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特許7395807アミド類化合物の調製方法及びその医薬分野の使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】アミド類化合物の調製方法及びその医薬分野の使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 405/12 20060101AFI20231205BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20231205BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20231205BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20231205BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20231205BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20231205BHJP
   A61K 31/4433 20060101ALI20231205BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20231205BHJP
   A61K 31/4725 20060101ALI20231205BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20231205BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
C07D405/12
C07D405/14 CSP
A61P35/00
A61P35/02
A61P43/00 105
A61P37/02
A61K31/4433
A61K31/5377
A61K31/4725
C07D487/04 137
A61K31/4439
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2021556879
(86)(22)【出願日】2020-03-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-08
(86)【国際出願番号】 CN2020080870
(87)【国際公開番号】W WO2020192650
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-10-05
(31)【優先権主張番号】201910228244.8
(32)【優先日】2019-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910687575.8
(32)【優先日】2019-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518077525
【氏名又は名称】上海華匯拓医薬科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI SYNERGY PHARMACEUTICAL SCIENCES CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Zhang Heng Rd1999, Zhangjiang Hi-tech Park, Pudong New District, Shanghai 201203, China
(73)【特許権者】
【識別番号】516172134
【氏名又は名称】浙江華海薬業股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG HUAHAI PHARMACEUTICAL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Xunqiao,Linhai,Zhejiang 317024 Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】許 忻
(72)【発明者】
【氏名】陳 嘉
(72)【発明者】
【氏名】張 ▲ぜん▼
(72)【発明者】
【氏名】張 立明
(72)【発明者】
【氏名】武 キ梅
(72)【発明者】
【氏名】蒋 青云
(72)【発明者】
【氏名】郭 鳳英
(72)【発明者】
【氏名】張 雨云
(72)【発明者】
【氏名】于 浩
(72)【発明者】
【氏名】王 影
(72)【発明者】
【氏名】孫 康
(72)【発明者】
【氏名】臧 成旭
(72)【発明者】
【氏名】秦 成剛
(72)【発明者】
【氏名】周 暁波
(72)【発明者】
【氏名】張 小娟
(72)【発明者】
【氏名】王 藝瑾
(72)【発明者】
【氏名】夏 小二
(72)【発明者】
【氏名】李 云飛
(72)【発明者】
【氏名】葛 建
【審査官】伊佐地 公美
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-531366(JP,A)
【文献】国際公開第2018/137639(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/110999(WO,A1)
【文献】特表2014-513084(JP,A)
【文献】特表2014-516931(JP,A)
【文献】特表2022-528337(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61P
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)で示される化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体であって、
【化1】
前記式(I)中、Rは水素、-F又は-Clであり;R
【化2】
であり;
は-C1-4アルキル基、-C1-3アルキル基で置換された-C2-4アルキル基、水酸基で置換された-C2-4アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-T、-C1-4アルキレン基-T、-(CH-CF、-(CH-CF-CF、-(CH-CHF、-(CH-CHF、-(CH-O-C1-3アルキル基、-C(O)-C1-3アルキル基、-(CH-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-CF、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-(CH-CF-CF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-T、-C(O)-C1-3アルキレン基-T、t-ブトキシカルボニル基、-C(O)-O-C1-3アルキル基、-C(O)-O-(CH-CF、-C(O)-O-(CH-CHF、-C(O)-O-(CH-CHF、-C(O)-O-T、-C(O)-O-C1-3アルキレン基-T、-S(O)-C1-3アルキル基、-S(O)-(CH-CF、-S(O)-(CH-CHF、-S(O)-(CH-CHF、-S(O)-T、-S(O)-C1-3アルキレン基-Tであり;
、Rはそれぞれ独立して、ハロゲン、-OH、-C1-4アルキレン基-OH、-CF、-CHF、-CHF、-C1-4アルキル基、-C1-3アルキル基で置換された-C2-4アルキル基、-(CH-CF、-(CH-CHF、-(CH-CHF、-T、-C1-3アルキレン基-T、-NR、-C1-3アルキレン基-NR、-O-C1-4アルキル基、-O-C2-4アルケニル基、-O-C1-4アルキレン基-OH、-O-(CH-CF、-O-(CH-CHF、-O-(CH-CHF、-O-T、-O-C1-3アルキレン基-T、-NH-C(O)-C2-4アルケニル基、C(O)-C1-3アルキル基、-(CH-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-T、-C(O)-C1-3アルキレン基-T、t-ブトキシカルボニル基、-C(O)-O-C1-3アルキル基、-C(O)-O-(CH-CF、-C(O)-O-(CH-CHF、-C(O)-O-(CH-CHF、-C(O)-O-T、-C(O)-O-C1-3アルキレン基-T、-S(O)-C1-3アルキル基、-S(O)-(CH-CF、-S(O)-(CH-CHF、-S(O)-(CH-CHF、-S(O)-T、-S(O)-C1-3アルキレン基-Tであり;

【化3】
であり;Rj1は-CN、-COOH、-C(O)O-C1-3アルキル基、-(CH-OH、-(CH-O-C1-3アルキル基であり;
及びRはそれぞれ独立して、水素、-C1-3アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-T、-C1-3アルキレン基-T、-(CH-CF、-(CH-CHF、-(CH-CHF、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-T、-C(O)-C1-3アルキレン基-T、-C2-4アルキレン基-OCH又は-C2-6アルキレン基-CHであり、ここで、C2-6アルキレン基は任意に酸素原子で中断され、及び/又は任意に一つ若しくは複数のC1-3アルキル基で置換され;
或いは、R及びRと、それらが結合している窒素と共に、無置換又は置換された4~6員のヘテロシクロアルキル基を形成し、前記4~6員のヘテロシクロアルキル基は、ヘテロ原子が一つの窒素であるヘテロシクロアルキル基、ヘテロ原子が二つの窒素であるヘテロシクロアルキル基、又はヘテロ原子が一つの窒素及び一つの酸素であるヘテロシクロアルキル基であり;
は無置換であり又はTで置換された、-C3-8シクロアルキル基、4~6員のヘテロシクロアルキル基、フェニル基又は5~6員のヘテロアリール基であり、Tが4~6員のヘテロシクロアルキル基及び5~6員のヘテロアリール基である場合、ヘテロ原子が窒素原子であれば、窒素原子は無置換であり、又はTで置換され;
はハロゲン、-C1-6アルキル基、-C1-3アルコキシ基、-C1-3アルキル基で置換された-C1-6アルキル基又は-NRであり;
は-C1-4アルキル基、-C1-3アルキル基で置換された-C2-4アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-C3-6シクロアルキル基、4~6員のヘテロシクロアルキル基、-(CH-CF、-(CH-CHF、-(CH-CHF、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-(CH-CHF、t-ブトキシカルボニル基、-S(O)-C1-3アルキル基、-S(O)-(CH-CF、-S(O)-(CH-CHFであり;
nは1、2、3又は4であり;
は水素、-C1-4アルキル基又は置換された-C1-4アルキル基であり、ここで、前記置換された-C1-4アルキル基は、任意に、水酸基、カルボキシル基又は-C(O)O-Rのうちの一つ又は複数の置換基で置換され;
は-C1-6アルキル基、-C2-6アルケニル基、-C2-6アルキニル基、-C3-8シクロアルキル基又は-C4-10ヘテロシクロアルキル基であり;
及びRはそれぞれ独立して、-C1-6アルキル基であり;
5aは-C1-6アルキル基又は-C1-6アルコキシ基であり;
は-C1-6アルキル基、4~6員のシクロアルキル基、4~6員のヘテロシクロアルキル基又は8~10個の炭素を有する二環式基であり、前記4~6員のヘテロシクロアルキル基におけるヘテロ原子は一つの窒素、硫黄又は酸素からなる群から選ばれるものであり、前記二環式基は縮合されて結合し、二環式基における何れか一つの環は飽和の、不飽和の又は芳香族のものであり、前記シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基又は8~10個の炭素を有する二環式基は無置換であり、又は一つ若しくは複数のR6a基で置換され、R6aはハロゲン、水酸基、-C1-3アルキル基、-C1-3アルコキシ基、3~6員のシクロアルキル基、4~6員のヘテロシクリル基、-NR、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C3-6シクロアルキル基、-S(O)-C1-3アルキル基、-(CH-CF、-S(O)-C3-6シクロアルキル基であり;
は一つの硫黄原子を含有するチオヘテロシクリル基である場合、その硫黄原子は酸化されなく、又は二つのオキシ基で酸化されてスルホン基を形成し;
は一つの窒素原子を含有するアザへテロシクリル基である場合、その窒素原子は酸化されなく、又はR6bで置換され、R6bは-C1-4アルキル基、-C1-3アルキル基で置換された-C2-4アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-C3-8シクロアルキル基、4~6員のヘテロシクロアルキル基、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C3-6シクロアルキル基、-(CH-CF、-S(O)-C1-3アルキル基、-S(O)-C3-6シクロアルキル基であり;
及びRはそれぞれ独立して、水素、-C1-3アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-T、-C1-3アルキレン基-T、-(CH-CF、-(CH-CHF、-(CH-CHF、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-(
CH-CHF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-T、-C(O)-C1-3アルキレン基-T、-C2-4アルキレン基-OCH又は-C2-6アルキレン基-CHであり、ここで、C2-6アルキレン基は任意に酸素原子で中断され、及び/又は任意に一つ若しくは複数のC1-3アルキル基で置換され;
及びR又はそれらが結合している窒素原子と共に無置換又は1つ若しくは二つのT基で置換された4~6員のヘテロシクロアルキル基を形成し、Tはハロゲン、-C1-4アルキル基、-C1-3アルキル基で置換された-C2-4アルキル基又は-NRであり,R及びRはそれぞれ独立して、水素、-C1-3アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-C2-4アルキレン基-OCH又は-C2-6アルキレン基-CHであり、ここで、C2-6アルキレン基は任意に酸素原子で中断され、及び/又は任意に一つ若しくは複数のC1-3アルキル基で置換される、一般式(I)で示される化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項2】
及びRは、それぞれ独立して、-C1-3アルキル基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項3】
は、水素又は-C 1-4 アルキル基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項4】
5a は、-C 1-2 アルキル基又は-C 1-2 アルコキシ基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項5】
は、メチル基、エチル基、プロピル基、
【化4】
であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項6】
6b は、-C 1-3 アルキル基、-C 1-2 アルキル基で置換された-C 2-3 アルキル基、-C 3-6 シクロアルキル基、4~6員のヘテロシクロアルキル基、-C(O)-C 1-3 アルキル基、-C(O)-C 3-6 シクロアルキル基、-(CH -CF 、-S(O) -C 1-3 アルキル基、-S(O) -C 3-6 シクロアルキル基であり、前記4~6員のヘテロシクロアルキル基におけるヘテロ原子は窒素又は酸素からなる群から選ばれるものであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項7】
及びR は、それぞれ独立して、水素、-C 1-3 アルキル基、-C 2-3 アルキレン基-OCH 又は-C 2-6 メチレン基-CH であり;
ここで、C 2-6 アルキレン基は、任意に、酸素原子で中断され、及び/又は任意に一つ又は複数のC 1-3 アルキル基で置換されることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項8】
は、-C3-6シクロアルキル基又は4~6員のヘテロシクロアルキル基であり、前記4~6員のヘテロシクロアルキル基におけるヘテロ原子は1~2個の窒素又は酸素であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項9】
は、フッ素、メチル基、エチル基、プロピル基、-C 1-3 アルコキシ基、-C 1-2 アルキル基で置換された-C 2-3 アルキル基、-NR であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項10】
は、メチル基、エチル基、プロピル基、-C 1-2 アルキル基で置換された-C 2-4 アルキル基、水酸基で置換された-C 2-4 アルキル基、-CH(CH )-CH 、-CH(CH )-(CH )-CH 、-CH(CH )-CH(CH 、-CH -C(CH 、-T 、-C 1-3 アルキレン基-T 、-(CH -CF 、-(CH -CF -CF 、-(CH -O-C 1-3 アルキル基、-CH -O-C 1-3 アルキル基、-C(O)-C 1-3 アルキル基、-(CH -C(O)-C 1-3 アルキル基、-C(O)-C 2-4 アルケニル基、-C(O)-CF 、-C(O)-(CH -CF 、-C(O)-T 、t-ブトキシカルボニル基、-C(O)-O-C 1-3 アルキル基、-C(O)-O-T 、-S(O) -C 1-3 アルキル基、-S(O) -T であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項11】
及びR は、それぞれ独立して、フッ素、-OH、-CF 、メチル基、エチル基、プロピル基、-C 1-2 アルキル基で置換された-C 2-3 アルキル基、-(CH -CF 、-T 、-C 1-3 アルキレン基-T 、-NR 、-C 1-3 アルキレン基-NR 、-O-C 1-4 アルキル基、-O-C 2-4 アルケニル基、-O-T 、-NH-C(O)-C 2-4 アルケニル基、-C(O)-C 1-3 アルキル基、-C(O)-C 2-4 アルケニル基、-C(O)-(CH -CF 、-C(O)-T 、t-ブトキシカルボニル基、-C(O)-O-C 1-3 アルキル基、-C(O)-O-T であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項12】
及びR は、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、-C 1-4 アルキレン基-OH、-C 2-4 アルキレン基-OCH
【化5】
であり;
或いは、R 及びR と、それらが結合している窒素と共に、無置換又は置換された4~6員のヘテロシクロアルキル基を形成し、前記4~6員のヘテロシクロアルキル基は、ヘテロ原子が一つの窒素であるヘテロシクロアルキル基、ヘテロ原子が二つの窒素であるヘテロシクロアルキル基、又はヘテロ原子が一つの窒素及び一つの酸素であるヘテロシクロアルキル基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項13】
は、メチル基、エチル基、プロピル基、
【化6】
あることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項14】
は、メチル基、エチル基、プロピル基、-CH(CH )-CH 、-CH(CH )-(CH )CH 、-CH(CH )-CH(CH 、-CH -C(CH 、T 、-(CH -T 、-(CH -CF 、-CH -CH(OH)-CH 、-(CH -CF -CF 、-(CH -O-C 1-3 アルキル基、-C(O)-C 1-3 アルキル基、-(CH -C(O)-C 1-3 アルキル基、-C(O)-C 2-4 アルケニル基、-C(O)-CF 、-C(O)-(CH -CF 、-C(O)-モルホリニル基、-C(O)C 3-6 シクロアルキル基、t-ブトキシカルボニル基、-C(O)-O-C 1-3 アルキル基、-S(O) -C 1-3 アルキル基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項15】
は、メチル基、エチル基、プロピル基、-F、-Cl、-OH、T 、-C 1-3 アルキレン基-T であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項16】
は、T 、-C 1-3 アルキレン基-T 、-NH-C(O)-C 2-3 アルケニル基、-NR 、-Fであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項17】
及びR は、それぞれ独立して、メチル、エチル基、プロピル基、
【化7】
であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項18】

