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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】提供装置、提供方法及び提供プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9035 20190101AFI20231201BHJP
【FI】
G06F16/9035
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021099526
(22)【出願日】2021-06-15
(65)【公開番号】P2022190967
(43)【公開日】2022-12-27
【審査請求日】2022-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今村 瑠衣
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/059789(WO,A1)
【文献】特開2009-294790(JP,A)
【文献】特開2019-072486(JP,A)
【文献】特開2001-344352(JP,A)
【文献】特開2015-103026(JP,A)
【文献】特表2017-533805(JP,A)
【文献】特開2020-052757(JP,A)
【文献】特開2017-182180(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0200463(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の精神状態の度合いを判定する判定部と、
前記判定部により判定された度合いに応じて、前記精神状態に関連するサービスに関するサービス情報を前記利用者に提供する提供部と
所定のエリア内に所在する利用者群のうち、精神状態の度合いに基づき精神状態が悪いと推定される利用者の数が所定の閾値以上となった場合に、当該エリアに対応する通知先であって、前記サービスを提供する通知先に対し、前記サービスの利用が増加する旨の警告に関する通知を行う通知部と
を有することを特徴とする提供装置。
【請求項2】
前記判定部は、
前記利用者の検索履歴に基づいて、前記利用者の精神状態の度合いを判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
【請求項3】
前記判定部は、
前記利用者の位置情報に基づいて、前記利用者の精神状態の度合いを判定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提供装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記利用者の移動履歴に基づいて、前記利用者の精神状態の度合いを判定する
ことを特徴とする請求項3に記載の提供装置。
【請求項5】
前記判定部は、
前記利用者の家族構成に基づいて、前記利用者の精神状態の度合いを判定する
ことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項6】
前記判定部は、
前記利用者の収入に基づいて、前記利用者の精神状態の度合いを判定する
ことを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項7】
前記判定部は、
所定のサービスにおける前記利用者の利用履歴に基づいて、前記利用者の精神状態の度合いを判定する
ことを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項8】
前記判定部は、
SNS(Social Networking Service)における前記利用者の利用履歴に基づいて、前記利用者の精神状態の度合いを判定する
ことを特徴とする請求項1から7のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項9】
前記判定部は、
所定の精神状態にある他の利用者に関する情報と、前記利用者情報とに基づいて、前記利用者の精神状態の度合いを判定する
ことを特徴とする請求項1から8のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項10】
前記判定部は、
前記利用者が所在するエリアに関する情報と、前記利用者情報とに基づいて、前記利用者の精神状態の度合いを判定する
ことを特徴とする請求項1から9のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項11】
前記提供部は、
前記利用者が所在するエリアにおいて利用可能なサービスに関する前記サービス情報を提供する
ことを特徴とする請求項1から10のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項12】
前記提供部は、
前記利用者が所在するエリアに対応する自治体が提供するサービスに関する前記サービス情報を提供する
ことを特徴とする請求項1から11のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項13】
前記判定部は、
前記利用者の生体情報に基づいて、前記利用者の精神状態の度合いを判定する
ことを特徴とする請求項1から12のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項14】
前記利用者が所在するエリアに関する情報と、前記利用者情報とに基づいて、前記利用者の精神状態の変化を推定する推定部
をさらに有し、
前記提供部は、
前記推定部による推定結果が所定の条件を満たす場合は、当該推定結果に関する情報を前記利用者に提供する
ことを特徴とする請求項1から13のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項15】
コンピュータが実行する提供方法であって、
利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の精神状態の度合いを判定する判定工程と、
