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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-01
(45)【発行日】2023-12-11
(54)【発明の名称】検出装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20231204BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20231204BHJP
【FI】
G06F3/041 490
G06F3/044 122
G06F3/044 129
G06F3/041 420
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020056871
(22)【出願日】2020-03-26
(65)【公開番号】P2021157480
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮坂 光一
(72)【発明者】
【氏名】今関 佳克
(72)【発明者】
【氏名】上條 陽一
(72)【発明者】
【氏名】大澤 修一
(72)【発明者】
【氏名】上原 利範
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/107969(WO,A1)
【文献】特開2016-206822(JP,A)
【文献】特開2013-020560(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動信号が与えられる駆動電極と、前記駆動電極と対向して前記駆動電極との間に静電容量を生じる検出電極と、フローティング状態にあるダミー電極とを備える検出装置であって、
前記駆動電極は、
第1方向に延びる第1電極と、
前記第1電極に対して、前記第1方向と交差する第2方向に所定間隔をおいて配置される第2電極を有し、
前記検出電極は、前記第2方向に延びる第3電極を有し、
前記ダミー電極は、前記第3電極に対して、前記第1方向に所定間隔をおいて配置される第4電極を有し、
前記第1電極は、
前記第1方向とは異なる第3方向に沿って延出する第1延出部と、
前記第1方向及び前記第3方向とは異なる第4方向に沿って延出する第2延出部と、
前記第1延出部と前記第2延出部を接続する第1接続部とを有し、
前記第2電極は、
前記第4方向に沿って延出する第3延出部と、
前記第3方向に沿って延出する第4延出部と、
前記第3延出部と前記第4延出部を接続する第2接続部とを有し、
前記第1延出部と前記第3延出部とが前記第2方向に並び、互いに対向し、
前記第2延出部と前記第4延出部とが前記第2方向に並び、互いに対向し、
前記第3電極は、
前記第2方向とは異なる第5方向に沿って延出する第5延出部と、
前記第2方向及び前記第5方向とは異なる第6方向に沿って延出する第6延出部と、
前記第5延出部と前記第6延出部を接続する第3接続部とを有し、
前記第4電極は、
前記第6方向に沿って延出する第7延出部と、
前記第5方向に沿って延出する第8延出部とを有し、
前記第5延出部と前記第7延出部とが前記第1方向に並び、互いに対向し、
前記第6延出部と前記第延出部とが前記第1方向に並び、互いに対向する
検出装置。
【請求項2】
前記第1電極と前記第2電極とは、前記第1方向を対称軸として線対称であり、
前記第3電極と前記第4電極とは、前記第2方向を対称軸として線対称である
請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記ダミー電極は、前記駆動電極と前記検出電極との対向方向の位置が前記駆動電極と同一の位置である
請求項1又は2に記載の検出装置。
【請求項4】
駆動信号が与えられる駆動電極と、前記駆動電極と対向して前記駆動電極との間に静電容量を生じる検出電極とを備える検出装置であって、
前記駆動電極は、
第1方向に延びる第1電極と、
前記第1電極に対して、前記第1方向と交差する第2方向に所定間隔をおいて配置され、かつ前記第1方向を対称軸として前記第1電極とは線対称の第2電極を有し、
前記検出電極は、前記第2方向に延びる第3電極と、
前記第2方向を対称軸として前記第3電極とは線対称の第4電極とを有し、
前記第1電極は、
第3方向に沿って延出する第1延出部と、
第4方向に沿って延出する第2延出部と、
前記第1延出部と前記第2延出部を接続する第1接続部とを有し、
前記第2電極は、
前記第4方向に沿って延出する第3延出部と、
前記第3方向に沿って延出する第4延出部と、
前記第3延出部と前記第4延出部を接続する第2接続部とを有し、
前記第3電極は、
第5方向に沿って延出する第5延出部と、
第6方向に沿って延出する第6延出部と、
前記第5延出部と前記第6延出部を接続する第3接続部とを有し、
前記第4電極は、
前記第6方向に沿って延出する第7延出部と、
前記第5方向に沿って延出する第8延出部とを有する
検出装置。
【請求項5】
前記第1延出部、前記第2延出部、前記第3延出部、前記第4延出部、前記第5延出部、前記第6延出部、前記第7延出部及び前記第8延出部は、各々の延出方向に沿って連続する複数の屈曲部又は延出方向に沿って連続する複数の湾曲部を有する
請求項1から4のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項6】
前記駆動電極は、前記検出電極と対向する位置に設けられる第1対向部を有し、
前記検出電極は、前記第1対向部と対向する位置に設けられる第2対向部を有し、
前記第1対向部及び前記第2対向部の少なくとも一方は、前記駆動電極及び前記検出電極の他の部分に比して延出方向に直交する太さがより太い
請求項5に記載の検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置及びタッチ検出機能付き表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
駆動信号が与えられる駆動電極と、当該駆動電極と対向する検出電極と間の静電容量の変化に基づいて指紋を検出する検出装置が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2019/065937号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているような屈曲部を有する検出電極を単に利用した場合、屈曲部で接続された二辺のうち一方が強く光を反射し、他方が当該一方よりも弱く光を反射するような角度で検出装置に外光が入射した場合に反射光の強さのむらが縞模様として視認され、見栄えが悪いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、反射光の強さのむらによる縞模様の発生を抑制できる検出装置及びタッチ検出機能付き表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による検出装置は、駆動信号が与えられる駆動電極と、前記駆動電極と対向して前記駆動電極との間に静電容量を生じる検出電極と、フローティング状態にあるダミー電極とを備える検出装置であって、前記駆動電極は、第1方向に延びる第1電極と、前記第1電極に対して、前記第1方向と交差する第2方向に所定間隔をおいて配置される第2電極を有し、前記検出電極は、前記第2方向に延びる第3電極を有し、前記ダミー電極は、前記第3電極に対して、前記第1方向に所定間隔をおいて配置される第4電極を有し、前記第1電極は、前記第1方向とは異なる第3方向に沿って延出する第1延出部と、前記第1方向及び前記第3方向とは異なる第4方向に沿って延出する第2延出部と、前記第1延出部と前記第2延出部を接続する第1接続部とを有し、前記第2電極は、前記第4方向に沿って延出する第3延出部と、前記第3方向に沿って延出する第4延出部と、前記第3延出部と前記第4延出部を接続する第2接続部とを有し、前記第1延出部と前記第3延出部とが前記第2の方向に並び、互いに対向し、前記第2延出部と前記第4延出部とが前記第2の方向に並び、互いに対向し、前記第3電極は、前記第2方向とは異なる第5方向に沿って延出する第5延出部と、前記第2方向及び前記第5方向とは異なる第6方向に沿って延出する第6延出部と、前記第5延出部と前記第6延出部を接続する第3接続部とを有し、前記第4電極は、前記第6方向に沿って延出する第7延出部と、前記第5方向に沿って延出する第8延出部とを有し、前記第5延出部と前記第7延出部とが前記第1の方向に並び、互いに対向し、前記第6延出部と前記第7延出部とが前記第1の方向に並び、互いに対向する。
【0007】
本発明の一態様による検出装置は、駆動信号が与えられる駆動電極と、前記駆動電極と対向して前記駆動電極との間に静電容量を生じる検出電極とを備える検出装置であって、前記駆動電極は、第1方向に延びる第1電極と、前記第1電極に対して、前記第1方向と交差する第2方向に所定間隔をおいて配置され、かつ前記第1方向を対称軸として前記第1電極とは線対称の第2電極を有し、前記検出電極は、前記第2方向に延びる第3電極と、前記第2方向を対称軸として前記第3電極とは線対称の第4電極とを有し、前記第1電極は、第3方向に沿って延出する第1延出部と、第4方向に沿って延出する第2延出部と、前記第1延出部と前記第2延出部を接続する第1接続部とを有し、前記第2電極は、前記第4方向に沿って延出する第3延出部と、前記第3方向に沿って延出する第4延出部と、前記第3延出部と前記第4延出部を接続する第2接続部とを有し、前記第3電極は、第5方向に沿って延出する第5延出部と、第6方向に沿って延出する第6延出部と、前記第5延出部と前記第6延出部を接続する第3接続部とを有し、前記第4電極は、前記第6方向に沿って延出する第7延出部と、前記第5方向に沿って延出する第8延出部とを有する。
