(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】眼科装置及び眼科装置のメンテナンス方法
(51)【国際特許分類】
A61B 3/14 20060101AFI20231201BHJP
【FI】
A61B3/14
(21)【出願番号】P 2023070947
(22)【出願日】2023-04-24
(62)【分割の表示】P 2019057047の分割
【原出願日】2019-03-25
【審査請求日】2023-04-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000220343
【氏名又は名称】株式会社トプコン
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大塚 浩之
(72)【発明者】
【氏名】山田 弘一
【審査官】小野 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-183910(JP,A)
【文献】特開2004-129710(JP,A)
【文献】特開2014-79392(JP,A)
【文献】特開2014-83095(JP,A)
【文献】特開平7-45370(JP,A)
【文献】特開2017-65821(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 3/00-3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検眼の検査時に発光するランプを有する眼科装置であって、
前記ランプの近傍に設置されて前記ランプを撮影可能なカメラと、
前記カメラによって撮影された前記ランプが発光したときの画像情報を、前記ランプの寿命によって変化する寿命情報として取得する情報取得部と、
基準情報と前記寿命情報との比較に基づいて、前記ランプの診断結果を出力する情報判断部と、
前記診断結果を表示する結果表示部と、
を備えることを特徴とする眼科装置。
【請求項2】
請求項1に記載された眼科装置において、
前記ランプは、キセノンランプである
ことを特徴とする眼科装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載された眼科装置において、
前記画像情報は、動画である
ことを特徴とする眼科装置。
【請求項4】
被検眼の検査時に発光するランプを有する眼科装置のメンテナンス方法であって、
前記ランプの近傍に設置されたカメラによって発光時の前記ランプを撮影し、
前記カメラによって撮影された前記ランプが発光したときの画像情報を、前記ランプの寿命によって変化する寿命情報として取得し、
基準情報と前記寿命情報との比較に基づいて、前記ランプの診断結果を出力し、
前記診断結果を表示する
ことを特徴とする眼科装置のメンテナンス方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼科装置及び眼科装置のメンテナンス方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、遠隔操作によって被検眼の検査を行う眼科装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般的な眼科装置では、観察用光源を点灯して被検眼の観察を行ったり、被検眼の撮影時にフラッシュ用のストロボ光源を発光させたりする。そのため、観察用光源やストロボ光源等のランプが不具合で発光しなければ、検眼(被検眼の観察や撮影)ができなくなるので、ランプの寿命を予測し、ランプに不具合が生じる前の適切なタイミングで交換しておく必要がある。しかしながら、従来の眼科装置では、遠隔操作によって被検眼の検査を行うため、眼科装置のメンテナンスに精通したスタッフが眼科装置の傍に付き添っているとは限らなかった。そのため、ランプ寿命の予測を的確に行うことができず、適切なタイミングでランプの交換を行うことが難しいという問題が生じていた。
【0005】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、被検眼の検査時に発光するランプの交換を適切なタイミングで行うことができる眼科装置及び眼科装置のメンテナンス方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の眼科装置は、被検眼の検査時に発光するランプを有する眼科装置であって、前記ランプの近傍に設置されて前記ランプを撮影可能なカメラと、前記カメラによって撮影された前記ランプが発光したときの画像情報を、前記ランプの寿命によって変化する寿命情報として取得する情報取得部と、基準情報と前記寿命情報との比較に基づいて、前記ランプの診断結果を出力する情報判断部と、前記診断結果を表示する結果表示部と、を備える。
【0007】
