(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】マイクロLED発光検査装置及びその装置に用いる光学フィルタの検査装置及び製造プロセスに組み込まれたその装置を用いるマイクロLED発光検査方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/66 20060101AFI20231201BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20231201BHJP
【FI】
H01L21/66 X
H01L33/00 L
(21)【出願番号】P 2021503231
(86)(22)【出願日】2020-02-27
(86)【国際出願番号】 IB2020051681
(87)【国際公開番号】W WO2020178680
(87)【国際公開日】2020-09-10
【審査請求日】2023-02-24
(31)【優先権主張番号】P 2019038091
(32)【優先日】2019-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501005438
【氏名又は名称】オルボテック リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 茂
(72)【発明者】
【氏名】番場 佳彦
(72)【発明者】
【氏名】安田 雅宏
(72)【発明者】
【氏名】濱野 俊之
(72)【発明者】
【氏名】田畑 譲
(72)【発明者】
【氏名】得居 道久
(72)【発明者】
【氏名】顔 頡
(72)【発明者】
【氏名】上原 雅史
【審査官】今井 聖和
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-009851(JP,A)
【文献】特開2015-010834(JP,A)
【文献】特開2012-084883(JP,A)
【文献】特開2007-248196(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/66
H01L 33/00
G01M 11/00
G02B 5/20
G09F 9/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
個別に分離されるべき100μm角以下の大きさの矩形領域内を占めるマイクロLEDがアレイ状に配列されて表面に形成された半導体サブストレートが装着可能であり、
前記マイクロLEDの発光のための給電機構と、
前記サブストレートに対向して光学レンズが配設されて前記発光の光強度を測定するためのイメージセンサを有する撮像装置と、
前記撮像装置の映像信号を受け入れるデジタル画像処理装置と、
前記マイクロLEDと前記光学レンズとの光路に配設される、所定の光波長帯域を有する光学フィルタと、
前記光学フィルタを支持し、制御信号の受信部を含むフィルタ駆動機構と、及び、
前記フィルタ駆動機構の制御信号の送信部及び、前記制御信号の生成のため及びシステムフロー開始とフロー制御をするための制御部を含む制御装置と、
を含むマイクロLED発光検査装置であって、
前記光学フィルタは、設計条件に相当する色波長を含む所定の光波長帯域でフィルタ透過光強度が単調増加又は単調減少する光学フィルタであり、かつ
前記制御装置は、前記フィルタ駆動機構によって前記光学フィルタの有無を選択制御可能である制御装置であり、かつ
前記デジタル画像処理装置は前記映像信号を受入れて生成された画像データフレームを格納するためのメモリを備え、
前記画像データフレーム上のピクセル毎の光強度ピクセルマップから所定のクライテリアに基づく前記発光の単位映像体を特定し、前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成するための単位映像体識別部と、
前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングするマイクロLEDマッピングデータを生成するためのマイクロLED識別部と、及び
マイクロLEDマップ上の光強度マップ上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの光エネルギ強度のうち少なくとも前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値を前記メモリに格納可能であり、前記光学フィルタ有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルタ無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、所定のマイクロLEDの発光波長算出式によって前記マイクロLEDの発光波長を決定するためのマイクロLED検査部とを、含む前記デジタル画像処理装置である、
ことを特徴とするマイクロLED発光検査装置。
【請求項2】
前記所定のクライテリアは周囲に対しピーク光エネルギ強度値を呈するピクセルを前記単位映像体の中心部と特定し、隣接する前記単位映像体中心部間の中央を前記単位映像体の矩形境界とする請求項1記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項3】
前記所定のクライテリアは周囲に対しピーク光エネルギ強度値を呈するピクセルを前記単位映像体の中心部と特定し、アレイ状に配列されたマイクロLEDの間隔設計値によって、前記単位映像体の矩形境界を決定する請求項1又は2記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項4】
前記所定の光エネルギ強度算出式は、前記光強度ピクセルマップ上で前記マイクロLEDに含まれる前記ピクセルの段階的光強度の総和である請求項1記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項5】
前記光学フィルタは既知の光波長の光源によって、フィルタ特性がキャリブレーションされ、前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルタ有の配置における前記光エネルギ強度値との比と前記発光波長との関係に関して前記キ
ャリブレーションをもとに作成されたルックアップテーブルが格納されている請求項1記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項6】
前記所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式は、前記光エネルギ強度比測定値に対応する前記発光波長が前記ルックアップテーブルで参照され、中間値について按分補間を加算して前記発光波長が決定される請求項5記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項7】
アレイ状に配列されることとなる検査対象のマイクロLEDアレイの設計条件と少なくとも所定の領域でほぼ同一数及び同一配置の反射体がアレイ状に表面に形成されたサブストレートと、
前記反射体の反射光のための光投射機構と、
前記光投射機構への光誘導機構と、
前記光投射光の既知の波長の光源と、
前記サブストレートに対向して光学レンズが配設されて前記
マイクロLEDの発光の光強度を測定するためのイメージセンサを有する撮像装置と、
前記撮像装置の映像信号を受け入れるデジタル画像処理装置と、
前記反射体の反射光光路上に前記光学レンズと前記反射体との間に配設される、所定の光波長帯域を有するマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタと、
前記光学フィルタを支持し、制御信号の受信部を含むフィルタ駆動機構と、及び
前記フィルタ駆動機構の制御信号の送信部及び、前記制御信号の生成のため及びシステムフロー開始とフロー制御をするための制御部を含む制御装置と、
を含むマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置であって、
前記光学フィルタは、設計条件に相当する色波長を含む所定の光波長帯域でフィルタ透過光強度が単調増加又は単調減少する光学フィルタであり、かつ
前記制御装置は、前記フィルタ駆動機構によって前記光学フィルタの有無を選択制御可能である制御装置であり、かつ
前記デジタル画像処理装置は前記映像信号を受入れて生成された画像データフレームを格納するためのメモリを備え、
前記反射体の前記反射光を前記マイクロLEDの前記発光とみなし、前記画像データフレーム上のピクセル毎の光強度ピクセルマップから所定のクライテリアに基づき前記発光の単位映像体を特定し、前記反射光の単位映像体をマイクロLEDの発光による単位映像体とみなし、前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成するための単位映像体識別部と、
前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列された前記反射体とみなされた前記マイクロLEDを特定し前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングするマイクロLEDマッピングデータを生成するためのマイクロLED識別部と、及び
マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの光エネルギ強度のうち少なくとも前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値を前記メモリに格納可能であり、前記光学フィルタ有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルタ無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式によって前記反射光の光源とみなされた前記マイクロLEDの発光波長を決定するためのマイクロLED検査部とを、含む前記デジタル画像処理装置である、
ことを特徴とするマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置。
【請求項8】
前記反射体の反射光のための光投射機構は、前記反射体の反射光光路上に前記光学レンズと前記反射体との間に配設されたハーフミラーを含む請求項7記載の光学フィルタ検査装置。
【請求項9】
前記光誘導機構は光ファイバケーブルを含む請求項7又は8記載のマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置。
【請求項10】
前記光学フィルタは既知の光波長の光源によって、フィルタ特性がキャリブレーションされ、前記光学フィルタは前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルタ有の配置における前記光エネルギ強度値との比と前記発光波長との関係に関して前記キャリブレーションをもとにされたルックアップテーブルが作成される請求項7又は8記載のマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置。
【請求項11】
前記所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式は、前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルタ有の配置における前記光エネルギ強度値との比と前記発光波長との関係を前記キャリブレーションによって作成されたルックアップテーブルを前記デジタル画像処理装置内に含み、前記光エネルギ強度比測定値に対応する前記発光波長が前記ルックアップテーブルが参照され、中間値について按分補間を加算して前記発光波長が決定される請求項10記載のマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置。
【請求項12】
請求項7から11いずれか1項に記載のマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置を含む請求項1から6いずれか1項目に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項13】
前記デジタル画像処理装置は、永続的ストレッジへの接続インターフェースをさらに含み、前記フィルタ特性及び前記ルックアップテーブルはマスターデータとして永続的ストレッジから受入れ可能であり、前記デジタル画像処理装置内の前記メモリに格納される請求
項6に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項14】
前記デジタル画像処理装置は、前記撮像装置の光学的視野内に前記フィルタ特性のキャリブレーションのための既知の発光波長の光を参照光として配設可能である請求項6又は12又は13記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項15】
前記マイクロLED発光検査装置は、前記参照発光体の光強度モニタリングのための光センサをさらに備え、前記画像処理装置は、前記光センサの信号出力を受入れ、前記光センサの光強度モニタ値によって正規化された前記参照発光体の段階的光強度を用い前記キャリブレーションを補正可能に構成された前記画像処理装置である請求項14に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項16】
前記マイクロLED発光検査装置の前記制御装置は、前記フィルタ駆動機構で生成されるステータス信号の受信部をさらに含み、前記制御装置の前記制御部は前記フィルタ駆動機構に対して前記フィルタ無の選択を指示する制御信号を生成し、これを前記フィルタ駆動機構に送信可能であり、かつ前記制御装置は前記画像処理装置に対して前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値の測定開始を指示する制御信号を生成し、これを制御信号送信部を介し前記画像処理装置へ送信可能であり、
前記制御装置の前記制御部は、前記ステータス信号を前記フィルタ駆動機構から受信後又は検査開始の指示を受け入れると、引き続いて前記画像処理装置へ前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値の測定開始を指示する制御信号を生成し、これを制御信号送信部を介し前記画像処理装置へ送信し、前記画像処理装置は、マイクロLEDマッピングデータ上で異常値を示すマイクロLEDをマイクロLED不良品と識別し、マイクロLED製品から除外するための不良品フラグデータを保持するマイクロLED不良品判定部を有する請求項1記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項17】
前記マイクロLED発光検査装置の前記デジタル画像処理装置は、前記マイクロLEDの配列設計データ入力のための外部接続路及びデータ入力部を含み、前記外部接続路を介して前記データ入力部から前記アレイ状に配列されたマイクロLEDの配列設計データを受入れ、前記デジタル画像処理装置内の前記メモリへ、前記アレイ状に配列されたマイクロLEDの配列設計データが格納され、前記マイクロLED不良品データと前記マイクロLEDの配列設計データとを照合し、正常マイクロLEDの配列の端部を認識しこれをもって前記マイクロLEDマップを更新するマイクロLEDマップ境界判定部を含む請求項16記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項18】
所定の光エネルギ強度特性及び所定の前記発光波長特性によって定められた所定の範疇に前記マイクロLEDを割り当てることを特徴とする請求項1記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項19】
請求項1記載の前記マイクロLED発光検査装置は前記光路の光軸に対する前記光学フィルタの傾斜を制御するための傾斜角制御信号の受信部を含むフィルタ光軸傾斜角駆動機構をさらに備え、前記所定の光波長帯域を有する光学フィルタは、所定の波長範囲の中心値よりも長い波長をフィルタ透過率の半値として作成された誘電体薄膜光学フィルタを用い、前記光軸方向に対して前記光学フィルタの前記傾斜角を前記所定の波長範囲の中心値にフィルタ透過率の半値を調整可能と構成されることを特徴とする請求項1記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項20】
請求項1記載の前記マイクロLED発光検査装置の前記制御装置の前記制御部は前記フィルタ駆動機構に対して所定の波長範囲の中心値よりも長い波長をフィルタ透過率の半値として作成された薄膜光学フィルタの選択を指示する制御信号を生成し、前記フィルタ駆動機構及び前記フィルタ光軸傾斜角駆動機構と前記制御装置とは第1の通信ネットワークを介して双方向通信可能に構成され、
前記制御装置と前記画像処理装置との間とは第2の通信ネットワークを介して双方向通信可能に構成され、
前記制御装置は前記画像処理装置から第2の通信ネットワークを介して所定の前記単位映像体の前記光強度を取得可能に構成され、かつ前記制御装置の制御部は前記傾斜角制御信号を生成可能であり前記第1の通信ネットワークを介してこれを前記フィルタ光軸傾斜角駆動機構へ送信可能に構成されており、前記光軸方向に対して前記光学フィルタの前記傾斜角が前記所定の波長範囲の中心値にフィルタ透過率の半値との差異が所定のしきい値内に収まるように前記傾斜角が構成されることを特徴とする請求項19に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項21】
前記光強度ピクセルマップは、隣接するピクセル間は移動平均によって前記
ピクセルの段階的光強度の平滑処理がなされる請求項1に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項22】
前記マイクロLED上に重畳された前記マイクロLEDの発光波長は、隣接するマイクロLED間について移動平均によって前記光波長の平滑処理がなされる請求項1に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項23】
請求項1記載の前記マイクロLED発光検査装置は前記光路の光軸に対する前記イメージセンサ傾斜角を制御するためのイメージセンサ傾斜角制御信号の受信部を含むイメージセンサ傾斜角駆動機構及び合焦のためのアクチュエータを前記撮像部はさらに備え、かつ前記制御装置と前記画像処理装置とは各々の通信部を介して通信可能に構成され、かつ前記制御装置の制御部は前記イメージセンサ傾斜角制御信号を生成可能であり前記通信部を介してこれを前記イメージセンサ傾斜角駆動機構へ送信可能に構成されており、
前記制御装置は前記通信部を介して前記画像処理装置から取得された前記光強度ピクセルマップにおいて、所定のコントラストで前記光強度ピクセルマップの光強度を調整し、調整後の段階的光強度によって合焦するように前記イメージセンサ光軸傾斜角駆動機構及び前記アクチュエータを駆動することを特徴とする請求項1記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項24】
前記画像処理装置は、映像表示装置をさらに備え、複数のマイクロLEDの前記光強度特性と前記発光波長の二次元マップを生成し、前記映像表示装置に表示することを特徴とする請求項1に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項25】
請求項1記載の前記マイクロLED発光検査装置は、さらに、前記制御部は、当該マイクロLED発光検査装置の制御のためのCPU及びメモリを備え、かつ前記フィルタ駆動機構と前記制御装置との間は伝送路を介して通信可能と構成され、かつ前記制御装置と前記画像処理装置との間は通信路を介して双方向通信可能と構成され、
前記制御部の処理の開始とともに前記給電機構によってマイクロLEDを点灯するマイクロLED点灯ステップと、及び
引続き前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を前記制御部が生成し、さらに前記伝送路を介して前記信号を前記フィルタ駆動機構へ送信した後に、前記制御部は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなる最初のフィルタ移動指示ステップと、を実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記フィルタ駆動機構は前記フィルタ駆動機構と前記制御装置の間の伝送路を介して前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を受入れ、前記光学フィルタを光路から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構は含み、
前記制御部は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記制御部は前記第1の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定され
た段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記発光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにマイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し対応する前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングし前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ無し光強度を測定するステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
前記第2のフィルタ移動指示待ちとなっている前記制御部は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ当該信号を送信し、後に第2の撮像開始指示待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、前記フィルタ駆動機構は前記伝送路を介して前記光学フィルタを光路に配設する信号を前記制御部から受入れ、前記光学フィルタを光路に配設する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構はさらに含み、
前記制御部は、前記第2のフィルタ移動指示ステップの最終処理である第2の撮像開始指示待ちで前記第2の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記第2の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第2の撮像の開始指示信号を送信する、第2の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第2の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第2の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記発光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにマイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し対応する前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングし前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記マイクロLEDの前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルタ無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルタ有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルタ無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式によって前記マイクロLEDの発光波長を決定する発光波長計算ステップと、
及び
前記マイクロLED検査データ出力のための外部接続路及びデータ出力部を含み、前記発光波長データを前記デジタル画像処理装置内の前記メモリを介して、前記データ出力部から外部接続路に出力するマイクロLED発光波長データ出力ステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置はさらに含む請求項1に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項26】
前記マイクロLED発光検査装置の光源は、前記光源の光波長の可変機構を備える既知の光波長の波長光源であり、前記マイクロLED発光検査装置は、さらに前記制御部に当該マイクロLED発光検査装置の制御のためのCPU及びメモリを備え、かつ前記フィルタ駆動機構と前記制御装置との間で伝送路を介して通信可能と構成され、かつ前記制御装置と前記画像処理装置との間で通信路を介して双方向通信可能と構成され、かつ
前記制御部が処理の開始とともに前記可変機構によって前記光源の光波長の設定値を初期値に更新する、光波長初期化ステップと、
前記可変機構によって前記光源の光波長を更新し、前記給電機構によって更新後の前記既知の光波長の波長光源を点灯するキャリブレーション光源点灯ステップと、及び
引続き前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を前記制御部が生成し、さらに前記伝送路を介して前記信号を前記フィルタ駆動機構へ送信した後に、前記制御部は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなる最初のフィルタ移動指示ステップと、を実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記フィルタ駆動機構は前記フィルタ駆動機構と前記制御装置の間の伝送路を介して前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を受入れ、前記光学フィルタを光路から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構は含み、
前記制御部は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記制御部は前記第1の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定され
た段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、前記キャリブレーション光源光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにキャリブレーション光源マッピングを前記マイクロLEDマッピングとみなし、前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から前記キャリブレーション光源マッピングとみなされた前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの発光とみなされたキャリブレーション光源の前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタなし光強度を測定するステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
前記第2のフィルタ移動指示待ちとなっている前記制御部は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ当該信号を送信し、後に第2の撮像開始指示待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
これに引き続き、第2の撮像の開始指示通知待ちとなっている前記制御部は、第2の撮像の開始指示を受け入れると、前記開始指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ送信し、後に他の処理待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップと、
前記フィルタ駆動機構は前記伝送路を介して前記光学フィルタを光路に配設する信号を前記制御部から受入れ、前記光学フィルタを光路に配設する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構はさらに含み、
前記制御部は、前記第2のフィルタ移動指示ステップの最終処理である第2の撮像開始指示待ちで前記第2の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記第2の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第2の撮像の開始指示信号を送信する、第2の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第2の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第2の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、前記キャリブレーション光源光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに、前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から前記キャリブレーション光源マッピングとみなされた前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの発光とみなされたキャリブレーション光源の前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記キャリブレーション光源としての前記マイクロLEDの前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルタ無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルタ有の配置における前記キャリブレーション光源の前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルタ無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記既知の光源波長と前記光強度の比を前記メモリに格納するステップと、
前記光源の光波長の設定値を所定の増分値で更新する光源波長更新ステップと、
前記更新後の前記光源の光波長が所定の境界値を超えるか否かをチェックし、NOの場合には、キャリブレーション光源点灯ステップへ戻り、YESの場合には、ルックアップテーブル作成ステップへ進む、繰り返し判定ステップと、及び、
