(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】遊技情報閲覧システム
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231201BHJP
【FI】
A63F7/02 328
(21)【出願番号】P 2020041373
(22)【出願日】2020-03-10
【審査請求日】2023-01-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】弁理士法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大里 英夫
【審査官】上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-296988(JP,A)
【文献】特開2004-105500(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末を用いて遊技情報を閲覧する遊技情報閲覧システムであって、
識別IDが付与された遊技記憶媒体であって遊技店舗に登録されている会員客以外の遊技客が利用可能な一般用遊技記憶媒体を用いて処理する記憶媒体処理機と、
前記記憶媒体処理機において前記一般用遊技記憶媒体を用いて遊技客が前記処理を行うときに、前記一般用遊技記憶媒体に記憶されている前記識別IDを、当該遊技客が保持する前記携帯端末に紐付ける識別ID紐付け手段と、
前記識別IDが前記携帯端末に紐付けられたID紐付け時刻を、前記携帯端末に内蔵されたタイマーを用いて取得するID紐付け時刻取得手段と、
前記一般用遊技記憶媒体を用いて前記記憶媒体処理機を利用した履歴である利用履歴を、当該一般用遊技記憶媒体に対応する前記識別IDおよび前記記憶媒体処理機の利用時刻に紐付けて管理する履歴管理手段と、
前記識別IDおよび前記ID紐付け時刻を伴う前記携帯端末からの閲覧要求に対し、前記ID紐付け時刻に基づいて、前記識別IDに対応する前記一般用遊技記憶媒体を用いて前記携帯端末を保持する前記遊技客が前記記憶媒体処理機を利用した
利用日における利用期間であって利用開始時刻から利用終了時刻に至る
利用期間を特定する
利用期間特定手段と、
前記識別IDおよび前記ID紐付け時刻を伴う前記携帯端末からの前記閲覧要求に対し、前記携帯端末において閲覧させるべく、前記閲覧要求に伴われた前記識別IDに紐付けられている前記利用履歴のうち、前記携帯端末を保持する前記遊技客が利用した前記
利用期間に対応する前記利用履歴を抽出する履歴抽出手段と、を含む、遊技情報閲覧システム。
【請求項2】
前記履歴抽出手段が、前記ID紐付け時刻を、前記
利用期間の前記利用開始時刻として扱う、請求項1に記載の遊技情報閲覧システム。
【請求項3】
前記履歴抽出手段が、前記ID紐付け時刻の後に、前記一般用遊技記憶媒体に価値付けられている値が零になるカード価値状態になった時刻を、前記
利用期間の前記利用終了時刻として扱う、請求項1または2に記載の遊技情報閲覧システム。
【請求項4】
前記一般用遊技記憶媒体がICチップを有し、
前記識別ID紐付け手段が、前記携帯端末に設けられて、前記一般用遊技記憶媒体の前記ICチップと通信して前記一般用遊技記憶媒体から前記識別IDを取得する識別ID取得手段を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の遊技情報閲覧システム。
【請求項5】
前記履歴管理手段が、
前記記憶媒体処理機が設置される遊技店舗内に配置され、前記記憶媒体処理機から送られてきた前記利用履歴を管理する第1の管理サーバーと、
前記遊技店舗の外に配置され、前記第1の管理サーバーから送られてきた前記利用履歴を管理する第2の管理サーバーと、を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の遊技情報閲覧システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技情報閲覧システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技台の上部に配置されたランプ装置(いわゆる台ランプ)に表示される二次元バーコードをスマートフォン等の携帯端末を用いて読み取ることにより、遊技台情報の履歴を取得する手法が知られている。遊技台情報は、たとえば、遊技台の出玉数(遊技客に付与された遊技玉数)や、使用玉数(遊技客が遊技に使用した遊技球数)、差玉数(出玉数と使用玉数との差分)、大当りの有無やその回数、小当りの有無やその回数等の情報を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、遊技台情報の履歴を取得する手法では、遊技台を用いた遊技の勝ち負けを正確に判断することができない。遊技客は、遊技の勝ち負けを、遊技に用いた金銭をベースに判断するので、遊技に用いた金銭の履歴を把握することが求められている。そのため、遊技カード(遊技記憶媒体)を介して遊技記憶媒体処理機を利用した履歴である利用履歴、携帯端末を用いて閲覧することが望まれている。
【0004】
そこで、本発明の目的は、携帯端末を用いた利用履歴の閲覧を実現できる遊技情報閲覧システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の一実施形態は、携帯端末を用いて遊技情報を閲覧する遊技情報閲覧システムであって、識別IDが付与された遊技記憶媒体を処理する遊技記憶媒体処理機と、前記遊技記憶媒体を介して前記遊技記憶媒体処理機を利用した履歴である利用履歴を、当該遊技記憶媒体に記憶されている前記識別IDに紐付けて管理する履歴管理手段と、前記識別IDを伴う前記携帯端末からの閲覧要求に対し、前記携帯端末において閲覧させるべく、前記閲覧要求に伴われた前記識別IDに紐付けられている前記利用履歴を抽出する履歴抽出手段と、を含む、遊技情報閲覧システムを提供する。
【0006】
この構成によれば、識別IDを伴う携帯端末からの閲覧要求に対し、履歴管理手段において管理されている利用履歴のうち、閲覧要求に伴われた識別IDに紐付けられている利用履歴が抽出される。そして、抽出された利用履歴が携帯端末に表示されることにより、携帯端末を用いた利用履歴の閲覧を実現できる。
この発明の一実施形態では、前記遊技記憶媒体が、前記遊技記憶媒体処理機が設置される遊技店舗に登録されている会員客以外の遊技客が利用可能な一般用遊技記憶媒体を含む。そして、前記履歴抽出手段が、前記識別IDおよび利用時刻情報を伴う前記携帯端末からの前記閲覧要求に対し、当該閲覧要求に伴われた前記識別IDおよび前記利用時刻情報に紐付けられている前記利用履歴を抽出する手段を含む。
【0007】
この構成によれば、履歴管理手段において利用履歴が、識別IDだけでなく利用時刻情報にも紐付けて管理されている。また、携帯端末からの閲覧要求には、識別IDだけでなく利用時刻情報も伴われている。そして、識別IDおよび利用時刻情報を伴う携帯端末からの閲覧要求に対し、履歴管理手段において管理されている利用履歴のうち、閲覧要求に伴われた識別IDおよび利用時刻情報に紐付けられている利用履歴が抽出される。
【0008】
閲覧要求元の携帯端末に伴われた利用時刻情報に基づいて、履歴管理手段において管理されている利用履歴のうちから、閲覧要求元の携帯端末を所持する遊技客が利用した利用履歴を正確に特定できる。これにより、遊技客が利用した正確な利用履歴を、携帯端末を用いて閲覧できる。
また、一般用遊技記憶媒体に記憶されている識別IDを携帯端末に紐付けることができるので、一般用遊技記憶媒体を介した利用履歴を、携帯端末を用いて閲覧できる。これにより、会員登録しなくても、携帯端末を用いた利用履歴の閲覧が可能である。