前記判定工程により判定された度合いに応じて、前記精神状態に関連するサービスに関するサービス情報を前記利用者に提供する提供工程と
所定のエリア内に所在する利用者群のうち、精神状態の度合いに基づき精神状態が悪いと推定される利用者の数が所定の閾値以上となった場合に、当該エリアに対応する通知先であって、前記サービスを提供する通知先に対し、前記サービスの利用が増加する旨の警告に関する通知を行う通知工程と
を含むことを特徴とする提供方法。
【請求項16】
利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の精神状態の度合いを判定する判定手順と、
前記判定手順により判定された度合いに応じて、前記精神状態に関連するサービスに関するサービス情報を前記利用者に提供する提供手順と
所定のエリア内に所在する利用者群のうち、精神状態の度合いに基づき精神状態が悪いと推定される利用者の数が所定の閾値以上となった場合に、当該エリアに対応する通知先であって、前記サービスを提供する通知先に対し、前記サービスの利用が増加する旨の警告に関する通知を行う通知手順と
をコンピュータに実行させるための提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供装置、提供方法及び提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者の精神状態に応じた情報を提供する技術が知られている。このような技術の一例として、解析されたユーザ状況が示すユーザ感情に基づいてユーザの共感が得られると推測するコメントを作成し、作成されたコメントを出力する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-186741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、利用者の精神状態の度合いに応じて適切な情報を提供とは言えない場合がある。
【0005】
例えば、上述した技術では、「嬉しい」や「悲しい」といったユーザの感情を推定しているに過ぎないため、利用者の精神状態の度合いに応じて適切な情報を提供しているとは言えない場合がある。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者の精神状態の度合いに応じて適切な情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る提供装置は、利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の精神状態の度合いを判定する判定部と、前記判定部により判定された度合いに応じて、前記精神状態に関連するサービスに関するサービス情報を前記利用者に提供する提供部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、利用者の精神状態の度合いに応じて適切な情報を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係るエリア情報データベースの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る提供処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の提供装置等により実現される提供処理を説明する。図1は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。なお、図1では、本願に係る提供装置の一例である情報処理装置10によって、実施形態に係る提供処理などが実現されるものとする。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る提供システム1は、情報処理装置10と、利用者端末100と、管理者端末200とを含む。情報処理装置10、利用者端末100及び管理者端末200は、ネットワークN(例えば、図2参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図1に示した提供システム1には、複数台の情報処理装置10、複数台の利用者端末100及び複数台の管理者端末200が含まれていてもよい。
【0013】
図1に示す情報処理装置10は、提供処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置10は、自装置や他のサーバ装置などから提供される各種サービスにおける利用者の情報を取得する。そして、情報処理装置10は、取得した情報に基づいて、利用者の精神状態(図1の例では鬱等)の度合いを判定し、判定した度合いに応じて精神状態に関連するサービスに関するサービス情報を利用者に提供する。
【0014】
なお、情報処理装置10や、他のサーバ装置などが提供するサービスは、例えば、検索サービスや、ショッピングサービス、SNS(Social Networking Service)、決済サービス、路線検索サービス、地図提供サービス、旅行サービス、飲食店紹介サービス、施設予約サービス、天気予報サービス、スケジュール管理サービス、ニュース提供サービス、オークションサービス、動画コンテンツ配信サービス、金融取引(株取引等)サービスなどのサービスであってもよい。
【0015】
図1に示す利用者端末100は、利用者によって利用される情報処理装置である。例えば、利用者端末100は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、利用者端末100は、情報処理装置10や管理者端末200によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例では、利用者端末100がスマートフォンである場合を示す。
【0016】
図1に示す管理者端末200は、所定の広さの範囲が適宜設定されエリアに対応する自治体の管理者によって利用される情報処理装置である。例えば、管理者端末200は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、管理者端末200は、情報処理装置10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例では、管理者端末200がデスクトップPCである場合を示す