また、上記目的を達成するため、本発明の眼科装置のメンテナンス方法は、被検眼の検査時に発光するランプを有する眼科装置のメンテナンス方法であって、まず、前記ランプの近傍に設置されたカメラによって発光時の前記ランプを撮影する。次に、前記カメラによって撮影された前記ランプが発光したときの画像情報を、前記ランプの寿命によって変化する寿命情報として取得する。次に、基準情報と前記寿命情報との比較に基づいて、前記ランプの診断結果を出力する。そして、前記診断結果を表示する。
【発明の効果】
【0008】
このように構成された眼科装置及び眼科装置のメンテナンス方法では、発光時のランプを、ランプの近傍に設置されたカメラによって撮影し、ランプの発光状態を寿命予測のパラメータとして用いることができる。これにより、ランプの寿命予測の精度を向上させることができ、被検眼の検査時に発光するランプの交換をランプに不具合が生じる前の適切なタイミングで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例1の眼科装置のシステム構成図である。
【
図2】実施例1の眼科装置の検眼部の構成を示すブロック図である。
【
図3】実施例1の眼科装置に設けたランプ観察用のカメラの取り付け位置を示す説明図である。
【
図4】実施例1の眼科装置にて実行されるメンテナンス処理を示すフローチャートである。
【
図6】装置側表示部に表示されるレンズの診断結果を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の眼科装置及び眼科装置のメンテナンス方法を実施するための形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
【0011】
(実施例1)
以下、実施例1の眼科装置100の構成を、
図1に基づいて説明する。
【0012】
眼科装置100は、被検眼E(
図2参照)の観察や撮影、検査等(以下、「検眼」という)を行う検眼部10と、管理サーバ102(情報判断部)と、を備え、検眼部10と管理サーバ102とはネットワークNを介して通信可能である。
【0013】
検眼部10は、オートレフラクトメータや眼底カメラ等であり、一か所以上の施設101にそれぞれ一台以上設置されている。この検眼部10は、ユーザによって操作されて検眼したり、ローカルメンテナンススタッフによって設置が行われたりする。ここで、ユーザ及びローカルメンテナンススタッフは、検眼部10を直接操作する使用者であり、眼科装置100のメンテナンスに精通しておらず、検眼部10に設けられたランプ11d(
図2参照)の寿命情報に基づいて、ランプ11dの寿命を適切に予測することができない。なお、ユーザとは、例えば病院スタッフや眼鏡店の店員等のいわゆる検者を指す。また、ローカルメンテナンススタッフとは、検眼部10の販売代理店の店員等を指す。
【0014】
また、ランプ11dは、ここでは、被検眼Eを撮影する際に発光するフラッシュ用のストロボ光源である。そして、ランプ11dの寿命情報とは、ランプ11dの寿命に応じて変化するパラメータ情報であり、ここでは、ランプ11dの発光時の画像情報とする。なお、「ランプ11dの発光時」とは、例えば、ランプ11dの点灯操作(例えばランプONボタンの押下)を行ってから所定時間経過後の任意のタイミングを意味する。また、ランプ発光時の画像は、ランプ11dの近傍に設置したカメラ14(
図3参照)によって撮影され、動画像又は静止画像のいずれであってもよい。
【0015】
そして、検眼部10では、ランプ11dの近傍に設置したカメラ14でランプ11dを撮影することで、ランプ11dの寿命情報を取得する。そして、この検眼部10は、寿命情報を取得した後、ネットワークNを介してこの寿命情報を管理サーバ102に送信する。さらに、この検眼部10では、ネットワークNを介して管理サーバ102から返送されたランプ11dの診断結果を受信し、受信した診断結果をユーザやローカルメンテナンススタッフに表示する。この結果、検眼部10では、診断結果を確認したユーザやローカルメンテナンススタッフにより、表示された診断結果に基づいて必要であればランプ11dの交換(メンテナンス)が行われる。
【0016】
管理サーバ102は、情報メモリ103と、AIエンジン104と、サーバ側表示部105(表示部)と、サーバ側入力部106(入力部)と、サーバ側制御部107と、を備えている。この管理サーバ102は、ネットワークNを介して検眼部10から送信されたランプ11dの寿命情報を受信すると共に、ランプ11dの診断結果を、ネットワークN
を介して寿命情報を送信した検眼部10へ返送する。ここで、管理サーバ102は、上位メンテナンススタッフによって監視されている。上位メンテナンススタッフとは、眼科装置100のメンテナンスに精通しており、ランプ11dの寿命情報に基づいて、ランプ11dの寿命を適切に予測することが可能な人を指す。
【0017】
情報メモリ103は、寿命情報と比較するための基準情報を記憶している。基準情報は、例えば、残り寿命が短く交換が必要なランプ11dのランプ発光時の画像や、残り寿命が短く交換が必要なランプ11dが発光する際の電気的制御情報、ランプ11dの発光寿命回数(例えば、キセノンランプの場合1万回)、ランプ11dの発光寿命時間(例えば、白熱電球の場合2000時間)等である。