【0009】
この発明の一実施形態では、前記遊技情報閲覧システムが、前記一般用遊技記憶媒体に記憶されている前記識別IDを、前記携帯端末に紐付ける識別ID紐付け手段をさらに含む。また、前記利用時刻情報が、前記識別ID紐付け手段が前記識別IDを前記携帯端末に紐付けたID紐付け時刻を含む。そして、この発明の一実施形態では、前記履歴抽出手段が、前記ID紐付け時刻を、前記一般用遊技記憶媒体を介して前記遊技記憶媒体処理機を利用した利用期間の始期(利用開始時刻)として扱う。
【0010】
この構成によれば、識別IDが携帯端末に紐付けられた時刻であるID紐付け時刻が、利用期間の始期として扱われる。一般用遊技記憶媒体を介して遊技記憶媒体処理機を遊技客が利用開始する際に、識別IDを携帯端末に紐付けるようにすれば、ID紐付け時刻を利用期間の始期(利用開始時刻)として扱うことにより、利用期間の始期(利用開始時刻)を正確に求めることができる。ゆえに、利用期間(利用日における利用期間)を正確に求めることができる。
【0011】
この発明の一実施形態では、前記履歴抽出手段が、前記一般用遊技記憶媒体を用いた遊技の終了を指し示す遊技終了状態になった時刻を、前記一般用遊技記憶媒体を介して前記遊技記憶媒体処理機を利用した利用期間の終期(利用終了時刻)として扱う。
この構成によれば、遊技の終了を指し示す遊技終了状態になった時刻が利用期間の終期(利用終了時刻)として扱われる。これにより、利用期間の終期(利用終了時刻)を正確に求めることができ、ゆえに、利用期間(利用日における利用期間)を正確に求めることができる。
【0012】
この発明の一実施形態では、前記遊技情報閲覧システムが、前記遊技記憶媒体に記憶されている前記識別IDを、前記携帯端末に紐付ける(関連付ける)識別ID紐付け手段をさらに含む。
この構成によれば、遊技記憶媒体に記憶されている識別IDを閲覧要求元の携帯端末に紐付けることができるので、携帯端末からの閲覧要求に遊技記憶媒体の識別IDを含めることが可能である。この場合、携帯端末からの閲覧要求に伴われている識別IDが、紐付け対象の遊技記憶媒体の識別IDに一致するから、閲覧要求元の携帯端末に他の遊技客の利用履歴が表示されたり、その遊技記憶媒体の利用履歴が、閲覧要求元でない携帯端末に表示されたりすることを防止できる。
【0013】
この明細書において、「携帯端末に識別IDを紐付ける」とは、識別IDが携帯端末によって取得(付与)される場合、携帯端末にインストールされるアプリケーションプログラムに識別IDが割り当てられる場合、および携帯端末に識別IDが割り当てられる場合の少なくとも一つを含む趣旨である。
この発明の一実施形態では、前記遊技記憶媒体がICチップを有している。そして、前記識別ID紐付け手段が、前記携帯端末に設けられて、前記遊技記憶媒体の前記ICチップと通信して前記遊技記憶媒体から前記識別IDを取得する識別ID取得手段を含む。
【0014】
この構成によれば、遊技記憶媒体のICチップに記憶されている識別IDが、通信によって携帯端末に取得される。これにより、遊技記憶媒体に記憶されている識別IDを、比較的簡単に携帯端末に紐付けることができる。
この発明の一実施形態のように、前記履歴管理手段が、前記記憶媒体処理機が設置される遊技店舗内に配置され、前記記憶媒体処理機から送られてきた前記利用履歴を管理する第1の管理サーバーと、前記遊技店舗の外に配置され、前記第1の管理サーバーから送られてきた前記利用履歴を管理する第2の管理サーバーと、を含んでいてもよい。
前記遊技情報閲覧システムが、前記識別IDが前記携帯端末に紐付けられたID紐付け時刻を、前記携帯端末に内蔵されたタイマーを用いて取得するID紐付け時刻取得手段をさらに備えていてもよい。前記遊技情報閲覧システムが、前記識別IDおよび前記ID紐付け時刻を伴う前記携帯端末からの閲覧要求に対し、前記ID紐付け時刻に基づいて、前記識別IDに対応する前記一般用遊技記憶媒体を用いて前記携帯端末を保持する前記遊技客が前記記憶媒体処理機を利用した利用日における利用期間であって利用開始時刻から利用終了時刻に至る利用期間を特定する利用期間特定手段をさらに備えていてもよい。前記履歴管理手段が、前記利用履歴を、前記一般用遊技記憶媒体に対応する前記識別IDおよび前記記憶媒体処理機の利用時刻に紐付けて管理してもよい。前記抽出手段が、前記閲覧要求に伴われた前記識別IDに紐付けられている前記利用履歴のうち、前記携帯端末を保持する前記遊技客が利用した前記利用期間に対応する前記利用履歴を抽出してもよい。前記履歴抽出手段が、前記ID紐付け時刻の後に、前記一般用遊技記憶媒体に価値付けられている値が零になるカード価値状態になった時刻を、前記利用期間の前記利用終了時刻として扱ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係る遊技情報閲覧システムを示す図である。
【
図2】前記遊技情報閲覧システムの電気的構成を説明するブロック図である。
【
図4】携帯端末による、前記一般カードからの識別IDの取得を示す図である。
【
図5A】
図2に示す、店舗サーバーの記憶部に記憶されている第1の利用履歴データベースの内容を説明するための図である。
【
図5B】前記第1の利用履歴データベースの内容を、より具体的に説明するための図である。
【
図5C】前記第1の利用履歴データベースの内容の別の例を説明するための図である。
【
図5D】
図2に示す、センターサーバーの記憶部に記憶されている第2の利用履歴データベースの内容を説明するための図である。
【
図6】前記遊技情報閲覧システムにおける信号授受の流れを示すシーケンス図である。
【
図7A】前記携帯端末の表示部に表示される閲覧画面の一例を示す図である。
【
図7B】前記携帯端末の表示部に表示される閲覧画面の別の例を示す図である。
【
図8】前記一般カードの識別IDと前記携帯端末との紐付けの第1の変形例を説明する図である。
【
図9】前記一般カードの識別IDと前記携帯端末との紐付けの第2の変形例を説明する図である。
【
図10】前記一般カードの識別IDと前記携帯端末との紐付けの第3の変形例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る遊技情報閲覧システム101を示す図である。
遊技店舗の一例は、パチンコ台やパチスロ台等の遊技台が複数設置された遊技店舗Aである。
遊技情報閲覧システム101は、遊技客が遊技店舗Aにおける遊技の履歴である利用履歴を、その遊技客が所持する通信端末である携帯端末1を用いて、その遊技客に閲覧させるシステムである。
【0017】
遊技情報閲覧システム101は、遊技店舗A内に設置された店舗サーバー(第1の管理サーバー、履歴管理手段)2と、遊技店舗A内に設置された遊技記憶媒体処理機と、遊技店舗Aの外に設置されたセンターサーバー(第2の管理サーバー、履歴管理手段、履歴抽出手段)3と、を含む。遊技記憶媒体処理機は、各台対応機5と、精算機6と、POS端末7と、を含む。遊技記憶媒体処理機は、一般カード80(一般用遊技記憶媒体。
図3参照)を発行するための券売機や、遊技島の島端に設置される島端計数機をさらに含んでもよい。センターサーバー3は、複数の遊技店舗(
図1の例では、遊技店舗A、遊技店舗Bおよび遊技店舗C)の店舗サーバー2に共通して接続されている。センターサーバー3は、携帯端末1からの閲覧要求を受け付け、遊技客が遊技カード(遊技記憶媒体。一般カード80(
図3参照)あるいは会員カード)を介して遊技記憶媒体処理機を利用した履歴である利用履歴を、携帯端末1の表示操作部12に表示する。
【0018】
図2は、遊技情報閲覧システム101の電気的構成を説明するブロック図である。以下、
図1および
図2を参照しながら説明する。
