(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-01
(45)【発行日】2023-12-11
(54)【発明の名称】アダプタ及びレールソケット
(51)【国際特許分類】
H01R 25/14 20060101AFI20231204BHJP
【FI】
H01R25/14 C
(21)【出願番号】P 2022537291
(86)(22)【出願日】2021-03-23
(86)【国際出願番号】 CN2021082480
(87)【国際公開番号】W WO2022027979
(87)【国際公開日】2022-02-10
【審査請求日】2022-06-15
(31)【優先権主張番号】202010778679.2
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202021610234.5
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010778693.2
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202021610309.X
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010839080.5
(32)【優先日】2020-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202021744535.7
(32)【優先日】2020-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522239395
【氏名又は名称】公牛集▲団▼股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】于 斌
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ 立和
(72)【発明者】
【氏名】王 会玖
(72)【発明者】
【氏名】成 瀚
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ 静山
【審査官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-198145(JP,A)
【文献】特開2008-251502(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 25/14
H01R 41/00-41/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソケット本体(1)、ガイド本体(2)、可動導電シート(3)、及びコントローラ(4)を含み、
前記ガイド本体(2)と前記可動導電シート(3)は、いずれも前記ソケット本体(1)のジャックとは反対側に配置され、
前記コントローラ(4)は、前記可動導電シート(3)に伝達的に接続され、前記コントローラ(4)は、前記可動導電シート(3)を前記ソケット本体(1)に対して回動させるように駆動するように構成され
、
前記ガイド本体(2)は、前記ソケット本体(1)に固定的に接続され、
前記可動導電シート(3)は、前記コントローラ(4)による駆動で前記ガイド本体(2)に対して展開及び格納することができ、
前記コントローラ(4)は、第1回転リング(41a)と第1伝達アセンブリ(42a)とを含み、
前記第1回転リング(41a)は、前記ソケット本体(1)に回動的に接続され、
前記第1伝達アセンブリ(42a)の一端は、前記第1回転リング(41a)の内壁に伝達的に接続され、他端は、前記可動導電シート(3)に伝達的に接続される、
ことを特徴とするアダプタ。
【請求項2】
前記第1伝達アセンブリ(42a)は、トグルロッド(421a)と伝達ロッド(422a)とを含み、
前記トグルロッド(421a)は、前記第1回転リング(41a)の内壁にマッチし、
前記伝達ロッド(422a)は、前記トグルロッド(421a)に垂直であり、前記伝達ロッド(422a)の一端は、前記トグルロッド(421a)の取付部(420)に固定的に接続され、他端は、前記可動導電シート(3)に固定的に接続され、前記取付部(420)は、前記トグルロッド(421a)の両端の間に配置される、
ことを特徴とする
請求項1に記載のアダプタ。
【請求項3】
前記第1回転リング(41a)の内壁は、駆動構造(411a)を有し、前記駆動構造(411a)は、円周方向に2つの突起(4111a)を含み、
前記取付部(420)は、前記2つの突起(4111a)の間に配置され、前記2つの突起(4111a)は、それぞれ前記取付部(420)をトグルすることにより、前記トグルロッド(421)を回動させるように駆動することができる、
ことを特徴とする
請求項2に記載のアダプタ。
【請求項4】
前記第1伝達アセンブリ(42a)は、第1駆動ロッド(423a)と第1振りばね(424a)とをさらに含み、
前記第1駆動ロッド(423a)は、前記トグルロッド(421a)と前記可動導電シート(3)との間に配置され、且つ前記伝達ロッド(422a)に垂直であり、前記第1駆動ロッド(423a)の一端は、前記伝達ロッド(422a)に固定的に接続、他端は、前記第1振りばね(424a)の可動端に当たり、
前記第1振りばね(424a)の固定端は、前記ソケット本体(1)の内壁に当たり、且つ前記第1振りばね(424a)は、圧縮状態にあり、
前記第1駆動ロッド(423a)は、デッドセンター位置と2つの限界位置とを有し、前記2つの限界位置は、前記可動導電シート(3)の格納状態及び展開状態にそれぞれ対応し、前記デッドセンター位置は、前記2つの限界位置の間にあり、前記デッドセンター位置において、前記第1駆動ロッド(423a)の軸線は、前記第1振りばね(424a)の軸線に重なり合う、
ことを特徴とする
請求項2に記載のアダプタ。
【請求項5】
前記可動導電シート(3)は、N極導電シートとL極導電シートとを含み、
前記第1伝達アセンブリ(42a)は、2つあり、2つの前記第1伝達アセンブリ(42a)の2つの伝達ロッド(422a)は、前記N極導電シート及び前記L極導電シートにそれぞれ伝達的に接続され、
前記アダプタのE極導電体(5)は、前記ソケット本体(1)から離れる方向に沿って前記ガイド本体(2)から突出している、
ことを特徴とする
請求項2に記載のアダプタ。
【請求項6】
前記ソケット本体(1)における第1N極プラグブッシュ(111a)及び第1L極プラグブッシュ(112a)は、対応する伝達ロッド(422a)にそれぞれスリーブされ、且つ対応する伝達ロッド(422a)にそれぞれ電気的に接続され、
前記ソケット本体(1)における第1E極プラグブッシュ(113a)は、前記E極導電体(5)にスリーブされる、
ことを特徴とする
請求項5に記載のアダプタ。
【請求項7】
ロック部材(6)とロック解除部材(7)とをさらに含み、
前記ロック部材(6)は、前記ソケット本体(1)のジャックとは反対側を貫通し、前記ロック部材(6)は、ロック状態でレールの内部に係止され、ロック解除状態で前記レールから解放されるように構成され、
前記ロック解除部材(7)は、前記ソケット本体(1)に接続され、前記ロック解除部材(7)は、前記ロック部材(6)を前記ロック状態と前記ロック解除状態との間で切り替えるように構成される、
ことを特徴とする
請求項1から6の何れか一項に記載のアダプタ。
【請求項8】
前記ロック部材(6)は、回動部(61)と、接続部(62)と、ロック部(63)とを含み、
前記回動部(61)は、前記ソケット本体(1)のジャックとは反対側を貫通し、且つ前記回動部(61)は、回動可能であり、
前記接続部(62)の第1端は、前記回動部(61)の前記ソケット本体(1)の内部に配置される一端に接続され、前記接続部(62)の第2端は、前記ロック解除部材(7)に接続され、
前記ロック部(63)は、前記回動部(61)の前記ソケット本体(1)の外部に配置される一端に接続され、且つ前記ロック部(63)は、回動することにより前記ガイド本体(2)に対して展開及び格納することができ、前記ロック部(63)が前記ガイド本体(2)に対して展開すると、前記ロック部材(6)は、前記ロック状態にあり、前記ロック部(63)が前記ガイド本体(2)に対して格納すると、前記ロック部材(6)は、前記ロック解除状態にある、
ことを特徴とする
請求項7に記載のアダプタ。
【請求項9】
前記ロック部(63)は、ロック部本体(631)と2つのロックブロック(632)とを含み、
前記ロック部本体(631)は、前記回動部(61)に接続され、
前記2つのロックブロック(632)は、前記ロック部本体(631)の対向する側壁に接続され、且つ前記ロックブロック(632)は、前記ロック状態で前記レールの開口の両側に配置される上壁の内面によって止められる、
ことを特徴とする
請求項8に記載のアダプタ。
【請求項10】
前記ロックブロック(632)の前記ソケット本体(1)から離れた端部は、ガイド面(6321)を有し、
前記ガイド面(6321)は、前記ロック部(63)が前記レールの開口に入ると、前記開口の内壁に接触することにより、前記ロック部材(6)を前記ロック状態から前記ロック解除状態に回動させるように構成される、
ことを特徴とする
請求項9に記載のアダプタ。
【請求項11】
前記ロック解除部材(7)は、動作部(71)と伝達部(72)とを含み、
前記動作部(71)は、前記ソケット本体(1)の側壁に移動可能に接続され、
前記伝達部(72)の第1端は、前記動作部(71)に接続され、前記伝達部(72)の第2端は、前記接続部(62)に接続される、
ことを特徴とする
請求項10に記載のアダプタ。
【請求項12】
前記ロック解除部材(7)は、ねじりバネ(73)をさらに含み、
前記ねじりバネ(73)は、前記ソケット本体(1)の内部に配置され、且つ前記回動部(62)にセットされ、前記ねじりバネ(73)の両端は、前記ソケット本体(1)の内壁及び前記接続部(61)にそれぞれ接し、前記ねじりバネ(73)は、前記ロック部材(6)を前記ロック状態に保持するように構成される、
ことを特徴とする
請求項8に記載のアダプタ。
【請求項13】
前記ガイド本体(2)は、前記ソケット本体(1)に回動的に接続され、且つ前記コントローラ(4)に伝達的に接続され、
前記可動導電シート(3)は、前記ガイド本体(2)に固定的に接続、前記コントローラ(4)は、前記ガイド本体(2)を駆動することにより、前記可動導電シート(3)を回動させるように駆動することができる、
ことを特徴とする請求項1に記載のアダプタ。
【請求項14】
前記コントローラ(4)は、第2回転リング(41b)と第2伝達アセンブリ(42b)とを含み、
前記第2回転リング(41b)は、前記ソケット本体(1)に回動的に接続され、