【0017】
以下、図1を用いて、情報処理装置10が行う提供処理について説明する。以下の説明では、利用者端末100を利用する利用者に応じて、利用者端末100を利用者端末100-1~100-N(Nは任意の自然数)として説明する。例えば、利用者端末100-1は、利用者ID「U1」により識別される利用者(利用者U1)により利用される端末装置である。また、以下では、利用者端末100-1~100-Nについて、特に区別なく説明する場合には、利用者端末100と記載する。
【0018】
また、以下の説明において、管理者端末200は、エリアAに対応する自治体#1の管理者M1によって利用されるものとする。また、以下の説明において、利用者U1、U2、U3、・・・は、エリアAに居住する利用者であるものとする。また、図1の例において、エリアAは、「町」、「区」、「市」、「県」等の行政区画を基に設定されているものとする。
【0019】
なお、エリアは任意の広さの範囲が適宜設定されてもよい。例えば、エリアは、緯度及び経度に基に同様の大きさの網の目(メッシュ)に分割されたものであってもよい。すなわち、エリアは、地域メッシュで区切られたエリアであってもよい。この場合、エリアIDには、地域メッシュコードが用いられてもよい。なお、上記一例であり、エリアは、地域メッシュに限らず種々の情報を基に設定されてもよい。
【0020】
また、以下の説明において、利用者端末100を利用者と同一視し、管理者端末200を管理者M1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を利用者端末100-1、管理者M1を管理者端末200と読み替えることもできる。
【0021】
まず、情報処理装置10は、エリアAに関する情報を管理者端末200から取得する(ステップS1)。例えば、情報処理装置10は、鬱病患者へ自治体#1が提供する各種のサービスに関する情報を取得する。また、情報処理装置10は、エリアAにおいて、鬱病の発症に影響を与えると推定される要因(すなわち、環境要因)に関する環境情報を取得する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、エリアAにおける人口密度や居住密度(言い換えると、近隣住民とのコミュニケーションの量)、エリアAにおける天候(例えば、日照時間)などを示す環境情報を取得する。
【0022】
続いて、情報処理装置10は、利用者に関する利用者情報を利用者端末100から取得する(ステップS2)。例えば、情報処理装置10は、利用者を識別するための識別情報(利用者ID)や、各種サービスにおける検索履歴、位置情報(移動履歴等)、属性情報(デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性等)、利用履歴などを含む利用者情報を利用者端末100や所定のサーバ装置などから取得する。
【0023】
具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、利用者が休日に積極的に外出するか否かを示す情報(例えば、路線検索サービスや、旅行サービス、飲食店紹介サービス、施設予約サービスなどの利用履歴)を取得する。また、情報処理装置10は、利用者の家族構成や、収入などを示す情報を取得する。また、情報処理装置10は、SNSへのアクセスの履歴や、SNSにおける他の利用者とのコミュニケーションの頻度などを示す情報を取得する。
【0024】
なお、情報処理装置10は、利用者端末100が有するGPS(Global Positioning System)センサ等により測位された位置情報を取得してもよい。また、情報処理装置10は、利用者端末100と通信可能な各種センサ(例えば、利用者が身に付けるウェアラブルデバイス)から利用者の生体情報(例えば、心拍数や、体温、血圧、体重、体脂肪率など)を利用者情報として取得してもよい。
【0025】
続いて、情報処理装置10は、利用者情報に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する(ステップS3)。例えば、図1の例において、情報処理装置10は、利用者情報が入力された場合に、利用者の鬱の度合いを出力するように学習が行われたモデルを用いて、利用者U1、U2、U3、・・・の鬱の度合いを判定する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、利用者が、鬱状態ではないことを示す「1」から、重度の鬱状態であることを示す「5」までの5段階のいずれかの状態であると判定する。なお、図1の例において、情報処理装置10は、エリアAに居住する各利用者の鬱の度合いを判定し、判定結果を示す判定情報D#1を生成したものとする。
【0026】
ここで、モデルの学習には、任意の公知技術が適用可能であり、取得される情報に応じて適宜選択された学習手法が用いられてもよい。例えば、モデルの学習には、機械学習に関する種々の従来技術(例えば、SVM(Support Vector Machine)等の教師あり学習の機械学習に関する技術)を用いて行われてもよい。また、モデルの学習には、深層学習(ディープラーニング)の技術が用いられてもよい。例えば、モデルの学習には、RNN(Recurrent Neural Network)やCNN(Convolutional Neural Network)等の種々のディープラーニングの技術が用いられてもよい。
【0027】
続いて、情報処理装置10は、鬱の度合いに応じて、鬱病の予防や支援に関連するサービスに関するサービス情報を各利用者に提供する(ステップS4)。例えば、情報処理装置10は、鬱の度合いに応じて、自治体#1が提供する各種のサービスに関するサービス情報を利用者端末100に提供(送信)する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、鬱の度合いが「2(軽度の鬱状態)」である利用者UID#2に対しては、自治体#1が提供する相談窓口や、自治体#1の居住者向けのメンタルヘルスカウンセリングに関する情報を利用者端末100-2に提供する。また、情報処理装置10は、鬱の度合いが「5(重度の鬱状態)」である利用者UID#3に対しては、自治体#1の居住者向けの経済的支援に関する情報や、就職支援に関する情報、エリアAにおける自助グループに関する情報などを利用者端末100-3に提供する。