図1に示すように、携帯端末1は、遊技客によって携帯されるスマートフォンやタブレット端末である。
図2に示すように、携帯端末1は、制御部11と、表示操作部12と、記憶部14と、通信I/F部15と、近距離通信部16と、を含む。制御部11には、表示操作部12、記憶部14、通信I/F部15および近距離通信部16のそれぞれが電気的に接続されている。
【0019】
制御部11は、CPU等の演算部、記憶デバイス、タイマー等を含んだマイクロコンピューターによって構成されている。
表示操作部12は、たとえば液晶タッチパネル等によって構成されている。
記憶部14には、制御部11の演算部によって実行可能なプログラムが記憶されている。記憶部14に記憶されているアプリケーションプログラムには、利用履歴閲覧のための処理に用いられる閲覧アプリケーションプログラムが含まれている(つまり、携帯端末1に、閲覧アプリケーションプログラムがインストールされている)。
【0020】
通信I/F部15は、公衆回線N1に接続されている。通信I/F部15の一例として、WiFi(登録商標)通信デバイスや、イーサーネット(登録商標)、NIC(Network Interface Card)等を挙げることができる。
近距離通信部16は、非接触型のICカードと近距離通信(NFC(Near Field Communication)、非接触通信)してICカードのICチップに記憶されている情報を読み取ったり書き換えたりする。
【0021】
図1および
図2に示すように、各台対応機5は、制御部51と、リーダライタ52と、玉払出部53と、記憶部54と、計数部55と、通信I/F部56と、供給ノズル57と、紙幣挿入口58と、カード出入口59と、を含む。
制御部51には、リーダライタ52、玉払出部53、記憶部54、計数部55、計数部55および通信I/F部56のそれぞれが電気的に接続されている。制御部51は、マイクロコンピューターによって構成されている。
【0022】
リーダライタ52は、遊技カード(一般カード80あるいは会員カード)からデータを読み取ったり、遊技カードにデータを書き込んだりする。カード出入口59に挿入された遊技カードは、リーダライタ52に読み取られる。リーダライタ52は、非接触型のICカードに対して読み書きするICリーダライタである。読み書きされた遊技カードは、遊技終了後に、カード出入口59から排出される。カードが収納されている。通信部35は、遊技機1と通信したり、島コントローラ3を介してカード管理装置4等と通信したりするためのインタフェースである。メモリ部36には、たとえば、カード関連データ36a、遊技種設定データ36b、個別再プレイ可否データ36c、個別再プレイ優先度データ36d等が記憶される。リーダライタ52には、複数枚の一般カード80(
図3参照)が収納されている。
【0023】
玉払出部53は、供給ノズル57に遊技玉を供給することにより、遊技台の玉皿(上皿)に遊技玉を払い出す。
記憶部54は、不揮発性メモリやハードディスクドライブといった記憶デバイスによって構成されている。
計数部55は、各台対応機5の下部を構成する計数ユニット60に含まれる。計数部55は、遊技台の玉皿(下皿)から排出された遊技玉の数を計数する。
【0024】
通信I/F部56は、制御部51が店舗サーバー2と通信するためのインターフェース部であって、出力手段の一例として機能し、遊技店舗A内における有線または無線の通信ネットワーク(LAN9等)に接続されている。
供給ノズル57は、水平方向に回動可能に設けられ、その先端部が遊技台の玉皿(上皿)の真上位置まで達するように設けられている。
【0025】
紙幣挿入口58は、紙幣識別部(図示しない)につながっており、紙幣挿入口58に挿入された紙幣は、紙幣識別部に搬送され、紙幣識別部において紙幣の種別およびその紙幣の真贋が識別される。
カード出入口59は、リーダライタ52につながっている。カード出入口59に挿入された遊技カードに記憶されている識別IDは、リーダライタ52によって読み取られる。
【0026】
図1および
図2に示すように、精算機6は、遊技終了後の遊技客の遊技カード(一般カード80あるいは会員カード)に関連付けられている残りのプリペイド価値であるプリペイド残高を精算する装置である。精算機6は、縦長のボックス形状の本体61を含む。本体61の正面には、表示操作部62と、カード出入口63と、紙幣出金口64と、硬貨出金口65と、が配置されている。精算機6は、本体61内に、制御部66と、リーダライタ67と、精算部68と、通信I/F部69と、を備えている。表示操作部62、リーダライタ67、精算部68および通信I/F部69のそれぞれは、制御部66に対して電気的に接続されている。通信I/F部69は、遊技店舗A内における有線または無線の通信ネットワーク(LAN9等)に接続されている。制御部66は、通信I/F部69を介して、店舗サーバー2と通信可能である。
【0027】
リーダライタ67は、カード出入口63に挿入された遊技カードを受け付けて当該遊技カードから少なくとも識別IDを読み取る。リーダライタ74は、ICカードに対して読み書きするICリーダライタである。
精算部68は、カード出入口63に挿入された遊技カードに関連付けられているプリペイド残高を精算する。精算処理後の遊技カードは、カード出入口63から排出される。
【0028】
図1および
図2に示すように、POS端末7は、遊技店舗Aにおいて、たとえば、遊技玉を賞品に交換するための賞品交換カウンターに設置されている。POS端末7は、賞品の在庫を管理する端末である。POS端末7は、制御部71と、表示部72と、操作部73と、リーダライタ74と、記憶部75と、通信I/F部76と、受付部77と、を含む。制御部71には、表示部72、操作部73、リーダライタ74、記憶部75および通信I/F部76のそれぞれが電気的に接続されている。制御部71は、マイクロコンピューターによって構成されている。表示部72は、液晶パネル等によって構成されている。操作部73は、液晶タッチパネルまたはキーボード等によって構成されている。
【0029】
リーダライタ74は、遊技カード(一般カード80あるいは会員カード)からデータを読み取ったり、遊技カードにデータを書き込んだりする。リーダライタ74は、ICカードに対して読み書きするICリーダライタである。
記憶部75は、不揮発性メモリやハードディスクドライブといった記憶デバイスによって構成されている。
【0030】
通信I/F部76は、遊技店舗A内における有線または無線の通信ネットワーク(LAN9等)に接続されている。
受付部77は、遊技カード(一般カード80あるいは会員カード)を受け付ける。受付部77に受け付けられた遊技カードに記憶されている識別IDは、リーダライタ74によって読み取られる。
【0031】
図1の例では、POS端末7において、表示部72、操作部73および記憶部75を有するPOS本体と、リーダライタ74を有するカード処理機とが、別々に設けられた構成を示しているが、POS本体とカード処理機が一体化された構成であってもよい。
図2に示すように、店舗サーバー2は、制御部21と、記憶部22と、通信I/F部23と、を含む。店舗サーバー2は、遊技店舗Aの事務所等に設置されている。制御部21には、記憶部22および通信I/F部23のそれぞれが電気的に接続されている。制御部21は、マイクロコンピューターによって構成されている。記憶部22は、不揮発性メモリやハードディスクドライブといった記憶デバイスによって構成されている。制御部21は、記憶部22に記憶された情報を参照したり、記憶部22に情報を記憶したりできる。制御部21は、通信I/F部23および公衆回線N2を介してセンターサーバー3と外部通信できる。制御部21は、通信I/F部23を介して、遊技店舗A内における有線または無線の通信ネットワーク(LAN9等)を介して、遊技記憶媒体処理機(各台対応機5、精算機6、POS端末7等)と通信できる。
