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特許7395493機械コネクタを含むセンサケーブル支持装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-01
(45)【発行日】2023-12-11
(54)【発明の名称】機械コネクタを含むセンサケーブル支持装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/1473 20060101AFI20231204BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20231204BHJP
【FI】
A61B5/1473
A61B5/00 102A
A61B5/00 N
【請求項の数】 29
(21)【出願番号】P 2020551968
(86)(22)【出願日】2019-03-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-10
(86)【国際出願番号】 US2019024605
(87)【国際公開番号】W WO2019191446
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2022-03-16
(31)【優先権主張番号】62/649,350
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504016422
【氏名又は名称】デックスコム・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ペイ-ジウン・コ
(72)【発明者】
【氏名】アーサー・リン
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー・ストウ
【審査官】山口 裕之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0142651(US,A1)
【文献】特表2017-525516(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/1473
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブル監視装置のセンサのセンサケーブルを支持するための支持装置であって、前記支持装置が、
一対の開口部を画定する剛体であって、各開口部が、導電性パックを受容するようにサイズ決定および構成され、前記剛体が、前記センサケーブルの近位端を支持し、前記センサケーブルと前記ウェアラブル監視装置の感知回路とを電気的に結合するように構成される、剛体と、
前記剛体に接続され、前記剛体の底部側から離れて延在する一組の剛脚部と、
前記一対の開口部の第1の開口部と前記一組の剛脚部の第1の脚部の遠位端とを電気的に結合する第1の電気トレースと、
前記一対の開口部の第2の開口部と前記一組の剛脚部の第2の脚部の遠位端とを電気的に結合する第2の電気トレースと、を備え、
前記第1の開口部および前記第2の開口部は、前記センサケーブルに電気的に接触し、前記第1の開口部および前記第2の開口部は、前記第1の電気トレースおよび前記第2の電気トレースを介して前記感知回路にそれぞれ電気的に結合されている、支持装置。
【請求項2】
前記剛体の前記底部側に、または前記底部側の反対側にある前記剛体の頂部側に溝が形成され、前記溝が、前記センサケーブルを収容するようにサイズ決定および構成される、請求項1に記載の支持装置。
【請求項3】
前記溝が、
前記第1の開口部に隣接して配置された第1の領域であって、前記第1の領域が、第1の断面積を有し、第1のワイヤを含む前記センサケーブルの第1の部分を収容するようにサイズ決定された、第1の領域と、
前記第2の開口部に隣接して配置された第2の領域であって、前記第2の領域が、第2の断面積を有し、第2のワイヤを含む前記センサケーブルの第2の部分を収容するようにサイズ決定された、第2の領域と、を画定し、前記第1の断面積が、前記第2の断面積と異なる、請求項2に記載の支持装置。
【請求項4】
前記一対の開口部の間に配置された電気保護構造をさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の支持装置。
【請求項5】
前記電気保護構造が、前記一組の剛脚部の第3の脚部の遠位端まで延在する第3の電気トレースを備える、請求項4に記載の支持装置。
【請求項6】
前記電気保護構造が、前記剛体内に形成され、前記剛体を通って延在する保護開口部を備える、請求項4に記載の支持装置。
【請求項7】
前記一組の剛脚部が、前記剛体と一体的である、請求項1~6のいずれか一項に記載の支持装置。
【請求項8】
前記一対の開口部が、前記剛体を通って延在する、請求項1~7のいずれか一項に記載の支持装置。
【請求項9】
前記剛体が、導電めっきを前記一対の開口部内に備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の支持装置。
【請求項10】
前記第1の開口部が、前記第2の開口部から電気的に絶縁される、請求項1~9のいずれか一項に記載の支持装置。
【請求項11】
前記剛体および前記一組の剛脚部が、射出成形技術を使用して第1の材料から形成されたことを特徴とし、
前記第1および第2の電気トレースが、レーザ直接構造化技術を使用して形成されたことを特徴とし、前記第1および第2の電気トレースが、第2の材料を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の支持装置。
【請求項12】
前記剛体が、人の皮膚に挿入可能である前記センサケーブルの遠位端に位置付けるようにさらに構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載の支持装置。
【請求項13】
ウェアラブル監視装置であって、前記ウェアラブル監視装置が、
前記ウェアラブル監視装置を人の皮膚に位置付けるための外面を有するハウジング内に配置されたプリント回路基板と、
前記プリント回路基板に接続された1つ以上の電子構成要素を備える感知回路と、
センサホルダシステムと、を備え、前記センサホルダシステムが、
本体であって、前記本体の一方の側部から延在する一組の脚部を有し、前記センサホルダシステムが前記一組の脚部を介して前記プリント回路基板に物理的に結合され、前記本体がその中に形成された一対の導電性開口部を有し、前記一対の導電性開口部が前記プリント回路基板に電気的に結合される、本体と、
センサケーブルであって、前記感知回路に電気的に結合され、第1の電気接続を形成するために前記一対の導電性開口部の第1の導電性開口部と電気的に接触している第1の部分、および第2の電気接続を形成するために前記一対の導電性開口部の第2の導電性開口部と電気的に接触している第2の部分を含む、センサケーブルと、
一対のパックであって、前記一対のパックの第1のパックが前記第1の導電性開口部と電気的に接触している前記第1の部分を機械的に保持し、前記一対のパックの第2のパックが前記第2の導電性開口部と電気的に接触している前記第2の部分を機械的に保持するように前記一対の導電性開口部に設置された、一対のパックと、を備える、ウェアラブル監視装置。
【請求項14】
前記一対のパックが、導電材料から形成される、請求項13に記載のウェアラブル監視装置。
【請求項15】
前記一対のパックが、前記一対の導電性開口部に設置されたときに、前記第1の電気接続および前記第2の電気接続に関与する、請求項14に記載のウェアラブル監視装置。
【請求項16】
前記一対のパックの各パックが、スリットを画定し、
前記第1のパックが前記第1の導電性開口部に設置されたときに、前記センサケーブルの前記第1の部分が、前記第1のパックの第1のスリット内で保持され、
前記第2のパックが前記第2の導電性開口部に設置されたときに、前記センサケーブルの前記第2の部分が、前記第2のパックの第2のスリット内で保持される、請求項13~15のいずれか一項に記載のウェアラブル監視装置。
【請求項17】
前記センサケーブルが、前記ハウジングの前記外面を超えた位置まで延在する遠位端を備える、請求項13~16のいずれか一項に記載のウェアラブル監視装置。
【請求項18】
前記センサケーブルの前記第1の部分が、前記第1の導電性開口部を横断して延在し、2つ以上の位置において前記第1の導電性開口部と物理的に接触している、請求項13~17のいずれ一項に記載のウェアラブル監視装置。
【請求項19】
前記センサケーブルが、前記第1の部分に対応する第1の電極と、前記第2の部分に対応する第2の電極と、を備える、請求項13~18のいずれ一項に記載のウェアラブル監視装置。
【請求項20】
前記センサホルダシステムが、前記一対の導電性開口部の間に配置された電気保護構造をさらに備え、前記電気保護構造が、前記本体に形成された電気トレースまたは開口部のうちの少なくとも1つを備える、請求項13~19のいずれか一項に記載のウェアラブル監視装置。
【請求項21】
前記一対の導電性開口部が、前記一組の脚部の一対の脚部の遠位端と前記一対の導電性開口部との間に延在する一対の電気トレースを介して前記プリント回路基板に電気的に結合される、請求項13~20のいずれか一項に記載のウェアラブル監視装置。
【請求項22】
前記感知回路が、前記人の皮膚に挿入された前記センサケーブルの一対の電極を介して前記人に関する生物学的情報を検知するように構成される、請求項13~21のいずれか一項に記載のウェアラブル監視装置。
【請求項23】
前記ハウジングが、頂部エンクロージャと、底部エンクロージャと、を備え、前記外面が、前記底部エンクロージャに画定される、請求項13~22のいずれか一項に記載のウェアラブル監視装置。
【請求項24】
前記頂部エンクロージャが、前記一対のパックの外方に面する側と物理的に接触し、前記底部エンクロージャが、前記プリント回路基板の底部側と物理的に接触する、請求項23に記載のウェアラブル監視装置。
【請求項25】