【化8】
であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体。
【請求項19】
前記化合物は、
4’-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド;
4-(3’-(((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)カルバモイル)-5’-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボン酸;
N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-(4-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド;
N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド;
N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-(4-(メトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド;
3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-N-((4-メトキシ-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド;
2-クロロ-4’-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド;
2-クロロ-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-メチル-3-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド;
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-フルオロ-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド;
2-クロロ-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-N-((4-メトキシ-6-メチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-6-メチル-3-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド;
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-((2,6-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)(エチル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド;
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-((2-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)(エチル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド;
N-4,6-((ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-イソインドリン-2-イル)-2-メチルベンズアミド;
5-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド;
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(5-モルホリンイソインドリン-2-イル)ベンズアミド;
5-(5-アクリルアミドイソインドリン-2-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド;
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-((5-モルホリノメチル)イソインドリン-2-イル)ベンズアミド;
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(5-メチル-3,5-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)ベンズアミド;
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)-2-メチルベンズアミド;
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)-2-メチルベンズアミド;
N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(6-フルオロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-2-メチルベンズアミド;
5-(6-クロロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド;
N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(7-フルオロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-2-メチルベンズアミド;
5-(3,3-ジメチル-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド;
N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-フルオロ-5-(6-フルオロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-2-メチルベンズアミド;
N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(1-(1-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)インドール-5-イル)ベンズアミド;及び、
N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(2-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)ベンズアミドからなる群から選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
請求項1~19の何れか一項に記載の一般式(I)で示される化合物を調製する方法であって、前記一般式(I)で示される化合物はプラン1により調製され、
プラン1:
【化9】
一般式(I-1)で示される化合物と、ケトン化合物K1との還元的アミノ化反応により、一般式(I-2)で示される化合物が得られ、ここで、K1は-C(O)-C1-6アルキル基、オキソにより置換されている4~6員のシクロアルキル基、オキソにより置換されている4~6員のヘテロシクロアルキル基又は8~10個の炭素原子を有するオキソにより置換されている二環式基を含み、前記4~6員のヘテロシクロアルキル基におけるヘテロ原子は一つの窒素、硫黄又は酸素からなる群から選ばれるものであり、前記二環式基は縮合されて結合し、二環式基における何れか一つの環は飽和の、不飽和の又は芳香族のものであり、前記オキソにより置換されているシクロアルキル基、オキソにより置換されているヘテロシクロアルキル基又は8~10個の炭素を有するオキソにより置換されている二環式基は無置換であり、又は一つ若しくは複数のR6a基で置換され、R6aはハロゲン、水酸基、-C1-3アルキル基、-C1-3アルコキシ基、3~6員のシクロアルキル基、4~6員のヘテロシクリル基、-NR、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C3-6シクロアルキル基、-S(O)-C1-3アルキル基、-(CH-CF、-S(O)-C3-6シクロアルキル基であり;
還元剤の条件下で、一般式(I-2)で示される化合物と、アルデヒド化合物であるR-CHOとの還元的アミノ化反応により、一般式(I-3)で示される化合物が得られ、ここで、Rは水素、-C1-4アルキル基又は置換された-C1-4アルキル基であり、ここで、前記置換された-C1-4アルキル基は、任意に、水酸基、カルボキシ基又は-C(O)O-Rのうちの一つ又は複数の置換基で置換され、還元剤は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムであり
一般式(I-3)で示される化合物は、加熱、塩基性、触媒の存在下の条件で、ビス(ピナコラト)ジボロン化合物と反応し、一般式(I-4)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性の条件を提供する試薬は酢酸カリウムであり、触媒は[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウムであり
一般式(I-4)で示される化合物は、加熱、塩基性、触媒の存在下の条件で、対応するハロゲン化アリール(R-Z)と反応し、一般式(I-5)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性の条件を提供する試薬は炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、又はフッ化セシウムであり;触媒は[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、又はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムであり、ここで、Zはハロゲンであり;
一般式(I-5)で示される化合物は、塩基性の条件で加水分解し、一般式(I-6)の化合物が得られ、この条件で塩基性を提供する試薬は水素化ナトリウムであり
一般式(I-6)で示される化合物は対応するアミン
【化10】
と縮合反応をし、一般式(I-7)で示される化合物が得られる、化合物の調製方法。
【請求項21】
請求項1~19の何れか一項に記載の一般式(I)で示される化合物を調製する方法であって、前記一般式(I)で示される化合物はプラン2により調製され、
プラン2:
【化11】
一般式(I-3)の化合物は、加熱、塩基性の条件で、加水分解反応をし、一般式(II-1)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性を提供する試薬は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、又は炭酸セシウムであり;一般式(II-1)で示される化合物は対応するアミン
【化12】
と縮合反応をし、一般式(II-2)で示される化合物が得られ;
一般式(II-2)で示される化合物は、加熱、塩基性、触媒の存在下の条件で、ビス(ピナコラト)ジボロン化合物と反応し、一般式(II-3)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性の条件を提供する試薬は酢酸カリウムであり、触媒は[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウムであり
一般式(II-3)で示される化合物は、加熱、塩基性、触媒の存在下の条件で、対応するハロゲン化アリール(R-Z)と反応し、一般式(I)で示される化合物が得られ、この条件で提供される塩基性の条件の試薬は炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、又はフッ化セシウムであり;触媒は[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、又はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムであり、ここで、Zはハロゲンである、化合物の調製方法。
【請求項22】
請求項1~19の何れか一項に記載の一般式(I)で示される化合物を調製する方法であって、前記一般式(I)で示される化合物はプラン3により調製され、
プラン3:
【化13】
一般式(II-2)で示される化合物は、加熱、塩基性、触媒の存在下の条件で、対応するアリールボロン酸エステル
【化14】
と反応し、一般式(I)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性の条件を提供する試薬は炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、又はフッ化セシウムであり;触媒は[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、又はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムである、化合物の調製方法。
【請求項23】
K1は
【化15】
であり;
は-H又は-C1-3アルキル基であることを特徴とする、請求項20に記載の化合物の調製方法。
【請求項24】
治療有効量の請求項1~19の何れか一項に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、それらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体、並びに任意の一種又は多種の薬学的に許容される担体及び/又は希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項25】
EZH2媒介性疾患を予防及び/又は治療する医薬品の調製における、請求項1~19の何れか一項に記載の化合物、又はその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びそれらの混合物、それらの薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、同位体誘導体、或いは請求項24に記載の医薬組成物の使用。
【請求項26】
前記EZH2媒介性疾患は、腫瘍、骨髄増殖性疾患又は自己免疫性疾患を含む、請求項25に記載の使用。
【請求項27】
前記腫瘍は、前立腺がん、乳がん、膀胱がん、肺がん、直腸がん、リンパ腫又は白血病であり、前記自己免疫性疾患は炎症性腸疾患、自己免疫性脳脊髄炎、又は多発性硬化症である、請求項26に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬分野に関し、アミド類低分子化合物、その調製方法、その化合物を含有する医薬組成物及びその医薬上の使用に関するものである。本発明は、上記アミド類低分子化合物を、Zeste遺伝子エンハンサーホモログ2(EZH2)の阻害剤として、例えば、悪性腫瘍などのEZH2関連疾患を予防及び/又は治療するために使用することを開示している。
[関連出願の相互参照]
本出願は、2019年3月25日に中国知的財産権局に出願された、出願番号が201910228244.8であり、発明名称が「アミド類化合物の調製方法及びその医薬分野の使用」である中国特許出願と、2019年7月29日に中国知的財産権局に出願された、出願番号が201910687575.8であり、発明名称が「アミド類化合物の調製方法及びその医薬分野の使用」である中国特許出願の優先権を主張し、その全内容は引用により、本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
悪性腫瘍は、人間の健康を深刻に脅かす疾患であり、近年、その発病率と死亡率は上昇のトレンドを示し、世界中が面する深刻な健康問題となっている。腫瘍の発生と発展は、多種の遺伝子変異とエピジェネティックな変化に関わる多因子、多段階の進化の過程である。エピジェネティクスとは、遺伝子のDNA配列が変化しない場合、遺伝子の発現量と機能が変化し、遺伝性の表現型が生じるという遺伝現象を指す。ポリコーム群タンパク質(polycomb group protein,PcG)はクロマチン遺伝子のエピジェネティクスの負の調節に関与する重要なタンパク質因子であり、PcGファミリーには、ポリコーム抑制複合体1(PRC1)とポリコーム抑制複合体2(PRC2)との二つのポリマー複合体が含まれる。Zeste遺伝子エンハンサーホモログ2(EZH2)は、ポリコーム群タンパク質複合体(PcG)ファミリーのコアメンバーであり、EZH2はPRC2タンパク質複合体を構成する触媒サブユニットであり、PRC2タンパク質複合体の機能において中心的な役割を果たす。EZH2は、高度に保存されたSETドメインを含有し、ヒストンメチルトランスフェラーゼ(Histone methyl transferase,HMT)活性を持ち、ヒストンH3の27番目のリジンがトリメチル化(H3K27me3)の修飾を触媒し、PCR1複合体成分が特定の遺伝子座での集合をトリガーすることで、下流のターゲット遺伝子のサイレンシングを引き起こし、これらのターゲット遺伝子は、例えばアポトーシス、細胞周期の調節、細胞の老化と分化などの多種の生物学上の基本的なプロセスの調節に関与する。現在の研究では、EZH2は多種の腫瘍組織で高度に発現し、腫瘍の悪性進行、浸潤性及び転移能とは密接に相関することが分かる。
【0003】
EZH2の高発現はよく、前立腺がん、乳がん、膀胱がん、肺がん、直腸がん、リンパ腫などのヒトの進行がんの状況及び予後不良に関わる[5]。EZH2の突然変異又は欠失は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、骨髄異形成症候群及び骨髄増殖性疾患などの腫瘍に関わる。現在、EZH2のY641及びA677の突然変異により、コードされたタンパク質の活性が増加され、H3K27me3のレベルが高まり、リンパ腫細胞の増殖が促進される。
【0004】
要約すれば、EZH2は、エピジェネティック酵素として、腫瘍の発生と発展に関与し、EZH2阻害剤は、医薬品として医薬産業では良好な応用する見込みを有する。
【0005】
既に開示されたEZH2選択的阻害剤には、WO2012005805、WO2012050532、WO2012118812、WO2015143424A2、WO2016102493A1、WO2017084494A1及びWO2018045971A1などに開示されたEZH2選択的阻害剤が含まれる。現在では、一連のEZH2阻害剤の特許が開示されたが、市場のニーズを満たすために、新たなEZH2阻害剤の開発は依然として求められている。
【0006】
本発明は、EZH2阻害剤を新たに設計して合成し、試験により、該当化合物はEZH2ターゲットに対する選択性が高く、生体内動物試験では優れた薬効作用を示すことができる。
【発明の詳細な説明】
【0007】
本発明は、一般式(I)で示される化合物、並びにその互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ体、及び薬学的に許容される塩を提供することを目的とする。
【化1】
【0008】
ここで、Rは水素又はハロゲンであり、Rは水素、-F又は-Clであることがさらに好ましく;
はフェニル基、5~6員のヘテロアリール基、8~11員の二環式基であり;前記二環式基において、環と環の間は縮合されて結合し、又は一つの炭素原子で架橋してスピロ化合物となり;前記二環式基において、少なくとも一つの環が芳香族環であり、前記二環式基中の一つの環が窒素原子を含有する複素環であれば、前記窒素原子は無置換であり、又はRで置換され;前記二環式基の環上のメチレン基は無置換であリ、又は酸素で置換されてケトン基になリ、又は1つのRで置換され、又は同時にR及びRで置換され;前記フェニル基又は5~6員のヘテロアリール基がRで置換され;前記二環式基における芳香族環は無置換であり、又は1つのRで置換され;
は、
【化2】

