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特許7394568位置合わせユニット、荷重検出ユニット、及び荷重検出システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】位置合わせユニット、荷重検出ユニット、及び荷重検出システム
(51)【国際特許分類】
   G01G 21/23 20060101AFI20231201BHJP
   G01G 19/52 20060101ALI20231201BHJP
   G01G 3/14 20060101ALI20231201BHJP
   A61G 7/05 20060101ALI20231201BHJP
【FI】
G01G21/23
G01G19/52 F
G01G3/14
A61G7/05
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019170742
(22)【出願日】2019-09-19
(65)【公開番号】P2021047121
(43)【公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-08-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099793
【弁理士】
【氏名又は名称】川北 喜十郎
(74)【代理人】
【識別番号】100154586
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 正広
(74)【代理人】
【識別番号】100179280
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 育郎
(72)【発明者】
【氏名】大森 清
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 滋
(72)【発明者】
【氏名】飯島 啓嗣
【審査官】細見 斉子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第07282652(US,B1)
【文献】特開2005-300368(JP,A)
【文献】特開2006-239113(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0111275(US,A1)
【文献】特開2008-065700(JP,A)
【文献】特開2015-087173(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0008168(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 19/02,19/44
G01G 19/52
G01G 21/22-21/23
A61G 7/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドのキャスターの下に設置されて荷重を検出する複数の荷重検出器を位置合わせする位置合わせユニットであって、
前記ベッドが置かれる床上に設置される複数のベース部と、
前記複数のベース部を相対移動可能に連結する連結部とを備え、
前記複数のベース部の各々が、
前記複数の荷重検出器のいずれか1つを収容する開口部を有する環状の本体部と、
前記環状の本体部の外縁に設けられ且つ前記開口部に配置された前記複数の荷重検出器のいずれか1つに前記キャスターを案内するスロープを有し、
前記複数の荷重検出器の各々は前記環状の本体部に対して着脱可能に前記開口部に収容される位置合わせユニット。
【請求項2】
前記連結部が、前記複数の荷重検出器の少なくとも1つに接続された配線を収容する請求項1に記載の位置合わせユニット。
【請求項3】
前記連結部は、前記複数のベース部が対向する方向に沿って伸縮可能である請求項1又は2に記載の位置合わせユニット。
【請求項4】
前記スロープが、前記開口部の一方側に配置された第1スロープと、前記開口部と第1スロープとが並ぶ方向とは異なる方向において前記開口部を挟む第2、第3スロープとを含む請求項1~3のいずれか一項に記載の位置合わせユニット。
【請求項5】
前記連結部が、前記キャスターによる前記連結部の乗り越えを補助する補助スロープを有する請求項1~4のいずれか一項に記載の位置合わせユニット。
【請求項6】
前記複数のベース部が、
一組の第1ベース部と、
一組の第2ベース部とを含み、
前記連結部が、
前記一組の第1ベース部を相対移動可能に連結する第1連結部と、
前記一組の第2ベース部を相対移動可能に連結する第2連結部と、
第1、第2連結部を相対移動可能に連結する第3連結部とを含む請求項1~5のいずれか一項に記載の位置合わせユニット。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の位置合わせユニットと、
前記位置合わせユニットの前記複数のベース部の前記開口部にそれぞれ収容された複数の荷重検出器とを備える荷重検出ユニット。
【請求項8】
ベッドのキャスターの下に設置されて荷重を検出する複数の荷重検出と、
前記複数の荷重検出を相対移動可能に連結する連結部とを備え、
前記複数の荷重検出の各々が、
開口部を有する環状の本体部と、
前記キャスターが載置される載置部であって、前記開口部に収容された載置部と、
前記載置部と前記環状の本体部とを接続する接続部と、
前記接続部に取り付けられたひずみセンサと、
前記環状の本体部の外縁に設けられ且つ前記開口部に配置された前記載置部に前記キャスターを案内するスロープを有する荷重検出ユニット。