【0032】
記憶部22は、第1の利用履歴データベース(履歴管理手段)DB1を含む。第1の利用履歴データベースDB1は、遊技店舗Aにおける遊技記憶媒体処理機の利用履歴を、遊技カードに割り当てられた識別IDに対応付けて管理している。
図2に示すように、センターサーバー3は、制御部31と、記憶部32と、通信I/F部33と、を含む。制御部31には、記憶部32および通信I/F部33のそれぞれが電気的に接続されている。制御部31は、マイクロコンピューターによって構成されている。記憶部32は、不揮発性メモリやハードディスクドライブといった記憶デバイスによって構成されている。制御部31は、通信I/F部33および公衆回線N2を介して店舗サーバー2からプリペイド残高(あるいはプリペイド価値)や持玉数を取得したり、通信I/F部33および公衆回線N1を介して携帯端末1の表示操作部12に、ウェブ画面として閲覧画面110(
図7Aおよび
図7B参照)を表示したりできる。
【0033】
記憶部32は、第2の利用履歴データベース(履歴管理手段)DB2を含む。第2の利用履歴データベースDB2は、複数の遊技店舗(遊技店舗A、遊技店舗Bおよび遊技店舗C)における遊技記憶媒体処理機の利用履歴を、個々の遊技店舗の遊技カードに割り当てられた識別IDに対応付けて一括して管理している。
遊技カードの種類には、会員登録した遊技客である会員客に対して発行される会員カードと、会員登録していない一般客(会員客以外の遊技客)のために発行される一般カード80(
図3参照)と、がある。遊技カードには、有価価値(以下、「プリペイド価値」という)の残高(以下、「プリペイド残高」という)および持玉の数(以下、「持玉数」という)が関連付けられている。
【0034】
「持玉」とは、遊技客が当日に獲得した遊技玉のうちの一部または全部を、現物として所有するのではなく数値データとして遊技カード(一般カード80あるいは会員カード)に関連付けて所有する場合の、数値データをいう。遊技カードに関連付けられている持玉数は、当日のみ有効であり、その日の営業が終了した時点で効力を失う。
図3は、遊技カードの一例である一般カード80を説明するための図である。
【0035】
一般カード80は、遊技店舗A内において遊技の当日に遊技客が購入する。遊技客は、各台対応機5や券売機において紙幣を投入することにより一般カード80を購入する。
一般カード80は、識別IDを記憶したICチップ81が内蔵された非接触ICカードである。携帯端末1の近距離通信部16が一般カード80のICカードと近距離通信することにより、一般カード80のICチップ81に記憶されている情報を読み取ったり書き換えたりする。すなわち、携帯端末1の近距離通信部16は、一般カード80に内蔵されているICチップ81と近距離通信することにより、一般カード80から識別IDを取得できる。
【0036】
遊技客が遊技台で遊技を行なう際の各部の基本的な動作について説明する。
遊技カードが挿入されていない状態で各台対応機5に紙幣が投入されると、各台対応機5は、各台対応機5内に収納されている一般カード80のうちの1枚の識別IDを仮発行する(この時点では、その一般カード80から識別IDが読み取られるだけで、当該カードは排出されない)。そして、その識別IDに関連して、プリペイド残高 (この場合は挿入された紙幣の金額に相当する値)が、記憶部54に記憶される。一般カード80が発行されると、各台対応機5は、自己機を示す処理機IDと、識別IDと、付与したプリペイド価値とを、店舗サーバー2に送信する。送られた処理機ID、識別IDおよびプリペイド価値に基づいて、店舗サーバー2の第1の利用履歴データベースDB1の内容が更新される。店舗サーバー2は、受信した処理機ID、識別IDおよびプリペイド価値を直ちにセンターサーバー3に送る。送られた処理機ID、識別IDおよびプリペイド価値に基づいて、センターサーバー3の第2の利用履歴データベースDB2の内容が更新される。
【0037】
また、遊技カードが挿入されている状態で各台対応機5に紙幣が投入されると(追加で入金されると)、各台対応機5は、記憶部54に記憶されているプリペイド残高に、挿入された紙幣の金額に相当する値を加算する。また、紙幣が投入されると、各台対応機5は、自己機を示す処理機IDと、各台対応機5に挿入されている遊技カードの識別IDと、挿入された紙幣の金額に相当するプリペイド価値と、を店舗サーバー2に送信する。送られた処理機ID、識別IDおよびプリペイド価値に基づいて、店舗サーバー2の第1の利用履歴データベースDB1の内容が更新される。店舗サーバー2は、受信した処理機ID、識別IDおよびプリペイド価値を直ちにセンターサーバー3に送る。送られた処理機ID、識別IDおよびプリペイド価値に基づいて、センターサーバー3の第2の利用履歴データベースDB2の内容が更新される。
【0038】
遊技客は、プリペイド残高に基づいて、遊技玉の貸し出しを受ける。遊技玉の貸し出しによって、記憶部54に記憶されているプリペイド残高は減少する。遊技玉が貸し出されると、各台対応機5は、自己機を示す処理機IDと、各台対応機5に挿入されている遊技カードの識別IDと、貸し出したプリペイド価値と、を店舗サーバー2に送信する。送られた処理機ID、識別IDおよびプリペイド価値に基づいて、店舗サーバー2の第1の利用履歴データベースDB1の内容が更新される。店舗サーバー2は、受信した処理機ID、識別IDおよびプリペイド価値を直ちにセンターサーバー3に送る。送られた処理機ID、識別IDおよびプリペイド価値に基づいて、センターサーバー3の第2の利用履歴データベースDB2の内容が更新される。
【0039】
そして、遊技中に遊技客が当たりを出すと、遊技台から出玉が投出される。遊技台の玉皿に遊技玉がある程度溜まると、遊技客は、玉皿の底を開放する。これにより、玉皿に溜められていた遊技玉が、各台対応機5へと送り込まれる。各台対応機5に送り込まれた遊技玉は、各台対応機5の計数部55によって計数される。計数された遊技玉は、持玉と呼ばれる。計数された遊技玉(持玉)の数(持玉数)が増えると、各台対応機5は、自己機を示す処理機IDと、各台対応機5に挿入されている遊技カードの識別IDと、増加した持玉数と、を店舗サーバー2に送信する。送られた処理機ID、識別IDおよび持玉数に基づいて、店舗サーバー2の第1の利用履歴データベースDB1の内容が更新される。店舗サーバー2は、受信した処理機ID、識別IDおよび持玉数を直ちにセンターサーバー3に送る。送られた処理機ID、識別IDおよび持玉数に基づいて、センターサーバー3の第2の利用履歴データベースDB2の内容が更新される。
【0040】
遊技客は、獲得した持玉を用いて、遊技玉の貸し出しを受けることができる。遊技玉の貸し出しによって、記憶部54に記憶されている持玉数は減少する。遊技客が遊技によって当たりを出せば、記憶部54に記憶されている持玉数が増加する。持玉数が増減すると、各台対応機5は、自己機を示す処理機IDと、各台対応機5に挿入されている遊技カードの識別IDと、増減した持玉数と、を店舗サーバー2に送信する。送られた処理機ID、識別IDおよび持玉数に基づいて、店舗サーバー2の第1の利用履歴データベースDB1の内容が更新される。店舗サーバー2は、受信した処理機ID、識別IDおよび持玉数を直ちにセンターサーバー3に送る。送られた処理機ID、識別IDおよび持玉数に基づいて、センターサーバー3の第2の利用履歴データベースDB2の内容が更新される。
【0041】
