(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】プログラム、コンピュータ装置、及び、プログラム実行方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20231201BHJP
A63F 13/825 20140101ALI20231201BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/825
(21)【出願番号】P 2020056590
(22)【出願日】2020-03-26
(62)【分割の表示】P 2015036533の分割
【原出願日】2015-02-26
【審査請求日】2020-04-15
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-04
(73)【特許権者】
【識別番号】308033283
【氏名又は名称】株式会社スクウェア・エニックス
(74)【代理人】
【識別番号】110001782
【氏名又は名称】弁理士法人ライトハウス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 洸平
【合議体】
【審判長】殿川 雅也
【審判官】松田 直也
【審判官】門 良成
(56)【参考文献】
【文献】特許第5676041(JP,B1)
【文献】特開2009-240628(JP,A)
【文献】牧場物語 はじまりの大地 究極ガイド,第3版,株式会社コーエーテクモゲームス,2012年11月29日,p.92~95
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と通信により接続可能なサーバ装置において実行されるプログラムであって、
サーバ装置を、
ゲームを進行するゲーム進行手段、
第1アイテムの抽選確率を設定する抽選確率設定手段、
第2アイテムに対して行ったユーザの操作指示に対応するポイントを第2アイテムごとに集計し、集計したポイントに応じて第1アイテムの抽選確率を更新する抽選確率更新手段、
更新された抽選確率に基づいて、第1アイテムを抽選する第1アイテム抽選手段、
抽選した第1アイテムをユーザに付与する第1アイテム付与手段
として機能させ、
第1アイテムが、ユーザに付与された後に成長するものであり、かつ、ユーザに付与された後の、第1アイテムに対するユーザの操作指示に応じて、異なる成長の仕方をするものである、プログラム。
【請求項2】
第2アイテムに対して行ったユーザの操作指示に対応するポイントが、第2アイテムに対して行ったユーザの操作指示の内容に応じて、異なる値である、請求項
1に記載のプログラム。
【請求項3】
抽選確率更新手段が、ログイン、及び/又は第2アイテムに対して行ったユーザの操作指示に応じて、第1アイテムの抽選確率を更新するものである、請求項1
又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
さらに、サーバ装置を、
ユーザの操作指示
に応じて、
第2アイテムに対して第3アイテム
を使用する
第3アイテム使用手段
として機能させ、
ユーザの操作指示に対応するポイントが、使用された第3アイテムの種類に応じて異なる
値である、請求項1~
3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
各第1アイテムにランクが設定されており、
抽選確率更新手段が、
いずれかのランクに属する第1アイテム
の抽選確率を更新することを特徴とする、請求項1~
4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
第2アイテムが、時間が経過するごとに、成長するものであることを特徴とする、請求項1~
5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
端末装置と通信により接続可能なサーバ装置であって、
ゲームを進行するゲーム進行手段と、
第1アイテムの抽選確率を設定する抽選確率設定手段と、
第2アイテムに対して行ったユーザの操作指示に対応するポイントを第2アイテムごとに集計し、集計したポイントに応じて第1アイテムの抽選確率を更新する抽選確率更新手段と、
更新された抽選確率に基づいて、第1アイテムを抽選する第1アイテム抽選手段と、
抽選した第1アイテムをユーザに付与する第1アイテム付与手段と
を備え、
第1アイテムが、ユーザに付与された後に成長するものであり、かつ、ユーザに付与された後の、第1アイテムに対するユーザの操作指示に応じて、異なる成長の仕方をするものである、サーバ装置。
【請求項8】
端末装置と通信により接続可能なサーバ装置において実行されるプログラム実行方法であって、
ゲームを進行するステップと、
第1アイテムの抽選確率を設定するステップと、
第2アイテムに対して行ったユーザの操作指示に対応するポイントを第2アイテムごとに集計し、集計したポイントに応じて第1アイテムの抽選確率を更新するステップと、
更新された抽選確率に基づいて、第1アイテムを抽選するステップと、
抽選した第1アイテムをユーザに付与するステップと
を有し、
第1アイテムが、ユーザに付与された後に成長するものであり、かつ、ユーザに付与された後の、第1アイテムに対するユーザの操作指示に応じて、異なる成長の仕方をするものである、プログラム実行方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、コンピュータ装置、及び、プログラム実行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲーム内においてユーザにアイテムを付与する際に、抽選によって得られるアイテムが異なるというシステムが採用されている(例えば、特許文献1参照)。通常は、無制限にアイテムの抽選ができるわけではなく、ゲームに頻繁にログインをしたり、ゲーム内の所定のステージをクリアする等により抽選できる回数が増えるという仕組みが用いられている。
【0003】
ところで、ユーザの操作によりキャラクタを育成するゲームもよく知られている。キャラクタを育成するゲームは、ユーザのゲームの進め方に応じて、キャラクタの成長の結果も変化するものである。このようなキャラクタの育成ゲームをさらに進化させたものとして、キャラクタにアイテムを合成させることで、抽選と同様、所定の確率にしたがって、得られる合成の結果が変化するようなゲームも提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ゲーム内で行われる抽選は、予め定められたアイテムごとの抽選確率に基づいて抽選を行い、その抽選結果であるところのアイテムを抽選を行ったプレイヤに付与するものであった。このため、プレイヤに付与されるアイテムが抽選によってプレイヤごとに変わることはあるものの、プレイヤそれぞれが抽選の試行回数を増加させた場合、プレイヤに付与されるアイテムについてプレイヤごとに大きな違いがでることはない。一つの観点として、他のプレイヤと異なるアイテムを保有することもプレイヤによるゲームの楽しみ方であるところ、このような抽選では抽選に対する楽しみ方が限定的なものであった。
【0006】
本発明の少なくとも1つの実施の形態の目的は、抽選処理の趣向性を高めることが可能なプログラム、コンピュータ装置、及び、プログラム実行方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
非限定的な観点によると、コンピュータ装置において実行されるプログラムであって、コンピュータ装置を、ゲームを進行するゲーム進行手段、アイテムの抽選確率を設定する抽選確率設定手段、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新する抽選確率更新手段、更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するアイテム抽選手段、抽選したアイテムをユーザに付与するアイテム付与手段として機能させるプログラムである。
【0008】
非限定的な観点によると、ゲームを進行するゲーム進行手段と、アイテムの抽選確率を設定する抽選確率設定手段と、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新する抽選確率更新手段と、更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するアイテム抽選手段と、抽選したアイテムをユーザに付与するアイテム付与手段とを備えるコンピュータ装置である。
【0009】
非限定的な観点によると、コンピュータ装置において実行されるプログラム実行方法であって、ゲームを進行するステップと、アイテムの抽選確率を設定するステップと、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新するステップと、更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するステップと、抽選したアイテムをユーザに付与するステップとを有するプログラム実行方法である。
【0010】
非限定的な観点によると、端末装置と通信により接続可能なサーバ装置において実行されるプログラムであって、サーバ装置を、ゲームを進行するゲーム進行手段、ユーザの操作指示に関する情報を端末装置から受信する情報受信手段、ゲーム進行に関する情報を端末装置へ送信する情報送信手段、アイテムの抽選確率を設定する抽選確率設定手段、受信したユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新する抽選確率更新手段、更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するアイテム抽選手段、抽選したアイテムをユーザに付与するアイテム付与手段として機能させるプログラムである。
