(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】仕分けシステム
(51)【国際特許分類】
B65G 47/46 20060101AFI20231201BHJP
【FI】
B65G47/46 B
(21)【出願番号】P 2021504199
(86)(22)【出願日】2019-07-25
(86)【国際出願番号】 NL2019050488
(87)【国際公開番号】W WO2020022896
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-06-24
(32)【優先日】2018-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】518357759
【氏名又は名称】ファンダランデ インダストリーズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】グロッベン、クーン マールテン ヘールト
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-173223(JP,A)
【文献】特開2014-094813(JP,A)
【文献】特開2010-202324(JP,A)
【文献】国際公開第2013/048245(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00 - 47/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央制御システムと、細長い運搬体と多数の仕分け位置が設けられた経路に沿って移動方向に移動可能なプッシャー本体とを次々に配置した多数の連続した組み合わせとを含む、製品を仕分けするための仕分けシステムに関し、前記運搬体は、互いに平行に、前記移動方向に垂直に延び、前記運搬体のそれぞれは、仕分けられる製品を運搬するように構成され、前記仕分けシステムは、前記組み合わせを前記経路に沿って前記移動方向に移動させるための変位装置をさらに備え、各組み合わせは、前記移動方向と直交して延び、前記運搬体により運搬された製品を前記プッシャー本体により前記運搬体から降ろすための、前記運搬体に沿った仕分け方向に前記プッシャー本体を移動させるオンボード駆動装置がオンボードされた更なる変位装置を備え、さらに前記中央制御システムから発せられ、仕分けられる製品が前記運搬体から降ろされ、かつ前記オンボード駆動装置をそこまで駆動させる前記仕分け位置に関する目的地データを受け取るように構成されたオンボード制御システムを備える仕分けシステムであって、
前記仕分けシステムは、少なくとも、前記仕分け方向から見た、仕分けられる製品を前記運搬体が運搬する組み合わせのプッシャー本体と、前記運搬体により運搬される前記仕分けられる製品との間の距離に関する距離パラメータを決定し、前記距離パラメータを前記オンボード制御システムに送信する距離決定装置を含み、前記オンボード制御システムは、
前記距離
パラメータに基づいて前記組み合わせの前記オンボード駆動装置を制御するように構成されており、
前記距離決定装置は、少なくともいくつかの前記組み合わせについて、少なくとも1つのセンサを備えたセンサアセンブリを備えたオンボード距離決定装置を含み、前記オンボード距離決定装置は、前記距離パラメータを決定し、前記距離パラメータを前記オンボード制御システムに直接送信するように構成されている、仕分けシステム。
【請求項2】
前記距離決定装置はまた、前記移動方向に対して前記運搬体によって運ばれる前記仕分けられる製品の向きに関連する姿勢パラメータを決定するように構成され、前記オンボード制御システムは、この姿勢パラメータに基づいて、前記組み合わせの前記オンボード駆動装置を制御するように構成されている、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項3】
前記距離決定装置が、各組み合わせのためのオンボード距離決定装置を含む、請求項1又は2に記載の仕分けシステム。
【請求項4】
組み合わせの前記オンボード距離決定装置の前記センサアセンブリの前記センサは、前記組み合わせの前記プッシャー本体の一部を形成する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の仕分けシステム。
【請求項5】
組み合わせの前記オンボード距離決定装置の前記センサアセンブリの前記センサは、前記組み合わせの前記運搬体の一部を形成する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の仕分けシステム。
【請求項6】
組み合わせのオンボード距離決定装置の前記センサアセンブリは、前記移動方向から見たときに次々に配置される少なくとも2つのセンサを含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の仕分けシステム。
【請求項7】
前記プッシャー本体と、前記組み合わせの前記運搬体により運搬される仕分けられる製品との前記距離を決定できるように、組み合わせの前記オンボード距離決定装置は、前記仕分け方向に平行な方向から見て、前記組み合わせの前記プッシャー本体の2つの両側に構成されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の仕分けシステム。
【請求項8】
組み合わせのオンボード距離決定装置の前記センサアセンブリは、前記仕分け方向と平行な方向から見て、前記組み合わせの前記プッシャー本体の両側に少なくとも2つのセンサを含む、請求項7に記載の仕分けシステム。
【請求項9】
組み合わせに属するオンボード距離決定装置の前記センサアセンブリが、前記センサアセンブリのセンサ又は少なくともセンサの方向において、前記組み合わせの前記運搬体によって運ばれる前記仕分けられる製品から受信された信号を反射するための少なくとも1つの鏡面を備えた鏡体を備えている、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の仕分けシステム。
【請求項10】
前記センサアセンブリは、少なくとも2つの鏡表面を有する鏡本体、又はそれぞれが少なくとも1つの鏡表面を有する2つの鏡本体を備え、前記少なくとも2つの鏡表面の2つの鏡表面は、前記仕分け方向に平行に伸びる2つの反対方向から受信した信号を反射するように構成される、請求項9に記載の仕分けシステム。
【請求項11】
