(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】5GネットワークにおけるNBMPワークフロー記述ドキュメントフォーマットを使用したCMAFコンテンツ準備テンプレート
(51)【国際特許分類】
H04N 21/2343 20110101AFI20231201BHJP
H04N 21/84 20110101ALI20231201BHJP
【FI】
H04N21/2343
H04N21/84
(21)【出願番号】P 2022566322
(86)(22)【出願日】2022-05-04
(86)【国際出願番号】 US2022027564
(87)【国際公開番号】W WO2022240620
(87)【国際公開日】2022-11-17
【審査請求日】2022-10-31
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520353802
【氏名又は名称】テンセント・アメリカ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ソダガァ,イラジ
【審査官】大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0394498(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0092530(US,A1)
【文献】Tencent,[FS_5GMS-EXT] Updated text for uplink streaming[online],3GPP TSG SA WG4 #113-e S4-210479,米国,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG4_C,2021年03月31日
【文献】Ericsson LM, Qualcomm Incorporated, Tencent, BBC,[FS_5GMS-EXT] Key Topic Uplink media streaming,3GPP TSG SA WG4 #112-e S4-210299,米国,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG4_C,2021年02月10日
【文献】TENCENT,[FS_5GMS-EXT] Updated text for Content Preparation,S4aI201154,米国,3GPP,2021年03月23日,URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_SA/WG4_CODEC/3GPP_SA4_AHOC_MTGs/SA4_MBS/Docs/S4aI201154.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 -21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサが実行する5Gメディアストリーミング(5GMS)ネットワークのコンテンツ準備の方法であって、
入力共通メディアアプリケーションフォーマット(CMAF)トラック及び出力CMAFトラックのセットに対応する5GMSのために準備されるべきコンテンツを受信するステップと、
前記入力CMAFトラックの入力フォーマットと、前記出力CMAFトラックのセットに対応するタスクインスタンスの配列とを指定するネットワークベースメディア処理(NBMP)ワークフロー記述ドキュメント(WDD)を含むコンテンツ準備テンプレート(CPT)を決定するステップと、
前記CPTに従って前記コンテンツを準備するステップと、
前記5GMSネットワーク上で前記準備されたコンテンツをメディアストリーミングクライアントにストリーミングするステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記タスクインスタンスの配列の各タスクインスタンスは、前記出力CMAFトラックのセットの出力CMAFトラックへのパスを指定し、前記出力CMAFトラックに対応する各エンコードパラメータは、前記出力CMAFトラックに対応する前記タスクインスタンスに関連する機能インスタンス構成パラメータとして記述される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記CPTはCMAFコンテンツ準備のための機能テンプレートを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記機能テンプレートは、少なくともメディアプレゼンテーション記述ドキュメント又はハイパーテキスト転送プロトコルライブストリーミングに対応するプロトコルからのものを使用して、前記入力CMAFトラックに対応する入力CMAFメディアプロファイルを指定する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記機能テンプレートは、前記入力CMAFトラックのプッシュプロトコル及びプルプロトコルを指定する、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記機能テンプレートは、前記出力CMAFトラックのセットの出力フォーマットを指定する、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記機能テンプレートは、共通パラメータと、前記コンテンツに関連するトランスコーダに対応するベンダー固有のパラメータとのうち少なくとも1つを指定する、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記機能テンプレートは、前記出力CMAFトラックのセットに対応する少なくとも1つのコーデックを指定する、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記機能テンプレートは、前記コンテンツに対応するトランスコーディング機能の報告パラメータ、監視パラメータ及び通知パラメータのうち少なくとも1つを指定する、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
5Gメディアストリーミング(5GMS)ネットワークのコンテンツ準備のためのデバイスであって、
プログラムコードを記憶するように構成された少なくとも1つのメモリと、
前記プログラムコードを読み取って前記プログラムコードによって命令される通りに動作するように構成された少なくとも1つのプロセッサと
を含み、前記プログラムコードは、
前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の方法を実行させる、デバイス。
【請求項11】
5Gメディアストリーミング(5GMS)ネットワークのコンテンツ準備のためのデバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の方法を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本出願は、米国特許商標庁において2021年5月12日に出願された米国仮出願第63/187,807号及び2022年4月21日に出願された米国出願第17/725,844号に基づく優先権を主張しており、これらの開示の全内容を参照により援用する。
【0002】
[技術分野]
この開示の実施形態は、メディア処理及びストリーミングの方法及びシステムを対象とし、特にコンテンツ準備テンプレートに基づいてコンテンツを準備することを対象とする。