前記第2伝達アセンブリ(42b)の一端は、前記第2回転リング(41b)の内壁に伝達的に接続され、他端は、前記ガイド本体(2)に伝達的に接続される、
ことを特徴とする
請求項13に記載のアダプタ。
【請求項15】
前記第2伝達アセンブリ(42b)は、伝達軸(421b)、アクティブギア(422b)、従動ギア(423b)、及びセンターギア(424b)を含み、
前記アクティブギア(422b)と前記従動ギア(423b)は、前記伝達軸(421b)の両端にそれぞれ固定的に接続され、
前記アクティブギア(422b)は、前記第2回転リング(41b)の内壁と噛合し、前記従動ギア(423b)は、前記センターギア(424b)と噛合し、
前記センターギア(424b)は、前記ガイド本体(2)に固定的に接続され、且つ前記センターギア(424b)は、前記ガイド本体(2)と同軸である、
ことを特徴とする
請求項14に記載のアダプタ。
【請求項16】
前記ソケット本体(1)の内部は、第2係止溝(12b)を有し、
前記可動導電シート(3)が電力取得位置に回動した場合、前記センターギア(424b)は、前記第2係止溝(12b)の一方の溝壁に係止され、前記可動導電シート(3)が電源オフ位置に回動した場合、前記センターギア(424b)は、前記第2係止溝(12b)の他方の溝壁に係止される、
ことを特徴とする
請求項15に記載のアダプタ。
【請求項17】
前記第2伝達アセンブリ(42b)は、第2振りばね(425b)をさらに含み、前記第2振りばね(425b)は、前記ガイド本体(2)の回動軸線に垂直であり、
前記第2振りばね(425b)の固定端は、前記第2係止溝(12b)の溝底に接続され、前記第2振りばね(425b)の可動端は、前記センターギア(424b)に接続され、且つ前記第2振りばね(425b)は、圧縮状態にあり、
前記第2係止溝(12b)は、ラッパ状開口を有し、前記第2振りばね(425b)は、前記第2係止溝(12b)によって規定された空間でスイングすることができ、且つ前記センターギア(424b)を前記第2係止溝(12b)の溝壁に向けて回動するように駆動することができる、
ことを特徴とする
請求項16に記載のアダプタ。
【請求項18】
前記アダプタは、内蔵導電シート(8)をさらに含み、前記内蔵導電シート(8)は、前記ソケット本体(1)の内部に配置され、
前記内蔵導電シート(8)は、前記ガイド本体(2)に固定的に接続され、且つ前記可動導電シート(3)に電気的に接続され、
前記ソケット本体(1)の第2プラグブッシュ(11b)の内蔵端は、内蔵プラグブッシュ(111b)を有し、前記内蔵プラグブッシュ(111b)の位置及び形状は、前記内蔵導電シート(8)と一致し、この結果、前記ガイド本体(2)が回動する過程において、前記内蔵導電シート(8)は、前記内蔵プラグブッシュ(111b)に対して挿入及び抜け出すことができる、
ことを特徴とする
請求項13から17の何れか一項に記載のアダプタ。
【請求項19】
レールと
請求項1から18の何れか一項に記載のアダプタを含むことを特徴とするレールソケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年08月05日に提出された出願番号202010778679.2、発明名称「アダプタ及びレールソケット」の中国特許出願、2020年08月05日に提出された出願番号202021610234.5、実用新案名称「アダプタ及びレールソケット」の中国特許出願、2020年08月19日に提出された出願番号202010839080.5、発明名称「アダプタ及びレールソケット」の中国特許出願、2020年08月19日に提出された出願番号202021744535.7、発明名称「アダプタ及びレールソケット」の中国特許出願、2020年08月05日に提出された出願番号202010778693.2、発明名称「アダプタ及びレールソケット」の中国特許出願、及び2020年08月05日に提出された出願番号202021610309.X、実用新案名称「アダプタ及びレールソケット」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照により本出願に援用する。
【0002】
本出願は、ソケット技術の分野に関し、具体的にアダプタ及びレールソケットに関するものである。
【背景技術】
【0003】
生活の質が高くなるにつれて、人々が必要とする電気製品の種類も多くなったので、ウォールソケットの数に対する要求も多くなった。普通のウォールソケットの数がいつも足りず多くのウォールソケットを設置すると見栄えが悪くなっている。そのため、レールソケットが生まれた。
【0004】
レールソケットは、アダプタと長尺レールとを含む。レールは、壁に取り付けられ、且つレールにおけるレールプラグブッシュは、壁に取り付けられた電源ラインに電気的に接続されている。アダプタは、導電シートとジャックとを有する。レールソケットを使用する場合、アダプタの導電シートをレールのレールスロットに挿入し、レールスロットにおけるレールプラグブッシュに接触させる。この後、電気製品のプラグをアダプタのジャックに挿入することにより、電気製品がアダプタから電力を取得することができる。レールソケットの利点は、アダプタをレール内でスライドさせることにより、アダプタをある範囲で任意に移動させることで、アダプタが複数の位置にある電気製品に電力を供給することができるということである。
【0005】
レールソケットの場合、アダプタがレールにおいて帯電しないでスライドすることをどのように実現するかは、研究に値する問題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
関連技術における問題を解決するために、本出願の実施例は、アダプタ及びレールソケットを提供し、前記アダプタ及びレールソケットの技術案は、以下の通りである。
【0007】
第1の態様によれば、ソケット本体、ガイド本体、可動導電シート、及びコントローラを含み、
前記ガイド本体と前記可動導電シートとは、いずれも前記ソケット本体のジャックとは反対側に配置され、
前記コントローラは、前記可動導電シートに伝達的に接続され、前記コントローラは、前記可動導電シートを前記ソケット本体に対して回動させるように駆動するように構成される、
アダプタに関する。
【0008】
一実現可能な実施形態において、前記ガイド本体は、前記ソケット本体に固定的に接続され、
前記可動導電シートは、前記コントローラによる駆動で前記ガイド本体に対して展開及び格納することができる。
【0009】
一実現可能な実施形態において、前記コントローラは、第1回転リングと第1伝達アセンブリとを含み、
前記第1回転リングは、前記ソケット本体に回動的に接続され、
前記第1伝達アセンブリの一端は、前記第1回転リングの内壁に伝達的に接続され、他端は、前記可動導電シートに伝達的に接続される。
【0010】
一実現可能な実施形態において、前記第1伝達アセンブリは、トグルロッドと伝達ロッドとを含み、
前記トグルロッドは、前記第1回転リングの内壁にマッチし、
前記伝達ロッドは、前記トグルロッドに垂直であり、前記伝達ロッドの一端は、前記トグルロッドの取付部に固定的に接続され、他端は、前記可動導電シートに固定的に接続され、前記取付部は、前記トグルロッドの両端の間に配置される。
【0011】
一実現可能な実施形態において、前記第1回転リングの内壁は、駆動構造を有し、前記駆動構造は、円周方向に2つの突起を含み、
前記取付部は、前記2つの突起の間に配置され、前記2つの突起は、それぞれ前記取付部をトグルすることにより、前記トグルロッドを回動させるように駆動することができる。
【0012】
一実現可能な実施形態において、前記第1伝達アセンブリは、第1駆動ロッドと第1振りばねとをさらに含み、
前記第1駆動ロッドは、前記トグルロッドと前記可動導電シートとの間に配置され、且つ前記伝達ロッドに垂直であり、前記第1駆動ロッドの一端は、前記伝達ロッドに固定的に接続、他端は、前記第1振りばねの可動端に当たり、
前記第1振りばねの固定端は、前記ソケット本体の内壁に当たり、且つ前記第1振りばねは、圧縮状態にあり、
前記第1駆動ロッドは、デッドセンター位置と2つの限界位置とを有し、前記2つの限界位置は、前記可動導電シートの格納状態及び展開状態にそれぞれ対応し、前記デッドセンター位置は、前記2つの限界位置の間にあり、前記デッドセンター位置において、前記第1駆動ロッドの軸線は、前記第1振りばねの軸線に重なり合う。
【0013】
一実現可能な実施形態において、前記可動導電シートは、N極導電シートとL極導電シートとを含み、
前記第1伝達アセンブリは、2つあり、2つの前記第1伝達アセンブリの2つの伝達ロッドは、前記N極導電シート及び前記L極導電シートにそれぞれ伝達的に接続され、
前記アダプタのE極導電体は、前記ソケット本体から離れる方向に沿って前記ガイド本体から突出している。
【0014】
一実現可能な実施形態において、前記ソケット本体における第1N極プラグブッシュ及び第1L極プラグブッシュは、対応する伝達ロッドにそれぞれスリーブされ、且つ対応する伝達ロッドにそれぞれ電気的に接続され、
前記ソケット本体における第1E極プラグブッシュは、前記E極導電体にスリーブされる。
【0015】
一実現可能な実施形態において、前記アダプタは、ロック部材とロック解除部材とをさらに含み、
前記ロック部材は、前記ソケット本体のジャックとは反対側を貫通し、前記ロック部材は、ロック状態でレールの内部に係止され、ロック解除状態で前記レールから解放されるように構成され、
前記ロック解除部材は、前記ソケット本体に接続され、前記ロック解除部材は、前記ロック部材を前記ロック状態と前記ロック解除状態との間で切り替えるように構成される。
【0016】
一実現可能な実施形態において、前記ロック部材は、回動部と、接続部と、ロック部とを含み、
前記回動部は、前記ソケット本体のジャックとは反対側を貫通し、且つ前記回動部は、回動可能であり、
前記接続部の第1端は、前記回動部の前記ソケット本体の内部に配置される一端に接続され、前記接続部の第2端は、前記ロック解除部材に接続され、
前記ロック部は、前記回動部の前記ソケット本体の外部に配置される一端に接続され、且つ前記ロック部は、回動することにより、前記ロック状態と前記ロック解除状態との間で切り替える。
【0017】
一実現可能な実施形態において、前記ロック部は、ロック部本体と2つのロックブロックとを含み、
前記ロック部本体は、前記回動部に接続され、
前記2つのロックブロックは、前記ロック部本体の対向する側壁に接続され、且つ前記ロックブロックは、前記ロック状態で前記レールの開口の両側に配置される上壁の内面によって止められる。
【0018】
一実現可能な実施形態において、前記ロックブロックの前記ソケット本体から離れた端部は、ガイド面を有し、
