(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】チームワーク可視化システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0637 20230101AFI20231201BHJP
【FI】
G06Q10/0637
(21)【出願番号】P 2023113487
(22)【出願日】2023-07-11
【審査請求日】2023-07-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】310004220
【氏名又は名称】METATEAM株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(74)【代理人】
【識別番号】100220423
【氏名又は名称】榊間 城作
(72)【発明者】
【氏名】京和 将史
(72)【発明者】
【氏名】千田 峻大
【審査官】橋沼 和樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2023/119868(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/055628(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通のチーム
目標を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、前記チーム目標の達成につながる行動成果を前記対象チームのチームワークとして可視化するチームワーク可視化システムであって、
前記チームワーク可視化システムは、
前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼を、前記対象チームのチームメンバーが操作する端末装置に送信する送信部と、
前記サーベイ回答依頼に対する前記チームメンバーの回答として前記端末装置で入力されたサーベイ回答を、前記端末装置から受信する受信部と、
前記対象チームに含まれるチームメンバーの人数の情報を取得するチーム人数取得部と、
前記端末装置から受信したサーベイ回答の中に、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれているか否かを判定する判定部と、
前記判定部での判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、前記端末装置から受信したサーベイ回答に基づいて、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを算出するスコア算出部と、
前記対象チームに含まれる全チームメンバーの各々の前記チームワークのスコアを集計して、前記対象チームについての前記チームワークのスコアを求めるスコア集計部と、
を備え、
前記スコア算出部は、
前記判定部での判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを最低ポイントとして算出する、チームワーク可視化システム。
【請求項2】
前記スコア算出部は、前記チームワークの度合いを、
チームメンバー同士が互いに信頼できているかの関係性を示すリレーションの度合いと、
チームメンバー同士が互いに信頼し合うために必要な相互理解を示すコミュニケーションの度合いと、
チームが達成すべき目標、目的、または、達成までの道筋を含む、チームの方向性を示すディレクションの度合いと、
チームの目標達成に必要な役割が与えられている程度、または、その役割が実行されている程度を示すロールの度合いと、
チームワーク向上により創出される相乗効果を示すシナジーの度合いと、
に基づいて算出する、請求項1に記載のチームワーク可視化システム。
【請求項3】
前記送信部は、ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼を、前記対象チームのチームメンバーが操作する端末装置に送信し、
前記チームワーク可視化システムは、
前記判定部での判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、前記端末装置から受信したサーベイ回答の中に、前記ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれているか否かを判定する第2判定部と、
前記第2判定部での判定の結果、前記ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、前記端末装置から受信したサーベイ回答に基づいて、当該チームメンバーについての前記ウェルビーイングのスコアを算出する第2スコア算出部と、
前記対象チームに含まれる全チームメンバーの各々の前記ウェルビーイングのスコアを集計して、前記対象チームについての前記ウェルビーイングのスコアを求める第2スコア集計部と、
を備え、
前記第2スコア算出部は、
前記第2判定部での判定の結果、前記ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、当該チームメンバーについての前記ウェルビーイングのスコアを最低ポイントとして算出する、請求項1に記載のチームワーク可視化システム。
【請求項4】
前記第2スコア算出部は、前記ウェルビーイングの度合いを、
チームメンバーの職場における対人関係の幸福度を示すピープルの度合いと、
チームメンバーの職場におけるキャリアの幸福度を示すキャリアの度合いと、
チームメンバーの肉体面または精神面における健康の幸福度を示すウェルネスの度合いと、
に基づいて算出する、請求項3に記載のチームワーク可視化システム。
【請求項5】
共通のチーム
目標を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、前記チーム目標の達成につながる行動成果を前記対象チームのチームワークとして可視化するチームワーク可視化システムで実行される方法であって、