前記鏡本体、又は組み合わせに属するオンボード距離決定装置の前記センサアセンブリの前記鏡本体のいくつかが、前記組み合わせの前記プッシャー本体の一部を形成する、請求項10に記載の仕分けシステム。
【請求項12】
組み合わせに属するオンボード距離決定装置の前記センサアセンブリが、前記組み合わせの前記運搬体によって運ばれる前記仕分けられる製品に光信号を放出するための光源を備える、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の仕分けシステム。
【請求項13】
組み合わせの各オンボード距離決定装置が、オンボード位置決定ユニットを備え、オンボード位置決定ユニットは、前記組み合わせの前記プッシャー本体の前記仕分け方向から見た、前記組み合わせの前記運搬体に対する組み合わせの位置に関する位置パラメータを決定し、前記位置パラメータを前記オンボード制御システムに送信するように構成されており、前記オンボード距離決定装置は、前記組み合わせの前記運搬体の一部を形成する、前記運搬体の長さ全体に少なくとも1列に分布して提供される存在センサを含み、前記存在センサは、仕分けられる製品がそれぞれの前記存在センサの部位で前記運搬体上に配置されているかどうかを検出し、前記それぞれの存在センサの部位で仕分けられる製品の存在に関連する存在データを前記オンボード制御システムに送信するように構成されており、前記距離決定装置は、前記存在データ及び前記位置パラメータに基づいて前記距離パラメータを決定するよう構成されている、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の仕分けシステム。
【請求項14】
前記存在センサは、少なくとも2つの平行な列で提供される、請求項13に記載の仕分けシステム。
【請求項15】
前記存在センサは、圧力センサである、請求項13又は14に記載の仕分けシステム。
【請求項16】
前記存在センサは、光センサである、請求項13又は14に記載の仕分けシステム。
【請求項17】
隣接する存在センサの間の平均距離は最大6cmである、請求項13乃至16のいずれか1項に記載の仕分けシステム。
【請求項18】
前記移動方向から見た隣接する運搬体の中心間距離は、10cmから40cmの間である、請求項1乃至17のいずれか1項に記載の仕分けシステム。
【請求項19】
請求項1乃至
18のいずれか1項に記載の仕分けシステムを使用する方法であって、
仕分けられる製品が関連する組み合わせの少なくとも2つの隣接する運搬体によって運ばれるように、前記仕分けられる製品を前記仕分けシステムに供給し、
前記中央制御システムの前記組み合わせの前記オンボード制御システムによって、前記組み合わせの前記運搬体の前記組み合わせから前記プッシャー本体によって前記仕分けられる製品が押し出されるべき前記仕分け位置に関連する目的地データを受け取り、
前記距離決定装置により距離パラメータを決定し、
前記距離決定装置により、距離パラメータを前記オンボード制御システムへ送信し、
前記距離パラメータに基づいて、前記オンボード制御システムにより、前記組み合わせの各プッシャー
本体が、第1段階で前記仕分けられる製品に向かって前記仕分け方向に連続的に移動し、第2段階で前記仕分けられる製品と接触し、第3段階で前記関連する運搬体から前記仕分け方向に前記仕分けられる製品を押し出すように、前記組み合わせの前記オンボード駆動装置を制御する、方法。
【請求項20】
前記第2段階において前記プッシャー
本体が前記仕分けられる製品と接触する速度は、1.5m/秒以
下である、請求項
19に記載の方法。
【請求項21】
前記第2段階において前記プッシャー本体が前記仕分けられる製品と接触する速度は、1.0m/秒以下である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第3段階で前記仕分け方向から見た前記プッシャー
本体の最高速度が、前記第2段階で前記仕分けられる製品に接触する前記プッシャー
本体の速度よりも速い、請求項
19乃至21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記第3段階で前記仕分け方向から見た前記プッシャー
本体の最高速度が、前記第1段階で前記仕分け方向から見た前記プッシャー
本体の最高速度よりも速い、請求項
19乃至2
2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記オンボード制御システムが、前記距離パラメータに基づいて、前記組み合わせの前記プッシャー
本体の少なくとも1つが、前記第1段階の開始と前記第2段階との間、又は前記第2段階と前記第3段階の終了との間のいずれかで、前記関連する運搬体に対して静止しているように、前記組み合わせの前記オンボード駆動装置を制御する、請求項
19乃至2
3のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中央制御システムと、細長い運搬体と、多数の経路に沿って移動方向に移動可能なプッシャー本体とを次々に配置した多数の連続した組み合わせを含む、製品を仕分けするための仕分けシステムに関し、運搬体は、互いに平行に、移動方向に垂直に延び、運搬体のそれぞれは、仕分けられる製品を運搬するように構成され、仕分けシステムは、組み合わせを経路に沿って移動させるための変位装置をさらに備え、各組み合わせは、移動方向と直交して延び、運搬体により運搬された製品をプッシャー本体により運搬体から降ろすための、運搬体に沿った仕分け方向にプッシャー本体を移動させるオンボード駆動装置がオンボードされた更なる変位装置を備え、さらに中央制御システムから発せられ、仕分けられるべき製品が運搬体から降ろされ、かつオンボード駆動装置をそこまで駆動させる仕分け位置に関する目的地データを受け取るように構成されたオンボード制御システムを備える。
【0002】