【0011】
非限定的な観点によると、サーバ装置と通信により接続可能な端末装置において実行されるプログラムであって、サーバ装置は、ゲームを進行し、ユーザの操作指示に関する情報を端末装置から受信し、ゲーム進行に関する情報を端末装置へ送信し、アイテムの抽選確率を設定し、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに応じてアイテムの抽選確率を更新し、更新された抽選確率に基づいてアイテムを抽選し、抽選したアイテムをユーザに付与するものであり、端末装置を、ユーザの操作指示に関する情報をサーバ装置に送信する情報送信手段、ゲーム進行に関する情報をサーバ装置から受信する情報受信手段、情報受信手段により受信したゲーム進行に関する情報を表示装置に表示する情報表示手段として機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の各実施形態により1または2以上の不足が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、コンピュータ装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、コンピュータ装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【
図5】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、コンピュータ装置の構成を示すブロック図である。
【
図6】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【
図7】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、抽選アイテムデータテーブルに関する、抽選アイテムデータテーブルの一例である。
【
図8】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、ユーザの取りうる操作指示と、操作指示ポイントとして加算される加算ポイントとの対応関係を示す、対応データテーブルの一例である。
【
図9】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、サーバ装置の構成を示すブロック図である。
【
図10】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【
図11】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、システムの構成を示すブロック図である。
【
図12】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、システムの構成を示すブロック図である。
【
図13】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【
図14】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図15】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【
図16】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、システムの構成を示すブロック図である。
【
図17】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図18】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、サーバ装置の構成を示すブロック図である。
【
図19】本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下、効果に関する記載は、本発明の実施の形態の効果の一側面であり、ここに記載するものに限定されない。また、以下で説明するフローチャートを構成する各処理の順序は、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で順不同である。
【0015】
[第一の実施の形態]
次に、本発明の第一の実施の形態の概要について説明をする。
図1は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、コンピュータ装置の構成を示すブロック図である。コンピュータ装置1は、ゲーム進行部101と、抽選確率設定部102と、抽選確率更新部103と、アイテム抽選部104と、アイテム付与部105とを少なくとも備える。
【0016】
ゲーム進行部101は、ゲームを進行する機能を有する。抽選確率設定部102は、アイテムの抽選確率を設定する機能を有する。抽選確率更新部103は、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新する機能を有する。アイテム抽選部104は、抽選確率更新部103により更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選する機能を有する。アイテム付与部105は、アイテム抽選部104により抽選したアイテムをユーザに付与する機能を有する。
【0017】
本発明の第一の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。
図2は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【0018】
コンピュータ装置1は、ゲームを進行する(ステップS1)。アイテムの抽選確率を設定する(ステップS2)。ユーザの操作指示に関連するデータ又はステップS1のゲーム進行によるゲームの状況に関連するデータに応じて、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新する(ステップS3)。ステップS3にて更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選する(ステップS4)。ステップS4にて抽選されたアイテムをユーザに付与して(ステップS5)、終了する。
【0019】
第一の実施の形態の一側面として、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に応じて抽選確率を変動させることで、抽選処理の趣向性を高めることができる。
【0020】
第一の実施の形態において、「コンピュータ装置」とは、例えば、デスクトップ型又はノート型パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、又は、PDA等をいい、表示画面がタッチパネルセンサを備える携帯型端末であってもよい。「ゲーム」とは、例えば、コンピュータ装置においてプログラムを起動して実行するコンピュータゲームをいい、ゲーム内容のジャンルは問わない。「アイテム」とは、例えば、ゲーム内で使用する道具や武器等をいい、ゲーム内で使用可能なキャラクタを含む概念である。「アイテムの抽選確率の設定」とは、例えば、抽選確率を更新する前における、各アイテムの抽選確率を特定すること等をいう。「ユーザの操作指示に関連するデータ」とは、例えば、ユーザの操作指示そのものに関するデータだけでなく、ユーザの操作指示に基づいて得られるデータを含む概念である。「ゲームの状況に関連するデータ」とは、例えば、ゲームの状況を示す全てのデータを含む概念である。
【0021】
[第二の実施の形態]
次に、本発明の第二の実施の形態の概要について説明をする。
図3は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、コンピュータ装置の構成を示すブロック図である。
【0022】
コンピュータ装置1は、ゲーム進行部111と、抽選確率設定部112と、補助アイテム使用部113と、抽選確率更新部114と、アイテム抽選部115と、アイテム付与部116とを少なくとも備える。
【0023】
本発明の第二の実施の形態における抽選確率更新処理について説明する。
図4は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【0024】
コンピュータ装置1は、ゲームを進行する(ステップS11)。アイテムの抽選確率を設定する(ステップS12)。ユーザの操作指示に応じて、アイテムの抽選確率を変化させることが可能な補助アイテムをゲーム内で使用する(ステップS13)。ユーザの操作指示に関連するデータ、ゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータ、又は、ステップS13にて使用した補助アイテムに応じて、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新する(ステップS14)。ステップS14にて更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選する(ステップS15)。ステップS15にて抽選されたアイテムをユーザに付与して(ステップS16)、終了する。
