(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】ピット施工作業者の測位システム及びリスク評価方法
(51)【国際特許分類】
G01S 5/02 20100101AFI20231201BHJP
【FI】
G01S5/02 Z
(21)【出願番号】P 2022558334
(86)(22)【出願日】2020-12-23
(86)【国際出願番号】 CN2020138500
(87)【国際公開番号】W WO2021190004
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】202010220469.1
(32)【優先日】2020-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522377228
【氏名又は名称】中鉄一局集団第二工程有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA RAILWAY FIRST GROUP SECOND ENGINEERING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Science And Technology Development Department No. 49 Guofang Road, Lunan District Tangshan, Hebei 063000 (CN)
(73)【特許権者】
【識別番号】522377239
【氏名又は名称】中鉄大連地鉄五号線有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA RAILWAY DALIAN METRO LINE 5 CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Science And Technology Development Department No. 5 Shenyang Road, Xigang District Dalian, Liaoning 116000 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】張 立業
(72)【発明者】
【氏名】李 興盛
(72)【発明者】
【氏名】姜 諳男
(72)【発明者】
【氏名】薛 永鋒
(72)【発明者】
【氏名】侯 拉平
(72)【発明者】
【氏名】蒋 騰飛
(72)【発明者】
【氏名】華 波
(72)【発明者】
【氏名】李 玉宏
(72)【発明者】
【氏名】王 伝嘉
(72)【発明者】
【氏名】沙 千里
(72)【発明者】
【氏名】盧 迪
(72)【発明者】
【氏名】杜 華林
(72)【発明者】
【氏名】劉 楊
(72)【発明者】
【氏名】何 一韜
(72)【発明者】
【氏名】宋 業華
(72)【発明者】
【氏名】孫 華東
【審査官】▲高▼場 正光
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110620906(CN,A)
【文献】特開2000-160558(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0132657(US,A1)
【文献】韓国登録特許第0837261(KR,B1)
【文献】実開昭59-140485(JP,U)
【文献】特開2005-265445(JP,A)
【文献】特開平07-004172(JP,A)
【文献】特開2019-219333(JP,A)
【文献】特開2017-151030(JP,A)
【文献】特表2017-529611(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00 - G01S 5/14
H04W 4/00 - H04W 99/00
G01B 1/00 - G01B 21/32
H05K 5/00 - H05K 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピット地盤(6)に設けられる複数の地盤沈下検出ユニット(1)と
ピットの側壁に設けられる複数の作業者測位ユニット(2)を含み、
前記地盤沈下検出ユニット(1)は、地盤沈下計(1.1)とデータ収集モジュール(1.2)を含み、
前記作業者測位ユニット(2)は、ケース本体(2.1)、情報収集モジュール(2.2)及び送信アンテナ(2.3)を含み、前記ケース本体(2.1)は
ピット側壁に固定され、前記情報収集モジュール(2.2)は前記ケース本体(2.1)内に設けられ、前記送信アンテナ(2.3)は前記ケース本体(2.1)の外に固定され、
前記データ収集モジュール(1.2)は、前記地盤沈下計(1.1)で収集された地盤沈下情報を受信し、前記情報収集モジュール(2.2)は、前記データ収集モジュール(1.2)が送信した地盤沈下情報を受信し、且つ作業者認識カード(2.4)によって作業者位置情報を収集し、前記送信アンテナ(2.3)は、地盤沈下情報と作業者位置情報をリモートサーバに送信し、前記リモートサーバは様々な領域の地盤沈下情報及び作業者位置情報を分析し、地盤沈下異常が存在する場合、
ピット内に早期警報信号を送信
し、