【請求項9】
前記スロープが、前記開口部の一方側に配置された第1スロープと、前記開口部と第1スロープとが並ぶ方向とは異なる方向において前記開口部を挟む第2、第3スロープとを含む請求項8に記載の荷重検出ユニット。
【請求項10】
ベッド上の被験者の荷重を検出する荷重検出システムであって、
請求項7~9のいずれか一項に記載の荷重検出ユニットと、
前記荷重検出ユニットの複数の荷重検出に接続され、該複数の荷重検出の出力に基づいて前記被験者の荷重を求める制御部とを備える荷重検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置合わせユニット、荷重検出ユニット、及び荷重検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療や介護の分野において、荷重検出器を用いてベッド上の被験者の荷重を検出し、検出した荷重に基づいて、被験者がベッド上に在床しているか否かの判定(在床判定)や、被験者の生体情報(呼吸数、心拍数等)の取得を行うことが提案されている。
【0003】
特許文献1は、ベッドの4つのキャスターの各々の下に荷重検出器を設置し、当該荷重検出器の出力に基づいてベッド上の被験者の在床判定を行うことを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2006-266894
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ベッドの複数のキャスターの下に複数の荷重検出器を設置する際には、まず複数の荷重検出器をベッドのキャスターの位置関係に応じた適切な位置関係で床面上に配置し、その後、ベッドを移動させて複数のキャスターを複数の荷重検出器上に同時に移動させる。しかしながら、複数の荷重検出器を適切に配置することは容易ではなく、複数の荷重検出器上へのベッドの設置は、手間を要する。
【0006】
本発明は、複数の荷重検出器を容易に適切な位置関係で配置することのできる位置合わせユニット、荷重検出ユニット、及び荷重検出システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に従えば、
ベッドのキャスターの下に設置されて荷重を検出する複数の荷重検出器を位置合わせする位置合わせユニットであって、
前記ベッドが置かれる床上に設置される複数のベース部と、
前記複数のベース部を相対移動可能に連結する連結部とを備え、
前記複数のベース部の各々が、前記複数の荷重検出器の各々を受け入れる受け入れ部、及び前記受け入れ部内の前記荷重検出器に前記キャスターを案内するスロープを有する位置合わせユニットが提供される。
【0008】
第1の態様の位置合わせユニットにおいて、前記連結部が、前記複数の荷重検出器の少なくとも1つに接続された配線を収容してもよい。
【0009】
第1の態様の位置合わせユニットにおいて、前記連結部は、前記複数のベース部が対向する方向に沿って伸縮可能であってもよい。
【0010】
第1の態様の位置合わせユニットにおいて、前記スロープが、前記受け入れ部の一方側に配置された第1スロープと、前記受け入れ部と第1スロープとが並ぶ方向とは異なる方向において前記受け入れ部を挟む第2、第3スロープとを含んでもよい。
【0011】
第1の態様の位置合わせユニットにおいて、前記連結部が、前記キャスターによる前記連結部の乗り越えを補助する補助スロープを有してもよい。
【0012】
第1の態様の位置合わせにユニットにおいて、前記複数のベース部が、一組の第1ベース部と一組の第2ベース部とを含んでもよく、前記連結部が、前記一組の第1ベース部を相対移動可能に連結する第1連結部と前記一組の第2ベース部を相対移動可能に連結する第2連結部とを含んでもよく、第1、第2連結部を相対移動可能に連結する第3連結部を含んでもよい。
【0013】
本発明の第2の態様に従えば、
第1の態様の位置合わせユニットと、
前記位置合わせユニットの前記複数のベース部の前記受け入れ部にそれぞれ収容された複数の荷重検出器とを備える荷重検出ユニットが提供される。
【0014】
本発明の第3の態様に従えば、
ベッドのキャスターの下に設置されて荷重を検出する複数の荷重検出部と、
前記複数の荷重検出部を相対移動可能に連結する連結部とを備え、
前記複数の荷重検出部の各々が、前記キャスターが載置される載置部、及び該載置部に前記キャスターを案内するスロープを有する荷重検出ユニットが提供される。
【0015】
本発明の第4の態様に従えば、
ベッド上の被験者の荷重を検出する荷重検出システムであって、
第2の態様又は第3の態様に記載の荷重検出ユニットと、
前記荷重検出ユニットの複数の荷重検出部に接続され、該複数の荷重検出部の出力に基づいて前記被験者の荷重を求める制御部とを備える荷重検出システムが提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の位置合わせユニット、荷重検出ユニット、及び荷重検出システムによれば、複数の荷重検出器を容易に適切な位置関係で配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の実施形態に係る荷重検出ユニットの斜視図である。
図2図2は、荷重検出部、及び幅方向連結部の板部を上方から見た分解斜視図である。
図3図3は、荷重検出部、及び幅方向連結部の板部を下方から見た斜視図である。
図4図4は、荷重検出部のひずみセンサユニットを上方から見た分解斜視図である。
図5図5は、荷重検出部、及び幅方向連結部の板部の下面図である。
