(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】光源装置およびこれを備えた画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20231201BHJP
G03G 21/18 20060101ALI20231201BHJP
G03G 21/08 20060101ALI20231201BHJP
【FI】
G03G21/16 161
G03G21/16 109
G03G21/18 142
G03G21/08
(21)【出願番号】P 2019125512
(22)【出願日】2019-07-04
【審査請求日】2022-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】弁理士法人あーく事務所
(72)【発明者】
【氏名】門脇 英明
【審査官】小池 俊次
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-018218(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
G03G 21/18
G03G 21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入光部と出光部とを有する導光体と、
光源と、
前記光源を保持する光源ホルダと、
前記光源ホルダを支持する光源ホルダ支持部を有する装置本体と、を備え、
前記光源ホルダは、
前記光源を支持する光源保持部と、
円状に複数並んで配置され、それぞれが前記円の径方向に弾性的に変位可能な前記光源ホルダ支持部と接触する位置決め部と、
前記円の中心を内側に有し前記円と直交する方向に形成された嵌合孔部を有し、前記各位置決め部を支持する嵌合部と、を備え、
前記導光体は、前記嵌合孔部と嵌合する係合部を有するユニットに支持されており、前記導光体の前記入光部は、前記係合部と前記嵌合孔部とが嵌合した状態において、前記ユニットの前記光源と対向する位置に配置され
、
前記嵌合部には、前記位置決め部の固定部が形成されており、前記位置決め部は、前記固定部から前記円の周方向に延伸されたアーム部を有する、光源装置。
【請求項2】
前記位置決め部は、前記アーム部より前記円の外側に向かって突出した突出部を有する、請求項
1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記光源ホルダ支持部は、前記各位置決め部の外側を結ぶ外接円よりも小さい内径を有する円筒形係合部を有する、請求項1
または請求項2に記載の光源装置。
【請求項4】
前記嵌合部は、前記位置決め部と異なる前記円の周方向の位置に、前記嵌合孔部が形成される方向に延伸された複数のフック部を有し、前記光源ホルダ支持部は、前記各フック部と対応する位置にフック案内部とフック係止部とを有する、
請求項3に記載の光源装置。
【請求項5】
前記フック案内部は、前記円筒形係合部の内周部に、前記円筒型係合部の軸方向に形成された溝部を有し、前記フック係止部は、前記溝部の前記フック部が挿入される側と反対側に形成される、請求項
4に記載の光源装置。
【請求項6】
前記光源ホルダ支持部は、前記円筒形係合部の周方向に、前記各位置決め部を係止する段差部を有する、請求項
3から請求項
5の何れか一つに記載の光源装置。
【請求項7】
前記各段差部は、前記周方向に沿って高さが変わる傾斜部をそれぞれ有する、請求項
6に記載の光源装置。
【請求項8】
前記嵌合部の前記嵌合孔部は、周方向の一部に段差を有する円筒形状で、前記ユニットの前記係合部は、前記嵌合孔部と嵌合する略同一形状を有する、請求項1から請求項
7の何れか一つに記載の光源装置。
【請求項9】
前記光源保持部は、前記光源ホルダの前記嵌合孔部の外側に配置される、請求項1から請求項
8の何れか一つに記載の光源装置。
【請求項10】
前記光源保持部は、前記嵌合孔部の内側に配置される、請求項1から請求項
8の何れか一つに記載の光源装置。
【請求項11】
前記ユニットは、像担持体を有し、前記導光体の前記出光部は、前記像担持体に向かって配置される、請求項1から請求項
10の何れか一つに記載の光源装置。
【請求項12】
入光部と出光部とを有する導光体と、
光源と、
前記光源を保持する光源ホルダと、
前記光源ホルダを支持する光源ホルダ支持部を有する装置本体と、を備え、
前記光源ホルダは、
前記光源を支持する光源保持部と、
円状に複数並んで配置され、それぞれが前記円の径方向に弾性的に変位可能な前記光源ホルダ支持部と接触する位置決め部と、
前記円の中心を内側に有し前記円と直交する方向に形成された嵌合孔部を有し、前記各位置決め部を支持する嵌合部と、を備え、
前記導光体は、前記嵌合孔部と嵌合する係合部を有するユニットに支持されており、前記導光体の前記入光部は、前記係合部と前記嵌合孔部とが嵌合した状態において、前記ユニットの前記光源と対向する位置に配置され、
前記ユニットは、像担持体を有し、
前記ユニットの前記係合部は、前記像担持体の回転軸の外周部に配置され、前記装置本体は、前記像担持体の軸受を支持する軸受支持部を前記嵌合部とは別に有する、光源装置。
【請求項13】
請求項1から請求項
12の何れか一つに記載の前記光源装置を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置およびこれを備えた画像形成装置に関する。特に、光源と導光体とを有する光源装置、およびその光源装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機などの画像形成装置においては、画像形成部を複数のユニットに分割し、各ユニットを画像形成装置に着脱可能に取り付けることで、必要に応じてユニットを交換できるようにするのが一般的である。