【0018】
AIエンジン104(人工知能処理部)は、学習済みのAIモデルを有し、ネットワークNを介して検眼部10から送信された寿命情報と、情報メモリ103から読み出した基準情報とをAIモデルに入力する。なお、情報メモリ103から読み出される基準情報は、寿命情報に応じて選択される。ここでは、寿命情報が「ランプ11dの発光時の画像情報」であるため、基準情報として「交換が必要なランプ11dのランプ発光時の画像」が選択される。
【0019】
AIモデルは、入力された基準情報と寿命情報とを比較し、この比較の結果、基準情報と寿命情報との情報差分を特定する。そして、特定した情報差分に基づいてランプ11dの残り寿命を予測し、予測した寿命に応じてランプ11dの診断結果を特定する。AIモデルにて特定された診断結果は、AIエンジン104から出力される。ここで、AIエンジン104から出力されるランプ11dの診断結果は、例えば、ランプ11dの交換の要否指示である。
【0020】
サーバ側表示部105は、例えば液晶画面等によって構成され、上位メンテナンススタッフによって目視可能な位置に設けられている。このサーバ側表示部105には、情報メモリ103から読み出した基準情報と、検眼部10から送信された寿命情報と、AIエンジン104から出力された診断結果と、が表示される。
【0021】
サーバ側入力部106は、例えばキーボードやマウス等によって構成され、上位メンテナンススタッフによって操作可能な位置に設けられている。このサーバ側入力部106は、サーバ側表示部105に表示された寿命情報及び診断結果を確認した上位メンテナンススタッフが、AIエンジン104から出力された診断結果が間違っていると判断したときに操作される。このサーバ側入力部106を介して入力された情報によって、AIエンジン104から出力された診断結果が修正される。
【0022】
サーバ側制御部107は、マイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェース等を有し、検眼部10から送信された寿命情報を受信して、AIエンジン104に入力する。さらに、このサーバ側制御部107は、AIエンジン104から出力された診断結果が、上位メンテナンススタッフによって修正されていないときには、AIエンジン104から出力された診断結果を、寿命情報を送信した検眼部10にそのまま返送する。また、AIエンジン104の診断結果が上位メンテナンススタッフによって修正されていれば、修正された診断結果を、寿命情報を送信した検眼部10に返送する。
【0023】
なお、上位メンテナンススタッフによって診断結果が修正された場合には、修正された診断結果と寿命情報とが関連付けられてAIエンジン104へとフィードバックされる。AIエンジン104が有するAIモデルでは、フィードバックされた修正済みの診断結果と、これに関連付けられた寿命情報と学習することで、機能的な成長を図る。
【0024】
以下、実施例1の検眼部10の構成を、
図2に基づいて説明する。
【0025】
検眼部10は、
図2に示すように、検眼系11と、装置側制御部12(情報取得部、情報送信部、結果受信部)と、装置側表示部13(結果表示部)と、カメラ14と、を有し、検眼系11に設けられた対物レンズ11cを介して被検眼Eを検査する。
【0026】
検眼系11は、被検眼Eの眼特性を検査する光学系であり、主に投射系11aと、受光系11bと、対物レンズ11cと、ビームスプリッタ11fと、を有している。
【0027】
投射系11aは、被検眼Eを撮影する際に発光するフラッシュ用のストロボ光源であるランプ11dから被検眼Eに向けて光束を照射(投光)する光学系である。ここで、ランプ11dは、受光系11bによる被検眼Eの撮影に連動して発光したり、図示しない操作部による点灯操作に基づいて発光する。また、このランプ11dは、キセノンランプによって形成されている。なお、キセノンランプは、フィラメントに通電させて光を得る白熱電球と異なり、キセノンガスを封入したガラス管の中に電圧をかけて放電させることで光を得るため、理論上、いわゆる「球切れ」が発生しない長寿命ランプである。また、キセノンランプは、消費電力が低いという特徴もある。そのため、ランプ11dの発光時の電気的制御情報や、発光回数情報、発光時間情報からは、キセノンランプの寿命を予測することが難しいため、このランプ11dの寿命は、ランプ発光時の画像情報に基づいて予測することが望ましい。
【0028】
受光系11bは、被検眼Eからの反射光を撮像素子11eで受光する光学系である。撮像素子11eは、受光した二次元パターン像の画像情報から被検眼Eの撮影画像を取得し、装置側制御部12に出力する。なお、撮像素子11eとしては、エリアCCD等の受光素子を用いることができる。
【0029】
対物レンズ11cは、検眼系11に設けられたレンズの一つであり、被検眼Eに対向する位置に設けられ、検眼部10の筐体外部に露出している。ビームスプリッタ11fは、対物レンズ11cと投射系11a及び受光系11bとの間に配置されている。このビームスプリッタ11fは、投射系11aからの光束を被検眼Eに導き、被検眼Eからの反射光を受光系11bの撮像素子11eに導く。