前記リモートサーバは、以下のユニットを含み、即ち、
サンプルデータ計算ユニットであって、それは対象位置のリスクレベルを評価するためのサンプルデータを取得することができ、前記対象位置は、各グループの地盤沈下検出ユニットと前記作業者測位ユニットの位置であり、前記サンプルデータは、作業者の数、複数の作業者から対象位置までの距離、平均距離、最小距離及び地盤沈下情報を含み、平均距離及び最小距離は複数の距離から算出され、前記作業者測位ユニットが認識した全ての認識カードの数は前記作業者の数であり、前記作業者測位ユニットは複数の作業者から対象位置までの距離を取得し、
【請求項2】
前記地盤沈下検出ユニット(1)はさらに異形鋼板(1.3)を含み、前記異形鋼板(1.3)は、自由端が
ピット地盤に固定され、中間が突起して突起部を形成し、前記突起部は上向きであり、前記地盤沈下計(1.1)は前記突起部に外向きに固定して接続され、前記突起部と前記
ピット地盤が収容キャビティを形成し、前記データ収集モジュール(1.2)は前記収容キャビティ内に設けられ、且つ前記突起部に固定して接続されることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
さらに、係着材(3)と、前記ケース本体(1)と前記
ピット側壁(5)の衝突を防止するためのゴムボール(4)とを含み、前記係着材(3)は前記
ピット側壁(5)に固定される支持部材(3.1)とケース本体(2.1)の背板に固定される固定部材(3.2)を含み、前記固定部材(3.2)は前記支持部材(3.1)に係合して接続され、
前記ゴムボール(4)は前記ケース本体(2.1)の背板に固定して接続されることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記支持部材(3.1)は、第1鋼板(3.1.1)、第2鋼板(3.1.2)及び第3鋼板(3.1.3)を順に首尾接続したZ字状の構造であり、前記第1鋼板(3.1.1)は前記
ピット側壁(5)に固定され、前記第3鋼板(3.1.3)の端部は上向きであり、
前記固定部材(3.2)は、第4鋼板(3.2.1)と第5鋼板(3.2.2)を鋭角をなすように溶接することにより形成され、前記第4鋼板(3.2.1)は前記ケース本体(2.1)の背板に固定して接続され、前記第5鋼板(3.2.2)は前記第3鋼板(3.1.3)と前記
ピット側壁(5)の間に挿入されることを特徴とする、請求項
3に記載のシステム。
【請求項5】
前記地盤沈下計(1.1)は静的ゲージであり、前記データ収集モジュール(1.2)はZigBeeデータモジュールであり、前記情報収集モジュール(2.2)はZigBee情報収集モジュールであることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記地盤沈下検出ユニット(1)と前記作業者測位ユニット(2)は複数があり、隣接する地盤沈下検出ユニット(1)の間隔が20メートル以下であり、隣接する作業者測位ユニット(2)の間隔が10メートル以下であることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
以下のステップを含み、即ち、
S1:対象位置のリスクレベルを評価するためのサンプルデータを取得し、前記対象位置は、各グループの地盤沈下検出ユニットと作業者測位ユニットの位置であり、前記サンプルデータは、作業者の数、複数の作業者から対象位置までの距離、平均距離、最小距離及び地盤沈下情報を含み、平均距離及び最小距離は複数の距離から算出され、
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はピット作業者測位の分野に関し、特にピット施工中の作業者の測位システム及びリスク評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
作業者安全管理は、ピット築造中に重要な一環であり、ピット築造フィールドが広く、プロセスが複雑であり、各職種の従事者が交差して作業し、管理者が各作業者の位置をリアルタイムで把握しにくく、これにより、実際の築造中に作業者の管理が困難になり、ある工事に危険が発生しようとする場合、危険領域にいる施工作業者を即時判定し、工事リスクを指向的に早期警報することができない。
【0003】
他方で、ピット築造中における主なリスクは、ピットの側壁の傾斜や変形によるものであり、このようなリスクは周辺の地盤の沈下変形を直感的に反映する。従来の施工過程において、一般的には、手動測定の方式で地盤の変形を監視し、このような方法はコストが高く、測定周波数と精度が低く、ピット工事の安全管理を効果的に実現するという目的を達成することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記技術的課題を解消するためのピット施工作業者の測位システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はピットの地盤に設けられる地盤沈下検出ユニットとピットの側壁に設けられる作業者測位ユニットを含む、ピット施工作業者の測位システムを提供する。
【0006】
前記地盤沈下検出ユニットは、地盤沈下計とデータ収集モジュールを含み、
【0007】
