(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-01
(45)【発行日】2023-12-11
(54)【発明の名称】熱変換装置
(51)【国際特許分類】
H10N 10/13 20230101AFI20231204BHJP
H10N 10/852 20230101ALI20231204BHJP
H10N 10/817 20230101ALI20231204BHJP
H02N 3/00 20060101ALI20231204BHJP
【FI】
H10N10/13
H10N10/852
H10N10/817
H02N3/00 A
(21)【出願番号】P 2021500218
(86)(22)【出願日】2019-07-04
(86)【国際出願番号】 KR2019008239
(87)【国際公開番号】W WO2020013526
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2022-06-15
(31)【優先権主張番号】10-2018-0079401
(32)【優先日】2018-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0081162
(32)【優先日】2018-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウンハク
(72)【発明者】
【氏名】カン,ジョンヒョン
【審査官】脇水 佳弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-135643(JP,A)
【文献】特開平06-159953(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1435667(KR,B1)
【文献】実開昭52-117884(JP,U)
【文献】実開昭62-002388(JP,U)
【文献】特開2007-157908(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0018825(US,A1)
【文献】特開2016-019357(JP,A)
【文献】特開2013-169092(JP,A)
【文献】特開2005-093560(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10N 10/13
H10N 10/852
H10N 10/817
H02N 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向および前記第1方向と交差する第2方向にそれぞれ複数個配列される複数の単位モジュール、
前記複数の単位モジュールを支持し、前記第1方向に沿って形成された第1冷却水流入管および第1冷却水排出管を含むフレーム、
前記第1冷却水流入管と連結され、前記複数の単位モジュールの一側で前記第2方向に沿って配置された複数の第2冷却水流入管、そして
前記第1冷却水排出管と連結され、前記複数の単位モジュールの他側で前記第2方向に沿って配置された複数の第2冷却水排出管を含み、
各単位モジュールは冷却水通過チャンバー、
前記冷却水通過チャンバーの第1面に配置された第1熱電モジュール、そして
前記冷却水通過チャンバーの第2面に配置された第2熱電モジュールを含み、
前記冷却水通過チャンバーの前記第1面と前記第2面の間の第3面には冷却水流入口が形成され、前記冷却水通過チャンバーの前記第1面と前記第2面の間の第4面には冷却水排出口が形成され、
前記冷却水流入口は前記第2冷却水流入管と連結され、前記冷却水排出口は前記第2冷却水排出管と連結され
、
一対の第2冷却水流入管および第2冷却水排出管は前記第2方向に沿って配列された複数の単位モジュールと連結され、
前記フレームは前記第2方向に沿って配列された複数の単位モジュールの間に配置された支持壁をさらに含む、熱変換装置。
【請求項2】
前記第1方向に沿って配列された複数の単位モジュールは所定の間隔で互いに離隔した、請求項1に記載の熱変換装置。
【請求項3】
前記所定の間隔で互いに離隔した空間の間を気体が通過し、
前記気体の温度は前記冷却水通過チャンバーの冷却水の温度より高い、請求項2に記載の熱変換装置。
【請求項4】
前記気体は前記第2冷却水排出管から前記第2冷却水流入管に向かう方向に通過し、
前記冷却水通過チャンバー内で冷却水は前記第2冷却水流入管から前記第2冷却水排出管に向かう方向に流れる、請求項3に記載の熱変換装置。
【請求項5】
前記第1冷却水流入管の断面積は前記第2冷却水流入管の断面積より大きく、前記第1冷却水排出管の断面積は前記第2冷却水排出管の断面積より大きい、請求項1に記載の熱変換装置
。
【請求項6】
前記支持壁の両端にはそれぞれ第1溝および第2溝が形成され、
前記第1溝には前記第2冷却水流入管が固定され、
前記第2溝には前記第2冷却水排出管が固定される、請求項
1に記載の熱変換装置。
【請求項7】
前記第1冷却水流入管に流入した冷却水は前記第2冷却水流入管を経て前記冷却水通過チャンバーを通過した後、前記第2冷却水排出管を経て前記第1冷却水排出管に排出される、請求項1に記載の熱変換装置。
【請求項8】
前記第1冷却水流入管の流入口から遠くなるほど前記第1冷却水流入管の断面積は小さくなる、請求項1に記載の熱変換装置。
【請求項9】
前記第1熱電モジュール及び前記第2熱電モジュールの各々は、複数の熱電素子を含み、
前記複数の熱電素子は、電気的に互いに接続されている、
請求項1に記載の熱変換装置。
【請求項10】
前記単位モジュールの各々は、更に、前記複数の熱電素子の間に配置された断熱層を含む、請求項
9に記載の熱変換装置。
【請求項11】
前記第1冷却水排出管は、前記第1冷却水流入管上に配置される、
請求項1に記載の熱変換装置。
【請求項12】
前記第1方向に沿って前記第1冷却水流入管に流入した冷却水は、前記複数の第2冷却水流入管に分散して流入し、前記複数の第2冷却水排出管から排出された前記冷却水は、前記第1冷却水排出管によって集められ、前記第1方向に沿って外部に排出される、
請求項5に記載の熱変換装置。
【請求項13】
更に、前記複数の第2冷却水排出管上に配置された固定部材を含み、
前記固定部材、前記複数の第2冷却水排出管、及び支持壁が、締結部材によって組み立てられる、
請求項
6に記載の熱変換装置。
【請求項14】
前記複数の熱電素子は、バスバーによって互いに電気的に接続される、
請求項
9に記載の熱変換装置。
【請求項15】
前記断熱層は、前記冷却水通過チャンバーの外部の表面のうち前記複数の熱電素子が配置される領域を除いて、前記冷却水通過チャンバーの外部の表面の少なくとも一部を囲むように配置される、
請求項
10に記載の熱変換装置。
【請求項16】
前記単位モジュールの各々は、更に、前記断熱層上に配置されるシールド層を含む、
請求項
10に記載の熱変換装置。
【請求項17】
前記第1冷却水流入管には前記複数の第2冷却水流入管の個数だけのホールが形成され、前記第2冷却水流入管の各々は、各ホールの位置に応じて配置される、
請求項
12に記載の熱変換装置。
【請求項18】
一対の前記第2冷却水流入管及び前記第2冷却水排出管は、前記単位モジュールの各々に配置される、
請求項1に記載の熱変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱変換装置に関し、より詳細には暑い気体からの熱を利用して発電させる熱変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
熱電現象は材料内部の電子(electron)と正孔(hole)の移動によって発生する現象であって、熱と電気の間の直接的なエネルギーの変換を意味する。
【0003】
熱電素子は熱電現象を利用する素子の総称であって、P型熱電材料とN型熱電材料を金属電極の間に接合させてPN接合対を形成する構造を有する。
【0004】
熱電素子は電気抵抗の温度変化を利用する素子、温度差によって起電力が発生する現象であるゼーベック効果を利用する素子、電流による吸熱または発熱が発生する現象であるペルティエ効果を利用する素子などに区分され得る。
【0005】
熱電素子は家電製品、電子部品、通信用部品などに多様に適用されている。例えば、熱電素子は冷却用装置、温熱用装置、発電用装置などに適用され得る。これに伴い、熱電素子の熱電性能に対する要求はますます高まっている。
【0006】
最近、自動車、船舶などのエンジンから発生した廃熱および熱電素子を利用して電気を発生させようとするニーズがある。この時、発電性能を高めるための構造が要求される。
【0007】
このように廃熱を利用する発電用装置の場合、組立性の改善および一部のモジュールの取り換え可能性が要求され、冷却水の重さによって冷却水が通過する領域を支持する構造も要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が達成しようとする技術的課題は、廃熱を利用して発電する熱変換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例に係る熱変換装置は、第1方向および前記第1方向と交差する第2方向にそれぞれ複数個配列される複数の単位モジュール、前記複数の単位モジュールを支持し、前記第1方向に沿って形成された第1冷却水流入管および第1冷却水排出管を含むフレーム、前記第1冷却水流入管と連結され、前記複数の単位モジュールの一側で前記第2方向に沿って配置された複数の第2冷却水流入管、そして前記第1冷却水排出管と連結され、前記複数の単位モジュールの他側で前記第2方向に沿って配置された複数の第2冷却水排出管を含み、各単位モジュールは冷却水通過チャンバー、前記冷却水通過チャンバーの第1面に配置された第1熱電モジュール、そして前記冷却水通過チャンバーの第2面に配置された第2熱電モジュールを含み、前記冷却水通過チャンバーの前記第1面と前記第2面の間の第3面には冷却水流入口が形成され、前記冷却水通過チャンバーの前記第1面と前記第2面の間の第4面には冷却水排出口が形成され、前記冷却水流入口は前記第2冷却水流入管と連結され、前記冷却水排出口は前記第2冷却水排出管と連結される。
【0010】
前記第1方向に沿って配列された複数の単位モジュールは所定の間隔で互いに離隔し得る。
【0011】
前記所定の間隔で互いに離隔した空間の間を気体が通過し、前記気体の温度は前記冷却水通過チャンバーの冷却水の温度より高くてもよい。
【0012】
前記気体は前記第2冷却水排出管から前記第2冷却水流入管に向かう方向に通過し、前記冷却水通過チャンバー内で冷却水は前記第2冷却水流入管から前記第2冷却水排出管に向かう方向に流れることができる。
【0013】
前記第1冷却水流入管の断面積は前記第2冷却水流入管の断面積より大きく、前記第1冷却水排出管の断面積は前記第2冷却水排出管の断面積より大きくてもよい。
【0014】
一対の第2冷却水流入管および第2冷却水排出管は前記第2方向に沿って配列された複数の単位モジュールと連結され得る。
【0015】