図6図6(a)、図6(b)は、幅方向に並ぶ一組の荷重検出部と、当該一組の荷重検出部を相対移動可能に連結する幅方向連結部の側面図である。図6(a)は一組の荷重検出部が最も離間した状態を示し、図6(b)は一組の荷重検出部が最も接近した状態を示す。
図7図7(a)は幅方向連結部の連結台の上面図であり、図7(b)は連結台の下面図である。
図8図8(a)は長手方向連結部の上面図である。図8(b)は図8(a)のB-B線に沿った断面図であり、図8(c)は図8(a)のC-C線に沿った断面図である。
図9図9(a)、図9(b)は荷重センサユニットの使用方法を説明するための説明図である。図9(a)は幅方向に並ぶ荷重検出部間の距離が最小値となるよう調整された状態を示し、図9(b)は幅方向に並ぶ荷重検出部間の距離が最大値となるよう調整された状態を示す。
図10図10(a)は荷重検出ユニットの変形例の上面図である。図10(b)は荷重検出ユニットの他の変形例の上面図である。
図11図11は、荷重検出部に変えて用い得るベース部、及びベース部に収容される荷重検出器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<実施形態>
本発明の実施形態の荷重検出ユニット1000について、荷重検出ユニット1000を、病院において、様々な寸法のベッドBDとともに使用する場合を例として説明する。
【0019】
以下の説明においては、図1に示す荷重検出ユニット1000の長手方向、短手方向をそれぞれ、荷重検出ユニット1000の長手方向、幅方向と呼ぶ。ベッドBDは、ベッドBDの長手方向、幅方向を荷重検出ユニット1000の長手方向、幅方向にそれぞれ一致させた状態で、荷重検出ユニット1000の上に設置される。
【0020】
荷重検出ユニット1000は、4つの荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2と、2つの幅方向連結部20a、20bと、1つの長手方向連結部30とを主に有する。
【0021】
4つの荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2の各々には、ベッドBDのキャスターCTが載置される(図9)。4つの荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2は互いに同一の構造を有するため、ここでは荷重検出部10a1について説明する。
【0022】
図2に示す通り、荷重検出部10a1は、ベース部11と、ベース部11の下面側に取り付けられた4つのひずみセンサユニット12と、4つのひずみセンサユニット12に支持された載置板13とを主に有する。
【0023】
ベース部11は、平面視略正方形である直方体状を有し、一例としてABSやPC等の樹脂により形成されている。また、耐薬品性を備えることが望ましい場合はPPSやPOM等の樹脂を使用してもよい。POMの使用によりキャスターとの摺動性が向上する。
【0024】
ベース部11の上面11uの中央部には、平面視正方形の開口11Aが設けられている。ベース部11の下面11d(図3)の中央部には、平面視正方形の凹部11Rが設けられている。開口11Aが凹部11Rに連通している。下面11dには、凹部11Rに連通する溝G11が形成されている。溝G11には、ひずみセンサユニット12と外部とを繋ぐ配線Wが通される(詳細後述)。
【0025】
ベース部11の3つの辺には、第1スロープS1、第2スロープS2、第3スロープS3が設けられている。第1、第2、第3スロープS1、S2、S3はそれぞれ、対応するベース部11の各辺の全域に渡って延びている。
【0026】
第2、第3スロープS2、S3はそれぞれ、対向する一対の辺に形成されている。第1スロープS1が形成された辺に対向する辺には、幅方向連結部20aの板部22a1(後述)が固定されている。
【0027】
図4に示す通り、ひずみセンサユニット12は、起歪部121と、荷重伝達部122とを主に有する。
【0028】
起歪部121は、第1のU字部材121U1と、第1のU字部材121U1に対向する第2のU字部材121U2と、第1のU字部材121U1の中央部と第2のU字部材121U2の中央部とを繋ぐI字部材121Iとを含む。第1のU字部材121U1、第2のU字部材121U2、I字部材121Iはそれぞれ、ステンレス鋼(SUS304)等の金属で形成されている。
【0029】
第1のU字部材121U1の両端近傍にはねじ穴h1が設けられている。第2のU字部材121U2の両端近傍には連結穴h2が設けられている。2つのねじ穴h1と2つの連結穴h2とは、I字部材121Iの延在方向に直交する方向に沿って一直線状に並んでいる。
【0030】
I字部材121Iの中央部には、ひずみゲージSGが張り付けられている。ひずみゲージSGは、2つのねじ穴h1と2つの連結穴h2とを結ぶ直線上に位置するように配置されている。
【0031】
荷重伝達部122は、略菱形であり、ステンレス鋼(SUS304)等の金属で形成されている。
【0032】
荷重伝達部122の中央部には、上方に半球状に突起した支持台122sが形成されている。荷重伝達部122の長手方向の両端近傍には、連結穴h3が形成されている。支持台122sと2つの連結穴h3とは、荷重伝達部122の長手方向に沿って一直線状に並んでいる。
【0033】
起歪部121と荷重伝達部122とは、起歪部121の2つの連結穴h2の各々と、荷重伝達部122の2つの連結穴h3の各々とをスペーサ(不図示)を介してピン(不図示)で連結することにより、互いに対して固定的に連結されている。起歪部121と荷重伝達部122とが連結された状態において、荷重伝達部122の下面と起歪部121の上面とは、スペーサ(不図示)の厚さ分だけ離間している。また、ひずみゲージSGは支持台122sの真下に位置する。