前記作業者測位ユニットは、ピットの側壁に固定されるケース本体と、前記ケース本体内に設けられる情報収集モジュールと、前記ケース本体外に固定される送信アンテナと、を含み、
【0008】
前記データ収集モジュールは、前記地盤沈下計で収集された地盤沈下情報を受信し、前記情報収集モジュールは、前記データ収集モジュールが送信した地盤沈下情報を受信し、且つ作業者認識カードによって作業者位置情報を収集し、前記送信アンテナは、地盤沈下情報及び作業者位置情報をリモートサーバに送信し、前記リモートサーバは様々な領域の地盤沈下情報及び作業者位置情報を分析し、地盤沈下異常が存在する場合、ピット内に早期警報信号を送信する。
【0009】
さらに、前記リモートサーバは、以下のユニットを含む。
【0010】
サンプルデータ計算ユニットであって、それは対象位置のリスクレベルを評価するためのサンプルデータを取得することができ、前記対象位置は、各グループの地盤沈下検出ユニットと前記作業者測位ユニットの位置であり、前記サンプルデータは、作業者の数、複数の作業者から対象位置までの距離、平均距離、最小距離及び地盤沈下情報を含み、平均距離及び最小距離は複数の距離から算出され、前記作業者測位ユニットが認識した全ての認識カードの数は前記作業者の数であり、前記作業者測位ユニットは複数の作業者から対象位置までの距離を取得し、
【0011】
マッピングサンプル形成ユニットであって、それは前記作業者の数、平均距離、最小距離及び地盤沈下情報に基づいてリスクレベルを取得し、リスクレベルを算出するためのマッピングサンプルを形成することができ、マッピング行列は、
【0012】
【0013】
【0014】
モデリングユニットであって、それは非線形マッピングプロセスを採用してYをモデリングすることができ、Xに対応するYの値が正規分布に追従し、前記モデルは、
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
リスクレベル評価ユニットであって、それは対象位置のリスクレベルを取得することができ、前記対象位置のリスクレベルは、リスクレベルy*と前記サンプルデータの結合分布の確立に基づいて、
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
さらに、前記地盤沈下検出ユニットはさらに異形鋼板を含み、前記異形鋼板は、自由端がピット地盤に固定され、中間が突起し、前記突起部は上向きであり、前記地盤沈下計は前記突起部に外向きに固定して接続され、前記突起部と前記ピット地盤が収容キャビティを形成し、前記データ収集モジュールは、前記収容キャビティ内に設けられ、且つ前記突起部に内向きに固定して接続される。
【0025】
さらに、係着材と、前記ケース本体と前記ピット側壁の衝突を防止するためのゴムボールとを含み、前記係着材は、前記ピット側壁に固定される支持部材とケース本体の背板に固定される固定部材を含み、前記固定部材は前記支持部材に係合して接続され、
【0026】
前記ゴムボールは前記ケース本体の背板に固定して接続される。
【0027】
さらに、前記支持部材は、第1鋼板、第2鋼板及び第3鋼板を順に首尾接続したZ字状の構造であり、前記第1鋼板は前記ピット側壁に固定され、前記第3鋼板の端部は上向きであり、
【0028】
前記固定部材は第4鋼板と第5鋼板を鋭角をなすように溶接することにより形成され、前記第4鋼板は前記ケース本体の背板に固定して接続され、前記第5鋼板は前記第3鋼板と前記ピット側壁の間に挿入される。
【0029】
さらに、前記地盤沈下計は静的ゲージであり、前記データ収集モジュールはZigBeeデータモジュールであり、前記情報収集モジュールはZigBee情報収集モジュールである。
【0030】
さらに、前記地盤沈下検出ユニットと前記作業者測位ユニットは複数があり、隣接する地盤沈下検出ユニットの間隔が20メートル以下であり、隣接する作業者測位ユニットの間隔が10メートル以下である。
【0031】
上記システムに応用されるリスク評価方法であって、以下のステップを含む。
【0032】
S1:対象位置のリスクレベルを評価するためのサンプルデータを取得し、前記対象位置は、各グループの地盤沈下検出ユニットと前記作業者測位ユニットの位置であり、前記サンプルデータは、作業者の数、複数の作業者から対象位置までの距離及び地盤沈下情報を含み、且つ複数の距離から平均距離と最小距離を算出し、
【0033】
前記作業者測位ユニットが認識した全ての認識カードの数は前記作業者の数であり、前記作業者測位ユニットは複数の作業者から対象位置までの距離を取得し、
【0034】
S2:前記作業者の数、平均距離、最小距離及び地盤沈下情報に基づいてリスクレベルを取得し、リスクレベルを算出するためのマッピングサンプルを形成し、マッピング行列は、
【0035】
【0036】
【0037】
S3:Xに対応するYの値が正規分布に追従し、非線形マッピングプロセスを採用してYをモデリングし、即ち、
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【発明の効果】
【0047】
