(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 29/786 20060101AFI20231201BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20231201BHJP
H01L 27/088 20060101ALI20231201BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20231201BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20231201BHJP
【FI】
H01L29/78 617N
H01L27/088 C
H01L27/088 E
H01L27/088 331E
H01L29/78 613Z
H01L29/78 616S
H01L29/78 618B
H05B33/02
H05B33/14 A
(21)【出願番号】P 2022032740
(22)【出願日】2022-03-03
(62)【分割の表示】P 2020045319の分割
【原出願日】2014-06-13
【審査請求日】2022-04-01
(31)【優先権主張番号】P 2013128068
(32)【優先日】2013-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】松倉 英樹
【審査官】岩本 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-009003(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0108846(US,A1)
【文献】特開2010-109342(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0323823(US,A1)
【文献】特開2006-091089(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0061526(US,A1)
【文献】特開2011-233889(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0266542(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/786
H01L 21/8234
H01L 27/088
H10K 59/10
H10K 50/10
H05B 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のトランジスタと、前記第1のトランジスタと電気的に接続された第2のトランジスタと、を有する半導体装置であって、
前記第1のトランジスタは、第1の半導体層と、前記第1の半導体層の下方に配置され、且つ前記第1の半導体層と重なる領域を有する第1の導電層と、前記第1の半導体層の上方に配置され、且つ前記第1の導電層と電気的に接続された第2の導電層と、を有し、
前記第1の導電層は、前記第1のトランジスタの第1のゲート電極としての機能を有し、
前記第2の導電層は、前記第1のトランジスタの第2のゲート電極としての機能を有し、
前記第1の導電層は、第1の開口を介して第3の導電層と電気的に接続され、
前記第3の導電層は、第2の開口を介して前記第2の導電層と電気的に接続され、
平面視において、前記第1の開口は前記第2の開口と重ならず、
平面視において、前記第2のトランジスタの第2の半導体層と電気的に接続された第4の導電層は、前記第2の導電層の方へ延在して前記第2の導電層と重なる領域を有し、且つ、前記第2の導電層と電気的に接続されている、半導体装置。
【請求項2】
第1のトランジスタと、前記第1のトランジスタと電気的に接続された第2のトランジスタと、を有する半導体装置であって、
前記第1のトランジスタは、第1の半導体層と、前記第1の半導体層の下方に配置され、且つ前記第1の半導体層と重なる領域を有する第1の導電層と、前記第1の半導体層の上方に配置され、且つ前記第1の導電層と電気的に接続された第2の導電層と、を有し、
前記第1の導電層は、前記第1のトランジスタの第1のゲート電極としての機能を有し、
前記第2の導電層は、前記第1のトランジスタの第2のゲート電極としての機能を有し、
前記第1の導電層は、第1の開口を介して第3の導電層と電気的に接続され、
前記第3の導電層は、第2の開口を介して前記第2の導電層と電気的に接続され、
平面視において、前記第1の開口は前記第2の開口と重ならず、
平面視において、前記第2のトランジスタの第2の半導体層と電気的に接続された第4の導電層は、前記第2の導電層の方へ延在して前記第2の導電層と重なる領域を有し、且つ、前記第2の導電層と電気的に接続され、
前記第3の導電層は、前記第4の導電層と同じ材料を有する、半導体装置。
【請求項3】
第1のトランジスタと、前記第1のトランジスタと電気的に接続された第2のトランジスタと、を有する半導体装置であって、
前記第1のトランジスタは、第1の半導体層と、前記第1の半導体層の下方に配置され、且つ前記第1の半導体層と重なる領域を有する第1の導電層と、前記第1の半導体層の上方に配置され、且つ前記第1の導電層と電気的に接続された第2の導電層と、を有し、
前記第1の導電層は、前記第1のトランジスタの第1のゲート電極としての機能を有し、
前記第2の導電層は、前記第1のトランジスタの第2のゲート電極としての機能を有し、 前記第1の導電層は、第1の開口を介して第3の導電層と電気的に接続され、
前記第3の導電層は、第2の開口を介して前記第2の導電層と電気的に接続され、
平面視において、前記第1の開口は前記第2の開口と重ならず、
平面視において、前記第2のトランジスタの第2の半導体層と電気的に接続された第4の導電層は、前記第2の導電層の方へ延在して前記第2の導電層と重なる領域を有し、且つ、前記第2の導電層と電気的に接続され、
前記第3の導電層は、前記第4の導電層と同じ材料を有し、且つ同じ絶縁膜上に設けられている、半導体装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一において、
前記第1のトランジスタのチャネル長方向において、前記第1の導電層の幅は、前記第2の導電層の幅よりも大きい、半導体装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一において、
前記第1の半導体層は、酸化物半導体層である、半導体装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一において、