前記フレームは、前記第2方向に沿って配列された複数の単位モジュールの間に配置された支持壁をさらに含むことができる。
【0016】
前記支持壁の両端にはそれぞれ第1溝および第2溝が形成され、前記第1溝には前記第2冷却水流入管が固定され、前記第2溝には前記第2冷却水排出管が固定され得る。
【0017】
前記第1冷却水流入管に流入した冷却水は前記第2冷却水流入管を経て前記冷却水通過チャンバーを通過した後、前記第2冷却水排出管を経て前記第1冷却水排出管に排出され得る。
【0018】
前記複数の単位モジュールは第1単位モジュールおよび前記第1方向に沿って前記第1単位モジュールと隣接するように配列された第2単位モジュールを含み、前記第1単位モジュールの第1熱電モジュールは前記第1面に配置された第1熱電素子および第1ヒートシンクを含み、前記第2単位モジュールの第2熱電モジュールは前記第2面に配置された第2熱電素子および前記第2熱電素子に配置された第2ヒートシンクを含み、前記第1ヒートシンクおよび前記第2ヒートシンクは所定の間隔を有して互いに対向するように配置され得る。
【0019】
前記第1熱電モジュールおよび前記第2熱電モジュールそれぞれは複数の第1熱電素子および複数の第2熱電素子を含み、前記第1単位モジュールおよび前記第2単位モジュールそれぞれは前記複数の第1熱電素子の間に配置された第1断熱層および前記複数の第2熱電素子の間に配置された第2断熱層をさらに含むことができる。
【0020】
前記第1冷却水流入管の流入口から遠くなるほど前記第1冷却水流入管の断面積は小さくなり得る。
【0021】
本発明の他の実施例に係る熱変換装置は、第1単位モジュールグループおよび第2単位モジュールグループを含む複数の単位モジュールグループ、そして前記複数の単位モジュールグループを支持するフレームを含み、前記第1単位モジュールグループおよび前記第2単位モジュールグループそれぞれは第1方向に沿って所定の間隔で離隔して配置された複数の単位モジュールを含み、前記第1単位モジュールグループおよび前記第2単位モジュールグループは前記第1方向と交差する第2方向に沿って配置され、各単位モジュールは冷却水通過チャンバー、前記冷却水通過チャンバーの第1面に配置された第1熱電モジュール、前記冷却水通過チャンバーの第2面に配置された第2熱電モジュール、前記冷却水通過チャンバーの前記第1面と前記第2面の間の第3面側に配置される第1支持フレーム、そして前記冷却水通過チャンバーの前記第1面と前記第2面の間の第4面側に配置される第2支持フレームを含み、各冷却水通過チャンバーの前記第1面、前記第2面、前記第3面および前記第4面の間の第5面には冷却水流入口が形成され、前記第1面、前記第2面、前記第3面および前記第4面の間の第6面には冷却水排出口が形成される。
【0022】
前記フレームは前記第1単位モジュールグループおよび前記第2単位モジュールグループの間に配置された支持壁を含み、前記支持壁には前記冷却水流入口の位置および前記冷却水排出口の位置に対応するようにホールが形成され、前記第1単位モジュールグループに含まれた複数の単位モジュールのうち一つの冷却水排出口は前記ホールを通じて前記第2単位モジュールグループに含まれた複数の単位モジュールのうち一つの冷却水流入口に連結され得る。
【0023】
前記冷却水流入口には第1フィッティング部材が連結され、前記冷却水排出口には第2フィッティング部材が連結され、前記ホールには前記第1単位モジュールグループに含まれた複数の単位モジュールのうち一つの冷却水排出口に連結された第2フィッティング部材および前記第2単位モジュールグループに含まれた複数の単位モジュールのうち一つの冷却水流入口に連結された第1フィッティング部材が差し込まれ得る。
【0024】
前記第1フィッティング部材の外周面、前記第2フィッティング部材の外周面および前記ホールの内周面は共にシーリングされ得る。
【0025】
前記冷却水通過チャンバーの前記第5面および前記第6面それぞれには複数の冷却水流入口および複数の冷却水排出口が形成され、前記支持壁には前記複数の冷却水流入口の位置および前記複数の冷却水排出口の位置に対応するように複数のホールが形成され得る。
【0026】
前記所定の間隔で離隔した空間の間を気体が通過し、前記気体の温度は前記冷却水通過チャンバーの冷却水の温度より高くてもよい。
【0027】
前記気体は前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向に沿って流れ、前記冷却水通過チャンバーの内部には前記冷却水流入口から前記冷却水排出口まで連結される冷却水通過管が形成され、冷却水は前記冷却水通過管を通じて前記第2方向に沿って流れることができる。
【0028】
前記第1支持フレームおよび前記第2支持フレームのうち少なくとも一つはHの形状であり得る。
【0029】
前記第1単位モジュールグループは第1単位モジュールおよび前記第1方向に沿って前記第1単位モジュールと隣接するように配列された第2単位モジュールを含み、前記第1単位モジュールの第1熱電モジュールは前記第1面に配置された第1熱電素子および第1ヒートシンクを含み、前記第2単位モジュールの第2熱電モジュールは前記第2面に配置された第2熱電素子および前記第2熱電素子に配置された第2ヒートシンクを含み、前記第1ヒートシンクおよび前記第2ヒートシンクは所定の間隔を有して互いに対向するように配置され得る。
【発明の効果】
【0030】
本発明の実施例によると、組立が簡単でありながらも発電性能が優秀な熱変換装置を得ることができる。また、本発明の実施例によると、単位モジュールの個数を調節して発電容量を調節することができ、一部の単位モジュールの取り換えおよび修理が容易である。また、本発明の実施例によると、単位モジュールが安定的に支持されるため振動が発生する環境でも簡単に変形されず、信頼性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の一実施例に係る熱変換装置の斜視図である。
【0032】
【
図2】本発明の一実施例に係る熱変換装置の部分拡大図である。
【0033】
【
図3】
図2の第1方向に沿って切断した断面図である。
【0034】
【
図4】本発明の一実施例に係る熱変換装置に含まれる単位モジュールの斜視図である。
【0035】
【0036】
【
図6】本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる熱電素子の断面図である。
【0037】
【
図7】本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる熱電素子の斜視図である。
【0038】
【
図8-9】本発明の一実施例に係る熱変換装置の組立過程を説明するための図面である。
【0039】
【
図10-11】本発明の一実施例に係る熱変換装置内で高温の気体および冷却水が流れる方向を説明するための図面である。
【0040】
【
図12】本発明の他の実施例に係る熱変換装置の上面図である。
【0041】
【0042】
【
図14】本発明のさらに他の実施例に係る熱変換装置の斜視図である。
【0043】
【
図15】本発明のさらに他の実施例に係る熱変換装置の斜視図である。
【0044】
【
図16】
図15の実施例に係る熱変換装置の部分拡大図である。
【0045】
【
図17】
図15の実施例に係る熱変換装置に含まれる単位モジュールの斜視図である。
【0046】
【0047】
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明は多様な変更を加えることができ、多様な実施例を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示して説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
【0049】
第2、第1等のように序数を含む用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されはしない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく第2構成要素は第1構成要素と命名され得、同様に第1構成要素も第2構成要素と命名され得る。および/またはという用語は複数の関連した記載された項目の組み合わせまたは複数の関連した記載された項目のうちいずれかの項目を含む。
【0050】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されていたりまたは接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいと理解されるべきである。反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか「直接接続されて」いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
【0051】
本出願で使った用語は単に特定の実施例を説明するために使われたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0052】
異なって定義されない限り、技術的または科学的な用語を含んでここで使われるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有している。一般的に使われる辞書に定義されているような用語は関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0053】
以下、添付された図面を参照して実施例を詳細に説明するものの、図面符号にかかわらず同一または対応する構成要素は同じ参照番号を付与し、これに対する重複する説明は省略することにする。
【0054】
図1は本発明の一実施例に係る熱変換装置の斜視図であり、
図2は本発明の一実施例に係る熱変換装置の部分拡大図であり、
図3は
図2の第1方向に沿って切断した断面図であり、
図4は本発明の一実施例に係る熱変換装置に含まれる単位モジュールの斜視図であり、
図5は
図4の単位モジュールの分解図である。
図6は本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる熱電素子の断面図であり、
図7は本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる熱電素子の斜視図である。
図8および
図9は本発明の一実施例に係る熱変換装置の組立過程を説明するための図面であり、
図10および
図11は本発明の一実施例に係る熱変換装置内で高温の気体および冷却水が流れる方向を説明するための図面である。
【0055】
図1~
図11を参照すると、熱変換装置10は複数の単位モジュール1000および複数の単位モジュール1000を支持するフレーム2000を含む。
【0056】
ここで、複数の単位モジュール1000は第1方向および第2方向にそれぞれ複数個配列され得、第2方向は第1方向と交差する方向、例えば第1方向と直角をなす方向であり得る。本明細書で、第1方向に配列された複数の単位モジュール1000は一つの単位モジュールグループをなすものと説明され得、これに伴い、複数の単位モジュールグループは第2方向に沿って配列され得る。ここで、一つの単位モジュールグループ内に含まれる複数の単位モジュール1000は所定の間隔で互いに離隔して配置され得る。
