、上がりに近い手札、あるいは、高い役を目指せるような手札であり、プレイヤーにとって重要な手札である。これにより、プレイヤーは、自分にとって重要な手札を、容易に確認することができる。
【0039】
また、本ゲームサーバがゲーム画像データを送信する場合、本携帯端末では、表示制御部が、端末通信部により受信されたゲーム画像データを表示部に表示するように構成されていることが好ましい。これにより、プレイヤーは、本携帯端末を用いて、ゲームの進行状況ゲームを容易に確認することが可能である。
【0040】
また、本携帯端末は、前記ゲーム画像データをプレイヤーにVR表示するためのVRユニットをさらに備えていてもよい。この場合、プレイヤーは、あたかもゲーム会場においてゲームに参加しているように、ゲームを体験することができる。
【0041】
本開示の一態様にかかるコンピュータプログラムは、携帯端末のコンピュータを、本携帯端末における端末通信部および表示制御部として機能させるものである。これによれば、汎用の携帯端末を、本携帯端末として機能させることができる。
【発明の効果】
【0042】
本開示の一態様にかかるゲームサーバは、各プレイヤーの手札を更新してゲームを進行し、更新された手札およびゲームの結果を、プレイヤーの所持する外部機器に伝達するように構成されている。したがって、プレイヤーは、ゲーム会場にいなくても、外部機器およびネットワークを介して、ゲームに参加することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本開示の一実施形態にかかるゲームシステムの構成を示す説明図である。
図2】プレイヤー端末の構成を示す説明図である。
図3】ゲームサーバの構成を示す説明図である。
図4】ゲーム画像の例を示す説明図である。
図5】ゲーム画像の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本開示の一実施形態にかかるゲームシステム(本ゲームシステム)は、ビンゴゲームを実施するためのシステムである。本ゲームシステムは、図1に示すように、ゲーム会場に設置されたコーラーブース10、ビンゴゲームを管理するために用いられるゲームサーバ30、および、ユーザーの携帯するプレイヤー端末50を含んでいる。
【0045】
コーラーブース10、ゲームサーバ30およびプレイヤー端末50は、ネットワークNを介して、互いに接続されている。ネットワークNは、たとえば、インターネットあるいは電話回線である。
【0046】
本ゲームシステムにおいて実施されるゲームでは、プレイヤー(内部プレイヤー)は、通常通り、ゲーム会場においてゲームに参加することができる。
また、プレイヤー(外部プレイヤー)は、ゲーム会場に来場することなく、プレイヤー端末50を用いて、インターネットあるいは電話回線などのネットワークNを介して、ゲームに参加することができる。
【0047】
以下では、本実施形態の技術に深く関連する来場しない外部プレイヤーを、単にプレイヤーと称する一方、ゲーム会場にてゲームに参加している通常のプレイヤーを、内部プレイヤーと称する。
【0048】
プレイヤーは、それぞれ、自身のビンゴカード(手札)を所持している。手札は、各プレイヤーのプレイヤー端末50に格納されている。手札には、マトリクス状に配置されたマスのそれぞれに、数字が記載されている。コーラーによって、抽選にて選択された数字が、自分の手札のいずれかマス内にあれば、そのマスが有効となる。有効となった複数のマスが所定の形状(たとえば縦一列)を形成した場合に、上がりとなる。また、上がりの形状に応じて、上がりの役が定められている。たとえば、複雑な形状の(形成されにくい)上がりは、高い役の上がりである。
【0049】
図1に示すように、コーラーブース10には、コーラー(ディーラー)Cによって操作されるビンゴマシーン11およびコーラーPC13、選択された数字を表示するための結果表示用画面(フラッシュボード)14、メッセージを表示するためのメッセージ画面15、ならびに、コーラーブース10の全体を撮像するためのカメラ17が備えられている。
【0050】
ビンゴマシーン11は、抽選によって数字を選択するための機械である。すなわち、ビンゴマシーン11は、互いに異なる数字(1桁あるいは複数桁)の描かれた多数のボールと、これらのボールから1つのボールを抽選によって選択するブロワーとを有している。ブロワーは、ボールを容器内において吹き上げて攪拌する。攪拌されている多数のボールから、1つのボールがランダムに選択される。