前記ガイド面は、前記ロック部が前記レールの開口に入ると、前記開口の内壁に接触することにより、前記ロック部を前記ロック状態から前記ロック解除状態に回動させるように構成される。
【0019】
一実現可能な実施形態において、前記ロック解除部材は、動作部と伝達部とを含み、
前記動作部は、前記ソケット本体の側壁に移動可能に接続され、
前記伝達部の第1端は、前記動作部に接続され、前記伝達部の第2端は、前記接続部に接続される。
【0020】
一実現可能な実施形態において、前記ロック解除部材は、ねじりバネをさらに含み、
前記ねじりバネは、前記ソケット本体の内部に配置され、且つ前記回動部にセットされ、前記ねじりバネの両端は、前記ソケット本体の内壁及び前記接続部にそれぞれ接し、
前記ねじりバネは、前記ロック部を前記ロック状態に保持するように構成される。
【0021】
一実現可能な実施形態において、前記ガイド本体は、前記ソケット本体に回動的に接続され、且つ前記コントローラに伝達的に接続され、
前記可動導電シートは、前記ガイド本体に固定的に接続、前記コントローラは、前記ガイド本体を駆動することにより、前記可動導電シートを回動させるように駆動することができる。
【0022】
一実現可能な実施形態において、前記コントローラは、第2回転リングと第2伝達アセンブリとを含み、
前記第2回転リングは、前記ソケット本体に回動的に接続され、
前記第2伝達アセンブリの一端は、前記第2回転リングの内壁に伝達的に接続され、他端は、前記ガイド本体に伝達的に接続される。
【0023】
一実現可能な実施形態において、前記第2伝達アセンブリは、伝達軸、アクティブギア、従動ギア、及びセンターギアを含み、
前記アクティブギアと前記従動ギアとは、前記伝達軸の両端にそれぞれ固定的に接続され、
前記アクティブギアは、前記第2回転リングの内壁と噛合し、前記従動ギアは、前記センターギアと噛合し、
前記センターギアは、前記ガイド本体に固定的に接続され、且つ前記センターギアは、前記ガイド本体と同軸である。
【0024】
一実現可能な実施形態において、前記ソケット本体の内部は、第2係止溝を有し、
前記センターギアは、前記第2係止溝に配置され、前記可動導電シートが電力取得位置に回動した場合、前記センターギアは、前記第2係止溝の一方の溝壁に係止され、前記可動導電シートが電源オフ位置に回動した場合、前記センターギアは、前記第2係止溝の他方の溝壁に係止される。
【0025】
一実現可能な実施形態において、前記第2伝達アセンブリは、第2振りばねをさらに含み、前記第2振りばねは、前記ガイド本体に垂直であり、
前記第2振りばねの固定端は、前記第2係止溝の溝底に接続され、前記第2振りばねの可動端は、前記センターギアに接続され、且つ前記第2振りばねは、圧縮状態にあり、
前記第2係止溝は、ラッパ状開口を有し、前記第2振りばねは、前記第2係止溝によって規定された空間でスイングすることができ、且つ前記センターギアを前記第2係止溝の溝壁に向けて回動するように駆動することができる。
【0026】
一実現可能な実施形態において、前記アダプタは、内蔵導電シートをさらに含み、前記内蔵導電シートは、前記ソケット本体の内部に配置され、
前記内蔵導電シートは、前記ガイド本体に固定的に接続され、且つ前記可動導電シートに電気的に接続され、
前記ソケット本体の第2プラグブッシュの内蔵端は、内蔵プラグブッシュを有し、前記内蔵プラグブッシュの位置及び形状は、前記内蔵導電シートと一致し、この結果、前記ガイド本体が回動する過程において、前記内蔵導電シートは、前記内蔵プラグブッシュに対して挿入及び抜け出すことができる。
【0027】
第2の態様によれば、レールと第1の態様のいずれかのアダプタとを含むレールソケットに関する。
【0028】
本出願の実施例による技術案は、少なくとも以下の有益な効果を含む。
【0029】
本出願の実施例では、以下のアダプタを提供し、当該アダプタは、ソケット本体、ガイド本体、可動導電シート、及びコントローラを含み、コントローラは、可動導電シートをソケット本体に対して回動させるように駆動するように構成される。このようにすると、アダプタをレール上でスライドさせる必要がある場合、コントローラを操作して、レールにおけるレール導電体から分離されるまでソケット本体に対して回転させるように可動導電シートを制御することができ、次に、アダプタをスライドさせる。これにより、アダプタがレールにおいて帯電しないでスライドすることが実現される。
【0030】
以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的かつ解釈的なものにすぎず、本出願を限定するものではないことが理解すべきである。
【0031】
ここでの図面は、明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本出願に該当する実施例を示し、明細書とともに本出願の原理を説明するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本出願の実施例による可動導電シートが展開状態にあるアダプタの概略図である。
【
図2】本出願の実施例による可動導電シートが格納状態にあるアダプタの概略図である。
【
図3】本出願の実施例によるアダプタの内部構造概略図である。
【
図4】本出願の実施例による第1伝達アセンブリの構造概略図である。
【
図5】本出願の実施例による駆動構造の概略図である。
【
図6】本出願の実施例による駆動ロッドが限界位置にある構造概略図である。
【
図7】本出願の実施例による駆動ロッドが限界位置にある構造概略図である。
【
図8】本出願の実施例による駆動ロッドがデッドセンター位置にある構造概略図である。
【
図9】本出願の実施例による駆動ロッドがデッドセンター位置にある構造概略図である。
【
図10】本出願の実施例による駆動ロッドが別の限界位置にある構造概略図である。
【
図11】本出願の実施例による駆動ロッドが別の限界位置にある構造概略図である。
【
図12】本出願の実施例によるアダプタの内部構造概略図である。
【
図13】本出願の実施例による格納溝の概略図である。
【
図14】本出願の実施例によるアダプタがレールに挿入するプロセスの概略図である。
【
図15】本出願の実施例によるロック部材及びロック解除部材の概略図である。
【
図16】本出願の実施例によるロック部材及びロック解除部材の概略図である。
【
図17】本出願の実施例によるロック部材及びロック解除部材の概略図である。
【
図18】本出願の実施例によるロック解除部材の概略図である。
【
図19】本出願の実施例によるトグルによってロック解除されたアダプタのロック状態からロック解除状態へのプロセスの概略図である。
【
図20】本出願の実施例によるトグルによってロック解除されたアダプタの部分構造概略図である。
【
図21】本出願の実施例によるアダプタの部分構造概略図である。
【
図22】本出願の実施例によるアダプタの部分構造概略図である。
【
図23】本出願の実施例によるアダプタのロック状態からロック解除状態へのプロセスの概略図である。
【
図24】本出願の実施例によるアダプタの概略図である。
【
図25】本出願の実施例によるアダプタの内部構造概略図である。
【
図26】本出願の実施例によるコントローラの概略図である。
【
図27】本出願の実施例による第2伝達アセンブリの概略図である。
【
図28】本出願の実施例による第2振りばねが限界位置及びデッドセンター位置にある概略図である。
【
図29】本出願の実施例による内蔵導電シート及び内蔵プラグブッシュのドッキング原理を示す概略図である。
【
図30】本出願の実施例によるレールソケットの概略図である。
【
図31】本出願の実施例によるアダプタが電源オフ状態及び電力取得状態にある概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
上記の図面により、本出願に明示された実施例が示されているが、これについて後でより詳細に説明する。これらの図面及び説明は、いかなる方法で本出願の概念の範囲を限定するためのものではなく、特定の実施例を参照して当業者に本出願の概念を説明するためのものである。
【0034】
本出願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照して本出願の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0035】
本出願の実施例は、アダプタを提供し、
図1~
図3に示すように、アダプタは、ソケット本体1、ガイド本体2、可動導電シート3、及びコントローラ4を含む。電力取得部2は、ソケット部1の底部に接続され、電力取得部2は、帯電ガイドレール3内に入って電力を取得するために使用される。ガイド本体2と可動導電シート3とは、いずれもソケット本体1のジャックとは反対側に配置される。コントローラ4は、可動導電シート3に伝達的に接続され、コントローラ4は、可動導電シート3をソケット本体1に対して回動させるように駆動するように構成される。
【0036】
ここで、ソケット本体1の内部は、プラグブッシュを有し、且つソケット本体1のプラグブッシュに対応する部分には、ジャックが設けられる。ソケット本体1の内部は、安全ドアアセンブリを有することもでき、安全ドアアセンブリは、プラグがジャックに挿入されていない場合、ジャックを塞ぐために使用され、アダプタの安全性を向上させ、安全ドアアセンブリは、既存の安全ドアアセンブリであってもよく、その具体的な実施形態については、ここでは説明を省略する。
【0037】
ガイド本体2は、レールの開口にマッチし、レール内のアダプタのスライドガイドを実現するように構成される。
【0038】
可動導電シート3は、少なくとも電力取得状態でソケット本体1の内部のプラグブッシュに電気的に接続され、且つソケット本体1に対して回動することができる。
【0039】
コントローラ4は、可動導電シート3をソケット本体1に対して回動させるように駆動するように構成され、複数の実施形態が存在できる。一実現可能な実施形態において、コントローラ4は、ソケット本体1の外壁に設けられたボタン及びボタンに接続された伝達アセンブリを含んでもよく、当該伝達アセンブリの他端は、可動導電シート3に接続され、この結果、ボタンを押下することにより、可動導電シート3のガイド本体2に対する展開及び格納を実現することができる。別の可能な実施形態において、コントローラ4は、回転リングと伝達アセンブリとを含み、具体的には下記を参照する。
【0040】
本出願の実施例によるガイド本体2は、ソケット本体1に固定的に接続されてもよく、回動的に接続されてもよく、本出願の実施例では、これに対して限定しない。以下、この2つの状況をそれぞれ例示的に説明する。
【0041】
(1).