【0003】
画像形成部を構成する部品の一つである像担持体は、プロセスユニットと呼ばれるユニットに収容されることが多い。像担持体を備えるプロセスユニットには、像担持体上に形成された静電潜像を、光を照射することで消去する光除電を行うために、光源と光源からの光を像担持体に導く導光体とが設けられる。
【0004】
例えば、特許文献1には、像担持体を光除電する光源を画像形成装置に配置することで、プロセスカートリッジの構成部品を少なくする光源保持構成が開示されている。この構成では、光源は、位置決め凹部を有し、コイルスプリングによって光源の光軸が伸びる方向に付勢されたランプハウジングに収容固定されている。そして、プロセスカートリッジが画像形成装置に取り付けられたときに、ランプハウジングの位置決め凹部とプロセスカートリッジの導光体に設けられた位置決め凸部とが係合することで、導光体に対する光源の位置が決まるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された光源保持構成では、ランプハウジングを光源の光軸方向に移動させる移動機構が必要となる。そのため、光源の光軸方向にコイルスプリングと案内ガイド部の配置スペースを設ける必要があり、光源保持部の薄型化が困難で、装置が大型化するおそれがある。
【0007】
また、位置決め部やストッパ部材等を有するランプハウジングを、コイルスプリングを介して画像形成装置に取り付ける構成であるので、組立構造および取付構造が複雑になる。
【0008】
さらに、特許文献1に開示された光源保持構成は、プロセスカートリッジ装着時の導光体に対する光源の位置決めは意図されてはいるが、例えば、画像形成装置本体に取り付けられている光源を取り外したり交換したりすることまでは一切考慮されていない。つまり、光源を交換等しようとすれば、多くの構成部品を分解したり取り外したりする必要があり、交換作業に手間と時間を要するというおそれがある。
【0009】
本発明は、前記従来の問題点にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは、装置への取付交換と、導光体と光源の位置決めが簡単な光源装置を提供するとともに、そのような光源装置を備えた画像形成装置を提供することである。特に、簡単で省スペースな取付構造を有する新規な光源装置、およびそれを備えた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、光源装置として、入光部と出光部とを有する導光体と、光源と、前記光源を保持する光源ホルダと、前記光源ホルダを支持する光源ホルダ支持部を有する装置本体と、を備えている。そして、前記光源ホルダは、前記光源を支持する光源保持部と、円状に複数並んで配置され、それぞれが前記円の径方向に弾性的に変位可能な前記光源ホルダ支持部と接触する位置決め部と、前記円の中心を内側に有し前記円と直交する方向に形成された嵌合孔部を有し、前記各位置決め部を支持する嵌合部とを備え、前記導光体は、前記嵌合孔部と嵌合する係合部を有するユニットに支持されており、前記導光体の前記入光部は、前記係合部と前記嵌合孔部とが嵌合した状態において、前記ユニットの前記光源と対向する位置に配置されることを特徴としている。
【0011】
この特定事項により、取付構造を複雑化することなく、前記導光体へ光を入射させる光源を本体フレームに対して精度よく位置合わせして取り付けることが可能になる。また、前記光源ホルダに前記光源を保持させて前記光源ホルダを着脱することによって、そのメンテナンス性も向上させることができる。
【0012】
前記構成の光源装置において、前記嵌合部には、前記位置決め部の固定部が形成されており、前記位置決め部は、前記固定部から前記円の周方向に延伸されたアーム部を有することが好ましい。また、前記位置決め部は、前記アーム部より前記円の外側に向かって突出した突出部を有する構成とされてもよい。
【0013】
このように構成されることにより、前記光源装置では前記光源ホルダがアーム部によって浮動的に支持され、前記ユニットの係合部を基準にして前記光源と前記導光体の入光部とを対向する位置に、精度よく容易に位置合わせして配置することが可能となる。
【0014】
また、前記光源装置を備えた画像形成装置も本発明の技術的思想の範疇である。すなわち、画像形成装置として、前記構成を有する光源装置を備えていることにより、前記導光体と前記光源の位置決めを精度よく簡単に行うことが可能となり、省スペースな取付構造を有して、小型化およびメンテナンス性を向上させることが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、装置本体に対して光源の着脱を容易に行うことができ、かつ着脱式のユニットに設けられた導光体の入光部位置に対して確実に光源を配置することができる。さらには、光源の装置本体への取付構造が簡単であって厚みを薄くできるので、装置自体の小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を正面から見て示す概略断面図である。
【
図2】前記画像形成装置に設けられるプロセスユニットの一例を示す斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る光源装置を示し、光源ホルダに対する光源の取付位置を説明する斜視図である。