【背景技術】
【0003】
3GPP(3rd Generation Partnership Project) TS26.512(3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; 5G Media Streaming (5GMS); Protocols (Release 16), V1.1.0)は、ストリーミング用のコンテンツをホストする前にメディアストリームの処理を設定するためのコンテンツ準備テンプレートの概念を定義している。また、コンテンツの配布のためのコンテンツホスト構成も定義している。しかし、コンテンツ準備テンプレートのフォーマットを定義していない。
【発明の概要】
【0004】
1つ以上の実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサが実行する5Gメディアストリーミング(5GMS, 5G media streaming)ネットワークのコンテンツ準備の方法は、入力共通メディアアプリケーションフォーマット(CMAF, Common Media Application Format)トラック及び出力CMAFトラックのセットに対応する5GMSのために準備されるべきコンテンツを受信するステップと、入力CMAFトラックの入力フォーマットと、出力CMAFトラックのセットに対応するタスクインスタンスの配列とを指定するネットワークベースメディア処理(NBMP, Network Based Media Processing)ワークフロー記述ドキュメント(WDD, workflow description document)を含むコンテンツ準備テンプレート(CPT, content preparation template)を決定するステップと、CPTに従ってコンテンツを準備するステップと、5GMSネットワーク上で準備されたコンテンツをメディアストリーミングクライアントにストリーミングするステップとを含む。
【0005】
1つ以上の実施形態によれば、5GMSネットワークのコンテンツ準備のためのデバイスは、プログラムコードを記憶するように構成された少なくとも1つのメモリと、プログラムコードを読み取ってプログラムコードによって命令される通りに動作するように構成された少なくとも1つのプロセッサとを含み、プログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサに、入力共通メディアアプリケーションフォーマット(CMAF, Common Media Application Format)トラック及び出力CMAFトラックのセットに対応する5GMSのために準備されるべきコンテンツを受信させるように構成された受信コードと、少なくとも1つのプロセッサに、入力CMAFトラックの入力フォーマットと、出力CMAFトラックのセットに対応するタスクインスタンスの配列とを指定するネットワークベースメディア処理(NBMP, Network Based Media Processing)ワークフロー記述ドキュメント(WDD, workflow description document)を含むコンテンツ準備テンプレート(CPT, content preparation template)を決定させるように構成された決定コードと、少なくとも1つのプロセッサに、CPTに従ってコンテンツを準備させるように構成された準備コードと、少なくとも1つのプロセッサに、5GMSネットワーク上で準備されたコンテンツをメディアストリーミングクライアントにストリーミングさせるように構成されたストリーミングコードとを含む。
【0006】
1つ以上の実施形態によれば、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体は命令を記憶し、命令は、5GMSネットワークのコンテンツ準備のためのデバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、入力共通メディアアプリケーションフォーマット(CMAF, Common Media Application Format)トラック及び出力CMAFトラックのセットに対応する5GMSのために準備されるべきコンテンツを受信させ、入力CMAFトラックの入力フォーマットと、出力CMAFトラックのセットに対応するタスクインスタンスの配列とを指定するネットワークベースメディア処理(NBMP, Network Based Media Processing)ワークフロー記述ドキュメント(WDD, workflow description document)を含むコンテンツ準備テンプレート(CPT, content preparation template)を決定させ、CPTに従ってコンテンツを準備させ、5GMSネットワーク上で準備されたコンテンツをメディアストリーミングクライアントにストリーミングさせる1つ以上の命令を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
開示の主題の更なる特徴、性質及び様々な利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面からより明らかになる。
【
図1】本明細書に記載の方法、装置及びシステムが実施形態に従って実装され得る環境の図である。
【
図2】
図1の1つ以上のデバイスの例示的なコンポーネントのブロック図である。
【
図3】実施形態によるメディアアップリンクストリーミング用のメディアアーキテクチャのブロック図である。
【
図4】実施形態によるメディアダウンリンクリンクストリーミング用のメディアアーキテクチャのブロック図である。
【
図5】実施形態によるメディアダウンリンクストリーミング用のメディアアーキテクチャのブロック図である。
【
図6】実施形態によるアプリケーションサーバのブロック図である。
【
図7】実施形態によるメディアストリーミングネットワークのコンテンツ準備のための例示的なプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本明細書に記載の方法、装置及びシステムが実施形態に従って実装され得る環境100の図である。
図1に示すように、環境100は、ユーザデバイス110、プラットフォーム120及びネットワーク130を含んでもよい。環境100のデバイスは、有線接続、無線接続、又は有線及び無線接続の組み合わせを介して相互接続されてもよい。
【0009】
ユーザデバイス110は、プラットフォーム120に関連する情報を受信、生成、記憶、処理及び/又は提供できる1つ以上のデバイスを含む。例えば、ユーザデバイス110は、コンピューティングデバイス(例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、スマートスピーカ、サーバ等)、携帯電話(例えば、スマートフォン、無線電話等)、ウェアラブルデバイス(例えば、一対のスマートグラス又はスマートウオッチ)又は同様のデバイスを含んでもよい。いくつかの実装では、ユーザデバイス110は、プラットフォーム120に対して情報を受信及び/又は送信してもよい。
【0010】
プラットフォーム120は、本明細書のどこかに記載の1つ以上のデバイスを含む。いくつかの実装では、プラットフォーム120は、クラウドサーバ又はクラウドサーバのグループを含んでもよい。いくつかの実装では、プラットフォーム120は、ソフトウェアコンポーネントが特定のニーズに応じてスワップイン又はスワップアウトされ得るように、モジュール化となるように設計されてもよい。したがって、プラットフォーム120は、異なる使用のために容易及び/又は迅速に再構成されてもよい。