前記方法は、
前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼を、前記対象チームのチームメンバーが操作する端末装置に送信する送信ステップと、
前記サーベイ回答依頼に対する前記チームメンバーの回答として前記端末装置で入力されたサーベイ回答を、前記端末装置から受信する受信ステップと、
前記対象チームに含まれるチームメンバーの人数の情報を取得するチーム人数取得ステップと、
前記端末装置から受信したサーベイ回答の中に、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップでの判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、前記端末装置から受信したサーベイ回答に基づいて、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを算出するスコア算出ステップと、
前記対象チームに含まれる全チームメンバーの各々の前記チームワークのスコアを集計して、前記対象チームについての前記チームワークのスコアを求めるスコア集計ステップと、
を含み、
前記スコア算出ステップは、
前記判定
ステップでの判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを最低ポイントとして算出するステップを含む、方法。
【請求項6】
共通のチーム
目標を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、前記チーム目標の達成につながる行動成果を前記対象チームのチームワークとして可視化するチームワーク可視化システムで実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記チームワーク可視化システムに、
前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼を、前記対象チームのチームメンバーが操作する端末装置に送信する送信処理と、
前記サーベイ回答依頼に対する前記チームメンバーの回答として前記端末装置で入力されたサーベイ回答を、前記端末装置から受信する受信処理と、
前記対象チームに含まれるチームメンバーの人数の情報を取得するチーム人数取得処理と、
前記端末装置から受信したサーベイ回答の中に、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれているか否かを判定する判定処理と、
前記判定
処理での判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、前記端末装置から受信したサーベイ回答に基づいて、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを算出するスコア算出処理と、
前記対象チームに含まれる全チームメンバーの各々の前記チームワークのスコアを集計して、前記対象チームについての前記チームワークのスコアを求めるスコア集計処理と、
を実行させ、
前記スコア算出処理は、
前記判定
処理での判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを最低ポイントとして算出する処理を含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チーム目標の達成につながる行動成果を可視化するチームワーク可視化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、日本には多くの社会課題があり、その中でも特に顕著なのが、仕事への満足度や労働生産性が低いという課題である。この課題は、日本の経済や社会の持続的な発展にとって非常に深刻な問題である。仕事への満足度が低いということは、従業員のモチベーションが低下し、生産性や業績に悪影響を与える。また、労働生産性が低いということは、日本企業の競争力が低下し、海外企業に取って代わられる可能性が高まる。
【0003】
こうした課題を解決するためには、個人の力だけでは限界があるが、チームの力を活用することで、単に人数を足した分以上の生産性を発揮することができ、少ない人数でもより多くのことを成し遂げることが可能になる。その場合、単に同じ組織や団体に属するメンバーでチームを構成するのではなく、共通のチーム目的を有する任意のメンバー(チームメンバー)でチームを構成することが有効である。そして、そのようなチームの力を活かすためにはチームマネジメントが重要である。
【0004】
ただ、チームマネジメントは働き方の多様化によって難易度が上昇し続けており、たとえ同じ組織や団体に属するメンバーで構成されたチームの場合であっても、成果を出せるマネージャーかどうかは属人化してしまっており、明確な基準を策定できず後進育成が仕組み化できないという課題が生じている。このような課題を解決するためには、チーム目標の達成につながる行動成果(チームワーク)を可視化し、継続的にチームの改善活動を支援する必要がある。特に、同じ組織や団体に属するメンバーで構成されたチームでない場合、例えば、共通のチーム目的を有する任意のメンバーで構成されたチームの場合には、チームワークを可視化し、継続的にチームの改善活動を支援する必要性が高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、チーム目標の達成につながる行動成果をチームワークとして可視化し、継続的にチームの改善活動を支援するシステムは、これまで提案されていない。
【0007】