【0025】
第二の実施の形態において、抽選確率の更新は、使用された補助アイテムに応じて、アイテムの抽選確率を更新する。
【0026】
第二の実施の形態の一側面として、ユーザは補助アイテムを使用して抽選確率を更新するか否かを選択することができ、戦略的に抽選確率を維持したり、変動させることが可能となる。
【0027】
第二の実施の形態において、「コンピュータ装置」、「ゲーム」、「アイテム」、「アイテムの抽選確率の設定」、「ユーザの操作指示に関連するデータ」、及び、「ゲームの状況に関連するデータ」とは、それぞれ第一の実施の形態において記載した内容と同じである。「補助アイテム」とは、例えば、一度、設定された抽選確率のうち、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新することができるアイテムであって、ゲームを進行することで取得したり、他のコンピュータ装置との通信により取得したり、あるいは、課金により取得することができるものをいうが、取得方法は特に限定されない。
【0028】
[第三の実施の形態]
次に、本発明の第三の実施の形態の概要について説明をする。第三の実施の形態におけるコンピュータ装置の構成は、
図1のブロック図に示されるものと同じ構成を採用することができる。さらに、第三の実施の形態におけるプログラム実行処理のフローは、
図2のフローチャートに示されるものと同じ構成を採用することができる。
【0029】
第三の実施の形態において、抽選確率の更新は、アイテムの抽選確率を設定してから、アイテムを抽選するまでの時間に応じて、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新するものである。
【0030】
第三の実施の形態の一側面として、抽選するまでの時間に応じて、更新後の抽選確率が異なるため、抽選処理の趣向性を高めることができる。
【0031】
第三の実施の形態において、「コンピュータ装置」、「ゲーム」、「アイテム」、「アイテムの抽選確率の設定」、「ユーザの操作指示に関連するデータ」、及び、「ゲームの状況に関連するデータ」とは、それぞれ第一の実施の形態において記載した内容と同じである。「アイテムの抽選確率を設定してから、アイテムを抽選するまでの時間」とは、アイテムの抽選確率を設定してからアイテムを抽選するまでの経過時間をいい、現実世界での経過時間であってもよく、ゲーム内の仮想世界における経過時間であってもよい。
【0032】
[第四の実施の形態]
次に、本発明の第四の実施の形態の概要について、説明をする。
図5は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、コンピュータ装置の構成を示すブロック図である。コンピュータ装置1は、制御部11、RAM(Random Access Memory)12、ストレージ部13、サウンド処理部14、グラフィック処理部15、DVD/CD-ROMドライブ16、通信インタフェース17、インタフェース部18からなり、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0033】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)から構成される。制御部11は、ストレージ部13や記録媒体24に格納されたプログラムを実行し、コンピュータ装置1の制御を行う。また、制御部11は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM12は、制御部11のワークエリアである。ストレージ部13は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。
【0034】
DVD/CD-ROMドライブ16は、DVD-ROMやCD-ROMなどのプログラムが格納された記録媒体24を装着することが可能である。記録媒体24には、例えばプログラム及びデータが記憶されている。DVD/CD-ROMドライブ16により、プログラム及びデータが記録媒体24から読み出され、RAM12にロードされる。
【0035】
制御部11は、プログラム及びデータをRAM12から読み出して処理を行う。制御部11は、RAM12にロードされたプログラム及びデータを処理することで、サウンド出力の指示をサウンド処理部14に出力し、描画命令をグラフィック処理部15に出力する。
【0036】
サウンド処理部14は、スピーカであるサウンド出力装置21に接続されている。制御部11がサウンド出力の指示をサウンド処理部14に出力すると、サウンド処理部14はサウンド出力装置21にサウンド信号を出力する。
【0037】
グラフィック処理部15は表示装置22に接続されている。表示装置22は表示画面23を有している。制御部11が描画命令をグラフィック処理部15に出力すると、グラフィック処理部15は、フレームメモリ(フレームバッファ)19に画像を展開し、表示画面23上に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。グラフィック処理部15は、フレーム単位で1枚の画像の描画を実行する。画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒である。グラフィック処理部15は、制御部11だけで行ってきた描画に関する演算処理の一部を受け持ち、システム全体の負荷を分散させる役割を有する。
【0038】
インタフェース部18には入力部20(例えば、マウスやキーボード等)が接続されている。ユーザによる入力部20からの入力情報はRAM12に格納され、制御部11は入力情報をもとに各種の演算処理を実行する。あるいは、インタフェース部18に記憶媒体読取装置を接続し、メモリ等からプログラム及びデータ等を読み込むことも可能である。また、タッチパネルを用いた表示装置22を入力部20とすることもできる。
【0039】
通信インタフェース17は無線又は有線により通信回線2に接続が可能であり、通信回線2を介して他のコンピュータ装置との間で情報の送受信を行うことが可能である。
【0040】
本発明の第四の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。本発明の第四の実施の形態は、一例として、ユーザが「花の種」を購入して、一定期間、世話をすると花が咲き、「花の妖精」が生まれるという育成ゲームのプログラムを挙げる。
【0041】
コンピュータ装置1の表示画面22には、ゲームの進行状況が表示される。ユーザは、ゲームプログラムを起動させてゲームを開始する。
【0042】
図6は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。まず、アイテム抽選確率を設定する(ステップS21)。アイテム抽選確率は、アイテムの抽選を実行するための仮アイテムを取得・購入した時点で設定される、あるいは、ゲーム開始時点や所定のイベントが完了した段階で設定されるようにすることもできる。ここでは、抽選対象となるアイテムが「花の妖精」であり、仮アイテムが「花の種」である。「花の種」は土に植えられ、時間が経過するごとに、芽生え、成長し、つぼみとなり、花を咲かせる、といった演出をすることができる。ここで花の種の演出を変化させるために用いる時間は、現実の時間であっても、ゲーム内の仮想の時間であってもよい。
【0043】
図7は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、抽選アイテムデータテーブルに関する、抽選アイテムデータテーブルの一例である。
図7(a)は、更新前における抽選アイテムデータテーブルである。抽選アイテムデータテーブル120には、アイテム番号121に関連付けて、名称122、属性123、ランク124、及び抽選確率125が記憶されている。抽選アイテムデータテーブル120には、後述するアイテム抽選において取得可能なすべてのアイテムが登録されている。
【0044】
属性123は、アイテムの属性であって、後述するアイテムの抽選に関して使用されるパラメータである。ランク124は、アイテムの入手のし難さを表すものであって、いわゆる「レア度」と呼ばれるものである。SSRはダブルスーパーレア、SRはスーパーレア、Rはレア、Nはノーマルを表す。Nはランクの中で最も抽選確率が高く、R、SR、SSRの順に抽選確率は低くなっていく。また、同じランクであっても、抽選確率は異なる。抽選確率125は、アイテム抽選時において選択される確率を表す。
【0045】
図7(a)によれば、アイテム番号「00002」やアイテム番号「00006」は、抽選アイテムデータテーブル120に登録されていないが、これは、アイテム番号「00002」に対応するアイテム「アクアマリー」や、アイテム番号「00006」に対応するアイテム「ブルーリリィ」の抽選確率125が「0.0%」であるとして登録されていることと同義である。
【0046】
抽選アイテムデータテーブル120に格納されたデータは、所定の期間を経過する度に異なるデータが設定されるように設計してもよい。所定の期間とは、例えば、季節毎をいい、例えば、3か月ごとに、種から咲く花が、桜(春)、向日葵(夏)、薄(すすき)(秋)のように変更され、抽選アイテムデータテーブル120の抽選確率が設定される。春であれば、春に咲く花と関連する「花の妖精」の抽選確率が高くなるが、夏になると、夏に咲く花と関連する「花の妖精」の抽選確率が高くなり、春に咲く花と関連する「花の妖精」の抽選確率は低くなる。ここでいう季節は、現実の季節であっても、ゲーム内に設定される仮想の季節であってもよい。