欧州文書EP1422173A1では、この種の仕分けシステムは、運搬体の一端から反対側の端までの運搬体の移動の間、又は移動の際に導かれるように、プッシャー本体をホイール又は運搬体の下の固定ガイドに従う若しくは従うことができる同様のものと共に下側に形成しプッシャー本体がそれぞれの運搬体に沿って押される仕分けシステムの代替として記載されている。説明する仕分けシステムは、直流モータ用のハウジングを形成するプッシャー本体と、モータを制御するための制御システム用に構成され、したがって、細長い平行な運搬体に沿った仕分け方向のそれぞれのプッシャー本体の動きを制御し、また、仕分けする製品の運搬面を形成する。運搬体およびプッシャー本体は、それらの長手方向を横切る移動方向、したがって仕分け方向を横切る移動方向の移動速度で動作中に移動する。各プッシャー本体には、運搬体の端面の間に延在し、ハウジング内に回転可能に取り付けられた駆動輪の周りを通過するバンドが設けられる。駆動輪はモータに結合される。上述の文献は、赤外線センサや近接スイッチなどのセンサを使用してプッシャー本体を構成する選択肢について説明している。そのようなセンサから受信した信号に基づいて、関連するモータが作動し、プッシャー本体が運搬体に対して仕分け方向に仕分け速度で移動し、この移動中に、製品を所望の仕分け場所で運搬体から押し出すことによって製品を仕分けする。
【0003】
上記の仕分けシステムは、より高速の移動、例えば、典型的には毎秒2.5メートルを超える速度で操作するのに適していないか、またはあまり適していないという欠点を有する。したがって、同一の仕分け速度から始めて、より速い移動速度では、運搬体の経路に沿って提供される仕分け位置をより長くしなければならないという結果をもたらす。より速い移動速度では、運搬体は常に、プッシャー本体が運搬面上を仕分け方向に突出するのに要する時間の分だけより距離を移動する。仕分け場所が長くなると、ソートシステムに必要なスペースが増えるため、問題が発生する。この問題の論理的な解決策は、仕分け速度も上げることである。しかしながら、これは、少なくともプッシャー本体が仕分けられる製品と接触するときにプッシャー本体が仕分けられる製品に及ぼすより大きな力のために、仕分けられる製品がプッシャー本体によって損傷されるという問題につながる。
【0004】
本発明は、最初に説明したように、上記の問題の解決策または少なくとも改善が提供される仕分けシステムを提供することを目的としている。より具体的には、本発明は、仕分けシステムのためのスペースが効率的に使用され、さらに仕分けの結果として仕分けられる製品への損傷のリスクを少なくできる、より高速移動で操作できる仕分けシステムを提供することを目的とする。この目的のために、本発明は、最初に説明したような仕分けシステムを提供し、それは、仕分けられるべき製品を運ぶ運搬体の組み合わせのプッシャー本体と、運搬体により運ばれる仕分けられるべき製品との間の仕分け方向の距離に関連し、又は少なくとも関連する距離パラメータを決定し、かつ距離パラメータをオンボード制御システムに送るように構成された距離決定装置をさらに含み、オンボード制御システムは組み合わせのオンボード駆動デバイスをこの距離データに基づいて制御するように構成されている。
【0005】
本明細書において、「オンボード」という用語は、「オンボード」という用語が関連する1つまたは複数の構成要素が、それぞれの構成要素又はそれぞれの構成要素またはそれぞれのコンポーネントは、組み合わせ一緒に移動方向に移動する。本明細書において使用される「オフボード」という用語は、「オフボード」という用語が関連する1つまたは複数のコンポーネントが前述の組み合わせの一部を形成せず、その結果、移動方向の組み合わせと一緒に移動方向に移動しない。
【0006】
運搬体とプッシャー本体の各組み合わせがオンボード制御システムを備えているという特徴は、そのようなオンボード制御システムが異なる組み合わせに対して異なるタイプであることを排除するものではない。例えば、規則的なパターンでは、いくつかの組み合わせ、例えば5つのうちの1つがマスタータイプのオンボード制御システムを備え、他の組み合わせの他のオンボードシステムがスレーブタイプである可能性がある。スレーブタイプのオンボードシステムは、マスタータイプの隣接するオンボード制御システムから目的地データなどの情報を受信するか、少なくとも使用することができ、後者の制御システムは中央制御システムからそのような情報を受信する。
【0007】
上記において、プッシャー本体と仕分けられる製品との間には、仕分け方向から見て「距離」という表現がある。これは、プッシャー本体に面する製品の側面が移動方向と角度をなす長手方向を有する、及び/又はそれぞれの側面が直線的でない状況を考慮に入れている。移動方向から見たプッシャー本体は一定の長さがあることを考慮すると、このような場合、移動方向から見たプッシャー本体の位置によって測定されるべき問題の距離が変化するため、距離について明確に説明できない。
【0008】
前述の「距離パラメータ」という用語は、距離の絶対値と一致する場合があるが、これは必須ではない。本発明の文脈において、パラメータは、例えば、1)xcmより大きい距離、2)xcm未満の距離、3)0cmに等しい距離のようなカテゴリで表現することもできる。最後のカテゴリでは、プッシャー本体が分類対象の製品に対向している。したがって、本明細書では、プッシャー本体と仕分けられる製品との間の前述の距離の絶対値の問題だけでなく、それぞれの距離を、例えば2、3、4又は5個のカテゴリに割り当てることの問題であり得る。
【0009】
距離決定装置がオンボード制御システムに距離パラメータを送信するように構成されているという手段は、距離決定装置が必然的に距離パラメータをオンボード制御システムに直接送信するほど限定的に解釈されるべきではない。これは、例えば中央制御システムを介して間接的に行われる場合もある。この種の間接的な状況では、中央制御システムなどの中間ユニットが存在する場合がある。この中間ユニットは、距離パラメータをオンボード制御システムの制御信号にプロセスする。重要なのは、オンボード制御システムが最終的に少なくとも部分的に距離パラメータに基づいて動作することである。
【0010】
仕分けられる製品とプッシャー本体との間の距離にわたって距離パラメータの形で情報を生成することができる距離決定装置を備えた本発明による仕分けシステムを適用し、この情報に基づいてオンボード運転デバイスをオンボード制御システムで制御することで、プッシャー本体の仕分け方向への動きを、たとえば毎秒2.5メートルを超える比較的高速の動きでも監視でき、仕分けられる製品を損傷するリスクは比較的低く、それにもかかわらず、仕分けシステムは比較的コンパクトであるという重要な利点を提供する。より具体的には、プッシャー本体と仕分けられる製品との間の接触は、比較的低速で起こり得る。
【0011】