例えば、従来、現場や人事が自ら組織を強化し開発していくことを支援するシステムが提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この従来のシステムでは、チームが同じ組織に属しないメンバーで構成されるような場合について、まったく考慮されていない。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、チーム目標の達成につながる行動成果を可視化し、継続的にチームの改善活動を支援することのできるチームワーク可視化システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のチームワーク可視化システムは、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、前記チーム目標の達成につながる行動成果を前記対象チームのチームワークとして可視化するチームワーク可視化システムであって、前記チームワーク可視化システムは、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼を、前記対象チームのチームメンバーが操作する端末装置に送信する送信部と、前記サーベイ回答依頼に対する前記チームメンバーの回答として前記端末装置で入力されたサーベイ回答を、前記端末装置から受信する受信部と、前記対象チームに含まれるチームメンバーの人数の情報を取得するチーム人数取得部と、前記端末装置から受信したサーベイ回答の中に、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれているか否かを判定する判定部と、前記判定部での判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、前記端末装置から受信したサーベイ回答に基づいて、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを算出するスコア算出部と、前記対象チームに含まれる全チームメンバーの各々の前記チームワークのスコアを集計して、前記対象チームについての前記チームワークのスコアを求めるスコア集計部と、を備え、前記スコア算出部は、前記判定部での判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを最低ポイントとして算出する。
【0010】
この構成によれば、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、チーム目標の達成につながる行動成果をチームワークとして可視化し、継続的にチームの改善活動を支援することができる。また、現状うまくいっているチームに関しても定期的にチームワーク(行動成果)を観測することで、異常が起きた際でも早期発見することが可能になり修正が容易になる。本発明によれば、あらゆるチームにおけるチームワーク(目標達成の行動成果)を可視化することができ、チームマネジメントを支援することが可能になる。
【0011】
また、本発明のチームワーク可視化システムでは、前記スコア算出部は、前記チームワークの度合いを、チームメンバー同士が互いに信頼できているかの関係性を示すリレーションの度合いと、チームメンバー同士が互いに信頼し合うために必要な相互理解を示すコミュニケーションの度合いと、チームが達成すべき目標、目的、または、達成までの道筋を含む、チームの方向性を示すディレクションの度合いと、チームの目標達成に必要な役割が与えられている程度、または、その役割が実行されている程度を示すロールの度合いと、チームワーク向上により創出される相乗効果を示すシナジーの度合いと、に基づいて算出してもよい。
【0012】
この構成によれば、リレーション、コミュニケーション、ディレクション、ロール、シナジーという5つの観点から、チームワークの度合いを適切に算出することが可能になる。
【0013】
また、本発明のチームワーク可視化システムでは、前記送信部は、ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼を、前記対象チームのチームメンバーが操作する端末装置に送信し、前記チームワーク可視化システムは、前記判定部での判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、前記端末装置から受信したサーベイ回答の中に、前記ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれているか否かを判定する第2判定部と、前記第2判定部での判定の結果、前記ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、前記端末装置から受信したサーベイ回答に基づいて、当該チームメンバーについての前記ウェルビーイングのスコアを算出する第2スコア算出部と、前記対象チームに含まれる全チームメンバーの各々の前記ウェルビーイングのスコアを集計して、前記対象チームについての前記ウェルビーイングのスコアを求める第2スコア集計部と、を備え、前記第2スコア算出部は、前記第2判定部での判定の結果、前記ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、当該チームメンバーについての前記ウェルビーイングのスコアを最低ポイントとして算出してもよい。
【0014】
この構成によれば、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、チームワーク(チーム目標の達成につながる行動成果)に加えて、ウェルビーイングも可視化することができる。これにより、より継続的にチームの改善活動を支援することができる。
【0015】
また、本発明のチームワーク可視化システムでは、前記第2スコア算出部は、前記ウェルビーイングの度合いを、チームメンバーの職場における対人関係の幸福度を示すピープルの度合いと、チームメンバーの職場におけるキャリアの幸福度を示すキャリアの度合いと、チームメンバーの肉体面または精神面における健康の幸福度を示すウェルネスの度合いと、に基づいて算出してもよい。