【0057】
フレーム2000は複数の単位モジュール1000の外郭を囲むように配置される枠または縁であり得る。この時、フレーム2000には複数の単位モジュール1000の内部で冷却水を注入するための冷却水流入管および複数の単位モジュール1000の内部を通過した冷却水を排出するための冷却水排出管が形成され得る。このために、フレーム2000は第1方向に沿って形成された第1冷却水流入管2100および第1冷却水排出管2200を含むことができる。第1冷却水流入管2100および第1冷却水排出管2200は複数の単位モジュール1000のうち両端に配置された単位モジュールグループの側面で第1方向に沿って形成され得る。このために、フレーム2000をなす縁の中で、複数の単位モジュール1000のうち両端に配置された単位モジュールグループの側面に配置される縁に第1冷却水流入管2100および第1冷却水排出管2200が形成され得る。この時、第1冷却水流入管2100は縁の下部に形成され、第1冷却水排出管2200は縁の上部に形成され得る。これによると、複数の単位モジュール1000を通過しながら加熱した冷却水が対流現象を利用して外部に排出されることが容易となり得る。
【0058】
本発明の一実施例に係る熱変換装置10はフレーム2000の第1冷却水流入管2100と連結され、複数の単位モジュール1000の一側で第2方向に沿って配置された複数の第2冷却水流入管3000およびフレーム2000の第1冷却水排出管2200と連結され、複数の単位モジュール1000の他側で第2方向に沿って配置された複数の第2冷却水排出管4000をさらに含むことができる。ここで、複数の単位モジュール1000の一側は第1方向および第2方向にそれぞれ交差する第3方向で複数の単位モジュール1000の下部を意味し、複数の単位モジュール1000の他側は第3方向で複数の単位モジュール1000の上部を意味し得る。
【0059】
一方、各単位モジュール1000は冷却水通過チャンバー1100、冷却水通過チャンバー1100の一面1101に配置された第1熱電モジュール1200および冷却水通過チャンバー1100の他面1102に配置された第2熱電モジュール1300を含む。ここで、冷却水通過チャンバー1100の一面1101および他面1102は第1方向に沿って所定の間隔で互いに離隔するように配置された両面であり得、本明細書で冷却水通過チャンバー1100の一面1101および他面1102は冷却水通過チャンバー1100の第1面および第2面と混用され得る。第1熱電モジュール1200の低温部、すなわち放熱部は冷却水通過チャンバー1100の第1面1101の外部の表面に配置され、第1熱電モジュール1200の高温部、すなわち吸熱部は隣接する他の単位モジュール1000の第2熱電モジュール1300に向かうように配置され得る。これと同様に、第2熱電モジュール1300の低温部、すなわち放熱部は冷却水通過チャンバー1100の第2面1102の外部の表面に配置され、第2熱電モジュール1300の高温部、すなわち吸熱部は隣接する他の単位熱電モジュール1000の第1熱電モジュール1200に向かうように配置され得る。
【0060】
本発明の実施例に係る熱変換装置10は、冷却水通過チャンバー1100を通じて流れる冷却水および複数の単位モジュール1000間の離隔した空間を通過する高温の気体間の温度差、すなわち第1熱電モジュール1200の吸熱部と発熱部間の温度差および第2熱電モジュール1300の吸熱部と放熱部間の温度差を利用して電力を生産することができる。ここで、冷却水は水であり得るが、これに制限されるものではなく、冷却性能を有する多様な種類の流体であり得る。冷却水通過チャンバー1100に流入する冷却水の温度は100℃未満、好ましくは50℃未満、さらに好ましくは40℃未満であり得るが、これに制限されるものではない。冷却水通過チャンバー1100を通過した後に排出される冷却水の温度は冷却水通過チャンバー1100に流入する冷却水の温度より高くてもよい。複数の単位モジュール1000間の離隔した空間を通過する高温の気体の温度は冷却水の温度より高くてもよい。例えば、複数の単位モジュール1000間の離隔した空間を通過する高温の気体の温度は100℃以上、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは200℃以上であり得るが、これに制限されるものではない。この時、複数の単位モジュール1000間の離隔した空間の幅は数mm~数十mmであり得、熱変換装置の大きさ、流入する気体の温度、気体の流入速度、要求される発電量などにより変わり得る。
【0061】
特に、
図4~
図5を参照すると、第1熱電モジュール1200および第2熱電モジュール1300はそれぞれ複数個の熱電素子100を含むことができる。要求される発電量に応じて各熱電モジュールに含まれる熱電素子の個数を調節することができる。
【0062】
各熱電モジュールに含まれる複数個の熱電素子100は電気的に連結され得、複数個の熱電素子100の少なくとも一部はバスバー(図示されず)を利用して電気的に連結され得る。バスバーは、例えば高温の気体が複数の単位モジュール1000間の離隔した空間を通過した後に排出される排出口側に配置され得、外部端子と連結され得る。これに伴い、第1熱電モジュール1200および第2熱電モジュール1300のためのPCBが熱変換装置の内部に配置されずとも第1熱電モジュール1200および第2熱電モジュール1300に電源が供給され得、これに伴い、熱変換装置の設計および組立が容易である。各単位モジュール1000は複数の熱電素子100の間に配置される断熱層1400およびシールド層1500をさらに含むことができる。断熱層1400は冷却水通過チャンバー1100の外部の表面のうち熱電素子100が配置される領域を除いて冷却水通過チャンバー1100の外部の表面の少なくとも一部を囲むように配置され得る。特に、冷却水通過チャンバー1100の外部の表面のうち複数の熱電素子100が配置される第1面1101および第2面1102で熱電素子100の間に断熱層1400が配置される場合、断熱層1400によって熱電素子100の低温部側と高温部側間の断熱が維持され得るため、発電効率を高めることができる。
【0063】
そして、シールド層1500は断熱層1400上に配置され、断熱層1400および複数の熱電素子100を保護することができる。このために、シールド層1500はステンレス素材を含むことができる。
【0064】
シールド層1500と冷却水通過チャンバー1100はスクリューによって締結され得る。これに伴い、シールド層1500は単位モジュール1000に安定的に結合することができ、第1熱電モジュール1200または第2熱電モジュール1300と断熱層1400も共に固定され得る。
【0065】
この時、第1熱電モジュール1200および第2熱電モジュール1300それぞれは、冷却水通過チャンバー1100の第1面1101および第2面1102にサーマルパッド(thermal pad)を利用して接着されてもよい。サーマルパッドは熱伝達が容易であるため、冷却水通過チャンバー1100と熱電モジュール間の熱伝達を妨害しないことができる。そして、第1熱電モジュール1200および第2熱電モジュール1300それぞれは熱電素子100の高温部側に配置されたヒートシンク200および熱電素子100の低温部側に配置された金属プレート300、例えばアルミニウムプレートをさらに含むことができる。この時、ヒートシンク200は隣接する他の単位モジュール1000に向かって配置される。第1熱電モジュール1200に含まれるヒートシンク200は隣接する他の単位モジュール1000の第2熱電モジュール1300に向かって配置され、第2熱電モジュール1300に含まれるヒートシンク200は隣接するさらに他の単位モジュール1000の第1熱電モジュール1200に向かって配置され得る。この時、隣接する互いに異なる単位モジュール1000のヒートシンク200は所定の間隔で離隔し得る。これに伴い、複数の単位モジュール1000の間を通過する空気の温度がヒートシンク200を通じて熱電素子100の高温部側に効率的に伝達され得る。一方、金属プレート300、例えばアルミニウムプレートは熱伝達効率が高いため、冷却水通過チャンバー1100を通過する冷却水の温度が金属プレート300を通じて熱電素子100の低温部側に効率的に伝達され得る。
【0066】
図6~
図7を参照すると、各熱電素子100は第1基板110、第1基板110上に配置された複数の第1電極120、複数の第1電極120上に配置された複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140、複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140上に配置された複数の第2電極150、そして複数の第2電極150上に配置された第2基板160を含む。
【0067】
この時、第1電極120は第1基板110とP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140の下部の底面間に配置され、第2電極150は第2基板160とP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140の上部の底面間に配置され得る。これに伴い、複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140は第1電極120および第2電極150によって電気的に連結され得る。第1電極120と第2電極150の間に配置され、電気的に連結される一対のP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140は単位セルを形成することができる。
【0068】
ここで、P型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140はビズマス(Bi)およびテルル(Ti)を主原料として含むビスマステルライド(Bi-Te)系熱電レッグであり得る。P型熱電レッグ130は全体重量100wt%に対してアンチモン(Sb)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、鉛(Pb)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、テルル(Te)、ビズマス(Bi)およびインジウム(In)のうち少なくとも一つを含むビスマステルライド(Bi-Te)系主原料物質99~99.999wt%とBiまたはTeを含む混合物0.001~1wt%を含む熱電レッグであり得る。例えば、主原料物質がBi-Se-Teであり、BiまたはTeを全体重量の0.001~1wt%でさらに含むことができる。N型熱電レッグ140は全体重量100wt%に対してセレニウム(Se)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、鉛(Pb)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、テルル(Te)、ビズマス(Bi)およびインジウム(In)のうち少なくとも一つを含むビスマステルライド(Bi-Te)系主原料物質99~99.999wt%とBiまたはTeを含む混合物0.001~1wt%を含む熱電レッグであり得る。例えば、主原料物質がBi-Sb-Teであり、BiまたはTeを全体重量の0.001~1wt%でさらに含むことができる。