であることが更に好ましく;
は、-C1-4アルキル基、-C1-3アルキル基で置換された-C2-4アルキル基、水酸基で置換された-C2-4アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-T、-C1-4アルキレン基-T、-(CH-CF、-(CH-CF-CF、-(CH-CHF、-(CH-CHF、-(CH-O-C1-3アルキル基、-C(O)-C1-3アルキル基、-(CH-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-CF、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-(CH-CF-CF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-T、-C(O)-C1-3アルキレン基-T、t-ブトキシカルボニル基、-C(O)-O-C1-3アルキル基、-C(O)-O-(CH-CF、-C(O)-O-(CH-CHF、-C(O)-O-(CH-CHF、-C(O)-O-T、-C(O)-O-C1-3アルキレン基-T、-S(O)-C1-3アルキル基、-S(O)-(CH-CF、-S(O)-(CH-CHF、-S(O)-(CH-CHF、-S(O)-T、-S(O)-C1-3アルキレン基-Tであり;
は、メチル基、エチル基、プロピル基、-CH(CH)-CH、-CH(CH)-(CH)CH、-CH(CH)-CH(CH、-CH-C(CH、T、-(CH-T、-(CH-CF、-CH-CH(OH)-CH、-(CH-CF-CF、-(CH-O-C1-3アルキル基、-C(O)-C1-3アルキル基、-(CH-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-CF、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-モルホリニル基、-C(O)C3-6シクロアルキル基、t-ブトキシカルボニル基、-C(O)-O-C1-3アルキル基、-S(O)-C1-3アルキル基であることが更に好ましく;
、Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、-OH、-C1-4アルキレン基-OH、-CF、-CHF、-CHF、-C1-4アルキル基、-C1-3アルキル基で置換された-C2-4アルキル基、-(CH-CF、-(CH-CHF、-(CH-CHF、-T、-C1-3アルキレン基-T、-NR、-C1-3アルキレン基-NR、-O-C1-4アルキル基、-O-C2-4アルケニル基、-O-C1-4アルキレン基-OH、-O-(CH-CF、-O-(CH-CHF、O-(CH-CHF、-O-T、-O-C1-3アルキレン基-T、-NH-C(O)-C2-4アルケニル基、C(O)-C1-3アルキル基、-(CH-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-T、-C(O)-C1-3アルキレン基-T、t-ブトキシカルボニル基、-C(O)-O-C1-3アルキル基、-C(O)-O-(CH-CF、-C(O)-O-(CH-CHF、-C(O)-O-(CH-CHF、-C(O)-O-T、-C(O)-O-C1-3アルキレン基-T、-S(O)-C1-3アルキル基、-S(O)-(CH-CF、-S(O)-(CH-CHF、-S(O)-(CH-CHF、-S(O)-T、-S(O)-C1-3アルキレン基-Tであり;
、Rはフッ素、-OH、-CF、メチル基、エチル基、プロピル基、-C1-2アルキル基で置換された-C2-3アルキル基、-(CH-CF、-T、-C1-3アルキレン基-T、-NR、-C1-3アルキレン基-NR、-O-C1-4アルキル基、-O-C2-4アルケニル基、-O-T、-NH-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-T、t-ブトキシカルボニル基、-C(O)-O-C1-3アルキル基、-C(O)-O-Tであることが更に好ましく;
はメチル基、エチル基、プロピル基、-F、-Cl、-OH、T、-C1-3アルキレン基-Tであることが更に好ましく;
はT、-C1-3アルキレン基-T、-NH-C(O)-C2-3アルケニル基、-NR、-Fであることが更に好ましく;
前記二環式基の環上のメチレン基が同時にR及びRで置換される場合、R、Rはそれぞれ独立して、ハロゲン、-OH又は-C1-3アルキル基であり;

【化3】

であり;Rj1は-CN、-COOH、-C(O)O-C1-3アルキル基、-(CH-OH、-(CH-O-C1-3アルキル基であり;
及びRはそれぞれ独立して、水素、-C1-3アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-T、-C1-3アルキレン基-T、-(CH-CF、-(CH-CHF、-(CH-CHF、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-T、-C(O)-C1-3アルキレン基-T、-C2-4アルキレン基-OCH又は-C2-6アルキレン基-CHであり、ここで、C2-6アルキレン基は任意に酸素原子で中断され、及び/又は任意に一つ若しくは複数のC1-3アルキル基で置換され;
或いは、R及びRと、それらが結合している窒素と共に、無置換又は置換された4~6員のヘテロシクロアルキル基を形成し、前記4~6員のヘテロシクロアルキル基は、ヘテロ原子が一つの窒素であるヘテロシクロアルキル基、ヘテロ原子が二つの窒素であるヘテロシクロアルキル基、又はヘテロ原子が一つの窒素及び一つの酸素であるヘテロシクロアルキル基であり;
及びRはメチル基、エチル基、プロピル基、-C1-4アルキレン基-OH、-C2-4アルキレン基-OCH
【化4】

であることが更に好ましく;
及びRはメチル基、エチル基、プロピル基、
【化5】

であることが更に好ましく;
は無置換又はTで置換された-C3-8シクロアルキル基、4~6員のヘテロシクロアルキル基、フェニル基又は5~6員のヘテロアリール基であり、Tが4~6員のヘテロシクロアルキル基及び5~6員のヘテロアリール基である場合、ヘテロ原子が窒素原子であれば、窒素原子は無置換であり、又はTで置換され;T
【化6】

