(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-01
(45)【発行日】2023-12-11
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20231204BHJP
【FI】
A63F5/04 653
(21)【出願番号】P 2019203986
(22)【出願日】2019-11-11
【審査請求日】2022-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
【審査官】金子 和孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-006234(JP,A)
【文献】特開2019-013631(JP,A)
【文献】特開2018-175305(JP,A)
【文献】特開2015-213762(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を行う遊技機であって、
特定状態に繰り返し制御可能な特定状態制御手段と、
特典の付与に関する特典抽選を行う特典抽選手段と、
前記特典が付与される期待度が異なる複数種類の態様のいずれかで期待度示唆表示を行う
期待度示唆表示手段と、を備え、
前記
期待度示唆表示手段は、少なくとも今回の特定状態に対応する
期待度示唆表示と次回の特定状態に対応する
期待度示唆表示と次々回の特定状態に対応する
期待度示唆表示とを含む複数の
期待度示唆表示を特定期間において行うことが可能であり、
前記特典が付与されるか否かを示唆する示唆演出を特定状態ごとに実行
可能な示唆演出実行手段と、
前記示唆演出の実行中に、前記特典が付与される割合が高いことを示唆する特別演出を実行
可能な特別演出実行手段と、をさらに備え
前記
期待度示唆表示手段は、
前記特定期間において、前記複数の
期待度示唆表示のうちいずれかの
期待度示唆表示の態様を
変更可能であり、
前記特定期間において
、前記特典抽選の結果が前記特典を付与しないものであっても、前記期待度示唆表示の態様を変更可能であり、
前記特別演出は、
前記示唆演出の実行態様に関わらず共通の態様で実行され
、
前記期待度示唆表示手段は、
今回の特定状態と次回の特定状態と次々回の特定状態のいずれかにおいて、前記示唆演出により前記特典が付与される旨の示唆が行われる場合に、前記複数の期待度示唆表示の態様の組合せを特定組合せとし得、
今回の特定状態と次回の特定状態と次々回の特定状態のいずれにおいても、前記示唆演出により前記特典が付与される旨の示唆が行われない場合に、前記複数の期待度示唆表示の態様の組合せを前記特定組合せとし得ず、
前記複数の期待度示唆表示の態様の組合せが前記特定組合せとなった後、前記複数の期待度示唆表示のうちいずれかの期待度示唆表示の態様を変更したことにより前記特定組合せとは異なる非特定組合せとなったとしても、今回の特定状態と次回の特定状態と次々回の特定状態のいずれかにおいて、前記示唆演出により前記特典が付与される旨の示唆が必ず行われる、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技を行う遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機として、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンがある。
【0003】
さらに、遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられた入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、遊技用価値を遊技者に付与するパチンコ遊技機がある。
【0004】
このような遊技機として、チャンスゾーン(CZ)に制御可能なものであって、周期的に所定のゲーム数を消化するごとにCZ抽選の当選確率を変更するスロットマシンがあった(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したスロットマシンにおいては、所定のゲーム数を消化するごとに繰り返し制御される特定状態のそれぞれにおける、CZ抽選の当選確率のような特典の付与に関する有利度に関して、遊技の興趣を向上させるためには未だ改良の余地があった。
【0007】
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、繰り返し制御される特定状態のそれぞれにおける特典の付与に関する有利度に関して、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
遊技を行う遊技機であって、
特定状態に繰り返し制御可能な特定状態制御手段と、
特典の付与に関する特典抽選を行う特典抽選手段と、
前記特典が付与される期待度が異なる複数種類の態様のいずれかで期待度示唆表示を行う期待度示唆表示手段と、を備え、
前記期待度示唆表示手段は、少なくとも今回の特定状態に対応する期待度示唆表示と次回の特定状態に対応する期待度示唆表示と次々回の特定状態に対応する期待度示唆表示とを含む複数の期待度示唆表示を特定期間において行うことが可能であり、
前記特典が付与されるか否かを示唆する示唆演出を特定状態ごとに実行可能な示唆演出実行手段と、
前記示唆演出の実行中に、前記特典が付与される割合が高いことを示唆する特別演出を実行可能な特別演出実行手段と、をさらに備え
前記期待度示唆表示手段は、
前記特定期間において、前記複数の期待度示唆表示のうちいずれかの期待度示唆表示の態様を変更可能であり、
前記特定期間において、前記特典抽選の結果が前記特典を付与しないものであっても、前記期待度示唆表示の態様を変更可能であり、
前記特別演出は、前記示唆演出の実行態様に関わらず共通の態様で実行され、
前記期待度示唆表示手段は、
今回の特定状態と次回の特定状態と次々回の特定状態のいずれかにおいて、前記示唆演出により前記特典が付与される旨の示唆が行われる場合に、前記複数の期待度示唆表示の態様の組合せを特定組合せとし得、
今回の特定状態と次回の特定状態と次々回の特定状態のいずれにおいても、前記示唆演出により前記特典が付与される旨の示唆が行われない場合に、前記複数の期待度示唆表示の態様の組合せを前記特定組合せとし得ず、
前記複数の期待度示唆表示の態様の組合せが前記特定組合せとなった後、前記複数の期待度示唆表示のうちいずれかの期待度示唆表示の態様を変更したことにより前記特定組合せとは異なる非特定組合せとなったとしても、今回の特定状態と次回の特定状態と次々回の特定状態のいずれかにおいて、前記示唆演出により前記特典が付与される旨の示唆が必ず行われる。
なお、以下の構成を備えるものであってもよい。
遊技を行う遊技機(たとえば、スロットマシン1、パチンコ遊技機)であって、
特定状態(たとえば、バトル演出状態)に繰り返し(たとえば、3回)制御可能な特定状態制御手段(たとえば、サブ制御部91によるバトル演出状態に制御する処理)と、
特典(たとえば、AT)の付与に関する特典抽選(たとえば、AT抽選)を行う特典抽選手段(たとえば、メイン制御部41が実行するAT抽選)と、
前記特典抽選の有利度(たとえば、AT当選期待度)を示唆する有利度示唆表示(たとえば、期待度表示(第1~第3表示))を行う有利度示唆表示手段(たとえば、サブ制御部91による期待度表示を行う処理)と、を備え、
前記有利度示唆表示手段は、少なくとも今回の特定状態(たとえば、バトル演出状態1)に対応する有利度示唆表示(たとえば、第1表示)と次回の特定状態(たとえば、バトル演出状態2)に対応する有利度示唆表示(たとえば、第2表示)と次々回の特定状態(たとえば、バトル演出状態3)に対応する有利度示唆表示(たとえば、第3表示)とを含む複数の有利度示唆表示を特定期間において行うことが可能であり(たとえば、
図9)、
前記特典が付与されるか否かを示唆する示唆演出(たとえば、バトル演出)を特定状態ごとに実行する示唆演出実行手段(たとえば、サブ制御部91がバトル演出を実行する処理)と、
前記示唆演出の実行中に、前記特典が付与される割合が高いことを示唆する特別演出(たとえば、カットイン演出)を実行する特別演出実行手段(たとえば、サブ制御部91がカットイン演出を実行する処理)と、をさらに備え、
前記有利度示唆表示手段は、
前記特定期間において、前記複数の有利度示唆表示のうちいずれかの有利度示唆表示の態様を初期態様から最終態様まで変更することが可能であり、
前記特定期間において遊技が行われ、該遊技の結果に基づいて特典抽選の有利度が更新されていないときにも、有利度示唆表示の態様を変更可能であり、
前記特別演出は、特定状態に対応して行われていた有利度示唆表示に基づくいずれの態様で前記示唆演出が実行されていても、共通の態様で実行される(たとえば、
図12(a3),(b3))。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係るスロットマシンの正面図である。
【
図4】スロットマシンの構成を示すブロック図である。
【
図5】入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞時の付与について説明するための図である。
【
図6】遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される入賞役の組合せについて説明するための図である。
【
図7】押し順役当選時のリール制御を説明するための図である。
【
図8】期待度示唆表示および特定組合せの期待度を説明するための図である。
【
図9】期待度表示の態様の変化と特定組合せについて説明するための図である。
【
図10】期待度示唆表示からバトル演出への遷移を説明するための図である。
【
図11】期待度示唆表示からバトル演出への遷移を説明するための図である。
【
図12】カットイン演出を説明するための図である。
【
図13】期待度示唆表示およびバトル演出の一例を説明するための図である。
【
図14】期待度示唆表示およびバトル演出の一例を説明するための図である。
【
図15】期待度示唆表示およびバトル演出の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施の形態に係る遊技機として、スロットマシンを以下に示す実施例に基づいて説明する。
【0011】
[スロットマシンの構成]
図1は、本実施形態に係るスロットマシン1の正面図である。
図1に示すように、スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bを備える。スロットマシン1の内部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ同数ずつ配列されたリール2L,2C,2R(以下、左リール,中リール,右リール)が水平方向に並設されており、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が、スロットマシン1の正面の略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示されて遊技者側から見えるように配置されている。
【0012】
なお、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよい。また、本実施の形態では、リール2L,2C,2Rの回転によって透視窓3に表示された図柄を可変表示させる構成を可変表示部としているが、リールに限らず、たとえば、外周面に複数の図柄が配置されたベルトを移動させることで図柄を変動表示させることが可能な構成でもよい。また、本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示部を構成しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示部を構成してもよい。
【0013】
スロットマシン1の正面には、
図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数(本実施の形態では、3)の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L,2C,2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8R(以下、左ストップスイッチ,中ストップスイッチ,右ストップスイッチ)、および演出時に遊技者によって操作される演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
【0014】