【0051】
コーラーCは、ビンゴゲームの進行管理者であり、ゲーム会場のコーラーブース10において、ビンゴゲームの進行を取り仕切る。
コーラーCは、たとえば、ビンゴゲームの開始および終了を宣言するとともに、内部プレイヤーに対するゲームの実況を行う。
【0052】
さらに、コーラーCは、ビンゴマシーン11を操作して、数字の抽選を実施する。また、コーラーCは、抽選によって選択された数字を、コーラーPC13に入力する。
【0053】
コーラーPC13は、コーラーCによって入力された数字を、順次、ネットワークNを介して、ゲームサーバ30に送信する。さらに、コーラーPC13は、コーラーCによって入力された数字を、結果表示用画面14を用いて表示する。
すなわち、結果表示用画面14は、ゲームに用いられる全ての数字が順番に並んだ数列を含んでいる。結果表示用画面14では、たとえば、選択された数字を表示する部分の表示形態が、選択されていない数字を表示する部分の表示形態と変えられる(たとえば、輝度が高くされる)。
【0054】
また、コーラーPC13は、ゲームサーバ30からの指示により、カメラ17を用いて、コーラーブース10の全体を撮像する。コーラーPC13は、カメラ17によって撮像された画像を、ゲームサーバ30に送信する。
【0055】
また、図2に示すように、プレイヤー端末50は、画像等を表示するユーザインターフェイスとしての表示部61、プレイヤー端末50の各構成要素を制御するプロセッサ51、および、種々のデータを記憶することの可能な端末記憶部52を備えている。
【0056】
端末記憶部52は、たとえば、プロセッサ51によって取得された各種のデータを記憶する。また、端末記憶部52は、たとえばコンピュータネットワークを介してダウンロードされた、アプリケーションプログラム(アプリ、プログラムおよび/またはプログラム製品)60を格納している。
【0057】
プロセッサ51は、コンピュータプログラムとしてのアプリケーションプログラム60(アプリケーションプログラム60に含まれる命令)にしたがって、端末通信部53、表示制御部55、入力部57、VRユニット58およびメッセージデータ生成部59として機能する。
【0058】
アプリケーションプログラム60は、端末記憶部52のような、プロセッサ(コンピュータ)51によって読み取り可能な非一過性の記録媒体に記録されることができる。
【0059】
端末通信部53は、ゲームサーバ30等との通信に用いられる。表示制御部55は、表示部61を制御する。入力部57は、プレイヤーからの入力を受け付ける。VRユニット58は、VR(Virtual Reality)表示に関するユニットである。メッセージデータ生成部59は、プレイヤーのメッセージに応じたメッセージデータを生成する。
【0060】
このプレイヤー端末50は、プレイヤーの所持する外部機器であり、携帯端末の一例である。プレイヤー端末50の各部材における動作については後述する。
【0061】
図1に示したゲームサーバ30は、本ゲームシステムにおけるゲームを実質的に実施する、本ゲームシステムの中枢部分である。
上記のように、ゲームサーバ30によって実施される本ゲームシステムのゲームでは、プレイヤーは、プレイヤー端末50を用いて、ネットワークNを介してゲームに参加することができる。
【0062】
このために、ゲームサーバ30は、図3に示すように、プレイヤーの手札を管理する手札更新部31、種々のデータを記憶するための記憶部32、ゲームの結果に応じた結果データを生成する結果データ生成部33、通信のためのサーバ通信部35、画像を生成する画像生成部37、メッセージを表示するためのメッセージ表示部39、および、スコアに関するスコア更新部41を備えている。
【0063】
手札更新部31は、各プレイヤーの手札を登録する。本実施形態では、プレイヤー端末50を介したプレイヤーからの要求に基づいて、手札更新部31が、各プレイヤーに対して手札を割り当てる。
【0064】