平面視において、前記第3の導電層の周縁は、前記第1の導電層と重なる、半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野は半導体装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
レイアウトの改善は永遠の課題である。
【0003】
例えば、特許文献1には、新しいレイアウトを有する半導体装置が開示されている。
【0004】
特許文献1には、2つのトランジスタのレイアウトが開示されている。
【0005】
特許文献1のコンセプトは、2つのトランジスタの一方を2つのトランジスタの他方の
上方に配置することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のコンセプトは秀逸であるがプロセスの数は増える。
【0008】
特許文献1と異なるコンセプトに基づく、新しいレイアウトを提供することを目的とす
る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
<トランジスタの基本要素>
トランジスタは、少なくとも、第1のゲート電極、第1のゲート電極の上方の第1の絶
縁層、第1の絶縁層の上方の半導体層、半導体層と電気的に接続されたソース電極、及び
半導体層と電気的に接続されたドレイン電極を有する。
【0010】
<回路の基本要素>
第1のトランジスタの第1のゲート電極は、第2のトランジスタのソース電極又はドレ
イン電極の一方に電気的に接続されている。
【0011】
なお、2つのトランジスタを区別するため、「トランジスタ」に序数を付した。
【0012】
<コンセプトの一例>
第1のトランジスタの半導体層、第1のトランジスタのソース電極、第1のトランジス
タのドレイン電極、第2のトランジスタの半導体層、第2のトランジスタのソース電極、
及び、第2のトランジスタのドレイン電極の上方に第2の絶縁層がある。
【0013】
第2の絶縁層の上方に導電層がある。
【0014】
第1の絶縁層は、第1の開口を有する。
【0015】
第2の絶縁層は、第2の開口及び第3の開口を有する。
【0016】
導電層は、第1の開口及び第2の開口を介して、第1のトランジスタの第1のゲート電
極に電気的に接続されている。
【0017】
導電層は、第3の開口を介して、第2のトランジスタのソース電極又はドレイン電極の
一方に電気的に接続されている。
【0018】
導電層は、第1のトランジスタのチャネル形成領域と重なる領域を有する。
【0019】
導電層は、少なくとも2つの機能を有する。
【0020】
2つの機能の一方は、接続電極としての機能である。
【0021】
2つの機能の他方は、第1のトランジスタの第2のゲート電極としての機能である。
【0022】
第1のトランジスタが2つのゲート電極を有するので、第1のトランジスタの電気的特
性は良好である。例えば、2つのゲート電極を有する第1のトランジスタの移動度は高い
。
【0023】
つまり、接続電極のレイアウトを工夫することにより、第1のトランジスタの電気的特
性が改善される。
【0024】
新しいレイアウトの一例は、第2の絶縁層を介して、接続電極を第1のトランジスタの
チャネル形成領域の上方に配置することである。
【0025】
<酸化物半導体層を有するトランジスタ(OS-FET)>
トランジスタの半導体層は限定されないが、半導体層が酸化物半導体層であることが興
味深い。
【0026】
なぜ興味深いかは、本明細書の記載から自ずと明らかになる。
【0027】
<開示された発明の例>
例えば、半導体装置は、第1の導電層を有し、前記第1の導電層の上方に第1の絶縁層
を有し、前記第1の絶縁層の上方に酸化物半導体層を有し、前記酸化物半導体層と電気的
に接続された第2の導電層を有し、前記酸化物半導体層と電気的に接続された第3の導電
層を有し、前記第1の絶縁層の上方に第4の導電層を有し、前記酸化物半導体層の上方と
前記第2の導電層の上方と前記第3の導電層の上方と前記第4の導電層の上方とに第2の
絶縁層を有し、前記第2の絶縁層の上方に第5の導電層を有する。前記第1の絶縁層は、
第1の開口を有し、前記第2の絶縁層は、第2の開口を有し、前記第2の絶縁層は、第3
の開口を有し、前記第5の導電層は、前記第1の開口及び前記第2の開口を介して、前記
第1の導電層と電気的に接続され、前記第5の導電層は、前記第3の開口を介して、前記
第4の導電層と電気的に接続され、前記第4の導電層は、トランジスタのソース電極又は
ドレイン電極の一方として機能することができる第1の領域を有し、前記酸化物半導体層
は、前記第1の導電層及び前記第5の導電層と重なる第2の領域を有する。
【0028】
例えば、半導体装置は、第1の導電層を有し、前記第1の導電層の上方に第1の絶縁層
を有し、前記第1の絶縁層の上方に酸化物半導体層を有し、前記酸化物半導体層と電気的
に接続された第2の導電層を有し、前記酸化物半導体層と電気的に接続された第3の導電
層を有し、前記第1の絶縁層の上方に第4の導電層を有し、前記第1の絶縁層の上方に第
6の導電層を有し、前記酸化物半導体層の上方と前記第2の導電層の上方と前記第3の導
電層の上方と前記第4の導電層の上方とに第2の絶縁層を有し、前記第2の絶縁層の上方
に第5の導電層を有する。前記第1の絶縁層は、第1の開口を有する。前記第2の絶縁層
は、第2の開口を有し、前記第2の絶縁層は、第3の開口を有し、前記第6の導電層は、
前記第1の開口を介して、前記第1の導電層と電気的に接続され、前記第5の導電層は、
前記第2の開口を介して、前記第6の導電層と電気的に接続され、前記第5の導電層は、
前記第3の開口を介して、前記第4の導電層と電気的に接続され、前記第4の導電層は、
トランジスタのソース電極又はドレイン電極の一方として機能することができる第1の領
域を有し、前記酸化物半導体層は、前記第1の導電層及び前記第5の導電層と重なる第2
の領域を有する。
【0029】
例えば、前記第2の開口は、前記第1の開口と重ならない。
【0030】
例えば、半導体装置は、前記酸化物半導体層及び前記第2の絶縁層の間に酸化物層を有
する。前記第1の導電層は、前記酸化物層と重ならない第3の領域を有し、前記第5の導
電層は、前記第3の領域と重なる第4の領域を有する。
【発明の効果】
【0031】
従来技術と異なるコンセプトに基づく、新しいレイアウトを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【発明を実施するための形態】
【0033】
実施の形態は、必要に応じて図面を参照しながら詳細に説明される。
【0034】
実施の形態に示された内容のそれぞれは、ほんの一例にすぎない。
【0035】
発明の思想から逸脱することなく、その形態及び詳細を変更することができることを当