【0028】
続いて、情報処理装置10は、エリアAに居住する利用者群の鬱の度合いに応じて、当該利用者群に関する通知を管理者M1に対して行う(ステップS5)。例えば、鬱の度合いが「4」以上である利用者の数が所定の閾値以上に達した場合、情報処理装置10は、重度の鬱状態である利用者向けのサービスの利用が増加する旨のアラートを通知する。また、鬱の度合いが「2」または「3」である利用者(言い換えると、軽度の鬱状態または中度の鬱状態の利用者)の数が所定の閾値以上である状態において、エリアAの環境情報に基づき、鬱病に悪影響を及ぼす環境的な要因の悪化(例えば、日照時間の低下)がエリアAにおいて予測される場合、情報処理装置10は、重度の鬱状態である利用者が増加する可能性がある旨のアラートを通知する。また、直近の所定の期間内において、鬱の度合いが「2」以上の利用者の増加率が所定の閾値以上である場合、情報処理装置10は、鬱病であるである利用者の増加に関するアラートを通知する。
【0029】
以上のように、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者の鬱の度合いを判定し、判定した度合いに応じたサービス情報を提供する。これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、鬱病の度合いに応じて利用者が適切なサービスを受けられるように情報を提供することができるため、鬱病の予防や、鬱病の悪化の防止、社会復帰の支援を行うことができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者の精神状態の度合いに応じて適切な情報を提供することができる。
【0030】
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、図2を用いて、情報処理装置10の構成について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。図2に示すように、情報処理装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0031】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100や管理者端末200等との間で情報の送受信を行う。
【0032】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図2に示すように、記憶部30は、利用者情報データベース31と、エリア情報データベース32と有する。
【0033】
(利用者情報データベース31について)
利用者情報データベース31は、利用者に関する各種の情報を記憶する。ここで、図3を用いて、利用者情報データベース31が記憶する情報の一例を説明する。図3は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。図3の例において、利用者情報データベース31は、「利用者ID」、「居住地」、「検索履歴」、「位置情報」、「属性情報」、「利用履歴」、「生体情報」といった項目を有する。
【0034】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「居住地」は、利用者の居住地を示し、例えば、住所や、属するエリアを識別するための識別情報(エリアID)などといった情報が格納される。「検索履歴」は、利用者が各種のサービスにおいて入力した検索クエリの履歴を示す。「位置情報」は、利用者の位置の履歴を示す。「属性情報」は、利用者の属性を示し、例えば、デモグラフィック属性やサイコグラフィック属性が格納される。「利用履歴」は、利用者の各種のサービスにおける利用履歴を示す。「生体情報」は、利用者の生体情報を示し、例えば、心拍数や、体温、血圧、体重、体脂肪率などといった情報が格納される。
【0035】
すなわち、図3では、利用者ID「UID#1」により識別される利用者の居住地が「居住地#1」、検索履歴が「検索履歴#1」、位置情報が「位置情報#1」、属性情報が「属性情報#1」、利用履歴が「利用履歴#1」、生体情報が「生体情報#1」である例を示す。
【0036】
(エリア情報データベース32について)
エリア情報データベース32は、各エリアに関する各種の情報を記憶する。ここで、図4を用いて、エリア情報データベース32が記憶する情報の一例を説明する。図4は、実施形態に係るエリア情報データベースの一例を示す図である。図4の例において、エリア情報データベース32は、「エリアID」、「所在地」、「居住者情報」、「サービス情報」、「環境情報」といった項目を有する。
【0037】
「エリアID」は、エリアを識別するための識別情報を示す。「所在地」は、エリアの所在地を示す。「居住者情報」は、エリア内に居住する利用者に関する情報を示し、例えば、利用者IDなどの情報が格納される。「サービス情報」は、エリアに対応する自治体が提供するサービスに関する情報を示す。「環境情報」は、エリアにおいて利用者の精神状態に影響を与えると推定される要因(環境要因)に関する情報を示し、例えば、人口密度や居住密度、天候(日照時間等)などといった情報が格納される。
【0038】
すなわち、図4では、エリアID「AID#1」により識別されるエリアの所在地が「所在地#1」、居住する利用者の情報が「居住者情報#1」、当該エリアに対応する自治体が提供するサービスに関する情報が「サービス情報#1」、当該エリアの環境情報が「環境情報#1」である例を示す。
【0039】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、図2に示すように、取得部41と、判定部42と、推定部43と、提供部44と、通知部45とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0040】
