IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エフ エム シー コーポレーションの特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】昆虫忌避剤
(51)【国際特許分類】
   A01N 37/44 20060101AFI20231201BHJP
   A01N 37/06 20060101ALI20231201BHJP
   A01P 17/00 20060101ALI20231201BHJP
【FI】
A01N37/44
A01N37/06
A01P17/00
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022011755
(22)【出願日】2022-01-28
(62)【分割の表示】P 2018545273の分割
【原出願日】2017-02-28
(65)【公開番号】P2022062129
(43)【公開日】2022-04-19
【審査請求日】2022-02-25
(31)【優先権主張番号】62/301,364
(32)【優先日】2016-02-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391022452
【氏名又は名称】エフ エム シー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】FMC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(72)【発明者】
【氏名】オルブライト、ロバート ビー
(72)【発明者】
【氏名】リッチマン、ディナ エル
(72)【発明者】
【氏名】コールドウェル、ネイサン ディー
(72)【発明者】
【氏名】ブラック、ブルース シー
【審査官】鳥居 福代
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0025141(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0189690(US,A1)
【文献】特表2007-504227(JP,A)
【文献】特表2007-502860(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0250166(US,A1)
【文献】新 化粧品ハンドブック,p.825-827,870,2006年
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メンチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メチルからなる群より選択される第1の活性成分、
(b)オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びそれらの任意の混合物からなる群より選択される脂肪酸、
(c)薬学的に適切な局所用担体であって、水、グリセリン、レシチン、脂肪酸又はそれらの組み合わせからなる群より選択される前記薬学的に適切な局所用担体
(d)必要に応じて、界面活性剤、乳化剤、pH調整剤、増粘剤、抗酸化剤、保存料、皮膚調整剤、皮膚軟化剤、保湿剤、シリコーン部分、抗炎症剤、日焼け止め剤、局所麻酔薬、ビタミン、かゆみ止め薬、抗生物質、抗真菌薬、防腐剤、血管収縮薬及びそれらの任意の混合物からなる群より選択される追加の化合物、及び
(e)必要に応じて、少なくとも1つの追加の活性成分、
を含み、
前記第1の活性成分対前記(b)及び前記(c)に属する脂肪酸の比は、2:1~5:1である、
昆虫又はダニ忌避組成物を含有する消費者製品。
【請求項2】
前記(b)に記載の脂肪酸はオレイン酸である、
請求項1に記載の消費者製品。
【請求項3】
前記アントラニル酸エステルは、アントラニル酸メチルである、
請求項1に記載の消費者製品。
【請求項4】
前記(b)に記載の脂肪酸はオレイン酸であり、前記アントラニル酸エステルはアントラニル酸メチルである、
請求項1に記載の消費者製品。
【請求項5】
前記消費者製品は、必要に応じて、さらに、前記(d)に記載の追加の化合物を含む、
請求項1に記載の消費者製品。
【請求項6】
前記乳化剤は、多糖エーテル、ポリグリコシド、脂肪酸、脂肪アルコール、アミンオキシド、水溶性セルロース、スルホン酸アルキル、エトキシル化アルキルフェノール、アルカノールアミド、ベタイン、両性イオン界面活性剤、カルボキシル化アルコール、カルボン酸、エトキシル化C12-C15アルコール、ポリソルベート、ベヘントリモニウムメトスルフェート、イソプロピルミリステート、エトキシル化ひまし油及びそれらの任意の混合物からなる群より選択される、
請求項5に記載の消費者製品。
【請求項7】
前記増粘剤は、カルボン酸ポリマー、スクロースのアリルエーテルで架橋したアクリル酸、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、多糖類、ガム及びそれらの任意の混合物からなる群より選択される、
請求項5に記載の消費者製品。
【請求項8】
前記多糖類は、セルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、セルロース アセテート プロピオネート カルボキシレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチル エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、微結晶セルロース、硫酸セルロースナトリウム、キトサン及びそれらの任意の混合物からなる群より選択される、
請求項7に記載の消費者製品。
【請求項9】
前記消費者製品は、化粧品、局所用薬剤及びそれらの混合物からなる群より選択される、
請求項1に記載の消費者製品。
【請求項10】
前記消費者製品は、局所用薬剤である、
請求項に記載の消費者製品。
【請求項11】
前記局所用薬剤は、防虫剤である、
請求項10に記載の消費者製品。
【請求項12】
前記防虫剤は、防蚊剤である、
請求項11に記載の消費者製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2016年2月29日に出願した米国仮特許出願第62/301364号の優先権の利益を主張する。この仮特許出願の内容全体を、参照により、本願明細書に組み込む。
【0002】
(技術分野)
一つの観点において、本発明は、脂肪酸及びアントラニル酸エステルを含む害虫忌避用組成物に関する。他の観点において、本発明は、該組成物を用いる害虫忌避方法に関する。
【背景技術】
【0003】
昆虫及びダニ害虫は、作物及び園芸植物に重大な損傷を引き起こす場合がある。さらに、昆虫及び害虫は、人及び動物の両方に病気を引き起こす病原体を運搬する場合がある。例えば、蚊は脳炎を引き起こすウイルスを運搬する場合があり、ダニはライム病を引き起こすバクテリアを運搬する場合がある。そのような害虫を忌避する一つの方法は、所定の環境からそのような害虫を撃退する化学物質を適用することを含む。例えば、N,N-ジエチル-m-トルアミド(DEETとしても知られている)のような化学物質は、蚊、ダニ及び他の同様の害虫から個体を保護するために、忌避剤に用いられる。昆虫の行動に影響を及ぼす他の化学物質は、殺虫剤の有効性を高めるために、所定に環境から昆虫を誘引又は忌避するように用いられ、それは、殺虫剤をより効果的に使用することができる領域に昆虫を誘引する、又は殺虫剤が効果的ではない領域から昆虫を忌避することのいずれかによる。
【0004】
異なる環境に移動させるように昆虫の行動に影響を与えるために使用されている化合物の一つは、アントラニル酸メチルである。このように、特許文献1(Askhamら)、特許文献2(Dunhamら)及び特許文献3(Dunhamら)の全ては、市販品BIRDSHIELD(登録商標)の形態でアントラニル酸メチルの使用を開示しており、それは昆虫をある環境から別の環境に移動させるように誘引する(例えば、特許文献2、カラム9、26-33行目を参照)。
【0005】
アントラニル酸メチルのようなアントラニル酸エステルが、長い間、鳥忌避剤として有用であることが知られてきた。例えば、特許文献4(Kara)には、国内及び野生の両方の鳥が種子、果実、穀物、果物等を食べるのを阻止するためのこのような化合物の使用が開示されている。さらに、そのような化合物が昆虫誘引剤として発見された。例えば、特許文献5(Askham)には、「昆虫が容易にアントラニル酸ジメチル及びアントラニル酸メチルに誘引される。比較的昆虫のついていない作物は、いずれかの材料で処理された後、すぐに再度群がった。」と記載されている(カラム3、20-23行目)。この発見は、特許文献1(Askhamら)、特許文献2(Dunhamら)及び特許文献3(Dunhamら)の開示によってサポートされ、このような公報の表1において、アントラニル酸メチルを含む粘着トラップがすぐに数百の昆虫に覆われたということが示されている。これらの特許に存在する唯一の例外は、イエバエ(Musca domesticae)であり、それはアントラニル酸メチルの使用により忌避される。
【0006】
特許文献1、特許文献2及び特許文献3の全てが、アントラニル酸メチルと脂肪酸との混合物であるBIRDSHIELD(登録商標)を記述しているが、そのような製品のラベルは、特許文献5のクレームによりカバーされることを示すとされている。この特許は、酸の形態の脂肪酸というよりむしろ、脂肪酸のアルキル金属塩からなるアニオン性界面活性剤を含む鳥忌避用組成物に関するものである。この公報によれば、このような脂肪酸塩の添加により、このようなアントラニル酸化合物のミセルの形成が生じ、処理された表面へのこのような化合物のより均一な分布を可能にし、鳥忌避剤としての効果を増強する。
【0007】
アントラニル酸エステル及び脂肪酸の塩を含む化合物が殆どの昆虫を誘引し、鳥を忌避することを考えると、アントラニル酸エステル及び酸の形態の脂肪酸を含む組成物が、鳥を忌避することなく、多くの昆虫類をダニと同様に効果的に忌避し、鳥の給餌木器を望ましくない昆虫から保護することを含む種々の駆除目的に有用であることは完全に予想外である。
【0008】
さらに、対象の外観を変えたり、対象を環境から保護したり、治療用、予防用、又は化粧用に皮膚又は他の組織に生物学的変化を生じさせるために、多くの物質が、人又は動物の皮膚又は粘膜(以後「皮膚」)に局所的に適用される。これらの物質は、一般に「消費者ケア製品」と呼ばれ、化粧品、市販及び処方の局所用薬、及び石鹸及び洗剤のような様々な他の製品のような局所的に適用される物質を含む。
【0009】
消費者ケア製品は、固体、液体、懸濁液、半固体(クリーム、ゲル、ペースト又は「スティック」など)、粉末、又はしぶき又はミストのような微細分散液体を含む、様々な形態で生じる。「化粧品」として一般に分類される消費者ケア製品の例は、クリーム、ローション、モイスチャライザー、及びスクラブ剤及び/又は皮膚細胞再生剤のような「治療用化粧品」のようなスキンケア製品;香水及びコロンのような芳香剤、防臭剤:クリーム、「ブレーサー」及びアフターシェイブ、脱毛剤及び他の脱毛製品のようなシェービング関連製品;皮膚洗浄剤、トナー及び収斂剤;ウェットティッシュ及び洗面用タオル;日焼けローション;油のような浴用化粧品;目薬及びメイク落としのようなアイケア製品;粉末及びスプレーのようなフットケア製品;ファンデーション、ブラウン、ルージュ、アイシャドー及びライナー、リップカラー及びマスカラのような皮膚着色剤及びメイクアップ製品;リップクリーム及びスティック;シャンプー、コンディショナー、着色剤、染料、漂白剤、矯正剤及びパーマネントウェーブ製品のようなヘアケア及びトリートメント製品;ベビーローション、オイル、シャンプー、粉末及びウェットティッシュのようなベビー用品;デオドラント及びダウチのような女性用衛生製品;皮膚科医又は美容師により用いられる皮膚又は顔皮;その他のようなスキンケア製品を含む。
【0010】
局所用薬剤として一般に分類される消費者ケア製品の例は、多くて様々であり、制汗剤、防虫剤、日焼け止め剤及び日焼け治療、抗ニキビ薬、抗生物質、局所呼吸器薬、点眼剤及び生理食塩水のような目薬、治療レチノイド、ふけ防止剤、カプサイシン製品のような外用鎮痛薬、局所避妊薬、局所薬物送達システム、座薬、浣腸、痔治療のような胃腸薬、膣治療のような生殖器系薬剤、錠剤のような経口治療、及び、治療上又は他の効果を備える多くの他の製品のような市販及び/又は処方の製品を含む。他の消費者ケア製品は、手、顔及びボディーソープ及び洗剤、及び他の形態の皮膚洗浄剤、並びに溶剤、推進剤、光沢剤、滑沢剤、接着剤、ワックス及び他の家庭用洗剤を含み、局所的に使用され又は通常の使用中に体に局所的に暴露される。
【0011】
出願人は、アントラニル酸エステル及び脂肪酸塩を含み、鳥を忌避することなく昆虫類及びダニを効果的に忌避でき、鳥の給餌木器を望ましくない昆虫から保護することを含む、虫よけに役立つ消費者ケア製品の開発の必要性を認識している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】米国特許第6958146号明細書
【文献】米国特許第7867479号明細書
【文献】米国特許第8092790号明細書
【文献】米国特許第2967128号明細書
【文献】米国特許第5296226号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
一つの観点において、本発明は、(a)アントラニル酸エステル;及び(b)脂肪酸を含む、昆虫又はダニを忌避する量の組成物を含む組成物に関する。
【0014】
他の観点において、本発明は、そのような組成物を使用した昆虫及び/又はダニ害虫を忌避する方法に関する。
【0015】
他の実施の形態において、本発明は、昆虫及び/又はダニ害虫を忌避するための消費者ケア製品に関する。
【0016】
他の観点において、本発明は、(a)アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルからなる群より選択される第1の活性成分;(b)脂肪酸;(c)必要に応じて、少なくとも1つの追加の活性成分及び(c)薬学的に適切な局所用担体を含む、昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物であって、前記第1の活性成分対前記脂肪酸の比は、約6:1;5:1;4:1;又は3:1である。より好ましい実施の形態において、この比は、約5:1~4:1である。
【0017】
他の観点において、本発明は、本明細書で述べた昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物であって、前記脂肪酸は、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸パルミチン酸、ステアリン酸及びその任意の混合物からなる群より選択される。
【0018】
他の観点において、本発明は、本明細書で述べた昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物であって、前記脂肪酸はオレイン酸である。
【0019】
他の観点において、本発明は、本明細書で述べた昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物であって、前記活性成分は、アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルからなる群より選択されるアントラニル酸エステルである。特定の実施形態において、アントラニル酸エステルは、アントラニル酸メチルである。
【0020】
他の観点において、本発明は、本明細書で述べた昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物であって、さらに、界面活性剤、乳化剤、pH調整剤、増粘剤、酸化防止剤、保存料、皮膚調製剤、皮膚軟化剤、保湿剤、シリコーン部分、抗炎症剤、日焼け止め剤、局所麻酔剤、ビタミン、止痒剤、抗生物質、抗真菌剤、防腐剤、血管収縮薬及びそれらの任意の混合物からなる群より選択される追加の化合物を含む。
【0021】
特定の実施の形態において、乳化剤は、多糖エーテル、ポリグリコシド、脂肪酸、脂肪アルコール、アミンオキシド、水溶性セルロース、スルホン酸アルキル、エトキシル化アルキルフェノール、アルカノールアミド、ベタイン、両性イオン性界面活性剤、カルボキシル化アルコール、カルボン酸、エトキシル化C12-C15アルコール、ポリソルベート、ベヘントリモニウムメトスルフェート、イソプロピルミリステート及びエトキシル化ヒマシ油又はその任意の混合物からなる群より選択される。
【0022】
特定の実施の形態において、増粘剤は、カルボン酸ポリマー、スクロースのアリルエーテルで架橋したアクリル酸、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、多糖類、ガム及びその混合物からなる群より選択される。
【0023】
特定の実施の形態において、多糖類は、セルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、セルロース アセテート プロピオネート カルボキシレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチル エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、微結晶セルロース、硫酸セルロースナトリウム、キトサン及びそれらの混合物からなる群より選択される。
【0024】
特定の実施の形態において、ガムは、カラギーナンカルシウム、カルニチン、カラギーナン、デキストリン、ゼラチン、ゲランガム、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒドロキシプロピル グアー、カラヤガム、昆布、ローカストビーンガム、納豆ガム、カラナーギンカリウム、スクレロチウムガム、カラギーナンナトリウム、トラガカントゴム、キタサンガム及びその任意の混合物からなる群より選択される。
【0025】
他の観点において、本発明は、本明細書で述べた昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物であって、前記薬学的に適切な局所用担体は、水、グリセリン、レシチン、脂肪酸又はその任意の組み合わせを含む。
【0026】
特定の実施の形態において、脂肪酸は、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸又はその任意の混合物からなる群より選択される。
【0027】
特定の実施の形態において、日焼け止め剤は、PABA、PABAエステル、ブチルPABA、エチルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、ベンゾフェノン、アボベンゾン、ケイ皮酸エステル、サリチル酸エステル、アントラニル酸エステル、ウロカニン酸エチル、ホモサレート、ジベンゾイルメタン、オクトクリレン、メチルベンジリデンカンファー、カオリン、タルク、ワセリン、及び金属酸化物又はそれらの任意の混合物からなる群より選択される。
【0028】
本発明の他の観点では、本明細書に記載の昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物を、昆虫の忌避を必要とする対象に局所的に投与することを含む、対象から昆虫を忌避する方法を含む。
【0029】
特定の実施の形態において、前記対象は、ほ乳類である。他の実施の形態において、前記対象は、人間である。他の実施の形態において、前記対象は、家畜動物である。
【0030】
特定の実施の形態において、前記組成物は、皮膚、対象の衣服及び/又は衣類に直接適用される。
【0031】
本発明の他の観点では、(a)アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルからなる群より選択される第1の活性成分、及び脂肪酸;(c)必要に応じて少なくとも1つの追加の活性成分を混合すること、(b)その混合物に薬学的に適切な局所用担体を加えることを含む工程により調製される、消費者ケア製品を含み;前記第1の活性成分対前記脂肪酸の比は、約6:1;5:1;4:1;又は3:1である。より好ましい実施の形態において、前記第1の活性成分対前記脂肪酸の比は、約5:1又は4:1である。
【0032】
特定の実施の形態において、前述の消費者ケア製品における脂肪酸は、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びそれらの任意の混合物からなる群より選択される。他の実施の形態において、脂肪酸はオレイン酸である。
【0033】
特定の実施の形態において、前述の消費者ケア製品における前記活性成分は、アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルからなる群より選択されるアントラニル酸エステルである。特定の実施形態において、アントラニル酸エステルは、アントラニル酸メチルである。特定の実施の形態において、アントラニル酸エステルは、アントラニル酸メチルである。
【0034】
特定の実施の形態において、前記消費者ケア製品は、さらに、界面活性剤、乳化剤、pH調整剤、増粘剤、酸化防止剤、保存料、皮膚保全剤、皮膚軟化剤、保湿剤、シリコーン部分、抗炎症剤、日焼け止め剤、局所麻酔剤、ビタミン、止痒剤、抗生物質、抗真菌剤、防腐剤、血管収縮薬及びその任意の混合物からなる群より選択される追加の化合物を含む。
【0035】
他の実施の形態において、乳化剤は、多糖エーテル、ポリグリコシド、脂肪酸、脂肪アルコール、アミンオキシド、水溶性セルロース、スルホン酸アルキル、エトキシル化アルキルフェノール、アルカノールアミド、ベタイン、両性イオン性界面活性剤、カルボキシル化アルコール、カルボン酸、エトキシル化C12-C15アルコール、ポリソルベート、ベヘントリモニウムメトサルフェート、イソプロピルミリステート及びエトキシル化ヒマシ油又はその任意の混合物からなる群より選択される。
【0036】
特定の実施の形態において、増粘剤は、カルボン酸ポリマー、スクロースのアリルエーテルで架橋したアクリル酸、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、多糖類、ガム及びその混合物からなる群より選択される。
【0037】
特定の実施の形態において、多糖類は、セルロース、カルボキシメチル ヒドロキシエチルセルロース、セルロース アセテート プロピオネート カルボキシレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチル エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、微結晶セルロース、硫酸セルロースナトリウム、キトサン及びその混合物からなる群より選択される。
【0038】
特定の実施の形態において、前記消費者ケア製品におけるガムは、カラギーナンカルシウム、カルニチン、カラギーナン、デキストリン、ゼラチン、ゲランガム、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒドロキシプロピル グアー、カラヤガム、昆布、ローカストビーンガム、納豆ガム、カラナーギンカリウム、スクレロチウムガム、カラギーナンナトリウム、トラガカントゴム、キタサンガム及びその任意の混合物からなる群より選択される。
【0039】
特定の実施の形態において、前記薬学的に適切な局所用担体は、水、グリセリン、レシチン、脂肪酸又はその任意の組み合わせを含む。
【0040】
前記消費者ケア製品の他の実施の形態において、脂肪酸は、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びその任意の混合物からなる群より選択される。
【0041】
前記消費者ケア製品の特定の実施の形態において、日焼け止め剤は、PABA、PABAエステル、ブチルPABA、エチルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、ベンゾフェノン、アボベンゾン、ケイ皮酸エステル、サリチル酸エステル、アントラニル酸エステル、ウロカニン酸エチル、ホモサレート、ジベンゾイルメタン、オクトクリレン、メチルベンジリデンカンファー、カオリン、タルク、ワセリン、及び金属酸化物又はその任意の混合物からなる群より選択される。
【0042】
本発明の他の観点では、織物又は不織布又はセルロース基材、及び本明細書に記載の昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物を含むウェットティッシュ製品を含む。
【0043】