ウェアラブル監視装置のセンサのためのセンサケーブル支持システムであって、
センサケーブル支持装置であって、
一対の導電性開口部を有する本体と、
前記本体の底部側から離れて延在する一組の脚部と、
前記一対の導電性開口部と前記一組の脚部の一対の脚部の遠位端との間に延在する一対の電気トレースと、を備える、センサケーブル支持装置と、
センサケーブルであって、
第1の電気接続を形成するために前記一対の導電性開口部の第1の導電性開口部と電気的に接触している第1の部分と、
第2の電気接続を形成するために前記一対の導電性開口部の第2の導電性開口部と電気的に接触している第2の部分と、を備える、センサケーブルと、
一対のパックであって、前記一対のパックの第1のパックが前記第1の導電性開口部と電気的に接触している前記第1の部分を機械的に保持し、前記一対のパックの第2のパックが前記第2の導電性開口部と電気的に接触している前記第2の部分を機械的に保持するように、前記一対の導電性開口部に設置された一対のパックと、を備える、センサケーブル支持システム。
【請求項26】
前記一組の脚部が、プリント回路基板に取り付けるように適合される、請求項25に記載のセンサケーブル支持システム。
【請求項27】
前記センサケーブルの前記第1の部分が、第1の断面積によって画定され、前記センサケーブルの前記第2の部分が、前記第1の断面積よりも大きい第2の断面積によって画定される、請求項25または26に記載のセンサケーブル支持システム。
【請求項28】
一対の溝が、前記本体の頂部側に形成され、前記一対の溝の第1の溝が、前記センサケーブルの前記第1の部分を受容するようにサイズ決定および構成され、前記一対の溝の第2の溝が、前記センサケーブルの前記第2の部分を受容するようにサイズ決定および構成される、請求項27に記載のセンサケーブル支持システム。
【請求項29】
前記センサケーブル支持装置およびプリント回路基板がプリント回路基板製造技術を使用して形成されるように、前記センサケーブル支持装置が、前記プリント回路基板に一体化される、請求項2528のいずれか一項に記載のセンサケーブル支持システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年3月28日に出願された「Sensor Cable Support Device Including Mechanical Connectors」と題する米国仮特許出願第62/649,350号に対する優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ウェアラブル監視装置用のセンサなどの侵襲的バイオセンサは、患者の皮膚の中へ挿入可能である細いセンサワイヤまたは電極を含む。感知回路は、細いワイヤを介して、患者に関する生体情報を読み込む。いくつかの装置を使用するために、患者または医療専門家は、センサワイヤを感知回路に接続することが必要である。例えば、第1のステップ中に、センサワイヤを患者の皮膚に埋め込むことができ、第2のステップ中に、センサワイヤを監視装置に接続することができる。この2ステップの手法は、一部の患者が単独で行うには非常に複雑な場合があり、および/または、医療専門家に行わせるには費用がかかりすぎる場合がある。加えて、かかる装置は、ワイヤおよび感知回路が、バイオセンサの性能に大きな影響を与え得る潜在的湿気に露出され得る、複数の開口部を含み得る。
【0003】
センサワイヤを監視装置内に予め組み立てることが可能である。例えば、センサワイヤの近接する一部分を監視装置内のプリント回路基板にはんだ付けまたは溶接することができる。しかしながら、はんだ付けおよび溶接と関連付けられるかかる高い局所温度に対するセンサワイヤの露出は、特に、センサワイヤが膜で被覆されている場合に、センサワイヤに損傷を与える場合がある。加えて、かかる手法は、はんだ付けおよび/または溶接の結果として、不適切に剛性であるセンサワイヤをもたらし得る。
【0004】
上記の考慮事項に加えて、監視装置のサイズは、ウェアラブルデバイスに対する実用上の考慮事項である。必要な感知回路、電源などを収容して、生物情報を処理するために、ウェアラブル監視装置は、作業装置を形成するためにともに結合される複数の部品を含むことができる。複数の部品を使用することは、装置を嵩高くするだけでなく、湿気の進入を可能にする複数の領域(例えば、部品間のシール)も作成する。
【発明の概要】
【0005】
1つの一般的な態様は、センサケーブルを支持するための支持装置を含み、支持装置は、一対の開口部を画定する剛体を含む。各開口部は、導電性パックを受容するようにサイズ決定および構成される。剛体は、センサケーブルの近位端を支持し、センサケーブルと監視装置の感知回路とを電気的に結合するように構成される。支持装置はまた、剛体に接続され、剛体の底部側から離れて延在する一組の剛脚部も含む。支持装置はまた、一対の開口部の第1の開口部と一組の剛脚部の第1の脚部の遠位端とを電気的に結合する第1の電気トレースも含む。支持装置はまた、一対の開口部の第2の開口部と一組の剛脚部の第2の脚部の遠位端とを電気的に結合する第2の電気トレースも含む。
【0006】
別の一般的な態様は、ウェアラブル監視装置を人の皮膚に位置付けるための外面を有するハウジング内に配置されたプリント回路基板を含む、ウェアラブル監視装置を含む。ウェアラブル監視装置はまた、プリント回路基板に接続された1つ以上の電子構成要素を含む感知回路も含む。ウェアラブル監視装置はまた、本体の一方の側部から延在する一組の脚部を有する本体を含むセンサホルダシステムも含む。センサホルダシステムは、一組の脚部を介してプリント回路基板に物理的に結合される。本体は、その中に形成された一対の導電性開口部を有する。一対の導電性開口部は、プリント回路基板に電気的に結合される。センサホルダシステムはまた、感知回路に電気的に結合され、第1の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第1の導電性開口部と電気的に接触している第1の部分、および第2の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第2の導電性開口部と電気的に接触している第2の部分を含む、センサケーブルも含む。センサホルダシステムはまた、一対のパックの第1のパックが第1の導電性開口部と電気的に接触している第1の部分を機械的に保持し、一対のパックの第2のパックが第2の導電性開口部と電気的に接触している第2の部分を機械的に保持するように、一対の導電性開口部内に設置された一対のパックも含む。
【0007】
さらに別の一般的な態様は、人の皮膚に挿入可能な第1の部分を含むセンサケーブルを含む分析物監視システムを含み、第1の部分は、グルコース情報を生成するための手段を含む。分析物監視システムはまた、センサケーブルの第2の部分を物理的に整列させるための整列手段を含む、センサホルダシステムも含む。センサホルダシステムはまた、センサケーブルの第2の部分を物理的に保持するための保持手段も含む。センサホルダシステムはまた、整列手段および保持手段を物理的に支持するための支持手段も含む。センサホルダシステムはまた、センサケーブルの第2の部分を、人の分析物レベルを決定するためのプリント回路基板に配置された回路に電気的に結合するための結合手段も含む。
【0008】
さらに別の一般的な態様は、センサケーブル支持装置を含む、センサケーブル支持システムを含む。センサケーブル支持装置はまた、一対の導電性開口部を有する本体も含む。センサケーブル支持装置はまた、本体の底部側から離れて延在する一組の脚部も含む。センサケーブル支持装置は、一対の導電性開口部と一組の脚部の一対の脚部の遠位端との間に延在する一対の電気トレースも含む。センサケーブル支持システムはまた、第1の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第1の導電性開口部と電気的に接触している第1の部分を含む、センサケーブルも含む。センサケーブルはまた、第2の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第2の導電性開口部と電気的に接触している第2の部分も含む。センサケーブル支持システムはまた、一対のパックであって、一対のパックの第1のパックが第1の導電性開口部と電気的に接触している第1の部分を機械的に保持し、一対のパックの第2のパックが第2の導電性開口部と電気的に接触している第2の部分を機械的に保持するように一対の導電性開口部に設置された、一対のパックも含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付の図面は、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、1つ以上の特定の例を示し、例の説明とともに、特定の例の原理および実装を説明するのに役立つ。
【0010】
図1】少なくとも1つの実施例による、センサケーブル支持装置を含むことができる監視装置の斜視図を例示する。
図2】少なくとも1つの実施例による、頂部エンクロージャを取り外した図1の監視装置の部分分解図を例示する。
図3】少なくとも1つの実施例による、センサケーブル支持装置の上面斜視図を例示する。
図4】少なくとも1つの実施例による、図3のセンサケーブル支持装置の底面斜視図を例示する。
図5】少なくとも1つの実施例による、センサケーブル支持装置を含むセンサホルダシステムの一実施例の分解斜視図を例示する。
図6】少なくとも1つの実施例による、図5のセンサホルダシステムの底面斜視図を例示する。
図7】少なくとも1つの実施例による、センサケーブル支持装置の上面図を例示する。
図8】少なくとも1つの実施例による、センサケーブル支持装置の上面図を例示する。
図9】少なくとも1つの実施例による、図8のセンサケーブル支持装置の上面斜視図を例示する。