業者であれば容易に理解するであろう。
【0036】
よって、実施の形態に示された内容のみに限定された発明の解釈をすべきではない。
【0037】
実施の形態において、同一の符号についての繰り返しの説明が省略される場合がある。
【0038】
実施の形態及び図面において、同一の部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号
が用いられていることに留意されたい。
【0039】
また、各実施の形態に示された内容のそれぞれを組み合わせることが可能である。
【0040】
(実施の形態1)
図1乃至
図3に半導体装置の一例が示されている。
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
図1(A)において、トランジスタTr2のソース電極又はドレイン電極の一方は、ト
ランジスタTr1の第1のゲート電極に電気的に接続されている。
【0047】
図1(A)において、トランジスタTr2のソース電極又はドレイン電極の一方は、ト
ランジスタTr1の第2のゲート電極に電気的に接続されている。
【0048】
以下の説明については、必要に応じて
図1乃至
図3を参照されたい。
【0049】
<導電層21、導電層22>
基板10の上方に導電層21がある。
【0050】
基板10の上方に導電層22がある。
【0051】
導電層21は、トランジスタTr1の第1のゲート電極として機能することができる領
域を有する。
【0052】
導電層22は、トランジスタTr2のゲート電極として機能することができる領域を有
する。
【0053】
例えば、導電層21及び導電層22は、同じ導電層をエッチングする工程を経て形成さ
れても良い。
【0054】
図2乃至
図3において、導電層21は基板10と接触しているが、基板10と導電層2
1との間に下地絶縁層としての機能を有する絶縁層を形成することが可能である。
【0055】
<絶縁層30>
導電層21及び導電層22の上方に絶縁層30がある。
【0056】
絶縁層30は、トランジスタTr1のゲート絶縁層として機能することができる領域を
有する。
【0057】
絶縁層30は、トランジスタTr2のゲート絶縁層として機能することができる領域を
有する。
【0058】
<半導体層41、半導体層42>
絶縁層30の上方に半導体層41がある。
【0059】
絶縁層30の上方に半導体層42がある。
【0060】
半導体層41は、導電層21と重なる領域を有する。
【0061】
半導体層42は、導電層22と重なる領域を有する。
【0062】
半導体層41は、トランジスタTr1のチャネル形成領域を有する。
【0063】
半導体層42は、トランジスタTr2のチャネル形成領域を有する。
【0064】
トランジスタTr1及びトランジスタTr2のオフ電流が小さくなるので、半導体層4
1及び半導体層42のそれぞれが酸化物半導体層であることが好ましい。
【0065】
例えば、半導体層41及び半導体層42は、同じ半導体層をエッチングする工程を経て
形成されても良い。
【0066】
<導電層51、導電層52、導電層53、導電層54>
絶縁層30及び半導体層41の上方に、半導体層41と電気的に接続された導電層51
がある。
【0067】
絶縁層30及び半導体層41の上方に、半導体層41と電気的に接続された導電層52
がある。
【0068】
絶縁層30及び半導体層42の上方に、半導体層42と電気的に接続された導電層53
がある。
【0069】
絶縁層30及び半導体層42の上方に、半導体層42と電気的に接続された導電層54
がある。
【0070】
導電層51は、半導体層41と重なる領域を有する。
【0071】
導電層52は、半導体層41と重なる領域を有する。
【0072】
導電層53は、半導体層42と重なる領域を有する。
【0073】
導電層54は、半導体層42と重なる領域を有する。
【0074】
導電層51は、トランジスタTr1のソース電極又はドレイン電極の一方として機能す
ることができる領域を有する。
【0075】
導電層52は、トランジスタTr1のソース電極又はドレイン電極の他方として機能す
ることができる領域を有する。
【0076】
導電層53は、トランジスタTr2のソース電極又はドレイン電極の一方として機能す
ることができる領域を有する。
【0077】
導電層54は、トランジスタTr2のソース電極又はドレイン電極の他方として機能す
ることができる領域を有する。
【0078】
例えば、導電層51、導電層52、導電層53、及び導電層54は、同じ導電層をエッ
チングする工程を経て形成されても良い。
【0079】
なお、各上面図において層の重なる場合に、下側に位置する層の領域を破線で示す場合
がある。例えば、
図1(B)において、導電層53の下側の半導体層42は、破線で示さ
れている。また、該破線はその一部を省略する場合もある。
【0080】
図1乃至
図3のトランジスタTr1及びトランジスタTr2はトップコンタクト構造を
有する。
【0081】
トップコンタクト構造は、半導体層の上方にソース電極及びドレイン電極を有する構造
である。
【0082】
例えば、ソース電極及びドレイン電極は、半導体層の上面と接することが好ましい。
【0083】
しかし、トランジスタTr1及びトランジスタTr2の構造はトップコンタクト構造の
みに限定されない。
【0084】
例えば、ボトムコンタクト構造をトランジスタTr1及びトランジスタTr2に適用す
ることが可能である。
【0085】
ボトムコンタクト構造は、半導体層の下方にソース電極及びドレイン電極を有する構造
である。
【0086】
トップコンタクト構造及びボトムゲート構造において、ソース電極及びドレイン電極の
それぞれは半導体層に電気的に接続されている。
【0087】
<酸化物層61、絶縁層62>
半導体層41、半導体層42、導電層51、導電層52、導電層53、及び導電層54
の上方に酸化物層61がある。
【0088】
酸化物層61の上方に絶縁層62がある。
【0089】
酸化物層61は、酸化物半導体層又は酸化物絶縁層である。
【0090】
酸化物層61を形成しないことは可能である。
【0091】
しかし、半導体層41及び半導体層42のそれぞれが酸化物半導体層であるとき、酸化
物層61から半導体層41及び半導体層42のそれぞれへ酸素を供給することができる。
【0092】
酸素の供給により、半導体層41及び半導体層42の酸素欠損が減少する。
【0093】
酸化物層61及び絶縁層62のそれぞれは、トランジスタTr1の第2のゲート絶縁層
として機能することができる領域を有する。
【0094】
<開口81、開口82>
図3に一例を示すように、絶縁層30、酸化物層61、及び絶縁層62を貫通する開口
81がある。