【0069】
P型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140はバルク型または積層型で形成され得る。一般的にバルク型P型熱電レッグ130またはバルク型N型熱電レッグ140は、熱電素材を熱処理してインゴット(ingot)を製造し、インゴットを粉砕し篩分けして熱電レッグ用粉末を獲得した後、これを焼結し、焼結体をカッティングする過程を通じて得ることができる。積層型P型熱電レッグ130または積層型N型熱電レッグ140は、シート状の基材上に熱電素材を含むペーストを塗布して単位部材を形成した後、単位部材を積層しカッティングする過程を通じて得ることができる。
【0070】
この時、一対のP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140は同一形状および体積を有したり、互いに異なる形状および体積を有してもよい。例えば、P型熱電レッグ130とN型熱電レッグ140の電気伝導特性が異なるため、N型熱電レッグ140の高さまたは断面積をP型熱電レッグ130の高さまたは断面積と異ならせて形成してもよい。
【0071】
本発明の一実施例に係る熱電素子の性能はゼーベック指数で示すことができる。ゼーベック指数(ZT)は数学式1のように示すことができる。
【0072】
【0073】
ここで、αはゼーベック係数[V/K]であり、σは電気伝導度[S/m]であり、α2σはパワー因子(Power Factor、[W/mK2])である。そして、Tは温度、kは熱伝導度[W/mK]である。kはa・cp・ρで示すことができ、aは熱拡散度[cm2/S]であり、cpは比熱[J/gK]であり、ρは密度[g/cm3]である。
【0074】
熱電素子のゼーベック指数を得るために、zメーターを利用してZ値(V/K)を測定し、測定したZ値を利用してゼーベック指数(ZT)を計算することができる。
【0075】
本発明の他の実施例によると、P型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140は
図6(b)で図示する構造を有してもよい。
図6(b)を参照すると、熱電レッグ130、140は熱電素材層132、142、熱電素材層132、142の一面上に積層される第1メッキ層134-1、144-1、熱電素材層132、142の一面と対向して配置される他面に積層される第2メッキ層134-2、144-2、熱電素材層132、142と第1メッキ層134-1、144-1の間および熱電素材層132、142と第2メッキ層134-2、144-2の間にそれぞれ配置あれる第1接合層136-1、146-1および第2接合層136-2、146-2、そして第1メッキ層134-1、144-1および第2メッキ層134-2、144-2上にそれぞれ積層される第1金属層138-1、148-1および第2金属層138-2、148-2を含む。
【0076】
この時、熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1は互いに直接接触し、熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2は互いに直接接触することができる。そして、第1接合層136-1、146-1と第1メッキ層134-1、144-1は互いに直接接触し、第2接合層136-2、146-2と第2メッキ層134-2、144-2は互いに直接接触することができる。そして、第1メッキ層134-1、144-1と第1金属層138-1、148-1は互いに直接接触し、第2メッキ層134-2、144-2と第2金属層138-2、148-2は互いに直接接触することができる。
【0077】
ここで、熱電素材層132、142は半導体材料であるビズマス(Bi)およびテルル(Te)を含むことができる。熱電素材層132、142は
図6(a)で説明したP型熱電レッグ130またはN型熱電レッグ140と同一素材または形状を有することができる。
【0078】
そして、第1金属層138-1、148-1および第2金属層138-2、148-2は銅(Cu)、銅合金、アルミニウム(Al)およびアルミニウム合金から選択され得、0.1~0.5mm、好ましくは0.2~0.3mmの厚さを有することができる。第1金属層138-1、148-1および第2金属層138-2、148-2の熱膨張係数は熱電素材層132、142の熱膨張係数と同様であるか、より大きいため、焼結時に第1金属層138-1、148-1および第2金属層138-2、148-2と熱電素材層132、142間の境界面で圧縮応力が加えられ、亀裂または剥離を防止することができる。また、第1金属層138-1、148-1および第2金属層138-2、148-2と電極120、150間の結合力が高いため、熱電レッグ130、140は電極120、150と安定的に結合することができる。
【0079】
次に、第1メッキ層134-1、144-1および第2メッキ層134-2、144-2はそれぞれNi、Sn、Ti、Fe、Sb、CrおよびMoのうち少なくとも一つを含むことができ、1~20μm、好ましくは1~10μmの厚さを有することができる。第1メッキ層134-1、144-1および第2メッキ層134-2、144-2は熱電素材層132、142内の半導体材料であるBiまたはTeと第1金属層138-1、148-1および第2金属層138-2、148-2間の反応を防ぐため、熱電素子の性能の低下を防止できるだけでなく、第1金属層138-1、148-1および第2金属層138-2、148-2の酸化を防止することができる。
【0080】
この時、熱電素材層132、142と第1メッキ層134-1、144-1の間および熱電素材層132、142と第2メッキ層134-2、144-2の間には、第1接合層136-1、146-1および第2接合層136-2、146-2が配置され得る。この時、第1接合層136-1、146-1および第2接合層136-2、146-2はTeを含むことができる。例えば、第1接合層136-1、146-1および第2接合層136-2、146-2はNi-Te、Sn-Te、Ti-Te、Fe-Te、Sb-Te、Cr-TeおよびMo-Teのうち少なくとも一つを含むことができる。本発明の実施例によると、第1接合層136-1、146-1および第2接合層136-2、146-2それぞれの厚さは0.5~100μm、好ましくは1~50μmであり得る。本発明の実施例によると、熱電素材層132、142と第1メッキ層134-1、144-1および第2メッキ層134-2、144-2の間にTeを含む第1接合層136-1、146-1および第2接合層136-2、146-2をあらかじめ配置して、熱電素材層132、142内のTeが第1メッキ層134-1、144-1および第2メッキ層134-2、144-2に拡散することを防止することができる。これに伴い、Biリッチ領域の発生を防止することができる。
【0081】
これによると、熱電素材層132、142の中心部から熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面までのTe含有量はBi含有量より高く、熱電素材層132、142の中心部から熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面までのTe含有量はBi含有量より高い。熱電素材層132、142の中心部から熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面までのTe含有量または熱電素材層132、142の中心部から熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面までのTe含有量は、熱電素材層132、142の中心部のTe含有量対比0.8~1倍であり得る。例えば、熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面から熱電素材層132、142の中心部の方向に100μm厚さ内のTe含有量は、熱電素材層132、142の中心部のTe含有量対比0.8倍~1倍であり得る。ここで、熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面から熱電素材層132、142の中心部の方向に100μm厚さ内でもTe含有量は一定に維持され得、例えば熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面から熱電素材層132、142の中心部の方向に100μm厚さ内でTe重量比の変化率は0.9~1であり得る。
【0082】
また、第1接合層136-1、146-1または第2接合層136-2、146-2内のTeの含有量は、熱電素材層132、142内のTeの含有量と同じであるか類似し得る。例えば、第1接合層136-1、146-1または第2接合層136-2、146-2内のTeの含有量は熱電素材層132、142内のTeの含有量の0.8~1倍、好ましくは0.85~1倍、さらに好ましくは0.9~1倍、さらに好ましくは0.95~1倍であり得る。ここで、含有量は重量比であり得る。例えば、熱電素材層132、142内のTeの含有量が50wt%で含まれる場合、第1接合層136-1、146-1または第2接合層136-2、146-2内のTeの含有量は40~50wt%、好ましくは42.5~50wt%、さらに好ましくは45~50wt%、さらに好ましくは47.5~50wt%であり得る。また、第1接合層136-1、146-1または第2接合層136-2、146-2内のTeの含有量はNi対比大きくてもよい。第1接合層136-1、146-1または第2接合層136-2、146-2内でTeの含有量は一定に分布する反面、Ni含有量は第1接合層136-1、146-1または第2接合層136-2、146-2内で熱電素材層132、142方向に隣接するほど減少し得る。
【0083】