【0011】
いくつかの実装では、図示のように、プラットフォーム120は、クラウドコンピューティング環境122でホストされてもよい。特に、本明細書に記載の実装は、プラットフォーム120をクラウドコンピューティング環境122でホストされるものとして説明するが、いくつかの実装では、プラットフォーム120は、クラウドベースではなくてもよく(すなわち、クラウドコンピューティング環境の外部に実装されてもよい)、或いは、部分的にクラウドベースでもよい。
【0012】
クラウドコンピューティング環境122は、プラットフォーム120をホストする環境を含む。クラウドコンピューティング環境122は、エンドユーザ(例えば、ユーザデバイス110)がプラットフォーム120をホストするシステム及び/又はデバイスの物理的な位置及び構成の知識を必要としない計算、ソフトウェア、データアクセス、ストレージ等のサービスを提供してもよい。図示のように、クラウドコンピューティング環境122は、コンピューティングリソース124のグループ(併せて「コンピューティングリソース124」と呼ばれ、個々にも「コンピューティングリソース124」と呼ばれる)を含んでもよい。
【0013】
コンピューティングリソース124は、1つ以上のパーソナルコンピュータ、ワークステーションコンピュータ、サーバデバイス又は他のタイプの計算及び/又は通信デバイスを含む。いくつかの実装では、コンピューティングリソース124はプラットフォーム120をホストしてもよい。クラウドリソースは、コンピューティングリソース124において実行される計算インスタンス、コンピューティングリソース124において提供される記憶デバイス、コンピューティングリソース124によって提供されるデータ転送デバイス等を含んでもよい。いくつかの実装では、コンピューティングリソース124は、有線接続、無線接続又は有線接続及び無線接続の組み合わせを介して、他のコンピューティングリソース124と通信してもよい。
【0014】
図1に更に示すように、コンピューティングリソース124は、1つ以上のアプリケーション(APP, application)124-1、1つ以上の仮想マシン(VM, virtual machine)124-2、仮想化ストレージ(VS, virtualized storage)124-3、1つ以上のハイパーバイザ(HYP, hypervisor)124-4等のようなクラウドリソースのグループを含む。
【0015】
アプリケーション124-1は、ユーザデバイス110及び/又はプラットフォーム120に提供されてもよく或いはユーザデバイス110及び/又はプラットフォーム120によってアクセスされてもよい1つ以上のソフトウェアアプリケーションを含む。アプリケーション124-1は、ユーザデバイス110上にソフトウェアアプリケーションをインストールして実行する必要性を除去してもよい。例えば、アプリケーション124-1は、プラットフォーム120に関連するソフトウェア、及び/又はクラウドコンピューティング環境122を介して提供できるいずれかの他のソフトウェアを含んでもよい。いくつかの実装では、1つのアプリケーション124-1は、仮想マシン124-2を介して1つ以上の他のアプリケーション124-1に対して情報を送信/受信してもよい。
【0016】
仮想マシン124-2は、物理マシンのようなプログラムを実行するマシン(例えば、コンピュータ)のソフトウェア実装を含む。仮想マシン124-2は、仮想マシン124-2によるいずれかの実マシンに対する使用及び対応の程度に応じて、システム仮想マシン又はプロセス仮想マシンのいずれかでもよい。システム仮想マシンは、完全なオペレーティングシステム(OS, operating system)の実行をサポートする完全なシステムプラットフォームを提供してもよい。プロセス仮想マシンは、単一のプログラムを実行してもよく、単一のプロセスをサポートしてもよい。いくつかの実装では、仮想マシン124-2は、ユーザ(例えば、ユーザデバイス110)に代わって実行してもよく、データ管理、同期又は長期データ転送のようなクラウドコンピューティング環境122のインフラストラクチャを管理してもよい。
【0017】
仮想化ストレージ124-3は、コンピューティングリソース124の記憶システム又はデバイス内で仮想化技術を使用する1つ以上の記憶システム及び/又は1つ以上のデバイスを含む。いくつかの実装では、記憶システムのコンテキスト内で、仮想化のタイプは、ブロック仮想化及びファイル仮想化を含んでもよい。ブロック仮想化は、物理ストレージ又は異種構造に関係なくストレージシステムにアクセスし得るように、物理ストレージからの論理ストレージの抽象化(又は分離)を示してもよい。この分離は、どのようにストレージシステムの管理者がエンドユーザのためのストレージを管理するかについて、柔軟性を持たせることを可能にし得る。ファイル仮想化は、ファイルレベルでアクセスされるデータと、ファイルが物理的に記憶される位置との間の依存関係を除去してもよい。これは、ストレージ使用の最適化、サーバの統合及び/又は継続的なファイル移行の実行を可能にし得る。
【0018】
ハイパーバイザ124-4は、複数のオペレーティングシステム(例えば、「ゲストオペレーティングシステム」)が、コンピューティングリソース124のようなホストコンピュータ上で同時に実行することを可能にするハードウェア仮想化技術を提供してもよい。ハイパーバイザ124-4は、仮想オペレーティングプラットフォームをゲストオペレーティングシステムに提示してもよく、ゲストオペレーティングシステムの実行を管理してもよい。様々なオペレーティングシステムの複数のインスタンスは、仮想化ハードウェアリソースを共有してもよい。
【0019】
ネットワーク130は、1つ以上の有線及び/又は無線ネットワークを含む。例えば、ネットワーク130は、セルラネットワーク(例えば、第5世代(5G, fifth generation)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE, long-term evolution)ネットワーク、第3世代(3G, third generation)ネットワーク、符号分割多元接続(CDMA, code division multiple access)ネットワーク等)、公衆陸上移動ネットワーク(PLMN, public land mobile network)、ローカルエリアネットワーク(LAN, local area network)、広域ネットワーク(WAN, wide area network)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN, metropolitan area network)、電話ネットワーク(例えば、公衆交換電話網(PSTN, Public Switched Telephone Network))、プライベートネットワーク、アドホックネットワーク、イントラネット、インターネット、光ファイバベースのネットワーク等、及び/又はこれら又は他のタイプのネットワークの組み合わせを含んでもよい。
【0020】
図1に示すデバイス及びネットワークの数及び配置は、一例として提供される。実際には、
図1に示すものよりも多くのデバイス及び/又はネットワーク、少ないデバイス及び/又はネットワーク、異なるデバイス及び/又はネットワーク、又は異なる配置のデバイス及び/又はネットワークが存在してもよい。さらに、
図1に示す2つ以上のデバイスは、単一のデバイス内に実装されてもよく、或いは、