であることが更に好ましく。
【0009】
はハロゲン、-C1-6アルキル基、-C1-3アルコキシ基、-C1-3アルキル基で置換された-C1-6アルキル基又は-NRであり;Tはフッ素、メチル基、エチル基、プロピル基、-C1-3アルコキシ基、-C1-2アルキル基で置換された-C2-3アルキル基、-NRであることが更に好ましく;
は-C1-4アルキル基、-C1-3アルキル基で置換された-C2-4アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-C3-6シクロアルキル基、4~6員のヘテロシクロアルキル基、-(CH-CF、-(CH-CHF、-(CH-CHF、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-(CH-CHF、t-ブトキシカルボニル基、-S(O)-C1-3アルキル基、-S(O)-(CH-CF、-S(O)-(CH-CHFであり;
nは1、2、3又は4であり;
は水素、-C1-4アルキル基又は置換された-C1-4アルキル基であり、ここで、前記置換された-C1-4アルキル基は、任意に、水酸基、カルボキシル基、又は-C(O)O-Rのうちの一つ又は複数の置換基で置換され、Rは水素又は-C1-4アルキル基であることが好ましく;
は水素又は-C1-4アルキル基であることが更に好ましく;
は-C1-6アルキル基、-C2-6アルケニル基、-C2-6アルキニル基、-C3-8シクロアルキル基又は-C4-10ヘテロシクロアルキル基であり;
及びRはそれぞれ独立して、-C1-6アルキル基であり;
5aは-C1-6アルキル基又は-C1-6アルコキシ基であり、R5aは-C1-2アルキル基又は-C1-2アルコキシ基であることが更に好ましく;
は-C1-6アルキル基、4~6員のシクロアルキル基、4~6員のヘテロシクロアルキル基又は8~10個の炭素を有する二環式基であり、前記4~6員のヘテロシクロアルキル基におけるヘテロ原子は一つの窒素、硫黄又は酸素からなる群から選ばれるものであり、前記二環式基は縮合されて結合し、二環式基における何れか一つの環は飽和の、不飽和の又は芳香族のものであり、前記シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基又は8~10個の炭素を有する二環式基は無置換であり、又は一つ若しくは複数のR6a基で置換され、R6aはハロゲン、水酸基、-C1-3アルキル基、-C1-3アルコキシ基、3~6員のシクロアルキル基、4~6員のヘテロシクリル基、-NR、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C3-6シクロアルキル基、-S(O)-C1-3アルキル基、-(CH-CF、-S(O)-C3-6シクロアルキル基であり;
は一つの硫黄原子を含有するチオヘテロシクリル基である場合、ここで、硫黄ヘテロ原子は酸化されず、又は二つのオキシ基で酸化されてスルホン基を形成し;
は一つの窒素原子を含有するアザへテロシクリル基である場合,ここで、窒素原子は置換されず、又はR6bで置換され、R6bは-C1-4アルキル基、-C1-3アルキル基で置換された-C2-4アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-C3-8シクロアルキル基、4~6員のヘテロシクロアルキル基、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C3-6シクロアルキル基、-(CH-CF、-S(O)-C1-3アルキル基、-S(O)-C3-6シクロアルキル基であり;
6bは-C1-3アルキル基、-C1-2アルキル基で置換された-C2-3アルキル基、-C3-6シクロアルキル基、4~6員のヘテロシクロアルキル基、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C3-6シクロアルキル基、-(CH-CF、-S(O)-C1-3アルキル基、-S(O)-C3-6シクロアルキル基であることが更に好ましく、前記4~6員のヘテロシクロアルキル基におけるヘテロ原子は窒素又は酸素からなる群から選ばれるものであり;
はメチル基、エチル基、プロピル基、
【化7】

であることが更に好ましく;
はメチル基、エチル基、プロピル基、
【化8】

であることが更に好ましく;
及びRはそれぞれ独立して、水素、-C1-3アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-T、-C1-3アルキレン基-T、-(CH-CF、-(CH-CHF、-(CH-CHF、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C2-4アルケニル基、-C(O)-(CH-CF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-(CH-CHF、-C(O)-T、-C(O)-C1-3アルキレン基-T、-C2-4アルキレン基-OCH又は-C2-6アルキレン基-CHであり、ここで、C2-6アルキレン基は任意に酸素原子で中断され、及び/又は任意に一つ若しくは複数のC1-3アルキル基で置換され、
及びR又はそれらが結合している窒素原子と共に無置換又は1つ若しくは二つのT基で置換された4~6員のヘテロシクロアルキル基を形成し、Tはハロゲン、-C1-4アルキル基、-C1-3アルキル基で置換された-C2-4アルキル基又は-NRであり、R及びRはそれぞれ独立して、水素、-C1-3アルキル基、-C1-4アルキレン基-OH、-C2-4アルキレン基-OCH又は-C2-6アルキレン基-CHであり、ここで、C2-6アルキレン基は任意に酸素原子で中断され、及び/又は任意に一つ若しくは複数のC1-3アルキル基で置換され;
及びRは水素、-C1-3アルキル基、-C2-3アルキレン基-OCH又は-C2-6アルキレン基-CHであることが更に好ましく、ここで、C2-6アルキレン基は任意に酸素原子で中断され、及び/又は任意に一つ又は複数のC1-3アルキル基で置換される。
【0010】
本発明に提供される化合物の合成プロセス:
本発明の一般式で示される化合物は、多種の反応プロセスで合成されることができ、当業者は、本明細書に提供された調製方法により、その他の化合物の反応プロセスを容易に設計できる。
【0011】
本発明は、一般式(1)で示される化合物、又はその薬学的に許容される塩の調製方法に関するものである。
プラン1:
【化9】

一般式(I-1)で示される化合物とケトン化合物K1との還元的アミノ化反応により、一般式(I-2)で示される化合物が得られ、ここで、K1は-C(O)-C1-6アルキル基、オキソにより置換されている4~6員のシクロアルキル、オキソにより置換されている4~6員のヘテロシクロアルキル基又は8~10個の炭素原子を有するオキソにより置換されている二環式基を含み、前記4~6員のヘテロシクロアルキル基におけるヘテロ原子は一つの窒素、硫黄又は酸素からなる群から選ばれるものであり、前記二環式基は縮合されて結合し、二環式基における何れか一つの環は飽和の、不飽和の又は芳香族のものであり、前記オキソにより置換されているシクロアルキル基、オキソにより置換されているヘテロシクロアルキル基又は8~10個の炭素原子を有するオキソにより置換されている二環式基は無置換であり、又は一つ若しくは複数のR6a基で置換され、R6aはハロゲン、水酸基、-C1-3アルキル基、-C1-3アルコキシ基、3~6員のシクロアルキル基、4~6員のヘテロシクリル基、-NR、-C(O)-C1-3アルキル基、-C(O)-C3-6シクロアルキル基、-S(O)-C1-3アルキル基、-(CH-CF、-S(O)-C3-6シクロアルキル基であり;K1はC1-3アルキル基-C(O)-C1-3アルキル基、
【化10】

であることが更に好ましく;
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤の条件下で、一般式(I-2)で示される化合物と、アルデヒド化合物であるR-CHOとの還元的アミノ化反応により、一般式(I-3)で示される化合物が得られ、ここで、Rは水素、-C1-4アルキル基又は置換された-C1-4アルキル基であり、ここで、前記置換された-C1-4アルキル基は、任意に、水酸基、カルボキシ基又は-C(O)O-Rのうちの一つ又は複数の置換基で置換され;Rは-H或-C1-3アルキル基であることが更に好ましく;
一般式(I-3)で示される化合物は、加熱、塩基性、触媒の存在下の条件で、ビス(ピナコラト)ジボロン化合物と反応し、一般式(I-4)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性の条件を提供する試薬は酢酸カリウムを選ぶことができ、触媒は[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウムを選ぶことができ;
一般式(I-4)で示される化合物は、加熱、塩基性、触媒の存在下の条件で、対応するハロゲン化アリール(R-Z)と反応し、一般式(I-5)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性の条件を提供する試薬は炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、フッ化セシウムを選ぶことができ;触媒は[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを選ぶことができ、ここで、Zはハロゲンであり;
一般式(I-5)で示される化合物は、塩基性の条件で加水分解し、一般式(I-6)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性を提供する試薬は水素化ナトリウムを選ぶことができ;
一般式(I-6)で示される化合物は対応するアミン
【化11】

と縮合反応を発生し、一般式(I-7)で示される化合物が得られる。
【0012】
プラン2:
【化12】

一般式(I-3)で示される化合物は、加熱、塩基性の条件で、加水分解反応を発生し、一般式(II-1)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性を提供する試薬は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウムから選ぶことができ;一般式(II-1)で示される化合物は対応するアミン
【化13】

と縮合反応を発生し、一般式(II-2)で示される化合物が得られ;
一般式(II-2)で示される化合物は、加熱、塩基性、触媒の存在下の条件で、ビス(ピナコラト)ジボロン化合物と反応し、一般式(II-3)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性の条件を提供する試薬は酢酸カリウムを選ぶことができ、触媒は[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウムを選ぶことができ;
一般式(II-3)で示される化合物は、加熱、塩基性、触媒の存在下の条件で、対応するハロゲン化アリール(R-Z)と反応し、一般式(I)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性の条件を提供する試薬は炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、フッ化セシウムを選ぶことができ;触媒は[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムであることが好ましく、ここで、Zはハロゲンであり;
プラン3:
【化14】