すなわち、ゲームサーバ30の記憶部32は、未使用手札記憶部321を備えている。未使用手札記憶部321には、プレイヤーに割り当てるための多数の未使用手札が記憶されている。手札更新部31は、プレイヤーの要求に基づいて、未使用手札記憶部321の未使用手札のなかから、1つの手札をランダムに選出し、この手札に応じた手札データを生成する。生成された手札データは、サーバ通信部35によって、該プレイヤーのプレイヤー端末50に送信される。
【0065】
また、手札更新部31は、選出した手札を、該プレイヤーの手札として、記憶部32の手札記憶部323に登録(記憶)する。手札記憶部323には、プレイヤーがN人ならば、N個の手札(手札C1~CN)が記憶されている。
このようにして、手札更新部31は、プレイヤーとその手札との対応関係を、手札記憶部323に記憶している。
【0066】
さらに、手札更新部31は、プレイヤーの手札を、ゲームの進行状況に応じて更新する。ゲームの進行状況とは、コーラーCが、ビンゴマシーン11を操作して数字を選択する状況である。
【0067】
上記したように、コーラーCは、選択された数字を、コーラーPC13を介して、ゲームサーバ30に送信する。サーバ通信部35は、この数字を受信し、手札更新部31に伝達する。手札更新部31は、伝達された数字に基づいて、各プレイヤーの手札を更新する。そして、手札更新部31は、更新された手札に応じた手札データを生成する。更新された手札に関する手札データは、サーバ通信部35によって、プレイヤー端末50に送信される。
【0068】
また、手札更新部31は、総手札データを生成し、記憶部32の総手札データ記憶部329に記憶する。総手札データは、手札更新部31によって手札記憶部323に登録された全ての手札、すなわち、ゲームに参加している全てのプレイヤーの手札の内容を含む。
サーバ通信部35は、たとえばゲームの開始前に、各プレイヤーのプレイヤー端末50に、この総手札データを送信する。
【0069】
結果データ生成部33は、ゲームの結果をデータ化する。たとえば、いずれかのプレイヤーの手札が上がりとなった場合、結果データ生成部33が、その事実を認識し、この事実を含む結果データを生成し、記憶部32の結果データ記憶部325に記憶する。また、サーバ通信部35は、生成された結果データを、各プレイヤーのプレイヤー端末50に伝達する。
【0070】
プレイヤー端末50では、図2に示す端末通信部53が、ゲームサーバ30のサーバ通信部35と通信する。端末通信部53は、サーバ通信部35から送信された自身の手札データ、総手札データおよび結果データを受信し、端末記憶部52に記憶する。表示制御部55は、受信された自身の手札データ、総手札データおよび結果データを、適宜(たとえばプレイヤーの要求に応じて)、端末記憶部52から読み出して、表示部61に表示する。
【0071】
図3に示すゲームサーバ30の画像生成部37は、ゲーム画像データを生成するように構成されている。ゲーム画像データは、ゲームの進行状況を撮像することによって得られる画像に応じたデータである。
【0072】
本実施形態では、画像生成部37は、サーバ通信部35を介して、コーラーブース10のコーラーPC13に対し、カメラ17によって、結果表示用画面14、メッセージ画面15、コーラーCおよびビンゴマシーン11の挙動を含むコーラーブース10の全体を撮像することを指示する。これに応じて、コーラーPC13は、カメラ17を用いてコーラーブース10の全体を撮像し、図4に示すようなコーラーブース10の画像(ゲーム画像)を取得する。コーラーPC13は、取得されたゲーム画像を、ゲームサーバ30の画像生成部37に送信する。
【0073】
画像生成部37は、送信された画像を用いて、ゲームの進行状況を示すゲーム画像データを生成する。そして、サーバ通信部35が、生成されたゲーム画像データを、各プレイヤーのプレイヤー端末50に送信する。また、画像生成部37は、生成したゲーム画像データを、記憶部32のゲーム画像記憶部327に蓄積する。
【0074】
プレイヤー端末50では、図2に示す端末通信部53が、サーバ通信部35から送信されたゲーム画像データを受信する。表示制御部55は、受信されたゲーム画像データを、適宜、表示部61に表示する。
【0075】
なお、図3に示すゲームサーバ30では、ゲームの進行状況を略リアルタイムでプレイヤーに示すために、画像生成部37は、カメラ17からの画像の受信と略同時にゲーム画像データを生成し、サーバ通信部35は、生成されたゲーム画像データを、逐次的にプレイヤー端末50に送信するように構成されている。