本発明は作業者測位ユニットと地盤沈下検出ユニットによって、作業者位置情報と地盤沈下情報の統一管理を実現し、ピット工事築造中に危険が発生する時、作業者が測位しにくい等の難題を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明し、当然ながら、以下に説明される図面は本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的労働を要することなく、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を取得可能である。
【
図1】本発明の実施例に係る構造全体の概略図である。
【
図2】本発明の実施例に係る作業者測位ユニットの構造概略図である。
【
図3】本発明の実施例に係る地盤沈下検出ユニットの構造概略図である。
【
図4】本発明の実施例に係る作業者測位ユニットと地盤沈下検出ユニットの取り付け位置の概略図である。
【
図5】本発明の実施例に係る総合的リスクレベルの評価フローの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明らかにするために、以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明らか且つ完全に説明し、説明される実施例が全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例に過ぎないことは言うまでもない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的労働を行うことなく得た他の実施例は、すべて本発明が保護する範囲に含まれるものとする。
【0050】
本発明は
ピット施工作業者の測位システムを提供し、
図1は本発明の実施例に係る構造全体の概略図であり、
ピット地盤6に設けられる地盤沈下検出ユニット1と
ピットの側壁に設けられる作業者測位ユニット2を含み、
図3は本発明の実施例に係る地盤沈下検出ユニットの構造概略図であり、前記地盤沈下検出ユニット1は、地盤沈下計1.1とデータ収集モジュール1.2を含み、前記地盤沈下計1.1は静的ゲージであり、前記データ収集モジュール1.2はZigBeeデータモジュールであり、
図2は本発明の実施例に係る作業者測位ユニットの構造概略図であり、前記作業者測位ユニット2は、ケース本体2.1、情報収集モジュール2.2及び送信アンテナ2.3を含み、前記ケース本体2.1はボルトを介して
ピット側壁に固定され、前記情報収集モジュール2.2はボルトを介して前記ケース本体2.1内に固定して設けられ、前記送信アンテナ2.3は前記ケース本体2.1の外に固定され、且つ前記情報収集モジュール2.2に導線を介して接続され、前記情報収集モジュール2.2はZigBee情報収集モジュールであり、
【0051】
前記データ収集モジュール1.2は、前記地盤沈下計1.1で収集された地盤沈下情報を受信し、前記情報収集モジュール2.2は、前記データ収集モジュール1.2が送信した地盤沈下情報を受信し、且つ作業者認識カード2.4によって作業者位置情報を収集し、前記送信アンテナ2.3は、地盤沈下情報と作業者位置情報をリモートサーバに送信し、前記リモートサーバは様々な領域の地盤沈下情報及び作業者位置情報を分析し、地盤沈下異常が存在する場合、ピット内の警報装置に対して音響光学警報のような早期警報信号を送信する。
【0052】
さらに、前記地盤沈下検出ユニット1はさらに異形鋼板1.3を含み、前記異形鋼板1.3は、自由端がボルトを介してピット地盤に固定され、中間が突起し、前記突起部は上向きであり、前記地盤沈下計1.1は前記突起部にボルトを介して外向きに固定して接続され、前記突起部と前記ピット地盤が収容キャビティを形成し、前記データ収集モジュール1.2は前記収容キャビティ内に設けられ、且つ前記突起部に内向きに固定して接続され、前記データ収集モジュール1.2に対する保護を実現し、エアブローや日焼けによる損傷を防止する。
【0053】
前記リモートサーバは、以下のユニットを含む。
【0054】
サンプルデータ計算ユニットであって、それは対象位置のリスクレベルを評価するためのサンプルデータを取得することができ、前記対象位置は、各グループの地盤沈下検出ユニットと前記作業者測位ユニットの位置であり、前記サンプルデータは、作業者の数、複数の作業者から対象位置までの距離、平均距離、最小距離及び地盤沈下情報を含み、平均距離及び最小距離は複数の距離から算出され、前記作業者測位ユニットが認識した全ての認識カードの数は前記作業者の数であり、前記作業者測位ユニットは複数の作業者から対象位置までの距離を取得し、
【0055】
マッピングサンプル形成ユニットであって、それは前記作業者の数、平均距離、最小距離及び地盤沈下情報に基づいてリスクレベルを取得し、リスクレベルを算出するためのマッピングサンプルを形成することができ、マッピング行列は、
【0056】
【0057】
【0058】
モデリングユニットであって、それは、非線形マッピングプロセスを採用してYをモデリングすることができ、Xに対応するYの値が正規分布に追従し、前記モデルは、
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
リスクレベル評価ユニットであって、それは対象位置のリスクレベルを取得することができ、前記対象位置のリスクレベルは、リスクレベルy*と前記サンプルデータの結合分布の確立に基づいて、