【0016】
この構成によれば、ピープル、キャリア、ウェルネスという3つの観点から、ウェルビーイングの度合いを適切に算出することが可能になる。
【0017】
本発明の方法は、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、前記チーム目標の達成につながる行動成果を前記対象チームのチームワークとして可視化するチームワーク可視化システムで実行される方法であって、前記方法は、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼を、前記対象チームのチームメンバーが操作する端末装置に送信する送信ステップと、前記サーベイ回答依頼に対する前記チームメンバーの回答として前記端末装置で入力されたサーベイ回答を、前記端末装置から受信する受信ステップと、前記対象チームに含まれるチームメンバーの人数の情報を取得するチーム人数取得ステップと、前記端末装置から受信したサーベイ回答の中に、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップでの判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、前記端末装置から受信したサーベイ回答に基づいて、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを算出するスコア算出ステップと、前記対象チームに含まれる全チームメンバーの各々の前記チームワークのスコアを集計して、前記対象チームについての前記チームワークのスコアを求めるスコア集計ステップと、を含み、前記スコア算出ステップは、前記判定部での判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを最低ポイントとして算出するステップを含んでいる。
【0018】
この方法によっても、上記のシステムと同様に、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、チーム目標の達成につながる行動成果をチームワークとして可視化し、継続的にチームの改善活動を支援することができる。また、現状うまくいっているチームに関しても定期的にチームワーク(行動成果)を観測することで、異常が起きた際でも早期発見することが可能になり修正が容易になる。本発明によれば、あらゆるチームにおけるチームワーク(目標達成の行動成果)を可視化することができ、チームマネジメントを支援することが可能になる。
【0019】
本発明のプログラムは、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、前記チーム目標の達成につながる行動成果を前記対象チームのチームワークとして可視化するチームワーク可視化システムで実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記チームワーク可視化システムに、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼を、前記対象チームのチームメンバーが操作する端末装置に送信する送信処理と、前記サーベイ回答依頼に対する前記チームメンバーの回答として前記端末装置で入力されたサーベイ回答を、前記端末装置から受信する受信処理と、前記対象チームに含まれるチームメンバーの人数の情報を取得するチーム人数取得処理と、前記端末装置から受信したサーベイ回答の中に、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれているか否かを判定する判定処理と、前記判定部での判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、前記端末装置から受信したサーベイ回答に基づいて、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを算出するスコア算出処理と、前記対象チームに含まれる全チームメンバーの各々の前記チームワークのスコアを集計して、前記対象チームについての前記チームワークのスコアを求めるスコア集計処理と、を実行させ、前記スコア算出処理は、前記判定部での判定の結果、前記チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、当該チームメンバーについての前記チームワークのスコアを最低ポイントとして算出する処理を含んでいる。
【0020】
このプログラムによっても、上記のシステムと同様に、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、チーム目標の達成につながる行動成果をチームワークとして可視化し、継続的にチームの改善活動を支援することができる。また、現状うまくいっているチームに関しても定期的にチームワーク(行動成果)を観測することで、異常が起きた際でも早期発見することが可能になり修正が容易になる。本発明によれば、あらゆるチームにおけるチームワーク(目標達成の行動成果)を可視化することができ、チームマネジメントを支援することが可能になる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、チーム目標の達成につながる行動成果を可視化し、継続的にチームの改善活動を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施の形態におけるチームワーク可視化システムの説明図である。
【
図2】本発明の実施の形態におけるサーバ装置と端末装置のブロック図である。
【
図3】本発明の実施の形態における「チームワーク」と「ウェルビーイング」の説明図である。
【
図4】本発明の実施の形態におけるチームワークサーベイの一例を示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態におけるウェルビーイングサーベイの一例を示す図である。