【0076】
また、プレイヤーは、ゲーム画像データの再送をゲームサーバ30に要求することができる。すなわち、図2に示したプレイヤー端末50の入力部57は、たとえば、ソフトウェアキーボードである。プレイヤーは、入力部57を介して、プレイヤー端末50にゲーム画像データの再送を要求する再送指示(再送コマンド)を入力することができる。この場合、プレイヤー端末50の端末通信部53は、ゲームサーバ30のサーバ通信部35に、再送指示を送信する。サーバ通信部35は、プレイヤー端末50から送信されるプレイヤーの再送指示に応じて、ゲーム画像記憶部327に蓄積されているゲーム画像データを、プレイヤー端末50に再送することができる。
【0077】
また、プレイヤーは、プレイヤー端末50をVRゴーグル(図示せず)に挿入し、VRゴーグルを装着することにより、VRユニット58が、ゲーム画像データをプレイヤーにVR表示することができる。これにより、プレイヤーは、あたかもゲーム会場においてゲームに参加しているように、ゲームを体験することができる。
【0078】
また、プレイヤーは、入力部57を用いて、プレイヤー端末50に、自身のメッセージを入力することができる。この場合、プレイヤー端末50では、メッセージデータ生成部59が、入力部57を介して入力されたプレイヤーのメッセージに関するメッセージデータを生成する。そして、端末通信部53が、このメッセージデータを、ゲームサーバ30に送信する。このようにして、プレイヤーは、自身のプレイヤー端末50およびネットワークNを介して、ゲームサーバ30に対してメッセージを送信することができる。
【0079】
ゲームサーバ30では、図3に示したサーバ通信部35が、プレイヤー端末50からのメッセージデータを受信する。そして、メッセージ表示部39は、このメッセージデータに応じたメッセージを、表示画面に表示する。
【0080】
本実施形態では、メッセージ表示部39は、コーラーPC13を制御して、メッセージ画面15にメッセージを表示するように構成されている。また、画像生成部37は、上記のように、コーラーPC13に対し、メッセージ画面15を含むコーラーブース10の全体を撮像することを指示して、ゲーム画像データを生成している。したがって、本実施形態では、プレイヤーがゲームサーバ30にメッセージを送信した場合、図5に示すように、プレイヤーの送信したメッセージMを表示しているメッセージ画面15が、ゲーム画像(ゲーム画像データ)に含まれる。
【0081】
また、図3に示したゲームサーバ30のスコア更新部41は、プレイヤーのスコアに関する部材である。スコアは、チップと表現することも可能な仮想通貨である。
【0082】
スコア更新部41は、各プレイヤーのスコアを、記憶部32のスコア記憶部331に記憶している。スコア記憶部331には、プレイヤーがN人ならば、N個のスコア(スコアS1~SN)が記憶されている。
このようにして、スコア更新部41は、プレイヤーとそのスコアとの対応関係を、スコア記憶部331に記憶している。
【0083】
さらに、スコア更新部41は、プレイヤーのスコアを、ゲームの結果に応じて更新する。たとえば、スコア更新部41は、プレイヤーがゲームに参加する際(手札の割り当てを要求する際)に、参加費用の分だけ、そのプレイヤーのスコアを減らす。また、スコア更新部41は、プレイヤーがゲームに勝つ(上がる)と、そのプレイヤーのスコアを増やす。
そして、スコア更新部41は、更新されたスコアに応じたスコアデータを生成する。生成されたスコアデータは、サーバ通信部35によって、各プレイヤーのプレイヤー端末50に送信される。
【0084】
以上のように、本ゲームシステムでは、ゲームサーバ30が、ゲームの進行状況に応じて各プレイヤーの手札を更新し、更新された手札およびゲームの結果を、プレイヤー端末50に伝達するように構成されている。そして、プレイヤーは、プレイヤー端末50を用いることにより、登録および更新される手札およびゲームの結果を確認することができる。
したがって、プレイヤーは、ゲーム会場に赴かなくても、たとえば自宅にいながらにして、プレイヤー端末50およびネットワークNを介して、ゲームに参加することが可能である。
【0085】
