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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-01
(45)【発行日】2023-12-11
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/22 20060101AFI20231204BHJP
【FI】
H02K5/22
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021513913
(86)(22)【出願日】2019-09-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 KR2019011649
(87)【国際公開番号】W WO2020055067
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2022-06-14
(31)【優先権主張番号】10-2018-0108994
(32)【優先日】2018-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】カン ヨン ク
【審査官】島倉 理
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-027005(JP,A)
【文献】特開2014-110697(JP,A)
【文献】特開2007-181284(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトと、
前記シャフトと結合するロータと、
前記ロータの外側に配置されるステータと、
前記ロータと前記ステータを収容するハウジングと、
前記ハウジングの上部に配置されるカバーと、
前記カバーの下部に配置される回路基板と、
前記回路基板と電気的に連結されるコネクタと、を含み、
前記カバーはカバーボディ、および前記カバーボディの下部から軸方向に突出したカバー突起を含み、
前記コネクタはコネクタボディ、および前記コネクタボディの一側に配置されるグロメットを含み、
前記コネクタの前記グロメットは前記カバー突起に形成された溝内に配置され、
前記コネクタは前記コネクタボディの両側面から突出した第1突起をさらに含み、
前記第1突起は前記グロメットに形成された溝と結合する、モータ。
【請求項2】
前記グロメットはゴム材質で形成される、請求項に記載のモータ。
【請求項3】
前記コネクタは前記コネクタボディの上部面から互いに離隔するように前記軸方向に突出した一対の第2突起をさらに含み、
前記第2突起の間には前記グロメットが配置される、請求項に記載のモータ。
【請求項4】
前記コネクタは前記コネクタボディの下部面から前記軸方向に突出した第3突起をさらに含み、
前記第3突起は前記ハウジングに形成された溝に結合される、請求項に記載のモータ。
【請求項5】
シャフトと、
前記シャフトと結合するロータと、
前記ロータの外側に配置されるステータと、
前記ロータと前記ステータを収容するハウジングと、
前記ハウジングの上部に配置されるカバーと、
前記カバーの下部に配置される回路基板と、
前記回路基板と電気的に連結されるコネクタと、を含み、
前記カバーはカバーボディ、および前記カバーボディの下部から軸方向に突出したカバー突起を含み、
前記コネクタはコネクタボディ、および前記コネクタボディの一側に配置されるグロメットを含み、
前記コネクタの前記グロメットは前記カバー突起に形成された溝内に配置され、
前記カバー突起は前記カバー突起の一領域を切開して形成された切開部を含む、モータ。
【請求項6】
シャフトと、
前記シャフトと結合するロータと、
前記ロータの外側に配置されるステータと、
前記ロータと前記ステータを収容するハウジングと、
前記ハウジングの上部に配置されるカバーと、
前記カバーの下部に配置される回路基板と、
前記回路基板と電気的に連結されるコネクタと、
前記ハウジングに配置されるパワーターミナルと、を含み、
前記カバーはカバーボディ、および前記カバーボディの下部から軸方向に突出したカバー突起を含み、
前記コネクタはコネクタボディ、および前記コネクタボディの一側に配置されるグロメットを含み、
前記コネクタの前記グロメットは前記カバー突起に形成された溝内に配置され、
前記パワーターミナルは固定部材によって前記ハウジングに固定される、モータ。
【請求項7】
前記回路基板は固定部材によって前記カバーの下部に固定され、
電線によって前記回路基板と前記コネクタは電気的に連結される、請求項1に記載のモータ。
【請求項8】
前記カバーは前記カバーの下面から突出するように形成された突出部を含み、
前記回路基板は前記突出部に固定される、請求項に記載のモータ。
【請求項9】
前記グロメットは二重射出方式によって前記コネクタボディに配置される、請求項に記載のモータ。
【請求項10】
前記グロメットは前記カバーボディの上部面の内側に配置される、請求項に記載のモータ。
【請求項11】