本発明の他の観点では、本明細書に記載の昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物を供給することを含む、昆虫又は害虫を殺虫する方法を含み、その組成物を昆虫又は害虫に適用することにより、昆虫又は害虫は殺虫され、適用される量は、昆虫又は害虫は殺虫するのに十分な量である。
【0044】
本発明の他の観点では、(a)アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルからなる群より選択される第1の活性成分;(b)脂肪酸;(c)必要に応じて少なくとも1つの追加の活性成分;及び(d)担体を含む組成物を、設定位置に配置することを含む、衣類又は寝具から昆虫又はダニを忌避する方法を含み、それにより昆虫が当該組成物、又は当該組成物からの蒸気と接触すると、その昆虫が忌避され:その組成物は、衣類又は寝具の物品に局所的に適用され;又は、その組成物を含む洗剤又は布柔軟剤又はその両方で、衣類又は寝具の物品を洗濯することにより、又はその組成物を含む布柔軟剤で衣類又は寝具の物品を乾燥することにより、配置される。
【0045】
本発明の他の観点では、(a)アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルからなる群より選択される第1の活性成分;(b)脂肪酸;(c)必要に応じて少なくとも1つの追加の活性成分;及び(d)担体を含む昆虫忌避組成物を配置することを含む、昆虫又はダニを忌避する方法であり、前記昆虫又はダニが、当該組成物又は当該組成物からの蒸気にと接触した時に、忌避される。
【0046】
この方法のさらなる実施の形態において、前記第1の活性成分対前期脂肪酸の比が、5:1又は4:1である。
【0047】
この方法のさらなる実施の形態において、前記組成物は、人間の衣類の物品にその組成物を局所的に適用すること;又は、人間の皮膚又は髪にその組成物を局所的に適用すること;動物の皮膚又は毛にその組成物を局所的に適用すること;又は、その組成物を含む洗剤又は布柔軟剤又はその両方で、人間の衣類の物品を洗濯すること;又は、その組成物を含む布柔軟剤で、人間の衣類の物品を乾燥すること;その組成物を寝具、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具、カーペット、ベースボード又はフローリング又はそれらの組み合わせに適用すること;又はその組成物を寝具、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具又はじゅうたんの表面にスプレーすること;又は、その組成物をマットレス、ボックススプリング、家具又はじゅうたん又はその組み合わせ中に注射すること;又は、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具又はじゅうたんの付近に、組成物からの蒸気がそのベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具又はじゅうたんの表面と接触するように、その組成物を含む吸収性基材又はゲルを配置すること、;その組成物を壁のスペース中に注射すること、により配置される。
【0048】
本発明の他の観点では、本明細書で述べた昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物であって、前記組成物は、パーソナルケア又は化粧品組成物として処方される。
【0049】
特定の実施の形態において、前記パーソナルケア又は化粧品組成物は、昆虫忌避剤、スキンケア製品、ヘアーケア製品又はクレンジング製品から選択される製品として処方される。
【0050】
他の実施の形態において、本明細書で述べた昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、家庭用組成物として処方される。
【0051】
特定の実施の形態において、前記家庭用組成物は、液体、ゲル又は固体形態の空気消臭/清浄剤組成物、汎用クリーナー組成物、汎用消毒組成物、消臭スプレー及び粉末、食器用洗剤、布サイジング組成物、布柔軟化組成物、布静電気制御組成物、硬質表面洗浄組成物、硬質表面洗浄剤、硬質表面消毒組成物、リネン及び寝具用スプレー組成物、農業用殺虫剤組成物、研磨組成物、洗濯用洗剤、じゅうたん及び内装用シャンプー組成物、クリーナー及び防臭剤、タイル用、トイレ用及び浴槽用清掃及び消毒組成物、木の床又は家具を処理するためのワックス及び清掃組成物、及び自動車用のワックス及び清掃組成物から選択される製品として処方される。
【0052】
本発明の他の観点では、液体布柔軟剤、布柔軟化リンス、布柔軟化シート及び布柔軟化ゲルから選択される布柔軟化組成物である、本明細書で述べた昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物を含む。
【0053】
本発明の他の観点では、本明細書で述べた昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物を含む布処理シートを含む。
【0054】
本発明の他の観点では、(a)アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルからなる群より選択される第1の活性成分;(b)脂肪酸;(c)必要に応じて少なくとも1つの追加の活性成分;及び(c)担体を含む組成物を配置することを含む、昆虫又はダニが群がる構造物を処理する方法を含む。好ましい実施の形態では、前記第1の活性成分対前記脂肪酸の比は、約5:1又は4:1である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
一つの観点において、本発明は、(a)アントラニル酸エステル;及び(b)脂肪酸を含む、昆虫及び/又はダニを忌避する量の組成物を含む組成物に関する。この出願では、用語「組成物」及び「製剤」は、置き換え可能である。
【0056】
他の観点において、本発明は、(a)アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルからなる群より選択される第1の活性成分;(b)脂肪酸;(c)必要に応じて、少なくとも1つの追加の活性成分及び(c)薬学的に適切な局所用担体を含む、昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物であって、第1の活性成分対脂肪酸の比は、約6:1;5:1;4:1;又は3:1である。
【0057】
使用することができるアントラニル酸エステルには、米国特許第2967128号明細書に記載されている化合物が含まれ、この特許は参照により本明細書に組み込まれ、アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルを含む。より好ましいアントラニル酸エステルは、アントラニル酸ジメチル及びアントラニル酸メチルであり、特に好ましくはアントラニル酸メチルである。
【0058】
成分(b)として使用することができる脂肪酸は、8~24個の炭素原子を含む飽和及び不飽和脂肪酸を含み、好ましくは13~21個の炭素原子を含む脂肪酸である。使用することができる脂肪酸の例は、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、パルミチン酸及びステアリン酸であり、特に好ましくはオレイン酸である。
【0059】
一般的に、本明細書の組成物で使用されるアントラニル酸エステル対脂肪酸の重量比は、20:1~1:10の範囲である。特定の実施の形態において、そのような比は、5:1~1:10の範囲である。他の実施の形態において、そのような比は、5:1~1:5である。さらに他の実施の形態において、アントラニル酸エステル対脂肪酸の重量比は、5:1又は4:1である。
【0060】
本発明の組成物は、さらに、従来から農業用途で使用される追加の添加剤を含んでもよい。ただし、組成物中のこのような添加剤が、脂肪酸を界面活性剤の塩又は他の形態に変換させる形態で存在しないことが条件である。いくつかの実施の形態において、これは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンのようなアミンの添加を避けることにより達成されてもよい。
【0061】
本発明の組成物中に含まれてもよいさらなる成分の例は、脂肪酸の望ましい作用を実質的に持続させるのに役立つ抗酸化剤である。このような抗酸化剤は、空気汚染での単独又は光の存在下での酸素との反応に対して、脂肪酸の化学的及び物理的完全性を保護する。当技術分野において教育を受けた者に良く知られている商用及び特殊化学物質及びそれらの組み合わせ、混合物及び独自の組成物からなる適切な抗酸化剤が多く存在する。
【0062】
特定の実施の形態において、1つの特定の抗酸化剤は、限定されないが、アスコルビン酸パルミテート、アスコルビルパルミテート、ブチル化p-クレゾール、tert-ブチルヒドロキノン、ブチル化ヒドロキノンモノメチルエーテル、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、トコフェロール及びそれらの組み合わせを含む群から選択される。抗酸化剤の量は、好ましくは組成物全体の0.001~0.1重量%である。
【0063】
その組成物は、そのままで、例えば希釈せずに使用されてもよいが、好ましくは希釈形態で使用する。例えば、その組成物は、C-Cアルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール)、アセトンのようなケトン、酢酸エチル又はミリスチン酸イソプロピルのようなエステル、精製された石油蒸留溶液(例えば、Sunspray(登録商標)6E(Sunoco社製))又は、好ましくは短時間で、蒸発して脂肪酸及びアントラニル酸エステルの活性混合物を残す他の非反応性溶媒のような、適した溶媒に溶解されることができる。その組成物は、床上のモップ掛けやカウンターの拭き取りなどの表面に、スプレー適用、又は、適用される、水で希釈される、補助剤、界面活性剤、安定剤及び保存料とともに処方される乳剤(EC)として処方されることができる。また、駆除組成物は、加圧容器からの適用のためのエアロゾルとして処方されることができる。その駆除組成物は、限定されないが、スプレー、塗布又はその組成物中への覆われる対象の浸漬を含む、任意の典型的な方法により適用されることができる。
【0064】
本発明の他の観点は、本明細書で述べる昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物であって、さらに、薬学的な活性剤、殺虫剤、農業用殺虫剤、殺真菌剤、除草剤、肥料、駆除剤及びそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の活性成分を含む。本明細書で述べる昆虫又はダニの忌避用の適する追加の活性成分には、以下が含まれる。
【0065】
殺虫剤:A1)アルジカルブ、アラニカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポクスルおよびチオジカルブからなるカーバメート類;A2)アセフェート、アジンホスエチル、アジンホスメチル、クロルフェンビンホス、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、デメトン-S-メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミダホス(methamidaphos)、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシメトエート(oxymethoate)、オキシデメトンメチル、パラチオン、パラチオンメチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミホスメチル、キナルホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、トリアゾホスおよびトリクロルホンからなる有機ホスフェート類;A3)エンドスルファンなどのシクロジエン有機塩素化合物類;A4)エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロールおよびピリプロールからなるフィプロール(fiprole)類;A5)アセタミプリド、クロチアニジン(chlothianidin)、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリドおよびチアメトキサムからなるネオニコチノイド類;A6)スピノサドおよびスピネトラムなどのスピノシン類;A7)アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、イベルメクチン、レピメクチンおよびミルベメクチンからなるメクチン類由来のクロリドチャネルアクチベーター;A8)ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、フェノキシカルブおよびピリプロキシフェンなどの幼若ホルモン模倣物;A9)ピメトロジン、フロニカミドおよびピリフルキナゾンなどの選択的同翅類摂食遮断薬;A10)クロフェンテジン、ヘキシチアゾクスおよびエトキサゾールなどのダニ成長阻害剤;A11)ジアフェンチウロン、フェンブタチン酸化物およびプロパルギットのようなミトコンドリアATPシンターゼ阻害剤;クロルフェナピルなどの酸化的リン酸化の脱共役剤;A12)ベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオシクラムおよびチオスルタップ(thiosultap)ナトリウムなどのニコチン性アセチルコリン受容体チャネル遮断薬;A13)ビストリフルロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロンおよびテフルベンズロンからなるベンゾイル尿素類由来のキチン生合成のタイプ0の阻害剤;A14)ブプロフェジンのようなキチン生合成のタイプ1の阻害剤;A15)シロマジンなどの脱皮撹乱剤(moulting disruptor);A16)メトキシフェノジド、テブフェノジド、ハロフェノジドおよびクロマフェノジド(chromafenozide)のようなエクジソン受容体アゴニスト;A17)アミトラズなどのオクトパミン受容体アゴニスト;A18)ミトコンドリア複合体の電子伝達阻害剤であるピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム(flufenerim)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、シフルメトフェン、ヒドラメチルノン、アセキノシルまたはフルアクリピリム;A19)インドキサカルブおよびメタフルミゾンのような電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬;A20)スピロジクロフェン、スピロメシフェンおよびスピロテトラマトなどの脂質合成の阻害剤;A21)フルベンジアミド、フタルアミド化合物(R)-3-クロル-N1-{2-メチル-4-[1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}-N2-(1-メチル-2-メチルスルホニルエチル)フタルアミド、および(S)-3-クロル-N1-{2-メチル-4-[1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}-N2-(1-メチル-2-メチルスルホニルエチル)フタルアミド、クロラントラニリプロールおよびシアントラニリプロールからなるジアミド類由来のリアノジン受容体モジュレーター;A22)アザジラクチン、アミドフルメト、ビフェナゼート、フルエンスルホン(fluensulfone)、ピペロニルブトキシド、ピリダリル、スルホキサフロル(sulfoxaflor)のような作用機序の不明または不確かな化合物;、またはA23)アクリナトリン、アレスリン、ビフェントリン、シフルトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、タウ-フルバリネート、ペルメトリン、シラフルオフェンおよびトラロメトリンからなるピレスロイド類由来のナトリウムチャネルモジュレーター。
【0066】
殺真菌剤:B1)ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール(diniconazole)、エニルコナゾール、エポキシコナゾール、フルキンコナゾール、フェンブコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリチコナゾール、プロクロラズ、ペフラゾエート(pefurazoate)、イマザリル、トリフルミゾール、シアゾファミド、ベノミル、カルベンダジム、チアベンダゾール、フベリダゾール、エタボキサム、エトリジアゾールおよびヒメキサゾール、アザコナゾール、ジニコナゾール-M(diniconazole-M)、オキスポコナゾール(oxpoconazol)、パクロブトラゾール、ウニコナゾール、1-(4-クロロ-フェニル)-2-([1,2,4]トリアゾール-1-イル)-シクロヘプタノールならびにイマザリルスルフェート(imazalilsulfphate)からなる群から選択されるアゾール;B2)アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン(enestroburin)、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、エネストロブリン、メチル(2-クロロ-5-[1-(3-メチルベンジルオキシイミノ)エチル]ベンジル)カルバメート、メチル(2-クロロ-5-[1-(6-メチルピリジン-2-イルメトキシイミノ)エチル]ベンジル)カルバメートおよびメチル2-(オルト-(2,5-ジメチルフェニルオキシメチレン)-フェニル)-3-メトキシアクリレート、2-(2-(6-(3-クロロ-2-メチル-フェノキシ)-5-フルオロ-ピリミジン-4-イルオキシ)-フェニル)-2-メトキシイミノ-N-メチル-アセトアミド、および3-メトキシ-2-(2-(N-(4-メトキシ-フェニル)-シクロプロパンカルボキシイミドイルスルファニルメチル)-フェニル)-アクリル酸メチルエステルからなる群から選択されるストロビルリン;B3)カルボキシン、ベナラキシル、ベナラキシル-M、フェンヘキサミド、フルトラニル、フラメトピル、メプロニル、メタラキシル、メフェノキサム、オフレース(ofurace)、オキサジキシル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、イソピラザム、チフルザミド、チアジニル、3,4-ジクロロ-N-(2-シアノフェニル)イソチアゾール-5-カルボキサミド、ジメトモルフ、フルモルフ、フルメトベル(flumetover)、フルオピコリド(ピコベンズアミド)、ゾキサミド、カルプロパミド、ジクロシメット、マンジプロパミド、N-(2-(4-[3-(4-クロロフェニル)プロパ-2-インイルオキシ]-3-メトキシフェニル)エチル)-2-メタンスルホニル-アミノ-3-メチルブチルアミド、N-(2-(4-[3-(4-クロロ-フェニル)プロパ-2-インイルオキシ]-3-メトキシフェニル)エチル)-2-エタンスルホニルアミノ-3-メチルブチルアミド、メチル-3-(4-クロロフェニル)-3-(2-イソプロポキシカルボニル-アミノ-3-メチル-ブチリルアミノ)プロピオネート、N-(4’-ブロモビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-メチルチアゾール- -カルボキサミド、N-(4’-トリフルオロメチル-ビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキサミド、N-(4’-クロロ-3’-フルオロビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチル-チアゾール-5-カルボキサミド、N-(3,4’-ジクロロ-4-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-シアノ-フェニル)-3,4-ジクロロイソチアゾール-5-カルボキサミド、2-アミノ-4-メチル-チアゾール-5-カルボキシアニリド、2-クロロ-N-(1,1,3-トリメチル-インダン-4-イル)-ニコチンアミド、N-(2-(1,3-ジメチルブチル)-フェニル)-1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4’-クロロ-3’,5-ジフルオロ-ビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4’-クロロ-3’,5-ジフルオロ-ビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジクロロ-5-フルオロ-ビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,5-ジフルオロ-4’-メチル-ビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,5-ジフルオロ-4’-メチル-ビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(シス-2-ビシクロプロピル-2-イル-フェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(トランス-2-ビシクロプロピル-2-イル-フェニル)-3-ジフルオロ-メチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、フルオピラム、N-(3-エチル-3,5-5-トリメチル-シクロヘキシル)-3-ホルミルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンズアミド、オキシテトラサイクリン、シルチオファム、N-(6-メトキシ-ピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド、2-ヨード-N-フェニル-ベンズアミド、N-(2-ビシクロ-プロピル-2-イル-フェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-1,3-ジメチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-1,3-ジメチル-5-フルオロピラゾール-4-イル-カルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-5-クロロ-1,3-ジメチル-ピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-フルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-(クロロフルオロメチル)-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-5-フルオロ-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-5-クロロ-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-(クロロジフルオロメチル)-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-5-フルオロ-1-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-5-クロロ-1-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-1,3-ジメチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-1,3-ジメチル-5-フルオロピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-5-クロロ-1,3-ジメチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-フルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-(クロロフルオロメチル)-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-5-フルオロ-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-5-クロロ-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-(クロロジフルオロメチル)-1-メチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-5-フルオロ-1-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(2’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-5-クロロ-1-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-4-イルカルボキサミド、N-(3’,4’-ジクロロ-3-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジクロロ-3-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジフルオロ-3-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジフルオロ-3-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-S-ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’-クロロ-4’-フルオロ-3-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジクロロ-4-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジフルオロ-4-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-S-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジクロロ-4-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジフルオロ-4-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’-クロロ-4’-フルオロ-4-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-S-ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジフルオロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-S-ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4-
ジフルオロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’,4’-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3’-クロロ-4’-フルオロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4-フルオロ-4-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4’-フルオロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4’-クロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4’-メチル-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4’-フルオロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4’-クロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4’-メチル-5-フルオロビフェニル-2-イル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4’-フルオロ-6-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4’-クロロ-6-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-(1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロポキシ)-フェニル]-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[4’-(トリフルオロメチルチオ)-ビフェニル-2-イル]-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、およびN-[4’-(トリフルオロメチルチオ)-ビフェニル-2-イル]-1-メチル-3-トリフルオロメチル-l-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドからなる群から選択されるカルボキサミド;B4)フルアジナム、ピリフェノックス(pyrifenox)、ブピリメート、シプロジニル、フェナリモル、フェリムゾン、メパニピリム、ヌアリモル、ピリメタニル、トリフォリン、フェンピクロニル、フルジオキソニル、アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン、ファモキサドン、フェンアミドン、オクチリノン(octhilinone)、プロベン(proben)-アゾール、5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン、アニラジン、ジクロメジン、ピロキロン、プロキナジド(proquinazid)、トリシクラゾール、2-ブトキシ-6-ヨード-3-プロピルクロメン(propylchromen)-4-オン、アシベンゾラル-S-メチル、カプタホール、キャプタン、ダゾメット、ホルペット、フェノキサニル、キノキシフェン、N,N-ジメチル-3-(3-ブロモ-6-フルオロ-2-メチルインドール-1-スルホニル)-[1,2,4]トリアゾール-1-スルホンアミド、5-エチル-6-オクチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-2,7-ジアミン、2,3,5,6-テトラクロロ-4-メタンスルホニル-ピリジン、3,4,5-トリクロロピリジン-2,6-ジカルボニトリル、N-(1-(5-ブロモ-3-クロロ-ピリジン-2-イル)-エチル)-2,4-ジクロロニコチンアミド、N-((5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-メチル)-2,4-ジクロロ-ニコチンアミド、ジフルメトリム、ニトラピリン、ドデモルフアセテート(dodemorphacetate)、フルオロイミド、ブラストサイジン-S、キノメチオネート、デバカルブ、ジフェンゾクワット、ジフェンゾクワット-メチルスルフェート(methylsulphat)、オキソリン酸およびピペラリンからなる群から選択される複素環式化合物;B5)マンコゼブ、マネブ、メタム、メタスルホカルブ(methasulphocarb)、メチラム、フェルバム、プロピネブ、チラム、ジネブ、ジラム、ジエトフェンカルブ、イプロバリカルブ、ベンチアバリカルブ、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、4-フルオロフェニル-N-(1-(1-(4-シアノフェニル)-エタンスルホニル)ブト-2-イル)カルバメート、メチル-3-(4-クロロ-フェニル)-3-(2-イソプロキシカルボニルアミノ-3-メチル-ブチリルアミノ)プロパノエートからなる群から選択されるカルバメート;またはB6)グアニジン、ドジン、ドジン遊離塩基、イミノクタジン、グアザチン、抗生物質、例えば、カスガマイシン、ストレプトマイシン、ポリオキシン、バリダマイシンA、ニトロフェニル誘導体:ビナパクリル、ジノカップ、ジノブトン、硫黄含有複素環式化合物:ジチアノン、イソプロチオラン、有機金属化合物:フェンチン塩、有機リン化合物:エジフェンホス、イプロベンホス、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、亜リン酸およびその塩、ピラゾホス、トルクロホスメチル、有機塩素化合物:ジクロフルアニド、フルスルファミド、ヘキサクロロベンゼン、フタリド、ペンシクロン、キントゼン、チオファネートメチル、トリルフルアニド、その他:シフルフェナミド、シモキサニル、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、メトラフェノンおよびスピロキサミン、グアザチン酢酸塩、イミノクタジン-トリアセテート、イミノクタジントリス(アルベシレート(albesilate))、カスガマイシン塩酸塩水和物、ジクロロフェン、ペンタクロロフェノールおよびその塩、N-(4-クロロ-2-ニトロ-フェニル)-N-エチル-4-メチル-ベンゼンスルホンアミド、ジクロラン、ニトロタールイソプロピル、テクナゼン、ビフェニル、ブロノポール、ジフェニルアミン、ミルジオマイシン、オキシン銅(oxincopper)、プロヘキサジオンカルシウム、N-(シクロプロピルメトキシイミノ-(6-ジフルオロメトキシ-2,3-ジフルオロフェニル)-メチル)-2-フェニルアセトアミド、N’-(4-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-2,5-ジメチル-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N’-(4-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-2,5-ジメチル-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N’-(2-メチル-5-トリフルオロメチル-4-(3-トリメチルシラニル-プロポキシ)-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジンおよびN’-(5-ジフルオロメチル-2-メチル-4-(3-トリメチルシラニル-プロポキシ)-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジンからなる群から選択される他の殺真菌剤。
【0067】
除草剤:C1)アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤(ACC)、例えば、アロキシジム、クレトジム、クロプロキシジム(cloproxydim)、シクロキシジム、セトキシジム、トラルコキシジム、ブトロキシジム、クレフォキシジム(clefoxydim)またはテプラロキシジムのようなシクロヘキセノンオキシムエーテル:クロジナホッププロパルギル、シハロホップブチル、ジクロホップメチル、フェノキサプロップエチル、フェノキサプロップ-P-エチルまたはフェンチアプロップエチル(fenthiapropethyl)、フルアジホップブチル、フルアジホップ-P-ブチル、ハロキシホップエトキシエチル、ハロキシホップメチル、ハロキシホップ-P-メチル、イソキサピリホップ、プロパキザホップ、キザロホップエチル、キザロホップ-P-エチルまたはキザロホップテフリルのようなフェノキシフェノキシプロピオン酸エステル:またはフランプロップ(flamprop)メチルまたはフランプロップイソプロピルなどのアリールアミノプロピオン酸;C2)アセト乳酸塩合成酵素阻害剤(ALS)、例えば、イマザピル、イマザキン、イマザメタベンズ-メチル(imazame)、イマザモックス、イマザピックまたはイマゼタピルのようなイミダゾリノン;ピリチオバック酸、ピリチオバックナトリウム、ビスピリバック-ナトリウム、KIH-6127またはピリベンゾキシム(pyribenzoxym)のようなピリミジルエーテル;フロラスラム、フルメトスラムまたはメトスラムのようなスルホンアミド;または、アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロンメチル、クロリムロン-エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エタメトスルフロンメチル、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、ハロスルフロンメチル、イマゾスルフロン、メトスルフロンメチル、ニコスルフロン、プリミスルフロンメチル、プロスルフロン、ピラゾスルフロン-エチル、リムスルフロン、スルホメツロンメチル、チフェンスルフロンメチル、トリアスルフロン、トリベヌロン-メチル、トリフルスルフロンメチル、トリトスルフロン、スルホスルフロン、ホラムスルフロンまたはヨードスルフロンのようなスルホニル尿素;C3)例えば、アリドクロル(CDAA)、ベンゾイルプロップ-エチル、ブロモブチド、クロルチアミド、ジフェナミド、エトベンザニド、フルチアミド、ホサミン(fosamin)、またはモナリド(monalide)のようなアミド;C4)オーキシン除草剤、例えば、クロピラリドもしくはピクロラムのようなピリジンカルボン酸;または2,4-Dもしくはベナゾリン;C5)オーキシン輸送阻害剤、例えば、ナプタラメ(naptalame)またはジフルフェンゾピル;C6)カロテノイド生合成阻害剤、例えば、ベンゾフェナップ、クロマゾン、ジフルフェニカン、フルオロクロリドン、フルリドン、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、イソキサフルトール、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、メソトリオン、スルコトリオン(クロルメスロン)、ケトスピラドックス、フルルタモン、ノルフルラゾンまたはアミトロール(amitrol);C7)エノールピルビルシキミ酸塩-3-ホスフェート合成酵素阻害剤(EPSPS)、例えば、グリホサートまたはスルホサート;C8)グルタミン合成酵素阻害剤、例えば、ビラナホスまたはグルホシネート-アンモニウム;C9)脂質生合成阻害剤、例えば、アニロホスもしくはメフェナセットのようなアニリド;ジメテナミド、S-ジメテナミド、アセトクロール、アラクロール、ブタクロール、ブテナクロール、ジエタチルエチル、ジメタクロール、メタザクロール、メトラクロール、S-メトラクロール、プレチラクロール、プロパクロール、プリナクロール、テルブクロール、テニルクロールもしくはキシラクロールのようなクロロアセトアニリド、;ブチレート、シクロエート、ジアレート、ジメピペレート、EPTC.エスプロカルブ、モリネート、ペブレート、プロスルホカルブ、チオベンカルブ(ベンチオカルブ)、トリアレートもしくはバーナレート(vemolate)のようなチオ尿素、またはベンフレセートまたはパーフルイドン;C10)有糸分裂阻害剤、例えば、アシュラム、カルベタミド(carbetamid)、クロルプロファム、オルベンカルブ、プロピズアミド(propyzamid)、プロファムもしくはチオカルバジルのようなカルバメート;ベネフィン、ブトラリン、ジニトラミン(dinitramin)、エタルフルラリン、フルクロラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミンもしくはトリフルラリンのようなジニトロアニリン;ジチオピルもしくはチアゾピルのようなピリジン;またはブタミホス、クロルタールジメチル(DCPA)もしくはマレイン酸ヒドラジド;C11)プロトポルフィリノーゲンIXオキシダーゼ阻害剤、例えば、アシフルオルフェン、アシフルオルフェン-ナトリウム、アクロニフェン、ビフェノックス、クロロニトロフェン(CNP)、エトキシフェン、フルオロジフェン、フルオログリコフェンエチル、フォメサフェン、フリロキシフェン、ラクトフェン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェンもしくはオキシフルオルフェンのようなジフェニルエーテル;オキサジアルギルもしくはオキサジアゾンのようなオキサジアゾール;アザフェニジン、ブタフェナシル、カルフェントラゾン、カルフェントラゾンエチル、シニドン-エチル、フルミクロラックペンチル、フルミオキサジン、フルミプロピン、フルプロパシル(flupropacil)、フルチアセットメチル、スルフェントラゾンもしくはチジアジミンのような環状イミド;または、ET-751、JV 485もしくはニピラクロフェンのようなピラゾール;C12)光合成阻害剤、例えば、プロパニル、ピリデートもしくはピリダフォル;ベンタゾンのようなベンゾチアジアジノン;ジニトロフェノール、例えば、ブロモフェノキシム、ジノセブ、ジノセブアセテート、ジノテルブもしくはDNOC;シペルクアット-塩化物、ジフェンゾクワット-メチルスルフェート、ジクワットもしくはパラコートジクロリドのようなジピリジレン;クロルブロムロン、クロロトルロン、ジフェノクスロン(difenoxuron)、ジメフロン、ジウロン、エチジムロン、フェヌロン、フルオメツロン、イソプロツロン、イソウロン、リヌロン、メタベンズチアズロン、メタゾール、メトベンズロン、メトキスロン、モノリニュロン、ネブロン、シデュロンもしくはテブチウロンのような尿素;ブロモキシニルもしくはイオキシニルのようなフェノール;クロリダゾン;アメトリン、アトラジン、シアナジン、デスメイン、ジメタメトリン、ヘキサジノン、プロメトン、プロメトリン、プロパジン、シマジン、シメトリン、テルブメトン、テルブトリン、テルブチラジンもしくはトリエタジンのようなトリアジン;メタミトロンのようなトリアジノン;ブロマシル、レナシルもしくはテルバシルのようなウラシル;またはデスメジファムもしくはフェンメジファムのようなビスカルバメート;C13)相乗剤、例えば、トリジファンのようなオキシラン;C14)CIS細胞壁合成阻害剤、例えば、イソキサベンまたはジクロベニル;C16)様々な他の除草剤、例えば、ダラポンのようなジクロロプロピオン酸;エトフメセートのようなジヒドロベンゾフラン;クロルフェナック(フェナック(fenac))のようなフェニル酢酸;または、アジプロトリン、バルバン、ベンスリド、ベンズチアズロン、ベンゾフルオール、ブミナホス、ブチダゾール、ブツロン、カフェンストロール、クロルブファム、クロルフェンプロップメチル、クロロクスロン、シンメチリン、クミルロン、シクルロン、シプラジン、シプラゾール、ジベンジルロン、ジプロペトリン、ダイムロン、エグリナジンエチル、エンドタール、エチオジン、フルカバゾン、フルオルベントラニル、フルポキサム、イソカルバミド、イソプロパリン、カルブチレート、メフルイジド、モヌロン、ナプロップアミド、ナプロップアニリド、ニトラリン、オキサシクロメフォン(oxaciclomefone)、フェニソファム、ピペロホス、プロシアジン、プロフルアリン、ピリブチカルブ、セクブメトン、スルファレート(CDEC)、テルブカルブ、トリアジフラム、トリアゾフェナミドもしくはトリメツロン;またはそれらの環境適合性塩。
【0068】
忌避剤には、限定されないが、アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチル及びそれらの環境適合性塩、N,N-ジエチル-メタ-トルアミド(DEET)、ピカリジン、レモンユーカリ油、シトロネラ、2-ウンデカノン、エチルブチルアセチルアミノプロピオネート(IR3535)、A13-37220、ヨモギの精油、アミトラズ、ペルメトリン、ジメチルフタレート、R-11及びエチルヘキサンジオールを含む。
【0069】
本発明の他の観点では、消費者ケア製品が昆虫及び/又はダニ害虫を忌避するものとして述べられる。消費者ケア製品は、特に限定されないが、フェロモン、エッセンス、アントラニル酸エステル、O-アミノアセトフェノン、N,N ジ-エチル-3-メチルベンズアミド又はN,N ジエチル-m-トルアミド(DEET)のようなメチルベンズアミド、ティーツリーオイル、レモングラス油、シトロネラ油、ユーカリ油、ラベンダー油、ゼラニウム油、チョウジ油、カヤプテ油及びレモンバーム油のような忌避油、及び脂肪酸又はそれらの任意の混合物のような、昆虫又はダニ忌避成分を含む、昆虫及び/又はダニ害虫を忌避するために肌、衣類又は他の材料に適用される局所用組成物を含む。本発明の特定の実施の形態において、その製品は、液体又は半固体の形態であり、水性、非水性又はそれらの組み合わせでもよく、ローション、クリーム、軟膏、溶液、泡、ゲル、固体スティック、エアロゾル、棒状、液体、ペースト、粉末、ロールオン、シート、スプレー、スティック、タブレット、懸濁液、エマルジョン、マイクロエマルジョン、乳剤などの形態の組成物であってもよい。その製剤は、パッチから徐々に放出されるように、又は、キャニスター、送達装置又は任意の適した送達システムから噴霧されるように設計されてもよい。
【0070】
その担体は、本明細書に記載の全ての担体、局所化粧用担体及び薬学的に許容される担体を含むことができる。その担体は、水、アルコール、アルデヒド、アルカン、アルケン、アミド、アミン、ジグリセリド、エステル、エーテル、グリコールエーテル、脂肪、脂肪酸、グリコールエステル、ケトン、ラノリン、鉱油、モノグリセリド、パラフィン油、ポリエチレングリコール、ワセリン、、プロピレンカーボネート、シリコーン、トール油、テルペン炭化水素、テルペンアルコール、トリグリセリド、微細分割有機固体材料、微細分割無機固体材料及びそれらの混合物を含むことができる。一実施の形態では、その担体は、芳香族アルコール、C1-C6の一価のアルコール、C2-C6の多価アルコール、多価アルコール及びそれらの混合物から選択されるアルコールであることができる。一つの例として、その担体は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール及びそれらの混合物から選択されるアルコールである。特定の例として、その供給される組成物中の担体は、エタノールである。他の特定の例として、その組成物はイソプロパノールである担体を含む。
【0071】
より好ましい実施形態では、昆虫又はダニ忌避剤を含む組成物は、局所化粧用担体及び/又は薬学的に許容可能な担体を含み、皮膚に適用可能な局所化粧品又は薬学組成物を形成する。
【0072】
特定の実施の形態において、その担体は、限定されないが、アーモンド油、アボカド油、カノーラ油、カシュー油、チェリー種子油、ココアバター、ココナッツ油、コーン油、綿実油、亜麻仁油、ブドウ種子油、ホホバ油、マカダミアナッツ油、オリーブ油、パーム油、パームフルーツ油、ピーナッツ油、菜種油、こめ油、ベニバナ油、胡麻油、大豆油、ひまわり油及びクルミ油及びそれらの組み合わせを含む群から選択される。
【0073】
特定の実施形態において、その担体は、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、n-プロピルエーテル又はそれらの組み合わせであることができる。一例において、その担体は、アセトン、メチルケトン、メチルベンジルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、エチルケトン、ベンジルメチルケトン及びそれらの組み合わせである。他の形態においては、その担体は、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、メチレングリコール、メチレングリコールモノメチルエーテル、メチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ブチレングリコール、ブチレングリコールモノメチルエーテル、ブチレングリコールジメチルエーテル及びそれらの組み合わせであることができる。他の例において、その担体は、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、メチレングリコール、メチレングリコールモノメチルエーテル、メチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ブチレングリコール、ブチレングリコールモノメチルエーテル、ブチレングリコールジメチルエーテル及びそれらの組み合わせであることができる。
【0074】
特定の実施の形態において、その担体は、微細分割有機固体材料、又は微細分割無機固体材料であることができる。特定のより好ましい実施の形態において、その担体は、細粉、顆粒、粉末又は塩の結晶であることができる。他の実施の形態において、その担体は、アルミナ、非晶質シリカ、アタパルジャイト、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、粘土、白亜、珪藻土、フュームドシリカ、カオリン、炭酸マグネシウム、微粒子セルロース、モンモリロナイト、パイロフィライト、ケイ酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、タルク、バーミキュライト及びそれらの組み合わせであることができる。
【0075】