図1に示す単一のデバイスは、複数の分散デバイスとして実装されてもよい。さらに或いは代替として、環境100のデバイスのセット(例えば、1つ以上のデバイス)は、環境100のデバイスの他のセットによって実行されるものとして記載される1つ以上の機能を実行してもよい。
【0021】
図2は、
図1の1つ以上のデバイスの例示的なコンポーネントのブロック図である。デバイス200は、ユーザデバイス110及び/又はプラットフォーム120に対応してもよい。
図2に示すように、デバイス200は、バス210、プロセッサ220、メモリ230、記憶コンポーネント240、入力コンポーネント250、出力コンポーネント260及び通信インタフェース270を含んでもよい。
【0022】
バス210は、デバイス200のコンポーネントの間の通信を可能にするコンポーネントを含む。プロセッサ220は、ハードウェア、ファームウェア又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで実装される。プロセッサ220は、中央処理装置(CPU, central processing unit)、グラフィックス処理装置(GPU, graphics processing unit)、アクセラレータ処理装置(APU, accelerated processing unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP, digital signal processor)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA, field-programmable gate array)、特定用途向け集積回路(ASIC, application-specific integrated circuit)又は他のタイプの処理コンポーネントである。いくつかの実装では、プロセッサ220は、機能を実行するようにプログラムできる1つ以上のプロセッサを含む。メモリ230は、ランダムアクセスメモリ(RAM, random access memory)、読み取り専用メモリ(ROM, read only memory)、及び/又はプロセッサ220により使用される情報及び/又は命令を記憶する他のタイプの動的又は静的記憶デバイス(例えば、フラッシュメモリ、磁気メモリ及び/又は光メモリ)を含む。
【0023】
記憶コンポーネント240は、デバイス200の動作及び使用に関連する情報及び/又はソフトウェアを記憶する。例えば、記憶コンポーネント240は、ハードディスク(例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク及び/又はソリッドステートディスク)、コンパクトディスク(CD, compact disc)、デジタル多用途ディスク(DVD, digital versatile disc)、フロッピーディスク、カートリッジ、磁気テープ及び/又は他のタイプの非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体を、対応するドライブと共に含んでもよい。
【0024】
入力コンポーネント250は、デバイス200がユーザ入力(例えば、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、ボタン、スイッチ及び/又はマイクロホン)等を介して情報を受信することを可能にするコンポーネントを含む。さらに或いは代替として、入力コンポーネント250は、情報を感知するためのセンサ(例えば、全地球測位システム(GPS, global positioning system)コンポーネント、加速度計、ジャイロスコープ、及び/又はアクチュエータ)を含んでもよい。出力コンポーネント260は、デバイス200からの出力情報を提供するコンポーネント(例えば、ディスプレイ、スピーカ及び/又は1つ以上の発光ダイオード(LED, light-emitting diode))を含む。
【0025】
通信インタフェース270は、デバイス200が有線接続、無線接続又は有線接続及び無線接続の組み合わせを介して他のデバイスと通信することを可能にするトランシーバのようなコンポーネント(例えば、トランシーバ及び/又は別々の受信機及び送信機)を含む。通信インタフェース270は、デバイス200が他のデバイスから情報を受信すること、及び/又は情報を他のデバイスに提供することを可能にし得る。例えば、通信インタフェース270は、イーサネットインタフェース、光インタフェース、同軸インタフェース、赤外線インタフェース、無線周波数(RF, radio frequency)インタフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB, universal serial bus)インタフェース、Wi-Fiインタフェース、セルラネットワークインタフェース等を含んでもよい。
【0026】
デバイス200は、本明細書に記載の1つ以上のプロセスを実行してもよい。デバイス200は、プロセッサ220がメモリ230及び/又は記憶コンポーネント240のような非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体によって記憶されたソフトウェア命令を実行することに応じて、これらのプロセスを実行してもよい。コンピュータ読み取り可能媒体は、本明細書では、非一時的なメモリデバイスとして定義される。メモリデバイスは、単一の物理記憶デバイス内のメモリ空間、又は複数の物理記憶デバイスに分散されたメモリ空間を含む。
【0027】
ソフトウェア命令は、他のコンピュータ読み取り可能媒体から、或いは通信インタフェース270を介して他のデバイスから、メモリ230及び/又は記憶コンポーネント240に読み取られてもよい。実行されると、メモリ230及び/又は記憶コンポーネント240に記憶されたソフトウェア命令は、プロセッサ220に本明細書に記載の1つ以上のプロセスを実行させてもよい。さらに或いは代替として、本明細書に記載される1つ以上のプロセスを実行するために、ソフトウェア命令の代わりに或いはこれと組み合わせて配線回路が使用されてもよい。したがって、本明細書に記載の実施形態は、ハードウェア回路及びソフトウェアのいずれかの特定の組み合わせに限定されない。
【0028】
図2に示すコンポーネントの数及び配置は、一例として提供される。実際には、デバイス200は、
図2に示すものよりも多くのコンポーネント、少ないコンポーネント、異なるコンポーネント、又は異なる配置のコンポーネントを含んでもよい。さらに或いは代替として、デバイス200のコンポーネントのセット(例えば、1つ以上のコンポーネント)は、デバイス200のコンポーネントの他のセットによって実行されるものとして記載される1つ以上の機能を実行してもよい。
【0029】
5Gメディアストリーミング(5GMS, 5G media streaming)システムは、ダウンリンクメディアストリーミングサービス又はアップリンクメディアストリーミングサービスの一方又は双方をサポートする5Gメディアストリーミングアーキテクチャからのアプリケーション機能、アプリケーションサーバ及びインタフェースの集合でもよい。5GMSアプリケーションプロバイダは、5GMSシステムの機能と相互作用し、5GMSシステムの機能と相互作用する5GMS対応アプリケーションを提供するパーティを含んでもよい。5GMS対応アプリケーションは、5GMSアプリケーションサービスのサービスロジックを含み、5GMSアーキテクチャで定義されたインタフェース及びアプリケーションプログラミングインタフェース(API, application programming interface)を介して他の5GMSクライアント及びネットワーク機能と相互作用する、5GMSアプリケーションプロバイダによって提供されるユーザ機器(UE, user equipment)内のアプリケーションを示してもよい。5GMSクライアントは、5GMSダウンリンク(5GMSd, 5GMS downlink)クライアント又は5GMSアップリンク(5GMSu, 5GMS uplink)クライアントの一方又は双方であるUE機能を示してもよい。