【0034】
ねじ穴h1の下方から起歪部121を支持した状態で荷重伝達部122の支持台122sに上方から荷重を加えると、起歪部121の第2のU字部材121U2が下方に移動し、I字部材121Iにひずみが生じる。このひずみの量をひずみゲージSGが検出する。ねじ穴h1と支持台122sが一直線上に配置されているため、モーメントの影響を抑制した精度の高いひずみ検出を行うことができる。
【0035】
図5に示す通り、ひずみセンサユニット12は、ベース部11の凹部11R内において、開口11Aの四隅に1つずつ固定されている。具体的には、ひずみセンサユニット12の各々は、荷重伝達部122の支持台122sを上方に向けた状態で、第1のU字部材121U1のねじ穴h1を介して、凹部11Rの天面にねじ止めされている。この状態において、各ひずみセンサユニット12の支持台122sは、開口11Aの内側において、開口11Aの四隅に位置する。
【0036】
載置板13は、正方形の平板であり、一例としてアルミダイカスト材(ADC12)等により形成されている。載置板13は、四隅において4つのひずみセンサユニット12の支持台122sに支持されて、ベース部11の開口11Aの内部に配置される。載置板13の上面13uは、ベース部11の上面11uと面一となる。
【0037】
図5に示すように、ベース部11に、開口11Aの内側に向かって突出し且つ開口Aを有する固定片Fを設け、開口Aよりも小径のねじを、開口Aを介して載置板13の下面にねじ込んでもよい。これにより、載置板13の上下移動を阻害することなく、載置板13をベース部11に分離不能に接続することができる。
【0038】
幅方向連結部20aは荷重検出部10a1、10a2を幅方向に相対移動可能に連結し、幅方向連結部20bは荷重検出部10b1、10b2を幅方向に相対移動可能に連結する。幅方向連結部20a、20bは互いに同一の構造を有するため、ここでは幅方向連結部20aについて説明する。
【0039】
図6(a)、図6(b)に示す通り、幅方向連結部20aは、連結台21と、荷重検出部10a1のベース部11に固定された板部22a1と、荷重検出部10a2のベース部11に固定された板部22a2とを含む。
【0040】
連結台21は、一例としてABSやPC等の樹脂で形成されている。また、耐薬品性を備えることが望ましい場合はPPSやPOM等の樹脂を使用してもよい。POMの使用によりキャスターとの摺動性が向上する。図7に示す通り、連結台21は、平面視矩形の天板21tと、天板21tの四辺から下方へと垂直に延びる壁部21wとを有する。
【0041】
天板21tには、天板21tを貫通して天板21tの短手方向に延びるスリットSLが、天板21tの長手方向に2つ並んで形成されている。
【0042】
壁部21wは、天板21tの短手方向両側に位置する第1、第2壁部21w1、21w2と、天板21tの長手方向両側に位置する第3、第4壁部21w3、21w4とを有する。第1~第4壁部21w1~21w4の各々の中央部には、溝G21が設けられている(図7(b))。溝G21には、ひずみセンサユニット12と外部とを繋ぐ配線Wが通される(詳細後述)。
【0043】
天板21tの下側の、天板21tと壁部21wとによって囲まれた空間が、ひずみセンサユニット12と外部とを繋ぐ配線Wを収容する収容空間R21となる。
【0044】
第3壁部21w3には、スロープ21Sが設けられている。
【0045】
板部22a1、板部22a2はそれぞれ、平面視矩形の平板(図1図2)である。
【0046】
図6(a)、図6(b)に示す通り、連結台21と、板部22a1、22a2の各々とは、連結台21の下側から板部22a1、22a2の下面に、スリットSLを介してピンPNを取り付けることにより、摺動可能に連結されている。
【0047】
図8(a)~図8(c)に示す通り、長手方向連結部30は、下側部分31と、下側部分31の一部を覆って下側部分31に接続された上側部分32とを有する。
【0048】
下側部分31は、長尺の板部311と、板部311の幅方向の両側に接続された一対のスロープ312とにより構成されている。板部311には、板部311の長手方向に延びるスロットSLが板部311の幅方向に並んで2つ形成されている。図8(c)に示す通り、板部311の長手方向の一端部の近傍において、スロットSLの間に開口Aが形成されており、上方に突出する凸部pを有する板バネSPが、凸部pが開口Aを通って上方に突出するように配置され板部311に固定されている。なお、開口A及び板バネSPは、図面の煩雑化を避けるため図8(a)、図8(b)では図示を省略している。
【0049】
上側部分32は、長尺の板部321と、板部321の幅方向の両側に接続された一対のスロープ322とにより構成されている。板部321の下面には、複数の凹部rが、板部321の長手方向に沿って一定の間隔で形成されている。
【0050】
下側部分31と上側部分32とは、板部311の下側から、スリットSLを介してピンPNを板部321の下面に取り付けることにより、互いに対して摺動可能に連結されている。下側部材31と上側部材32とを相対移動させることにより、長手方向連結部30の長さが変更される。また、板バネSPの凸部pを複数の凹部rに選択的に篏合させることにより、長手方向連結部30の長さを段階的に調整し、且つ調整した長さに維持することができる。
【0051】
下側部材31、上側部材32の下側の空間が、ひずみセンサユニット12と外部とを繋ぐ配線Wを収容する収容空間R30となる。