特定の実施の形態では、その担体は、アルゴン、ブタン、二酸化炭素、クロロフルオロカーボン、ジメチルエーテル、炭化水素、ヒドロフルオロカーボン、イソブタン、窒素、プロパン及びそれらの混合物から選択されるエアロゾル噴射剤であることができる。特定の例において、そのエアロゾル噴射剤は、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、ジフルオロエタン、トリフルオロエタン、テトラフルオロエタン又はオクタフルオロシクロブタン又はそれらの組み合わせを含む。
【0076】
他の実施の形態では、その担体は、環状シリコーン、直鎖状又は分枝鎖状の非環式シリコーン及びそれらの組み合わせから選択されるシリコーン油であることができる。一つの実施の形態において、そのシリコーン油は、揮発性のシリコーン及び非揮発性のシリコーンから選択されることができる。他の実施の形態において、そのシリコーン油は、平均して約3個~約9個のケイ素原子を含む環状ポリジメチルポリシロキサン、及び平均して約3個~約9個のケイ素原子を含む直鎖状ポリジメチルポリシロキサンから選択される揮発性のシリコーン油である。他の実施の形態において、そのシリコーン油は、ジメチコンコポリオール、シクロメチコン、ポリジメチルシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、アミノシリコーン、フェニルシリコーン、ジフェニルジメチコン、フェニルトリメチコン、シクロペンタシロキサン、ジメチル-シロキサンとポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレンとのポリマー、ジメチコンコポリオール、セチルジメチコンコポリオール、セチルジメチコン、セチルジメチコンコポリオール及びジメチコン及びそれらの組み合わせから選択される非揮発性のシリコーン油である。さらなる例では、その担体は、ポリジメチルシロキサン、フェニル化シリコーン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン及びオクタメチルシクロ-テトラシロキサンから選択されるシリコーン油である。
【0077】
特定の実施の形態において、その担体は、限定されないが、モノグリセリド、ジグリセリド、アセチル化モノグリセリド、又はトリグリセリド、又はそれらの組み合わせから選択される。一例において、その担体は、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-メチル-1-ブタノール、3-メチル-2-ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、PEG-200、PEG-300、PEG-400、PEG-600、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、2-プロポキシエタノール、2-イソプロポキシエタノール、2-ブトキシエタノール、1-メトキシ-2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール、3-メトキシ-1-ブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ-イソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、グリセロール、3-メトキシ-1,2-プロパンジオール又は3-エトキシ-1,2-プロパンジオールから選択される。
【0078】
他の実施の形態において、その担体は、ボルネオ-ル、シトロネロール又はゲラニオール又はそれらの組み合わせを含む。他の実施の形態において、その担体は、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン又はγ-シクロデキストリン又はそれらの組み合わせから選択されるシクロデキストリンを含むか、それからなる。
【0079】
特定の実施の形態では、本明細書に記載の消費者ケア製品は、本明細書に記載した昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物と、その組成物を選択された場所に送達する送達ビヒクルとを含む。その送達ビヒクルは、水、エアロゾル、クリーム、ゲル、ローション、油、スプレー、石鹸、洗剤、粒子又は基材を含むことができる。他の実施の形態において、その送達ビヒクルは、紙、衣類又は織物又は不織布の材料である基材であることができる。一実施の形態において、その基材は、接着剤又は熱で結合された繊維を含む可撓性シートである不織布の材料である。その繊維は、セルロースエステル、綿、麻、ジュート、リネン、ラミー、レーヨン、ポリアミド、ポリエステルポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリビニル誘導体、シルク、サイザルアサ及びウール及びそれらの組み合わせから選択されることができる。
【0080】
特定の実施の形態において、その送達ビヒクルは、寒天、カルボマー、カルボキシビニルポリマー、ジベンジリデンアルジトール、カルボキシポリメチレン、コラーゲン、デキストリン脂肪酸エステル、ゼラチン、水素化スチレン/イソプレン共重合体、12-ヒドロキシステアリン酸、K-カラギーナン、ゲランガム、低ヒドロキシセルロース、ペクチン、ポリアクリル酸、スチレン-エチレン/プロピレンブロック共重合体、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレンブロック共重合体、ショ糖脂肪酸エステル及びワックス及びそれらの組み合わせから選択されるゲル化剤を含むゲルであることができる。他の実施の形態において、その送達ビヒクルは、分配するとその場でゲルを形成する流体であることができる。その流体は、寒天、アルギネート、カルボマー、カルボキシビニルポリマー、ジベンジリデンアルジトール、カルボキシポリメチレン、コラーゲン、デキストリン脂肪酸エステル、ゼラチン、水素化スチレン/イソプレン共重合体、12-ヒドロキシステアリン酸、K-カラギーナン、ゲランガム、低ヒドロキシセルロース、ペクチン、ポリアクリル酸、スチレン-エチレン/プロピレンブロック共重合体、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレンブロック共重合体、ショ糖脂肪酸エステル及びワックス及びそれらの組み合わせから選択されるゲル化剤を含むことができる。
【0081】
特定の実施形態において、その送達ビヒクルは、アルミナ、非晶質シリカ、アタパルジャイト、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、粘土、白亜、珪藻土、フュームドシリカ、カオリン、硅草土、炭酸マグネシウム、微粒子セルロース、モンモリロナイト、パイロフィライト、ケイ酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、タルク、バーミキュライト及びそれらの組み合わせから選択される微粒子を含むか、それからなることができる。
【0082】
特定の実施の形態において、本明細書に記載の組成物により忌避される昆虫又はダニは、ネコノミ(Ctenocephalides feils)、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、スナノミ(Tunga penetrans)及びヨーロッパネズミノミ(Nosopsyllus fasciatus)のようなノミ類昆虫;アタマジラミ(Pediculus humanus capitis)、ケジラミ(Pthirus pubis)、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、ヒツジジラミ(Dalmalinia ovis)、ブタジラミ(Haematopinus suis)、ハナナガウシジラミ(Linognathus vituli)、ウチハジラミ(Bovicola bovis)、ニワトリハジラミ(Menopon gallinae)、フクロマルハジラミ(Menacanthus stramineus)、ケブカウシジラミ(Solenopotes capillatus)、ブタジラミ属種、ケモノホソジラミ属種、シラミ属種、ケジラミ属種、ソレノポテス属種のようなシラミ類昆虫;ブッシュダニ(Haemaphysalis longicomis)、キチマダニ、タイワンカクマダニ、アメリカイヌダニ(Dermacentor variabilis)、ヤマトマダニ、シュルツェマダニ、クロアシダニ(Ixodes scapularis)、ローンスターチック(Amblyomma americanum)、オウシマダニ、クリイロコイタマダニ、イクソデス-ホロチクルス、太平洋マダニ(Ixodes pacificus)、アンダーソンカクマダニ、アムブリオンママクラツム、耳ダニ(Octodectes cynotis)、キョウセンヒゼンダニ属種、ショクヒヒゼンダニ属種、ミミヒゼンダニ属種、サルコプテス属種、ショウセンコウヒゼンダニ属種、ニワトリヒゼンダニ属種、ヒゼンダニ、ニキビダニ属種、卵胞ダニ(Demodex canis)、トリサシダニ(Ormithonyssus syviarum)、家禽赤ダニ(Dermanyssus gallinae)、ツツガムシ類、アカツツガムシ、オルニソドラスヘルムシ(Ornithodorus hermsi)、オルニソドラスツリカタ(Ornithodorus turicata)、オルニソドラスバコチ(Ornithodorus bacoti)、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、マイオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates app.)、デモデクス属種(Demodex spp.)、トロンビキュラ属種(Trombicula spp.)、リストロホルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、チロファグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリフス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリカス属種(Pterolichus spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)及びラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)のようなダニ類昆虫;どこにでもいるナンキン虫(Cimex lectularius)、局所にいるナンキン虫(Cimex hemipterus)、レジュヴァイアスセニリス(Reduvius senilis)、サシガメ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロンギラス属種(Panstrongylus spp.)及びオオトビサシガメのような異翅類の昆虫;及びトリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メンポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコーラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネキエラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)及びフェリコラ属種(Felicola spp.)のようなハジラミ類(Amblycera and Ischnocera)昆虫から選択される昆虫であることができる。
【0083】
特定の実施の形態において、本明細書に記載の組成物により忌避される昆虫又はダニは、アリ、トコジラミ、姫丸鰹節虫、ムカデ、ツツガムシ、ドレインハエ、チリダニ、かむダニ、ハサミムシ、ノミ、ハエ、ブヨ、クマンバチ、アタマジラミ、ヤスデ、他のダニ、蚊、ゴキブリ、疥癬、セイヨウシミ、クモ、カメムシ、シロアリ、ダニ、ジガバチ、ゾウムシ及びスズメバチから選択される昆虫であることができる。特定の実施の形態において、本明細書に記載の昆虫及びダニの忌避剤を含む組成物は、少なくとも1日、又は少なくとも2日、又は少なくとも3日、又は少なくとも4日、又は少なくとも5日、又は少なくとも6日、少なくとも7日、又は少なくとも8日、又は少なくとも9日、又は少なくとも10日、又は少なくとも11日、又は少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、又は少なくとも15日、又は少なくとも16日、又は少なくとも17日、又は少なくとも18日、又は少なくとも19日、少なくとも20日、又は少なくとも21日、又は少なくとも22日、又は少なくとも23日、又は少なくとも24日、又は少なくとも25日、少なくとも26日、又は少なくとも27日、又は少なくとも28日、又は少なくとも29日、又は少なくとも30日、又は少なくとも31日、又は少なくとも45日、又は少なくとも60日、又は少なくとも75日、又は少なくとも90日の間の送達用に処方される。
【0084】
また、特定の実施形態において、限定されないが、布処理組成物と、本明細書に記載の昆虫及びダニ忌避剤を含む組成物と、で覆われ又は含浸されたセルロース基材を含む織物又は不織布シート又は他の基材を含む、布処理シートを含む。その布処理組成物は、洗剤組成物又は布柔軟化組成物であることができる。いくつかの実施の形態において、その布処理組成物は、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤、両性界面活性剤及び陽イオン界面活性剤及びそれらの混合物から選択される洗剤を含む洗剤組成物である。他の実施の形態において、その布処理組成物は、モノメチルトリアルキル四級、イミダゾリニウム四級、ジメチルアルキルベンジル四級、ジアルキルジメチル四級、メチルジアルコキシアルキル四級、ジアミドアミンベース四級及びジアルキルメチルベンジル四級、又は(C8-C24)脂肪酸アミド又はそれらの組み合わせを含む、布柔軟化組成物である。
【0085】
特定の実施の形態において、布柔軟剤又は布調整剤、及び本明細書に記載の昆虫及びダニの忌避剤を含む組成物を含む、液体の布処理組成物を含む。その布柔軟剤は、モノメチルトリアルキル四級、イミダゾリニウム四級、ジメチルアルキルベンジル四級、ジアルキルジメチル四級、メチルジアルコキシアルキル四級、ジアミドアミンベース四級及びジアルキルメチルベンジル四級、(C8-C24)脂肪酸アミド及びそれらの組み合わせから選択されることができる。いくつかの実施の形態において、布調整剤は、帯電防止剤、光沢剤、増粘剤、防汚剤、防シワ剤又はそれらの組み合わせを含む。特定の実施の形態において、布調整剤は、第三級アミン、第四級アミン、ステアリン酸アルミニウム又はそれらの組み合わせを含む帯電防止剤である。他の例において、布調整剤は、過酸化水素、過マンガン酸カリウム、過酸化ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、ジスルホン化ジアミノスチルベン光学的光沢化合物及びトリアゾール光学的光沢化合物を含む、光沢剤である。また、他の実施の形態において、布調整剤は、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン、ポリビニルアセテート及びそれらの組み合わせから選択される増粘剤である。また、他の実施の形態において、布調整剤は、ポリビニルアセテートを含む防シワ剤である。
【0086】
特定の実施の形態において、本明細書に記載した害虫を殺虫又は忌避する組成物を含む布リフレッシュスプレー組成物を含み、その活性成分が、その組成物中に、(約)0.1重量%~(約)5重量%の濃度で、又は(約)1重量%~(約)10重量%の量で、又は10重量%よりも多い量で、又は15重量%よりも多い量で、又は20重量%よりも多い量で、又は25重量%よりも多い量で存在する。布リフレッシュスプレー組成物は、さらに、シクロデキストリン;及び/又は両性界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤又は両性イオン界面活性剤又はそれらの組み合わせ;及び/又は水を含むことができる。
【0087】
特定の実施の形態では、本明細書に記載した昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物の基材及び溶液又はエマルジョンを含むウェットティッシュ製品を含み、その活性成分は、その溶液中に少なくとも0.1重量%の量で存在する。さらに、ウェットティッシュ製品は、限定されないが、コカミドプロピルベタイン、ココグルコシド、又はデシルグルコシド、又はそれらの組み合わせを含む、界面活性剤を含むことができる。一つの実施の形態において、ウェットティッシュ製品中の基材は、不織布又はセルロース系材料である。
【0088】
また、特定の実施形態では、本明細書に記載した昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物を収容する容器、又は本明細書に記載した昆虫又はダニの忌避を含む組成物を含浸した吸収シートを含む、包装された害虫忌避組成物を含む。他の実施の形態では、本明細書に記載した昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物を含む、エアロゾル噴射剤の加圧噴霧可能害虫駆除剤又は農業用殺虫剤製品を含む。そのエアロゾル噴射剤の加圧噴霧可能害虫駆除剤又は農業用殺虫剤製品中の噴射剤は、二酸化炭素、プロパン、ブタン又はそれらの混合物を含むことができる。
【0089】
特定の実施の形態では、本明細書に記載した昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物を使用して、ある場所から昆虫又は害虫を忌避する方法を含む。供給される方法では、本明細書に記載した昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、昆虫又は害虫の忌避量でその場所に配置され、その昆虫又は害虫が入り、その組成物と接触した時に、又はその組成物からの蒸気により駆除される。特定の実施の形態において、その組成物は、その場所の少なくとも一部でその組成物を霧化すること、ブラッシングすること、コーティングすること、浸漬すること、浸すこと、滴下すること、振りかけること、発泡すること、注入すること、表面上又は内部へ注射すること、注ぐこと、ロールオンすること、分散すること、スプレーすること、延展すること、まくこと又は拭き取ることにより、配置される。
【0090】
ある場所から昆虫又は害虫を忌避する方法の特定の実施の形態において、その場所は、人間又は動物の体の表面である。例えば、動物は、ペット動物又は家畜であることができる。その方法の他の実施の形態において、その組成物が、人間の衣類の物品に局所的に適用されることで配置される。その方法の他の実施の形態において、本明細書に記載した昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物が、その組成物を含む洗剤又は柔軟剤又はその両方で、人間の衣類の物品を洗濯することにより配置される。また、その方法の他の実施の形態において、その組成物が、その組成物を含む柔軟剤で人間の衣類の物品を乾燥することにより配置される。その柔軟剤は、ドライヤーシート又はジェルとして供給されることができる。その方法の他の実施の形態において、その場所は、皮膚、髪又は毛の表面であり、その組成物は、その皮膚、髪又は毛に局所的に適用されることで配置される。局所的に適用される組成物は、エアロゾル、溶液、エマルジョン、油、ローション、石鹸、スプレー又はゲルとして供給されることができる。また、その方法の他の実施の形態において、その組成物は、スキンコンディショナー、ハンド/ボディ/フェイシャルローション、肌の保湿剤、化粧水、肌消毒剤、肌洗浄剤組成物、肌の平滑化及び潤滑化組成物、日焼け止め製品、老化防止製品、日焼け製品、セルフタンニング製品、アフターサン製品、マスキング製品、抗しわ製品、ヘアーコンディショナー、ヘアースタイリングゲル、ふけ防止組成物、発毛増進組成物、ヘアーローション、ヘアートニック、リンス、コンディショナー、ヘアカラー組成物、髪の抗ちぢれ剤組成物、ヘアーシャイニング組成物、ムース、スタイリングゲル、ヘアーポマード製品及びヘアースプレー、石鹸、泡風呂製品、ハンド/ボディ/フェイシャルクレンザー、収斂クレンザー、抗ニキビ製品、シャンプー、ボディーシャンプー、固形合成洗剤、シャワーゲル及びシャンプーから選択される形態で、皮膚、髪又は毛の表面に供給される。
【0091】
ある場所から昆虫又は害虫を忌避する方法の特定の実施の形態において、その場所は寝具の場所である。本明細書で記載された昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、霧化すること、コーティングすること、浸漬すること、浸すこと、滴下すること、振りかけること、発泡すること、注入すること、表面上又は内部へ注射すること、注ぐこと、ロールオンすること、分散すること、スプレーすること、延展すること、まくこと又は拭き取ることにより、寝具、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具、カーペット、ベースボード又は床板又はそれらの組み合わせ上に配置されることができる。その方法の他の実施の形態において、本明細書で記載された昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、寝具、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具、カーペット、ベースボード又は床板又はそれらの組み合わせの表面上に、その組成物をスプレーすることで配置される。例えば、本明細書で記載された昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、マットレス、ボックススプリング、家具、カーペット、ベースボード又は床板又はそれらの組み合わせの中にその組成物を注射することにより、配置されることができる。方法の特定の実施の形態において、その場所は、木構造、木材構造物又は壁のスペースを含む。
【0092】
その方法の他の実施の形態において、その場所は、給気ダクト、屋根裏、オーニング、地下、地下室、床下、デッキ、ドック、ガレージ、大形バスケット、廃熱口、家の基礎、リネン貯蔵室、プールデッキ、瓦、輸送コンテナ、貯蔵装置、スーツケース、歩道及び壁のスペースから選択され、その組成物は、その場所の少なくとも一部の上又は中にその組成物を霧化すること、コーティングすること、浸漬すること、浸すこと、滴下すること、振りかけること、発泡すること、注入すること、表面上又は内部へ注射すること、注ぐこと、ロールオンすること、分散すること、スプレーすること、延展すること、まくこと又は拭き取ることにより、配置される。例えば、本明細書で記載された昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、表面にその組成物をスプレーすることにより適用されるか、粉末の形態で供給され、表面上にその粉末組成物を振りかけることにより適用される。また、ある場所から昆虫又は害虫を忌避する為の方法の他の実施の形態では、本明細書で記載された昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、その場所にその組成物を含む吸収性基材又はゲルを供給し位置決めすることにより、配置される。一つの例では、吸収性基材は、不織布又はセルロース材料を含む。
【0093】
特定の実施の形態において、昆虫又は害虫は、限定されないが、アリ、トコジラミ、姫丸鰹節虫、ムカデ、ツツガムシ、ドレインハエ、チリダニ、ハサミムシ、ノミ、ハエ、ブヨ、クマンバチ、アタマジラミ、ヤスデ、他のダニ、蚊、ゴキブリ、疥癬、セイヨウシミ、クモ、カメムシ、シロアリ、ダニ、ジガバチ、ゾウムシ及びスズメバチから選択されることができる。例えば、供給される方法において、昆虫又は害虫は、アルゼンチンアリ、クロアリ、オオアリ、ヒアリ、オドラウスハウスアリ(odorous house ants)、トビイロシロアリ(pavement ants)及びファラオアリから選択されるアリである。他の実施の形態において、その昆虫又は害虫は、アタマジラミ、コロモジラミ、毛ジラミ及びその卵から選択されるシラミである。
【0094】
特定の実施の形態において、本明細書で記載された昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、人間の衣類の物品に局所的に適用されることにより;又は人間の皮膚又は髪に局所的に適用されることにより;又は動物の皮膚又は毛に局所的に適用されることにより配置されることができる。いくつかの実施の形態において、その動物は、ウシ、イヌ、ヤギ、シカ、クリセチン(cricetine)、ネコ、鶏、馬、ウサギ、ネズミ、イタチ科の動物及び羊から選択されることができる。例えば、動物はペット動物である。他の実施の形態において、本明細書で記載された昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、その組成物を含む洗剤又は布柔軟剤又は両方で、人間の衣類の物品を洗濯すること、又は、その組成物を含む布柔軟剤で人間の衣類の物品を乾燥することにより、配置されることができる。
