(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】板材の支持構造および支持方法
(51)【国際特許分類】
E04B 2/74 20060101AFI20231201BHJP
【FI】
E04B2/74 501V
(21)【出願番号】P 2019139517
(22)【出願日】2019-07-30
【審査請求日】2022-06-28
(31)【優先権主張番号】P 2018225086
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】307038540
【氏名又は名称】三和シヤッター工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085394
【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
(74)【代理人】
【識別番号】100165456
【氏名又は名称】鈴木 佑子
(74)【代理人】
【識別番号】100206106
【氏名又は名称】廣瀬 郁夫
(72)【発明者】
【氏名】脇坂 京嗣
(72)【発明者】
【氏名】小林 祐三
(72)【発明者】
【氏名】木鎌 清文
(72)【発明者】
【氏名】中川 昌美
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-089329(JP,A)
【文献】実開昭56-127288(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 3/54 - 3/88
E04B 2/74
E04B 2/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物に設けられる開口部に板材を取付け支持するための支持構造であって、
前記板材は、縦横端縁部が開口部の内周縁部に設けた枠材の内周面部よりも開口部の内方側に位置するものであり、
該
縦横端縁部の板面部を支持するため設けられる支持部材のうち、
板材の縦横何れか一方側の
端縁部の板面部を支持するための支持部材は、
・板材の見込み方向一方側の板面部を支持するべく取付けられる第一支持部材と、
・板材の見込み方向他方側の板面部を支持するべく取付けられる第二支持部材とを備えたもので構成され、
板材の縦横他方側の
端縁部の板面部を支持するための支持部材は、
・縦横他方側の端縁部よりも開口部内方側に突出した突出片部が見込み方向両側に設けられることで凹溝状部が形成され、板材の縦横他方側の
端縁部のうち少なくとも見込み方向他方側の板面部が該側の突出片部に対して間隙を存する状態で前記凹溝状部に遊嵌する第三支持部材と、
・突出片部と板面部とのあいだの間隙に嵌入されることで、該板材の縦横他方側の
端縁部の板面部を支持する第四支持部材とを備えたもので構成され、
前記第四支持部材には、第三支持部材に設けられた凹溝部に対して抜止め状に嵌入係止する係止脚片部が設けられ、
前記突出片部には、凹溝部よりも先端側部位において第四支持部材の抜止め係止するための係止手段が設けられていることを特徴とする板材の支持構造。
【請求項2】
凹溝状部は、板材の板面部の見込み方向一方側にも間隙を存する状態で該板材を遊嵌するものであり、第四支持部材は、該見込み方向一方側の間隙にも嵌入されて板材の支持をすることを特徴とする請求項1記載の板材の支持構造。
【請求項3】
第一支持部材には、板材の支持位置を越える状態で見込み方向他方側にまで延出した延出部が設けられ、該延出部に第二支持部材が取付けられることを特徴とする請求項1または2記載の板材の支持構造。
【請求項4】
建物に設けられる開口部に板材を取付け支持するための支持構造であって、
前記板材は、縦横端縁部が開口部の内周縁部に設けた枠材の内周面部よりも開口部の内方側に位置するものであり、
該縦
横端縁部の板面部を支持するため設けられる支持部材のうち、
板材の縦横何れか一方側の
端縁部の板面部を支持するための支持部材は、
・板材の見込み方向一方側の板面部を支持するべく取付けられる第一支持部材と、
・板材の見込み方向他方側の板面部を支持するべく取付けられる第二支持部材とを備えたもので構成され、
板材の縦横他方側の
端縁部の板面部を支持するための支持部材は、
・縦横他方側の端縁部よりも開口部内方側に突出した突出片部が見込み方向両側に設けられることで凹溝状部が形成され、板材の縦横他方側の
端縁部のうち少なくとも見込み方向他方側の板面部が該側の突出片部に対して間隙を存する状態で前記凹溝状部に遊嵌する第三支持部材と、
・突出片部と板面部とのあいだの間隙に嵌入されることで、該板材の縦横他方側の
端縁部の板面部を支持する第四支持部材とを備えたもので構成され、
前記縦横何れか一方側の枠材に、板材の支持位置を越えて見込み方向両側に至る第五支持部材が設けられ、該第五支持部材に第一、第二支持部材が取付けられることを特徴とする板材の支持構造。
【請求項5】