【
図6】本発明の実施の形態におけるサーベイ実施時の動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図7】本発明の実施の形態におけるスコア集計時の動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態のチームワーク可視化システムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態では、チームマネジメントを支援するシステム等に用いられるチームワーク可視化システムの場合を例示する。本実施の形態のチームワーク可視化システムは、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成されるチーム(対象チーム)について、チーム目標の達成につながる行動成果を可視化する機能を備えている。この機能は、チームワーク可視化システムのメモリ領域などに格納されるプログラムによって実現される。
【0024】
本実施の形態のチームワーク可視化システムの構成を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態のチームワーク可視化システムの全体構成を示す説明図である。
図1に示すように、チームワーク可視化システム1は、クラウドサービスなどを提供する事業者のサーバ装置2と、対象チームを構成するチームメンバーMが操作する端末装置3を備えている。サーバ装置2と端末装置3は、ネットワークNを介して通信可能とされている。チームメンバーMは、共通のチーム目的を有する複数のメンバーであり、必ずしも同じ組織や団体に属している必要はない。
【0025】
図2は、本実施の形態のサーバ装置2と端末装置3の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、サーバ装置2は、送信部20、受信部21、チーム人数取得部22、第1判定部23、第1スコア算出部24、第1スコア集計部25、第2判定部26、第2スコア算出部27、第2スコア集計部28、記憶部29を備えている。また、端末装置3は、送信部30、受信部31、入力部32、表示部33を備えている。
【0026】
サーバ装置2の送信部20は、「チームワーク」に関連付けられたサーベイ回答依頼を、対象チームのチームメンバーの端末装置3に送信する機能を備えている。また、サーバ装置2の送信部20は、「ウェルビーイング」に関連付けられたサーベイ回答依頼を、対象チームのチームメンバーが操作する端末装置3に送信する機能を備えている。端末装置3の受信部31は、サーバ装置2から送信されたサーベイ回答依頼を受信する機能を備えている。
【0027】
端末装置3の表示部33は、サーバ装置2から送信されたサーベイ回答依頼に含まれるサーベイ(
図4のチームワークサーベイや、
図5のウェルビーイングサーベイなど)を表示する機能を備えている。端末装置3の入力部32は、サーベイに対する回答(サーベイ回答)を入力する機能を備えている。なお、端末装置3の入力部32と表示部33は、タッチパネルなどで一体的に構成されていてもよい。
【0028】
端末装置3の送信部30は、サーベイ回答依頼に対する応答として、入力部32で入力されたサーベイ回答をサーバ装置2へ送信する機能を備えている。サーバ装置2の受信部21は、端末装置3から送信されたサーベイ回答を受信する機能を備えている。サーバ装置2の受信部21で受信したサーベイ回答の情報は、サーバ装置2の記憶部29に記憶される。
【0029】
図3は、「チームワーク」と「ウェルビーイング」の説明図である。
図3に示すように、チームワークは、「リレーション」「コミュニケーション」「ディレクション」「ロール」「シナジー」という5つの要素に分類することができる。ここで、リレーションは、チームメンバー同士が互いに信頼できているかの関係性を示す要素であり、コミュニケーションは、チームメンバー同士が互いに信頼し合うために必要な相互理解を示す要素である。また、ディレクションは、チームが達成すべき目標、目的、または、達成までの道筋を含む、チームの方向性を示す要素であり、ロールは、チームの目標達成に必要な役割が与えられている程度、または、その役割が実行されている程度を示す要素である。そして、シナジーは、チームワーク向上により創出される相乗効果を示す要素である。
【0030】
図4は、チームワークに関連付けられたサーベイ(チームワークサーベイ)の一例を示す図である。
図4には、「Q1.私は、リーダーやメンバーと安心して接することができる」というサーベイの例が示されている。このサーベイは、「全くそう思わない」「あまりそう思わない」「どちらともいえない」「そう思う」「非常にそう思う」などの5段階の回答から一つを選択するように構成されている。なお、チームワークサーベイの数は、複数であってよく、1つに限られない。このようなチームワークサーベイの情報は、サーバ装置2の記憶部29に記憶されている。
【0031】
サーバ装置2の記憶部29において、チームワークサーベイは、チームワークの5つの要素のいずれかと関連づけられている。例えば、
図4の例では、チームワークサーベイは、リレーションと関連づけられている。さらに、サーバ装置2の記憶部29において、チームワークサーベイに対する回答が、スコアと関連づけられている。例えば、
図4の例では、「全くそう思わない」が0点、「あまりそう思わない」が1点、「どちらともいえない」が2点、「そう思う」が4点、「非常にそう思う」が5点、というスコアと関連づけられている。
【0032】
また、
図3に示すように、ウェルビーイングは、「ピープル」「キャリア」「ウェルネス」という3つの要素に分類することができる。ここで、ピープルは、チームメンバーの職場における対人関係の幸福度を示す要素であり、キャリアは、チームメンバーの職場におけるキャリアの幸福度を示す要素である。また、ウェルネスは、チームメンバーの肉体面または精神面における健康の幸福度を示す要素である。