【0095】
開口81は、絶縁層30に形成された開口、酸化物層61に形成された開口、及び絶縁
層62に形成された開口を有する。
【0096】
また
図3に一例を示すように、酸化物層61及び絶縁層62を貫通する開口82がある
。
【0097】
開口82は、酸化物層61に形成された開口及び絶縁層62に形成された開口を有する
。
【0098】
導電層21は、開口81と重なる領域を有する。
【0099】
導電層53は、開口82と重なる領域を有する。
【0100】
開口81及び開口82のそれぞれは、コンタクトホールとしての機能を有する。
【0101】
例えば、開口81及び開口82は、たった1回のエッチングを行うことにより形成する
ことができる。
【0102】
<導電層71>
絶縁層62の上方に導電層71がある。
【0103】
導電層71は、開口81を介して、導電層21に電気的に接続されている。
【0104】
導電層71は、開口82を介して、導電層53に電気的に接続されている。
【0105】
導電層71は、接続電極としての機能を有する。
【0106】
導電層71は、半導体層41と重なる領域を有する。
【0107】
導電層71は、トランジスタTr1の第2のゲート電極として機能することができる領
域を有する。
【0108】
例えば、半導体装置が表示装置であるとき、導電層71及び画素電極は、同じ導電層を
エッチングする工程を経て形成されても良い。
【0109】
例えば、半導体装置が表示装置であるとき、導電層71及び共通電極は、同じ導電層を
エッチングする工程を経て形成されても良い。
【0110】
画素電極は、表示素子の第1の電極である。
【0111】
共通電極は、表示素子の第2の電極である。
<コンセプト>
【0112】
導電層71は、少なくとも2つの機能を有する。
【0113】
2つの機能の一方は、接続電極としての機能である。
【0114】
2つの機能の他方は、トランジスタTr1の第2のゲート電極としての機能である。
【0115】
トランジスタTr1が2つのゲート電極を有するので、トランジスタTr1の電気的特
性は良好である。
【0116】
接続電極のレイアウトを工夫することにより、トランジスタTr1の電気的特性が改善
される。
【0117】
「接続電極の橋が開口81及び開口82の間に架かっている」という視点を持つことが
可能である。
【0118】
開口81及び開口82の間に半導体層41があるので、「接続電極の橋の下方に半導体
層41がある」という視点を持つことが可能である。
【0119】
開口81、半導体層41、及び開口82が、トランジスタTr1のチャネル幅方向に沿
って配置されているので、導電層71の形状をシンプルにすることができる。
【0120】
【0121】
トランジスタTr1のチャネル長方向がトランジスタTr2のチャネル長方向と交差す
る場合には、半導体層42、開口81、半導体層41、及び開口82をトランジスタTr
1のチャネル幅方向に沿って配置することができる。
【0122】
【0123】
図1(C)のレイアウトは、
図1(B)のレイアウトよりもシンプルである。
【0124】
図1(C)は、
図1(B)よりも小さい面積でトランジスタTr1とトランジスタTr
2を配置することができる。
【0125】
導電層71の長手方向は、トランジスタTr1のチャネル長方向と交差するので、導電
層71及び導電層51の間に形成される寄生容量を減らすことができる。
【0126】
例えば、導電層71と導電層51の重なる面積を減らすことができる。
【0127】
導電層71の長手方向は、トランジスタTr1のチャネル長方向と交差するので、導電
層71及び導電層52の間に形成される寄生容量を減らすことができる。
【0128】
例えば、導電層71と導電層52の重なる面積を減らすことができる。
【0129】
例えば、
図1において、導電層71は導電層51と重ならない領域を有する。
【0130】
例えば、
図1において、導電層71は導電層52と重ならない領域を有する。
【0131】
開口の面積は大きいので、開口の数は必要最小限であることが好ましい。
【0132】
ゲート電極の数を増やすことにより開口の数は増えるので、トランジスタTr2のゲー
ト電極の数は一つだけであることが好ましい。
【0133】
一つだけのゲート電極を有するトランジスタを、シングルゲート型トランジスタと名付
ける。
【0134】
半導体層の下方にゲート電極を有するシングルゲート型トランジスタを、ボトムゲート
型トランジスタと名付ける。
【0135】
2つのゲート電極を有するトランジスタを、デュアルゲート型トランジスタと名付ける
。
【0136】
(実施の形態2)
図4に半導体装置の一例が示されている。
【0137】
図4において、開口82及び半導体層41の間に開口81がある。
【0138】
【0139】
図4(B)は、
図1(B)と同様であるが、開口81の位置は異なる。
【0140】
図4(C)は、
図1(C)と同様であるが、開口81の位置は異なる。
【0141】
図4では、
図1と比較して、開口81が開口82に近づいている。
【0142】
図4では、
図1と比較して、開口81及び開口82の間の抵抗が減少する。
【0143】
実施の形態1の内容を本実施の形態に適用することができる。
【0144】
(実施の形態3)
図5に半導体装置の一例が示されている。
【0145】
図5に示す半導体装置は、複数の開口81を有することが可能である。
【0146】
【0147】
開口81a及び開口81bの断面構造は、開口81と同様である。
【0148】
図5において、開口81a及び開口81bの間に半導体層41がある。
【0149】
図5において、開口82及び半導体層41の間に開口81bがある。
【0150】
【0151】
図5(B)は、
図1(B)と同様であるが、開口81の数は異なる。
【0152】
図5(C)は、
図1(C)と同様であるが、開口81の数は異なる。
【0153】
開口81の数が増えることにより、
図1と比較して、接触抵抗を減少することができる
。
【0154】
実施の形態1乃至実施の形態2の内容を本実施の形態に適用することができる。
【0155】
(実施の形態4)
図6乃至
図10に、半導体装置の一例が示されている。
【0156】
図6は、
図1にトランジスタTr3を追加した例である。
【0157】
図7は、
図4にトランジスタTr3を追加した例である。
【0158】
図8は、
図5にトランジスタTr3を追加した例である。
【0159】
図9は、
図1にトランジスタTr3を追加した例である。
【0160】
図10は、
図5にトランジスタTr3を追加した例である。
【0161】
図6乃至
図10において、トランジスタTr3のソース電極又はドレイン電極の一方は
、トランジスタTr1のゲート電極に電気的に接続されている。