【0095】
特定の実施の形態では、トコジラミを駆除する方法を含み、本明細書で記載された昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、トコジラミ、又は寝具、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具、カーペット、ベースボード又は床板又はそれらの組み合わせの表面に直接適用することにより、配置される。例えば、本明細書で記載された昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物の適用は、寝具、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具又はカーペットの表面上にその組成物をスプレーすること;又はマットレス、ボックススプリング、家具又はカーペット又はそれらの組み合わせ中にその組成物を注射すること;又は、その組成物からの蒸気がベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具又はカーペットの表面と接触するように、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具又はカーペットの付近にその組成物を含む吸収性基材又はゲルを配置すること;又はその組成物を壁のスペースに注射することを含むことができる。特定の実施の形態において、その吸収性基材は、不織布又はセルロース材料を含む。
【0096】
トコジラミを駆除する方法を供給する一実施の形態において、本明細書で記載された昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、活性成分、脂肪酸及び担体の(約)0.01%~(約)10%まで、又は10%より多く、又は15%より多く、又は20%より多く、又は25%より多く、又は90%までを含む。いくつかの実施の形態において、その組成物は、少なくとも4日の間、活性成分を送達するように処方される。本明細書に記載のいくつかの方法において、その組成物は、少なくとも1日の間、又は少なくとも2日の間、又は少なくとも3日の間、又は少なくとも4日の間、又は少なくとも5日の間、又は少なくとも6日の間、又は少なくとも7日の間、又は少なくとも8日の間、又は少なくとも9日の間、又は少なくとも10日の間、又は少なくとも11日の間、又は少なくとも12日の間、少なくとも13日の間、少なくとも14日の間、又は少なくとも15日の間、又は少なくとも16日の間、又は少なくとも17日の間、又は少なくとも18日の間、又は少なくとも19日の間、又は少なくとも20日の間、又は少なくとも21日の間、又は少なくとも22日の間、又は少なくとも23日の間、又は少なくとも24日の間、又は少なくとも25日の間、少なくとも26日の間、又は少なくとも27日の間、又は少なくとも28日の間、又は少なくとも29日の間、又は少なくとも30日の間、又は少なくとも31日の間、又は少なくとも45日の間、又は少なくとも60日の間、又は少なくとも75日の間、又は少なくとも90日の間、活性成分を送達するように処方されることができる。
【0097】
特定の実施の形態では、本明細書で開示されている昆虫を殺虫又は忌避するための組成物を供給し、表面にその組成物を適用することにより、昆虫又は害虫が噛みつくことによる皮膚の怪我を防ぐ方法を含み、その昆虫又は害虫は、本明細書で開示されている昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物と接触するか、本明細書で開示されている昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物の蒸気と接触した時に、その表面から忌避される。いくつかの実施の形態において、その表面は、衣類又は寝具であり、本明細書で開示されている昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、その表面上に所定量のその組成物を霧化すること、コーティングすること、浸漬すること、浸すこと、滴下すること、振りかけること、発泡すること、注入すること、表面上又は内部へ注射すること、注ぐこと、ロールオンすること、分散すること、スプレーすること、延展すること、まくこと又は拭き取ることにより、その表面に供給されることができる。供給される方法の他の実施の形態において、本明細書で開示されている昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、洗剤組成物又は布柔軟剤組成物又は両方として供給される本明細書で開示されている昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物で衣類又は寝具を洗濯することにより適用される。供給される方法の他の実施の形態において、本明細書で開示されている昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、布柔軟剤組成物として提供されるその組成物で衣類又は寝具を乾燥することにより、適用されることができる。その方法のいくつかの実施の形態において、その表面は、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具又はカーペットであり、その組成物は、その表面上にその組成物を霧化すること、コーティングすること、浸漬すること、浸すこと、滴下すること、振りかけること、発泡すること、注入すること、表面上又は内部へ注射すること、注ぐこと、ロールオンすること、分散すること、スプレーすること、延展すること、まくこと又は拭き取ることにより、適用されることができる。また、その方法の他の実施の形態では、本明細書で開示されている昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、粉末の形態で提供されることができ、その表面上にその粉末組成物を振りかけることにより適用される。
【0098】
昆虫又は害虫が噛みつくことによる皮膚の怪我を防ぐ方法のいくつかの実施の形態において、その表面は、人間の皮膚又は髪であり、本明細書で開示されている昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、その皮膚又は髪に局所的に適用されることができる。実施の形態において、本明細書で開示されている昆虫又はダニの忌避剤を含む組成物は、エアロゾル、溶液、エマルジョン、油、ローション、石鹸、スプレー又はゲルとして供給されることができる。また、他の実施の形態において、その組成物は、スキンコンディショナー、ハンド/ボディ/フェイシャルローション、皮膚の保湿剤、化粧水、皮膚消毒剤、皮膚洗浄剤組成物、皮膚の平滑化及び潤滑化組成物、日焼け止め製品、老化防止製品、日焼け製品、セルフタンニング製品、アフターサン製品、マスキング製品、しわ取り製品、ヘアーコンディショナー、ヘアースタイリングゲル、ふけ防止組成物、発毛増進組成物、ヘアーローション、ヘアートニック、リンス、コンディショナー、ヘアカラー組成物、髪の抗ちぢれ剤組成物、ヘアーシャイニング組成物、ムース、スタイリングゲル、ヘアーポマード製品及びヘアースプレー、石鹸、泡風呂製品、ハンド/ボディ/フェイシャルクレンザー、収斂クレンザー、抗ニキビ製品、シャンプー、ボディーシャンプー、固形合成洗剤、シャワーゲル及びシャンプーから選択される形態で、提供される。その昆虫又は害虫は、アリ、トコジラミ、ツツガムシ、ノミ、アタマジラミ、他のダニ、蚊、ゴキブリ、疥癬及びダニから選択されることができる。
【0099】
少なくとも1つの実施の形態において、開示された発明は、(a)活性成分及び脂肪酸を混合し;(b)その混合物に薬学的に適切な局所用担体を加えること、を含む工程により調製される消費者ケア製品を含む。
【0100】
少なくとも1つの実施の形態において、開示された発明は、単独又は芳香油と組み合わせて、ネクロモン(necromone)又はアントラニル酸エステルのような忌避フェロモンを含む。好ましくは、その忌避フェロモンは、4w/w%~10w/w%の量で存在する。他の実施の形態では、本請求項に記載の消費者製品の脂肪酸は、8~24個の炭素原子を含み、より好ましくは13~21個の炭素原子を含む、飽和及び不飽和の脂肪酸を含む。使用されてもよい脂肪酸の例として、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸パルミチン酸及びステアリン酸であり;特に好ましくはステアリン酸及びオレイン酸である。
【0101】
一実施の形態では、本発明は、水、界面活性剤、乳化剤、肌コンディショニング剤又は柔軟剤、湿潤剤、シリコーン、抗炎症剤、日焼け止め剤、局所麻酔薬、ビタミン、かゆみ止め、抗生物質、抗真菌剤、防腐剤、血管収縮薬、及びその他のpH調整剤、増粘剤、抗酸化剤、保存料などの適切な局所用又は化粧用添加剤を含む局所用肌ケア組成物に関する。
【0102】
特定の実施の形態において、その組成物は、限定されないが、さらに界面活性剤、ポリビニルピロリドン、ポリオキシエチル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、スルホン酸アルキルナフタレン、スルホン酸アルキルベンゼン、ポリオキシエチレン、ポリカルボキシレート、スルホン酸リグニン、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メチルセルロース。カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アラビアガム、ポリアクリレート及びアクリル/マレイン酸共重合体、及びそれらの組み合わせから選択される分散剤を含む。
【0103】
少なくとも1つの実施の形態において、その組成物は、0~40w/w%の量の界面活性剤、又は、限定されないが、陰イオン性化合物、陽イオン性化合物、非イオン性化合物、両性化合物、両性イオン性化合物及びそれらの組み合わせのような化合物を含む乳化剤を含む。本開示での使用に適する界面活性剤及び/又は乳化剤などの典型として、限定されないが、エステル、アミド、多糖エーテル、ポリグリコシド、脂肪酸、脂肪アルコール、アミンオキシド、水溶性セルロース誘導体、スルホン酸アルキル、エトキシル化アルキルフェノール、アルカノールアミド、ベタイン、双性イオン性界面活性剤、カルボキシ化アルコール、カルボン酸、エトキシル化アルコール、好ましくはエトキシル化C12-C15アルコール(例えばRhodasurf(登録商標)L-9 ブランド);ポリソルベート20、ポリソルベート80、アルコキシル化アルコール、ジアルコキシル化アルコール、アルコキシル化ジアルキルフェノール、アルキルポリグリコシド、アルコキシル化アルキルフェノール、アルコキシル化グリコール、アルコキシル化メルカプタン、アルキルアミン塩、アルキル四級アミン塩、天然脂肪酸のグリセリル又はポリグリセリルエステル、アルコキシル化グリコールエステル、アルコキシル化脂肪酸、アルコキシル化アルカノールアミド、ポリアルコキシル化シリコーン及びN-アルキルピロリドン及びそれらの組み合わせのような非イオン界面活性剤、リン酸DEA、アルキルスルホン酸エステル界面活性剤、直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸、分枝型アルキルベンゼンスルホン酸、C12~C18のアルキル硫酸エステル、C12~C18のアルキルアルコキシ硫酸エステル、C12~C18のアルキルメチルスルホン酸エステル及びそれらの組み合わせのような陰イオン界面活性剤、ベヘントリモニウムメトスルフェート、アルキルアミン、アルキルジアミン、アルキルポリアミン、モノ-又はジ-第四級アンモニウム塩、モノアルコキシル化アミン、ジアルコキシル化アミン、モノアルコキシル化第四級アンモニウム塩、ジアルコキシル化第四級アンモニウム塩、エーテルアミン、アミンオキシド、アルコキシル化アミンオキシド及び脂肪イミダゾリンなど、及びそれらの誘導体のような陽イオン界面活性剤を含む。
【0104】
少なくとも1つの実施の形態において、その製剤は、単一の乳化剤又は二以上の乳化剤の組み合わせを含む発泡組成物のような、消費者ケア製品の形態である。少なくとも1つの実施の形態において、その製剤は、水層及び有機層の両方を含み、その有機層は、界面活性剤及び有機希釈剤を含む。一つの実施の形態において、その有機層は、活性成分、ミリスチン酸イソプロピル及びエトキシル化ヒマシ油など(例えば、Agnique(登録商標)BP-4-3101ブランド)を含んでもよい。
【0105】
その分散剤は、その組成物中に、組成物の、(約)0.002重量%~(約)50重量%の量で存在することができる。いくつかの実施の形態において、その分散剤は、その組成物の、(約)0.025重量%~(約)25重量%の量で存在する。他の例において、その分散剤は、その組成物の、(約)0.01重量%~(約)15重量%の量で存在する。また、他の例において、その分散剤は、その組成物の、(約)0.05重量%~(約)10重量%の量で存在し、例えばその組成物の、少なくとも(約)0.05重量%、0.06重量%、0.07重量%、0.08重量%、0.09重量%、0.1重量%、0.15重量%、0.2重量%、0.25重量%、0.3重量%、0.35重量%、0.3重量%、0.35重量%、0.5重量%、0.55重量%、0.6重量%、0.65重量%、0.7重量%、0.75重量%、0.8重量%、0.85重量%、0.9重量%、0.95重量%、1重量%、1.05重量%、1.1重量%、1.15重量%、1.2重量%、1.25重量%、1.3重量%、1.35重量%、1.4重量%、1.45重量%、1.5重量%、1.55重量%、1.6重量%、1.65重量%、1.7重量%、1.75重量%、1.8重量%、1.85重量%、1.9重量%、1.95重量%、2重量%、2.05重量%、2.1重量%、2.15重量%、2.2重量%、2.25重量%、2.3重量%、2.35重量%、2.4重量%、2.45重量%、2.5重量%、2.55重量%、2.6重量%、2.65重量%、2.7重量%、2.75重量%、2.8重量%、2.85重量%、2.9重量%、2.95重量%、3重量%、3.05重量%、3.1重量%、3.15重量%、3.2重量%、3.25重量%、3.3重量%、3.35重量%、3.4重量%、3.45重量%、3.5重量%、3.55重量%、3.6重量%、3.65重量%、3.7重量%、3.75重量%、3.8重量%、3.85重量%、3.9重量%、3.95重量%、4重量%、4.05重量%、4.1重量%、4.15重量%、4.2重量%、4.25重量%、4.3重量%、4.35重量%、4.4重量%、4.45重量%、4.5重量%、4.55重量%、4.6重量%、4.65重量%、4.7重量%、4.75重量%、4.8重量%、4.85重量%、4.9重量%、4.95重量%、5重量%、5.05重量%、5.1重量%、5.15重量%、5.2重量%、5.25重量%、5.3重量%、5.35重量%、5.4重量%、5.45重量%、5.5重量%、5.55重量%、5.6重量%、5.65重量%、5.7重量%、5.75重量%、5.8重量%、5.85重量%、5.9重量%、5.95重量%、6重量%、6.05重量%、6.1重量%、6.15重量%、6.2重量%、6.25重量%、6.3重量%、6.35重量%、6.4重量%、6.45重量%、6.5重量%、6.55重量%、6.6重量%、6.65重量%、6.7重量%、6.75重量%、6.8重量%、6.85重量%、6.9重量%、6.95重量%、7重量%、7.05重量%、7.1重量%、7.15重量%、7.2重量%、7.25重量%、7.3重量%、7.35重量%、7.4重量%、7.45重量%、7.5重量%、7.55重量%、7.6重量%、7.65重量%、7.7重量%、7.75重量%、7.8重量%、7.85重量%、7.9重量%、7.95重量%、8重量%、8.05重量%、8.1重量%、8.15重量%、8.2重量%、8.25重量%、8.3重量%、8.35重量%、8.4重量%、8.45重量%、8.5重量%、8.55重量%、8.6重量%、8.65重量%、8.7重量%、8.75重量%、8.8重量%、8.85重量%、8.9重量%、8.95重量%、9重量%、9.05重量%、9.1重量%、9.15重量%、9.2重量%、9.25重量%、9.3重量%、9.35重量%、9.4重量%、9.45重量%、9.5重量%、9.55重量%、9.6重量%、9.65重量%、9.7重量%、9.75重量%、9.8重量%、9.85重量%、9.9重量%、9.95重量%及び10重量%の量で存在する。
【0106】
他の実施の形態において、その組成物は、1以上の増粘剤を含んでもよい。1実施の形態において、増粘剤は、その組成物の、約0~40重量%、好ましくは約0.1重量%~約30重量%、及びさらに好ましくは約0.25重量%~約15重量%のレベルで存在する。増粘剤の非限定的なクラスには、カルボマーのような有用なカルボン酸ポリマー、B.F.グッドリッチのカーボポールシリーズとして一般に入手可能な、スクロース又はペンタオリトリトールのアリルエーテルで架橋したアクリル酸から選択されるものを含む。他の増粘剤は、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、セルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートカルボキシレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、微結晶セルロース、セルロース硫酸ナトリウムのような多糖類又はゲル化剤、及びそれらの混合物を含む。他の増粘剤は、アカシア、寒天、アルギン、アルギン酸、アルギン酸アンモニウム、アミロペクチン、アルギン酸カルシウム、カルシウムカラギーナン、カルニチン、カラギーナン、デキストリン、ゼラチン、ゲランガム、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒアルロン酸、ケイ酸、ヒドロキシプロピルキトサン、ヒドロキシプロピルグアー、カラヤガム、昆布、ローカストビーンガム、ナットーガム、アルギン酸カリウム、カラギーナンカリウム、アルギン酸プロピレングリコール、菌核ガム、カルボキシメチルデキストランナトリウム、カラギーナンナトリウム、トラガカントガム、キサンタンガム(Kelzan(登録商標))及びそれらの混合物を含む。
【0107】
少なくとも1つの実施の形態において、その局所用組成物は、さらに、1以上の局所用麻酔剤(又は多数の局所用麻酔剤)を含む。好ましくは、その局所用組成物は、リドカインである。他の実施の形態において、リドカインの代わりに、又はそれに加えて、1以上の次のものが使用されてもよい:ベンゾカイン、ブタンベン、ジブカイン、オキシブプロカイン、プラモキシン、プロパラカイン、プロキシメタカイン、テトラカイン、アメトカイン、プロキシカイン、メピバカイン、ブピバカインなど、及びそれらの混合物及び同等物を含んでもよい。
【0108】
少なくとも他の実施の形態において、その抗炎症剤は、ジクロフェナク、サリチル酸ナプロキセン、ケトロラックなどの非ステロイド性、又は、ヒドロコルチゾン、プレドニソン、コルチゾールのようなコルチコステロイド;デキサメタゾン、アルコメタゾン;ヒドロコルチゾン21-アセテート;ヒドロコルチゾン17-バレレート;ヒドロコルチゾン17-ブチレート;ベタメタゾン17,21-ジプロピオネート;デスシノロンアセトニド;ベタメタゾンバレレート;プレドニゾロン;フルオロメトロン;フルクロロニド;酢酸コルチゾン;酢酸フルニソリド;酢酸トリアムシノロン;フルオシノニド;デソニドなど;及びそれらの混合物;及びそれらの同等物であることができる。任意の抗炎症剤及び/又は局所用コルチコステロイドは、本発明の組成物中に使用されてもよい。他の実施の形態において、抗炎症剤及び/又は局所用コルチコステロイドは、省略される。
【0109】
さらに、他の実施の形態において、その組成物は、1以上の抗真菌剤を含む。好ましくは、抗真菌剤は、ナイスタチン;ロトリマゾール;フルコナゾール;ケトコナゾール;イトラコナゾール;ロトリミン;カネステン;ミコスポリン;エンペシド(mycelex);クロトリマゾール(clotrimazol);ミコスポリン;エンペシド;クロトリマゾール(clotrimazol)など、及びそれらの混合物及びそれらの同等物を含む。
【0110】
さらに、他の実施の形態において、その組成物は、さらにパラアミノ安息香酸(PABA)、PABAエステル(グリセリルPABA、アミルジメチルPABA及びオクチルジメチルPABA)、ブチルPABA、エチルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、ベンゾフェノン(オキシベンゾン、スリソベンゾン、ベンゾフェノン及びベンゾフェノン-1~12)、アボベンゾン、シンナメート(及びオクチルメトキシシンナメート、イソアミルp-メトキシシシンナメート、オクチルメトキシシンナメート、シノキセート、ジイソプロピルメチルシンナメート、DEA-メトキシシンナメート、エチルジイソプロピルシンナメート、グリセリルオクタエートジメトキシシンナメート及びエチルメトキシシンナメート)、桂皮酸エステル、サリチル酸エステル(サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸グリコール、サリチル酸イソプロピルベンジルなど)、サリチル酸トロラミン、アントラニル酸エステル、ウロカニン酸エチル、ホモサレート、ジベンゾイルメタン誘導体(例えばアヴォベンゾン)、オクトクリレン、メチルベンジリデンカンファーなど、商標でMexoryl XL(登録商標)、Tinosorb S(登録商標)、Tinosorb A2B(登録商標)、NeoHelipan(登録商標)、Mexoryl XL(登録商標)、Uvinul T(登録商標)、Parsol SLX(登録商標)のような、日焼け止め又は紫外線遮断剤を含んでもよい。物理的な日焼け止めの非限定的な例として、カオリン、タルク、ワセリン及び金属酸化物(例えば、二酸化チタン及び酸化亜鉛など)を含む。肌調整剤、UV光遮断剤、増粘剤、抗酸化剤、及び薬学的及び化粧品として許容可能な成分は、マカッチョン出版により北米版及び国際版の両方で毎年出版されている、McCutcheons Emulsifiers及びDetergents並びに(Vol2)Functional Materialsのような本で見つけられてもよく、両方とも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0111】
また、他の実施の形態において、局所用組成物は、さらに、肌の外部層をより軟らかく及びより柔軟にする植物及び/又はハーブの成分を含む、肌調整剤又は柔軟剤を含むことができる。柔軟剤は、アロエベラエキス、バラ油(すなわち様々なタイプのバラから抽出されたエッセンシャルオイル、アルニカエキス、カモミールエキス;カモミール花エキス;セテアリルアルコール;ミリスチン酸イソプロピル;トリグリセリド;ミリスチン酸;パルミチン酸;PEG-60水添ヒマシ油;リノール酸グリセリル;シクロメチコン;ジメチコン;オレイン酸デシル;ステアリン酸;ラノリン;植物油;シアバター;ココアバター;藻類エキス;アボカド油;種子油;クロウメモドキ;キンセンカ;ツバキ油;カプサイシン;ヒマシ油;カモミール油;レモングラスエキス;ライム油;マルラ油;オリーブ油;パンテノール;コーン油;亜麻仁油;人参エキス;ハシバミ油;ザクロ種子油;米油;ショウガなど、及びそれらの混合物であってもよい。他の実施の形態において、その局所用組成物は、ビタミンA、B、C、E、β-カロテンのようなビタミン;ビタミンB複合体;ビタミンB12、抗酸化剤、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどのようなミネラルを含んでもよい。他の実施形態において、そのビタミン又はミネラルは、省略されてもよい。
【0112】