そして、熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面または熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面から第1メッキ層136-1、146-1と第1接合層136-1、146-1間の境界面または第2メッキ層134-2、144-2と第2接合層136-2、146-2間の境界面までのTe含有量は、一定に分布され得る。例えば、熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面または熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面から第1メッキ層136-1、146-1と第1接合層136-1、146-1間の境界面または第2メッキ層134-2、144-2と第2接合層136-2、146-2間の境界面までのTe重量比の変化率は0.8~1であり得る。ここで、Te重量比の変化率が1に近いほど熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面または熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面から第1メッキ層136-1、146-1と第1接合層136-1、146-1間の境界面または第2メッキ層134-2、144-2と第2接合層136-2、146-2間の境界面までのTe含有量が一定に分布することを意味し得る。
【0084】
そして、第1接合層136-1、146-1内第1メッキ層134-1、144-1と接する面、すなわち第1メッキ層136-1、146-1と第1接合層136-1、146-1間の境界面または第2接合層136-2、146-2内第2メッキ層134-2、144-2と接する面、すなわち第2メッキ層134-2、144-2と第2接合層136-2、146-2間の境界面でのTeの含有量は、熱電素材層132、142内第1接合層136-1、146-1と接する面、すなわち熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面または熱電素材層132、142内第2接合層136-2、146-2と接する面、すなわち熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面でのTeの含有量の0.8~1倍、好ましくは0.85~1倍、さらに好ましくは0.9~1倍、さらに好ましくは0.95~1倍であり得る。ここで、含有量は重量比であり得る。
【0085】
そして、熱電素材層132、142の中心部のTe含有量は、熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面または熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面のTe含有量と同一または類似に示されることが分かる。すなわち、熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面または熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面のTe含有量は、熱電素材層132、142の中心部のTe含有量の0.8~1倍、好ましくは0.85~1倍、さらに好ましくは0.9~1倍、さらに好ましくは0.95~1倍であり得る。ここで、含有量は重量比であり得る。ここで、熱電素材層132、142の中心部は熱電素材層132、142の中心を含む周辺領域を意味し得る。そして、境界面は境界面そのものを意味するか、または境界面と境界面から所定距離内に隣接する境界面周辺領域を含むものを意味し得る。
【0086】
そして、第1メッキ層136-1、146-1または第2メッキ層134-2、144-2内のTeの含有量は、熱電素材層132、142内のTeの含有量および第1接合層136-1、146-1または第2接合層136-2、146-2内のTeの含有量より低く示され得る。
【0087】
また、熱電素材層132、142の中心部のBi含有量は、熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面または熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面のBi含有量と同一または類似に示されることが分かる。これに伴い、熱電素材層132、142の中心部から熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面または熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面に至るまでTeの含有量がBiの含有量より高く示されるため、熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面周辺または熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面周辺でBi含有量がTe含有量を逆転する区間が存在しない。例えば、熱電素材層132、142の中心部のBi含有量は熱電素材層132、142と第1接合層136-1、146-1間の境界面または熱電素材層132、142と第2接合層136-2、146-2間の境界面のBi含有量の0.8~1倍、好ましくは0.85~1倍、さらに好ましくは0.9~1倍、さらに好ましくは0.95~1倍であり得る。ここで、含有量は重量比であり得る。
【0088】
一方、第1基板110とP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140の間に配置される第1電極120、そして第2基板160とP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140の間に配置される第2電極150は銅(Cu)、銀(Ag)およびニッケル(Ni)のうち少なくとも一つを含み、0.01mm~0.3mmの厚さを有することができる。第1電極120または第2電極150の厚さが0.01mm未満の場合、電極として機能が落ちて電気伝導性能が低くなり得、0.3mmを超過する場合、抵抗の増加によって前渡効率が低くなり得る。
【0089】
そして、相互に対向する第1基板110と第2基板160は絶縁基板または金属基板であり得る。絶縁基板はアルミナ基板または高分子樹脂基板であり得る。高分子樹脂基板はポリイミド(PI)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、環状オレフィンコポリマー(COC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような高透過性プラスチックなどの多様な絶縁性樹脂材を含むことができる。
【0090】
または高分子樹脂基板はエポキシ樹脂と無機充填材を含む樹脂組成物からなる熱伝導基板でもよい。熱伝導基板の厚さは0.01~0.65mm、好ましくは0.01~0.6mm、さらに好ましくは0.01~0.55mmであり得、熱伝導度は10W/mK以上、好ましくは20W/mK以上、さらに好ましくは30W/mK以上であり得る。
【0091】
このために、エポキシ樹脂はエポキシ化合物および硬化剤を含むことができる。この時、エポキシ化合物10体積比に対して硬化剤1~10体積比で含まれ得る。ここで、エポキシ化合物は結晶性エポキシ化合物、非結晶性エポキシ化合物およびシリコンエポキシ化合物のうち少なくとも一つを含むことができる。結晶性エポキシ化合物はメソゲン(mesogen)構造を含むことができる。メソゲン(mesogen)は液晶(liquid crystal)の基本単位であり、剛性(rigid)構造を含む。そして、非結晶性エポキシ化合物は分子のうちエポキシ基を2個以上有する通常の非結晶性エポキシ化合物であり得、例えばビスフェノールAまたはビスフェノールFから誘導されるグリシジルエーテル化物であり得る。ここで、硬化剤はアミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、イソシアネート系硬化剤およびブロックイソシアネート系硬化剤のうち少なくとも一つを含むことができ、2種以上の硬化剤を混合して使ってもよい。
【0092】
無機充填材は酸化アルミニウム、窒化ホウ素および窒化アルミニウムのうち少なくとも一つを含むことができる。この時、窒化ホウ素は複数の板状の窒化ホウ素が固まった窒化ホウ素凝集体を含んでもよい。ここで、窒化ホウ素凝集体の表面は下記の単位体1を有する高分子でコーティングされたり、窒化ホウ素凝集体内の空隙の少なくとも一部は下記の単位体1を有する高分子によって充填され得る。
【0093】
単位体1は次の通りである。
【0094】
[単位体1]
【0095】
【0096】
ここで、R1、R2、R3およびR4のうち一つはHであり、残りはC1~C3アルキル、C2~C3アルケンおよびC2~C3アルキンで構成されたグループから選択され、R5は線形、分枝状または環状の炭素数1~12である2価の有機リンカーであり得る。
【0097】
一実施例で、R1、R2、R3およびR4のうちHを除いた残りのうち一つはC2~C3アルケンから選択され、残りのうち他の一つおよびさらに他の一つはC1~C3アルキルから選択され得る。例えば、本発明の実施例に係る高分子は下記の単位体2を含むことができる。
【0098】
[単位体2]
【0099】
【0100】
または前記R1、R2、R3およびR4のうちHを除いた残りはC1~C3アルキル、C2~C3アルケンおよびC2~C3アルキンで構成されたグループから互いに異なるように選択されてもよい。
【0101】
このように、単位体1または単位体2による高分子が板状の窒化ホウ素がかたまった窒化ホウ素凝集体上にコーティングされ、窒化ホウ素凝集体内の空隙の少なくとも一部を充填すると、窒化ホウ素凝集体内の空気層が最小化されて窒化ホウ素凝集体の熱伝導性能を高めることができ、板状の窒化ホウ素間の結合力を高めて窒化ホウ素凝集体の破損を防止することができる。そして、板状の窒化ホウ素がかたまった窒化ホウ素凝集体上にコーディング層を形成すると作用基の形成が容易となり、窒化ホウ素凝集体のコーディング層上に作用基が形成されると、樹脂との親和度が高くなり得る。
【0102】
第1基板110と第2基板160が高分子樹脂基板である場合、金属基板に比べて薄い厚さ、高い放熱性能および絶縁性能を有することができる。また、ヒートシンク200または金属プレート300上に塗布された半硬化状態の高分子樹脂層上に電極を配置した後、熱圧着する場合、別途の接着層が不要となり得る。
【0103】
この時、第1基板110と第2基板160の大きさは異なって形成されてもよい。例えば、第1基板110と第2基板160のうち一つの体積、厚さまたは面積は他の一つの体積、厚さまたは面積より大きく形成され得る。これに伴い、熱電素子の吸熱性能または放熱性能を高めることができる。
【0104】
また、第1基板110と第2基板160のうち少なくとも一つの表面には放熱パターン、例えば凹凸パターンが形成されてもよい。これに伴い、熱電素子の放熱性能を高めることができる。凹凸パターンがP型熱電レッグ130またはN型熱電レッグ140と接触する面に形成される場合、熱電レッグと基板間の接合特性も向上し得る。
【0105】
一方、P型熱電レッグ130またはN型熱電レッグ140は円筒状、多角柱状、楕円柱状などを有することができる。
【0106】
本発明の一実施例によると、P型熱電レッグ130またはN型熱電レッグ140は電極と接合する部分の幅が広く形成されてもよい。
【0107】
再び
図1~