【0030】
装置側制御部12は、マイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェース等を有し、ユーザ等によって操作される図示しない操作部から出力される操作信号に基づいて、検眼系11の各部を制御する。また、この装置側制御部12は、ランプ11dの点灯操作に連動してカメラ14を駆動制御し、ランプ11dの発光時の画像を撮影する。これにより、装置側制御部12は、ランプ11dの寿命情報であるランプ11dの発光時の画像情報を取得する。
【0031】
そして、この装置側制御部12は、取得したランプ11dの寿命情報を、ネットワークNを介して管理サーバ102へと送信する。また、装置側制御部12は、ネットワークNを介して管理サーバ102から返送されたランプ11dの診断結果を受信し、受信した診断結果を装置側表示部13に表示させる。さらに、この装置側制御部12は、受光系11bにて取得した被検眼Eの撮影画像を装置側表示部13に表示させたり、被検眼Eの撮影画像に基づいて被検眼Eの屈折力等の検査結果を算出したりする。
【0032】
装置側表示部13は、例えば液晶画面等によって構成され、検眼部10を操作するユーザやローカルメンテナンススタッフによって目視可能な位置に設置されている。この装置側表示部13の表示内容は、装置側制御部12によって制御され、被検眼Eの撮影画像や
、被検眼Eの検査結果、ランプ11dの診断結果等を表示する。
【0033】
以下、眼科装置100にて実行されるメンテナンス処理を、
図4に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、
図4に示すフローチャートにおけるステップS1~ステップS3及びステップS10、ステップS11の各処理は検眼部10にて実行される。また、
図4に示すフローチャートにおけるステップS4~ステップS9の各処理は管理サーバ102にて実行される。
【0034】
ステップS1では、図示しない操作部を介して検眼部10に設けられたランプ11dを発光させ、ステップS2へ進む。ここで、操作部によるランプ11dの点灯操作は、検眼部10を直接操作するユーザ又はローカルメンテナンススタッフが適宜のタイミングで行う。
【0035】
ステップS2では、ステップS1でのランプ11dの発光に続き、装置側制御部12にて、ランプ11dの寿命情報であるランプ11dの発光時の画像情報を取得し、ステップS3へ進む。ここで、寿命情報の取得は、ランプ11dの点灯操作に連動して自動的に行われ、カメラ14によってランプ11dを撮影することで実行される。
【0036】
ステップS3では、ステップS2での寿命情報の取得に続き、装置側制御部12にて、取得した寿命情報である画像情報を管理サーバ102へ送信し、ステップS4へ進む。ここで、寿命情報の送信は、ユーザ等によって検眼部10に設けられた送信ボタンの押下等の所定の送信操作が行われたことで実行される。
【0037】
ステップS4では、ステップS3での寿命情報の送信に続き、サーバ側制御部107にて、検眼部10から送信された寿命情報を受信し、ステップS5へ進む。サーバ側制御部107で受信された寿命情報は、AIエンジン104のAIモデルに入力される。
【0038】
ステップS5では、ステップS4での寿命情報の受信に続き、AIエンジン104にて、情報メモリ103から基準情報を読み出し、ステップS6へ進む。読み出された基準情報は、AIエンジン104のAIモデルに入力される。また、読み出される基準情報は、寿命情報の内容に応じて選択される。ここでは、寿命情報がランプ11dの発光時の画像情報であるため、基準情報として、交換が必要なランプ11dのランプ発光時の画像が読み出される。
【0039】
ステップS6では、ステップS5での基準情報の読み出しに続き、AIエンジン104のAIモデルにて、入力された基準情報と寿命情報とを比較し、情報の比較の結果に基づいてランプ11dの診断結果(ランプ交換の要否指示)を出力し、ステップS7へ進む。
【0040】
ステップS7では、ステップS6での診断結果の出力に続き、サーバ側制御部107にて、基準情報と、寿命情報と、AIエンジン104から出力されたランプ11dの診断結果とをサーバ側表示部105に表示させ、ステップS8へ進む。
【0041】
ステップS8では、ステップS7での結果表示に続き、サーバ側制御部107にて、診断結果の修正が行われたか否かを判断し、ステップS9へ進む。ここで、診断結果の修正は、サーバ側表示部105に表示された診断結果を確認した上位メンテナンススタッフが、この診断結果を間違っていると判断したときに行われる。また、この診断結果の修正は、上位メンテナンススタッフがサーバ側入力部106を介して入力した情報によって行われる。
【0042】
ステップS9では、ステップS8での診断結果の修正有無の判断に続き、サーバ側制御