【0033】
図5は、ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ(ウェルビーイングサーベイ)の一例を示す図である。
図5には、「Q1.仕事の人間関係は良好ですか?」というサーベイの例が示されている。このサーベイは、「改善が必要」から「非常に良好」までの無段階の回答位置の中から一つの位置を選択する(スライドバー上で丸いカーソルの位置を調整する)ように構成されている。なお、ウェルビーイングサーベイの数は、複数であってよく、1つに限られない。このようなウェルビーイングサーベイの情報は、サーバ装置2の記憶部29に記憶されている。
【0034】
サーバ装置2の記憶部29において、ウェルビーイングサーベイは、ウェルビーイングの3つの要素のいずれかと関連づけられている。例えば、
図5の例では、ウェルビーイングサーベイは、ピープルと関連づけられている。さらに、サーバ装置2の記憶部29において、ウェルビーイングに対する回答が、スコアと関連づけられている。例えば、
図5の例では、「改善が必要」の位置を1点、「非常に良好」の位置を100点とし、その間はその位置に応じた1点から100点までの間のスコア(例えば、「改善が必要」に近いほどスコアが低く、「非常に良好」に近いほどスコアが高くなるように、回答位置(丸いカーソルの位置)に応じて設定されたスコア)、というスコアと関連づけられている。
【0035】
図2に戻って、サーバ装置2の構成を説明する。サーバ装置2の記憶部29には、対象チームを構成するチームメンバーのユーザ名、連絡先(例えばメールアドレスなど)などの情報が記憶されている。また、サーバ装置2の記憶部29には、対象チームを構成するチームメンバーの人数の情報が記憶されている。サーバ装置2のチーム人数取得部22は、記憶部29から、対象チームに含まれるチームメンバーの人数の情報を取得する機能を備えている。
【0036】
サーバ装置2の第1判定部23は、端末装置3から受信したサーベイ回答の中に、チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答(
図4のチームワークサーベイに対する回答)が含まれているか否かを判定する機能を備えている。この判定には、公知の手法を用いることができる。
【0037】
サーバ装置2の第1スコア算出部24は、第1判定部23での判定の結果、チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、端末装置3から受信したサーベイ回答に基づいて、そのチームメンバーについてのチームワークのスコアを算出する機能を備えている。例えば、
図4に示すように、チームワーク(
図4の場合、リレーション)について1つのサーベイに対する回答が「あまりそう思わない」である場合には、その1つのサーベイについてのスコアが2点として算出され、チームワーク(例えば、リレーション)のすべてのサーベイについてのスコアを合計することにより、チームワーク(例えば、リレーション)のスコアが算出される。
【0038】
本実施の形態では、サーバ装置2から端末装置3に、複数のチームワークサーベイが送信される。そして、複数のチームワークサーベイの各々は、チームワークの5つの要素(リレーション、コミュニケーション、ディレクション、ロール、シナジー)のいずれかに関連づけられている。サーバ装置2の第1スコア算出部24は、端末装置3から得られたすべてのチームワークサーベイに対するサーベイ回答に基づいて、そのチームメンバーについて、チームワークの5つの要素の各々のスコア(例えば、リレーション:15点、コミュニケーション:10点、ディレクション:8点、ロール:18点、シナジー:20点など)を算出することができる。
【0039】
そして、サーバ装置2の第1スコア算出部24は、チームワークのスコア(度合い)を、チームワークの5つの要素の各々のスコア(度合い)に基づいて算出する機能を備えている。スコアの算出は、公知の手法を用いることができる。例えば、サーバ装置2の第1スコア算出部24は、チームワークの5つの要素の各々のスコアの合計を、チームワークのスコア(例えば、チームワーク:71点=15点+10点+8点+18点+20点など)として算出することができる。
【0040】
また、サーバ装置2の第1スコア算出部24は、第1判定部23での判定の結果、チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、そのチームメンバーについてのチームワークのスコアを最低ポイントとして算出する機能を備えている。例えば、あるチームメンバーが端末装置3でチームワークサーベイに対する回答を入力せずにサーベイ回答を送信した場合などが該当する。その場合、サーバ装置2の第1スコア算出部24は、そのチームメンバーについてのチームワークのスコアを最低ポイント(例えば、チームワーク:0点など)として算出する。なお、最低ポイントが「0点」に限られないことは言うまでもない。
【0041】
サーバ装置2の第1スコア集計部25は、対象チームに含まれる全チームメンバーの各々のチームワークのスコアを集計して、対象チームについてのチームワークのスコアを求める機能を備えている。スコアの集計は、公知の手法を用いることができる。例えば、サーバ装置2の第1スコア集計部25は、対象チームに含まれる全チームメンバーの各々のチームワークのスコアの平均値を、対象チームについてのチームワークのスコアとして算出する。
【0042】
サーバ装置2の第2判定部26は、端末装置3から受信したサーベイ回答の中に、ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答(
図5のウェルビーイングサーベイに対する回答)が含まれているか否かを判定する機能を備えている。この判定には、公知の手法を用いることができる。
【0043】