図3を参照すると、本発明の実施例によると、第2冷却水流入管3000および第2冷却水排出管4000は第1方向に沿って配列された単位モジュール1000別に配置され得る。すなわち、第2冷却水流入管3000および第2冷却水排出管4000それぞれの個数は第1方向に沿って配列された単位モジュール1000の個数と同じであるか、第1方向に沿って配列された単位モジュール1000の個数の倍数であり得る。
【0108】
図3で図示された通り、同じ単位モジュール側に配置された第2冷却水流入管および第2冷却水排出管、例えば第1単位モジュール1000-1側に配置された第2冷却水流入管3000-1および第2冷却水排出管4000-1を一対の第2冷却水流入管および第2冷却水排出管と指称することができる。
【0109】
第1方向に沿って第1冷却水流入管2100に流入した冷却水は、複数の第2冷却水流入管3000に分散して流入し得る。そして、複数の第2冷却水排出管4000から排出された冷却水は第1冷却水排出管2200に集められた後、第1方向に沿って外部に排出され得る。これに伴い、第1冷却水流入管2100の断面積は第2冷却水流入管3000の断面積より大きく、第1冷却水排出管2200の断面積は第2冷却水排出管4000の断面積より大きくてもよい。
【0110】
一方、第2方向に沿って各第2冷却水流入管3000を通じて流入した冷却水は、第3方向に沿って各単位モジュール1000の冷却水通過チャンバー1100を通過した後、第2方向に沿って各第2冷却水排出管4000を通じて排出され得る。このために、各冷却水通過チャンバー1100には少なくとも一つの冷却水流入口1110および少なくとも一つの冷却水排出口1120が形成され得る。冷却水通過チャンバー1100の冷却水流入口1110は冷却水通過チャンバー1100の第1面1101および第2面1102の間の一面である第3面1103に形成され、冷却水通過チャンバー1100の冷却水排出口1120は冷却水通過チャンバー1100の第1面1101および第2面1102の間の他面である第4面1104に形成され得る。ここで、第3面1103は第3方向から下を向く方向に配置された面であり、第4面1104は第3方向から上を向く方向に配置された面であり得る。すなわち、第3面1103は第2冷却水流入管3000と近く配置される面であり、第4面1104は第2冷却水排出管4000と近く配置される面であり得る。
【0111】
そして、冷却水通過チャンバー1100の冷却水流入口1110は第2冷却水流入管3000と連結され、冷却水通過チャンバー1100の冷却水排出口(図示されず)は第2冷却水排出管4000と連結され得る。このために、第2冷却水流入管3000には少なくとも一つの冷却水排出口3100が形成され、第2冷却水排出管4000には少なくとも一つの冷却水流入口(図示されず)が形成され得、第2冷却水流入管3000の冷却水排出口3100は冷却水通過チャンバー1100の冷却水流入口1110と連結され、第2冷却水排出管4000の冷却水流入口は冷却水通過チャンバー1100の冷却水排出口と連結され得る。この時、冷却水排出口と冷却水流入口は互いに対応する位置に形成され得、冷却水排出口と冷却水流入口のうち少なくとも一つは突出部を含むことができる。これによって、互いに嵌合するか、フィッティング部材によってフィッティングされ得、追加的に冷却水排出口と冷却水流入口が連結される領域はシーリング部材によってシーリングされ得る。
【0112】
図1~
図3と
図8~
図9を共に参照すると、フレーム2000の下端に複数の第2冷却水流入管3000を配置した後、複数の第2冷却水流入管3000上に複数の単位モジュール1000を配置し、複数の単位モジュール1000上でフレーム2000の上端に複数の第2冷却水排出管4000を配置する。
【0113】
フレーム2000の第1冷却水流入管2100から複数の第2冷却水流入管3000に冷却水が分散して流入できるように、フレーム2000の下端に形成された第1冷却水流入管2100には複数の第2冷却水流入管3000の個数だけのホール2110が形成され得、各第2冷却水流入管3000は各ホール2110の位置に合うように配置され得る。これと同様に、複数の第2冷却水排出管4000からフレーム2000の第1冷却水排出管2200に冷却水が集められて排出され得るように、フレーム2000の上端に形成された第1冷却水排出管2200には複数の第2冷却水排出管4000の個数だけのホール2210が形成され得、各第2冷却水排出管4000は各ホール2210の位置に合うように配置され得る。
【0114】
一方、一対の第2冷却水流入管3000および第2冷却水排出管4000は第2方向に沿って配列された複数の単位モジュール1000と連結され得る。例えば、第2冷却水流入管3000-1は第1単位モジュール1000-1および第1単位モジュール1000-1と第2方向に沿って隣接して配置される他の単位モジュール1000-11と連結され得、これと同様に第2冷却水排出管4000-1は第1単位モジュール1000-1および第1単位モジュール1000-1と第2方向に沿って隣接して配置される他の単位モジュール1000-11と連結され得る。このために、フレーム2000は第2方向に沿って配列された複数の単位モジュール1000の間に配置された支持壁2300をさらに含むことができる。すなわち、支持壁2300は第1方向に沿って配列された複数の単位モジュール1000を含む一つの単位モジュールグループおよびこれと第2方向に沿って隣接するように配列された他の単位モジュールグループの間に配置され得る。この時、支持壁2300には第2冷却水流入管3000が配置される第1溝2310および第2冷却水排出管4000が配置される第2溝2320が形成され得る。一つの支持壁2300に形成された第1溝2310および第2溝2320それぞれの個数は第2冷却水流入管3000および第2冷却水排出管4000それぞれの個数、すなわち一つの単位モジュールグループ内に配列された単位モジュール1000の個数と同じでもよい。
【0115】
第1溝2310および第2溝2320それぞれには第2冷却水流入管3000および第2冷却水排出管4000それぞれが固定され得る。このために、複数の第2冷却水排出管4000上には固定部材5000が組み立てられ得、固定部材5000、複数の第2冷却水排出管4000および支持壁2300はスクリューによって締結され得る。図示されてはいないが、複数の第2冷却水流入管3000側にも同じ構造の固定部材が組み立てられ得る。
【0116】
このような組立方法によると、望む発電量に応じて組み立てられる単位モジュールの個数を調節することが容易である。また、単位モジュールのうち一部が破損したり、故障が発生した場合、熱変換装置を分解し、単位モジュールを取り換えた後、再組み立てする過程が容易である。また、単位モジュール自体がスクリューによってフレームに固定される必要がないため、組立が容易である。また、単位モジュールの下に配置される第2冷却水流入管は冷却水流入の機能だけでなく単位モジュールを支持する機能も遂行できるため、熱変形装置は剛性を有するようになり、振動または衝撃時の変形が防止され得る。
【0117】
図1~
図3、
図8~
図9および
図10~
図11を参照すると、冷却水は第1方向に沿って第1冷却水流入管2100を通じて流入し、複数の第2冷却水流入管3000に分散され得る。そして、冷却水は第2方向に沿って第2冷却水流入管3000を通じて流れ、冷却水通過チャンバー1100内に流入することができる。冷却水通過チャンバー1100内に流入した冷却水は第3方向に沿って冷却水通過チャンバー1100の上端に向かって流れ、第2冷却水排出管4000に排出され得る。そして、第2冷却水排出管4000の冷却水は第2方向に沿って第1冷却水排出管2200に向かって流れ、第1冷却水排出管2200で集められた冷却水は外部に排出され得る。
【0118】
この時、高温の気体は冷却水通過チャンバー1100の上端から下端に向かうように流れる。本発明の実施例の通り、単位モジュール1000の上端に第2冷却水排出管4000が配置される場合、高温の気体の高い温度によって熱電素子の性能が低下する問題を防止することができる。また、冷却水が冷却水通過チャンバー1100の下端から上端に向かうように流れるため、冷却水が冷却水通過チャンバー1100の下から満たされ、高温の気体が流れる方向と冷却水が流れる方向が互いに反対になるため、単位モジュール全体に対して均一な熱交換温度を提供することができる。
【0119】
図12は本発明の他の実施例に係る熱変換装置の上面図であり、
図13は
図12の熱変換装置の斜視図である。ここで、フレーム2000内に単位モジュールが一部だけ満たされているものとして図示されているが、これに制限されず、フレーム2000内の全部または一部に単位モジュールが満たされ得る。
図1~
図11と同じ内容は重複した説明を省略する。
【0120】
図12~
図13を参照すると、フレーム2000の第1冷却水流入管2100および第1冷却水排出管2200の断面積は第1冷却水流入管2100の流入口から遠くなるほど小さくなり得る。これによると、第1冷却水流入管2100の流入口から遠い距離に配置された第2冷却水流入管4000にも高い油圧が加えられ得るため、複数の第2冷却水流入管4000に均一に冷却水が流入することができる。
【0121】
図14は、本発明のさらに他の実施例に係る熱変換装置の斜視図である。ここで、フレーム2000内に単位モジュールが一部だけ満たされているものとして図示されているが、これに制限されず、フレーム2000内の全部または一部に単位モジュールが満たされ得る。
図1~
図11と同じ内容は重複した説明を省略する。
【0122】
図14を参照すると、フレーム2000の第1冷却水流入管2100の流入口は第1冷却水流入管2100の側面に形成されてもよい。これに伴い、第1冷却水流入管2100の流入口に流入する冷却水も第2方向に沿って流入することができるため、複数の第2冷却水流入管4000に均一に冷却水が流入することができる。
【0123】
本発明のさらに他の実施例によると、各冷却水通過チャンバー1100の内壁には放熱フィンが配置されてもよい。放熱フィンの形状、個数、各冷却水通過チャンバー1100の内壁を占める面積などは、冷却水の温度、廃熱の温度、要求される発電容量などにより多様に変更され得る。放熱フィンが各冷却水通過チャンバー1100の内壁を占める面積は、例えば各冷却水通過チャンバー1100の断面積の1~40%であり得る。これによると、冷却水の流動を妨害することなく、高い熱電変換効率を得ることが可能である。
【0124】
そして、各冷却水通過チャンバー1100の内部は複数の領域に区画されてもよい。各冷却水通過チャンバー1100の内部が複数の領域に区画される場合、冷却水の流量が各冷却水通過チャンバー1100の内部を一杯にするほど充分でなくても、冷却水が各冷却水通過チャンバー1100内に均一に分散され得るため、各冷却水通過チャンバー1100の全面に対して均一な熱電変換効率を得ることが可能である。
【0125】
図15は本発明のさらに他の実施例に係る熱変換装置の斜視図であり、
図16は
図15の実施例に係る熱変換装置の部分拡大図であり、
図17は
図15の実施例に係る熱変換装置に含まれる単位モジュールの斜視図であり、
図18は
図17の単位モジュールの分解図であり、