前記繰り返しで前記メモリに格納された複数の前記波長と前記光強度の比の組からルックアップテーブルを作成し、これを前記メモリに格納するルックアップテーブル作成ステップと、を実行するモジュールを含む請求項5又は6に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項27】
マイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタのための光学フィルタ検査装置は、さらに前記制御部に当該光学フィルタ検査装置の制御のためのCPU及びメモリを備え、かつ前記フィルタ駆動機構と前記制御装置との間で伝送路を介して通信可能と構成され、かつ前記制御装置と前記画像処理装置との間で通信路を介して双方向通信可能と構成され、かつ
前記制御部が処理の開始とともに前記
光源の光波長の可変機構によって前記光源の光波長の設定値を初期値に更新する、光波長初期化ステップと、
前記可変機構によって前記光源の光波長を更新し、前記
マイクロLEDの発光のための給電機構によって更新後の前記既知の光波長の波長光源を点灯するキャリブレーション光源点灯ステップと、及び
引続き前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を前記制御部が生成し、さらに前記伝送路を介して前記信号を前記フィルタ駆動機構へ送信した後に、前記制御部は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなる最初のフィルタ移動指示ステップと、を実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記フィルタ駆動機構は前記フィルタ駆動機構と前記制御装置の間の伝送路を介して前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を受入れ、前記光学フィルタを光路から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構は含み、
前記制御部は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記制御部は前記第1の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定され
た段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源の反射光をマイクロLEDの発光とみなし、前記反射光の単位映像体(反射光体という、本段落で以下同様)を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに反射光体マッピングを前記マイクロLEDマッピングとみなし、前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から前記反射光体マッピングとみなされた前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの発光とみなされた反射光の前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ無し光強度を測定するステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
前記第2のフィルタ移動指示待ちとなっている前記制御部は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ当該信号を送信し、後に第2の撮像開始指示待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、これに引き続き、第2の撮像の開始指示通知待ちとなっている前記制御部は、第2の撮像の開始指示を受け入れると、前記開始指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ送信し、後に他の処理待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップと、
前記フィルタ駆動機構は前記伝送路を介して前記光学フィルタを光路に配設する信号を前記制御部から受入れ、前記光学フィルタを光路に配設する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第2の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第2の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源の反射光をマイクロLEDの発光とみなし、前記反射光の単位映像体(反射光体という、本段落で以下同様)を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに反射光体マッピングを前記マイクロLEDマッピングとみなし、前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から前記反射光体マッピングとみなされた前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの発光とみなされた反射光の前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記キャリブレーション光源の反射光としての前記マイクロLEDの前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルタ無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルタ有の配置における前記キャリブレーション光源の前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルタ無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記既知の光源波長と前記光強度の比を前記メモリに格納するステップと、
前記光源の光波長の設定値を所定の増分値で更新する光源波長更新ステップと、
前記更新後の前記光源の光波長が所定の境界値を超えるか否かをチェックし、NOの場合には、キャリブレーション光源点灯ステップへ戻り、YESの場合には、ルックアップテーブル作成ステップへ進む、繰り返し判定ステップと、及び、
前記繰り返しで前記メモリに格納された複数の前記波長と前記光強度の比の組からルックアップテーブルを作成し、これを前記メモリに格納するルックアップテーブル作成ステップと、を実行するモジュールを含む請求項10又は11に記載の光学フィルタ検査装置。
【請求項28】
請求項5又は6又は12に準用される請求項5又は6に記載の前記マイクロLED発光検査装置は、さらに、前記制御部は、当該マイクロLED発光検査装置の制御のためのCPU及びメモリを備え、かつ前記フィルタ駆動機構と前記制御装置との間は伝送路を介して通信可能と構成され、かつ前記制御装置と前記画像処理装置との間は通信路を介して双方向通信可能と構成され、
前記制御部の処理の開始とともに前記給電機構によってマイクロLEDを点灯するマイクロLED点灯ステップと、及び
引続き前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を前記制御部が生成し、さらに前記伝送路を介して前記信号を前記フィルタ駆動機構へ送信した後に、前記制御部は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなる最初のフィルタ移動指示ステップと、を実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記フィルタ駆動機構は前記フィルタ駆動機構と前記制御装置の間の伝送路を介して前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を受入れ、前記光学フィルタを光路から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構は含み、
前記制御部は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記制御部は前記第1の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定され
た段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記発光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにマイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し対応する前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングし前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタなし光強度を測定するステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
前記第2のフィルタ移動指示待ちとなっている前記制御部は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ当該信号を送信し、後に第2の撮像開始指示待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記フィルタ駆動機構は前記伝送路を介して前記光学フィルタを光路に配設する信号を前記制御部から受入れ、前記光学フィルタを光路に配設する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構はさらに含み、
前記制御部は、前記第2のフィルタ移動指示ステップの最終処理である第2の撮像開始指示待ちで前記第2の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記第2の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第2の撮像の開始指示信号を送信した後に、第2の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第2の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第2の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記発光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにマイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し対応する前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングし前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記マイクロLEDの前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルタ無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルタ有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルタ無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記ルックアップテーブルの参照によって前記マイクロLEDの発光波長を決定するルックアップテーブル参照方式の発光波長決定ステップと、及び
前記マイクロLEDの配列設計データ出力のための外部接続路及びデータ出力部を含み、
前記発光波長データを前記デジタル画像処理装置内の前記メモリを介して、前記データ出力部から外部接続路に前記発光波長データを出力するマイクロLED発光波長データ出力ステップと、
を実行するモジュールを含む請求項5又は6又は12に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項29】
前記マイクロLED発光検査装置の光源は、前記光源の光波長の可変機構を備える既知の光波長の波長光源であり、前記マイクロLED発光検査装置は、さらに前記制御部にCPU及びメモリを備え、
前記制御部が処理の開始とともに前記可変機構によって前記光源の光波長の設定値を前記帯域幅の中心波長に更新する、光波長の中心波長設定ステップと、
前記可変機構によって前記光源の光波長を前記中心波長へ更新し、前記給電機構によって前記光波長の波長光源を点灯する中心波長光源点灯ステップと、及び
引続き前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を前記制御部が生成し、さら
に伝送路を介して前記信号を前記フィルタ駆動機構へ送信した後に、前記制御部は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなる最初のフィルタ移動指示ステップと、を実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記フィルタ駆動機構は前記フィルタ駆動機構と前記制御装置の間の伝送路を介して前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を受入れ、前記光学フィルタを光路から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構は含み、
前記制御部は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記制御部は前記第1の撮像の開始指示信号を生成し
、通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定され
た段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記
中心波長光源であるキャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、前記キャリブレーション光源光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに前記キャリブレーション光源マッピングを前記マイクロLEDマッピングとみなし、前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から前記キャリブレーション光源マッピングとみなされた前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、マイクロLEDとみなされた前記キャリブレーション光源発光体の前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ無し光強度を測定するステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
前記第2のフィルタ移動指示待ちとなっている前記制御部は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ当該信号を送信し、後に後続の撮像開始指示待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記フィルタ駆動機構は前記伝送路を介して前記光学フィルタを光路に配設する信号を前記制御部から受入れ、前記光学フィルタを光路に配設する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構はさらに含み、
前記制御部は、後続の撮像開始指示待ちで前記後続の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記後続の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記後続の撮像の開始指示信号を送信した後に、後続の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記後続の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する後続の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、前記キャリブレーション光源光の単位映像体を所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの前記単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに前記マイクロLED識別部において、マイクロLEDの発光とみなされた前記キャリブレーション光源光を前記単位映像体からマイクロLEDとして特定し前記ピクセルマップ上にマッピングする前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDとみなされた前記キャリブレーション光源発光体
の前記光エネルギ強度を決定し、前記キャリブレーション光源の前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記マイクロLEDの前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルタ無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルタ有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルタ無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
光強度の比が所定の判定幅内で0.5の近傍か否かを所定の判定条件によって判定し、
前記判定条件がNOであれば、前記フィルタ光軸傾斜角駆動機構のためにフィルタの角の変動ステップを駆動する信号を生成し、当該信号を前記フィルタ光軸傾斜角駆動機構へ送信し、フィルタ角の変動ステップを実行するモジュールへ制御を分岐し、その後、前記後続の撮像の開始指示通知を前記制御部へ前記通信部を介し前記制御装置へ送信し、前記制御部の後続の撮像ステップを実行するモジュールへ制御を戻し、以降の処理をループさせ、
前
記判定条件がYESであれば、フィルタ角を前記メモリに格納する、フィルタ角を記録するステップへ分岐しループ処理を終了する、適正フィルタ角判定ステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
ここで、前記フィルタ光軸傾斜角駆動機構は、所定の幅で前記フィルタ角を変動させる前記フィルタ角の変動ステップを実行するモジュールを含む請求項20に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項30】
製造プロセス管理コンピュータとの通信路及び製造データ入力部をさらに備え、前記通信路を介して前記製造プロセス管理コンピュータから製造条件を含む製造指示を受入れる製造指示受入れステップを実行するモジュールをさらに含む請求項25又は26又は28又は29に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項31】
製造プロセス管理コンピュータへの通信路及び製造データ出力部をさらに備え、前記通信路を介して前記製造プロセス管理コンピュータへ前記キャリブレーションのデータその他の進捗データを含む製造プロセスデータを出力する製造データ出力ステップを実行するモジュールをさらに含む請求
項26又は28から30のいずれか1項に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項32】
請求項1記載の前記マイクロLED発光検査装置は、さらに、前記制御装置が当該マイクロLED発光検査装置の制御のためのCPU及びメモリを備え、かつ前記フィルタ駆動機構と前記制御装置との間は伝送路を介して通信可能と構成され、かつ前記制御装置と前記画像処理装置との間は通信路を介して双方向通信可能と構成され、かつ前記制御装置の前記制御部は以下の、
前記給電機構によってマイクロLEDを点灯するマイクロLED点灯ステップを実行するモジュールと、
前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を生成し、さらに前記伝送路を介して、前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択するように前記フィルタ駆動機構を駆動する最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールと、
最初の撮像の開始指示通知を受け入れ、前記第1の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールと、
第2のフィルタ移動指示を受け入れ、当該指示に基づき所定の前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介して、前記光学フィルタを光路に配設するように前記フィルタ駆動機構を駆動する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールと、
及び
第2の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記第2の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第2の撮像の開始指示信号を送信する、第2の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定され
た段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記所定のクライテリアに基づく前記発光の単位映像体を特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにマイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し対応する前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングし前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルタ無の配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタなし光強度を測定するステップと、
前記通信路を介して前記第2の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第2の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記所定のクライテリアに基づく前記発光の単位映像体を特定し、さらに前記ピクセルマップへの前記単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列された前記マイクロLEDを特定し前記ピクセルマップ上にマッピングする前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記マイクロLEDの前記光学フィルタ有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルタ無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルタ有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルタ無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式によって前記マイクロLEDの発光波長を決定する発光波長計算ステップと、
及び
前記マイクロLEDの配列製品データ出力のための外部接続路及びデータ出力部を含み、前記発光波長データを前記デジタル画像処理装置内の前記メモリを介して、前記データ出力部から外部接続路に前記発光波長データを出力するマイクロLED発光波長データ出力ステップと、
を実行するモジュールを前記画像処理装置は含む請求項1に記載のマイクロLED発光検査装置。
【請求項33】
前記マイクロLED発光検査装置の前記画像処理装置は、製造条件データ出力部をさらに備え、前記サブストレート全体映像、1又は複数の前記単位映像体マッピングデータ及びこれに対応する前記光強度特性及び前記発光波長特性及び
これらの範疇のうち少なくとも一つを含む前記マイクロLEDマッピングデータ又はマイクロLEDの前記光強度特性の少なくともいずれか1つから所定のデータを所定のデータ形式に変換し製造条件データとして生成及び出力することを特徴とする請求項1又は25又は32に記載のマイクロLED発光検査装置を含むマイクロLED製造装置。
【請求項34】
前記マイクロLED発光検査装置の前記画像処理装置は、前記発光波長の二次元マップをさらに出力することを特徴とする請求項33に記載のマイクロLED発光検査装置を含むマイクロLED製造装置。
【請求項35】
前記反射体は、クロムを主成分とする金属膜から成る請求項7に記載のマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置。
【請求項36】
全自動化された製造プロセスに組み込まれたマイクロLED発光検査方法は、請求項1記載の前記マイクロLED発光検査装置を用い、以下の段階、
アライメントマーク情報を含むサブストーレートのジオメオリ情報、マイクロLEDのジオメトリ情報及びマイクロLEDアレイのジオメトリ情報を受け入れる製品情報取得段階と、引き続き実行される、
1又は複数の前記ジオメトリ情報から前記サブストレート上で局所的な製品品質のばらつき及び/又は異常を認識及び管理するための製造管理区域を設定する製造管理区域設定段階と、引き続き実行される、
ネットワーク手段によって接続された製造ライン制御コンピュータに検査受け入れ可能状態を前記ネットワーク手段を介して通知する検査受け入れ可能通知段階と、引き続き実行される、
前記製造ライン制御コンピュータからマイクロLEDウェハ製造情報を受信する製造情報受け入れ段階と、引き続き実行される、
検査ベッド上に前記ウェハを搭載するウェハ搭載段階と、引き続き実行される、
画像処理装置によって前記サブストレートの全体像を撮像し、前記サブストレートに前記製造管理区域をマッピングする製造管理区域マッピング段階と、
画像処理装置によって前記サブストレート上に配設された前記マイクロLEDを前記画像処理装置内に生成された画像フレーム上にマッピングするマイクロLEDマッピング段階と、引き続き実行される、
前記画像処理装置によって、マイクロLEDチップを点灯し発光強度と発光波長を測定するマイクロLED特性測定段階と、引き続き実行される、
前記画像処理装置によって、前記マイクロLED特性を元に所定の分類条件によって前記発光強度と前記発光波長のマトリックスで分類された異常分類を含むカテゴリ情報を前記マイクロLEDマップ情報に付し、全マイクロLEDチップを分類仕分けするマイクロLED仕分け段階と、引き続き実行される、
前記画像処理装置によって、前記カテゴリ情報の付された前記マイクロLEDを前記製造管理区域マップにオーバーレイし、前記製造管理区域に関しマイクロLED製造プロセス状態を認識する製造プロセス状態判定段階と、引き続き実行される、
前記画像処理装置によって、前記ネットワーク手段を介して前記製造ライン制御コンピュータへ前記仕分け情報と前記製造プロセス状態を送信する検査結果送信段階と、引き続き実行される、
検査終了状態を前記ネットワーク手段を介して前記製造ライン制御コンピュータへ検査終了通知を送信する検査終了通知段階と、
を含む、全自動化された製造プロセスに組み込まれたマイクロLED発光検査装置の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロLEDを用いた表示デバイスの製造過程において、ウェハー上に生成された多数のLEDチップの検査を行うマイクロLED発光検査装置及びその装置に用いる光学フィルタの検査装置及び製造プロセスに組み込まれたその装置を用いるマイクロLED発光検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高解像度の平面表示装置においては、TFT液晶や有機LEDの技術を用いた表示装置が実用化されているが、これらの表示デバイスに加えて、近年では有機LED表示装置より更に発光効率の高い自発光表示装置として、固体半導体技術で作成された微少なLEDチップを回路基板上に並べることによって表示装置とした、マイクロLEDと呼称される表示デバイスが研究されている。
【0003】
このマイクロLED表示装置においては、基板上に搭載される隣接するLEDチップが異なるウェハーから切り出されたものであったり、同一ウェハー上であっても距離の離れた異なる位置から切り出されたものであるなど、プロセス条件の異なるチップが混在して搭載されるという特徴がある。
【0004】
TFT液晶や有機LED表示装置においては、スイッチトランジスタやカラーフィルターなど、輝度や発光波長という画素の表示品質を左右する要素が表示基板上に直接生成されるため、表示デバイス上の隣接する画素は温度や溶剤濃度などのプロセス条件がほぼ同一となり、輝度や発光色などの境界が目立ちにくい性質を持っていた。それと異なり、マイクロLED表示デバイスにおいては、上記に述べたように異なるプロセス条件において生成されたチップが隣接する画素として搭載される可能性があり、特に複数のチップをたとえば矩形のグループとして一括して搭載する方式においては、発光輝度や発光波長の異なるグループを隣接させた場合、そのグループ境界がムラとして視認される不具合が起こる。
【0005】
このような不具合を回避するために、発光できる形に完成したチップについて発光輝度や発光波長を測定し、基準ごとに仕分けするビニングという手法が用いられ、特定の表示デバイスに搭載されるチップに異なるビンが混在しないようにするという工夫がなされている。
【0006】
従来、ビニングに使用される発光波長測定には、主に回折格子を用いた光スペクトロメータが用いられこれには、特許文献1、2がある。このうち、特許文献2は、CCDリニアセンサーも用いたスペクトロメータが用いられている。しかしながら、光スペクトロメータを用いるこれらの方式では波長測定速度は、例えば、1測定回数につき1mS程度かかるものと考えられている。
【0007】
しかしながら、マイクロLED表示装置に搭載されるLEDチップの数は、解像度4Kの表示装置でピクセル数は3,860x2,140となりRGB各色800万個を超え、13.3インチの表示装置でドットピッチ0.077mmとなる。仮に、ドットピッチ0.1mm程度を満たすマイクロLEDは、6インチウェハ上には150万個余り形成可能である。これらのチップについて発光波長を上記のスペクトロメータによる測定方法で測定すると、1500秒という膨大な時間が必要となる問題点があった。さらに、解像度8Kであれば13.3インチの表示装置において、ドットピッチは0.038mmである。この場合には6インチウェハ上にはLEDチップが1000万個余り形成され、これらのチップについて発光波長を上記のスペクトロメータによる測定方法で測定すると、10000秒というさらに膨大な時間が必要となる。
【0008】