また、本実施形態では、ゲームサーバ30の画像生成部37が、ゲーム画像データを取得して、各プレイヤーのプレイヤー端末50に送信する。したがって、プレイヤーは、コーラーCおよびビンゴマシーン11の挙動を含むゲームの進行状況を、画像によって確認することができる。
したがって、プレイヤーは、ビンゴゲームがどのように進行されているのか、たとえば、数字の選択が正当に行われているか否かを、画像によって確認することができる。
【0086】
また、ゲームサーバ30のサーバ通信部35は、プレイヤー端末50から送信されるプレイヤーの再送指示に応じて、ゲーム画像記憶部327に蓄積されているゲーム画像データを、プレイヤー端末50に送信するように構成されている。そして、プレイヤーは、プレイヤー端末50を用いることにより、ゲーム画像データを確認することができる。これにより、プレイヤーは、ゲームの終了後に、ゲーム画像データを改めて確認することができる。したがって、プレイヤーは、ゲームの正当性を、ゲームの終了後に判断することが可能である。
【0087】
また、本実施形態では、プレイヤーの送信したメッセージを表示しているメッセージ画面15が、ゲーム画像データに含まれる。したがって、メッセージを送信したプレイヤーは、ゲーム画像データを参照することによって、画像内における表示画面に表示された自身のメッセージを確認することができる。これにより、ゲーム画像データが、プレイヤーの参加しているゲームに応じた正当なものであること、たとえば、主催者によって都合よく編集されたものでないことを、プレイヤーに示すことができる。
【0088】
また、本実施形態では、ゲームサーバ30の手札更新部31が、総手札データを生成し、サーバ通信部35は、ゲームの開始前に、各プレイヤーのプレイヤー端末50に、この総手札データを送信する。
【0089】
これにより、プレイヤーは、勝者のカードが予め登録されたものであること、すなわち、主催者によって、ゲームの開始後に不正に作成されたカードではないことを、ゲームの終了後に確認することができる。
【0090】
なお、このような総手札データについては、ブロックチェーンを用いて保存しておくことが好ましい。これにより、総手札データが改竄されることを、より適切に抑制することができる。
【0091】
また、本実施形態では、ゲームサーバ30のスコア更新部41が、ゲームの結果に応じて更新されるスコアに応じたスコアデータを生成し、このスコアデータがプレイヤー端末50に送信される。これにより、プレイヤーは、ゲームに関する自身のスコアを容易に確認することができる。
【0092】
なお、ゲームサーバ30は、プレイヤーが、自分の手札だけでなく、他人の手札を確認することができるように構成されていてもよい。たとえば、サーバ通信部35が、特定のプレイヤーの手札に関する手札データを、他のプレイヤーのプレイヤー端末50に送信するように構成されていてもよい。
【0093】
この特定のプレイヤーとは、たとえば、上がりに近い手札を有している者である。この構成では、他のプレイヤーは、勝ちそうなプレイヤーの手札の内容(上がりまでの近さ、どの数字を待っているのか、など)を知ることができる。なお、他のプレイヤーは、特定のプレイヤーであってもよいし、他の全てのプレイヤーであってもよい。
【0094】
また、本実施形態では、ゲームサーバ30およびプレイヤー端末50が、プレイヤー間において手札を譲渡できるように構成されていてもよい。
【0095】
たとえば、第1のプレイヤーと第2のプレイヤーとの間で、第1のプレイヤーから第2のプレイヤーに対して手札を譲渡する約束がなされているとする。この場合、第1のプレイヤーが、自身のプレイヤー端末50の入力部57を用いて、ゲームサーバ30に対し、譲渡指示を送信する。この譲渡指示は、たとえば、譲渡される手札、および、第2のプレイヤーを特定する情報を含む。この譲渡指示は、ゲームサーバ30のサーバ通信部35によって受信される。
【0096】
ゲームサーバ30では、手札更新部31が、譲渡指示に応じて、第1のプレイヤーの手札を、第2のプレイヤーの手札とする。すなわち、手札更新部31は、手札記憶部323に登録されている第1のプレイヤーの手札の所持者を、譲受者である第2のプレイヤーに変更する。これにより、プレイヤー間での手札の譲渡を実現することができる。
【0097】