なお、以下では、スタートスイッチ7に対する操作(たとえば、スタートスイッチ7を手で押下する操作)を「スタート操作」または「開始操作」、1番目のリールの回転を停止するためのストップスイッチに対する操作(たとえば、ストップスイッチを手で押下する操作)を「第1停止操作」、2番目のリールの回転を停止するためのストップスイッチに対する操作(たとえば、ストップスイッチを手で押下する操作)を「第2停止操作」、および3番目のリールの回転を停止するためのストップスイッチに対する操作(たとえば、ストップスイッチを手で押下する操作)を「第3停止操作」とも称する。
【0015】
また、第1停止操作、第2停止操作、および第3停止操作を総称して「停止操作」とも称する。さらに、1番目のストップスイッチに対する押下(第1停止操作)が解除されること(たとえば、ストップスイッチから手を離すこと)を「第1停止離し」、2番目のストップスイッチに対する押下(第2停止操作)が解除されること(すなわち、ストップスイッチから手を離すこと)を「第2停止離し」、および3番目のストップスイッチに対する押下(第3停止操作)が解除されること(すなわち、ストップスイッチから手を離すこと)を「第3停止離し」とも称する。また、第1停止操作によりリールが停止することを「第1停止」、第2停止操作によりリールが停止することを「第2停止」、第3停止操作によりリールが停止することを第3停止とも称する。
【0016】
スロットマシン1の正面において、リール2L,2C,2Rの横には、複数のLEDで構成されるサイドランプ27が設けられている。また、リール2L,2C,2Rの近傍には、リール2L,2C,2Rのそれぞれに対応して設けられるとともにリール2L,2C,2Rのそれぞれに対してリールの裏側または横から光を照射するリールバックライト28L,28C,28C(以下、単に「リールバックライト28」とも称す)が設けられている。さらに、液晶表示器51の上方には、音を出力するスピーカ53,54が設けられている。
【0017】
スロットマシン1の正面には、
図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、後述する有利区間に制御されている旨を点灯により報知する有利区間LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
【0018】
スロットマシン1の内部には、遊技の進行を制御するとともに遊技の進行に応じて各種コマンドを出力するメイン制御部41が設けられている。メイン制御部41は、遊技の進行に係る各種制御を行うメインCPU41aと、遊技の進行に係る各種データを記憶する
RAM41cとを備える。メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、およびストップスイッチ8L,8C,8Rなどに対する操作、およびメダル投入部4に対するメダルの投入を検出し、検出した操作に応じて、リール2L,2C,2Rの回転/停止や遊技用表示部13における各LEDの点灯/消灯など、遊技の進行に係る制御を行う。
【0019】
スロットマシン1の内部には、メイン制御部41からのコマンドに応じて演出を制御するサブ制御部91が設けられている。サブ制御部91は、演出に係る各種制御を行うサブCPU91aと、演出に係る各種データを記憶するRAM91cとを備える。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、液晶表示器51における画像の表示、スピーカ53,54からの音出力、およびサイドランプ27やリールバックライト28の点灯/消灯などを制御する。液晶表示器51の画像表示やスピーカ53,54の音出力に用いられる演出データは、RAM91cに記憶されている。さらに、サブ制御部91は、演出用スイッチ56に対する操作を検出し、検出した操作に応じて液晶表示器51における画像の表示やスピーカ53,54からの音出力を制御する。
【0020】
スロットマシン1においてゲームを行う場合、遊技者は、メダル投入部4にメダルを投入するか、MAXBETスイッチ6を操作するなどして規定数の賭数を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、かつスタートスイッチ7への操作が有効となってゲームが開始可能な状態となる。入賞ラインLNとは、透視窓3に表示されたリール2L,2C,2Rにおける図柄の組合せが入賞図柄の組合せと一致するか否かを判定するためのラインである。本実施形態では、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨がって設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められているが、複数の入賞ラインが設けられているものであってもよい。また、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインが設けられていてもよい。
【0021】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L,2C,2Rが回転する。このとき、メイン制御部41によって内部抽選が行われる。内部抽選は、導出を許容する図柄組合せ(表示結果組合せ)を決定する処理である。内部抽選によって図柄組合せの導出が許容されることを、当該図柄組合せに対応する役に当選したともいう。
【0022】
ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止する。これにより、透視窓3に図柄組合せが導出表示される。入賞ラインLN上において、当選役の図柄組合せと一致する図柄組合せが停止した場合、当該当選役に対応する入賞が発生する。
【0023】
リールの停止制御では、各ストップスイッチについて操作が行われたときから最大停止遅延時間(本実施の形態では、190ms(ミリ秒))以内に、操作に対応するリール2L,2C,2Rの回転を停止させる制御が行われる。リール2L,2C,2Rを1分間に80回転させ、80(回転)×21(1リール当たりの図柄コマ数、たとえば、21コマ)=1680コマ分の図柄を変動させるので、予め定められた最大停止遅延時間(190ms)が経過するまでの間では、最大で4コマ分の図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止制御では、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分(引込範囲)の図柄から一の図柄を選択して、リール2L、2R、2Rに導出させることが可能である。
【0024】
入賞が発生可能な役としては、特別役(ボーナス)、小役、および再遊技役がある。特別役(ボーナス)は、入賞することによって、小役に当選する確率が非ボーナス状態より
も高まるボーナス状態に遊技状態が制御される役である。特別役(ボーナス)には、RB(レギュラーボーナス)やBB(ビッグボーナス)のような第一種特別役物、およびCB(チャレンジボーナス)のような第二種特別役物が含まれる。本実施の形態においては、特別役として、CBが設けられている。小役は、入賞することによって、メダルが付与される役である。再遊技役(リプレイ)は、入賞することによって、遊技者所有のメダルを消費することなく次の遊技が開始可能となる役である。
【0025】
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。内部抽選は、メイン制御部41が、上述の各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L,2C,2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に乱数を用いて決定するものである。
【0026】
なお、各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されるようになっている。
【0027】
また、内部抽選において、予め定められた所定の操作態様(たとえば、操作順序、操作タイミング)で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われた場合よりも有利となる小役や再遊技役(以下、「押し順役」とも称する)が当選し得るようになっている。押し順役には、たとえば、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合に停止する停止態様よりも有利な停止態様となる役や、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合よりも有利な停止態様が停止する割合が高い役などを含む。また、有利な停止態様とは、メダルの付与を伴う停止態様だけでなく、有利な遊技状態への移行を伴う停止態様、不利な遊技状態への移行が回避される停止態様なども含む。
【0028】
メイン制御部41は、通常区間(以下、「通常区間通常」とも称する)において予め定められた所定の抽選条件が成立したときに、有利区間に制御するか否かを決定する有利区間移行抽選を行い、当該有利区間移行抽選に当選(以下、「有利区間当選」とも称する)することで、有利区間の制御を開始する。有利区間は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応するナビ情報を報知可能な区間である。これに対して、通常区間は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応するナビ情報を報知不可能な区間である。
【0029】
メイン制御部41は、内部抽選によって押し順役に当選したときに、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を報知するナビを実行可能である。具体的には、メイン制御部41は、ナビ情報として、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を遊技補助表示器12の点灯態様により報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(AT)に制御可能である。
【0030】
有利区間中において、メイン制御部41は、押し順役に当選したときに、ATの制御を行うことでナビ報知を実行し、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様(たとえば、操作順序、操作タイミングなど)を遊技補助表示器12を用いて報知するとともに、遊技者にとって有利となる操作態様を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信することで、ナビ情報として、当該操作態様を液晶表示器51な
どを用いて報知するナビ演出を実行させる。
【0031】
押し順役には、遊技者の操作態様が当選した押し順役に対応する操作態様(以下、「正解手順」とも称する)と一致したときにベルが入賞する押し順ベル(6択ベル)と、遊技者の操作態様が当選した押し順役に対応する操作態様と一致したときにリプレイが入賞する押し順リプとが含まれる。以下では、押し順ベルが当選したゲームで行われ得るナビを、ベルナビとも称する。
【0032】
遊技者は、ベルナビに従って正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、押し順ベルに含まれる役のうち、メダルの払い出しが多い方の役を入賞させることができる。あるいは、遊技者は、ベルナビに従って正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、押し順ベルに含まれる役のうち、入賞を取りこぼす可能性のない役を入賞させることができる。なお、押し順ベルに含まれる役のうち、正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに入賞可能な役を「主役」、正解手順とは異なる不正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに入賞可能な役を「副役」とも称する。
【0033】
ナビ報知およびナビ演出により報知される操作態様にて、ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、内部抽選にて当選した押し順役に含まれる主役を確実に入賞させることができるようになっている。また、有利区間の制御では、有利区間LED19を点灯可能にして、有利区間の制御を行っている旨を報知する。
【0034】
[遊技状態の遷移]
図3は、遊技状態の遷移を説明するための図である。
図3に示すように、液晶表示器51によって制御される遊技状態には、非内部中および内部中が含まれる。
【0035】
内部中は、遊技が進行可能な状態であってかつ予め定められた設計値に基づくメダルの払出率が担保されている状態である。なお、本実施形態のスロットマシン1では、殆どのゲームを内部中で遊技者に遊技させることになっている。
【0036】
