(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法、装置、機器及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/422 20140101AFI20231201BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20231201BHJP
A63F 13/426 20140101ALI20231201BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20231201BHJP
【FI】
A63F13/422
A63F13/53
A63F13/426
A63F13/55
(21)【出願番号】P 2021564808
(86)(22)【出願日】2021-05-21
(86)【国際出願番号】 CN2021095072
(87)【国際公開番号】W WO2021244310
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2021-11-01
(31)【優先権主張番号】202010507412.X
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】万 ▲ユ▼林
(72)【発明者】
【氏名】翁 建苗
(72)【発明者】
【氏名】胡 ▲勳▼
(72)【発明者】
【氏名】粟 山▲東▼
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108310772(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0339229(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106914019(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法であって、
目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、目標スキルに対応する仮想シーンにおける第1の検索範囲を決定するステップであって、前記第1の検索範囲は前記目標スキルの仮想シーンにおける最大射程範囲より大きいステップと、
前記第1の検索範囲内で仮想シーンにおける目標仮想オブジェクトを検索するステップであって、前記目標仮想オブジェクトは前記目標スキルが作用可能な仮想オブジェクトであるステップと、
前記第1の検索範囲内で前記目標仮想オブジェクトが検索されたことに応答して、前記目標仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置に基づいて、第1の仮想オブジェクトが仮想シーンにおいて前記目標スキルを解放するように制御するステップと、を含み、
目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、目標スキルに対応する仮想環境における第1の検索範囲を決定する前記ステップは、
前記操作を受信したことに応答して、前記操作に対応する解放方式検出領域を決定するステップであって、
前記解放方式検出領域は、前記目標スキルコントロールに対する操作の開始点を中心とする領域である、ステップと、
前記目標スキルコントロールに対する操作の終了点が前記解放方式検出領域内にあることに応答して、前記目標スキルに対応する第1の検索範囲を決定するステップであって、前記
目標スキルコントロールに対する操作の終了点は操作終了の前の時刻の操作点であるステップと、を含むことを特徴とする仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法。
【請求項2】
目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、目標スキルに対応する仮想シーンにおける第1の検索範囲を決定する前記ステップは、
目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、前記目標スキルの仮想シーンにおける最大射程範囲を決定するステップと、
前記最大射程範囲を指定検索範囲だけ拡大し、前記第1の検索範囲を取得するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記最大射程範囲を指定検索範囲だけ拡大し、前記第1の検索範囲を取得する前記ステップの前に、
前記目標スキルの作用半径を取得するステップと、
前記目標スキルの作用半径に基づいて前記指定検索範囲を決定するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記最大射程範囲を指定検索範囲だけ拡大し、前記第1の検索範囲を取得する前記ステップの前に、
前記目標スキルのスキル解放タイプを取得するステップであって、前記スキル解放タイプは指定方向に沿って解放し、又は、指定位置で解放することを含むステップと、
前記目標スキルのスキル解放タイプに基づいて前記指定検索範囲を決定するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
操作の終了点が前記解放方式検出領域内にあることに応答して、前記目標スキルに対応する第1の検索範囲を決定する前記ステップは、
操作の終了点が前記解放方式検出領域内にあることに応答して、前記第1の仮想オブジェクトの前記仮想シーンにおける位置を決定するステップと、
前記第1の仮想オブジェクトの前記仮想シーンにおける位置を中心として、前記最大射程範囲を指定検索範囲だけ拡大した後の領域範囲を前記第1の検索範囲として決定するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記目標仮想オブジェクトは前記第1の検索範囲内の、所定の条件に合致する仮想オブジェクトであり、前記所定の条件は前記目標スキルに基づいて設定され、
前記第1の検索範囲内で仮想シーンにおける目標仮想オブジェクトを検索する前記ステップは、
前記目標スキルの作用オブジェクトに基づいて前記第1の検索範囲内の候補仮想オブジェクトを決定するステップと、
前記所定の条件に基づいて前記候補仮想オブジェクトから前記目標仮想オブジェクトを検索するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記所定の条件に基づいて前記候補仮想オブジェクトから前記目標仮想オブジェクトを検索する前記ステップは、
前記所定の条件に基づいて各前記候補仮想オブジェクトに対応する目標数値を取得するステップと、
各前記候補仮想オブジェクトに対応する前記目標数値に基づいて各前記候補仮想オブジェクトに対して優先順位付けを行い、優先順位付け結果を得るステップと、
優先順位付け結果における優先度が最も高い候補仮想オブジェクトを前記目標仮想オブジェクトとして決定するステップと、を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記目標スキルの前記スキル解放タイプに応答することは指定方向に沿って解放されることを指し、前記第1の検索範囲内で前記目標仮想オブジェクトが検索されたことに応答して、前記目標仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置に基づいて、第1の仮想オブジェクトが前記仮想シーンにおいて前記目標スキルを解放するように制御する前記ステップは、
前記目標仮想オブジェクトの前記第1の仮想オブジェクトに対する前記仮想シーンにおける目標方向を決定するステップと、
第1の仮想オブジェクトが前記目標方向に前記目標スキルを解放するように制御するステップと、を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記目標スキルの前記スキル解放タイプに応答することは指定位置で解放され、かつ前記目標仮想オブジェクトが前記目標スキルの最大射程範囲以外に位置することを指し、前記第1の検索範囲内で前記目標仮想オブジェクトが検索されたことに応答して、前記目標仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置に基づいて、第1の仮想オブジェクトが仮想シーンにおいて前記目標スキルを解放するように制御する前記ステップは、
第1の位置及び第2の位置を決定するステップであって、前記第1の位置は前記第1の仮想オブジェクトの位置であり、前記第2の位置は前記目標仮想オブジェクトの位置であるステップと、
前記第1の位置と前記第2の位置との間の接続線と、前記目標スキルに対応する前記最大射程範囲との交点を決定するステップと、
第1の仮想オブジェクトが前記交点で前記目標スキルを解放するように制御するステップと、を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の検索範囲内に前記目標仮想オブジェクトが存在しないことに応答して、前記目標スキルの解放を解除するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法であって、
仮想シーンインタフェースを表示するステップであって、前記仮想シーンインタフェースは目標スキルコントロールを含むステップと、
前記目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、前記仮想シーンインタフェースに第1のシーン画面を表示するステップであって、前記第1のシーン画面は解放方式検出領域を含み、前記解放方式検出領域は操作の開始点を中心とする領域であり、
前記解放方式検出領域は、前記目標スキルコントロールに対する操作の開始点を中心とする領域である、ステップと、
前記目標スキルコントロールに対する操作の終了点が前記解放方式検出領域内にあることに応答して、前記仮想シーンインタフェースに第2のシーン画面を表示するステップであって、前記第2のシーン画面は第1の仮想オブジェクトが目標仮想オブジェクトの位置に基づいて目標スキルを解放する画面であり、前記
目標スキルコントロールに対する操作の終了点は操作終了の前の時刻の操作点であり、前記目標仮想オブジェクトは第1の検索領域内の仮想オブジェクトであり、前記第1の検索領域は前記第1の仮想オブジェクトを中心とする領域であり、かつ前記第1の検索領域は前記目標スキルの最大射程範囲より大きいステップと、を含むことを特徴とする仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法。
【請求項12】
仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御装置であって、
目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、目標スキルに対応する仮想シーンにおける第1の検索範囲を決定するための取得モジュールであって、前記第1の検索範囲は前記目標スキルの仮想シーンにおける最大射程範囲より大きい取得モジュールと、
前記第1の検索範囲内で仮想シーンにおける目標仮想オブジェクトを検索するための検索モジュールであって、前記目標仮想オブジェクトは前記目標スキルが作用可能な仮想オブジェクトである検索モジュールと、
前記第1の検索範囲内で前記目標仮想オブジェクトが検索されたことに応答して、前記目標仮想オブジェクトの仮想環境における位置に基づいて、第1の仮想オブジェクトが仮想シーンにおいて前記目標スキルを解放するように制御するための制御モジュールと、を含み、
前記取得モジュールは、
前記操作を受信したことに応答して、前記操作に対応する解放方式検出領域を決定する第1の取得サブモジュールであって、
前記解放方式検出領域は、前記目標スキルコントロールに対する操作の開始点を中心とする領域である、第1の取得サブモジュールと、