遊技台による遊技が終了した遊技客は、遊技カードを持って、プリペイド残高の精算のために精算機6に赴く。そして、遊技客は、遊技カードを精算機6のカード出入口63に挿入する。精算機6では、リーダライタ67が、この遊技カードから識別IDを読み取り、制御部66が、精算対象であるプリペイド残高に相当する貨幣を出金する。遊技カードが精算されると、精算機6は、自己機を示す処理機IDと、精算機6に挿入されている遊技カードの識別IDと、精算されたプリペイド残高と、を店舗サーバー2に送信する。送られた処理機ID、識別IDおよびプリペイド残高に基づいて、店舗サーバー2の第1の利用履歴データベースDB1の内容が更新される。店舗サーバー2は、受信した処理機ID、識別IDおよびプリペイド残高を直ちにセンターサーバー3に送る。送られた処理機ID、識別IDおよびプリペイド残高に基づいて、センターサーバー3の第2の利用履歴データベースDB2の内容が更新される。
【0042】
また、精算が終了した遊技客は、賞品交換のために、遊技カードを持って賞品カウンターに向かう。遊技客は、賞品カウンターに設置されたPOS端末7を、係員を介して利用することにより、遊技カードに紐付けられている持玉数の一部または全部を、賞品に交換できる。遊技カードが受付部77に受け付けられると、POS端末7によって遊技カードから識別IDと持玉数とが読み取られる。
【0043】
遊技客が、菓子や煙草等の一般賞品との交換を所望する場合には、賞品カウンターの係員が、一般賞品を手渡しで遊技客に引き渡す。また、遊技客が、いわゆる特殊賞品を所望する場合には、POS端末7は、特殊賞品の払出機を制御して、特殊賞品を払い出させる。また、賞品交換によって持玉数を全て使い切ることができなかった持玉数は、相当する遊技玉に換えて遊技客に渡されることもある。
【0044】
また、持玉が賞品に交換されると、POS端末7は、自己機を示す処理機IDと、POS端末7に挿入されている遊技カードの識別IDと、賞品交換された持玉数と、を店舗サーバー2に送信する。送られた処理機ID、識別IDおよび持玉数に基づいて、店舗サーバー2の第1の利用履歴データベースDB1の内容が更新される。店舗サーバー2は、受信した処理機ID、識別IDおよび持玉数を直ちにセンターサーバー3に送る。送られた処理機ID、識別IDおよび持玉数に基づいて、センターサーバー3の第2の利用履歴データベースDB2の内容が更新される。
【0045】
遊技客は、各台対応機5で計数された出玉(持玉)を、賞品に交換せずに、貯玉として、遊技店舗Aに預け入れることもできる(貯玉)。遊技客は、持玉を貯玉とする手続きを、各台対応機5およびPOS端末7で行うことができる。
図4は、一般カード80の識別IDと携帯端末1との紐付けを説明する図である。遊技客が、各台対応機5の操作部(図示しない)を操作して、一般カード80を各台対応機5のカード出入口59から排出させる。そして、
図4に示すように、近距離通信部16(
図2参照)による近距離通信機能が起動した状態の携帯端末1を一般カード80にかざす。これにより、携帯端末1の制御部11(
図2参照)が、近距離通信部16を介して一般カード80と近距離通信する。この近距離通信により一般カード80から識別IDが読み出され、閲覧アプリケーションプログラムに関連して記憶する。これにより、一般カード80に記憶されている識別IDと携帯端末1とを紐付けることができる。
【0046】
また、携帯端末1の制御部11は、携帯端末1に内蔵されているタイマーを用いて、識別IDと携帯端末1とが紐付けられた時刻であるID紐付け時刻T1を取得し、閲覧アプリケーションプログラムに関連して記憶する。
図5A~5Cは、店舗サーバー2の記憶部22に記憶されている第1の利用履歴データベースDB1の内容を説明するための図である。
【0047】
第1の利用履歴データベースDB1に記憶されている利用履歴は、遊技記憶媒体処理機(各台対応機5、精算機6、POS端末7等)における処理内容の履歴と、その遊技記憶媒体処理機の処理機IDの履歴と、を含む。処理内容および処理機IDの履歴は、いずれも、遊技記憶媒体処理機の利用に供した遊技カードの識別ID、および遊技記憶媒体処理機を用いて処理した時刻である利用時刻(利用時刻情報)に紐付けて、第1の利用履歴データベースDB1に記憶されている。
【0048】
図5A~5Cの例では、利用履歴として、遊技記憶媒体処理機による処理後の遊技カードのプリペイド残高および持玉数等が、識別IDおよび利用時刻に対応付けて、第1の利用履歴データベースDB1に記憶されている。
図5Aでは、第1の利用履歴データベースDB1を、第1の利用履歴データベースDB1が利用履歴を収集した順に並べた状態で示し、
図5Bおよび
図5Cでは、第1の利用履歴データベースDB1を、遊技カードの識別ID毎に、利用履歴の利用時刻の順に並べた状態で示している。
図5Bには、識別ID「A00001」に対応付けられた利用履歴を示し、
図5Cには、識別ID「A00002」に対応付けられた利用履歴を示している。
図5A~5Cは、第1の利用履歴データベースDB1の見方を変えたに過ぎず、
図5A~5Cにおいて、第1の利用履歴データベースDB1の内容は互いに共通している。
【0049】
図5A~5Cにおいて、「A00001」、「A00002」および「A00003」等の識別IDは、遊技カード(一般カード80あるいは会員カード)に割り当てられた識別IDである。なお、説明の便宜上、識別ID「A00001」および識別ID「A00002」は、いずれも一般カード80に割り当てられた識別IDとする。
図5Bには、第1の利用履歴データベースDB1には、識別ID「A00001」の一般カード80について、次のような利用履歴が記録されている。
【0050】
すなわち、ある遊技客が、遊技台の前に着座し、利用時刻「10:03」に1000円の紙幣を、処理機ID「3001」の各台対応機5に入金することにより、識別ID「A00001」が割り当てられた一般カード80が発行された。そして、その遊技客の操作によって、利用時刻「10:05」に識別ID「A00001」と、その遊技客が所持する携帯端末1と、が紐付けられた後、遊技客の操作により、利用時刻「10:06」に500円分玉貸しされた。そして、利用時刻「10:25」にさらに500円分玉貸しされた。利用時刻「10:35」に、各台対応機5にその遊技客が、1000円を各台対応機5に追加で入金することにより、500円分玉貸しされた。その後、その遊技台において大当りが発生し、持玉数が急激に増大した。利用時刻「11:00」を過ぎるといわゆるハマリ状態になり、プリペイド残高および持玉が減少した。そして、利用時刻「11:50」に、識別IDに価値付けられているプリペイド残高および持玉数がそれぞれ零になった。
図5Bの例では、識別ID「A00001」が割り当てられた一般カード80は、その後、処理機ID「3001」の各台対応機5において、それまでとは別の遊技客によって使用された。
【0051】
図5Cには、第1の利用履歴データベースDB1には、識別ID「A00002」の一般カード80について、次のような利用履歴が記録されている。
別の遊技客が、遊技台の前に着座し、利用時刻「10:00」に1000円の紙幣を処理機ID「3003」の各台対応機5に入金することにより、識別ID「A00002」が割り当てられた一般カード80が発行された。そして、その遊技客の操作によって、利用時刻「10:02」に識別ID「A00002」と、その遊技客が所持する携帯端末1と、が紐付けられた後、遊技客の操作により、利用時刻「10:03」に500円分玉貸しされた。その後、その遊技台において大当りが発生し、持玉数が急激に増大した。大当りの終了後、利用時刻「10:18」に、プリペイド残高「500(円分)」および持玉数「1986(玉)」が一般カード80に価値付けられている状態で、処理機ID「3003」の各台対応機5から一般カード80を排出した。遊技台を移動して、利用時刻「10:19」に、処理機ID「3009」の各台対応機5に一般カード80を投入した。利用時刻「10:29」に、プリペイド残高「500(円分)」および持玉数「1856(玉)」が一般カード80に価値付けられている状態で、処理機ID「3009」の各台対応機5から一般カード80を排出した。