【0052】
ここで、図1を参照して4つの荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2と、2つの幅方向連結部20a、20bと、1つの長手方向連結部30の配置を整理する。
【0053】
荷重検出ユニット1000の長手方向の一方側には、荷重検出部10a1と荷重検出器10a2とが幅方向に並んで配置されている。荷重検出部10a1、10a2はそれぞれ、第1スロープS1が幅方向の外側に位置し、第2、第3スロープS2、S3が長手方向に対向するように配置されている。ベース部11のスロープを有さない辺は幅方向内側に配置されており、当該辺に幅方向連結部20aの板部22a1、22a2が固定されている。これにより、幅方向連結部20aが荷重検出部10a1、10a2を幅方向に相対移動可能に連結している。
【0054】
ベース部11と板部22a1、22a2の各々とは一体に形成されていてもよい。また、ベース部11の上面11uと板部22a1、22a2の各々の上面とは面一であってもよい。
【0055】
荷重検出部10a1と荷重検出部10a2とは、長手方向軸Xに関して対称な構造を有する。荷重検出部10a1、10a2の載置板13の長手方向の位置は互いに等しい。
【0056】
荷重検出ユニット1000の長手方向の他方側には、荷重検出部10b1と荷重検出器10b2とが幅方向に並んで配置されている。第1スロープS1が幅方向の外側に位置し、第2、第3スロープS2、S3が長手方向に対向するように配置されている。ベース部11のスロープを有さない辺は幅方向内側に配置されており、当該辺に幅方向連結部20bの板部22b1、22b2が固定されている。これにより、幅方向連結部20bが荷重検出部10b1、10b2を幅方向に相対移動可能に連結している。
【0057】
荷重検出部10b1と荷重検出部10b2とは、長手方向軸Xに関して対称な構造を有する。荷重検出部10b1、10b2の載置板13の長手方向の位置は互いに等しい。
【0058】
また、荷重検出部10a1、10a2及び幅方向連結部20aと、荷重検出部10b1、10b2及び幅方向連結部20bとは、幅方向軸Yに関して対称な構造を有する。
【0059】
長手方向に離間して配置された幅方向連結部20a、20bの間には、長手方向連結部30が配置されている。長手方向連結部30の下側部材31が、上側部材32と接続された端部とは反対側の端部において幅方向連結部20aの連結台21の第4壁部21w4に固定されている。これにより、連結台21の収容空間R21と長手方向連結部30の収容空間R30とが、溝G21を介して連通する。
【0060】
同様に、長手方向連結部30の上側部材32が、下側部材31と接続された端部とは反対側の端部において連結台21の第4壁部21w4に固定されている。これにより、連結台21の収容空間R21と長手方向連結部30の収容空間R30とが、溝G21を介して連通する。
【0061】
荷重検出ユニット1000においては、荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2の溝G11図3)と、幅方向連結部20a、20bの溝G21及び収容空間R21図7(b))と、長手方向連結部30の収容空間R30図8(c))とが、荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2から延びる配線W(図9)のための配線路CHを構成する。
【0062】
具体的には、荷重検出部10a1、10a2のひずみセンサユニット12から延びる配線Wは、荷重検出部10a1、10a2の溝G11、及び幅方向連結部20aの溝G21及び収容空間R21を通り、幅方向連結部20aの連結台21の長手方向外側の溝G21から外部へと延びる(図9(a)、図9(b))。荷重検出部10b1、10b2のひずみセンサユニット12から延びる配線Wは、荷重検出部10b1、10b2の溝G11、幅方向連結部20bの溝G21及び収容空間R21、長手方向連結部30の収容空間R30、幅方向連結部20aの溝G21及び収容空間R21を通り、幅方向連結部20aの連結台21の長手方向外側の溝G21から外部へと延びる。外部に延びた配線Wは、データロガー等を備える制御部CONTに接続される。
【0063】
即ち、幅方向連結部20a、20b、長手方向連結部30は、荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2から延びる配線Wを覆ってこれを保護する保護部材としての機能も有する。
【0064】
本実施形態の荷重検出ユニット1000を病院において使用する場合には、まず荷重検出ユニット1000を病室や処置室等の床に設置する。そして、幅方向連結部20aの溝G21を介して外部に延びる配線Wを、制御部CONTに接続する(図9(a)、図9(b))。
【0065】
次に、荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2を、設置予定のベッドBDに応じた適切な位置関係で配置する。すなわち、設置予定のベッドBDが有するキャスターCTの位置関係に合わせて、荷重検出部10a1、10a2の幅方向の離間距離、荷重検出部10b1、10b2の幅方向の離間距離、及び荷重検出部10a1、10a2と荷重検出部10b1、10b2の長手方向の離間距離を調整する。この調整は、幅方向連結部20a、20b、及び長手方向連結部30を伸縮することにより行う。
【0066】