図1~
図3に示すように、ガイド本体2は、ソケット本体1に固定的に接続され、可動導電シート3は、コントローラ4による駆動でガイド本体2に対して展開及び格納することができる。ガイド本体2は、長尺状であり、且つレールの開口に適合している。
【0042】
図1に示すように、アダプタによる正常な電力供給が必要である場合、可動導電シート3は、ガイド本体2に対して展開され、可動導電シート3は、レールにおけるレール導電体に接触することができる。
【0043】
アダプタをスライドさせる必要がある場合、コントローラ4を操作して、可動導電シート3が
図2に示す格納状態になるまで、ガイド本体2に対して格納されるように可動導電シート3を駆動し、このとき、可動導電シート3は、レールにおけるレール導電体から分離される。この後、アダプタをレールにおいて帯電しないでスライドさせることができる。
【0044】
アダプタを目標位置にスライドさせた後、コントローラ4を操作することにより、可動導電シート3を展開状態に移動させて、レールにおけるレール導電体に接触させ、アダプタは、電力取得状態にあり、電気製品に正常に電力を供給することができる。
【0045】
以下、コントローラ4の実現できる実施形態を提供する。
【0046】
図3に示すように、コントローラ4は、第1回転リング41aと第1伝達アセンブリ42aとを含む。第1回転リング41aは、ソケット本体1に回動的に接続される。第1伝達アセンブリ42aの一端は、第1回転リング41aの内壁に伝達的に接続され、他端は、可動導電シート3に伝達的に接続される(例えば、固定的に接続される)。
【0047】
ここで、第1伝達アセンブリ42aは、第1回転リング41aの回動を可動導電シート3に伝達するために使用され、且つ第1回転リング41aは、双方向に回動することができ、この結果、可動導電シート3のガイド本体2に対する展開及び格納を実現することができる。
【0048】
以下、コントローラ4がコントローラ4を制御する過程を説明する。
【0049】
図1に示すように、アダプタによる正常な電力供給が必要である場合、可動導電シート3は、ガイド本体2に対して展開され、可動導電シート3は、展開状態にあり、可動導電シート3は、レールにおけるレール導電体に接触することができる。
【0050】
アダプタをスライドさせる必要がある場合、第1回転リング41aを回動させて、可動導電シート3が
図2に示す格納状態になるまで、第1伝達アセンブリ42aによって可動導電シート3をガイド本体2に対して格納するように駆動し、このとき、可動導電シート3は、レールにおけるレール導電体から分離される。この後、アダプタをレールにおいて帯電しないでスライドさせることができる。
【0051】
アダプタを目標位置にスライドさせた後、前の方向と反対の方向に第1回転リング41aを回動させることにより、可動導電シート3を展開状態に移動させて、レールにおけるレール導電体に接触させ、この結果、アダプタを目標位置に素早く固定し、このとき、アダプタは、電力取得状態にあり、電気製品に正常に電力を供給することができる。
【0052】
一実現可能な実施形態において、
図1に示すように、可動導電シート3は、N極導電シートとL極導電シートとを含み、N極導電シートとL極導電シートとは、それぞれガイド本体2の両側に配置される。
図3に示すように、第1伝達アセンブリ42aは、2つあり、2つの第1伝達アセンブリ42aは、N極導電シート及びL極導電シートにそれぞれ伝達的に接続され、この結果、2つの第1伝達アセンブリ42aは、対応する導電シートのガイド本体2に対する格納及び展開をそれぞれ制御する。
【0053】
図1及び
図2に示すように、アダプタ本体は、N極導電シート及びL極導電シートに加えて、E極導電体5も有し、E極導電体5は、固定的な導電シートであってもよく、ソケット本体1から離れる方向に沿ってガイド本体2から突出している。
【0054】
第1伝達アセンブリ42aの実現できる実施形態を提供する。
【0055】
一実現可能な実施形態において、
図4に示すように、第1伝達アセンブリ42aは、トグルロッド421aと伝達ロッド422aとを含む。トグルロッド421aは、第1回転リング41aの内壁にマッチする。伝達ロッド422aは、トグルロッド421aに垂直であり、伝達ロッド422aの一端は、トグルロッド421aの取付部420に固定的に接続され、他端は、可動導電シート3に固定的に接続され、取付部420は、トグルロッド421aの両端の間に配置される。
【0056】
図5に示すように、第1回転リング41aの内壁は、駆動構造411aを有し、駆動構造411aは、円周方向に2つの突起4111aを含む。取付部420は、2つの突起4111aの間に配置され、2つの突起4111aは、それぞれ取付部420をトグルすることにより、トグルロッド421を回動させるように駆動することができる。第1伝達アセンブリ42aが2つである場合、第1回転リング41aの内壁の駆動構造411aも2つであることが理解すべきである。
【0057】
第1伝達アセンブリ42aの伝達原理は、以下の通りである。
【0058】
ユーザは、第1回転リング41aを回転し続け、第1回転リング41aの内壁の2つの突起4111aがトグルロッド421aにマッチするので、第1回転リング41aが、トグルロッド421aを回動させるように駆動し、トグルロッド421aが、さらに伝達ロッド422aを回動させるように駆動し、伝達ロッド422aが、それに固定的に接続された可動導電シート3を回動させるように駆動する。2つの方向に沿って第1回転リング41aを回動させることにより、2つの方向における可動導電シート3の回動を実現し、この結果、可動導電シート3のガイド本体2に対する展開及び格納を実現する。
【0059】
格納状態及び展開状態において可動導電シート3を安定させるために、一実現可能な実施形態において、
図6~
図11に示すように、第1伝達アセンブリ42aは、第1駆動ロッド423aと第1振りばね424aとをさらに含む。第1駆動ロッド423aは、トグルロッド421aと可動導電シート3との間に配置され、且つ伝達ロッド422aに垂直であり、第1駆動ロッド423aの一端は、伝達ロッド422aに固定的に接続、他端は、第1振りばね424aの可動端に当たる。第1振りばね424aの固定端は、ソケット本体1の内壁に当たり、且つ第1振りばね424aは、圧縮状態にある。第1駆動ロッド423aは、デッドセンター位置と2つの限界位置とを有し、2つの限界位置は、可動導電シート3の格納状態及び展開状態にそれぞれ対応し、デッドセンター位置は、2つの限界位置の間にあり、デッドセンター位置において、第1駆動ロッド423aの軸線は、第1振りばね424aの軸線に重なり合う。
【0060】
図6及び
図7に示すように、第1駆動ロッド423aが1つの限界位置にある概略図が示され、当該限界位置では、可動導電シート3は、格納状態にあり、当該限界位置を展開限界位置と呼ぶことができる。
【0061】
図8及び
図9に示すように、第1駆動ロッド423aがデッドセンター位置にある概略図が示され、デッドセンター位置では、第1駆動ロッド423aの軸線は、第1振りばね424aの軸線に重なり合う。
【0062】
図10及び
図11に示すように、第1駆動ロッド423aが別の限界位置にある概略図が示され、当該限界位置では、可動導電シート3は、展開状態にあり、当該限界位置を展開限界位置と呼ぶことができる。
【0063】
以下、
図6~
図11を参照して、第1駆動ロッド423aが格納限界位置から展開限界位置に移動する過程における第1駆動ロッド423a及び第1振りばね424aの作動状態を説明する。
【0064】
図6及び
図7に示すように、第1駆動ロッド423aは、格納限界位置にあり、このとき、可動導電シート3は、格納状態にあり、ガイド本体2に接触する。同時に、第1振りばね424aが圧縮状態にあるので、第1駆動ロッド423aに押し付け力を加え、当該押し付け力により、第1駆動ロッド423aが、
図7の矢印で示される方向に回動する傾向を有する。この結果、第1駆動ロッド423aは、可動導電シート3を駆動してガイド本体2に密着させ、可動導電シート3は、第1振りばね424aの押し付け力の下で格納安定状態になる。
【0065】
ユーザが第1回転リング41aを回動することにより、第1駆動ロッド423aを展開限界位置に向けて移動させ、この過程において、第1駆動ロッド423aが第1振りばね424aの押し付け力を克服する必要がある。第1駆動ロッド423aがまだ
図8及び
図9に示されたデッドセンター位置に移動しなかった場合、第1振りばね424aの押し付け力の下で、第1駆動ロッド423aは、
図7の矢印で示される方向に回動する傾向を有する。したがって、格納限界位置とデッドセンター位置との間に、ユーザがこれ以上第1回転リング41aに作用力を加えないと、第1振りばね424aの押し付け力の下で、第1駆動ロッド423aは、常に自動的に格納限界位置に戻る。
【0066】
ユーザが第1回転リング41aを回動し続けることにより、第1駆動ロッド423aを
図8及び
図9に示されたデッドセンター位置に移動させる。デッドセンター位置において、第1駆動ロッド423aの軸線が第1振りばね424aの軸線に重なり合うので、第1駆動ロッド423aが、もはや回動する傾向を有せず、力を受ける方向が、
図9の矢印方向に示されるようになる。ユーザがデッドセンター位置で第1回転リング41aにもはや作用力を加えないと、第1駆動ロッド423aは、デッドセンター位置で安定化される。
【0067】
第1回転リング41aを回動し続けることにより、第1駆動ロッド423aが、デッドセンター位置を越える。第1振りばね424aの押し付け力の下で、第1駆動ロッド423aは、
図11の矢印で示される方向に回動する傾向を有する。したがって、展開限界位置とデッドセンター位置との間に、ユーザがこれ以上第1回転リング41aに作用力を加えないと、第1振りばね424aの押し付け力の下で、
図10及び
図11に示すように、第1駆動ロッド423aは、常に自動的に展開限界位置に戻る。
【0068】
以上から分かるように、第1駆動ロッド423aは、3つの安定位置、すなわち、格納限界位置、展開限界位置、及びデッドセンター位置を有し、ここで、デッドセンター位置は、格納限界位置と展開限界位置との間にある。外力を受けない場合、第1駆動ロッド423aは、デッドセンター位置と格納限界位置との間の任意の位置にあるとき、格納限界位置に自動的に復帰し、且つ格納限界位置で安定し、デッドセンター位置と展開限界位置との間の任意の位置にあるとき、展開限界位置に自動的に復帰し、且つ展開限界位置で安定する。
【0069】
そして、第1駆動ロッド423aの自動復帰の特性により、第1回転リング41aが、格納限界位置から展開限界位置に移動するように第1駆動ロッド423aを駆動する移動全体を完了する必要はなく、第1回転リング41aは、格納限界位置からデッドセンター位置を越える位置に移動し、且つ展開限界位置からデッドセンター位置を越える位置に移動するように第1駆動ロッド423aを駆動することができるだけでよい。また、第1駆動ロッド423aが自動的に復帰する設計により、ユーザの操作手触りも向上した。
【0070】
図6~
図11に示すように、ソケット本体1は、第1係止溝12aを有し、第1駆動ロッド423aと第1振りばね424aとは、第1係止溝12aに配置される。第1係止溝12aは、ラッパ状開口を有し、第1振りばね424aは、第1係止溝12aによって規定された空間でスイングすることができる。
【0071】
図6及び