可能な実施形態によれば、距離決定装置はまた、移動方向に対して運搬体によって運ばれる分類される製品の向きに関連する姿勢パラメータを決定するように構成され、オンボード制御システムは、この姿勢パラメータに基づいて、組み合わせのオンボード駆動デバイスを制御するように構成されている。この種の制御は、例えば、上面図では典型的には箱のように長方形であり、その側面がプッシャー本体によって移動方向と角度を形成するように分類される製品を、仕分けられる製品の反対に配置された2つの真っ直ぐな側面が移動方向に平行に伸び、移動方向から見て可能な限り小さなスペースを占めるように操作する方法に向けられる。あるいは、前記制御はまた、仕分けられる製品が移動方向とちょうど角度をなすようなものであってもよく、前記角度は、仕分け場所の場所にあるシュートなどの排出コンベヤが運搬体の経路と作る角度と一致する。
【0012】
距離決定装置が、少なくともいくつかの組み合わせについて、少なくとも1つのセンサを備えたセンサアセンブリを備えたオンボード距離決定装置を含む場合、前記オンボード距離決定装置は、距離パラメータ及び距離パラメータをオンボード制御システムに直接送信するために、信頼できる方法で距離パラメータをオンボード制御システムに知らせることが可能である。本発明の文脈において除外されない、オフボード距離決定装置が使用される場合、オフボード距離決定装置からオフボード距離決定装置への距離データの転送のリスクが増大し、オンボード制御システムが故障する可能性がある。
【0013】
正確さのために、距離決定装置が、各組み合わせのためのオンボード距離決定装置を含むことが好ましい場合がある。組み合わせのオンボード距離決定装置のセンサアセンブリのセンサは、組み合わせのプッシャー本体と組み合わせの運搬本体の両方の一部を形成することができる。後者の場合、原則として、センサへの電力供給はより簡単に達成できる。特に、オンボード制御システムがプッシャー本体内又はプッシャー本体上に設けられ、プッシャー本体と一緒に仕分け方向に移動する場合、オンボード距離決定装置とオンボード制御システムとの間のデータ転送は、非常に信頼性が高く、結線のような構造的に単純な方法で実現される。
【0014】
特に、プッシャー本体と仕分けられる製品との間の距離とは別に、または少なくともその距離を決定できるようにするために、また、仕分けられる製品の向きを決定することができるために、組み合わせのオンボード距離決定装置のセンサアセンブリは、移動方向から見たときに次々に配置される少なくとも2つのセンサを含む。2つのセンサによって、プッシャー本体と仕分けられる製品との間に同じ距離が決定された場合、これは製品が移動方向に平行に向けられていることを示す。距離が異なる場合は、製品の向きが曲がっていることを示している可能性がある。2つのセンサのいずれかが距離を測定しない場合、これは、2つのセンサが、仕分けられる製品の移動方向から見て、前面又は背面に配置されていることを示している可能性がある。
【0015】
さらなる実施形態では、組み合わせのオンボード距離決定装置のセンサアセンブリは、少なくとも2つのセンサを含み、これらは、仕分け方向に平行な方向から見て、組み合わせのプッシャー本体の2つの両側に配置されている。したがって、一方ではプッシャー本体と、他方では、仕分けられる製品との間の距離パラメータを、仕分け方向から見て仕分けられる製品がプッシャー本体のどちら側にあるかに関係なく決定することも可能である。
【0016】
センサの位置に関してより多くの自由を得るために、組み合わせに属するオンボード距離決定装置のセンサアセンブリが、センサアセンブリのセンサ又は少なくともセンサの方向において、運搬体によって運ばれる仕分けられる製品から受信された信号を反射するための少なくとも1つの鏡面を備えた鏡体を備えているのが有利である。
【0017】
より具体的には、センサアセンブリは、少なくとも2つの鏡表面を有する鏡本体、又はそれぞれが少なくとも1つの鏡表面を有する2つの鏡本体を備えてもよく、少なくとも2つの鏡表面の2つの鏡表面は、仕分け方向に平行に伸びる2つの反対方向から受信した信号を反射するように構成される。したがって、センサアセンブリは、仕分け方向から見て、仕分けられる製品がプッシャー本体に対して配置されている2つの反対側に位置する側に関係なく、仕分けられる製品とプッシャー本体との間の距離を決定するのに適している。
【0018】
鏡本体、又は組み合わせに属するオンボード距離決定装置のセンサアセンブリの鏡本体のいくつかが、組み合わせのプッシャー本体の一部を形成する場合、距離の効果的かつ信頼性の高い決定を得ることができる。この場合、それぞれの鏡本体は、プッシャー本体と一緒に仕分け方向に移動する。
【0019】
組み合わせに属するオンボード距離決定装置のセンサアセンブリが、組み合わせの運搬体によって運ばれる仕分けられる製品に光信号を放出するための光源を備えている場合、信頼できる距離決定をさらに得ることができる。例えば、赤外線領域の光信号であるかもしれない波状又はパルス状の光信号の持続時間に基づいて、プッシャー本体と分類される製品との間の距離を決定することが可能である。
【0020】
組み合わせの各オンボード距離決定装置が、オンボード位置決定ユニットを備えてもよく、オンボード位置決定ユニットは、プッシャー本体の仕分け方向から見た、組み合わせの運搬体に対する組み合わせの位置に関する位置パラメータを決定し、位置パラメータをオンボード制御システムに送信する。オンボード距離決定装置は、組み合わせの運搬体の一部を形成し、運搬体の長さ全体に少なくとも1列に分布して提供される存在センサを含み、存在センサは、仕分けられる製品がそれぞれの存在センサの部位で運搬体上に配置されているかどうかを検出し、関連する存在データを送信するように構成されている。距離決定装置は、存在するオンボード制御システムに対するそれぞれの存在センサの場所で仕分けられる製品の存在データと位置パラメータに基づいて距離パラメータを決定するように構成される。このような実施形態では、製品が特定の位置に存在するかどうかを決定することができるだけでよい、比較的単純で、したがって信頼できるセンサを使用することができる。さらに、オンボード位置決定ユニットは、存在センサに基づいて動作することもできる。
【0021】
仕分けられる製品の向きも決定できるようにするために、存在センサは、少なくとも2つの平行な列で提供されてもよい。
【0022】
存在センサは、例えば、製品がそれらの上に静止するようになった瞬間に押し込まれる圧力センサであってもよい。
【0023】
あるいは、存在センサはまた、光センサであり得る。
【0024】