(取得部41について)
取得部41は、利用者に関する利用者情報を取得する。例えば、図1の例において、取得部41は、利用者を識別するための識別情報(利用者ID)や、各種サービスにおける検索履歴、位置情報(移動履歴等)、属性情報(デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性等)、利用履歴などを含む利用者情報を利用者端末100や所定のサーバ装置などから取得し、利用者情報データベース31に格納する。
【0041】
また、取得部41は、エリアに関する情報を取得してもよい。例えば、図1の例において、取得部41は、鬱病患者へ自治体#1が提供する各種のサービスに関する情報を取得し、エリア情報データベース32に格納する。また、情報処理装置10は、エリアAにおいて、鬱病の発症に影響を与えると推定される要因(すなわち、環境要因)に関する環境情報を取得し、エリア情報データベース32に格納する。
【0042】
(判定部42について)
判定部42は、利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の精神状態の度合いを判定する。例えば、図1の例において、判定部42は、利用者情報データベース31を参照し、利用者情報が入力された場合に、利用者の鬱の度合いを出力するように学習が行われたモデルを用いて、利用者U1、U2、U3、・・・の鬱の度合いを判定する。
【0043】
また、判定部42は、利用者の検索履歴に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、判定部42は、精神状態に関連する検索クエリが検索履歴に含まれる場合、当該検索クエリが含まれない場合よりも利用者の精神状態が悪いと判定する。具体的な例を挙げると、判定部42は、否定的な文言を含む検索クエリや、鬱の症状に関する検索クエリ(例えば、「不安」、「眠れない」、「体重が増えた」など)や、鬱の治療に関する検索クエリ(例えば、「心療内科」)、利用者が鬱病を発症しやすい環境に置かれていることを示す検索クエリ(例えば、「昇進」、「降格」、「失業」、「妊娠」、「出産」など)などが検索履歴に含まれる場合、当該検索クエリが含まれない場合よりも利用者の鬱の度合いが高いと判定する。
【0044】
また、判定部42は、利用者の位置情報に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、判定部42は、利用者の位置の変化が少ない場合(言い換えると、利用者が外出していない場合)、変化が多い場合よりも利用者の精神状態が悪いと判定する。
【0045】
また、判定部42は、利用者の移動履歴に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、判定部42は、利用者が自宅から勤務先や通学先への移動のみを行っている場合、勤務先や通学先以外への移動を行っている場合よりも利用者の精神状態が悪いと判定する。また、判定部42は、利用者が休日に外出していない場合、休日に外出している場合よりも利用者の精神状態が悪いと判定する。
【0046】
また、判定部42は、利用者の家族構成に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、判定部42は、利用者が一人暮らしをしている場合、同居人がいる場合よりも利用者の精神状態が悪いと判定する。
【0047】
また、判定部42は、利用者の収入に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、判定部42は、利用者の収入が低下した場合、低下しない場合よりも利用者の精神状態が悪いと判定する。
【0048】
また、判定部42は、所定のサービスにおける利用者の利用履歴に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、判定部42は、路線検索サービスや、旅行サービス、飲食店紹介サービス、施設予約サービスなどの利用の頻度が低い場合(言い換えると、利用者が外出する頻度が低い場合)、頻度が高い場合よりも利用者の精神状態が悪いと判定する。
【0049】
また、判定部42は、SNSにおける利用者の利用履歴に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、判定部42は、SNSにアクセスする頻度が高いにもかかわらずSNSにおいて他の利用者とのコミュニケーションの頻度が低い場合、頻度が高い場合よりも利用者の精神状態が悪いと判定する。
【0050】
また、判定部42は、所定の精神状態にある他の利用者に関する情報と、利用者情報とに基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、判定部42は、重度の鬱である利用者と利用者情報の一致度が高いほど、利用者の精神状態が悪いと判定する。
【0051】
また、判定部42は、利用者の生体情報に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、判定部42は、利用者の心拍に基づいて推定される利用者のストレスの度合いが高いほど、利用者の精神状態が悪いと判定する。また、判定部42は、利用者の体重の増加率が高いほど、利用者の精神状態が悪いと判定する。
【0052】
ここで、利用者が現在居住するエリアに関する情報(環境情報等)と、過去に利用者が居住したエリア(出身地等)に関する情報とが類似しない場合は、利用者の精神状態に悪影響があると推定される。したがって、判定部42は、利用者が所在するエリアに関する情報と、利用者情報とに基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、判定部42は、利用者が居住するエリアに関する情報と、利用者情報とのマッチングの結果に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する。具体的な例を挙げると、判定部42は、利用者の利用者情報と、当該利用者が居住するエリアに居住する他の利用者に関する利用者情報との一致度が低いほど、利用者の精神状態が悪いと判定する。また、判定部42は、利用者が現在居住するエリアに関する情報と、利用者が過去に居住したエリアに関する情報との一致度が低いほど、利用者の精神状態が悪いと判定する。より具体的な例を挙げると、判定部42は、人口密度や居住密度が高いエリア(言い換えると、近隣住民とのコミュニケーションの量が多いエリア)から、人口密度や居住密度が低いエリア(言い換えると、近隣住民とのコミュニケーションの量が少ないエリア)へ移住した場合、人口密度や居住密度の差が大きいほど利用者の精神状態が悪いと判定する。