一方、非内部中は、遊技者によって遊技することがない、あるいは遊技することがあってもその時間が極端に短い状態である。非内部中においては、CBに当選し、かつ当該CBの入賞を取りこぼしたときに、次のゲームから遊技状態が内部中に移行する。すなわち、内部中は、CBの当選を持ち越した状態である。一旦、遊技状態が内部中に制御されると、持ち越されているCBに入賞することはほとんどなく、あったとしても、極端に低い確率となっている。
【0037】
なお、
図3に示す例では、遊技状態としてCBの図示を省略しているが、非内部中や内部中においてCBに入賞することが仮にあれば、非内部中または内部中からCBへと遊技状態が移行する。この場合、CBは概ね1ゲームで終了し、再び非内部中へと遊技状態が移行する。
【0038】
内部中における状態には、通常区間および有利区間が含まれる。前述のように、有利区間は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応するナビ情報を報知可能な区間である。これに対して、通常区間は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応するナビ情報を報知不可能な区間である。通常区間においては、有利区間移行抽選で当選(有利区間当選)したときに、有利区間に状態が制御される。
【0039】
有利区間における状態には、通常時(以下、「有利区間通常」とも称する)、CZ(以下、「有利区間CZ」とも称する)およびAT(以下、「有利区間AT」とも称する)が
含まれる。有利区間通常は、ナビが実行され得る状態である。有利区間CZは、有利区間通常よりもナビの実行確率が高い状態である。有利区間ATは、有利区間CZよりもナビの実行確率が高い状態である。本実施の形態においては、有利区間通常におけるナビの実行確率は0%であるが、所定確率でナビを実行するようにしてもよい。
【0040】
また、有利区間ATにおいて遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増数は、有利区間CZにおいて遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増数よりも大きい。また、有利区間CZにおいて遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増数は、有利区間通常中や通常区間通常中において遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増数よりも大きい。1ゲーム当たりの純増数(以下、「1G純増数」とも称する)とは、1ゲーム当たりで払い出されるメダルの枚数から1ゲーム当たりで賭数の設定に用いられるメダルの枚数を差し引いた数である。
【0041】
所定の状態(通常区間通常や有利区間通常や有利区間CZや有利区間AT)における純増数とは、所定の状態(通常区間通常や有利区間通常や有利区間CZや有利区間AT)において払い出されるメダルの総数から当該所定の状態(通常区間通常や有利区間通常や有利区間CZや有利区間AT)において賭数の設定に用いられるメダルの総数を差し引いた数である。
【0042】
通常区間通常および有利区間通常はいずれも、メダルが減少する状態である。有利区間ATや有利区間CZは、メダルが増加する状態である。有利区間ATや有利区間CZは、通常区間通常や有利区間通常よりも遊技者にとって有利な状態である。具体的には、本実施の形態においては、通常区間通常および有利区間通常において、1G純増数が-1枚に設計されており、有利区間CZにおいて、1G純増数が1枚に設計されており、有利区間ATにおいて、1G純増数が8枚に設計されている。
【0043】
つまり、通常区間通常や有利区間通常における出玉率は1より小さく、有利区間CZや有利区間ATにおける出玉率は1より大きい。また、通常区間通常と有利区間通常とでは、出玉率が等しい。ここで、出玉率とは、ある状態に制御されている期間において、賭数の設定に用いられるメダルの総数に対する払い出されるメダルの総数の比率である。
【0044】
有利区間CZは、有利区間通常よりも有利区間ATに制御する確率が高く、有利区間通常から有利区間ATに制御されるまでの途中経路に位置する状態である。すなわち、有利区間CZは、有利区間通常よりも有利な出玉状態である。有利区間通常から有利区間CZに状態が制御されるような当選を「CZ当選」とも称する。
【0045】
有利区間CZへの制御は、たとえば、ゲーム数で管理されており、有利区間CZ中に消化したゲーム数が予め設けられた上限ゲーム数に達したことを条件に、当該有利区間CZが終了する。
【0046】
有利区間ATは、有利区間通常および有利区間CZのいずれからも制御可能な状態である。有利区間通常または有利区間CZから有利区間ATに状態が制御されるような当選を「AT当選」とも称する。
【0047】
有利区間ATへの制御は、たとえば、ゲーム数で管理されており、有利区間AT中に消化したゲーム数が予め設けられた上限ゲーム数に達したことを条件に、当該有利区間ATが終了する。なお、有利区間ATは、ゲーム数で管理されるものに限らず、ナビの実行回数が予め設けられた上限回数に達すること、押し順役当選時における主役の入賞回数が予め設けられた上限回数に達すること、および払出枚数や純増枚数が予め設けられた上限枚数に達することなど、その他の条件に基づき管理されるものであってもよい。
【0048】
通常区間において、有利区間移行抽選で当選(有利区間当選)したときに、有利区間通常に制御される。本実施の形態においては、通常区間に滞在するゲーム数は約1ゲームになるように設計されている(たとえば、有利区間移行抽選における当選確率を90%以上に設計する)。このようにすることで、大半の場合は、通常区間への制御が開始された1ゲーム目で有利区間当選し、次のゲームから有利区間(有利区間通常)に再度制御されることになる。
【0049】
有利区間通常において、AT当選した場合は有利区間AT(AT)に制御される。有利区間通常において、CZ当選した場合は有利区間CZ(CZ)に制御される。有利区間CZにおいて、AT当選した場合は有利区間ATに制御される。有利区間ATが終了した場合、有利区間CZに制御される。AT当選することなく有利区間CZが終了した場合、有利区間通常に制御される。
【0050】
ここで、メイン制御部41は、特典の付与に関する特典抽選を行う。たとえば、特典は、ATやCZや上乗せゲーム数(ATゲーム数)である。本実施の形態においては、有利区間通常またはCZに制御されたゲームにおいて特典抽選としてAT抽選を行う。AT抽選においてATが付与されることが決定された場合は、さらに、ATに制御されるゲーム数(ATゲーム数)が決定されるとともにAT当選ゲームを決定する。そして、遊技が進行してAT当選ゲームになったときAT当選するとともに、次のゲームからATに制御される。
【0051】
また、有利区間通常において特典抽選としてCZ抽選を行う。CZ抽選においてCZが付与されることが決定された場合は、さらに、CZに制御されるゲーム数(CZゲーム数)が決定されるとともにCZ当選ゲームを決定する。そして、遊技が進行してCZ当選ゲームになったときCZ当選するとともに次のゲームからCZに制御される。また、ATにおいて特典抽選として上乗せ抽選を行い、上乗せ抽選に当選(上乗せ当選)した場合は、ATゲーム数に上乗せして上乗せゲーム数(ATゲーム数)が付与される。
【0052】
有利区間中の出玉状態においてリミッタ条件が成立するか、あるいは任意の終了条件が成立すると、当該有利区間中の出玉状態から通常に状態が制御される。具体的には、有利区間中の出玉状態においては、遊技の進行に基づき更新される消化ゲーム数(有利区間G数)の合計が所定の上限G数(たとえば、1500G)に達したときに、有利区間が終了し、通常に出玉状態が制御される。
【0053】
なお、有利区間G数は、RAM41cに格納された有利区間G数カウンタによってカウントされる。あるいは、有利区間中の出玉状態においては、遊技の進行に基づき更新される有利区間中の純増枚数の合計が所定の上限枚数(たとえば、2400枚)に達したときに、有利区間が終了し、通常に出玉状態が制御される。なお、有利区間中の純増枚数は、RAM41cに格納された純増枚数カウンタによってカウントされる。
【0054】
有利区間中の出玉状態から通常に状態が制御されると、有利区間中の出玉状態において計数されていた消化ゲーム数および純増枚数の合計値、さらに遊技中に獲得可能なポイントも初期化される。
【0055】
また、たとえば、任意の終了条件には、CZ当選することなく予め定められた終了条件が成立したこと、有利区間CZにおいてAT当選することなく予め定められた終了条件が成立したことなどが含まれる。また、有利区間ATにおいてATの終了条件が成立したことあってもよい。
【0056】
なお、有利区間ATにおいて、特化ゾーン当選したときに、ATゲーム数が付与される割合が高くなる有利区間特化ゾーン(「上乗せ特化ゾーン」とも称する)に制御されるようにしてもよい。有利区間特化ゾーンは、有利区間通常、有利区間CZ、および有利区間ATのいずれよりも有利な状態である。
【0057】
図4は、スロットマシンの構成を示すブロック図である。
図4に示されるように、スロットマシン1は、遊技の進行を制御するとともに遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40と、コマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板90と、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101と、遊技の進行に応じた信号を外部に出力する外部出力基板1000となどを備える。
【0058】
遊技制御基板40は、各種の操作手段や検出手段(
図4の遊技制御基板40の左側に例示)などのスイッチ類からの検出信号に基づいて遊技を進行させ、報知手段(
図4の遊技制御基板40の左側に例示)などの表示機器類を駆動制御する。また、遊技制御基板40は、リールセンサ33L,33C,33Rからの信号に基づき、リールモータ32L,32C,32Rを駆動制御する。
【0059】
遊技制御基板40には、メイン制御部41などの回路構成(
図4の遊技制御基板40内に例示)が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、図示されないCPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
【0060】
演出制御基板90は、演出用スイッチ56が接続される。また、演出制御基板90は、液晶表示器51などの演出装置(
図4の演出制御基板90の左側に例示)を駆動制御する。演出制御基板90には、サブ制御部91などの回路構成(
図4の演出制御基板90内に例示)が搭載されている。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータであり、図示されないCPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
【0061】
サブ制御部91の回路構成には、たとえば、日および時刻のうちの少なくともいずれか一方を計時するための時計装置97(以下では、RTCともいう)を含む。サブ制御部91は、たとえば、RTC97により計時された日および時刻のうちの少なくともいずれか一方の値や、演出用スイッチ56からの検出信号などに応じて演出制御を実行可能である。電源基板101には、ホッパーモータ34b、各種の操作手段や検出手段(
図4の電源基板101の右側に例示)などが接続されている。
【0062】
[入賞役]
図5は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞時の付与について説明するための図である。
図5の名称欄には、入賞役の名称が示され、図柄の組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄の組合せが示されている。また、無効ラインに停止し得る図柄の組合せ欄には、入賞となる図柄の組合せが入賞ラインに停止したときに無効ラインに停止し得る図柄の組合せであって遊技者が認識しやすい図柄の組合せが示されている。付与欄には、入賞時に付与される価値(メダル払出枚数、再遊技付与など)が示されている。
【0063】
図5に示すように、特別役としては、CBが設けられている。小役としては、中段ベル、右上がりベル、右下がりベル(「左上がりベル」とも称する)、上段ベル1~8、スイカ、およびチェリーが設けられている。再遊技役としては、通常リプが設けられている。
【0064】
中段ベルや右上がりベルや右下がりベルは、上述した主役に対応する役である。上段ベル1~8は、上述した副役に対応する役であり、中段ベルや右上がりベルや右下がりベルよりも払い出し枚数が少ない。具体的には、中段ベルや右上がりベルや右下がりベルに入賞すると11枚の払い出しが行われ、上段ベル1~8に入賞すると2枚の払い出しが行われる。スイカが入賞した場合、リール2L,2C,2Rにおいてスイカ図柄が揃う。
【0065】