前記目標スキルコントロールに対する操作の終了点が前記解放方式検出領域内にあることに応答して、前記目標スキルに対応する第1の検索範囲を決定する第2の取得サブモジュールであって、前記
目標スキルコントロールに対する操作の終了点は操作終了の前の時刻の操作点である第2の取得サブモジュールと、を含むことを特徴とする仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御装置。
【請求項13】
プロセッサ及びメモリを含むコンピュータ機器であって、
前記メモリに少なくとも一つの指令、少なくとも一つのプログラム、コードセット又は指令セットが記憶され、前記少なくとも一つの指令、前記少なくとも一つのプログラム、前記コードセット又は指令セットが前記プロセッサによりロードし実行されることにより、請求項1~11のいずれか一項に記載の仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法を実現することを特徴とするコンピュータ機器。
【請求項14】
プロセッサによりロードし実行されることにより、請求項1~11のいずれか一項に記載の仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法を実現することを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年6月5に提出された、出願番号が202010507412.Xであり、発明の名称が「仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法、装置、機器及び記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全てが参照によって本願に組み込まれる。
【0002】
本願の実施例は仮想シーンの技術分野に関し、特に仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法、装置、機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
対戦ゲームは、複数のユーザーアカウントが同じシーン内で競技を行うゲームである。好ましくは、対戦ゲームはマルチプレヤーオンラインバトルアリーナゲーム(Multiplayer Online Battle Arena Games、MOBA)であってもよい。このようなゲームシーンにおいて、ゲームスキルは広く応用される。
【0004】
ゲームなどの仮想シーンにおいて、ユーザーは仮想オブジェクトがスキルを解放するように制御する場合、解放方向又は解放位置を決定する必要があるいくつかのスキルに対して、迅速解放というスキル解放方式を選択することができる。例えば、解放方向又は解放位置を決定する必要があるスキル対して、ユーザーが迅速解放を選択する場合、該スキルのアイコンをクリックすることができ、その後、ゲームプログラムは該スキルの射程範囲内に一つの目標オブジェクトを自動的に選択し、かつそれに対して該スキルを解放する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例は仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法、装置、機器及び記憶媒体を提供し、該技術的解決手段は以下のとおりである。
【0006】
一方では、本願の実施例は仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法を提供し、前記方法は、
目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、目標スキルに対応する仮想シーンにおける第1の検索範囲を決定するステップであって、前記第1の検索範囲は前記目標スキルの仮想シーンにおける最大射程範囲より大きいステップと、
前記第1の検索範囲内で仮想シーンにおける目標仮想オブジェクトを検索するステップであって、前記目標仮想オブジェクトは前記目標スキルが作用可能な仮想オブジェクトであるステップと、
前記第1の検索範囲内で前記目標仮想オブジェクトが検索されたことに応答して、前記目標仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置に基づいて、第1の仮想オブジェクトが仮想シーンにおいて前記目標スキルを解放するように制御するステップと、を含む。
【0007】
他方では、本願の実施例は仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法をさらに提供し、前記方法は、
仮想シーンインタフェースを表示するステップであって、前記仮想シーンインタフェースは目標スキルコントロールを含むステップと、
前記目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、前記仮想シーンインタフェースに第1のシーン画面を表示するステップであって、前記第1のシーン画面は解放方式検出領域を含み、前記解放方式検出領域は操作の開始点を中心とする領域であり、前記操作の開始点は前記操作開始時の操作点であるステップと、
前記操作が終了し、かつ操作の終了点が前記解放方式検出領域内にあることに応答して、前記仮想シーンインタフェースに第2のシーン画面を表示するステップであって、前記第2のシーン画面は前記第1の仮想オブジェクトが目標仮想オブジェクトの位置に基づいて前記目標スキルを解放する画面であり、前記操作の終了点は操作終了の前の時刻の操作点であり、前記目標仮想オブジェクトは第1の検索領域内の仮想オブジェクトであり、前記第1の検索領域は前記第1の仮想オブジェクトを中心とする領域であり、かつ前記第1の検索領域は前記目標スキルの最大射程範囲より大きいステップと、を含む。
【0008】
他方では、本願の実施例は仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御装置を提供し、前記装置は、
目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、目標スキルに対応する仮想シーンにおける第1の検索範囲を決定するための取得モジュールであって、前記第1の検索範囲は前記目標スキルの仮想シーンにおける最大射程範囲より大きい取得モジュールと、
前記第1の検索範囲内で仮想シーンにおける目標仮想オブジェクトを検索するための検索モジュールであって、前記目標仮想オブジェクトは前記目標スキルが作用可能な仮想オブジェクトである検索モジュールと、
前記第1の検索範囲内で前記目標仮想オブジェクトが検索されたことに応答して、前記目標仮想オブジェクトの仮想環境における位置に基づいて、第1の仮想オブジェクトが仮想シーンにおいて前記目標スキルを解放するように制御するための制御モジュールと、を含む。
【0009】
また、本願の実施例はコンピュータ機器を提供し、前記コンピュータ機器はプロセッサ及びメモリを含み、前記メモリに少なくとも一つの指令、少なくとも一つのプログラム、コードセット又は指令セットが記憶され、前記少なくとも一つの指令、前記少なくとも一つのプログラム、前記コードセット又は指令セットは前記プロセッサによりロードし実行されることにより上記仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法を実現する。
【0010】
他方では、本願の実施例はコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、前記記憶媒体に少なくとも一つの指令、少なくとも一つのプログラム、コードセット又は指令セットが記憶され、前記少なくとも一つの指令、前記少なくとも一つのプログラム、前記コードセット又は指令セットはプロセッサによりロードし実行されることにより、上記仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法を実現する。
【0011】
なお、以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は単に例示的及び説明的なものであり、本願を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
ここに記載された図面は明細書に組み込まれ、かつ本明細書の一部を構成し、本願に合致する実施例を示し、かつ明細書と共に本願の原理を説明するために用いられる。
【0013】
【
図1】本願の例示的な実施例によるコンピュータシステムの構成ブロック図を示す。
【
図2】本願の例示的な実施例によるMOBAゲームの仮想シーンが提供するマップの概略図を示す。
【
図3】本願の例示的な実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法のフローチャートを示す。
【
図4】本願の例示的な実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法のフローチャートを示す。
【
図5】本願の例示的な実施例による解放方式検出領域の概略図である。
【
図6】本願の例示的な実施例による検索範囲の概略図を示す。
【
図7】本願の例示的な実施例による候補仮想オブジェクトを選択する概略図を示す。
【
図8】本願の例示的な実施例による目標仮想オブジェクトを選択する概略図を示す。
【
図9】本願の例示的な実施例による目標スキルの作用位置を取得する概略図を示す。
【
図10】本願の例示的な実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法のフローチャートを示す。
【
図11】本願の例示的な実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法のフローチャートを示す。
【
図12】本願の例示的な実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御装置のブロック図を示す。
【
図13】例示的な実施例によるコンピュータ機器の構成ブロック図である。
【
図14】例示的な実施例によるコンピュータ機器の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで、例示的な実施例を詳細に説明し、その例を図面に示す。以下の説明が図面に関する場合、特に示さない限り、異なる図面における同じ数字は同じ又は類似する要素を示す。以下の例示的な実施例に記述された実施形態は本願に一致する全ての実施形態を示すものではない。逆に、それらは添付の特許請求の範囲に詳述された、本願のいくつかの態様と一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0015】
仮想シーンにおいて、ユーザーにより制御した仮想オブジェクトが目標オブジェクトに対してスキルを解放する効率を向上させるために、スキルの迅速解放機能が設定される。目標オブジェクトがスキルの最大射程範囲内にある場合、ユーザーが迅速解放機能を選択する時、ゲームプログラムは該選択に応答して、最大射程範囲内の一つの目標対象を自動的に選択し、かつそれに該スキルを解放することができる。しかしながら、ユーザーは最大射程範囲以外のエッジにある目標オブジェクトが最大射程範囲内にあると誤解し、迅速解放のスキル解放方式を使用するという状況が発生するおそれがある。このような場合、ゲームプログラムが自動的に選択した目標オブジェクトはユーザーがスキルを解放しようとする目標オブジェクトではないおそれがあり、それによりスキル解放の正確性に影響を与え、かつ仮想オブジェクトを制御する時のインタラクション効率に影響を与え、ユーザー操作を処理するために消費される計算リソース及び該スキルを解放する時の計算リソースを無駄にするおそれがある。目標対象が最大射程範囲内にあるとユーザーが誤解する時に迅速解放を使用する時のスキルの正確性に対する影響を低減するために、本願の実施例は仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法を提供し、目標オブジェクトが最大射程範囲のエッジにある時、該目標オブジェクトに対するスキルの仮想シーンにおける解放の正確性を向上させ、かつ計算リソースを節約することができる。理解を容易にするために、以下に本願の実施例に係るいくつかの用語を説明する。