本発明の組成物とともに使用することが出来る抗酸化剤の非限定的な例は、アセチルシステイン、アスコビル酸ポリペプチド、ジパルミチン酸アスコルビル、ペクチン酸アスコルビルメチルシラノール、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、BHA、BHT、t-ブチルヒドロキノン、システイン、システインHCl、ジアミルヒドロキノン、ジ-t-ブチルヒドロキノン、ジセチルチオジプロピオネート、ジオレイルトコフェリルメチルシラノール、アスコルビル硫酸二ナトリウム、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸ジトリデシル、没食子酸ドデシル、エリソルビン酸、アスコルビン酸のエステル、フェルラ酸エチル、フェルラ酸、没食子酸エステル、ヒドロキノン、チオグリコール酸イソオクチル、コウジ酸、アスコルビン酸マグネシウム、アスコルビルリン酸マグネシウム、アスコルビン酸メチルシラノール、緑茶又はブドウ種子エキスのような天然植物抗酸化剤、ノルジヒドログアイヤレチン酸、没食子酸オクチル、フェニルチオグリコール酸、アスコルビルトコフェリルリン酸カリウム、亜硫酸カリウム、没食子酸プロピル、キノン、ロスマリン酸、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、スーパーオキシドディスムターゼ、チオグリコール酸ナトリウム、ソルビチルフルフラール、チオジグリコール、チオジグリコールアミド、チオジグリコール酸、チオグリコール酸、チオ乳酸、チオサリチル酸、トコフェレス-5、トコフェレス-10、トコフェレス-12、トコフェレス-18、トコフェレス-50、トコフェロール、トコフェルソラン(tocophersolan)、酢酸トコフェリル、リノール酸トコフェリル、ニコチン酸トコフェリル、コハク酸トコフェリル及びリン酸トリス(ノニルフェニル)を含む。
【0113】
防腐剤の例としては、ポリクオタニウム-1及びベンザルコニウムハロゲン化物(例えば、塩化ベンザルコニウム(“BAC”)及び臭化ベンザルコニウム)のような第四級アンモニウム防腐剤、パラベン(例えば、メチルパラベン及びプロピルパラベン)、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール、アゾール、ベンズイソチアゾリン-3-オン、ベンザルコニウム第四級化合物、ベンジルアルコール、ホウ酸塩、2-ブロモ-2-ニトロ-プロパン-1,3-ジオール、ブチルパラベン、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、クロルフェネシン、クロルキシレノール、ジアゾリジニル尿素、ジメチル-ベンジルアルキル-アンモニウムクロリド、エチルパラベン、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、ハロゲン化サリチルアニリド、ヘキサクロロフェン、イソブチルパラベン、イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、メチルパラベン、モノ-クロルアセトアミド、硫酸ネオマイシン、O-フェニルフェノール及びその塩、フェノキシエタノール、プロピオン酸及びその塩、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウム、ソルビル酸及びその塩、テブコナゾール及びトリアゾール、又はそれらの組み合わせを含む。
【0114】
特定の実施の形態において、本明細書に記載されたその組成物は、限定されないが、さらに、染料又は顔料から選択される着色剤を含むことができる。一つの例として、着色剤は、その組成物の、(約)0.0001重量%~(約)1重量%の量で存在する。他の例として、その着色剤は、その組成物の、(約)0.0005重量%~(約)0.5重量%の量で存在する。
【0115】
本明細書に記載された害虫を殺虫又は忌避するための組成物は、パーソナルケア又は化粧品組成物として処方されることができる。いくつかの用途として、そのパーソナルケア又は化粧品組成物は、昆虫忌避剤、皮膚ケア製品、ヘアーケア製品及びクレンジング製品から選択される製品として処方される。いくつかの例として、そのパーソナルケア又は化粧品組成物は、スキンコンディショナー、ハンド/ボディ/フェイシャルローション、皮膚の保湿剤、化粧水、皮膚消毒剤、皮膚洗浄剤組成物、皮膚の鎮静及び潤滑組成物、日焼け止め製品、老化防止製品、日焼け製品、セルフタンニング製品、アフターサン製品、マスキング製品、しわ取り製品から選択される肌ケア製品である。他の例において、そのパーソナルケア又は化粧品組成物は、ヘアーコンディショナー、ヘアースタイリングゲル、ふけ防止組成物、発毛増進組成物、ヘアーローション、ヘアートニック、リンス、コンディショナー、ヘアカラー組成物、毛の抗ちぢれ剤組成物、ヘアーシャイニング組成物、ムース、スタイリングゲル、ヘアーポマード製品及びヘアースプレーから選択されるヘアーケア製品である。他の例として、そのパーソナルケア又は化粧品組成物は、石鹸、泡風呂製品、ハンド/ボディ/フェイシャルクレンザー、収斂クレンザー、抗ニキビ製品、シャンプー、ボディーシャンプー、固形合成洗剤、シャワーゲル及びシャンプーから選択されるクレンジング製品である。
【0116】
本明細書に記載された害虫を殺虫又は忌避するための組成物は、家庭用ケア組成物として処方されることができる。いくつかの例として、その家庭用ケア組成物は、液体、ゲル又は固体形態の空気消臭/清浄剤組成物、万能クリーナー組成物、万能消毒組成物、消臭スプレー及び粉末、食器用洗剤、布矯正組成物、布軟化組成物、布静電気制御組成物、硬質表面洗浄組成物、硬質表面洗浄剤、硬質表面消毒組成物、リネン及び寝具用スプレー組成物、農薬用殺虫剤組成物、研磨組成物、洗濯用洗剤、じゅうたん及び内装用洗剤組成物、クリーナー及び防臭剤、タイル、トイレ及び浴槽用清掃及び消毒組成物、木の床又は家具用のワックス及び清掃組成物、及び自動車用のワックス及び清掃組成物から選択される製品として調剤される。一つの例として、その家庭用ケア製品は、液体布柔軟剤、布軟化リンス、布軟化シート及び布軟化ゲルから選択される布軟化組成物である。
【0117】
少なくとも一つの実施の形態において、その局所用組成物は、0.01重量%~約99重量%の忌避剤組成物を含むことができる。少なくとも一つの実施の形態において、その忌避剤組成物は、0.01wt%~25wt%の範囲であることができる。一つのより好ましい実施の形態において、その忌避剤は、約2wt%~約15wt%の範囲のアントラニル酸メチル(また本願明細書でMAとして言及されてもよい)である。さらに好ましい実施の形態において、そのアントラニル酸メチルの量は、8%よりも低く、約5000mg/kgまでの量で対象の皮膚に適用されることができる。
【0118】
少なくとも1つの実施の形態において、その局所用組成物は、有機相及び水相を含む。一つの実施の形態において、その有機層は、忌避剤及び任意に脂肪酸と組み合わせた界面活性剤又は乳化剤を含む。より好ましい実施の形態において、その水相は、水、グリセリン、レシチン、C-Cアルコール又はそれらの組み合わせを含む。別の実施の形態において、その水相は、キサンタンガムのような増粘剤を含んでもよい。一つの実施の形態において、その水相は、約5w/w%~約50w/w%の量で、好ましくは40w/w%~45w/w%の量で水を含んでもよく、0w/w%~約40w/w%の量キサンタンガムを含んでもよく、好ましくは20w/w%~30w/w%の範囲の量であってもよい。
【0119】
少なくとも1つの実施の形態において、その局所用製剤は、MA、オレイン酸、ステアリン酸、エトキシル化アルコール(例えば、Rhodasur(登録商標)L-9 ブランド)、グリセリン及び水を含む水中油型エマルジョンの形態である。少なくとも1つのより好ましい実施の形態において、そのMAは、約2w/w%~約w/w8%の範囲で、好ましくは3.35w/w%~6.7w/w%の範囲で存在する。他の実施の形態において、オレイン酸は、約0.5w/w%~3w/w%の範囲で、好ましくは0.065w/w%~1.3w/w%の範囲で存在する。他の実施の形態において、ステアリン酸は、約1wt%~約10wt%、好ましくは1.5wt%~4.0wt%の範囲で存在することができる。
【0120】
少なくとも1つの他の実施の形態において、その局所用製剤は、アジピン酸ジエチルヘキシル、ホモサレート、オクトクレリン、オクチサレート、アボベンゾン、ベモトリジノール、シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン、ネクロモン及びエタノールを含む。また、他の実施の形態において、その製剤は、水相中に水及びレシチンを含み、有機相中にオレイン酸、アントラニル酸メチル及びCaproyl90(登録商標)を含むローションの形態である。また、他の実施の形態において、その局所用組成物は、C12-C15安息香酸アルキル、クエン酸トリエチルヘキシル、イソドデカン、ネクロモン、ポリアミド-3及び変性アルコールを含むボディースプレーの形態である。
【0121】
少なくとも1つの実施の形態において、その消費者ケア製品は、約1w/w%~約10w/w%;約3w/w%~約7.5w/w%;約3.35w/w%~約6.7w/w%の範囲の量のMAを含む。他の実施の形態において、オレイン酸(また本明細書では“OA”と言及する)は、約0.1w/w%~約2.5w/w%、好ましくは約0.45w/w%~約1.3w/w%の範囲の量で存在し;ステアリン酸は、約1w/w%~約8w/w%、好ましくは約2.0w/w%~約4.0w/w%の範囲の量で存在し;エトキシル化C12-C15アルコールは、約1.5w/w%~約12w/w%、好ましくは約3.0w/w%~約6w/w%の範囲の量で存在し;グリセリンは約2.5w/w%~約15w/w%、好ましくは約5w/w%の量で存在し、及び水のような溶媒は25w/w%~85w/w%、好ましくは約75w/w%で存在する。
【0122】
本発明の他の観点では、上記で述べたアントラニル酸エステル/脂肪酸組成物を用いた昆虫及び/又はダニ害虫を忌避する方法を示す。そのような組成物は、トビイロシロアリ(pavement ant)、オオアリ、アルゼンチンアリ、チビヒアリ、ゴーストアリ、耐寒アリ(cold tolerant ant)、ヤマアリ、アジアハリアリ(Asian needle)、オドラスアリ(odorus ant)、ローバーアリ、ヒアリ、ビッグヘッデッドアント(bigheaded ant)、ミツバチ、クマバチ、マルハナバチ、小さなクマバチ(small carpenter bee)、ヨーロッパアシナガバチ(European paper wasp)、ドイツスズメバチ(German yellowjacket)及び北米産クマンバチを含む膜し類;チャバネゴキブリを含むゴキブリ類、イースタン地下シロアリ;トコジラミ及びクサギカメムシを含む半し類;ヤブカ及びハマダラカを含む双し目類;コーンルートワーム(corn rootworm)、ノコギリカブトムシ(sawtoothed beetle)及びヒラタコクヌストモドキを含む甲虫目;ネコノミを含むノミ類及びオオタバコカを含む鱗翅類を含む多数の昆虫の類に対して、有効な駆除活性を与える。また、駆除活性は、クリイロコイタマダニ(brown dog ticks)に対しても実証されている。
【0123】
本願発明のその組成物は、ハチドリ、クロムクドリモドキ、雀、キツツキ、カシドリ、アメリカコガラ、カラ、ミソサザイ、ムクドリ、ショウジョウコウカンチョウ、フィンチ、ハシボソキツツキ及びハトを含む多数の鳥類に対して忌避活性を示さない。
【0124】
本発明の忌避組成物は、食料貯蔵及び準備領域、キッチンフロア、キャビネット、引き出し、ダイニング領域及び遊び場のような敏感な領域でさえ、害虫の存在及び群がりを排除するのに適している。その忌避組成物は、建物(家、ガレージ、納屋、レストラン、葡萄酒醸造所、及び工業建築)、電気ボックス、庭、農場、ゴルフコース、ゴミ箱、デッキ及び中庭の中やその周りでの適用、屋外パーティー、ピクニックなどのような屋外の社会的なイベントで害虫を忌避するための適用のような、他の適用に使用されることができる。その組成物は、紙、セルロース又は天然スポンジ、使い捨てのティッシュ、ゴミ袋、例えば衣類、テーブルクロス、ブレースマット、キャンプ用品(バックパック、テント、防水シート又は網)である布のような材料上に適用され、又は材料中に組み込まれることができ、又はゴミ袋又はプラスチッックテーブルカバーのようなプラスチックに組み込まれることができる。その忌避組成物は、鳥を忌避することなく競合する害虫を忌避するために、鳥の餌箱又は鳥の餌にスプレーされることができる。
【0125】
少なくとも1つの他の実施の形態において、本発明は、アントラニル酸エステル及び薬学的に適切な局所用担体を含む少なくとも1つの昆虫又はダニ忌避成分を含む組成物を、それらの忌避を必要とする対象に局所的に投与することを含む、対象から昆虫を忌避する方法に関する。一つの実施の形態において、その対象は、人間、イヌ、他の家畜又は生きた牛のようなほ乳類である。
【0126】
他の実施の形態において、本局所用組成物は、肌又はユーザの衣服及び衣類に直接適用されることができる。また、他の実施の形態において、その昆虫の類は、トビイロシロアリ(pavement ant)、オオアリ、アルゼンチンアリ、チビヒアリ、ゴーストアリ、耐寒アリ(cold tolerant ant)、ヤマアリ、アジアハリアリ(Asian needle)、オドラスアリ(odorus ant)、ローバーアリ、ヒアリ、ビッグヘッデッドアント(bigheaded ant)、ミツバチ、クマバチ、マルハナバチ、小さなクマバチ(small carpenter bee)、ヨーロッパアシナガバチ(European paper wasp)、ドイツスズメバチ(German yellowjacket)及び北米産クマンバチを含む膜し類;チャバネゴキブリを含むゴキブリ類、イースタン地下シロアリ;トコジラミ及びクサギカメムシを含む半し類;ヤブカ及びハマダラカを含む双し目類;コーンルートワーム(corn rootworm)、ノコギリカブトムシ(sawtoothed beetle)及びヒラタコクヌストモドキを含む甲虫目;ネコノミを含むノミ類及びオオタバコカ及びクリイロコイタマダニ(brown dog ticks)を含む鱗翅類を含む膜翅類を含む。
【0127】
本発明の好ましい実施の形態において、本明細書で述べた様々な割合におけるオレイン酸及びアントラニル酸メチルの混合物を含む皮膚適用製剤;本明細書で述べた様々な割合におけるオレイン酸及びアントラニル酸メチルの混合物を含むスプレーのような家庭用製品;及び本明細書で述べた様々な割合におけるオレイン酸及びアントラニル酸メチルの混合物を含む衣類の処置のような家庭用製品を含む。
【0128】
修飾語句「約」は、モル比や、反応物質、材料量及び温度の範囲のような特定のより好ましい測定範囲が固定的に決定されないことを示すために、本願で使用される。その意味はしばしば当業者に明らかであろう。例えば、製剤化において、200g/Lの濃度の記載は、180g/L又は220g/Lのような、その濃度によりよく似た効果を供給すると期待される他の濃度を含むと解釈される。当業者の経験からの指図が欠落しており、文脈からの指図が欠落しており、より具体的なルールが以下に列挙されていない場合は、「約」の範囲は、端点の絶対値の10%を超えず、又は記載範囲の10%を超えない範囲のいずれか小さい方である。
【0129】
本明細書で開示される発明を説明するために使用される全てのリストは、特に明記しない限り、限定されず、他の項目を含む。
【0130】
製剤例
製剤A:次に述べる製剤が、昆虫の忌避性を試験するために調製された:30重量%のオレイン酸、10重量%のアントラニル酸メチル及び60重量%のSunspray 6E oil(Sunoco Oil 社)が、均質になるまで混合された。他の形態において、Sunspray 6E oilは、任意の妥当な代替の軽質のパラフィン系油に取り替えられることができる。
【0131】
製剤B:次に述べる製剤が、昆虫の忌避性を試験するために調製された:9重量%のオレイン酸、3重量%のアントラニル酸メチル及び88重量%のSunspray 6E oil(Sunoco Oil 社)が、均質になるまで混合された。
【0132】
製剤C:次に述べる製剤が、昆虫の忌避性を試験するために調製された:3重量%のオレイン酸、1重量%のアントラニル酸メチル及び96重量%のSunspray 6E oil(Sunoco Oil 社)が、均質になるまで混合された。
【0133】
製剤D:次に述べる製剤が、昆虫の忌避性を試験するために調製された:0.9重量%のオレイン酸、0.3重量%のアントラニル酸メチル及び98.8重量%のSunspray 6E oil(Sunoco Oil 社)が、均質になるまで混合された。
【0134】
製剤E:次に述べる製剤が、昆虫の忌避性を試験するために調製された:0.3重量%のオレイン酸、0.1重量%のアントラニル酸メチル及び99.6重量%のSunspray 6E oil(Sunoco Oil 社)が、均質になるまで混合された。
【0135】
製剤F:次に述べる製剤が、昆虫の忌避性を試験するために調製された:30重量%のオレイン酸、10重量%のアントラニル酸メチル、52重量%のラウリン酸メチル、4重量%のAgnique(登録商標)ABS 60CB(Cognis社製のドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム)、2重量%のAgnique(登録商標)CSD-40(Cognis 社製のEO/POブロック共重合体)及び2重量%のTergitol(登録商標)XD(Dow Chemical 社製の界面活性剤)。それらの成分が均質になるまで混合された。
【0136】
製剤G:次に述べる製剤が、昆虫の忌避性を試験するために調製された:10重量%のオレイン酸、10重量%のアントラニル酸メチル、3.2重量%のAgnique(登録商標)ABS 60CB(Cognis Corporation産のドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム)、Agnique(登録商標)SMO-20(Cognis Corporation産のソルビタンモノオレエート)、2.47重量%のAgnique(登録商標)BP4-3103(Cognis Corporation産のEO/POブロック共重合体)、72.89重量%のAromatic100溶剤。それらの成分が均質になるまで混合された。
【0137】
製剤H:次に述べる製剤が、昆虫の忌避性を試験するために調製された:30重量%のオレイン酸、10重量%のアントラニル酸メチル、60重量%のポリエチレングリコール。それらの成分が均質になるまで混合された。
【0138】
製剤I:次に述べる製剤が、昆虫の忌避性を試験するために調製された:3重量%のオレイン酸、1重量%のアントラニル酸メチル、96重量%のポリエチレングリコール。それらの成分が均質になるまで混合された。
【0139】
(実施例1)
オレイン酸及びアントラニル酸メチルを使用したスズメバチ、クマンバチ及びアリの忌避
【0140】
次に述べる製剤が、昆虫の忌避性を試験するために調製された:
1)3重量%のオレイン酸、1重量%のアントラニル酸メチル、96重量%のSunspray 6E oil(Sunoco Oil Compamy)(製剤I)
2)3重量%のオレイン酸、97重量%のSunspray 6E oil
3)1重量%のアントラニル酸メチル、99重量%のSunspray 6E oil
4)1重量%のオレイン酸、0.3重量%のアントラニル酸メチル、98.7重量%のSunspray 6E oil(製剤D)
5)1重量%のオレイン酸、99重量%のSunspray 6E oil
【0141】
8つの6インチの紙皿に、6mlのハチミツと大さじ2杯分の缶詰のサバを餌として置いた。2つの餌をつけた皿に0.25mlの調剤1(調剤I)をスプレーし、2つに調剤2をスプレーし、2つに調剤3をスプレーし、2つが対照として未処理のまま残された。その皿は、アメリカ合衆国のニュージャージー州のユーイング群区の森林地域に、互いに25ヤードの間隔で配置された。その皿は2時間観察され、その時間にドイツスズメバチ(Vespula germanica)、北米産クマンバチ(Vespula maculate)及びアリ類が集まり、対照の皿から餌を食べたが、処理された全ての皿を避けた。2時間経過時に、各々の皿のオオアリ(Camponotus pennsylvanicus)の数が数えられ、その結果を下記の表1A及び1Bに要約する。オオアリは他のアリ類を追い払う傾向にあるので、オオアリのみを数えた。また、スズメバチとクマンバチは処理された皿の上や、その近くで見つけられなかったが、それらは対照の皿にしばしば離れて動きつつ餌を食べるために集まった。
【0142】
試験1で餌を置いた皿の上で見つけられたオオアリ
【表1A】
【0143】
試験2で餌を置いた皿の上で見つけられたオオアリ
【表1B】
【0144】
処理された皿の%阻害は、次の式を用いて計算された:%阻害=(対照皿上のアリ-処理された皿上のアリ/対照皿上のアリ)×100。各々の調剤の%阻害は下の表2で要約される。
【0145】
【表2】
【0146】
2つの活性成分の間の相乗効果の存在が、Colbyの式(Weeds 1967,15,pg20-22「除草剤の組み合わせの相乗的及び相反する反応を計算すること」Colby S.R.を参照):E=X+Y-(XY/100)の補助により確立される。
【0147】
Colbyの方法の使用により、2つの活性成分の間の相乗効果の存在が、単独で適用された2つの成分の活性に基づいて、混合物の予期される活性‘E’を最初に計算することにより確立される。もし‘E’が観察された活性より低ければ、相乗効果が存在する。上記の式において、‘X’は、オレイン酸が‘x’の割合で適用された場合に観察されるパーセント対照である。用語‘Y’は、アントラニル酸メチルが‘y’の割合で単独で適用された場合に観察されるパーセント対照である。その式は、それらの効果が厳密に加算され、相乗効果が起こらない場合は、割合‘x’の‘X’に割合‘y’のY’が混合された際の予期される活性‘E’を計算する。
【0148】
試験1では、計算された‘E’の値は15%であったが、実際の値は97%であり、予期される相加効果より82%改善した。試験2では、‘E’の値は83%であったが、実際の値は92%であり、予期される相加効果より9%改善した。両方の試験は、オレイン酸とアントラニル酸メチルをそれぞれ3:1の比率で用いて得られた相乗効果を示す。
【0149】
(実施例2)
オレイン酸とアントラニル酸メチルを用いたハチの忌避
【0150】
2つの6インチの紙皿に、それぞれ6mlのハチミツを餌として置いた。餌を置いた皿の一つは、約0.25mlの製剤Aでスプレーされ、もう一つは、対照として未処理とした。それらの皿は、ペンシルベニア州ヤードレーの森林地域に、互いに25ヤードの間隔で配置された。巣箱から約35ヤードの距離で、互いに1フィート離されて配置された。その皿は2時間観察され、その時間に70匹を超えるミツバチ(Apis mellifera)が集まり、対照皿から餌を食べたが、処理された皿にハチは近づかなかった。2時間経過の際に、それぞれの皿の上にいるミツバチの数が数えられ、対照には14匹のハチがおり、処理された皿には1匹もいなかった。
【0151】
(実施例3)
オレイン酸とアントラニル酸メチルの混合物を使用した昆虫の忌避
【0152】
2つの6インチの紙皿に、それぞれ大さじ1杯の缶詰のキャットフードを餌として置いた。餌を置いた皿の一つは、0.302gの製剤Fでスプレーされ、もう一つは、対照として未処理とした。ハチミツ(25mL)が、75mLの水道のお湯で薄められ、その混合物が均質溶液を形成するように撹拌された。それらの皿は、アメリカ合衆国ニュージャージー州のユーイング群区の森林地域に、互いに5ヤードの間隔で配置された。それぞれの皿に50mLの薄めたハチミツの溶液を注いだ。その皿を、昆虫のために2、4及び6時間観察した。2時間が経過した際に、各々の皿上の昆虫の数が数えられ、対照皿には7匹のアリと6匹のドイツスズメバチがいたが、処理された皿には何もいなかった。4時間のチェックで、対照皿上の餌は全て消費され、その餌は取り替えられ、処理された皿には2匹のアリと死んだイエバエ(これらは取り除かれた)がいた。6時間で、対照皿上には8匹のドイツスズメバチと4匹のアリがおり、試験皿には昆虫はいなかった。
【0153】
(実施例4)
オレイン酸とアントラニル酸メチルの混合物を使用したスズメバチの忌避
【0154】
8インチの紙皿に、水性の25%ハチミツ溶液を餌として置き、アメリカ合衆国ニュージャージー州のユーイング群区の森林地域で、セメントブロック上に配置した。4時間後、約50匹のドイツスズメバチが皿の周りを積極的に飛び、餌を置いた皿から餌を食べていた。5~8匹のスズメバチが餌の上で餌を食べていた時に、ハンドスプレーボトルを使用して、約5mLの製剤Fを、皿上及び皿の近隣の領域にミストとして適用した。全てのスズメバチは、その皿及びその近傍から撤退した。1匹のスズメバチが、そのスプレーに直接接触し死んだ。多くのスズメバチがその処理された皿の約6インチ以内に近づいたが、より近接していなかった。10分以内に、全てのスズメバチは去って行った。1時間後、1匹のスズメバチがその皿の周りを飛んでいたが、皿の上や皿の近くに着地しなかった。追加の昆虫類も、処置後にはその皿上又はその皿の近くで観察されなかった。
【0155】
(実施例5)
オレイン酸とアントラニル酸メチルの混合物を使用したヨーロッパアシナガバチの忌避
【0156】