一般式(II-2)で示される化合物は、加熱、塩基性、触媒の存在下の条件で、対応するアリールボロン酸エステル
【化15】

と反応し、一般式(I)で示される化合物が得られ、この条件で塩基性の条件を提供する試薬は炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、フッ化セシウムを選ぶことができ;触媒は[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを選ぶことができ、前記塩基性の条件の試薬は有機塩基及び無機塩基を含み、前記有機塩基は、トリエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、酢酸カリウム、ナトリウムt-ブトキシド又はカリウムt-ブトキシドが含まれるが、これらに限定されなく、前記無機塩基は、水素化ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、フッ化セシウムが含まれるが、これらに限定されない。ここで、かかる触媒は、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、4,5-ビスジフェニルホスフィン-9,9-ジメチルキサンテン、酢酸パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウム、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリイソプロピルビフェニル、1,10-フェナントロリン、ヨウ化第一銅を含むが、これらに限定されない。
【0013】
本発明の一般式(I)で示される化合物及びその薬学的に許容される塩によれば、ここで、かかる化合物は具体的に下記である。
4’-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド
4-(3’-(((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)カルバモイル)-5’-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボン酸
N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-(4-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド
N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-(4-(メトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド
3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-N-((4-メトキシ-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(1-ネオペンチル2’,3’,5’,6’-テトラヒドロスピロ[ジヒドロインドール-3,4’-ピラン]-6-イル)ベンズアミド
2-クロロ-4’-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド
2-クロロ-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-メチル-3-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-フルオロ-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
2-クロロ-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-N-((4-メトキシ-6-メチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-6-メチル-3-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-((2,6-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)(エチル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-((2-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)(エチル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
N-4,6-((ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-イソインドリン-2-イル)-2-メチルベンズアミド
5-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(5-モルホリンイソインドリン-2-イル)ベンズアミド
5-(5-アクリルアミドイソインドリン-2-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-((5-モルホリノメチル)イソインドリン-2-イル)ベンズアミド
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(5-メチル-3,5-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)ベンズアミド
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)-2-メチルベンズアミド
N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)-2-メチルベンズアミド
N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(6-フルオロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-2-メチルベンズアミド
5-(6-クロロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド
N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(7-フルオロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-2-メチルベンズアミド
5-(3,3-ジメチル-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド
N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-フルオロ-5-(6-フルオロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-2-メチルベンズアミド
N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(1-(1-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)インドール-5-イル)ベンズアミド
N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(2-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)ベンズアミド
【0014】
本発明において、用語「アルキル基」は、飽和脂肪族基を含み、直鎖アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基など)、分岐鎖アルキル基(イソプロピル基、t-ブチル基、イソブチル基など)、シクロアルキル基(例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基及びアダマンチル基)、アルキル基で置換されたシクロアルキル基、及びシクロアルキル基で置換されたアルキル基を含む。
【0015】
いくつかの実施形態において、好ましいシクロアルキル基はその環の構造に3~8個の炭素原子を有し、更に好ましくは、その環の構造に5又は6個の炭素原子を有する。
【0016】
用語「C1-6アルキル基」は、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、sec-ペンチル基又はn-ヘキシル基などの1~6個の炭素原子を含むアルキル基を含む。用語「C1-3アルキル基」は1~3個の炭素原子を含むアルキル基を含み、具体的にはメチル基、エチル基、n-プロピル基及びイソプロピル基を指す。
【0017】
また、用語「アルキル基」は「無置換のアルキル基」及び「置換されたアルキル基」を更に含み、後者は、炭化水素骨格の一つ又は複数の炭素に結合している水素が置換基で置換されたアルキル基を指す。前記置換基は、アルケニル基、アルキニル基、ハロゲン、水酸基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、ヒドロキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、アルコキシ基、ホスフェート、ホスホネート、シアノ基、アミノ基(アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基及びアルキルアリールアミノ基を含む)、アシルアミノ基(アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルバモイル基及びウレイド基を含む)、アミジノ基、イミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヒドロキシチオカルボニル基、硫酸エステル基、アルキルスルフィニル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、シアノ基、アジド基、ヘテロシクリル基、アルキルアリール基、芳香族基又はヘテロ芳香族基を含みうる。
【0018】
本明細書で用いられる「複素環」又は「ヘテロシクリル基」は少なくとも一つのヘテロ原子(例えば窒素原子、酸素原子又は硫黄原子)を含む任意の環構造(飽和の、不飽和の又は芳香族の)を含む。複素環はヘテロシクロアルキル基及びヘテロアリール基を含み、ヘテロシクリル基の実例は、フラニル基、ピリダジニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、イミダゾール基、イソキノリニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソキサゾリル基、メチレンジオキシフェニル基、モルホリニル基、オキサゾリジニル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、1,2,3-オキサジアゾリル基、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル基、1,3,4-オキサジアゾリル基、1,2,4-オキサジアゾール5(4H)-オン、ピペラジニル基、ピペリジニル基、ピペリジノニル基、4-ピペリジノニル基、ピラニル基、テトラヒドロピラニル基、ピラジニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピラゾリル基、ピリダジニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、2H-ピロリル基、ピロリル基、テトラヒドロフラニル基、テトラゾリル基、チアゾリル基、チエニル基、テトラヒドロチエニル基、1,2,3-トリアゾリル基、1,2,4-トリアゾリル基、1,2,5-トリアゾリル基、1,3,4-トリアゾリル基、オキセタニル基、アゼチジニル基を含むが、これらに限定されない。
【0019】
用語「アリール基」又は「芳香族環」は、例えばベンゼン、フェニル基、ピロール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジンなどの5及び6員の単環系アリール基を含み、それに0~4のヘテロ原子が含まれてもよく;また、用語「アリール基」は多環式のアリール基、例えば、三環、二環、例えば、ナフタレン、ベンゾオキサゾール、ベンゾジアゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾチオフェン、メチレンジオキシフェニル基、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、インドール、ベンゾフラン、プリン、ベンゾフラン、デアザプリン又はインドリジンを更に含む。
【0020】
ヘテロ原子を有するアリール基は「アリール複素環」、「複素環」、「ヘテロアリール基」又は「ヘテロ芳香族基」とも呼ばれ、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選ばれるものであり、窒素原子は無置換であり又は置換されたものであってもよく、ヘテロ原子である窒素と硫黄は任意に酸化(即ち、N→O及びS(O)、ここでp=1又は2)されてもよく、芳香族の複素環において、硫黄と酸素原子の合計は1を超えない。
【0021】
典型的なヘテロアリール基には、2-又は3-チエニル基;2-又は3-フラニル基;2-又は3-ピロリル基;2-、4-又は5-イミダゾール基;3-、4-又は5-ピラゾリル基;2-、4-又は5-チアゾリル基;3-、4-又は5-イソチアゾリル基;2-、4-又は5-ゾリル基;3-、4-又は5-イソゾリル基;3-又は5-1,2,4-トリアゾリル基;4-又は5-1,2,3-トリアゾリル基;テトラゾリル基;2-、3-又は4-ピリジル基;3-又は4-ピリダジニル基;3-、4-又は5-ピラジニル基;2-ピラジニル基;2-、4-又は5-ピリミジニル基が含まれる。
【0022】
「アリール基」又は「ヘテロアリール基」は、一つ又は複数の環上の位置で、例えばハロゲン、水酸基、アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、ヒドロキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アリールアルキルアミノカルボニル基、アルケニルアミノカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アリールアルキルカルボニル基、アルケニルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、ホスフェート、ホスホネート、シアノ基、アミノ基(アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基及びアルキルアリールアミノ基を含む)、アシルアミノ基(アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルバモイル基及びウレイド基を含む)、アミジノ基、イミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヒドロキシチオカルボニル基、硫酸エステル基、アルキルスルフィニル基、スルホネート、スルファモイル基、スルホンアミド基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、シアノ基、アジド基、ヘテロシクリル基、アルキルアリール基、又は芳香族基又は複素芳香族基などの置換基で置換されてもよく、ここで、アリール基は非芳香族の脂環式又は複層環と縮合又は架橋して、多環を形成してもよい(例えばテトラリン)。
【0023】
本明細書で用いられる「二環」又は「三環」は、任意の安定な特定の数の炭素原子を有する二環又は三環を指し、その中の何れかの環は、飽和の、不飽和の又は芳香族のものであってもよく、環はシクロアルキル基、ヘテロアルキル基、ヘテロアリール基及びアリール基であってもよく、環と環の間は、架橋環、縮合環及びスピロ環を形成してもよい。
【0024】
用語「アルケニル基」は、長さ及び置換の可能性において上記のアルキル基に類似する不飽和脂肪族基を含むが、それには少なくとも一つの二重結合が含まれる。
【0025】
例えば、用語「アルケニル基」は直鎖のアルケニル基(例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基など)、分岐鎖のアルケニル基、シクロアルケニル基(例えば、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基)、アルキル基又はアルケニル基で置換されたシクロヘキセニル基、並びにシクロアルキル基又はシクロアルケニル基で置換されたアルケニル基を含む。用語「アルケニル基」は炭化水素骨格の一つ又は複数の炭素を置き換えた酸素、窒素、硫黄又はリンを含有するアルケニル基を更に含む。いくつかの実施形態において、直鎖又は分岐鎖のアルケニル基は、その骨格に6個以下の炭素を有する(例えばC2-6の直鎖のアルケニル基、C3-6の分岐鎖のアルケニル基)。用語C2-6のアルケニル基は、2-6個の炭素原子を含有するアルケニル基を含む。
【0026】
また、用語「アルケニル基」は「無置換のアルケニル基」及び「置換されたアルケニル基」を含み、後者は、炭化水素骨格の一つ又は複数の炭素に結合している水素が置換基で置換されたアルケニル基を指す。前記の置換基は、例えばアルキル基、アルキニル基、ハロゲン、水酸基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、ヒドロキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、アルコキシ基、ホスフェート、ホスホネート、シアノ基、アミノ基(アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基及びアルキルアリールアミノ基を含む)、アシルアミノ基(アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルバモイル基及びウレイド基を含む)、アミジノ基、イミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヒドロキシチオカルボニル基、硫酸エステル基、アルキルスルフィニル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、シアノ基、アジド基、ヘテロシクリル基、アルキルアリール基又は芳香族基を含みうる。
【0027】
用語「アルコキシ基」は、酸素原子と共有結合で接続する置換された又は無置換のアルキル基を含む。アルコキシ基の実例は、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基及びペントキシ基を含む。置換されたアルコキシ基の実例は、ハロゲン化アルコキシ基を含む。アルコキシ基は、アルケニル基、アルキニル基、ハロゲン、水酸基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、ヒドロキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、ホスフェート基、シアノ基、アミノ基(アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基及びアルキルアリールアミノ基を含む)、アシルアミノ基(アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルバモイル基及びウレイド基を含む)、アミジノ基、イミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヒドロキシチオカルボニル基、アルキルスルフィニル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、シアノ基、アジド基、ヘテロシクリル基、アルキルアリール基又は芳香族基などの基で置換されてもよい。
【0028】
本発明で用いられる用語「置換された」とは、指定された原子の任意の一つ又は複数の水素原子が、指定された群から選ばれた置換基で置換されることを指し、置換した結果、安定な化合物が生じる。置換基がオキソ基又はケトン基(即ち、=O)である場合、原子上の2つの水素原子が置換され、芳香族環にはケトン置換基が存在しない。
【0029】
本発明に記載の薬学的に許容される塩とは、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、アンモニウム塩、第四級アンモニウム塩又はアルミニウム塩などの無機塩基の塩;例えばリジン塩、アルギニン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、エタノールアミン塩、トリメチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、コリン塩、ジベンジルアミン塩、ピペリジン塩及びその他の薬学的に許容される有機アミン塩などの有機塩基の塩を指す。
【0030】
本発明の化学物の分子に塩を形成しうる少なくとも一つの窒素を含む場合、例えばアセトニトリル、テトラヒドロフランなどの有機溶媒に、対応する有機酸又は無機酸と反応することで、対応する塩に生成することができる。典型的な有機酸としては、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルファミン酸、クエン酸、グルタミン酸、ピログルタミン酸、アスパラギン酸、グルクロン酸、ナフタレンスルホン酸、グルタル酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、リンゴ酸、フマル酸、サリチル酸、4-アミノサリチル酸、乳酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、桂皮酸、アルギン酸、アスコルビン酸が挙げられ、典型的な無機酸としては、硝酸、塩酸、硫酸、リン酸が挙げられる。
【0031】
本発明の化合物に一つ又は複数の不斉炭素原子がある時、それらは、光学的に純粋なエナンチオマー、純粋なジアステレオマー、エナンチオマーの混合物、ジアステレオマーの混合物、エナンチオマーのラセミ混合物、ラセミ体又はラセミ体の混合物のような態様で存在することができる。式(II)で示される化合物の全ての可能な異性体、立体異性体及びその混合物も、本発明の範囲内にある。
【0032】
本発明は、上記の少なくとも一つの化合物、並びに、任意の一つ又は複数の薬学的に許容される担体及び/又は希釈剤を含む、医薬組成物を更に提供している。
【0033】
本発明に提供される医薬組成物は、例えば顆粒、粉末、錠剤、コーティング錠、カプセル、ピル、シロップ、ドロップ、溶液、懸濁液及び乳濁液、又は活性成分の徐放性製剤などの任意の形態に調製してもよく、ここで、カプセル剤の実例はハードカプセル又はソフトゼラチンカプセルを含み、顆粒剤と粉末剤は非発泡の又は発泡の形態であってもよい。
【0034】
本発明の医薬組成物は、一つ又は複数の薬学上又は生理学上許容される担体を更に含んでもよく、これらの担体は投与が便利になるように、適宜に調製される。例えば、薬学上又は生理学上許容される担体は食塩水、ホットプレス水、リンゲル液、緩衝生理食塩水、ブドウ糖、マルトデキストリン、グリセリン、エタノール及びその混合物でありうる。本発明の医薬組成物は、薬学上又は生理学上許容される添加剤、例えば希釈剤、潤滑剤、粘着剤、流動促進剤、崩壊剤、甘味料、矯味剤、湿潤剤、分散剤、界面活性剤、溶媒、コーティング剤、発泡剤、又は香料を更に含んでもよい。
【0035】
用いられる希釈剤の実例は、乳糖、ショ糖、でんぷん、カオリン、塩、マンニトール及びリン酸二カルシウムを含むが、これらに限定されなく;潤滑剤の実例は、タルク、でんぷん、マグネシウム又はカルシウムのステアリン酸塩、石松子、ステアリン酸を含むが、これらに限定されなく;粘着剤の実例は、微結晶性セルロース、トラガカント、ブドウ糖溶液、アラビアガム、ゼラチン溶液、ショ糖、でんぷんペーストを含むが、これらに限定されなく;流動促進剤実例は、コロイダルシリカを含むが、これらに限定されなく;崩壊剤の実例は、架橋カルメロースナトリウム、デンプングリコレートナトリウム、アルギン酸、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、ベントナイト、メチルセルロース、寒天、及びカルボキシメチルセルロースを含むが、これらに限定されなく;甘味料の実例は、ショ糖、乳糖、マンニトール、及びチクロナトリウムやサッカリンなどの人工甘味料、及び任意の量のスプレー乾燥矯味剤を含むが、これらに限定されなく;矯味剤の実例は、植物から抽出された天然矯味剤、例えば果実、及び味のよりよい化合物、例えばペパーミントとサリチル酸メチルを含むが、これらに限定されなく;湿潤剤の実例は、プロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ジエチレングリコールモノラウレート及びポリオキシエチレンラウリルエーテルを含むが、これらに限定されない。
【0036】
本発明の医薬組成物は、従来の方法に基づき、経口、静脈内、動脈内、腹腔内、胸腔内、経皮、経鼻、吸入、直腸、眼及び皮下の導入を含む各種の方法で投与しうる。
【0037】
本発明の医薬組成物に任意に添加する薬学的に許容される担体は、水、アルコール、蜂蜜、マンニトール、ソルビトール、デキストリン、乳糖、キャラメル、ゼラチン、硫酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、カオリン、グリセリン、トゥイーン、寒天、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、界面活性剤、シクロデキストリン及びその誘導体、リン脂質類、リン酸塩類、デンプン及びそれらの誘導体、シリコン誘導体、セルロース及びそれらの誘導体、ピロリドン類、ポリエチレングリコール類、アクリル樹脂類、フタレート類、アクリル共重合体、トリメリテート類からなる群から選ばれる一つ又は複数のものである。
【0038】
薬理試験により、本発明が提供する化合物又は医薬組成物は、EZH2により、腫瘍、骨髄増殖性疾患又は自己免疫疾患を治療しうることが実証され、前記腫瘍は、リンパ腫、黒色腫、神経膠腫、胃腸間質腫瘍、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、膀胱癌、肺癌、直腸癌、皮膚癌、上皮細胞癌、鼻咽頭癌、骨癌、食道癌又は白血病であり、前記自己免疫疾患は炎症性腸疾患、自己免疫性脳脊髄炎、又は多発性硬化症である。
【0039】
本発明が提供する化合物の一般的な用量の範囲は、約毎日0.001mg/Kg~1000mg/kgであり、約0.01mg/kg-100mg/kgであることが好ましく、約0.1-20mg/kgであることがより好ましく、医薬組成物の用量の範囲は、それに含まれる上記化合物の量から計算される。
【実施例
【0040】
実施例1 4’-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド
【化16】