連結台21、板部22a1、22a2を互いに対して摺動させて幅方向連結部20aを伸縮することにより、荷重検出部10a1、10a2の長手方向の位置が一致した状態を保ったまま、荷重検出部10a1、10a2の幅方向の離間距離のみを容易に調整することができる。また、連結台21、板部22b1、22b2を互いに対して摺動させて幅方向連結部20bを伸縮することにより、荷重検出部10b1、10b2の長手方向の位置が一致した状態を保ったまま、荷重検出部10b1、10b2の幅方向の離間距離のみを容易に調整することができる。また、下側部材31と上側部材32とを互いに対して摺動させて長手方向連結部30を伸縮することにより、荷重検出部10a1、10a2と荷重検出部10b1、10b2との幅方向における位置関係を保ったまま、荷重検出部10a1、10a2と荷重検出部10b1、10b2の長手方向の離間距離のみを容易に調整することができる。
【0067】
このように、荷重検出ユニット1000においては、ある荷重検出部の他の荷重検出部に対する相対移動の自由度が制限されているため、互いに分離しており自在に移動することのできる4つの荷重検出器を個別に適切な位置に配置しようとする場合に比較して、4つの荷重検出部の適切な位置への配置が容易である。
【0068】
荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2を、設置予定のベッドBDに応じた適切な位置に配置したのち、ベッドBDを荷重検出ユニット1000の上に設置する。ベッドBDは、図9(a)、図9(b)に示すように、4つのキャスターCTの各々が、荷重検出ユニット1000の4つの載置板13の中央に位置するように設置される。
【0069】
この時、荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2のひずみセンサユニット12から延びる配線Wは、幅方向連結部20a、20b、長手方向連結部30によって画成された配線路CHの中に収容されている。そのため、ベッドBDのキャスターCTと配線Wとの接触が防止されており、当該接触による配線Wの損傷や、ひずみセンサユニット12や制御部CONTからの配線Wの脱落が防止されている。
【0070】
また、荷重検出ユニット1000は、4つの荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2の各々が3つのスロープSL1~SL3を備えており、幅方向連結部20a、20bがそれぞれスロープ21SLを備えており、長手方向連結部30も、スロープ312、322を備えている。そのためベッドBDを、荷重検出ユニット1000を乗り越える自在な経路に沿って移動させることができ、4つのキャスターCTを容易に4つの載置板13に載置することができる。
【0071】
ベッドBDを入れ替える際には、設置済のベッドBDを移動して荷重検出ユニット1000から降ろした後、荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2を、次に設置予定のベッドBDに応じた適切な位置に再配置する。この再配置は、幅方向連結部20a、20bの長さ、長手方向連結部30の長さを調整するだけで容易に行うことができる。荷重検出部の再配置後、次に設置するベッドBDを荷重検出ユニット1000の上に設置する。
【0072】
本実施形態の荷重検出ユニット1000の効果を以下にまとめる。
【0073】
本実施形態の荷重検出ユニット1000は、4つの荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2が幅方向連結部20a、20b、長手方向連結部30を介して、互いに対して相対移動可能に連結されている。したがって、幅方向連結部20a、20b、長手方向連結部30の長さを調整することで、4つの荷重検出部を、容易に、ベッドBDの形状(キャスターCTの位置関係)に応じた適切な位置関係に配置することができる。この点は、例えば急患の受け入れ時など、次に設置するベッドに応じた配置調整を迅速且つ確実に行うことが求められる状況下において特に有利である。
【0074】
本実施形態の荷重検出ユニット1000は、4つの荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2のひずみセンサユニット12から延びる配線Wが、幅方向連結部20a、20b及び長手方向連結部30によって画成される配線路CHの内部に収容されている。したがって、ベッドBDを荷重検出ユニット1000の上に設置する際のキャスターCTと配線Wとの接触が解消され、当該接触による配線Wの損傷や、ひずみセンサユニット12や制御部CONTからの配線Wの脱落が防止される。また、ベッドBDの上の患者や、当該患者に対して処置を施す医師、看護師等の医療従事者と配線Wとの接触も解消され、当該接触による配線Wの損傷や、ひずみセンサユニット12や制御部CONTからの配線Wの脱落が防止される。その他、配線Wが視界から隠されるため病室、処置室等の美観を損なうことがない。
【0075】
本実施形態の荷重検出ユニット1000は多数のスロープを備えるため、キャスターCTを備えるベッドBDを、荷重検出ユニット1000の近傍において高い自由度で移動させることができる。そのため、荷重検出ユニット1000へのベッドBDの設置、及び荷重検出ユニット1000からのベッドBDの離脱を、多様な経路に沿ってベッドBDを移動させて容易に行うことができる。
【0076】