活発なヨーロッパアシナガバチ(Polistes sp)の巣が、アメリカ合衆国のニュージャージー州のユーイングのオフィスビルの外側にあり、その巣は70を超える小室があり、巣の世話をする約10匹のスズメバチがいた。製剤Aが、細かいミストを送達するために調節されたノズルを備えた32オンスのZep(登録商標)スプレーボトルに注がれ、その巣に、そのスプレーボトルから2つのポンプを使用してスプレーされた。適用した時に、その巣の上に4匹のスズメバチがいたが、即座に殺虫された(これらは巣から取り除かれた)。数分以内に、3匹のスズメバチが巣に戻ってきたことが観察されたが、それらは、駆除されて巣に着地せず、最終的に何回か巣に着地しようと試みた後に、断念した。16時間後、2週間後及び4週間後、その巣は、まだ放棄されたままであった。
【0157】
(実施例6)
オレイン酸とアントラニル酸メチルの混合物を使用した昆虫の忌避
【0158】
調剤Aが、プラスチックスプレーボトルに注がれて、皿ごとにポンプの引き金を押すことで、20枚の8インチの皿の上にスプレーされた。その処理された皿は、皿ごとにハカリにかけると、約0.22g~約0.24gであることが分かった。10枚の処理された皿が、アメリカ合衆国ジョージア州のスパークの農場の地面に無作為に配置され、10枚の対照(未処理の)皿が、その処理された皿から約3フィートの地面に配置された。10枚の処理された皿が活発なヒアリの塚から約4フィートの場所に配置され、10枚の対照皿が、その処理された皿から3フィートより近くない距離で、同じ塚の近くに配置された。各々の皿には、約15mLの水性の25%はちみつ溶液が配置された。その試験の皿は、8時間観察された。
【0159】
無作為に配置された処理された皿のうち、7枚には活発な昆虫はおらず、1枚には2種のハエ((黒キノコバエ(Bradysia sp),アシナガバエ(Dolichopus),全て死んでいた)がおり、1枚には木材ゴキブリ(死んでいた)(Parcoblatta pennslvanica)がおり、及び1枚には黒キノコバエ(死んでいた)がいた。その対照皿には、いくつかのアリ類及び黒キノコバエ、アシナガバエ、アブバエ(Syrphidae sp)、コバチ(Chalcidoidea sp)、ミツバチ及びゴキブリがいた。対照皿上のどの昆虫も、死んでいなかった。
【0160】
活発なヒアリ(Solenopsis invicta)の塚の近くに配置された処理された皿のうち、その皿にも、皿上又は皿の近くに昆虫がいなかった。対照皿の50%には、15分以内に餌を食べる活発なヒアリがおり、対照皿の100%には、30分以内に餌を食べる活発なヒアリがいた。処理されたどの皿にも、4時間の間、餌を食べる活発なヒアリはいなかった。
【0161】
別の試験では、アントラニル酸メチル(約100mg)のみで処理された皿に、ハチミツ溶液を餌として置き、ヒアリの塚から4フィート以内の場所に置いたところ、これらの処理された皿上の餌にヒアリが来るのが阻止された。
【0162】
多くのアリ類は、対照皿上の餌を食べることが確認されたが、上記の実施例2、3、4及び6及び上記の実施例に似た他の試験において、処理された皿上の餌を食べないことが確認された。アリ類の中で、属は次を含む。
1)シワアリ属(Tetramorium)-舗装アリ
2)オオアリ属(Camponotus)-オオアリ
3)ワンスマニア属(Wasmannia)-チビヒアリ
4)コヌカアリ属(Tapinoma)-ゴーストアリ
5)ナガアリ属(Stenamma)-耐寒アリ
6)ヤマアリ属(Formica)-ヤマアリ
7)フトハリアリ属(Pachycondyla)-アジアハリアリ
8)クビレアリ属(Dorymyrmex)-オドラスアリ
9)コビトアリ属(Brachymyrmex)-ローバーアリ
10)ソレノプスイス属(Solenopsis)-ヒアリ
11)オオズアリ属(Pheidole)-ビッグヘッデッドアント
12)リネピテマ属(Linepithema)-アルゼンチンアリ
【0163】
(実施例7)
オレイン酸とアントラニル酸メチルの混合物を使用した昆虫の忌避
【0164】
ハチドリのプラスチック製の餌箱を、ハチドリの食べ物の溶液で満たし、住宅の裏庭につり下げ、2時間観察した。餌箱には、17匹のミツバチと3匹のハチドリが訪れ、その全てが餌箱から餌を食べた。その餌箱は、プラスチック製のボトルを使用して製剤Aでスプレーされ、再びつり下げられた。その処理された餌箱は、2時間観察され、最初の30分で約25匹のミツバチが餌箱の近くを飛んでおり、2匹が1インチ以内に来たが着地をしなかった。30分後、ハチは完全に餌箱を放棄した。2時間の間に、餌を食べる4匹のハチドリが訪れ、ハチドリはオレイン酸/アントラニル酸メチルによる影響を受けないことが示された。
【0165】
(実施例8)
計画されたピクニックの設定での、オレイン酸とアントラニル酸メチルの混合物を使用した昆虫の忌避
【0166】
ピクニックの設定として、ニュージャージー州のユーイングの森林地域に、1つは処理され及び1つは未処理の(ゴミ入れ)2ガロンのバケツ、1つは処理され及び1つは未処理の(ピクニックテーブルセット)地面に配置された合板のシート上に置かれた紙のプレースマット及びそのプレースマット上の紙皿、及び1つは処理され及び1つは未処理の(模倣のゴミ袋)オープンプラスチックゴミ袋を準備した。その2ガロンのバケツの1つの内側に、製剤Aをスプレーした。紙コップがバケツの底に置かれ、紙皿に20mLの水道水で薄められた10mLのハチミツが餌として置かれた。その対照のバケツにも同じ方法で餌が置かれた。紙のプレースマット上を、約12インチから約15インチの範囲で、1mLの調剤Aで拭いた。その処理されたプレースマットと対照のプレースマット(未処理)が、約4フィート離されて、地面上に配置された合板のシートの頂部に置かれた。紙皿は、缶詰のキャットフード及びハチミツの混合物が餌として配置され、それぞれのプレースマットの中央に置かれた。1ガロンのZiploc(登録商標)のプラスチック製の収納袋の内部には、約0.5mLの調剤Aがスプレーされ、約50mLの希釈された水性の25%のハチミツ溶液が加えられた。その袋は、開いた状態でその袋を保持するフレームとして金属コートハンガーを使用し、その地面から約4フィートの場所で3つのブランチでつるされた。よく似た未処理の袋が、対照として準備され、約10ヤード離れて配置された。その用地は、設定の後、2及び4時間、昆虫の活動のために観察された。
【0167】
ピクニック試験の設定後、2及び4時間された際の昆虫
【表3】
※スズメバチは、ドイツスズメバチであった。
【0168】
この試験のデータは、オレイン酸/アントラニル酸メチルの混合物がピクニック又はアウトドアの社会的環境から昆虫を忌避するために使用されることができることを示す。
【0169】
(実施例9)
オレイン酸とアントラニル酸メチルの混合物を使用した昆虫の忌避
【0170】
紙皿に、大さじ2杯の缶詰のキャットフードと約5mLのハチミツ溶液が餌として配置された。その皿に、試験製剤A、B、C、D及びEを、1つの製剤につき2皿ずつ、スプレーによる上塗りをした。餌を配置した2つの皿は、対照として未処理のままとした。その餌を配置された皿は、ニュージャージー州のユーイングの森林地域に配置された。2時間後、その皿は昆虫の活動のために観察された。その観察結果は、下の表に要約される。ドイツスズメバチが対照皿に引きつけられていたが、処理された皿にはどれにも引きつけられていなかった。
【0171】
処理された及び未処理の餌が配置された皿上で観察されたオオアリの概要
【表4】
【0172】
このデータは、試験されたオレイン酸及びアントラニル酸メチルの全ての割合でスズメバチが駆除され、オレイン酸/アントラニル酸メチル成分の40%、10%、4%及び1.2%を含む混合物がオオアリへの駆除性を示すことを示す。
【0173】
(実施例10)
オレイン酸とアントラニル酸メチルの混合物を使用した昆虫の駆除分野
【0174】
製剤F(34.9g)が、アキノキリンソウが咲いている3フィート×3フィートの領域にスプレーされた。また、1回の反復試験が行われた。アキノキリンソウが咲いている3フィート×3フィートの2つの未処理の領域が、この試験に含まれた。その処理及び未処理の領域を、処理後1時間の間、及び処理後2~3時間の間観察した。この試験で観察された昆虫は、下記の表に要約される。
【0175】
アキノキリンソウが咲いている中又は上で観察された昆虫の概要
【表5】
【0176】
このデータは、オレイン酸及びアントラニル酸メチルの混合物が咲いているアキノキリンソウにスプレーされた時に忌避の効果を有することを示す。
【0177】
(実施例11)
オレイン酸とアントラニル酸メチルの混合物を使用したミツバチの忌避
【0178】
10枚の紙皿に、約5mLのハチミツである餌が置かれた。調剤A、B、C、D及びEは、調剤1部に対し水10部になるように、水道水で希釈された。餌が置かれた皿には、希釈された調剤が、調剤ごとに1つの皿に上塗りでスプレーされた。処理及び未処理の皿は、ミツバチの巣箱から約35ヤードの位置でテーブルに配置された。各試験の進度は、一定期間観察されて、試験皿上のミツバチの観察を数分ごとに行うものであった。各観察の後、その皿の位置が変更され、ハチが好む特定の皿の位置により引き起こされる位置効果を排除した。最も低い進度が最初に試験され(調剤E)、最も高い進度が最後に試験された(調剤A)。各皿上のミツバチの概要が、下の表に要約される。
【0179】
餌が置かれた試験皿上で観察されたミツバチ
【表6】
【0180】
上記のデータから分かる通り、その試験溶液は、処理された餌が置かれた皿からミツバチを忌避した。
【0181】
(実施例12)
イースタン地下シロアリ(Eastern Subterranean Termite)の忌避
【0182】
シロアリの試験場所は、透明なプレキシガラス(約8インチ×12インチ)をテーブル上(プレキシガラスの底の部分)に平らに置くことにより準備された。3つの正方形の段ボール片(約2インチ×2インチ)が、底部のプレキシガラス上の縁の中央部、及び左右の各上縁部に、溝が垂直になるよう配置された。これらの段ボール片は、試験の間、シロアリに餌を供給する。30gの水を300gの遊砂に添加し、その混合物を十分に撹拌して、完全に水を組み込んだ。約1インチ幅のプレキシガラス片を、プレキシガラスの底部片上において、左右の上縁部に位置する段ボール片の下縁に接触させた。湿った砂が全ての段ボール片の周りに注がれた。その1インチ幅のプレキシガラス片を取り除き、1インチの隙間を残した。その隙間は、3mLの製剤H及び3mLの蒸留水で処理された30gの粉砕チョークで満たされた。プレキシガラスの上部片を、その砂及びチョーク及び段ボールの上に置き、段ボールの底部片上に位置する直径1インチの穴を有するこの上部片、及びプレキシガラスの底部及び上部片をバインダークリップで一緒に固定した。約200匹の働きイースタン地下シロアリ(Rhinotermitidae:Reticulitermes flavipes)がプレキシガラスの上部片の開口を通して段ボール上に置かれた。その穴は、プラスチック製のペトリ皿のカバーで覆われ、プレキシガラスで目張りされた。その試験場所は、周囲温度で、ゆるく閉じられた黒のプラスチックバックに保管された。また、未処理の対照場所が、その評価に含まれた。その試験及び対照場所は、6日間の間、毎日試験された。6日目に、未処理の対照場所は、チョーク層を通るシロアリのトンネルを有し、全ての段ボール片に、食べられることによる損傷を有していた。その処理された場所は、処理されたチョーク層までシロアリのトンネルを有していたが、チョーク層を通るトンネルは形成されていなかった;食べられることによる損傷は、段ボールの底部片に限定され、忌避の効果を示した。
【0183】
(実施例13)
チャバネゴキブリの忌避試験
【0184】
ゴキブリの試験場所が、幅12インチ×長さ20インチ×高さ3インチのポリスチレントレイの上端を、ゴキブリの逃亡を防ぐために、ワセリンの50/50の混合物で覆って準備された。段ボール製の鶏卵箱の底から2つの区分を切り取り、逆さにし、ゴキブリの避難場所を形成した。1つの区分には製剤Hをスプレーし、試験場所の一端に置いた。第2の区分は、処置されず、試験場所の反対に置いた。3つのSmarties(登録商標)のロールケーキが、食物源として、その試験場所の中心点に置かれた。50匹の大人のオスのチャバネゴキブリ(Blattella germanica)が、その試験場所の中心点に置かれ、9日間の間、毎日観察した。この試験は繰り返し行った。ゴキブリがより好んだ避難場所についての観察結果を、次の表に要約する。
【0185】
チャバネゴキブリの忌避結果
【表7】
【0186】
上記のデータから分かる通り、チャバネゴキブリは、処理された避難場所よりも、未処理の避難場所を好んだので、忌避性が示される。
【0187】
(実施例14)
クサギカメムシの忌避
【0188】
試験場所は、Tupperware(登録商標)の6インチ×8インチの貯蔵容器の上端部を、カメムシの逃亡を防ぐために、ワセリン及び鉱油の50/50の混合物で覆うことにより準備した。サヤエンドウが製剤Fに浸漬され、その試験場所の一端に配置された。未処理のサヤエンドウがその容器の他端に配置された。14匹のクサギカメムシ(第2~第4齢,Pentatomidae:Halyomoropha halys)は、その試験場所の中心部に配置された。第2の試験場所が、容器の両端に未処理のサヤエンドウを配置することで、対照として準備された。その試験場所は、96日間の間、周囲温度に維持され、その際に、第2の試験場所(対照)のカメムシは、両方のサヤエンドウを平等に食べたのに対し、処理されたサヤエンドウの置かれた容器中のカメムシは、未処理のサヤエンドウのみを食べたので、忌避性が示された。
【0189】
(実施例15)
綿上におけるオオタバコガの産卵の忌避
【0190】
4つの綿植物(2つの葉を有する非BT綿植物)が、各葉の上部表面に製剤を1滴配置する手法により、製剤Fで処理された。処理された植物は、BioQuip(登録商標)製品のワイヤーメッシュケージ(14”×14”×14”)の片側に置かれ;未処理の綿植物がそのケージの他の端部に置かれた。4回反復した。5匹の妊娠したメスのオオタバコガ(Geometridae helicoverpa)が各ケージに導入された。導入の16時間後、処理及び未処理の綿葉の上に置かれた卵の数が数えられた。下の表は、4回の反復試験における卵の数を要約したものである。
【0191】
綿葉上に置かれたオオタバコガの卵
【表8】
【0192】
このデータは、オレイン酸とアントラニル酸メチルで処理された植物は、オオタバコガが産卵場所を選択する際に忌避効果を与えることを示す。
【0193】
(実施例16)
クリイロコイタマダニの忌避性
【0194】
製剤H及びIについて、次の方法でクリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)の忌避性の試験をした。
【0195】
濾紙(1インチ×3インチ)の5枚の細長い一片が、その試薬の1mLで各々処理された。製剤し、乾燥された。同じ寸法の未処理の濾紙片を、各々の処理された一片の底にホチキスで閉じ、最後の試験片の長さを6インチとした。その試験片をトレイ上に垂直につるし、底部を未処理の領域とした。追加の5つの試験片が、対照として、未処理で準備された。5匹のオスメス混合の犬ダニについて、反復して試験された。1度に1匹のダニを試験片の未処理の部分に導入し、上方に向かうことを可能にした。ダニが処理された濾紙上を横切って上向きに這っていくかどうか判定するために、そのダニを1分までの間、観察した。停止、回転、又は試験片の処理部分に接触した後に落ちたダニは、駆除されたものとして分類された。調剤HとIで試験された時、25匹の全てのダニが駆除された。対照試験では、どのダニも駆除されなかった。これらの試験は、オレイン酸とアントラニル酸メチルの製剤がクリイロコイタマダニの忌避に優れていることを示す。
【0196】
(実施例17)
黄熱病蚊の忌避性
【0197】
製剤H及びIについて、次の方法で黄熱病蚊(Aedes aegypti)の忌避性の試験をした。
【0198】
蚊の暴露用容器及び皮膜の餌箱が、コラーゲンの膜で覆われた3つのウシの血液で満たされたたまりの選択を蚊にさせるように、使用された。その血液は、摂食刺激物質として、72mgのATP二ナトリウム塩に26mLのウシの血液を加えることにより調製された。各たまりが完全に満たされるまで、その血液を皮膜の餌箱のたまりに注いだ(メニスカスは、たまりのレベルより僅かに上になる)。コラーゲンの円形片(直径3cm)が各たまり上に置かれた。1つの膜を25マイクロリットルの製剤Hで処理し、1つは25マイクロリットルの製剤Iで処理し、1つは未処理とした。5回反復して試験がされた。その皮膜の餌箱は、加熱水浴に接続し、37℃~40℃に温められた。250匹のメスの蚊が入った暴露用容器を、その餌箱の上に配置し、開放し、各たまりを覆う膜を探求する蚊の数を2分ごとに20分間記録した。新しい一団のメスの蚊が反復試験ごとに使用された。反復試験ごとにその数を合計し、その合計を平均した。対照膜上のその数の平均値は65であり、製剤Hの膜上のその平均値は0であり、製剤Iで処理された膜上のその平均値は6.8であった。このデータは、オレイン酸とアントラニル酸メチルの製剤が黄熱病蚊の忌避に優れていることを示す。
【0199】
(実施例18)
ネコノミの幼虫の駆除性 製剤H及びその希釈液について、次の方法でネコノミの幼虫(Ctenocephalides felis)の忌避性の試験をした。
【0200】
製剤Fの試験溶液が、ポリエチレングリコールとともに製剤Fを希釈することにより調製された。調剤Fは、30重量%のオレイン酸と10重量%のアントラニル酸メチル(合計40重量%の活性成分)を含む;第1の希釈液は、12%の活性成分の濃度を与える(製剤18-1);第2の希釈液は、4%の活性成分の濃度を与える(製剤18-2);第3の希釈液は、1.2%の活性成分の濃度を与える(製剤18-3);及び最後の希釈液は、0.4%の活性成分の濃度を与える(製剤18-4)。
【0201】
円形片の黒の工作用紙(直径150mm)が、その紙の半分をアルミホイールで覆ってから試験製剤をスプレーする方法で、製剤Hの試験溶液で処理された。その処理された紙を、150×15mmのペトリ皿の底に貼り付けた。そのペトリ皿を実験室のドラフトチャンバーで数分間乾燥させた。10匹のネコノミの幼虫が処理された紙の中央領域に放出され、2~3時間の間、試験紙の未処理の部分又は処理された部分が観察された。その観察結果は、下の表に要約される。
【0202】
ネコノミの幼虫の忌避
【表9】
【0203】
このデータは、0.4%の結合した活性成分という低い割合の、オレイン酸とアントラニル酸メチルを含む製剤により、ネコノミが忌避されることを示す。
【0204】
(実施例19)
サザンコーンルートワームの忌避性
【0205】
試験A:Aの試験場所は、丸い濾紙片を半分に切断し、両半分をプラスチック製のペトリ皿の底に置き、その濾紙の2つの半分の間に小さな隙間を残して準備した。その濾紙片を、1辺あたり1mLの脱イオン水で湿らせた。3つの発芽したトウモロコシの苗木を、製剤Fに浸漬して乾燥させ、1つの濾紙片上において、濾紙片の間の隙間から出来るだけ遠くなるようにそのペトリ皿の一端に置いた。3つの未処理の発芽したトウモロコシの苗木が、その隙間から出来るだけ遠くなるように、濾紙の他の片上に置いた。18匹の第2齢のサザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpunctata howardi)が、その濾紙の2片の間の中央線の隙間に配置し、プラスチック製のペトリの蓋を上に置いた。各々の側に3つの未処理の発芽したトウモロコシの苗木を有する未処理の対照が試験され、十分処理された6つ全ての発芽したトウモロコシの苗木も、その試験に含められた。そのペトリ皿は、暗所生育室において、周囲温度及び湿度で24時間維持された。幼虫が発芽したトウモロコシの苗木を食べたかどうか確認するため、4時間及び24時間後に観察が行われた。その観察結果は、下の表に要約される。
【0206】
サザンコーンルートワームの幼虫の採食の観察
【表10】
【0207】
このデータは、サザンコーンルートワームの幼虫がオレイン酸及びアントラニル酸メチルを含む組成物を食べることにより忌避されることを示す。
【0208】
試験B:A50mLのポリオキシプロピレン製の円錐管を、10%の水を含む20mLの表土で充填した。約75個のサザンコーンルートワームの卵(Diabrotica undecimpuctata howardi)が、その土に置かれた。その卵は、蒸留水中で懸濁され、ピペットでその土に移送された。未処理の対照試験用、又は処理された土で処理試験用の土の最上部の10mLの最終層が、最上部に加えられた。処理試験のために、375mgの製剤Fが15mLの蒸留水で希釈された。この溶液を、150mLの上部の土に添加し、完全に混合した。処理された土を、下層及び上層の両方に使用する処理も、含まれていた。1インチのレタスの円板を餌として土の最上層に置き、管に蓋をし、周囲温度及び湿度で7日間保存した。そのレタスの円板は、3日後に交換された。7日後に、レタスの円板で孵化して広がった幼虫を数え、及びその土で孵化して残った幼虫を観察した。各々の試験は反復して行われた。その観察結果は、下の表に要約される。
【0209】
サザンコーンルートワームの卵の孵化及び幼虫の採食の観察
【表11】
【0210】
このデータは、サザンコーンルートワームの幼虫がオレイン酸及びアントラニル酸メチルを含む製剤を食べることにより駆除され、サザンコーンルートワームの卵はオレイン酸及びアントラニル酸メチルの存在下で孵化しないことを示す。
【0211】
(実施例20)
ノコギリヒラタムシの忌避性
【0212】
円形片の黒の工作用紙(直径150mm)が、その紙の半分をアルミホイールで覆ってから試験製剤をスプレーする方法で、製剤Hの試験溶液で処理された。その処理された紙を、150×15mmのペトリ皿の底に貼り付けた。そのペトリ皿を実験室のドラフトチャンバーで数分間乾燥させた。50匹のノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)が工作用紙の中央領域に放出され、数時間の間、試験紙の未処理の部分又は処理された部分が観察された。工作用紙の片側にポリエチレングリコールのみをスプレーした対照試験も含まれた。その観察結果は、下の表に要約される。
【0213】
ノコギリヒラタムシの忌避性の観察
【表12】
【0214】
そのデータは、オレイン酸及びアントラニル酸メチルの混合物がノコギリヒラタムシの忌避性を示すことを示す。
【0215】
(実施例21)
ヒラタコクヌストモドキの忌避性
【0216】
円形片の黒の工作用紙(直径150mm)が、その紙の半分をアルミホイールで覆ってから試験製剤をスプレーする方法で、製剤Hの試験溶液で処理された。その処理された紙を、150×15mmのペトリ皿の底に貼り付けた。そのペトリ皿を実験室のドラフトチャンバーで数分間乾燥させた。50匹のヒラタコクヌストモドキ(Tribolium confusum)が工作用紙の中央領域に放出され、数時間の間、試験紙の未処理の部分又は処理された部分が観察された。工作用紙の片側にポリエチレングリコールのみをスプレーした対照試験も含まれた。その観察結果は、下の表に要約される。
【0217】
ヒラタコクヌストモドキの忌避性の観察
【表13】
【0218】
そのデータは、オレイン酸及びアントラニル酸メチルの混合物がヒラタコクヌストモドキの忌避性を示すことを示す。
【0219】
(実施例22)
小さなクマバチの忌避性
【0220】
地面に巣穴を作る小さなクマバチ(Apidae:Ceratina)が大量に群がった住宅地区に、4つの2フィート×2フィートの試験画地が区画された。各々の試験画地には、巣穴を作る24匹以上の小さなクマバチが含まれた。試験画地の1つは製剤Fで処理され、1つは製剤18-1で処理され、1つは製剤18-2で処理された。残りの試験画地は、対照として未処理で残された。製剤は、試験画地上の約12インチに噴霧する手持ち式スプレーボトル、試験画地あたり約24のスプレーポンプを使用して適用した。試験画地を8時間観察して、小さなクマバチが巣穴に入るか、駆除されるかを調べた。この試験は、2013年5月の暖かい日に行われた。下の表は、観察結果の要約である。
【0221】
小さなクマバチの忌避性の観察
【表14】
【0222】
28時間後、処理された画地の近くでハチは観測されなかった。このデータは、オレイン酸及びアントラニル酸メチルの混合物が小さなクマバチの忌避性を示すことを示す。
【0223】
前述の実施例で言及した昆虫に加えて、次の昆虫が、オレイン酸及びアントラニル酸メチルの混合物により忌避される(群,属):
ハチ目、クマバチ(Apidae Xylocopa)及びマルハナバチ(Apidae Bombus);反翅目、トコジラミ(Cimicidae Cimex);双翅目、アカイエカ(Culicidae Anopheles);イエバエ(Muscidae Musca)、ニクバエ(Sarcophagidea Sarcophagi)、ミバエ(Drosophilidae Drosophila)、タイコバエ(Phoridae Megaselia);鱗翅目、ノシメマダラメイガ(Pyralidae Plodia);クモ目、クロゴケグモ(Theridiidae Latrodectus)、イトグモ(Sicariidae,Loxosceles)、ドクグモ(Lycosidae)、イエユウレイグモ(Pholcidae);ハリセンチュウ類、ネコブセンチュウ(Meloidogynidae Meloidogynae)
【0224】
(実施例23)
鳥忌避活性の評価
【0225】
鳥忌避活性は、50%の脱イオン水で希釈された製剤Fで黒油ヒマワリの種を処理することにより試験された。処理1では、黒油ヒマワリの種を、その1kgの種につき10mLの希釈製剤で被覆することにより調製し、処理2では、黒油ヒマワリの種を、その1kgの種につき50mLの希釈製剤で被覆することにより調製した。Duncraft(登録商標)リスストッパーシステムの鳥の餌箱のクロスブラケットから、4つの20×20の木製トレイがつり下げられ、75gの処理した種子が2つのトレイ(処理した種子だけを使用するように指定した)上に置かれ、75gの未処理の種子が対照として残りの2つのトレイに置かれた。それらのトレイは、種子により鳥の餌を与えるために、毎日観察された。後日、残ったままの種子が計量のために集められ、そして新しい種子に置き換えられた。トレイの位置は、餌箱の特定の位置を他の位置よりも好む鳥により引き起こされる位置効果を排除するために、それらを補充するたびに、1つの位置だけ移動させた。その試験は、1処置につき2週間行い、1処置につき4回反復した。消費された処理された種子の量と消費された未処理の種子の量との間に、統計的な違いはなかった。種子を食べている様子を観察された鳥は、キジバト、メキシコマシコ、黄金鶸、セジロコゲラ、セジロアカゲラ、ハシボソキツツキ、シマセゲラ、アオカケス、カロライナコガラ、エボシガラ、カロライナミソサザイ、ネコマネドリ、ヨーロッパムクドリ、イエスズメ、ショウジョウコウカンチョウ及びオオクロムクドリモドキを含む。
【0226】
(実施例24)
黄熱病蚊の忌避性
【0227】
3gのオレイン酸、1gのアントラニル酸メチル及び96gのイソプロピルアルコールの混合物が、均質になるまで撹拌された。この製剤をEx.24と標識化した。また、比較のために、イソプロピルアルコール中のN,N-ジエチル-3-メチルベンズアミドの5%溶液(DEET昆虫駆除剤中の活性成分)が、試験された。このサンプルは、5%DEETと標識化した。また、イソプロピルアルコール(IPA)、水及び未処理のコラーゲン膜が試験された。
【0228】
試験管内での実験室試験では、メスのネッタイシマカに対して様々な間隔で、熟成した試験製剤の駆除性を評価することが行われた。250匹のメスの大人の蚊であるネッタイシマカが、1回の反復につき使用された(1回の試験につき5回反復した)。大人の蚊は、6日齢であり、試験の前に約18時間の間、ショ糖溶液を摂取しなかった。暴露用容器を使用して、コラーゲンの膜で覆われた5つの血液で満たされたたまりの選択を蚊にさせるように、使用された。コラーゲンの膜は、適切な膜上で、25μLの試験製剤又は溶媒をピペット操作することにより処理され、それをピペットの先端で均等に広げることにより処理された。
【0229】
使用された暴露容器は、4つの4cmの高脚で支持された30.5cm×30.5cm×30.5cmの硬質のプラスチックフレームであり、片側にはスリーブ入れがあり、底部には引き戸があった。
【0230】
膜の餌箱は、中空のプラスチックブロック(幅6cm×長さ22cm×深さ3cm)上に並んだ5つのたまり(直径3cm×深さ8mm)で構成されており、暴露容器の底部にある引き戸を通って適合している。そのブロックの各側面に取り付けられたホースは、水浴からポンプで送られる熱水を循環させる。暴露容器の底部にある引き戸は、膜の餌箱のたまりを覆い及び覆わず、蚊がそのたまりにアクセスできるようにする。
【0231】
膜の餌箱は加熱水浴に接続し、温水が循環ポンプを介して餌箱に通され、そのたまりは89-95°Fに温められた。72mgのATP(二ナトリウム塩)を、26mLの温められたウシのクエン酸血に加え、完全に満たされるまで、たまりに注いだ。コラーゲン膜は、上記のように処理及び熟成された後、その血を完全に覆うように、各たまり上に置かれた。膜と血液表面との間から全ての気泡を除去するように注意した。
【0232】
蚊は、膜にさらされる直前に暴露容器中に放出された。5分後、暴露容器は膜の餌箱上に置かれ、引き戸が開かれ、蚊がたまりにアクセスできるようにした。各膜を探っている蚊の数は、2分ごとに、20分間記録された。
【0233】
5回の反復が完了するまで、上記の手順が繰り返された。新しい250のメスの蚊の一団と新鮮な血液が反復ごとに使用され、そのたまりは反復の間に洗浄された。処理の位置を反復ごとに回転させ、各処理が5つの各たまりについて試験された。
【0234】
5回の反復試験のデータを以下に示す。
【0235】
【表15A】
【表15B】
【表15C】
【表15D】
【表15E】
【表15F】
【0236】
上記の結果は、本発明の組成物がDEETより優れた忌避性を与えることを示す。
【0237】
(実施例25)
審美的に快適で美容上受け入れられる肌ケア製剤Jが、次の方法に従って、ローション形式で調製された。
【0238】
最初に、60℃(ステアリン酸の融点を超えて)に加熱した以下の成分を混合し、撹拌することにより、油相を調製した。
%w/w
アントラニル酸メチル(MA) 6.7
オレイン酸(OA) 1.3
ステアリン酸 2.0
RhodasurfL-9 3.0
【0239】
そして、60℃に熱した以下の成分を混合することにより、水相を調製した。RhodasurfL-9は、エトキシル化C12-C15アルコールのRhodiaブランドである。また、他のベンダーの界面活性剤も許容可能である。
%w/w
水 75.0
グリセリン 5.0
【0240】
一度両相が調製され、60℃に加熱され、それらは乳化したローションが形成されるまで、剪断して結合された。より緩やかな撹拌を開始し、その生成物を25℃に冷却した。形成されたローションの製剤は、25℃で安定した。
【0241】
(実施例26)
式K及びLは、次の方法により調製された。
【0242】
【表15G】
【0243】
これらの処方物は、水相及び油相を別々に製剤化することにより調製した。水相は、レシチンを水に溶解し、80℃で加熱することにより調製された。続いて、有機相が、Caproyl90(登録商標)(プロピレングリコールモノカプリレートII型 NF)中にOA及びFAを溶解し、80℃に加熱することにより調製された。高剪断の下で、有機相が水相に加えられ、高剪断は粒子サイズが3ミクロンに達するまで続けられた。次に加熱を中止し、緩やかな撹拌を開始し、そのローションが25℃に達するまで続けられ、その時点でその生産物は包装され、噛みつく害虫に対する効能の試験がされた。
【0244】
予備の毒性試験で、有益な眼の、皮膚科学の、及び口の毒性の概要を示す。そのローション製剤の効能が評価され、その好ましい結果は下記に示す。
【0245】
【表16A】
そのローションは、20%Deetと比較して、効能及び毒性の概要の両方で優れていた。
【0246】
(実施例27)
調製された駆除混合物を含むボディースプレーの追加の肌ケア製剤M,N,Oが、下記に列挙された成分を含むように調製された。
【0247】
これらの処方物は、昆虫の攻撃からだけでなく、有害な太陽光線からも対象を保護するために、日焼け止め剤を含んでもよい。好ましくは、これらの追加の処方物は、透明で低粘度のボディースプレーである。
【0248】
製剤Mの調製において、A相、B相及びC相が別々に調製された。全ての成分が溶解するまで、A相は80℃に熱せられた。そして、A相を室温まで冷却し、それぞれB相を混合し、C相を撹拌しながら混合した。さらに、これらの実施例は、4部のアントラニル酸メチルに対して1部のオレイン酸とした実施例で定義した全ての場合において、ネクロモン(Necromone)製造使用生産物(又はMUP)の製剤を定義する。
【0249】
【表16B】
【0250】
製剤Nの調製において、A相及びB相が別々に調製された。そして、全ての成分が溶解するまで、A相は80℃に熱せられた。そして、A相を室温まで冷却し、B相を撹拌しながら混合した。
【0251】
【表16C】
【0252】
製剤Oの調製において、A相及びB相が別々に調製された。そして、全ての成分が溶解するまで、A相は80℃に熱せられた。そして、A相を室温まで冷却し、B相を撹拌しながら混合した。
【0253】
【表16D】
【0254】
(実施例28)
メスの大人のネッタイシマカが、i2LResearch USA,Inc.の社内のコロニーから得られた。1回の反復につき250匹の蚊が使用された(1回の試験につき5回反復した)。大人の蚊は、5-12日齢であり、試験前に約18時間、ショ糖溶液を摂取しなかった。
【0255】
次の試験物質が評価された。
【0256】
【表17】
【0257】
その試験物質は、膜上で、25μLの適切な物質をピペット操作することにより調製され、それをピペットの先端で均等に広げることにより処理された。
【0258】
暴露容器は、4つの4cmの高脚で支持された30.5cm×30.5cm×30.5cmの硬質のプラスチックフレームであり、片側にはスリーブ入れがあり、底部には引き戸があった。
【0259】
膜の餌箱は、中空のプラスチックブロック(幅6cm×長さ22cm×深さ3cm)上に並んだ5つのたまり(直径3cm×深さ8mm)であり、暴露容器の底部にある引き戸を通って適合している。そのブロックの各側面に取り付けられたホースは、水浴からポンプで送られる熱水を循環させる。暴露容器の底部にある引き戸は、膜の餌箱のたまりを覆い及び覆わず、蚊がそのたまりにアクセスできるようにする。
【0260】
試験の配置.膜の餌箱は加熱水浴に接続し、温水が循環ポンプを介して餌箱に通され、そのたまりは89-95°Fに温められた。72mgのATP(二ナトリウム塩)を、26mLの温められたウシのクエン酸血に加え、完全に満たされるまで、たまりに注いだ。
【0261】
コラーゲン膜を水道水中に短時間浸漬し、ペーパータオルで吸い取り、ワックスペーパーで覆われた金属トレイ上に平らに置いた(膜の縁部の周りの一時的な接着剤として、真空グリースを使用した)。そして、その膜は、上記のように処理され、93-96°Fの加熱パッド上で2時間の間熟成させるため放置した。追加の膜が、ネガティブコントロール用として使用されるために、処理を受けなかったこと以外は同じ方法で調製された。2時間の熟成間隔の後、その膜は、(接着剤として真空グリースを用いて)各たまり上に配置され、血液を完全に覆った。膜と血液表面との間から全ての気泡を除去するように注意した。
【0262】
蚊への暴露.蚊は、膜にさらされる直前に暴露容器中に放出された。そして、暴露容器は膜の餌箱上に置かれ、引き戸が開かれ、蚊がたまりにアクセスできるようにした。各膜を探っている蚊の数は、2分ごとに、20分間記録された。
【0263】
5回の反復が完了するまで、上記の手順が繰り返された。新しい250のメスの蚊の一団と新鮮な血液が反復ごとに使用され、そのたまりは反復の間に洗浄された。処理の位置を反復ごとに回転させ、各処理が5つの各たまりについて試験された。
【0264】
合計3回の試験が行われ、未処理の膜に対し、4つの調合物が互いに組み合わされた製剤の適用を評価した。各々の製剤は、その3回の試験日の日程を通して、2度評価された。
【0265】
統計分析.百分率での駆除性について、探索している蚊の合計値を、次の式を使用して反復ごとに計算した:駆除性=((C-T)/T)×100、C=未処理のたまりを探索した蚊の合計値、及びT=処理したたまりを探索した蚊の合計値。
【0266】
平均の百分率での駆除性及び標準誤差が、5回の全ての反復にわたり計算された。
【0267】
【表18】
2時間熟成させた後の大人のメスのネッタイシマカに、6つの実験製剤を晒した場合の駆除性(未処理のものと比較した場合の百分率での駆除性)
【0268】
(実施例28)
試験管内での実験室試験では、塗布後2時間及び/又は6時間の間熟成させた3つの実験製剤(製剤J、製剤K及び製剤L)について、メスに蚊に対する駆除性が評価された。試験は、3つの試験日に渡って行われた:2時間の熟成間隔を評価するための2日間、及び6時間の熟成間隔を評価するための1日。また、2つのポジティブコントロール(20%DEET and Off! Botanicals(登録商標)駆除剤)及び未処理の(ネガティブ)コントロールが、各試験日において、比較目的で評価された。
【0269】
【表19】
【0270】
その試験物質は、コラーゲン膜に適用され、加熱パッド上で適切な時間の間熟成された。そして、その膜を、加熱された血液充填たまりの上に配置し、蚊に晒した。各たまりを探索している蚊の数を、2分間隔で20分まで記録した。
【0271】
ネッタイシマカの結果:処理された製剤F及び製剤Lは、それぞれ両方の時間間隔にわたって、一貫して高い駆除性を示した(それぞれ99.4-100%及び100%)。製剤Jは、2時間の熟成間隔でほとんどの他の処置よりも大幅に低い駆除性を示した(66.4-70.1%)。結果を下記の表20に要約する。
【0272】
【表20】
2時間及び/又は6時間熟成させた後の大人のメスのネッタイシマカに、3つの実験製剤及び2つのポジティブコントロールを晒した場合の駆除性(平均の百分率及び標準誤差,n=5)。百分率の駆除性は未処理の対照と比較して計算された。※製剤は試験されなかった。
【0273】
ハマダラカ(Anopheles quadrimaculatus)の結果:
処理された製剤K及び製剤Lが、それぞれ両方の時間間隔にわたって満足のいく駆除性を与え(それぞれ83.6-95.8%及び87.7-91.4%)、両方の熟成間隔で、2時間での20%DEET and Off! Botanicals(登録商標)駆除剤と同様の効能を示した。6時間で、その実験処理物は20%DEET(75%)と比較して、優れた効能を与えた。結果を下記の表21に要約する。
【0274】
【表21】
2時間及び/又は6時間熟成させた後の大人のメスのハマダラカに、2つの実験製剤及び2つのポジティブコントロールを晒した場合の駆除性(平均の百分率及び標準誤差,n=5)。百分率の駆除性は未処理の対照と比較して計算された。
【0275】
ネッタイイエカの結果:
処理された製剤K及び製剤Lが、それぞれ両方の時間間隔にわたって一貫して高い駆除性を与え(それぞれ96.9-100%及び99.5-100%)、20%DEET and Off! Botanicals(登録商標)駆除剤と同様の効能を示した。結果を下記の表22に要約する。
【0276】
【表22】
2時間及び/又は6時間熟成させた後の大人のメスのネッタイイエカに、2つの実験製剤及び2つのポジティブコントロールを晒した場合の駆除性(平均の百分率及び標準誤差,n=5)。百分率の駆除性は未処理の対照と比較して計算された。
【0277】
結論として、処理された製剤K及び製剤Lは6時間熟成させても蚊を忌避するのに効果的であった。
【0278】
上記は本発明の原理を例示するものとして考慮されるべきである。さらに、多数の変形及び変更が当業者に容易に起こりうるので、本発明を本明細書で述べた成分及び材料の精密な組成に限定することは望ましくなく、適宜に、全ての適切な変形及び均等は請求項に記載の発明の範囲に含まれる。
【0279】
(付記)
(付記1)
(a)アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メンチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メチルからなる群より選択される第1の活性成分、
(b)脂肪酸、
(c)必要に応じて、少なくとも1つの追加の活性成分、及び
(d)担体、
を含み、
前記第1の活性成分対前記脂肪酸の比は、約4:1~約5:1である、
昆虫又はダニ忌避組成物。
【0280】
(付記2)
前記脂肪酸は、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びそれらの任意の混合物からなる群より選択される、
付記1に記載の組成物。
【0281】
(付記3)
前記脂肪酸はオレイン酸である、
付記1に記載の組成物。
【0282】
(付記4)
前記アントラニル酸エステルは、アントラニル酸メチルである、
付記1に記載の組成物。
【0283】
(付記5)
前記脂肪酸はオレイン酸であり、前記アントラニル酸エステルはアントラニル酸メチルである、
付記1に記載の組成物。
【0284】
(付記6)
界面活性剤、乳化剤、pH調整剤、増粘剤、抗酸化剤、保存料、皮膚調整剤、皮膚軟化剤、保湿剤、シリコーン部分、抗炎症剤、日焼け止め剤、局所麻酔薬、ビタミン、かゆみ止め薬、抗生物質、抗真菌薬、防腐剤、血管収縮薬及びそれらの任意の混合物からなる群より選択される追加の化合物を、さらに含む、
付記1に記載の組成物。
【0285】
(付記7)
前記乳化剤は、多糖エーテル、ポリグリコシド、脂肪酸、脂肪アルコール、アミンオキシド、水溶性セルロース、スルホン酸アルキル、エトキシル化アルキルフェノール、アルカノールアミド、ベタイン、両性イオン界面活性剤、カルボキシル化アルコール、カルボン酸、エトキシル化C12-C15アルコール、ポリソルベート、ベヘントリモニウムメトスルフェート、イソプロピルミリステート、エトキシル化ひまし油及びそれらの任意の混合物からなる群より選択される、
付記6に記載の組成物。
【0286】
(付記8)
前記増粘剤は、カルボン酸ポリマー、スクロースのアリルエーテルで架橋したアクリル酸、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、多糖類、ガム及びその任意の混合物からなる群より選択される、
付記6に記載の組成物。
【0287】
(付記9)
前記多糖類は、セルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、セルロース アセテート プロピオネート カルボキシレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチル エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、微結晶セルロース、硫酸セルロースナトリウム、キトサン及びその任意の混合物からなる群より選択される、
付記8に記載の組成物。
【0288】
(付記10)
前記ガムは、カラギーナンカルシウム、カルニチン、カラギーナン、デキストリン、ゼラチン、ゲランガム、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒドロキシプロピル グアー、カラヤガム、昆布、ローカストビーンガム、納豆ガム、カラナーギンカリウム、スクレロチウムガム、カラギーナンナトリウム、トラガカントゴム、キタサンガム及びその任意の混合物からなる群より選択される、
付記8に記載の組成物。
【0289】
(付記11)
前記担体は、薬学的に適切な局所用担体であり、水、グリセリン、レシチン、脂肪酸又はその任意の組み合わせを含む、
付記1に記載の組成物。
【0290】
(付記12)
前記脂肪酸は、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びその任意の混合物からなる群より選択される、
付記11に記載の組成物。
【0291】
(付記13)
前記日焼け止め剤は、PABA、PABAエステル、ブチルPABA、エチルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、ベンゾフェノン、アボベンゾン、ケイ皮酸エステル、サリチル酸アントラニル、エチルウロカニン、ホモサレート、ジベンゾイルメタン、オクトクリレン、メチルベンジリデンカンファー、カオリン、タルク、ワセリン、金属酸化物及びその任意の混合物からなる群より選択される、
付記6に記載の組成物。
【0292】
(付記14)
付記1に記載の組成物を、昆虫の忌避を必要としている対象に局所的に投与することを含む、
対象から昆虫を忌避する方法。
【0293】
(付記15)
前記対象は、ほ乳類である、
付記14に記載の方法。
【0294】
(付記16)
前記対象は、人間である、
付記14に記載の方法。
【0295】
(付記17)
前記対象は、家畜動物である、
付記14に記載の方法。
【0296】
(付記18)
前記組成物が、皮膚、対象の衣服及び/又は衣類に直接適用される、
付記15に記載の方法。
【0297】
(付記19)
付記1に記載の組成物を含み、
前記第1の活性成分対前記脂肪酸の比が、約5:1である、
消費者ケア製品。
【0298】
(付記20)
織物又は不織布又はセルロース基材、及び付記1に記載の組成物を含む、ウェットティッシュ製品。
【0299】
(付記21)
付記1に記載の組成物を供給すること、及び前記組成物を昆虫又は害虫に適用することを含み、それにより、前記昆虫又は害虫が殺虫され、
適用される量は、前記昆虫又は害虫を殺虫するために十分な量である、
昆虫又は害虫を殺虫する方法。
【0300】
(付記22)
付記1に記載の組成物を、衣類又は寝具に配置することを含み、
それにより、前記昆虫が前記組成物又は前記組成物からの蒸気と接触した時に、前記昆虫が駆除され、
前記組成物は、
前記組成物を衣類又は寝具の物品に局所的に適用すること、又は、
衣類又は寝具の前記物品を、前記組成物を含む洗剤又は布柔軟剤又はその両方で洗濯すること、又は、
衣類又は寝具の前記物品を、前記組成物を含む布柔軟剤で乾燥すること、
により配置される、
衣類又は寝具から昆虫又はダニを忌避する方法。
【0301】
(付記23)
付記1に記載の昆虫忌避組成物を配置することを含み、それにより、前記昆虫又はダニが前記組成物又は前記組成物からの蒸気と接触した時に、前記昆虫又はダニが忌避される、
昆虫又はダニを忌避する方法。
【0302】
(付記24)
前記第1の活性成分対前記脂肪酸の比は、約5:1である、
付記23に記載の方法。
【0303】
(付記25)
前記組成物は、
前記組成物を人間の衣類の物品、人間の皮膚又は髪、又は動物の皮膚又は毛に局所的に適用すること、又は、
人間の衣類の物品を、前記組成物を含む洗剤又は布柔軟剤又はその両方で洗濯すること、又は、
人間の衣類の物品を、前記組成物を含む布柔軟剤で乾燥すること、又は、
前記組成物を寝具、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具、カーペット、ベースボード又はフローリング又はその組み合わせに適用すること、又は、
前記組成物を寝具、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具又はじゅうたんの表面にスプレーすること、又は、
前記組成物をマットレス、ボックススプリング、家具又はじゅうたん又はその組み合わせ中に注射すること、又は、
前記組成物からの蒸気が、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具又はじゅうたんの表面と接触するように、ベッドボード、ベッドスラット、マットレス、ボックススプリング、家具又はじゅうたんの付近に、前記組成物を含む吸収性基材又はゲルを配置すること、又は、
前記組成物を壁のスペースに注射すること、
により配置される、
付記23に記載の方法。
【0304】
(付記26)
前記組成物は、パーソナルケア又は化粧用組成物として処方される、
付記1に記載の組成物。
【0305】
(付記27)
前記パーソナルケア又は化粧用組成物は、昆虫駆除剤、スキンケア製品、ヘアーケア製品及びクレンジング製品から選択される製品として処方される、
付記26に記載の組成物。
【0306】
(付記28)
家庭用ケア組成物として処方される付記1に記載の組成物。
【0307】
(付記29)
液体、ゲル又は固体形態の空気消臭/清浄剤組成物、汎用クリーナー組成物、汎用消毒組成物、消臭スプレー及び粉末、食器用洗剤、布サイジング組成物、布柔軟化組成物、布静電気制御組成物、硬質表面洗浄組成物、硬質表面洗浄剤、硬質表面消毒組成物、リネン及び寝具用スプレー組成物、農業用殺虫剤組成物、研磨組成物、洗濯用洗剤、じゅうたん及び内装用シャンプー組成物、クリーナー及び防臭剤、タイル用、トイレ用及び浴槽用清掃及び消毒組成物、木の床又は家具を処理するためのワックス及び清掃組成物、及び自動車用のワックス及び清掃組成物から選択される製品として処方される、
付記28に記載の組成物。
【0308】
(付記30)
液体布柔軟剤、布柔軟化リンス、布柔軟化シート及び布柔軟化ゲルから選択される布柔軟化組成物である、
付記1に記載の組成物。
【0309】
(付記31)
付記1に記載の組成物を含む、布処理シート。
【0310】
(付記32)
付記1に記載の組成物を、構造上に配置することを含む、
昆虫又はダニが出没する構造を処理する方法。
【0311】
(付記33)
(a)アントラニル酸メチル、
(b)オレイン酸、
(c)必要に応じて、少なくとも1つの追加の活性成分、及び
(d)担体、
を含み、
前記アントラニル酸メチル対前記オレイン酸と比は、約1:10~約20:1である、
昆虫又はダニ忌避組成物。
【0312】
(付記34)
前記アントラニル酸メチル対前記オレイン酸の比は、約4:1~約5:1である、
付記33に記載の組成物。