前記第3突起は前記軸方向で前記グロメットに重なるように配置される、請求項に記載のモータ。
【請求項12】
前記コネクタが結合される前記カバーと前記パワーターミナルが固定される前記ハウジングとが結合される場合、前記コネクタ及び前記パワーターミナルの組立位置に偏差が発生する、請求項に記載のモータ。
【請求項13】
前記ステータの上部に配置されたバスバーをさらに含み、
前記パワーターミナルは前記バスバーと電気的に連結される、請求項に記載のモータ。
【請求項14】
前記コネクタと前記パワーターミナルは幅方向に平行になるように配置される、請求項13に記載のモータ。
【請求項15】
電子制御装置(ECU)のコネクタは、前記パワーターミナルと前記コネクタの両方に連結される単一の部品として提供される、請求項14に記載のモータ。
【請求項16】
前記ステータのコイルの幾つかは、前記パワーターミナルと電気的に連結される、請求項又は13に記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例はモータに関する。
【背景技術】
【0002】
モータは電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換させて回転力を得る装置であって、車両、家庭用電化製品、産業用機器などに広範囲に使われる。
【0003】
特に、自動車の電装化が急速に進行されるにつれて、操向システム、制動システムおよび意匠システムなどに適用されるモータの需要が大きく増加している。例えば、前記モータが使われる電子式パワーステアリングシステム(Electronic Power Steering System、以下、EPSという。)は運行条件に応じてモータの駆動を制御する電子制御装置であるECU(Electronic Control Unit)を利用して旋回安定性を保障し、迅速な復原力を提供する。それにより、車両の運転者は安全な走行ができる。
【0004】
前記モータはハウジング、シャフト(shaft)、前記ハウジングの内周面に配置されるステータ(stator)、前記シャフトの外周面に設置されるロータ(rotor)等を含むことができる。ここで、前記ステータは前記ロータとの電気的相互作用を誘発して前記ロータの回転を誘導する。
【0005】
そして、前記モータは車両の電子制御装置であるECU側のコネクタと結合するコネクタおよびパワーターミナルを具備することができるが、前記コネクタ側に隙間がないと車両のECU側のコネクタと結合過程で前記コネクタに損傷が発生する問題がある。
【0006】
したがって、前記問題を解決するために前記隙間を形成するように前記コネクタを組み立てる別途の工程が要求され、別途の工程によって前記モータの生産性が減少する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
実施例は流動可能にカバーに配置されるコネクタを具備することによって、損傷なく車両の電子制御装置と締結されるモータを提供する。例えば、流動性が確保されるようにコネクタとカバーの結合構造を具備するモータを提供する。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は以上で言及された課題に限定されず、ここで言及されていないさらに他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題は実施例により、シャフト、前記シャフトと結合するロータ、前記ロータの外側に配置されるステータ、前記ロータと前記ステータを収容するハウジング、前記ハウジングの上部に配置されるカバー、前記カバーの下部に配置される回路基板、および前記回路基板と電気的に連結されるコネクタを含み、前記カバーはカバーボディおよび前記カバーボディの下部から軸方向に突出したカバー突起を含み、前記コネクタはコネクタボディ、およびコネクタボディの一側に配置されるグロメットを含み、前記コネクタは前記グロメットを利用して前記カバー突起に形成された溝に嵌合されるモータによって達成される。
【0010】
そして、前記コネクタは前記コネクタボディの両側面からそれぞれ突出した第1突起をさらに含み、前記第1突起はグロメットに形成された溝と結合され得る。
【0011】
ここで、前記グロメットはゴム材質で形成され得る。
【0012】
そして、前記コネクタは前記コネクタボディの上部面から互いに離隔するように軸方向に突出した一対の第2突起をさらに含み、前記第2突起の間には前記グロメットが配置され得る。
【0013】
そして、前記コネクタは前記コネクタボディの下部面から軸方向に突出した第3突起をさらに含み、前記第3突起は前記ハウジングに形成された溝に結合され得る。
【0014】
一方、前記カバー突起は一領域を切開して形成された切開部を含むことができる。
【0015】
また、前記回路基板は固定部材によって前記カバーの下部に固定され、電線によって前記回路基板とコネクタは電気的に連結され得る。ここで、前記カバーは下面から突出するように形成された突出部を含み、前記回路基板は前記突出部に固定され得る。
【0016】
また、前記グロメットは二重射出方式によって前記コネクタボディに配置され得る。