サーバ装置2の第2スコア算出部27は、第2判定部26での判定の結果、ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、端末装置3から受信したサーベイ回答に基づいて、そのチームメンバーについてのウェルビーイングのスコアを算出する機能を備えている。例えば、
図5に示すように、ウェルビーイングサーベイに対する回答位置(丸いカーソルの位置)が中央付近である場合には、ウェルビーイング(この場合、ピープル)のスコアが50点として算出される。
【0044】
本実施の形態では、サーバ装置2から端末装置3に、複数のウェルビーイングサーベイが送信される。そして、複数のウェルビーイングサーベイの各々は、ウェルビーイングの3つの要素(ピープル、キャリア、ウェルネス)のいずれかに関連づけられている。サーバ装置2の第2スコア算出部27は、端末装置3から得られたすべてのウェルビーイングサーベイに対するサーベイ回答に基づいて、そのチームメンバーについて、ウェルビーイングの3つの要素の各々のスコア(例えば、ピープル:20.5点、キャリア:15.9点、ウェルネス18.2点など)を算出することができる。
【0045】
そして、サーバ装置2の第2スコア算出部27は、ウェルビーイングのスコア(度合い)を、ウェルビーイングの3つの要素の各々のスコア(度合い)に基づいて算出する機能を備えている。スコアの算出は、公知の手法を用いることができる。例えば、サーバ装置2の第2スコア算出部27は、ウェルビーイングの3つの要素の各々のスコアの合計を、ウェルビーイングのスコア(例えば、ウェルビーイング:54.6点=20.5点+15.9点+18.2点など)として算出することができる。
【0046】
また、サーバ装置2の第2スコア算出部27は、第2判定部26での判定の結果、ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、そのチームメンバーについてのウェルビーイングのスコアを最低ポイントとして算出する機能を備えている。例えば、あるチームメンバーが端末装置3でウェルビーイングサーベイに対する回答を入力せずにサーベイ回答を送信した場合などが該当する。その場合、サーバ装置2の第2スコア算出部27は、そのチームメンバーについてのウェルビーイングのスコアを最低ポイント(例えば、ウェルビーイング:0点など)として算出する。なお、最低ポイントが「0点」に限られないことは言うまでもない。
【0047】
また、サーバ装置2の第1スコア算出部24は、第2判定部26での判定の結果、ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、そのチームメンバーについてのチームワークのスコアを最低ポイントとして算出する機能を備えてもよい。例えば、あるチームメンバーが端末装置3でウェルビーイングサーベイに対する回答を入力せずにサーベイ回答を送信した場合などが該当する。その場合、サーバ装置2の第1スコア算出部24は、そのチームメンバーについてのチームワークのスコアを最低ポイント(例えば、チームワーク:0点など)として算出してもよい。
【0048】
サーバ装置2の第2スコア集計部28は、対象チームに含まれる全チームメンバーの各々のウェルビーイングのスコアを集計して、対象チームについてのウェルビーイングのスコアを求める機能を備えている。スコアの集計は、公知の手法を用いることができる。例えば、サーバ装置2の第2スコア集計部28は、対象チームに含まれる全チームメンバーの各々のウェルビーイングのスコアの平均値を、対象チームについてのウェルビーイングのスコアとして算出する。
【0049】
以上のように構成されたチームワーク可視化システム1について、図面を参照してその動作を説明する。
【0050】
まず、本実施の形態のチームワーク可視化システム1で、チームワークやウェルビーイングのサーベイを行うときの動作を説明する。
図6は、本実施の形態のチームワーク可視化システム1において、サーベイを行うときの動作を説明するためのシーケンス図である。
図6に示すように、サーバ装置2で、サーベイ開始の操作が行われると(S1)、サーバ装置2の送信部20から、対象チームのチームメンバーの端末装置3にサーベイ回答依頼が送信される(S2)。サーベイ回答依頼には、複数のチームワークサーベイと複数のウェルビーイングサーベイが含まれている。この場合、サーバ装置2は、対象チームを構成するチームメンバーの連絡先(例えばメールアドレスなど)を、記憶部29から取得することができる。なお、サーベイ回答依頼はメールアドレスを用いずに送信することも可能である。例えば、サーベイ回答依頼をシステム上での通知として送信する場合には、メールアドレスの代わりにユーザIDを用いてサーベイ回答依頼の送信先が特定される。すなわち、ユーザIDを用いて特定されるユーザ(そのユーザIDでログインしたユーザ)に対して、システム上の通知機能を利用してサーベイ回答依頼が送信される。
【0051】
端末装置3の受信部31でサーベイ回答依頼を受信すると、端末装置3の表示部33に、サーベイ回答依頼に含まれるサーベイ(
図4のチームワークサーベイや、
図5のウェルビーイングサーベイなど)が表示され(S3)、端末装置3の入力部32からサーベイ回答が入力される(S4)。その後、端末装置3で回答送信の操作が行われると(S5)、端末装置3からサーバ装置2にサーベイ回答が送信され(S6)、サーバ装置2の記憶部29に記憶される(S7)。
【0052】
つぎに、本実施の形態のチームワーク可視化システム1で、チームワークやウェルビーイングのスコアを集計するときの動作を説明する。
図7は、本実施の形態のチームワーク可視化システム1において、スコア算出を行うときの動作を説明するためのシーケンス図である。
図7に示すように、サーバ装置2で、スコア集計開始の操作が行われると(S10)、サーバ装置2は、記憶部29を参照して、対象チームに含まれるチームメンバーの人数の情報を取得する(S11)。
【0053】