図7に示すように、第1駆動ロッド423aが格納限界位置に移動した場合、第1振りばね424aは、第1係止溝12aの溝壁に接触し、且つ可動導電シート3は、ガイド本体2接触し、この結果、可動導電シート3は、格納状態において安定した。
【0072】
図10及び
図11に示すように、第1駆動ロッド423aが展開限界位置に移動した場合、第1振りばね424aは、第1係止溝12aの別の溝壁に接触する。
【0073】
図6、
図8及び
図10に示すように、伝達ロッド422aは、ソケット本体1のジャックとは反対側を貫通し、伝達ロッド422aの第1部分は、ソケット本体1の内部に配置され、第2部分は、ソケット本体1の外部に配置される。選択肢の一つとして、伝達ロッド422aの回動をより安定させるために、伝達ロッド422aの第2部分の端部がガイド本体2に回動的に接続されることができる。
【0074】
可動導電シートがソケット本体1における第1プラグブッシュ11aに電気的に接続された実施形態について、本出願の実施例では限定しない。
【0075】
例示的に、
図12に示すように、ソケット本体1の第1プラグブッシュ11aにおける第1N極プラグブッシュ111a及び第1L極プラグブッシュ112aは、対応する伝達ロッド422aにそれぞれスリーブされ、且つ対応する伝達ロッド422aにそれぞれ電気的に接続される。ソケット本体1における第1E極プラグブッシュ113aは、E極導電体5にスリーブされる。
【0076】
ここで、伝達ロッド422aの材料は、金属材料、例えば銅である。第1N極プラグブッシュ111aに対応する伝達ロッド422aは、N極プラグシートに固定的に接続された伝達ロッド422aを意味し、第1L極プラグブッシュ112aに対応する伝達ロッド422aは、L極プラグシートに固定的に接続された伝達ロッド422aを意味する。
【0077】
本出願の実施例に示された技術案では、第1N極プラグブッシュ111a及び第1L極プラグブッシュ112aを対応する伝達ロッド422aにそれぞれスリーブし、且つ対応する伝達ロッド422aに電気的に接続することにより、第1N極プラグブッシュ111aが、N極導電シートに電気的に接続され、第1L極プラグブッシュ112aが、L極導電シートに電気的に接続される。
【0078】
そして、プラグブッシュが伝達ロッド422aにセットされた設計により、プラグブッシュと伝達ロッド422aとの接触面積がより大きく、伝達ロッド422aが回転する過程において、プラグブッシュと伝達ロッド422aとの有効的な接触が保証され、電気的接続の安定性が保証される。ここで、上述プラグブッシュは、第1N極プラグブッシュ111a及び第1L極プラグブッシュ112aを意味する。
【0079】
一実現可能な実施形態において、
図13に示すように、ガイド本体2の2つの側壁は、それぞれ1つの格納溝21を有し、格納溝21は、対応する可動導電シート3適合している。ここで、格納溝21は、可動導電シート3を格納するために使用される。
【0080】
格納溝21を配置することにより、可動導電シート3が収納状態にあるときにより安定し、アダプタの見栄えを向上させる。
【0081】
可動導電シート3が収納状態にあるときにレールから外れることを防止するために、本出願の実施例によるアダプタが、ロック部材6とロック解除部材7とをさらに含んでもよい。
【0082】
図14に示すように、ロック部材6は、ソケット本体1のジャックとは反対側を貫通し、ロック部材6は、ロック状態でレール01の内部に係止され、ロック解除状態でレール01から解放されるように構成される。ロック解除部材7は、ソケット本体1に接続され、ロック解除部材7は、ロック部材6をロック状態とロック解除状態との間で切り替えるように構成される。
【0083】
ロック解除部材7を操作することにより、ロック部材6をロック状態とロック解除状態との間で切り替えることができる。ロック部材6がロック状態にあるときに、ロック部材6は、レール01の内部に係止され(ロック状態について、
図14のC状態を参照)、このようにすると、アダプタがレール01から外れることはなく、アダプタがレール01の内部にロックされる。
【0084】
レール01からアダプタを挿抜する必要がある場合、ロック解除部材7を操作することにより、ロック部材6をロック状態からロック解除状態に切り替え、このようにすると、ロック部材6は、レール01から解放され、レール01の開口011に自由に出入りすることができ、アダプタの挿抜をスムーズに行うことができる。
【0085】
一実現可能な実施形態において、本出願の実施例によるロック部材6は、回動方式によってロック状態とロック解除状態との間で切り替えることができる。
【0086】
図15及び
図16に示すように、ロック部材6は、回動部61と、接続部62と、ロック部63とを含む。ここで、回動部61は、ソケット本体1のジャックとは反対側を貫通し、且つ回動部61は、回動可能である。接続部62の第1端は、回動部61のソケット本体1の内部に配置される一端に接続され、接続部62の第2端は、ロック解除部材7に接続される。ロック部63は、回動部61のソケット本体1の外部に配置される一端に接続され、且つロック部63は、回動することによりロック状態とロック解除状態との間で切り替える。
【0087】
図16に示すように、ガイド本体2の側壁には、穴が設けられ、ロック部63は、穴に配置され、且つ回動することによりガイド本体2に対して展開及び格納することができる。ロック部63がガイド本体2に対して展開した場合、ロック部63は、ロック状態にあり、ロック部63がガイド本体2に対して格納した場合、ロック部63は、ロック解除状態にある。
【0088】
例を挙げると、回動部61は、円柱体であり、ソケット本体1のジャックとは反対側には、ロック部材6に対応する位置にビアホールが設けられ、回動部61は、当該ビアホールを通過し、且つ、当該ビアホール内で回動することができる。
【0089】
接続部62の第1端は、回動部61のソケット本体1の内部に配置される一端に接続され、接続部62の第2端は、ロック解除部材7に接続され、ロック部63が回動部61のソケット本体1の外部に配置される一端に接続されるので、ロック解除部材7を操作して接続部62に作用した場合、接続部62が当該作用を回動部61に伝達して回動させることができ、回動された回動部61が、さらにロック部63を回動するように駆動し、この結果、ロック部63をロック状態とロック解除状態との間に切り替える。
【0090】
接続部62の構造は、ロック解除部材7及び回動部61の構造に応じて適応に設計され、上記の接続を確実に実現すればよい。例を挙げると、回動部61に接続された接続部62の第1端は、スリーブ状の構造であり、このようにすると、接続は、接続部62を回動部61の外部にセットすることで実現される。ロック解除部材7に接続された接続部62の第2端は、円弧状のブロック、矩形のブロック、角形のブロックのいずれでもよく、且つ、接続部62の第2端とロック解除部材7との接続方式は、固定接続又は非固定接続(例えば、接触のみ)を含み、例えば、接続部62とロック解除部材7との接続方式は、接触接続、クランプ接続、磁気接続などである。
【0091】
一実現可能な実施形態において、
図7に示すように、ロック部63は、ロック部本体631とロックブロック632とを含み、ここで、ロック部本体631は、回動部61に接続され、ロックブロック632は、ロック部本体631の側壁に接続され、且つロックブロック632は、ロック状態でレール01の開口011の両側に配置された上壁の内面によって止められ、つまり、ロックブロック632とレール01の開口011の側部に配置された上壁の内面とは、互いに止められ、ロックを実現する。
【0092】
さらに、
図17に示すように、ロック部63は、2つのロックブロック632を含み、且つ、2つのロックブロック632は、ロック部本体631の対向する側壁に接続され、つまり、それぞれロック部本体631の両側に配置され、このようにすると、2つのロックブロック632とレール01の開口011の両側に配置された上壁の内面とは、互いに止められ、係止の効果の向上に役立つ。
【0093】
本出願の実施例において、ロック部本体631と回動部61の第2端との接続方式は、一体成形接続、ネジ接続、クランプ接続などを含むが、これらに限定されない。
【0094】
ロックブロック632とロック部本体631とは、十分な接続強度を得るために一体成形接続を採用する。ロックブロック632の構造は、矩形のブロック、弧状のブロック、角形のブロック、及び不規則な幾何学的形状を有するいくつかの不規則なブロックを含むが、これらに限定されない。
【0095】
一実現可能な実施形態において、
図17に示すように、ロックブロック632のソケット本体1から離れた端部は、ガイド面6321を有し、ここで、ガイド面6321は、ロック部63がレールの開口011に入ると、開口011の内壁に接触することにより、ロック部63をロック状態からロック解除状態に回動させるように構成される。
【0096】
ガイド面6321は、レール01の開口011の内壁に対向し、且つガイド面6321の構造は、以下の要求を満たし、即ち、ロック状態でロックブロック632がレール01の開口011の内壁に接触すると、レール01の開口011の内壁が当該接触による作用に基づいてロックブロック632を押すことにより、ロック部63が回動して、開口011の内部にスムーズに入ることができ、開口011の内部に入る過程において、ロックブロック632は、常に開口011の内壁によって押され、この結果、ロック部63は、ロック部63がロック解除状態に回動するまで回動し続ける。2つのロックブロック632の2つのガイド面6321がそれぞれ開口011の2つの内壁に向けることにより、2つの内壁がそれぞれ2つのロックブロック632を押す場合、ロック部63のスムーズな回動を保証できることが理解すべきである。
【0097】
例を挙げると、当該ガイド面6321は、傾斜面又は円弧面であり、且つ、当該傾斜面の傾斜方向又は円弧面のラジアン方向は、ロックブロック632が回動するように案内するためのロックブロック632の回動方向である。
【0098】
本出願の実施例から分かるように、ロックブロック632の端部にガイド面6321を設けることで、ロック部63がレール01の開口011に入ると、ガイド面6321が開口011の内壁に接触することにより、ロック部63を回動させ、ロック部63をロック状態からロック解除状態に自動的に回動させ、ユーザの体験を向上させる。アダプタがレール01に差し込まれている場合、ロック解除部材7を操作する必要はなく、即ち、他の動作を追加することなく、ロック部63を自動的にロック解除状態に回動させることができるので、アダプタの差し込みをスムーズにしつつ、差し込み手触りを良好にすることができる。
【0099】
ロック解除部材7は、ロック部材6の構造に応じて適応的に設計され、ロック解除部材7が操作されたときに、ロック部材6を回動させることができればよい。
【0100】
以下、ロック解除部材7の構造について説明する。
【0101】
一実現可能な実施形態において、
図18及び
図20に示すように、ロック解除部材7は、動作部71と伝達部72とを含み、ここで、動作部71は、ソケット本体1の側壁に移動可能に接続され、伝達部72の第1端は、動作部71に接続され、伝達部72の第2端は、接続部62に接続される。
【0102】
操作することにより、例えば、動作部71を押下することにより、伝達部72が、ロック部材6の接続部62に力を伝達して、接続部62を回動させる。回動した接続部62は、ロック部63を同時に回動させて、ロック部63をロック状態からロック解除状態に切り替える。
【0103】