仕分けられる製品とプッシャー本体との間の距離を決定することができる精度は、上記のような存在センサを使用する場合、特に、連続して隣接する存在センサ間の距離に依存する。実際に十分な精度を達成するために、連続して隣接する存在センサ間の平均距離は最大6cmである。さらに、連続して隣接するプレゼンスセンサー間の距離は、好ましくは互いに等しい。
【0025】
移動方向から見た隣接する運搬体の中心間距離は、有利には10cmから40cmの間であるのがよい。最適な寸法は、仕分けられる製品の(平均)寸法にも依存する。
【0026】
あるいは、オンボード距離決定装置の場合、本発明では、距離決定装置は、経路に沿って設置されたオフボード距離決定装置を含んでもよく、前記オフボード距離決定装置は、距離パラメータおよび距離パラメータを決定し、オンボード制御システムに送信するように構成されている。
【0027】
その場合、オフボード距離決定装置は、好ましくは、経路の上に設置されたカメラを備え得る。
【0028】
本発明はまた、上記のような本発明による仕分けシステムを使用する方法を提供する。この方法は、仕分けられる製品が、関連する組み合わせの少なくとも2つの隣接する運搬体によって運ばれるように、仕分けられる製品を仕分けシステムに供給し、
中央制御システムの組み合わせのオンボード制御システムによって、組み合わせの運搬体の組み合わせからプッシャー本体によって仕分けられるべき製品が押し出されるべき仕分け位置に関連する目的地データを受け取り、
距離決定装置により距離パラメータを決定し、
距離決定装置により、距離パラメータのオンボード制御システムへ送信し、
距離パラメータに基づいてオンボード制御システムにより、組み合わせの各プッシャーシューが第1段階で仕分けられる製品に向かって仕分け方向に連続的に移動し、第2段階で仕分けられる製品と接触し、第3段階で、関連する運搬体から仕分け方向に仕分けられる製品を押し出すように、組み合わせのオンボード駆動装置を制御する。
【0029】
第2段階でプッシャーシューと接触することにより仕分けられる製品が損傷するリスクを低減するために、第2段階においてプッシャーシューが仕分けられる製品と接触する速度は、1.5m/秒以下、好ましくは1.0m/秒以下であるのがよい。
【0030】
特に、例えば1.5m/秒を超えるより高い移動速度では、第3段階中に仕分け方向から見たプッシャーシューの最大速度が、第2段階でプッシャーシューが仕分けられる製品と接触する速度よりも速いことが有利である可能性がある。これには、第3段階でのプッシャーシューの加速が伴う。前述の高速化によるものである。
【0031】
特に、限られたエネルギー消費を目指すという観点から、第3段階で仕分け方向から見たプッシャーシューが、第1段階で仕分け方向から見たプッシャーシューの最高速度よりも速いと有利である可能性がある。
【0032】
制御工学及びエネルギー工学の観点から、オンボード制御システムが、距離パラメータに基づいて、組み合わせのプッシャーシューの少なくとも1つが第1段階の開始と第2段階の間、又は第2段階と第3段階の終了の間のいずれかで、関連する運搬体に対して静止しているような方法で組み合わせのオンボード駆動装置を制御するのがよい。
【0033】
本発明は、以下の図を参照して、本発明のいくつかの可能な実施形態の説明に基づいて、以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明による仕分けシステムの一部を形成する組み合わせの斜視図を示す。
【
図3】運搬体とプッシャー本体の組み合わせの底面図を示す。
【
図4】運搬体とプッシャー本体の組み合わせの斜視図を示す。
【
図5】運搬体とプッシャー本体の組み合わせの斜視図を示す。
【
図6】それぞれが運搬体およびプッシャー本体である、次々に配置されたいくつかの組み合わせの上面図を示す。
【
図7】運搬体とプッシャー本体の組み合わせの斜視図を示す。
【
図8】運搬体とプッシャー本体の組み合わせの上面図を示す。
【
図9】それぞれが運搬体およびプッシャー本体である、次々に配置された2つの組み合わせの上面図を示す。
【
図10】運搬体とプッシャー本体の組み合わせの斜視図を示す。
【
図12】運搬体とプッシャー本体の組み合わせの斜視図を示す。
【
図14】プッシャーシューの速度プロファイルを模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1は、以下でスラットという用語で示される細長い運搬体2と、以下でプッシャーシューという用語で示されるプッシャー本体3との組み合わせ1を示す。プッシャーシュー3は、スラット2の長手方向に平行に延びる両方向矢印4に従って、スラット2に沿って2つの反対の仕分け方向に前後に移動可能であり、
図2及び
図3に基づいてより詳細に説明する。組み合わせ1は、多数の同一の組み合わせの1つであり、これらが一緒になって閉回路を形成し、仕分けシステムの一部を形成する。スラット2は、例えば、
図6にも示されているように、互いに平行に延びる。閉回路は、上部とその直下に位置する下部で構成されている。上部と下部は、通常数十メートルの長さの水平面として伸びる。上部と下部は、閉回路の半弓形部分を介して両端で互いに結合されている。
【0036】
スラット2はそれぞれ、同じく閉回路に沿って走るチェーンを介してそれらの端部で一緒に結合されている。歯車が、少なくとも閉回路の弧状部分の場所でチェーンと噛み合っている。これらの歯車の少なくともいくつかは、1つ又は複数の電気モータによって駆動されるので、連続する組み合わせ1は、同じ形状の無限の搬送経路に沿って、仕分け方向4に垂直に延びる移動方向5に移動することができる。組み合わせ1の閉回路の形状に似た形状の無限搬送経路に沿って、連続する組み合わせ1は仕分け方向4と直交する移動方向5に移動できるようにこれらの歯車の少なくとも幾つかは、1つ又は複数の電気モータによって駆動される。より詳細に説明される仕分けプロセスは、搬送経路の上部の場所で行われる。搬送経路のそれぞれの部分は、仕分け経路という用語で示され、上流端と下流端がある。スラットとプッシャーシューの組み合わせを駆動するこの方法は、当業者にはよく知られており、したがって、ここでさらに詳細な説明を必要としない。説明のために、例えば、文書EP 559303A2およびEP2346755A1を参照することができる。さらに、スラットとプッシャーシューとの組み合わせを備えた仕分け装置の変形例を説明するWO2009/06710 A2を参照することができ、チェーンはスラットを一緒に結合するために使用されない。本発明は、例えば、その種の仕分け装置にも適用可能である。