【0162】
【0163】
【0164】
絶縁層30は、トランジスタTr3のゲート絶縁層として機能することができる領域を
有する。
【0165】
図6乃至
図10の半導体装置は、
図1乃至
図3と同様に、酸化物層61及び絶縁層62
を有する。
【0166】
酸化物層61を形成しないことは可能である。
【0167】
<
図6乃至
図8>
図6乃至
図8において、導電層23はトランジスタTr3のゲート電極として機能する
ことができる領域を有する。
【0168】
図6(B)、
図7(B)、及び
図8(B)において、半導体層43はトランジスタTr
3のチャネル形成領域を有する。
【0169】
図6(C)、
図7(C)、及び
図8(C)のそれぞれは、半導体層4243を有する。
【0170】
半導体層4243は、トランジスタTr2のチャネル形成領域を有する。
【0171】
半導体層4243は、トランジスタTr3のチャネル形成領域を有する。
【0172】
半導体層4243は、導電層53の補助配線として機能することができる領域を有する
。
【0173】
例えば、半導体層4243の上面は導電層53と接することが好ましい。
【0174】
導電層53の補助配線として機能することができる領域は導電層53と重なる。
【0175】
図6乃至
図8において、導電層53はトランジスタTr3のソース電極又はドレイン電
極の一方として機能することができる領域を有する。
【0176】
図6乃至
図8において、導電層55はトランジスタTr3のソース電極又はドレイン電
極の他方として機能することができる領域を有する。
【0177】
例えば、
図6乃至
図8において、導電層21、導電層22、及び導電層23は、同じ導
電層をエッチングする工程を経て形成されても良い。
【0178】
例えば、
図6(B)、
図7(B)、及び
図8(B)において、半導体層41、半導体層
42、及び半導体層43は、同じ半導体層をエッチングする工程を経て形成されても良い
。
【0179】
例えば、
図6(C)、
図7(C)、及び
図8(C)において、半導体層41及び半導体
層4243は、同じ半導体層をエッチングする工程を経て形成されても良い。
【0180】
例えば、
図6乃至
図8において、導電層51、導電層52、導電層53、導電層54、
及び導電層55は、同じ導電層をエッチングする工程を経て形成されても良い。
【0181】
<
図9及び
図10>
図9及び
図10において、導電層24はトランジスタTr3のゲート電極として機能す
ることができる領域を有する。
【0182】
図9及び
図10において、半導体層44はトランジスタTr3のチャネル形成領域を有
する。
【0183】
図9及び
図10において、導電層56はトランジスタTr3のソース電極又はドレイン
電極の一方として機能することができる領域を有する。
【0184】
図9及び
図10において、導電層57はトランジスタTr3のソース電極又はドレイン
電極の他方として機能することができる領域を有する。
【0185】
図9及び
図10において、酸化物層61及び絶縁層62を貫通する開口83がある。
【0186】
図9及び
図10において、導電層71は、開口83を介して、導電層56に電気的に接
続されている。
【0187】
図9(C)及び
図10(C)のように、半導体層42、半導体層41、及び半導体層4
4を、トランジスタTr1のチャネル幅方向に沿って配置することができる。
【0188】
例えば、トランジスタTr1のチャネル幅方向は、トランジスタTr2のチャネル長方
向又はトランジスタTr3のチャネル長方向と交差することができる。
【0189】
例えば、
図9及び
図10において、導電層21、導電層22、及び導電層24は、同じ
導電層をエッチングする工程を経て形成されても良い。
【0190】
例えば、
図9及び
図10において、半導体層41、半導体層42、及び半導体層44は
、同じ半導体層をエッチングする工程を経て形成されても良い。
【0191】
例えば、
図9及び
図10において、導電層51、導電層52、導電層53、導電層54
、導電層56、及び導電層57は、同じ導電層をエッチングする工程を経て形成されても
良い。
【0192】
例えば、
図9において、開口81、開口82、及び開口83は、たった1回のエッチン
グを行うことにより形成することができる。
【0193】
例えば、
図10において、開口81a、開口81b、開口82、及び開口83は、たっ
た1回のエッチングを行うことにより形成することができる。
【0194】
実施の形態1乃至実施の形態3の内容を本実施の形態に適用することができる。
【0195】
(実施の形態5)
図1乃至
図10において、トランジスタTr2のソース電極又はドレイン電極の他方を
、トランジスタTr1のソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続することがで
きる(本実施の形態において、この接続は接続Dと呼ばれる)。
【0196】
図11は、
図1に接続Dを適用したコンセプトの一例である。
【0197】
図12は、
図4に接続Dを適用したコンセプトの一例である。
【0198】
図13は、
図5に接続Dを適用したコンセプトの一例である。
【0199】
図14は、
図6に接続Dを適用したコンセプトの一例である。
【0200】
図15は、
図7に接続Dを適用したコンセプトの一例である。
【0201】
図16は、
図8に接続Dを適用したコンセプトの一例である。
【0202】
図17は、
図9に接続Dを適用したコンセプトの一例である。
【0203】
【0204】
図11乃至
図18のように、導電層51及び導電層54のかわりに導電層5154を用
いることができる。
【0205】
図11乃至
図18において、導電層5154は、トランジスタTr1のソース電極又は
ドレイン電極の一方として機能することができる領域を有する。
【0206】
図11乃至
図18において、導電層5154は、トランジスタTr2のソース電極又は
ドレイン電極の他方として機能することができる領域を有する。
【0207】
図11(C)、
図12(C)、
図13(C)、
図17(C)、及び
図18(C)のよう
に、半導体層41及び半導体層42のかわりに半導体層4142を用いることができる。
【0208】
半導体層4142は、トランジスタTr1のチャネル形成領域を有する。
【0209】
半導体層4142は、トランジスタTr2のチャネル形成領域を有する。
【0210】
半導体層4142は、導電層5154の補助配線として機能することができる領域を有
する。
【0211】
導電層5154の補助配線として機能することができる領域は導電層5154と重なる
。
【0212】
図14(C)、
図15(C)、及び