【発明の効果】
【0017】
実施例に係るモータは、流動可能にカバーに配置されるコネクタを具備することによって、損傷なく車両の電子制御装置(ECU)のコネクタと締結され得る。
【0018】
また、コネクタに配置されるゴム材質のグロメットを利用してカバーに結合されるコネクタの流動性を確保することができる。この時、コネクタの内側の一領域をカバーに結合することによって、前記コネクタの流動性をさらに確保することができる。
【0019】
また、カバーの下部に突出するように形成されたカバー突起を利用して、前記コネクタの結合を案内しながらも前記コネクタの流動性を確保することができる。
【0020】
実施例の多様かつ有益な長所と効果は前述した内容に限定されず、実施例の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解され得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施例に係るモータを示す斜視図である。
図2】実施例に係るモータを示す断面図である。
図3】実施例に係るモータのハウジングとコネクタが配置されたカバーの間の結合関係を示す分解斜視図である。
図4】実施例に係るモータのカバーを示す底面斜視図である。
図5】実施例に係るモータのカバーに配置された回路基板とコネクタの配置を示す図面である。
図6】実施例に係るモータのカバーに配置された回路基板とコネクタの配置を示す図面である。
図7】実施例に係るモータのコネクタを示す斜視図である。
図8】実施例に係るモータのコネクタを示す分解斜視図である。
図9】実施例に係るモータのコネクタを示す底面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0023】
ただし、本発明の技術思想は説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され得、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間にその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置換して使うことができる。
【0024】
また、本発明の実施例で使われる用語(技術および科学的用語を含む)は、明白に特に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解され得る意味で解釈され得、辞書に定義された用語のように一般的に使われる用語は関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈できるであろう。
【0025】
また、本発明の実施例で使われた用語は実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。
【0026】
本明細書で、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせできるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0027】
また、本発明の実施例の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使うことができる。
【0028】
このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0029】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合だけでなく、その構成要素とその他の構成要素の間にあるさらに他の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含み得る。
【0030】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されるものと記載される場合、上(うえ)または下(した)は二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上のさらに他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(うえ)または下(した)」と表現される場合、一つの構成要素を基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0031】
以下、添付された図面を参照して実施例を詳細に説明するものの、図面符号にかかわらず同一または対応する構成要素は同一の参照番号を付し、これに対する重複する説明は省略することにする。
【0032】
図1は実施例に係るモータを示す斜視図であり、図2は実施例に係るモータを示す断面図であり、図3は実施例に係るモータのハウジングとコネクタが配置されたカバーの間の結合関係を示す分解斜視図である。図1でx方向は軸方向を意味し、y方向は半径方向を意味し得る。そして、前記軸方向と前記半径方向は互いに垂直であり得る。
【0033】
図1図3を参照すると、実施例に係るモータ1は一側に開口が形成されたハウジング100、ハウジング100の上部に配置されるカバー200、カバー200の下部に配置される回路基板300、回路基板300と電気的に連結されるコネクタ400、シャフト700と結合するロータ500、ハウジング100の内部に配置されるステータ600、ロータ500とともに回転するシャフト700、ステータ600の上側に配置されるバスバー800、前記シャフト700に結合されるセンシングマグネット組立体900および前記ハウジング100に固定されるパワーターミナル1000を含むことができる。
【0034】
前記ロータ500と前記ステータ600はハウジング100の内部に収容され得る。そして、コネクタ400はカバー200に流動性が確保されるように結合され得る。ここで、前記コネクタ400はセンサコネクタと呼ばれ得る。また、前記パワーターミナル1000はパワーコネクタと呼ばれ得る。
【0035】
車両のECU側のコネクタ(図示されず)が前記コネクタ400とパワーターミナル1000に結合される時、ハウジング100に固定されたパワーターミナル1000は結合位置を提供することができる。
【0036】
万一、前記コネクタ400が流動性なしにカバー200に固定されると、車両のECU側のコネクタ(図示されず)がコネクタ400とパワーターミナル1000に結合される時、コネクタ400等に損傷が発生し得る。例えば、前記ハウジング100に固定されるパワーターミナル1000と同一にコネクタ400がカバー200に固定設置されると、組立公差によってコネクタ400およびパワーターミナル1000の組立位置に偏差が発生し得る。そして、前記偏差によってECU側のコネクタによって印加される荷重は前記コネクタ400とパワーターミナル1000を損傷させ得る。
【0037】
したがって、前記モータ1は流動性が確保されたカバー200とコネクタ400の結合構造を利用することによって、損傷なくECU側のコネクタを前記コネクタ400とパワーターミナル1000に容易に連結されるようにする。例えば、前記ハウジング100にパワーターミナル1000が固定されても前記コネクタ400はカバー200に流動性があるように配置されるため、前記偏差が発生しても前記流動性によって前記コネクタ400およびパワーターミナル1000の損傷が防止され得る。
【0038】
ここで、前記モータ1は電子式パワーステアリングシステム(EPS)に使われ得る。
【0039】
ハウジング100とカバー200は前記モータ1の外形を形成することができる。ハウジング100とカバー200はボルトのような第1固定部材10を通じて結合され得る。そして、ハウジング100とカバー200の結合によって前記モータ1の内部に収容空間が形成され得る。それにより、前記収容空間には、図2に図示された通り、回路基板300、コネクタ400、ロータ500、ステータ600、シャフト700、バスバー800およびセンシングマグネット組立体900等が配置され得る。この時、シャフト700は前記収容空間に回転可能に配置され得る。前記モータ1はシャフト700の上部と下部にそれぞれ配置されるベアリング20を含むことができる。
【0040】
ハウジング100は円筒状に形成され得る。そして、ハウジング100は内部にロータ500、ステータ600等を収容することができる。この時、ハウジング100の形状や材質は多様に変更され得る。例えば、ハウジング100は高温でもよく耐え得る金属材質で形成され得る。
【0041】
カバー200は前記ハウジング100の開口を覆うようにハウジング100の開口面、すなわちハウジング100の上部に配置され得る。
【0042】
図4は、実施例に係るモータのカバーを示す底面斜視図である。
【0043】
図4を参照すると、カバー200はカバーボディ210およびカバーボディ210の下部から軸方向に突出したカバー突起220を含むことができる。ここで、カバーボディ210とカバー突起220は一体に形成され得る。
【0044】
カバーボディ210は前記ハウジング100の開口を覆うようにハウジング100の上部に配置され得る。そして、カバーボディ210の下部には回路基板300が配置され得る。
【0045】
カバー突起220はカバー200とコネクタ400の結合を案内することができる。
【0046】
カバー突起220は内部に溝221が形成された筒状に形成され得る。それにより、前記溝221にはコネクタ400の一領域が配置され得る。この時、コネクタ400はカバー突起220に嵌合方式で結合され得る。
【0047】
ここで、カバー突起220は所定の高さを有するように形成されるため、半径方向にコネクタ400に荷重が印加されてもカバー突起220はコネクタ400に半径方向に流動性を有するようにする。
【0048】
さらに、カバー突起220は筒状に形成時、所定の厚さを有するように合成樹脂材質で形成され得るため弾性力を確保することができる。それにより、前記カバー突起220は前記コネクタ400の嵌合を容易に誘導することができる。
【0049】
一方、カバー突起220の一部は切開され得る。それにより、図4に図示された通り、カバー突起220の一側には軸方向に切開された切開部222が形成され得る。
【0050】
カバー突起220とコネクタ400の結合時、前記切開部222はカバー突起220がコネクタ400の一側を弾性支持できるようにする。例えば、前記嵌合方式でコネクタ400がカバー突起220に結合時、切開部222によってカバー突起220の内側面223はコネクタ400に密着し得る。この時、前記切開部222によって弾性力が確保された前記カバー突起220の損傷が防止され得る。
【0051】
すなわち、前記切開部222はコネクタ400との嵌合のための弾性力を提供することができる。また、前記切開部222はカバー突起220の損傷を防止しつつ、コネクタ400に対する流動性を提供することができる。
【0052】
回路基板300はセンシングマグネット組立体900のセンシングマグネット910の磁力を感知することができる。したがって、回路基板300はセンシングマグネット910の磁力を感知するセンサ310が実装された印刷回路基板(PCB)で提供され得る。
【0053】
ここで、前記センサ310はホールIC(Hall IC)で提供され得る。そして、前記センサ310はセンシングマグネット910のN極とS極の変化を感知してセンシングシグナルを生成することができる。
【0054】
図5および図6は、実施例に係るモータのカバーに配置された回路基板とコネクタの配置を示す図面である。
【0055】
図5および図6を参照すると、回路基板300はカバー200の下部に配置され得る。この時、カバー200の下面211から突出するように形成された突出部212に前記回路基板300が配置され得る。そして、第2固定部材30により前記回路基板300は突出部212に固定され得る。ここで、前記突出部212の突出高さは前記回路基板300とコネクタ400の結合位置を考慮して形成され得る。
【0056】
そして、図5および図6に図示された通り、回路基板300の一側に配置された電線320により回路基板300とコネクタ400は電気的に連結され得る。
【0057】
図7は実施例に係るモータのコネクタを示す斜視図であり、図8は実施例に係るモータのコネクタを示す分解斜視図であり、図9は実施例に係るモータのコネクタを示す底面斜視図である。
【0058】
図7図9を参照すると、コネクタ400はコネクタボディ410および前記コネクタボディ410の上部に配置されるグロメット420を含むことができる。また、前記コネクタ400はコネクタボディ410の両側面411から幅方向にそれぞれ突出した第1突起430、コネクタボディ410の上部面412から互いに離隔するように軸方向に突出した一対の第2突起440および前記コネクタボディ410の下部面413から軸方向に突出した第3突起450を含むことができる。この時、コネクタボディ410、第1突起430、第2突起440および第3突起450は一体に形成され得る。ここで、前記幅方向とは平面上半径方向に垂直な方向であり得る。
【0059】
コネクタボディ410は車両のECU側のコネクタとの結合を通じて前記ECU側のコネクタと電気的に連結され得る。この時、コネクタボディ410の内部にはターミナルが配置され得る。ここで、前記ターミナルの一側は電線320と電気的に連結され得る。
【0060】
グロメット420はコネクタボディ410の上部に配置され得る。図5に図示された通り、コネクタボディ410に結合されたグロメット420はカバー突起220の内部に配置されてコネクタ400が流動性を有するようにする。
【0061】
図8を参照すると、グロメット420には溝421が形成され得る。そして、図7に図示された通り、前記溝421には第1突起430が結合され得る。
【0062】
一方、グロメット420は弾性力を有するゴム材質で形成され得る。それにより、カバー突起220に結合されたコネクタ400の流動性はグロメット420の弾性力によって確保され得る。
【0063】
第1突起430はコネクタボディ410の一側面と他側面から幅方向にそれぞれ突出し得る。そして、第1突起430はグロメット420の溝421と結合することができる。それにより、グロメット420はコネクタボディ410に固定され得る。
【0064】
ここで、第1突起430とグロメット420の溝421の結合を通じてグロメット420がコネクタボディ410に配置されるものをその例としているが、必ずしもこれに限定されない。例えば、二重射出方式を通じてグロメット420をコネクタボディ410に配置してもよい。第2突起440はグロメット420がコネクタボディ410に結合されることを案内する。そして、第2突起440はグロメット420を支持して半径方向にグロメット420が流動することを防止する。
【0065】
第2突起440はコネクタボディ410の上部面412から軸方向に突出し得る。この時、所定の間隔を有するように第2突起440は半径方向に互いに離隔するように配置され得る。それにより、第2突起440の間にはグロメット420が配置され得る。
【0066】
したがって、第2突起440の間にグロメット420が配置された状態で、前記第2突起440はカバー突起220と結合することができる。
【0067】
第3突起450は前記コネクタボディ410の下部面413から軸方向に突出するように形成され得る。
【0068】
そして、第3突起450はハウジング100に形成された溝110に結合され得る。この時、カバー200にコネクタ400を優先的に仮組立した状態でハウジング100の溝110と結合する第3突起450を利用して、コネクタ400はハウジング100に結合され得る。
【0069】
図9を参照すると、互いに向かい合うようにした一対の第3突起450が前記コネクタボディ410の下部面413に離隔して形成され得る。この時、第3突起450にはリブ451が形成されて第3突起450の剛性を向上させることができる。
【0070】
ここで、第3突起450は一対で形成されたものをその例としているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、第3突起450は一つの突起の形状で形成され得る。しかし、一つの突起の形状より一対で形成された第3突起450の場合、材料の削減が可能である。ただし、剛性を確保するために第3突起450にはリブ451が配置され得る。
【0071】
したがって、前記コネクタボディ410の上部はグロメット420が結合された状態でカバー突起220に結合され、下部は第3突起450がハウジング100に形成された溝110に結合されるため、前記コネクタ400は前記モータ1から軸方向および半径方向への位置が決定される。
【0072】
この時、前記コネクタ400のグロメット420が弾性力を有する材質で形成されるため、コネクタ400は流動性を確保することができる。
【0073】
さらに、所定の高さを有するカバー突起220にコネクタ400が結合されるため、コネクタ400に半径方向に荷重が印加されてもさらに容易に前記荷重に対応することができる。
【0074】
また、前記コネクタ400の内側の一領域がカバー突起220に結合されるようにすることによって、上下方向にチルティングを可能にする。それにより、前記コネクタ400の流動性はさらに向上し得る。
【0075】
図2を参照すると、ロータ500はステータ600の内側に配置され得、中心部にシャフト700が圧入方式で結合され得る。ここで、内側とは中心C方向を意味し、前記外側は内側に反対となる方向を意味し得る。
【0076】
そして、ロータ500はステータ600に回転可能に配置され得る。
【0077】
図2を参照すると、ロータ500はロータコア(図示されず)および前記ロータコアの外周面に円周方向に沿って配置される複数個のマグネット(図示されず)を含むことができる。ここで、マグネットはロータマグネットまたはドライブマグネットと呼ばれ得る。
【0078】
この時、ロータ500は前記ロータコアの外周面に複数個のマグネットが配置されるものをその例としているが、必ずしもこれに限定されない。例えば、前記ロータ500は前記ロータコアの内部にマグネットが配置されるIPM(Interior Permanent Magnet)タイプで形成されてもよい。
【0079】
前記ロータコアは円形の薄い鋼板の形態の複数個のプレートが積層された形状で実施されてもよく、一つの筒の形態で実施されてもよい。そして、前記ロータコアの中心にはシャフト700が結合するホールが形成され得る。
【0080】
前記マグネットはステータ600のステータコア610に巻かれたコイル630と回転磁界を形成する。このようなマグネットはシャフト700を中心に円周方向に沿ってN極とS極が交互に位置するように配置され得る。
【0081】
それにより、コイル630と前記ロータ500のマグネットの電気的相互作用でロータ500が回転し、ロータ500の回転に連動してシャフト700が回転することによって前記モータ1の駆動力が発生する。
【0082】
一方、ロータ500は前記マグネットが付着された前記ロータコアを覆うように配置される缶(図示されず)をさらに含むことができる。
【0083】
前記缶は外部衝撃や物理、化学的な刺激からロータコアとマグネットを保護しつつロータコアとマグネットに異物が流入することを遮断することができる。
【0084】
また、前記缶は前記ロータコアでマグネットが離脱することを防止する。
【0085】
ステータ600はハウジング100の内側に配置され得る。この時、ステータ600は熱間圧入方式を通じてハウジング100に結合され得る。それにより、ステータ600はハウジング100の内周面に支持され得る。そして、ステータ600はロータ500の外側に配置される。すなわち、ステータ600の内側にはロータ500が回転可能に配置され得る。
【0086】
図2を参照すると、ステータ600はステータコア610、前記ステータコア610に配置されるインシュレータ620および前記インシュレータ620に巻線されるコイル630を含むことができる。ここで、インシュレータ620はステータコア610とコイル630の間に配置されてコイル630を絶縁させることができる。
【0087】
ステータコア610には回転磁界を形成するコイル630が巻線され得る。
【0088】
ステータコア610は一つのコアで形成されるか複数個の分割コアが結合されて形成され得る。
【0089】
ステータコア610は薄い鋼板の形態の複数個のプレートが相互に積層された形態で形成され得るが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、ステータコア610は一つの単一品で形成されてもよい。
【0090】
ステータコア610はヨークおよび前記ヨークから半径方向に突出した複数個のトゥースを含むことができる。そして、前記トゥースにはコイル630が巻線され得る。この時、前記トゥースとコイル630の間にインシュレータ620が配置されてコイル630を絶縁させることができる。
【0091】
インシュレータ620はステータコア610とコイル630を絶縁させるように合成樹脂材質で形成され得る。そして、コイル630はインシュレータ620が配置されたステータコア610に巻線され得る。
【0092】
インシュレータ620はステータコア610の上側と下側に結合され得る。この時、ステータコア610との結合のためにインシュレータ620は一つの単一品で形成され得る。またはインシュレータ620はステータコア610に円周方向に沿って配置されるように複数個の単位インシュレータで形成されてもよい。
【0093】
シャフト700は、図2に図示された通り、ベアリング20によりハウジング100の内部に回転可能に支持され得る。そして、シャフト700はロータ500の回転に連動して共に回転することができる。
【0094】
バスバー800はステータ600の上部に配置され得る。
【0095】
そして、バスバー800はステータ600のコイル630と電気的に連結され得る。そして、バスバー800はパワーターミナル1000と電気的に連結され得る。
【0096】
バスバー800はバスバーボディと前記バスバーボディの内部に配置される複数個のターミナルを含むことができる。ここで、前記バスバーボディは射出成形を通じて形成されたモールド物であり得る。そして、前記ターミナルはステータ600のコイル630と電気的に連結され得る。この時、コイル630のうち一部はパワーターミナル1000と電気的に連結されてもよく、または前記ターミナルを利用してパワーターミナル1000と連結されてもよい。
【0097】
センシングマグネット組立体900はロータ500と回転連動可能にシャフト700に結合され得る。それにより、センシングマグネット組立体900はロータ500の位置を検出されるようにする。この時、センシングマグネット組立体900はセンシングマグネット910とセンシングプレート920を含むことができる。ここで、センシングマグネット910とセンシングプレート920は同軸を有するように結合され得る。
【0098】
センシングマグネット910は内周面を形成するセンシングプレート920のホールに隣接して円周方向に配置されるメインマグネットと縁に形成されるサブマグネットを含むことができる。前記メインマグネットはモータのロータ500に挿入されたドライブマグネットと同一に配列され得る。そして、前記サブマグネットは前記メインマグネットより細分化されて多くの極で有するように形成され得る。これに伴い、回転角度をさらに細かく分割して測定することが可能であり、モータの駆動をさらにソフトにさせることができる
【0099】
センシングプレート920は円板状の金属材質で形成され得る。センシングプレート920の上面にはセンシングマグネット910が結合され得る。そして、センシングプレート920はシャフト700に結合され得る。ここで、センシングプレート920にはシャフト700が貫通するホールが形成され得る。
【0100】
パワーターミナル1000はバスバー800と電気的に連結されてハウジング100に配置され得る。
【0101】
パワーターミナル1000は、図1に図示された通り、ハウジング100とカバー200の間に配置され得る。この時、パワーターミナル1000の一側は前記ECU側のコネクタとの結合のために外部に露出され得る。
【0102】
図1を参照すると、パワーターミナル1000は第3固定部材40によりハウジング100の一側に固定され得る。それにより、パワーターミナル1000は前記ECU側のコネクタとの結合時、結合位置に対する基準として提供され得る。
【0103】
したがって、前記モータ1はパワーターミナル1000の位置が固定された状態でコネクタ400の流動性を確保することができる。それにより、前記ECU側のコネクタをパワーターミナル1000とコネクタ400に連結時、損傷のない直接締結を可能にする。この時、前記ECU側のコネクタはパワーターミナル1000とコネクタ400に同時に連結される単一の部品で提供され得る。
【0104】
前記では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるであろう。
【符号の説明】
【0105】
1:モータ
100:ハウジング
200:カバー
300:回路基板
400:コネクタ
500:ロータ
600:ステータ
700:シャフト
800:バスバー
900:センシングマグネット組立体
1000:パワーターミナル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9