ステップ一 4-(4-ブロモフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニトリル1b
化合物1a(1.0g、5.1mmol)と1-ブロモ-2-(2-ブロモエトキシ)エタン(278mg、6.1mmol)を、乾燥のTHF(20mL)に溶解し、窒素ガス雰囲気で、ドライアイス-アセトン浴で-78℃まで冷却し、LiHMDS(10.2ml、20.4mmol)を徐々に滴下し、滴下が完了した後、ドライアイス-アセトン浴を撤去し、徐々に室温に昇温した後、70℃に加熱して、2h撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応をクエンチし、EAで抽出(10ml×3)して、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル:酢酸エチル=0%~30%)、白い固体である標記化合物1b(700mg、2.63mmol)を得て、収率は51.6%であった。
MS m/z(ESI):268.1[M+H]
【0041】
ステップ二 4’-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド1
化合物1b(100mg、0.377mmol)を1,4-ジオキサン3mlに溶解し、化合物1c(197mg、0.377mmol)、Pd(dppf)Cl(28mg、0.0377mmol)、炭酸カリウム(104mg、0.754mmol)及び水1mlをこの順で加えて、窒素ガス雰囲気下で100℃に加熱して、3h反応させた。室温に冷却した後、水3mlを加えて希釈し、EAで抽出し(5ml×3)、有機相を合わせて、飽和食塩水で洗浄した後、乾燥させてサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(メタノール/ジクロロメタン=0%~10%)、白い固体である標記化合物1(60mg,0.103mmol)を得て、収率は27.3%であった。
【0042】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.68-7.62(m,2H),7.62-7.55(m,2H),7.46(d,J=1.9Hz,1H),7.32(d,J=1.8Hz,1H),6.09(s,1H),4.47(s,2H),4.10-4.02(m,2H),3.94-3.79(m,4H),3.34(td,J=11.6,2.1Hz,2H),3.18-3.04(m,3H),2.37(s,3H),2.31(s,3H),2.22(d,J=0.8Hz,3H),2.16(ddd,J=13.6,11.7,4.4Hz,2H),2.07(dd,J=13.8,2.1Hz,2H),1.77-1.57(m,4H),0.88(t,J=7.0Hz,3H)。
MS m/z(ESI):583.7[M+H]
【0043】
実施例2 4-(3’-(((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)カルバモイル)-5’-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボン酸
【化17】

ステップ一 4-(4-ブロモフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボン酸エチル2b
化合物2a(3g,12.35mmol)と1-ブロモ-2-(2-ブロモエトキシ)エタン(5.73g,24.70mmol)を、乾燥のTHF(50mL)に溶解し、窒素ガス雰囲気で、ドライアイス-アセトン浴で-78℃まで冷却し、LiHMDS(49.4ml、49.4mmol)を徐々に滴下し、滴下が完了した後、ドライアイス-アセトン浴を撤去し、徐々に室温に昇温した後、70℃に加熱して、2h撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応をクエンチし、EAで抽出(30ml×3)して、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製(石油エーテル:酢酸エチル=0%~40%)、白い固体である標記化合物2b(2.0g、6.39mmol)を得て、収率は51.7%であった。
【0044】
MS m/z(ESI):313.1[M+H]
ステップ二 4-(3’-(((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)カルバモイル)-5’-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボン酸エチル2c
化合物2b(85mg、0.287mmol)を1,4-ジオキサン3mlに溶解し、化合物2d(150mg、0.287mmol)、Pd(dppf)Cl(21mg、0.0287mmol)、炭酸カリウム(79mg、0.574mmol)及び水1mlをこの順で加えて、窒素ガス雰囲気下で100℃に加熱して、3h反応させた。室温に冷却した後、水3mlを加えて希釈し、EAで抽出し(5ml×3)、有機相を合わせて、飽和食塩水で洗浄した後、乾燥させてサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(メタノール/ジクロロメタン=0%~10%)、白い固体である標記化合物2c(100mg,0.159mmol)を得て、収率は55.3%であった。
MS m/z(ESI):630.8[M+H]
【0045】
ステップ三 4-(3’-(((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)カルバモイル)-5’-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボン酸2
化合物2c(80mg、0.127mmol)をMeOH/HO(3ml/3ml)に溶解し、LiOH(30mg、1.27mmol)を加えて、50℃に加熱して8h撹拌し、酢酸でPH=7に調整し、逆相クロマトグラフィー分離で精製し(MeCN/water=0%~90%)、目的化合物2(50mg,0.0832mmol)を得て、収率は65.5%であった。
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.58-7.52(m,2H),7.48(d,J=8.6Hz,2H),7.44(d,J=1.9Hz,1H),7.30(d,J=1.8Hz,1H),6.09(d,J=1.0Hz,1H),4.46(s,2H),3.89(dd,J=11.9,3.9Hz,4H),3.67-3.57(m,2H),3.38-3.30(m,2H),3.18-3.04(m,3H),2.50(d,J=12.8Hz,2H),2.37(s,3H),2.30(s,3H),2.22(d,J=0.9Hz,3H),2.00-1.90(m,2H),1.73(d,J=12.6Hz,2H),1.62(dd,J=12.2,4.4Hz,2H),0.88(t,J=7.0Hz,3H)。
MS m/z(ESI):602.6[M+H]
【0046】
実施例3 N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-(4-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド
【化18】