【0016】
1)仮想シーン
【0017】
仮想シーンとはアプリケーションプログラムが端末で実行する時に表示(又は提供)される仮想シーンである。該仮想シーンはリアル世界のシミュレーション環境シーンであってもよく、半シミュレーション半架空の三次元環境シーンであってもよく、純粋な仮想三次元環境シーンであってもよい。仮想シーンは二次元仮想シーン、2.5次元仮想シーン及び三次元仮想シーンのうちのいずれか一種であってもよく、以下の実施例は仮想シーンが三次元仮想シーンであることを例として説明するが、これに限定されない。一実施例において、該仮想シーンは少なくとも二つの仮想キャラクタの間の仮想シーン対戦にさらに用いられる。一実施例において、該仮想シーンには少なくとも二つの仮想キャラクタが使用可能な仮想リソースを有する。一実施例において、該仮想シーンは正方形のマップを含み、該正方形のマップは対称的な左下隅領域及び右上隅領域を含み、二つの敵陣営に属する仮想キャラクタはそれぞれ一つの領域を占め、かつ相手領域の奥にある目標建築/拠点/基地/コアビルティングを破壊して勝利目標とする。
【0018】
2)仮想オブジェクト
【0019】
仮想オブジェクトとは、仮想シーンにおいて移動可能なオブジェクトである。該移動可能なオブジェクトは仮想人物、仮想動物、アニメキャラクターのうちの少なくとも一種である。一実施例において、仮想シーンが三次元仮想シーンである場合、仮想オブジェクトは三次元立体モデルであってもよい。各仮想オブジェクトは三次元仮想シーンにおいて自身の形状及び体積を有し、三次元仮想シーンにおける一部の空間を占める。一実施例において、仮想キャラクタは三次元人体骨格技術に基づいて構築される三次元キャラクタであり、該仮想オブジェクトは異なる皮装を着用することにより異なる外部イメージを具現する。いくつかの実現方式において、仮想キャラクタは2.5次元又は2次元モデルで実現されることができ、本願の実施例はこれを限定しない。
【0020】
3)マルチプレヤーオンラインバトルアリーナ
【0021】
マルチプレヤーオンラインバトルアリーナとは、仮想シーンにより提供されたマップにおいて、少なくとも二つの敵陣営に属する異なる仮想チームがそれぞれのマップ領域を占め、ある勝利条件を目標として競技を行うことである。該勝利条件は、拠点を占有する又は敵陣営拠点を破壊すること、敵陣営の仮想キャラクタを撃殺すること、指定されたシーン及び時間内で自身の生存を保証すること、あるリソースを奪って手に入れること、指定された時間内にスコアが相手を超えることの少なくとも一種を含むがこれらに限定しない。戦術競技は試合を単位として行うことができ、各試合の戦術競技のマップは同じであってもよく、異なってもよい。各仮想チームは一つ又は複数の仮想キャラクタを含み、例えば1つ、3つ又は5つである。
【0022】
4)MOBA (Multiplayer Online Battle Arena,マルチプレヤーオンラインバトルアリーナ)ゲーム
【0023】
MOBAゲームとは、仮想シーンにおいて複数の拠点を提供し、異なる陣営にあるユーザーは仮想キャラクタが仮想シーンにおいて対戦するように制御し、拠点を占有する又は敵対の陣営拠点を破壊するゲームである。例えば、MOBAゲームはユーザーを二つの敵陣営に分け、ユーザーが制御した仮想キャラクタを仮想シーンに分散して互いに競争するようにすることで、敵の全ての拠点を破壊する又は占有することを勝利条件とする。MOBAゲームは試合を単位とし、一試合のMOBAゲームの継続時間は、ゲームが開始した時刻から勝利条件が達成した時刻までである。
【0024】
図1は本願の例示的な実施例によるコンピュータシステムの構成ブロック図を示す。該コンピュータシステム100は、第1の端末110、サーバクラスタ120及び第2の端末130を含む。
【0025】
第1の端末110に仮想シーンをサポートするクライアント111がインストール及び実行され、該クライアント111はマルチプレーヤオンライン対戦プログラムであってもよい。第1の端末がクライアント111を実行する場合、第1の端末110のスクリーンにクライアント111のユーザーインタフェースを表示する。該クライアントは軍事シミュレーションプログラム、MOBAゲーム、バトルロイヤルゲーム、SLGゲーム(Simulation Game、シミュレーションゲーム)ゲームのいずれか一種であってもよい。本実施例において、該クライアントがMOBAゲームであることを例として説明する。第1の端末110は第1のユーザー101が使用する端末であり、第1のユーザー101は第1の端末110を使用して仮想シーンに位置する第1の仮想キャラクタが活動するように制御し、第1の仮想キャラクタは第1のユーザー101のマスタ制御仮想オブジェクトと呼ばれることができる。第1の仮想キャラクタの活動は、身体姿勢の調整、クリープ、歩行、走行、ライディング、飛行、ジャンプ、運転、ピックアップ、射撃、攻撃、投げのうちの少なくとも一種を含むがこれらに限定しない。概略的には、第1の仮想キャラクタは第1の仮想人物であり、例えばシミュレーション人物キャラクタ又はアニメ人物キャラクタである。
【0026】
第2の端末130に仮想シーンをサポートするクライアント131がインストール及び実行され、該クライアント131はマルチプレーヤオンライン対戦プログラムであってもよい。第2の端末がクライアント131を実行する場合、第2の端末130のスクリーンにクライアント131のユーザーインタフェースを表示する。該クライアントは軍事シミュレーションプログラム、MOBAゲーム、バトルロイヤルゲーム、SLGゲームのうちのいずれか一種であってもよく、本実施例において、該クライアントがMOBAゲームであることを例として説明する。第2の端末130は第2のユーザー102が使用する端末であり、第2のユーザー102は第2の端末130を使用して仮想シーンに位置する第2の仮想キャラクタが活動するように制御し、第2の仮想キャラクタは第2のユーザー102のマスタ制御仮想キャラクタと呼ばれることができる。例示的には、第2の仮想キャラクタは第2の仮想人物であり、例えばシミュレーション人物キャラクタ又はアニメ人物キャラクタである。
【0027】
一実施例において、第1の仮想人物及び第2の仮想人物は同じ仮想シーンにある。一実施例において、第1の仮想人物及び第2の仮想人物は同じ陣営、同じチーム、同じ組織に属し、友人関係を有する又は一時的な通信権限を有することができる。一実施例において、第1の仮想人物及び第2の仮想人物は異なる陣営、異なるチーム、異なる組織に属する又は敵関係を有することができる。
【0028】
一実施例において、第1の端末110及び第2の端末130にインストールされたクライアントは同じである、又は二つの端末にインストールされたクライアントは異なるオペレーティングシステムプラットフォーム(アンドロイド(登録商標)又はIOS)上の同じタイプのクライアントである。第1の端末110は複数の端末のうちの一つであり、第2の端末130は複数の端末のうちの他の一つであり、本実施例は第1の端末110及び第2の端末130のみを例として説明する。第1の端末110と第2の端末130の機器タイプは同じ又は異なり、該機器タイプは、スマートフォン、タブレットコンピュータ、電子ブックリーダ、MP1及びMP3プレーヤ、MP4プレーヤ、ラップトップ型携帯コンピュータ及びデスクトップ型コンピュータのうちの少なくとも一種を含む。
【0029】
図1に二つの端末のみを示すが、異なる実施例においてサーバクラスタ120にアクセス可能な複数の他の端末が存在する。一実施例において、開発者に対応する一つ又は複数の端末140がさらに存在し、該端末140に仮想シーンをサポートするクライアントの開発及び編集プラットフォームがインストールされ、開発者は該端末140でクライアントを編集及び更新し、かつ更新されたクライアントのインストールパッケージを有線又は無線ネットワークを介してサーバクラスタ120に伝送することができ、第1の端末110及び第2の端末130はサーバクラスタ120からクライアントのインストールパッケージをダウンロードしてクライアントの更新を実現することができる。
【0030】
第1の端末110、第2の端末130及び他の端末140は無線ネットワーク又は有線ネットワークを介してサーバクラスタ120に接続される。
【0031】
サーバクラスタ120は一台の独立した物理サーバ、複数台の独立した物理サーバ、クラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドサーバ、クラウドコンピューティングプラットフォーム及び仮想化センターのうちの少なくとも一種を含む。サーバクラスタ120は三次元仮想シーンをサポートするクライアントにバックグラウンドサービスを提供するために用いられる。一実施例において、サーバクラスタ120は主要な計算作業を担当し、端末は二次的な計算作業を担当する、又は、サーバクラスタ120は二次的な計算作業を担当し、端末は主要な計算作業を担当する、又は、サーバクラスタ120と端末との間は分散型コンピューティングアーキテクチャを用いて協調計算を行う。
【0032】
例示的な例では、サーバクラスタ120はサーバ121及びサーバ126を含み、サーバ121はプロセッサ122、ユーザーアカウントデータベース123、対戦サービスモジュール124、ユーザー向けの入力/出力インタフェース(Input/Output Interface、I/Oインタフェース)125を含む。ここで、プロセッサ122はサーバ121に記憶される指令をロードし、ユーザーアカウントデータベース121及び対戦サービスモジュール124におけるデータを処理するために用いられる。ユーザーアカウントデータベース121は第1の端末110、第2の端末130及び他の端末に使用されるユーザーアカウントのデータ、例えばユーザーアカウントのプロフィール画像、ユーザーアカウントのニックネーム、ユーザーアカウントの戦闘力指数、ユーザーアカウントが位置するサービスエリアを記憶するために用いられる。対戦サービスモジュール124は複数の対戦ルームを提供してユーザーが対戦するようにすること用いられ、例えば1V1対戦、3V3対戦、5V5対戦などである。ユーザー向けのI/Oインタフェース125は無線ネットワーク又は有線ネットワークを介して第1の端末110及び/又は第2の端末130と通信を確立してデータを交換するために用いられる。一実施例において、サーバ126内にインテリジェント信号モジュール127が設置され、該インテリジェント信号モジュール127は下記実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法を実現するために用いられる。
【0033】
図2は本願の例示的な実施例によるMOBAゲームの仮想シーンが提供するマップの概略図を示す。該マップ200は、正方形を呈している。該マップ200は、対角線に沿って左下三角領域220及び右上三角領域240とに分けられている。左下三角領域220の左下隅から右上三角領域240の右上隅まで三本のレーン、トップレーン21、ミッドレーン22及びボットレーン23が存在する。
【0034】
典型的な一対局において、10個の仮想キャラクタを二つの陣営に分けて競技を行う。第1の陣営の5つの仮想キャラクタは左下三角領域220を占め、第2の陣営の5つの仮想キャラクタは右上三角領域240を占める。第1の陣営は第2の陣営の全ての拠点を破壊又は占有することを勝利条件とし、第2の陣営は第1の陣営の全ての拠点を破壊又は占有することを勝利条件とする。