図16(C)のように、半導体層41、半導体層4
2、及び半導体層43のかわりに半導体層414243を用いることができる。
【0213】
半導体層414243は、トランジスタTr1のチャネル形成領域を有する。
【0214】
半導体層414243は、トランジスタTr2のチャネル形成領域を有する。
【0215】
半導体層414243は、トランジスタTr3のチャネル形成領域を有する。
【0216】
半導体層414243は、導電層5154の補助配線として機能することができる領域
を有する。
【0217】
導電層5154の補助配線として機能することができる領域は導電層5154と重なる
。
【0218】
実施の形態1乃至実施の形態4の内容を本実施の形態に適用することができる。
【0219】
(実施の形態6)
半導体装置は、半導体素子を有する装置である。
【0220】
半導体素子の種類は、限定されない。
【0221】
例えば、半導体素子としてトランジスタ等がある。
【0222】
例えば、トランジスタとして、電界効果型トランジスタ等である。
【0223】
半導体装置の種類は限定されない。
【0224】
例えば、半導体装置は、表示装置、センサ装置、及び記憶装置等から選ぶことができる
。
【0225】
表示装置は、表示素子を有する装置である。
【0226】
表示素子の種類は限定されない。
【0227】
例えば、表示素子は、EL素子(発光素子)及び液晶素子等から選ぶことができる。
【0228】
表示装置の種類は限定されない。
【0229】
例えば、表示装置は、EL表示装置(発光装置)、液晶表示装置等から選ぶことができ
る。
【0230】
EL表示装置は、EL素子を有する装置である。
【0231】
EL素子は、第1の電極(例えば、画素電極)、第2の電極(例えば、共通電極)、及
びEL層を有する。
【0232】
例えば、EL層は、第1の電極及び第2の電極の間にある。
【0233】
液晶表示装置は、液晶素子を有する装置である。
【0234】
液晶素子は、第1の電極(例えば、画素電極)、第2の電極(例えば、共通電極)、及
び液晶層を有する。
【0235】
例えば、液晶層は、第1の電極及び第2の電極の間にある。
【0236】
実施の形態1乃至実施の形態5の内容を本実施の形態に適用することができる。
【0237】
(実施の形態7)
図19は、表示装置の画素回路である。
【0238】
図19において、トランジスタTr2のソース電極又はドレイン電極の一方は、トラン
ジスタTr1の第1のゲート電極に電気的に接続されている。
【0239】
図19において、トランジスタTr2のソース電極又はドレイン電極の一方は、トラン
ジスタTr1の第2のゲート電極に電気的に接続されている。
【0240】
図19において、トランジスタTr1のソース電極又はドレイン電極の一方は、表示素
子ELの第1の電極(画素電極)に電気的に接続されている。
【0241】
例えば、表示素子ELは、EL素子である。
【0242】
図19(B)、
図19(D)、及び
図19(F)において、トランジスタTr3のソー
ス電極又はドレイン電極の一方は、トランジスタTr1の第1のゲート電極に電気的に接
続されている。
【0243】
図19(B)、
図19(D)、及び
図19(F)において、トランジスタTr3のソー
ス電極又はドレイン電極の一方は、トランジスタTr1の第2のゲート電極に電気的に接
続されている。
【0244】
図19(C)及び
図19(D)において、トランジスタTr2のソース電極又はドレイ
ン電極の他方は、トランジスタTr1のソース電極又はドレイン電極の他方に電気的に接
続されている。
【0245】
図19(E)及び
図19(F)において、トランジスタTr2のソース電極又はドレイ
ン電極の他方は、トランジスタTr1のソース電極又はドレイン電極の一方に電気的に接
続されている。
【0246】
図19において、トランジスタTr1の寄生容量を保持容量として用いることができる
。
【0247】
図19において、保持容量としての機能を有する容量素子を、トランジスタTr1の第
1のゲート電極に電気的に接続することができる。
【0248】
例えば、トランジスタTr1を介して表示素子ELに電流が供給される。
【0249】
例えば、トランジスタTr2をオンにすることにより、ビデオ信号を書き込むことがで
きる。
【0250】
特に、例えば、
図19(C)、
図19(D)、
図19(E)、及び
図19(F)におい
て、トランジスタTr2をオンにすることにより、トランジスタTr1のしきい値電圧の
ばらつきを補正することができる。
【0251】
例えば、トランジスタTr3をオンにすることにより、ビデオ信号を消去することがで
きる。
【0252】
例えば、
図19(C)及び
図19(D)のトランジスタTr1の極性は、
図19(E)
及び
図19(F)のトランジスタTr1の極性と逆である。
【0253】
実施の形態1乃至実施の形態6の内容を本実施の形態に適用することができる。
【0254】
(実施の形態8)
図20乃至
図22に半導体装置の一例を示す。
【0255】
酸化物層61が島状であることが好ましい。
【0256】
例えば、
図20のように、酸化物層61のかわりに酸化物層61a及び酸化物層61b
が用いることができる。
【0257】
図20は
図1(B)と同様であるので、繰り返しの説明は省略する。
【0258】
図20において、酸化物層61a及び酸化物層61bの形状のそれぞれは破線により示
されている。
【0259】
【0260】
【0261】
酸化物層61aは半導体層41を覆っているので、酸化物層61aは半導体層41の上
面及び側面と接する領域を有する。
【0262】
導電層21は、酸化物層61aと重なる第1の領域を有する。
【0263】
導電層21は、酸化物層61a及び開口81の間に、酸化物層61aと重ならない第2
の領域を有する。
【0264】
導電層21は、酸化物層61a及び開口82の間に、酸化物層61aと重ならない第3
の領域を有する。
【0265】
第1の領域は、第2の領域及び第3の領域の間に位置する。
【0266】
第2の領域及び第3の領域のそれぞれが導電層71と重なるので、導電層71が半導体
層41の側面に近づく。
【0267】
導電層71が半導体層41の側面に近づくので、半導体層41の側面を流れるキャリア
が増える。
【0268】
酸化物層61bは半導体層42を覆っているので、酸化物層61bは半導体層の上面及
び側面と接する領域を有する。
【0269】
導電層22は、酸化物層61bと重なる領域を有する。
【0270】
導電層22は、酸化物層61bと重ならない領域を有する。
【0271】
導電層22は、酸化物層61bと重ならない領域を有さないことができる。
【0272】
酸化物半導体層に水素が含まれることにより、トランジスタの電気的特性が悪化するこ