【
図4】前記光源を支持する光源ホルダの一例を示す図であり、
図4(a)は光源ホルダの背面側を示す斜視図、
図4(b)は光源ホルダの正面図、
図4(c)は
図4(b)におけるA-A断面図である。
【
図5】前記画像形成装置の本体フレームに備えられる光源ホルダの取付部を示す斜視図である。
【
図6】前記本体フレームに前記光源ホルダを取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図7】前記光源ホルダが前記本体フレームに係止された状態を、前記本体フレームの背面側から見て示す斜視図である。
【
図8】
図8(a)は、前記光源ホルダが前記本体フレームに係止された状態を示す正面図、
図8(b)は、前記光源ホルダの突出部が位置決め段差部に乗り上げる様子を示す部分拡大図である。
【
図9】前記光源ホルダおよび前記プロセスユニットの前記本体フレームへの取付構造を示す斜視図である。
【
図10】前記光源ホルダおよび前記駆動ユニットの前記本体フレームへの取付構造を示す斜視図である。
【
図11】前記光源ホルダおよび前記プロセスユニットが前記本体フレームに取り付けられた状態を示す部分断面図である。
【
図12】本発明の第2の実施形態に係る光源装置を示し、
図12(a)は正面図、
図12(b)は
図12(a)におけるD-D断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態に係る光源装置とその詳細構造およびそれを備える画像形成装置について、図面を参照しつつ説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1を正面側から見た概略断面図である。ここで、
図1において、符号Xは、画像形成装置1を正面から見た場合の奥行方向を示し、符号Yは、画像形成装置1を正面から見た場合の左右方向を示す。そして、符号Zは、画像形成装置1の上下方向を示す。なお本明細書では、奥行方向Xにおいて、画像形成装置1の正面側を正面側X1、正面側の反対側を背面側X2と規定して説明する。
【0019】
実施形態に係る画像形成装置1は、装置本体10に、露光装置11、現像装置12、感光体ドラム13、クリーナ装置14、帯電器15、中間転写ベルト装置16、定着装置17、給紙トレイ18、排紙トレイ19、および用紙搬送経路200を備える構成とされており、外部から伝達された画像データに応じて、所定の用紙に対して多色および単色の画像を形成する。
【0020】
画像形成装置1において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。現像装置12、感光体ドラム13、帯電器15、およびクリーナ装置14は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローに設定され、これらによって4つの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
【0021】
像担持体としての感光体ドラム13は、画像形成装置1の上下方向Zの略中央に配置されている。帯電器15は、感光体ドラム13の表面を所定の電位に均一に帯電させる。露光装置11は、感光体ドラム13の表面を露光して静電潜像を形成する。現像装置12は、感光体ドラム13の表面の静電潜像を現像して、感光体ドラム13の表面にトナー像を形成する。
【0022】
このような一連の動作によって、各感光体ドラム13の表面に各色のトナー像が形成される。クリーナ装置14は、現像および画像転写の後に感光体ドラム13の表面の残留トナーを除去および回収する。
【0023】
中間転写ベルト装置16は、感光体ドラム13の上側に配置され、中間転写ベルト21、中間転写ベルト駆動ローラ22、中間転写ベルト従動ローラ23、中間転写ローラ24、および中間転写ベルトクリーニング装置25を備えている。なお、中間転写ローラ24は、YMCK用の各色の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdに対応して4本設けられている。
【0024】
中間転写ベルト駆動ローラ22、中間転写ベルト従動ローラ23、および中間転写ローラ24は、中間転写ベルト21を張架して、中間転写ベルト21の表面を所定方向(図中矢符N方向)に移動させる。
【0025】
中間転写ベルト21は、矢符Nの方向へ周回移動し、中間転写ベルトクリーニング装置25によって残留トナーを除去および回収された後、各感光体ドラム13の表面に形成された各色のトナー像が順次転写して重ね合わされて、中間転写ベルト21の表面にカラーのトナー像が形成される。
【0026】
画像形成装置1は、転写ローラ26aを含む2次転写装置26をさらに備えている。転写ローラ26aは、中間転写ベルト21との間にニップ域が形成されており、用紙搬送経路200を通じて搬送された用紙をニップ域に挟み込んで搬送する。用紙は、ニップ域を通過する際に、中間転写ベルト21の表面のトナー像が転写される。
【0027】
なお、
図1には示されていないが、感光体ドラム13の中間転写ローラ24と帯電器15の間の領域には、後述する光源装置41が配置されている。本実施形態では光源装置41は、中間転写ローラ24とクリーナ装置14の間に配置されているが、クリーナ装置14と帯電器15の間に配置してもよい。
【0028】