その後、サーバ装置2は、端末装置3から受信したサーベイ回答の中に、チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答(
図4のチームワークサーベイに対する回答)が含まれているか否かを判定する(S12)。そして、チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合には、端末装置3から受信したサーベイ回答に基づいて、そのチームメンバーについてのチームワークのスコアを算出する(S13)。一方、チームワークに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、そのチームメンバーについてのチームワークのスコアを最低ポイント(例えば「0点」など)として算出する(S14)。
【0054】
続いて、サーバ装置2は、端末装置3から受信したサーベイ回答の中に、ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答(
図5のウェルビーイングサーベイに対する回答)が含まれているか否かを判定する(S15)。そして、ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていると判定された場合に、端末装置3から受信したサーベイ回答に基づいて、そのチームメンバーについてのウェルビーイングのスコアを算出する(S16)。一方、ウェルビーイングに関連付けられたサーベイ回答依頼に対するサーベイ回答が含まれていないと判定された場合に、そのチームメンバーについてのウェルビーイングのスコアを最低ポイント(例えば「0点」など)として算出する(S17)。
【0055】
そして、サーバ装置2は、このようにして算出したチームメンバーについてのチームワークのスコアとウェルビーイングのスコアを集計する(S18)。この場合、対象チームに含まれる全チームメンバーの各々のチームワークのスコアを集計して、対象チームについてのチームワークのスコアを求めるとともに、対象チームに含まれる全チームメンバーの各々のウェルビーイングのスコアを集計して、対象チームについてのウェルビーイングのスコアを求める(S19)。集計結果のスコア(対象チームについてのチームワークのスコアとウェルビーイングのスコア)は、サーバ装置2から端末装置3に送信され(S20)、端末装置3で表示される(S21)。
【0056】
このような本実施の形態のチームワーク可視化システム1によれば、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、チーム目標の達成につながる行動成果をチームワークとして可視化し、継続的にチームの改善活動を支援することができる。また、現状うまくいっているチームに関しても定期的にチームワーク(行動成果)を観測することで、異常が起きた際でも早期発見することが可能になり修正が容易になる。本発明によれば、あらゆるチームにおけるチームワーク(目標達成の行動成果)を可視化することができ、チームマネジメントを支援することが可能になる。
【0057】
特に、本実施の形態では、リレーション、コミュニケーション、ディレクション、ロール、シナジーという5つの観点から、チームワークの度合いを適切に算出することが可能になる。
【0058】
また、本実施の形態では、共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、チームワーク(チーム目標の達成につながる行動成果)に加えて、ウェルビーイングも可視化することができる。これにより、より継続的にチームの改善活動を支援することができる。
【0059】
特に、本実施の形態では、ピープル、キャリア、ウェルネスという3つの観点から、ウェルビーイングの度合いを適切に算出することが可能になる。
【0060】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【0061】
例えば、以上の説明では、職場のチームにおける目標達成の行動成果を可視化するシステムの例について説明したが、本発明によれば、職場に限らずスポーツなどあらゆるチームにおける目標達成の行動成果を可視化し、チームマネジメントを支援することが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上のように、本発明にかかるチームワーク可視化システムは、チーム目標の達成につながる行動成果を可視化することができるという効果を有し、チームマネジメントを支援するシステム等として有用である。
【符号の説明】
【0063】
1 チームワーク可視化システム
2 サーバ装置
3 端末装置
20 送信部
21 受信部
22 チーム人数取得部
23 第1判定部(判定部)
24 第1スコア算出部(スコア算出部)
25 第1スコア集計部(スコア集計部)
26 第2判定部
27 第2スコア算出部
28 第2スコア集計部
29 記憶部
30 送信部
31 受信部
32 入力部
33 表示部
N ネットワーク
M チームメンバー
【要約】
【課題】 共通のチーム目的を有する任意のチームメンバーによって構成される対象チームについて、チーム目標の達成につながる行動成果を可視化することのできるチームワーク可視化システムを提供する。
【解決手段】 チームワーク可視化システム1のサーバ装置2は、サーベイ回答依頼を対象チームのチームメンバーの端末装置3に送信し、端末装置3からサーベイ回答を受信する。サーバ装置2は、サーベイ回答の中にチームワークに関連付けられるサーベイ回答が含まれている場合には、サーベイ回答に基づいてそのチームメンバーのチームワークのスコアを算出し、全チームメンバーの各々のチームワークのスコアを集計して、対象チームのチームワークのスコアを求める。一方、サーベイ回答の中にチームワークに関連付けられるサーベイ回答が含まれていない場合には、そのチームメンバーについてのチームワークのスコアを最低ポイントとして算出する。
【選択図】
図1