【0052】
その後、処理機ID「501」の精算機6において精算処理が行われ、かつ処理機ID「701」のPOS端末7において賞品交換処理が行われ、その結果、識別IDに価値付けられているプリペイド残高および持玉数がそれぞれ零になった。
図5Cの例では、その後、識別ID「A00002」が割り当てられた一般カード80は、それまでとは別の各台対応機5(処理機ID「3004」の各台対応機5)において、それまでとは別の遊技客によって使用された。
【0053】
図5Dは、センターサーバー3の記憶部32に記憶されている第2の利用履歴データベースDB2の内容を説明するための図である。
第2の利用履歴データベースDB2の内容は、個々の遊技店舗A~Cの第1の利用履歴データベースDB1の内容を集めた内容になっている。第2の利用履歴データベースDB2に記憶されている利用履歴は、個々の遊技店舗A~Cの遊技記憶媒体処理機(各台対応機5、精算機6、POS端末7等)における処理内容の履歴と、その遊技記憶媒体処理機の処理機IDの履歴と、を含む。処理内容および処理機IDの履歴は、いずれも、処理機の利用に供した遊技カードの識別ID、および遊技記憶媒体処理機を利用した時刻である利用時刻(利用時刻情報)に紐付けて、第2の利用履歴データベースDB2に記憶されている。
【0054】
第2の利用履歴データベースDB2においても、識別ID「A00001」の一般カード80や識別ID「A00002」の一般カード80について、
図5Bおよび
図5Cと同様の利用履歴が記録されている。
なお、利用履歴が、遊技台の遊技における利用履歴(すなわち、各台対応機5の利用履歴)と、遊技外における利用履歴(すなわち、精算機6やPOS端末7等の利用履歴)と、に分かれた形で利用履歴データベースDB1,DB2に記憶されてもよい。また、遊技台の遊技における利用履歴が、プリペイド残高と持玉数とに分かれた形でデータベースDB1,DB2に記憶されてもよい。
【0055】
図6は、遊技情報閲覧システム101における信号授受の流れを示すシーケンス図である。
図7Aおよび
図7Bは、携帯端末1の表示操作部12に表示される閲覧画面110を示す図である。
図1~
図7Bを参照しながら、携帯端末1を用いた利用履歴の閲覧について説明する。
閲覧アプリケーションプログラムを用いた遊技情報の閲覧を所望する遊技客は、遊技の開始に先立って、一般カード80の識別IDと携帯端末1とを紐付ける。
【0056】
遊技カードが挿入されていない状態で各台対応機5に紙幣が投入されることにより、一般カード80が発行される。
この状態で、遊技客は、携帯端末1の表示操作部12を操作して、閲覧アプリケーションプログラムを実行(起動)させる(
図6のステップS1)。そして、遊技の開始に先立って、一般カード80を各台対応機5から取り出し、
図4に示すように、近距離通信部16(
図2参照)による近距離通信機能が起動した状態の携帯端末1を一般カード80にかざす。これにより、携帯端末1の制御部11(
図2参照)が、近距離通信部16を介して一般カード80と近距離通信する(
図6のステップS2)。これにより、一般カード80の識別IDと携帯端末1とを紐付けることができる(
図6のステップS3)。携帯端末1の制御部11は、ID紐付け時刻(利用時刻情報)T1を取得する。この紐付けでは、携帯端末1の制御部11および近距離通信部16が識別ID取得手段(識別ID紐付け手段)として機能する。
【0057】
その後、遊技台を用いた遊技が行われる(
図6のステップS4)。
遊技の終了後、遊技客が、遊技店舗Aの中または遊技店舗Aの外において、自身の利用履歴を、携帯端末1を用いて閲覧する。利用履歴の閲覧を所望する遊技客が、再度、閲覧アプリケーションプログラムを実行(起動)させる。この状態で、遊技客が、携帯端末1の表示操作部12の所定の操作キーを操作(送信操作)することにより(
図6のステップS5)、携帯端末1からセンターサーバー3に対して閲覧要求が送信される(
図6の「1.閲覧要求」)。携帯端末1からの閲覧要求の信号には、識別IDおよびID紐付け時刻T1が伴われている。
【0058】
センターサーバー3の制御部31は、携帯端末1から閲覧要求があるか否かを監視している。携帯端末1からの閲覧要求を受信すると、制御部31は、閲覧要求に伴われている識別IDが、センターサーバー3に管理されているか否か(第2の利用履歴データベースDB2に登録されているか否か)を調べる。すなわち、携帯端末1に紐付けられている識別IDが、センターサーバー3に管理されている識別IDに紐付いているか否かが調べられる。
【0059】
そして、携帯端末1に紐付けられている識別IDがセンターサーバー3に管理されている場合には、センターサーバー3の制御部31は、センターサーバー3の第2の利用履歴データベースDB2において管理されている利用履歴のうちから、閲覧要求元の携帯端末1を所持する遊技客が利用した利用期間UPにおける利用履歴を特定し(
図6のステップS6)、そして、利用期間UPにおける利用履歴を抽出する(
図6のステップS7)。
【0060】
センターサーバー3の制御部31は、ステップS6において、閲覧要求元の携帯端末1を所持する遊技客が利用した利用期間UPを次のように特定する。具体的には、センターサーバー3の制御部31は、閲覧要求に伴われているID紐付け時刻T1を、利用期間UPの始期として扱う。また、店舗サーバー2の制御部21は、閲覧要求に伴われているID紐付け時刻T1に対応する、一般カード80を用いた遊技の終了を指し示す遊技終了状態になった時刻を、利用期間UPの終期として扱う。
【0061】
図5Bの例では、一般カード80に価値付けられているプリペイド残高および持玉数がそれぞれ零になった状態(以下、「カード価値零状態」という)を遊技終了状態とし、カード価値零となった利用時刻「11:50」を、遊技終了状態になった時刻、すなわち利用期間UPの終期としている。つまり、
図5Bの例では、利用時刻「10:05」の「識別ID紐付け」から、利用時刻「11:50」のカード価値零状態までの期間を、閲覧要求元の携帯端末1を所持する遊技客が利用した利用期間UPとしている。その利用期間UPにおける利用履歴を、
図5Bにおいて太線枠で取り囲んで示している。
【0062】
また、
図5Cの例でも、カード価値零状態を遊技終了状態とし、精算および賞品交換が完了してカード価値零となった利用時刻「10:33」を、利用期間UPの終期としている。つまり、
図5Cの例では、利用時刻「10:02」の「カード紐付け」から、利用時刻「10:33」のカード価値零状態までの期間を、閲覧要求元の携帯端末1を所持する遊技客が利用した利用期間UPとしている。その利用期間UPにおける利用履歴を、
図5Cにおいて太線枠で取り囲んで示している。
【0063】
そして、センターサーバー3の制御部31は、携帯端末1からの閲覧要求を許可し、センターサーバー3の第2の利用履歴データベースDB2から利用期間UPにおける利用履歴を抽出し、その利用履歴に基づいて
図7Aおよび
図7Bに示す閲覧画面110を作成し、この閲覧画面110を、携帯端末1の表示操作部12に表示する(
図6の「2.貯玉データ表示」、
図6のステップS8)。
図5Bに対応する閲覧画面110を
図7Aに示し、
図5Cに対応する閲覧画面110を
図7Bに示している。
【0064】
図7Aおよび
図7Bに示すように、閲覧画面110は、タイトル111と、遊技店名112と、利用履歴の対象となる日付113と、利用履歴表示114と、を含む。
図7Aおよび