動作部71の動作方式は、押下方式、トグル方式などを含むが、これらに限定されない。以下、例を挙げて説明する。
【0104】
例として、
図14~
図18に示すように、動作部71は、押下方式によって操作されるボタンであり、ソケット本体1の側壁には、当該ボタン構造の動作部71を収容するための穴又はスロットが設けられ、動作部71が、押下されることにより、当該穴又はスロットの内部に移動可能に配置されることができる。
【0105】
本出願の実施例において、ソケット本体1の側壁にも、ボタン構造の動作部71を収容するための対応した穴が設けられることで、動作部71が、押下されることができる。ここで、動作部71は、人間工学に適合し、最も快適な状態でアダプタのロックを解除するために、ユーザの親指が押下するのに最も適した位置に配置され、この結果、ロック解除のプロセスを簡単にスムーズにする。
【0106】
組み立てを容易にするために、動作部71と伝達部72は、着脱可能な接続方式を採用し、例を挙げると、当該着脱可能な接続方式は、ネジ接続、クランプ接続などである。
【0107】
クランプ接続方式を例に挙げると、
図18に示すように、動作部71は、順次に接続されたボタンセクション711と接続セクション712とを含む。ここで、接続セクション712の外径をボタンセクション711の外径より小さくすることにより、両者の接続位置に係止段階713が形成される。接続セクション7122は、径方向に沿って伸縮する弾性構造であり、例えば、接続セクション712は、スリーブ形状であり、且つ、接続セクション712が配置された側壁には、円周方向に沿って軸方向に延在する短冊状の孔が複数設けられることにより、動作部71の接続セクション712が径方向に沿って伸縮する。接続セクション712のボタンセクション711から離れた自由端の側壁の外側に、クランプブロック714が配置される。これに対応して、伝達部72の動作部71に接続された部分は、クランプ穴を有する。応用する場合に、動作部71の接続セクション712をクランプ穴に差し込み、クランプ穴の内壁から押圧されたり、手動で押圧されたりすることにより、当該接続セクション712を径方向に圧縮させ、さらに伝達部72の係止段階713に面する壁が係止段階713によって止められるまでに、接続セクション712をクランプ穴に通過させる。この後、接続セクション712は押圧されず、接続セクション712は、その弾性に基づいて自動的にリセットされ、このとき、伝達部72の係止段階713から離れた壁は、クランプブロック714によって止められ、この結果、伝達部72は、係止段階713とクランプブロック714との間に係止される。このようにすると、動作部71と伝達部72とは、クランプ接続によって接続されている。
【0108】
伝達部72の安定性を向上させるために、伝達部72をソケット本体1に接続してもよく、例を挙げると、ソケット本体1には、伝達部72が挿入されるスロットが設けられている。
【0109】
動作部71がボタンである場合、伝達部72は、ボタンが押下されたときにボタンによる押下力をロック部63に伝達して、ロック部63を回動させることができるように構成される。
【0110】
例を挙げると、
図18に示すように、伝達部72は、接続板721、2つの側面補強板722、底板723及びプッシュプレート724を含み、ここで、接続板721は、動作部71に垂直な方向に沿って延び、2つの側面補強板722は、それぞれ接続板721の対向する2つの側端に接続され、且つ動作部71から遠く離れた方向に沿って延び、底板723は、接続板721の底端に垂直に接続され、且つ動作部71から遠く離れた方向に沿って延び、プッシュプレート724の一端は、底板723の接続板721から離れた端部に接続され、プッシュプレート724の他端は、接続部62の第2端に接続される(具体的な接続方式について、上記の接続部62とロック解除部材7との接続方式に関する説明を参照する)。
【0111】
一実現可能な実施形態において、
図17に示すように、ロック解除部材7は、ねじりバネ73をさらに含み、ねじりバネ73は、ソケット本体1の内部に配置され、且つ回動部62にセットされ、ねじりバネ73の両端は、ソケット本体1の内壁及び接続部61にそれぞれ接する。ねじりバネ73は、ロック部63をロック状態に保持するように構成される。
【0112】
図17に示すように、ねじりバネ73のバネ本体は、ロック部材6の回動部61にセットされ、ねじりバネ73の一方のねじりアームは、接触によってロック部材6の接続部62に作用し、ねじりバネ73の他方のねじりアームは、ソケット本体1の内壁に接する。このようにすると、ねじりバネ73が初期状態にある場合、その弾性力によって、ロック部63をロック状態に保持することができ、外力が動作部71に作用することにより接続部62を回動させる場合、接続部62は、接触したねじりアームを押圧して変形させ、接続部62がねじりバネ73の弾性力を克服することにより、ロック部63をロック状態からロック解除状態に自動的に回動させることができる。
【0113】
以上から分かるように、本出願の実施例では、ねじりバネ73を配置することにより動作部71に対して例えば押下のような操作を行う場合、伝達部72は、当該押下による力をロック部材6の接続部62に伝達して、接続部62を回動させる。回動した接続部62は、ねじりバネ73を押圧し、ロック部63を同時に回動させて、ロック部63をロック状態からロック解除状態に切り替える。動作部71を押下しない場合、押圧されたねじりバネ73は、自動的にリセットされ、ひいては回動部61をリセットさせ、この結果、ロック部63をロック解除状態からロック状態に自動的にリセットさせる。
【0114】
具体的に、ロック部63をレール01の開口011からレール01の収容キャビティ012の内部に挿入した後、及び、ロック部63をレール01の開口011からレール01の収容キャビティ012の外部に抜け出した後、ねじりバネ73によって、ロック部63をロック解除状態からロック状態に自動的にリセットさせることができる。
【0115】
ロック解除部材7がねじりバネ73を含む場合、ロック部材6によって自動的にリセットすることができ、ロック部材6の接続部62とロック解除部材7との接続方式は、接触接続であればよく、このようにすると、ロック部63がレール01の開口011の内壁によって押圧されてロック解除状態に自動的に回動した後、当該ねじりバネ73によって、ロック部63をロック解除状態からロック状態に自動的にリセットさせることができ、ロック部63をロック状態にリセットするために、動作部71を操作する必要はない。
【0116】
別の例として、
図19及び
図20に示すように、動作部71は、トグルシートであり、例を挙げると、
図20に示すように、トグルシート構造の動作部71は、トグルセクション715と第2接続セクション716とを含み、トグルセクション715は、円弧シート状の構造であり、第2接続セクション716の第1端は、トグルセクション715の内側壁に接続され、第2接続セクション716の第2端は、伝達部72に接続される。
【0117】
本出願の実施例において、円弧シート状のトグルセクション715の弧度は、ソケット本体1の円形側壁の弧度に適合し、円周方向に沿って時計回り又は反時計回りにトグルするように円弧シート状のトグルセクション715を操作する。動作部71をトグルするための運動空間を提供するために、ソケット本体1のケースの側壁には、対応する弧状のストリップ穴が設けられ、トグルセクション715は、アダプタケースの側壁に取り付けられている。
【0118】
円弧シート状のトグルセクション715の外側壁には、指との摩擦力を増大させるために、例えば幾何学模様のような粗い構造が設けられ、これにより、トグル操作をより省力化することができる。
【0119】
第2接続セクション716は、ブロック形状であり、例えば、第2接続セクション716の第1端とトグルセクション715の内壁は、接続強度を向上するために、一体成形方式によって接続され、第2接続セクション716の第2端と伝達部72とは、組み立てを容易にするために、クランプ接続されている。
【0120】
例を挙げると、第2接続セクション716の上部の表面には、クランプスロットが設けられ、伝達部72の第1端がクランプスロットに挿入されることにより、第2接続セクション716とのクランプ接続を可能にする。さらに、第2接続セクション716の底部の表面には、弧状のスロットが設けられ、弧状のスロットの円弧方向は、トグルセクション715のトグル方向と一致し、これに対応して、ソケット本体1の側壁には、弧状のガイドブロックが設けられ、弧状のガイドブロックが弧状のスロットに配置された場合、トグルセクション715がトグルされると、動作部71は、トグル軌道に沿って安定して移動する。
【0121】
動作部71がトグルシートである場合、伝達部72は、ボタンがトグルされると、トグルシートによる作用力をロック部63に伝達して、ロック部63を回動させるように構成される。
【0122】
例を挙げると、伝達部72は、棒状の構造であり、伝達部72の第1端と動作部71の第2接続セクション716とは、クランプ接続によって接続され、伝達部72の第2端は、ロック部材の接続部62の側壁に固定的に接続されている。
【0123】
トグルシート構造の動作部71は、ねじりバネ73と組み合わせて使用されてもよく、具体的には上記のねじりバネの関連内容を参照する。
【0124】
本出願の実施例は、伸縮運動方式によってロック状態とロック解除状態との間で切り替えることができるロック部材6を提供し、
図21及び
図22に示すように、当該ロック部材は、変形部64と第2ロック部65とを含み、ここで、変形部64は、ソケット本体1のジャックとは反対側を貫通し、第2ロック部65は、変形部64のソケット本体1の下方に配置された一端に接続され、変形部64がロック解除部材7による作用で弾性変形することができるため、第2ロック部65が、伸縮運動により、ロック状態とロック解除状態との間で切り替える。
【0125】
変形部64をロック解除部材7による作用で弾性変形させて、第2ロック部65を伸縮運動させる(伸張する時に、第2ロック部65は、ロック状態にあり、圧縮する時に、第2ロック部65は、ロック解除状態にある)ことにより、第2ロック部65がロック状態とロック解除状態との間で切り替えるという目的を達成する。
【0126】
変形部64の構造について、一実現可能な実施形態において、
図22に示すように、変形部64は、頂板641と、第1側板642と、第2側板643とを含み、ここで、第1側板642と第2側板643とは、頂板641の対向する両端にそれぞれ接続され、且つ第1側板642と第2側板643との間に隙間644を有し、第2ロック部65は、第1側板642の第1表面及び第2側板643の第2表面にそれぞれ接続され、ここで、第1表面は、第1側板642の隙間644から離れた面であり、第2表面は、第2側板643の隙間644から離れた面である。
【0127】
頂板641は、円弧板状、平板状のいずれでもよいが、変形部64が弾性変形しやすくするように特に円弧板状を採用している。構造を簡略化するために、第1側板642及び第2側板643を細長い矩形板にする。頂板641によって、第1側板642と第2側板643との間に隙間644が存在し、この結果、変形部64に弾性を与える。
【0128】
伸張状態で(即ち初期状態の場合)、隙間644が存在するので、2つの第2ロック部65がロック状態にあり、圧縮状態で、隙間644の大きさが小さくなって、この結果、2つの第2ロック部65もそれに応じて圧縮されて、ロック解除状態に切り替えられる。