光源装置41は、感光体ドラム13上に形成された静電潜像を消去するために配置される。感光体ドラム13は、絶縁体であるが光が照射された箇所は導電性となる特性をもつ。そのため、一様電位に帯電させた感光体ドラム13に画像パターンに応じてレーザ光を照射することで、画像と対応した電位分布をもつ静電潜像を作成できる(露光)。画像形成装置1では、この静電潜像に、現像装置12で帯電したトナーを付着させ、画像の顕像化(現像)を行うが、中間転写ローラ24でトナー画像を転写した後も、静電潜像を形成した電位分布は残ったまま消えない。この状態で再び帯電を行うと、感光体ドラム13上の表面電位は一様にならず、その状態のままで露光を行うと、前回の静電潜像が再び現像されるおそれがある。そこで、転写後に残った電位分布を毎回消去するために転写後の感光体ドラム13に光源から光が照射される。これによって、静電潜像を形成した電位分布は消去される(光除電)ので、毎回、感光体ドラム13の表面を一様電位に帯電できるようになる。
【0029】
給紙トレイ18は、画像形成に使用する用紙を蓄積しておくためのトレイであり、露光装置11の下側に設けられている。また、排紙トレイ19は、画像形成装置1の上側に設けられており、画像形成済みの用紙を載置するためのトレイである。
【0030】
用紙搬送経路200は、主経路201と、主経路201の途中で分岐して再合流する反転経路202とを備え、主経路201に沿って、ピックアップローラ31、レジスト前ローラ33、レジストローラ32、2次転写装置26、定着装置17、および排紙ローラ34が配置されている。反転経路202は、定着装置17と排紙ローラ34との間から分岐し、複数の搬送ローラ35を経由してレジスト前ローラ33とレジストローラ32との間に再合流する。
【0031】
ピックアップローラ31は、給紙トレイ18の端部近傍に備えられ、給紙トレイ18から用紙を1枚ずつ用紙搬送経路200に供給する呼び込みローラである。レジストローラ32は、給紙トレイ18から搬送されている用紙を一旦保持し、感光体ドラム13上のトナー像の先端と用紙の先端とを合わせるタイミングで用紙を転写ローラ26aに搬送する。レジスト前ローラ33は、用紙の搬送を促進補助するための小型のローラである。
【0032】
定着装置17では、未定着のトナー像が形成された用紙を受け取り、用紙を図示しない熱源によって加熱された定着ベルト171と加圧ローラ172との間に挟み込んで搬送する。未定着トナー画像は、用紙が定着ベルト171と加圧ローラ172に挟持された際に、熱と圧力を受けて用紙上に溶融定着される。定着後の用紙は、排紙ローラ34によって排紙トレイ19上に排出される。
【0033】
用紙の表面だけでなく、裏面に画像形成を行う場合、用紙を排紙ローラ34から反転経路202へと逆方向に搬送して、用紙の表裏を反転させ、用紙をレジストローラ32へと再度導き、表面と同様にして裏面に画像形成を行い、用紙を排紙トレイ19へと搬出する。
【0034】
なお、4つの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdのうち少なくとも1つを用いて、モノクロ画像を形成し、モノクロ画像を中間転写ベルト装置16の中間転写ベルト21に転写することも可能である。このモノクロ画像も、カラー画像と同様に、中間転写ベルト21から用紙に転写され、定着される。
【0035】
[第1実施形態]
-プロセスユニット-
本実施形態に係る画像形成装置1では、4つの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdがそれぞれユニット化され、プロセスユニット44として装置本体10に着脱可能に備えられている。
【0036】
図2は、プロセスユニット44の一例を示す斜視図である。なお、
図2は、プロセスユニット44の導光体カバー45を上方に取り外し、内側の導光体43が確認できる状態を示している。
【0037】
例示の形態に係るプロセスユニット44は、感光体ドラム13を備えている。感光体ドラム13は、表面に静電潜像およびトナー像が形成される感光膜を有するローラ状部材であり、奥行方向Xの背面側X2に軸受131と駆動ギア134を有し、プロセスユニット44に回転可能に支持されている。なお、感光体ドラム13の回転軸線135とプロセスユニット44の装置本体10への着脱方向は、ともに奥行方向Xと平行である。
【0038】
また、プロセスユニット44は、後述する光源装置41の一部である導光体43を備えている。導光体カバー45は、遮光性材料で形成されている。
【0039】
導光体43は、透明な材料で形成されており、感光体ドラム13の回転軸線135方向に回転ドラム13の表面と平行に配置された細長い出光部432と、出光部432の片側端部側に配置され、図示しない光源からの光が入射される入光部431とを備えている。入光部431と出光部432は、何れも平滑な平面形状をしており、互いに直交する方向に配置される。
【0040】
導光体43は、導光体43の出光部432と反対側の面、つまり出光部432と対向する面側に、多数の凹凸が形成された光反射部433を有する。光反射部433は、多数の凹凸によって入光部431から入射した光を出光部432側に反射させる。光反射部433で反射した光は、出光部432から出光して感光体ドラム13を照射する。その結果、感光体ドラム13は光除電される。
【0041】
なお、光反射部433は、出光部432との間隔が、入光部431から遠ざかるほど狭くなるように配置される。このように光反射部433と出光部432の間隔を入光部431からの距離に応じて変更することによって、感光体ドラム13を照射する光を均一にすることができる。
【0042】