部107にて、ランプ11dの寿命情報を送信してきた検眼部10へランプ11dの診断結果を返送し、ステップS10へ進む。ここで、ステップS8において、AIエンジン104から出力された診断結果が、上位メンテナンススタッフによって修正されたと判断したときには、修正された診断結果が返送される。一方、ステップS8において、AIエンジン104からの診断結果が修正されていないと判断したときには、AIエンジン104から出力された診断結果がそのまま返送される。
【0043】
ステップS10では、ステップS9での診断結果の返送に続き、装置側制御部12にて、管理サーバ102から返送されたランプ11dの診断結果を受信し、ステップS11へ進む。
【0044】
ステップS11では、ステップS10での診断結果の受信に続き、装置側制御部12にて、受信した診断結果を装置側表示部13に表示させ、エンドへ進む。
【0045】
以下、眼科装置100に設けたランプ11dのメンテナンスの必要性について説明する。
【0046】
眼科装置100では、一般的に被検眼Eに対して投射系11aから光束を照射し、被検眼Eによって反射された反射光を受光系11bにて受光し、被検眼Eの撮影画像を取得する。そして、この取得した被検眼Eの撮影画像に基づいて、被検眼Eの検査結果を算出する。また、検者が被検眼Eを直接観察する場合には、検眼部10に設けた観察用光源を点灯し、被検眼Eを照明する。
【0047】
そのため、ランプ11dを含む検眼部10に設けたランプ(観察用光源やストロボ光源等)に不具合が生じて発光しなければ、被検眼Eの撮影や観察を行うことができず、検眼ができなくなる。特に、蛍光色素の入った造影剤を静脈に注射してから眼底の血管を撮影する蛍光眼底造影検査を行う場合、静脈注射を打った後にランプの不具合が発覚すると、眼底撮影ができないだけでなく、静脈注射が無駄になり、注射を打たれた被検者の負担だけが生じることになる。そのため、ランプが切れる前にランプ寿命を予測し、ランプの不具合を検眼前に解消しておきたいという要求がある。
【0048】
なお、被検眼Eの撮影時等のタイミングでランプの不具合が発覚することを防止するため、ランプを頻繁に交換することも考えられる。しかしながら、ランプの交換を頻繁に行うと、残り寿命が長いランプであっても交換対象になることがあり、不要なコストがかかってしまう。そのため、検眼部10に設けたランプは、例えば寿命が切れる直前等の適切なタイミングで交換することが望ましい。
【0049】
これに対し、眼科装置100では、一般的に、ランプ11dを含む各種のランプが白濁した際に交換することを取扱説明書や仕様書等で規定している。しかしながら、眼科装置100の検眼部10を実際に操作するのは、ユーザやローカルメンテナンススタッフであり、眼科装置100のメンテナンスに精通していない。つまり、ユーザ等では、ランプの外観を目視確認しただけでは、ランプの残り寿命を的確に予測することができない。このため、検眼部10に設けられたランプを適切なタイミングで交換することができず、ランプの不具合を検眼前に的確に解消することは困難である。
【0050】
以下、実施例1の眼科装置100及び眼科装置100のメンテナンス方法の作用効果を説明する。
【0051】
実施例1の眼科装置100において、メンテナンス処理を実行するには、まず、
図4に示すフローチャートにおけるステップS1、ステップS2の処理を順に行う。すなわち、
検眼部10が有するランプ11dを発光させ、装置側制御部12によってランプ11dの寿命情報を取得する。なお、ここでは、検眼部10に設けたカメラ14によって撮影したランプ11dの発光時の画像情報を、ランプ11dの寿命情報として取得する。
【0052】
続いて、ステップS3の処理を実行し、検眼部10の装置側制御部12によって、ランプ11dの寿命情報(ランプ発光時の画像情報)を管理サーバ102に送信する。
【0053】
寿命情報が送信されたら、管理サーバ102のサーバ側制御部107は、
図4に示すフローチャートにおけるステップS4の処理を行い、寿命情報を受信してAIエンジン104のAIモデルに入力する。AIエンジン104は、寿命情報が入力されたら、ステップS5、ステップS6の処理を順に行う。すなわち、このAIエンジン104では、入力された寿命情報に応じた基準情報を情報メモリ103から読み出してAIモデルに入力する。ここでは、寿命情報がランプ11dの発光時の画像情報であるため、交換が必要なランプ11dのランプ発光時の画像を基準情報として読み出す。
【0054】
続いてAIエンジン104は、AIモデルを用いて基準情報と寿命情報とを比較し、情報差分を特定する。ここでは、基準情報及び寿命情報がいずれも画像情報であるため、例えばランプ11dの白濁の程度等を情報差分として特定する。なお、基準情報及び寿命情報である画像情報が動画である場合には、例えば、ランプ発光までの時間差等を情報差分として特定することも可能となる。そして、特定した情報差分に基づいてランプ11dの残りの寿命を予測し、ランプ11dの診断結果(ランプ交換の要否指示)を算出する。
【0055】