【0129】
別の可能な実施形態において、変形部64は、隙間が対向する2つの支持側板と、2つの支持側板の間に配置された圧縮ばねのような弾性部材とを含む。各支持側板の隙間から離れた表面に、1つの第2ロック部65(図示せず)が接続されている。このような実施形態について、弾性部材が2つの支持側板の間に接続されることにより、変形部64に弾性を与える。
【0130】
本出願の実施例において、第2ロック部65の構造について、上記のロック部63に関する説明を参照し、ここでは説明を省略する。
【0131】
一実現可能な実施形態において、
図22に示すように、ロック解除部材7は、第2動作部74と第2伝達部75とを含み、ここで、第2伝達部75は、円弧状であり、且つ第2伝達部75は、ソケット本体1の内側に配置され(
図21を参照し)、第2動作部74は、第2伝達部75の外側面に接続される。
【0132】
ロック解除部材7は、2つあり、且つ変形部64は、第1変形部645と第2変形部646とを含み、ここで、一方のロック解除部材7の第2伝達部75の両端は、第1変形部645及び第2変形部646の第1表面にそれぞれ接続され、他方のロック解除部材7の第2伝達部75の両端は、第1変形部645及び第2変形部646の第2表面にそれぞれ接続される。
【0133】
第1変形部645と第2変形部646との構造について、上記の変形部64の構造に関する説明を参照する。つまり、第1変形部645と第2変形部646とは、いずれも頂板641と、第1側板642と、第2側板643とを含み、ここで、第1側板642と第2側板643とは、頂板641の対向する両端にそれぞれ接続され、且つ第1側板642と第2側板643との間には、隙間644が存在する。
【0134】
一方のロック解除部材7の第2伝達部75の両端は、第1変形部645及び第2変形部646の第1側板642の第1表面にそれぞれ接続され、他方のロック解除部材7の第2伝達部75の両端は、第1変形部645及び第2変形部646の第2側板643の第2表面にそれぞれ接続される。
【0135】
応用する場合に、2つの第2動作部74を同時に押下することにより、2つの第2伝達部75の間の間隔を小さくすることができ、第2伝達部75が当該押下による力をロック解除部材7の第1変形部645及び第2変形部646に伝達することにより、第1変形部645及び第2変形部646の隙間644の長さを小さくして、この結果、第1変形部645に接続された2つの第2ロック部65及び第2変形部646に接続された2つの第2ロック部65は、すべて対応して圧縮され、ロック解除状態に切り替えられる(
図14に示されたロック解除のプロセスを参照する)。第2動作部74を押下しない場合、変形部64は、その弾性によって自動的にリセットされ、ロック状態に戻る。
【0136】
以下、ロック部材6及びロック解除部材7の上記構成に基づいて、ロック解除部材7がボタンであることを例に挙げて、
図14を参照してアダプタの挿入プロセスを説明する。
【0137】
図14のステップAを参照し、アダプタをレール01の内部に挿入する前に、アダプタをレール01の開口011に位置合わせる。
【0138】
図14のステップBを参照し、アダプタをレール01の内部に挿入した場合、つまり、ロック部63が外部からレール01の開口011に入った場合、ガイド面6321は、開口011の内壁に接触することにより、ロック部63を回動させ、ロック部63が一定の角度、例えば90°回動すると、ロック部63は、完全に格納される。この場合、レール01の開口011とガイド本体2との間に障害物がなく、アダプタをレール01の収容キャビティ012の内部にスムーズに挿入することができる。
【0139】
図14のステップCを参照し、アダプタをレール01の収容キャビティ012の内部に完全に挿入した場合、レール01の開口011とロック部63との間に相互作用力がなく、ロック部63は、ねじりバネ73による作用で初期のロック状態に復帰し、この場合、ロック部63のロックブロック632は、レール01の開口011とずれて、アダプタが通常の外力による作用でレールから離脱することはない。
【0140】
一実現可能な実施形態において、アダプタをレール01の内部から抜け出した場合、つまり、ロック部63が収容キャビティ012からレール01の開口011に入った場合、動作部71を押下することにより、最終的にロック部63を回動させるように駆動し、ロック部63が一定の角度、例えば90°回動すると、ロック部63は、完全に格納される。この場合、レール01の開口011と電力取得部2との間に障害物がなく、アダプタをレール01の開口011からスムーズに抜け出すことができる。
【0141】
(2).
図24及び
図25に示すように、ガイド本体2は、ソケット本体1に回動的に接続され、且つコントローラ4に伝達的に接続される。可動導電シート3は、ガイド本体2に固定的に接続、コントローラ4は、ガイド本体2を駆動することにより、可動導電シート3を回動させるように駆動することができる。例示的に、ガイド本体2は、円筒形であり、且つ外径は、レールの開口のサイズと一致し、この結果、ガイドの役割を果たす。
【0142】
以下、コントローラ4の実現できる実施形態を提供する。
【0143】
図25及び
図26に示すように、コントローラ4は、第2回転リング41bと第2伝達アセンブリ42bとを含む。第2回転リング41bは、ソケット本体1に回動的に接続される。第2伝達アセンブリ42bの一端は、第2回転リング41bの内壁に伝達的に接続され、他端は、ガイド本体2に伝達的に接続される(例えば、固定的に接続される)。
【0144】
第2回転リング41bを回動させる場合、第2回転リング41bの回動は、第2伝達アセンブリ42bによってガイド本体2に伝達され、ひいては可動導電シート3に伝達され、この結果、可動導電シート3のソケット本体1に対する回動が実現される。
【0145】
アダプタによる正常な電力供給が必要である場合、アダプタをレールに取り付け、且つ可動導電シート3は、電力取得位置にあり、レールにおけるレール導電体に接触する。アダプタをスライドさせる必要がある場合、第2回転リング41bを回動させ、第2伝達アセンブリ42bによって、可動導電シート3を電源オフ位置に回動させるように駆動し、この場合、可動導電シート3は、レールにおけるレールプラグブッシュから分離され、この後、正常にアダプタをレールにおいて帯電しないでスライドさせることができる。
【0146】
アダプタを目標位置にスライドさせた後、前の方向と反対の方向に第2回転リング41bを回動させることにより、可動導電シート3を電力取得位置に回動させるように駆動し、レールにおけるレールプラグブッシュに接触させ、この結果、アダプタを目標位置に素早く固定し、このとき、アダプタは、電力取得状態にあり、電気製品に正常に電力を供給することができる。
【0147】
以下、第2伝達アセンブリ42bの実現できる実施形態を提供する。
【0148】
図26に示すように、第2伝達アセンブリ42bは、伝達軸421b、アクティブギア422b、従動ギア423b、及びセンターギア424bを含む。アクティブギア422bと従動ギア423bは、伝達軸421bの両端にそれぞれ固定的に接続される。アクティブギア422bは、第2回転リング41bの内壁と噛合し、従動ギア423bは、センターギア424bと噛合する。センターギア424bは、ガイド本体2に固定的に接続され、且つセンターギア424bは、ガイド本体2と同軸である。
【0149】
以下、第2回転リング41bが可動導電シート3を回動させるように制御する伝達原理を説明する。
【0150】
図27に示すように、ユーザは、第2回転リング41bを回動し、第2回転リング41bの内壁の内歯車構造がアクティブギア422bと噛合するので、第2回転リング41bが、アクティブギア422bを回動させるように駆動する。アクティブギア422b及び従動ギア423bがいずれも伝達軸421bに固定されるので、アクティブギア422bが伝達軸421bによって従動ギア423bを回動させるように駆動する。従動ギア423bがセンターギア424bと噛合するので、従動ギア423bが、センターギア424bを回動させるように駆動し、センターギア424bがさらにガイド本体2を回動させるように駆動し、ガイド本体2が可動導電シート3を回動させるように駆動する。第2回転リング41bを2つの方向に沿って回動させることにより、可動導電シート3の2つの方向における回動を実現することができ、この結果、可動導電シート3の電源オフ位置と電力取得位置との間の切り替えが実現される。
【0151】
一実現可能な実施形態において、伝達軸421b、アクティブギア422b及び従動ギア423bは、いずれも2つあり、2つのアクティブギア422bは、いずれも第2回転リング41bの内壁と噛合し、2つの従動ギア423bは、いずれもセンターギア424bと噛合し、この結果、回動の伝達をよりスムーズにする。
【0152】
一実現可能な実施形態において、アクティブギア422b及び従動ギア423bが、不完全な歯車である可能性があるので、ソケット本体1の内部の空間への占有が低減される。
【0153】
可動導電シート3の回動範囲を制限するために、
図27に示すように、ソケット本体1の内部は、第2係止溝14bを有する。可動導電シート3が電力取得位置に回動した場合、センターギア424bは、第2係止溝14bの一方の溝壁に係止され、可動導電シート3が電源オフ位置に回動した場合、センターギア424bは、第2係止溝14bの他方の溝壁に係止される。
【0154】
一実現可能な実施形態において、第2係止溝14bによる制限の下で、可動導電シート3は、90°の範囲の回動を完了することができ、第2係止溝14bによって係止された2つの限界位置は、それぞれ可動導電シート3の電源オフ位置及び電力取得位置に対応する。また、ユーザが可動導電シート3の電源オフ位置及び電力取得位置を容易に理解するために、ソケット本体1の外壁には対応するマークを設置するようにしてもよい。
【0155】
電源オフ位置及び電力取得位置において可動導電シート3を安定させるために、
図27及び
図28に示すように、第2伝達アセンブリ42bが振りばね425bをさらに含み、振りばね425bがガイド本体2に垂直である。振りばね425bの固定端は、第2係止溝14bの溝底に接続され、振りばね425bの可動端は、センターギア424bに接続され、且つ振りばね425bは、圧縮状態にある。第2係止溝14bは、ラッパ状開口を有し、振りばね425bは、第2係止溝14bによって規定された空間でスイングすることができ、且つセンターギア424bを第2係止溝14bの溝壁に向けて回動するように駆動することができる。
【0156】
図27に示すように、センターギア424bは、バネ接続部4241bを有し、バネ接続部4241bに貫通穴が設けられ、振りばね425bの可動端は、連結コラム4251bを有し、連結コラム4251bをバネ接続部4241の貫通穴に挿入することにより、振りばね425bとセンターギア424bとのヒンジが実現される。このようにすると、振りばね425bがセンターギア424bに従って回転している間に、連結コラム4251bは、貫通穴に対して回転して、振りばね425bのスイングがよりスムーズになる。第2係止溝14bの溝底は、係止コラムを有し、振りばね425bの固定端は、係止コラムにスリーブされる。また、振りばね425bの数は2個であってもよく、2つの振りばね425bは、ソケット本体1の内部で対称に配置され、これに応じて、センターギア424bは、2つのバネ接続部4241bを対称的に備えてもよく、2つのバネ接続部4241bは、それぞれ2つの振りばね425bに接続される。
【0157】
図28の状態Aに示すように、センターギア424bが第2係止溝14bの一方の溝壁に接触する概略図が示され、当該位置を可動導電シート3の電源オフ位置と見なすことができる。
【0158】
図28の状態Bに示すように、振りばね425bの軸線がガイド本体2の軸線と交差する位置の概略図が示され、当該位置を可動導電シート3のデッドセンター位置又は臨界位置と見なすことができる。
【0159】
図28の状態Cに示すように、センターギア424bが第2係止溝14bの別の溝壁に接触する概略図が示され、当該位置を可動導電シート34の電力取得位置と見なすことができる。
【0160】
以下、
図28を参照し、可動導電シート3が電源オフ位置から電力取得位置に回動する過程におけるセンターギア424b及び振りばね425bの作動状態を説明する。
【0161】
図28の状態Aに示すように、振りばね425bが圧縮状態にあるので、センターギア424bに押し付け力を加え、当該押し付け力により、センターギア424bが、
図29の矢印で示される方向に回動する傾向を有する。この結果、振りばね425bは、センターギア424bを第2係止溝14bの溝壁に密着させ、可動導電シート3は、電源オフ位置で安定状態に維持される。
【0162】
ユーザが第2回転リング41bを回動することにより、可動導電シート3を電力取得位置に向けて移動させ、この過程において、センターギア424bが振りばね425bの押し付け力を克服する必要がある。センターギア424bがまだ
図28の状態Bに示されたデッドセンター位置に移動しなかった場合、振りばね425bの押し付け力の下で、センターギア424bは、
図28の状態Aの矢印で示される方向に回動する傾向を有する。したがって、電源オフ位置とデッドセンター位置との間に、ユーザがこれ以上第2回転リング41bに作用力を加えないと、振りばね425bの押し付け力の下で、可動導電シート3は、常に自動的に電源オフ位置に戻す。
【0163】
ユーザが第2回転リング41bを回動し続けることにより、センターギア424bを
図28の状態Bに示されたデッドセンター位置に移動させる。デッドセンター位置において、センターギア424bの軸線が振りばね425bの軸線に重なり合うので、センターギア424bが、もはや回動する傾向を有せず、力を受ける方向が、
図28の状態Bの矢印方向に示されるようになる。ユーザがデッドセンター位置で第2回転リング41bにもはや作用力を加えないと、可動導電シート3は、デッドセンター位置で安定化される。
【0164】
ユーザが第2回転リング41bを回動し続けることにより、センターギア424bが、デッドセンター位置を越える。振りばね425bの押し付け力の下で、センターギア424bは、
図28の状態Cの矢印で示される方向に回動する傾向を有する。したがって、電力取得位置とデッドセンター位置との間に、ユーザがこれ以上第2回転リング41bに作用力を加えないと、振りばね425bの押し付け力の下で、導電シートアセンブリ4は、常に自動的に電力取得位置に戻す。
【0165】
以上から分かるように、可動導電シート3(またはセンターギア424b)は、理論的には、3つの安定位置、すなわち、電源オフ位置、電力取得位置、及びデッドセンター位置を有し、ここで、デッドセンター位置は、電源オフ位置と電力取得位置との間にある。外力を受けない場合、可動導電シート3は、デッドセンター位置と電源オフ位置との間の任意の位置にあるとき、電源オフ位置に自動的に復帰し、且つ電源オフ位置で安定し、デッドセンター位置と電力取得位置との間の任意の位置にあるとき、電力取得位置に自動的に復帰し、且つ電力取得位置で安定する。
【0166】
そして、可動導電シート3の自動復帰の特性により、第2回転リング41bが、電源オフ位置から電力取得位置に移動するように可動導電シート3を駆動する移動全体を完了する必要はなく、第2回転リング41bは、電源オフ位置からデッドセンター位置を越える位置に移動し、且つ電力取得位置からデッドセンター位置を越える位置に移動するように可動導電シート3を駆動することができるだけでよい。また、可動導電シート3が自動的に復帰する設計により、ユーザの操作手触りも向上し、可動導電シート3を電力取得位置又は電源オフ位置に素早く回動させることもできる。
【0167】
第2プラグブッシュ11bがソケット本体1の内部に固定され、可動導電シート3がソケット本体1に対して回動できるので、可動導電シート3が第2プラグブッシュ11bに対して回動する。可動導電シート3が電力取得位置に回動した場合、可動導電シート3が常に第2プラグブッシュ11bに電気的に接続された状態を維持するために、
図29に示すように、アダプタが、内蔵導電シート8をさらに含み、内蔵導電シート8は、ソケット本体1の内部に配置される。内蔵導電シート8は、ガイド本体2に固定的に接続され、且つ可動導電シート3に電気的に接続される。第2プラグブッシュ11bの内蔵端は、内蔵プラグブッシュ111bを有し、内蔵プラグブッシュ111bの位置及び形状は、内蔵導電シート8と一致し、この結果、可動導電シート3が回動する過程において、内蔵導電シート8は、内蔵プラグブッシュ111bに対して挿入及び抜け出すことができる
【0168】
図29の状態Aに示すように、内蔵導電シート8は、内蔵プラグブッシュ111bから分離される。この場合、可動導電シート3は、電源オフ位置にある。
【0169】
図29の状態Bに示すように、内蔵導電シート8は、内蔵プラグブッシュ111bに挿入され、第2プラグブッシュ11bと可動導電シート3は、内蔵導電シート8によって電気的に接続されている。この場合、可動導電シート3は、電力取得位置にあり、可動導電シート3は、レールから電力を取得でき、第2プラグブッシュ11bに供給する。
【0170】
内蔵導電シート8及び可動導電シート3は、一体の銅ストリップであり得る。
【0171】
また、上記の内蔵プラグブッシュ111b及び内蔵導電シート8を配置する技術案以外に、可動導電シート3は、フレキシブル接続線を介して対応する第2プラグブッシュ11bに接続されてもよく、このような態様では、第2プラグブッシュ11bは、常に電気的に接続された状態に維持される。可動導電シート3が回動する過程において、フレキシブル接続線の柔軟性により、第2プラグブッシュ11bと可動導電シート3との電気的接続が切断されることを防止する。
【0172】
本出願の実施例では、レールソケットをさらに提供し、
図30に示すように、当該レールソケットは、レール01と上記の何れかの技術案に記載されたアダプタ02とを含む。
【0173】
レール01の具体的な構造は、それにドッキングされたアダプタ02の違いによって異なる。以下、レール01が
図1~
図13に示されたアダプタ02にドッキングされたことを例に挙げて、レール01の構造及びアダプタ02の使用プロセスを説明する。
【0174】
図14に示すように、レール01の上部及び内部は、レール01の長手方向に沿って延びる開口011及び収容キャビティ012をそれぞれ有する。開口011の上壁の両側に、例えばシリカゲル製の軟質保護ストリップ013は配置され、ここで、軟質保護ストリップ013は、開口011の長手方向に沿って延びる。軟質保護ストリップ013を利用することにより、収容キャビティ012への不純物等の落下を避け、収容キャビティ012の内部の構成要素を保護することができ、同時に、軟質なので、アダプタの挿抜には影響しない。
【0175】
ユーザが不当に使用したり、重大な外力を受けたりした場合、アダプタが帯電ガイドレールから強制的に離脱する可能性があるが、軟質保護ストリップ013の存在により、この強制的に離脱する過程でアダプタ02を破損させず、アダプタ02を保護する役割を果たし、同時にロック部材を破損させることはない。
【0176】
図31に示すように、収容キャビティ012の内部の導電体は、2つのレール導電シート014とE極レールプラグブッシュ015とを含み、2つのレール導電シート014は、それぞれL極レール導電シート及びN極レール導電シートであり、L極レール導電シートとN極レール導電シートは、対向して配置され、且つレール溝の挿入方向と平行である。
【0177】
以下、アダプタ02を使用する過程を説明する。
【0178】
レールソケットを使用して電力を供給する場合、まずアダプタ02の可動導電シート3を格納状態にあるように制御し、次にアダプタ02のガイド本体2を収容キャビティ012に挿入し、この後、第1回転リング41aを回転させることにより、可動導電シート3を展開させ、且つレール導電シート014に接触させ、アダプタ02は、電力取得状態になる。
【0179】
アダプタ02をスライドさせたい場合、第1回転リング41aを回転させることにより、可動導電シート3を格納し、可動導電シート3がレール導電シート014から分離し、アダプタ02が電源オフ状態になる。この後、アダプタ02を帯電せずにスライドさせることができる。
【0180】
図31の状態Aに示すように、アダプタ02の可動導電シート3は、格納状態にあり、可動導電シート3は、レール01におけるレール導電シート014に接触せず、アダプタ02は、電源オフ状態にある。
【0181】
図31の状態Bに示すように、アダプタ02の可動導電シート3は、展開状態にあり、可動導電シート3は、レール01におけるレール導電シート014に接触し、両者は、電気的に接続されている。これにより、可動導電シート3は、対応するレール導電シート014から電力を取得でき、アダプタ02は、電力取得状態にある。
【0182】
また、上記の2つの場合、E極導電体5は、レール01におけるE極レールプラグブッシュ015に接触する。
【0183】
上記は、本出願の好ましい実施例に過ぎない、本出願を限定するものではなく、本出願の精神及び原則内でなされた任意の変更、等効な置換、改善などは、本出願の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0184】
01…レール、011…開口、012…収容キャビティ、013…軟質保護ストリップ、014…レール導電プラグブッシュ、015…E極レール導電シート、
02…アダプタ、
1…ソケット本体、11a…第1プラグブッシュ、111a…第1N極プラグブッシュ、112a…第1L極プラグブッシュ、113a…第1E極プラグブッシュ、11b…第2プラグブッシュ、111b…内蔵プラグブッシュ、12a…第1係止溝、12b…第2係止溝、
2…ガイド本体、21…格納溝、
3…可動導電シート、
4…コントローラ、
41a…第1回転リング、411a…突起、42a…第1伝達アセンブリ、421a…トグルロッド、420…取付部、422a…伝達ロッド、423a…第1駆動ロッド、424a…第1振りばね、
41b…第2回転リング、42b…第2伝達アセンブリ、421b…伝達軸、422b…アクティブギア、423b…従動ギア、424b…センターギア、425b…第2振りばね、
5…E極導電体、
6…ロック部材、61…回動部、62…接続部、63…ロック部、631…ロック部本体、632…ロックブロック、6321…ガイド面、64…変形部、641…頂板、642…第1側板、643…第2側板、644…隙間、645…第1変形部、646…第2変形部、65…第2ロック部、
7…ロック解除部材、71…動作部、711…ボタンセクション、712…接続セクション、713…係止段階、714…クランプブロック、715…トグルセクション、716…第2接続セクション、72…伝達部、721…接続板、722…側面補強板、723…底板、724…プッシュプレート、73…ねじりバネ、74…第2動作部、75…第2伝達部、
8…内蔵導電シート