さらに、マイクロLEDでは異なるプロセス条件において生成されたチップが隣接する画素として搭載される可能性があり、製造条件によって変動するばらつきをより抑え、製造ばらつき変動因子を迅速に把握する必要があるが、そのようなマイクロLED製造プロセスにおいて製造ばらつき変動因子を迅速に把握する手段及び方法は提供されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【0010】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、係る課題に対応可能であり、ウェハ上にドットピッチ0.1mm以下で多数形成されたマイクロLEDを、従来技術による検査時間の10分の1以下の桁違いの測定時間を達成するマイクロLED発光検査装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題を解決する、より高速のマイクロLED発光検査装置を提供する。以下に説明する。
【0013】
個別に分離されるべき100μm角以下の大きさの矩形領域内を占めるマイクロLEDがアレイ状に配列されて表面に形成された半導体サブストレートの上方に配置された、
前記マイクロLEDの発光のための給電機構と、
前記サブストレートに対向して光学レンズが配設されて前記発光の光強度を測定するためのイメージセンサを有する撮像装置と、
前記撮像装置の映像信号を受け入れるデジタル画像処理装置と、
前記マイクロLEDと前記光学レンズとの光路に配設される、所定の光波長帯域を有する光学フィルタと、
前記光学フィルタを支持し、制御信号の受信部を含むフィルタ駆動機構と、及び、
前記フィルタ駆動機構の制御信号の送信部及び、前記制御信号の生成のため及びシステムフロー開始とフロー制御をするための制御部を含む制御装置と、
を含むマイクロLED発光検査装置であって、
前記光学フィルターは、設計条件に相当する色波長を含む所定の光波長帯域でフィルタ透過光強度が単調増加又は単調減少する光学フィルターであり、かつ、
前記制御装置は、前記フィルタ駆動機構によって前記光学フィルターの有無を選択制御可能である制御装置であり、かつ、
前記デジタル画像処理装置は前記映像信号を受入れて生成された画像データフレームを格納するためのメモリを備え、
前記画像データフレーム上のピクセル毎の光強度ピクセルマップから所定のクライテリアに基づく前記発光の単位映像体を特定し、前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成するための単位映像体識別部と、
前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングするマイクロLEDマッピングデータを生成するためのマイクロLED識別部と、及び
マイクロLEDマップ上の光強度マップ上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの光エネルギ強度のうち少なくとも前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値を前記メモリに格納可能であり、前記光学フィルター有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルター無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、所定のマイクロLEDの発光波長算出式によって前記マイクロLEDの発光波長を決定するためのマイクロLED検査部とを、含む前記デジタル画像処理装置である、
ことを特徴とするマイクロLED発光検査装置が本発明で提供される。この構成では、デジタル画像処理装置によって自動的に測定対象の個々のマイクロLEDが撮像画像から発見、特定され画面フレーム画像から生成されたマイクロLEDの光強度が、一括で測定されるから従来のCCDラインセンサによる個別測定に比し、より高速にマイクロLEDの発光波長測定できるマイクロLED発光検査装置が提供される。測定には、検査対象のウェハを装着後光フィルタ無しの場合及び光ファルタ有りの場合の画像を信号処理が高速であるデジタル画像処理装置によって撮像画面単位で一気に取り込むことが可能であり、ウェハ全体でも光フィルタ無しの場合50秒程度、光フィルタ有りの場合も50秒程度、合計100秒程度で画像フレームデータの取得が可能である。このように、画像フレームデータの取得後の自動画像処理によってウェハ全体のマイクロLEDの発光波長測定を一括処理でより高速の検査が可能である。
【0014】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記所定のクライテリアは周囲に対しピーク光エネルギ強度値を呈するピクセルを前記単位映像体の中心部と特定し、隣接する前記単位映像体中心部間の中央を前記単位映像体の矩形境界とするマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成によって、単位映像体に属するピクセルの認定をより簡便迅速に決定できる効果を提供する。
【0015】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記所定のクライテリアは周囲に対しピーク光エネルギ強度値を呈するピクセルを前記単位映像体の中心部と特定し、アレイ状に配列されたマイクロLEDの間隔設計値によって、前記単位映像体の矩形境界を決定するマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、設計データを活用することによって、単位映像体に属するピクセルの認定をより簡便迅速に決定できる効果を提供する。
【0016】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記所定の光エネルギ強度算出式は、前記光強度ピクセルマップ上で前記マイクロLEDに含まれる前記ピクセルの段階的光強度の総和であるマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、マイクロLEDに含まれるピクセルの段階的光強度の総和をとりマイクロLEDに関連するすべてのピクセルで観察される光強度を利用すると、一つ一つのピクセルの測定に伴う擾乱を平滑化できる利点が提供される。
【0017】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記光学フィルターは既知の光波長の光源によって、フィルタ特性がキャリブレーションされ、前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルター有の配置における前記光エネルギ強度値との比と前記発光波長との関係に関して前記キャリブレーションをもとに作成されたルックアップテーブルが格納されているマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で関数で表現されない変数と探索値関係もサンプリング手法によって提供可能とする効果を与える。
【0018】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式は、前記光エネルギ強度比測定値に対応する前記発光波長が前記ルックアップテーブルで参照され、中間値について按分補間を加算して前記発光波長が決定されるマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、離散値以外の中間値に対しても発光波長が適当な精度で決定可能となる効果を与える。
【0019】
さらに、追加の態様で本発明は、
アレイ状に配列されることとなる検査対象のマイクロLEDアレイの設計条件と少なくとも所定の領域でほぼ同一数及び同一配置の反射体がアレイ状に表面に形成されたサブストレートと、
前記反射体の反射光のための光投射機構と、
前記光投射機構への光誘導機構と、
前記光投射光の既知の波長の光源と、
前記サブストレートに対向して光学レンズが配設されて前記発光の光強度を測定するためのイメージセンサを有する撮像装置と、
前記撮像装置の映像信号を受け入れるデジタル画像処理装置と、
前記反射体の反射光光路上に前記光学レンズと前記反射体との間に配設される、所定の光波長帯域を有するマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタと、
前記光学フィルタを支持し、制御信号の受信部を含むフィルタ駆動機構と、及び
前記フィルタ駆動機構の制御信号の送信部及び、前記制御信号の生成のため及びシステムフロー開始とフロー制御をするための制御部を含む制御装置と、
を含むマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置であって、
前記光学フィルターは、設計条件に相当する色波長を含む所定の光波長帯域でフィルタ透過光強度が単調増加又は単調減少する光学フィルターであり、かつ
前記制御装置は、前記フィルタ駆動機構によって前記光学フィルターの有無を選択制御可能である制御装置であり、かつ
前記デジタル画像処理装置は前記映像信号を受入れて生成された画像データフレームを格納するためのメモリを備え、
前記反射体の前記反射光を前記マイクロLEDの前記発光とみなし、前記画像データフレーム上のピクセル毎の光強度ピクセルマップから所定のクライテリアに基づき前記発光の単位映像体を特定し、前記反射光の単位映像体をマイクロLEDの発光による単位映像体とみなし、前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成するための単位映像体識別部と、
前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列された前記反射体とみなされた前記マイクロLEDを特定し前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングするマイクロLEDマッピングデータを生成するためのマイクロLED識別部と、及び
マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの光エネルギ強度のうち少なくとも前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値を前記メモリに格納可能であり、前記光学フィルター有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルター無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式によって前記反射光の光源とみなされた前記マイクロLEDの発光波長を決定するためのマイクロLED検査部とを、含む前記デジタル画像処理装置である、
ことを特徴とするマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置を提供する。この構成で、マイクロLEDと同じジオメトリ環境光学フィルタのキャリブレーションが可能となり、かつ未だ設計段階にあるときでも、マイクロLEDに模擬された検査対象光源として検査リハーサルも可能であるという効果を与える。
【0020】
さらに、追加の態様で本発明は、
前段に記載の反射体の反射光のための光投射機構は、前記反射体の反射光光路上に前記光学レンズと前記反射体との間に配設されたハーフミラーを含むマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置を提供する。この構成で、より省スペースの装置が提供されるという効果が得られる。
【0021】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記光誘導機構は光ファイバケーブルを含む前段までに記載のマイクロLED発光検査装置に用いる前段までに記載の光学フィルタ検査装置を提供する。この構成で、部品配置に自由度が得られ、光源の廃熱を考慮可能でもあり、より省スペースに貢献するという効果が得られる。
【0022】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記光学フィルターは前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルター有の配置における前記光エネルギ強度値との比と前記発光波長との関係に関して前記キャリブレーションをもとにされたルックアップテーブルが作成される前段までに記載のマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置を提供する。この構成で、ルックアップテーブルによって一つの関数で表現されない目的値をサンプリング値によって決定できるという効果が得られる。さらに、追加の態様で本発明は、
前記所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式は、前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルター有の配置における前記光エネルギ強度値との比と前記発光波長との関係を前記キャリブレーションによって作成されたルックアップテーブルを前記デジタル画像処理装置内に含み、前記光エネルギ強度比測定値に対応する前記発光波長が前記ルックアップテーブルが参照され、中間値について按分補間を加算して前記発光波長が決定されるマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置を提供する。この構成で、サンプリング値から外れた変数値でも目的値が適切な精度で決定できるという効果が得られる。
【0023】
さらに、追加の態様で本発明は、
前段までに記載のマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置を含むマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、前段までに記載のマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置は、前段までに記載のマイクロLED発光検査装置と一体運用が可能であるという装置の配置省スペースの効果と装置の製造管理スケジューリングに便宜であるという効果が得られる。
【0024】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記デジタル画像処理装置は、永続的ストレッジへの接続インターフェースをさらに含み、前記フィルタ特性及び前記ルックアップテーブルはマスターデータとして永続的ストレッジから受入れ可能であり、前記デジタル画像処理装置内の前記メモリに格納されるマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、ルックアップテーブルが外部から提供可能となり、複数の機器でも共用可能となるという効果も得られる。
【0025】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記デジタル画像処理装置は、前記撮像装置の光学的視野内に前記フィルタ特性のキャリブレーションのための既知の発光波長の光を参照光として配設可能であるマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、二つの測定の相対比値のみならず参照光を基準とする測定が可能になり、より検査環境条件から生ずる擾乱を回避可能とするという効果が得られる。
【0026】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記マイクロLED発光検査装置は、前記参照発光体の光強度モニタリングのための光センサをさらに備え、前記画像処理装置は、前記光センサの信号出力を受入れ、前記光センサの光強度モニタ値によって正規化された前記参照発光体の段階的光強度を用い前記キャリブレーションを補正可能に構成された前記画像処理装置であるマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、二つの測定の相対比値のならず、より絶対的な測定が可能になり、輝度の把握も可能となるという効果が得られる。
【0027】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記マイクロLED発光検査装置の前記制御装置は、前記フィルタ駆動機構で生成されるステータス信号の受信部をさらに含み、前記制御装置の前記制御部は前記フィルタ駆動機構に対して前記フィルタ無の選択を指示する制御信号を生成し、これを前記フィルタ駆動機構に送信可能であり、かつ前記制御装置は前記画像処理装置に対して前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値の測定開始を指示する制御信号を生成し、これを制御信号送信部を介し前記画像処理装置へ送信可能であり、
前記制御装置の前記制御部は、前記ステータス信号を前記フィルタ駆動機構から受信後又は検査開始の指示を受け入れると、引き続いて前記画像処理装置へ前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値の測定開始を指示する制御信号を生成し、これを制御信号送信部を介し前記画像処理装置へ送信し、前記画像処理装置は、マイクロLEDマッピングデータ上で異常値を示すマイクロLEDをマイクロLED不良品と識別し、マイクロLED製品から除外するための不良品フラグデータを保持するマイクロLED不良品判定部を有するマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、マイクロLEDのウェハ上の相対的な評価によって異常値を早期に画像データフレームからの一括処理時に判定可能であるし、特にウェハ境界域の把握に便宜であり、画像データフレームからの一括処理に有用であるという効果も得られる。
【0028】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記マイクロLED発光検査装置の前記デジタル画像処理装置は、前記マイクロLEDの配列設計データ入力のための外部接続路及びデータ入力部を含み、前記外部接続路を介して前記データ入力部から前記アレイ状に配列されたマイクロLEDの配列設計データを受入れ、前記デジタル画像処理装置内の前記メモリへ、前記アレイ状に配列されたマイクロLEDの配列設計データが格納され、前記マイクロLED不良品データと前記マイクロLEDの配列設計データとを照合し、正常マイクロLEDの配列の端部を認識しこれをもって前記マイクロLEDマップを更新するマイクロLEDマップ境界判定部を含むマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、マイクロLED不良品データがマイクロLEDの配列設計データに有機的に結合され、より検査効率、検査品質の向上に寄与するという効果が得られる。
【0029】
さらに、追加の態様で本発明は、
所定の光エネルギ強度特性及び所定の前記発光波長特性によって定められた所定の範疇に前記マイクロLEDを割り当てることを特徴とするマイクロLED発光検査装置を提供する。画像データフレームの一つ一つのデータを有効に活用できるという本発明に係るマイクロLED発光検査装置の本領が発揮される。
【0030】
さらに、追加の態様で本発明は、
本発明に係るマイクロLED発光検査装置は、前記光路の光軸に対する前記光学フィルタの傾斜を制御するための傾斜角制御信号の受信部を含むフィルタ光軸傾斜角駆動機構をさらに備え、前記所定の光波長帯域を有する光学フィルタは、所定の波長範囲の中心値よりも長い波長をフィルター透過率の半値として作成された誘電体薄膜光学フィルターを用い、前記光軸方向に対して前記光学フィルターの前記傾斜角を前記所定の波長範囲の中心値にフィルター透過率の半値を調整可能と構成されることを特徴とするマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、誘電体薄膜光学フィルターの傾斜を自動運転可能に構成され、フィルターを所望の透過光特性をもたせて使用できるという効果が得られる。
【0031】
さらに、追加の態様で本発明は、
本発明に係るマイクロLED発光検査装置の制御装置の制御部はフィルタ駆動機構に対して所定の波長範囲の中心値よりも長い波長をフィルター透過率の半値として作成された薄膜光学フィルターの選択を指示する制御信号を生成し、前記フィルタ駆動機構及び前記フィルタ光軸傾斜角駆動機構と前記制御装置とは第1の通信ネットワークを介して双方向通信可能に構成され、
前記制御装置と前記画像処理装置との間とは第2の通信ネットワークを介して双方向通信可能に構成され、
前記制御装置は前記画像処理装置から第2の通信ネットワークを介して所定の前記単位映像体の前記光強度を取得可能に構成され、かつ前記制御装置の制御部は前記傾斜角制御信号を生成可能であり前記第1の通信ネットワークを介してこれを前記フィルタ光軸傾斜角駆動機構へ送信可能に構成されており、前記光軸方向に対して前記光学フィルターの前記傾斜角が前記所定の波長範囲の中心値にフィルター透過率の半値との差異が所定のしきい値内に収まるように前記傾斜角が構成されることを特徴とする前段に記載のマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成は、より詳細に自動運転の手段を構成しており所望の精度で光フィルタをチューニング可能であり、検査精度の向上に貢献するという効果が得られる。
【0032】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記光強度ピクセルマップは、隣接するピクセル間は移動平均によって前記段階的光強度の平滑処理がなされるマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、ピクセル間に現出される検査時の様々な擾乱、ノイズの影響を緩和するという効果が得られる。
【0033】
さらに、追加の態様で本発明は、
前記マイクロLED上に重畳された前記マイクロLEDの発光波長は、隣接するマイクロLED間について移動平均によって前記光波長の平滑処理がなされるマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、マイクロLED間に現出される検査時の様々な擾乱、ノイズの影響を緩和可能であるという効果が得られる。
【0034】
さらに、追加の態様で本発明は、
本発明に係るマイクロLED発光検査装置は、光路の光軸に対する前記イメージセンサ傾斜角を制御するためのイメージセンサ傾斜角制御信号の受信部を含むイメージセンサ傾斜角駆動機構及び合焦のためのアクチュエータを前記撮像部はさらに備え、かつ前記制御装置と前記画像処理装置とは各々の通信部を介して通信可能に構成され、かつ前記制御装置の制御部は前記イメージセンサ傾斜角制御信号を生成可能であり前記通信部を介してこれを前記イメージセンサ傾斜角駆動機構へ送信可能に構成されており、
前記制御装置は前記通信部を介して前記画像処理装置から取得された前記光強度ピクセルマップにおいて、所定のコントラストで前記光強度ピクセルマップの光強度を調整し、調整後の段階的光強度によって合焦するように前記イメージセンサ光軸傾斜角駆動機構及び前記アクチュエータを駆動することを特徴とするマイクロLED発光検査装置を提供する。
【0035】
この構成で、合焦のためのアクチュエータによって焦点を合わせるのみならず、イメージセンサ傾斜によっても焦点の精度をより精度よく調整可能となるという効果が得られる。
【0036】
さらに、追加の態様で本発明は、
本発明に係るマイクロLED発光検査装置の画像処理装置は、映像表示装置をさらに備え、複数のマイクロLEDの前記光強度特性と前記発光波長の二次元マップを生成し、前記映像表示装置に表示することを特徴とするマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、マイクロLEDの光特性で重要なパラメータを選び、強度光強度特性と前記発光波長の二次元マップを視認可能とする。実施形態によっては顕微鏡での視認に代えて、又はこれと合わせてウェハと重畳表示させられるという効果も得られる。
【0037】
さらに、追加の態様で本発明は、
本発明に係るマイクロLED発光検査装置は、さらに、前記制御部は、当該マイクロLED発光検査装置の制御のためのCPU及びメモリを備え、かつ前記フィルタ駆動機構と前記制御装置との間は伝送路を介して通信可能と構成され、かつ前記制御装置と前記画像処理装置との間は通信路を介して双方向通信可能と構成され、
前記制御部の処理の開始とともに前記給電機構によってマイクロLEDを点灯するマイクロLED点灯ステップと、及び
引続き前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を前記制御部が生成し、さらに前記伝送路を介して前記信号を前記フィルタ駆動機構へ送信した後に、前記制御部は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなる最初のフィルタ移動指示ステップと、を実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記フィルタ駆動機構は前記フィルタ駆動機構と前記制御装置の間の伝送路を介して前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を受入れ、前記光学フィルタを光路から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構は含み、
前記制御部は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記制御部は前記第1の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記発光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにマイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し対応する前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングし前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ無し光強度を測定するステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
前記第2のフィルタ移動指示待ちとなっている前記制御部は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ当該信号を送信し、後に第2の撮像開始指示待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記フィルタ駆動機構は前記伝送路を介して前記光学フィルタを光路に配設する信号を前記制御部から受入れ、前記光学フィルタを光路に配設する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構はさらに含み、
前記制御部は、前記第2のフィルタ移動指示ステップの最終処理である第2の撮像開始指示待ちで前記第2の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記第2の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第2の撮像の開始指示信号を送信する、第2の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第2の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第2の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記発光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにマイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し対応する前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングし前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記マイクロLEDの前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルター無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルター有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルター無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式によって前記マイクロLEDの発光波長を決定する発光波長計算ステップと、及び
前記マイクロLED検査データ出力のための外部接続路及びデータ出力部を含み、前記発光波長データを前記デジタル画像処理装置内の前記メモリを介して、前記データ出力部から外部接続路に出力するマイクロLED発光波長データ出力ステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置はさらに含むマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、マイクロLED発光検査装置の自動又は半自動の検査制御を実現可能となり、より高速に検査を実行できるという効果が得られる。
【0038】
さらに、追加の態様で本発明は、
本発明に係るマイクロLED発光検査装置の光源は、光波長の可変機構を備える既知の光波長の波長光源であり、前記マイクロLED発光検査装置は、さらに前記制御部に当該マイクロLED発光検査装置の制御のためのCPU及びメモリを備え、かつ前記フィルタ駆動機構と前記制御装置との間で伝送路を介して通信可能と構成され、かつ前記制御装置と前記画像処理装置との間で通信路を介して双方向通信可能と構成され、かつ
前記制御部が処理の開始とともに前記可変機構によって前記光源の光波長の設定値を初期値に更新する、光波長初期化ステップと、
前記可変機構によって前記光源の光波長を更新し、前記給電機構によって更新後の前記既知の光波長の波長光源を点灯するキャリブレーション光源点灯ステップと、及び
引続き前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を前記制御部が生成し、さらに前記伝送路を介して前記信号を前記フィルタ駆動機構へ送信した後に、前記制御部は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなる最初のフィルタ移動指示ステップと、を実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記フィルタ駆動機構は前記フィルタ駆動機構と前記制御装置の間の伝送路を介して前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を受入れ、前記光学フィルタを光路から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構は含み、