ランプ11dの診断結果が算出されたら、サーバ側制御部107は、ステップS7、ステップS8、ステップS9の処理を順に行い、基準情報と寿命情報、さらにAIエンジン104から出力されたランプ11dの診断結果をサーバ側表示部105に表示させる。そして、診断結果が修正されたと判断したときには、修正された診断結果を検眼部10へ返送する。一方、診断結果が修正されていないと判断したときには、AIエンジン104から出力された診断結果をそのまま検眼部10へ返送する。
【0056】
そして、診断結果が返送されたら、検眼部10の装置側制御部12では、ステップS10、ステップS11の処理を順に行う。つまり、管理サーバ102から返送された診断結果を受信し、受信した診断結果を装置側表示部13によって表示する。
【0057】
これにより、検眼部10を直接操作するユーザやローカルメンテナンススタッフは、装置側表示部13に示されたランプ交換の要否指示であるランプ11dの診断結果を確認することで、ランプ11dを交換すべきかどうかを把握することができる。このため、検眼部10のメンテナンスの実施が、管理サーバ102側のAIエンジン104や上位メンテナンススタッフによってサポートされ、検眼部10のメンテナンスに精通していないユーザやローカルメンテナンススタッフであっても、適切なタイミングでランプ11dを交換できる。これにより、検眼前に予めランプ11dの不具合を解消することが可能になり、検眼を適切に実施することができる。
【0058】
また、この眼科装置100では、ネットワークNを介して検眼部10から寿命情報を管理サーバ102へと送信し、ネットワークNを介して管理サーバ102から検眼部10へと診断結果が送信される。つまり、眼科装置100のメンテナンスをネットワークNを介して管理サーバ102でサポートできるため、上位メンテナンススタッフを検眼部10の元へ派遣することができなくても、メンテナンスサービスの迅速な対応が可能となる。
【0059】
さらに、管理サーバ102は、受信した寿命情報と基準情報とを比較し、診断結果を出力して返送するだけであり、実際のメンテナンス(ランプ交換)は、検眼部10を直接操
作するユーザ等が行う。そのため、一台の管理サーバ102によって、多数の検眼部10のランプ11dのメンテナンス状態(ランプ寿命)を監視することが可能となる。また、ユーザ等がメンテナンスを行うことで、メンテナンス費用の削減を図ることもできる。
【0060】
また、実施例1の眼科装置100では、ランプ11dの寿命情報として、ランプ11dの発光時の画像情報を取得する。これにより、ランプ11dが正常に発光しているか否か等の、ランプ11dの発光状態を寿命予測のパラメータとして用いることができ、ランプ11dの寿命予測の精度を向上することができる。特に、この画像情報が動画である場合には、ランプ11dの発光状態をより詳細に把握することができ、ランプ寿命の予測精度をさらに向上することができる。
【0061】
そして、この実施例1の眼科装置100では、ランプ11dの寿命情報を、ランプ11dの発光時の画像情報とした上で、管理サーバ102がAIエンジン104を備えている。そして、AIエンジン104は、学習済みのAIモデル(学習済みモデル)を有し、このAIモデルを用いて基準情報と寿命情報であるランプ発光時の画像情報とを比較して情報差分を特定し、特定した情報差分に基づいてランプ11dの診断結果を出力する。
【0062】
このため、管理サーバ102における診断結果の出力を人手に頼らずに自動的に行うことができ、人的要員を不要とすることができる。また、基準情報と画像情報との比較に基づく診断結果の出力をAIエンジン104で行うことで、判断基準の統一化を図ることができ、診断結果の品質のばらつきを抑制することができる。
【0063】
さらに、この実施例1では、管理サーバ102がサーバ側表示部105と、サーバ側入力部106とを備え、基準情報と、寿命情報と、AIエンジン104から出力された診断結果とを、サーバ側表示部105に表示する。これにより、サーバ側表示部105の表示内容を確認した上位メンテナンススタッフが、AIエンジン104から出力された診断結果を間違っていると判断したときには、サーバ側入力部106を介して診断結果が修正され、この修正された診断結果が返送される。すなわち、上位メンテナンススタッフによって判断された診断結果を、管理サーバ102から検眼部10へと返送することができる。
【0064】
(実施例2)
以下、実施例2の眼科装置200の構成を、
図5に基づいて説明する。なお、実施例1と同様の構成については、実施例1と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0065】
実施例2の眼科装置200は、検眼系11と、情報判断部20と、装置側制御部12(情報取得部)と、装置側表示部13(結果表示部)と、カメラ14と、を有し、検眼系11に設けられた対物レンズ11cを介して被検眼Eを検査する。ここで、検眼系11、情報判断部20、装置側制御部12、装置側表示部13、カメラ14は、LANケーブル202を介して相互に接続されると共に、装置筐体201に内蔵されている。
【0066】