図7Bに示す利用履歴表示114は、利用期間UPにおける利用履歴に基づいた表示である。
図7Aでは、利用履歴表示114として、遊技店舗Aの1番の遊技台(処理機ID「3001」の各台対応機5に対応する遊技台)での遊技時刻と、その遊技におけるプリペイド価値の使用額(1000円)と、が示されている。
図7Bでは、利用履歴表示114として、遊技店舗Aの3番の遊技台(処理機ID「3003」の各台対応機5に対応する遊技台)での遊技時刻と、その遊技におけるプリペイド価値の使用額(5000円)と、遊技店舗Aの9番の遊技台(処理機ID「3009」の各台対応機5に対応する遊技台)での遊技時刻と、その遊技におけるプリペイド価値の使用額(0円)と、が示されている。
【0065】
利用履歴の閲覧を終了するときは、遊技客は、携帯端末1の表示操作部12を操作して、閲覧アプリケーションプログラムを終了させる(
図6のステップS9)。これにより、携帯端末1における閲覧処理が終了する。
一般カード80の識別IDは、複数の遊技客に共通して使用される。そのため、識別IDによって一般カード80を用いた利用履歴を特定できるが、一般カード80の識別IDだけでは、閲覧要求元の携帯端末1を所持する遊技客に対応する利用履歴か否かまでを特定できない、という課題がある。
【0066】
この実施形態によれば、利用履歴データベースDB1,DB2において、利用履歴が、識別IDだけでなく利用時刻にも紐付けて管理されている。また、携帯端末1からの閲覧要求には、識別IDだけでなくID紐付け時刻T1も伴われている。そして、識別IDおよびID紐付け時刻T1を伴う携帯端末1からの閲覧要求に対し、店舗サーバー2において管理されている利用履歴のうち、閲覧要求に伴われた識別ID、およびID紐付け時刻T1に対応する利用時刻に紐付けられている利用履歴が抽出される。これにより、閲覧要求元の携帯端末1に伴われたID紐付け時刻T1に基づいて、店舗サーバー2において管理されている利用履歴のうちから、閲覧要求元の携帯端末1を所持する遊技客が利用した利用履歴を正確に特定できる。そして、抽出された利用履歴が携帯端末1に表示される。
【0067】
以上により、遊技客が、正確な利用履歴を、携帯端末1を用いて閲覧できる。
また、一般カード80に記憶されている識別IDを閲覧要求元の携帯端末1に紐付けることができるので、携帯端末1からの閲覧要求に一般カード80の識別IDを含めることが可能である。この場合、携帯端末1からの閲覧要求に伴われている識別IDが、紐付け対象の一般カード80の識別IDに一致するから、閲覧要求元の携帯端末1に他の遊技客の利用履歴が表示されたり、その一般カード80の利用履歴が、閲覧要求元でない携帯端末に表示されたりすることを防止できる。
【0068】
また、利用時刻情報が、識別IDが携帯端末1に紐付けたID紐付け時刻T1である。そして、一般カード80を介して遊技記憶媒体処理機(各台対応機5、精算機6、POS端末7等)を遊技客が利用開始する際に、遊技客の操作により識別IDを携帯端末1に紐付けるようにすれば、ID紐付け時刻T1を利用期間UPの始期として扱うことにより、利用期間UPの始期を正確に求めることができる。
【0069】
また、遊技の終了を指し示す遊技終了状態になった時刻が利用期間UPの終期として扱われる。これにより、利用期間UPの終期を正確に求めることができ、ゆえに、利用期間UPを正確に求めることができる。
仮に、遊技カードが一般カード80でなく会員カードであれば、会員カードに割り当てられた会員客用の識別IDを携帯端末1に手入力することにより、会員客用の識別IDと携帯端末とを紐付けることも考えられる。しかしながら、遊技客は、遊技店舗毎に予め用意された入会申込書に自分の属性情報(氏名や住所等)を手作業等によって記入しなければならず、会員登録の手続きが煩雑である。また、遊技店舗での遊技の際には会員カードの所持が必須になるため、そのため、会員カードを常に携行していなければならない、という問題がある。
【0070】
これに対し、この実施形態では、一般カード80に記憶されている識別IDを携帯端末1に紐付けることができるので、一般カード80を介した利用履歴を、携帯端末1を用いて閲覧できる。これにより、会員登録しなくても、携帯端末1を用いた利用履歴の閲覧が可能である。
また、一般カード80のICチップ81に記憶されている識別IDが、非接触通信によって携帯端末1に取得される。これにより、一般カード80に記憶されている識別IDを、比較的簡単な手法で携帯端末1に紐付けることができる。
【0071】
携帯端末1として用いられるスマートフォンや、タブレット端末には、外部のICチップと近距離通信(NFC(Near Field Communication))する近距離通信機能が、近年標準装備されている。標準装備されている携帯端末1の近距離通信機能を用いるので、一般カード80から識別IDを容易に取得できる。
携帯端末1に標準装備されている近距離通信機能を用いるので、携帯端末1の機種によらずに、一般カード80から識別IDを取得できる。
【0072】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の態様で実施してもよい。
一般カード80の識別IDと携帯端末1との紐付け方法として、近距離通信部16を用いた近距離通信(NFC)によって識別IDを一般カード80から取得する手法を例に挙げて説明した。しかし、それ以外の手法を用いて、一般カード80の識別IDと携帯端末1とを紐付けてもよい。
【0073】
図8に示す手法では、各台対応機5によって一般カード80から識別IDが読み出され、その識別IDが各台対応機5から携帯端末1に付与される。
一般カード80が、各台対応機5のカード出入口59から内側に挿入されている状態で(各台対応機5に受け付けられている状態で)、携帯端末1を、各台対応機5の携帯端末用リーダライタ93にかざす。
【0074】
各台対応機5の制御部51が、カード出入口59から内側に挿入されている一般カード80から識別IDをリーダライタ52によって読み出し、読み出した識別IDを各台対応機5の記憶部54(
図2参照)に格納する。また、携帯端末1と各台対応機5の携帯端末用リーダライタ93との近距離通信により、記憶部54に格納されている識別IDが携帯端末1に付与される。これにより、一般カード80に記憶されている識別IDを携帯端末1に紐付けることができる。この紐付けでは、携帯端末1の制御部11および近距離通信部16、ならびに各台対応機5の制御部51、リーダライタ52および携帯端末用リーダライタ93が、識別ID紐付け手段として機能する。
【0075】
図9に示す手法では、携帯端末1のカメラ13(
図2に破線で図示)を用いて一般カード80を撮像し、このときの撮像データに基づいて、携帯端末1が識別IDを取得する。カメラ13は、たとえば、標準的な解像度を有するカメラである。
図9には、撮影画像91が、携帯端末1の表示操作部12に表示されている状態を示す。
一般カード80の表面80aに、当該一般カード80に記憶されている識別IDの印字または刻印によるID記載部82が形成されている。遊技客は、携帯端末1のカメラ13を用いて一般カード80の表面80aを撮影する。携帯端末1の制御部11は、ID記載部82に相当する画像を、ID撮像データから画像解析等を用いて読み出す。そして、読み出した画像が、閲覧アプリケーションプログラムに含まれるOCR機能を用いてテキストデータとして取得される。これにより、一般カード80に記憶されている識別IDを携帯端末1に紐付けることができる。この紐付けでは、携帯端末1の制御部11およびカメラ13が、識別ID紐付け手段として機能する。
【0076】
図9では、撮影画像91が、一般カード80の全体を含む像であるが、撮影画像91は、一般カード80のID記載部82の全体を少なくとも含んでいればよい。