ステップ一 4-(4-ブロモフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボン酸エチル3b
化合物3a(3g、12.35mmol)と1-ブロモ-2-(2-ブロモエトキシ)エタン(5.73g、24.70mmol)を、乾燥のTHF(50mL)に溶解し、窒素ガス雰囲気で、ドライアイス-アセトン浴で-78℃まで冷却し、LiHMDS(49.4ml、49.4mmol)を徐々に滴下し、滴下が完了した後、ドライアイス-アセトン浴を撤去し、徐々に室温に昇温した後、70℃に加熱して、2h撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応をクエンチし、EAで抽出(30ml×3)して、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製(石油エーテル:酢酸エチル=0%~40%)、白い固体である標記化合物3b(2.0g、6.39mmol)を得て、収率は51.7%であった。
MS m/z(ESI):313.1[M+H]
【0047】
ステップ二 (4-(4-ブロモフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メタノール3c
化合物3b(500mg、1.68mmol)を乾燥のTHF(20mL)に溶解し、窒素ガス雰囲気で、氷塩浴で-5℃に冷却し、10min撹拌した後、徐々にLiAlH(2ml、2.5MinTHF)を滴下し、滴下が完了した後、室温に自然昇温し、一晩撹拌した。水(1ml)を徐々に滴下し、反応をクエンチし、クエン酸水溶液(10ml)を加えて5min撹拌した後、EAで抽出(15ml×3)し、有機相を合わせて、飽和食塩水で一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル:酢酸エチル=0%~40%)、白い固体である標記化合物3c(300mg,1.11mmol)を得て、収率は65.9%であった。
MS m/z(ESI):294.9[M+Na]
【0048】
ステップ三 N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-(4-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド3
化合物3c(100mg、0.369mmol)を1,4-ジオキサン3mlに溶解し、化合物2d(193mg、0.369mmol)、Pd(dppf)Cl(27mg、0.0369mmol)、炭酸カリウム(102mg、0.738mmol)及び水1mlをこの順で加えて、窒素ガス雰囲気下で100℃に加熱して、3h反応させた。室温に冷却した後、水3mlを加えて希釈し、EAで抽出し(5ml×3)、有機相を合わせて、飽和食塩水で洗浄した後、乾燥させてサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(メタノール/ジクロロメタン=0%~10%)、白い固体である標記化合物3(65mg、0.111mmol)を得て、収率は30%であった。
【0049】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.56(d,J=8.4Hz,2H),7.43(d,J=8.2Hz,3H),7.31(d,J=1.9Hz,1H),6.09(s,1H),4.47(s,2H),3.90(d,J=11.4Hz,2H),3.79(dt,J=11.6,4.0Hz,2H),3.58-3.45(m,4H),3.34(dd,J=12.4,10.2Hz,2H),3.17-3.04(m,3H),2.37(s,3H),2.30(s,3H),2.22(s,3H),2.15(d,J=13.9Hz,2H),2.00-1.91(m,2H),1.74(d,J=12.8Hz,2H),1.63(tt,J=11.9,6.0Hz,2H),0.88(t,J=7.0Hz,3H)。
MS m/z(ESI):588.4[M+H]
【0050】
実施例4 N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
【化19】

ステップ一 5-ブロモ-2-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)安息香酸メチル4b
化合物4a(20g、81.9mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解し、酢酸(14.7g、245.0mmol)とテトラヒドロピロン(16.3g、163.9mmol)を加えて、反応系を常温で30分撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(52g、245.8mmol)を更に加えて、常温下で4h撹拌した後、反応が完了した。反応液を水でクエンチし、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、標記化合物4b(26.7g,81.9mmol)を得て、収率は100%であった。
MS m/z(ESI):328[M+H]
【0051】
ステップ二 5-ブロモ-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル安息香酸メチル4c
化合物4b(26.7g、81.9mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解し、酢酸(14.7g、245mmol)とアセトアルデヒド(18g、410mmol)を加えて、反応系を常温で30分撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(52g、246mmol)を更に加えて、常温下で4h撹拌した後、反応が完了した。反応液を水でクエンチし、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により標記化合物4c(27g、75mmol)を得て、収率は91%であった。
MS m/z(ESI):356[M+H]
【0052】
ステップ三 5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オール4e
1Lの三ツ口フラスコに、化合物4d(75g、355mmol)、MeOH(500mL)を加えて、氷浴して、更にNaBH(27g,711mmol)を徐々に加え、15°Cに昇温し、1.5h反応させ、TLCでモニターして、原料が完全に反応し、新たなスポットが生じた。反応液にHOを加えてクエンチし、濃縮し、濾過し、洗浄し、乾燥させ、白い固体である化合物4e(72g、338mmol)を得て、収率は95%であった。
【0053】
ステップ四 5-ブロモ-1-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン4f
化合物4e(72g、338mmol)をDCM(400mL)に溶解し、氷浴条件で徐々にSOCl(196mL、2.7mol)を加えて、氷浴を撤去し、室温条件で4h反応させた。TLCで原料が完全に反応するまでモニターした。反応液を濃縮して、溶媒を取り除き、真空乾燥して、茶色の油状物である化合物4f(81g,350mmol)を得た。
【0054】
ステップ五 4-(5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)モルホリン4g
100mLのシングルネックフラスコに、化合物4f(76g、328mmol)、KCO(227g、1.6mmol)、NaI(49g、328mmol)、CHCN(800mL)を加えて、モルホリン(72g、821mmol)を更に加え、N雰囲気で徐々に70°Cに昇温し、4h反応させた。TLCで原料が完全に反応するまでモニターした。室温まで冷却した後、EA(300mL)を加えて希釈し、濾過して固体を取り除き、液体を濃縮して濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製(EA/PE=0%~40%)し、薄い赤の固体である化合物4g(65g、230mmol)を得て、収率は70%であった。
【0055】
ステップ六 4-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)モルホリン4h
化合物4g(30g,106.3mmol)を乾燥のジオキサン(300mL)に溶解し、ビス(ピナコラート)ジボロン(35g、138mmol)、KOAc(26g、265.8mmol)及びPd(dppf)Cl(5.45g、7.44mmol)をこの順で加え、窒素ガス雰囲気で100℃に加熱し、3h反応させた。室温に冷却した後、EA(200mL)を加えて希釈し、珪藻土で濾過し、固体を取り除き、濾液を濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、Flashカラムで精製した。薄い赤の固体である化合物4h(25g,76mmol)を得て、収率は71%であった。
【0056】
ステップ七 3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)安息香酸メチル4j
化合物4h(15g,45.56mmol)をジオキサン/HO(200mL/60mL)の混合溶媒に溶解し、化合物28c(16.23g、45.56mmol)、KCO(18.89g、136.68mmol)及びPd(dppf)Cl(3.33g、4.56mmol)をこの順で加えて、アルゴンガス雰囲気で100°Cに昇温し、1h反応させた。反応液を濃縮して、EA(200mL)を加えて希釈し、珪藻土で濾過し、濾液を濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、Flashカラムで精製した。薄い赤の固体である化合物4j(13g,27.16mmol)を得た。
【0057】
ステップ八 3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)安息香酸4k
化合物4j(13g、27mmol)をMeOH/HO(200mL/50mL)の混合溶媒に溶解し、NaOH(10.86g、271.6mmol)を更に加え、60°Cに昇温し、1.5h撹拌した。LCMSで原料が完全に反応するまでモニターした。反応液を濃縮して、大部分のメタノールを取り除き、水を加えて希釈し、希塩酸でpH値を弱い酸性に調整し、DCMで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、薄い赤の固体である化合物4k(11g,23.68mmol)を得て、収率は87%であった。
【0058】
ステップ九 N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド4
250mLのシングルネックフラスコに、化合物4k(5.5g,11.84mmol)、化合物4l(2.95g,11.84mmol)、EDCI(3.4g,17.76mmol)、HOBt(1.28g,9.47mmol)、DMF(60mL)、及びDIPEA(12mL,0.75g/mL,71mmol)をこの順で加えて、50°Cに加熱して、撹拌で2h反応させた。LCMSで原料が完全に反応するまでモニターした。反応液を大量の水に注いで、大量の固体が析出し、濾過して、固体をDCMで溶解し、水洗して、有機相を濃縮し、シリカゲルと混合し、Flashカラムで精製し、淡黄色の固体4(4.2g,7mmol)をえて、収率は59%であった。
【0059】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.47-7.36(m,4H),7.29(d,J=1.9Hz,1H),6.10(s,1H),4.48(s,2H),4.30(dd,J=7.7,5.2Hz,1H),3.96-3.85(m,2H),3.68(dt,J=6.6,3.4Hz,4H),3.39-3.32(m,2H),3.18-3.04(m,3H),2.94(ddd,J=38.7,8.6,6.4Hz,2H),2.64-2.45(m,4H),2.38(s,3H),2.31(s,3H),2.27-2.11(m,5H),1.74(d,J=12.9Hz,2H),1.64(td,J=11.7,4.0Hz,2H),0.89(t,J=6.9Hz,3H)。
MS m/z(ESI):599.5[M+H]
【0060】
実施例5 N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-(4-(メトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド
【化20】

ステップ一 4-(4-ブロモフェニル)-4-(メトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン5a
化合物3c(300mg、1.11mmol)をDMF(5mL)に溶解し、氷浴条件でNaH(107mg,4.44mmol)を加え、室温で30min撹拌した後、MeI(316mg,2.22mmol)を加えて、続いて一晩撹拌した。水/EA(10ml/10ml)を加えて5min撹拌した後、分液して、水相をEAで抽出(10ml×3)し、有機相を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(15ml×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させてサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル:酢酸エチル=0%~40%)、白い固体である目的化合物5c(200mg、0.702mmol)を得て、収率は63.2%であった。
MS m/z(ESI):287[M+H]
【0061】
ステップ二 N-((4,6-ジメチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4’-(4-(メトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド5
化合物5a(100mg、0.351mmol)を1,4-ジオキサン3mlに溶解し、化合物2d(184mg、0.351mmol)、Pd(dppf)Cl(26mg、0.0351mmol)、炭酸カリウム(97mg、0.702mmol)及び水1mlをこの順で加えて、窒素ガス雰囲気下で100℃に加熱して、3h反応させた。室温に冷却した後、水3mlを加えて希釈し、EAで抽出し(5ml×3)、有機相を合わせて、飽和食塩水で洗浄した後、乾燥させてサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(メタノール/ジクロロメタン=0%~10%)、白い固体である標記化合物5(45mg、0.0748mmol)を得て、収率は21.3%であった。
【0062】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.59-7.51(m,2H),7.48-7.40(m,3H),7.31(d,J=1.8Hz,1H),6.09(s,1H),4.47(s,2H),3.90(d,J=11.4Hz,2H),3.77(dt,J=11.6,4.2Hz,2H),3.52(ddd,J=12.1,9.9,2.6Hz,2H),3.40-3.30(m,4H),3.22-3.02(m,6H),2.38(s,3H),2.30(s,3H),2.22(d,J=0.9Hz,3H),2.15(d,J=14.0Hz,2H),1.98(ddd,J=13.9,9.9,3.9Hz,2H),1.74(d,J=13.1Hz,2H),1.63(tt,J=11.9,5.9Hz,2H),0.88(t,J=7.0Hz,3H)。
MS m/z(ESI):602.7[M+H]
【0063】
実施例6 3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-N-((4-メトキシ-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
【化21】