【0047】
アイテム抽選確率を設定後、制御部11は内部タイマを用いて、計時を開始する(ステップS22)。計時を開始した後、引き続き、ユーザが操作指示を行うことでゲームが進行する(ステップS23)。ステップS23のゲーム進行中において、ユーザは、土に植えられた花の種やそれから成長した芽に対して、水やりや害虫駆除、雑草取りなどの育成操作を行うことができる。計時を開始した後、予め定められた所定の時間が経過すると計時が終了され(ステップS24)、後述するように、抽選確率の更新処理が開始される。
【0048】
なお、ステップS24において、計時を終了するための所定の時間とは、ゲーム内に利用される仮アイテムである「花の種」の全てについて、同じ時間を適用してもよく、また、「花の種」の種類に応じて異なる時間が定められていてもよい。また、事前に、ユーザにより抽選実行の日時が予約されており、予約された日時となった時に計時を終了して、ステップS25以降の抽選確率の更新処理を開始してもよい。また、ステップS24において、所定の時間が経過することで計時を終了するのではなく、ユーザの操作指示により抽選の実行要求があった時に計時を終了して、ステップS25以降の抽選確率の更新処理を開始することとしてもよい。
【0049】
なお、ステップS24において、抽選実行の日時が予約されており、予約された日時となった時に計時を終了して抽選確率の更新処理をするような場合や、ユーザの操作指示により抽選の実行要求があった時に計時を終了して抽選確率の更新処理をするような場合は、アイテムの抽選確率が設定されてからアイテムを抽選するまでの時間は、「花の種」によって、それぞれ異なる長さとなる。このような場合は、アイテムの抽選確率が設定されてからアイテムを抽選するまでの時間に応じて、抽選確率の更新をすることもできる。詳しくは、後述する。
【0050】
次に、操作指示ポイントの集計が行われる(ステップS25)。ここで操作指示ポイントとは、ユーザの操作指示に基づいて得られるポイントであり、ユーザの操作指示に関連するデータに含まれる概念である。
【0051】
操作指示ポイントは、例えば、操作指示により種に「水やり」をした回数、「雑草の除去」や「虫退治」をした回数などに基いて得られるポイントの他、(ログインという操作指示に関連する)所定の期間内におけるログインの回数や、(ログイン及びログアウトという操作指示に関連する)ゲームのプレイ時間の長さに基いて得られるポイントなども含まれる。操作指示ポイントは、ユーザの操作指示に関連して得られるデータに基づいて付与されるものであれば、特に限定されない。
【0052】
図8は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、ユーザの取りうる操作指示と、操作指示ポイントとして加算される加算ポイントとの対応関係を示す、対応データテーブルの一例である。対応データテーブル130には、ユーザの取りうる操作指示内容131に関連付けて、属性132、及び、加算ポイント133が記憶されている。属性132は、ユーザの取りうる操作指示毎に設定された属性情報である。加算ポイント133は、操作指示ポイントとして加算される値である。対応データテーブル130は、ストレージ部13から、あるいは記録媒体24から読み込むものであってもよい。ステップS25では、対応データテーブル130に基づいて、ユーザが取得した「花の種」に対して実行された育成の内容に対応する加算ポイント133を集計することで、操作指示ポイントが集計される。
【0053】
図8では、「アイテム投入(肥料)」、「アイテム投入(高級肥料)」、「アイテム投入(栄養剤)」などの操作指示は、「水やり」や「雑草の除去」などの操作指示と比べて、加算ポイント133が高くなっている。「肥料」、「高級肥料」、「栄養剤」などのアイテムは、特定のクエストを達成するなど、予め設定された所定の条件を満たしたり、或いは、課金したりすることで得られるようにすることができる。
【0054】
次に、ゲーム状況ポイントの集計が行われる(ステップS26)。ここでゲーム状況ポイントとは、集計時におけるゲーム状況に基づいて得られるポイントであり、例えば、ゲーム内で設定されるユーザのレベルや、ゲーム内のストーリーの進行状況、ユーザが達成したクエストの種類などに基いて得られるポイントなどがあげられる。図示しないが、
図8の対応データテーブル130と同様に、ゲーム内で発生し得るゲーム状況の内容に関連付けて加算ポイントが記憶された対応データテーブルが設けられ、該対応データテーブルに基づいて、集計時におけるゲーム状況に対応する加算ポイントを集計することで、ゲーム状況ポイントが集計される。
【0055】
操作指示ポイントとゲーム状況ポイントをもとに、更新ポイントを集計する(ステップS27)。操作指示ポイントとゲーム状況ポイントを更新ポイントとして集計する場合は、単に、操作指示ポイントとゲーム状況ポイントを加算することで更新ポイントとしてもよく、或いは、操作指示ポイントとゲーム状況ポイントのそれぞれに異なる係数を乗じたうえで加算を行ない、得られた値を更新ポイントとすることができる。つまり、操作指示ポイントかゲーム状況ポイントのいずれか一方が、抽選確率の更新に、より強い影響を与えるような設計とすることも可能である。
【0056】
続いて、更新ポイントを用いて、抽選アイテムデータテーブル120の抽選確率125を更新する(ステップS28)。例えば、
図7(a)から
図7(b)のように、抽選アイテムデータテーブル120が更新される。
【0057】
ステップS28における抽選確率125による更新の方法としては、例えば、ランク124がSSR、SR、及びRのアイテムに関して抽選確率125を上昇させるように、ステップS27で集計された更新ポイントを割り振る方法が挙げられる。
【0058】
例えば、SSR、SR、及びRのアイテムの総数が50であり、集計された更新ポイントが25ポイントであるような場合に、更新ポイントをアイテムの総数で除した値0.5%を、SSR、SR、及びRのアイテムの抽選確率125に加算して更新することができる。一方で、全てのアイテムの抽選確率125の合計が100%となるように、ランク124がNのアイテムの抽選確率125は低下することとなる。なお、更新ポイントをもとに抽選確率125に加算される値は、ランク毎にその値が異なるように設定することも可能である。
【0059】
ステップS28における抽選確率125による更新の方法としては、その他、アイテムの抽選確率が設定されてから抽選するまでの時間に応じて、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新する方法が挙げられる。アイテムの抽選確率が設定されてから抽選するまでの時間が、「花の種」によって、それぞれ異なる長さとなる場合は、アイテムの抽選確率の設定から抽選までの時間に応じて、抽選確率の更新のされ方に変化をもたせることができる。例えば、アイテムの抽選確率が設定されてから、抽選するまでの時間が長くなればなるほど、希少性の高いランクのアイテムの抽選確率がより高くなるように、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新することができる。
【0060】
ステップS28における抽選確率125による更新の方法としては、その他、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに対応する属性に応じて、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新する方法があげられる。例えば、ユーザによって行われた操作指示に対応する属性と同じ属性を有するアイテムの抽選確率が高くなるように、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新することができる。例えば、「水やり」に対応する属性132は「青(水)」であり、ユーザが「水やり」の操作を頻繁に行った場合に、抽選アイテムデータテーブル120の属性123が「赤(火)」のアイテムの抽選確率125を減少させ、属性123が「青(水)」のアイテムの抽選確率125を増加させるように設計することができる。
【0061】
ステップS28における抽選確率125による更新の方法としては、その他、更新ポイントを属性132ごとに集計しておき、同じ属性132を有するアイテムに対して所定の割合で割り振った更新ポイントを抽選確率125に加算する等の方法がある。
【0062】
次に、ステップS28にて更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選する(ステップS29)。最後に、ステップS30にて抽選されたアイテムをユーザに付与して(ステップS30)、終了する。
【0063】
抽選された後のアイテムに関して説明する。抽選されたばかりの妖精は子どもの表示であり、ユーザが食事等の世話をすることで、成長させることができる。成長した妖精は、ユーザの代わりに水やりや害虫駆除等の仕事を代わってくれる。ただし、成長過程において、妖精に対して意地の悪い操作指示をすると、性格が悪くなる原因となる。性格の良し悪しに伴って、表示画像を変化するようにしてもよい。
【0064】
また、ユーザのログイン回数やプレイ時間等の情報を、妖精の性格形成に影響させることもできる。例えば、頻繁にログインしているユーザの妖精は、愛情たっぷりで明るく素直になるが、長期間放置をしているユーザの妖精は、寂しがりで暗い性格になるようにしてもよい。このように、同じ花から成長する妖精であっても、異なる性格を有する妖精に成長させることが可能なため、抽選により妖精を取得した後であっても、妖精の育成を楽しむことができる。また、成長した妖精は、他の妖精と合成することで、保有する特殊能力を承継させることが可能である。ユーザはお気に入りの妖精に、特殊能力を承継させるため、計画的に妖精の育成を進めることができる。