【0030】
5GMSdクライアントは、5Gメディアストリーミングプレーヤと、ダウンリンクストリーミング用のメディアセッションハンドラとを少なくとも含み、適切に定義されたインタフェース/APIを通じてアクセスされ得るUE機能を示してもよい。5GMSuクライアントは、適切に定義されたインタフェース/APIを通じてアクセスされ得る5GMSuサービスの発信元を示してもよい。5GMSuメディアストリーマは、5GMSアプリケーションプロバイダのアプリケーションサーバ(AS, Application Server)機能へのストリーミングメディアコンテンツのアップリンク配信を可能にし、且つ、メディアキャプチャ及びそれに続くストリーミング用の5GMSu対応アプリケーションとメディアセッション制御用のメディアセッションハンドラとの双方と相互作用するUE機能を示してもよい。
【0031】
動的ポリシーは、メディアセッション中のアップリンク又はダウンリンクアプリケーションフローの動的ポリシー及び課金制御(PCC, policy and charging control)ルールを示してもよい。出力セッションは、5GMS ASから5GMSuアプリケーションプロバイダへのアップリンクメディアストリーミングセッションを示してもよい。入力セッションは、メディアコンテンツを5GMSd ASにアップロードするセッションを示してもよい。ポリシーテンプレートは、5GMSアプリケーションプロバイダに固有であり結果のPCCルールにも固有である(半静的)ポリシー又は制御機能(PCF, Policy or Control Function)/ネットワーク公開機能(NEF, Network Exposure Function)APIパラメータの集合を示してもよい。ポリシーテンプレートIDは、PCFが所望のPCCルールをコンパイルできるように、5GMSdアプリケーション機能(AF, Application Function)によって5Gシステムへの適切なPCF/NEF APIを選択するために使用される所望のポリシーテンプレートを識別してもよい。メディアプレーヤエントリは、メディアプレゼンテーションを定義するドキュメント又はドキュメントへのポインタ(例えば、DASH用のメディアプレゼンテーション記述(MPD, media presentation description)又はビデオクリップファイルへのユニフォームリソースロケータ(URL, Uniform Resource Locator))を示してもよい。メディアストリーマエントリは、アップリンクメディアストリーミングセッションのエントリポイントを定義するポインタ(例えば、URLの形式)を示してもよい。プレゼンテーションエントリは、HTML5ドキュメントのようなアプリケーションプレゼンテーションを定義するドキュメント又はドキュメントへのポインタを示してもよい。
【0032】
プロビジョニングセッションは、5GMSd対応アプリケーションのセットに関連する5GMSd機能を構成する5GMSdアプリケーションプロバイダによってインタフェース(M1d)で提供されるデータ構造を示してもよい。5GMSdメディアプレーヤは、メディア再生エントリに基づいてメディアプレゼンテーションの再生及びレンダリングを可能にし、再生、一時停止、シーク、停止のようないくつかの基本的な制御を5GMSd対応アプリケーションに公開することを可能にするUE機能を示してもよい。サーバアクセス情報は、ストリーミングセッションの受信をアクティブ化するために必要なパラメータ及びアドレスのセット(5GMSd AF及び5GMSd ASアドレスを含む)を示してもよい。サービス及びコンテンツ発見は、エンドユーザが利用可能なストリーミングサービス及びコンテンツ提供を発見し、アクセスのために特定のサービス又はコンテンツ項目を選択することを可能にする、5GMSdアプリケーションプロバイダによって5GMS対応アプリケーションに提供される機能及び手順を示してもよい。サービス通知は、5GMS対応アプリケーションが直接或いはその情報への参照の形式で5GMSサービスアクセス情報を取得できるように、5GMS対応アプリケーションと5GMSアプリケーションプロバイダとの間で行われる手順を示してもよい。
【0033】
サードパーティのプレーヤは、選択された5GMSd機能を実行してメディアコンテンツを再生するためのAPIを使用するアプリケーションの一部を示してもよい。サードパーティのアップリンクストリーマは、選択された5GMSu機能を実行してメディアコンテンツをキャプチャ及びストリーミングするためのAPIを使用するアプリケーションの一部を示してもよい。
【0034】
3GPP TS26.501(3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; 5G Media Streaming (5GMS); General description and architecture (Release 16), V16.3.1)で定義されている5Gメディアストリーミングアーキテクチャは、アップリンク及びダウンリンクメディアストリーミングの一般的なアーキテクチャのみを定義している。さらに、3GPP TS26.512は、ダウンリンクストリーミング用に受信したコンテンツを準備するためのコンテンツ準備テンプレート(CPT, content preparation template)の概念を定義している。しかし、コンテンツ準備のための特定のテンプレートを定義していない。
【0035】
ダウンリンク及びアップリンクストリーミング用の5Gメディアストリーミングアーキテクチャが
図3及び
図4に示されている。
【0036】
図3は、メディアアップリンクストリーミング用のメディアアーキテクチャ300の図である。5Gメディアストリーミングアップリンク(5GMSu, 5G media streaming uplink)アプリケーションプロバイダ301は、アップリンクストリーミングサービス用の5GMSuを使用してもよい。5GMSuアプリケーションプロバイダ301は、5GMSuで定義されたインタフェース及びAPIを使用して5GMSuクライアント304及びネットワーク機能を利用するために、UE303上に5GMSu対応アプリケーション302を提供してもよい。5GMSuアプリケーションサーバ(AS, Application Server)は、5Gメディアアップリンクストリーミングに専用のASでもよい。5GMSuクライアント304は、5Gメディアアップリンクストリーミングに専用のUE303内部機能でもよい。
【0037】
5GMSuアプリケーション機能(AF, Application Function)306及び5GMSu AS305は、データネットワーク(DN, Data Network)307機能でもよい。信頼されたDN内の機能は、オペレータのネットワークによって信頼されてもよい。したがって、信頼されたDN内のAFは、全ての5Gコア機能と直接通信してもよい。外部DN内の機能は、リンク320を使用してネットワーク公開機能(NEF, Network Exposure Function)308を介してのみ、5Gコア機能と通信してもよい。