【0053】
なお、判定部42は、上記の処理を複数組み合わせ、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、判定部42は、利用者の検索履歴、位置情報、家族構成、収入、サービスの利用履歴、生体情報などに基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定してもよい。
【0054】
(推定部43について)
ここで、利用者が居住するエリアが利用者の精神状態に悪影響を与えるか否かを推定し、推定した結果に応じた情報を利用者に提供したいといった要望が考えられる。したがって、推定部43は、利用者が所在するエリアに関する情報と、利用者情報とに基づいて、利用者の精神状態の変化を推定する。例えば、推定部43は、利用者が現在居住するエリアに関する情報と、利用者が過去に居住したエリアに関する情報との一致度が低い場合、利用者の精神状態が悪化すると推定する。また、推定部43は、利用者の利用者情報と、当該利用者が居住するエリアに居住する他の利用者に関する利用者情報との一致度が低い場合、利用者の精神状態が悪化すると推定する。
【0055】
(提供部44について)
提供部44は、判定部42により判定された度合いに応じて、精神状態に関連するサービスに関するサービス情報を利用者に提供する。例えば、図1の例において、提供部44は、鬱の度合いに応じて、鬱病の予防や支援に関連するサービスに関するサービス情報を各利用者に提供する。
【0056】
また、提供部44は、利用者が所在するエリアにおいて利用可能なサービスに関するサービス情報を提供してもよい。例えば、提供部44は、利用者の精神状態の度合いに応じて、利用者が居住するエリアにおいて利用可能な各種のサービス(例えば、民間のサービス)に関するサービス情報を提供する。
【0057】
また、提供部44は、利用者が所在するエリアに対応する自治体が提供するサービスに関するサービス情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部44は、エリア情報データベース32を参照し、鬱の度合いに応じて、自治体#1が提供する各種のサービスに関するサービス情報を提供する。
【0058】
また、提供部44は、推定部43による推定結果が所定の条件を満たす場合は、当該推定結果に関する情報を利用者に提供してもよい。例えば、利用者の精神状態が悪化すると推定された場合、提供部44は、利用者が現在のエリアでの居住を続けると精神状態が悪化する旨のアラートと、所定の情報(例えば、エリアにおいて利用可能なサービスの情報や、引っ越しの提案など)とを提供する。
【0059】
(通知部45について)
通知部45は、所定のエリア内に所在する利用者群の精神状態の度合いに応じて、当該エリアに対応する通知先に対し当該利用者群に関する通知を行う。例えば、図1の例において、通知部45は、エリアAに居住する利用者群の鬱の度合いに応じて、当該利用者群に関する通知を管理者M1に対して行う。
【0060】
〔3.提供処理のフロー〕
図5を用いて、実施形態に係る情報処理装置10の提供処理の手順について説明する。図5は、実施形態に係る提供処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0061】
図5に示すように、情報処理装置10は、利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の精神状態の度合いを判定する(ステップS101)。続いて、情報処理装置10は、精神状態の度合いに応じて、当該精神状態に関連するサービスに関するサービス情報を提供する(ステップS102)。続いて、情報処理装置10は、所定のエリア内に所在する利用者群の精神状態の度合いに応じて、当該エリアに対応する通知先に対し当該利用者群に関する通知を行い(ステップS103)、処理を終了する。
【0062】
〔4.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0063】
〔4-1.利用者の精神状態について〕
上述の実施形態において、判定部42が、利用者の鬱の度合いを判定する例を示したが、判定部42の機能はこのような例に限定されず、任意の精神状態の度合いを判定してよい。例えば、判定部42は、利用者のストレスの度合いや、感情の起伏の度合いなどを判定してもよい。
【0064】
また、判定部42は、利用者の属性に応じた精神状態の度合いを判定してもよい。例えば、利用者の性別が女性であり、妊娠中である場合、判定部42は、利用者の妊娠、出産に伴う鬱の度合いを判定してもよい。
【0065】
〔4-2.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0066】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0067】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0068】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置10は、取得部41と、判定部42と、推定部43と、提供部44と、通知部45とを有する。取得部41は、利用者に関する利用者情報を取得する。判定部42は、利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の精神状態の度合いを判定する。推定部43は、利用者が所在するエリアに関する情報と、利用者情報とに基づいて、利用者の精神状態の変化を推定する。提供部44は、判定部42により判定された度合いに応じて、精神状態に関連するサービスに関するサービス情報を利用者に提供する。また、提供部44は、推定部43による推定結果が所定の条件を満たす場合は、当該推定結果に関する情報を利用者に提供する。通知部45は、所定のエリア内に所在する利用者群の精神状態の度合いに応じて、当該エリアに対応する通知先に対し当該利用者群に関する通知を行う。