【0037】
スラット2は、押し出されたアルミニウムプロファイルであり、少なくとも
図1において、上側に提供され、これは、仕分け経路内の位置にある組み合わせ1を示し、その上で運ばれる
図6の小包80のような仕分けされる製品のために、長手方向に延びる4つの等間隔の運搬リブ7を備えた運搬面6を備える。プッシャーシュー3は、スラット2が延びる通路を有する。設計に関して、プッシャー本体3のこの通路は、スラット2の周囲に接続し、その結果、スラット2は、仕分け方向4でスラット2に対してプッシャー本体3を前後に移動する間に、プッシャー本体3の長手方向ガイドを形成する。スラット2の上において、プッシャー本体3は、2つの反対に配置された、垂直に向けられたプッシャー表面8を備えている。
【0038】
使用中、
図6の小包80などの仕分けられる製品は、仕分け経路の上流端の部位で、連続して配置された多数の連続する運搬面6によって形成されるような組み合わされた運搬面に供給される。この組み合わされた運搬面は、それぞれの組み合わせ1が移動方向5に移動する間、製品80を支持する。それぞれの製品80は、通常、シュート又はローラーテーブルが組み合わせ1の経路に沿って提供される仕分け場所の位置で、関連する組み合わせ1の一部を形成するプッシャーシュー3によって組み合わされた運搬面から押し出されるように意図されている。論理的には、仕分けられる製品は、それぞれの仕分け場所に配置されたプッシャー本体3の側面に配置される。仕分けシステムの中央制御システムは、仕分けられるそれぞれの製品の前述の仕分け場所に関連するデータを保有している80。
【0039】
各組み合わせ1は、スラット2に対してプッシャー本体3を仕分け方向4に前後に動かすことができるようにするためのオンボード駆動装置を備えている。本発明を限定すると見なされるべきではない、そのようなオンボード駆動装置の2つの可能な実施形態が、
図2及び
図3に基づいて説明される。
【0040】
図2では、スラット12と、スラット12に対して2つの反対の仕分け方向4との間で前後に移動可能なプッシャーシュー13との組み合わせ11の問題である。前記移動のために、組み合わせ11は、ねじ付きスピンドル15を備えたスピンドルトランスミッション14と、ねじ付きスピンドル15を取り囲み、それと係合するナット16を備えたスラット12の下側に提供される。ナット16は、その下側でプッシャーシュー13に接続され、オンボード駆動装置は、直角トランスミッション18を介して、スラット12とその一端にしっかりと接続され、ねじ付きスピンドル15の一端に結合されたサーボモータ17をさらに備える。反対側に位置する端部で、ねじ付きスピンドル15は、スラット12にしっかりと接続されているベアリング本体29に回転可能に取り付けられている。サーボモータ17を励起すると、ねじ付きスピンドル15が、双頭矢印20に従って2つの方向のうちの1つで中心線19を中心に回転する。これにより、ナット16が仕分け方向4に移動する。したがって、ナット16とプッシャーシュー13との間の結合のために、プッシャーシュー13はまた、スラット12の長手方向に平行な2つの反対方向の仕分け方向4のうちの1つに移動する。
【0041】
図3による組み合わせ21は、スラット22と、スラット22に対して両方向矢印4に従って分類方向に前後に移動可能なプッシャーシュー23とを備える。スラット22の下側に、組み合わせ21は、偏向プーリー26a、26bの周りを通過するベルト25を備えたベルトトランスミッション24を備えており、これらは、スラット22、その下側、及びその反対側にある2つの端において、シャフト本体を介してそれぞれの中心線の周りで回転可能に接続されている。2つの偏向プーリー26a、26bのうちの1つは、トランスミッションを介するかどうかにかかわらず、サーボモータ17などのより詳細には示されていないサーボモータによって駆動可能である。ベルト24は、接続部品27によって、その下側でプッシャーシュー23に接続されている。プッシャーシュー23では、少なくともその下側に、2つのU字型のくぼみ28a、28bが提供され、プッシャーシュー23が
図3の左右の2つの外側状態の1つにある場合、前述のシャフト本体を配置することができる。
【0042】
広く言えば変形として、スラットに対してプッシャーシューを駆動するために、例えばEP1422173A1に記載されているように、直流モータを直接プッシャーシューに接続する方法に匹敵する方法で、サーボモータをプッシャーシュー内に又は上に設けることも可能である。
【0043】
図2による組み合わせ11のオンボード駆動装置に属するサーボモータ17及び
図3による組み合わせ21のオンボード駆動装置に属するサーボモータは、詳細には示されていないが、電池によって電力を供給することができる。そのような電池の充電は、例えば、誘導性であり、したがって非接触であるか、又はスライド接触によるものであり得る。
【0044】
前述のサーボモータを制御するために、各組み合わせはまた、オンボード制御システム39を備えており、これは、
図2による選択された例では、直角トランスミッション18のハウジングに固定されている。オンボード制御システムは、例えば、マイクロプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として構成することができる。オンボード制御システム39は、少なくとも、例えば中央制御システムから直接、仕分けられる製品80が関連するスラットから押し出されるべき仕分け位置に関連し、移動方向から見た少なくとも仕分け経路上の位置に関連するデータを受信し、かつ関連するサーボモータ17を制御する。移動方向から見た組み合わせの位置に関するデータを提供するために、例えば、仕分けシステムの中央制御システムが、すべてのオンボード制御システムによって受信される特定の周波数で信号を発することが可能である。組み合わせ、または少なくとも仕分け経路内のすべての組み合わせのうち、前記信号は、前の信号以降に移動方向に組み合わせが移動した距離を表す。オンボード制御システムは、前述の仕分け位置に関連するデータを格納し、関連するスラットに対するプッシャーシューの長手方向位置を決定するためのROM及び/又はRAMメモリでさらに構成される。中央制御システムとオンボード制御システム39との間のデータ転送は、例えば、漏れのある同軸ケーブルが少なくとも組み合わせ11、21の経路に沿って、少なくとも仕分け経路の長さにわたって、好ましくは関連するオンボードサーボモータが位置する組み合わせの側に延びる、いわゆる漏れのある同軸システムのような無線で行える。オンボード制御システム39の電源供給は、サーボモータ17の場合と同じ方法で行うことができる。代替の実施形態では、オンボード制御システム39はまた、プッシャーシューに接続され、それと共に仕分け方向4に移動することができる。