【0038】
メディアアーキテクチャ300は、UE303内部機能と、5Gメディアアップリンクストリーミング用の関連するネットワーク機能とを接続してもよい。したがって、メディアアーキテクチャ300は多数の機能を含んでもよい。例えば、UE303上の5GMSuクライアント304は、インタフェース/APIを介してアクセスされ得る5GMSuサービスの発信元でもよい。5GMSuクライアント304は、メディアセッションハンドラ309及びメディアストリーマ310の2つのサブ機能を含んでもよい。メディアセッションハンドラ309は、メディアセッションの配信を確立、制御及びサポートするために、5GMSu AF306と通信してもよい。メディアセッションハンドラ309は、5GMSu対応アプリケーション302によって使用できるAPIを公開してもよい。メディアストリーマ310は、メディアコンテンツをストリーミングし、メディアのキャプチャ及びストリーミングのためのサービスを5GMSu対応アプリケーション302に提供し、メディアセッション制御のためのサービスをメディアセッションハンドラ309に提供するために、5GMSu AS305と通信してもよい。5GMSu対応アプリケーション302は、外部アプリケーション又はコンテンツサービスプロバイダ固有のロジックを実装し、メディアセッションの確立を可能にすることによって、5GMSuクライアント303を制御してもよい。5GMSu AS305は、5Gメディア機能をホストしてもよい。5GMSuアプリケーションプロバイダ301は、外部アプリケーション又はコンテンツ固有のメディア機能でもよく、例えば、5GMSu対応アプリケーション302からメディアをストリーミングするために5GMSuを使用するメディアストレージ、消費、トランスコーディング、再配布でもよい。5GMSu AF306は、様々な制御機能をUE303上のメディアセッションハンドラ309及び/又は5GMSuアプリケーションプロバイダ301に提供してもよい。5GMSu AF306は、異なポリシー又は課金機能(PCF, Policy or Charging Function)311処理の要求を中継又は開始してもよく、或いは、他のネットワーク機能と相互作用してもよい。
【0039】
メディアアーキテクチャ300は、多数の異なるインタフェースを含んでもよい。例えば、リンク321はM1uに関連してもよく、これは、メディアアーキテクチャ300の使用をプロビジョニングし、フィードバックを取得するために5GMSu AF306によって公開された5GMSuプロビジョニングAPIでもよい。リンク322はM2uに関連してもよく、これは、5GMSu AS305によって公開され、DN307のような信頼されたDN内の5GMSu AS305がストリーミングサービス用のコンテンツを受信するように選択されたときに使用される5GMSu公開APIでもよい。リンク323はM3uに関連してもよく、これは、DN307のような信頼されたDN内の5GMSu AS305でコンテンツをホストするための情報を交換するために使用される内部APIでもよい。リンク324はM4uに関連してもよく、これは、メディアコンテンツをストリーミングするために5GMSu AS323によってメディアストリーマ310に公開されたメディアアップリンクストリーミングAPIでもよい。リンク325はM5uに関連してもよく、これは、例えば許可及び認証の適切なセキュリティメカニズムも含む、メディアセッションの処理、制御及び支援のために5GMSu AF305によってメディアセッションハンドラに公開されるメディアセッション処理APIでもよい。リンク326はM6uに関連してもよく、これは、5GMSu機能を利用するためにメディアセッションハンドラ309によって5GMSu対応アプリケーション302に公開されたUE303のメディアセッション処理APIでもよい。リンク327はM7uに関連してもよく、これは、メディアストリーマ310を利用するためにメディアストリーマ310によって5GMSu対応アプリケーション302及びメディアセッションハンドラ309に公開されたUEメディアストリーマAPIでもよい。リンク328はM8uに関連してもよく、これは、例えばサービスアクセス情報を5GMSu対応アプリケーション302に提供するために、5GMSu対応アプリケーション302と5GMSuアプリケーションプロバイダ301との間の情報交換に使用されるアプリケーションAPIでもよい。
【0040】
図4は、メディアダウンリンクストリーミング用のメディアアーキテクチャ400の図である。5Gメディアストリーミングダウンリンク(5GMSd, 5G media streaming downlink)アプリケーションプロバイダ401は、ダウンリンクストリーミングサービス用の5GMSdを使用してもよい。5GMSdアプリケーションプロバイダ401は、5GMSdで定義されたインタフェース及びAPIを使用して5GMSdクライアント404及びネットワーク機能を利用するために、UE403上に5GMSd対応アプリケーション402を提供してもよい。5GMSdアプリケーションサーバ(AS, Application Server)は、5Gメディアダウンリンクストリーミングに専用のASでもよい。5GMSdクライアント404は、5Gメディアダウンリンクストリーミングに専用のUE403内部機能でもよい。
【0041】
5GMSdアプリケーション機能(AF, Application Function)406及び5GMSd AS405は、データネットワーク(DN, Data Network)407機能でもよい。信頼されたDN内の機能は、オペレータのネットワークによって信頼されてもよい。したがって、信頼されたDN内のAFは、全ての5Gコア機能と直接通信してもよい。外部DN内の機能は、リンク420を使用してネットワーク公開機能(NEF, Network Exposure Function)408を介してのみ、5Gコア機能と通信してもよい。
【0042】
メディアアーキテクチャ400は、UE403内部機能と、5Gメディアダウンリンクストリーミング用の関連するネットワーク機能とを接続してもよい。したがって、メディアアーキテクチャ400は多数の機能を含んでもよい。例えば、UE403上の5GMSdクライアント404は、インタフェース/APIを介してアクセスされ得る5GMSdサービスの受信側でもよい。5GMSdクライアント404は、メディアセッションハンドラ409及びメディアプレーヤ410の2つのサブ機能を含んでもよい。メディアセッションハンドラ409は、メディアセッションの配信を確立、制御及びサポートするために、5GMSd AF406と通信してもよい。メディアセッションハンドラ409は、5GMSd対応アプリケーション402によって使用できるAPIを公開してもよい。メディアプレーヤ410は、メディアコンテンツをストリーミングし、メディアの再生のためのサービスを5GMSd対応アプリケーション402に提供し、メディアセッション制御のためのサービスをメディアセッションハンドラ409に提供するために、5GMSd AS405と通信してもよい。5GMSd対応アプリケーション402は、外部アプリケーション又はコンテンツサービスプロバイダ固有のロジックを実装し、メディアセッションの確立を可能にすることによって、5GMSdクライアント403を制御してもよい。5GMSd AS405は、5Gメディア機能をホストしてもよい。5GMSdアプリケーションプロバイダ401は、外部アプリケーション又はコンテンツ固有のメディア機能でもよく、例えば、メディアを5GMSd対応アプリケーション402にストリーミングするために5GMSdを使用するメディア作成、エンコード及びフォーマット化でもよい。5GMSd AF406は、様々な制御機能をUE403上のメディアセッションハンドラ409及び/又は5GMSdアプリケーションプロバイダ401に提供してもよい。5GMSd AF406は、異なポリシー又は課金機能(PCF, Policy or Charging Function)411処理の要求を中継又は開始してもよく、或いは、他のネットワーク機能と相互作用してもよい。