【0069】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者の精神状態の度合いに応じて利用者が適切なサービスを受けられるように情報を提供することにより、精神状態の悪化の防止を行うことができるため、利用者の精神状態の度合いに応じて適切な情報を提供することができる。
【0070】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、判定部42は、利用者の検索履歴に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する。また、判定部42は、利用者の位置情報に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する。また、判定部42は、利用者の移動履歴に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する。また、判定部42は、利用者の家族構成に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する。また、判定部42は、利用者の収入に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する。また、判定部42は、所定のサービスにおける利用者の利用履歴に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する。また、判定部42は、SNSにおける利用者の利用履歴に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する。また、判定部42は、所定の精神状態にある他の利用者に関する情報と、利用者情報とに基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する。また、判定部42は、利用者の生体情報に基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する。また、判定部42は、利用者が所在するエリアに関する情報と、利用者情報とに基づいて、利用者の精神状態の度合いを判定する。
【0071】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、各種の情報に基づいて利用者の精神状態の度合いを判定することができるため、利用者の精神状態の度合いを正確に判定できる。
【0072】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、提供部44は、利用者が所在するエリアにおいて利用可能なサービスに関するサービス情報を提供する。また、提供部44は、利用者が所在するエリアに対応する自治体が提供するサービスに関するサービス情報を提供する。
【0073】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者が所在するエリアで提供可能なサービスに関する情報を提供できるため、利便性を向上させることができる。
【0074】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、推定部43は、利用者が所在するエリアに関する情報と、利用者情報とに基づいて、利用者の精神状態の変化を推定する。提供部44は、推定部43による推定結果が所定の条件を満たす場合は、当該推定結果に関する情報を利用者に提供する。
【0075】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者が居住するエリアが利用者の精神状態に悪影響を与える場合には適切な情報を提供できるため、利用者の生活を支援できる。
【0076】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る情報処理装置10は、例えば、図6に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置10を例に挙げて説明する。図6は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0077】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0078】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0079】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0080】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0081】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、情報処理装置10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0082】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0083】
また、上述した情報処理装置10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0084】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0085】
10 情報処理装置
20 通信部
30 記憶部
31 利用者情報データベース
32 エリア情報データベース
40 制御部
41 取得部
42 判定部
43 推定部
44 提供部
45 通知部
100 利用者端末
200 管理者端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6