図10】少なくとも1つの実施例による、一体化されたセンサケーブル支持装置を含む監視装置の部分分解図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書では、連続する監視装置で使用するためのセンサケーブル支持装置の文脈で実施例を説明する。当業者は、以下の説明は例示にすぎず、決して限定することを意図していないことを理解するであろう。ここで、添付の図面に示されている例の実装について詳細に言及する。同一または類似の項目を参照するために、図面および以下の説明全体を通して同一の参照指標が使用される。
【0012】
明確にするために、本明細書に記載の実施例の慣例的な特徴のすべてが示され説明されているわけではない。当然ながら、そのような実際の実装の開発では、用途関連およびビジネス関連の制約の遵守など、開発者の特定の目標を達成するために、実装固有の多数の決定を行う必要があり、これらの具体的な目標は、実装ごと、開発者ごとに異なることが理解されるであろう。
【0013】
例示的な実施例において、ウェアラブルグルコース監視装置(例えば、皮下監視装置などの本体装着可能な装置)またはシステムは、人のグルコース濃度を連続監視するために人の皮膚に挿入することができるグルコースセンサを含む。着用している間、ウェアラブルグルコース監視装置は、服を着る、障害物にぶつかる、および他の外力に起因する法線外力に露出され得る。これらの力の影響を低減させるために、および着用者の快適さを向上させるために、グルコース監視装置の設置面積およびプロファイルが低減され得る。低減するための方法として、本明細書で説明するグルコース監視装置は、センサケーブル支持装置を含む。センサケーブル支持装置は、種々の機能を行うことを可能にし、さらに、グルコース監視装置内の空間を効率的に利用する、独特な形状を有する。独特な形状は、本体から延在する脚部によって支持される本体によって画定される。脚部は、本体の下側でプリント回路基板(「PCB」)に接続され、PCBから本体を離間するように機能する。センサケーブル支持装置の高さは、センサケーブルをPCBから離して保持する。これは、センサケーブルが人の皮膚に向かってウェアラブルグルコース監視装置を出るときにより穏やかな曲率半径をもたらす、より長いセンサケーブルの使用を可能にする。集積回路および/または他の感知回路などの、グルコース監視装置の構成要素は、本体の下側で、本体の下に形成された空隙内に設置することができる。このように、センサケーブル支持装置は、グルコース監視装置内の空間の効率的な使用を提供する(例えば、構成要素の積み重ねを可能にし、装置の総設置面積を低減させる)。
【0014】
センサケーブル支持装置によって行われる機能としては、センサケーブルに含まれるグルコースセンサで近位の電極を構造的に支持すること、人の皮膚に向かってグルコースセンサのセンサケーブルを整列させること、および電極をPCBに電気的に接続すること、が挙げられる。センサケーブル支持装置は、センサケーブル支持装置の本体の対応する導電孔に挿入される一対の導電性エラストマーパックまたは他の類似する機械コネクタを介して、電極を構造的に支持する。電極を接続するための導電性パックおよび孔手法は、電極の高熱への露出による潜在的な損傷を回避する。そして、電極をセンサケーブル支持装置に堅固に取り付ける方法とは異なり、パックおよび孔手法は、電極および孔と比較して、パックのエラストマー特性および形状に基づく受動的な応力緩和を提供する。パックおよび孔手法はまた、導電孔に隣接しておよび/またはその中で電極を導電面に電気的に接続する。各孔は、孔から延在し、脚部を下り、PCBに接続される脚部の遠位端で終端する電気トレースを介してPCBに電気的に接続される。センサケーブル支持装置はまた、孔を横断して延在する一組の溝を介してセンサケーブルを整列させる。例えば、第1の孔を横断して延在する第1の溝は、第2の孔を横断して延在する第2の溝と整列される。このように、センサケーブルの第1および第2の同軸電極を、それぞれ、第1の溝および第2の溝内で保持することができる。センサケーブル支持装置は、ウェアラブルグルコース監視装置を参照して本明細書で説明するが、センサケーブル支持装置は、任意の好適な身体装着可能な電気機械センサ(例えば、皮下監視システム、脳深部刺激装置、人工内耳、心臓ペースメーカー、生物電気装置、および他の類似する装置)を支持するために実装され得ることが理解される。
【0015】
一実施例では、センサケーブル支持装置を説明する。センサケーブル支持装置は、各開口部が導電性パックを受容するようにサイズ決定および構成される一対の開口部を有する剛体を含む。センサケーブル支持装置はまた、剛体に取り付けられ、剛体の一方の側部から延在する一組の脚部も含む。一組の脚部は、剛体の底部分から遠位に延在する1つ以上の部材を含むことができる。例えば、部材の近位部分は、剛体の下側で剛体に接続することができる。これらの部材は、実質的に同じ方向に、下側から離れて延在させることができる。センサケーブル支持装置が装着面(例えば、監視装置のプリント回路基板)に装着されたときに、一組の脚部が、装着面から離間される配向で剛体を支持する。一組の脚部は、剛体と一体的である部材、剛体の外部にあるが剛体に接続または別様に接着された部材、および本体の下側に、かつ剛体と装着面との間に延在する他の類似する部材を含むことができる。センサケーブル支持装置はまた、一対の開口部の第1の開口部および一組の脚部の第1の脚部の遠位端を電気的に結合する第1の電気トレースも含む。例えば、第1の開口部は、開口部内に導電リングを含むことができ、第1の電気トレースは、導電リングと第1の脚部の遠位端との間に延在させることができる。いくつかの実施例では、第1の電気トレースは、レーザ直接構造化技術を使用して第1の脚部に形成される。このように、第1の電気トレースは、第1の脚部の外面で視認可能であり得る。センサケーブル支持装置はまた、一対の開口部の第2の開口部および一組の脚部の第2の脚部の遠位端を電気的に結合する第2の電気トレースも含む。第2の電気トレースは、第1の電気トレースの設計および機能に類似し得る。
【0016】
別の実施例では、ウェアラブル監視装置を説明する。ウェアラブル装置は、個人が身に着けることができる任意の種類の装置を含むことができる;接着剤またはクリップなどの装着装置などによってユーザに物理的に取り付けることができる;装置(例えば、センサワイヤ)の一部分を着用者の皮膚に挿入すること、または着用者の皮膚の下に完全に埋め込むことなどによって、部分的または全体的に人に埋め込むことができる;などである。ウェアラブル監視装置は、ウェアラブル監視装置を人の皮膚に位置付けるための外面を有するハウジング内に配置されたプリント回路基板を含む。ウェアラブル監視装置はまた、プリント回路基板に接続された1つ以上の電子構成要素を含む感知回路、およびセンサケーブル支持システムも含む。センサケーブル支持システムは、本体の底面から離れて延在する一組の脚部を有する本体を含む。例えば、一組の脚部は、本体の底部側面で近位に接続することができ、端部は、底部側面から離れて遠位に延在する。一組の脚部はまた、底部表面の端の外周で、頂部側面の周辺縁部で、本体の一組の側壁で、および本体の任意の他の好適な位置で、近位に接続することもできる。いくつかの実施例では、本体は、ほぼ長方形の形状を有し、一組の脚部の各脚部は、本体の底部側の隅部から離れて延在する。センサケーブル支持装置は、一組の脚部を介してプリント回路基板に物理的に結合することができる。本体は、その中に形成された一対の導電性開口部を有することができる。例えば、導電性開口部は、本体を通って(例えば、頂部側から底部側まで)延在する孔とすることができ、また、孔の中および孔の外周の周囲に配置された導電めっきを含むことができる。いくつかの実施例では、導電リングは、各開口部内で嵌合される。一対の導電性開口部は、互いに電気的に絶縁することができる。各導電性開口部は、導電性開口部と脚部の1つの遠位端との間に延在する電気トレースを介して、プリント回路基板に電気的に結合することができる。センサケーブル支持システムはまた、第1および第2の電気的に絶縁された電気接続を介して感知回路に電気的に結合された2つのワイヤを含むセンサケーブルも含む。センサケーブルは、第1の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第1の導電性開口部と電気的に接触している第1のワイヤの第1の部分と、第2の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第2の導電性開口部と電気的に接触している第2のワイヤの第2の部分と、を含む。センサホルダシステムはまた、一対のパックの第1のパックが第1の導電性開口部と電気的に接触している第1のワイヤの第1の部分を機械的に保持し、一対のパックの第2のパックが第2の開口部と電気的に接触している第2のワイヤの第2の部分を機械的に保持するように、一対の導電性開口部内に設置された一対の導電性エラストマーパックも含む。
【0017】
別の実施例では、グルコース監視装置を説明する。グルコース監視装置は、人の皮膚に挿入可能な第1の遠位部分を含むセンサケーブルであって、第1の遠位部分が、グルコース情報を生成するための手段(例えば、遠位端子を含む2つ以上のワイヤの遠位部分)を含む、センサケーブルと、センサケーブル支持システムと、を含む。センサケーブル支持システムはまた、センサケーブルの第2の部分(例えば、2つ以上のワイヤの近位部分)を物理的に整列させるための整列手段も含む。センサケーブル支持システムはまた、センサケーブルの第2の部分を物理的に保持するための保持手段も含む。センサケーブル支持システムはまた、整列手段および保持手段を物理的に支持するための支持手段も含む。グルコース監視システムはまた、センサケーブルの第2の部分を、人のグルコース濃度を決定するためのプリント回路基板に配置された回路に電気的に結合するための結合手段も含む。
【0018】