【0045】
大まかに言えば、以下でより詳細に説明する組み合わせ1、41、61、71、81、91、101、121は、それぞれ、
図2及び
図3に基づいて説明したオンボード駆動装置およびオンボード制御システムを備えていることに留意すべきである。
【0046】
図1のプッシャー本体3は、2つのプッシャー表面8のそれぞれに2つのスタイリ30が設けられており、スタイリ30は、プッシャー表面8ごとに移動方向5に次々に設けられている。各スタイラス30は、球形のヘッド31、カラー32、及び圧縮ばね33を有し、プッシャー表面8の水平穴34内に部分的に延びる。運搬面6に配置された仕分けられる製品とスタイラス30のヘッド31との接触の影響下で、各スタイラス30は、プッシャー表面8の方向に、したがって、カラー32が穴34の内壁に接触するまで、圧縮ばね33の作用に逆らってプッシャー表面8に関して仕分け方向4に平行に移動可能である。
【0047】
プッシャー本体3はさらに、詳細には示されていないが、例えば電池式であり、スタイリ30の動きに関連するデータを送信するように構成された送信機を備えており、前記動きは、仕分けられる製品とプッシャー本体3との間の距離を示すデータを、組み合わせ1のオンボード制御システム39に送る。このオンボード制御システムは、サーボモータ17をそれぞれのデータの関数として制御するように構成されているが、仕分けシステムの中央制御システムから受信したデータにも基づいている。
【0048】
図4は、スラット42とプッシャーシュー43との組み合わせ41を示している。スラット42の運搬面46の上のプッシャーシュー43の内部において、プッシャーシュー43は、センサ制御部49を備えたフォトセル45として構成されたセンサと、その真下(少なくとも
図4による方向)に、互いに対称的に取り付けられ運搬面46と45度の角度をなす2つの鏡表面50,51を有する鏡本体48を備えている。鏡表面50、51は、フォトセル45がそれに垂直な運搬面46の方向に放射する光線52、53が、それぞれの鏡表面50、51上で、矢印54,55のように仕分け方向4に平行な反対方向に偏向されるように配向される。偏向された光線54、55は、プッシャーシュー43の側面58の通路56、57を通って放射する。これらの偏向された光線54、55は、運搬面46で支持されている分類される任意の製品に反射する。次に、反射された光線は、鏡表面50、51を介してフォトセル45に戻る。動作中、フォトセル45は、光線の放出と反射光線の戻りとの間の時間遅延に基づいて、プッシャーシュー43と分類される製品との間の距離を計算する。センサ制御部49は、組み合わせ41のオンボード制御システムと無線通信しているので、光センサ45による検出に基づいて、プッシャー本体43を仕分け方向4に前後に動かすように作動する。
【0049】
図5は、運搬体62とプッシャーシュー63との組み合わせ61を示す。運搬体62の運搬面66には、2列の穴64が設けられており、各列は、仕分け方向4に平行に延びる。穴64は、等距離、例えば5cmの距離で提供される。穴64の部位において、組み合わせ61は、フォトセル65として構成された光センサを備えた穴64ごとに提供される。これらのフォトセル65は、組み合わせのサーボモータを制御する組み合わせ61のオンボード制御システムに接続されている。仕分けられる製品が穴64の上に位置し、したがってそれを覆う場合、これは関連するフォトセル65によって検出され、オンボード制御は、分類される製品が運搬面66のどこに位置するかを知ることができる。これに関連して、組み合わせ61のオンボード制御システムは、組み合わせ61のサーボモータを制御する。
【0050】
図6は、仕分けシステムの仕分け経路の一部の上面図を示している。より具体的には、
図6は、移動方向5から見た、次々に配置されたいくつかの組み合わせ61を示し、その上に、移動方向5に対して曲がった向きを有する小包80がある。
【0051】
図7は、スラット72とプッシャーシュー73の組み合わせ71を示す。組み合わせ71は、組み合わせ61の変形と見なすことができる。光センサ65の代わりに、スラット72は、それぞれがその下に配置された機械的スイッチ77を操作する2列の圧力要素75を備える。列内の圧力要素75間の中心間距離は、例えば、2.5cmである。スイッチ77のそれぞれは、組み合わせ71のオンボード制御システムに接続されている。スラット72の運搬面76上に立つ仕分けられる製品は、製品の重量のためにその下に位置する圧力要素75を押し下げ、関連するスイッチ77が操作される。動作中、各スイッチ77は、関連する信号をオンボード制御装置に送信するので、これは、運搬面76上で分類される製品の位置を認識し、これかプッシャーシュー73と仕分けられる製品間の距離に関するデータを導き出すことができる。
【0052】
図8は、スラット82とプッシャーシュー83との組み合わせ81を示している。プッシャーシュー83のそれぞれは、その2つのプッシャー表面88のそれぞれに、フォトセル84として構成された光センサを備えている。フォトセル84のそれぞれは、プッシャー本体3のハウジング内に提供されるセンサ制御85に接続され、フォトセル84から得られたデータを組み合わせ81のオンボード制御システムに、任意選択で、上記データの初期処理後に無線送信する。移動方向5に次々に配置されたプッシャー表面88ごとに2つのフォトセル84を使用することにより、組み合わせ81のセンサ制御及び/又はオンボード制御システムが、プッシャーシュー83と製品80との間の距離に関するデータに加えて、小包80の可能なスキューに関するデータを取得することが可能になる。小包80とプッシャーシュー83との間の距離d1及びd2は、スキューがある場合、等しくない。不等の程度はスキューの尺度である。
【0053】
あるいは、もちろん、プッシャー表面98ごとに単一のフォトセル94を使用することも可能である。これは、スラット92およびプッシャーシュー93との組み合わせ91について
図9に示されている。
【0054】
図10から
図11bは、スラット102とプッシャーシュー103の組み合わせ101に関する。スラット102の運搬面106には2つの平行な溝104が設けられている。これらの溝104の一端には、フォトセル105、107として構成された2つの光センサ105、107が提供され、これらはスラット102に接続されている。