【0035】
例示的には、第1の陣営の拠点は、9台の防御タワー24及び第1の基地25を含む。ここで、9台の防御タワー24は、トップレーン21、ミッドレーン22及びボットレーン23にそれぞれ3台ずつあり、第1の基地25は左下三角領域220の左下隅に位置する。
【0036】
例示的には、第2の陣営の拠点は、9台の防御タワー24及び第2の基地26を含む。ここで、9台の防御タワー24は、トップレーン21、ミッドレーン22及びボットレーン23にそれぞれ3台ずつあり、第2の基地26は右下三角領域220の右上隅に位置する。
【0037】
図2において破線で示される位置は、リバー領域と呼ばれることができる。該リバー領域は第1の陣営と第2の陣営とが共有している領域に属し、左下三角領域220と右上三角領域240の接合領域でもある。
【0038】
MOBAゲームは、各仮想キャラクタが該マップ200においてリソースを取得することにより、仮想キャラクタの戦闘能力を向上させる。該リソースは、以下の1~3を含む。
【0039】
1、トップレーン21、ミッドレーン22及びボットレーン23にミニオンが周期的に現れ、ミニオンが殺された時、近傍の仮想キャラクタは経験及びゴールドを取得する。
【0040】
2、ミッドレーン(左下から右までの対角線)及びリバー領域(左上から右までの対角線)を分割線として4つの三角領域A、B、C、D(四つのジャングルとも呼ばれる)に分割されることができ、この4つの三角領域A、B、C、Dにおいて周期的に野生ポケモンがリフレッシュされ、野生ポケモンが殺された場合、近傍の仮想キャラクタは経験、ゴールド及びバフ(BUFF)効果を得る。
【0041】
3、リバー領域内の二つの対称位置に周期的にリフレッシュされた大ドラゴン27及小ドラゴン28が存在する。大ドラゴン27及び小ドラゴン28が殺された時、ドラゴンを殺した方の陣営の各仮想キャラクタは誰でも経験、ゴールド及びBUFF効果を得る。
【0042】
10個の仮想キャラクタの戦闘能力は、レベル及び装備という二つの部分を含み、レベルは蓄積された経験値により取得され、装備は蓄積されたゴールドにより購入して取得される。10個の仮想キャラクタはサーバにより10個のユーザーアカウントをオンラインマッチングすることにより取得されることができる。例示的には、サーバは2個又は6個又は10個のユーザーアカウントが同じ仮想インタフェースで競技を行うようにオンラインマッチングする。該2個又は6個又は10個の仮想キャラクタはそれぞれ二つの敵陣営に属し、二つの陣営に対応する仮想キャラクタの数は同じである。例えば、各陣営は5個の仮想キャラクタを有し、この5つの仮想キャラクタの分業は、ファイターキャラクタ、アサシンキャラクタ、メイジキャラクタ、サポート(又はタンク)キャラクタ及びマークスマンキャラクタである。
【0043】
上記対戦は試合を単位として行うことができ、毎試合の対戦のマップは同じであってもよく、異なってもよい。各陣営は一つ又は複数の仮想キャラクタを含み、例えば1つ、3つ又は5つである。
【0044】
図3は、本願の例示的な実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法のフローチャートを示し、該仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法はコンピュータ機器により実行され、該コンピュータ機器は端末又はサーバとして実現され、ここで、上記端末は
図1に示された端末であり、サーバは
図1に示されたサーバである。
図3に示すように、該仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法はステップ310~330を含む。
【0045】
ステップ310、目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、目標スキルに対応する仮想シーンにおける第1の検索範囲を決定し、該第1の検索範囲は目標スキルの仮想シーンにおける最大射程範囲より大きい。
【0046】
一つの可能な実現形態において、該標スキルコントロールは該目標スキルをトリガ、及び/又は制御するために用いられる。目標スキルコントロールはゲームユーザーインタフェース上のコントロールであってもよい。前記目標スキルは第1の仮想オブジェクトが使用する目標スキルであってもよい。
【0047】
一つの可能な実現形態において、目標スキルコントロールに対する操作はタッチ操作及び外部接続機器操作のうちの少なくとも一種を含み、ここで、外部接続装置操作はマウスクリック操作又はジョイスティック制御操作などを含む。
【0048】
一つの可能な実現形態において、該目標スキルに最大射程範囲が対応され、該最大射程範囲は目標スキルに対応する最大射程範囲パラメータ値に基づいて決定されることができる。該目標スキルが解放された後、仮想環境において該最大射程範囲内にある一つ又は複数の仮想オブジェクトの指定属性の属性値に影響を与え、例えば、ゲームシーンにおいて、該最大射程範囲内の一つ又は複数の仮想オブジェクトの生命値を低下させる、又は、該最大射程範囲内の一つ又は複数の仮想オブジェクトの行動値を低下させる、又は、該最大射程範囲内の一つ又は複数の仮想オブジェクトの生命値を増加させる、又は、該最大射程範囲内の一つ又は複数の仮想オブジェクトの防御値を向上させることなどができる。該目標スキルの作用オブジェクト及び仮想オブジェクトへの影響は、この目標スキルの作用効果によって決定される。
【0049】
一般的には、目標スキルがトリガされる場合、目標スキルは目標スキルの最大射程範囲以外にある仮想オブジェクトに影響を与えることができない。したがって、目標スキルの迅速解放を行う場合、目標スキルの最大射程範囲をコンピュータ機器が目標仮想オブジェクトを自動的に検索する検索範囲として決定する。しかしながら、一つの可能な実現形態において、目標スキルに一定の作用範囲を有し、又は、目標スキルを解放する第1の仮想オブジェクトが目標スキルを解放する過程において目標仮想オブジェクトの所在位置に移動し、又は、目標スキルが作用する仮想オブジェクトが第1の仮想オブジェクトにより目標スキルを解放する過程において該目標スキルを解放する第1の仮想オブジェクトに移動することに応じて、仮想オブジェクトが目標スキルに対応し、かつ第1の仮想オブジェクトが使用する目標スキルの作用範囲内にあり、又は、仮想オブジェクトが目標スキルの射程範囲内に入り、目標スキルが仮想オブジェクトに影響を与えることができる可能性がある。したがって、目標スキルの使用過程にいて目標スキルの射程エッジにある仮想オブジェクトへの取得の正確性を保証するために、本願の実施例において、コンピュータ機器は目標スキルに対応する第1の検索範囲を決定する時、目標スキルの最大射程範囲を一定の検索範囲だけ拡大することにより、コンピュータ機器が目標スキルの射程エッジにある仮想オブジェクトを取得するように、ユーザーが肉眼で観察して該仮想オブジェクトが目標スキルの射程範囲内にあると思われるが、実際に該目標スキルの射程範囲内になく、目標スキルを解放する時に該仮想オブジェクトに正確に作用できないという状況を回避することができる。
【0050】
ステップ320、第1の検索範囲内で仮想シーンにおける目標仮想オブジェクトを検索し、該目標仮想オブジェクトは目標スキルが作用可能な仮想オブジェクトである。
【0051】
一つの可能な実現形態において、該目標仮想オブジェクトはコンピュータ機器が目標スキルの解放方向又は解放位置を決定するように指示するために用いられる。すなわち、一つの可能な場合に、該目標スキルは複数の仮想オブジェクトに同時に影響を与えることができるスキルであるが、解放する時に、コンピュータ機器が一つの目標仮想オブジェクトにより目標スキルの解放を決定する必要があり、例えば、該目標スキルの解放方向又は解放位置等を決定する。
【0052】
一つの可能な実現形態において、第1の検索範囲内に少なくとも一つの仮想オブジェクトが存在し、該少なくとも一つの仮想オブジェクトは、該目標スキルを解放する第1の仮想オブジェクトと同じ陣営に属する仮想オブジェクト又は該第1の仮想オブジェクトと異なる陣営に属する仮想オブジェクトを含むことができる。該目標スキルに応答する作用効果が該第1の仮想オブジェクトと同じ陣営に属する仮想オブジェクトに作用することである場合、該目標仮想オブジェクトは第1の検索範囲内で第1の仮想オブジェクトと同じ陣営に属する仮想オブジェクトのうちの一つである。例えば、該目標スキルが回復型スキルであり、同一陣営における目標仮想オブジェクトに一定の生命値を増加させることができる場合、目標仮想オブジェクトは同一陣営における該第1の検索領域内の仮想オブジェクトのうちの一つである。該目標スキルに応答する作用効果が該第1の仮想オブジェクトと異なる陣営に属する仮想オブジェクトに作用することである場合、該目標仮想オブジェクトは第1の検索範囲内で第1の仮想オブジェクトと異なる陣営に属する仮想オブジェクトのうちの一つである。例えば、該目標スキルがダメージ型スキルであり、異なるキ陣営における目標仮想オブジェクトにダメージを与えることができる場合、目標仮想オブジェクトは異なる陣営における該第1の検索領域内の仮想オブジェクトのうちの一つである。
【0053】
ステップ330、第1の検索範囲内で目標仮想オブジェクトが検索されたことに応答して、目標仮想オブジェクトの仮想環境における位置に基づいて、第1の仮想オブジェクトが仮想シーンにおいて目標スキルを解放するように制御する。
【0054】
一つの可能な実現形態において、目標仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置に基づいて、第1の仮想オブジェクトが仮想シーンにおいて目標スキルを解放するように制御することは、
目標仮想オブジェクトの位置と第1の仮想オブジェクトの位置との間の方向関係に基づいて、目標スキルの解放方向を決定し、第1の仮想オブジェクトが該解放方向に基づいて目標スキルを解放するように制御する、
又は、
目標仮想オブジェクトの位置に基づいて目標スキルの解放点を決定し、第1の仮想オブジェクトが該解放点を目標として目標スキルを解放するように制御するという方式で実現されることができる。
【0055】
以上説明したように、本願の実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法は、目標スキルを解放する時、目標スキルの最大射程範囲を一定の検索範囲だけ拡大して、拡大された検索範囲内で目標仮想オブジェクトを検索し、かつ該目標仮想オブジェクトの位置に基づいて仮想オブジェクトが目標スキルを解放するように制御することにより、第1の仮想オブジェクトが目標スキルを使用するようにユーザーが制御する時、コンピュータ機器が目標スキルの最大射程エッジにある仮想オブジェクトを取得し、かつ取得された仮想オブジェクトに対して目標スキルの解放を行い、スキルを使用してこのような仮想オブジェクトに照準を合わせる過程に必要なユーザー操作を減少させ、それにより、仮想シーンにおけるスキル解放の正確性及び仮想オブジェクトを制御する時のインタラクション効率を向上させ、かつユーザー操作の処理に消費される計算リソース及び仮想環境において目標スキルを解放することに消費される計算リソースを節約する。
【0056】