本実施形態の荷重検出ユニット1000においては、4つの荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2が幅方向連結部20a、20b、及び長手方向連結部30を介して互いに接続されている。したがって、仮に使用者等がいずれかの荷重検出部にぶつかった場合も、荷重検出部の位置ずれが生じにくい。この点は、荷重検出ユニット1000を用いた検出の精度を保つ上で有利である。
【0077】
<変形例>
上記の実施形態において、次の変形態様を使用することもできる。
【0078】
上記実施形態の荷重検出ユニット1000においては、荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2はそれぞれ、第1~第3スロープSL1~SL3を有しているがこれには限られない。荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2の各々は、第1~第3スロープSL1~SL3のいずれか1つを有するのみでもよい。同様に、幅方向連結部20a、20bが有するスロープ21SL、長手方向連結部30が有するスロープ312、322も省略可能である。
【0079】
上記実施形態の荷重検出ユニット1000においては、荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2を幅方向に相対移動可能に連結する幅方向連結部20a、20bを、連結台と一対の板部とにより構成していたがこれには限られない。幅方向連結部20a、20bに変えて、荷重検出部を相対移動可能に連結する任意の連結部を用いることができ、例えば長手方向連結部30のような入れ子式の連結部を用いることができる。同様に、長手方向連結部30に変えて幅方向連結部20a、20bのような連結部、即ち中央の台座と当該台座に摺動可能に連結された一対の摺動部とを有する連結部を用いてもよい。また、幅方向連結部20a、20b、長手方向連結部30等の連結部は、任意の長さで仮止め可能な構成であってもよい。長手方向連結部30を例に挙げると、例えば、下側部材31、上側部材32のそれぞれに、長手方向に延びる仮止め用スリットを、互いに重複するように形成する。そして、長手方向連結部30が伸縮されて荷重検出部の位置合わせが完了した後、下側部材31の仮止め用スリットと上側部材32の仮止め用スリットとを上下に貫通するねじを回してナットを締め付け、下側部材31、上側部材32を互いに対して固定(仮止め)する。同様の仮止め用スリットを他の連結部に設け得る。
【0080】
上記実施形態の荷重検出ユニット1000においては、幅方向連結部20a、20bの溝G21及び収容空間R21と、長手方向連結部30の収容空間R30により配線路CHを画成しているがこれには限られない。幅方向連結部20a、20b、長手方向連結部30に凹溝などを所定の配置で設けることにより、配線Wの保護に適した任意の通路を画成することができる。例えば、収容空間R21、R30に変えて、配線Wの経路に沿ったより幅の狭い配線路を形成してもよい。
【0081】
上記実施形態の荷重検出ユニット1000において、幅方向連結部20a、20b、長手方向連結部30の少なくとも1つに変えて、配線路CHを画成しない連結部を用いてもよい。具体的には例えば、2本の円管を入れ子式に接続した伸縮式の連結棒を使用し得る。
【0082】
上記実施形態の幅方向連結部20a、20b、長手方向連結部30、及び各変形例の連結部の表面には、両端部の荷重検出部間の距離を示す目盛りや、ベッドの種類に応じた印が表示されていてもよい。目盛りを有する場合には、例えば、互いに対して摺動する一対の部材の一方の表面に目盛りを表示し、他方の部材の端部の位置で目盛りを読み取ることにより連結部の全体の長さや、連結部の両端部の荷重検出部間の距離を読み取れる構成とし得る。ベッドの種類に応じた印を有する場合には、例えば、互いに対して摺動する一対の部材の一方の表面に各種のベッドの型番や名称を表示し、他方の部材の端部を当該表示の位置に合わせることにより当該ベッドに応じた最適位置に荷重検出部が配置される構成とし得る。この態様によれば、複数の荷重検出部をより容易に最適位置に配置することができる。
【0083】
上記実施形態の荷重検出ユニット1000において、荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2は、制御部CONTに無線で検出値を送るよう構成されていてもよい。この場合は、配線Wを省略してもよい。
【0084】
上記実施形態の荷重検出ユニット1000においては、荷重検出部10a1と荷重検出部10a2、荷重検出部10b1と荷重検出部10b2をそれぞれ幅方向連結部20a、20bにより連結し、幅方向連結部20a、20bを長手方向連結部30により連結している。しかしながらこれには限られず、例えば図10(a)の荷重検出ユニット1001のように、長手方向連結部30を幅方向において荷重検出部10a2、10b2の外側に配置し、荷重検出部10a2、10b2に長手方向連結部30を固定してもよい。
【0085】
この態様は、荷重検出ユニット1001を、病室、処置室等の壁沿いに設置する場合に有利である。すなわち、長手方向連結部30が壁の近傍に位置するように荷重検出ユニット1001を設置すれば、ベッドBDの荷重検出ユニット1001への設置、及びベッドBDの荷重検出ユニット1001からの離脱の際に、ベッドBDのキャスターCTが長手方向連結部30を乗り越える必要がない。また、長手方向連結部30はベッドBDの壁側に位置するため、ベッドBDの使用時に患者や医療従事者の邪魔にはならない。
【0086】
荷重検出ユニット1000は、幅方向連結部20a、20bや、長手方向連結部30の位置を変更可能な構成であってもよい。例えば、長手方向連結部30を、荷重検出ユニット1000のような幅方向中央部と、荷重検出ユニット1001のような幅方向の一端部との間で変更可能(付け替え可能)な構成とし得る。