前記制御部は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記制御部は前記第1の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、前記キャリブレーション光源光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにキャリブレーション光源マッピングを前記マイクロLEDマッピングとみなし、前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から前記キャリブレーション光源マッピングとみなされた前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの発光とみなされたキャリブレーション光源の前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタなし光強度を測定するステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
前記第2のフィルタ移動指示待ちとなっている前記制御部は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ当該信号を送信し、後に第2の撮像開始指示待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
これに引き続き、第2の撮像の開始指示通知待ちとなっている前記制御部は、第2の撮像の開始指示を受け入れると、前記開始指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ送信し、後に他の処理待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップと、
前記フィルタ駆動機構は前記伝送路を介して前記光学フィルタを光路に配設する信号を前記制御部から受入れ、前記光学フィルタを光路に配設する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構はさらに含み、
前記制御部は、前記第2のフィルタ移動指示ステップの最終処理である第2の撮像開始指示待ちで前記第2の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記第2の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第2の撮像の開始指示信号を送信する、第2の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第2の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第2の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、前記キャリブレーション光源光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに、前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から前記キャリブレーション光源マッピングとみなされた前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの発光とみなされたキャリブレーション光源の前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記キャリブレーション光源としての前記マイクロLEDの前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルター無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルター有の配置における前記キャリブレーション光源の前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルター無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記既知の光源波長と前記光強度の比を前記メモリに格納するステップと、
前記光源の光波長の設定値を所定の増分値で更新する光源波長更新ステップと、
前記更新後の前記光源の光波長が所定の境界値を超えるか否かをチェックし、NOの場合には、キャリブレーション光源点灯ステップへ戻り、YESの場合には、ルックアップテーブル作成ステップへ進む、繰り返し判定ステップと、及び、
前記繰り返しで前記メモリに格納された複数の前記波長と前記光強度の比の組からルックアップテーブルを作成し、これを前記メモリに格納するルックアップテーブル作成ステップと、を実行するモジュールを含むマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、ルックアップテーブルの自動又は半自動の作成が可能であり、ルックアップテーブル更新頻度を高めより正確な検査が可能であるいう効果や製造ラインに本装置が組み込まれた場合にルックアップテーブルの保守によるラインのダウンタイムをより短くすることが可能であるいう効果が得られる。
【0039】
さらに、追加の態様で本発明は、
本発明に係るマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタのための光学フィルタ検査装置は、さらに前記制御部に当該光学フィルタ検査装置の制御のためのCPU及びメモリを備え、かつ前記フィルタ駆動機構と前記制御装置との間で伝送路を介して通信可能と構成され、かつ前記制御装置と前記画像処理装置との間で通信路を介して双方向通信可能と構成され、かつ
前記制御部が処理の開始とともに前記可変機構によって前記光源の光波長の設定値を初期値に更新する、光波長初期化ステップと、
前記可変機構によって前記光源の光波長を更新し、前記給電機構によって更新後の前記既知の光波長の波長光源を点灯するキャリブレーション光源点灯ステップと、及び
引続き前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を前記制御部が生成し、さらに前記伝送路を介して前記信号を前記フィルタ駆動機構へ送信した後に、前記制御部は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなる最初のフィルタ移動指示ステップと、を実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記フィルタ駆動機構は前記フィルタ駆動機構と前記制御装置の間の伝送路を介して前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を受入れ、前記光学フィルタを光路から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構は含み、
前記制御部は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記制御部は前記第1の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源の反射光をマイクロLEDの発光とみなし、前記反射光の単位映像体(反射光体という、本段落で以下同様)を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに反射光体マッピングを前記マイクロLEDマッピングとみなし、前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から前記反射光体マッピングとみなされた前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの発光とみなされた反射光の前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ無し光強度を測定するステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
前記第2のフィルタ移動指示待ちとなっている前記制御部は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ当該信号を送信し、後に第2の撮像開始指示待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
これに引き続き、第2の撮像の開始指示通知待ちとなっている前記制御部は、第2の撮像の開始指示を受け入れると、前記開始指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ送信し、後に他の処理待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップと、
前記フィルタ駆動機構は前記伝送路を介して前記光学フィルタを光路に配設する信号を前記制御部から受入れ、前記光学フィルタを光路に配設する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第2の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第2の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源の反射光をマイクロLEDの発光とみなし、前記反射光の単位映像体(反射光体という、本段落で以下同様)を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに反射光体マッピングを前記マイクロLEDマッピングとみなし、前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から前記反射光体マッピングとみなされた前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの発光とみなされた反射光の前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記キャリブレーション光源の反射光としての前記マイクロLEDの前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルター無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルター有の配置における前記キャリブレーション光源の前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルター無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記既知の光源波長と前記光強度の比を前記メモリに格納するステップと、
前記光源の光波長の設定値を所定の増分値で更新する光源波長更新ステップと、
前記更新後の前記光源の光波長が所定の境界値を超えるか否かをチェックし、NOの場合には、キャリブレーション光源点灯ステップへ戻り、YESの場合には、ルックアップテーブル作成ステップへ進む、繰り返し判定ステップと、及び、
前記繰り返しで前記メモリに格納された複数の前記波長と前記光強度の比の組からルックアップテーブルを作成し、これを前記メモリに格納するルックアップテーブル作成ステップと、を実行するモジュールを含む光学フィルタ検査装置を提供する。この構成で、マイクロLEDアレイを模したサブストレートを用いる場合にも、主要な構成モジュールはマイクロLEDアレイのサブストレートを検査を同様の動作で処理可能であり、より本番に近いキャリブレーションやリハーサルが可能であるという効果が得られる。
【0040】
さらに、追加の態様で本発明は、
前段までに記載のマイクロLED発光検査装置は、さらに、前記制御部は、当該マイクロLED発光検査装置の制御のためのCPU及びメモリを備え、かつ前記フィルタ駆動機構と前記制御装置との間は伝送路を介して通信可能と構成され、かつ前記制御装置と前記画像処理装置との間は通信路を介して双方向通信可能と構成され、
前記制御部の処理の開始とともに前記給電機構によってマイクロLEDを点灯するマイクロLED点灯ステップと、及び
引続き前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を前記制御部が生成し、さらに前記伝送路を介して前記信号を前記フィルタ駆動機構へ送信した後に、前記制御部は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなる最初のフィルタ移動指示ステップと、を実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記フィルタ駆動機構は前記フィルタ駆動機構と前記制御装置の間の伝送路を介して前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を受入れ、前記光学フィルタを光路から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構は含み、
前記制御部は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記制御部は前記第1の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記発光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにマイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し対応する前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングし前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタなし光強度を測定するステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
前記第2のフィルタ移動指示待ちとなっている前記制御部は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ当該信号を送信し、後に第2の撮像開始指示待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記フィルタ駆動機構は前記伝送路を介して前記光学フィルタを光路に配設する信号を前記制御部から受入れ、前記光学フィルタを光路に配設する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構はさらに含み、
前記制御部は、前記第2のフィルタ移動指示ステップの最終処理である第2の撮像開始指示待ちで前記第2の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記第2の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第2の撮像の開始指示信号を送信した後に、第2の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第2の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第2の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記発光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにマイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し対応する前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングし前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記マイクロLEDの前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルター無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルター有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルター無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記ルックアップテーブルの参照によって前記マイクロLEDの発光波長を決定するルックアップテーブル参照方式の発光波長決定ステップと、及び
前記マイクロLEDの配列設計データ出力のための外部接続路及びデータ出力部を含み、前記発光波長データを前記デジタル画像処理装置内の前記メモリを介して、前記データ出力部から外部接続路に前記発光波長データを出力するマイクロLED発光波長データ出力ステップと、を実行するモジュールを含むマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、ルックアップテーブル参照方式の発光波長決定が自動運転又は本自動運転で実行でき、より高速の処理が実現され、また、外部機器へ光波長データを出力するのでより製造ラインと一体の運用が可能であるという効果が得られる。
【0041】
さらに、追加の態様で本発明は、
マイクロLED発光検査装置の光源は、前記光源の光波長の可変機構を備える既知の光波長の波長光源であり、前記マイクロLED発光検査装置は、さらに前記制御部にCPU及びメモリを備え、
前記制御部が処理の開始とともに前記可変機構によって前記光源の光波長の設定値を前記帯域幅の中心波長に更新する、光波長の中心波長設定ステップと、
前記可変機構によって前記光源の光波長を前記中心波長へ更新し、前記給電機構によって前記光波長の波長光源を点灯する中心波長光源点灯ステップと、及び
引続き前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を前記制御部が生成し、さらに前記伝送路を介して前記信号を前記フィルタ駆動機構へ送信した後に、前記制御部は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなる最初のフィルタ移動指示ステップと、を実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記フィルタ駆動機構は前記フィルタ駆動機構と前記制御装置の間の伝送路を介して前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を受入れ、前記光学フィルタを光路から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構は含み、
前記制御部は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記制御部は前記第1の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、前記キャリブレーション光源光の単位映像体を前記所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに前記キャリブレーション光源マッピングを前記マイクロLEDマッピングとみなし、前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から前記キャリブレーション光源マッピングとみなされた前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、マイクロLEDとみなされた前記キャリブレーション光源発光体の前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ無し光強度を測定するステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
前記第2のフィルタ移動指示待ちとなっている前記制御部は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介し前記フィルタ駆動機構へ当該信号を送信し、後に後続の撮像開始指示待ちとなる第2のフィルタ移動指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記フィルタ駆動機構は前記伝送路を介して前記光学フィルタを光路に配設する信号を前記制御部から受入れ、前記光学フィルタを光路に配設する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールを前記フィルタ駆動機構はさらに含み、
前記制御部は、後続の撮像開始指示待ちで前記後続の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記後続の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記後続の撮像の開始指示信号を送信した後に、後続の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部はさらに含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記後続の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する後続の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、前記キャリブレーション光源光の単位映像体を所定のクライテリアに基づき特定し、さらに前記ピクセルマップへの前記単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに前記マイクロLED識別部において、マイクロLEDの発光とみなされた前記キャリブレーション光源光を前記単位映像体からマイクロLEDとして特定し前記ピクセルマップ上にマッピングする前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDとみなされた前記キャリブレーション光源発光体のの前記光エネルギ強度を決定し、前記キャリブレーション光源の前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記マイクロLEDの前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルター無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルター有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルター無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
光強度の比が所定の判定幅内で0.5の近傍か否かを所定の判定条件によって判定し、
前記判定条件がNOであれば、前記フィルタ光軸傾斜角駆動機構のためにフィルタの角の変動ステップを駆動する信号を生成し、当該信号を前記フィルタ光軸傾斜角駆動機構へ送信し、フィルタ角の変動ステップを実行するモジュールへ制御を分岐し、その後、前記後続の撮像の開始指示通知を前記制御部へ前記通信部を介し前記制御装置へ送信し、前記制御部の後続の撮像ステップを実行するモジュールへ制御を戻し、以降の処理をループさせ、
前記前記判定条件がYESであれば、フィルタ角を前記メモリに格納する、フィルタ角を記録するステップへ分岐しループ処理を終了する、適正フィルタ角判定ステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含み、
ここで、前記フィルタ光軸傾斜角駆動機構は、所定の幅で前記フィルタ角を変動させる前記フィルタ角の変動ステップを実行するモジュールを含むマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、フィルタ光軸傾斜角駆動機構の自動運転によって、より精密なフィルタ角の変動制御が可能となり、より精度の高い、より短時間のフィルタ透過波長の把握及び調整が可能であるという効果が得られる。
【0042】
さらに、追加の態様で本発明は、
製造プロセス管理コンピュータとの通信路及び製造データ入力部をさらに備え、前記通信路を介して前記製造プロセス管理コンピュータから製造条件を含む製造指示を受入れる製造指示受入れステップを実行するモジュールをさらに含むマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、製造プロセス管理コンピュータによって製造プロセス上流との一体運用が可能となるという効果が得られる。
【0043】
さらに、追加の態様で本発明は、
製造プロセス管理コンピュータへの通信路及び製造データ出力部をさらに備え、前記通信路を介して前記製造プロセス管理コンピュータへ前記キャリブレーションのデータその他の進捗データを含む製造プロセスデータを出力する製造データ出力ステップを実行するモジュールをさらに含むマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で製造プロセス管理コンピュータによって製造プロセス下流との一体運用が可能となるという効果が得られる。
【0044】
さらに、追加の態様で、
本発明に係るマイクロLED発光検査装置は、さらに、制御装置が当該マイクロLED発光検査装置の制御のためのCPU及びメモリを備え、かつ前記フィルタ駆動機構と前記制御装置との間は伝送路を介して通信可能と構成され、かつ前記制御装置と前記画像処理装置との間は通信路を介して双方向通信可能と構成され、かつ前記制御装置の前記制御部は以下の、
前記給電機構によってマイクロLEDを点灯するマイクロLED点灯ステップを実行するモジュールと、
前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択する信号を生成し、さらに前記伝送路を介して、前記光フィルタが前記光路に存在しないステータスを選択するように前記フィルタ駆動機構を駆動する最初のフィルタ移動ステップを実行するモジュールと、
最初の撮像の開始指示通知を受け入れ、前記第1の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、直ちに第2のフィルタ移動指示待ちとなる第1の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールと、
第2のフィルタ移動指示を受け入れ、当該指示に基づき所定の前記光学フィルタを光路に配設する信号を生成し、前記伝送路を介して、前記光学フィルタを光路に配設するように前記フィルタ駆動機構を駆動する第2のフィルタ移動ステップを実行するモジュールと、及び
第2の撮像の開始指示通知を受け入れると、前記第2の撮像の開始指示信号を生成し、前記通信路を介して前記画像処理装置へ前記第2の撮像の開始指示信号を送信する、第2の撮像の開始指示ステップを実行するモジュールを前記制御部は含み、
前記画像処理装置は、前記通信路を介して前記第1の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、前記画像処理装置内に格納される画像データフレーム上の前記ピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第1の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記所定のクライテリアに基づく前記発光の単位映像体を特定し、さらに前記ピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらにマイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し対応する前記マイクロLEDを前記ピクセルマップ上にマッピングし前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタなし光強度を測定するステップと、
前記通信路を介して前記第2の撮像の開始指示信号を受信すると、前記撮像装置から前記映像信号を受け入れ、画像データフレーム上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された前記段階的光強度が重畳された前記光強度ピクセルマップを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納する第2の撮像ステップと、
これに引き続き、前記単位映像体識別部において、前記単位映像体識別部において、前記光強度ピクセルマップから前記所定のクライテリアに基づく前記発光の単位映像体を特定し、さらに前記ピクセルマップへの前記単位映像体マッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、さらに前記マイクロLED識別部において、前記単位映像体から複数の前記アレイ状に配列された前記マイクロLEDを特定し前記ピクセルマップ上にマッピングする前記マイクロLEDマッピングデータを生成し、これを前記画像処理装置内の前記メモリに格納し、前記マイクロLEDマップ上の前記光強度マップ上の光強度から前記所定の光エネルギ強度算出式によって前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度を決定し、前記マイクロLEDの前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値として前記画像処理装置内の前記メモリに格納するフィルタ有り光強度を測定するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、前記マイクロLEDの前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、当該マイクロLEDに対応する前記光学フィルター無しの配置における前記光エネルギ強度値を前記画像処理装置内の前記メモリから読み出し、前記光学フィルター有の配置における前記マイクロLEDの前記光エネルギ強度値と、前記光学フィルター無の配置の前記光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するステップと、
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式によって前記マイクロLEDの発光波長を決定する発光波長計算ステップと、及び
前記マイクロLEDの配列製品データ出力のための外部接続路及びデータ出力部を含み、前記発光波長データを前記デジタル画像処理装置内の前記メモリを介して、前記データ出力部から外部接続路に前記発光波長データを出力するマイクロLED発光波長データ出力ステップと、を実行するモジュールを前記画像処理装置は含むマイクロLED発光検査装置を提供する。この構成で、制御のためのCPU及びメモリを備え、ソフトウェアによって本発明の構成が実現できるという効果が得られる。ソフトウェアはCPU及びメモリで稼働されるオペレーティングシステム上で稼働するアプリケーションソフトウェアでもよいし、ソフトウェアはメモリ上で稼働するオペレーティングシステムに組み込まれ、オペレーティングシステムがCPU制御されるシステムソフトウェアでもよいし、ソフトウェアはハードウェアのROMに組み込まれるファームウェアでもよいし、ハードウェアに組み込まれるASICに構成されたロジックコントロールされるものでもよく、これらによって、より柔軟できめ細かい自動運転が実現可能となったり、バージョンアップ保守も可能となる効果がある。
【0045】
さらに、追加の態様で、
本発明に係るマイクロLED発光検査装置の前記画像処理装置は、製造条件データ出力部をさらに備え、前記サブストレート全体映像、1又は複数の前記単位映像体マッピングデータ及びこれに対応する前記光強度特性及び前記発光波長特性及び前記範疇のうち少なくとも一つを含む前記マイクロLEDマッピングデータ又はマイクロLEDの前記光強度特性の少なくともいずれか1つから所定のデータを所定のデータ形式に変換し製造条件データとして生成及び出力することを特徴とする本発明に係るマイクロLED発光検査装置を含むマイクロLED製造装置を提供する。この構成で、より密接な製造プロセスとの連携が可能となるという効果が得られる。