導光体43の入光部431は、プロセスユニット44の奥行方向Xの背面側X2端部に配置され、プロセスユニット44には光源42は取り付けられていない。光源42については後述する。
【0043】
-光源装置と光源-
本実施形態に係る光源装置41は、上述したプロセスユニット44に支持される導光体43と、導光体43に光を送る光源42と、光源42を装置本体10に取り付ける光源ホルダ60とを含んで構成されている。
【0044】
ここでは、光源42の構成と光源ホルダ60への取付構造について、
図3を参照しつつ説明する。
【0045】
図3は、光源ホルダ60の背面側X2を示す斜視図である。
図3では、光源42は、光源ホルダ60の上方に描かれており、光源ホルダ60に取り付けられる前の状態を示している。
【0046】
光源42は、基板421と、発光部422(
図4(c)参照)と、コネクタ423(雌型コネクタ4231)とを備えている。
【0047】
発光部422は、基板実装タイプの発光ダイオード(LED)であり、基板421上に実装されている。
【0048】
雌型コネクタ4231は、装置本体10が備える電源部(図示なし)に接続された電気コード424を接続するためのもので、基板421上に実装されている。
【0049】
基板421には、発光部422と雌型コネクタ4231とを電気的に接続する導電パターンが設けられている。つまり、発光部422は、基板421の導電パターンと電源コード424を介して電源部に接続される。
【0050】
なお、電気コード424は、雌型コネクタ4231と係合する雄型コネクタ4232に接続されており、雌型コネクタ4231と着脱可能に取り付けられる。これによって、光源42は装置本体10に対して着脱可能に取り付けられている。
【0051】
次に、光源42の光源ホルダ60に対する取付構造について説明する。
【0052】
光源ホルダ60には、ホルダ本体61に光源42を取り付けるための光源保持部62が形成されている。光源保持部62は、基板取付部621と、基板係止爪622(爪6221、6222)と、発光部案内面624を有する発光部取付孔623とを備えている。
【0053】
基板取付部621は、基板421を取り付けるために平面形状を有しており、一部に基板421の取付位置を決めるための位置決めリブ625が立設されている。
【0054】
基板係止爪622を構成する爪6221、6222は、基板421を基板取付部621に固定するために、互いに向かい合って配置されている。
【0055】
発光部取付孔623は、基板421に実装された発光部422を、所定の位置に取り付けるためのもので、発光部422と係合する発光部案内面624を有している。
【0056】
次に、光源42が、光源保持部62に取り付けられる過程を順に説明する。まず、基板421の発光部422が配置された側の端部を、基板係止爪622の対応する爪6221に引掛ける。次に、発光部422が発光部取付孔623の発光部案内面624に沿うように、基板421を移動させる。このとき、基板421は、爪6222を基板421と反対側に押しながら、位置決めリブ625と当接する。そして基板421が位置決めリブ625に案内されて基板取付部621に到達すると、基板係止爪622の爪6222によって基板取付部621に係止される。
【0057】
以上のような過程を経て、光源42を、光源ホルダ60に簡単かつ精度よく取り付けることができる。なお、本実施形態において、光源ホルダ60は、樹脂で一体的に形成されている。
【0058】
―光源ホルダ―
ここでは、光源42を装置本体10へ取り付けるための光源ホルダ60の構造について、
図3、および
図4(a)から
図4(c)を参照しつつ説明する。
【0059】
図4(a)は、光源42を取り付けた状態の光源ホルダ60の背面側X2を示す斜視図、
図4(b)は、
図4(a)の状態を正面側X1から見て示す光源ホルダ60の正面図である。
図4(c)は、光源42と嵌合部63の断面を示した図で、
図4(b)におけるA-A断面図である。
【0060】
図3および
図4(a)に示すように、光源ホルダ60は、上述した光源保持部62以外に、嵌合部63と、位置決め部64と、取付係合部65とを備えている。
【0061】
位置決め部64と取付係合部65は、装置本体10に対して光源ホルダ60の取付位置を決め、係止するためのものである。また、嵌合部63は、後述するが、プロセスユニット44の係合部と嵌合し、光源42とプロセスユニット44の支持する導光体43との位置を合わせるためのものである。
【0062】
まず、位置決め部64について説明する。位置決め部64は、
図4(b)に示すように、円状に並んで配置される。より詳しくは、同一円上に均等間隔(均等角度α)に配置される。本実施形態では、位置決め部64は、同一円状に、1/3円周、つまり120度間隔で配置されている。なお。位置決め部64は、少なくとも3つ以上が円状に並んでいればよい。
【0063】
各位置決め部64は、突出部641と、アーム部642と、基部(固定部)643とを含む。各突出部641は、円状に並んで配置されており、並んだ円の外側方向に突出した形状を有する。各アーム部642は、各突出部641が並んだ円の周方向に、各突出部641から延伸され、嵌合部63に形成された各基部643に接続される。言い換えると、各突出部641は、それぞれアーム部642を介して嵌合部63に支持される。
【0064】
以上のように、各突出部641は、対応するアーム部642によって嵌合部63に支持されるので、各突出部641が並んだ円の径方向に、弾性的に変位することが可能となる。つまり、突出部641は、アーム部642の弾性変形によって変位可能に嵌合部63に支持されている。