また、譲渡指示には、譲渡価格が含まれていてもよい。この場合、手札更新部31による手札の所持者の変更とともに、スコア更新部41が、譲受者である第2のプレイヤーのスコアを、譲渡価格に応じた分だけ減らす。一方、譲渡者である第1のプレイヤーのスコアを、譲渡価格に応じた分だけ増やす。
【0098】
また、手札の譲渡は、予めの約束のない場合でも実施されることができる。この場合、手札を譲渡したい第1のプレイヤーが、自身のプレイヤー端末50の入力部57を用いて、ゲームサーバ30に対し、公開指示を送信する。この公開指示は、たとえば、譲渡したい手札に関する情報を含む。この公開指示は、ゲームサーバ30のサーバ通信部35によって受信される。
【0099】
ゲームサーバ30では、サーバ通信部35が、公開指示に応じて、第1のプレイヤーの手札に関する手札データを、他のプレイヤーのプレイヤー端末50送信する。他のプレイヤーは、第1のプレイヤーの手札を譲り受けたいと考えた場合、自身のプレイヤー端末50の入力部57を用いて、ゲームサーバ30に対し、譲受条件(購入条件)を提示(送信)する。これに応じて、ゲームサーバ30のサーバ通信部35は、他のプレイヤーから送信される譲受条件を、第1のプレイヤーのプレイヤー端末50に送信する。
【0100】
その後、第1のプレイヤーは、たとえば、受信した譲受条件に基づいて、譲渡先となるプレイヤーを決定する。そして、第1のプレイヤーが、プレイヤー端末50の入力部57を介して、上述した譲渡指示を、ゲームサーバ30に送信する。
【0101】
この構成では、第1のプレイヤーは、自分の手札の譲受者を、提示された譲受条件に基づいて決定することができる。したがって、プレイヤー間における手札の譲渡を、円滑に進めることができる。
なお、第1のプレイヤーの手札データの送信先である他のプレイヤーは、特定のプレイヤーであってもよいし、他の全てのプレイヤーであってもよい。
【0102】
また、本実施形態では、手札更新部31が、プレイヤー端末50を介したプレイヤーからの要求に基づいて、各プレイヤーに対して、手札を割り当てている。このようなプレイヤーの要求は、ゲームごとに行われてもよいし、複数のゲームに対して一度に行われてもよい。
【0103】
すなわち、プレイヤーは、プレイヤー端末50の入力部57を用いて、将来に実施される複数のゲームに参加する意思表示を含む複数ゲーム参加指示を、ゲームサーバ30に送信することができる。この複数ゲーム参加指示は、ゲームサーバ30のサーバ通信部35によって受信される。
【0104】
ゲームサーバ30では、手札更新部31が、複数ゲーム参加指示にしたがって、将来に実施される複数のゲームに関し、各ゲームの実施時に、そのプレイヤーの手札を、手札記憶部323に登録する。すなわち、手札更新部31は、プレイヤーの指示にしたがって、手札を、定期的かつ自動的に登録する。
【0105】
この構成では、プレイヤーは、ゲーム毎に手札の割り当てを要求することなく、複数のゲームに参加し続けることができる。
また、この場合、たとえば、各ゲームに関する手札がプレイヤーに割り当てられたときに、プレイヤーのスコアから参加費用が徴収される。
【0106】
また、プレイヤーは、複数の手札を登録することも可能である。この場合、プレイヤーは、プレイヤー端末50の入力部57を用いて、複数の手札の割り当てを要求する複数手札割り当て指示を、ゲームサーバ30に送信することができる。複数手札割り当て指示は、たとえば、割り当てるべき手札の数の情報を含む。この複数手札割り当て指示は、ゲームサーバ30のサーバ通信部35によって受信される。
【0107】
ゲームサーバ30では、手札更新部31が、このプレイヤーに対して、複数の手札を割り当てて、複数の手札を手札記憶部323に登録する。そして、手札更新部31は、複数の手札に関する手札データを生成する。この手札データは、サーバ通信部35によってプレイヤー端末50に送信され、端末通信部53によって受信される。
そして、プレイヤー端末50では、表示制御部55が、手札データに含まれている複数の手札を、表示部61に表示する。
【0108】
なお、手札の数および表示51部のサイズによっては、プレイヤーは、全ての手札を確認するために、表示部61の表示画面をスクロールする必要がある場合もある。そこで、表示制御部55は、複数の手札を、プレイヤーにとって有利な順に、表示部61に表示するように構成されていてもよい。