[抽選対象役]
図6は、遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される入賞役の組合せについて説明するための図である。
図6の役番号欄には、抽選対象役ごとに定められた役番号が示され、抽選対象役欄には、その名称が示され、入賞役の組合せ欄には、各抽選対象役に含まれる入賞役の組合せが示され、遊技状態欄には、遊技状態ごとに丸印でその抽選対象役が抽選対象であることが示されている。
【0066】
図6に示すように、特別役の抽選対象役としては、CBが設けられている。小役の抽選対象役としては、6択ベル(6択ベル1~6)、スイカ、およびチェリーが設けられている。再遊技役の抽選対象役としては、通常リプが設けられている。なお、スイカ、チェリーは、内部抽選における当選確率が6択ベルよりも低いため、「レア役」とも称する。
【0067】
非内部中においては、全ての役が当選可能であるが、内部中においては、既にCBの当選が持ち越されているため、CBのみが当選不可能になっている。
【0068】
[押し順役のリール制御]
図7は、押し順役当選時のリール制御を説明するための図である。
図7に示すように、押し順役には、6択ベル1~6が設けられている。AT中(有利区間AT中)において6択ベルが当選したゲームでは、ベルナビが実行され、正解手順が遊技者に報知される。遊技者は、ベルナビに従って正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、遊技者にとって有利な入賞役を入賞させることができる。
【0069】
6択ベル1,2のいずれかに当選したゲームでは、正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに主役である右下がりベルが入賞して11枚の払い出しが行われる一方、不正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに副役である上段ベルが入賞して2枚の払い出しが行われるか、あるいは入賞を取りこぼす。
【0070】
6択ベル3,4のいずれかに当選したゲームでは、正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに主役である中段ベルが入賞して11枚の払い出しが行われる一方、不正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに副役である上段ベルが入賞して2枚の払い出しが行われるか、あるいは入賞を取りこぼす。
【0071】
6択ベル5,6のいずれかに当選したゲームでは、正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに主役である右上がりベルが入賞して11枚の払い出しが行われる一方、不正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに副役である上段ベルが入賞して2枚の払い出しが行われるか、あるいは入賞を取りこぼす。
【0072】
[設定値]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、設定値に応じて、内部抽選で用いる当選確率を決定することにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1~6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
【0073】
設定値を変更するためには、スロットマシン1の内部に設けられている電源ボックスの電源スイッチを操作して、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、さらに、設定キースイッチを操作して、設定キースイッチをON状態にしてから、スロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチをON状態にしてスロットマシン1の電源をON状態にすると、ドアが開放していることを条件に、遊技の進行が不可能な状態である設定変更状態に移行する。設定変更状態に移行すると、設定値表示器にRAM41cから読み出された現在の設定値が表示値として表示される。
【0074】
設定変更状態においては、リセット/設定スイッチが操作されると、設定値表示器に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。その後、スタートスイッチ7が操作されると、表示値を設定値として確定する。設定キースイッチがOFF状態にされると、確定した表示値(設定値)がRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、電源スイッチを一旦OFF状態にし、設定キースイッチをON状態として電源スイッチをONさせる操作を行うことにより、設定変更状態に移行されるため、該操作をまとめて設定変更操作ともいう。
【0075】
設定変更操作に基づいて、設定変更された場合、メイン制御部41は、RAM41cにおける記憶領域を初期化する初期化処理を行う。その際、RAM41cに格納された遊技に関する情報は初期化される。このため、たとえば、有利区間中に設定変更されると、有利区間に関する情報が初期化されるとともに、通常区間に制御される。
【0076】
[バトル演出]
本実施の形態においては、サブ制御部91は、バトル演出を実行可能である。バトル演出は、バトル演出の演出結果(勝利または敗北)によって特典が付与されるか否かを示唆する演出である。バトル演出においては、複数ゲーム(たとえば、4ゲーム)に亘って味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる演出画像が液晶表示器51に表示される。そして、一連のバトルを行い、最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するか敗北するかが液晶表示器51に表示される。
【0077】
バトル演出において最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに勝利または敗北した場合は、バトル演出の演出結果(勝利または敗北)が報知される。味方キャラクタが敵キャラクタに勝利した場合は、演出結果として、「WIN」の文字画像が液晶表示器51に表示される。これにより、特典の付与の決定が行われたことが遊技者に報知される。
【0078】
一方、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北した場合は、演出結果として、「WIN」の文字画像が液晶表示器51に表示される。この場合、特典が付与されることが遊技者に報知されない。
【0079】
[期待度表示とバトル演出]
サブ制御部91は、特定状態に繰り返し制御可能である。上述のように、メイン制御部41は、特典の付与に関する特典抽選を行う。本実施の形態においては、特典抽選において、ATを付与するか否かを抽選するとともに、ATを付与する決定が行われた場合にATに制御するゲーム数(ATゲーム数)を決定する。たとえば、ATゲーム数として20ゲーム、30ゲーム、50ゲームのうちから決定する。
【0080】
また、サブ制御部91は、特典抽選の有利度を示唆する期待度表示を実行可能である。そして、繰り返し制御される特定状態のそれぞれに対応する複数の期待度表示を特定期間において行う。
【0081】
本実施の形態においては、サブ制御部91は、AT当選期待度(ATが付与される割合)を示唆する期待度表示を実行可能である。詳しくは後述するが、期待度表示として、第1表示と第2表示と第3表示とを行うことが可能である。
【0082】
また、特定状態の一例として、バトル演出状態に制御可能である。具体的には、CZ中において少なくとも3回のバトル演出状態(バトル演出状態1~3)に繰り返し制御可能である。そして、繰り返し制御される3回のバトル演出状態のそれぞれに対応する複数の期待度表示(第1~第3表示)を、CZ中の特定期間において行う。そして、1回目(今回)のバトル演出状態1が終了した場合は、次回にバトル演出状態2に制御され、次回のバトル演出状態2が終了した場合は、次々回にバトル演出状態3に制御される。
【0083】
第1表示はバトル演出状態1に対応し、第2表示はバトル演出状態2に対応し、第3表示はバトル演出状態3に対応する。つまり、特定期間において、少なくとも今回のバトル演出状態(バトル演出状態1)に対応する期待度表示(第1表示)と次回のバトル演出状態(バトル演出状態2)に対応する期待度表示(第2表示)と次々回の特定状態(バトル演出状態3)に対応する期待度表示(たとえば、第3表示)とを含む複数の期待度表示を行うことが可能である。なお、期待度表示においては、AT当選期待度を示唆するようにしてもよいし、付与されるATゲーム数の期待度を示唆してもよい。以下、具体的に説明する。
【0084】
[期待度示唆表示および特定組合せの期待度]
まず、期待度示唆表示および特定組合せ(後述する)の期待度について説明する。
図8は、期待度示唆表示および特定組合せの期待度を説明するための図である。
図8(a)は期待度示唆表示の期待度を説明するための図であり、
図8(b)は特定組合せの期待度を説明するための図である。
【0085】
本実施の形態においては、期待度表示の態様が変化する変化期間において、複数の期待度表示(第1~第3表示)のうちいずれかの期待度表示の態様を初期態様から最終態様まで変更することが可能である。変化期間は、特定期間中の所定の期間である。特定期間のうち、変化期間においては期待度表示の態様が変化可能であるが、変化期間以外の期間においては期待度表示の態様が変化しない。初期態様は、変化期間が開始するときの期待度表示の態様である。最終態様は、変化期間が終了するときの期待度表示の態様である。本実施の形態においては、変化期間と特定期間とは一致する。
【0086】
図8(a)に示すように、期待度表示の態様は、第1態様~第5態様を含む。第1態様は、期待度表示が白色で表示される態様である。期待度表示が第1態様で表示されているとき、ATが付与される割合(以下、「期待度」とも称する)は、X1である。第2態様は、期待度表示が青色で表示される態様である。期待度表示が第2態様で表示されているとき、期待度はX2である。
【0087】
第3態様は、期待度表示が、緑色で表示される態様である。期待度表示が第3態様で表示されているとき、期待度はX3である。第4態様は、期待度表示が赤色で表示される態様である。期待度表示が第4態様で表示されているとき、期待度はX4である。第5態様は、期待度表示が虹色で表示される態様である。期待度表示が第5態様で表示されているとき、期待度はX5である。
【0088】
本実施の形態においては、特典抽選(AT抽選)は、CZに制御されたゲームにおいて行う。その際、AT抽選は、期待度表示(第1~第3表示)に対応するバトル演出状態(バトル演出状態1~3)ごとに行うようにしてもよい。そして、AT抽選において特定有利度となる決定が行われたか否かに応じて、抽選により期待度表示の態様(初期態様およ
び最終態様)を決定する。ここで、特定有利度となる決定は、ATを付与する決定である。本実施の形態においては、ATを付与する決定が行われたときは、ATを付与する決定が行われなかったときよりも、有利な期待度表示の態様が決定される。
【0089】
具体的には、バトル演出状態1に対して行われたAT抽選に基づき第1表示の初期態様および最終態様を決定し、バトル演出状態2に対して行われたAT抽選に基づき第2表示の初期態様および最終態様を決定し、バトル演出状態3に対して行われたAT抽選に基づき第3表示の初期態様および最終態様を決定する。その際、初期態様よりも最終態様の方が有利な態様となるように決定を行う。
【0090】
なお、CZに制御されたゲームにおいて、AT抽選を1回行うようにしてもよい。当該AT抽選においてATを付与する決定が行われた場合は、いずれかのバトル演出状態(バトル演出状態1~3)において特定有利度となる決定(ATを付与する決定)が行われたことを報知することを抽選により決定する。つまり、ATを付与する決定が行われたことを報知するバトル演出状態を決定する。
【0091】
そして、期待度表示ごとに初期態様および最終態様を決定する。その際、特定有利度となる決定が行われたことが報知されるバトル演出状態に対応する期待度表示は、当該報知がされないバトル演出状態に態様する期待度表示よりも、有利な態様になるように抽選を行う。なお、CZ中の各ゲームにおいて、期待度表示の態様を変更する抽選を行うようにしてよい。
【0092】
ここで、期待度は、X5、X4、X3、X2、X1の順に高く、X5は100%である。すなわち、第5態様(虹色)で期待度表示が行われているとき、期待度(ATが付与される割合)は100%であり、ATへの制御が確定している状態である。第5態様は、確定態様とも称する。
【0093】