【0065】
なお、各突出部641の背面側(奥行方向Xの背面側X2)の端面には、傾斜部6411が形成されている。これについては後述する。
【0066】
次に、嵌合部63について説明する。嵌合部63は、各位置決め部64が並ぶ円の中心Cを内側に有する嵌合孔631を有する。嵌合孔631は、各位置決め部64が並ぶ円面と直交する方向(奥行方向Xと平行)に形成されており、内側に嵌合面632を有する。
【0067】
本実施形態では、嵌合孔631は、円筒形で、円筒の中心は、各位置決め部64が並ぶ円の中心Cと一致する。つまり嵌合孔631と各位置決め部64は、同じ中心(軸)周りに形成されている。
【0068】
また、嵌合孔631は、周方向の一部に段差部(リブ嵌合部)66が設けられている。これについては後述する。
【0069】
さらに、嵌合部63は、嵌合孔631の外側に筒状に形成された筒部633を有し、位置決め部64の基部643は、筒部633に形成される。
【0070】
次に、取付係合部65について説明する。取付係合部65は、フック部651と抑え部652とを含んで構成される。
【0071】
フック部651は、嵌合部63の筒部633の外周部に、等間隔に並んで複数形成されている。本実施形態では、複数のフック部651は、位置決め部材64と同様に、互いに120度間隔で配設されている。
【0072】
各フック部651は、筒部633の背面側(奥行方向Xの背面側X2)の端部から、さらに背面側に向かって延伸され、延伸先の端部が筒部633の外側に突出した鉤形状を有する。また、フック部651は、筒部633の位置決め部64が形成された周方向位置とは異なる周方向位置に形成されている。
【0073】
また、嵌合部63の正面側(奥行方向Xの正面側X2)の端部には、フック部651と対向する面を有する抑え部652が形成されている。抑え部652は、フック部651と同様に、嵌合部63の筒部33の外周部に、等間隔に並んで複数配設されている。各抑え部652は、筒部633のフック部651が形成された周方向位置とは異なる周方向位置に形成されている。
【0074】
―光源ホルダの取付構造―
次に、光源ホルダ60の装置本体10への取付構造について、
図5から
図8を参照しつつ説明する。
【0075】
図5~
図8は、光源ホルダ60を装置本体10が備える本体フレーム50に取付ける過程を順に示したものである。
【0076】
図5は、本体フレーム50が備える光源ホルダ60の取付部を正面側から見て示す斜視図であり、光源ホルダ60が取り付けられる前の状態を示している。
図6は、光源ホルダ60が本体フレーム50の筒状支持部51に挿入された状態を、正面側から見て示す斜視図である。
図7は、光源ホルダ60が本体フレーム50の筒状支持部51に係止された状態を、背面側から見て示す斜視図で、光源ホルダ60の係止状態を示した図である。
図8(a)は、光源ホルダ60が本体フレーム50の筒状支持部51に係止された状態を示す正面図である。
図8(b)は、突出部641が、位置決め段差部512を乗り上げた状態を示す部分拡大図である。
【0077】
まず、
図5を参照して、本体フレーム50が備える光源ホルダ60を取り付ける筒状支持部51について説明する。
【0078】
本体フレーム50は、プロセスユニット44やその他画像形成に必要な部品が取り付けられる樹脂製のフレームである。
【0079】
図5に示すように、本体フレーム50の背面側壁部には、プロセスユニット44の駆動ギア134に回転力を伝達する伝達ギア73が配置されている。この背面側壁部には、筒状支持部51が設けられている。筒状支持部51は円筒形の孔状で、円状に並ぶ複数の位置決め案内部64の外側を結ぶ外接円よりも小さい内径を有する。言い換えると、円状に配置された複数の突出部641の外側を結ぶ外接円よりも小さい内径を有する。
【0080】
筒状支持部51の内周面には、筒状支持部51の形成方向に沿って溝型の挿入凹部(フック案内部)511が形成されている。挿入凹部511は、光源ホルダ60のフック部651と対応する位置に、それぞれ形成されている。
【0081】
筒状支持部51の内周面には、周方向に沿って、複数の位置決め段差部512が形成されている。複数の位置決め段差部512は、周方向に高さが徐々に変わる傾斜面5121、5122を有し、傾斜面5121、5122は、それぞれ傾く方向が異なり、隣り合うように位置決め段差部512に形成される。複数の位置決め段差部512は、筒状支持部51の周方向に均一な間隔で設置されている。
【0082】
図6は、筒状支持部51に光源ホルダ60が差し込まれた状態を示している。
【0083】
光源ホルダ60は、各フック部651が、筒状支持部51の各挿入凹部511に沿って、筒状支持部51にはめ込まれた状態にある。各位置決め部64の突出部641は、外側を結ぶ外周円が、筒状支持部51の内径より大きいため、光源ホルダ60を筒状支持部51に挿入する際は、突出部641の背面側に形成された傾斜部6411によって、筒状支持部51の内周と当接しながら筒状支持部51内に挿入される。このとき、各アーム部642は弾性変形することで、各突出部641と筒状支持部51の接触状態が保たれる。
【0084】
この状態から、光源ホルダ60を図中の矢符B1方向に回転させると、各フック部651が筒状支持部51の対応したフック係止部514と係合し、本体フレーム50に係止される。
【0085】
次に、光源ホルダ60が本体フレーム50に係止された状態を示した
図7を参照して、
図6の状態にあった光源ホルダ60が、係止される位置に移動するまでの過程を説明する。