情報判断部20は、情報メモリ103と、AIエンジン104と、を備えている。ここで、情報メモリ103は、実施例1と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0067】
一方、この情報判断部20のAIエンジン104には、装置側制御部12からランプ11dの寿命情報(例えば、ランプ11dの発光時の画像情報)がLANケーブル202を介して入力される。また、AIエンジン104は、寿命情報が入力されたら、この寿命情報に応じた基準情報(寿命情報が「ランプ11dの発光時の画像情報」である場合では、「交換が必要なランプ11dのランプ発光時の画像」)を、情報メモリ103から読み出す。そして、このAIエンジン104は、自身が有する学習済みのAIモデルに、装置側制御部12から入力された寿命情報と、情報メモリ103から読み出した基準情報とを入
力する。AIモデルは、入力された基準情報と寿命情報とを比較し、この比較の結果、基準情報と寿命情報との情報差分を特定し、特定した情報差分に基づいてランプ11dの残り寿命を予測する。そして、予測した寿命に応じてランプ11dの診断結果を特定する。AIモデルにて特定された診断結果は、AIエンジン104から出力され、LANケーブル202を介して装置側制御部12へ入力される。
【0068】
装置側制御部12は、ランプ11dの寿命情報として、カメラ14によって撮影したランプ11dの撮影情報を取得する。そして、取得した撮影情報を寿命情報として、LANケーブル202を介して情報判断部20に入力する。また、この装置側制御部12には、情報判断部20から出力されたランプ11dの診断結果が、LANケーブル202を介して入力される。
【0069】
そして、この実施例2の眼科装置200においても、装置側制御部12に入力されたランプ11dの診断結果は装置側表示部13に表示され、眼科装置200を操作するユーザやローカルメンテナンススタッフによって目視可能となっている。
【0070】
以下、実施例2の眼科装置200の作用効果を説明する。
【0071】
すなわち、実施例2の眼科装置200では、まず、検眼系11が有するランプ11dを発光させ、カメラ14によってランプ11dを撮影する。そして、ランプ11dの発光時の画像情報を寿命情報として取得する。そして、装置側制御部12からLANケーブル202を介してランプ11dの寿命情報(ランプ発光時の画像情報)を情報判断部20に入力する。
【0072】
情報判断部20では、装置側制御部12から入力された寿命情報を、AIエンジン104のAIモデルに入力する。AIエンジン104は、寿命情報に応じた基準情報を情報メモリ103から読み出してAIモデルに入力する。そして、AIモデルを用いて基準情報と寿命情報とを比較して情報差分を特定し、特定した情報差分に基づいてランプ11dの残りの寿命を予測し、ランプ11dの診断結果(ランプ交換の要否指示)を算出する。
【0073】
ランプ11dの診断結果がAIエンジン104によって算出されたら、情報判断部20からランプ11dの診断結果を出力する。この診断結果は、LANケーブル202を介して装置側制御部12に入力され、装置側表示部13に表示される。
【0074】
このように、実施例2の眼科装置200であっても、眼科装置200を直接操作するユーザやローカルメンテナンススタッフは、装置側表示部13に示されたランプ11dの診断結果(ランプ交換の要否指示)を確認することで、ランプ11dを交換すべきかどうかを把握することができる。このため、眼科装置200のメンテナンスに精通していないユーザやローカルメンテナンススタッフであっても、ランプ11dの交換を適切なタイミングで行うことができ、検眼前に予めランプ11dの不具合を解消することが可能になる。
【0075】
また、実施例2の眼科装置200では、情報判断部20と装置側制御部12とがLANケーブル202によって接続され、装置筐体201に内蔵されている。これにより、ネットワークNを介することなく情報の入出力を行うことができる。
【0076】
以上、本発明の眼科装置及び眼科装置のメンテナンス方法を実施例1及び実施例2に基づいて説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0077】
実施例1及び実施例2では、ランプ11dの寿命情報として、ランプ発光時の画像情報を取得する例を示したが、これに限らない。例えば、ランプ11dの寿命情報として、「ランプ11dの発光時の電気的制御情報」を取得してもよい。ここで、「電気的制御情報」とは、ランプ点灯時にランプ11dに負担をかける電圧値や電流値である。この場合では、ランプ点灯時に、ランプ11dに作用する電気的な負担からランプ11dの寿命を予測することができる。なお、ランプ11dの電気的制御情報の取得は、装置側制御部12によって、ランプ11dが発光したときの電圧値や電流値を検出することで実行する。また、寿命情報が、ランプ11dの発光時の電気的制御情報である場合には、基準情報として、残り寿命が短く交換が必要なランプ11dが発光する際の電気的制御情報が選択される。
【0078】