とがある。
【0273】
絶縁層62に水素が含まれるならば、半導体層41は、絶縁層62と接触しないことが
好ましい。
【0274】
絶縁層62に水素が含まれるならば、半導体層42は、絶縁層62と接触しないことが
好ましい。
【0275】
実施の形態1乃至実施の形態7の内容を本実施の形態に適用することができる。
【0276】
(実施の形態9)
例えば、
図1乃至
図3において、開口81を形成するためのエッチング時間は、開口8
2を形成するためのエッチング時間よりも長い。
【0277】
例えば、
図23乃至
図26のように導電層58を用いれば、開口81を形成するための
エッチング時間は、開口82を形成するためのエッチング時間と同じになる。
【0278】
【0279】
図23は
図1(B)と同様であるので、繰り返しの説明は省略する。
【0280】
【0281】
図25は
図1(B)と同様であるので、繰り返しの説明は省略する。
【0282】
【0283】
絶縁層30は、開口81cを有する。
【0284】
酸化物層61及び絶縁層62は、開口81dを有する。
【0285】
開口81dは、酸化物層61の開口及び絶縁層62の開口を有する。
【0286】
導電層58は、開口81cを介して、導電層21と電気的に接続されている。
【0287】
導電層71は、開口81dを介して、導電層58と電気的に接続されている。
【0288】
導電層71は、開口82を介して、導電層53と電気的に接続されている。
【0289】
例えば、導電層51、導電層52、導電層53、導電層54、及び導電層58は、同じ
導電層をエッチングする工程を経て形成されても良い。
【0290】
例えば、開口81d及び開口82は、たった1回のエッチングを行うことにより形成す
ることができる。
【0291】
図23乃至
図24において、開口81dは開口81cと重なる領域を有する。
【0292】
図25乃至
図26において、開口81dは開口81cと重ならないので、導電層71の
断線を防止することができる。
【0293】
実施の形態1乃至実施の形態8の内容を本実施の形態に適用することができる。
【0294】
(実施の形態10)
基板の材料及び各層の材料を説明する。
【0295】
もちろん、基板の材料及び各層の材料は、本実施の形態に例示する材料のみに限定され
ない。
【0296】
<層>
例えば、層は、単膜又は積層膜である。
【0297】
単膜は、1つの膜である。
【0298】
積層膜は、複数の膜である。
【0299】
例えば、積層膜は、少なくとも第1の膜及び第2の膜を有する。
【0300】
例えば、第1の膜の材料は、第2の膜と異なる。
【0301】
例えば、第1の膜の材料は、第2の膜と同じである。
【0302】
例えば、第1の膜及び第2の膜のそれぞれは、本実施の形態に例示する膜から選ぶこと
ができる。
【0303】
<材料>
例えば、基板は、ガラス基板、プラスチック基板、及び金属基板等から選ぶことができ
る。
【0304】
例えば、導電層は、金属を有する層又は酸化物導電体を有する層を有する。
【0305】
例えば、導電層は、金属を有する層のみを有する。
【0306】
例えば、導電層は、酸化物導電体を有する層のみを有する。
【0307】
例えば、導電層は、金属を有する層及び酸化物導電体を有する層を有する。
【0308】
例えば、金属は、アルミニウム、金、銀、銅、タングステン、チタン、モリブデン、ク
ロム、ニオブ、ニッケル、及びコバルト等から選ぶことができる。
【0309】
例えば、金属を有する層は、金属膜、合金膜、又は金属窒化物膜を有する。
【0310】
例えば、酸化物導電体は、インジウム錫酸化物(ITO)、シリコンを有するインジウ
ム錫酸化物、及びインジウム亜鉛酸化物等から選ぶことができる。
【0311】
例えば、酸化物導電体は透光性を有する。
【0312】
例えば、第1の電極(画素電極)又は第2の電極(共通電極)は透光性を有する。
【0313】
例えば、第1の電極(画素電極)又は第2の電極(共通電極)はITOを有する。
【0314】
例えば、酸化物層は、酸化物半導体層又は酸化物絶縁層を有する。
【0315】
例えば、酸化物層は、酸化物半導体層のみを有する。
【0316】
例えば、酸化物層は、酸化物絶縁層のみを有する。
【0317】
例えば、酸化物層は、酸化物半導体層及び酸化物絶縁層を有する。
【0318】
例えば、酸化物層において、酸化物半導体層は酸化物絶縁層の上方にある。
【0319】
例えば、酸化物層において、酸化物半導体層は酸化物絶縁層の下方にある。
【0320】
例えば、絶縁層は、酸化物絶縁層、窒化物絶縁層、又は有機絶縁層を有する。
【0321】
例えば、半導体層は、酸化物半導体層又はシリコン半導体層を有する。
【0322】
酸化物絶縁層は、酸化物絶縁体を有する層である。
【0323】
例えば、酸化物絶縁体は、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、及びガリウム酸化物
等から選ぶことができる。
【0324】
例えば、酸化物絶縁体は、窒素を有することができる。
【0325】
窒化物絶縁層は、窒化物絶縁体を有する層である。
【0326】
例えば、窒化物絶縁体は、シリコン窒化物、アルミニウム窒化物、及びガリウム窒化物
等から選ぶことができる。
【0327】
例えば、窒化物絶縁体は、酸素を有することができる。
【0328】
有機絶縁層は、有機絶縁体を有する層である。
【0329】
例えば、有機絶縁体は、アクリル、ポリイミド、及びシロキサン等から選ぶことができ
る。
【0330】
酸化物半導体層は、酸化物半導体を有する層である。
【0331】
シリコン半導体層は、シリコン半導体を有する層である。
【0332】
例えば、シリコン半導体は、シリコン、シリコンガリウム、及びシリコン炭化物等から
選ぶことができる。
【0333】
<酸化物半導体>
例えば、酸化物半導体は、インジウム(In)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、又は、
ガリウム(Ga)を有する。
【0334】
例えば、酸化物半導体は、インジウム酸化物、錫酸化物、及び亜鉛酸化物等から選ぶこ
とができる。
【0335】
例えば、酸化物半導体は、インジウム亜鉛酸化物及び錫亜鉛酸化物等から選ぶことがで
きる。
【0336】
例えば、酸化物半導体として、In、元素M、及びZnを有する酸化物を用いることが
できる。
【0337】
例えば、元素Mは典型金属及び遷移金属等から選ぶことができる。
【0338】
例えば、典型金属は、Ga、Al、及びSn等から選ぶことができる。
【0339】
例えば、遷移金属は、Ti、Hf、ランタノイド、及びアクチノイド等から選ぶことが
できる。