図10では、光センサ105、107は、溝104のすぐ外側に示されているが、実際には、
図11a及び
図11bに示されているように、それらはすぐ内側にある。フォトセル105、107は、その長手方向に平行な溝103、104を通して光線を放射する。プッシャー本体100は、2対の鏡108、109および110、111を備えている。プッシャー表面112には通路113、114が設けられており、光センサ105、107によって放出された光ビームは、2つの反対方向の光ビーム115、116において、鏡108、190及び110、111のそれぞれの対によって偏向され、前記偏向された光ビーム115、16は、仕分け方向と平行に方向付けられる。運搬面106上に配置された仕分けられる製品を反射することにより、プッシャーシュー103と仕分けられる各製品との間の距離を、フォトセル105、107を用いて、より具体的には、それぞれのフォトセル105、107によって放出される光波または光パルスに基づいて決定できる。
【0055】
図12から
図13bによる組み合わせ1では、スラット122及びプッシャーシュー123はともに、プッシャーシュー123は、鏡本体125、126を備えている。これらは、プッシャーシュー123のちょうど反対側に配置された外側の溝124内に配置されている。鏡本体125、126は、光センサ127、128からの光線を垂直上向きに反射する。上向きに反射された光線129、130は、仕分けられる製品がそれらの上にある場合、遮断される。したがって、製品がプッシャーシュー128の特定の距離x内にあるかどうかを検出することができる。
【0056】
上記の例では、プッシャーシューと仕分け対象の製品との距離は、機械式フィーラー、光センサ、圧力センサによって検出されるが、超音波センサ又はカメラのようなタイプのセンサを使用することができる。
【0057】
図14は、仕分け方向から見たプッシャーシューの速度プロファイルに関するものである。それぞれのグラフは原寸に比例していない。時間tは横軸にプロットされ、速度vは縦軸にプロットされている。
【0058】
期間t0~t1では、プッシャーシューは関連するスラットの最初の端から速度v1まで加速する。期間t1~t2で、プッシャーシューは製品の方向にさらに移動し、一定速度v2で仕分けされる。期間t2~t4で、プッシャーシューは速度v2から停止まで減速する。一例では、期間t2~t4の間、すなわち時点t3において、速度v3のプッシャーシューが、仕分けられる製品と接触する。v3の大きさは1.5m/秒未満、たとえば0.5m/秒である。t3~t4の期間に、プッシャーシューは、仕分けられる製品をスラット上ですでにいくらか前方に押し出す。期間t4~t5では、プッシャーシュー(仕分け方向から見て)は静止しており、仕分けられる製品はプッシャーシューに接している。期間t5~7で、プッシャーシューは静止状態から速度v7まで、たとえば2.5m/秒で加速する。この例では、v7はv1よりも大きくなっている。期間t7~t8では、プッシャーシューは一定速度v7でさらに移動する。期間t8~t9の間に、プッシャーシューは速度v7から停止まで減速する。期間t5~t8では、プッシャーシューが製品を押してさらに仕分けを行う(これは期間t3~t4の場合も同様である)。時点t9で、プッシャーシューはスラットの第2の端にあり、第1の端の反対側にあり、仕分けられる製品はスラットから完全に押し出されている。
【0059】
期間t5~t9の大きさは、時点t4(またはt5)でのスラットに対する仕分け方向から見たプッシャーシューの位置に基づいて、オンボード制御システムによって計算される。時点t5は、オンボードされた制御システムによって、仕分けられる製品が仕分けられるべきであるまだ移動されていない仕分け場所までの距離、及びそれぞれの組み合わせの移動速度に基づいて計算される。時点t2は、それぞれの組み合わせの距離決定装置によって決定されるような距離パラメータに基づいてオンボード制御システムによって計算され、距離決定装置からオンボード制御システムによって受信される。このt2の計算では、この例の出発点は、v3が非常に小さいため、プッシャーシューが仕分けられる製品に接触するために仕分けられる製品が損傷するリスクが小さいか、除外されていることである。選択された例では、期間t0~t3は、プッシャーシューが仕分けられる製品に向かって移動する段階と見なされ、期間t3~t9は、仕分けられる製品がプッシャーシューでスラットから押される期間と見なされる。実際、期間t3~t9の間、プッシャーシューは期間t4~t5の間静止している。時点t3は、プッシャーシューが仕分けられる製品と接触する中間段階(実際には、時間間隔ではなく瞬間)と見なすことができる。
【0060】
別の例では、プッシャーシューと仕分けられる製品との間の接触は、時点t3ではなく時点t6で起こり、この時点t6で、プッシャーシューは、例えば、0.4m/秒の速度v6を有する。
【0061】
さらなる代替の例では、プッシャーシューは、期間t2~t4の間に停止するのではなく、例えば0.1m/秒の比較的低速に減速され、この速度は、t5まで維持され、その後、プッシャーシューは加速する。この例では、仕分けられる製品との接触は、期間t4~t5で発生する可能性がある。
【0062】
さらに別の代替の例では、プッシャーシューは、t0から比較的低速、例えば、0.1m/秒まで加速し、この速度は、t1から時点t2まで維持される。この例では、ソートされる製品との接触は、期間t1~t2で発生する可能性がある。接触後、プッシャーシューは、例えば、最初に減速して停止し、次に再びt5から速度v7に加速するか、又はt5から速度v7に中間停止することなく加速することができる。
【0063】
さらなる変形として、移動方向5に平行に延びる側面を有する、少なくとも実質的に箱形の製品を仕分けして、それぞれの仕分けシステム、より具体的には結合された運搬面に供給することも可能である。そのようなものは、そのいくつかの連続する細長い平行なスラットの表面を運ぶことによって形成される。したがって、連続する小包は、仕分けシステムに比較的密接に次々に供給され得る。次に、仕分けられる製品は、最初に、仕分けられる連続する製品の列から平行に押し出され、十分なスペースができたらすぐに、プッシャーシューの協調駆動によって回転され、狭い出口の仕分け場所の側で仕分けすることができる。