本実施の形態においては、いずれかの特典抽選の有利度が特定有利度であるときに、複数の期待度表示の態様(第1~第5態様)の組合せを特定組合せ(特定組合せ1~3)とし得る。ここで、「いずれかの特典抽選の有利度が特定有利度である」とは、バトル演出状態1~3に対応して行われた3回のAT抽選のいずれかにおいて、ATを付与する決定が行われたことを意味する。以下、このような状況を、単に「AT抽選においてATを付与する決定が行われた」とも表現する。
【0094】
なお、CZに制御されたゲームにおいてAT抽選を1回行う場合は、「いずれかの特典抽選の有利度が特定有利度である」とは、ATを付与する決定が行われたことがいずれかのバトル演出状態において報知されることを抽選により決定したことを意味する。
【0095】
また、特典抽選の有利度がいずれも特定有利度でないとき(ATを付与する決定が行われなかったとき)に複数の期待度表示の態様の組合せを特定組合せとし得ない。また、変化期間(特定期間)において、特典抽選の有利度がいずれも特定有利度でないときに複数の期待度表示の態様の組合せが特定組合せとならないように期待度表示の態様を変化させる。以下、具体的に説明する。
【0096】
図8(b)に示すように、本実施の形態においては、特定組合せは、複数種類あり、特定組合せ1~3を含む。特定組合せ1は、第1~第3表示のいずれもが第2態様(青色)で表示されている組合せである。特定組合せ1になっているときの期待度は、Y1である。特定組合せ2は、第1~第3表示のいずれもが第3態様(緑色)で表示されている組合せである。
【0097】
特定組合せ2になっているときの期待度は、Y2である。特定組合せ3は、第1~第3表示のいずれもが第3態様(赤色)で表示されている組合せである。特定組合せ3になっているときの期待度は、Y3である。ここで、期待度は、Y3、Y2、Y1の順に高い。
【0098】
期待度表示の態様は、低期待度態様(第1態様)と、当該低期待度態様よりもAT抽選の有利度が高いことを示唆する高期待度態様(第2~第4態様)とを含む。特定組合せは、高期待度態様を含む組合せである。
【0099】
このように、
図8(a)に示したように、期待度表示の態様は、AT抽選においてATが付与される決定が行われたことを示唆する確定態様(第5態様)を含む。一方で、
図8(b)に示したように、特定組合せは、確定態様を含まない組み合わせである。
【0100】
以上説明したように、少なくとも今回のバトル演出状態に対応する期待度表示と次回のバトル演出状態に対応する期待度表示と次々回の特定状態に対応する期待度表示とを含む複数の期待度表示を特定期間において行うため、複数回のバトル演出状態に関し、ATが付与されるか否かに遊技者を注目させることができる。また、いずれかの特典抽選の有利度が特定有利度であるときに複数の期待度表示の態様の組合せを特定組合せとし得るが、期待度表示の態様が変化する変化期間において、特典抽選の有利度がいずれも特定有利度でないときに複数の期待度表示の態様の組合せが特定組合せとならないように期待度表示の態様を変化させるため、特定組合せの出現に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。これにより、繰り返し制御されるバトル演出状態のそれぞれにおけるAT当選期待度に関して、遊技の興趣を向上させることができる。
【0101】
[期待度表示の態様の変化と特定組合せ]
次に、期待度表示の態様の変化と特定組合せについて説明する。
図9は、期待度表示の態様の変化と特定組合せについて説明するための図である。
図9(a)はCZ中のAT抽選においてATを付与する決定が行われた(いずれかのAT抽選においてATを付与する決定が行われた)場合について説明するものであり、
図9(b)はCZ中のAT抽選においてATを付与する決定が行われなかった(いずれのAT抽選においてもATを付与する決定が行われなかった)場合について説明するものである。
【0102】
まず、CZ中のAT抽選においてATを付与する決定が行われた場合について説明する。
図9(a)に示すように、現在CZに制御されたものとする。
【0103】
本実施の形態においては、複数の期待度表示の初期態様の組合せに応じて、当該組合せが特定組合せとなる割合が異なる。
【0104】
具体的には、3回のバトル演出状態(第1バトル演出状態1~3)のそれぞれに対応する3つの期待度表示(第1~第3表示)の初期態様の組合せに応じて、特定期間(変化期間)において、当該組合せが特定組合せとなる割合が異なる。
【0105】
図9(a)の例では、ATを付与する決定が行われている場合において、初期態様の組合せが「青緑緑」に決定されている。ここで、「青緑緑」は、第2態様(青色)で第1表示が行われ、第3態様(緑色)で第2表示が行われ、第3態様(緑色)で第3表示が行われることを示す。
【0106】
一方で、
図9(b)の例では、ATを付与する決定が行われていない場合において、期待度表示の初期態様の組合せが「青青白」に決定されている。期待度表示の初期態様の組合せが「青緑白」であるときよりも、初期態様の組合せが「青緑緑」であるときの方が期待度が高い(第3表示において、第1態様(緑色)よりも第3態様(緑色)の方が有利度
が高い)。
【0107】
このように、ATを付与する決定が行われているときは、ATを付与する決定が行われていないときよりも、期待度の高い態様で期待度表示が行われる割合が高い。さらに、本実施の形態においては、期待度表示の初期態様の組合せが期待度の高い期待度表示の組合せであるほど、特定期間において、当該組合せが特定組合せとなる割合が高くなるように構成されている。
【0108】
図9(a)の例において、初期態様の組合せが「青緑緑」である状態から遊技が進行し、6択ベルが当選したとする。6択ベルが当選したとき、変化抽選が行われる。変化抽選は、第1~第3表示のいずれかの期待度表示の態様を変化するか否かを決定する抽選である。変化抽選により態様を変化する期待度表示が決定された場合は、さらに、現在の期待度表示の態様をどの態様に変化させるかを決定する。なお、第1~第3表示のうち複数の態様を変化させるようにしてもよい。
【0109】
本例においては、現在の期待度表示の態様の組合せは「青緑緑」である。そして、6択ベルの当選により実行される変化抽選において、第1表示の態様を変化する決定が行われたとする。さらに、現在の期待度表示の態様(青色)を緑色に変化させる決定が行われたとする。
【0110】
当該決定により、期待度表示の態様の組合せは、「青緑緑」から「緑緑緑」に変化する。これにより、期待度表示の態様の組合せが特定組合せ2「緑緑緑」に変化し、期待度の高い組合せが導出されたことになる。
【0111】
本実施の形態においては、複数の期待度表示のうちいずれかの期待度表示の態様が変更されない期間の期待値は、複数の期待度表示の態様の組合せが特定組合せになっているときの方が、当該特定組合せとは異なる組合せになっているときよりも大きくなるように構成されている。
【0112】
具体的には、現在の期待度表示の態様の組合せが特定組合せであるときは特定組合せでないときよりも、第1~第3表示のいずれかの期待度表示の態様を変化する決定を行わない割合が高くなるように変化抽選が行われる。
【0113】
たとえば、現在の期待度表示の態様の組合せが特定組合せであるときは、その後、所定回(たとえば、2回)は6択ベルが当選しても、第1~第3表示のいずれかの期待度表示の態様を変化する決定を行わないようにしてもよい。
【0114】
本例では、期待度表示の態様の組合せが特定組合せ2「緑緑緑」となった後、6択ベルに2回当選しているが、いずれの変化抽選においても、第1~第3表示のいずれかの期待度表示の態様を変化する決定が行われていない。
【0115】
そして、次に6択ベルが当選した際に行われる変化抽選において、第1~第3表示のいずれかの期待度表示の態様を変化する決定が行われている。ここでは、変化抽選において、第3表示の態様を緑色から赤色に変化させる決定が行われている。これにより、期待度表示の態様の組合せは、「緑緑緑」から「緑緑赤」に変化する。
【0116】
そして、その後、特定期間が終了したとする。本例においては、期待度表示の初期態様の組合せは「青緑緑」であり、期待度表示の最終態様の組合せは「緑緑赤」である。つまり、第1表示において、期待度表示の初期態様は青色であり、期待度表示の最終態様は緑色である。第2表示において、期待度表示の初期態様は緑色であり、期待度表示の最終態
様は緑色である。第3表示において、期待度表示の初期態様は緑色であり、期待度表示の最終態様は赤色である。
【0117】
特定期間が終了すると、バトル演出状態に制御される。まず、第1バトル演出状態に制御され、バトル演出1が実行される。バトル演出1においてバトルに勝利した場合は、CZへの制御が終了するとともにATに制御される。バトル演出1においてバトルに敗北した場合は、第1バトル演出状態への制御が終了して第2バトル演出状態に制御され、バトル演出2が実行される。
【0118】
バトル演出2においてバトルに勝利した場合は、CZへの制御が終了するとともにATに制御される。バトル演出2においてバトルに敗北した場合は、第2バトル演出状態への制御が終了して第3バトル演出状態に制御され、バトル演出3が実行される。
【0119】
バトル演出3においてバトルに勝利した場合は、ATに制御される。バトル演出3においてバトルに敗北した場合は、バトル演出状態3への制御が終了するとともにCZへの制御が終了する。そして、CZへの制御が終了すると、有利区間通常に制御される。
【0120】
本例では、第1表示において、期待度表示の態様が緑色で終了したため、特定期間が終了すると、背景色が緑色であるバトル演出1が実行される。ここで、バトル演出1において、バトルに敗北したとする。これにより、バトル演出2が実行される。
【0121】
第2表示において、期待度表示の態様が緑色で終了したため、背景色が緑色であるバトル演出2が実行される。バトル演出2において、バトルに敗北したとする。これにより、バトル演出3が実行される。
【0122】
第3表示において、期待度表示の態様が赤色で終了したため、背景色が赤色であるバトル演出3が実行される。バトル演出3において、バトルに勝利したとする。これにより、CZへの制御が終了してATに制御される。
【0123】
以上説明したように、いずれかのAT抽選においてATを付与する決定が行われたときは、複数の期待度表示の態様の組合せを特定組合せとし得る。また、特定期間において、複数の期待度表示のうちいずれかの期待度表示の態様を初期態様から最終態様まで変更することが可能である。
【0124】
次に、CZ中のAT抽選においてATを付与する決定が行われなかった場合について説明する。
図9(b)に示すように、現在CZに制御されたものとする。
図9(a)の例では、ATを付与する決定が行われており、初期態様の組合せは「青緑緑」となっているが、
図9(b)の例では、ATを付与する決定が行われておらず、期待度表示の初期態様の組合せは「青緑緑」よりも期待度の低い「青青白」となっている。
【0125】
そして、CZ中の遊技が進行し、6択ベルが当選したとする。6択ベルの当選により実行される変化抽選において、第3表示の態様を変化する決定が行われたとする。さらに、現在の期待度表示の態様(白色)を緑色に変化させる決定が行われたとする。
【0126】
これにより、期待度表示の態様の組合せは、「青青白」から「青青緑」に変化する。この場合、期待度表示の態様の組合せは、特定組合せとはなっていない。たとえば、「青青白」から「青青青」に変化した場合、期待度表示の態様の組合せは特定組合せ1となる。
【0127】
しかしながら、本実施の形態においては、ATを付与する決定が行われていない場合は、期待度の高い特定組合せが導出されることを回避して変化抽選が行われる。たとえば、
現在「青青緑」である場合であり、第3表示が青色に変化すると特定組合せ1が導出される場合は、第1表示および第2表示のみを変化対象として抽選を行ってもよいし、第3表示が決定された場合は、青色を回避して緑色または赤色に変化させるように決定を行ってもよい。
【0128】
さらに、次の6択ベル当選による変化抽選により、期待度表示の態様の組合せが「青青緑」から「青緑緑」に変化したとする。さらに、次の6択ベル当選による変化抽選により、期待度表示の態様の組合せが「青緑緑」から「青緑赤」に変化したとする。この場合においても、「青緑緑」から「緑緑緑」に変化して特定組合せ2が導出されることを回避するように変化抽選が行われている。
【0129】
そして、次の6択ベル当選による変化抽選により、期待度表示の態様の組合せが「緑緑赤」に変化した状態で、特定期間が終了したとする。特定期間が終了したことで、バトル演出状態に制御される。
【0130】
本例では、第1表示において、期待度表示の態様が緑色で終了したため、特定期間が終了すると、背景色が緑色であるバトル演出1が実行される。バトル演出1において、バトルに敗北したとする。これにより、バトル演出2が実行される。
【0131】
第2表示において、期待度表示の態様が緑色で終了したため、背景色が緑色であるバトル演出2が実行される。バトル演出2において、バトルに敗北したとする。これにより、バトル演出3が実行される。