【0043】
メディアアーキテクチャ400は、多数の異なるインタフェースを含んでもよい。例えば、リンク421はM1dに関連してもよく、これは、メディアアーキテクチャ400の使用をプロビジョニングし、フィードバックを取得するために5GMSd AF406によって公開された5GMSdプロビジョニングAPIでもよい。リンク422はM2dに関連してもよく、これは、5GMSd AS405によって公開され、DN407のような信頼されたDN内の5GMSd AS405がストリーミングサービス用のコンテンツを受信するように選択されたときに使用される5GMSd入力APIでもよい。リンク423はM3dに関連してもよく、これは、DN407のような信頼されたDN内の5GMSd AS405でコンテンツをホストするための情報を交換するために使用される内部APIでもよい。リンク424はM4dに関連してもよく、これは、メディアコンテンツをストリーミングするために5GMSd AS423によってメディアプレーヤ410に公開されたメディアダウンリンクストリーミングAPIでもよい。リンク425はM5dに関連してもよく、これは、例えば許可及び認証の適切なセキュリティメカニズムも含む、メディアセッションの処理、制御及び支援のために5GMSd AF405によってメディアセッションハンドラに公開されるメディアセッション処理APIでもよい。リンク426はM6dに関連してもよく、これは、5GMSd機能を利用するためにメディアセッションハンドラ409によって5GMSd対応アプリケーション402に公開されたUE403のメディアセッション処理APIでもよい。リンク427はM7dに関連してもよく、これは、メディアプレーヤ410を利用するためにメディアプレーヤ410によって5GMSd対応アプリケーション402及びメディアセッションハンドラ409に公開されたUEメディアプレーヤAPIでもよい。リンク428はM8dに関連してもよく、これは、例えばサービスアクセス情報を5GMSd対応アプリケーション402に提供するために、5GMSd対応アプリケーション402と5GMSdアプリケーションプロバイダ401との間の情報交換に使用されるアプリケーションAPIでもよい。
【0044】
図5は、実施形態によるメディアダウンリンクストリーミング用のメディアアーキテクチャ500の図である。
図5に示すように、メディアアーキテクチャ500は、5GMSd対応アプリケーション402、5GMSd AF406及び5GMSd AS405が5GMSdアプリケーションプロバイダ501と通信してもよいことを除いて、メディアアーキテクチャ400と同様でもよい。実施形態では、5GMSdアプリケーションプロバイダ501は、信頼されたDN407ではなく、外部DN507に含まれてもよい。
【0045】
上記のように、3GPP TS26.512は、ダウンリンクストリーミング用に受信したコンテンツを準備するためのコンテンツ準備テンプレートの概念を定義しているが、コンテンツ準備テンプレートのフォーマットを定義していない。
【0046】
実施形態によれば、本明細書で説明する実施形態のユースケースは、単一の共通メディアアプリケーション(CMAF, Common Media Application Format)トラックが入力として提供され、単一の暗号化されていないCMAFスイッチングセット(switching set)が出力として提供されるストリーミングシナリオを含んでもよい。例えば、実施形態では、CMAFストリーミングコンテンツを生成するために以下の制約が使用されてもよい。
【0047】
1.コンテンツ準備への入力は、1つのCMAFトラックでもよい。
【0048】
2.出力は、1つのCMAFスイッチングセットの一部としてのCMAFトラックのセットでもよい。
【0049】
3.入力トラック及び出力トラックは暗号化されなくてもよい。
【0050】
NBMP仕様(ISO/IEC JTC1/SC29/WG11/N19062 MPEG-I: Network-based Media Processing 23090-8 FDIS Network-Based Media Processing Specification)は、NBMPワークフロー記述ドキュメント(WDD, Workflow Description Document)を使用して全体のワークフローを記述することができる。このユースケースでは、WDDは入力フォーマットだけでなく、タスクインスタンス及び/又は機能インスタンスの配列を記述してもよく、それぞれがCMAF出力トラック及びそのトラックのエンコードパラメータを定義してもよい。
【0051】
例えば、
図6に示すように、コンテンツ準備テンプレート602は、NMBP WDD及び/又は機能テンプレートを含んでもよく、これは、タスク1~タスクn-1のようなタスクインスタンスの配列と、トランスコーダ1~トランスコーダn-1のような機能インスタンスとを含んでもよい。実施形態では、タスクインスタンス及び/又は機能インスタンスのそれぞれは、特定のCMAF出力トラック及びそのトラックのエンコードパラメータに対応してもよく、例えば、CMAF出力トラックを配布プロセス604に提供するのを支援してもよい。
【0052】
実施形態では、NBMP WDDは、ワークフローの入力としての入力CMAFと、各タスクの機能、構成及び出力とを記述してもよい。NBMP仕様の多くの特徴は、この特定のワークフローで使用されなくてもよいので、WDDの特徴は、NBMPによって定義されたいくつかの記述子を使用しない単純なWDDとしてプロファイルできる。
【0053】
NBMP仕様は、機能テンプレートの定義を可能にする。したがって、実施形態によれば、5GMSd ASによるNBMPのサポートを簡略化するための1つの方法は、CMAFコンテンツ準備のための機能数テンプレートを定義することでもよい。NBMP CMAF機能テンプレートは、特に以下を定義してもよい。
【0054】
1.明示的な記述、MPD又はHTTPライブストリーミング(HLS, HTTP Live Streaming)m3u8プロトコルを使用した入力CMAFメディアプロファイル
2.入力CMAFのプッシュ及びプルプロトコル
3.CMAF出力フォーマット
4.トランスコーダ共通及びベンダー固有の構成パラメータ
5.複数コーデック出力
6.各トランスコーディング機能の報告、監視及び通知パラメータ
実施形態では、この解決策の利点は、WDDフォーマットが他のユースケースを記述するために使用できるので、1つのフォーマットがいくつかのユースケースに対処可能になり得ることである。
【0055】
したがって、実施形態は、NBMPワークフロー記述ドキュメント(WDD, Workflow Description Document)を使用してCMAFコンテンツ準備テンプレートを定義するための方法を提供してもよく、入力及び出力の特性並びに各出力のエンコードパラメータがNBMP WDDを使用して定義され、各エンコーダが出力へのパスを記述する機能インスタンス/タスクを考慮し、エンコードパラメータが機能インスタンス構成パラメータの形式で記述される。
【0056】