また、ランプ11dは、一般的にランプ種類に応じた発光寿命回数が決まっている。そのため、ランプ11dの寿命情報として、ランプ11dの使用開始から今までの発光総回数である「ランプ11dの発光回数情報」を取得してもよい。この場合では、実際の発光回数(発光総回数)と発光寿命回数とを比較すれば、ランプ11dの寿命を容易に予測することができる。これにより、ランプ11dの見た目(画像)によってランプ寿命を予測することが難しい場合であっても、ランプ寿命を客観的に予測することができる。なお、ランプ11dの発光回数情報の取得は、装置側制御部12によって、ランプ11dの発光回数をカウントアップして実行する。また、寿命情報が、ランプ11dの発光回数情報である場合には、基準情報として、ランプ11dの発光寿命回数が選択される。
【0079】
さらに、ランプ11dの寿命情報として、ランプ11dの使用開始から今までの発光累積時間である「ランプ11dの発光時間情報」を取得してもよい。この場合も、ランプ種類に応じて決まっている発光寿命時間とランプ11dの発光時間(発光累積時間)を比較すれば、ランプ11dの寿命を容易に予測することができる。これにより、ランプ11dの見た目(画像)によってランプ寿命を予測することが難しい場合であっても、ランプ寿命を客観的に予測することができる。なお、ランプ11dの発光時間情報の取得は、装置側制御部12によって、ランプ11dの発光時間をカウントアップして実行する。また、寿命情報が、ランプ11dの発光時間情報である場合には、基準情報として、ランプ11dの発光寿命時間が選択される。
【0080】
そして、ランプ11dの寿命情報として、「ランプ発光時の画像情報」、「ランプ11dの発光時の電気的制御情報」、「ランプ11dの発光回数情報」、「ランプ11dの発光時間情報」の中から、複数の情報を取得してもよい。複数の情報を寿命情報として取得した場合には、ランプ11dの寿命を多角的な観点から予測することができ、寿命の予測精度をさらに向上することができる。
【0081】
また、実施例1では、管理サーバ102がAIエンジン104を有し、AIエンジン104の有するAIモデルによってランプ11dの診断結果を算出し、AIエンジン104から出力する。そして、このAIエンジン104から出力された診断結果が、上位メンテナンススタッフによって間違っていると判断されたとき、サーバ側入力部106を介して入力された診断結果が返送される例を示した。つまり、実施例1では、基本的にはAIエンジン104によるランプ交換の要否指示(メンテナンス要否の指示情報)の診断が行われ、上位メンテナンススタッフによる診断は補助的なものであった。
【0082】
しかしながら、これに限らない。例えば、管理サーバ102がサーバ側表示部105と、サーバ側入力部106を備え、サーバ側表示部105に表示された寿命情報及び基準情報を確認した上位メンテナンススタッフによって、サーバ側入力部106を介して診断結果を入力し、この上位メンテナンススタッフが入力された診断結果を返送してもよい。この場合、上位メンテナンススタッフの判断に基づいて入力された診断結果が常に検眼部1
0へ返送されることになる。
【0083】
このように、管理サーバ102における寿命情報と基準情報との比較及びこの比較に基づくランプ11dの診断結果の出力は、機械的に行ってもよいし、人的に行ってもよい。いずれにしても、検眼部10を直接操作するユーザやローカルメンテナンススタッフ等の検眼部10のメンテナンスに精通していない人の判断は不要としつつ、適切なタイミングでユーザ等がランプ11dの交換を行うことができる。
【0084】
また、実施例1では、診断結果が、ランプ11dの交換の要否指示である例を示したが、これに限らない。例えば、
図6に示すように、ランプ11dの交換方法、すなわち具体的なランプ11dの交換手順を診断結果として装置側表示部13に表示(破線Xで囲む部分)してもよい。なお、
図6では、ランプ11dの交換方法(破線X)だけでなく、ランプ11dの交換の要否指示も表示(破線Yで囲む部分)されている。さらに、ランプ交換の要否指示に加えて、ユーザに対するアドバイスや、ローカルメンテナンススタッフへの教育的な指示等を必要に応じて追加して表示してもよい。
【0085】
また、実施例1では、寿命を予測するランプを、検眼系11の投射系11aに設けられたフラッシュ用のストロボ光源であるランプ11dとする例を示したが、これに限らない。例えば、被検眼Eを観察する際に発光させる観察用光源や、被検眼Eの周辺部の角膜の曲率半径を測定する際に発光させる周辺ケラト測定用光源であってもよい。また、キセノンランプに限らず、白熱電球やLED電球等であってもよい。
【符号の説明】
【0086】
100 眼科装置
10 検眼部
11 検眼系
11a 投射系
11b 受光系
11c 対物レンズ
11d ランプ
11e 撮像素子
12 装置側制御部(情報取得部、情報送信部、結果受信部)
13 装置側表示部(結果表示部)
14 カメラ
102 管理サーバ(情報判断部)
103 画像メモリ
104 AIエンジン(人工知能処理部)
105 サーバ側表示部(表示部)
106 サーバ側入力部(入力部)
107 サーバ側制御部
E 被検眼
N ネットワーク