一つの可能な実現形態において、目標スキルは迅速解放モード及び主動照準合わせモードを有する。ここで、迅速解放モードは、目標スキルコントロールによる操作の終了点が解放方式検出領域内に位置する場合、該目標スキルが迅速にトリガされ、コンピュータ機器により、予め設定された検索目標ルールに基づいて仮想オブジェクトに自動的に照準を合わせ、照準合わせた方向又は位置に該目標スキルを解放し、目標スキルを迅速に解放する効果を実現することを指す。主動照準合わせモードは、目標スキルコントロールによる操作の終了点が解放方式検出領域外に位置する場合、ユーザーの目標スキルコントロールに対する操作に基づいて、目標スキルの解放方向又は解放位置を確認することであり、ユーザーの目標スキルコントロールに対する操作の開始点及び操作の終了点を三次元シーンにマッピングすることを含む。主動照準合わせモードは、手動照準合わせモードと呼ばれてもよい。ここで、操作の開始点は第1の仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置に対応する。第1の仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置に基づいて、仮想シーンにおいて操作の終了点の仮想シーンにおける対応するマッピング点の位置を決定する。コンピュータ機器は該マッピング点を中心とし、Rを半径とする検索領域内で候補仮想オブジェクトを決定し、ユーザーが候補仮想オブジェクトから目標仮想オブジェクトを決定する場合、該目標仮想オブジェクトの所在する方向又は位置に向けて目標スキルを解放する。
【0057】
目標スキルが迅速解放モードによりトリガされて解放されることを例とする。
図4は、本願の例示的な実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法のフローチャートを示す。該仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法はコンピュータ機器により実行されることができる。該コンピュータ機器は端末又はサーバとして実現されることができ、ここで、上記端末は
図1に示す端末であり、サーバは
図1に示すサーバである。
図4に示すように、該仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法はステップ410~440を含む。
【0058】
ステップ410、目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、操作に対応する解放方式検出領域を決定する。
【0059】
ここで、該解放方式検出領域は操作の開始点を中心とする領域であり、該操作の開始点は目標スキルコントロールに対する操作を開始する時の操作点である。
【0060】
一つの可能な実現形態において、ユーザーが目標スキルコントロールに基づいて操作して目標スキルをトリガする時の開始点は目標スキルコントロール上の任意の点である。該操作の開始点を中心として解放方式検出領域を構築する。
図5は、本願の例示的な実施例の解放方式検出領域の概略図を示す。
図5に示すように、該解放方式検出領域510はユーザーの目標スキルコントロール540上の操作が開始する時の操作点520を中心として構築されたものである。領域530は、解放方式検出領域以外の領域である。操作の終了点が解放方式検出領域内にあることに応答して、目標スキルの迅速解放モードをトリガする。操作の終了点が解放方式検出領域外にあることに応答して、目標スキルの主動照準合わせモードをトリガする。一つの可能な実現形態において、前記解放方式検出領域は目標スキルコントロールの中心領域であり、コンピュータ機器はユーザーの該中心領域での操作の開始点を検出する。
【0061】
ステップ420、操作の終了点が解放方式検出領域内にあることに応答して、目標スキルに対応する第1の検索範囲を決定する。
【0062】
ここで、操作の終了点は目標スキルコントロールに対する操作が終了する前の時刻の目標スキルコントロールでの操作点である。
【0063】
一つの可能な実現形態において、目標スキルに対応する第1の検索範囲を決定するステップは、以下のステップ4101~4103により実現される。
【0064】
ステップ4101、目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、目標スキルの仮想シーンにおける最大射程範囲を決定する。
【0065】
一つの可能な実施形態において、異なる目標スキルに対応する最大射程範囲が異なる。
【0066】
一つの可能な実現形態において、目標スキルの最大射程範囲は該目標スキルを解放する第1の仮想オブジェクトが位置する位置を円心とし、rを半径として構成された円形領域である。したがって、異なる目標スキルに対応する最大射程範囲が異なることは異なる目標スキルに対応する作用半径rが異なることである。
【0067】
ステップ4102、目標スキルの作用半径を取得する。
【0068】
ステップ4103、目標スキルの作用半径に基づいて指定検索範囲を決定する。
【0069】
一つの可能な実現形態において、異なる目標スキルに対応するスキル解放タイプが異なり、かつ異なるスキル解放タイプの目標スキルに対応する指定検索範囲も異なる。該指定検索範囲は、第1の検索範囲の大きさを決定するために用いられる。
【0070】
上記状況で、指定検索範囲を決定する場合、
目標スキルのスキル解放タイプを取得し、該スキル解放タイプが、指定方向に沿って解放し、又は、指定位置で解放することを含み、
目標スキルのスキル解放タイプに基づいて指定検索範囲を決定する必要がある。
【0071】
ここで、スキル解放タイプが指定方向に沿って解放される目標スキルは、仮想シーンにおいて解放される場合、該目標スキル解放方向において該目標スキルの最大射程範囲内にある全ての作用可能な仮想オブジェクトに対して対応する作用効果を発揮することができるが、異なる作用可能な仮想オブジェクトと目標スキルを解放する仮想オブジェクトとの間の距離に基づいて、異なる作用可能な仮想オブジェクトに異なる程度の影響を与えることができる。一般的に、作用可能な仮想オブジェクトが目標スキルを解放する仮想オブジェクトに近いほど、目標スキルの作用効果が作用可能な仮想オブジェクトでの作用効果が高い。スキル解放タイプが指定位置で解放される目標スキルは、仮想シーンにおいて解放される場合、該目標スキル解放位置を中心とする一定の範囲内の作用可能な仮想オブジェクトに対して対応する作用効果を発揮することができる。異なる目標スキルの作用範囲は異なってもよく、異なる作用可能な仮想オブジェクトの目標スキルの解放位置からの距離に基づいて、異なる作用可能な仮想オブジェクトに異なる程度の影響を与える。
【0072】
一つの可能な実施形態において、異なる目標スキルのスキル解放タイプは検索範囲の拡大に対するニーズが異なる。例えば、位置に基づいて解放されるスキルの作用範囲が一般的に大きく、大きな指定検索範囲を設定することができ、方向に基づいて解放されるスキルの作用範囲が一般的に小さく、小さな指定検索範囲を設定することができる。
【0073】
一つの可能な実施形態において、目標スキルの作用半径に基づいて指定検索範囲を決定することは、目標スキルの作用半径に基づいて、半径数値を拡大することである。ここで、各目標スキルに対応する、半径を拡大する数値はコンピュータ機器により設定される、又は、ユーザー自身により設定される。
【0074】
ステップ4104、最大射程範囲を指定検索範囲だけ拡大し、第1の検索範囲を取得する。
【0075】
一つの可能な実現形態において、異なる目標スキルに対応するスキル解放タイプが異なり、かつ異なるスキル解放タイプの目標スキルに対応する指定検索範囲も異なる。
【0076】
一つの可能な実施形態において、目標スキルコントロールに対する操作の終了点が解放方式検出領域内にあることに応答して、第1の仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置を決定し、
第1の仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置を中心とし、最大射程範囲を指定検索範囲だけ拡大した後の検索範囲を第1の検索範囲として決定する。
【0077】
図6は、本願の例示的な実施例による検索範囲の概略図を示す。
図6に示すように、目標スキルに対応する最大射程範囲610は第1の仮想オブジェクト620の所在位置を円心とし、rを半径として形成された円形領域である。最大射程範囲610に基づいて、半径をm(指定検索範囲)増加させ、環状領域630を形成する。最大射程範囲610と環状領域630は共に第1の仮想オブジェクト620の所在位置を円心とし、r+mを半径とする第1の検索範囲640を構成する。mの値はコンピュータ機器により設定される、又は、ユーザーにより設定される。
【0078】
一つの可能な実施形態において、指定検索範囲がユーザー設定により決定される場合、拡大可能な半径閾値が設定される。すなわち、第1の検索範囲を制限なく拡大することができない。例えば、上記第1の検索領域を例とし、半径mの増加値は上限があり、すなわち0≦m≦mthreであり、ここで、mthreは半径拡大閾値を指す。
【0079】
なお、本願は目標スキルの射程範囲が該目標スキルを解放する仮想オブジェクトの位置を円心とし、予め設定された長さを半径として構成された円形領域を例として、本願による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法を説明するが、本願は目標スキル射程範囲の画定方式を制限しない。
【0080】
ステップ430、第1の検索範囲内で仮想シーンにおける目標仮想オブジェクトを検索し、該目標仮想オブジェクトは目標スキルが作用可能な仮想オブジェクトである。
【0081】
一つの可能な実施形態において、目標仮想オブジェクトは第1の検索範囲内で、所定の条件に合致する仮想オブジェクトであり、該所定の条件は目標スキルに基づいて設定されるものである。
【0082】
一つの可能な実現形態において、該目標スキルの作用オブジェクトは第1の仮想対象と同じ陣営に属する仮想オブジェクトである、又は、該目標スキルの作用オブジェクトは第1の仮想対象と異なる陣営に属する仮想オブジェクトである。
【0083】
一つの可能な実現形態において、第1の検索範囲内で目標仮想オブジェクトを検索することは、
目標スキルの作用オブジェクトに基づいて第1の検索範囲内の候補仮想オブジェクトを決定し、該候補仮想オブジェクトは目標スキルの作用オブジェクトのうちの第1の検索範囲内にある仮想オブジェクトである。
図7は、本願の例示的な実施例による候補仮想オブジェクトを選択する概略図を示す。
図7に示すように、第1の検索領域710に第1の仮想オブジェクト720、仮想オブジェクト730、仮想オブジェクト740及び仮想オブジェクト750が存在し、ここで、第1の仮想オブジェクト720及び仮想オブジェクト730は同じ陣営に属し、仮想オブジェクト740及び仮想オブジェクト750は第1の仮想オブジェクト720と異なる他の陣営に属する。第1の仮想オブジェクトの使用する目標スキルの作用オブジェクトが第1の仮想オブジェクト720と同じ陣営に属する仮想オブジェクトである場合、
図7において、候補仮想オブジェクトは仮想オブジェクト730であり、目標スキルの作用オブジェクトが第1の仮想オブジェクト720と異なるキャンプに属する仮想オブジェクトである場合、
図7において、候補仮想オブジェクトは仮想オブジェクト740及び仮想オブジェクト750である。
【0084】
所定の条件に基づいて候補仮想オブジェクトから目標仮想オブジェクトを検索する。
【0085】
一つの可能な実施形態において、第1の検索領域内に少なくとも二つの候補仮想オブジェクトが存在することに応答して、該候補仮想オブジェクトから目標仮想オブジェクトを検索することは、
所定の条件に基づいて各前記候補仮想オブジェクトに対応する目標数値を取得し、
各候補仮想オブジェクトに対応する目標数値に基づいて各候補仮想オブジェクトに対して優先順位付けを行い、優先順位付け結果を得て、
優先順位付け結果における優先度が最も高い候補仮想オブジェクトを目標仮想オブジェクトとして決定することを含む。
【0086】
一つの可能な実施形態において、異なる目標スキルに対応する所定の条件が異なる。例えば、目標スキル1に対応する所定の条件は、候補仮想オブジェクトと第1の仮想オブジェクトとの距離に基づいて目標仮想オブジェクトを決定することである。