【0008】
本発明の一態様による検出装置は、駆動信号が与えられる駆動電極と、前記駆動電極と対向して前記駆動電極との間に静電容量を生じる検出電極とを備える検出装置であって、
前記駆動電極又は前記検出電極は、第1方向に延びる第1電極と、前記第1電極に対して、前記第1方向と交差する第2方向に所定間隔をおいて配置され、かつ前記第1方向を対称軸として前記第1電極とは線対称の第2電極を有し、前記第1電極は、第3方向に沿って延出する第1延出部と、第4方向に沿って延出する第2延出部と、前記第1延出部と前記第2延出部を接続する第1接続部とを有し、前記第2電極は、前記第4方向に沿って延出する第3延出部と、前記第3方向に沿って延出する第4延出部と、前記第3延出部と前記第4延出部を接続する第2接続部とを有する。
【0009】
本発明の一態様による検出装置は、駆動信号が与えられる複数の駆動電極と、前記複数の駆動電極と対向して前記駆動電極との間に静電容量を生じる複数の検出電極とを備える検出装置であって、前記駆動電極は、第1方向に延出し、延出方向に沿って連続する複数の湾曲部を有し、複数の前記駆動電極は、前記第1方向と交差する第2方向に等間隔で並び、前記検出電極は、前記第2方向に延出し、延出方向に沿って連続する複数の湾曲部を有し、複数の前記検出電極は、前記第1方向に等間隔で並ぶ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態等の共通構成に係る表示装置を示す平面図である。
図2図2は、図1に示した表示装置をA11-A12線で切断した断面図である。
図3図3は、実施形態等の共通構成に係る指紋検出装置の構成例を示す平面図である。
図4図4は、指紋検出装置の構成例を示すブロック図である。
図5図5は、相互静電容量方式の検出の基本原理を説明するための説明図である。
図6図6は、相互静電容量方式の検出の基本原理を説明するための等価回路の一例を示す説明図である。
図7図7は、相互静電容量方式の検出の駆動信号及び検出信号の波形の一例を表す図である。
図8図8は、表示パネルの構成例を示す断面図である。
図9図9は、実施形態1における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
図10図10は、実施形態1における単位領域と交点との位置関係の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態2における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
図12図12は、実施形態2における単位領域と交点との位置関係の一例を示す図である。
図13図13は、非接触の位置関係で第2方向を中心とした線対称に配置される第1電極と第2電極を示す図である。
図14図14は、外光に応じた各単位領域の反射光量を示す模式図である。
図15図15は、比較例の電極を示す図である。
図16図16は、外光に応じた各単位領域の反射光量の差を示す模式図である。
図17図17は、実施形態1、実施形態2及び比較例の各々における交点の静電容量の平均値及びばらつきならびに反射縞模様の発生(視認)の有無を示す表である。
図18図18は、電極の延出部の変形例の一例(変形例1)を示す図である。
図19図19は、電極の延出部の変形例の他の一例(変形例2)を示す図である。
図20図20は、電極の延出部の変形例の他の一例(変形例3)を示す図である。
図21図21は、電極の延出部の変形例の他の一例(変形例3)を示す図である。
図22図22は、変形例の適用例における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
図23図23は、実施形態3における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
図24図24は、実施形態3の変形例における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
図25図25は、実施形態3の変形例における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
図26図26は、実施形態3の変形例における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
図27図27は、実施形態3の変形例における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
図28図28は、実施形態3の変形例における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
図29図29は、実施形態3の変形例における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
図30図30は、実施形態3の変形例における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
図31図31は、実施形態3の変形例における駆動電極及び検出電極のX-Y平面形状並びに駆動電極と検出電極との位置関係の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0012】
(実施形態等の共通構成)
図1は、実施形態等の共通構成に係る表示装置を示す平面図である。実施形態等は、後述する実施形態1、実施形態2及び実施形態3ならびにこれらの変形例を含む。図2は、図1に示した表示装置をA11-A12線で切断した断面図である。図1に示す表示装置1は、指紋検出機能付きの表示装置であり、画像を表示させるための表示領域AAと、指紋検出領域FAと、表示領域AA及び指紋検出領域FAの外側に設けられた額縁領域GAと、を有する。指紋検出領域FAは、カバー部材80に接触又は近接する指等の表面の凹凸を検出するための領域である。表示装置1では、表示領域AAと指紋検出領域FAとが一致又はほぼ一致しており、表示領域AAの全面において指紋を検出することが可能となっている。表示領域AA及び指紋検出領域FAの形状は、例えば矩形である。
【0013】
図2に示すように、表示装置1は、表示パネル30と、指紋検出装置100と、を備える。また、指紋検出装置100は、指紋センサ部10と、カバー部材80と、を有する。カバー部材80は、第1面80aと、第1面80aと反対側の第2面80bとを有する板状の部材である。カバー部材80の第1面80aは、接触又は近接する指等の表面の凹凸を検出するための検出面であり、かつ、表示パネル30の画像を観察者が視認するための表示面である。カバー部材80の第2面80b側に、指紋センサ部10及び表示パネル30が設けられる。カバー部材80は指紋センサ部10及び表示パネル30を保護するための部材であり、指紋センサ部10及び表示パネル30を覆っている。カバー部材80は、例えばガラス基板、又は樹脂基板である。
【0014】
なお、カバー部材80、指紋センサ部10及び表示パネル30は、平面視で長方形状の構成に限られず、円形状、長円形状、或いは、これらの外形形状の一部を欠落させた異形状の構成であってもよい。また、カバー部材80は、平板状に限られない。例えば表示領域AA及び指紋検出領域FAが曲面で構成され、或いは額縁領域GAが表示パネル30側に湾曲する曲面で構成される場合、カバー部材80の曲面を有してもよい。この場合、表示装置は、指紋検出機能を有する曲面ディスプレイとなり、曲面ディスプレイの曲面においても指紋を検出することが可能となる。なお、「平面視」とは、後述の図3に示す基板101の一方の面101aに垂直な方向から見た場合を示す。一方の面101aに垂直な方向が、「基板101の法線方向Z」である。
【0015】
図1及び図2に示すように、額縁領域GAにおいて、カバー部材80の第2面80bに加飾層81が設けられている。加飾層81は、カバー部材80よりも光の透過率が小さい着色層である。加飾層81は、額縁領域GAに重畳して設けられる配線や回路等が観察者に視認されることを抑制することができる。図2に示す例では、加飾層81は第2面80bに設けられているが、第1面80aに設けられていてもよい。また、加飾層81は、単層に限定されず、複数の層を重ねた構成であってもよい。
【0016】
指紋センサ部10は、カバー部材80の第1面80aに接触又は近接する指Fin等の表面の凹凸を検出するための検出部である。図2に示すように、指紋センサ部10は、カバー部材80と表示パネル30との間に設けられている。第1面80aに対して垂直な方向(法線方向)から見たときに、指紋センサ部10は、指紋検出領域FAと、額縁領域GAの一部とに重なっている。指紋センサ部10には、額縁領域GAにおいてフレキシブル基板76が接続されている。フレキシブル基板76には、指紋センサ部10の検出動作を制御するための検出用IC(図示せず)が実装される。
【0017】
指紋センサ部10は、一方の面が接着層71を介してカバー部材80の第2面80bと貼り合わされ、他方の面は接着層72を介して表示パネル30の偏光板35と貼り合わされる。接着層71及び接着層72は、透光性を有する接着剤又は樹脂であり、可視光を透過させる。
【0018】
表示パネル30は、画素基板30Aと、対向基板30Bと、画素基板30Aの下側に設けられた偏光板34と、対向基板30Bの上側に設けられた偏光板35とを有する。画素基板30Aにフレキシブル基板75を介して、表示パネル30の表示動作を制御するための表示用IC(図示せず)が接続されている。表示パネル30は、表示機能層として液晶表示素子が用いられる液晶パネルである。これに限定されず、表示パネル30は、例えば、有機EL表示パネルであってもよい。なお、上述の検出用IC及び表示用ICは、モジュール外部の制御基板に備えられていてもよい。又は、検出用ICは、指紋センサ部10の基板101(図3参照)に備えられていてもよい。表示用ICは、画素基板30Aの第1基板31(図8参照)に備えられていてもよい。
【0019】
図3は、実施形態等の共通構成に係る指紋検出装置の構成例を示す平面図である。図3に示すように、指紋検出装置100は、基板101と、基板101の一方の面101a側に設けられた指紋センサ部10と、を備える。指紋センサ部10は、駆動電極Txと、駆動電極TXと非接触の位置関係となるよう基板101の一方の面101a側に積層された検出電極Rxと、を含む。図2に示す指Fin側から見た場合、駆動電極TXよりも検出電極RXが近い位置にある。基板101は、可視光を透過可能な透光性を有するガラス基板である。または、基板101は、ポリイミド等の樹脂で構成された透光性の樹脂基板又は樹脂フィルムであってもよい。指紋センサ部10は、透光性を有するセンサである。駆動電極Txは、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性の導電材料で構成されている。
【0020】
駆動電極Txは、第2方向Yに並んで配置されている。駆動電極Txは、第1方向Xに延びている。検出電極Rxは、第1方向Xに並んで配置されている。検出電極Rxは、第2方向Yに延びている。このように、検出電極Rxは、駆動電極Txの延在方向と交差する方向に延びている。各検出電極Rxは、額縁配線(図示せず)を介して、基板101の額縁領域GAの短辺側に設けられたフレキシブル基板75に接続される。駆動電極Txには、例えばITO等の透光性を有する導電性材料が用いられる。図3に示すように、駆動電極Tx及び検出電極Rxは、指紋検出領域FAに設けられている。
【0021】
検出電極Rxと駆動電極Txとの交差部分に、それぞれ静電容量が形成される。指紋センサ部10において、相互静電容量方式のタッチ検出動作を行う際、駆動電極ドライバ15は、駆動電極Txを時分割的に順次選択し、選択された駆動電極Txに駆動信号Vsを供給する。そして、接触又は近接する指等の表面の凹凸による容量変化に応じた検出信号Vdetが検出電極Rxから出力されることにより、指紋検出が行われる。なお、駆動電極ドライバ15は、複数の駆動電極Txを含む駆動電極ブロックごとに順次選択して駆動してもよい。
【0022】
図3では、検出電極選択回路14、駆動電極ドライバ15等の各種回路が、基板101の額縁領域GAに設けられている場合を示しているが、これはあくまで一例である。各種回路の少なくとも一部は、フレキシブル基板76に実装された検出用ICに含まれていてもよい。
【0023】
次に、指紋検出装置の詳細な構成について説明する。図4は、指紋センサ部を含む指紋検出装置の構成例を示すブロック図である。図4に示すように、指紋検出装置100は、指紋センサ部10と、検出制御部11と、駆動電極ドライバ15と、検出電極選択回路14と、検出部40とを備える。
【0024】
検出制御部11は、指紋センサ部10の検出動作を制御する回路である。駆動電極ドライバ15は、検出制御部11から供給される制御信号に基づいて、指紋センサ部10の駆動電極Txに検出用の駆動信号Vsを供給する回路である。検出電極選択回路14は、検出制御部11から供給される制御信号に基づいて、指紋センサ部10の検出電極Rxを選択して、検出部40に接続する。
【0025】
検出部40は、検出制御部11から供給される制御信号と、検出電極Rxから出力される検出信号Vdetとに基づいて、カバー部材80の第1面80aに接触又は近接する指等の表面の凹凸を検出して、指紋の形状を検出する回路である。検出部40は、検出信号増幅部42と、A/D変換部43と、信号処理部44と、座標抽出部45と、合成部46と、検出タイミング制御部47と、を備える。検出タイミング制御部47は、検出制御部11から供給される制御信号に基づいて、検出信号増幅部42と、A/D変換部43と、信号処理部44と、座標抽出部45と、合成部46とが同期して動作するように制御する。
【0026】
検出信号Vdetは、指紋センサ部10から検出部40の検出信号増幅部42に供給される。検出信号増幅部42は、検出信号Vdetを増幅する。A/D変換部43は、検出信号増幅部42から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0027】
信号処理部44は、A/D変換部43の出力信号に基づいて、指紋センサ部10に対する指の接触又は近接の有無を検出する論理回路である。信号処理部44は、指による検出信号の差分の信号(絶対値|ΔV|)を取り出す処理を行う。信号処理部44は、絶対値|ΔV|を所定のしきい値電圧と比較し、この絶対値|ΔV|がしきい値電圧未満であれば、指が非接触状態であると判断する。一方、信号処理部44は、絶対値|ΔV|がしきい値電圧以上であれば、指が接触又は近接状態であると判断する。このようにして、検出部40は、指の接触又は近接を検出することが可能となる。
【0028】
座標抽出部45は、信号処理部44において指の接触又は近接が検出されたときに、その検出座標を求める論理回路である。座標抽出部45は、検出座標を合成部46に出力する。合成部46は、指紋センサ部10から出力される検出信号Vdetを組み合わせて、接触又は近接する指の形状を示す二次元情報を生成する。合成部46は、二次元情報を検出部40の出力Voutとして出力する。又は、合成部46は、二次元情報に基づいた画像を生成し、画像情報を出力Voutとしてもよい。
【0029】
上述した検出用ICは、図4に示す検出部40として機能する。検出部40の機能の一部は、上述した表示用ICに含まれていてもよく、外部のMPU(Micro-processing unit)の機能として設けられてもよい。
【0030】
指紋センサ部10は、静電容量型の検出の基本原理に基づいて動作する。ここで、図5から図7を参照して、指紋センサ部10の相互静電容量方式による検出の基本原理について説明する。図5は、相互静電容量方式の検出の基本原理を説明するための説明図である。図6は、相互静電容量方式の検出の基本原理を説明するための等価回路の一例を示す説明図である。図7は、相互静電容量方式の検出の駆動信号及び検出信号の波形の一例を表す図である。なお、以下の説明では、指が接触又は近接する場合を説明するが、指に限られず、例えばスタイラスペン等の導体を含む物体であってもよい。
【0031】
例えば、図5に示すように、容量素子Caは、誘電体Dを挟んで互いに対向配置された一対の電極、駆動電極Ea及び検出電極Ebを備えている。容量素子Caは、駆動電極Eaと検出電極Ebとの対向面同士の間に形成される電気力線(図示しない)に加え、駆動電極Eaの端部から検出電極Ebの上面に向かって延びるフリンジ分の電気力線が生じる。図6に示すように、容量素子Caは、その一端が交流信号源(駆動信号源)Sに接続され、他端は電圧検出器DETに接続される。電圧検出器DETは、例えば、図4に示した検出部40に含まれる積分回路である。
【0032】
交流信号源Sから駆動電極Ea(容量素子Caの一端)に所定の周波数(例えば数kHz~数百kHz程度)の交流矩形波Sgが印加されると、検出電極Eb(容量素子Caの他端)側に接続された電圧検出器DETを介して、図7に示すような出力波形(検出信号Vdet)が現れる。なお、この交流矩形波Sgは、図4に示した駆動電極ドライバ15から入力される駆動信号Vsに相当するものである。
【0033】
指が接触又は近接していない状態(非接触状態)では、容量素子Caに対する充放電に伴って、容量素子Caの容量値に応じた電流が流れる。図6に示す電圧検出器DETは、交流矩形波Sgに応じた電流Iの変動を電圧の変動(実線の波形V1(図7参照))に変換する。
【0034】
一方、指が接触又は近接した状態(接触状態)では、図5に示すように、指によって形成される静電容量Cbが、検出電極Ebと接触し、又は近傍にある。これにより、駆動電極Eaと検出電極Ebとの間にあるフリンジ分の電気力線が導体(指)により遮られる。このため、容量素子Caは、非接触状態での容量値よりも容量値の小さい容量素子として作用する。そして、図6及び図7に示すように、電圧検出器DETは、交流矩形波Sgに応じた電流Iの変動を電圧の変動(点線の波形V2)に変換する。
【0035】
この場合、波形V2は、上述した波形V1と比べて振幅が小さくなる。これにより、波形V1と波形V2との電圧差分の絶対値|ΔV|は、指などの外部から接触又は近接する外部物体の影響に応じて変化することになる。なお、電圧検出器DETは、波形V1と波形V2との電圧差分の絶対値|ΔV|を精度よく検出するため、回路内のスイッチングにより、交流矩形波Sgの周波数に合わせて、コンデンサの充放電をリセットする期間Resetを設けた動作とすることがより好ましい。
【0036】
検出部40は、絶対値|ΔV|を所定のしきい値電圧と比較し、絶対値|ΔV|がしきい値電圧未満であれば、指が非接触状態であると判断する。一方、検出部40は、絶対値|ΔV|がしきい値電圧以上であれば、指が接触又は近接状態であると判断する。また、指が接触又は近接状態であると判断されると、検出部40は、絶対値|ΔV|の差異に基づいて、指の表面の凹凸による容量変化を検出する。なお、図5に示した駆動電極Eaは図3に示した駆動電極Txに対応し、図5に示した検出電極Ebは図3に示した検出電極Rxに対応する。
【0037】
図8は、表示パネルの構成例を示す断面図である。画素基板30Aは、第1基板31と、画素電極32と、共通電極33とを含む。共通電極33は、第1基板31の上に設けられる。画素電極32は、絶縁層38を介して共通電極33の上側に設けられ、平面視でマトリクス状に複数配置される。画素電極32は、表示パネル30の各画素Pixを構成する副画素に対応して設けられ、表示動作を行うための画素信号が供給される。また、共通電極33は、直流の表示用駆動信号が供給され、複数の画素電極32に対する共通電極として機能する。
【0038】
第1基板31に対して、共通電極33、絶縁層38、画素電極32は、この順で積層されている。第1基板31の下側には、接着層を介して偏光板34が設けられる。第1基板31には、表示用のスイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor、図示せず)が配置される。画素電極32及び共通電極33は、例えば、ITO等の透光性を有する導電性材料が用いられる。
【0039】
なお、複数の画素電極32の配列は、第2方向及び該第2方向に直交する第1方向に沿って配列されるマトリクス状の配列のみならず、隣り合う画素電極32同士が第2方向又は第1方向にずれて配置される構成を採用することもできる。また、隣り合う画素電極32の大きさの違いから、第2方向に配列される画素列を構成する1つの画素電極32に対し、当該画素電極の一側に2又は3の複数の画素電極32が配列される構成も採用可能である。
【0040】
対向基板30Bは、第2基板36と、この第2基板36の一方の面に形成されたカラーフィルタ37とを含む。カラーフィルタ37は、第1基板31と垂直な方向において、液晶層6と対向する。さらに、第2基板36の上には、接着層を介して偏光板35が設けられている。なお、カラーフィルタ37は第1基板31上に配置されてもよい。第1基板31及び第2基板36は、例えば、ガラス基板又は樹脂基板である。
【0041】
第1基板31と第2基板36との間に液晶層6が設けられる。液晶層6は、電界の状態に応じてそこを通過する光を変調するものであり、例えば、FFS(Fringe Field Switching:フリンジフィールドスイッチング)を含むIPS(In-Plane Switching:インプレーンスイッチング)等の横電界モードの液晶が用いられる。なお、図8に示す液晶層6と画素基板30Aとの間、及び液晶層6と対向基板30Bとの間には、それぞれ配向膜が配設されてもよい。
【0042】
第1基板31の下方には、図示しない照明部(バックライト)が設けられる。照明部は、例えばLED等の光源を有しており、光源からの光を第1基板31に向けて射出する。照明部からの光は、画素基板30Aを通過して、その位置の液晶の状態により光が遮られて射出しない部分と射出する部分とが切り換えられることで、表示面(第1面80a)に画像が表示される。
【0043】
図2に示したように、表示パネル30は、表示領域AAにおいて偏光板35の上に設けられた接着層72を介して指紋センサ部10と貼り合わされる。指紋センサ部10は、カバー部材80の第2面80bと垂直な方向において、表示パネル30よりもカバー部材80に近い位置に配置される。このように指紋センサ部10は、カバー部材80側に設けられているので、例えば、表示パネル30と一体に指紋検出用の検出電極を設けた場合に比べ、検出電極Rxと、検出面である第1面80aとの距離を小さくすることができる。したがって、表示装置1によれば、検出性能を向上させることができる。
【0044】
図1から図8を参照して説明した構成は、後述する各実施形態及び変形例で共通である。ただし、図3で示す駆動電極TX、検出電極RXのX-Y平面形状は位置関係を示すものであって、後述する各実施形態及びその変形例における駆動電極TX、検出電極RXの具体的なX-Y平面形状に必ずしも対応するものでない。
【0045】
以下、各実施形態及びその変形例における駆動電極TXと検出電極RXのX-Y平面形状について説明する。なお、第1方向Xと第2方向Yは交差する。具体的には、例えばX方向とY方向とは直交する。
【0046】
(実施形態1)
図9は、実施形態1における駆動電極TX及び検出電極RXのX-Y平面形状並びに駆動電極TXと検出電極RXとの位置関係の例を示す図である。
【0047】
駆動電極TXは、非接触の位置関係で第1方向Xを中心とした線対称に配置される第1電極E1と第2電極E2を有する。
【0048】
第1電極E1は、第3方向に沿って延出する第1延出部P1と、第4方向に沿って延出する第2延出部P2と、第1延出部P1と第2延出部P2を接続する第1接続部C1とを有する。
【0049】
第3方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向である。第4方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X、第2方向Y及び第3方向と交差する方向である。
【0050】
第2電極E2は、第4方向に沿って延出する第3延出部P3と、第3方向に沿って延出する第4延出部P4と、第3延出部P3と第4延出部P4を接続する第2接続部C2とを有する。
【0051】
1つの第1電極E1は、第1接続部C1を介して第1延出部P1と第2延出部P2が一続きになっている1つの電極である。1つの第2電極E2は、第2接続部C2を介して第3延出部P3と第4延出部P4が一続きになっている1つの電極である。これらの電極が全体で一続きする方向は、第1方向Xに沿う。
【0052】
図9に示す検出電極RXは、第3電極E3を有する。第3電極E3は、第5方向に沿って延出する第5延出部P5と、第6方向に沿って延出する第6延出部P6と、第5延出部P5と第6延出部P6を接続する第3接続部C3とを有する。
【0053】
第5方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向である。第6方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X、第2方向Y及び第5方向と交差する方向である。なお、第5方向は第3方向と平行であってもよい。また、第6方向は第4方向と平行であってもよい。
【0054】
1つの第3電極E3は、第3接続部C3を介して第5延出部P5と第6延出部P6が一続きになっている1つの電極である。係る一続きの方向は、第2方向Yである。
【0055】
また、図9に示す例では、第4電極E4が駆動電極TX(図5の駆動電極Ea)と同一の層に設けられる。なお、第1電極E1及び第2電極E2は、図5の駆動電極Eaに相当する。また、第3電極E3は、図5の検出電極Ebに相当する。すなわち、第3電極E3と第4電極E4は、法線方向Zの位置が異なる。第3電極と第4電極は、非接触状態で第2方向Yを中心とした線対称に配置される。
【0056】
第4電極E4は、第6方向に沿って延出する第7延出部P7と、第5方向に沿って延出する第8延出部P8とを有する。
【0057】
図9に示す第4電極E4は、ダミー電極である。具体的には、第7延出部P7は、第1片P71と第2片P72を有する。第1片P71と第2片P72は、第2延出部P2を挟んで対向する位置に配置される。第1片P71と第2片P72はそれぞれ、長手方向が第6方向に沿う。第8延出部P8は、第1片P81と第2片P82を有する。第1片P81と第2片P82は、第4延出部P4を挟んで対向する位置に配置される。第1片P81と第2片P82はそれぞれ、長手方向が第5方向に沿う。第1片P71,P81、第2片P72,P82はそれぞれ、他の電極と電気的に非接続である。駆動電極TXに与えられる駆動信号が第1片P71,P81、第2片P72,P82に与えられることはない。また、X-Y平面視点で駆動電極TXと検出電極RXとが重畳する交点CPで生じる静電容量が第1片P71,P81、第2片P72,P82に生じることもない。
【0058】
ここで、駆動電極TXのうち、第3方向に沿う延出部、第4方向に沿う延出部及びこれらを接続する接続部をそれぞれ1つずつ内包する領域を単位領域HEXとする。単位領域HEXは、1つの第1延出部P1、1つの第2延出部P2及び1つの第1接続部C1又は1つの第3延出部P3、1つの第4延出部P4及び1つの第2接続部C2のいずれかを内包する。X方向に沿って並ぶ単位領域HEXの境界線上には、1つの第1接続部C1又は第2接続部C2が位置する。このような単位領域HEXは、X方向及びY方向に沿ってマトリクス状に並ぶ。
【0059】
1つの第1延出部P1、1つの第2延出部P2及び1つの第1接続部C1を内包する単位領域HEXは、1つの第5延出部P5及び1つの第7延出部P7を含む。係る1つの単位領域HEX内で、第1延出部P1と第2延出部P2は、第1接続部C1上を通過するY方向の直線を挟んで線対称に延出する。また、当該直線を挟んで、第5延出部P5の延出方向(第5方向)と第7延出部P7の延出方向(第6方向)は、線対称の関係である。
【0060】
1つの第3延出部P3、1つの第4延出部P4及び1つの第2接続部C2を内包する単位領域HEXは、1つの第6延出部P6及び1つの第8延出部P8を含む。係る1つの単位領域HEX内で、第3延出部P3と第4延出部P4は、第2接続部C2上を通過するY方向の直線を挟んで線対称に延出する。また、当該直線を挟んで、第6延出部P6の延出方向(第6方向)と第8延出部P8の延出方向(第5方向)は、線対称の関係である。
【0061】
なお、X方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第1延出部P1と第2延出部P2は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。また、X方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第3延出部P3と第4延出部P4は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。また、Y方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第5延出部P5と第6延出部P6は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。また、Y方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第7延出部P7と第8延出部P8は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。
【0062】
図10は、実施形態1における単位領域HEXと交点CPとの位置関係の一例を示す図である。図10及び後述する図12では、交点CPの位置を強調する目的で、内側に十字が描かれた円として交点CPを図示している。
【0063】
1つの第1延出部P1、1つの第2延出部P2及び1つの第1接続部C1を内包する単位領域HEXにおける交点CPの位置は、第1延出部P1と第5延出部P5とがX-Y平面視点で重畳する位置である。1つの第3延出部P3、1つの第4延出部P4及び1つの第2接続部C2を内包する単位領域HEXにおける交点CPの位置は、第2延出部P2と第6延出部P6とがX-Y平面視点で重畳する位置である。いずれの単位領域HEXであっても、1つの単位領域HEXにつき1つの交点CPが生じる。複数の交点CPは、単位領域HEXの並びと同様、X方向及びY方向に沿ってマトリクス状に並ぶ。
【0064】
(実施形態2)
図11は、実施形態2における駆動電極TX及び検出電極RXのX-Y平面形状並びに駆動電極TXと検出電極RXとの位置関係の例を示す図である。
【0065】
駆動電極TXは、非接触の位置関係で第1方向Xを中心とした線対称に配置される第1電極E11と第2電極E12を有する。
【0066】
第1電極E11は、第3方向に沿って延出する第1延出部P11と、第4方向に沿って延出する第2延出部P12と、第1延出部P11と第2延出部P12を接続する第1接続部C11とを有する。
【0067】
第3方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向である。第4方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X、第2方向Y及び第3方向と交差する方向である。なお、実施形態1の第3方向と、実施形態2の第3方向とは、同じであってもよいし異なってもよい。また、実施形態1の第4方向と、実施形態2の第4方向とは、同じであってもよいし異なってもよい。
【0068】
第2電極E12は、第4方向に沿って延出する第3延出部P13と、第3方向に沿って延出する第4延出部P14と、第3延出部P13と第4延出部P14を接続する第2接続部C12とを有する。
【0069】
1つの第1電極E11は、第1接続部C11を介して第1延出部P11と第2延出部P12が一続きになっている1つの電極である。1つの第2電極E12は、第2接続部C12を介して第3延出部P13と第4延出部P14が一続きになっている1つの電極である。これらの電極が全体で一続きする方向は、第1方向Xに沿う。
【0070】
図11に示す検出電極RXは、非接触の位置関係で第2方向Yを中心とした線対称に配置される第3電極E13と第4電極E14を有する。
【0071】
第3電極E13は、第5方向に沿って延出する第5延出部P15と、第6方向に沿って延出する第6延出部P16と、第5延出部P15と第6延出部P16を接続する第3接続部C13とを有する。
【0072】
第5方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向である。第6方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X、第2方向Y及び第5方向と交差する方向である。なお、第5方向は第3方向と平行であってもよい。また、第6方向は第4方向と平行であってもよい。また、実施形態1の第5方向と、実施形態2の第5方向とは、同じであってもよいし異なってもよい。また、実施形態1の第6方向と、実施形態2の第6方向とは、同じであってもよいし異なってもよい。
【0073】
第3電極E14は、第6方向に沿って延出する第7延出部P17と、第5方向に沿って延出する第8延出部P18と、第7延出部P17と第8延出部P18を接続する第4接続部C14とを有する。
【0074】
1つの第3電極E13は、第3接続部C13を介して第5延出部P15と第6延出部P16が一続きになっている1つの電極である。1つの第4電極E14は、第4接続部C14を介して第7延出部P17と第8延出部P18が一続きになっている1つの電極である。これらの電極が全体で一続きする方向は、第2方向Yに沿う。
【0075】
ここで、第1延出部P11、第2延出部P12、第3延出部P13、第4延出部P14、第5延出部P15、第6延出部P16、第7延出部P17及び第8延出部P18をそれぞれ1つずつ内包する領域を単位領域HEXとする。このような単位領域HEXは、X方向及びY方向に沿ってマトリクス状に並ぶ。
【0076】
1つの単位領域HEX内で、第1延出部P11と第2延出部P12は、第1接続部C11上を通過するY方向の直線を挟んで線対称に延出する。また、1つの単位領域HEX内で、第3延出部P13と第4延出部P14は、第2接続部C12上を通過するY方向の直線を挟んで線対称に延出する。また、1つの単位領域HEX内で、第5延出部P15と第6延出部P16は、第3接続部C13上を通過するX方向の直線を挟んで線対称に延出する。また、1つの単位領域HEX内で、第7延出部P17と第8延出部P18は、第4接続部C14上を通過するX方向の直線を挟んで線対称に延出する。
【0077】
なお、X方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第1延出部P11と第2延出部P12は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。また、X方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第3延出部P13と第4延出部P14は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。また、Y方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第5延出部P15と第6延出部P16は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。また、Y方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第7延出部P17と第8延出部P18は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。
【0078】
図12は、実施形態2における単位領域HEXと交点CPとの位置関係の一例を示す図である。
【0079】
1つの単位領域HEXにおける交点CPの位置は、第1延出部P11と第5延出部P15とがX-Y平面視点で重畳する位置と、第2延出部P12と第7延出部P17とがX-Y平面視点で重畳する位置と、第3延出部P13と第6延出部P16とがX-Y平面視点で重畳する位置と、第4延出部P14と第8延出部P18とがX-Y平面視点で重畳する位置である。いずれの単位領域HEXであっても、1つの単位領域HEXにつき4つの交点CPが生じる。1つの単位領域HEXが内包する4つの交点CPは、2×2の配置でマトリクス状に並ぶ。また、複数の交点CPは、単位領域HEXの並びと同様、X方向及びY方向に沿ってマトリクス状に並ぶ。
【0080】
ここで、実施形態1及び実施形態2で電極が線対称であることの作用効果について、図13から図17を参照して説明する。
【0081】
図13は、非接触の位置関係で第2方向Yを中心とした線対称に配置される第1電極E21と第2電極E22を示す図である。第1電極E21及び第2電極E22は、例えば、検出電極RXである。第1電極E21及び第2電極E22は、駆動電極TXであってもよい。その場合、図13を参照した説明におけるX方向とY方向とが入れ替わる。
【0082】
図13に示す第1電極E21は、第3方向に沿って延出する第1延出部P21と、第4方向に沿って延出する第2延出部P22と、第1延出部P21と第2延出部P22を接続する第1接続部C21とを有する。
【0083】
第3方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向である。第4方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X、第2方向Y及び第3方向と交差する方向である。なお、係る第3方向と、実施形態1及び実施形態2の少なくとも一方の第3方向とは、同じであってもよいし異なってもよい。また、係る第4方向と、実施形態1及び実施形態2の少なくとも一方の第4方向とは、同じであってもよいし異なってもよい。
【0084】
図13に示す第2電極E22は、第4方向に沿って延出する第3延出部P23と、第3方向に沿って延出する第4延出部P24と、第3延出部P23と第4延出部P24を接続する第2接続部C22とを有する。
【0085】
1つの第1電極E21は、第1接続部C21を介して第1延出部P21と第2延出部P22が一続きになっている1つの電極である。1つの第2電極E22は、第2接続部C22を介して第3延出部P23と第4延出部P24が一続きになっている1つの電極である。これらの電極が全体で一続きする方向は、図13における第2方向Yに沿う。
【0086】
第1延出部P21と第3延出部P23は、X方向の直線を挟んで線対称に延出する。また、第2延出部P22と第4延出部P24は、X方向の直線を挟んで線対称に延出する。また、第1接続部C21を挟んで連続する第1延出部P21と第2延出部P22は、第1接続部C21上を通るY方向の直線を挟んで線対称に延出する。また、第2接続部C22を挟んで連続する第3延出部P23と第4延出部P24は、第2接続部C22上を通るY方向の直線を挟んで線対称に延出する。
【0087】
ここで、第1延出部P21と第3延出部P23の組又は第2延出部P22と第4延出部P24の組を内包する領域を単位領域HEXとする。Y方向に沿って並ぶ単位領域HEXの境界線上には、第1接続部C21と第2接続部C22が位置する。このような単位領域HEXは、X方向及びY方向に沿ってマトリクス状に並ぶ。
【0088】
図14は、外光L1に応じた各単位領域HEXの反射光量を示す模式図である。図14では、第1延出部P21及び第4延出部P24による視認光量が相対的に第2延出部P22及び第3延出部P23による視認光量よりも大きいことを模式的に示す目的で強反射領域LAを図示しているが、これは物理的に生じる領域ではなく、あくまで模式的なものである。視認光量とは、指紋検出領域FAを視認するユーザに知覚される光量である。視認光量の大小は、電極による光の反射の度合いの大小に応じる。光の入射角度が電極の延出方向に対して直角に近い程、視認光量は大きくなる傾向がある。
【0089】
例えば、図14に示す外光L1のように、第1延出部P21及び第4延出部P24による視認光量が相対的に第2延出部P22及び第3延出部P23による視認光量よりも大きくなるような角度で指紋検出領域FAに光が入射した場合、第1延出部P21又は第4延出部P24が設けられている部分の明るさが相対的に第2延出部P22又は第3延出部P23が設けられている部分の明るさよりも明るく見える。一方、1つの単位領域HEXは第1延出部P21と第3延出部P23の組又は第2延出部P22と第4延出部P24の組を内包する。すなわち、各単位領域HEXは、相対的に視認光量が大きい第1延出部P21又は第4延出部P24と相対的に視認光量が小さい第2延出部P22又は第3延出部P23を1つずつ内包する。従って、単位領域HEX単位で見た場合、各単位領域HEXの視認光量はほぼ等しくなり、指紋検出領域FA全体で見た場合に明るさのむらが顕在化することはない。
【0090】
図15は、比較例の電極E30を示す図である。電極E30は、第7方向に延出する延出部P31と、第8方向に延出する延出部P32と、延出部P31と延出部P32とを接続する接続部C31とを有する。第7方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向である。第8方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X、第2方向Y及び第7方向と交差する方向である。
【0091】
複数の電極E30は、X方向に並ぶ。X方向に並ぶ2つの電極E30は、隣り合う。また、X方向に並ぶ2つの電極E30がそれぞれ有する延出部P31は、X方向に隣り合う。また、X方向に並ぶ2つの電極E30がそれぞれ有する延出部P32は、X方向に隣り合う。ここで、2つの延出部P31又は2つの延出部P32を含む領域を単位領域HEXとした場合、2つの延出部P31を含む複数の単位領域HEXがX方向に並ぶ行と、2つの延出部P32を含む複数の単位領域HEXがX方向に並ぶ行とが交互にY方向に並ぶ。
【0092】
図16は、外光L2に応じた各単位領域HEXの反射光量の差を示す模式図である。図15を参照して説明したような複数の電極E30に対して、図16に示す外光L2のように、延出部P31による視認光量が相対的に延出部P32による視認光量よりも大きくなるような角度で光が入射した場合、2つの延出部P31を含む複数の単位領域HEXがX方向に並ぶ行の視認光量が2つの延出部P32を含む複数の単位領域HEXがX方向に並ぶ行の視認光量よりも相対的に大きくなる。これによって、図16に示すようにY方向に明暗の縞が視認される。なお、延出部P32による視認光量が相対的に延出部P31による視認光量よりも大きくなるような角度で光が入射した場合には、図16に示す明暗が逆転した縞が視認される。
【0093】
図16では、明暗の縞(反射縞模様)を模式的に示す目的で、相対的に暗く見える単位領域HEXに付されたドットパターンを相対的に明るく見える単位領域HEXに付されたドットパターンよりも濃くしている。なお、図14では、図16で模式的に示すような反射縞模様が生じないことを、各単位領域HEXのドットパターンを均一にして示している。
【0094】
以上、図13から図16を参照して説明したように、各単位領域HEXの視認光量がほぼ等しくなるように電極の延出部を線対称に配置することで、図16で示すような反射縞模様の発生を抑制できる。
【0095】
実施形態1では、各単位領域HEXが、第3方向に延出する電極と、第4方向に延出する電極と、第5方向に延出する電極と、第6方向に延出する電極とを1つずつ含む。具体的には、第1延出部P1、第2延出部P2、第5延出部P5、第7延出部P7を含む単位領域HEXでは、第1延出部P1が第3方向に延出し、第2延出部P2が第4方向に延出し、第5延出部P5が第5方向に延出し、第7延出部P7が第6方向に延出する。また、第3延出部P3、第4延出部P4、第6延出部P6、第8延出部P8を含む単位領域HEXでは、第4延出部P4が第3方向に延出し、第3延出部P3が第4方向に延出し、第8延出部P8が第5方向に延出し、第6延出部P6が第6方向に延出する。このため、実施形態1では、どの方向から外光が入射しても、その反射光に基づいた視認光量は各単位領域HEXでほぼ等しくなる。従って、実施形態1では、図16で模式的に示すような反射縞模様が生じない。
【0096】
実施形態2では、各単位領域HEXが、第3方向に延出する電極と、第4方向に延出する電極と、第5方向に延出する電極と、第6方向に延出する電極とを2つずつ含む。具体的には、第1延出部P11及び第4延出部P14が第3方向に延出し、第2延出部P12及び第3延出部P13が第4方向に延出し、第5延出部P15及び第8延出部P18が第5方向に延出し、第6延出部P16及び第7延出部P17が第6方向に延出する。このため、実施形態2では、どの方向から外光が入射しても、その反射光に基づいた視認光量は各単位領域HEXでほぼ等しくなる。従って、実施形態2では、図16で模式的に示すような反射縞模様が生じない。
【0097】
図17は、実施形態1、実施形態2及び比較例の各々における交点CPの静電容量の平均値及びばらつきならびに反射縞模様の発生(視認)の有無を示す表である。なお、比較例の構成は、図15に示す形状の検出電極RXと、図15に示す形状と同様の形状であってX方向とY方向との関係が図15に示すものと逆転した配置の駆動電極TXとが設けられた構成である。なお、図17における単位(ppi:pixel per inch)は、マトリクス状に生じる交点CPの密度を示す。ppiは、1つの交点CPを画素(p:pixel)とみなした場合の1インチ(i:inch)四方あたりの交点CPの数である。
【0098】
図15及び図16を参照して説明したように、比較例では反射縞模様が生じる(有)。一方、実施形態1及び実施形態2では、上述のように反射縞模様が生じない(無)。このように、反射縞模様の発生の有無による見栄えの良さの点で、実施形態1及び実施形態2は、比較例よりも優れる。
【0099】
また、交点CPで生じる静電容量の平均値については、実施形態1、実施形態2及び比較例のいずれをとっても、295~314[ppi]の範囲内で有意な差がほとんど生じない。一方、各交点CPで生じる静電容量のばらつきの度合い(幅)については、比較例よりも実施形態1及び実施形態2の方が有意に小さい。各交点CPで生じる静電容量のばらつきの度合い(幅)が小さい程、静電容量の変化に基づいた検出の精度を高めやすくなることから、検出の精度の点でも、実施形態1及び実施形態2は、比較例よりも優れる。
【0100】
以上、実施形態1及び実施形態2の表示装置1は、駆動信号(例えば、駆動信号Vs)が与えられる駆動電極TXと、駆動電極TXと対向して駆動電極TXとの間に静電容量を生じる検出電極RXとを備える。駆動電極TXは、第1方向Xに延びる第1電極(例えば、第1電極E1又は第1電極E11)と、第1電極に対して、第1方向と交差する第2方向Yに所定間隔をおいて配置され、かつ第1方向Xを対称軸として第1電極とは線対称の第2電極(例えば、第2電極E2又は第2電極E12)を有する。第1電極は、第3方向に沿って延出する第1延出部(例えば、第1延出部P1又は第1延出部P11)と、第4方向に沿って延出する第2延出部(例えば、第2延出部P2又は第2延出部P12)と、第1延出部と第2延出部を接続する第1接続部(例えば、第1接続部C1又は第1接続部C11)とを有する。第2電極は、第4方向に沿って延出する第3延出部(例えば、第3延出部P3又は第3延出部P13)と、第3方向に沿って延出する第4延出部(例えば、第4延出部P4又は第4延出部P14)と、第3延出部と第4延出部を接続する第2接続部(例えば、第2接続部C2又は第2接続部C12)とを有する。検出電極は、少なくとも第3電極(例えば、第3電極E3又は第3電極E13)を有する。第2方向Yに延びる第3電極は、第5方向に沿って延出する第5延出部(例えば、第5延出部P5又は第5延出部P15)と、第6方向に沿って延出する第6延出部(例えば、第6延出部P6又は第6延出部P16)と、第5延出部と第6延出部を接続する第3接続部(例えば、第3接続部C3又は第3接続部C13)とを有する。第3電極に対して第1方向Xを対称軸として第1電極とは線対称の第4電極(例えば、第4電極E4又は第4電極E14)は、非接触状態で第2方向Yを中心とした線対称に配置される。第4電極は、第6方向に沿って延出する第7延出部(例えば、第7延出部P7又は第7延出部P17)と、第5方向に沿って延出する第8延出部(例えば、第8延出部P8又は第8延出部P18)とを有する。これによって、線対称に配置された延出部がそれぞれの光の反射角度を指紋検出領域FA全体で均一化する。このため、上述の反射縞模様のような、反射光の強さのむらによる縞模様の発生を抑制できる。
【0101】
また、実施形態1によれば、第4電極(第4電極E4)は、ダミー電極である。ダミー電極とは、他の導電部とは接続しておらず、電位が固定されていないフローティング状態にある電極のことである。これによって、必ずしも検出電極RXを線対称の構造としなくとも、上述の反射縞模様のような、反射光の強さのむらによる縞模様の発生を抑制できる。
【0102】
また、実施形態1によれば、ダミー電極は、駆動電極TXと検出電極RXとの対向方向の位置が駆動電極TXと同一の位置である。これによって、ダミー電極専用の電極層を設ける必要がなくなり、より低コストで縞模様の発生を抑制できる。
【0103】
また、実施形態2によれば、第4電極(第4電極E14)は、検出電極RXである。これによって、上述の反射縞模様のような、反射光の強さのむらによる縞模様の発生を抑制できる。
【0104】
なお、図13を参照して説明した第1電極E21、第2電極E22を検出電極RXとし、長手方向がX方向である矩形状の駆動電極TXがY方向に複数並ぶ構成であってもよい。また、図13を参照して説明した第1電極E21、第2電極E22を、第1方向Xと第2方向Yとを逆転させて駆動電極TXとし、長手方向がY方向である矩形状の検出電極RXがX方向に複数並ぶ構成であってもよい。すなわち、駆動信号が与えられる駆動電極TXと、駆動電極TXと対向して駆動電極TXとの間に静電容量を生じる検出電極RXとを備える検出装置であって、駆動電極TX又は検出電極RXは、所定方向(例えば、第1方向X又は第2方向Y)に延びる第1電極(例えば、第1電極E21)と、第1電極に対して、所定方向と交差する方向に所定間隔をおいて配置され、かつ所定方向を対称軸として第1電極とは線対称の第2電極(例えば、第2電極E22)を有していてもよい。ここで、第1電極は、第3方向に沿って延出する第1延出部(例えば、第1延出部P21)と、第4方向に沿って延出する第2延出部(例えば、第2延出部P22)と、第1延出部と第2延出部を接続する第1接続部(例えば、第1接続部C21)とを有する。また、第2電極は、第4方向に沿って延出する第3延出部(例えば、第3延出部P23)と、第3方向に沿って延出する第4延出部(例えば、第4延出部P24)と、第3延出部と第4延出部を接続する第2接続部(例えば、第2接続部C22)とを有する。係る構成によっても、上述の反射縞模様のような、反射光の強さのむらによる縞模様の発生を抑制できる。
【0105】
(変形例)
以下、電極の延出部の変形例について、図18から図22を参照して説明する。
【0106】
(変形例1)
図18は、電極の延出部の変形例の一例(変形例1)を示す図である。図18及び後述する図19における矢印Vが示す方向及び基準線CLの延出方向は、上述の第3方向、第4方向、第5方向又は第6方向である。
【0107】
基準線CLが延出する方向に延出する電極の延出部は、図18に示すように、基準線CLに沿って連続する複数の湾曲部を有していてもよい。具体的には、図18の延出部EAは、基準線CLの一方側に設けられた半円状の湾曲部CAと、基準線CLを挟んで湾曲部CAの反対側に設けられた半円状の湾曲部CBとを有する。湾曲部CAと湾曲部CBは、基準線CLに沿って互い違いに配置されている。湾曲部CAと湾曲部CBとは基準線CLで分割されず、物理的及び電気的に連続する。このような複数の湾曲部CAと複数の湾曲部CBとが基準線CLに沿って連続することで、延出部EA全体は、基準線CLに沿って延出する。
【0108】
上述の第1延出部P1、第2延出部P2、第3延出部P3、第4延出部P4、第5延出部P5、第6延出部P6、第7延出部P7(第1片P71及び第2片P72)、第8延出部P8(第1片P81及び第2片P82)、第1延出部P11、第2延出部P12、第3延出部P13、第4延出部P14、第5延出部P15、第6延出部P16、第7延出部P17、第8延出部P18、第1延出部P21、第2延出部P22、第3延出部P23及び第4延出部P24は、各々の延出方向に沿って直線状の形状を有していたが、延出部EAのように延出方向に沿って複数の湾曲部を有する形状としてもよい。
【0109】
(変形例2)
図19は、電極の延出部の変形例の他の一例(変形例2)を示す図である。基準線CLが延出する方向に延出する電極の延出部は、図19に示すように、基準線CLに沿って連続する複数の屈曲部を有していてもよい。具体的には、延出部EBは、複数の第1辺VAと、複数の第2片VBと、複数の角部VCとを有する。第1辺VAは、基準線CLと交差する方向に沿って設けられて基準線CL上を通過するよう一方側から他方側に向かって延出する。第2辺VBは、第1辺VAとは異なる角度で基準線CLと交差する方向に沿って設けられて基準線CL上を通過するよう一方側から他方側に向かって延出する。角部VCは、第1辺VAと第2辺VBとを接続するよう設けられる屈曲部である。第1辺VAと第2辺VBは、基準線CLに沿って互い違いに配置されている。第1辺VA、第2辺VB及び角部VCは、物理的及び電気的に連続する。このように、複数の第1辺VAと、複数の第2片VBと、複数の屈曲部VCとを有する延出部EB全体は、基準線CLに沿って延出する。
【0110】
上述の第1延出部P1、第2延出部P2、第3延出部P3、第4延出部P4、第5延出部P5、第6延出部P6、第7延出部P7(第1片P71及び第2片P72)、第8延出部P8(第1片P81及び第2片P82)、第1延出部P11、第2延出部P12、第3延出部P13、第4延出部P14、第5延出部P15、第6延出部P16、第7延出部P17、第8延出部P18、第1延出部P21、第2延出部P22、第3延出部P23及び第4延出部P24は、各々の延出方向に沿って直線状の形状を有していたが、延出部EBのように延出方向に沿って複数の屈曲部を有する形状としてもよい。
【0111】
(変形例3)
図20及び図21は、電極の延出部の変形例の他の一例(変形例3)を示す図である。図20及び図21に示す基準線CL1は、第3方向又は第4方向に沿う。図20及び図21に示す基準線CL2は、第5方向又は第6方向に沿う。
【0112】
駆動電極TXは、湾曲部TXAと、節部MP1とを有する。検出電極RXは、湾曲部RXAと、節部MP2とを有する。湾曲部TXAは、基準線CL1に沿って連続する複数の円弧である。湾曲部RXAは、基準線CL2に沿って連続する複数の円弧である。湾曲部TXA及び湾曲部RXAの複数の円弧は、図18を参照して説明した延出部EAにおいて連続する半円状の湾曲部CA、湾曲部CBの半円形状を円弧形状にしたものと実質的に同等である。
【0113】
節部MP1は、駆動電極TXと検出電極RXとがX-Y平面視点で重畳する交点CPに設けられる電極の広面積部である。図20及び図21に示す例では、節部MP2の径が節部MP1の径に比して小さいが、節部MP2の径が節部MP1の径に比して大きくてもよいし、節部MP2の径と節部MP1の径が等しくてもよい。また、節部MP1及び節部MP2の形状は円状に限られるものでなく、他の形状であってもよい。節部MP1と節部MP2は、X-Y平面視点での節部MP1と節部MP2との重畳面積がより大きくなりやすいよう設けられればよい。ここで、「重畳面積がより大きくなりやすい」とは、仮に湾曲部TXAと湾曲部RXAがX-Y平面視点で重畳した場合の重畳面積を基準とし、当該基準に比して「重畳面積がより大きくなりやすい」形状となるよう節部MP1と節部MP2が設けられればよい、ということである。
【0114】
駆動電極TX及び検出電極RXの配置は、例えば図20に示すように、X-Y平面視点で節部MP2が節部MP1内に収まる位置関係となる配置であることが望ましい。一方、製造上生ずる誤差等によって、例えば図21に示すように、X-Y平面視点で節部MP2の一部分が節部MP1の外側に位置するような駆動電極TX及び検出電極RXの配置になることがある。しかしながら、節部MP1と節部MP2が、湾曲部TXAと湾曲部RXAに比して「重畳面積がより大きくなりやすい」よう設けられていることで、係る誤差等による重畳面積の減少の影響をより小さくしやすくなる。すなわち、図21に示すように節部MP2の一部分が節部MP1の外側に位置するような駆動電極TX及び検出電極RXの配置になったとしても、駆動電極TXと検出電極RXとの間の静電容量に基づいたタッチ検出(指紋検出)の精度の観点で十分な性能を発揮できる。
【0115】
(変形例の適用例)
図22は、変形例の適用例における駆動電極TX及び検出電極RXのX-Y平面形状並びに駆動電極TXと検出電極RXとの位置関係の例を示す図である。
【0116】
駆動電極TXは、非接触の位置関係で第1方向Xを中心とした線対称に配置される第1電極TX1と第2電極TX2を有する。
【0117】
第1電極TX1は、第3方向に沿って延出する第1延出部P41と、第4方向に沿って延出する第2延出部P42と、第1延出部P41と第2延出部P42を接続する第1接続部C41とを有する。
【0118】
第2電極TX2は、第4方向に沿って延出する第3延出部P43と、第3方向に沿って延出する第4延出部P44と、第3延出部P43と第4延出部P44を接続する第2接続部C12とを有する。
【0119】
第3方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向である。第4方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X、第2方向Y及び第3方向と交差する方向である。なお、係る第3方向と、実施形態1及び実施形態2の少なくとも一方の第3方向とは、同じであってもよいし異なってもよい。また、係る第4方向と、実施形態1及び実施形態2の少なくとも一方の第4方向とは、同じであってもよいし異なってもよい。
【0120】
図17に示す例では、第3方向は、基準線CL12に沿う方向である。また、第4方向は、基準線CL11に沿う方向である。第1延出部P41及び第4延出部P44は、単位領域HEXの4頂点のうち対向する2頂点を結ぶ対角線を描くよう示された基準線CL12を挟んで一方側に弧を描く部分と他方側に弧を描く部分とが連続する。第2延出部P42及び第3延出部P43は、単位領域HEXの4頂点のうち対向する他の2頂点を結ぶ対角線を描くよう示された基準線CL11を挟んで一方側に弧を描く部分と他方側に弧を描く部分とが連続する。
【0121】
1つの第1電極TX1は、第1接続部C41を介して第1延出部P41と第2延出部P42が一続きになっている1つの電極である。1つの第2電極TX2は、第2接続部C42を介して第3延出部P43と第4延出部P44が一続きになっている1つの電極である。これらの電極が全体で一続きする方向は、第1方向Xに沿う。
【0122】
図11に示す検出電極RXは、非接触の位置関係で第2方向Yを中心とした線対称に配置される第3電極RX1と第4電極RX2を有する。
【0123】
第3電極RX1は、第5方向に沿って延出する第5延出部P45と、第6方向に沿って延出する第6延出部P46と、第5延出部P45と第6延出部P46を接続する第3接続部C43とを有する。
【0124】
第3電極RX2は、第6方向に沿って延出する第7延出部P47と、第5方向に沿って延出する第8延出部P48と、第7延出部P47と第8延出部P48を接続する第4接続部C44とを有する。
【0125】
第5方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向である。第6方向は、X-Y平面に沿う方向であって、第1方向X、第2方向Y及び第5方向と交差する方向である。なお、第5方向は第3方向と平行であってもよい。また、第6方向は第4方向と平行であってもよい。また、係る第5方向と、実施形態1及び実施形態2の少なくとも一方の第5方向とは、同じであってもよいし異なってもよい。また、係る第6方向と、実施形態1及び実施形態2の少なくとも一方の第6方向とは、同じであってもよいし異なってもよい。
【0126】
図17に示す例では、第5方向は、基準線CL11に沿う方向である。また、第6方向は、基準線CL12に沿う方向である。第6延出部P46は、単位領域HEXの4頂点のうち対向する2頂点を結ぶ対角線を描くよう示された基準線CL12を挟んで当該基準線CL12と平行な対向する2直線基準線CL12の一方の一方側に弧を描く部分と他方側に弧を描く部分とが連続する。第7延出部P47は、単位領域HEXの4頂点のうち対向する2頂点を結ぶ対角線を描くよう示された基準線CL12を挟んで当該基準線CL12と平行な対向する2直線基準線CL12の他方の一方側に弧を描く部分と他方側に弧を描く部分とが連続する。第5延出部P45は、単位領域HEXの4頂点のうち対向する他の2頂点を結ぶ対角線を描くよう示された基準線CL11を挟んで当該基準線CL11と平行な対向する2直線基準線CL11の一方の一方側に弧を描く部分と他方側に弧を描く部分とが連続する。第8延出部P48は、単位領域HEXの4頂点のうち対向する他の2頂点を結ぶ対角線を描くよう示された基準線CL11を挟んで当該基準線CL11と平行な対向する2直線基準線CL11の他方の一方側に弧を描く部分と他方側に弧を描く部分とが連続する。
【0127】
1つの第3電極RX1は、第3接続部C43を介して第5延出部P45と第6延出部P46が一続きになっている1つの電極である。1つの第4電極RX2は、第4接続部C44を介して第7延出部P47と第8延出部P48が一続きになっている1つの電極である。これらの電極が全体で一続きする方向は、第2方向Yに沿う。
【0128】
図22では、1つの単位領域HEXを示しているが、実際には、図11を参照した説明のように、複数の単位領域HEXがマトリクス状に並ぶ。
【0129】
1つの単位領域HEX内で、第1延出部P41と第2延出部P42は、第1接続部C41上を通過するY方向の直線を挟んで線対称に延出する。また、1つの単位領域HEX内で、第3延出部P43と第4延出部P44は、第2接続部C42上を通過するY方向の直線を挟んで線対称に延出する。また、1つの単位領域HEX内で、第5延出部P45と第6延出部P46は、第3接続部C43上を通過するX方向の直線を挟んで線対称に延出する。また、1つの単位領域HEX内で、第7延出部P47と第8延出部P48は、第4接続部C44上を通過するX方向の直線を挟んで線対称に延出する。
【0130】
図示しないが、X方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第1延出部P41と第2延出部P42は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。また、X方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第3延出部P43と第4延出部P44は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。また、Y方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第5延出部P45と第6延出部P46は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。また、Y方向に隣接する2つの単位領域HEXの境界線を挟んで対向する第7延出部P47と第8延出部P48は、当該境界線を挟んで線対称に延出する。
【0131】
以上、変形例によれば、各延出部は、各々の延出方向に沿って連続する複数の屈曲部又は延出方向に沿って連続する複数の湾曲部を有する。これによって、各延出部に直線状の構造が生じることを抑制でき、当該直線状の構造により生じやすくなる線状の反射光帯(明線帯)の発生を抑制できる。従って、上述の反射縞模様のような、反射光の強さのむらによる縞模様の発生を抑制できる。
【0132】
また、変形例3によれば、駆動電極TXは、検出電極RXと対向する位置に設けられる第1対向部(例えば、節部MP1)を有する。検出電極RXは、第1対向部と対向する位置に設けられる第2対向部(例えば、節部MP2)を有する。第1対向部及び第2対向部の少なくとも一方は、駆動電極TX及び検出電極RXの他の部分に比して延出方向に直交する太さがより太い。これによって、タッチ検出(指紋検出)の精度をより確保しやすくなる。
【0133】
(実施形態3及びその変形例)
図23は、実施形態3における駆動電極TX及び検出電極RXのX-Y平面形状並びに駆動電極TXと検出電極RXとの位置関係の例を示す図である。図24図25図26図27図28図29図30及び図31は、実施形態3の変形例における駆動電極TX及び検出電極RXのX-Y平面形状並びに駆動電極TXと検出電極RXとの位置関係の例を示す図である。
【0134】
図23から図31に示す駆動電極TXは、第1方向に延出し、延出方向に沿って連続する複数の湾曲部を有する。複数の駆動電極TXは、第1方向Xと交差する第2方向Yに等間隔で並ぶ。
【0135】
なお、「第2方向Yに等間隔で並ぶ」とは、隣り合う2つの駆動電極TXの「第2方向Yの距離」が、どの「2つの駆動電極TX」の組同士を比較しても等間隔であることをさす。隣り合う2つの駆動電極TXのある部分同士の最短距離が第2方向Yに交差する方向である場合であっても、係る最短距離は考慮せず、あくまで「第2方向Yの距離」についての記載である。
【0136】
図23から図31に示す検出電極RXは、第2方向Yに延出し、延出方向に沿って連続する複数の湾曲部を有する。複数の検出電極RXは、第1方向Xに等間隔で並ぶ。
【0137】
なお、「第1方向Xに等間隔で並ぶ」とは、隣り合う2つの検出電極RXの「第1方向Xの距離」が、どの「2つの検出電極RX」の組同士を比較しても等間隔であることをさす。隣り合う2つの検出電極RXのある部分同士の最短距離が第1方向Xに交差する方向である場合であっても、係る最短距離は考慮せず、あくまで「第1方向Xの距離」についての記載である。
【0138】
実施形態3及びその変形例によれば、表示装置1は、駆動信号が与えられる複数の駆動電極TXと、複数の駆動電極TXと対向して駆動電極TXとの間に静電容量を生じる複数の検出電極RXとを備える。駆動電極TXは、第1方向Xに延出し、延出方向に沿って連続する複数の湾曲部を有する。複数の駆動電極TXは、第1方向Xと交差する第2方向Yに等間隔で並ぶ。検出電極RXは、第2方向Yに延出し、延出方向に沿って連続する複数の湾曲部を有する。複数の検出電極RXは、第1方向Xに等間隔で並ぶ。これによって、各延出部に直線状の構造が生じることを抑制でき、当該直線状の構造により生じやすくなる線状の反射光帯(明線帯)の発生を抑制できる。従って、上述の反射縞模様のような、反射光の強さのむらによる縞模様の発生を抑制できる。
【0139】
なお、表示装置1が備える各構成のうち、画像の表示に係る構成については省略可能である。その場合、表示パネル30は省略可能である。
【0140】
また、上述の説明で述べた態様によりもたらされる他の作用効果について本明細書記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0141】
1 表示装置
10 指紋センサ部
30 表示パネル
30A 画素基板
30B 対向基板
40 検出部
100 指紋検出装置
FA 指紋検出領域
Pb,Ppix,Prx,Pt 配置間隔
Rx 検出電極
Tx 駆動電極
E1,E11,E21,TX1 第1電極
E2,E12,E22,TX2 第2電極
E3,E13,RX1 第3電極
E4,E14,RX2 第4電極
P1,P11,P21,P41 第1延出部
P2,P12,P22,P42 第2延出部
P3,P13,P23,P43 第3延出部
P4,P14,P24,P44 第4延出部
P5,P15,P45 第5延出部
P6,P16,P46 第6延出部
P7,P17,P47 第7延出部
P8,P18,P48 第8延出部
C1,C11,C21,C41 第1接続部
C2,C12,C22,C42 第2接続部
C3,C13,C43 第3接続部
C4,C14,C44 第4接続部
図1
図2
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図31