【0340】
<CAAC(C Axis Aligned Crystalline)>
酸化物半導体層が方向Xに沿ってc軸配向した結晶領域を有することによって、酸化物
半導体層の密度が高くなる。
【0341】
酸化物半導体層の密度が高くなることによって、酸化物半導体層へのH2Oの侵入を防
止することができる。
【0342】
例えば、方向Xは、酸化物半導体層の表面に対して垂直な方向である。
【0343】
例えば、c軸と酸化物半導体層の表面とのなす角度は90度である。
【0344】
例えば、方向Xは、酸化物半導体層の表面に対して概ね垂直な方向である。
【0345】
例えば、c軸と酸化物半導体層の表面とのなす角度は80度以上100度以下である。
【0346】
方向Xに沿ってc軸配向した結晶領域をCAAC(C Axis Aligned C
rystalline)と名付ける。
【0347】
<積層膜>
酸化物半導体層が積層膜であることは興味深い。
【0348】
酸化物半導体層と絶縁層との界面には欠陥がある。
【0349】
特に、絶縁層又は酸化物半導体層がシリコンを有する場合、酸化物半導体層と絶縁層と
の界面の欠陥が増えやすい。
【0350】
チャネルを欠陥から離すことにより、トランジスタの信頼性が改善される。
【0351】
酸化物半導体層が特定の積層膜であることにより、チャネルを酸化物半導体層と絶縁層
との界面から離すことができる。
【0352】
例えば、酸化物半導体層は、酸化物半導体膜A及び酸化物半導体膜Bを有する。
【0353】
例えば、酸化物半導体膜Bは、酸化物半導体膜Aの上方にある。
【0354】
例えば、酸化物半導体膜Bは、酸化物半導体膜Aの下方にある。
【0355】
例えば、酸化物半導体膜A及び酸化物半導体膜Bのそれぞれは、インジウム(In)、
ガリウム(Ga)、及び亜鉛(Zn)を有する。
【0356】
例えば、酸化物半導体層は、酸化物半導体膜A、酸化物半導体膜B、及び酸化物半導体
膜Cを有する。
【0357】
例えば、酸化物半導体膜Bは、酸化物半導体膜Aの上方にある。
【0358】
例えば、酸化物半導体膜Cは、酸化物半導体膜Aの下方にある。
【0359】
例えば、酸化物半導体膜A、酸化物半導体膜B、及び酸化物半導体膜Cのそれぞれは、
インジウム(In)、ガリウム(Ga)、及び亜鉛(Zn)を有する。
【0360】
例えば、酸化物半導体膜B中のガリウムの比率が高いことが好ましい。
【0361】
例えば、酸化物半導体膜B中の亜鉛の比率が高いことが好ましい。
【0362】
例えば、酸化物半導体膜C中のガリウムの比率が高いことが好ましい。
【0363】
例えば、酸化物半導体膜C中の亜鉛の比率が高いことが好ましい。
【0364】
例えば、「酸化物半導体膜B中のガリウムの比率/酸化物半導体膜B中のインジウムの
比率」は、「酸化物半導体膜A中のガリウムの比率/酸化物半導体膜A中のインジウムの
比率」よりも大きい。
【0365】
例えば、「酸化物半導体膜B中の亜鉛の比率/酸化物半導体膜B中のインジウムの比率
」は、「酸化物半導体膜A中の亜鉛の比率/酸化物半導体膜A中のインジウムの比率」よ
りも大きい。
【0366】
例えば、「酸化物半導体膜C中のガリウムの比率/酸化物半導体膜C中のインジウムの
比率」は、「酸化物半導体膜A中のガリウムの比率/酸化物半導体膜A中のインジウムの
比率」よりも大きい。
【0367】
例えば、「酸化物半導体膜C中の亜鉛の比率/酸化物半導体膜C中のインジウムの比率
」は、「酸化物半導体膜A中の亜鉛の比率/酸化物半導体膜A中のインジウムの比率」よ
りも大きい。
【0368】
例えば、酸化物半導体膜Aにおいて、Gaのかわりに元素Mを用いることができる。
【0369】
例えば、酸化物半導体膜Bにおいて、Gaのかわりに元素Mを用いることができる。
【0370】
例えば、酸化物半導体膜Cにおいて、Gaのかわりに元素Mを用いることができる。
【0371】
例えば、元素Mは、本実施の形態に示された金属を用いることができる。
【0372】
酸化物半導体膜中のインジウムの比率が低いことにより、酸化物半導体膜のバンドギャ
ップが大きくなる。
【0373】
酸化物半導体膜中のインジウムの比率が高いことにより、酸化物半導体膜のバンドギャ
ップが小さくなる。
【0374】
酸化物半導体層が積層膜であるのなら、チャネルはバンドギャップが最も小さな酸化物
半導体膜に形成される。
【0375】
例えば、酸化物半導体層が酸化物半導体膜A及び酸化物半導体膜Bを有するのなら、チ
ャネルは酸化物半導体膜Aに形成される。
【0376】
例えば、酸化物半導体層が酸化物半導体膜A、酸化物半導体膜B、及び酸化物半導体膜
Cを有するのなら、チャネルは酸化物半導体膜Aに形成される。
【0377】
チャネルが酸化物半導体膜Aに形成されるのなら、チャネルは欠陥から離れる。
【0378】
例えば、酸化物半導体膜AはCAACである。
【0379】
例えば、酸化物半導体膜B又は酸化物半導体膜Cは酸化物半導体膜Aよりも結晶性が低
い。
【0380】
例えば、ニッケル、銅、コバルト等の金属不純物は、結晶性の高い領域から結晶性の低
い領域へ移動する。
【0381】
酸化物半導体膜B又は酸化物半導体膜Cの結晶性が、酸化物半導体膜Aよりも低いので
あれば、金属不純物が酸化物半導体膜B又は酸化物半導体膜Cへゲッタリングされる。
【0382】
つまり、チャネルから金属不純物をゲッタリングすることができる。
【0383】
例えば、電子線回折のスポットの明確さが結晶性の判断基準である。
【0384】
例えば、電子線回折のスポットが明確であれば結晶性が高いことが判断できる。
【0385】
例えば、電子線回折のスポットが不明確であれば結晶性が低いことが判断できる。
【0386】
2つの膜の電子線回折の結果を比較することにより、明確さの判断を行うことができる
。
【0387】
また、例えば、酸化物層として、チャネル形成領域を有する酸化物半導体層よりもバン
ドギャップの大きい酸化物半導体層を用いることができる。
【0388】
実施の形態1乃至実施の形態9の内容を本実施の形態に適用することができる。
【符号の説明】
【0389】
10 基板
21 導電層
22 導電層
23 導電層
24 導電層
30 絶縁層
41 半導体層
42 半導体層
43 半導体層
44 半導体層
4142 半導体層
4243 半導体層
414243 半導体層
51 導電層
52 導電層
53 導電層
54 導電層
55 導電層
56 導電層
57 導電層
58 導電層
5154 導電層
61 酸化物層
61a 酸化物層
61b 酸化物層
62 絶縁層
71 導電層
81 開口
81a 開口
81b 開口
81c 開口
81d 開口
82 開口
83 開口
Tr1 トランジスタ
Tr2 トランジスタ
Tr3 トランジスタ
EL 表示素子