【0046】
さらに、追加の態様で、
本発明に係るマイクロLED発光検査装置の画像処理装置は、前記発光波長の二次元マップをさらに出力することを特徴とする前段に記載の本発明に係るマイクロLED発光検査装置を含むマイクロLED製造装置を提供する。この構成で、 という効果が得られる。
【0047】
さらに、追加の態様で、
本発明に係るマイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置の構成要素であるサブストレートに配列される多数の反射体は、クロムを主成分とする金属膜から成るとよい。この構成で、耐久性で実績のある光沢のよい反射体が構成され、より検査品質が高まり、貴金属膜に比してより経済的であるという効果が得られる。
【0048】
さらに、追加の態様で本発明は、
全自動化された製造プロセスに組み込まれたマイクロLED発光検査方法は、本発明に係るマイクロLED発光検査装置を用い、以下の段階、
アライメントマーク情報を含むサブストーレートのジオメオリ情報、マイクロLEDのジオメトリ情報及びマイクロLEDアレイのジオメトリ情報を受け入れる製品情報取得段階と、引き続き実行される、
1又は複数の前記ジオメトリ情報から前記サブストレート上で局所的な製品品質のばらつき及び/又は異常を認識及び管理するための製造管理区域を設定する製造管理区域設定段階と、引き続き実行される、
ネットワーク手段によって接続された製造ライン制御コンピュータに検査受け入れ可能状態を前記ネットワーク手段を介して通知する検査受け入れ可能通知段階と、引き続き実行される、
前記製造ライン制御コンピュータからマイクロLEDウェハ製造情報を受信する製造情報受け入れ段階と、引き続き実行される、
検査ベッド上に前記ウェハを搭載するウェハ搭載段階と、引き続き実行される、
画像処理装置によって前記サブストレートの全体像を撮像し、前記サブストレートに前記製造管理区域をマッピングする製造管理区域マッピング段階と、
画像処理装置によって前記サブストレート上に配設された前記マイクロLEDを前記画像処理装置内に生成された画像フレーム上にマッピングするマイクロLEDマッピング段階と、引き続き実行される、
前記画像処理装置によって、マイクロLEDチップを点灯し発光強度と発光波長を測定するマイクロLED特性測定段階と、引き続き実行される、
前記画像処理装置によって、前記マイクロLED特性を元に所定の分類条件によって前記発光強度と前記発光波長のマトリックスで分類された異常分類を含むカテゴリ情報を前記マイクロLEDマップ情報に付し、全マイクロLEDチップを分類仕分けするマイクロLED仕分け段階と、引き続き実行される、
前記画像処理装置によって、前記カテゴリ情報の付された前記マイクロLEDを前記製造管理区域マップにオーバーレイし、前記製造管理区域に関しマイクロLED製造プロセス状態を認識する製造プロセス状態判定段階と、引き続き実行される、
前記画像処理装置によって、前記ネットワーク手段を介して前記製造ライン制御コンピュータへ前記仕分け情報と前記製造プロセス状態を送信する検査結果送信段階と、引き続き実行される、
検査終了状態を前記ネットワーク手段を介して前記製造ライン制御コンピュータへ検査終了通知を送信する検査終了通知段階と、
を含む、全自動化された製造プロセスに組み込まれたマイクロLED発光検査装置の使用方法を提供する。この構成で、製造条件によって変動するばらつきをより抑え、製造ばらつき変動因子の迅速なフィードバックをタイムリーに製造プロセスへ提供する効果を提供するという効果が得られる。
【発明の効果】
【0049】
以上に示されるように本発明は、より高速のマイクロLED発光検査装置を提供し、マイクロLED製造プロセスと一体化される場合には、製造管理水準をより高めることを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の物理構成図である。
【0051】
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の機能構成図である。
【0052】
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の概観模式図である。
【0053】
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置の光強度比の決定を説明するためのグラフである。
【0054】
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例における機能構成図である。
【0055】
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の制御システムフローチャートを説明する模式フローチャート図である。
【0056】
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例における物理構成図である。
【0057】
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例におけるマイクロLED発光検査検査時のルックアップテーブル参照方式による光波長決定の場合の制御システムフローチャートを説明するフローチャート模式図である。
【0058】
【
図9】
図9は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例における物理構成図である。
【0059】
【
図10】
図10は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例におけるマイクロLED発光検査検査時のルックアップテーブル作成のためキャリブレーション時の制御システムフローチャートを説明するフローチャート模式図である。
【0060】
【
図11】
図11は、本発明の他の態様である、マイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置の一実施形態に係る光学フィルタ検査装置101の物理構成図である。
【0061】
【
図12】
図12は、本発明の他の態様である、マイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置の一実施形態に係る光学フィルタ検査装置101の機能構成図である。
【0062】
【
図13】
図13は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例における制御システムフローチャートを説明するフローチャート模式図である。
【0063】
【
図14】
図14は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例における参照発光体を含む物理構成図である。
【0064】
【
図15】
図15は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例における光センサを含む物理構成図である。
【0065】
【
図16】
図16は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例におけるデジタル画像処理装置に不良品判定部を含む機能構成図である。
【0066】
【
図17】
図17は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例におけるデジタル画像処理装置にデータ入力部を含む機能構成図である。
【0067】
【
図18】
図18は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例における画面表示装置を含む物理構成図である。
【0068】
【
図19】
図19は、本発明の一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施例における発光波長と光フィルタ有無による光強度比の二次元マップの範疇を示すグラフ図である。
【0069】
【
図20】
図20は、本発明の2実施形態に係るマイクロLED発光検査装置500の一態様の物理構成図である。
【0070】
【
図21】
図21は、本発明の第2実施形態に係るマイクロLED発光検査装置500の一態様の機能構成図である。
【0071】
【
図22】
図22は、本発明の第2実施形態に係るマイクロLED発光検査装置500の一態様における制御システムフローチャートを説明するフローチャート模式図である。
【0072】
【
図23】
図23は、本発明の第1実施形態に係る発光波長検査装置の変形実施態様である発光波長検査装置600を示す正面概略図である。
【0073】
【
図24】
図24は、同装置におけるフィルターが光路に挿入された場合を示す説明のための発光波長検査装置600を示す正面概略図である。
【0074】
【
図25】
図25は、同装置における色フィルター50の透過率特性を示すグラフ図である。
【0075】
【
図26】
図26は、本発明の第2実施形態の変形実施形態である発光波長検査装置700の正面模式図である。
【0076】
【
図27】
図27は、同装置における色フィルター56の透過率特性の傾斜角の変化の影響を示すためのグラフ図である。
【0077】
【
図28】
図28は、同装置を用いるマイクロLED発光検査のフローチャートである。
【0078】
【
図29】
図29は、本発明の第1実施形態の変形実施形態である発光波長検査装置800の斜視模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
〈第1実施形態〉
本発明に係るマイクロLED発光検査装置1の一実施形態は以下である。
図1に示される物理構成ブロック図に示されるように、マイクロLED発光検査装置1は、給電機構10、光学レンズ20、撮像装置30、デジタル画像処理装置40、光学フィルタ50、フィルタ駆動機構60、及び制御装置70等の物理構造を部分に含むマイクロLED発光検査装置である。
【0080】
より詳細には、マイクロLED発光検査装置1の一実施形態は。
図2に掲げる機能構成図に示されているように、検査対象のウェハとして、個別に分離されるべき100μm角以下の大きさの矩形領域内を占めるマイクロLED2がアレイ状に配列されて表面に形成された半導体サブストレート3が装着可能であり、給電機構10によって点灯されたマイクロLED2の光は、光学フィルタ50、光学レンズ20を通る光路を介してイメージセンサ31を有する撮像装置30へ導かれる配置構成となっている。例えば赤色を含むように所定の光波長帯域を有する光学フィルタ50は、マイクロLED2と前記光学レンズ20との光路21に配設され、光学フィルタ50によって選択透過された所定の光波長帯域の光がイメージセンサ31を介し、撮像装置30において映像信号を生成させる構成となっている。前記デジタル画像処理装置40はメモリ41を備え、前記映像信号を映像信号線18を介して撮像装置30から受入れ、映像信号から画像データフレーム42を生成し、これをメモリ41へ格納するように構成されている。半導体サブストレート3全体に形成されているマイクロLED2の占める領域は、複数の画像データフレーム42によって分割格納されてもよい。
【0081】
前期光学フィルタ50は、フィルタ駆動機構60によって支持されており、フィルタ駆動機構60は制御装置70からの制御信号を制御信号線88を経由し受け入れるための受信部62を備える。前記制御装置70は、フィルタ駆動機構60によって光学フィルター50の有無を選択制御可能に構成されている、制御装置70フィルタ駆動機構60の制御信号の生成のための制御部71を含み、当該制御部71は、システムフロー開始とフロー制御可能に構成され、制御部71は、フィルタ駆動機構60の前記制御信号を送信するための送信部72を備え、制御信号をフィルタ駆動機構60に備わる制御信号のフィルタ駆動機構受信部62に送信可能に構成されている。
【0082】
デジタル画像処理装置40において、映像信号から生成されたデジタル光強度は、画像データフレーム42上のピクセル毎に段階的光強度を持ち、複数の画像データフレーム42は束ねられメモリ41上に保持されてもよいが、半導体サブストレート3全体が撮像された画像データフレーム42上に貼られた直交座標系で各々x番目、y番目のピクセル毎の光強度関数をI(x,y)として、光強度ピクセルマップI(x,y)45として記録されるようにデジタル画像処理装置40は構成されている。光強度ピクセルマップI(x,y)45の隣接するピクセル間は移動平均によって前記段階的光強度の平滑処理がなされてもよい。デジタル画像処理装置40には、単位映像体識別部81が構成されており、画像データフレーム42上のピクセル毎の光強度ピクセルマップ45から所定のクライテリアに基づきデジタル画像処理装置40の画面フレーム内に現出される発光体の単位映像体80が特定され、前記ピクセルマップ43への単位映像体マッピングデータ46を生成するように単位映像体識別部81において単位映像体80が特定されるようにデジタル画像処理装置40は構成されている。画像データフレーム42上座標系でi番目、j番目の単位映像体80は単位映像体マッピングデータ46座標システムで座標(I,J)の単位映像体80として特定される。
【0083】
デジタル画像処理装置40には、マイクロLED識別部90が構成されており、半導体サブストレート3上にアレイ状に配列された個々のマイクロLED2は、単位映像体80を手がかりに特定される。半導体サブストレート3上に相対的に例えば格子状に配列配置されているマイクロLED2は、所定のクライテリア例えば、画像フレーム42上で周囲に対しピーク値の光エネルギ強度値を呈するピクセルを単位映像体80の中心部と特定し、隣接する二つの単位映像体80の中心部間の中央をその二つの間に存在する単位映像体80の矩形境界(
図3では符号Bで示す)と仮定し、単位映像体80の形態を判定する所定のクライテリアによって、画像データフレーム42上の座標系で、各々の単位映像体80を例えばx1~x3番目、y1~y3番目の9個のピクセルに対応するものと、
{I(x1,y1),I(x1,y2),I(x1,y3),I(x2,y1),I(x2,y2),I(x2,y3),I(x3,y1),I(x3,y2),I(x3,y3)}のピクセル要素を構成要素として持つものと単位映像体識別部81において判定される。半導体サブストレート3上に相対的に例えば格子状に(I,J)マトリックスに配列配置されているマイクロLED2(I,J)に対応させて前記ピクセルマップ43上にマッピングするマイクロLEDマッピング44のデータを生成するようにマイクロLED識別部90は構成されている。結局、(I,J)番目のマイクロLED2は、単位映像体80(I,J)に対応し、ピクセル値(I(x1,y1),I(x1,y2),I(x1,y3),I(x2,y1),I(x2,y2),I(x2,y3),I(x3,y1),I(x3,y2),I(x3,y3)から構成される。
【0084】
デジタル画像処理装置40には、個々のマイクロLED2の光強度を算出する演算ロジックとして所定の光エネルギ強度算出式が動作するように構成されており、例えば、光強度ピクセルマップ45上で単位映像体80に対応するマイクロLED2に対応する画像フレーム42上のピクセルの段階的光強度の総和、上記の例では,
Σ{(x1,y1),I(x1,y2),I(x1,y3),I(x2,y1),I(x2,y2),I(x2,y3),I(x3,y1),I(x3,y2),I(x3,y3)}
を光強度として採用してもよい。このように決定された単位映像体80に対応する各々のマイクロLED2の光エネルギ強度は、制御装置70からの制御信号を受け入れてフィルタ駆動機構60によって光学フィルター50無の配置において測定された光エネルギ強度値として、メモリ41に格納されるようにデジタル画像処理装置40は構成されている。
【0085】
同様に、単位映像体80に対応する各々のマイクロLED2の光エネルギ強度は、フィルタ駆動機構60によって光学フィルター50有りの配置に変更された後においても測定され、同一の単位映像体80に対応するマイクロLED2のの光エネルギ強度値は、光学フィルター50有の配置における前記マイクロLED2の前記光エネルギ強度値としても測定されるようにデジタル画像処理装置40は構成されている。
【0086】
デジタル画像処理装置40には、マイクロLED検査部100が構成されており、マイクロLED検査部100に構成されるモジュールは演算ロジックとして所定のマイクロLED2の発光波長算出式が動作するように構成され、例えば、予め構成されメモリ41上に保持されたルックアップテーブル109において、引数を指定すればこれによって当該ルックアップテーブル109を検索し、引数に対応する目的データ値であるマイクロLED2の発光波長を参照可能にルックアップテーブル109が構成されている。前記引数は、例えば、前記光学フィルター50無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルター50有の配置における前記光エネルギ強度値との関係を表現されたものであれば、例えば、一実施形態では、光学フィルター50有り/無しの光エネルギ強度値比であってもよく、その場合には、ルックアップテーブル109は光学フィルター50無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルター50有の配置における前記光エネルギ強度値との比と、発光波長との関係を配列データとして作成されたものであるとよい。
【0087】
ルックアップテーブル109は、既知の光波長の光源によって、フィルタ特性がキャリブレーションされた光学フィルターを用いて、前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルター有の配置における前記光エネルギ強度値との比と前記発光波長との関係に関して前記キャリブレーションをもとに作成されたルックアップテーブル109が好適である。
【0088】
さらに、追加の変形実施形態では、マイクロLED2の発光波長算出式は、光エネルギ強度比測定値に対応する発光波長が参照されたときに中間値については、その中間値を跨ぐ直近の二つの引数が与える二つの参照波長を按分補間によって調整し発光波長が決定されるようにルックアップテーブル109が構成されていてもよい。按分による補完は線形補完でも、二次回帰線による近似補完でも、適当な直線又はカーブにフィットするものであればよい。
【0089】
[第1実施形態の作用効果]
以上の構成の一実施形態に係る本発明の作用効果を
図3に示される本発明の一実施形態の概観模式図を参照しながら説明する。
【0090】
図3に示されるマイクロLED発光検査装置1のステージ4上に搭載固定された半導体サブストレート3上には、マイクロLED2がアレイ状に形成されている(以下、本実施形態でマイクロLEDアレイ2ともいう)。マイクロLED2はマイクロLED製造行程中にマイクロLEDが発光可能な段階まで製造が進展した後に、マイクロLEDの光強度、発光波長等のLEDとしての性能を測定するために実施する。
【0091】
マイクロLED2が使用される表示装置製品(図示しない)においては、表示装置の画面パネルが半導体サブストレート3よりも大きな場合が多々あること、LEDの利用効率が勘案されて半導体サブストレート3上のマイクロLEDチップは一旦半導体サブストレート3から個々に切り出され、その後、表示装置製本の組み立て時に接合される。このような表示装置に組み込まれるマイクロLED2であれば、そのマイクロLED2は、一旦から切り出された後に隣接するマイクロLEDチップは、別の半導体サブストレート3から切り出されたものであったり、同一半導体サブストレート3から切り出されたものであっても隣接しない離隔した部位から切り出されたものであるなど、製造プロセス条件の異なるチップが混在して表示装置(図示しない)製品に組立てられることとなる。
【0092】
本実施形態のマイクロLED発光検査装置1は、個別に分離されるべきマイクロLED2がアレイ状に配列されて表面に形成されて半導体サブストレート3上に製造されたマイクロLED2について、所定の性能範囲に収まるものを表示装置に組み上げる際、隣接配置することを可能とするため、マイクロLED2の光強度、発光波長等のLEDとしての性能を測定する。この場合において、本実施形態のマイクロLED発光検査装置1はデジタル画像処理装置40によって高速にマイクロLED2の光強度、発光波長等のLEDとしての性能を測定することを可能とする。以下、詳細に説明する。
【0093】
図3に示されるマイクロLED発光検査装置1はステージ4上に搭載固定された半導体サブストレート3上のマイクロLED2は、給電機構10によって発光させられると、その発光は撮像装置30に配設されているイメージセンサ31において映像信号を生成し、制御ラインを介して、デジタル画像処理装置40に取り込まれる。この場合において、撮像装置30とマイクロLED2との間の光路上に配設可能である光学フィルタ50をRGBの各色別の透過光の映像信号を選択配信するものを選択することによって、各色別のマイクロLED2の光強度、発光波長等のLEDとしての性能を測定することを可能とする。例えば、赤色の発光性能を測定するとき、光学フィルタ50は、設計条件に相当する波長630nmを中心に、波長範囲610nmから650nmまでを測定できるように設計されている色波長610nmから650nmの光波長帯域の透過フィルタである。一実施例の透過フィルタは基板となるガラス材料に光吸収材を混ぜる色吸収型フィルタである。
【0094】
光学フィルタ50はフィルタ駆動機構60によって、光路に出し入れ可能でり、最初の光強度、発光波長測定では、制御装置70の制御部71からの制御信号によって、フィルタ駆動機構60が制御されて光学フィルタ50無しの状態でマイクロLED2の発光を測定する。
【0095】
図3に示されるマイクロLED発光検査装置1のマイクロLED2の光強度測定、及び発光波長測定は、以下に記載の通りである。
【0096】
映像信号がデジタル画像処理装置40に取り込まれると、デジタル画像処理装置40は画像データフレーム42単位に、所謂画面単位に画像データフレーム42の光強度を二次元画面データフレーム配列に対応させる部位に応じ、画面のピクセル毎に光強度値はデジタル画像処理装置40に備えられたメモリ機構41に格納される。画面の二次元マップに応ずるものとして、これを全体として光強度値を表示する目的に適するマップデータとしての光強度ピクセルマップ45、画像データフレーム42上での座標系を表すものとしては単にピクセルマップ43と本明細書で呼称する。
【0097】
光強度ピクセルマップ45は映像信号がデジタル画像処理装置40に取り込まれるとビデオ映像レコーダにように自動的に生成される。
【0098】
一方、デジタル画像処理装置40に取り込まれた光強度ピクセルマップ45は、そのままでは半導体サブストレート3上の個々のマイクロLED2とは対応づけられてはいない。ウェハ上にドットピッチ0.1mm以下で多数形成されるマイクロLED2は、例えば、6インチの半導体サブストレート3上には150万個余り形成されており、150万個のマイクロLED2を瞬時に特定する必要がある。勿論、必ずしも二次元画面データフレーム配列の1ピクセルが1マイクロLEDに対応しているわけでなく、1つのマイクロLED2に対して複数のピクセルが対応させるのがよい。
【0099】
一実施形態に係るマイクロLED発光検査装置1では、画像データフレーム42上に、ほぼ同一の形態の発光体が画像上で認識可能であろうという予測に基づき、マイクロLEDの映像単位体81という概念上のオブジェクトを導入する。このような概念は、特に、ウェハ上にドットピッチ0.1mm以下で同一の繰り返し単位で形成されたマイクロLEDの多数、同時計測に好適である。
【0100】
マイクロLED発光検査装置1ではこのマイクロLEDの映像単位体81は、所定のクライテリアに基づき光強度ピクセルマップ45の光強度及び各ピクセルのジオメトリ情報から特定されるものとされる。例えば、一実施形態では以下のように特定される。所定のクライテリアは周囲に対しピーク光エネルギ強度値を呈するピクセルを単位映像体80の一つ一つの中心部と特定し、ある単位映像体80を選んだとき、その隣接する単位映像体80のそれぞれの中心部間の中央を隣接する単位映像体80との矩形境界とする。マイクロLED発光検査装置外から提供される設計情報によればその間隔は例えば、ドットピッチ0.1mmに対応するはずのものであり、公差を勘案してもよい。このような所定のクライテリアに基づく単位映像体80の特定手段によって、高速にマイクロLEDの映像単位体81が特定され、着目されたマイクロLEDの占有すべき領域が、より素早く特定されるという効果を与える。このように、マイクロLEDの映像単位体81概念の導入と、画面フレーム情報から映像単位体81の特定に適する所定のクライテリアは、特に150万個以上の測定対象を一括で処理する必要のある、100μm角以下の大きさの矩形領域内を占めるマイクロLED2がアレイ状に配列されて表面に形成された半導体サブストレート単位の検査に用いるに好適なマイクロLED発光検査装置の提供に貢献する。
【0101】
上記のように、画像データフレーム42内で発光体の一つ一つの単位映像体80が特定され、全体として画像データフレーム42内で観察されるべきすべてのマイクロLED2が画像データフレーム42内のピクセルに対応付けされるとき、マイクロLED2へのピクセルマップ43、すなわちマイクロLEDマップ44が生成されたと本発明概念は定義する。このような概念によって本来は一つ一つの個性がある半導体サブストレート3上の個々のマイクロLED2をマイクロLEDマップ44として包括概念化し、一括処理に適する扱いを施すのを容易とする効果を与えるし、個々のマイクロLED2に対応するピクセル値をメモリ41に格納するとき、より効率的なメモリ消費手段が提供可能とされる。
【0102】
本発明に係るマイクロLED発光検査装置1の一実施形態は、上記特定された矩形領域に対応する光強度ピクセルマップ45上のピクセルは当該マイクロLEDに属するものとして、そのピクセルが提供する光強度を元に当該マイクロLEDが発する光エネルギ強度を所定の光エネルギ強度算出式によって算出することを特徴とする。例えば、より詳細には、所定の光エネルギ強度算出式は、前記光強度ピクセルマップ45上で特定の一つのマイクロLEDに含まれるピクセルの段階的光強度の総和である。ここで段階的強度とは、所定のコントラスによって、光強度がデジタル的に階段状の値として評価された光強度数値のことであり、その階段状は線形的な階段状であってもよいし、ベータ関数的に部分が急勾配であってもよく、領域内の観察点は必ずしも等しく貢献評価されなくても、例えば、中心部の数値が重み付けされてもよいが、このようにマイクロLEDに含まれるピクセルの段階的光強度の総和をとりマイクロLEDに関連するすべてのピクセルで観察される光強度を利用すると、一つ一つのピクセルの測定に伴う擾乱を平滑化できる利点があり、さらにこの評価手段は、仮に隣のマイクロLEDからの発光が混在するものとしても、当該マイクロLEDからの発光が隣のマイクロLEDのものとみなされることの相殺効果も提供し、全体としてより正確な一つ一つのマイクロLEDの発光性能の評価に役立つという優れた効果を与える。
【0103】
マイクロLEDの発光性能が上記のように、各ピクセルマップ43が与える光強度の関数によって提供されるとしても、直接的には、マイクロLEDの発光波長を決定することにはならない。そこで従来は、スペクトロメータが個々のマイクロLEDの発光波長測定に用いられていた。スペクトロメータを用いる従来の発行波長測定方式では、仮にリニアセンサが用いられるとしても、なお、10000秒という膨大な時間が必要となる場合があることは、本願明細書の背景技術に記載したとおりである。
【0104】
本発明に係るマイクロLED発光検査装置1の一実施形態は、光学フィルター50を設計条件に相当する色波長を含む所定の光波長帯域でフィルタ透過光強度が単調増加又は単調減少する光学フィルターとされるように特徴づけられている。所定の光波長帯域でフィルタ透過光強度が単調増加又は単調減少する光学フィルタの例は、
図3の光学フィルタ50に隣接するグラフを表現する光学フィルタ50である。このグラフの横軸は光波長であり、縦軸は光フィルタ50無しの場合、光フィルタ50有りの場合の光強度の比である。このような光フィルタ50によって、マイクロLEDの発光波長の決定にスペクトロメータを不要とし、各ピクセルマップ43が与える光強度の光フィルタ50無しの場合、光フィルタ50有りの場合(以下で、「光フィルタ有り/光フィルタ無し」、又は「光フィルタ有り/無し」、と記載する)の二通りの光強度の測定のみによって、マイクロLEDの発光波長の決定を可能とする。これによって、光フィルタ有り/無し配置の切り替えに時間を要するとしても、例えば、150万個の測定対象の光フィルタ無し/有りの測定はデジタル画像処理装置によって一括処理も可能とし、150万個の1パスのラインセンサ又はCCDセンサによるデジタル画像処理装置メモリへの映像信号取り込みは高々50秒もあれば十分であるから、150万個の二回の一括データ処理自体は100秒もあれば可能で有り、上記程度の光強度評価は瞬時に完了し得て、ここで仮に光フィルタ無し/有り配置の切り替えに30秒要するとしても、結局、150万個処理には150秒もかからない。したがって、従来技術では1500秒は要するところを桁違いの高速処理を実現可能とする顕著な効果を本発明のマイクロLED発光検査装置1は提供する。
【0105】
以下、設計条件に相当する色波長を含む所定の光波長帯域でフィルタ透過光強度が単調増加又は単調減少する光学フィルター50を用いる手段は、光フィルタ50無し/光フィルタ50有りの二通りの光強度の測定のみによって、マイクロLEDの発光波長の決定することを説明する。
【0106】
図4には、先の例とは異なり、フィルタ透過光強度が単調増加する光学フィルター50を用いる場合を示す。
図4に示される605nmから655nmにかけての所定の光波長帯域でフィルタ透過光強度が
図4に示されるカーブで光波長帯域で655nmで透明状態の光強度比1.0,そして605nmで遮光状態の光強度比0のように示されるカーブで単調増加する特性を持つ光フィルタ50の場合において、光フィルタ有り/光フィルタ無しの二通りの光強度比の測定が
図4に示される通り0.83のとき、
図4に示されるカーブで縦軸0.83に対応するのは波長640nmが中央波長値であることがわかる。したがって、光フィルタ50無し/光フィルタ50有りの二通りの光強度の測定のみによって当該マイクロLED2の発光波長は640nmと決定できた。そして、このように決定された発光波長は、隣接するマイクロLED間について移動平均によって前記光波長の平滑処理がなされてもよい。平滑処理によってノイズの影響が緩和される利点がある。
【0107】
このように、予め様々な発光波長を用いて、光フィルタ有り/光フィルタ無しの二通りの光強度の測定比を
図4に示されるような単調増加するカーブで発光波長と関連づけられていれば、光フィルタ有り/光フィルタ無しの二通りの光強度の測定比から当該関連付けによって、発光波長は一意に決定可能とされることを本発明者は創案した。ここで、
図4は単調増加するカーブで発光波長と関連づけられているが、単調増加でなく、単調減少するカーブで、発光波長と光フィルタ有り/光フィルタ無しの二通りの光強度の測定比とが関連づけられていてもよい。
【0108】
上記のように構成された本発明に係るマイクロLED発光検査装置1は、変形実施形態の機能構成