【0132】
第3表示において、期待度表示の態様が赤色で終了したため、背景色が赤色であるバトル演出3が実行される。バトル演出3において、バトルに敗北したとする。これにより、CZへの制御が終了して有利区間通常に制御される。
【0133】
以上説明したように、AT抽選においていずれもATを付与する決定が行われなかったときは、複数の期待度表示の態様の組合せを特定組合せとし得ない。また、特定期間において、AT抽選においていずれもATを付与する決定が行われなかったときに複数の期待度表示の態様の組合せが特定組合せとならないように期待度表示の態様を変化させる。
【0134】
[期待度示唆表示からバトル演出への遷移]
次に、期待度示唆表示からバトル演出への遷移について説明する。
図10,
図11は、期待度示唆表示からバトル演出への遷移を説明するための図である。
【0135】
図10(a1)~(a3)は第1表示からバトル演出1への遷移を説明するものであり、
図10(b1)~(b3)は第2表示からバトル演出2への遷移を説明するものであり、
図11(a1)~(a3),(b),(c)は第3表示からバトル演出3への遷移を説明するものである。
【0136】
まず、第1表示からバトル演出1への遷移する例について説明する。現在CZに制御されているとする。
図10(a1)に示すように、CZ中に表示される背景画像として、太陽と飛ぶ鳥の画像が表示されている。
【0137】
また、CZにおいては、AT当選期待度を示唆する期待度表示が行われる。期待度表示は、期待度表示領域において行われる。画面の下部が期待度表示領域である。期待度表示領域は、第1表示を行う第1表示領域と、第2表示を行う第2表示領域と、第3表示を行う第3表示領域とを含む。
【0138】
遊技者から見て左側の第1表示領域において第1表示が行われ、中央の第2表示領域において第2表示が行われ、右側の第2表示領域において第3表示が行われている。また、バトル演出1~3は、バトル演出表示領域において実行される。画面全体がバトル演出表示領域である。バトル演出1~3のいずれも画面全体のバトル演出表示領域において実行される。
【0139】
本例において、現在、第4態様(赤色)で第1表示が行われており、第3態様(緑色)で第2表示が行われており、第2態様(青色)で第3表示が行われている。
【0140】
液晶画面51には、第1表示として、パンダの画像が表示されるとともに、赤色の背景画像表示されている。また、第2表示として、トラの画像が表示されるとともに、緑色の背景画像表示されている。第3表示として、ライオンの画像が表示されるとともに、青色の背景画像表示されている。
【0141】
この状態において、特定期間が終了したとする。特定期間が終了すると、ATが付与されるか否かを示唆するバトル演出がバトル演出状態ごとに実行される。その際、バトル演出状態に対応して行われていた期待度表示に基づく態様でバトル演出が実行される。
【0142】
その際、バトル演出状態に対応して行われていた期待度表示に基づく態様で、効果表示(エフェクト表示)が行われる。エフェクト表示において、期待度表示が行われている期待度表示領域からバトル演出が実行されるバトル演出表示領域に遷移するように表示が行われる。そして、エフェクト表示が終了すると、バトル演出が開始する。
【0143】
以下、図を用いて具体的に説明する。第1表示は第4態様(赤色)で行われているため、エフェクト表示1およびバトル演出1も第4態様(赤色)で行われる。
【0144】
その際、第1表示が行われている第1表示領域からバトル演出1が実行されるバトル演出表示領域に遷移するように表示されるエフェクト表示1が行われた後に、バトル演出1が開始する。
図10(a2)に示すように、第1表示領域から放射線状の赤色の光が発生し、赤色の光は徐々にバトル演出表示領域に向かって伸びていき、最終的には赤色の光は演出表示領域に到達する。
【0145】
そして、その後、エフェクト表示1が終了して、バトル演出1が開始する。
図10(a3)に示すように、液晶表示器51には、バトル演出1の背景画像として、赤色の背景画像が表示される。また、コロッセオで味方キャラクタ(画面左側のキャラクタ)と敵キャラクタ(画面右側のキャラクタ)とが対峙する画像が表示される。さらに、タイトル画像として、バトル演出1を特定可能な文字画像「バトル1」が表示される。
【0146】
次に、第2表示からバトル演出2への遷移する例について説明する。
図10(a3)で示した例において、バトル演出1が敗北により終了したとする。これにより、
図10(b1)に示すように、
図10(a1)で示した画面に戻る。ただし、バトル演出1が終了したため、第1表示は終了し、第2表示および第3表示が行われている。
【0147】
バトル演出1が終了したため、次にバトル演出2が実行される。第2表示は第3態様(緑色)で行われているため、エフェクト表示2およびバトル演出2も第3態様(緑色)で行われる。
【0148】
その際、第2表示が行われている第2表示領域からバトル演出2が実行されるバトル演出表示領域に遷移するように表示されるエフェクト表示2が行われた後に、バトル演出2が開始する。
図10(b2)に示すように、第2表示領域から放射線状の緑色の光が発生
し、緑色の光は徐々にバトル演出表示領域に向かって伸びていき、最終的には緑色の光は演出表示領域に到達する。
【0149】
そして、その後、エフェクト表示2が終了して、バトル演出2が開始する。
図10(b3)に示すように、液晶表示器51には、バトル演出2の背景画像として、緑色の背景画像が表示される。また、コロッセオで味方キャラクタと敵キャラクタとが対峙する画像が表示される。さらに、タイトル画像として、バトル演出2を特定可能な文字画像「バトル2」が表示される。
【0150】
次に、第3表示からバトル演出3への遷移する例について説明する。
図10(b3)で示した例において、バトル演出2が敗北により終了したとする。これにより、
図11(a1)に示すように、
図10(b1)で示した画面に戻る。ただし、バトル演出2が終了したため、第2表示は終了し、第3表示のみが行われている。
【0151】
バトル演出2が終了したため、次にバトル演出3が実行される。第3表示は第2態様(青色)で行われているため、エフェクト表示2およびバトル演出2も第2態様(青色)で行われる。
【0152】
その際、第3表示が行われている第3表示領域からバトル演出3が実行されるバトル演出表示領域に遷移するように表示されるエフェクト表示3が行われた後に、バトル演出3が開始する。
図11(a2)に示すように、第3表示領域から放射線状の青色の光が発生し、青色の光は徐々にバトル演出表示領域に向かって伸びていき、最終的には青色の光は演出表示領域に到達する。
【0153】
そして、その後、エフェクト表示3が終了して、バトル演出3が開始する。
図11(a3)に示すように、液晶表示器51には、バトル演出3の背景画像として、青色の背景画像が表示される。また、コロッセオで味方キャラクタと敵キャラクタとが対峙する画像が表示される。さらに、タイトル画像として、バトル演出3を特定可能な文字画像「バトル3」が表示される。
【0154】
また、本実施の形態においては、バトル演出状態に対応して行われていた期待度表示に基づく態様でバトル演出が実行されないときは、バトル演出状態に対応して行われていた期待度表示に基づく態様でバトル演出が実行されるときよりも、ATが付与されることが示唆される割合が高くなるように構成している。
【0155】
たとえば、
図11(a1)~(a3)で示した例では、第3表示は第2態様(青色)で行われているため、エフェクト表示3およびバトル演出3も第2態様(青色)で行われるようにしている。これに対して、第3表示を第2態様(青色)で行い、
図11(b)で示すように、エフェクト表示3を第4態様(赤色)で行われるようにしてもよい。
【0156】
このように、第3表示を第2態様(青色)で行いエフェクト表示3を第2態様(青色)で行ったときよりも、第3表示を第2態様(青色)で行いエフェクト表示3を第4態様(赤色)で行ったときの方が期待度が高くなる。
【0157】
また、エフェクト表示3を第2態様(青色)で行い、
図11(c)で示すように、バトル演出3を第4態様(赤色)で行われるようにしてもよい。
【0158】
このように、エフェクト表示3を第2態様(青色)で行いバトル演出3を第2態様(青色)で行ったときよりも、エフェクト表示3を第2態様(青色)で行いバトル演出3を第4態様(赤色)で行ったときの方が期待度が高くなる。たとえば、ATが付与される決定
が行われているときは、ATが付与される決定が行われていないときよりも、エフェクト表示やバトル演出の態様を期待度表示の態様と異ならせる割合が高くなるように、抽選により決定するようにしてもよい。
【0159】
なお、エフェクト表示やバトル演出の態様を期待度表示の態様と異ならせる場合、必ずしも期待度の高い態様に変更する必要はなく、期待度の低い態様に変更しても良い。この場合であっても、期待度が高くなる。
【0160】
[カットイン演出]
次に、カットイン演出について説明する。サブ制御部91は、バトル演出の実行中に、ATが付与される割合が高いことを示唆するカットイン演出を実行可能である。カットイン演出が実行された場合は、カットイン演出が実行されない場合よりも、ATが付与される割合が高い。
【0161】
カットイン演出は、期待度表示に基づきいずれの態様でバトル演出が実行されていても、共通の態様で実行される。以下、
図12を用いて具体的に説明する。
【0162】
図12は、カットイン演出を説明するための図である。
図12(a1)~(a3)は第2態様(青色)で実行しているバトル演出3においてカットイン演出が実行される例について説明するものであり、
図12(b1)~(b3)は第4態様(赤色)で実行しているバトル演出3においてカットイン演出が実行される例について説明するものである。
【0163】
図12(a1)の状況は、
図11(a3)の状況と同じである。
図12(a1)に示すように、第2態様(青色)でバトル演出3が開始している。
図12(a2)に示すように、バトル演出が進行すると、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる画像が液晶表示器51に表示される。
【0164】
このとき、カットイン演出が実行されるとする。
図12(a3)に示すように、カットイン演出において、バトル演出に対応するバトル演出画像に重畳して、カットイン演出に対応するカットイン演出画像が表示される。カットイン演出画像として、文字画像「いっくよー!」と女の子の画像を含む画像が表示されている。
【0165】
図12(b1)の状況は、
図11(c)の状況と同じである。
図12(b1)に示すように、第4態様(赤色)でバトル演出3の実行が開始している。
図12(b2)に示すように、バトル演出が進行すると、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる画像が液晶表示器51に表示される。
【0166】
このとき、カットイン演出が実行されるとする。
図12(b3)に示すように、カットイン演出において、バトル演出に対応するバトル演出画像に重畳して、カットイン演出に対応するカットイン演出画像が表示される。
【0167】
図12(a3)の例においては、第2態様(青色)でバトル演出3が実行されている。一方で、
図12(b3)の例においては、第4態様(赤色)でバトル演出3が実行されている。そして、両者において表示されているカットイン演出画像は共通の画像である。
【0168】
このように、バトル演出がいずれの態様で実行されていても、カットイン演出は共通の態様で実行される。
【0169】
[期待度示唆表示およびバトル演出の一例]
次に、期待度示唆表示およびバトル演出の一例について説明する。
図13~
図15は、
期待度示唆表示およびバトル演出の一例を説明するための図である。
【0170】
現在CZに制御されており、特定期間中であるとする。
図13(a1)に示すように、CZ中に表示される背景画像として、太陽と飛ぶ鳥の画像が表示されている。現在、第2態様(青色)で第1表示が行われており、第3態様(緑色)で第2表示が行われており、第3態様(緑色)で第3表示が行われている。
【0171】
そして、CZ中の遊技が進行し、6択ベルが当選したとする。6択ベルが当選したときに行われる変化抽選において、第1表示の態様を変化する決定が行われたとする。さらに、現在の期待度表示の態様(青色)を緑色に変化させる決定が行われたとする。
【0172】
本実施の形態においては、遊技者の演出用スイッチ56の操作に基づき、複数の期待度表示のうちいずれかの期待度表示の態様が変更される。
【0173】
図13(a2)に示すように、第1表示の態様を変化する決定が行われたことで、画面状には、演出用スイッチ56を模した画像が表示される操作促進報知が行われる。これにより、遊技者が演出用スイッチ56を操作すべきことが報知される。