さらに、実施形態は、上記のようにCMAFコンテンツ準備テンプレートを定義する一方で、コンテンツ準備テンプレートをNBMP参照機能テンプレートとして定義する方法を提供してもよく、機能テンプレートがNBMP WDDの限定された特徴を有するので、解析及び処理がより容易になる。この機能テンプレートは、標準の入力及び出力記述と、そのエンコードパスのそれぞれの構成パラメータとを有する。
【0057】
図7は、メディアストリーミングネットワーク、例えば5GMSネットワークのコンテンツ準備の例示的なプロセス700のフローチャートである。いくつかの実装では、
図7の1つ以上のプロセスブロックは5GMSd AF406によって実行されてもよい。いくつかの実装では、
図7の1つ以上のプロセスブロックは、5GMSu AF306、5GMSuアプリケーションプロバイダ301、5GMSuアプリケーションプロバイダ401、又はDN307、DN407及び外部DN507の他の要素のような、5GMSd AF406とは別の或いはこれを含む他のデバイス又はデバイスのグループによって実行されてもよい。
【0058】
図7に示すように、プロセス700は、入力共通メディアアプリケーションフォーマット(CMAF, Common Media Application Format)トラック及び出力CMAFトラックのセットに対応するコンテンツを受信するステップ(ブロック702)を含んでもよい。実施形態では、コンテンツは、メディアストリーミング又はメディアストリーミングネットワークのために準備されるべきコンテンツ、例えば、5GMS又は5GMSネットワークのために準備されるコンテンツでもよい。
【0059】
図7に更に示すように、プロセス700は、入力CMAFトラックの入力フォーマットと、出力CMAFトラックのセットに対応するタスクインスタンスの配列とを指定するネットワークベースメディア処理(NBMP, Network Based Media Processing)ワークフロー記述ドキュメント(WDD, workflow description document)を含むコンテンツ準備テンプレート(CPT, content preparation template)を決定するステップ(ブロック704)を含んでもよい。
【0060】
図7に更に示すように、プロセス700は、コンテンツ準備テンプレートに従ってコンテンツを準備するステップ(ブロック706)を含んでもよい。
【0061】
図7に更に示すように、プロセス700は、メディアストリーミングネットワーク、例えば5GMSネットワーク上で準備されたコンテンツをメディアストリーミングクライアントにストリーミングするステップ(ブロック708)を含んでもよい。
【0062】
実施形態では、タスクインスタンスの配列の各タスクインスタンスは、出力CMAFトラックのセットの出力CMAFトラックの出力特性と、出力CMAFトラックに対応するエンコードパラメータとを指定してもよい。
【0063】
実施形態では、CPTはCMAFコンテンツ準備のための機能テンプレートを含んでもよい。
【0064】
実施形態では、機能テンプレートは、少なくともメディアプレゼンテーション記述ドキュメント又はハイパーテキスト転送プロトコルライブストリーミングに対応するプロトコルからのものを使用して、入力CMAFトラックに対応する入力CMAFメディアプロファイルを指定してもよい。
【0065】
実施形態では、機能テンプレートは、入力CMAFトラックのプッシュプロトコル及びプルプロトコルを指定してもよい。
【0066】
実施形態では、機能テンプレートは、出力CMAFトラックのセットの出力フォーマットを指定してもよい。
【0067】
実施形態では、機能テンプレートは、共通パラメータと、コンテンツに関連するトランスコーダに対応するベンダー固有のパラメータとのうち少なくとも1つを指定してもよい。
【0068】
実施形態では、機能テンプレートは、出力CMAFトラックのセットに対応する少なくとも1つのコーデックを指定してもよい。
【0069】
各実施形態では、機能テンプレートは、コンテンツに対応するトランスコーディング機能の報告パラメータ、監視パラメータ及び通知パラメータのうち少なくとも1つを指定してもよい。
【0070】
図7は、プロセス700の例示的なブロックを示しているが、いくつかの実装では、プロセス700は、
図7に示すものよりも多くのブロック、少ないブロック、異なるブロック又は異なる配置のブロックを含んでもよい。さらに或いは代替として、プロセス700のブロックのうち2つ以上は並列に実行されてもよい。
【0071】
さらに、提案される方法は、処理回路(例えば、1つ以上のプロセッサ又は1つ以上の集積回路)によって実装されてもよい。一例では、1つ以上のプロセッサは、提案される方法の1つ以上を実行するために、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体に記憶されたプログラムを実行する。
【0072】
上記の技術は、コンピュータが読み取り可能命令を使用してコンピュータソフトウェアとして実装され、1つ以上のコンピュータが読み取り可能媒体に物理的に記憶できる。
【0073】
本開示の実施形態は、別々に使用されてもよく、或いは、いずれかの順序で組み合わされてもよい。さらに、実施形態(及びその方法)のそれぞれは、処理回路(例えば、1つ以上のプロセッサ又は1つ以上の集積回路)によって実装されてもよい。一例では、1つ以上のプロセッサは、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体に記憶されたプログラムを実行する。
【0074】
上記の開示は例示及び説明を提供しているが、網羅的であること、又は実施形態を開示された正確な形式に限定することを意図するものではない。上記の開示に鑑みて変更及び変形が可能であり、或いは、実施形態の実施から取得されてもよい。
【0075】
本明細書で使用されるコンポーネントという用語は、ハードウェア、ファームウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせとして広く解釈されることを意図する。
【0076】
特徴の特定の組み合わせが特許請求の範囲に記載され及び/又は明細書に開示されているとしても、これらの組み合わせは、可能な実装の開示を限定することを意図するものではない。実際に、これらの特徴の多くは、請求項に具体的に記載されていない方法、及び/又は明細書に開示されていない方法で組み合わされてもよい。以下に列挙される各従属請求項は、1つの請求項のみに直接従属することがあるが、可能な実装の開示は、各従属請求項を特許請求の範囲内の他の全ての請求項と組み合わせたものを含む。
【0077】
本明細書で使用される如何なるエレメント、動作又は命令も、明示的に記載されない限り、重要又は必須として解釈されるべきではない。また、本明細書で使用される場合、単数(不定冠詞)は、1つ以上の項目を含むことを意図し、「1つ以上」と互換的に使用されてもよい。さらに、本明細書で使用される場合、用語「セット」は、1つ以上の項目(例えば、関連する項目、関連しない項目、関連する項目及び関連しない項目の組み合わせ等)を含むことを意図し、「1つ以上」と互換的に使用されてもよい。1つの項目のみが意図される場合、用語「1つ」又は同様の言語が使用される。また、本明細書で使用される場合、用語「有する(has)」、「有する(have)」、「有する(having)」等は、オープンエンドの用語であることを意図する。さらに、語句「基づく」は、明示的に別段の記載がない限り、「少なくとも部分的に基づく」を意味することを意図する。