図19は
図15の実施例に係る熱変換装置の断面図である。
【0126】
図15~
図19を参照すると、熱変換装置20は複数の単位モジュールグループおよび複数の単位モジュールグループを支持するフレーム7000を含む。ここで、各単位モジュールグループは複数の単位モジュール6000を含む。
【0127】
ここで、複数の単位モジュール6000は第1方向および第2方向にそれぞれ複数個配列され得、第2方向は第1方向と交差する方向、例えば第1方向と直角をなす方向であり得る。本明細書で、第1方向に配列された複数の単位モジュール6000は一つの単位モジュールグループをなすものと説明され得、これに伴い、複数の単位モジュールグループは第2方向に沿って配列され得る。ここで、一つの単位モジュールグループ内に含まれる複数の単位モジュール6000は所定の間隔で互いに離隔して配置され得る。本明細書で、説明の便宜のために、熱変換装置20は第2方向に沿って配置された5個の単位モジュールグループ、すなわち第1単位モジュールグループ6000-A、第2単位モジュールグループ6000-B、第3単位モジュールグループ6000-C、第4単位モジュールグループ6000-Dおよび第5単位モジュールグループ6000-Eを含むものを例にして説明するが、これに制限されるものではない。
【0128】
フレーム7000は複数の単位モジュール6000の外郭を囲むように配置される枠または縁であり得る。この時、フレーム7000には複数の単位モジュール6000内部で冷却水を注入するための冷却水流入管(図示されず)および複数の単位モジュール6000の内部を通過した冷却水を排出するための冷却水排出管(図示されず)が形成され得る。冷却水流入管および冷却水排出管のうち一つは、複数の単位モジュールグループのうち一端に配置された単位モジュールグループ、例えば第1単位モジュールグループ6000-Aの側面に配置された縁に形成され、他の一つは複数の単位モジュールグループのうち他端に配置された単位モジュールグループ、例えば第5単位モジュールグループ6000-Eの側面に配置された縁に形成され得る。
【0129】
特に、
図17~
図18を参照すると、各単位モジュール6000は冷却水通過チャンバー6100、冷却水通過チャンバー6100の一面6101に配置された第1熱電モジュール6200および冷却水通過チャンバー6100の他面6102に配置された第2熱電モジュール6300を含む。ここで、冷却水通過チャンバー6100の一面6101および他面6102は第1方向に沿って所定の間隔で互いに離隔するように配置された両面であり得、本明細書で冷却水通過チャンバー6100の一面6101および他面6102は冷却水通過チャンバー6100の第1面および第2面と混用され得る。
【0130】
第1熱電モジュール6200の低温部、すなわち放熱部は冷却水通過チャンバー6100の第1面6101の外部の表面に配置され、第1熱電モジュール6200の高温部、すなわち吸熱部は隣接する他の単位モジュール6000の第2熱電モジュール6300に向かうように配置され得る。これと同様に、第2熱電モジュール6300の低温部、すなわち放熱部は冷却水通過チャンバー6100の第2面6102の外部の表面に配置され、第2熱電モジュール6300の高温部、すなわち吸熱部は隣接する他の単位熱電モジュール6000の第1熱電モジュール6200に向かうように配置され得る。
【0131】
本発明の実施例に係る熱変換装置20は、冷却水通過チャンバー6100を通じて流れる冷却水および複数の単位モジュール6000間の離隔した空間を通過する高温の気体間の温度差、すなわち第1熱電モジュール6200の吸熱部と発熱部間の温度差および第2熱電モジュール6300の吸熱部と放熱部間の温度差を利用して電力を生産することができる。ここで、冷却水は水であり得るが、これに制限されるものではなく、冷却性能を有する多様な種類の流体であり得る。冷却水通過チャンバー6100に流入する冷却水の温度は100℃未満、好ましくは50℃未満、さらに好ましくは40℃未満であり得るが、これに制限されるものではない。冷却水通過チャンバー6100を通過した後に排出される冷却水の温度は冷却水通過チャンバー6100に流入する冷却水の温度より高くてもよい。複数の単位モジュール6000間の離隔した空間を通過する高温の気体の温度は冷却水の温度より高くてもよい。例えば、複数の単位モジュール6000間の離隔した空間を通過する高温の気体の温度は100℃以上、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは200℃以上であり得るが、これに制限されるものではない。この時、複数の単位モジュール6000間の離隔した空間の幅は数mm~数十mmであり得、熱変換装置の大きさ、流入する気体の温度、気体の流入速度、要求される発電量などにより変わり得る。
【0132】
第1熱電モジュール6200および第2熱電モジュール6300はそれぞれ複数個の熱電素子100を含むことができる。要求される発電量に応じて各熱電モジュールに含まれる熱電素子の個数を調節することができる。
【0133】
各熱電モジュールに含まれる複数個の熱電素子100は電気的に連結され得、複数個の熱電素子100の少なくとも一部はバスバー(図示されず)を利用して電気的に連結され得る。バスバーは、例えば高温の気体が複数の単位モジュール6000間の離隔した空間を通過した後に排出される排出口側に配置され得、外部端子と連結され得る。これに伴い、第1熱電モジュール6200および第2熱電モジュール6300のためのPCBが熱変換装置の内部に配置されずとも第1熱電モジュール6200および第2熱電モジュール6300に電源が供給され得、これに伴い、熱変換装置の設計および組立が容易である。各単位モジュール6000は複数の熱電素子100の間に配置される断熱層6400およびシールド層6500をさらに含むことができる。断熱層6400は冷却水通過チャンバー6100の外部の表面のうち熱電素子100が配置される領域を除いて冷却水通過チャンバー6100の外部の表面の少なくとも一部を囲むように配置され得る。特に、冷却水通過チャンバー6100の外部の表面のうち複数の熱電素子100が配置される第1面6101および第2面6102で熱電素子100の間に断熱層6400が配置される場合、断熱層6400によって熱電素子100の低温部側と高温部側間の断熱が維持され得るため、発電効率を高めることができる。
【0134】
そして、シールド層6500は断熱層6400上に配置され、断熱層6400および複数の熱電素子100を保護することができる。このために、シールド層6500はステンレス素材を含むことができる。
【0135】
シールド層6500と冷却水通過チャンバー6100はスクリューによって締結され得る。これに伴い、シールド層6500は単位モジュール6000に安定的に結合することができ、第1熱電モジュール6200または第2熱電モジュール6300と断熱層6400も共に固定され得る。
【0136】
この時、第1熱電モジュール6200および第2熱電モジュール6300それぞれは、冷却水通過チャンバー6100の第1面6101および第2面6102にサーマルパッド(thermal pad、6600)を利用して接着されてもよい。サーマルパッド6600は熱伝達が容易であるため、冷却水通過チャンバー6100と熱電モジュール間の熱伝達を妨害しないことができる。そして、第1熱電モジュール6200および第2熱電モジュール6300それぞれは熱電素子100の高温部側に配置されたヒートシンク200および熱電素子100の低温部側に配置された金属プレート300、例えばアルミニウムプレートをさらに含むことができる。この時、ヒートシンク200は隣接する他の単位モジュールに向かって配置される。第1熱電モジュール6200に含まれるヒートシンク200は隣接する他の単位モジュール(6000-1、
図16参照)の第2熱電モジュール6300に向かって配置され、第2熱電モジュール6300に含まれるヒートシンク200は隣接するさらに他の単位モジュール(6000-2、
図16参照)の第1熱電モジュール6200に向かって配置され得る。この時、隣接する互いに異なる単位モジュール6000のヒートシンク200は所定の間隔で離隔し得る。これに伴い、複数の単位モジュール6000の間を通過する空気の温度がヒートシンク200を通じて熱電素子100の高温部側に効率的に伝達され得る。一方、金属プレート300、例えばアルミニウムプレートは熱伝達効率が高いため、冷却水通過チャンバー6100を通過する冷却水の温度が金属プレート300を通じて熱電素子100の低温部側に効率的に伝達され得る。図示された通り、一つの金属プレート300には複数個の熱電素子100が配置されてもよいが、これに制限されるものではなく、一つの金属プレート300には一つの熱電素子100が配置されてもよい。熱電素子100に対する具体的な内容は前述した
図6~
図7と同じであるため、重複する説明を省略する。
【0137】
本発明の実施例によると、各単位モジュール6000は冷却水通過チャンバー6100の第1面6101と第2面6102の間の第3面6103側に配置される第1支持フレーム6700および冷却水通過チャンバー6100の第1面6101と第2面6102の間の第4面6104側に配置される第2支持フレーム6800をさらに含んでもよい。ここで、第3面6103は第3方向から下を向く面であり得、第4面6104は第3面6103と向かい合う面であって、第3方向から上を向く面であり得る。第1支持フレーム6700および第2支持フレーム6800のうち少なくとも一つの形状はHの形状、例えばHビームであり得る。熱変換装置20内に含まれた第1支持フレーム6700と第2支持フレーム6800それぞれの個数は熱変換装置20内に含まれた単位モジュール6000の全体の個数と同じでもよい。
図17~
図18で図示された通り、同じ単位モジュール側に配置された第1支持フレーム6700および第2支持フレーム6800を一対の支持フレームと指称してもよい。第1支持フレーム6700および第2支持フレーム6800がそれぞれ冷却水通過チャンバー6100の第3面6103側および第4面6104側に配置されると、単位モジュールの剛性を維持することができ、振動時に曲がったり変形する問題を防止することができる。
【0138】
このために、フレーム7000は第1単位モジュールグループ6000-Aおよび第2単位モジュールグループ6000-Bの間に配置された支持壁7300をさらに含むことができ、第1支持フレーム6700および第2支持フレーム6800それぞれは支持壁7300と締結され得る。この時、支持壁7300はフレーム7000の枠または縁と締結されたり、一体に成形され得る。
【0139】