【0174】
遊技者が演出用スイッチ56を操作すると、
図13(a3)に示すように、第1表示領域の上部に文字画像「変化!」が表示されるとともに、第1表示の態様が第2態様(青色)から第3態様(緑色)に変化する。
【0175】
これにより、期待度表示の態様の組合せは、「青緑緑」から「緑緑緑」に変化する。これにより、期待度表示の態様の組合せが特定組合せ2「緑緑緑」に変化しており、期待度の高い組合せが導出されたことになる。
【0176】
その後、さらに6択ベルが当選したとする。6択ベルが当選したときに行われる変化抽選において、第3表示の態様をら第3態様(緑色)からら第4態様(赤色)変化する決定が行われたとする。
【0177】
これにより、
図13(a4)に示すように、操作促進報知が行われる。遊技者が演出用スイッチ56を操作すると、
図13(a5)に示すように、第3表示領域の上部に文字画像「変化!」が表示されるとともに、第3表示の態様が第3態様(緑色)から第4態様(赤色)に変化する。これにより、期待度表示の態様の組合せは、「緑緑緑」から「緑緑赤」に変化する。
【0178】
そして、この状態で、特定期間が終了したとする。これにより、バトル演出が実行される。まず、現在、第3態様(緑色)で第1表示が行われているため、第3態様(緑色)でエフェクト表示1(緑エフェクト)が行われた後に、第3態様(緑色)でバトル演出1が開始する。
【0179】
図13(a6)に示すように、第1表示領域から放射線状の緑色の光が発生し、緑色の光は徐々にバトル演出表示領域に向かって伸びていき、最終的には緑色の光は演出表示領域に到達する。
【0180】
そして、その後、エフェクト表示1が終了して、バトル演出1が開始する。
図13(a7)に示すように、液晶表示器51には、バトル演出1の背景画像として、緑色の背景画像(緑背景)が表示される。また、コロッセオで味方キャラクタと敵キャラクタとが対峙する画像が表示される。さらに、タイトル画像として、バトル演出1を特定可能な文字画像「バトル1」が表示される。
【0181】
バトル演出が進行すると、
図13(a8)に示すように、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる画像が液晶表示器51に表示される。そして、バトル演出の演出結果(勝利または敗北)によってATに制御されるか否かが示唆される。
【0182】
本例においては、バトル演出1が敗北により終了したとする。第3停止操作を行い、全てのリールが停止すると、
図14(a9)に示すように、敗北した味方キャラクタが倒れている画像が表示されるとともに、文字画像「LOSE・・」が表示される。これにより、ATに制御されないことが示唆される。
【0183】
そして、次のゲームを開始するための開始操作が行われたとき、期待度表示が行われている画面に戻る。ただし、バトル演出1が終了したため、第1表示は終了し、第2表示および第3表示が行われている。
【0184】
バトル演出1が敗北により終了したため、次にバトル演出2が実行される。第2表示は第3態様(緑色)で行われているため、エフェクト表示2およびバトル演出2も第3態様(緑色)で行われる。
【0185】
図14(a10)に示すように、第2表示領域から放射線状の緑色の光が発生し、緑色の光は徐々にバトル演出表示領域に向かって伸びていき、最終的には緑色の光は演出表示領域に到達する。
【0186】
そして、その後、エフェクト表示2が終了して、バトル演出2が開始する。
図14(a11)に示すように、液晶表示器51には、バトル演出2の背景画像として、緑色の背景画像が表示される。また、コロッセオで味方キャラクタと敵キャラクタとが対峙する画像が表示される。さらに、タイトル画像として、バトル演出2を特定可能な文字画像「バトル2」が表示される。
【0187】
バトル演出が進行すると、
図14(a12)に示すように、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる画像が液晶表示器51に表示される。本例においては、バトル演出2が敗北により終了したとする。
【0188】
第3停止操作を行い、全てのリールが停止すると、
図14(a13)に示すように、敗北した味方キャラクタが倒れている画像が表示されるとともに、文字画像「LOSE・・」が表示される。これにより、ATに制御されないことが示唆される。
【0189】
そして、次のゲームを開始するための開始操作が行われたとき、期待度表示が行われている画面に戻る。ただし、バトル演出2が終了したため、第2表示は終了し、第3表示のみが行われている。
【0190】
バトル演出2が敗北により終了したため、次にバトル演出3が実行される。第3表示は第4態様(赤色)で行われているため、エフェクト表示3およびバトル演出3も第4態様(赤色)で行われる。
【0191】
図14(a14)に示すように、第2表示領域から放射線状の赤色の光が発生し、赤色の光は徐々にバトル演出表示領域に向かって伸びていき、最終的には赤色の光は演出表示領域に到達する。
【0192】
そして、その後、エフェクト表示3が終了して、バトル演出3が開始する。
図14(a15)に示すように、液晶表示器51には、バトル演出3の背景画像として、赤色の背景
画像が表示される。また、コロッセオで味方キャラクタと敵キャラクタとが対峙する画像が表示される。さらに、タイトル画像として、バトル演出3を特定可能な文字画像「バトル3」が表示される。
【0193】
バトル演出が進行すると、
図14(a16)に示すように、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる画像が液晶表示器51に表示される。バトル演出3が勝利により終了した場合は、
図15(a17)の状態に遷移し、バトル演出3が敗北により終了した場合は、
図15(a19)の状態に遷移する。
【0194】
バトル演出3が勝利により終了した場合、第3停止操作により全てのリールが停止すると、
図15(a17)に示すように、勝利した味方キャラクタの画像が表示されるとともに、文字画像「WIN」が表示される。これにより、ATに制御されることが示唆される。
【0195】
そして、次のゲームを開始するための開始操作が行われたとき、ATに制御される。
図15(a18)に示すように、AT中に表示される画像として、星の背景画像とともに女の子の画像が表示されている。
【0196】
一方、バトル演出3が敗北により終了した場合、第3停止操作により全てのリールが停止すると、
図15(a19)に示すように、敗北した味方キャラクタが倒れている画像が表示されるとともに、文字画像「LOSE・・」が表示される。これにより、ATに制御されないことが示唆される。
【0197】
そして、次のゲームを開始するための開始操作が行われたとき、有利区間通常に制御される。
図15(a19)に示すように、有利区間通常中に表示される画像として、街の背景画像とともにキャラクタが歩いていることを示す画像が表示されている。
【0198】
[主な効果]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
【0199】
(1) 遊技を行う遊技機(たとえば、スロットマシン1、パチンコ遊技機)であって、
特定状態(たとえば、バトル演出状態)に繰り返し(たとえば、3回)制御可能な特定状態制御手段(たとえば、サブ制御部91によるバトル演出状態に制御する処理)と、
特典(たとえば、AT)の付与に関する特典抽選(たとえば、AT抽選)を行う特典抽選手段(たとえば、メイン制御部41が実行するAT抽選)と、
前記特典抽選の有利度(たとえば、AT当選期待度)を示唆する有利度示唆表示(たとえば、期待度表示(第1~第3表示))を行う有利度示唆表示手段(たとえば、サブ制御部91による期待度表示を行う処理)と、を備え、
前記有利度示唆表示手段は、少なくとも今回の特定状態(たとえば、バトル演出状態1)に対応する有利度示唆表示(たとえば、第1表示)と次回の特定状態(たとえば、バトル演出状態2)に対応する有利度示唆表示(たとえば、第2表示)と次々回の特定状態(たとえば、バトル演出状態3)に対応する有利度示唆表示(たとえば、第3表示)とを含む複数の有利度示唆表示を特定期間において行うことが可能である(たとえば、
図9)。
【0200】
具体的には、サブ制御部91は、バトル演出状態に繰り返し制御可能である。また、メイン制御部41は、ATの付与に関するAT抽選を行う。また、サブ制御部91は、AT当選期待度を示唆する期待度表示(第1~第3表示)を実行可能である。また、
図9に示すように、少なくとも今回のバトル演出状態(バトル演出状態1)に対応する期待度表示(第1表示)と次回のバトル演出状態(バトル演出状態2)に対応する期待度表示(第2
表示)と次々回の特定状態(バトル演出状態3)に対応する期待度表示(たとえば、第3表示)とを含む複数の期待度表示を特定期間において行うことが可能である。
【0201】
このように、少なくとも今回のバトル演出状態に対応する期待度表示と次回のバトル演出状態に対応する期待度表示と次々回の特定状態に対応する期待度表示とを含む複数の期待度表示を特定期間において行うため、複数回のバトル演出状態に関し、ATが付与されるか否かに遊技者を注目させることができる。これにより、繰り返し制御されるバトル演出状態のそれぞれにおけるAT当選期待度に関して、遊技の興趣を向上させることができる。
【0202】
(2) 前記有利度示唆表示手段は、
いずれかの前記特典抽選の有利度が特定有利度(たとえば、ATの付与決定)であるときに前記複数の有利度示唆表示の態様(たとえば、第1~第5態様)の組合せを特定組合せ(たとえば、特定組合せ1~3)とし得(たとえば、
図9(a))、
前記特典抽選の有利度がいずれも前記特定有利度でないときに前記複数の有利度示唆表示の態様の組合せを前記特定組合せとし得ず(たとえば、
図9(b))、
前記複数の有利度示唆表示のうちいずれかの有利度示唆表示の態様を初期態様から最終態様まで変更することが可能であり(たとえば、
図9)、
有利度示唆表示の態様が変化する変化期間(たとえば、特定期間)において、前記特典抽選の有利度がいずれも前記特定有利度でないときに前記複数の有利度示唆表示の態様の組合せが前記特定組合せとならないように有利度示唆表示の態様を変化させる(たとえば、
図9(b))。
【0203】
具体的には、
図9(a)に示すように、いずれかの特典抽選の有利度が特定有利度(ATの付与決定)であるときに複数の期待度表示の態様(第1~第5態様)の組合せを特定組合せ(特定組合せ1~3)とし得る。また、
図9(b)に示すように、特典抽選の有利度がいずれも特定有利度でないときに複数の期待度表示の態様の組合せを特定組合せとし得ない。また、
図9に示すように、複数の期待度表示のうちいずれかの期待度表示の態様を初期態様から最終態様まで変更することが可能である。また、
図9(b)に示すように、期待度表示の態様が変化する変化期間(特定期間)において、特典抽選の有利度がいずれも特定有利度でないときに複数の期待度表示の態様の組合せが特定組合せとならないように期待度表示の態様を変化させる。
【0204】
このように、いずれかの特典抽選の有利度が特定有利度であるときに複数の期待度表示の態様の組合せを特定組合せとし得るが、期待度表示の態様が変化する変化期間において、特典抽選の有利度がいずれも特定有利度でないときに複数の期待度表示の態様の組合せが特定組合せとならないように期待度表示の態様を変化させるため、特定組合せの出現に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。これにより、繰り返し制御されるバトル演出状態のそれぞれにおけるAT当選期待度に関して、遊技の興趣を向上させることができる。
【0205】
(3) 前記複数の有利度示唆表示のうちいずれかの有利度示唆表示の態様が変更されない期間の期待値は、前記複数の有利度示唆表示の態様の組合せが前記特定組合せになっているときの方が、当該特定組合せとは異なる組合せになっているときよりも大きい(たとえば、
図9(a))。
【0206】
具体的には、
図9(a)に示すように、複数の期待度表示のうちいずれかの期待度表示の態様が変更されない期間の期待値は、複数の期待度表示の態様の組合せが特定組合せになっているときの方が、当該特定組合せとは異なる組合せになっているときよりも大きい。このようにすることで、特定組合せが出現したことを遊技者が認識しやすくなる。
【0207】
(4) 前記特定組合せは、複数種類ある(たとえば、
図8(b))。
【0208】
具体的には、
図8(b)に示すように、特定組合せは、複数種類ある。このようにすることで、いずれの特定組合せになるかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0209】
(5) 前記有利度示唆表示の態様は、前記特典抽選において前記特典が付与される決定が行われたことを示唆する確定態様(たとえば、第5態様)を含み(たとえば、
図8(a))、