【0086】
図6の状態にある光源ホルダ60を、矢符B1の方向に回転させると、各フック部651は、挿入凹部511の背面側端部に形成されたフック係止部514と係合する。さらに、光源ホルダ70を矢符B1の方向に回転させると、各位置決め部64の各突出部641が対応する位置決め段差512の傾斜面5121に乗り上げる。このとき、各突出部641は、アーム部642によって弾性的に変位するので、位置決め段差部512を乗り越えることができる。
【0087】
さらに回転を続けると、各フック部651が係止突部513と当接し、光源ホルダ60の回転は停止する。このとき、矢符B1方向(回転方向)と反対方向(矢符B2方向)に光源ホルダ60を回転させようとしても、今度は、突出部641が位置決め段差部512の傾斜面5122に乗り上げて、回転が止まる。つまり、所定以上の力を入れて光源ホルダ60を回さない限り、傾斜面5122は乗り越えられないので、位置決め段差部512と係止突部513によって、光源ホルダ60は所定位置に係止される。なお、光源ホルダ60を矢符B1と反対の矢符B2方向に力を入れて回せば、突出部641が弾性的に変位し傾斜面5122を乗り越えることができるので、簡単に取り外すことができる。
【0088】
なお、筒状支持部51と、位置決め部64、取付係合部65の位置関係を分かりやすくするために一部の抑え部652を省略して表示している。
【0089】
図8(a)に示すように、取付係合部65のフック部651は、筒状支持部51の挿入凹部511の位置に差し込まれた後、矢符B1の方向に回転した位置に移動することで、フック係止部514と係合する。これによって、光源ホルダ60の奥行方向Xの正面側X1(紙面に面して手前側)への移動が規制される。なお、筒状支持部51の奥行方向Xの正面側X1には、抑え部652が配置されているので、光源ホルダ60の奥行方向Xの背面側X2への移動も規制される(
図11参照)。
【0090】
位置決め部64の突出部641は、光源ホルダ60を矢符B1方向に回転させることで、筒状支持部51の各位置決め段差部512を乗り越えた位置に移動する。
図8(b)に示すように、突出部641の位置は、アーム部642の弾性変形によって変位し位置決め段差部512を乗り越えることができる。そして、前述したように各フック部651が筒状支持部51の各係止突部513と接触した時点で停止し、筒状支持部51の周方向の所定位置に係止される。
【0091】
以上のように、光源ホルダ60は、本体フレーム50に簡単に取り付けることができる。なお、光源ホルダ60の取り外しは、上述した作業を逆に行えば簡単に行える。
【0092】
光源ホルダ60が、筒状支持部51に取り付けられた状態にあるとき、複数の位置決め部64の突出部641は、突出部641の外側を結ぶ外接円より小さい内径を有する筒状支持部51に接触しているため、各アーム部642によって径方向の内側に弾性的に変位した状態にある。言い換えると、各突出部641は、それぞれのアーム部642が弾性変形し、筒状支持部51の中心から外側に向かった付勢力を受けて筒状支持部51と接触した状態にある。そのため、光源ホルダ60の嵌合部60は、筒状支持部51の内側で、各アーム部642の弾性変形の範囲内で、上下左右方向に移動可能に支持されている。つまり、光源ホルダ60は、筒状支持部51に対して各アーム部642の弾性変形によって浮動的に支持されている。
【0093】
―光源ホルダとプロセスユニット―
次に、光源ホルダ60が取り付けられた本体フレーム50を有する装置本体10に対して、プロセスユニット44を取り付ける取付構造と、発光部422と導光体43との位置関係について説明する。
【0094】
図9は、光源ホルダ60が取り付けられた本体フレーム50に、プロセスユニット44が取り付けられる状態を、正面側X1の斜め上から見た斜視図である。
図10は、本体フレーム50への光源ホルダ60の取付構造と、プロセスユニット44の感光体ドラム13の支持部と感光体ドラム13の駆動ギア134に回転力を伝える伝達ギア73の取付構造を示した図で、正面側X1の斜め上から本体フレーム50を見た斜視図である。
図11は、光源ホルダ60の嵌合部63がプロセスユニット44の係合部133と係合した状態を示す部分断面図で、発光部422と導光体43の位置関係を示したものである。
図11においては、伝達ギア73は省略して係合構造を確認しやすくしている。また、
図11中の矢印は、導光体43の入光部431から入光した光が、導光体43内部を反射して進む様子を示したものである。
【0095】
図9に示すように、プロセスユニット44は、駆動ギア134を先頭に、本体フレーム50に取り付けられた光源ユニット60の嵌合部63に向かって取り付けられる。
【0096】
次に、
図10に示すように、本体フレーム50における光源ホルダ60が取り付けられた側と反対側(奥行方向Xの背面側X2の面)には、感光体ドラム13の軸受131を支持する軸受保持部74と、駆動ギア134に回転力を伝達する伝達ギア73と、その駆動源(モータ)71とが支持された駆動ユニット70が、図中矢印の方向に取り付けられる。そして、駆動ユニット70が本体フレーム50に取り付けられたとき、軸受保持74と光源ホルダ60の嵌合部63は、略同軸上に配置される。
【0097】
次に、プロセスユニット44の本体フレーム50への取付状態を説明する。
【0098】