図8は、本願の例示的な実施例による目標仮想オブジェクトを選択する概略図を示す。
図8に示すように、第1の検索領域810に候補仮想オブジェクト820及び候補仮想オブジェクト830が存在し、ここで候補仮想オブジェクト820と第1の仮想オブジェクト840との間の距離は候補仮想オブジェクト830と第1の仮想オブジェクト840との間の距離よりも近い。該目標スキルに対応する所定の条件は、第1の検索範囲内の第1の仮想オブジェクトに最も近い候補仮想オブジェクトを目標仮想オブジェクトとして決定することである場合、目標スキル1は
図8において候補仮想オブジェクト820を目標仮想オブジェクトとして決定する。又は、例えば、目標スキル2に対応する所定の条件は、候補仮想オブジェクトの指定属性の属性値の高さに基づいて目標仮想オブジェクトを決定することである。該指定属性が生命値であることを例とし、
図8に示すように、候補仮想オブジェクト820の生命値は候補仮想オブジェクト830の生命値より高く、該目標スキルに対応する所定の条件は第1の検索範囲内の候補仮想オブジェクトの生命値が最も低い候補仮想オブジェクトを目標仮想オブジェクトとして取得することである場合、目標スキル2は
図8において候補仮想オブジェクト830を目標仮想オブジェクトとして決定する。
【0087】
ステップ440、第1の検索範囲内で目標仮想オブジェクトが検索されたことに応答して、目標仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置に基づいて、第1の仮想オブジェクトが仮想シーンにおいて目標スキルを解放するように制御する。
【0088】
一つの可能な実施形態において、目標スキルのスキル解放タイプが指定方向に沿って解放されることであることに応答して、第1の検索範囲内で目標仮想オブジェクトが検索された後、目標仮想オブジェクトの第1の仮想オブジェクトに対する仮想シーンにおける目標方向を決定し、
目標方向に目標スキルを解放する。
【0089】
一つの可能な実施形態において、目標スキルのスキル解放タイプが指定位置で解放され、かつ目標仮想オブジェクトが目標スキルの最大射程範囲以外に位置するが、第1の検索範囲内に位置することに応答して、第1の検索範囲内で目標仮想オブジェクトが検索された後、第1の位置及び第2の位置を決定し、第1の位置は第1の仮想オブジェクトの位置であり、第2の位置は目標仮想オブジェクトの位置であり、
第1の位置と第2の位置との間の接続線と、目標スキルに対応する最大射程範囲との交点を決定し、
第1の仮想オブジェクトが該交点で目標スキルを解放するように制御する。
【0090】
図9を参照し、本願の例示的な実施例による目標スキルの作用位置を取得する概略図を示す。
図9に示すように、仮想シーンに第1の仮想オブジェクト910及び目標仮想オブジェクト920が存在し、ここで、目標仮想オブジェクト920は第1の仮想オブジェクト910が使用する目標スキルの最大射程範囲930以外に位置するが、第1の検索範囲940内に位置する。コンピュータ機器は該目標仮想オブジェクトを取得した場合、第1の仮想オブジェクト910の位置及び目標仮想オブジェクト920の位置を決定し、二つの位置を接続する接続線と目標スキルの最大射程範囲930とが交差する交点950を得て、交点950を目標スキルの作用位置として決定し、該目標位置で目標スキルを解放する。
【0091】
一つの可能な実施形態において、第1の検索範囲内に目標仮想オブジェクトが存在しないことに応答して、目標スキルの解放を解除する。
【0092】
コンピュータ機器は、目標スキルコントロールに対する操作を受信し、かつ決定された第1の検索範囲内で目標仮想オブジェクトが検索されない場合、目標スキル解放の正確性及び有効性を保証するために、目標スキルの迅速解放を解除する。一つの可能な場合に、上記状況を誤接触現象と判定する。
【0093】
以上説明したように、本願の実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法は、目標スキルを解放する時、目標スキルの最大射程範囲を一定の検索範囲だけ拡大し、拡大された検索範囲内で目標仮想オブジェクトを検索し、かつ該目標仮想オブジェクトの位置に基づいて仮想オブジェクトが目標スキルを解放するように制御することにより、第1の仮想オブジェクトが目標スキルを使用するようにユーザーが制御する時、コンピュータ機器は目標スキルの最大射程エッジにある仮想オブジェクトを取得し、かつ取得された仮想オブジェクトに対して目標スキルの解放を行い、スキルを使用してこのような仮想オブジェクトに照準を合わせる過程に必要なユーザー操作を減少させ、それにより、仮想シーンにおけるスキル解放の正確性及び仮想オブジェクトを制御する時のインタラクション効率を向上させ、かつユーザー操作の処理に消費される計算リソース及び仮想環境において目標スキルを解放することに消費される計算リソースを節約する。
【0094】
仮想シーンがゲームシーンであることを例とし、本願の上記
図3又は
図4に示す実施例が提供する仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法を説明する。
図10は、本願の例示的な実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法のフローチャートを示し、該仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法はコンピュータ機器により実行され、該コンピュータ機器は端末又はサーバとして実現され、ここで、上記端末は
図1に示された端末であり、サーバは
図1に示されたサーバである。
図10に示すように、該仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法は以下のステップ1010~1090を含む。
【0095】
ステップ1010、目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、操作の終了点を決定する。
【0096】
コンピュータ機器は、ゲームアプリケーションプログラムを実行する過程において、ゲームシーンを表示し、ゲームシーンはゲーム画面及びユーザーインタフェースを含む。ユーザーインタフェースに第1の仮想オブジェクトのゲームシーンにおける活動を制御するための前記目標スキルコントロールを含む様々なコントロールを示す。ユーザーの目標スキルコントロールに対する操作により第1の仮想オブジェクトはゲームシーンにおいて該目標スキルコントロールに関連する目標スキルを使用又は解放することができる。
【0097】
一つの可能な実現形態において、操作の終了点を決定することは操作の終了点と操作の開始点との距離及び方向を決定することを含む。一つの可能な実現形態において、コンピュータ機器は、目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、操作の開始点をさらに決定する。目標スキルコントロールに対する操作の開始点及び操作の終了点はコンピュータ機器の表示スクリーン上の位置に対応する。
【0098】
ステップ1020、該操作の終了点が解放方式検出領域内にあるか否かを判断し、そうである場合、ステップ1030を実行し、そうでない場合、ステップ1050を実行する。
【0099】
コンピュータ機器は該操作の終了点が目標スキルコントロール上の解放方式検出領域内にあるか否かを判断することができる。操作の終了点が解放方式検出領域内にある場合、目標スキルの迅速解放モードをトリガし、操作の終了点が解放方式検出領域外にある場合、目標スキルの主動照準合わせモードをトリガする。
【0100】
ステップ1030、目標スキルに対応する仮想シーンにおける第1の検索範囲を決定する。
【0101】
ステップ1040、第1の検索範囲内で仮想シーンにおける仮想オブジェクトを検索し、検索された仮想オブジェクトを目標リストに記憶する。
【0102】
上記仮想オブジェクトは第1の検索範囲内にある任意の仮想オブジェクトであってもよく、例えば、目標スキルを解放する第1の仮想オブジェクトと同じ陣営に属する仮想オブジェクトであってもよく、目標スキルを解放する第1の仮想オブジェクトと異なる陣営に属する仮想オブジェクトであってもよい。
【0103】
ステップ1050、操作の終了点の仮想シーンにおけるマッピング点を決定する。
【0104】
ステップ1050において、操作の終了点の仮想シーンにおけるマッピング点を決定することはマッピング点と第1の仮想オブジェクトとの間の距離及び相対方向を決定することを含む。したがって、操作の終了点の仮想シーンにおけるマッピング点を決定することは、
S1051、ユーザーが目標スキルコントロールを押す操作の開始点DownPos、目標スキルコントロールをドラッグする操作の終了点DragPos、目標スキルボタンの最大ドラッグ範囲MaxDragRadius、第1の仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置HeroPos及び目標スキルの最大射程範囲SkillRangeを決定し、
S1052、ユーザーの目標スキルコントロールに対する操作長さと仮想シーンにおける長さとのマッピング関係に基づいて、マッピング点の仮想シーンにおいて第1の仮想オブジェクトとの間の長さ(距離)を計算し、ここで、ユーザーの目標スキルコントロールに対する操作長さと仮想シーンにおける長さとの間のマッピング関係が、
|DragPos-DownPos|/MaxDragRadius=|FocusPoint-HeroPos|/SkillRange(式1)、
により示され、
ここで、FocusPointは操作の終了点の仮想シーンにおけるマッピング点を指し、
S1053、マッピング点の第1の仮想オブジェクトに対する向きを計算する。
【0105】
一つの可能な実施形態において、コンピュータ機器はスクリーン中心点(0,0)の位置を仮想シーンにマッピングし、中心マッピング位置ScreenCenter2SencePosを取得し、次にスクリーン中心点(0,0)+(Drag Pos-DownPos)の位置を用いてマッピング点位置ScreenDrag2 ScenePosを取得し、ScreenDragg2ScenePosの位置からScreenCenter2SencePosの位置までの向きはFocusPointのHeroPosに対する向きであるため、マッピング点の仮想シーンにおける位置を決定することは、
FocusPoint=HeroPos+(|DragPos-DownPos|/MaxDragRadius)*SkillRange*Normalize(ScreenDrag2ScenePos-ScreenCenter2SencePos) (式2)により実現される。
【0106】
ステップ1060、マッピング点に基づいて構築された検索範囲内で仮想シーンにおける仮想オブジェクトを検索し、検索された仮想オブジェクトを目標リストに記憶する。
【0107】
一つの可能な実現形態において、コンピュータ機器はいくつかのデータをパラメータとして検索関数に伝達することにより、検索を行うことができる。例えば、コンピュータ機器は目標スキルの識別子、指定検索範囲パラメータ、マッピング点の位置等のパラメータを検索関数に伝達することにより、第1の仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置を中心とし、目標スキルの射程と指定検索範囲との和を半径とする検索範囲内の仮想オブジェクトを取得することができる。
【0108】
ステップ1070、目標リストにおける仮想オブジェクトをトラバースし、かつその中からフィルタに合致しない仮想オブジェクトを削除する。
【0109】
一つの可能な実施形態において、該フィルタは異なる目標スキルの作用オブジェクトに基づいて配置されるものである。