さらに具体的に説明すると、第1単位モジュールグループ6000-Aおよび第2単位モジュールグループ6000-Bの間には支持壁7300が配置され、第1単位モジュールグループ6000-Aの各単位モジュール6000に配置された第1支持フレーム6700および第2支持フレーム6800それぞれは、第2単位モジュールグループ6000-Bが配置された方向に向かって支持壁7300の下部および上部に延び、第2単位モジュールグループ6000-Bの各単位モジュール6000に配置された第1支持フレーム6700および第2支持フレーム6800それぞれは、第1単位モジュールグループ6000-Aが配置された方向に向かって支持壁7300の下部および上部に延長され得る。この時、第1支持フレーム6700および第2支持フレーム6800それぞれの延長の長さは、支持壁7300の厚さの半分を超過できない。そして、第1支持フレーム6700と支持壁7300の下部および第2支持フレーム6800と支持壁7300の上部はそれぞれスクリューによって締結され得る。これによると、単位モジュール自体がスクリューによってフレームに直接固定される必要がないため、組立が容易である。また、要求される発電量に応じて単位モジュールの個数を調節することが容易である。
【0140】
ここで、一対の支持フレームが一つの単一モジュールを支持するものとして図示されているが、これに制限されるものではない。第1支持フレーム6700および第2支持フレーム6800それぞれは、一つの単位モジュールグループに含まれた複数の単位モジュールのうち一つおよびこれと隣接する他の単位モジュールグループに含まれた複数の単位モジュールのうち一つを同時に支持するように第2方向に沿って延びてもよい。これによると、熱変換装置20内に含まれた第1支持フレーム6700と第2支持フレーム6800それぞれの個数は第1単位モジュールグループ6000-A内に含まれた単位モジュール6000の個数と同じであるか、第1単位モジュールグループ6000-A内に含まれた単位モジュール6000の個数の倍数でもよい。
【0141】
このために、支持壁7300の下端には第1支持フレーム6700が配置される複数の溝が形成され、支持壁7300の上端には第2支持フレーム6800が配置される複数の溝が形成され得、第1支持フレーム6700および第2支持フレーム6800それぞれはスクリューなどの固定部材によって支持壁7300と締結され得る。一つの支持壁7300の下端および上端に形成された各溝の個数は一つの単位モジュールグループ内に配列された単位モジュール6000の個数と同じでもよい。
【0142】
本発明の実施例によると、冷却水通過チャンバー6100の一側面には冷却水流入口が形成され、他側面には冷却水排出口が形成される。
【0143】
すなわち、冷却水通過チャンバー6100の第1面6101、第2面6102、第3面6103および第4面6104の間の両面のうち一つである第5面6105には冷却水流入口6110が形成され、第1面6101、第2面6102、第3面6103および第4面6104の間の両面のうち他の一つである第6面6106には、冷却水排出口6120が形成され得る。
図15で第1単位モジュールグループ6000-A、第2単位モジュールグループ6000-B、第3単位モジュールグループ6000-C、第4単位モジュールグループ6000-Dおよび第5単位モジュールグループ6000-Eが第2方向に沿って順次配列され、冷却水が第1単位モジュールグループ6000-Aから第5単位モジュールグループ6000-Eに向かう方向に流れる場合、第1単位モジュールグループ6000-Aに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100の一側面、すなわち外側の側面である第5面6105に冷却水流入口6110が形成され、第1単位モジュールグループ6000-Aに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100の他側面、すなわち第2単位モジュールグループ6000-Bに向かうように配置された側面である第6面6106に冷却水排出口6120が形成され得る。これと同様に、第2単位モジュールグループ6000-Bに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100の一側面、すなわち第1単位モジュールグループ6000-Aに向かうように配置された側面である第5面6105に冷却水流入口6110が形成され、第2単位モジュールグループ6000-Bに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100の他側面、すなわち第3単位モジュールグループ6000-Cに向かうように配置された側面である第6面6106に冷却水排出口6120が形成され得る。
【0144】
この時、冷却水が第1単位モジュールグループ6000-Aから第5単位モジュールグループ6000-Eに向かう方向に流れるために、両単位モジュールグループの間に配置された支持壁7300には冷却水流入口6110および冷却水排出口6120の位置に対応するようにホール7310が形成され得る。例えば、ホール7310は第1単位モジュールグループ6000-Aに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100に形成された冷却水排出口6120の位置および第2単位モジュールグループ6000-Bに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100に形成された冷却水流入口6110の位置に同時に対応するように形成され得る。これに伴い、第1単位モジュールグループ6000-Aに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100に形成された冷却水排出口6120は、ホール7310を通じて第2単位モジュールグループ6000-Bに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100に形成された冷却水流入口6110に連結され得、第1単位モジュールグループ6000-Aに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100から第2単位モジュールグループ6000-Bに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100に冷却水が流れることができる。このような構造は第2単位モジュールグループ6000-B、第3単位モジュールグループ6000-C、第4単位モジュールグループ6000-Dおよび第5単位モジュールグループ6000-Eにも同一に適用され得る。
【0145】
本発明の実施例によると、
図19に図示された通り、各冷却水流入口6110には第1フィッティング部材6112が連結され、各冷却水排出口6120には第2フィッティング部材6122が連結され得る。この時、第1フィッティング部材6112および第2フィッティング部材6122それぞれは冷却水流入口6110および冷却水排出口6120に嵌合され、冷却水が通過できるように中空の管の形状を有し得る。そして、一つのホール7310には第1フィッティング部材6112および第2フィッティング部材6122が同時に差し込まれ得る。例えば、第1単位モジュールグループ6000-Aおよび第2単位モジュールグループ6000-Bの間に配置された支持壁7300に形成された複数のホール7310のうち一つには、第1単位モジュールグループ6000-Aに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100に形成された冷却水排出口6120に連結された第2フィッティング部材6122および第2単位モジュールグループ6000-Bに含まれた各単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100に形成された冷却水流入口6110に連結された第1フィッティング部材6112が共に差し込まれ得る。この時、第2フィッティング部材6122と第1フィッティング部材6112の間で冷却水が流出する問題を防止するために、第1フィッティング部材6112の外周面、第2フィッティング部材6122の外周面およびホール7310の内周面は共にシーリングされ得る。
【0146】
本発明の実施例によると、各冷却水通過チャンバー6100の第5面6105および第6面6106それぞれには複数の冷却水流入口6110および複数の冷却水排出口6120が形成され、支持壁7300には複数の冷却水流入口6110の位置および複数の冷却水排出口6120の位置に対応するように複数のホール7310が形成され得る。
【0147】
この時、冷却水の円滑な流れのために、冷却水通過チャンバー6100の内部には複数の冷却水通過管6130が形成され得る。冷却水通過管6130は冷却水通過チャンバー6100の内部で冷却水流入口6110から冷却水排出口6120まで連結され、冷却水は冷却水通過管6130を通じて第2方向に沿って流れることができる。これによると、冷却水の流量が各冷却水通過チャンバー6100の内部を一杯にするほど充分でなくても冷却水が各冷却水通過チャンバー6100内に均一に分散され得るため、各冷却水通過チャンバー6100の全面に対して均一な熱電変換効率を得ることが可能である。
【0148】
このように、冷却水は第1単位グループモジュール6000-Aに流入した後、第2方向に沿って第2単位グループモジュール6000-B、第3単位グループモジュール6000-Cおよび第4単位グループモジュール6000-Dを経て第5単位グループモジュール6000-Eに排出され得る。
【0149】
そして、高温の気体は冷却水通過チャンバー6100の上端から下端に向かうように流れる。本発明の実施例の通り、単位モジュール6000の上端に第2支持フレーム6800が配置される場合、高温の気体の高い温度によって熱電素子の性能が低下する問題を防止することができる。
【0150】
図示されてはいないが、本発明の実施例によると、第1単位モジュールグループ6000-Aの一側面、例えば第5面が向かうフレーム7000の枠または縁には冷却水流入管が形成され、第5単位モジュールグループ6000-Eの他側面、例えば第6面が向かうフレーム7000の枠または縁には冷却水排出管が形成され得る。冷却水流入管に流入した冷却水は第1単位モジュールグループ6000-Aに含まれた複数の単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100の冷却水流入口6110に分散して流入することができる。そして、第5単位モジュールグループ6000-Eに含まれた複数の単位モジュール6000の各冷却水通過チャンバー6100の冷却水排出口6120から排出された冷却水は冷却水排出管で集められた外部に排出され得る。
【0151】
本発明のさらに他の実施例によると、各冷却水通過チャンバー6100の内壁または冷却水通過管6130の内壁には放熱フィンが配置されてもよい。放熱フィンの形状、個数、各冷却水通過チャンバー6100の内壁を占める面積などは、冷却水の温度、廃熱の温度、要求される発電容量などにより多様に変更され得る。放熱フィンが各冷却水通過チャンバー6100の内壁を占める面積は、例えば各冷却水通過チャンバー6100の断面積の1~40%であり得る。これによると、冷却水の流動を妨害することなく、高い熱電変換効率を得ることが可能である。
【0152】
前記では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるであろう。