(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-01
(45)【発行日】2023-12-11
(54)【発明の名称】端末、無線通信方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20231204BHJP
H04W 16/32 20090101ALI20231204BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20231204BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/32
H04W72/0457 110
(21)【出願番号】P 2022131031
(22)【出願日】2022-08-19
(62)【分割の表示】P 2019550082の分割
【原出願日】2017-11-01
【審査請求日】2022-08-19
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100158528
【氏名又は名称】守屋 芳隆
(72)【発明者】
【氏名】武田 和晃
(72)【発明者】
【氏名】武田 一樹
(72)【発明者】
【氏名】永田 聡
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/072497(WO,A1)
【文献】特開2015-185930(JP,A)
【文献】Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Consideration of New L1 signaling for transition time reduction of SCell Activation for Small Cell O, 3GPP TSG-RAN WG1♯77 R1-142042,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ra,2014年05月19日,第2節
【文献】Ericsson,On dynamic triggering for CSI reports and CSI-RS[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1718438,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_R,2017年10月09日,第1節、第2.1節
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プライマリセルで送信される、複数のセカンダリセルグループに対応する特定のフィールドを含む下りリンク制御情報(DCI)を受信する受信部と、
前記特定のフィールドに基づいて、前記各セカンダリセルグループにおけるPDCCHのモニタの停止及びCSI測定の実施を制御する制御部と、を有し、
前記特定のフィールドのビット数は、前記セカンダリセルグループの数に基づいて決定される、端末。
【請求項2】
前記DCIのフォーマットは、物理上りリンク共有チャネルをスケジュールするDCIフォーマット、又は、物理下りリンク共有チャネルをスケジュールするDCIフォーマットである請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記受信部は、セカンダリセルのアクティベーション用のDCIを受信し、
前記制御部は、前記セカンダリセルのアクティベーション用のDCIに基づいて、セカンダリセルのアクティベーション及びディアクティベーションの少なくとも一方を制御する請求項1に記載の端末。
【請求項4】
前記特定のフィールドは、各セカンダリセルグループにおけるPDCCHのモニタの停止及びCSIの測定の実施を指示するフィールドである請求項1に記載の端末。
【請求項5】
プライマリセルで送信される、複数のセカンダリセルグループに対応する特定のフィールドを含む下りリンク制御情報(DCI)を受信するステップと、
前記特定のフィールドに基づいて、前記各セカンダリセルグループにおけるPDCCHのモニタの停止及びCSI測定の実施を制御するステップと、を有し、
前記特定のフィールドのビット数は、前記セカンダリセルグループの数に基づいて決定される、端末の無線通信方法。
【請求項6】
基地局と端末を有するシステムであって、
前記基地局は、
プライマリセルで送信される、複数のセカンダリセルグループに対応する特定のフィールドを含む下りリンク制御情報(DCI)を送信する送信部を有し、
前記端末は、
前記DCIを受信する受信部と、
前記特定のフィールドに基づいて、各セカンダリセルグループにおけるPDCCHのモニタの停止及びCSI測定の実施を制御する制御部と、を有し、
前記特定のフィールドのビット数は、前記セカンダリセルグループの数に基づいて決定される、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、次世代移動通信システムにおける端末、無線通信方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいて、更なる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が仕様化された(非特許文献1)。また、LTE(LTE Rel.8、9)の更なる大容量、高度化などを目的として、LTE-A(LTEアドバンスト、LTE Rel.10、11、12、13)が仕様化された。
【0003】
LTEの後継システム(例えば、FRA(Future Radio Access)、5G(5th generation mobile communication system)、5G+(plus)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、LTE Rel.14又は15以降などともいう)も検討されている。
【0004】
既存のLTE(例えば、LTE Rel.13)におけるキャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)において、基地局は、ユーザ端末(UE:User Equipment)に対してセカンダリセル(SCell:Secondary Cell)をディアクティブ状態からアクティベートするために、MAC制御要素(MAC CE(Medium Access Control Control Element))を用いた制御を行う。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】3GPP TS 36.300 V8.12.0 “Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2 (Release 8)”、2010年4月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既存のLTEにおいて、SCellのアクティベーションには数十msを要する。将来の無線通信システム(例えば、NR)においては、より迅速なSCellのアクティベーション/ディアクティベーション制御が求められている。このような制御を適切に実施する手法を確立しなければ、スループットの低下などが生じるという課題がある。
【0007】
そこで、本開示は、高速にアクティベーションを制御できる端末、無線通信方法及びシステムを提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る端末は、プライマリセルで送信される、複数のセカンダリセルグループに対応する特定のフィールドを含む下りリンク制御情報(DCI)を受信する受信部と、前記特定のフィールドに基づいて、前記各セカンダリセルグループにおけるPDCCHのモニタの停止及びCSI測定の実施を制御する制御部と、を有し、前記特定のフィールドのビット数は、前記セカンダリセルグループの数に基づいて決定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様によれば、高速にアクティベーションを制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、アクティベーション用DCIを検出したUEの動作の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、アクティベーション用DCIに基づくUEのCSI測定/報告の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、アクティベーション用DCIに基づくUEのCSI測定/報告の別の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、一実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、一実施形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
既存のLTE(例えば、LTE Rel.13)におけるキャリアアグリゲーション(CA)では、SCellをディアクティベート状態(deactivated state)からアクティベートするために、MAC制御要素(MAC CE(Medium Access Control Control Element))を用いたシグナリング(Activation/Deactivation MAC CE)が利用されている。当該MAC CEには、各SCellについての、アクティベートされるべきか否かに関する情報が含まれる。
【0012】
なお、ディアクティブなセルにおいては、例えば、UEは、下り制御チャネル(例えば、PDCCH(Physical Downlink Control Channel))のモニタをしない、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)の送信をしないなど、アクティブなセルにおける動作よりも、UEが行う動作が少ない。
【0013】
あるサブフレーム(サブフレームn)においてアクティベーションMAC CEを受信したUEは、サブフレームn+24又はn+34までに有効なCSI報告を送信する必要がある。ここで、有効なCSIというのは、UEの測定に基づいて得られたCQIインデックス=0(OOR(Out Of Range)に対応)以外のCQI値に対応する。
【0014】
以上から分かるように、既存のLTEにおいて、SCellのアクティベーションには数十msを要する。将来の無線通信システム(例えば、NR、5G及び5G+の少なくとも1つなど。以下、単にNRともいう)においては、より迅速なSCellのアクティベーション/ディアクティベーション制御が求められている。このような制御を適切に実施する手法を確立しなければ、スループットの低下などが生じるという課題がある。
【0015】
そこで、本発明者らは、高速なSCellのアクティベーション/ディアクティベーション制御方法を着想した。具体的には、アクティベーション/ディアクティベーションを、既存のMACベースの方法とは異なり、基地局(BS(Base Station)、eNB(eNodeB)、gNBなどと呼ばれてもよい)から下り制御チャネルによって伝送される下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)ベースの方法で制御することを見出した。
【0016】
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。各実施形態に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
【0017】
以降の説明において、アクティブ状態に関する用語(例えば、「アクティベーション」、「アクティブ」)は、ディアクティブ状態に関する用語(例えば、「ディアクティベーション」、「ディアクティブ」)によって読み替えられてもよい。
【0018】
(無線通信方法)
<アクティベーション用DCIの構成>
一実施形態において、アクティベーション用DCI(アクティベーション/ディアクティベーション用DCIなどと呼ばれてもよい)は、少なくとも以下の(1)-(5)の情報の1つ以上を含んでもよい:
(1)アクティベーションコマンド、
(2)CSI測定トリガ(CSI measurement trigger)、
(3)CSI報告要求(CSI reporting request)、
(4)SRSリソースインデックス(SRI:SRS Resource Index)、
(5)非周期測定用参照信号(A-SRS:Aperiodic Sounding Reference Signal)送信トリガ。
【0019】
アクティベーションコマンドは、アクティベーション及び/又はディアクティベーションを制御するための情報である。1つのアクティベーションコマンドは、1ビットで表されてもよく、例えば‘1’がアクティベーションを、‘0’がディアクティベーションを示してもよい(これらの逆でもよい)。
【0020】
アクティベーションコマンドは、アクティベーション/ディアクティベーションの状態を反転すること、状態を維持することなどを制御する情報に該当してもよい。例えば、‘1’が状態反転(ディアクティブ状態からアクティブ状態に遷移、など)を、‘0’が状態維持を示してもよい(これらの逆でもよい)。
【0021】
CSI測定トリガは、特定のCSI測定用参照信号(CSI-RS)の構成を用いてCSI測定(チャネル状態測定と呼ばれてもよい)を行うか否かを指示する情報であってもよい。特定のCSI-RSの構成(CSI-RS configuration)は、例えば、セミパーシステント(SP:Semi-Persistent)CSI-RS構成、非同期CSI-RS(aperiodic CSI-RS)構成などであってもよい。
【0022】
なお、CSI測定トリガによって指示される測定は、CSI-RSの測定に限られない。当該測定は、他の参照信号を用いて行われてもよい。CSI測定トリガによって指示される測定に用いられるリソースの情報は、アクティベーション用DCIに含まれる情報によって特定されてもよいし、上位レイヤシグナリングなどによって予め設定されてもよい。
【0023】
ここで、上位レイヤシグナリングは、例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング(例えば、MAC CE、MAC PDU(Protocol Data Unit))、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block))などのいずれか、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0024】
1つのCSI測定トリガは、1ビットで表されてもよく、例えば‘1’がCSI測定のトリガを示してもよい。ただし、これに限られない。
【0025】
アクティベーション用DCIに含まれるCSI測定トリガによってSCellのCSI測定がトリガされる場合、UEは、当該SCellがディアクティブ状態であっても当該SCellにおけるCSI測定を実施してもよい。このようなディアクティブ状態かつCSI測定を実施する状態は、セミアクティベート(semi-activate)状態、メジャメント状態などと呼ばれてもよい。
【0026】
CSI報告要求は、CSI報告(チャネル状態報告と呼ばれてもよい)を行うか否かを指示する情報であってもよく、CSI報告トリガなどと呼ばれてもよい。当該CSI報告は、例えば、準静的CSI報告(semi-static CSI reporting)であってもよいし、非同期CSI報告(aperiodic CSI reporting)構成などであってもよい。
【0027】
UEは、アクティベーション用DCIによってCSI報告がトリガされる場合、過去のCSI測定の結果に基づくCSIを報告してもよい。UEは、アクティベーション用DCIによってCSI報告及びCSI測定の両方がトリガされる場合には、当該CSI測定及び/又は過去のCSI測定の結果に基づくCSIを報告してもよい。
【0028】
1つのCSI報告要求は、1ビットで表されてもよく、例えば‘1’がCSI報告のトリガを示してもよい。ただし、これに限られない。
【0029】
CSI報告は、PCell(又はPSCell(Primary SCell)などのPCellに相当するセル)を用いて送信されてもよいし、SCellを用いて送信されてもよい。アクティベーション用DCIには、CSI報告を送信するセルに関する情報が含まれてもよい。CSI報告がトリガされる場合には、アクティベーション用DCIには、CSI報告送信用のULリソース割り当てに関する情報が含まれてもよい。CSI報告がトリガされない場合には、当該ULリソース割り当てに関する情報は、特定の値(例えば、0)を示すように構成されてもよいし、アクティベーション用DCIに含まれなくてもよい。
【0030】
当該ULリソース割り当てに関する情報は、既存のULグラント(DCIフォーマット0、4など)において用いられるリソース割り当てフィールドより簡略化されてもよい。例えば、当該ULリソース割り当てに関する情報は、システム帯域内の一部のULリソースを示すように構成されてもよい。このようにすることによって、アクティベーション用DCIのビット数を低減できる。
【0031】
アクティベーション用DCIによってトリガされるCSI報告においては、固定的なMCS(Modulation and Coding Scheme)が用いられてもよいし、通常のUL送信より限定されたMCS(例えば、ULグラントによって指定されるMCSより限定されたMCS)が用いられてもよい。当該CSI報告に用いる送信パラメータ(MCSなど)は、アクティベーション用DCIに含まれる情報によって特定されてもよいし、上位レイヤシグナリングなどによって予め設定されてもよい。なお、当該CSI報告は、データチャネル(例えば、PUSCH)を用いて送信されてもよいし、制御チャネル(例えば、PUCCH)を用いて送信されてもよい。
【0032】
SRI及び/又はA-SRS送信トリガは、基地局がUEにSRSを送信させるために利用されてもよい。例えば、UE及び基地局間のチャネルがレシプロシティを有する場合(例えば、UEが基地局との通信に時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を用いる場合)、基地局がUEにSRSを送信させて測定することによって、チャネル状態の変動を基地局が動的に取得できる。
【0033】
アクティベーションコマンドは、以下に示す特徴の少なくとも1つを有してもよい。
・1つのアクティベーションコマンドは、2ビット以上で表されてもよい。
・アクティベーション用DCIには、各セル(各SCell)用のアクティベーションコマンドが含まれてもよい。
・アクティベーション用DCIには、1つ又は複数のセル(例えば、全SCell)共通のアクティベーションコマンドが含まれてもよい。
・アクティベーション用DCIには、アクティベーションコマンドに対応するSCellを特定する情報(例えば、SCellインデックス)が含まれてもよい。
・アクティベーション用DCIに含まれるアクティベーションコマンドの総ビット数は、UEに設定されるSCellの数に依存してもよい。例えば、UEに設定されるSCellが多いほど、当該アクティベーションコマンドの総ビット数が多いように制御されてもよい。また、当該総ビット数は、例えば上位レイヤシグナリングによって設定されてもよく、例えば設定され得るセル(又はSCell)の最大数(例えば、8)に該当してもよい。
【0034】
なお、上記特徴の記載において、アクティベーションコマンドは、CSI測定トリガ、CSI報告要求、SRI、A-SRS送信トリガなどで読み替えられてもよい。また、上記特徴の記載において、「セル」は、「セルグループ」で読み替えられてもよいし、「SCell」は「セルグループに含まれるPSCellに相当するセル以外のセル」で読み替えられてもよい。
【0035】
アクティベーションコマンド、CSI測定トリガ、CSI報告要求、SRI及びA-SRS送信トリガのうち、少なくとも2つの情報がジョイント符号化されてもよい。アクティベーションコマンド、CSI測定トリガ、CSI報告要求、SRI及びA-SRS送信トリガのいずれかを制御する情報は、SCellのアクティベーション/ディアクティベーションの状態に基づいて別の情報に読み替えられてもよい。このように構成することによって、アクティベーション用DCIのビット数を低減できる。
【0036】
例えば、CSI測定トリガ及びCSI報告要求はマージされてもよい。当該マージされた情報(例えば、CSI測定/報告トリガなどと呼ばれてもよい)に関連するSCellがディアクティベート状態の場合には、当該情報が‘1’(トリガーオン)であることはCSI測定の開始のみを示し、当該SCellがアクティブ状態の場合(又は当該SCellのアクティベートを指定する情報が指示される場合)には、当該情報が‘1’(トリガーオン)であることはCSI測定及び報告の開始を示してもよい。なお、トリガーオンのビットは‘1’に限られないし、CSI測定/報告トリガのビット数も1に限られない。
【0037】
<アクティベーション用DCIの特定方法>
アクティベーション用DCIは、他のDCI(例えば、スケジューリング用DCI(ULグラント、DLアサインメントなど))と同じDCIフォーマットによって構成されてもよい。言い換えると、アクティベーション用DCIのサイズは、他のDCIのサイズと同じであってもよい。UEは、検出したDCIが特定のビット列である又は特定の情報(ビット)を含む場合に、当該DCIがアクティベーション用DCIであると判断してもよい。特定の情報は、スケジューリングDCI及びアクティベーション用DCIを識別するための情報と呼ばれてもよい。
【0038】
アクティベーション用DCIは、当該DCI用の特定のRNTI(Radio Network Temporary Identifier)によってスクランブルされてもよい。具体的には、アクティベーション用DCIの巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)ビットは、特定のRNTIによってスクランブル(マスキング)されてもよい。当該特定のRNTIは、例えばアクティベーション/ディアクティベーション用RNTIなどと呼ばれてもよい。
【0039】
UEは、設定された全てのSCellがアクティベートされている場合、アクティベーション用DCIをモニタしなくてもよい。UEは、所定の数(例えば、1つ)以上のSCellがディアクティベート状態である場合、アクティベーション用DCIをモニタしてもよい。当該所定の数は、上位レイヤシグナリングによって設定されてもよいし、仕様によって定められてもよい。
【0040】
アクティベーション用DCIは、グループ共通PDCCH(GC-PDCCH:Group Common PDCCH)を用いて送信されてもよい。ここで、GC-PDCCHは、1つ以上のUEに共通のPDCCHであって、GC-PDCCHによって伝送されるDCIは、グループ共通DCIと呼ばれてもよい。
【0041】
アクティベーション用DCIは、共通サーチスペースを用いて送信されてもよいし、UE固有サーチスペースを用いて送信されてもよい。
【0042】
アクティベーション用DCIは、PCell(又はPCellに相当するセル)を用いて送信されてもよいし、SCellを用いて送信されてもよい。例えば、アクティベーションコマンドを含むアクティベーション用DCIは、PCell(又はPCellに相当するセル)を用いて送信されることが好ましい。
【0043】
あるSCellがアクティベートされた後、当該SCellにおいて送信されるアクティベーション用DCIによって、当該SCellのCSI測定及び/又は報告がトリガされてもよい。あるSCellがアクティベートされた後であっても、PCell(又はPCellに相当するセル)において送信されるアクティベーション用DCIによって、当該SCellのCSI測定及び/又は報告がトリガされてもよい。
【0044】
<アクティベーション用DCIを検出したUEの動作>
UEは、あるSCellをアクティベートすることを指示するアクティベーション用DCIを検出した場合、当該DCIを検出したスロットと同じスロット又は所定の期間(オフセット)後のスロットにおいて、当該SCellをアクティベートしてもよい。UEは、当該アクティベーションが、ディアクティベートを指示するDCIを検出するまで有効であると想定してもよいし、1スロットのみ又は複数スロットにわたって有効であると想定してもよい。
【0045】
UEは、あるSCellのCSI測定をトリガすることを指示するアクティベーション用DCIを検出した場合、当該DCIを検出したスロットと同じスロット又は所定の期間(オフセット)後のスロットにおいて、当該SCellのCSI測定を実施してもよい。UEは、当該CSI測定を、CSI測定トリガのオフを指示するDCIを検出するまで実施すると想定してもよいし、1スロットのみ又は複数スロットにわたって実施すると想定してもよい。
【0046】
UEは、あるSCellのCSI報告をトリガすることを指示するアクティベーション用DCIを検出した場合、当該DCIを検出したスロットと同じスロット又は所定の期間(オフセット)後のスロットにおいて、当該SCellのCSI報告を実施してもよい。UEは、当該CSI報告を、CSI報告トリガのオフを指示するDCIを検出するまで実施すると想定してもよいし、1スロットのみ又は複数スロットにわたって実施すると想定してもよい。
【0047】
アクティベーションが有効な期間(及び/又はオフセット)、CSI測定トリガによってCSI測定を行う期間(及び/又はオフセット)、CSI報告トリガによってCSI報告測定を行う期間(及び/又はオフセット)などに関する情報は、アクティベーション用DCIに含まれる情報によって特定されてもよいし、上位レイヤで設定されたタイマーによって管理されてもよいし、上位レイヤシグナリングなどによって予め設定されてもよい。
【0048】
なお、ここで述べた「スロット」は、他の時間単位で読み替えられてもよく、例えばミニスロット、サブフレーム、タイミングなどで読み替えられてもよい。また、上述の「所定の期間」は、例えば1スロットなどであってもよいし、アクティベーション用DCIの受信に応じたACKを送信した後のスロットであってもよい。
【0049】
図1は、アクティベーション用DCIを検出したUEの動作の一例を示す図である。本例においては、スロット#0の時点ではPCellのみがアクティブ状態であり、PCellにおいてSCell#1及び#2用のアクティベーションコマンドを含むアクティベーション用DCIが通知される。UEはアクティベーション用DCIの検出から1スロット後に対象のSCellのアクティベート/ディアクティベートを実施する。
【0050】
UEは、PCellのスロット#0において、SCell#1のアクティベートを示すアクティベーション用DCIを検出すると、スロット#1においてSCell#1をアクティベートし、SCell#1における送信及び/又は受信処理を開始する。
【0051】
UEは、PCellのスロット#2において、SCell#1及び#2のアクティベートを示すアクティベーション用DCIを検出すると、スロット#3において、まだディアクティブなSCell#2をアクティベートし、SCell#2における送信及び/又は受信処理を開始する。
【0052】
UEは、PCellのスロット#3において、SCell#1のディアクティベートを示すアクティベーション用DCIを検出すると、スロット#4において、アクティブなSCell#1をディアクティベートする。
【0053】
図2は、アクティベーション用DCIに基づくUEのCSI測定/報告の一例を示す図である。本例においては、スロット#0の時点ではPCellのみがアクティブ状態であり、PCellにおいてSCell#1用のアクティベーションコマンド、CSI測定トリガ及びCSI報告要求を含むアクティベーション用DCIが通知される。UEはアクティベーション用DCIの検出から1スロット後に対象のSCellのアクティベート/ディアクティベート、CSI測定及び/又はCSI報告のトリガを実施する。
【0054】
UEは、PCellのスロット#0において、SCell#1のCSI測定をトリガするアクティベーション用DCIを検出すると、SCell#1のスロット#1において所定のCSI-RSリソースを用いてCSI測定を実施する。この時点ではCSI報告はトリガされていないので、UEはCSI報告を行わない。
【0055】
UEは、PCellのスロット#2において、SCell#1のアクティベート、CSI測定のトリガ及びCSI報告のトリガを示すアクティベーション用DCIを検出すると、スロット#3において、SCell#1をアクティベートし、SCell#1における送信及び/又は受信処理を開始する。また、SCell#1のスロット#3において、所定のCSI-RSリソースを用いてCSI測定を実施する。そして、スロット#3又はこれ以降のスロットにおけるULサブフレームを用いて、上記CSI測定によって得られたCSIを報告する。
【0056】
図3は、アクティベーション用DCIに基づくUEのCSI測定/報告の別の一例を示す図である。本例においては、スロット#0の時点ではPCellのみがアクティブ状態であり、PCellにおいてSCell#1用のアクティベーションコマンド及びCSI測定/報告トリガを含むアクティベーション用DCIが通知される。UEはアクティベーション用DCIの検出から1スロット後に対象のSCellのアクティベート/ディアクティベート、CSI測定及び/又はCSI報告のトリガを実施する。
【0057】
本例におけるCSI測定/報告トリガの‘1’は、対象のSCellがディアクティブ状態の場合には、当該SCellのCSI測定のみのトリガを示し、当該SCellがアクティブ状態の場合(又は当該SCellのアクティベートするアクティベートコマンドが同時に指示される場合)には、当該SCellのCSI測定及び報告のトリガを示すと想定する。
【0058】
UEは、PCellのスロット#0において、SCell#1のCSI測定/報告をトリガするアクティベーション用DCIを検出する。この場合、SCell#1はまだディアクティブ状態であるため、UEは、SCell#1のスロット#1において所定のCSI-RSリソースを用いてCSI測定を実施し、CSI報告は行わない。
【0059】
UEは、PCellのスロット#2において、SCell#1のアクティベート、CSI測定/報告をトリガするアクティベーション用DCIを検出すると、スロット#3において、SCell#1をアクティベートし、SCell#1における送信及び/又は受信処理を開始する。また、SCell#1のスロット#3において、所定のCSI-RSリソースを用いてCSI測定を実施する。そして、スロット#3又はこれ以降のスロットにおけるULサブフレームを用いて、上記CSI測定によって得られたCSIを報告する。
【0060】
以上説明した実施形態によれば、DCIを用いて高速にアクティベーション、CSI測定/報告を制御できる。
【0061】
<その他変形例>
以上の実施形態においてはセルのアクティベーション、CSI測定/報告などの制御を説明したが、当該制御の対象はセルに限られない。以上の実施形態における「セル」、「PCell」、「SCell」などは、例えば「帯域幅部分(BWP:Bandwidth part)」で読み替えられてもよい。
【0062】
BWPは、部分周波数帯域、部分帯域などと呼ばれてもよい。NRにおいては、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)ごとに1つ又は複数のBWPがUEに対して設定され得る。
【0063】
(無線通信システム)
以下、本開示の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、本開示の上記各実施形態に係る無線通信方法のいずれか又はこれらの組み合わせを用いて通信が行われる。
【0064】
図4は、一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。
【0065】
なお、無線通信システム1は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、NR(New Radio)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)などと呼ばれてもよいし、これらを実現するシステムと呼ばれてもよい。
【0066】
無線通信システム1は、比較的カバレッジの広いマクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12(12a-12c)と、を備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。各セル及びユーザ端末20の配置、数などは、図に示す態様に限定されない。
【0067】
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、マクロセルC1及びスモールセルC2を、CA又はDCを用いて同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、5個以下のCC、6個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用してもよい。
【0068】
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、legacy carrierなどとも呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
【0069】
また、ユーザ端末20は、各セルで、時分割複信(TDD:Time Division Duplex)及び/又は周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)を用いて通信を行うことができる。また、各セル(キャリア)では、単一のニューメロロジーが適用されてもよいし、複数の異なるニューメロロジーが適用されてもよい。
【0070】
ニューメロロジーとは、ある信号及び/又はチャネルの送信及び/又は受信に適用される通信パラメータであってもよく、例えば、サブキャリア間隔、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、サブフレーム長、TTI長、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域で行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域で行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。例えば、ある物理チャネルについて、構成するOFDMシンボルのサブキャリア間隔が異なる場合及び/又はOFDMシンボル数が異なる場合には、ニューメロロジーが異なると称されてもよい。
【0071】
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線によって接続されてもよい。
【0072】
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
【0073】
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
【0074】
各ユーザ端末20は、LTE、LTE-Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末(移動局)だけでなく固定通信端末(固定局)を含んでもよい。
【0075】
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクに直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が適用され、上りリンクにシングルキャリア-周波数分割多元接続(SC-FDMA:Single Carrier Frequency Division Multiple Access)及び/又はOFDMAが適用される。
【0076】
OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC-FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックによって構成される帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限らず、他の無線アクセス方式が用いられてもよい。
【0077】
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHによって、MIB(Master Information Block)が伝送される。
【0078】
下りL1/L2制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHによって、PDSCH及び/又はPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。
【0079】
なお、DCIによってスケジューリング情報が通知されてもよい。DLデータ(例えば、PDSCH)受信及び/又はDL参照信号の測定をスケジューリングするDCIは、DLアサインメント、DLグラント、DL DCIなどと呼ばれてもよい。ULデータ(例えば、PUSCH)送信及び/又はULサウンディング(測定用)信号の送信をスケジューリングするDCIは、ULグラント、UL DCIなどと呼ばれてもよい。
【0080】
PCFICHによって、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHによって、PUSCHに対するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送達確認情報(例えば、再送制御情報、HARQ-ACK、ACK/NACKなどともいう)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
【0081】
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報などが伝送される。また、PUCCHによって、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、送達確認情報、スケジューリングリクエスト(SR:Scheduling Request)などが伝送される。PRACHによって、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
【0082】
無線通信システム1では、下り参照信号として、セル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS:Channel State Information-Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS:DeModulation Reference Signal)、位置決定参照信号(PRS:Positioning Reference Signal)などが伝送される。また、無線通信システム1では、上り参照信号として、測定用参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS)などが伝送される。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。また、伝送される参照信号は、これらに限られない。
【0083】
(無線基地局)
図5は、一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
【0084】
下りリンクによって無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
【0085】
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQの送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
【0086】
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102によって増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0087】
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
【0088】
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの呼処理(設定、解放など)、無線基地局10の状態管理、無線リソースの管理などを行う。
【0089】
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
【0090】
送受信部103は、ユーザ端末20に対して、通常PDCCH、GC-PDCCHなどを介してアクティベーション用下り制御情報(DCI)を送信する。アクティベーション用DCIは、アクティベーションコマンド、CSI測定トリガ、CSI報告要求などの情報を含んでもよい。
【0091】
図6は、本開示の一実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、本例では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。
【0092】
ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。なお、これらの構成は、無線基地局10に含まれていればよく、一部又は全部の構成がベースバンド信号処理部104に含まれなくてもよい。
【0093】
制御部(スケジューラ)301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
【0094】
制御部301は、例えば、送信信号生成部302における信号の生成、マッピング部303における信号の割り当てなどを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304における信号の受信処理、測定部305における信号の測定などを制御する。
【0095】
制御部301は、システム情報、下りデータ信号(例えば、PDSCHで送信される信号)、下り制御信号(例えば、PDCCH及び/又はEPDCCHで送信される信号。送達確認情報など)のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。また、制御部301は、上りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、下り制御信号、下りデータ信号などの生成を制御する。
【0096】
制御部301は、同期信号(例えば、PSS(Primary Synchronization Signal)/SSS(Secondary Synchronization Signal))、下り参照信号(例えば、CRS、CSI-RS、DMRS)などのスケジューリングの制御を行う。
【0097】
制御部301は、上りデータ信号(例えば、PUSCHで送信される信号)、上り制御信号(例えば、PUCCH及び/又はPUSCHで送信される信号。送達確認情報など)、ランダムアクセスプリアンブル(例えば、PRACHで送信される信号)、上り参照信号などのスケジューリングを制御する。
【0098】
制御部301は、ユーザ端末20に対して、所定の周波数リソース(例えば、セル及び/又はBWP)のアクティベーション、CSI測定、CSI報告などの制御のための下り制御情報(アクティベーション用DCI)を生成して送信する制御を行ってもよい。
【0099】
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
【0100】
送信信号生成部302は、例えば、制御部301からの指示に基づいて、下りデータの割り当て情報を通知するDLアサインメント及び/又は上りデータの割り当て情報を通知するULグラントを生成する。DLアサインメント及びULグラントは、いずれもDCIであり、DCIフォーマットに従う。また、下りデータ信号には、各ユーザ端末20からのチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)などに基づいて決定された符号化率、変調方式などに従って符号化処理、変調処理が行われる。
【0101】
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成された下り信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
【0102】
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信される上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)である。受信信号処理部304は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
【0103】
受信信号処理部304は、受信処理によって復号された情報を制御部301に出力する。例えば、HARQ-ACKを含むPUCCHを受信した場合、HARQ-ACKを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号及び/又は受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
【0104】
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0105】
例えば、測定部305は、受信した信号に基づいて、RRM(Radio Resource Management)測定、CSI(Channel State Information)測定などを行ってもよい。測定部305は、受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality)、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)、SNR(Signal to Noise Ratio))、信号強度(例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator))、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
【0106】
(ユーザ端末)
図7は、一実施形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
【0107】
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0108】
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤ及びMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、ブロードキャスト情報もアプリケーション部205に転送されてもよい。
【0109】
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。
【0110】
送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202によって増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
【0111】
送受信部203は、通常PDCCH、GC-PDCCHなどを介してアクティベーション用下り制御情報(DCI)を、無線基地局10から受信する。アクティベーション用DCIは、アクティベーションコマンド、CSI測定トリガ、CSI報告要求などの情報を含んでもよい。
【0112】
図8は、一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、本例においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。
【0113】
ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を少なくとも備えている。なお、これらの構成は、ユーザ端末20に含まれていればよく、一部又は全部の構成がベースバンド信号処理部204に含まれなくてもよい。
【0114】
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
【0115】
制御部401は、例えば、送信信号生成部402における信号の生成、マッピング部403における信号の割り当てなどを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404における信号の受信処理、測定部405における信号の測定などを制御する。
【0116】
制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号及び下りデータ信号を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号及び/又は下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号及び/又は上りデータ信号の生成を制御する。
【0117】
制御部401は、受信信号処理部404から下り制御情報(アクティベーション用DCI)を取得する。制御部401は、アクティベーション用DCIに含まれる情報であって、所定の周波数リソース(例えば、セル及び/又はBWP)のアクティベーションに関する情報(アクティベーションコマンド)に基づいて、当該所定の周波数リソースのアクティベーション及び/又はディアクティベーションを制御してもよい。
【0118】
制御部401は、アクティベーション用DCIに含まれる情報であって、所定の周波数リソース(例えば、セル及び/又はBWP)のチャネル状態測定のトリガに関する情報(CSI測定トリガ)に基づいて、当該所定の周波数リソースのチャネル状態測定(CSI測定)を制御してもよい。
【0119】
制御部401は、アクティベーション用DCIに含まれる情報であって、所定の周波数リソース(例えば、セル及び/又はBWP)のチャネル状態報告のトリガに関する情報(CSI報告要求)に基づいて、当該所定の周波数リソースのチャネル状態報告(CSI報告)を制御してもよい。
【0120】
制御部401は、アクティベーション用DCIに含まれるCSI測定トリガに基づいて所定の周波数リソースのCSI測定をトリガする場合、当該所定の周波数リソースがディアクティブ状態であっても、当該所定の周波数リソースのCSI測定を実施する制御を行ってもよい。
【0121】
制御部401は、アクティベーション用DCIに含まれる所定のビット列(例えば、CSI測定/報告トリガ)がCSI測定トリガ及びCSI報告トリガのいずれか一方に対応するか両方に対応するかを、当該所定のビット列によって制御される周波数リソースのアクティブ状態に基づいて判断してもよい。制御部401は、DCIに含まれるCSI測定/報告トリガのフィールドの解釈を、対象の周波数リソース(例えば、セル及び/又はBWP)がアクティブか否かによって変更してもよい。
【0122】
また、制御部401は、無線基地局10から通知された各種情報を受信信号処理部404から取得した場合、当該情報に基づいて制御に用いるパラメータを更新してもよい。
【0123】
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
【0124】
送信信号生成部402は、例えば、制御部401からの指示に基づいて、送達確認情報、チャネル状態情報(CSI)などに関する上り制御信号を生成する。また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、制御部401から上りデータ信号の生成を指示される。
【0125】
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
【0126】
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、無線基地局10から送信される下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)である。受信信号処理部404は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本開示に係る受信部を構成することができる。
【0127】
受信信号処理部404は、受信処理によって復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、ブロードキャスト情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。また、受信信号処理部404は、受信信号及び/又は受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
【0128】
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部405は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0129】
例えば、測定部405は、受信した信号に基づいて、RRM測定、CSI測定などを行ってもよい。測定部405は、受信電力(例えば、RSRP)、受信品質(例えば、RSRQ、SINR、SNR)、信号強度(例えば、RSSI)、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されてもよい。
【0130】
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線を用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。
【0131】
例えば、本開示の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図9は、一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0132】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0133】
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、1以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
【0134】
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004を介する通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御したりすることによって実現される。
【0135】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0136】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
【0137】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0138】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0139】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004によって実現されてもよい。
【0140】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0141】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0142】
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアを用いて各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0143】
(変形例)
なお、本明細書において説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
【0144】
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)によって構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジーに依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
【0145】
さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)によって構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。また、スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。
【0146】
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及び/又はTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
【0147】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
【0148】
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、及び/又はコードワードの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、及び/又はコードワードがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
【0149】
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
【0150】
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、又は、サブスロットなどと呼ばれてもよい。
【0151】
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
【0152】
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックによって構成されてもよい。なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0153】
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0154】
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0155】
また、本明細書において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスによって指示されてもよい。
【0156】
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0157】
本明細書において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0158】
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0159】
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
【0160】
情報の通知は、本明細書において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
【0161】
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))を用いて通知されてもよい。
【0162】
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
【0163】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0164】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0165】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0166】
本明細書において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0167】
本明細書においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「gNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0168】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head))によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0169】
本明細書においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。
【0170】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0171】
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
【0172】
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
【0173】
本明細書において、基地局によって行われるとした動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S-GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
【0174】
本明細書において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0175】
本明細書において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0176】
本明細書において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0177】
本明細書において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0178】
本明細書において使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
【0179】
本明細書において使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的であっても、論理的であっても、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」と読み替えられてもよい。
【0180】
本明細書において、2つの要素が接続される場合、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び/又は光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0181】
本明細書において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も同様に解釈されてもよい。
【0182】
本明細書又は特許請求の範囲において、「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0183】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とし、本発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。