別の実施例では、センサケーブル支持システムを説明する。センサケーブル支持システムは、その中に形成された一対の導電性開口部を有する本体を含むセンサケーブル支持装置を含む。センサケーブル支持装置はまた、本体の底部側から離れて延在する一組の脚部も含む。センサケーブル支持装置は、一対の導電性開口部と一組の脚部の一対の脚部の遠位端との間に延在する一対の電気トレースも含む。センサホルダシステムは、第1の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第1の導電性開口部と電気的に接触している第1の部分と、第2の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第2の導電性開口部と電気的に接触している第2の部分と、を含むセンサケーブルも含む。センサケーブル支持システムはまた、一対のパックの第1のパックが第1の導電性開口部と物理的に接触しているセンサケーブルの第1の部分を機械的に保持し、一対のパックの第2のパックが第2の開口部と物理的に接触しているセンサケーブルの第2の部分を機械的に保持するように、一対の開口部に設置された一対のパックも含む。
【0019】
以下、図を参照すると、図1および図2はそれぞれ、様々な実施例による、監視装置100の斜視図、およびバイオセンサ102を含む監視装置100の部分分解図を例示する。監視装置100は、外面において(例えば、人の皮膚に対して)身体に取り付けられるか、外面において身体に対して保持されるか、身体内に(例えば、人の皮膚の皮下に)埋め込まれるか、または任意の他の好適な様態で装着される、ウェアラブル監視装置であり得る。監視装置100は、頂部エンクロージャ104と、底部エンクロージャ106と、湿気バリアシール領域108と、バイオセンサ102と、を含む。
【0020】
頂部エンクロージャ104および底部エンクロージャ106はともに、バイオセンサ102をその中に封入するハウジングを形成する。本明細書で説明するように、下部ハウジングの一部分(例えば、底部エンクロージャ106)は、人の皮膚を位置付けるように適合された実質的に平面の外面を有する。上部ハウジングの一部分(例えば、頂部エンクロージャ104)は、人の皮膚から外方に面する滑らかな外面を含む。装着されたときに監視装置100が人の皮膚に当たる潜在性を減少させるために、鋭い縁部を含まない滑らかな表面が望ましくなり得る。例えば、監視装置100は、衣類の下に(例えば、人の腕に)着用することができ、滑らかな表面は、人の衣類が監視装置100にひっかかる潜在性を減少させる。
【0021】
バイオセンサ102、例えば、人の生体情報を検知する際に使用するための分析物センサ、グルコースセンサ、または他の電気機械センサは、センサケーブル支持装置110と、センサケーブル112と、感知回路114と、電池などの電源116と、プリント回路基板(「PCB」)118と、アンテナ120と、を含む。センサケーブル112は、近位端部分112aと、遠位端部分112bと、を含む(図6を参照されたい)。近位端部分112aは、センサケーブル支持装置110によって支持される。例えば、近位端部分112aは、センサケーブル支持装置110の溝またはチャネル内に配置することができ、パック122a、122bによって物理的に保持することができる。近位端部分112aはまた、センサケーブル支持装置110を介してPCB118に電気的に接続される。例えば、本明細書で詳細に説明するように、センサケーブル支持装置110は、PCB118に向かってセンサケーブル支持装置110の中間領域に近接して延在する、一組の電気トレースを含むことができる。ケーブル整列構造126はまた、センサケーブル支持装置110に一体化することもできる。例えば、細長い円筒脚部をセンサケーブル支持装置110内に形成することができ、それを通して、センサケーブル112がPCB118を通るようにそれを延在させることができる。使用する際に、1つ以上の電極を含む遠位端部分112bは、人の皮膚に注入されて、皮膚の下の皮下組織の間質液の生物学的パラメータ(例えば、グルコース濃度)を測定する。
【0022】
センサケーブル112は、PCB118および底部エンクロージャ106の底部開口部124を通って延在する湾曲部分を含むことができる。例示するように、ケーブル整列構造126は、底部開口部124に隣接する位置においてPCB118に含まれる。ケーブル整列構造126は、底部開口部124を通してセンサケーブル112を整列させることが可能な一対のタブ、溝、または他の構造を含むことができる。ケーブル整列構造126は、PCB118に取り付けられる構成要素とすることができ、または底部エンクロージャ106の構造に一体化することができる(例えば、底部エンクロージャ106を形成するために使用した手法と同じ手法を使用して同時に形成することができる)。頂部エンクロージャ104は、底部開口部124の上側に配置される頂部開口部127を含む。頂部開口部127を通して挿入針を挿入して、人の皮膚の下にセンサケーブル112の遠位部分112bを注入することができる。いくつかの実施例では、頂部開口部127は、そこを通して挿入針が挿入された後に再シールすることができる、変形可能材料から形成される。このように、センサケーブル112は、頂部エンクロージャ104の湿気シールを妨げることなく注入することができる。
【0023】
いくつかの実施例では、監視装置100を人の皮膚に押圧しながら挿入針を底部開口部124内に配置することは、挿入針の適切な整列を達成して、センサケーブル112を人の皮膚に挿入することができる。いくつかの実施例では、底部開口部124は、監視装置100を通して挿入針を案内するために使用することができるセンサ案内構造を含む。
【0024】
センサケーブル支持装置110は、センサケーブル112を支持し、いくつかの実施例では、構造的支持をPCB118に提供するために適切に剛性であり得る。例えば、センサケーブル支持装置110は、液晶ポリマーから形成することができる。いくつかの実施例では、PCB118は、フレキシブルプリント回路基板(「FPCB」)であり得る。この実施例では、センサケーブル支持装置110をPCB118に取り付けることは、フレキシブルPCB118に加えて、監視装置全体100に剛性を加えることができる。
【0025】
センサケーブル支持装置110は、相互接続装置とみなすことができる。例えば、センサケーブル支持装置110は、PCB118から離れて立ち、また、その下に配置された構成要素(例えば、感知回路114、電源116など)の上に立てることができるので、センサケーブル支持装置110は、監視装置100内の空間を節約するように機能する。これは、より小さい設置面積を有する監視装置100をもたらすことができる。加えて、PCB118に対するセンサケーブル支持装置110の構成のため、PCB118は、スタンドオフ固定具を含む他の監視装置とは異なり、人の皮膚の近くに配置することができる。これは、向上した着用者の快適さ、およびより少ない装置全体の嵩高さを提供する。
【0026】
いくつかの実施例では、感知回路114は、信号処理のために構成された1つ以上の電子部品を含む。例えば、感知回路114は、PCBアセンブリの表面に存在させること、または埋め込むことができるデジタル信号処理、アナログ信号処理、混合信号処理などのための任意の好適な組み合わせ構成要素を含む、システムオンチップ(「SOC」)またはシステムインパッケージ(「SIP」)を含むことができる。かかる構成要素としては、例えば、マイクロコントローラ、メモリ、タイミングソース、1つ以上のデジタルインターフェース、1つ以上のアナログインターフェース、クロック、電圧調整器、および/または任意の他の好適な構成要素を挙げることができる。感知回路114は、(例えば、PCB118およびセンサケーブル支持装置110を介して)センサケーブル112から電気信号を受信し、電気信号を処理して、人のグルコース濃度を決定するように構成することができる。
【0027】
いくつかの実施例では、感知回路114は、処理装置と、処理装置に結合されたランダムアクセスメモリ(「RAM」)などのコンピュータ可読媒体とを含む。処理装置は、1つ以上のコンピュータプログラムを実行することなどの、メモリに格納されたコンピュータ実行可能なプログラム命令を実行することができる。かかる処理装置は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(「DSP」)、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、ステートマシン、またはセンサケーブル112の電極から受信した電気信号を処理するための他の処理手段を備えることができる(例えば、図5を参照されたい)。かかる処理手段は、PLC、プログラマブル割り込みコントローラ(「PIC」)、プログラマブル論理デバイス(「PLD」)、プログラマブルリードオンリーメモリ(「PROM」)、電子的プログラマブルリードオンリーメモリ(「EPROM」または「EEPROM」)、または他の類似する装置などの、プログラム可能な電子装置をさらに含むことができる。
【0028】
処理デバイスは、処理装置によって実行したときに、処理装置によって実行または支援されるような本明細書で説明するステップを処理装置に行わせる命令を格納することができる媒体、例えば、コンピュータ可読記憶媒体を含むことができ、またはそれと通信することができる。コンピュータ可読媒体の例としては、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、または処理装置がそこから情報を読み出すまたは書き込むことができる任意の他の記憶手段が挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
アンテナ120は、監視装置100からの情報の(例えば、1つ以上の電子装置への)送信を可能にすることができる。例えば、感知回路114または他のものに含まれるトランシーバは、アンテナ120を使用して、バイオセンサ102によって監視されるグルコース指示値をリアルタイムで送信することができる。トランシーバはまた、アンテナ120を使用して、1つ以上の他の電子装置から情報(例えば、バイオセンサ102の設定を調整するための指示、バイオセンサ102のソフトウェアまたはファームウェアの更新など)を受信することができる。
【0030】
頂部エンクロージャ104および底部エンクロージャ106はともに、湿気バリア108が頂部エンクロージャ104と底部エンクロージャ106との間に配置された状態で、バイオセンサ102を保持するためのハウジングを形成することができる。ハウジングは、人の皮膚に配置するためにコンパクトなサイズであり得る。ハウジングは、バイオセンサ102を収容するための任意の好適な材料で作製することができる。ハウジングに好適であり得る材料の非限定的な例としては、シリコーン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル(「PVC」)、ポリプロピレン、ナイロン、ポリウレタン、ポリカーボネート、鋼、アルミニウム、ならびに他のプラスチックおよび金属が挙げられる。
【0031】
底部エンクロージャ106は、監視装置100を人の皮膚に対して配置することを可能にするために、実質的に平面の表面を含むことができる。監視装置100は、接着剤、バンド、ストラップ、または他の固定手段を使用して皮膚に固定することができる。いくつかの実施例では、監視装置100は、長期間(例えば、数日、数週間、数か月など)にわたって着用することができる。組み立てたときに、湿気バリア108は、湿気がバイオセンサ102に浸透するのを防ぐシールを作成することができる。加えて、底部ハウジング開口部124と上部ハウジング開口部127との間に、湿気がバイオセンサに浸透するのを防ぐ他のシールを存在させることができる。シールは、接着剤、エラストマーガスケット、またはその他で構成することができる。組み立てたときに、頂部エンクロージャ104は、バイオセンサ102を封入し、(例えば、スナップ嵌め、溶接ジョイント、またはその他によって)底部エンクロージャ106と嵌合する。頂部エンクロージャ104はまた、底部エンクロージャ106に接着または別様に接合することもできる。
【0032】
図3および図4はそれぞれ、様々な実施例による、センサケーブル支持装置110の頂部斜視図、およびセンサケーブル支持装置110の底部斜視図を例示する。一種の成形された相互接続装置であるセンサケーブル支持装置110は、本体302と、一組の脚部304と、を含むことができる。一般に、本体302は、頂部側または頂面302aと、底部側または底面302bと、を含む。設置すると、頂部側302aが頂部エンクロージャ104に面し、底部側302bがPCB118に面する。
【0033】
頂部側302aは、実質的に平面の領域(例えば、1mm^2超)を含むことができる。この頂部側の領域は、ロボット配置装置(例えば、ピックアンドプレース装置)の吸引ヘッドがセンサケーブル支持装置110を把持することを可能にするのに好適にサイズ決定し、好適に平坦にすることができる。
【0034】
いくつかの実施例では、センサケーブル支持装置110は、約2mmの高さ、約4mmの幅、および約4mmの長さを有することができる。他の実施例では、センサケーブル支持装置110の高さ、幅、および/または長さは、それぞれ2mm、4mm、および/または4mmよりも大きく、または小さくすることができる。約2mmの高さは、電源116の高さよりも低くなるように選択することができる。約2mmの高さはまた、センサケーブル112の近位端部分112aと、感知回路114およびPCB118に取り付けられた、または別様にその上もしくはその中に配置された他の電子構成要素との間に好適な分離を提供することもできる。
【0035】
一組の脚部304は、本体302の一方の側部から延在し、本体302の下側に延在し、いくつかの実施例では、対応する一組の足部308を含む。例えば、本体302は、第1の平面に配向することができ、一組の足部308は、第2の異なる平面に配向することができる。一組の脚部304は、本体302を一組の足部308に接続するように、第1の平面と第2の平面との間に延在することができる。本体302は、本体302の実質的な部分が第1の平面に配置されたときに、第1の平面内に配向することができる。一組の足部308(例えば、一組の脚部304の遠位端)は、一組の足部308の実質的な一部分を第2の平面に配置するときに、第2の平面内に配向することができる。いくつかの実施例では、一組の足部308は、導電性パッド310を含むことができる。センサケーブル支持装置110は、導電性パッド310を使用して、PCB118または他の構造に電気的および構造的に取り付けることができる。いくつかの実施例では、足部308は、表面実装技術を使用してPCB118に接続される。
【0036】
本体302内には、一対の導電性開口部312を形成することができる。導電性開口部312は、頂部側302aから底部側302bまで本体302を通って延在させることができる。いくつかの実施例では、導電性開口部312は、本体302を通って延在しない空洞として画定される。いずれの場合でも、導電性開口部312は、パック122を受容するようにサイズ決定および構成することができる。サイズ設定に関して、導電性開口部312は、長方形の断面を有することができるが、任意の他の断面形状(例えば、正方形、円形、楕円形など)を使用することできることが理解される。構成に関して、導電性開口部312は、パック122が設置されたときに、該パックが、本体302と接触しているセンサケーブル112を保持するように、パック122の幾何学的特徴に対応する幾何学的特徴を含むことができる。
【0037】
図面ではハッチングで示される導電面314a、314bは、導電性開口部312内に配置される。導電面314aは、導電性開口部312aの内向き面および外向き面に塗布したまたは堆積させた導電材料を含むことができ、電気トレース316aに電気的に結合することができる。電気トレース316aは、導電面314aから脚部304aに沿って延在し、導電性パッド310aと接続する。同様に、導電面314bは、導電性開口部312bの内向き面および外向き面に塗布したまたは堆積させた導電材料を含むことができ、電気トレース316bに電気的に結合することができる。電気トレース316bは、導電面314bから脚部304bに沿って延在し、導電性パッド310bと接続する。このように、導電面314aおよび電気トレース316aは、導電面314bおよび電気トレース316bから電気的に絶縁される。電気トレース316は、センサケーブル支持装置110の外面に沿って延在することができ、および/またはセンサケーブル支持装置110内に配置することができる。
【0038】
導電面314bから導電面314aを電気的にさらに絶縁するために、本体302内に電気保護構造318を形成することができる。電気保護構造318の目的は、導電性開口部312a、312b間の漏電電流を最小にすることである。電気保護構造318は、2つの電気的に絶縁された接点の間に配置される任意の好適な空洞、チャネル、孔、開口部、または構造とすることができる。いくつかの実施例では、電気保護構造318は、ガードトレースのように機能して、2つのトレース間のクロストークを最小にする。
【0039】
いくつかの実施例では、電気保護構造318は、頂部側302aのチャネルもしくは孔、頂部側302aから底部側302bまで延在する開口部、および/またはガードトレース320を含む。ガードトレース320は、図3図6に例示するように、後部側(図5および図6に示す)に沿って、および1つ以上の脚部304(例えば、304c、304d)に沿って、頂部側302aから底部側302bまで延在させることができる。電気トレース316のように、ガードトレース320は、ガードトレース320をPCB118に電気的に結合することができる1つ以上の導電性パッド310(例えば、310c、310d)によって終端することができる。
【0040】
溝322は、センサケーブル支持装置110の本体302の頂部側302aに形成することができる。溝322は、2つの導電性開口部312に跨ることができる。いくつかの実施例では、溝322は、溝部322a-1、322a-2、322b-1、および322b-2を含むように画定される。溝部322aは、導電性開口部312aに対応し、導電性開口部312aに隣接した導電面314aの少なくとも一部分および頂部側302aの一部分を通って延在する。同様に、溝部322bは、導電性開口部312bに対応し、導電性開口部312bに隣接した導電面314bの少なくとも一部分および頂部側302aの一部分を通って延在する。溝322は、センサケーブル112に対応するようにサイズ決定される。具体的には、溝部322aは、センサケーブル112の第1の部分(例えば、第1の断面積を有する第1の電極)に対応するようにサイズ決定され、溝部322bは、センサケーブル112の第2の部分(例えば、第2の断面積を有する第2の電極)に対応するようにサイズ決定される。いくつかの実施例では、溝322は、一貫した形状およびサイズを有する。溝部322aおよび322bは、細長い直線状のセンサケーブル112がすべての溝部322aおよび322bと接触することができるように、同軸の様態で整列させることができる。
【0041】
溝322の使用は、(例えば、溝部322a-1、322a-2、322b-1、および322b-2において)センサケーブル112と導電面314との間の1つ以上の独立した電気接点を可能にすることができる。加えて、パック122も導電性であるときには、接点の数がさらに増加する。例えば、パック122は、導電面314が配置される導電性開口部312の1つ以上の内面と物理的に接触することができ、電気接点のためのより多くの表面を形成する。
【0042】
センサケーブル支持装置110はまた、配向構造324も含むことができる。配向構造324は、組み立て中にセンサケーブル支持装置110を配向するおよび/もしくは整列させるために、ならびに/または頂部エンクロージャ104を底部エンクロージャ106と整列させるために使用することができる。
【0043】
センサケーブル支持装置110は、例えば射出成形または他の好適な技術を含む、任意の好適な様態で形成することができる。センサケーブル支持装置110は、少なくとも本体302、脚部304、および/または足部308を含む単一片として形成することができる。センサケーブル支持装置110は、例えば、液晶ポリマー(例えば、RTP Co.によって販売されているRTP 3499-3 X 113393A、Ticonによって販売されているVECTRA(登録商標)E840i LDSなど)、高温ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(「PEEK」)、および他の類似する材料を含む、任意の好適な材料から形成することができる。いくつかの実施例では、センサケーブル支持装置110のために選択される材料は、非導電性とすること、低吸湿特性を有すること、低水蒸気透過率を有することができ、また、非常に薄い壁に容易に成形することができる。いくつかの実施例では、センサケーブル支持装置110のために選択される材料は、LDS処理が可能であり得る。センサケーブル支持装置110の剛性は、センサケーブル支持装置110の厚さおよびセンサケーブル支持装置110を形成する材料のうちの一方または両方に依存し得る。例えば、センサケーブル支持装置110の厚さは、材料の密度に反比例し得る(例えば、高密度の材料は、より細いセンサケーブル支持装置110を可能にすることができ、低密度の材料は、より厚いセンサケーブル支持装置110を必要とし得る)。
【0044】
電気トレース316、320および導電面314(および、任意の他の導電性経路または表面)は、任意の適切な技術を使用して、センサケーブル支持装置110内に形成することができる。かかる技術の例としては、銅、ニッケル、金など導電材料を回路パターンに配置するためのLDS処理、および対応する技術が挙げられる。かかる技術としては、無電解銅めっきを挙げることができる。例えば、かかる技術としては、Enthone(登録商標)によって販売されているEnplate(登録商標)LDS AG-600を使用するものを挙げることができる。電気トレース316、320および導電面314は、約1ミクロンの厚さを有し得る。いくつかの実施例では、電気トレース316、320および導電面314は、1ミクロン未満(例えば、0.25ミクロン~0.5ミクロン)の厚さを有する。いくつかの実施例では、電気トレース316、320および導電面314は、他の表面被覆技術を使用して形成することができる。
【0045】
図5および図6は、それぞれ、様々な実施例による、センサホルダシステム500の頂部分解斜視図およびセンサホルダシステム500の底部斜視図を例示する。この実施例では、センサホルダシステム500は、センサケーブル支持装置110、センサケーブル112、およびパック122を含むように画定される。
【0046】
センサケーブル112は、生体情報を生成するための1つ以上の電極、化学物質、または他の手段を含むことができる。例えば、センサケーブル112は、同軸センサとすることができ、また、人の皮膚に挿入して電極502a、502bを人の皮下組織内の間質液に露出させる2つの電極502a、502bを含むことができる。いくつかの実施例では、センサケーブル112は、同じ被覆内に含まれない2つ以上の別々のワイヤを含むことができる。電極502bは、白金で作製された、または白金コーティングを有するセンサケーブル112の少なくとも一部分を含み、電極502aは、電極502bの一部を覆う銀/塩化銀(「Ag/AgCl」)材料を含む。電極502b、502aを使用して、間質液内に存在するグルコースの量に対応する電気信号を生成することによって、人に関するグルコース情報を生成することができる。いくつかの実施例では、グルコースオキシダーゼ(「GOX」)などの反応性物質もまた、電極502bの遠位端に被覆して、間質液内に存在するグルコースとの反応生成物を作成することができる。電圧が電極502b、502aに印加されると、グルコース/GOX反応によって発生するこれらの反応生成物の量に基づいて、電流が発生する。電流は、センサケーブル112を通して感知回路114にルーティングされる。感知回路114は、電流の強度を使用して、人のグルコース濃度などのグルコース情報を決定することができる。この実施例ではグルコース濃度の測定を説明しているが、バイオセンサ102は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の生物学的パラメータを測定するように構成することができる。同様に、電極502b、502aを形成するためにセンサケーブル112に塗布された化学材料、および電極502b、502aに被覆された反応性物質は、グルコースセンサに好適であり得るが、バイオセンサ102の用途に基づいて、他の材料を他の実施例に従って使用することができる。
【0047】
センサケーブル112の長さは、センサケーブル112が、人の運動を許容しながら、人の皮膚の下からセンサケーブル支持装置110まで延在することを可能にすることができる。例えば、センサケーブル112は、約10ミリメートル~30ミリメートルの長さとすることができる。センサケーブル112の厚さまたはゲージは、最小の不快感で、この期間中にセンサケーブル112を皮膚の中へ注入したままにすることを可能にするように選択することができる。いくつかの実施例では、センサケーブル112は、電極502aとともに被覆したケーブルの一部分について約100~200ミクロンの外径、および電極502bについて約100ミクロンの外径を含む。追加の実施例では、センサケーブル112は、一般に、約100ミクロン~300ミクロンの最大外径を有し得る。しかしながら、いくつかの実施例では、センサケーブル112は、約50ミクロンの外径を有し得る。
【0048】
図3を再度参照すると、いくつかの実施例では、溝部322aで取った溝322を横方向に横断して取った第1の寸法測定値(例えば、幅、深さ、断面積など)は、溝部322bで取った溝322を横方向に横断して取った第2の寸法測定値と異なり得る。これらの違いは、電極502a、502bに適合するように溝322に含まれ得る。本明細書で説明するように、電極502a、502bは、異なるサイズとする(例えば、異なる直径を有する)ことができる。異なる横方向の測定値は、異なる位置におけるセンサケーブルの近位端部112aのそれぞれの幅に基づいて選択することができる。例えば、センサケーブル112の近位端部の一方の一部分は、露出させた白金電極502bとすることができ、この白金電極は、銀/銀-塩化銀電極502aで被覆した白金ワイヤを含む別の部分よりも細いゲージを有することができる。
【0049】
図5は、分解した状態のセンサホルダシステム500を例示し、例えば、導電性開口部312から取り外したときのパック122およびセンサケーブル112を例示する。図6は、結合状態のセンサホルダシステム500を例示し、例えば、センサケーブル112は、溝322内で保持されているように例示され、パック122は、導電性開口部312内に設置されているように例示される。
【0050】
パック122は、設置したときに、センサケーブル112とセンサケーブル支持装置110とを物理的に接触した状態に保持し、また、センサケーブル112の電極502と導電性開口部312の導電面314とを電気的に結合する。本明細書で説明するように、パック122は、導電性弾性材料(例えば、炭素を加えたシリコンエラストマーまたは他の類似する材料)から形成することができる。パック122は、任意の好適な技術を使用して、成形する、押し出す、打ち抜く、または別様に形成することができる。
【0051】
各パック122は、スリット508によって分離された一対の脚部504-1、504-2を含むことができる。スリット508は、センサケーブル112の近接する端部分112aを受容するように十分に大きくサイズ決定することができる。いくつかの実施例では、スリット508は、幅1mm未満である。スリット508はまた、1mmよりも大きく、または小さくすることもできる。スリット508はまた、センサケーブル112の外径に形状が対応する一部分も含むことができる。例えば、スリット508は、センサケーブル112に対応するスリット508の頂部に、円筒形切り欠きを含むことができる。いくつかの実施例では、スリット508は、センサケーブル112の異なる直径に適合するようにサイズ決定することができる。
【0052】
パック122は、導電性開口部312内に設置されるようにサイズ決定および構成することができる。いくつかの実施例では、パック122は、圧縮または別様に導電性開口部312の中へ圧入することができる変形可能な導電材料から形成される。導電性開口部内に入ると、パック122の変形可能な材料(例えば、一対の脚部504)は、拡大し、摩擦を使用してパック122を適所で保持する。いくつかの実施例では、変形可能な材料を使用するかどうかにかかわらず、脚部504は、保持構造506-1、506-2を含むことができる。図6に例示するように、保持構造506が底部側302bと嵌合するようにパック122が導電性開口部312に設置されると、保持構造506は、外方にばね作用することができる。このように、パック122は、導電性開口部312に「スナップ留めする」ことができる。
【0053】
パック122は、手動で、および/または自動化様式で設置することができる。パック122は、頂部側302aから、または底部側302bから設置することができる。底部側302bから設置したときに、センサケーブル112および溝322は、底部側302bに配置され得る。この配設では、センサケーブル支持装置110がPCB118に接続される前に、パック122を導電性開口部312に設置することができる。パック122が頂部側302aから設置されるとき、センサケーブル支持装置102がPCB118に接続される前またはその後に、センサケーブル112をセンサケーブル支持装置110に接続することができる。
【0054】
いくつかの実施例では、パック122の頂部側は、実質的に平面の領域(例えば、1mm^2超)を含むことができる。この頂部側の領域は、ロボット配置デバイス(例えば、ピックアンドプレース装置)の吸引ヘッドがパック122を把持し、パックを導電性開口部312の中へ配置し、それによって、センサケーブル112を電気トレース306に物理的に支持し、電気的に結合することを可能にするように、好適にサイズ決定し、好適に平坦にすることができる。
【0055】
図7は、少なくとも1つの実施例による、センサケーブル支持装置710の上面図を例示する。センサケーブル支持装置710は、一対の導電性開口部712a、712bを含む。導電性開口部712a、712b内には、一対のパック722a、722bがある。図7によって例示される実施例では、パック722は、センサケーブル支持装置710の底面から設置されている。したがって、スリット724a、724bは、図7に提示される図で視認可能である。センサケーブル支持装置710はまた、整列溝726a、726bも含む。整列溝726を使用して、設置中にパック722を導電性開口部712の中へ整列させることができる。いくつかの実施例では、整列溝726は、設置後にパック722を保持するのを補助する。センサケーブル支持装置710はまた、導電性開口部712a、712bにそれぞれ接続される電気トレース716a、716bも含む。センサケーブル支持装置710はまた、導電性開口部712とガードトレース720a、720bとの間に配置された電気保護構造718も含む。いくつかの実施例では、電気保護構造718は、陥凹チャネルおよび/または貫通孔とすることができる。いずれの場合でも、電気保護構造718は、導電性導電性開口部712間の漏出を最小にするように機能することができる。ガードトレース720a、720bは、電気保護構造718に類似する機能を行うことができる。
【0056】
図8および図9は、それぞれ、様々な実施例による、センサケーブル支持装置810の上面図および頂部斜視図を例示する。センサケーブル支持装置810は、一対の導電性開口部812a、812bを含む。導電材料で被覆されたその一部分を含む導電性開口部812は、電気トレース816a、816bに電気的に結合される。例示されるように、いくつかの実施例では、導電性開口部812の一部分のみが導電材料を含む。センサケーブル支持装置810はまた、整列溝826a、826bも含む。整列溝826を使用して、設置中にパックを導電性開口部812の中へ整列させることができる。いくつかの実施例では、整列溝826は、設置後にパックを保持するのを補助する。センサケーブル支持装置810はまた、電気保護構造818と、ガードトレース820と、を含む。この実施例では、ガードトレース820は、導電性開口部812の間に延在する少なくとも2つの個々のトレースを含む、より複雑なパターンを含むことができる。ガードトレース820はまた、電気保護構造818の中へ、ならびにセンサケーブル支持装置810の4つすべての脚部を下って、および/または2つの脚部を下って延在する。
【0057】
図10は、少なくとも1つの実施例による、バイオセンサ1002の一部である一体化されたセンサケーブル支持装置1010を含む、監視装置1000の部分分解図を例示する。監視装置1000は、本明細書で説明する監視装置100の一実施例である。したがって、監視装置1000は、底部エンクロージャ106と、湿気バリア108と、PCB118と、アンテナ120と、感知回路114と、電源116と、を含む。監視装置1000のセンサケーブル支持装置は、PCB118に一体化されている。具体的には、センサケーブル支持装置1010は、PCB118と同じ様態で(例えば、同じ製造技術を使用して)印刷されている。したがって、一体化されたセンサケーブル支持装置1010は、それがPCB118に一体化されるという意味で、一体化される。
【0058】
一体化されたセンサケーブル支持装置1010は、パック122a、122bを受容するようにサイズ決定および構成された一対の導電性開口部1012a、1012bを含む。いくつかの実施例では、一対の導電性開口部1012a、1012bは、PCB118を通って延在しない場合がある。言い換えれば、一体化されたセンサケーブル支持装置1010は、PCB118に効果的に直接装着されるので、導電性開口部1012は、パック122を設置することができる空洞とすることができる。本明細書で説明する他の実施例と同様に、パック122は、センサケーブル112をセンサケーブル支持装置1010に電気的および機械的に接続するように機能することができる。
【0059】
以下、本開示の理解を容易にするために、さらなる実施例を説明する。
【0060】
実施例1.この実施例では、
一対の開口部を有する剛体であって、各開口部が、導電性パックを受容するようにサイズ決定および構成され、剛体が、センサケーブルの近位端を支持し、センサケーブルと監視装置の感知回路とを電気的に結合するように構成される、剛体と、
剛体に接続され、剛体の底部側から離れて延在する一組の剛脚部と、
一対の開口部の第1の開口部と一組の脚部の第1の脚部の遠位端とを電気的に結合する第1の電気トレースと、
一対の開口部の第2の開口部と一組の脚部の第2の脚部の遠位端とを電気的に結合する第2の電気トレースと、を含む、装置を提供する。
【0061】
実施例2.この実施例では、剛体の底部側に、または底部側の反対側にある剛体の頂部側に溝が形成され、この溝が、センサケーブルを収容するようにサイズ決定および構成される、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0062】
実施例3.この実施例では、溝が、
第1の開口部に隣接して配置された第1の領域であって、第1の領域が、第1の断面積を有し、第1のワイヤを含むセンサケーブルの第1の部分を収容するようにサイズ決定された、第1の領域と、
第2の開口部に隣接して配置された第2の領域であって、第2の領域が、第2の断面積を有し、第2のワイヤを含むセンサケーブルの第2の部分を収容するようにサイズ決定された、第2の領域と、を画定し、第1の断面積が、第2の断面積と異なる、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0063】
実施例4.この実施例では、一対の開口部の間に配置された電気保護構造をさらに備える、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0064】
実施例5.この実施例では、電気保護構造が、一組の脚部の第3の脚部の遠位端まで延在する第3の電気トレースを備える、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0065】
実施例6.この実施例では、電気保護構造が、剛体内に形成され、剛体を通って延在する保護開口部を備える、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0066】
実施例7.この実施例では、一組の剛脚部が、剛体に一体化される、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0067】
実施例8.この実施例では、一対の開口部が、剛体を通って延在する、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0068】
実施例9.この実施例では、剛体が、導電めっきを一対の開口部内に含む、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0069】
実施例10.この実施例では、第1の開口部が、第2の開口部から電気的に絶縁される、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0070】
実施例11.この実施例では、
剛体および一組の脚部が、射出成形技術を使用して第1の材料から形成されたことを特徴とし、
第1および第2の電気トレースが、レーザ直接構造化技術を使用して形成されたことを特徴とし、第1および第2の電気トレースが、第2の材料を含む、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0071】
実施例12.この実施例では、装置であって、
ウェアラブル監視装置を人の皮膚に位置付けるための外面を有するハウジング内に配置されたプリント回路基板と、
プリント回路基板に接続された1つ以上の電子構成要素を含む感知回路と、
センサホルダシステムと、を含み、センサホルダシステムが、
本体の一方の側部から延在する一組の脚部を有する本体であって、センサホルダシステムが、一組の脚部を介してプリント回路基板に物理的に結合され、本体が、その中に形成された一対の導電性開口部を有し、一対の導電性開口部が、プリント回路基板に電気的に結合される、本体と、
感知回路に電気的に結合され、第1の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第1の導電性開口部と電気的に接触している第1の部分、および第2の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第2の導電性開口部と電気的に接触している第2の部分を含む、センサケーブルと、
一対のパックであって、一対のパックの第1のパックが第1の導電性開口部と電気的に接触している第1の部分を機械的に保持し、一対のパックの第2のパックが第2の導電性開口部と電気的に接触している第2の部分を機械的に保持するように一対の導電性開口部に設置された、一対のパックと、を含む、装置を提供する。
【0072】
実施例13.この実施例では、一対のパックが、導電材料から形成される、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0073】
実施例14.この実施例では、一対のパックが、一対の導電性開口部に設置されたときに、第1の電気接続および第2の電気接続に関与する、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0074】
実施例15.この実施例では、一対のパックの各パックが、スリットを画定し、第1のパックが第1の導電性開口部に設置されたときに、センサケーブルの第1の部分が、第1のパックの第1のスリット内で保持され、第2のパックが第2の導電性開口部に設置されたときに、センサケーブルの第2の部分が、第2のパックの第2のスリット内で保持される、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0075】