建物に設けられる開口部に板材を取付け支持するための支持方法であって、
前記支持される板材は、縦横端縁部が前記開口部の内周縁部に設けた枠材の内周面部よりも開口部の内方側に位置するよう設定されたものであり、
前記枠材に、板材の縦横何れか一方側の
端縁部の見込み方向一方側の板面部を支持するための第一支持部材と、板材の縦横他方側の端縁部よりも開口部内方側に突出した突出片部が見込み方向両側に設けられることで該板材端縁部の少なくとも見込み方向他方側の板面部に対して間隙を存した遊嵌状態で嵌入可能な凹溝状部が形成された第三支持部材とを設けた後、
板材を、縦横一方側の
端縁部の板面部を第一支持部材に対向させる状態で、縦横他方側の
端縁部の板面部を相対向する凹溝状部に対して行って来いの往復移動させることで遊嵌し、
しかる後、板材の
端縁部の見込み方向他方側の板面部のうち、縦横一方側の板面部については第二の支持部材を設けて支持し、縦横他方側の板面部については第四の支持部材を板面部と突出片部とのあいだの間隙に嵌入することで支持するようにしたことを特徴とする板材の支持方法。
【請求項6】
突出片部と板面部とのあいだの間隙が見込み方向一方側にもある場合、該間隙に第四支持部材を嵌入する工程は、板材を凹溝状部に遊嵌させる工程の前後に選択されることを特徴とする請求項5記載の板材の支持方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物に設けられるドア(扉、戸)や間仕切り等の板状体に形成される開口部に窓板等の板材を取付け支持する際に採用される板材の支持構造および支持方法の技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、建物に設けられるドアや間仕切り等の板状体のなかには、例えば採光のため窓用等の開口部を形成し、該開口部に、ガラス材やアクリル樹脂材等の各種の素材により形成された薄板状の板材(例えば窓板)を取付け支持するようにしたものが知られているが、このような板材を開口部に支持する場合、該板材を、開口部の見込み方向(開口部を正面視したときの前後方向)両側から支持部材で挟持状に支持することが一般的に行われている。
そしてこの場合に、板材の見込み方向一方側の板面部を支持する第一支持部材を先付け材として予め枠材に取付けた状態で、該板材の見込み方向他方側の板面部を、後付け材として無理嵌め状に取付けられる第二支持部材で当てがって支持するように構成したものが提唱されている(例えば特許文献1、2参照。)。
ところがこのものにおいて、例えば特許文献2の
図9に示されるような板材の端縁部を枠材内にまで嵌入する状態で取付け支持する構成を、板材の縦横端縁部の取付け支持に採用した場合、板材を枠体内まで挿入した状態での取付け支持の作業が強いられることになって作業性が劣る等の問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平10-292741号公報
【文献】特開2010-106586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで板材の縦横全ての端縁部を、前記従来のものに記載されるように枠材の内周面部に対して開口部内方側に位置する状態で支持部材を介して支持する構造にすることが提唱されるが、この場合に、板材の縦横全ての端縁部の見込み方向一方側の板面部を、第一支持部材を先付け部材として取付けた状態で支持する一方、他方側の板面部を、後付け部材として取付けた第二支持部材を介して支持する構成にしたものでは、板材に対し、第一支持部材側から第二支持部材方向に向く負荷が働いた場合、第二支持部材を受止め支持するものがなく、この結果、第二支持部材が弛んだり外れたりするようなことが想定され、このようになった場合、板材が不用意に振動したり外れてしまったりする等の不具合発生が考えられ、これらに本発明の解決すべき課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、建物に設けられる開口部に板材を取付け支持するための支持構造であって、前記板材は、縦横端縁部が開口部の内周縁部に設けた枠材の内周面部よりも開口部の内方側に位置するものであり、該縦横端縁部の板面部を支持するため設けられる支持部材のうち、板材の縦横何れか一方側の端縁部の板面部を支持するための支持部材は、板材の見込み方向一方側の板面部を支持するべく取付けられる第一支持部材と、板材の見込み方向他方側の板面部を支持するべく取付けられる第二支持部材とを備えたもので構成され、板材の縦横他方側の端縁部の板面部を支持するための支持部材は、縦横他方側の端縁部よりも開口部内方側に突出した突出片部が見込み方向両側に設けられることで凹溝状部が形成され、板材の縦横他方側の端縁部のうち少なくとも見込み方向他方側の板面部が該側の突出片部に対して間隙を存する状態で前記凹溝状部に遊嵌する第三支持部材と、突出片部と板面部とのあいだの間隙に嵌入されることで、該板材の縦横他方側の端縁部の板面部を支持する第四支持部材とを備えたもので構成され、前記第四支持部材には、第三支持部材に設けられた凹溝部に対して抜止め状に嵌入係止する係止脚片部が設けられ、前記突出片部には、凹溝部よりも先端側部位において第四支持部材の抜止め係止するための係止手段が設けられていることを特徴とする板材の支持構造である。
請求項2の発明は、凹溝状部は、板材の板面部の見込み方向一方側にも間隙を存する状態で該板材を遊嵌するものであり、第四支持部材は、該見込み方向一方側の間隙にも嵌入されて板材の支持をすることを特徴とする請求項1記載の板材の支持構造である。
請求項3の発明は、第一支持部材には、板材の支持位置を越える状態で見込み方向他方側にまで延出した延出部が設けられ、該延出部に第二支持部材が取付けられることを特徴とする請求項1または2記載の板材の支持構造である。
請求項4の発明は、建物に設けられる開口部に板材を取付け支持するための支持構造であって、前記板材は、縦横端縁部が開口部の内周縁部に設けた枠材の内周面部よりも開口部の内方側に位置するものであり、該縦横端縁部の板面部を支持するため設けられる支持部材のうち、板材の縦横何れか一方側の端縁部の板面部を支持するための支持部材は、板材の見込み方向一方側の板面部を支持するべく取付けられる第一支持部材と、板材の見込み方向他方側の板面部を支持するべく取付けられる第二支持部材とを備えたもので構成され、板材の縦横他方側の端縁部の板面部を支持するための支持部材は、縦横他方側の端縁部よりも開口部内方側に突出した突出片部が見込み方向両側に設けられることで凹溝状部が形成され、板材の縦横他方側の端縁部のうち少なくとも見込み方向他方側の板面部が該側の突出片部に対して間隙を存する状態で前記凹溝状部に遊嵌する第三支持部材と、突出片部と板面部とのあいだの間隙に嵌入されることで、該板材の縦横他方側の端縁部の板面部を支持する第四支持部材とを備えたもので構成され、前記縦横何れか一方側の枠材に、板材の支持位置を越えて見込み方向両側に至る第五支持部材が設けられ、該第五支持部材に第一、第二支持部材が取付けられることを特徴とする板材の支持構造である。
請求項5の発明は、建物に設けられる開口部に板材を取付け支持するための支持方法であって、前記支持される板材は、縦横端縁部が前記開口部の内周縁部に設けた枠材の内周面部よりも開口部の内方側に位置するよう設定されたものであり、前記枠材に、板材の縦横何れか一方側の端縁部の見込み方向一方側の板面部を支持するための第一支持部材と、板材の縦横他方側の端縁部よりも開口部内方側に突出した突出片部が見込み方向両側に設けられることで該板材端縁部の少なくとも見込み方向他方側の板面部に対して間隙を存した遊嵌状態で嵌入可能な凹溝状部が形成された第三支持部材とを設けた後、板材を、縦横一方側の端縁部の板面部を第一支持部材に対向させる状態で、縦横他方側の端縁部の板面部を相対向する凹溝状部に対して行って来いの往復移動させることで遊嵌し、しかる後、板材の端縁部の見込み方向他方側の板面部のうち、縦横一方側の板面部については第二の支持部材を設けて支持し、縦横他方側の板面部については第四の支持部材を板面部と突出片部とのあいだの間隙に嵌入することで支持するようにしたことを特徴とする板材の支持方法である。
請求項6の発明は、突出片部と板面部とのあいだの間隙が見込み方向一方側にもある場合、該間隙に第四支持部材を嵌入する工程は、板材を凹溝状部に遊嵌させる工程の前後に選択されることを特徴とする請求項5記載の板材の支持方法である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1または5の発明とすることにより、板材の縦横端縁部を、開口部の内周縁部に設けた枠材の内周面部よりも開口部の内方側に位置するようにして板材の取付け作業の効率化を図りながら、縦横端縁部の何れか一方の端縁部の板面部については第一、第二の支持部材により見込み方向両側から挟持状の支持をする一方で、縦横他方側の端縁部については、板材端縁部よりも開口部内方側に突出した突出片部が見込み方向両側に設けられる第三支持部材に対して、縦横他方側の端縁部の板面部を相対向する凹溝状部に対して行って来いの往復移動させることで遊嵌し、この遊嵌部位の間隙に第四支持部材を嵌入取り付けすることで支持することになる結果、板材は、第二、第四支持部材が緩んだり外れたとしても第三支持部材に設けられる見込み方向両側の突出片部による支持が、遊嵌状ではあるがなされることになって、板材が不用意に脱落してしまうことを回避できることになる。
しかも第四支持部材の第三支持部材に対する取付けが簡単かつ確実にできることになる。そのうえ第四支持部材に見込み方向の負荷が働いだ場合に、これを受けて第四支持部材の弛みや抜止めをするため設けた突出片部が、第四支持部材の見付け方向の抜止め部材として有効に利用できることになって部材の兼用化が図れることになる。
請求項2または6の発明とすることにより、板材が見込み方向両側において遊嵌状に支持されるものであっても、確実な取付け支持ができることになる。
請求項3の発明とすることにより、第一支持部材が第二支持部材の取付け部材に兼用化されることになって部品点数が低減する。
請求項4の発明とすることにより、板材の縦横端縁部を、開口部の内周縁部に設けた枠材の内周面部よりも開口部の内方側に位置するようにして板材の取付け作業の効率化を図りながら、縦横端縁部の何れか一方の端縁部の板面部については第一、第二の支持部材により見込み方向両側から挟持状の支持をする一方で、縦横他方側の端縁部については、板材端縁部よりも開口部内方側に突出した突出片部が見込み方向両側に設けられる第三支持部材に対して、縦横他方側の端縁部の板面部を相対向する凹溝状部に対して行って来いの往復移動させることで遊嵌し、この遊嵌部位の間隙に第四支持部材を嵌入取り付けすることで支持することになる結果、板材は、第二、第四支持部材が緩んだり外れたとしても第三支持部材に設けられる見込み方向両側の突出片部による支持が、遊嵌状ではあるがなされることになって、板材が不用意に脱落してしまうことを回避できることになる。
しかも見込み方向、何れか一方が塞がれていたとしても、他方側から第一または第二支持部材の着脱ができることになってメンテナンス性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図9】第二の実施の形態を示す窓枠支持部位の拡大横断面図である。
【
図10】第三の実施の形態を示す窓枠支持部位の拡大横断面図である。
【
図11】第四の実施の形態を示す間仕切りの縦断面図である。
【
図12】第四の実施の形態の窓板支持部位の拡大分解縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図面において、1は建物に設けられる板状体の一例である間仕切りであって、室内空間を仕切るため設けられるものであるが、該間仕切り1は、天井面Hに設けられる天井レール2と、床面Fに設けられる床レール(巾木)12とのあいだの空間部に組付けられるものである。そして本実施の形態の間仕切り1は、天井レール2と床レール12とのあいだに縦方向を向く状態で左右方向に適間隔を存して設けられる複数の支柱(ポスト、縦木、縦桟)13と、隣接する支柱13間に設けられた上下複数の横木(横桟)5、6とにより仕切られた縦横複数の開口部Sが形成されたものとして構成されているが、これら横木5、6並びに支柱13は、何れも開口部Sの四周枠を構成するための枠材となるものであり、本発明の「枠材」に相当している。
さらに本実施の形態では、前記横木5、6のうち、最下段の横木5は、
図2に示す実施の形態のように、最下段の開口部Sに開口部Sに組込まれる肉厚のパネル体(腰板、腰壁)3の上端縁部に設けられるものであるため、「腰上」と称されることがある。
一方、残りの横木6については、
図2に示す実施の形態においては、上下の開口部Sに組込まれた窓板4を支持するものであり、「無目」と称されることがある。
そして本実施の形態では、窓板4について、後述するように、上下の横端縁部4aを第一、第二支持部材7、8を介して支持し、左右の縦端縁部4bを第三、第四支持部材16、17を介して支持したものについて説明するが、逆に、上下の横端縁部4aを第三、第四支持部材16、17を介して支持し、左右の縦端縁部4bを第一、第二支持部材7、8を介して支持したものとしても本発明を実施することができる。
【0009】
次に、窓板4の上下両横端縁部4aを第一、第二支持部材7、8を介して横木5(以降「横枠材5」と称することにする。)に支持する構成についてまず説明するが、該横枠材5は、見込み方向(間仕切り1を正面視したときの前後方向)両端縁部に設けられる両脚片部5aが前記パネル体3の前後表面3aに外嵌する状態で組付けらているが、両脚片部5a同士を連結する状態で設けられる跨片部5bには、見込み方向中間部位(中央部位)が見付け方向外側に向けて凹み、開口部Sの内方側が開口した凹陥状の溝状部5cが設けられたものとなっており、これによって跨片部5bは、溝状部5cをあいだに見込み方向一方側と他方側とに二分割されたものとなっている。
また前記溝状部5cの開口は、跨片部5bが溝状部5cの溝側片部5dを越えるよう延出(突出)していて溝開口端縁になる係止片部5eが設けられており、これによって溝状部5cは、見込み方向の幅(間隔)についてみたときに、溝開口端縁となる係止片部5e間の間隔が溝側片部5d間の間隔よりも幅狭となったC型形状(入り口が狭く奥が広い蟻溝形状)をしている。
【0010】
尚、前記説明では、上側に窓板4、下側にパネル体3が支持される横枠材5について説明したが、上下両側に窓板4を支持する横木(枠材)6についても簡単に説明すると、このものは、
図2、3に示すように、枠材6の上下両片部6bが前記跨片部5bに相当し、該上下両片部6bに前記溝状部5cに相当する溝状部6cが形成されたものとなっている。またこのことは、
図2、3に示すように、天井レール2の下側に窓板4が配されるものである場合、天井レール2自体を枠材2として兼用化しており、そのため、天井レール2の下片部2bが前記跨片部5bに相当し、該下片部2bに、溝状部5cに相当する跨片部2cが形成されたものとなっている。
そして本発明が実施される枠材については、特に横木5、6や天井レール2に兼用化された構成のものに限定されることはなく、例えば
図3に示す他の実施の形態のように、最下端の開口部Sに窓板4を支持するものである場合に、床レール12に、別部材として専用の枠材14を設けたものとしても実施することができる。これらの場合に、14bは横枠材5の跨片部5cに相当し、14cは横枠材5の溝状部5cに相当したものとなるよう形成されている。
このように本発明を実施するための枠材としては、前記横木5、6や天井レール2に形成された兼用タイプのものや、床レール12や支柱13に別部材として設けられた専用タイプのものの何れであってもよく、本発明はこれらの構成に限定されるものでないことは言うまでもない。
【0011】
7は先付け部材として横枠材5に取付けられる第一支持部材であって、該第一支持部材7は、四角筒形状(フォロー状)になった本体部7aを備えているが、該本体部7aの見付け方向外側(横枠材5側)の片部(外側片部)7bを前記横枠材5の跨片部5bにおける見込み方向一方側の片部に当てがう(当接する)状態で取付けられるようになっている。さらに本体部7aの見込み方向他方側(窓板4側)の片部(他方側片部)7dには、開口部内方側のコーナー部位に位置する状態で、窓板4の見込み方向一方側の板面部に弾圧状に当接して支持するための支持片7cが襞状に延出形成されている。
因みに第一支持部材7は、樹脂材により成形されたものであるが、その場合に、支持片7c以外の部位については形状維持を図る必要性から硬質状に、支持片7c部位については弾性状の支持を図る必要性から軟質状に成形された硬軟異なったものになっている。このような硬軟異なった状態で樹脂成形されることについては、後述する第二支持部材8、第四支持部材17、さらには第三の実施の形態の第三支持部材16についても、支持片8f、支持片17g、支持片16q部位が軟質状で、他の部位が硬質状となるように形成されていることは同様である。
【0012】
また第一支持部材7の前記他方側片部7dからは、窓板4の支持位置を越える状態で見込み方向他方側に延長(延出)する延長部7eが設けられているが、該延長部7eの、後述する第二支持部材8に対応する部位は、見付け方向外側に向けて凹み、開口部Sの内方側が開口した凹陥状の嵌合溝部7fが形成されている。そして該嵌合溝部7fは、前記溝状部5cの形状と同様、開口端縁が嵌合溝部7fの溝側片部7gを越えて対する見込み端方向に向けて延出(突出)した係止片部7hが設けられており、これによって嵌合溝部7fは、見込み方向の幅(間隔)について、係止片部7h間の間隔が溝側片部7g間の間隔よりも幅狭となったC型形状(蟻溝形状)をしている。そして第一支持部材7を横枠材5の先付けした場合に、嵌合溝部7fの溝底片部7iが枠材跨片部5bの見込み方向他方側の片部に面接触するように設定されている。
【0013】
さらに第一支持部材7には、本体部7aの前記外側片部7bと他方側片部7dとのコーナー部、及び嵌合溝部7fの見込み方向一方側の溝底側コーナー部からは、見付け方向外側に向けて前後一対の係止脚片部7jが延出形成されている。そして第一支持部材7は、該係止脚片部7jを横枠材5の溝状部5cに対して開口部Sの内方側から見付け方向外側に向けて嵌入することで、係止脚片部7jに設けた係止爪7kが横枠材5の係止片部5eに無理嵌め状に嵌入して抜止め係止状態になって横枠材5に対する第一支持部材7の抜止め状の取付けがなされるようになっており、この取付け状態では、溝状部5cを挟む状態で見込み方向両側において、第一支持部材7の外側片部7bと溝底片部7iが、横枠材5の跨片部5bにそれぞれ面接触状態で当接するようになっている。
【0014】
一方、8は窓板4の見込み方向他方側の板面部を支持するため後付け部材として設けられる第二支持部材であって、該第二支持部材8は、開口部Sの見付け方向内方側面部が溝底片部8aとなり、該溝底片部8aの見込み方向両端縁部から見付け方向外方側に向けて溝側片部8bが延設されることにより凹溝状に形成され、該溝側片部8bの開口側となる見付け方向外方側端縁には、見込み方向互いに対向する側に向けて延出する外方側片部8cが形成され、該外方側片部8cの互いに対向する内端縁部からは、係止爪8eを備えた係止脚片部8dが延設されている。
【0015】
そして前記第二支持部材8は、係止脚片部8dを第一支持部材7の嵌合溝部7fに対して開口部Sの内方側から見付け方向外側に向けて嵌入することで、係止脚片部8dに設けた係止爪8eが嵌合溝部7fの係止片部7hに無理嵌め状に嵌入して抜止め係止状態になり、これによって第一支持部材7の係止片部7hが係止爪8eと開口側片部8cとのあいだに形成される係止溝部に嵌入した状態になって第二支持部材8の第一支持部材7に対する抜止め状の取付けがなされるようになっている。
このようにして取付けられた第二支持部材8には、溝底片部8aの見込み方向一方側の端縁部から延出していて、窓板横端縁部4aの見込み方向他方側の板面部に弾圧状に当接して支持するための支持片8fが襞状に延設されている。
【0016】
次に窓板4の左右縦端縁部4bを、第三、第四支持部材16、17を介して支柱13(以降「縦枠材13」と称する。)に支持する構成について説明をする。
まず本実施の形態において、縦枠材13は、四角筒形状をしたものであって、窓板4が設けられる側の面部は、見込み方向両コーナー部から傾斜状に設けられる溝側片部13bと、該溝側片部13b同士を連結する溝底片部13cとで形成される凹溝部13aが設けられるが、両溝側片部13bの開口端縁部には、見込み方向内方に向けて支持片部13dが設けられることで、開口端縁部が幅狭になった凹溝部13aはC型形状(蟻溝形状)になっており、該凹溝部13aには、必要において前記パネル体3が嵌入組込みされる構成になっている。因みに凹溝部13aは、溝深さが浅いものとなっていて、深くした場合において支持片部13dが大きく片持ち状にならないようにして縦枠材13の強度を損なうことがないよう配慮されている。
【0017】
一方、前記第三支持部材16は、本実施の形態では縦枠材13の凹溝部13aに嵌入組込みされる基材部16aと、該基材部16aに取付けられる本体部16bとを備えた分割型で構成されるが、基材部16aは、見込み方向中央部にC型形状(蟻溝形状)をし、溝底片部16dが前記縦枠材13の溝底片部13cに当接する状態で凹溝部13aに嵌入組込みされる溝状部16cを有すると共に、溝状部16cの開口端縁部から見込み方向両外側方に向けて延出された延出片部16eは、溝底片部16dが縦枠材13の溝底片部13cに当接する状態で支持片部13dと面一状になるよう設定されているが、延出片部16eの見込み方向の先端縁部16fは、支持片部13dの先端に形成された段差状部13eに対して開口部Sの内方側から見付け方向外側に向けて係止状に当接するようになっている。さらに延出片部16eには、段差状部13eの先端縁に当接(または近接)する状態で凹溝部13aに内嵌する脚片部16gが設けられている。尚、脚片部16gに、段差状部13eの先端縁に無理嵌め状に嵌入して該先端縁に抜止め係止する係止爪(第一支持部材7に設けた係止爪7kと同様の機能を持つもの)を設けたものとしても実施することができる。
【0018】
これに対し本体部16bは、前記基材部16aの延出片部16eに当接する見込み方向一対の本体片部16hと、該一対の本体片部16h間に形成されていて、前記溝状部16cに嵌入する溝状部16iと、両本体片部16hの見込み方向外端縁部から開口部Sの内方側に向けて突出された突出片部16jと、該突出片部16jに対して見込み方向内側に位置する状態で間隙を存して対向するよう本体片部16hから開口部Sの内方側に向けて延出された延出片部16kとを備えて構成されている。
さらに第三支持部材16は、基材部脚片部16gを縦枠材13の凹溝部13aに嵌入させ、本体部溝状部16iを基材部溝状部16cに嵌入させた状態で、ビス9を本体部溝状部16iの溝底部から基材部溝状部16cの溝底部を経て縦枠材13の溝底片部13cに螺入することで、基材部16aと共に縦枠材13に取付けられるようになっている。
そして本実施の形態においては、第三支持部材16の構成部材の一つである本体部16bに、本体片部16h、溝状部16iを溝底部とし、突出片部16jを溝側片部とする状態で本発明の凹溝状部16lを備えたものなっているが、そのため突出片部16jは、窓板4の縦端縁部4b部位の板面部に対し、見込み方向外側方に間隙Wを存する状態で対向するよう先端縁16mが窓板4の縦端縁部4bの端縁よりも開口部Sの見付け方向内方側に向けて長く突出しており、これによって窓板4の縦端縁部4b部位は、板面部が突出片部16jに対して間隙Wを存する状態で前記凹溝状部16lに遊嵌するようになっている。
【0019】
さらに本体部16bには、前記突出片部16jの見付け方向中間部と延出片部16kの先端縁部との対向面部には係止突部16nがそれぞれ形成されており、これによって突出片部16jと延出片部16kとのあいだには、開口端部が幅狭となったC型形状(蟻溝形状)をした凹溝部16oが形成されている。
【0020】
一方、前記第四支持部材17は、前記第二支持部材8と略同様の形状をしているものであって、第二支持部材8と同様、見付け方向外方側が開口した凹溝形状をし、見付け方向内方側の溝底片部17aと、該溝底片部17aから見付け方向外方側に向けて形成される見込み方向両側の溝側片部17b、17cと、外方側片部17d溝側片部17b、17cから見込み方向内方側(互いに対向する側)に向けて設けられる係止脚片部17e、係止脚片部17eに設けられる係止爪17f、窓板の板面部に弾圧状に当接支持をする支持片17gを備えて構成されるが、さらに本実施の形態のものでは、見込み方向両側に設けられる溝側片部17c、17dのうち、見込み方向外側の溝底片部17dには、溝底片部17aとのコーナー部位に位置する状態で係止溝17hが形成されている。
そして第四支持部材17は、窓板4における縦端縁部4bの板面部と、突出片部16jとのあいだの間隙Wに嵌入するようにして、係止脚片部17eを本体部16bの凹溝部16oに対して開口部Sの内方側から見付け方向外側に向けて嵌入することで、係止脚片部17eに設けた係止爪17fが凹溝部16oの係止凸部16nに無理嵌め状に嵌入して抜止め係止状態になり、これによって第三支持部材16の係止凸部16nが、係止爪17fと開口側片部17dとのあいだに形成される溝状部に嵌入した状態になって第四支持部材17の第三支持部材16に対する抜止め状の取付けがなされるようになっているが、さらに本実施の形態では、第三支持部材16における突出片部16jの先端部に設けた係止凸部16pが第四支持部材17の溝側片部17cに設けた係止溝17hに係止することになり、これによって第四支持部材17の第三支持部材16に対する第二の抜止め状の取付けが、前記突出片部16jを有効に利用してなされるようになっている。
【0021】
叙述の如く構成された本実施の形態において、窓板4を開口部Sに取付け支持するには、第一支持部材7を横枠材5、6に、第三支持部材16を縦枠材13にそれぞれ取付け支持した状態で、窓板4を、横端縁部4aの板面部が第一支持部材7の支持片7cに対向させる状態で、縦端縁部4b部位の板面部を、左右に対向する突出片部16j間の間隙に対して左右方向に行って来いの往復移動(倹飩移動)をさせることで遊嵌して支持片7cに前記横端縁部4aの板面部を当接する状態にし、しかる後、第二支持部材8を第一支持部材7に取付ける一方、第四支持部材17を、突出片部16jと窓板4とのあいだの間隙Wに嵌入する状態で第三支持部材16に取付け支持することで窓板4の取付け支持がなされることになる。
【0022】
この場合に、本実施の形態では、突出片部16jと窓板4とのあいだに設けられる間隙Wは、第二支持部材8による支持側だけでなく、第一支持部材7による支持側にも設けられたものであるため、該側においても第四支持部材17による支持をする必要があるが、この第四支持部材17の取付けについては、第一支持部材7による窓板4の当接支持ができるため、窓板4を、前記行って来いの往復移動をして遊嵌する行程の前後の何れの工程であっても実施することができる。
因みに、前記「行って来い」の往復移動をすることで窓板4を取付けた場合に、該窓板4の往復移動方向の両端縁部は、第三支持部材16の凹溝状部16eの溝底片16qにまでは至らない中間位置(ビス9にも当接しない位置)に位置する遊端状態でセットされることになるが、このような状態になるよう窓板4を取付け作業する場合、例えば見込み方向一方側において第四支持部材17が取付けられてはいるが他方側の第四支持部材17が取付けられる前の段階で、該他方側から目視される第三支持部材16の延出片部16kの先端に設けた係止突部16nを凡その目安として窓板4の一方の端縁部の位置決めをするようセットすることで、窓板4の該両端縁部が遊端状態になる適正位置でのセットが簡単にできることになる。
【0023】
このように本発明が実施されたものにあっては、窓板4は、縦横端縁部4b、4aが縦横枠材5、6、13の内周縁部よりも開口部Sの内方側に位置していて組付けやすいものでありながら、そのうちの縦端縁部4bは、縦端縁部4bよりも開口部Sの内方側に突出する状態で設けられた第三支持部材16に遊嵌する状態で組み込まれることになる結果、窓板4に対し、第一支持部材7による支持側から第二支持部材8による支持側に向けての負荷(見込み方向第二支持部材8側に向けての負荷)が働いた場合に、後付けされた第四支持部材17は、該側に設けられる第三支持部材16の突出片部16jに受止め支持されることになって、弛んだり外れたりすることが回避され、このため、窓板4の支持が確実になって不用意に振動したり外れたりすることを回避できることになる。
【0024】
しかもこの場合に、第四支持部材17は、見込み方向の移動ではなく、開口部Sの内方側へ移動することで抜け出ることになるが、この移動は、第四支持部材17の係止脚片部17eに設けた係止爪17fが係止突部16nに係止することによる抜止めがなされることになって、確実な第四支持片部17の抜止めがなされるが、さらにこの第四支持部材17の抜止め機能に加えて、前記第四支持部材17を受止め支持する突出片部16jに設けた係止凸部16pが第四支持部材17に設けた係止溝17hに係止することによっての抜止めもなされる結果、第四支持部材17の抜止めを、前記突出片部16jを有効に利用してさらにできることになってより確実なものにすることを、部材の兼用化を図りながら実施することができる。
【0025】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されるものでないことは勿論であって、例えば、
図9に示す第二の実施の形態のように、縦枠材13について、凹溝部13aのない平滑状の面部13fについても本発明を実施することができるが、この場合に、第三支持部材16を取付けるため補助部材19を前記面部13fに取付けた構成にしている。さらに本実施の形態では、第三支持部材16について、基材部16aと本体部16bとが一体化されたものとして実施されており、このようにしても本発明を実施することができ、この場合には部品点数を低減できると共に取付け作業の簡略化も図れるという利点がある。
さらには
図10に示す第三の実施の形態のように、第一支持部材7により板材4を支持する側(支持片7cが設けられる側)については、突出片部16jに同様の支持片16qが設けられた構成として隙間Wがないものとしても実施することができ、この場合では、第四支持部材17は、第二支持部材8による窓板4の支持と同じ側に第四支持部材17が設けられたものとなることは言うまでもない。
尚、図中、20は第一、第三支持部材7、16のコーナー部同士を連結する状態で縦横枠13、5、6にビス9で固定するためのコーナー金具である。
【0026】
さらに本発明は、
図11、12に示す第四の実施の形態のようにしても実施することができる。このものは、第三、第四支持部材については前記実施の形態のものと同じ構成にしているのでその説明は省略するが、後述する第一、第二支持部材24、25については、前記実施の形態のものとは異なり、同一形状のものとし、そして横枠材5に第五支持部材23を取付けている。
この場合に、第五支持部材23は、窓板4の支持位置を越えて見込み方向両側に至るもの、換言すれば、窓板4の支持位置を見込み方向の中心として、見込み方向両側に亘る幅を有したものとして構成され、そして該見込み方向両側に、前記第一の実施の形態において、第一支持部材7の見込み方向他側半部(第二支持部材8が取付けられる側)と同様の構造をしている。
つまり第五支持部材23には、見付け方向両側位置において開口部Sの内方側が開口した凹陥状の嵌合溝部23fがそれぞれ形成されているが、各嵌合溝部23fは、見込み方向両側の溝側片部23gと、該各溝側片部23gの先端縁から互いに対向するよう見込み端方向に向けて延出(突出)した係止片部23hと、嵌合溝部23fの溝底を構成すべく両溝底片部23fの底端部同士が連結された溝底片部23iとを備えて構成され、これによって各嵌合溝部23fは、互いに見込み方向に対向する係止片部23h間の間隔が溝側片部23g間の間隔よりも幅狭となったC型形状(蟻溝形状)をしている。そして第五支持部材23を横枠材5に先付けした場合に、嵌合溝部23fの溝底片部23iが枠材跨片部5bに面接触するように設定されている。
尚、第五支持部材23において、23eは、前記第一支持部材7の延長部7eに相当するものであって、両側の嵌合溝部23f同士を連結すると共に、窓板4が当接(または近接)する連結片部である。
また、23j、23kは、第一支持部材7の係止脚片部7j、係止爪7kに相当する係止脚片部、係止爪であって、本実施の形態でも第一支持部材7と同様にして、横枠材5に第五支持部材23を取付けた場合に、係止脚片部23jが横枠材5の溝状部5cに嵌入し、そして係止爪23kが横枠材5の係止片部5eに無理嵌め状に嵌入して抜止め係止する構成になっている。
【0027】
一方、互いに同一形状をした第一、第二支持部材24、25は、本実施の形態においては、第一の実施の形態の第二支持部材8と同一形状のものを採用しており、このため、溝底片部24a、25a、溝側片部24b、25b、外方側片部24c、25c、係止脚片部24d、25d、係止爪24e、25e、支持片24f、25fを備えて構成され、係止脚片部24d、25dを第五支持部材23の嵌合溝部23fに対して開口部Sの内方側から見付け方向外側に向けて嵌入することで、係止爪24e、25eが嵌合溝部23fの係止片部23hに無理嵌め状に嵌入して抜止め係止状態になり、これによって第一、第二支持部材24、25の支持片24f、25fが窓板4を見込み方向両側から弾圧状に支持するようになっている。
そしてこのように構成することにより、間仕切り1の見込み方向何れか一方側に家具等の部材が近接配置されていて、該一方側からは第一、または第二支持部材24、25を取外せない場合においては、他方側から第二、または第一支持部材25、24を取外すことができ、メンテナンス性が損なわれることがない。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、建物に設けられるドア(扉、戸)や間仕切り等の板状体に形成される開口部に窓板等の板材を取付け支持する構造として利用できる。
【符号の説明】
【0029】
1 間仕切り
4 窓板
4a 横端縁部
4b 縦端縁部
5 横枠材
7 第一支持部材
7c 支持片
8 第二支持部材
8f 支持片
13 縦枠材
16 第三支持部材
16j 突出片部
16p 係止凸部
17 第四支持部材
17g 支持片
17h 係止溝
W 間隙