【0065】
第四の実施の形態の一側面として、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに対応する属性に応じて、該属性のアイテムが抽選される確率が高くなるように、アイテムの抽選確率が更新されるため、ユーザは、取得したいアイテムの属性に対応した操作指示を選択するなどの必要性が生じることになり、抽選前の操作にも趣向性を付与することができる。
【0066】
第四の実施の形態の一側面として、ユーザが任意に抽選の時期を決定することができるため、ユーザは、希望する時期に抽選を行って、アイテムを取得することができる。第四の実施の形態の一側面として、ユーザが任意に抽選の時期を決定することができ、さらに、アイテムの抽選確率が設定されてから抽選するまでの時間に応じて、抽選確率が更新されるため、どのタイミングで抽選を実行するかによって更新後の抽選確率が異なるため、抽選処理の趣向性を高めることができる。
【0067】
第四の実施の形態の一側面として、各アイテムにランクが設定されており、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに応じて、各ランクに属するアイテム毎に抽選確率が更新されるため、あるランクに属するアイテムについては抽選確率を高くすることができ、別のランクに属するアイテムについては抽選確率を低くする、といったような設計をすることができ、抽選処理の趣向性を高めることができる。
【0068】
第四の実施の形態の一側面として、アイテムの抽選確率が、所定の期間を経過すると、再度、設定されなおされるため、例えば、抽選で得られるアイテムの内容を、季節やイベントに因んだものとすることができ、抽選処理の趣向性を向上させることができる。
【0069】
第四の実施の形態において、「属性」とは、アイテムに備えられた共通の性質を表すための情報をいう。「ユーザが取り得る操作指示に関連するデータ」とは、ユーザが実行することが可能な操作指示に基づいて得られるデータをいう。「発生し得るゲームの状況に関連するデータ」とは、ゲーム内で発生する可能性のあるゲーム状況に基いて得られるデータをいう。第四の実施の形態において、「抽選の時期」とは、例えば、アイテム抽選を行う時期のことをいう。「ランク」とは、例えば、アイテムの取得のし難さを、数字や記号を用いて表したものである。
【0070】
[第五の実施の形態]
次に、本発明の第五の実施の形態の概要について説明をする。
図9は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、サーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置3は、ゲーム進行部141と、情報受信部142と、情報送信部143と、抽選確率設定部144と、抽選確率更新部145と、アイテム抽選部146と、アイテム付与部147とを少なくとも備える。
【0071】
ゲーム進行部141は、ゲームを進行する機能を有する。情報受信部142は、端末装置からユーザの操作指示に関する情報を受信する機能を有する。情報送信部143は、端末装置へゲーム進行に関する情報を送信する機能を有する。抽選確率設定部144は、アイテムの抽選確率を設定する機能を有する。抽選確率更新部145は、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータに応じて、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新する機能を有する。アイテム抽選部146は、抽選確率更新部145により更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選する機能を有する。アイテム付与部147は、アイテム抽選部146により抽選したアイテムをユーザに付与する機能を有する。
【0072】
本発明の第五の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。
図10は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【0073】
サーバ装置3は、端末装置からユーザの操作指示に関する情報を受信する(ステップS41)。次に、ゲームを進行する(ステップS42)。さらに、端末装置へゲーム進行に関する情報を送信する(ステップS43)。続いて、アイテムの抽選確率を設定する(ステップS44)。ユーザの操作指示に関連するデータ又はステップS42のゲーム進行によるゲームの状況に関連するデータに応じて全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新する(ステップS45)。ステップS45にて更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選する(ステップS46)。最後に、ステップS46にて抽選されたアイテムをユーザに付与して(ステップS47)、終了する。
【0074】
第五の実施の形態の一側面として、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に応じて抽選確率を変動させることで、抽選処理の趣向性を高めることができる。
【0075】
第五の実施の形態において、「端末装置」とは、例えば、デスクトップ型又はノート型パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、及び、PDA等をいい、表示画面がタッチパネルセンサを備える携帯型端末であってもよい。「通信」とは、例えば、有線又は無線の通信方式をいう。「ゲーム」とは、例えば、サーバ装置においてゲームを進行して、端末装置においてゲーム進行状況を表示するようなコンピュータゲームをいい、ゲーム内容のジャンルは問わない。「アイテム」、「アイテムの抽選確率の設定」、「ユーザの操作指示に関連するデータ」、及び、「ゲームの状況に関連するデータ」とは、それぞれ第一の実施の形態において記載した内容と同じである。
【0076】
[第六の実施の形態]
次に、本発明の第六の実施の形態の概要について説明をする。
図11は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、システムの構成を示すブロック図である。図示するように、システムは、ユーザによって操作される端末装置5と、サーバ装置3と、通信回線2とから構成される。端末装置5は、通信回線2を介してサーバ装置3と接続されている。なお、端末装置5はサーバ装置3と常時接続されていなくてもよく、必要に応じて、接続が可能であればよい。
【0077】
図12は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、システムの構成を示すブロック図である。システム4は、ゲーム進行部151と、抽選確率設定部152と、抽選確率更新部153と、アイテム抽選部154と、アイテム付与部155とを少なくとも備える。
【0078】
ゲーム進行部151は、ゲームを進行する機能を有する。抽選確率設定部152は、アイテムの抽選確率を設定する機能を有する。抽選確率更新部153は、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータに応じて、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新する機能を有する。アイテム抽選部154は、抽選確率更新部153により更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選する機能を有する。アイテム付与部155は、アイテム抽選部154により抽選したアイテムをユーザに付与する機能を有する。
【0079】
本発明の第六の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。
図13は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【0080】
システム4は、ゲームを進行する(ステップS51)。次に、アイテムの抽選確率を設定する(ステップS52)。ユーザの操作指示に関連するデータ又はステップS51のゲーム進行によるゲームの状況に関連するデータに応じて、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新する(ステップS53)。ステップS53にて更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選する(ステップS54)。最後に、ステップS54にて抽選されたアイテムをユーザに付与して(ステップS55)、終了する。
【0081】
第六の実施の形態の一側面として、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に応じて抽選確率を変動させることで、抽選処理の趣向性を高めることができる。
【0082】
第六の実施の形態において、「端末装置」、「通信」、及び、「ゲーム」とは、それぞれ第五の実施の形態に記載した内容と同じである。「アイテム」、「アイテムの抽選確率の設定」、「ユーザの操作指示に関連するデータ」、「ゲームの状況に関連するデータ」とは、それぞれ第一の実施の形態に記載した内容と同じである。
【0083】
[第七の実施の形態]
次に、本発明の第七の実施の形態の概要について説明をする。
図14は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、端末装置の構成を示すブロック図である。端末装置5は、情報送信部161と、情報受信部162と、情報表示部163とを少なくとも備える。
【0084】
情報送信部161は、ユーザの操作指示に関する情報をサーバ装置に送信する機能を有する。情報受信部162は、ゲーム進行に関する情報をサーバ装置から受信する機能を有する。情報表示部163は、ゲーム進行に関する情報を表示装置に表示する機能を有する。
【0085】
本発明の第七の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。
図15は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
【0086】
端末装置5は、ユーザの操作指示に関する情報をサーバ装置に送信する(ステップS61)。次に、ゲーム進行に関する情報をサーバ装置から受信する(ステップS62)。最後に、ステップS62にて受信したゲーム進行に関する情報を表示装置に表示し(ステップS63)、終了する。
【0087】
第七の実施の形態において、サーバ装置は、ゲームを進行し、ユーザの操作指示に関する情報を端末装置から受信し、ゲーム進行に関する情報を端末装置へ送信し、アイテムの抽選確率を設定し、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに、全部又は一部の応じてアイテムの抽選確率を更新し、更新された抽選確率に基づいてアイテムを抽選し、抽選したアイテムをユーザに付与するものである。
【0088】
第七の実施の形態の一側面として、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に応じて抽選確率を変動させることで、抽選処理の趣向性を高めることができる。
【0089】
第七の実施の形態において、「端末装置」、「通信」、及び、「ゲーム」とは、それぞれ第五の実施の形態に記載した内容と同じである。「アイテム」、「アイテムの抽選確率の設定」、「ユーザの操作指示に関連するデータ」、及び、「ゲームの状況に関連するデータ」とは、それぞれ第一の実施の形態に記載した内容と同じである。「表示装置」とは、CRTディスプレイやタッチパネル式のディスプレイ等、情報を出力可能なものをいう。
【0090】
[第八の実施の形態]
次に、本発明の第八の実施の形態の概要について、説明をする。
図16は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、システムの構成を示すブロック図である。図示するように、システムは、複数のユーザ(ユーザA、B・・・Z)によって操作される複数の端末装置5(端末装置5a、5b・・・5z)と、サーバ装置3と、通信回線2とから構成される。端末装置5は、通信回線2を介してサーバ装置3と接続されている。なお、端末装置5はサーバ装置3と常時接続されていなくてもよく、必要に応じて、接続が可能であればよい。
【0091】
図17は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、端末装置の構成を示すブロック図である。端末装置5は、制御部11、RAM(Random Access Memory)12、ストレージ部13、サウンド処理部14、グラフィック処理部15、通信インタフェース17、インタフェース部18からなり、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0092】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)から構成される。制御部11は、ストレージ部13に格納されたプログラムを実行し、端末装置5の制御を行う。RAM12は、制御部11のワークエリアである。ストレージ部13は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。
【0093】
制御部11は、プログラム及びデータをRAM12から読み出して処理を行う。制御部11は、RAM12にロードされたプログラム及びデータを処理することで、サウンド出力の指示をサウンド処理部14に出力し、描画命令をグラフィック処理部15に出力する。
【0094】
サウンド処理部14は、スピーカであるサウンド出力装置21に接続されている。制御部11がサウンド出力の指示をサウンド処理部14に出力すると、サウンド処理部14はサウンド出力装置21にサウンド信号を出力する。
【0095】
グラフィック処理部15は表示部26に接続されている。表示部26は表示画面27を有している。制御部11が描画命令をグラフィック処理部15に出力すると、グラフィック処理部15は、フレームメモリ19に画像を展開し、表示画面27上に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。ここで、表示装置26はタッチセンサを備えるタッチパネルの画面であっても良い。
【0096】
グラフィック処理部15は、フレーム単位で1枚の画像の描画を実行する。画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒である。グラフィック処理部15は、制御部11だけで行ってきた描画に関する演算処理の一部を受け持ち、システム全体の負荷を分散させる役割を有する。
【0097】
インタフェース部18には外部メモリ25(例えば、SDカード等)が接続されている。外部メモリ25から読み込まれたデータはRAM12にロードされ、制御部11により演算処理が実行される。
【0098】
通信インタフェース17は無線又は有線により通信回線2に接続が可能であり、通信回線2を介してデータを受信することが可能である。通信インタフェース16を介して受信したデータは、外部メモリ18から読み込まれたデータと同様に、RAM12にロードされ、制御部11により演算処理が行われる。
【0099】
図18は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、サーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置3は、制御部31、RAM32、ストレージ部33及び通信インタフェース34を備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0100】
制御部31は、CPUやROMから構成され、ストレージ部33に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置3の制御を行う。また、制御部31は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM32は、制御部31のワークエリアである。ストレージ部33は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部31は、プログラム及びデータをRAM32から読み出し、端末装置5から受信した要求情報をもとに、プログラム実行処理を行う。
【0101】
本発明の第八の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。本発明の第八の実施の形態は、一例として、ユーザが「花の種」を購入して、一定期間、世話をすると花が咲き、「花の妖精」が生まれるという育成ゲームのプログラムを挙げる。
【0102】
端末装置5の表示画面27には、ゲームの進行状況が表示される。ユーザは、ゲームプログラムを起動させてゲームを開始する。
【0103】
図19は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。まず、端末装置5から、ゲームの初期設定の要求を送信する(ステップS71)。サーバ装置3は、初期設定要求を受信し(ステップS72)、アイテム抽選確率を設定する(ステップS73)。アイテム抽選確率は、アイテムの抽選を実行するための仮アイテムを取得・購入した時点で設定される、あるいは、ゲーム開始時点や所定のイベントが完了した段階で設定されるようにすることもできる。ここでは、抽選対象となるアイテムが「花の妖精」であり、仮アイテムが「花の種」である。「花の種」は土に植えられ、時間が経過するごとに、芽生え、成長し、つぼみとなり、花を咲かせる、といった演出をすることができる。ここで花の種の演出を変化させるために用いる時間は、現実の時間であっても、ゲーム内の仮想の時間であってもよい。
【0104】
抽選アイテムデータテーブルの構成は、
図7に示される抽選アイテムデータテーブルの例と同じ構成を採用することができる。抽選アイテムデータテーブル120には、後述するアイテム抽選において取得可能なすべてのアイテムが登録されている。抽選アイテムデータテーブル120に格納されたデータは、所定の期間を経過する度に異なるデータが設定されるように設計してもよい。
【0105】
アイテム抽選確率を設定後、制御部31は内部タイマを用いて、計時を開始する(ステップS74)。計時を開始した後、計時が終了するまで、後述するステップS76からステップS83の処理を繰り返す(ステップS75)。
【0106】