【0087】
4つの荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2をX字状の連結部で連結してもよい。具体的には例えば、図10(b)に示す荷重検出ユニット1002のように、4つの荷重検出器10a1、10a2、10b1、10b2の中央部に配置されたX字状のハブ部材HBと、ハブ部材HBと4つの荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2の各々とを相対移動可能に連結する連結部40を有する構成を用い得る。連結部40は、長手方向連結部30と同様の入れ子式の連結部とし得る。
【0088】
上記実施形態の荷重検出ユニット1000は、長手方向及び幅方向の一方のみにおいて荷重検出部間の離間距離を調整可能な構成であってもよい。具体的には例えば、幅方向連結部20、長手方向連結部30のいずれか一方を、伸縮しない連結部、例えば棒材や板材に置き換えてもよい。
【0089】
上記実施形態の荷重検出ユニット1000は4つの荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2を備えているがこれには限られない。例えば、荷重検出器10a1、10a2と、これらを相対移動可能に連結する幅方向連結部20aのみにより荷重検出ユニットを構成してもよい。
【0090】
その他、荷重検出ユニット1000が備える荷重検出部の数は、複数であれば限定はされない。また、複数の荷重検出部を相対移動可能に連結する態様としては、様々な態様を採用し得る。
【0091】
上記実施形態の荷重検出ユニット1000においては、荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2は平面視略正方形のベース部11と載置板13とを有し、載置板13の四隅にひずみセンサユニット12を設けているが、これには限られない。ベース部11及び載置板13の形状は任意であり、例えば円形とし得る。この場合、ベース部11の、幅方向連結部との接続部を除く略全域にスロープを設けてもよい。またひずみセンサユニット12の数は任意であり、例えば3つにし得る。
【0092】
上記実施形態の荷重検出ユニット1000においては、ベース部材11にひずみセンサユニット12が固定された荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2を用いているが、これには限られない。荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2に変えて、図11に示すベース部材11’を用いることもできる。
【0093】
ベース部材11’は、荷重検出部10a1、10a2、10b1、10b2のベース部材11と類似の形状を有するが、上面11u’の上面には、載置板13を収容する開口11Aに変えて、荷重検出器50を受け入れる受け入れ部11H’を有する。
【0094】
この変形態様によれば、各々が荷重検出器を受け入れる受け入れ部11H’を有する4つのベース部材11’を相対移動可能に連結した位置合わせユニットが得られる。
【0095】
ベース部材11’の受け入れ部11H’に受け入れられる荷重検出器50は、一例として、上記実施形態の荷重検出部10a1から、第1~第3スロープS1~S3を除いた構造と同一のものとし得る。
【0096】
この変形態様の位置合わせユニットを使用する際には、まずベース部材11’の各々の受け入れ部11H’に荷重検出器50を収容したのち、上記実施形態の荷重検出ユニット1000と同様に使用してもよい。或いは、幅方向連結部20a、20b、長手方向連結部30を用いたベース部材11’の位置調整を先に行ったうえで、適切な位置関係で配置された4つのベース部材11’の受け入れ部11H’の各々に荷重検出器50を収容してもよい。いずれの方法においても、4つの荷重検出器50を容易且つ適切に配置できる。受け入れ部11H’に収容された荷重検出器50は、ベース部材11H’に固定されてもよい。
【0097】
なお、上記実施形態及び変形例の荷重検出ユニット1000を、変形例の位置合わせユニットの受け入れ部に荷重検出器を予め収容した態様とみなすこともできる。
【0098】
上記実施形態及び変形例の荷重検出ユニット1000と制御部CONTとを組み合わせて荷重検出システムを構成することもできる。この場合、制御部CONTは、荷重検出部10a1~10b2からの出力に基づいてベッドBD上の被験者の荷重を求めてもよい。
【0099】
上記の実施形態及び変形例の説明は、荷重検出ユニット1000等を医療現場で使用する場合を例として説明したが、これには限られない。荷重検出ユニット1000は、介護の現場や一般家庭等、様々な状況で使用し得る。
【0100】
本発明の特徴を維持する限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明の荷重検出ユニットによれば、複数の荷重検出器を容易に適切な位置関係で配置することができ、医療、介護等の質の向上に資することができる。
【符号の説明】
【0102】
10a1,10a2,10b1,10b2 荷重検出部、11 ベース部、12 ひずみセンサユニット、13 載置板、20a、20b 幅方向連結部、30 長手方向連結部、1000 荷重検出ユニット、G11,G21 溝、R21,R30 収容空間

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11