【0110】
ステップ1080、検索ツリーを呼び出し、目標仮想オブジェクトを取得する。
【0111】
ステップ1090、目標仮想オブジェクトの位置に基づいて、第1の仮想オブジェクトが目標スキルを解放するように制御する。
【0112】
以上説明したように、本願の実施例に示された仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法は、目標スキルを解放する時、目標スキルの最大射程範囲を一定の検索範囲だけ拡大し、拡大された検索範囲内で目標仮想オブジェクトを検索し、かつ該目標仮想オブジェクトの位置に基づいて仮想オブジェクトが目標スキルを解放するように制御することにより、第1の仮想オブジェクトが目標スキルを使用するようにユーザーが制御する時、コンピュータ機器は目標スキルの最大射程エッジにある仮想オブジェクトを取得し、かつ取得された仮想オブジェクトに対して目標スキルの解放を行い、スキルを使用してこのような仮想オブジェクトに照準を合わせる過程に必要なユーザー操作を減少させ、それにより仮想シーンにおけるスキル解放の正確性及び仮想オブジェクトを制御する時のインタラクション効率を向上させ、かつユーザー操作の処理に消費される計算リソース及び仮想環境において目標スキルを解放することに消費される計算リソースを節約する。
【0113】
図11は、本願の例示的な実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法のフローチャートを示す。該仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法は端末により実行されることができ、ここで、上記端末は
図1に示す端末である。
図11に示すように、該仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法は、以下のステップ1110~1130を含む。
【0114】
ステップ1110、仮想シーンインタフェースを表示し、該仮想シーンインタフェースは目標スキルコントロールを含む。
【0115】
一つの可能な実現形態において、該仮想シーンインタフェースは第1の仮想オブジェクトを観察中心として仮想シーンを観察して得られた画面を含むことができる。
【0116】
ステップ1120、目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、仮想シーンインタフェースに第1のシーン画面を表示し、該第1のシーン画面には解放方式検出領域を含み、該解放方式検出領域は操作の開始点を中心とする領域であり、操作の開始点は操作開始時の操作点である。
【0117】
ステップ1130、操作が終了し、かつ操作の終了点が解放方式検出領域内にあることに応答して、仮想シーンインタフェースに第2のシーン画面を表示し、第2のシーン画面は第1の仮想オブジェクトが目標仮想オブジェクトの位置に基づいて目標スキルを解放する画面であり、操作の終了点は操作終了の前の時刻の操作点であり、目標仮想オブジェクトは第1の検索領域内の仮想オブジェクトであり、第1の検索領域は第1の仮想オブジェクトを中心とする領域であり、かつ第1の検索領域は目標スキルの最大射程範囲より大きい。
【0118】
以上説明したように、本願の実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法は、目標スキルを解放する時、目標スキルの最大射程範囲を一定の検索範囲だけ拡大し、拡大された検索範囲内で目標仮想オブジェクトを検索し、かつ該目標仮想オブジェクトの位置に基づいて仮想オブジェクトが目標スキルを解放するように制御することにより、第1の仮想オブジェクトが目標スキルを使用するようにユーザーが制御する時、コンピュータ機器は目標スキルの最大射程エッジにある仮想オブジェクトを取得し、かつ取得された仮想オブジェクトに対して目標スキルの解放を行い、スキルを使用してこのような仮想オブジェクトに照準を合わせる過程に必要なユーザー操作を減少させ、それにより仮想シーンにおけるスキル解放の正確性及び仮想オブジェクトを制御する時のインタラクション効率を向上させ、かつユーザー操作の処理に消費される計算リソース及び仮想環境において目標スキルを解放することに消費される計算リソースを節約する。
【0119】
図12は、本願の例示的な実施例による仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御装置のブロック図を示す。該仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御装置はソフトウェア又はハードウェア又はソフトウェアハードウェアの組み合わせの方式でコンピュータ機器の一部として実現されることにより、
図3、
図6又は
図11に示される仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法の全部又は一部のステップを実行することができる。ここで、該コンピュータ機器は端末又はサーバとして実現されることができ、ここで、上記端末は
図1に示す端末であり、サーバは
図1に示すサーバである。
図12に示すように、該仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御装置は、
目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、目標スキルに対応する仮想シーンにおける第1の検索範囲を決定するための取得モジュール1210であって、該第1の検索範囲は目標スキルの仮想シーンにおける最大射程範囲より大きい取得モジュール1210と、
第1の検索範囲内で仮想シーンにおける目標仮想オブジェクトを検索するための検索モジュール1220であって、該目標仮想オブジェクトは目標スキルの作用可能な仮想オブジェクトである検索モジュール1220と、
第1の検索範囲内で目標仮想オブジェクトが検索されたことに応答して、目標仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置に基づいて、第1の仮想オブジェクトが仮想シーンにおいて目標スキルを解放するように制御するための制御モジュール1230と、を含む。
【0120】
一つの可能な実施形態において、該取得モジュール1210は、
目標スキルコントロールに対する操作を受信したことに応答して、目標スキルの仮想シーンにおける最大射程範囲を決定するための第1の取得サブモジュールと、
最大射程範囲を指定検索範囲だけ拡大し、第1の検索範囲を取得するための第2の取得サブモジュールと、を含む。
【0121】
一つの可能な実施形態において、最大射程範囲を指定検索範囲だけ拡大し、第1の検索範囲を取得する前に、該取得モジュール1210は、
目標スキルの作用半径を取得するための第3の取得サブモジュールと、
目標スキルの作用半径に基づいて指定検索範囲を決定するための第1の決定サブモジュールと、をさらに含む。
【0122】
一つの可能な実施形態において、最大射程範囲を指定検索範囲だけ拡大し、第1の検索範囲を取得する前に、該取得モジュール1210は、
目標スキルのスキル解放タイプを取得するための第4の取得サブモジュールであって、該スキル解放タイプは、指定方向に沿って解放し、又は、指定位置で解放することを含む第4の取得サブモジュールと、
目標スキルのスキル解放タイプに基づいて指定検索範囲を決定ための第2の決定サブモジュールと、をさらに含む。
【0123】
一つの可能な実施形態において、該取得モジュール1210は、
操作を受信したことに応答して、操作に対応する解放方式検出領域を決定するための第5の取得サブモジュールであって、前記解放方式検出領域は操作の開始点を中心とする領域であり、前記操作の開始点は前記操作開始時の操作点である第5の取得サブモジュールと、
操作の終了点が前記解放方式検出領域内にあることに応答して、目標スキルに対応する第1の検索範囲を決定する第6の取得サブモジュールであって、操作の終了点は操作終了の前の時刻の操作点である第6の取得サブモジュールと、を含む。
【0124】
一つの可能な実施形態において、該第6の取得サブモジュールは、
操作の終了点が解放方式検出領域内にあることに応答して、第1の仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置を決定するための第1の取得ユニットと、
第1の仮想オブジェクトの仮想シーンにおける位置を中心とし、最大射程範囲を指定検索範囲だけ拡大した後の領域範囲を第1の検索範囲として決定するための第2の取得ユニットと、を含む。
【0125】
一つの可能な実施形態において、該目標仮想オブジェクトは第1の検索範囲内の、所定の条件に合致する仮想オブジェクトであり、該所定の条件は目標スキルに基づいて設定されるものであり、
該検索モジュール1220は、
目標スキルの作用オブジェクトに基づいて第1の検索範囲内の候補仮想オブジェクトを決定するための第3の決定サブモジュールと、
所定の条件に基づいて候補仮想オブジェクトから目標仮想オブジェクトを検索するための検索サブモジュールと、を含む。
【0126】
一つの可能な実施形態において、該検索サブモジュールは、
所定の条件に基づいて各候補仮想オブジェクトに対応する目標数値を取得ための第3の取得ユニットと、
各候補仮想オブジェクトに対応する目標数値に基づいて各候補仮想オブジェクトに対して優先順位付けを行い、優先順位付け結果を得るための順位付けユニットと、
優先順位付け結果における優先度が最も高い候補仮想オブジェクトを目標仮想オブジェクトとして決定するための第4の取得ユニットと、を含む。
【0127】
一つの可能な実施形態において、目標スキルのスキル解放タイプが指定方向に沿って解放されることに応答して、該制御モジュール1230は、
目標仮想オブジェクトの第1の仮想オブジェクトに対する仮想シーンにおける目標方向を決定するための第7の取得サブモジュールと、
第1の仮想オブジェクトが目標方向に目標スキルを解放するように制御するための第1の制御サブモジュールと、を含む。
【0128】
一つの可能な実施形態において、目標スキルのスキル解放タイプが指定位置で解放され、かつ目標仮想オブジェクトが目標スキルの最大射程範囲以外に位置することに応答して、該制御モジュール1230は、
第1の位置及び第2の位置を決定するための第8の取得サブモジュールステップであって、該第1の位置が第1の仮想オブジェクトの位置であり、該第2の位置が目標仮想オブジェクトの位置である第8の取得サブモジュールと、
第1の位置と第2の位置との間の接続線と、目標スキルに対応する最大射程範囲との交点を決定するための第9の取得サブモジュールと、
第1の仮想オブジェクトが交点で目標スキルを解放するように制御するための第2の制御サブモジュールと、を含む。
【0129】
一つの可能な実施形態において、該装置は、
第1の検索範囲内に目標仮想オブジェクトが存在しないことに応答して、目標スキルの解放を解除するための解除モジュールをさらに含む。
【0130】
以上説明したように、本願の実施例に示された仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御装置は、目標スキルを解放する時、目標スキルの最大射程範囲を一定の検索範囲だけ拡大し、拡大された検索範囲内で目標仮想オブジェクトを検索し、かつ該目標仮想オブジェクトの位置に基づいて仮想オブジェクトが目標スキルを解放するように制御することにより、第1の仮想オブジェクトが目標スキルを使用するようにユーザーが制御する時、コンピュータ機器は目標スキルの最大射程エッジにある仮想オブジェクトを取得し、かつ取得された仮想オブジェクトに対して目標スキルの解放を行い、スキルを使用してこのような仮想オブジェクトに照準を合わせる過程に必要なユーザー操作を減少させ、それにより仮想シーンにおけるスキル解放の正確性及び仮想オブジェクトを制御する時のインタラクション効率を向上させ、かつユーザー操作の処理に消費される計算リソース及び仮想環境において目標スキルを解放することに消費される計算リソースを節約する。
【0131】
図13は例示的な実施例に係るコンピュータ機器1300の構成ブロック図である。前記コンピュータ機器1300は中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)1301、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)1302及びリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)1303を含むシステムメモリ1304、及びシステムメモリ1304と中央処理装置1301を接続するシステムバス1305を含む。前記コンピュータ機器1300はコンピュータ内の各デバイスの間の情報を伝送するようにサポートする基本入力/出力システム(Input/Outputシステム、I/Oシステム)1306、及びオペレーティングシステム1313、アプリケーションプログラム1314及び他のプログラムモジュール1315を記憶するための大容量記憶装置1309をさらに含む。
【0132】
前記基本入力/出力システム1306は、情報を表示するディスプレイ1308と、ユーザーが情報を入力するためのマウスやキーボード等の入力装置1307とを備えている。ここで、前記ディスプレイ1308及び入力装置1307はいずれもシステムバス1305に接続された入出力コントローラ1310を介して中央処理装置1301に接続される。
【0133】
本願の様々な実施例によれば、前記コンピュータ機器1300はさらにインターネットなどのネットワークを介して、ネットワークに接続されたリモートコンピュータにより実行されることができる。すなわち、コンピュータ機器1300は前記システムバス1305に接続されたネットワークインタフェースユニット1311を介してネットワーク1312に接続されてもよい、又は、ネットワークインタフェースユニット1311を用いて他のタイプのネットワーク又は遠隔コンピュータシステム(図示せず)に接続されてもよい。
【0134】
前記メモリは一つ又は一つ以上のプログラムをさらに含み、前記一つ又は一つ以上のプログラムはメモリに記憶され、中央処理装置1301は該一つ又は一つ以上のプログラムを実行することにより本願の実施例に示された方法の全部又は一部のステップを実現する。
【0135】
図14は例示的な実施例に係るコンピュータ機器1400の構成ブロック図である。該コンピュータ機器1400は
図1に示す端末であり、例えばスマートフォン、タブレットコンピュータ又はデスクトップコンピュータである。コンピュータ機器1400は、ユーザー装置、携帯端末、ラップトップ端末、デスクトップ端末等の他の名称とも称されうる。
【0136】
一般的に、コンピュータ機器1400は、プロセッサ1401及びメモリ1402を含む。
【0137】
プロセッサ1401は一つ又は複数の処理コアを含むことができる。プロセッサ1401はメインプロセッサ及びコプロセッサを含んでもよく、メインプロセッサはウェイクアップ状態下でのデータを処理するためのプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)とも呼ばれ、コプロセッサは待機状態下でのデータを処理するための低消費電力プロセッサである。いくつかの実施例において、プロセッサ1401はGPU(Graphics Processing Unit、画像プロセッサ)を集積することができ、GPUはディスプレイが表示するコンテンツのレンダリング及び描画を担当するために用いられる。いくつかの実施例において、プロセッサ1401はさらにAI(Artificial Intelligence、人工知能)プロセッサを含むことができ、該AIプロセッサは機械学習に関する計算操作を処理するために用いられる。
【0138】
メモリ1402は一つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができ、該コンピュータ可読記憶媒体は非一時的であってもよい。メモリ1402は高速ランダムアクセスメモリ、及び不揮発性メモリ、例えば一つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリ記憶機器をさらに含むことができる。いくつかの実施例において、メモリ1402における非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は少なくとも一つの指令を記憶するために用いられ、該少なくとも一つの指令はプロセッサ1401により実行されて本願における方法実施例が提供する方法を実現するために用いられる。
【0139】
いくつかの実施例において、コンピュータ機器1400は、周辺機器インタフェース1403及び少なくとも一つの周辺機器をさらに含む。プロセッサ1401、メモリ1402及び周辺機器インタフェース1403の間はバス又は信号線を介して接続することができる。各周辺機器はバス、信号線又は回路基板を介して周辺機器インタフェース1403に接続することができる。具体的には、周辺機器は、無線周波数回路1404、ディスプレイ1405、カメラコンポーネント1406、オーディオ回路1407、位置決めコンポーネント1408及び電源1409のうちの少なくとも一種を含む。
【0140】
ディスプレイ1405はUI(User Interface、ユーザーインタフェース)を表示するために用いられる。該UIは図形、テキスト、アイコン、ビデオ及びそれらの任意の組み合わせを含むことができる。ディスプレイ1405がタッチスクリーンである場合、ディスプレイ1405はディスプレイ1405の表面又は表面の上方にあるタッチ信号を収集する能力をさらに有する。該タッチ信号は、制御信号としてプロセッサ1401に入力されて処理される。この時、ディスプレイ1405はさらに仮想ボタン及び/又は仮想キーボードを提供するために用いられ、ソフトボタン及び/又はソフトキーボードとも呼ばれる。
【0141】
カメラコンポーネント1406は画像又はビデオを収集するために用いられる。一実施例において、カメラコンポーネント1406はフロントカメラ及びバックカメラを含む。一般的に、フロントカメラは端末の前パネルに設置され、バックカメラは端末の背面に設置される。いくつかの実施例において、バックカメラは少なくとも二つであり、それぞれメインカメラ、奥行きカメラ、広角カメラ、望遠カメラのうちのいずれか一種であり、それによりメインカメラと奥行きカメラの融合を実現して背景ぼかし機能を実現し、メインカメラと広角カメラの融合を実現してパノラマ撮影及びVR(Virtual Reality、仮想現実)撮影機能又は他の融合撮影機能を実現する。
【0142】
オーディオ回路1407は、マイクおよびスピーカを含むことができる。マイクはユーザー及び環境の音波を収集し、かつ音波を電気信号に変換してプロセッサ1401に入力して処理する、又は無線周波数回路1404に入力して音声通信を実現するために用いられる。
【0143】
いくつかの実施例において、コンピュータ機器1400はさらに一つ又は複数のセンサー1410を含む。該一つ又は複数のセンサー1410は、加速度センサー1411、ジャイロセンサー1412、圧力センサー1413、指紋センサー1414、光学センサー1415及び近接センサー1416を含むがこれらに限定されない。
【0144】
当業者であれば理解できるように、
図14に示された構造はコンピュータ機器1400を限定するものではなく、図示より多い又は少ない構成要素を含む、又はある構成要素を組み合わせる、又は異なる構成要素配置を採用することができる。
【0145】
当業者であれば理解できるように、上記一つ又は複数の例において、本願の実施例に記載の機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの任意の組み合わせで実現することができる。ソフトウェアにより実現する場合、これらの機能をコンピュータ可読媒体に記憶するか又はコンピュータ可読媒体上の一つ又は複数の指令又はコードとして伝送することができる。コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含み、ここで、通信媒体は一つの場所から他の場所へコンピュータプログラムを伝送しやすい任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用又は専用コンピュータがアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってよい。
【0146】
本願の実施例はコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、少なくとも一つの指令、少なくとも一つのプログラム、コードセット又は指令セットを記憶することに用いられ、前記少なくとも一つの指令、前記少なくとも一つのプログラム、前記コードセット又は指令セットはプロセッサによりロードされ、かつ実行されることにより上記仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法の全部又は一部のステップを実現する。例えば、該コンピュータ可読記憶媒体はROM、RAM、磁気テープ、フロッピーディスク及び光データ記憶機器などであってもよい。
【0147】
本願の実施例はコンピュータプログラム製品をさらに提供し、該コンピュータプログラム製品に少なくとも一つの指令、少なくとも一つのプログラム、コードセット又は指令セットが記憶され、前記少なくとも一つの指令、前記少なくとも一つのプログラム、前記コードセット又は指令セットはプロセッサによりロードされ、かつ実行されることにより上記各実施例に示された仮想シーンにおける仮想オブジェクト制御方法の全部又は一部のステップを実現する。
【0148】
なお、本願は以上に説明され、かつ図面に示された正確な構造に限定されず、かつその範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を行うことができる。本願の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【符号の説明】
【0149】
100 コンピュータシステム
111 マルチプレーヤオンライン対戦プログラム
120 サーバクラスタ
121 サーバ
122 プロセッサ
123 ユーザーアカウントデータベース
124 対戦サービスモジュール
125 ユーザー向けのI/Oインタフェース
126 サーバ
127 インテリジェント信号モジュール
131 マルチプレーヤオンライン対戦プログラム
140 他の端末
1210 取得モジュール
1220 検索モジュール
1230 制御モジュール
1301 中央処理装置
1302 ランダムアクセスメモリ
1303 リードオンリーメモリ
1304 システムメモリ
1305 システムバス
1306 基本入力/出力システム
1307 入力装置
1308 ディスプレイ
1309 大容量記憶装置
1310 入力/出力コントローラ
1311 ネットワークインタフェースユニット
1312 ネットワーク
1313 オペレーティングシステム
1314 アプリケーションプログラム
1315 他のプログラムモジュール
1401 プロセッサ
1402 メモリ
1403 周辺機器インタフェース
1404 無線周波数回路
1405 ディスプレイ
1406 カメラコンポーネント
1407 オーディオ回路
1408 位置決めコンポーネント
1409 電源
1410 センサー
1411 加速度センサー
1412 ジャイロセンサー
1413 圧力センサー
1414 指紋センサー
1415 光学センサー
1416 近接センサー
【図 】