まず、ユーザが操作指示を行うことでゲームが進行する(ステップS76)。ゲームが進行した結果は、端末装置5へ送信される(ステップS77)。端末装置5は、サーバ装置3からゲームの進行結果を受信し(ステップS78)、表示画面27に表示させる(ステップS79)。ユーザは、土に植えられた花の種やそれから成長した芽に対して、水やりや害虫駆除、雑草取りなどの育成操作を行うことができ、端末装置5はユーザがタッチ入力部28に対して行った操作指示に関する情報を受け付ける(ステップS80)。端末装置5は、受け付けた操作指示情報をサーバ装置3へ送信する(ステップS81)。
【0107】
サーバ装置3は、端末装置5から操作指示情報を受信し(ステップS82)、RAM32あるいはストレージ部33に情報を記憶する。計時を開始した後、予め定められた所定の時間が経過したか判定され(ステップS83)、所定の時間が経過していれば(ステップS83にてYES)、計時が終了され(ステップS84)、後述するように、抽選確率の更新処理が開始される。所定の時間が経過していなければ(ステップS83にてNO)、ゲームを進行させる(ステップS76)。
【0108】
なお、ステップS83において、計時を終了するための所定の時間とは、ゲーム内に利用される仮アイテムである「花の種」の全てについて、同じ時間を適用してもよく、また、「花の種」の種類に応じて異なる時間が定められていてもよい。また、事前に、ユーザにより抽選実行の日時が予約されており、予約された日時となった時に計時を終了して、ステップS85以降の抽選確率の更新処理を開始してもよい。また、ステップS83において、所定の時間が経過することで計時を終了するのではなく、ユーザの操作指示により抽選の実行要求があった時に計時を終了して、ステップS85以降の抽選確率の更新処理を開始することとしてもよい。
【0109】
次に、操作指示ポイントの集計が行われる(ステップS85)。ここで操作指示ポイントとは、ユーザの操作指示に基づいて得られるポイントであり、ユーザの操作指示に関連するデータに含まれる概念である。
【0110】
操作指示ポイントは、例えば、操作指示により種に「水やり」をした回数、「雑草の除去」や「虫退治」をした回数などに基いて得られるポイントの他、(ログインという操作指示に関連する)所定の期間内におけるログインの回数や、(ログイン及びログアウトという操作指示に関連する)ゲームのプレイ時間の長さに基いて得られるポイントなども含まれる。操作指示ポイントは、ユーザの操作指示に関連して得られるデータに基づいて付与されるものであれば、特に限定されない。
【0111】
ユーザの取りうる操作指示と、操作指示ポイントとして加算される加算ポイントとの対応関係を示す、対応データテーブルの構成は、
図8に示される対応データテーブルの例と同じ構成を採用することができる。ステップS85では、対応データテーブル130に基づいて、ユーザが取得した「花の種」に対して実行された育成の内容に対応する加算ポイント133を集計することで、操作指示ポイントが集計される。
【0112】
次に、ゲーム状況ポイントの集計が行われる(ステップS86)。ここでゲーム状況ポイントとは、集計時におけるゲーム状況に基づいて得られるポイントであり、例えば、ゲーム内で設定されるユーザのレベルや、ゲーム内のストーリーの進行状況、ユーザが達成したクエストの種類などに基いて得られるポイントなどがあげられる。図示しないが、
図8の対応データテーブル130と同様に、ゲーム内で発生し得るゲーム状況の内容に関連付けて加算ポイントが記憶された対応データテーブルが設けられ、該対応データテーブルに基づいて、集計時におけるゲーム状況に対応する加算ポイントを集計することで、ゲーム状況ポイントが集計される。
【0113】
操作指示ポイントとゲーム状況ポイントをもとに、更新ポイントを集計する(ステップS87)。操作指示ポイントとゲーム状況ポイントを更新ポイントとして集計する場合は、単に、操作指示ポイントとゲーム状況ポイントを加算することで更新ポイントとしてもよく、或いは、操作指示ポイントとゲーム状況ポイントのそれぞれに異なる係数を乗じたうえで加算を行ない、得られた値を更新ポイントとすることができる。つまり、操作指示ポイントかゲーム状況ポイントのいずれか一方が、抽選確率の更新に、より強い影響を与えるような設計とすることも可能である。
【0114】
続いて、更新ポイントを用いて、抽選アイテムデータテーブル120の抽選確率125を更新する(ステップS88)。例えば、
図7(a)から
図7(b)のように、抽選アイテムデータテーブル120が更新される。
【0115】
ステップS88における抽選確率125による更新の方法としては、例えば、ランク124がSSR、SR、及びRのアイテムに関して抽選確率125を上昇させるように、ステップS27で集計された更新ポイントを割り振る方法が挙げられる。
【0116】
例えば、SSR、SR、及びRのアイテムの総数が50であり、集計された更新ポイントが25ポイントであるような場合に、更新ポイントをアイテムの総数で除した値0.5%を、SSR、SR、及びRのアイテムの抽選確率125に加算して更新することができる。一方で、全てのアイテムの抽選確率125の合計が100%となるように、ランク124がNのアイテムの抽選確率125は低下することとなる。なお、更新ポイントをもとに抽選確率125に加算される値は、ランク毎にその値が異なるように設定することも可能である。
【0117】
ステップS88における抽選確率125による更新の方法としては、その他、アイテムの抽選確率が設定されてから抽選するまでの時間に応じて、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新する方法が挙げられる。アイテムの抽選確率が設定されてから抽選するまでの時間が、「花の種」によって、それぞれ異なる長さとなる場合は、アイテムの抽選確率の設定から抽選までの時間に応じて、抽選確率の更新のされ方に変化をもたせることができる。例えば、アイテムの抽選確率が設定されてから、抽選するまでの時間が長くなればなるほど、希少性の高いランクのアイテムの抽選確率がより高くなるように、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新することができる。
【0118】
ステップS88における抽選確率125による更新の方法としては、その他、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに対応する属性に応じて、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新する方法があげられる。例えば、ユーザによって行われた操作指示に対応する属性と同じ属性を有するアイテムの抽選確率が高くなるように、全部又は一部のアイテムの抽選確率を更新することができる。例えば、「水やり」に対応する属性132は「青(水)」であり、ユーザが「水やり」の操作を頻繁に行った場合に、抽選アイテムデータテーブル120の属性123が「赤(火)」のアイテムの抽選確率125を減少させ、属性123が「青(水)」のアイテムの抽選確率125を増加させるように設計することができる。
【0119】
ステップS88における抽選確率125による更新の方法としては、その他、更新ポイントを属性132ごとに集計しておき、同じ属性132を有するアイテムに対して所定の割合で割り振った更新ポイントを抽選確率125に加算する等の方法がある。
【0120】
次に、ステップS88にて更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選する(ステップS89)。最後に、ステップS89にて抽選されたアイテムをユーザに付与して(ステップS90)、終了する。
【0121】
第八の実施の形態の一側面として、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに対応する属性に応じて、該属性のアイテムが抽選される確率が高くなるように、アイテムの抽選確率が更新されるため、ユーザは、取得したいアイテムの属性に対応した操作指示を選択するなどの必要性が生じることになり、抽選前の操作にも趣向性を付与することができる。
【0122】
第八の実施の形態の一側面として、ユーザが任意に抽選の時期を決定することができるため、ユーザは、希望する時期に抽選を行って、アイテムを取得することができる。第八の実施の形態の一側面として、ユーザが任意に抽選の時期を決定することができ、さらに、アイテムの抽選確率が設定されてから抽選するまでの時間に応じて、抽選確率が更新されるため、どのタイミングで抽選を実行するかによって更新後の抽選確率が異なるため、抽選処理の趣向性を高めることができる。
【0123】
第八の実施の形態の一側面として、各アイテムにランクが設定されており、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに応じて、各ランクに属するアイテム毎に抽選確率が更新されるため、あるランクに属するアイテムについては抽選確率を高くすることができ、別のランクに属するアイテムについては抽選確率を低くする、といったような設計をすることができ、抽選処理の趣向性を高めることができる。
【0124】
第八の実施の形態の一側面として、アイテムの抽選確率が、所定の期間を経過すると、再度、設定されなおされるため、例えば、抽選で得られるアイテムの内容を、季節やイベントに因んだものとすることができ、抽選処理の趣向性を向上させることができる。
【0125】
第八の実施の形態において、「属性」、「ユーザが取り得る操作指示に関連するデータ」、「発生し得るゲームの状況に関連するデータ」、「抽選の時期」、及び、「ランク」とは、それぞれ第四の実施の形態に記載した内容と同じである。