図5に示されるように、制御装置70は、さらにマイクロLED発光検査装置1の構成要素を制御するための制御フロー管理に使用されるCPU86、メモリ87を備える。制御部71は送信部72と伝送路88を介してフィルタ駆動装置へ制御信号を送信可能である。制御装置70とデジタル画像処理装置との間には通信路89が備わり、送信部72を介して双方向通信可能に構成されている。このようにデジタル画像処理装置40及びフィルタ駆動装置60と一体制御可能に構成された制御装置70によって、マイクロLED発光検査装置1の自動運転を可能とするように構成される。一実施形態の構成と動作を制御フローのフローチャートS0を構成要素を跨って描かれた模式
図6を参照しながら説明する。
<マイクロLED点灯ステップS1>
マイクロLED発光検査装置1の制御装置70の制御部71の処理の開始とともに、制御は、マイクロLED点灯ステップに移り、給電機構30によってマイクロLEDが点灯されるように制御部71は構成されている。マイクロLED点灯ステップが制御部71の処理の開始とともに実行されると、制御は引き続いて、制御部71内に構成されているフィルタ移動指示ステップの構成モジュールが起動される。
<第1のフィルタ移動指示ステップS2>
引続き最初のフィルタ移動指示ステップへ制御が渡され、このステップでは光フィルタ50が光路21に存在しないステータスを選択する信号が制御部71によって生成される。さらに伝送路88を介して信号はフィルタ駆動機構60へ送信され、その後制御部71は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなるようにモジュール構成され、このまま、当該モジュール処理は、最初の撮像の開始指示通知待ち状態に遷移する。
<第1のフィルタ移動ステップS3>
フィルタ駆動機構60はフィルタ駆動機構60と制御装置70の間の伝送路88を介して光フィルタ50が光路21に存在しないステータスを選択するための信号を受入れると、光学フィルタ50を光路21から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するように構成されている。
<第1の撮像の開始指示ステップS4>
制御装置70の制御部71は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、直ちに制御部71は第1の撮像の開始指示信号を生成する。最初の撮像の開始指示通知は、例えば、最初のフィルタ移動ステップ終了後にフィルタ駆動機構60がそのステータス信号を送信し、それを制御部71が受信するように構成されてもよいが、その他、所定の時間が経過すれば最初の撮像の開始指示通知を生成するように、制御部71内でタイマーを駆動するように構成されていてもよい。この場合には、所定の時間経過後にタイマーイベントが生成され最初の撮像の開始指示通知が制御部71に通知される。制御部71に制御が戻ると、制御部71は通信路89を介してデジタル画像処理装置40へ第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、第2のフィルタ移動指示待ちとなるように構成されている。第1の撮像の開始指示ステップを起動するモジュールの実行後、当該モジュールの処理は第2のフィルタ移動指示待ち状態へ遷移する。
<第1の撮像ステップS5>
デジタル画像処理装置は、通信路89を介して第1の撮像の開始指示信号を制御部71から受信すると、撮像装置30から映像信号を受け入れ、デジタル画像処理装置40内に格納される画像データフレーム42上のピクセルマップ43へ各ピクセルで測定された段階的光強度が重畳された光強度ピクセルマップを生成し、これをデジタル画像処理装置内の前記メモリに格納するようにモジュール構成されており、当該モジュールの動作後には、引き続いて単位映像体識別部81の処理に制御が渡る。
<フィルタ無し光強度測定ステップS6>
引き続き、単位映像体識別部81において、光強度ピクセルマップから発光の単位映像体80を所定のクライテリアに基づき特定し、さらにピクセルマップ43への単位映像体マッピングデータを生成し、これをデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するように、デジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。単位映像体識別部81のモジュール処理に引き続いて、さらにマイクロLED識別部90において、単位映像体80から複数のアレイ状に配列されたマイクロLED2を特定し対応するマイクロLED2をピクセルマップ43上にマッピングしマイクロLEDマッピングデータ44を生成し、これをメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。続いてマイクロLEDマップ上の光強度マップ上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によってマイクロLEDの光エネルギ強度を決定し、マイクロLEDの光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値をデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。フィルタ無し光強度を測定するモジュールが実行されると、引き続き、制御装置70は、フィルタ無し光強度を測定する処理を実行制御されるように構成されている。
<第2のフィルタ移動指示ステップS7>
第2のフィルタ移動指示待ちとなっていた制御部71は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき光学フィルタ50を光路21に配設する信号を生成し、伝送路88を介しフィルタ駆動機構60へ当該信号を送信するようにモジュール構成されている。当該モジュール実行後には、当該モジュールは第2の撮像開始指示待ちとなるようにモジュール構成されており、制御部は、そのまま待ち状態となる。
<第2のフィルタ移動ステップS8>
フィルタ駆動機構60は伝送路88を介して光学フィルタ50を光路21に配設する信号を制御部71から受入れ、光学フィルタ50を光路21に配設するようにフィルタ駆動機構60はモジュール構成されている。
<第2の撮像の開始指示ステップS9>
制御部71は、第2のフィルタ移動指示ステップの最終処理である第2の撮像開始指示待ち状態で第2の撮像の開始指示通知を受け入れると第2の撮像の開始指示信号を生成し、通信路89を介してデジタル画像処理装置40へ第2の撮像の開始指示信号を送信するようにモジュール構成されている。第2の撮像の開始指示通知について、例えば、第2のフィルタ移動ステップ終了後にフィルタ駆動機構60がそのステータス信号を送信し、それを制御部71が受信するように構成されてもよいし、その他、所定の時間が経過すれば第2の撮像の開始指示通知を生成するように、制御部71内でタイマーを駆動するように構成されていてもよい。当該モジュールが動作後に、制御部71の処理はアイドルとなり、次のタスク待ちとなる。
<第2の撮像ステップS10>
デジタル画像処理装置40は、通信路89を介して第2の撮像の開始指示信号を受信すると、撮像装置30から映像信号を受け入れ、画像データフレーム42上のピクセルマップ43へ各ピクセルで測定された段階的光強度が重畳された光強度ピクセルマップを生成し、これをデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するようにモジュール構成されており、このモジュール動作後には単位映像体識別部81での処理に制御を渡す。
<フィルタ有り光強度の測定ステップS11>
デジタル画像処理装置40内では、これに引き続き、単位映像体識別部81において、光強度ピクセルマップから発光の単位映像体80を所定のクライテリアに基づき特定し、さらにピクセルマップ43への単位映像体マッピングデータを生成し、これをデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納し、さらにマイクロLED識別部90において、単位映像体80から複数の前記アレイ状に配列されたマイクロLEDを特定し対応するマイクロLEDを前記ピクセルマップ43上にマッピングし前記マイクロLEDマッピングデータ44を生成し、これを前記メモリに格納するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。このモジュール処理の後に、マイクロLEDマップ上の光強度マップ上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によってマイクロLEDの光エネルギ強度を決定し、マイクロLEDの光学フィルター50有りの配置における光エネルギ強度値としてデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するように、デジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。当該モジュール処理後に、制御は、デジタル画像処理装置40内でマイクロLED検査部での処理に渡される。
<フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比計算ステップS12>
これに引き続き、マイクロLED検査部において、マイクロLEDの光学フィルター有りの配置における光エネルギ強度値をデジタル画像処理装置40内のメモリ41から読み出し、当該マイクロLEDに対応する光学フィルター50無しの配置における光エネルギ強度値をデジタル画像処理装置40内のメモリ41から読み出し、光学フィルター50有の配置における前記マイクロLEDの光エネルギ強度値と、光学フィルター50無の配置の光エネルギ強度値とによって、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。
<発光波長計算ステップS13>
これに引き続き、前記マイクロLED検査部において、所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式によって前記マイクロLEDの発光波長を決定するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。
<発光波長データ出力ステップS14>
以上の処理を終え、マイクロLED発光波長データが得られた後に、マイクロLED検査データ出力可能であるように構成され、外部接続路及びデータ出力部を備えたデジタル画像処理装置40から発光波長データはデジタル画像処理装置40内のメモリ41を介して、データ出力部120から外部接続路に出力するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。外部接続路は、コンピュータへの直接の伝送路を介するのでもよいし、通信部110を介してLAN接続によるネットワーク75を介して接続されたコンピュータ200へ接続された永続的ストレージ76へ格納されている外部へ出力されてもよい。永続的ストレージ76へ格納された後、複数の発光波長とフィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比との関係は、例えば、ルックアップテーブル109(
図5には図示しない)に構成されてもよい。
【0109】
本発明に係るマイクロLED発光検査装置1の一実施形態は、光フィルタ有り/光フィルタ無しの光強度と発光波長との関連付けを既知の光波長の光源(図示しない)によって、フィルタ特性がキャリブレーションされ、前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルター有の配置における光エネルギ強度値の比と前記発光波長との関係に関してキャリブレーションをもとに作成された発光波長のルックアップテーブル109によって実現する。一実施例では、ルックアップテーブル109には
図4ではカーブ上の黒丸点で示されている(光波長,光エネルギ強度値比)が格納されている。このようにして、本発明に係るマイクロLED発光検査装置1の一実施形態は、光フィルタ有り/光フィルタ無しの二通りの光強度の測定比を
図4に示されるような単調増加するカーブ上の離散点で発光波長と離散的に関連づけ、光フィルタ有り/光フィルタ無しの二通りの光強度の測定値によって、発光波長は一意に決定可能とされ、光フィルタ無し/光フィルタ有りの二通りの光強度の測定のみによって、マイクロLEDの発光波長の決定を可能とし、例えば、150万個の測定対象の光フィルタ無し/有りの測定はデジタル画像処理装置によって一括処理も可能とする有利な効果を発揮する。ルックアップテーブル109には離散点(
図4のカーブ上の黒丸参照)が格納されているから、例えば、光強度の測定比に最も近傍の強度の比に対応する発光波長を観察対象のマイクロLED発光波長としてもよい。
【0110】
本発明に係るマイクロLED発光検査装置1の一実施形態では、ルックアップテーブル109の登録値の中間値(
図4のカーブ上の隣接する黒丸間の変域域とその間の値域の関係を参照のこと)が観察測定された場合、マイクロLEDの発光波長算出式は、光エネルギ強度比測定値を跨ぐ近傍の光エネルギ強度比登録値に対応する発光波長がルックアップテーブル109で参照され、光エネルギ強度比測定値の中間値について光エネルギ強度比測定値を跨ぐ二点の登録値を基礎に按分補間を加算して発光波長が決定されてもよい。この構成では、光エネルギ強度比測定値が登録されていなくても所望の推定精度で光エネルギ強度比測定値に対応する発光波長を可能とする効果を与える。この補完は、線形補完でも二次曲線補完でもカーブ形状と登録値の間隔の関係から好適に決定されてよい。
【0111】
さらに、変形実施形態では、ルックアップテーブル109は、
図7の変形実施形態の物理構成図に示されるように、デジタル画像処理装置40から永続的ストレッジ74又は76又は79への接続インターフェースを介してフィルタ特性及びルックアップテーブル109をマスターデータとして永続的ストレッジから受入れてもよい。接続インターフェースはUSB74でもよい、このばあいには、USB対応メモリデバイス74に記録されたルックアップテーブル109がデジタル画像処理装置40のメモリに読み込まれる。永続的ストレッジはLANに接続されたサーバに接続されたデバイス76でもよく、この場合接続インターフェースは、有線LAN接続インターフェース75でも無線LAN接続インターフェース(図示しない)でもよく、この場合には、ネットワークに接続された他のデバイス76に保管されたルックアップテーブル109がデジタル画像処理装置40のメモリに読み込まれる。ルックアップテーブル109の保管元はネットワークに接続されたクラウドコンピューティングサービス77が提供するサーバデバイス78に接続された永続的ストレッジデバイス79に保管されているものでもよい。このように構成することで、複数のマイクロLED発光検査装置1を使用する場合に効率的な運用を可能とする利点が得られるし、キャリブレーションとプロダクションシステムでの利用を分離できる利点もある。さらに、バックアップサイトからのルックアップテーブル109の復旧も容易であり、可用性の向上に繋がる利点もある。
【0112】
本発明に係るマイクロLED発光検査装置1の一実施形態における、ルックアップテーブル109への参照の仕組みをマイクロLED発光検査装置1の検査実施時の制御フローを説明するフローチャートS100を構成要素を跨って描かれたフローチャート模式
図8を用い説明する。
図8は、
図6の発光波長計算ステップS13がルックアップテーブル参照方式の発光波長決定ステップS15で代替された制御フローである。
図8に示されるルックアップテーブル109への参照の実施形態では、前段落で記載のように、永続的ストレッジ74又は76又は79への接続インターフェースを介してルックアップテーブル109をマスターデータとして永続的ストレッジから受入れてもよいし、接続インターフェースはUSB74でもよく、USB対応メモリデバイス74に記録されたルックアップテーブル109がデジタル画像処理装置40のメモリ41に読み込まれてもよい。
図8の制御フローで代替されたルックアップテーブル参照方式の発光波長決定ステップS15を以下に説明する。
<ルックアップテーブル参照方式の発光波長決定ステップS15>
フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比計算ステップS12の実行後、実行処理フロー制御は、マイクロLED検査部100へ渡される。デジタルデジタル画像処理装置40は、マイクロLED検査部100において、ルックアップテーブル109のメモリ41への参照によってマイクロLEDの発光波長を決定するようにモジュール構成されており、当該モジュール実行後、処理の制御は、発光データ出力ステップへ渡される。
この他のステップ処理は、段落0046記載のステップ処理と同一であるから本段落からは段落0046を参照するとおりとの記載に止め、重複の記載は省略する。
【0113】
本発明に係るマイクロLED発光検査装置1の変形実施形態では、さらに光波長の可変機構を有する光源を備える。
図9に示されるように、制御装置70は、マイクロLED発光検査装置1の構成要素を制御するための制御フロー管理に使用されるCPU86、メモリ87を備え、制御部71は送信部72と伝送路88を介してフィルタ駆動装置へ制御信号を送信可能に、制御装置70とデジタル画像処理装置との間には通信路89が備わり、送信部72を介して双方向通信可能に構成され、このようにデジタル画像処理装置40及びフィルタ駆動装置60と一体制御可能に構成された制御装置70によって、マイクロLED発光検査装置1の自動運転を可能とするように構成されているのに加え、さらにマイクロLED発光検査装置1は光源として、光波長の可変機構116を備え、制御部71と送信部72を介して通信可能である既知の光波長の波長光源106を参照光6を照射するために備える。光波長の可変機構を有する光源を備える目的は、所望の光波長を選択可能とし、ルックアップテーブルの作成をする場合に、所望のサンプリング間隔の発光波長を選択し、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比が発光波長の関数として急峻に変化するときも適宜所望サンプリング間隔でルックアップテーブルの作成の離散値を選択可能とし、あるいは、適当な等分でサンプリング間隔を選択可能にすることにあり、既知の光波長の波長光源とするのは、キャリブレーションのためである。
上記のように構成された本発明に係るマイクロLED発光検査装置1は、
図9に示されるように、制御装置70は、マイクロLED発光検査装置1の構成要素を制御するための制御フロー管理に使用されるCPU86、メモリ87を備え、制御部71は送信部72と伝送路88を介してフィルタ駆動装置へ制御信号を送信可能に、制御装置70とデジタル画像処理装置との間には通信路89が備わり、送信部72を介して双方向通信可能に構成され、このようにデジタル画像処理装置40及びフィルタ駆動装置60と一体制御可能に構成された制御装置70によって、マイクロLED発光検査装置1の自動運転を可能とするように構成される。一実施形態の構成と動作を制御フローのフローチャートS200を構成要素を跨って描かれた模式
図10を参照しながら説明する。
<光波長初期化ステップS21>
制御装置70の制御部71の処理の開始とともに、制御は、光波長初期化ステップに渡り、可変機構116によって光源106の光波長の設定値を初期値に更新するように送信部72と伝送路88を介して可変機構116へ制御信号を送信可能に、制御部71はモジュール構成されている。送信後、制御はキャリブレーション光源点灯ステップへ移る。
<キャリブレーション光源点灯ステップS22>
マイクロLED発光検査装置1は、キャリブレーション光源106が遠隔点灯されるようにモジュール構成されている。キャリブレーション光源点灯ステップが実行されると制御は続いて、制御部71内に構成されているフィルタ移動指示ステップの構成モジュールが起動される。この後のフィルタ駆動機構60への制御及び動作は、段落0046に記載されている制御及び動作と同様である。
<第1のフィルタ移動指示ステップS23>
引続き最初のフィルタ移動指示ステップへ制御が渡され、このステップでは光フィルタ50が光路21に存在しないステータスを選択する信号が制御部71によって生成される。さらに伝送路88を介して信号はフィルタ駆動機構60へ送信され、その後制御部71は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなるようにモジュール構成され、このまま、当該モジュール処理は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ち状態に遷移する。
<第1のフィルタ移動ステップS24>
フィルタ駆動機構60はフィルタ駆動機構60と制御装置70の間の伝送路88を介して光フィルタ50が光路21に存在しないステータスを選択するための信号を受入れると直ちに、光学フィルタ50を光路21から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するように構成されている。
<第1の撮像の開始指示ステップS25>
制御装置70の制御部71は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、直ちに制御部71は第1の撮像の開始指示信号を生成する。最初の撮像の開始指示通知は、例えば、最初のフィルタ移動ステップ終了後にフィルタ駆動機構60がそのステータス信号を送信し、それを制御部71が受信するように構成されてもよいが、その他、所定の時間が経過すれば最初の撮像の開始指示通知を生成するように、制御部71内でタイマーを駆動するように構成されていてもよい。この場合には、所定の時間経過後にタイマーイベントが生成され最初の撮像の開始指示通知が制御部71に通知される。制御部71に制御が戻ると、制御部71は通信路89を介してデジタル画像処理装置40へ第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、第2のフィルタ移動指示待ちとなるように構成されている。第1の撮像の開始指示ステップを起動するモジュールの実行後、当該モジュールの処理は第2のフィルタ移動指示待ち状態へ遷移する。
<第1の撮像ステップS26>
デジタル画像処理装置は、通信路89を介して第1の撮像の開始指示信号を制御部71から受信すると、撮像装置30から映像信号を受け入れ、デジタル画像処理装置40内に格納される画像データフレーム42上のピクセルマップ43へ各ピクセルで測定された段階的光強度が重畳された光強度ピクセルマップを生成し、これをデジタル画像処理装置内の前記メモリに格納するようにモジュール構成されており、当該モジュールの動作後には、引き続いて単位映像体識別部81の処理に制御が渡る。
<フィルタ無し光強度測定ステップS27>
引き続き、単位映像体識別部81において、光強度ピクセルマップからキャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、前記キャリブレーション光源光の単位映像体80を所定のクライテリアに基づき特定し、さらにピクセルマップ43への単位映像体マッピングデータを生成し、これをデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するように、デジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。単位映像体識別部81のモジュール処理に引き続いて、キャリブレーション光源マッピングをマイクロLEDマッピングとみなし、マイクロLED識別部90において、単位映像体80から前記キャリブレーション光源マッピングとみなされたマイクロLEDをピクセルマップ43上にマッピングしマイクロLEDマッピングデータ44を生成し、これをメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。続いてマイクロLEDマップ上の光強度マップ上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によってマイクロLEDの光エネルギ強度を決定し、マイクロLEDの発光とみなされたキャリブレーション光源の光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値をデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。フィルタ無し光強度を測定するモジュールが実行されると、引き続き、制御装置70は、フィルタ無し光強度を測定する処理を実行制御されるように構成されている。
<第2のフィルタ移動指示ステップS28>
第2のフィルタ移動指示待ちとなっていた制御部71は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき光学フィルタ50を光路21に配設する信号を生成し、伝送路88を介しフィルタ駆動機構60へ当該信号を送信するようにモジュール構成されている。当該モジュール実行後には、当該モジュールは第2の撮像開始指示待ちとなるようにモジュール構成されており、制御部待ち状態となる。
<第2のフィルタ移動ステップS29>
フィルタ駆動機構60は伝送路88を介して光学フィルタ50を光路21に配設する信号を制御部71から受入れ、光学フィルタ50を光路21に配設するようにフィルタ駆動機構60はモジュール構成されている。
<第2の撮像の開始指示ステップS30>
制御部71は、第2のフィルタ移動指示ステップの最終処理である第2の撮像開始指示待ち状態で第2の撮像の開始指示通知を受け入れると第2の撮像の開始指示信号を生成し、通信路89を介してデジタル画像処理装置40へ第2の撮像の開始指示信号を送信するようにモジュール構成されている。第2の撮像の開始指示通知について、例えば、第2のフィルタ移動ステップ終了後にフィルタ駆動機構60がそのステータス信号を送信し、それを制御部71が受信するように構成されてもよいし、その他、所定の時間が経過すれば第2の撮像の開始指示通知を生成するように、制御部71内でタイマーを駆動するように構成されていてもよい。当該モジュールが動作後に、制御部71の処理はアイドルとなり、次のタスク待ちとなる。
<第2の撮像ステップS31>
デジタル画像処理装置40は、通信路89を介して第2の撮像の開始指示信号を受信すると、撮像装置30から映像信号を受け入れ、画像データフレーム42上のピクセルマップ43へ各ピクセルで測定された段階的光強度が重畳された光強度ピクセルマップを生成し、これをデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するようにモジュール構成されており、このモジュール動作後には単位映像体識別部81での処理に制御を渡す。
<フィルタ有り光強度の測定ステップS32>
デジタル画像処理装置40内では、これに引き続き、単位映像体識別部81において、光強度ピクセルマップからキャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、キャリブレーション光源光の単位映像体80を所定のクライテリアに基づき特定し、さらにピクセルマップ43への単位映像体マッピングデータを生成し、これをデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納し、さらにマイクロLED識別部90において、単位映像体からキャリブレーション光源マッピングとみなされたマイクロLEDマッピングデータ44を生成し、これをメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。このモジュール処理の後に、マイクロLEDマップ上の光強度マップ上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によってマイクロLEDの光エネルギ強度を決定し、マイクロLEDの発光とみなされたキャリブレーション光源の光学フィルター50有りの配置における光エネルギ強度値としてデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するように、デジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。当該モジュール処理後に、制御は、デジタル画像処理装置40内でマイクロLED検査部での処理に渡される。
<フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比計算ステップS33>
これに引き続き、マイクロLED検査部において、キャリブレーション光源としてのマイクロLEDの光学フィルター有りの配置における光エネルギ強度値をデジタル画像処理装置40内のメモリ41から読み出し、光学フィルター50有の配置におけるキャリブレーション光源の前記光エネルギ強度値と、光学フィルター50無の配置の光エネルギ強度値とによって、、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。このモジュールが実行されると処理は、発光波長計算ステップへ渡る。
<発光波長計算ステップS34>
これに引き続き、マイクロLED検査部100において、所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式によってマイクロLEDの発光波長を決定するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。このモジュールが実行されると処理は、光源波長及び光強度比記録ステップへ渡る。
<光源波長及び光強度比記録ステップS35>
これに引き続き、マイクロLED検査部100において、既知の光源波長と光強度の比をメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。このモジュールが実行されると処理は、光源波長更新ステップへ進む。
<光源波長更新ステップS36>
これに引き続き、マイクロLED検査部100において、源の光波長の設定値を所定の増分値で更新するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。このモジュールが実行されると処理は、ルックアップテーブル完了条件を判定する、判定ステップへ進む。
<完了判定ステップS37>
更新後の前記光源の光波長が所定の境界値を超えるか否かをチェックし分岐するするようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。このモジュールが実行されると処理は越えるときルックアップテーブル作成ステップへ進み、超えないとき波長初期化ステップ
へ分岐し更新後の光波長で初期化する。
<ルックアップテーブル作成ステップS38>
これに引き続き、マイクロLED検査部100において、メモリ37に格納された複数の波長と光強度の比の組からルックアップテーブル109を作成し、これをメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。このモジュールが実行されるとルックアップテーブル109が完成し処理は終了する。
【0114】