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
具体的には、地盤沈下検出ユニット1はピット地盤の沈下情報を検出し、且つZigBeeプロトコル、即ちジグビープロトコルによって、地盤沈下情報をデータ収集モジュール1.2に送信し、データ収集モジュール1.2は、ピット地盤の沈下情報を情報収集モジュール2.2に送信し、ジグビープロトコルは、電力消耗量が低く、コストが低く、多くのネットワークノードに対応し、複雑度が低く、高速で、信頼性があり、安全である等の利点を有し、広いピット環境及び複数の監視箇所の配置に対して非常に有利であり、また、情報収集モジュール2.2は、施工作業者に携帯している作業者認識カード2.4を認識し、さらに施工作業者の具体的な位置(本部分の情報認識が従来技術であり、本出願では説明を省略する)を認識し、情報収集モジュール2.2は、ピット地盤の沈下情報と作業者位置情報を送信アンテナ2.3を介してリモートサーバに送信し、リモートサーバは異なる位置のピット地盤の沈下情報を予測し、且つ危険発生領域を判断し、危険発生領域を確定した後に、さらに該領域の施工作業者に緊急退避を通知する。
【0069】
さらに、係着材3と、前記ケース本体1と前記
ピット側壁5の衝突を防止するためのゴムボール4とを含み、
図4は本発明の実施例に係る作業者測位ユニットと地盤沈下検出ユニットの取り付け位置の概略図であり、前記係着材3は、ボルトを介して前記
ピット側壁5に固定される支持部材3.1とケース本体2.1の背板に固定される固定部材3.2を含み、前記固定部材3.2は前記支持部材3.1に係合して接続され、前記支持部材3.1は、第1鋼板3.1.1、第2鋼板3.1.2及び第3鋼板3.1.3を順に首尾接続したZ字状の構造であり、前記第1鋼板3.1.1は前記
ピット側壁5に固定され、前記第3鋼板3.1.3は端部が上向きであり、前記固定部材3.2は、第4鋼板3.2.1と第5鋼板3.2.2を鋭角をなすように溶接することにより形成され、前記第4鋼板3.2.1は、前記ケース本体2.1の背板に固定して接続され、前記第5鋼板3.2.2は、前記第3鋼板3.1.3と前記
ピット側壁5の間に挿入される。
【0070】
前記ゴムボール4は、前記ケース本体2.1の背板に固定して接続されることで、前記ケース本体2.1の背板を前記ピット側壁5から仕切り、衝突によるケース本体の破壊を防止し、その耐用年数を延長する。
【0071】
さらに、施工作業者の位置情報を正確且つ漏れなく検出するために、前記地盤沈下検出ユニット1と前記作業者測位ユニット2は複数があり、隣接する地盤沈下検出ユニット1の間隔が20メートル以下であり、隣接する作業者測位ユニット2の間隔が10メートル以下であり、ピット全体が検出範囲内にあることを保証し、さらに施工作業者の安全性を確保する。
【0072】
本発明はさらに上記システムに応用されるリスク評価方法を提供し、以下のステップを含む。
【0073】
S1:対象位置のリスクレベルを評価するためのサンプルデータを取得し、前記対象位置は、各グループの地盤沈下検出ユニットと前記作業者測位ユニットの位置であり、前記サンプルデータは、作業者の数、複数の作業者から対象位置までの距離及び地盤沈下情報を含み、且つ複数の距離から平均距離と最小距離を算出し、
【0074】
前記作業者測位ユニットが認識した全ての認識カードの数は前記作業者の数であり、前記作業者測位ユニットは複数の作業者から対象位置までの距離を取得し、
【0075】
具体的には、作業者から対象位置までの距離は以下に表されてもよい。
【0076】
【0077】
ここで、RSSI(信号強度)値は実際に測定した値であり、既知の値とみなすことができ、A、n値は、作業者測位ユニットの作動環境により、現場で測定する必要がある(この部分は従来技術であり、本出願では説明を省略する)。ピット施工現場では、対象位置のRSSI値を収集し、続いて線形回帰法でA、n値を得ることができ、さらに作業者から対象位置までの距離を得る。
【0078】
作業者測位ユニットは各対象位置付近の有効なRSSI数である作業者の数を自動的に統計し、且つ全ての有効な作業者と対象位置の間の平均距離及び最小距離を算出し、
【0079】
S2:前記作業者の数、平均距離、最小距離及び地盤沈下情報に基づいてリスクレベルを取得し、リスクレベルを算出するためのマッピングサンプルを形成することができ、マッピング行列は、
【0080】
【0081】
【0082】
S3:Xに対応するYの値が正規分布に追従し、非線形マッピングプロセスを採用してYをモデリングし、即ち、
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
最後に説明すべきこととして、以上の各実施例は本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを制限するものではなく、前記各実施例を参照して本発明を詳しく説明したが、上述した各実施例に記載の技術的解決手段を修正するか、その一部又は全ての技術的特徴を同等な置換可能であり、これらの修正や置換によって、対応する技術的解決手段の本質が本発明の各施例の技術的解決手段の範囲から逸脱しないことは当業者に自明である。