【0109】
ビンゴゲームでは、有利な手札とは、たとえば、上がりに近い手札、あるいは、高い役を目指せるような手札であり、プレイヤーにとって重要な手札である。これにより、プレイヤーは、自分にとって重要な手札を、容易に確認することができる。
【0110】
また、本実施形態では、手札更新部31が、各プレイヤーに対して、手札を割り当てている。これに代えて、プレイヤーが、別の手札発行部材から手札を入手し、その手札を、プレイヤー端末50を介してゲームサーバ30に送信してもよい。
この場合、手札更新部31は、プレイヤー端末50から送信された手札を、送信者であるプレイヤーの手札として手札記憶部323に記憶する。
【0111】
また、本実施形態では、コーラーブース10のコーラーPC13と、ゲームサーバ30とが、ネットワークを介して接続されている。これに限らず、ゲームサーバ30は、コーラーブース10に設置されていてもよい。そして、この場合、ゲームサーバ30は、コーラーPC13を兼ねてもよい。
【0112】
たとえば、コーラーCは、ビンゴマシーン11を用いて選択した数字を、直接に、ゲームサーバ30に入力してもよい。また、ゲームサーバ30の画像生成部37は、コーラーPC13を介することなく、カメラ17を直接に制御して、ゲーム画像データを生成してもよい。さらに、ゲームサーバ30のメッセージ表示部39は、コーラーPC13を介さずに、直接に、メッセージ画面15にメッセージを表示してもよい。
【0113】
また、本実施形態では、スコアが仮想通貨である。これに限らず、スコアは、法定通過でもよい。
また、スコアに関しては、各プレイヤーのプレイヤー端末50は、ゲームサーバ30に対して、払戻指示を送信できるように構成されていてもよい。この場合、ゲームサーバ30では、サーバ通信部35が払戻指示を受信し、スコア更新部41が、払戻指示に応じて、プレイヤーのスコアに応じた金銭を、プレイヤーの口座に振り込むように構成されていてもよい。
【0114】
また、ゲーム画像データを生成する画像生成部37は、ゲームサーバ30に代えて、コーラーのPCに備えられていてもよい。この場合、コーラーのPCから、プレイヤー端末50に向けて、ゲーム画像データが送信されてもよい。
【0115】
また、本実施形態では、コーラーPC13は、ゲームサーバ30からの指示により、カメラ17を用いて、コーラーブース10の全体を撮像する。これに代えて、ゲームサーバ30が、ネットワークNを介してカメラ17と直接に接続されて、カメラ17の撮像を制御してもよい。
すなわち、ゲームサーバ30は、カメラ17を、直接に制御してもよいし、コーラーPC13を介して制御してもよい。
【0116】
また、本実施形態では、本ゲームシステムは、ビンゴゲームを実施するためのシステムである。これに代えて、本ゲームシステムは、たとえば、キノゲームあるいはルーレットなどの他のゲームを実施するように構成されていてもよい。
【0117】
なお、ゲームがキノゲームである場合、手札は、プレイヤーが選択した数字を含むカード(キノカード)である。ゲームの進行状況は、コーラー(ディーラー)が抽選機を用いて数字を選択する状況である。
【0118】
さらに、ゲームがルーレットである場合、手札は、プレイヤーが選択(ベット)した部分が明示されたルーレットテーブルを示すカードである。ゲームの進行状況は、回転するホイールにディーラーがボールを投げ入れ、ホイールのポケットにボールが落ちる状況である。
【符号の説明】
【0119】
C:コーラー、10:コーラーブース、11:ビンゴマシーン、17:カメラ、
13:コーラーPC、14:結果表示用画面、15:メッセージ画面、
30:ゲームサーバ、31:手札更新部、33:結果データ生成部、35:サーバ通信部、37:画像生成部、39:メッセージ表示部、41:スコア更新部、
32:記憶部、321:未使用手札記憶部、323:手札記憶部、
325:結果データ記憶部、327:ゲーム画像記憶部、
329:総手札データ記憶部、331:スコア記憶部、
50:プレイヤー端末、51:プロセッサ、52:端末記憶部、
53:端末通信部、55:表示制御部、57:入力部、
58:VRユニット、59:メッセージデータ生成部、
60:アプリケーションプログラム、61:表示部、
N:ネットワーク、
図1
図2
図3
図4
図5