また、
図9の変形例において、ID記載部82が、一般カード80の表面80aとは反対側の裏面に形成されている場合には、携帯端末1のカメラ13によって一般カード80の裏面を撮影することにより、一般カード80に記憶されている識別IDを携帯端末1に紐付けるようにしてもよい。
【0077】
図10に示す手法では、各台対応機5によって一般カード80から識別IDが読み出され、この識別IDに対応する二次元バーコード94(QR(登録商標)コード)が、各台対応機5の表示部95に表示される。そして、表示部95に表示された二次元バーコード94を携帯端末1のカメラ13(
図2に破線で図示)によって撮像することにより、携帯端末1が識別IDを取得する。
【0078】
これにより、携帯端末1が、近距離通信機能を有していない場合であっても、一般カード80から識別IDを良好に取得できる。この紐付けでは、各台対応機5の表示部95ならびに、携帯端末1の制御部11およびカメラ13が、識別ID紐付け手段として機能する。
また、
図8~
図10に示変形例において、一般カード80が、識別IDを記憶した磁気テープを有する磁気カードであってもよい。この場合、リーダライタ52,67,74が、磁気カードに対して読み書き可能な磁気リーダライタによって構成されている。
【0079】
また、前述の実施形態において、カード価値零状態を遊技終了状態としたが、遊技の終了を指し示す(とみなせる)状態であれば、他の状態を遊技終了状態としてもよい。たとえば、一般カード80が精算機6に受け付けられた状態や、一般カード80がPOS端末7に受け付けられた状態は、その後に、その遊技店舗Aにおいてその一般カード80を用いた遊技を再度行うことは考え難いので、これらの状態を遊技終了状態としてもよい。すなわち、一般カード80が精算機6やPOS端末7に受け付けられた時点で、利用期間UPの終期として扱うようにしてもよい。
【0080】
また、閲覧画面110の利用履歴表示114は、
図7Aおよび
図7Bに示す態様に限られない。たとえば、利用履歴表示114に、遊技台の番号に代えて/併せて遊技台の機種名等が併せて表示されてもよい。
また、遊技台の出玉数(遊技客に付与された遊技玉数)や、使用玉数(遊技客が遊技に使用した遊技球数)、差玉数(出玉数と使用玉数との差分)、大当りの有無やその回数、小当りの有無やその回数等の遊技台情報を、店舗サーバー2が取得できる場合には、利用履歴として、これらの情報を加味したものを、閲覧画面110の利用履歴表示114に表示できる。
【0081】
また、前述の実施形態において、携帯端末1による利用履歴の閲覧を、携帯端末1から得られる照合情報(パスワード等)と、センターサーバー3が管理している照合情報とが符合したときのみ許可するようにしてもよい。照合情報には、パスワードの他、生体情報(指紋情報、静脈情報、顔情報等)が含まれる。
また、前述の実施形態において、利用履歴を管理するサーバー(センターサーバー3)とは別のサーバー(ウェブサーバー等)によって携帯端末1からの閲覧要求を受け付け、かつ携帯端末1の表示操作部12における利用履歴のウェブ表示を制御するようにしてもよい。
【0082】
また、券売機や島端計数機の利用履歴が、利用履歴データベースDB1,DB2に利用履歴として記憶されるようになっていてもよい。
また、前述の実施形態において、利用履歴データベースDB1,DB2において、遊技玉の持玉数が、貸出レート毎に記憶されていてもよい。この場合、携帯端末1において閲覧される持玉数も、貸出レート毎に表示されるようになっていてもよい。
【0083】
また、前述の実施形態において、センターサーバー3が複数の店舗サーバー2に共通に接続された構成ではなく、単一の店舗サーバー2に接続されており、他の店舗サーバー2に接続されない構成であってもよい。
また、前述の実施形態において、携帯端末1における利用履歴の閲覧に際し、その携帯端末1に、一般カード80から付与された識別IDが自動的に紐付けられなくてもよい。たとえば、一般カード80のID記載部82に印字または刻印された識別IDを見て、この識別IDを、遊技客が自身の所持する携帯端末1に手入力して、携帯端末1に識別IDが紐付けられていてもよい。
【0084】
また、前述の実施形態において、閲覧アプリケーションプログラムが携帯端末1に予めインストールされているものとするが、この構成に代えて、ネットワークを介して携帯端末1に接続されるサーバーにプログラム提供部を設け、都度、携帯端末1に貯玉閲覧アプリケーションプログラムを提供するようにしてもよい。
また、利用履歴を管理する利用履歴データベースとして、前述の実施形態では、遊技店舗A内に設けられた第1の利用履歴データベースDB1と、店舗サーバー2内に設けられた第1の利用履歴データベースDB1と、センターサーバー3内に設けられた第2の利用履歴データベースDB2と、を設けた。しかしながら、第1の利用履歴データベースDB1および第2の利用履歴データベースDB2の一方を廃止してもよい。
【0085】
たとえば、第2の利用履歴データベースDB2を廃止して第1の利用履歴データベースDB1を設ける場合、センターサーバー3の制御部31は、携帯端末1からの閲覧要求を受信すると、店舗サーバー2に、利用履歴要求の信号を送信する。この利用履歴要求の信号には、識別IDおよびID紐付け時刻T1が伴われている。センターサーバー3から利用履歴要求を受信すると、店舗サーバー2の制御部21は、利用履歴要求に伴われている識別IDが店舗サーバー2に管理されているか否か(第1の利用履歴データベースDB1に記憶されているか否か)を調べ、その識別IDが店舗サーバー2に管理されている識別IDである場合には、第1の利用履歴データベースDB1において管理されている利用履歴のうちから、閲覧要求元の携帯端末1を所持する遊技客が利用した利用期間UPにおける利用履歴を特定し、そして、利用期間UPにおける利用履歴を抽出する。すなわち、制御部21が履歴抽出手段として機能する。利用履歴の特定は、
図6を参照して説明した通りである。
【0086】
また、前述の実施形態において、携帯端末1における利用履歴閲覧アプリケーションプログラムに、会員登録に必要な情報(会員客用の識別ID、住所、氏名、性別)を予め記載しておき、スマートフォンのIC書き込み機能を利用して、一般カード80の内容を書き換えることにより、一般カード80をそれ以降、会員カードとして扱うようにしてもよい。
【0087】
また、遊技情報閲覧システム101において閲覧対象となる遊技カードには、一般カード8に限らず会員カードも含まれるが、会員カードの利用履歴としてデータベースDB1,DB2に含まれる利用履歴には、プリペイド残高や持玉数だけでなく、貯玉数が含まれていてもよい。この場合、携帯端末1の表示操作部12における貯玉の利用履歴も表示される。
【0088】
また、前述の実施形態において、遊技台において遊技玉を用いた遊技を行うとして説明したが、遊技台において遊技メダルを用いた遊技を行ってもよい。この場合、利用履歴データベースDB1,DB2において、持玉に代えて持メダルが、持遊技媒体として管理される。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0089】
1:携帯端末
2:店舗サーバー(第1の管理サーバー、履歴管理手段)
3:センターサーバー(第2の管理サーバー、履歴管理手段、履歴抽出手段)
5:各台対応機(遊技記憶媒体処理機)
6:精算機(遊技記憶媒体処理機)
7:POS端末(遊技記憶媒体処理機)
11:制御部(識別ID取得手段、識別ID紐付け手段)
16:近距離通信部(識別ID取得手段、識別ID紐付け手段)
80:一般カード(一般用遊技記憶媒体、遊技記憶媒体)
81:ICチップ
T1:ID紐付け時刻
UP:利用期間