前記特定組合せは、前記確定態様を含まない組み合わせである(たとえば、
図8(b))。
【0210】
具体的には、
図8(a)に示すように、期待度表示の態様は、AT抽選においてATが付与される決定が行われたことを示唆する確定態様(第5態様)を含む。また、
図8(b)に示すように、特定組合せは、確定態様を含まない組み合わせである。このようにすることで、確定態様が出現していない状況でも特定組合せが出現する可能性があるため、遊技者の期待感を維持することができる。
【0211】
(6) 前記有利度示唆表示の態様は、低有利度態様(たとえば、第1態様)と、当該低有利度態様よりも前記特典抽選の有利度が高いことを示唆する高有利度態様(たとえば、第2~第4態様)とを含み、
前記特定組合せは、前記高有利度態様を含む組合せである(たとえば、
図8(b))。
【0212】
具体的には、
図8(b)に示すように、期待度表示の態様は、低期待度態様(第1態様)と、当該低期待度態様よりもAT抽選の有利度が高いことを示唆する高期待度態様(第2~第4態様)とを含む。また、特定組合せは、高期待度態様を含む組合せである。このようにすることで、期待度低態様が出現している状況でも高期待度態様に変化する可能性があるため、遊技者の期待感を維持することができる。
【0213】
(7) 前記複数の有利度示唆表示の前記初期態様の組合せに応じて、当該組合せが前記特定組合せとなる割合が異なる(たとえば、
図9)。
【0214】
具体的には、
図9に示すように、複数の期待度表示の初期態様の組合せに応じて、当該組合せが特定組合せとなる割合が異なる。このようにすることで、初期態様の組合せに遊技者を注目させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0215】
(8) 前記有利度示唆表示手段は、遊技者の操作(たとえば、演出用スイッチ56の操作)に基づき、前記複数の有利度示唆表示のうちいずれかの有利度示唆表示の態様を変更する(たとえば、
図13(a2))。
【0216】
具体的には、
図13(a2)に示すように、遊技者の演出用スイッチ56の操作に基づき、複数の期待度表示のうちいずれかの期待度表示の態様が変更される。このようにすることで、遊技者の意思により遊技に介入しているような気分が盛り上がり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0217】
(9) 前記特典が付与されるか否かを示唆する示唆演出(たとえば、バトル演出)を特定状態ごとに実行する示唆演出実行手段(たとえば、サブ制御部91がバトル演出を実行する処理)をさらに備え、
前記示唆演出実行手段は、特定状態に対応して行われていた有利度示唆表示に基づく態
様で前記示唆演出を実行可能である(たとえば、
図10,
図11)。
【0218】
具体的には、サブ制御部91は、ATが付与されるか否かを示唆するバトル演出をバトル演出状態ごとに実行可能である。また、
図10,
図11に示すように、バトル演出状態に対応して行われていた期待度表示に基づく態様でバトル演出が実行される。このようにすることで、バトル演出状態ごとにATが付与されるか否かに遊技者を注目させることができる。
【0219】
(10) 有利度示唆表示が行われている表示領域(たとえば、期待度表示領域)から前記示唆演出が実行される表示領域(たとえば、バトル演出表示領域)に遷移するように表示される効果表示(たとえば、エフェクト表示)が行われた後に、前記示唆演出が開始する(たとえば、
図10,
図11)。
【0220】
具体的には、
図10,
図11に示すように、期待度表示が行われている期待度表示領域からバトル演出が実行されるバトル演出表示領域に遷移するように表示される効果表示(エフェクト表示)が行われた後に、バトル演出が開始する。このようにすることで、AT当選期待度を示唆する期待度表示により事前に示唆されていた態様に基づく態様でバトル演出が実行される。
【0221】
(11) 特定状態に対応して行われていた有利度示唆表示に基づく態様で、前記効果表示が行われる(たとえば、
図10,
図11)。
【0222】
具体的には、
図10,
図11に示すように、バトル演出状態に対応して行われていた期待度表示に基づく態様で、エフェクト表示が行われる。このようにすることで、AT当選期待度を示唆する期待度表示により事前に示唆されていた態様に基づく態様でエフェクト表示が実行される。
【0223】
(12) 特定状態に対応して行われていた有利度示唆表示に基づく態様で前記示唆演出が実行されないときは、特定状態に対応して行われていた有利度示唆表示に基づく態様で前記示唆演出が実行されるときよりも、前記特典が付与されることが示唆される割合が高い(たとえば、
図11(b),(c))。
【0224】
具体的には、
図11(b),(c)に示すように、バトル演出状態に対応して行われていた期待度表示に基づく態様でバトル演出が実行されないときは、バトル演出状態に対応して行われていた期待度表示に基づく態様でバトル演出が実行されるときよりも、ATが付与されることが示唆される割合が高い。このようにすることで、AT当選期待度の示唆の態様が多様となり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0225】
(13) 前記示唆演出の実行中に、前記特典が付与される割合が高いことを示唆する特別演出(たとえば、カットイン演出)を実行する特別演出実行手段(たとえば、サブ制御部91がカットイン演出を実行する処理)をさらに備え、
前記特別演出は、特定状態に対応して行われていた有利度示唆表示に基づくいずれの態様で前記示唆演出が実行されていても、共通の態様で実行される(たとえば、
図12(a3),(b3))。
【0226】
具体的には、サブ制御部91は、バトル演出の実行中に、ATが付与される割合が高いことを示唆するカットイン演出を実行可能である。また、
図12(a3),(b3)に示すように、カットイン演出は、バトル演出状態に対応して行われていた期待度表示に基づくいずれの態様でバトル演出が実行されていても、共通の態様で実行される。このように、カットイン演出が共通の態様で実行されることで、カットイン演出によるAT当選期待
度の向上が分かりやすい。
【0227】
(14) 前記特別演出において、前記示唆演出に対応する示唆演出画像(たとえば、バトル演出画像)に重畳して、前記特別演出に対応する特別演出画像(たとえば、カットイン演出画像)が表示される(たとえば、
図12(a3),(b3))。
【0228】
具体的には、
図12(a3),(b3)に示すように、カットイン演出において、バトル演出に対応するバトル演出画像に重畳して、カットイン演出に対応するカットイン演出画像が表示されことで、カットイン演出によるAT当選期待度の向上が分かりやすい。
【0229】
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
【0230】
[期待度表示および特定状態について]
本実施の形態においては、CZにおいて複数の期待度表示を行い、CZ中の特定期間終了後に複数回の特定状態(バトル演出状態)に制御するようにした。しかし、これに限らず、次のようにしてもよい。たとえば、所定ゲーム数ごとに特定状態に制御される有利区間通常において、特典抽選としてCZ抽選を行うようにする。
【0231】
具体的には、有利区間通常に制御されるとともに1つ目の特定状態に制御され、1つ目の特定状態において特定期間が終了すると最初のバトル演出が実行されてATが付与されるか否かを報知するようにしてもよい。ATが付与されないことが報知された場合は、2つ目の特定期間に制御される。2つ目の特定期間において特定期間が終了すると2つ目のバトル演出が実行されてATが付与されるか否かを報知される。ATが付与されないことが報知された場合は、3つ目の特定期間に制御される。3つ目の特定期間において特定期間が終了すると3つ目のバトル演出が実行されてATが付与されるか否かを報知される。
【0232】
そして、1つ目の特定状態の特定期間においては、1つ目~3つ目バトル演出のそれぞれに対応する1つ目~3つ目の期待度表示を行う。同様に、2つ目の特定状態の特定期間においては、2つ目~4つ目バトル演出のそれぞれに対応する2つ目~4つ目の期待度表示を行う。3つ目の特定状態の特定期間においては、3つ目~5つ目バトル演出のそれぞれに対応する3つ目~4つ目の期待度表示を行う。このように、特定状態の特定期間においては、現在の特定期間から2つ先の特定期間に対応した期待度表示を行う。
【0233】
この場合、CZ抽選は、有利区間通常に制御されたときに、予め各特定状態について行い、各特定状態における期待度表示の態様を決定するようにしてもよい。また、有利区間通常に制御されたときに、1回だけCZ抽選を行い、CZが付与されたか否かに応じて、各特定状態における期待度表示の態様を決定するようにしてもよい。この場合において、特定組合せとなったとき、現在制御されている特定期間の期待度が高くなるようにしてもよいし、次回制御される特定期間の期待度が高くなるようにしてもよいし、その次に制御される特定期間の期待度が高くなるようにしてもよい。
【0234】
各特定状態は、たとえば、100ゲーム毎に制御されるようにしてもよい。そして、各特定状態が終了する所定ゲーム(たとえば、4ゲーム)前から連続演出を実行するようにしてもよい。その際、特定状態ごとに有利度を異ならせてもよい。たとえば、低確率状態と、低確率状態よりもCZ付与に関する有利度の高い高確率状態を設けてもよい。高確率状態であれば、期待度が高い最終態様になるようにしてもよい。
【0235】
また、ポイントを更新するものであって、更新されたポイントが所定のポイントに到達したときに特定期間を終了してバトル演出を実行するようなものであってもよい。この場合、たとえば、ベルが当選したときにポイント抽選を行い、ポイントが付与された場合は、当該ポイントを加算してポイントを更新するようにする。敗北によりバトル演出が終了した場合は、ポイントを初期化するとともに次の特定期間に制御されるようにする。
【0236】
[パチンコ遊技機への適用について]
次に、本発明をパチンコ遊技機に適用した場合の例を説明する。以下、上記実施の形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
【0237】
パチンコ遊技機は、遊技盤に設けられた遊技領域に打球操作ハンドルを操作して遊技媒体であるパチンコ玉を打込むことで遊技が行われる。パチンコ遊技機においては、遊技領域に設けられた始動領域をパチンコ玉が通過することにより、抽出された乱数に基づいて、大当りを発生させるか否かなどについて決定される。始動領域の通過により、画像表示装置では演出図柄の変動表示を行う。大当りになったときは、変動表示の結果として大当り図柄が導出表示される。大当りになった後には、大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態が終了した後は、大当り種別に応じて、確変状態に制御されることがある。確変状態表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。
【0238】
パチンコ遊技機に適用する場合は、たとえば、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出に適用してもよい。この場合、1回の可変表示中に実行する先読み予告演出の実行状態が特定状態となる。そして、複数回実行される各先読み予告演出の期待度の組合せを表示するようにすればよい。また、演出図柄の可変表示中に演出図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出に適用してもよい。この場合、1回の擬似連演出の実行状態が特定状態となる。そして、複数回実行される擬似連演出の期待度の組合せを表示するようにすればよい。また、特定期間において、遊技者の演出用スイッチの操作に基づき期待度表示の態様が変更するものに限らず、たとえば、打球操作ハンドルを操作し、パチンコ玉が始動領域を通過したことに基づき期待度表示の態様が変更するものであってもよい。
【0239】
なお、上述した本実施の形態および変形例における各種構成、各種処理、各種処理のタイミングなどは、適宜組合せることができる。
【0240】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0241】
1 スロットマシン、1a 筐体、1b 前面扉、2L,2C,2R リール、3 透視窓、4 メダル投入部、6 MAXBETスイッチ、7 スタートスイッチ、8L,8C,8R ストップスイッチ、9 メダル払出口、11 クレジット表示器、12 遊技補助表示器、13 遊技用表示部、27 サイドランプ、28L,28C,28R リールバックライト、41 メイン制御部、41a メインCPU、41c RAM、51 液晶表示器、53,54 スピーカ、56 演出用スイッチ、91 サブ制御部、91a
サブCPU、91c RAM。