以上の処理を終え、マイクロLED発光波長決定用のルックアップテーブルが得られた後に、好ましくはルックアップテーブル出力可能であるように構成され外部接続路及びデータ出力部を備えたデジタル画像処理装置40から発光波長データはデジタル画像処理装置40内のメモリ41を介して、データ出力部120から外部接続路に出力するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されのがよい。外部接続路は、コンピュータへの直接の伝送路を介するのでもよいし、通信部110を介してLAN接続によるネットワーク75を介して接続されたコンピュータ200へ接続された永続的ストレージ76へ格納されている外部へ出力されてもよい。永続的ストレージ76へ格納された後、複数のデジタル画像処理装置40へ配布されるように構成されてもよい。
【0115】
<他の態様:マイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101の実施形態>
本発明は、他の態様でマイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置を提供する。この態様では、光フィルタ50の特性のキャリブレーションのために個別に分離されるべき100μm角以下の大きさの矩形領域内を占めるマイクロLED2がアレイ状に配列されて表面に形成された半導体サブストレート3の代わりに、アレイ状に配列されることとなる検査対象のマイクロLEDの設計条件と少なくとも所定の領域でほぼ同一数の反射体102(以下で反射体アレイ102ともいう)が表面に形成されたサブストレート103がマイクロLED発光検査装置1の半導体サブストレート3に相当する位置に装着され、反射体102の反射光のための光投射機構104と、光投射機構への光誘導機構105と、光投射光の既知の波長の波長可変光源106と、を備えることを特徴とする。その他の構成はマイクロLED発光検査装置1の一実施形態と同様であり、同じ符号は同一の構成であることを示す。
【0116】
以下、マイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101の物理構成
図11を参照しながら、マイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101の一実施形態を詳細に説明する。
図5に示される物理構成ブロック図に示されるように、マイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101は光投射機構104、光誘導機構105、波長可変光源106、光学レンズ20、撮像装置30、デジタル画像処理装置140、光学フィルタ50、フィルタ駆動機構60、及び制御装置170等の物理構造を部分に含むマイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101である。ここで、マイクロLED発光検査装置1と同じ構成は同じ番号を付し、重複の説明は省略する場合がある。
【0117】
より詳細には、マイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101の一実施形態は以下である。
図12に示されている機能構成図のように、マイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101には、検査対象のウェハとして、アレイ状に配列されることとなる検査対象のマイクロLEDの設計条件と少なくとも所定の領域でほぼ同一数の反射体102(以下で反射体アレイ102ともいう)が表面に形成されたサブストレート103が装着されている。波長可変光源106の発光は所定の波長に調整されており、光誘導機構105を介して中継された光路を経て、光投射機構104によって照らされた反射体102の反射光は、再び光投射機構104を透過し、光学フィルタ50、光学レンズ20を通じる光路を介してイメージセンサ31を有する撮像装置30へ導かれる配置構成となっている。所定の光波長帯域を有する光学フィルタ50は、反射体102と光学レンズ20との反射光光路121に配設され、光学フィルタ50によって選択透過された所定の光波長帯域の光がイメージセンサ31を介し、撮像装置30において映像信号を生成させる構成となっている。デジタル画像処理装置140はメモリ41を備え、映像信号を撮像装置30から受入れ、映像信号から画像データフレーム42を生成し、これをメモリ41へ格納するように構成されている。図には示されていないが複数の画像フレーム42によってサブストレート103全体に形成されている反射体102の占める領域がカバーされている。
【0118】
前期光学フィルタ50は、フィルタ駆動機構60によって支持されており、フィルタ駆動機構60は制御装置170からの制御信号を受け入れるための受信部62を備える。前記制御装置170は、フィルタ駆動機構60によって光学フィルター50の有無を選択制御可能に構成されている、制御装置170フィルタ駆動機構60の制御信号の生成のための制御部171を含み、当該制御部171は、システムフロー開始とフロー制御可能に構成され、制御部171は、フィルタ駆動機構60の前記制御信号を送信するための送信部172を備え、制御信号をフィルタ駆動機構60に備わる制御信号のフィルタ駆動機構受信部62に送信可能に構成されている。
【0119】
デジタル画像処理装置140において、映像信号から生成されたデジタル光強度は、画像データフレーム42上のピクセル毎に段階的光強度を持ち、複数の画像データフレーム42は束ねられメモリ41上に保持されて半導体サブストレート3全体にわたる画像データフレーム上にピクセル毎の光強度が光強度ピクセルマップ45として構成されている。
【0120】
デジタル画像処理装置140には、単位映像体識別部81が構成されており、前記画像データフレーム42上のピクセル毎の光強度ピクセルマップ45から所定のクライテリアに基づきデジタル画像処理装置40の画面フレーム内に現出される発光体の単位映像体80が特定され、前記ピクセルマップ43への単位映像体マッピングデータ46を生成するように構成されている。
【0121】
デジタル画像処理装置140には、マイクロLED識別部90が構成されており、反射体102の反射光を前記マイクロLED2の発光とみなしサブストレート103上にアレイ状に配列された反射体102は、マイクロLED発光検査装置1におけるマイクロLED2の場合と同様に単位映像体80を手がかりに特定される。サブストレート103上に相対的に配列配置されている反射体102は、例えば、画像フレーム42上で周囲に対しピーク値の光エネルギ強度値を呈するピクセルを単位映像体80の中心部と特定し、隣接する二つの単位映像体80の中心部間の中央をその二つの単位映像体80の矩形境界と仮定し、単位映像体80の形態を判定する所定のクライテリアによって複数のアレイ状に配列された反射体102とみなされたマイクロLED2を特定しマイクロLED2に対応させて前記ピクセルマップ43上にマッピングするマイクロLEDマッピング48のデータを生成するようにマイクロLED識別部90は構成されているのは、マイクロLED発光検査装置1におけるのと同様である。
【0122】
デジタル画像処理装置140には、演算ロジックとして所定の光エネルギ強度算出式が動作するように構成されており、例えば、光強度ピクセルマップ45上で単位映像体80に対応する反射体102とみなされたマイクロLED2に含まれる画像フレーム42上のピクセルの段階的光強度の総和を光強度として採用してもよい。このように決定された単位映像体80に対応する各々のマイクロLED2の光エネルギ強度は、制御装置70からの制御信号を受け入れてフィルタ駆動機構60によって光学フィルター無の配置において測定された光エネルギ強度値として、メモリ41に格納されるようにデジタル画像処理装置140は構成されている。
【0123】
同様に、単位映像体80に対応する反射体102とみなされた各々のマイクロLED2の光エネルギ強度は、フィルタ駆動機構60によって光学フィルター50有りの配置において測定され、単位映像体80に対応するこの光エネルギ強度値は、前記光学フィルター50有の配置における反射体102とみなされたマイクロLED2の前記光エネルギ強度値として、メモリ41に格納され、保持されるようにデジタル画像処理装置140は構成されている。
【0124】
デジタル画像処理装置140には、マイクロLED検査部100が構成されており、ここには演算ロジックとして反射体102とみなされたマイクロLEDの所定の発光波長算出式が動作するように構成され、例えば、予め構成されメモリ41上にルックアップテーブル109が構成されており、引数を指定すればこれによって当該ルックアップテーブル109を検索し、引数に対応する目的データ値であるマイクロLED2の発光波長として参照可能にルックアップテーブル109が構成されている。前記引数は、例えば、前記光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルター有の配置における前記光エネルギ強度値との比であってもよく、ルックアップテーブル109は光学フィルター50無の配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルター50有の配置における前記光エネルギ強度値との比と、発光波長との関係を配列データとして作成されたものであるとよい。ルックアップテーブル109は、所定の光波長を提供する波長可変光源106によって、フィルタ特性がキャリブレーションされた光学フィルター50を用いて、前記光学フィルター有りの配置における前記光エネルギ強度値と前記光学フィルター無しの配置における前記光エネルギ強度値との比と発光波長との関係に関してキャリブレーションをもとに作成されたルックアップテーブル109でもよい。
【0125】
さらに、デジタル画像処理装置140の変形実施形態では、マイクロLED2の発光波長算出式は、光エネルギ強度比測定値に対応する発光波長が参照され、中間値については、その中間値を跨ぐ直近の二つの引数が与える二つの参照波長を按分補間によって調整し発光波長が決定されるようにルックアップテーブル109が構成されていてもよい。
【0126】
このように構成されたマイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101の一実施形態でルックアップテーブル109が構成される仕組みに関し、制御フローのフローチャートS300を構成要素を跨って描かれた模式
図13を参照しながら説明する。マイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101は光源として、光波長の可変機構116を備え、制御部71と送信部72を介して通信可能である既知の光波長の可変波長光源106を反射体102へ照射するために備える。ここに構成されたマイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101は、
図12に示されるように、制御装置170は、光学フィルタ検査装置101の構成要素を制御するための制御フロー管理に使用されるCPU86、メモリ87を備え、制御部171は送信部172と伝送路88を介してフィルタ駆動装置及び光波長の可変機構116へ制御信号を送信可能に、制御装置70とデジタル画像処理装置140との間には通信路89が備わり、送信部72を介して双方向通信可能に構成され、このようにデジタル画像処理装置140及びフィルタ駆動装置60と一体制御可能に構成された制御装置170によって、光学フィルタ検査装置101の自動運転を可能とするように構成される。自動運転によって、マイクロLEDをモデルとする多数の反射体の光源を用い、一括処理によって光学フィルタ検査をする仕組みを以下に詳説する。
<光波長初期化ステップS321>
制御装置170の制御部171の処理の開始とともに、制御は、光波長初期化ステップに渡り、可変機構116によって光源106の光波長の設定値を初期値に更新するように送信部172と伝送路88を介して可変機構116へ制御信号を送信可能に、制御部171はモジュール構成されている。送信後、制御はキャリブレーション光源点灯ステップへ移る。
<キャリブレーション光源点灯ステップS322>
光学フィルタ検査装置101は、キャリブレーション光源106が遠隔点灯されるようにモジュール構成されている。キャリブレーション光源点灯ステップが実行されると制御は続いて、制御部171内に構成されているフィルタ移動指示ステップの構成モジュールが起動される。当該モジュールが実行された後、処理は第1のフィルタ移動指示ステップへ進む。
<第1のフィルタ移動指示ステップS323>
引続き最初のフィルタ移動指示ステップへ制御が渡され、このステップでは光フィルタ50が光路21に存在しないステータスを選択する信号が制御部171によって生成される。さらに伝送路88を介して信号はフィルタ駆動機構60へ送信され、その後制御部171は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなるようにモジュール構成され、このまま、当該モジュール処理は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ち状態に遷移する。
<第1のフィルタ移動ステップS324>
フィルタ駆動機構60はフィルタ駆動機構60と制御装置170の間の伝送路88を介して光フィルタ50が光路21に存在しないステータスを選択するための信号を受入れると直ちに、光学フィルタ50を光路21から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するように構成されている。
<第1の撮像の開始指示ステップS325>
制御装置170の制御部171は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、直ちに制御部171は第1の撮像の開始指示信号を生成する。最初の撮像の開始指示通知は、例えば、最初のフィルタ移動ステップ終了後にフィルタ駆動機構60がそのステータス信号を送信し、それを制御部171が受信するように構成されてもよいが、その他、所定の時間が経過すれば最初の撮像の開始指示通知を生成するように、制御部171内でタイマーを駆動するように構成されていてもよい。この場合には、所定の時間経過後にタイマーイベントが生成され最初の撮像の開始指示通知が制御部171に通知される。制御部171に制御が戻ると、制御部171は通信路89を介して画像処理装置140へ第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、第2のフィルタ移動指示待ちとなるように構成されている。第1の撮像の開始指示ステップを起動するモジュールの実行後、当該モジュールの処理は第2のフィルタ移動指示待ち状態へ遷移する。
<第1の撮像ステップS326>
デジタル画像処理装置は、通信路89を介して第1の撮像の開始指示信号を制御部171から受信すると、撮像装置30から映像信号を受け入れ、デジタル画像処理装置140内に格納される画像データフレーム42上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された段階的光強度が重畳された光強度ピクセルマップを生成し、これをデジタル画像処理装置140内のメモリ41に格納するようにモジュール構成されており、当該モジュールの動作後には、引き続いて単位映像体識別部81の処理に制御が渡る。
<フィルタ無し光強度測定ステップS327>
引き続き、単位映像体識別部81において、光強度ピクセルマップから前記キャリブレーション光源の反射光をマイクロLEDの発光とみなし、前記キャリブレーション光源の反射光の単位映像体80を所定のクライテリアに基づき特定し、さらにピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これをデジタル画像処理装置140内のメモリ41に格納するように、デジタル画像処理装置140はモジュール構成されている。単位映像体識別部81のモジュール処理に引き続いて、反射体マッピングをマイクロLEDマッピングデータ4444とみなし、マイクロLED識別部90において、単位映像体80から前記反射体マッピングとみなされたマイクロLEDをピクセルマップ上にマッピングしマイクロLEDマッピングデータ44を生成し、これをメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置140はモジュール構成されている。続いてマイクロLEDマップ44上の光強度マップ45上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によってマイクロLED2の光エネルギ強度を決定し、マイクロLEDの発光とみなされた反射体102の反射光の光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値をデジタル画像処理装置140内のメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置140はモジュール構成されている。フィルタ無し光強度を測定するモジュールが実行されると、引き続き、制御装置170は、フィルタ有り光強度を測定する処理を実行制御されるように構成されている。
<第2のフィルタ移動指示ステップS328>
第2のフィルタ移動指示待ちとなっていた制御部171は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき光学フィルタ50を光路21に配設する信号を生成し、伝送路88を介しフィルタ駆動機構60へ当該信号を送信するようにモジュール構成されている。当該モジュール実行後には、当該モジュールは第2の撮像開始指示待ちとなるようにモジュール構成されており、当該モジュールは制御部待ち状態となる。
<第2のフィルタ移動ステップS329>
フィルタ駆動機構60は伝送路88を介して光学フィルタ50を光路21に配設する信号を制御部171から受入れ、光学フィルタ50を光路21に配設するようにフィルタ駆動機構60はモジュール構成されている。
<第2の撮像の開始指示ステップS330>
制御部171は、第2のフィルタ移動指示ステップの最終処理である第2の撮像開始指示待ち状態で第2の撮像の開始指示通知を受け入れると第2の撮像の開始指示信号を生成し、通信路89を介してデジタル画像処理装置140へ第2の撮像の開始指示信号を送信するようにモジュール構成されている。第2の撮像の開始指示通知について、例えば、第2のフィルタ移動ステップ終了後にフィルタ駆動機構60がそのステータス信号を送信し、それを制御部171が受信するように構成されてもよいし、その他、所定の時間が経過すれば第2の撮像の開始指示通知を生成するように、制御部171内でタイマーを駆動するように構成されていてもよい。当該モジュールが動作後に、制御部171の処理はアイドルとなり、次のタスク待ちとなる。
<第2の撮像ステップS331>
デジタル画像処理装置140は、通信路89を介して第2の撮像の開始指示信号を受信すると、撮像装置30から映像信号を受け入れ、画像データフレーム42上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された段階的光強度が重畳された光強度ピクセルマップを生成し、これをデジタル画像処理装置140内のメモリ41に格納するようにモジュール構成されており、このモジュール動作後には単位映像体識別部81での処理に進むようにデジタル画像処理装置140は構成されている。
<フィルタ有り光強度の測定ステップS332>
デジタル画像処理装置40内では、これに引き続き、単位映像体識別部81において、光強度ピクセルマップからキャリブレーション光源の反射光をマイクロLEDの発光とみなし、キャリブレーション光源光の単位映像体80を所定のクライテリアに基づき特定し、さらにピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これをデジタル画像処理装置140内のメモリ41に格納し、さらにマイクロLED識別部90において、単位映像体80から反射体マッピングとみなされたマイクロLEDマッピングデータ44を生成し、これをメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置140はモジュール構成されている。このモジュール処理の後に、マイクロLEDマップ上の光強度マップ上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によってマイクロLEDの光エネルギ強度を決定し、マイクロLEDの発光とみなされたキャリブレーション光源反射光の光学フィルター50有りの配置における光エネルギ強度値としてデジタル画像処理装置140内のメモリ41に格納するように、デジタル画像処理装置140はモジュール構成されている。当該モジュール処理後に、制御は、デジタル画像処理装置140内でマイクロLED検査部での処理に渡される。
<フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比計算ステップS333>
これに引き続き、マイクロLED検査部において、キャリブレーション光源としてのマイクロLEDの光学フィルター有りの配置における光エネルギ強度値をデジタル画像処理装置140内のメモリ41から読み出し、光学フィルター50有の配置におけるキャリブレーション光源反射光の前記光エネルギ強度値と、光学フィルター50無の配置の光エネルギ強度値とによって、、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するようにデジタル画像処理装置140はモジュール構成されている。このモジュールが実行されると処理は、発光波長計算ステップへ渡る。
<発光波長計算ステップS334>
これに引き続き、マイクロLED検査部100において、所定の前記マイクロLEDの発光波長算出式によってマイクロLEDの発光波長を決定するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。このモジュールが実行されると処理は、光源波長及び光強度比記録ステップへ渡る。
<光源波長及び光強度比記録ステップS335>
これに引き続き、マイクロLED検査部100において、既知の光源波長と光強度の比をメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置140はモジュール構成されている。このモジュールが実行されると処理は、光源波長更新ステップへ進む。
<光源波長更新ステップS336>
これに引き続き、マイクロLED検査部100において、光源の光波長の設定値を所定の増分値で更新するようにデジタル画像処理装置140はモジュール構成されている。このモジュールが実行されると処理は、ルックアップテーブル完了条件を判定する、判定ステップへ進む。
<完了判定ステップS337>
更新後の前記光源の光波長が所定の境界値を超えるか否かをチェックし分岐するするようにデジタル画像処理装置140はモジュール構成されている。このモジュールが実行されると処理は越えるときルックアップテーブル作成ステップへ進み、超えないとき波長初期化ステップ
へ分岐し更新後の光波長で初期化する。
<ルックアップテーブル作成ステップS338>
これに引き続き、マイクロLED検査部100において、メモリ41に格納された複数の波長と光強度の比の組からルックアップテーブル109を作成し、これをメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置140はモジュール構成されている。このモジュールが実行されるとルックアップテーブル109が完成し処理は終了する。そして、上記の通り、マイクロLEDと同一のジオメトリで配設されている反射体が多数存在してもルックアップテーブル109を自動生成可能なマイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタの検査装置101が提供される。
【0127】
以上の一実施形態及びその変形形態に記載されたマイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタの検査装置101は、ここに記載されたいずれの実施形態及びその変形形態のいずれもマイクロLED発光検査装置1と親和性の高いキャリブレーション操作がマイクロLED発光検査装置1による検査と一体に実施できる利点があるので、光学フィルタ検査装置101は、マイクロLED発光検査装置1に組み込むとよい。このような一体化によって、部品の重複配置を避けることができ、より低コストの装置配置が可能となるし、必要に応じ、随時キャリブレーションを実施可能であり、ルックアップテーブル109の作成更新も比較的頻繁に行うことが可能であり、かつ、マイクロLED2測定と同一の環境でのキャリブレーションを実施可能とし、検査精度の向上が期待できる利点がある。
【0128】
加えて、マイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101の一態様では、光フィルタ50の特性のキャリブレーションのために個別に分離されるべき100μm角以下の大きさの矩形領域内を占めるマイクロLED2がアレイ状に配列されて表面に形成された半導体サブストレート3の代わりに、アレイ状に配列されることとなる検査対象のマイクロLEDの設計条件と少なくとも所定の領域でほぼ同一数の反射体102(以下で反射体アレイ102ともいう)が表面に形成されたサブストレート103がマイクロLED発光検査装置1の半導体サブストレート3に相当する位置に装着され、アレイ状に配列された物同士の様々な光度干渉もほぼ同様の条件でキャリブレーションできるという利点が提供され、さらに、精度の高い測定が期待できる。
マイクロLED2測定と同一の環境でのキャリブレーションを実施可能とし、検査精度の向上が期待できる利点がある。
【0129】
反射体102は、好ましく金属膜なら成り、クロムを主成分とする金属からなる反射体であるとよい。
【0130】
光投射機構104は、反射体102の反射光光路上に光学レンズ20と反射体102との間にハーフミラーを配設するとよい。投射光光路と反射体102の反射光光路とをオーバラップできるため、よりコンパクトな装置構成が実現可能とされる効果がある。光誘導機構105には、光ファイバーを用いるとよい。波長可変光源106の配置の自由度が増し、よりコンパクトな装置構成が実現可能となる効果がある。
【0131】
<マイクロLED発光検査装置1の他の実施形態>
上記の実施態様で、フィルタの移動制御は、制御装置70によって行なったが、必ずしも制御装置70によらずとも、制御装置70から独立した制御によって実行されてもよく、また、制御装置70とデジタル画像処理装置40は、一体に構成された制御装置47であってもよいが、上記のように制御に連携が取れるのが好ましい。
【0132】
マイクロLED発光検査装置1のキャリブレーションに関し、さらなる変形実施形態で、マイクロLED発光検査装置1は、
図14の物理構成図に示されるように参照発光体6を光学レンズ20の視野内に入るように配置し、フィルタ特性のキャリブレーションのための既知の発光波長の光を参照光として配設可能であればよい。この実施形態では、デジタル画像処理装置40は参照発光体が提供する光強度によってキャリブレーション可能となり、マイクロLED発光検査装置9で閉じた形でフィルタをフィルタ駆動機構60から取り外さなくても随時フィルタ特性のキャリブレーション可能という利点がある。
【0133】
マイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101のキャリブレーションは、さらなる変形実施形態では、光学フィルタ検査装置101は、
図14と同様に参照発光体6を光学レンズ20の視野内に入るように配置し、フィルタ特性のキャリブレーションのための既知の発光波長の光を参照光として配設可能であればよい。この実施形態では、デジタル画像処理装置40は参照発光体が提供する光強度によってキャリブレーション可能となり、光学フィルタ検査装置101で閉じた形でフィルタをフィルタ駆動機構60から取り外さなくても随時フィルタ特性のキャリブレーション可能という利点がある。
同様に、追加のマイクロLED発光検査装置1の変形実施態様では、
図15の物理構成図に示されるようにマイクロLED発光検査装置1のデジタル画像処理装置40は、参照発光体の光強度モニタリングのための光センサ7をさらに備え、デジタル画像処理装置40は、光センサの信号出力を受入れ、光センサ7の光強度モニタ値によって正規化された参照発光体の段階的光強度を用いキャリブレーションを補正可能とされている。この構成では、複数のマイクロLED発光検査装置1の測定の統一的な運用を可能とし、あるいは、正規化によって輝度の測定等絶対的な測定基準を導入可能となる利点がある。
【0134】
さらに、追加のマイクロLED発光検査装置1に用いる光学フィルタ検査装置101の変形実施態様では、
図15と同様に光学フィルタ検査装置101のデジタル画像処理装置40は、参照発光体の光強度モニタリングのための光センサ7をさらに備え、デジタル画像処理装置40は、光センサの信号出力を受入れ、光センサ7の光強度モニタ値によって正規化された参照発光体の段階的光強度を用いキャリブレーションを補正可能とされている。この構成では、複数の光学フィルタ検査装置101の測定の統一的な運用を可能とし、あるいは、正規化によって輝度の測定等絶対的な測定基準を導入可能となる利点がある。
【0135】
さらなるマイクロLED発光検査装置1の変形実施形態では、
図16の物理構成図に示されるように、制御装置70は、フィルタ駆動機構60で生成されるステータス信号の受信部73をさらに含むように構成されている。制御装置70は、フィルタ駆動機構60で生成される光学フィルタ50の配置変更の進行状態をモニタリング可能とされるステータス信号を受信部73を介して受信し、好適なタイミングでフィルタ駆動機構60に対して光学フィルタ50無しの選択を指示する制御信号を生成可能に構成され、これをフィルタ駆動機構60に送信可能に構成されている。一方、制御装置70は、デジタル画像処理装置40に対して光学フィルター50無の配置における光エネルギ強度値の測定開始を指示する制御信号を生成可能に構成され、これを制御信号送信部72を介し前記デジタル画像処理装置へ送信可能に構成されている。さらに、デジタル画像処理装置40は、マイクロLEDマッピングデータ44上で異常値を示すマイクロLED2をマイクロLED2不良品と識別し、マイクロLED2製品から除外するための不良品フラグデータを保持するマイクロLED不良品判定部1300が構成されている。上記のように構成されたマイクロLED発光検査装置1の作用効果は以下である。制御装置70の制御部71は、ステータス信号をフィルタ駆動機構60から受信後又は検査開始の指示を受け入れると、引き続いてデジタル画像処理装置40へ光学フィルター50無しの配置における光エネルギ強度値の測定開始を指示する制御信号を生成し、これを制御信号送信部72を介しデジタル画像処理装置40へ送信する。光学フィルター50無しの配置における光エネルギ強度値の測定開始を指示する制御信号を受け入れるとデジタル画像処理装置40は、画像データ信号を受け入れ、デジタル画像処理装置40は上記同様に、マイクロLEDマッピングデータ44を生成する。デジタル画像処理装置40は、さらに、マイクロLEDマッピングデータ44上で異常値を示すマイクロLEDをマイクロLED不良品と識別し、マイクロLEDマッピングデータ44上でマイクロLED製品から除外するようにフラグを立てこのフラグデータを識別し保管する。異常判定は、所定の下限光度値以下を示すマイクロLED又は所定の上限光度以上を示すマイクロLEDの上限及下限値をしきい値とする判定上限がよい。これらの上限光度、下限光度は一群のマイクロLEDの光度の段階的位置づけから決定されてもよく、相対的な評価によって異常値を判定することが、画像データフレーム42からの一括処理によって実現できるところに本発明の有利な効果が見出される。
【0136】
前記マイクロLED発光検査装置1のさらなる変形実施態様では、
図17の物理構成図に示されるように前記デジタル画像処理装置は、前記マイクロLEDの配列設計データ入力のための外部接続路及びデータ入力部140を含み、前記外部接続路を介して前記データ入力部から前記アレイ状に配列されたマイクロLEDの配列設計データを受入れ可能であり、前記デジタル画像処理装置内の前記メモリへ、前記アレイ状に配列されたマイクロLEDの配列設計データが格納され、前記マイクロLED不良品データと前記マイクロLEDの配列設計データとを照合し、正常マイクロLEDのアレイ状の配列の端部を認識しこれをもって製品に適合なマイクロLEDマップ範囲を更新可能であるマイクロLEDマップ境界判定部130は、その後の処理の正確性の向上に有利な効果を発揮する。
【0137】
さらに、追加のマイクロLED発光検査装置1の変形実施態様では、マイクロLED発光検査装置1のデジタル画像処理装置40は、
図18に示されているように映像表示装置92をさらに備え、
図19の範疇グラフに示されるように複数のマイクロLEDの光強度特性と発光波長の二次元マップ93を生成し、前記映像表示装置92に表示するように構成されている。光強度特性と発光波長の二次元マップは、マイクロLEDを多次元分析にするに適する手段であり、これによってより詳細にマイクロLEDの発光特性を把握可能となる。
【0138】
[第2実施形態]
図20には、本発明に係るマイクロLED発光検査装置500の第2の実施形態の物理構成図を示す。マイクロLED発光検査装置500はフィルタ光軸傾斜角駆動機構65をさらに備える。フィルタ光軸傾斜角駆動機構65は、光路21の光軸に対する前記光学フィルタの傾斜を制御するための傾斜角制御信号の受信部を含む。所定の光波長帯域を有する光学フィルタ51は、所定の波長範囲の中心値よりも長い波長をフィルター透過率の半値として作成された誘電体薄膜光学フィルター51である。フィルタ光軸傾斜角駆動機構65は、光軸方向に対して光学フィルターの傾斜角を調整可能とするように構成されている。
【0139】
さらに、第2の実施形態の変形実施形態では、マイクロLED発光検査装置500の制御装置70の制御部71はフィルタ駆動機構60に対して所定の光透過波長帯域の中心値よりも長い波長をフィルター透過率の半値として作成された薄膜光学フィルターの選択を指示する制御信号を生成可能に構成されている。波長可変光源106は波長可変機構116を介し、フィルタ駆動機構60及びフィルタ光軸傾斜角駆動機構65は受信部を介して制御装置70と第1の通信ネットワーク501を経由して双方向通信可能に構成されている。制御装置70とデジタル画像処理装置40との間とは第2の通信ネットワーク502を介して双方向通信可能に構成されている。制御装置70はデジタル画像処理装置40から第2の通信ネットワーク502を介して所定の単位映像体80の光強度を取得可能に構成されている。制御装置70の制御部71は傾斜角制御信号を生成可能であり、第1の通信ネットワーク501を介してこれをフィルタ光軸傾斜角駆動機構65へ送信可能に構成されている。光軸方向に対して誘電体薄膜光学フィルタ51の前記傾斜角が前記所定の波長範囲の中心値にフィルター透過率の半値との差異が所定のしきい値内に収まるように傾斜角が構成可能である。このように構成されたマイクロLED発光検査装置500の機能構成図を
図16に示す。
【0140】
誘電体薄膜光学フィルターは、光路に対して角度を傾けることで遮断波長が変化することが知られている。その波長変化は、光路に垂直な状態を0°として、角度が増加すると遮断波長は短くなる方向へ移動する。この性質を利用し、上記構成のマイクロLED発光検査装置500おいて、フィルタ光軸傾斜角駆動機構65によって、膜光学フィルターを傾けると、薄膜光学フィルターの急峻な波長透過特性を利用してフィルターの特性のばらつきを補正するために、フィルターを光路に対して適宜傾けることによってフィルターの半減値を制御し、目的の波長計測範囲の中間に半値設定が可能となり、精度が高く直線性の良い波長計測を可能とする有利な効果が提供される。後に掲げる
図27は、フィルタ光軸傾斜角を光軸に直角から20°傾けると半値が右方向へ移動する例を示す。傾き角を直角から20°の間に設定すれば、半値を与える波長も按分されて移動するという傾き角と半値を与える波長は連続的な関係にある。したがって、傾き角を制御すれば、630nmから650nmの範囲でフィルタ半値波長の制御が可能である。
【0141】
図20に示されたマイクロLED発光検査装置500の動作を制御フローのフローチャートS500を構成要素を跨って描かれたフローチャートS500の模式
図22を参照しながら説明する。
<光波長の中心波長設定ステップS521>
制御装置70の制御部71の処理の開始とともに、制御は、光波長の中心波長設定ステップ
に渡り、波長可変機構116によって波長可変光源106の光波長の設定値を光波長の中心波長に更新するように通信部74と第1の通信ネットワーク501を介して波長可変機構116へ制御信号を送信可能に、制御部71はモジュール構成されている。送信後、制御はキャリブレーション光源点灯ステップへ移る。
<中心波長光源点灯ステップS522>
マイクロLED発光検査装置500は波長可変光源106が遠隔点灯されるようにモジュール構成されている。中心波長光源点灯点灯ステップが実行されると制御は続いて、制御部71内に構成されているフィルタ移動指示ステップの構成モジュールが起動される。
<第1のフィルタ移動指示ステップS523>
引続き最初のフィルタ移動指示ステップへ制御が渡され、このステップでは光フィルタ50が光路21に存在しないステータスを選択する信号が制御部71によって生成される。さらに伝送路88を介して信号はフィルタ駆動機構60へ送信され、その後制御部71は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ちとなるようにモジュール構成され、このまま、当該モジュール処理は直ちに最初の撮像の開始指示通知待ち状態に遷移する。
<第1のフィルタ移動ステップS524>
フィルタ駆動機構60はフィルタ駆動機構60と制御装置70の間の第1の通信ネットワーク501を介して光フィルタ50が光路21に存在しないステータスを選択するための信号を受入れると直ちに、光学フィルタ50を光路21から外す最初のフィルタ移動ステップを実行するように構成されている。
<第1の撮像の開始指示ステップS525>
制御装置70の制御部71は、第1の前記フィルタ移動指示ステップの最終処理である最初の撮像の開始指示通知待ちで最初の撮像の開始指示通知を受け入れると、直ちに制御部71は第1の撮像の開始指示信号を生成する。最初の撮像の開始指示通知は、例えば、最初のフィルタ移動ステップ終了後にフィルタ駆動機構60がそのステータス信号を送信し、それを制御部71が受信するように構成されてもよいが、その他、所定の時間が経過すれば最初の撮像の開始指示通知を生成するように、制御部71内でタイマーを駆動するように構成されていてもよい。この場合には、所定の時間経過後にタイマーイベントが生成され最初の撮像の開始指示通知が制御部71に通知される。制御部71に制御が戻ると、制御部71は第2の通信ネットワーク502を介してデジタル画像処理装置40へ第1の撮像の開始指示信号を送信した後に、第2のフィルタ移動指示待ちとなるように構成されている。第1の撮像の開始指示ステップを起動するモジュールの実行後、当該モジュールの処理は第2のフィルタ移動指示待ち状態へ遷移する。
<第1の撮像ステップS526>
デジタル画像処理装置は、第2の通信ネットワーク502を介して第1の撮像の開始指示信号を制御部71から受信すると、撮像装置30から映像信号を受け入れ、デジタル画像処理装置40内に格納される画像データフレーム42上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された段階的光強度が重畳された光強度ピクセルマップを生成し、これをデジタル画像処理装置内の前記メモリに格納するようにモジュール構成されており、当該モジュールの動作後には、引き続いて単位映像体識別部81の処理に制御が渡る。
<フィルタ無し光強度測定ステップS527>
引き続き、単位映像体識別部81において、光強度ピクセルマップからキャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、前記キャリブレーション光源光の単位映像体80を所定のクライテリアに基づき特定し、さらにピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これをデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するように、デジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。単位映像体識別部81のモジュール処理に引き続いて、キャリブレーション光源マッピングをマイクロLEDマッピングとみなし、マイクロLED識別部90において、単位映像体80から前記キャリブレーション光源マッピングとみなされたマイクロLEDをピクセルマップ上にマッピングしマイクロLEDマッピングデータ44を生成し、これをメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。続いてマイクロLEDマップ上の光強度マップ上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によってマイクロLEDの光エネルギ強度を決定し、マイクロLEDの発光とみなされたキャリブレーション光源の光学フィルター無の配置における前記光エネルギ強度値をデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。フィルタ無し光強度を測定するモジュールが実行されると、引き続き、制御装置70は、フィルタ無し光強度を測定する処理を実行制御されるように構成されている。
<第2のフィルタ移動指示ステップS528>
第2のフィルタ移動指示待ちとなっていた制御部71は、第2のフィルタ移動指示を受け入れると、当該指示に基づき所定の波長範囲の中心値よりも長い波長をフィルター透過率の半値として作成された薄膜光学フィルターの選択を指示するように薄膜光学フィルタ51を光路21に配設する信号を生成し、第1の通信ネットワーク501を介しフィルタ駆動機構60へ当該信号を送信するようにモジュール構成されている。当該モジュール実行後には、当該モジュールは第2の撮像開始指示待ちとなるようにモジュール構成されており、制御部待ち状態となる。
<第2のフィルタ移動ステップS529>
フィルタ駆動機構60は第1の通信ネットワーク501を介して光学フィルタ50を光路21に配設する信号を制御部71から受入れ、薄膜光学フィルタ51を光路21に配設するようにフィルタ駆動機構60はモジュール構成されている。
<後続の撮像の開始指示ステップS530>
制御部71は、第2のフィルタ移動指示ステップの最終処理である第2の撮像開始指示待ち状態で後続の撮像の開始指示通知を受け入れると後続の撮像の開始指示信号を生成し、第2の通信ネットワーク502を介してデジタル画像処理装置40へ後続の撮像の開始指示信号を送信するようにモジュール構成されている。最初の後続の撮像の開始指示通知について、例えば、第2のフィルタ移動ステップ終了後にフィルタ駆動機構60がそのステータス信号を送信し、それを制御部71が受信するように構成されてもよいし、その他、所定の時間が経過すれば第2番目の撮像の開始指示通知を生成するように、制御部71内でタイマーを駆動するように構成されていてもよく、繰り返し撮像のループに入れば、フィルタ角の変動ステップから撮像の開始指示通知を受け取る。当該モジュールが動作後に、本モジュール処理はアイドルとなり、次の撮像の開始指示通知待ちとなる。
<後続の撮像ステップS531>
デジタル画像処理装置40は、第2の通信ネットワーク502を介して後続の撮像の開始指示信号を受信すると、撮像装置30から映像信号を受け入れ、画像データフレーム42上のピクセルマップへ各ピクセルで測定された段階的光強度が重畳された光強度ピクセルマップを生成し、これをデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するようにモジュール構成されており、このモジュール動作後には単位映像体識別部81での処理に制御を渡す。
<フィルタ有り光強度の測定ステップS532>
デジタル画像処理装置40内では、これに引き続き、単位映像体識別部81において、光強度ピクセルマップからキャリブレーション光源光をマイクロLEDの発光とみなし、キャリブレーション光源光の単位映像体80を所定のクライテリアに基づき特定し、さらにピクセルマップへの単位映像体マッピングデータを生成し、これをデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納し、さらにマイクロLED識別部90において、単位映像体からキャリブレーション光源マッピングとみなされたマイクロLEDマッピングデータ44を生成し、これをメモリ41に格納するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。このモジュール処理の後に、マイクロLEDマップ上の光強度マップ上の光強度から所定の光エネルギ強度算出式によってマイクロLEDの光エネルギ強度を決定し、マイクロLEDの発光とみなされたキャリブレーション光源の薄膜光学フィルタ51有りの配置における光エネルギ強度値としてデジタル画像処理装置40内のメモリ41に格納するように、デジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。当該モジュール処理後に、制御は、デジタル画像処理装置40内でマイクロLED検査部での処理に渡される。
<フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比計算ステップS33>
これに引き続き、マイクロLED検査部において、キャリブレーション光源としてのマイクロLEDの光学フィルター有りの配置における光エネルギ強度値をデジタル画像処理装置40内のメモリ41から読み出し、薄膜光学フィルタ51有の配置におけるキャリブレーション光源の前記光エネルギ強度値と、光学フィルター無の配置の光エネルギ強度値とによって、、フィルタ無し光強度とフィルタ有り光強度の比を計算するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。このモジュールが実行されると処理は、発光波長計算ステップへ渡る。
<適正フィルタ角判定ステップ S534>
これに引き続き、マイクロLED検査部100において、光強度の比が所定の判定幅内で0.5の近傍か否かを所定の判定条件によって判定するようにデジタル画像処理装置40はモジュール構成されている。光強度の比が所定の判定幅内で0.5の近傍でないとき、フィルタ角の指示ステップへ制御は分岐する。光強度の比が所定の判定幅内で0.5の近傍であるとき、フィルタ角を記録するステップへ制御は分岐する。
<フィルタ角の指示ステップ S535>
フィルタ角について、所定の変動幅、例えば1°単位に増加させる指示を第2の通信ネットワーク502を介して制御装置70の通信部74を介してフィルタ光軸傾斜角駆動機構65へ通知するようにデジタル画像処理装置40及び制御装置70は構成されている。このモジュールが実行されると処理は、フィルタ角の変動ステップへ渡る。
<フィルタ角の変動ステップ S536>
フィルタ光軸傾斜角駆動機構65のためにフィルタの角の変動ステップを駆動する信号を生成し、前記フィルタ光軸傾斜角駆動機構65を駆動する。角度の変更完了後、後続の撮像の開始指示通知信号を生成し、デジタル画像処理装置40へ送信する。このモジュールが実行されると処理は、デジタル画像処理装置40の後続の撮像ステップへ進む。以後、撮像処理以降が繰り返される。
<フィルタ角を記録するステップ S537>
これに引き続き、マイクロLED検査部100において、フィルタ角を前記メモリ41に格納し、処理は終了する。
以上の構成と処理によって、所望のフィルタ性能を有するための光軸方向に対して薄膜光学フィルタ51の傾斜角が所定の波長範囲の中心値にフィルター透過率の半値との差異が所定のしきい値内に収まる構成となる所望の傾斜角として取得され、保存され、再利用可能となる。フィルタ光軸傾斜角駆動機構65は、例えば、ステップモータによるダイレクト駆動によるマイクロステップ制御構成であってもよいし、減速歯車機構を介してステップモータのステップ制御構成であってもよいが、変動幅は、1°程度の角度分解能で制御されるのが好ましい。
【0142】
次に、
図23は、本発明の第1実施形態に係る発光波長検査装置の変形実施態様である発光波長検査装置600を示す正面概略図である。同図において、発光体である検査対象基板3は、水平可動に構成されたステージ上に搭載されて電源装置10からの電流供給を受け、表面のチップを光らせる。この検査対象基板3の表面の状態は、レンズ20を通してカメラ30にて撮像される。撮像された画像情報は、一体に構成された画像処理及び制御装置47(以下で単に制御装置47という)に入力される。制御装置47は、フィルター駆動装置60を制御している。色フィルター50はフィルターホルダー56に固定され、フィルター駆動装置60はフィルターホルダー56及び色フィルター50を光路21内と光路21外とを移動させる。
図23は、本装置におけるフィルター位置が光路外にあることを示している。
図24は、本装置におけるフィルターが光路に挿入された場合を示している。
図25は、色フィルター50の透過率特性を示す。フィルター50は、波長630ナノメートルを中心に、波長範囲610ナノメートルから650ナノメートルまでを測定できるように設計されている。たとえば、測定対象物をフィルターなしで測定したときの照度測定値を100とし、色フィルター50を挿入したときの照度測定値が74であった場合には、比が0.74となり、
図25のフィルター特性から、測定した発光体の波長は620ナノメートルであったと計算された。
【0143】
次に、
図26は、本発明の第2実施形態の変形実施形態である発光波長検査装置700の正面模式図である。本実施形態で使用する色フィルターは、誘電体薄膜光学フィルター56である。誘電体薄膜光学フィルター56は、フィルタ光軸傾斜角駆動機構65によって、光路21の光軸に対して傾斜角を持たせることができる構成となっている。傾きはマイクロステップ駆動のステップモータMによって制御可能である。ここで、誘電体薄膜光学フィルター56は光路に対して角度を傾けることで遮断波長が変化することが知られている。その波長変化は、光路に垂直な状態を0°として、角度が増加すると遮断波長は短くなる方向へ移動する。
図27は光フィルター56の特性を示す。光フィルター56は、透過率が650ナノメートル近辺で半値になるように設計されている。このフィルターは、約20°傾けることによって、630ナノメートルで半値となるショートパス光学フィルターとして使用することができる。もし光フィルター56の特性として、透過率が半値になる波長が正確に650ナノメートルではなく、たとえば660ナノメートル付近であったとしても、傾き角度をさらに増加させることによって、半値の波長を正確に630ナノメートルに調整することができる。また逆に、半値の波長が短く出来上がって640ナノメートル付近になったとしても、傾き角度を少なく調整することによって、同様に630ナノメートルが半値となるフィルターとして使用することができる。以上のように、本実施形態においては、透過率が高く、また透過率の変化が半値付近で急峻である誘電体薄膜光学フィルターを採用することができ、また、製造が難しく半値を正確に制御することができない誘電体薄膜光学フィルターであっても、半値設定の許容幅を大きくすることができるので、フィルター製造が容易に行うことができる。
【0144】
図29には、本発明に係るマイクロLED発光検査装置1の変形態様であるマイクロLED発光検査装置800の模式斜視図を示す。マイクロLED発光検査装置800は、波長可変光源106、制御装置70、デジタル画像処理装置40配置に特徴がある。本発明に係るマイクロLED発光検査装置は、デジタル画像処理装置40を要するため、従来の発光検査装置に比して装置の所要延べ床面積が大きくなる。電子機器は冷却の必要のためなるべく熱が籠らない配設が好ましい。マイクロLED発光検査装置800は、上方で光フィルタを高い剛性で左右からピラー支持し、ピラーを跨るビーム艦橋から垂下される回転式の光フィルタホルダー56に支持される4つの選択フィルタのうち、一つが光フィルタ50モードに対応する構成となっているが、ピラー12は花崗岩から成るベース部材14において、中央線から偏りピラー12が2本鉛直方向に向かい配置され、その偏りの反対側側面に沿って、ピラー12を跨るビーム状のブリッジ13と平行にほぼビーム幅と同じ幅長に、大容量の画像データフレームを格納するデジタル画像処理装置40がベース部材14の下方に配設されている。一方、制御装置70は、デジタル画像処理装置40から空隙をおいてベース部材14において中央線からピラー12に偏った側のベース部材14の下方に配設されている。可変波長光源106は、制御装置70とデジタル画像処理装置40に挟まれる位置に、ベース部材14の下方の長手方向側面に面して光を出力する光ファイバを突出させるように配設されている.LED点灯用電源は、可変波長光源106の光ファイバの突出面と反対側のベース部材14下方でない側方コーナーに長手方向をほぼベース部材側面平行に面して配設されている。この構成によって、排熱に配慮しつつ主要部材をベース部材14下方に配設させデジタル画像処理装置40をベース部材14下方に収容し、省スペースを実現する効果を得ている。
【0145】
さらに、追加のマイクロLED発光検査装置1の変形実施態様では、
図7に示されているマイクロLED発光検査装置1の画像処理装置40は通信部(
図7には図示されていない)を備え、リモートサーバ97又はUSBメモリ74は、マイクロLED発光検査装置1から製造条件を受信又は格納可能であり、マイクロLED発光検査装置1の画像処理装置40は、製造条件データ出力部をさらに備えるように構成され、マイクロLED半導体サブストレート3の全体映像、1又は複数の単位映像体マッピングデータ46及びこれに対応する光強度特性及び発光波長特性及びこれらの範疇のうち少なくとも一つを含むマイクロLEDマッピングデータ44又はマイクロLEDの光強度特性の少なくともいずれか1つから所定のデータを所定のデータ形式に変換し製造条件データとして生成及び出力可能に構成されている。あるいは、他の変形実施態様では、画像処理装置は、発光波長と光フィルタ有無の場合の光強度比の二次元マップをさらに出力出力可能に構成されている。このように構成されたマイクロLED発光検査装置は、リモートサーバ97から製造プロセス管理サーバへリアルタイムで情報連携可能に構成されるから又はUSBメモリ74は製造プロセス管理サーバへ適時情報連携可能に構成されるから、製造プロセスの異常を早期に認識可能であるという効果を得られる。
【0146】
マイクロLEDディスプレイ製造プロセスの代表的なものは、以下である。
0)製造工程開始
1)ウェハー上にマイクロLEDチップを生成する段階
2)点灯検査で各チップの照度と発光波長の測定をする段階
3)ダイシングと仕分け段階
4)ディスプレイ基板上にチップを搭載する段階
5)ディスプレイ点灯検査段階
6)製造工程終了
図5に示される変形実施態様で、本発明に係るマイクロLED発光検査装置1は、デジタル画像処理装置40は、通信部110を備えるように構成されており、マイクロLED発光検査装置1は、例えば、製造プロセス管理コンピュータ97との通信路を備えるように構成され、及び製造データ入力可能に構成され、製造指示を受入れる製造指示受入れステップを実行するモジュールが構成されている。 又、追加のマイクロLED発光検査装置1の
図5に示されているマイクロLED発光検査装置1の画像処理装置40は通信部110及びデータ出力部120を備え、マイクロLED発光検査装置1は、製造プロセス管理コンピュータ(例えば、サーバ200、91がこれらに該当する場合もあるし、図示されないネットワーク接続サーバがこれらに該当する場合もある)への通信路及び製造データ出力部をさらに備えるように構成され、通信路を介して製造プロセス管理コンピュータへキャリブレーションのデータその他の検査進捗データを含む製造プロセスデータを出力する製造データ出力ステップを実行するモジュールが構成されている。これらの構成によって、マイクロLEDへの点灯検査において、適時に製品に求められる検査水準、検査条件を把握できるし、検査に際してフォーカスすべき事項の連携が可能である。例えば、ディスプレイ基板上に必要とされるチップの二次元マップ範疇毎の必要量、過不足状況、製品不具合情報の共有が随時可能となり、場合によっては、製造ばらつき変動因子を迅速に把握して検査水準、二次元マップ範疇の変更もダイナミックに可能となるなど、ディスプレイ製造コスト及び品質作りに貢献するマイクロLED発光検査装置が提供される。
【0147】
さらに、他の態様で本発明は、全自動化された製造プロセスに組み込まれたマイクロLED発光検査方法を提供する。
図28に示される方法のフローチャートS1000図を参照しつつ説明する。全自動化された製造プロセスに組み込まれたマイクロLED発光検査方法は、上記実施態様のマイクロLED発光検査装置を用い、以下の段階を含む。
0)検査開始
1)製品情報取得段階S1001
この段階では、アライメントマーク情報を含むサブストーレートのジオメオリ情報、マイクロLEDのジオメトリ情報及びマイクロLEDアレイのジオメトリ情報等製品の共通情報を受け入れ、個々の製造品検査の準備をする段階である。
2)製造管理区域設定段階S1002
この段階では、1又は複数の前記ジオメトリ情報からマイクロLEDが形成された半導体サブストレート上で局所的な製品品質のばらつき及び/又は異常を認識及び管理するための製造管理区域を設定する。製造管理区域は幾何学的なジオメトリーから設定されてもよいし、過去の検査状況から管理すべき区域を設定してもよいし、前製造段階での温度、風向き等の様々な製造情報、製造指示情報から設定されてもよい。
3)検査受け入れ可能通知段階S1003
この段階では、製造ライン制御コンピュータに検査受け入れ可能状態をネットワーク手段を介して製造ライン制御コンピュータに通知する。これによって、全自動化された製造プロセスに組み込み可能とされる。
4)製造情報受け入れ段階S1004
この段階では、製造ライン制御コンピュータからマイクロLEDウェハ製造情報を受信する。製造情報には、サブストレートジオメトリ情報、位置決めのためのマーク(タグ)を含む。
5)サブストレート搭載段階S1005
この段階では、検査ベッド上にサブストレートを搭載し、真空吸引等の手段によって検査ベッドに固定する。サブストレートを搭載するときに、製造ロットや製造を特定する情報を付加して検査ベッド上にサブストレートを搭載する。
6)製造管理区域マッピング段階S1006
この段階では、上記実施態様のマイクロLED発光検査装置に使用方法に加えて、本方法の特徴である、画像処理装置によってサブストレートの全体像を撮像し、前記サブストレートに製造管理区域をマッピングする、追加のマッピングレイヤーを本方法は提供する。マッピングには、製造管理区域区割り情報、サブストレートジオメトリ情報、位置決めのためのマーク(タグ)が利用される。
7)マイクロLEDマッピング段階S1007
この段階では、実施形態1と同様の検査が行われる。画像処理装置によってサブストレート上に配設されたマイクロLEDを画像処理装置内に生成された画像フレーム上にマッピングする。
8)マイクロLED特性測定段階1008
この段階では、実施形態1と同様の検査が行われる。画像処理装置によって、マイクロLEDチップを点灯し発光強度と発光波長を測定する。
9)マイクロLED仕分け段階S1009
この段階では、画像処理装置によって、検査されたマイクロLED特性を元に所定の分類条件によって発光強度と前記発光波長のマトリックスで分類された異常分類を含む範疇情報をマイクロLEDマップ情報に付し全マイクロLEDチップを分類仕分けする
10)製造プロセス状態判定段階S1010
この段階では、画像処理装置によって、検査結果範疇情報の付されたマイクロLEDを製造管理区域マップにオーバーレイし、製造管理区域に紐づけられたマイクロLED製造プロセス状態を認識する。
11)検査結果送信段階S1011
この段階では、画像処理装置によって、前記ネットワーク手段を介して製造ライン制御コンピュータへ検査結果を踏まえた仕分け情報と製造管理区域毎の製造プロセス状態を送信する。
12)検査終了通知段階S1012
この段階では、製造ライン制御コンピュータへ検査終了通知を送信する。
13)検査終了
以上の方法によって、製造条件によって変動するばらつきをより抑え、製造ばらつき変動因子の迅速なフィードバックをタイムリーに製造プロセスへ提供する効果を提供する。
【0148】
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、本発明は係る実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本発明が、ここに記載された実施形態に描かれ、実施形態は、かなり詳細に記載されているが、出願人は、この記載によって添付する特許請求の範囲をいかようにも制限、限定する意図はない。追加の利点や修正は、当業者に理解され、一つの実施形態に記載された要素は、他の実施形態にも採用可能である。したがって、発明は、広い面で、特定の詳細事項に限定されず、各々の機器と実施例が示され、記載されている。したがって、出願人の一般的発明概念の精神とスコープから乖離せず、これらの詳細に記載された事項から離れることもあり得る。
【産業上の利用可能性】
【0149】
本発明は、マイクロLEDを用いた表示デバイスの製造過程において、ウェハー上に生成された多数のLEDチップの検査を行うマイクロLED発光検査装置を用いマイクロLEDを製造する半導体製造業に利用可能である。
【符号の説明】
【0150】
1 マイクロLED発光検査装置
2 マイクロLED
3 半導体サブストレート
10 給電機構
15 顕微鏡
18 映像信号線
20 光学レンズ
21 光路
30 撮像装置
31 イメージセンサ
40 デジタル画像処理装置
41 メモリ
42 画像データフレーム
43 ピクセルマップ
44 マイクロLEDマッピング(マイクロLEDマッピングデータ)
45 光強度ピクセルマップ
46 単位映像体マッピング(単位映像体マッピングデータ)
47 機構制御・デジタル画像処理一体型制御装置
50 光学フィルタ
51 薄膜光学フィルタ
56 他の薄膜光学フィルタ
60 フィルタ駆動機構(フィルタ駆動装置)
62 フィルタ駆動機構受信部
65 フィルタ傾斜角変動制御機構
70 制御装置
71 制御部
72 送信部
76 ネットワーク接続ストレージ
80 単位映像体
81 単位映像体識別部
88 制御装置とフィルタ駆動機構間の制御信号線
90 マイクロLED識別部
92 画面表示装置
93 二次元マップ
97 リモート接続サーバ
100 マイクロLED検査部
101 マイクロLED発光検査装置に用いる光学フィルタ検査装置
110 通信部
120 データ出力部
130 マイクロLEDマップ境界判定部
140 データ入力部
500 マイクロLED発光検査装置
600 チップ発光検査装置
700 チップ発光検査装置
A ピッチ
B 単位映像体境界線
M ステップモータ
S0 制御フローチャート
S100 制御フローチャート
S200 制御フローチャート
S300 制御フローチャート
S500 制御フローチャート
S1000 マイクロLED発光検査方法フローチャート