【0126】
[付記]
上で述べた実施の形態の説明は、下記の発明を、発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
【0127】
[1] コンピュータ装置において実行されるプログラムであって、
コンピュータ装置を、
ゲームを進行するゲーム進行手段、
アイテムの抽選確率を設定する抽選確率設定手段、
ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新する抽選確率更新手段、
更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するアイテム抽選手段、
抽選したアイテムをユーザに付与するアイテム付与手段、
として機能させるプログラム。
【0128】
[2] さらに、コンピュータ装置を、
ユーザの操作指示に応じて、アイテムの抽選確率を変化させることが可能な補助アイテムをゲーム内で使用する補助アイテム使用手段
として機能させ、
抽選確率更新手段が、使用された補助アイテムに応じて、アイテムの抽選確率を更新することを特徴とする、[1]に記載のプログラム。
【0129】
[3] 抽選確率更新手段が、抽選確率設定手段によりアイテムの抽選確率を設定してから、アイテム抽選手段によりアイテムを抽選するまでの時間に応じて、アイテムの抽選確率を更新することを特徴とする、[1]又は[2]に記載のプログラム。
【0130】
[4] アイテムに属性が設定されており、
各属性と、ユーザが取り得る操作指示に関連するデータ、又は、発生し得るゲームの状況に関連するデータとが相互に関連付けて設定されており、
抽選確率更新手段が、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに対応する属性に応じて、該属性のアイテムが抽選される確率が高くなるように、アイテムの抽選確率を更新することを特徴とする、[1]~[3]のいずれかに記載のプログラム。
【0131】
[5] コンピュータ装置を、
ユーザの操作指示により、アイテム抽選手段による抽選の時期を決定する抽選時期決定手段として機能させ、
アイテム抽選手段が、決定された抽選の時期に応じてアイテムを抽選する、[1]~[4]のいずれかに記載のプログラム。
【0132】
[6] 各アイテムにランクが設定されており、
抽選確率更新手段が、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに応じて、各ランクに属するアイテム毎に抽選確率を更新することを特徴とする、[1]~[5]のいずれかに記載のプログラム。
【0133】
[7] 抽選確率設定手段により設定されるアイテムの抽選確率が、所定の期間を経過すると、再度、設定されることを特徴とする、[1]~[6]のいずれかに記載のプログラム。
【0134】
[8] ゲームを進行するゲーム進行手段と、
アイテムの抽選確率を設定する抽選確率設定手段と、
ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新する抽選確率更新手段と、
更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するアイテム抽選手段と、
抽選したアイテムをユーザに付与するアイテム付与手段と
を備えるコンピュータ装置。
【0135】
[9] コンピュータ装置において実行されるプログラム実行方法であって、
ゲームを進行するステップと、
アイテムの抽選確率を設定するステップと、
ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新するステップと、
更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するステップと、
抽選したアイテムをユーザに付与するステップと
を有するプログラム実行方法。
【0136】
[10] 端末装置と通信により接続可能なサーバ装置において実行されるプログラムであって、
サーバ装置を、
ゲームを進行するゲーム進行手段、
ユーザの操作指示に関する情報を端末装置から受信する情報受信手段、
ゲーム進行に関する情報を端末装置へ送信する情報送信手段、
アイテムの抽選確率を設定する抽選確率設定手段、
受信したユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新する抽選確率更新手段、
更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するアイテム抽選手段、
抽選したアイテムをユーザに付与するアイテム付与手段、
として機能させるプログラム。
【0137】
[11] [10]に記載のプログラムをインストールしたサーバ装置。
【0138】
[12] [10]に記載のプログラムをインストールしたサーバ装置と通信により接続可能な端末装置において実行されるプログラムであって、
端末装置を、
ユーザの操作指示に関する情報をサーバ装置に送信する情報送信手段、
ゲーム進行に関する情報をサーバ装置から受信する情報受信手段、
情報受信手段により受信したゲーム進行に関する情報を表示装置に表示する情報表示手段、
として機能させるプログラム。
【0139】
[13] 端末装置と、端末装置と通信により接続可能なサーバ装置とを備えるシステムであって、
ゲームを進行するゲーム進行手段と、
アイテムの抽選確率を設定する抽選確率設定手段と、
ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新する抽選確率更新手段と、
更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するアイテム抽選手段と、
抽選したアイテムをユーザに付与するアイテム付与手段と
を備えるシステム。
【0140】
[14] サーバ装置と通信により接続可能な端末装置において実行されるプログラムであって、
サーバ装置は、ゲームを進行し、ユーザの操作指示に関する情報を端末装置から受信し、ゲーム進行に関する情報を端末装置へ送信し、アイテムの抽選確率を設定し、ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに応じてアイテムの抽選確率を更新し、更新された抽選確率に基づいてアイテムを抽選し、抽選したアイテムをユーザに付与するものであり、
端末装置を、
ユーザの操作指示に関する情報をサーバ装置に送信する情報送信手段、
ゲーム進行に関する情報をサーバ装置から受信する情報受信手段、
情報受信手段により受信したゲーム進行に関する情報を表示装置に表示する情報表示手段、
として機能させるプログラム。
【0141】
[15] [14]に記載したプログラムをインストールした端末装置。
【0142】
[16] [14]に記載のプログラムをインストールした端末装置と通信により接続可能なサーバ装置において実行されるプログラムであって、
サーバ装置を、
ゲームを進行するゲーム進行手段、
ユーザの操作指示に関する情報を端末装置から受信する情報受信手段、
ゲーム進行に関する情報を端末装置へ送信する情報送信手段、
アイテムの抽選確率を設定する抽選確率設定手段、
ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲーム進行手段によるゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新する抽選確率更新手段、
更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するアイテム抽選手段、
抽選したアイテムをユーザに付与するアイテム付与手段、
として機能させるプログラム。
【0143】
[17] 端末装置と通信により接続可能なサーバ装置において実行されるプログラム実行方法であって、
ゲームを進行するステップと、
アイテムの抽選確率を設定するステップと、
ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新するステップと、
更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するステップと、
抽選したアイテムをユーザに付与するステップと
を有するプログラム実行方法。
【0144】
[18] 端末装置と、端末装置と通信により接続可能なサーバ装置とを備えるシステムにおいて実行されるプログラム実行方法であって、
サーバ装置において、
ゲームを進行するステップと、
アイテムの抽選確率を設定するステップと、
ユーザの操作指示に関連するデータ又はゲームの状況に関連するデータに応じて、アイテムの抽選確率を更新するステップと、
更新された抽選確率に基づいて、アイテムを抽選するステップと、
抽選したアイテムをユーザに付与するステップと
を実行する、プログラム実行方法。
【符号の説明】
【0145】
1 コンピュータ装置
11 制御部
12 RAM
120 抽選アイテムデータテーブル
13 ストレージ部
130 対応データテーブル
14 サウンド処理部
15 グラフィック処理部
16 DVD/CD-ROMドライブ
17 通信インタフェース
18 インタフェース部
19 フレームメモリ
20 入力部
21 スピーカ
22 表示装置
23 表示画面
24 記憶媒体
25 外部メモリ
26 表示部
27 表示画面
28 タッチ入力部
2 通信回線
3 サーバ装置
31 制御部
32 RAM
33 ストレージ部
34 通信インタフェース
4 システム
5 端末装置