プロセスユニット44は、本体フレーム50に取り付けられた駆動ユニット70の軸受保持部74に軸受131が係合することで取付位置が決まる。このとき、光源ホルダ60の嵌合部63は、プロセスユニット44の軸受131付近に設けられた係合部133と嵌合する。そして、係合部133に設けられたリブ132が、嵌合孔631の段差部(リブ案内部)66と係合することで、プロセスユニット44に対する光源ホルダ60の取付位置が確定される。
【0099】
光源ホルダ60の発光部取付穴623と嵌合孔631との位置関係は、プロセスユニット44の導光体43の入光部431と感光体ドラム13の係合部133との位置関係と同じになるように形成されているため、導光体43の入光部431と対向する位置に発光部422が精度よく配置される。
【0100】
つまり、プロセスユニット44は、感光体ドラム13の軸受131を基準として本体フレーム50に支持されるのに対して、光源ホルダ60は、本体フレーム50に各アーム部642によって浮動的に支持されているため、プロセスユニット44の係合部133を基準にしてプロセスユニット44と係合できる。これによって、導光体43の入光部431の位置に対して精度よく発光部422を配置することができる。
【0101】
言い換えると、本体フレーム50に対して駆動ユニット70の取付位置が多少ばらついても、光源ホルダ60は、プロセスユニット44を基準に係合できるように、本体フレーム50に浮動的に支持されているので、発光部422と導光体43の位置を精度よく合わせることができる。また、発光部取付孔623の発光部案内面624によって、光を確実に入光部431側に送ることができる。
【0102】
また、アーム部642の弾性変形方向が、嵌合孔631が形成される方向と直交しているため、光源ホルダ60の厚みを薄くできる。つまり、光源42の本体フレーム50への取付部を薄型化でき、装置本体10を小型化することができる。
【0103】
以上のように、本実施形態によれば、プロセスユニット44の取付方向に付勢部材を設けなくとも、プロセスユニット44に設けられた導光体43の入光部431位置と対向する位置に発光部422を精度よく配置できる。すなわち、光源42の取付構造を薄型にすることができ、ひいては装置本体10の小型化が可能となる。また、光源42を光源ホルダ60ごと簡単に着脱できるのでメンテナンス性を向上させることができる。さらには、部品点数を減らすことができる。
【0104】
[第2実施形態]
図12(a)は、第2実施形態に係る光源装置41において、光源ホルダ60aを正面から見た正面図で、
図12(b)は
図12(a)におけるD-D断面図である。
【0105】
第2実施形態に係る光源装置41は、発光部422aが、嵌合部63aの嵌合孔631a内に配置される以外は、第1実施形態と同じである。よってここでは、光源ホルダ60aの構成について、
図12(a)と
図12(b)を参照しつつ説明する。
【0106】
第2実施形態では、発光部422aに砲弾型のレンズ形状を有するLEDが使用されており、嵌合部63aの嵌合孔631a内に支持されている。発光部422aの嵌合部63aの背面側には、リード線(424a)もしくは接続端子が配置されており、装置本体10の図示しない電源と接続される。
【0107】
プロセスユニット44の係合部133は、本実施形態では、図示しないが導光体43の入光部431の周囲に設けられている。
【0108】
そのため光源ホルダ60aの嵌合孔631aは、導光体43の入光部431の周囲に設けられた係合部133と係合することで、光源ホルダ60aのプロセスユニット44に対する位置が決まる。つまり、導光体43の入光部431と対向する位置に、精度良く発光部422aを配置することができる。また、光源ホルダ60aの本体フレーム10への取付構造は、第1実施形態と同じであるので、説明は省略する。
【0109】
以上のように本実施形態によれば、第1実施形態と同じく、プロセスユニット44の取付方向に付勢部材を設けなくとも、プロセスユニット44に設けられた導光体43の入光部431位置と対向する位置に発光部422aを精度よく配置できる。すなわち、光源42の取付構造を薄型にでき、ひいては装置本体10の小型化が可能となる。また、光源42を光源ホルダ60aごと簡単に着脱できるのでメンテナンス性を向上できる。さらには、部品点数を減らすことができる。
【0110】
本発明は、請求項に示される範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0111】
1 画像形成装置
10 装置本体
13 感光体ドラム(像担持体)
131 軸受
132 リブ
133 係合部
134 駆動ギア
135 回転軸線
14 クリーナ装置
41 光源装置
42 光源
421 基板
422 発光部
423 コネクタ
424 電気コード
43 導光体
431 入光部
432 出光部
433 光反射部
44 プロセスユニット
45 導光体カバー
50 本体フレーム
51 筒状支持部(光源ホルダ支持部)
511 挿入凹部(フック案内部)
512 位置決め段差部(段差部)
5121、5122 傾斜面
513 係止突部(ストッパ)
514 フック係止部
60 光源ホルダ
61 ホルダ本体
62 光源保持部
621 基板取付部
622 基板係止爪
6221、6222 爪
623 発光部取付孔
624 発光部案内面
625 位置決めリブ
63 嵌合部
631 嵌合孔
632 嵌合面
633 筒部
64 位置決め部
641 突出部
6411 傾斜部
642 アーム部
643 基部(固定部)
65 取付係合部
651 フック部
652 抑え部
66 段差部(リブ案内部)
73 伝達ギア
74 軸受保持部
X 奥行方向
Y 左右方向
Z 上下方向