実施例16.この実施例では、センサケーブルが、外部ハウジング表面を超えた位置まで延在する遠位端を含む、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0076】
実施例17.この実施例では、センサケーブルの第1の部分が、第1の導電性開口部を横断して延在し、2つ以上の位置において第1の導電性開口部と物理的に接触している、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0077】
実施例18.この実施例では、センサケーブルが、第2の部分に対応する第1の部分と、第2の電極に対応する第1の電極と、を含む、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0078】
実施例19.この実施例では、センサホルダシステムが、一対の開口部の間に配置された電気保護構造をさらに含み、電気保護構造が、本体に形成された電気トレースまたは開口部のうちの少なくとも1つを含む、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0079】
実施例20.この実施例では、一対の導電性開口部が、一組の脚部の一対の脚部の遠位端と一対の導電性開口部との間に延在する一対の電気トレースを介してプリント回路基板に電気的に結合される、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0080】
実施例21.この実施例では、感知回路が、人の皮膚に挿入されたセンサケーブルの一対の電極を介して人に関する生体情報を検知するように構成される、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0081】
実施例22.この実施例では、ハウジングが、頂部エンクロージャと、底部エンクロージャと、を含み、外面が、底部エンクロージャに画定される、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0082】
実施例23.この実施例では、頂部エンクロージャが、一対のパックの外方に面する側と物理的に接触し、底部エンクロージャが、回路基板の底部側と物理的に接触する、先行または後続の実施例のいずれかに記載の装置を提供する。
【0083】
実施例24.この実施例では、システムであって、
人の皮膚に挿入可能な第1の部分を含むセンサケーブルであって、第1の部分が、グルコース情報を生成するための手段を含む、センサケーブルと、
センサホルダシステムと、含み、センサホルダシステムが、
センサケーブルの第2の部分を物理的に整列させるための整列手段と、
センサケーブルの第2の部分を物理的に保持するための保持手段と、
整列手段および保持手段を物理的に支持するための支持手段と、
センサケーブルの第2の部分を、人の分析物レベル(例えば、グルコースまたは他の分析物)を決定するためのプリント回路基板に配置された回路に電気的に結合するための結合手段と、を含む、システムを提供する。
【0084】
実施例25.この実施例では、整列手段が、溝または一組の対向するタブのうちの少なくとも1つを画定する、先行または後続の実施例のいずれかに記載のシステムを提供する。
【0085】
実施例26.この実施例では、保持手段が、支持手段と物理的に結合するように構成された一対の導電性パックを含む、先行または後続の実施例のいずれかに記載のシステムを提供する。
【0086】
実施例27.この実施例では、支持手段が、剛体とプリント回路基板との間に延在する一組の剛脚部に接続された剛体を含む、先行または後続の実施例のいずれかに記載のシステムを提供する。
【0087】
実施例28.この実施例では、結合手段が、支持手段に配置された1つ以上の電気トレースを含む、先行または後続の実施例のいずれかに記載のシステムを提供する。
【0088】
実施例29.この実施例では、グルコース情報を生成するための手段が、人の皮膚の下の間質液内に存在するグルコースの量に対応する電気信号を生成するように構成された1つ以上の電極を含む、先行または後続の実施例のいずれかに記載のシステムを提供する。
【0089】
実施例30.この実施例では、
センサケーブル支持装置であって、
一対の導電性開口部を有する本体と、
本体の底部側から離れて延在する一組の脚部と、
一対の導電性開口部と一組の脚部の一対の脚部の遠位端との間に延在する一対の電気トレースと、を含む、センサケーブル支持装置と、
センサケーブルであって、
第1の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第1の導電性開口部と電気的に接触している第1の部分と、
第2の電気接続を形成するために一対の導電性開口部の第2の導電性開口部と電気的に接触している第2の部分と、を含む、センサケーブルと、
一対のパックであって、一対のパックの第1のパックが第1の導電性開口部と電気的に接触している第1の部分を機械的に保持し、一対のパックの第2のパックが第2の開口部と電気的に接触している第2の部分を機械的に保持するように一対の開口部に設置された、一対のパックと、を含む、システムを提供する。
【0090】
実施例31.この実施例では、脚部のセットが、プリント回路基板に取り付けるように適合される、先行または後続の実施例のいずれかに記載のシステムを提供する。
【0091】
実施例32.この実施例では、センサケーブルの第1の部分が、第1の断面積によって画定され、センサケーブルの第2の部分が、第1の断面積よりも大きい第2の断面積によって画定される、先行または後続の実施例のいずれかに記載のシステムを提供する。
【0092】
実施例33.この実施例では、一対の溝が、本体の頂部側で形成され、一対の溝の第1の溝が、センサケーブルの第1の部分を受容するようにサイズ決定および構成され、一対の溝の第2の溝が、センサケーブルの第2の部分を受容するようにサイズ決定および構成される、先行または後続の実施例のいずれかに記載のシステムを提供する。
【0093】
実施例34.この実施例では、センサホルダ装置およびプリント回路基板がプリント回路基板製造法を使用して形成されるように、センサホルダ装置が、プリント回路基板に一体化される、先行または後続の実施例のいずれかに記載のシステムを提供する。
【0094】
いくつかの例の前述の説明は、例示および説明のためにのみ提示されており、網羅的であること、または本開示を開示された正確な形態に限定することは意図されていない。本開示の本質および範囲から逸脱することなく、その多数の修正および適応が当業者には明らかであろう。
【0095】
本明細書における一つの例または実装への言及は、例に関連して説明された特定の特徴、構造、動作、または他の特性が、本開示の少なくとも1つの実装に含まれ得ることを意味する。本開示は、そのように説明された特定の例または実装に限定されない。本明細書の様々な場所における語句「一例では(in one example)」、「一例では(in an example)」、「一実装では(in one implementation)」、「一実装では(in an implementation)」、またはその変形の出現は、必ずしも同じ例または実装を指すとは限らない。1つの例または実装に関して本明細書で説明されるあらゆる特定の特徴、構造、動作、または他の特性は、任意の他の例または実装に関して説明された他の特徴、構造、動作、または他の特性と組み合わせられてもよい。
【0096】
開示された例を説明する文脈における(特に以下の特許請求の範囲の文脈における)「a」および「an」および「the」という用語、ならびに類似の指示対象の使用は、本明細書で別途指示されない限り、または文脈によって明らかに否定されない限り、単数および複数の両方を網羅するものと解釈されたい。「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、および「含有する(containing)」という用語は、別途注記のない限り、オープンエンドの用語(すなわち、「含むが、それに限定されない」ことを意味する)として解釈されたい。「接続される(connected)」という用語は、何かが介在している場合であっても、部分的または全体的に含有され、取り付けられ、または互いに接合されているものとして解釈されたい。本明細書での値の範囲の列挙は、本明細書で別途指示されない限り、単に、その範囲内に入るそれぞれの値を個々に参照する簡単な方法としての役割を果たすように意図されたものであり、それぞれの値は、本明細書で個々に列挙されているかのように、本明細書に組み込まれる。本明細書で説明するすべての方法は、本明細書に別途記載のない限り、または文脈に明らかな矛盾がない限り、任意の好適な順序で行うことができる。本明細書で提供される任意のおよびすべての例、または例示的な言葉(例えば「など(such as)」は、単に、本開示の例をより明確にすることを意図しているにすぎず、別途特許請求されていない限り、本開示の範囲を限定するものではない。本明細書の中のいかなる言葉も、特許請求されていない何らかの要素が本開示の実践に必須であることを示すものではないと解釈されたい。
【0097】
本明細書での「または(or)」という言葉の使用は、包括的および排他的なOR条件を網羅することが意図されている。言い換えれば、AまたはBまたはCは、特定の使用に応じて、以下の代替的組み合わせ、すなわち、A単独、B単独、C単独、AおよびBのみ、AおよびCのみ、BおよびCのみ、ならびにAおよびBおよびC、のいずれかまたはすべてを含む。
【符号の説明】
【0098】
100 監視装置
102 バイオセンサ
104 頂部エンクロージャ
106 底部エンクロージャ
108 湿気バリアシール領域
110 センサケーブル支持装置
112 センサケーブル
114 感知回路
116 電源
118 PCB
120 アンテナ
122 パック
124 底部開口部
127 頂部開口部
302 本体
304 脚部
312 導電性開口部
314 導電面
316 電気トレース
322 溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10