ステップ一 3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-N-((4-メトキシ-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド6
250mLのシングルネックフラスコに、化合物4k(5.5g,11.84mmol)、化合物4l(2.95g,11.84mmol)、EDCI(3.4g,17.76mmol)、HOBt(1.28mg,9.47mmol)、DMF(80mL)、及びDIPEA(14.28mL,0.75g/mL,71mmol)を加えて、更にDIPEA(14.28mL、0.75g/mL、82.87mmol)を加えて、50°Cに加熱して、2h反応させた。TLCで原料が完全に反応するまでモニターした。反応液を水に注いで、固体が析出し、5分間撹拌して、濾過し、固体をDCMで溶解し、飽和食塩水で洗浄し、濃縮して、シリカゲルと撹拌し、Flashカラムで精製し、淡黄色の固体45(3.9g,6.5mmol)を得て、収率は55%であった。
【0064】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.40(dd,J=6.6,1.9Hz,4H),7.29(d,J=1.8Hz,1H),6.24(s,1H),4.45(s,2H),4.30(dd,J=7.6,5.2Hz,1H),3.91(s,5H),3.67(dt,J=6.5,3.4Hz,4H),3.34(dd,J=12.3,10.2Hz,2H),3.18-2.95(m,4H),2.86(ddd,J=15.7,8.7,5.8Hz,1H),2.59(dt,J=9.6,4.4Hz,2H),2.54-2.45(m,2H),2.30(d,J=13.0Hz,6H),2.23-2.07(m,2H),1.78-1.56(m,4H),0.88(t,J=7.0Hz,3H)。
MS m/z(ESI):615.5[M+H]
【0065】
実施例7 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(1-ネオペンチル2’,3’,5’,6’-テトラヒドロスピロ[ジヒドロインドール-3,4’-ピラン]-6-イル)ベンズアミド
【化22】

実施例4と類似した合成方法で、5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンを6-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンに変換し、標記の生成物7を調製し、収率は14.7%であった。
MS m/z(ESI):599[M+H]
【0066】
実施例8 3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-N-((4-メトキシ-6-メチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-2-メチル-5-(3-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
【化23】

実施例4と類似した合成方法で、5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンを6-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンに変換し、3-(アミノメチル)-4,6-ジメチル-1H-ピリジン-2-オン塩酸塩を3-(アミノメチル)-4-メトキシ-6-メチル-1H-ピリジン-2-オン塩酸塩に変換し、標記生成物8を調製し、収率は14.7%であった。
【0067】
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ11.38(s,1H),7.97(t,J=4.5Hz,1H),7.41(d,J=9.5Hz,2H),7.34-7.23(m,2H),7.13(d,J=1.8Hz,1H),6.06(s,1H),4.34-4.13(m,3H),3.81(s,4H),3.62-3.38(m,4H),3.22(t,J=11.5Hz,2H),3.16-3.08(m,1H),3.10-2.69(m,5H),2.46(s,2H),2.34(d,J=8.0Hz,2H),2.28-1.88(m,8H),1.67-1.39(m,4H),0.81(t,J=6.9Hz,3H).
MS m/z(ESI):615[M+H]
【0068】
実施例9 2-クロロ-4’-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド
【化24】

ステップ一 4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニトリル9b
化合物1b(合成方法は実施例1に参照)(400mg、1.503mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(573mg、2.25mmol)、Pd(dppf)Cl(220mg、0.3mmol)、酢酸カリウム(442mg、4.5mmol)、1,4-ジオキサン20mlを100mlのシングルネックフラスコに入れて、窒素ガスで置換した。100℃に加熱し、2h撹拌した。水とEAを加えて抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させてから濃縮し、サンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)、標記の化合物9b(470mg、1.501mmol)を得て、収率は99.9%であった。
MS m/z(ESI):314[M+H]
【0069】
ステップ二 2-クロロ-4’-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-ホルムアミド9
50mlのシングルネックフラスコに、化合物9b(120mg、0.383mmol)、9c(195mg,0.383mmol)、Pd(dppf)Cl(28mg,0.0383mmol)、炭酸カリウム(160mg、1.15mmol)、水1ml、1,4-ジオキサン5mlを加えて、窒素ガスで置換した。100℃に加熱して1h撹拌した後、水とEAを加えて二回抽出し、有機相を乾燥させた後、濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで標記化合物9(80mg、0.130mmol)を得て、収率は34%であった。
【0070】
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ11.42(s,1H),8.35(t,J=4.9Hz,1H),7.60(d,J=8.4Hz,2H),7.42(d,J=8.3Hz,2H),7.06(s,1H),5.81(s,1H),4.24(s,2H),4.00(d,J=11.4Hz,2H),3.79(d,J=11.2Hz,2H),3.72-3.56(m,2H),3.20(t,J=11.2Hz,2H),2.96(dd,J=17.0,9.8Hz,3H),2.31-1.93(m,11H),1.60(d,J=12.2Hz,2H),1.53-1.38(m,2H),0.79(t,J=6.9Hz,3H).
MS m/z(ESI):617[M+H]
実施例10 2-クロロ-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-メチル-3-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
【化25】

ステップ一 5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オール4e
化合物4d(3.7g、17.54mmol)をMeOH(100mL)に溶解し、NaBH(2.0g、52.63mmol)を反応液に分割添加して、室温で2h撹拌した。水(30ml)を加えて5min撹拌した後、濃縮して大部分のメタノールを取り除き、DCMで抽出(30ml×3)し、有機相を合わせて、飽和食塩水で一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル:酢酸エチル=0%~40%)、白い固体である標記化合物4e(3.2g、15.02mmol)を得て、収率は85.6%であった。
MS m/z(ESI):234.9[M+Na]
【0071】
ステップ二 5-ブロモ-1-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン4f
化合物4e(2.0g、9.32mmol)を乾燥のDCM(40mL)に溶解し、SOCl(8ml)を加えて、室温で4h撹拌し、減圧濃縮で溶媒を取り除き、真空乾燥して、茶色の油状物である標記化合物4f(2.1g、粗生成物)を得て、精製せずにそのまま次のステップに用いた。
【0072】
ステップ三 4-(5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)モルホリン4g
化合物4f(530mg、2.29mmol)をアセトニトリル(20ml)に溶解し、化合物であるモルホリン(239mg、2.75mmol)、CsCO(1.74g,4.58mmol)及びKI(760mg,4.58mmol)をこの順で加えて、80℃に加熱して、4h反応させた。室温まで冷却した後、酢酸エチル30mLを加えて希釈し、濾過して固体を取り除き、液体を濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製(EA/PE=0%~40%)し、薄い紫の油状物である標記化合物4g(400mg、1.42mmol)を得て、収率は62%であった。
MS m/z(ESI):282.2[M+H]
【0073】
ステップ四 4-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)モルホリン4h
化合物4g(300mg,1.06mmol)を1,4-ジオキサン10mlに溶解し、ビス(ピナコラート)ジボロン(540mg、2.13mmol)、Pd(dppf)Cl(77mg、0.106mmol)及びKOAc(31mg、0.318mmol)を加えて、均一に混合した後、N雰囲気で100℃に加熱し、3h還流した。室温に冷却して、水10mlを加えて希釈し、EAで抽出し(10ml×3)、有機相を合わせて、飽和食塩水10mlで洗浄した後、乾燥させてサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(メタノール/ジクロロメタン=0%~10%)、標記化合物4h(250mg,0.0757mmol)を得て、収率は71.4%であった。
MS m/z(ESI):330.2[M+H]
【0074】
ステップ五 2-クロロ-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-メチル-3-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド10
化合物4h(100mg、0.304mmol)を1,4-ジオキサン3mlに溶解し、化合物9c(144mg、0.304mmol)、Pd(dppf)Cl(22mg、0.0304mmol)、炭酸カリウム(84mg、0.608mmol)及び水1mlをこの順で加えて、窒素ガス雰囲気下で100℃に加熱して、3h反応させた。室温に冷却した後、水3mlを加えて希釈し、EAで抽出し(5ml×3)、有機相を合わせて、飽和食塩水で洗浄した後、乾燥させてサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(メタノール/ジクロロメタン=0%~10%)、白い固体である標記化合物10(45mg、0.0711mmol)を得て、収率は23.4%であった。
【0075】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.40(d,J=7.8Hz,1H),7.21-7.08(m,3H),6.07(s,1H),4.47(s,2H),4.34-4.27(m,1H),3.89(d,J=11.3Hz,2H),3.68(dt,J=6.6,3.4Hz,4H),3.38-3.30(m,2H),3.11-2.94(m,4H),2.90-2.81(m,1H),2.65-2.47(m,4H),2.37(s,3H),2.30-2.08(m,8H),1.71(d,J=12.6Hz,2H),1.59(qd,J=11.9,4.4Hz,2H),0.86(t,J=7.0Hz,3H)。
MS m/z(ESI):633.2[M+H]
【0076】
実施例11 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-フルオロ-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
【化26】

ステップ一 6-フルオロ-2-メチル-3-ニトロ安息香酸11b
濃硫酸(40ml)を100mlのシングルネックフラスコに入れて、ドライアイス浴で-15℃に冷却し、撹拌条件で化合物11a(5g、32.47mmol)を加えて、そして混酸(発煙硝酸/濃硫酸:1.75ml/7.5ml)を徐々に反応液に滴下し、滴下が完了した後、0℃条件で1h撹拌して、反応液を大量の氷水に注ぎ、大量の固体が析出し、濾過し、固体をEAで溶解した後水洗して、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、淡黄色の固体である目的化合物11b(5.1g,25.6mmol)を得て、収率は78.9%であった。
【0077】
ステップ二 3-ブロモ-2-フルオロ-6-メチル-5-ニトロ安息香酸11c
化合物11b(4.1g、20.6mmol)を濃硫酸(100ml)に溶解し、NBS(3.85g,21.63mmol)を加えて、室温で6h撹拌した後、反応液を大量の氷水に注ぎ、大量の固体が析出し、濾過し、固体を水洗して、真空乾燥し、淡黄色の固体である目的化合物11c(4.4g,15.8mmol)を得て、収率は76.8%であった。
MS m/z(ESI):277.8[M+H]
【0078】
ステップ三 3-ブロモ-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-2-フルオロ-6-メチル-5-ニトロベンズアミド11d
化合物11c(4.4g、15.8mmol)をDMF(20ml)に溶解し、撹拌下で化合物11i(157mg、23.7mmol)、EDCI(6.04g、31.6mmol)、HOBt(2.13g、15.8mmol)及びトリエチルアミン(8g、79mmol)をこの順で加えて、室温で一晩撹拌した。EA/水(50ml/50mL)を加えて、5分撹拌した後、水相をEAで抽出し(50ml×3)、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し(30ml×3)、乾燥させた後撹拌して、カラムクロマトグラフィーで精製し(EA/PE=0%~100%)、無色の油状物である目的化合物11d(6.2g,15.05mmol)を得て、収率は95%であった。
MS m/z(ESI):412.0[M+H]
【0079】
ステップ四 3-アミノ-5-ブロモ-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-6-フルオロ-2-メチルベンズアミド11e
化合物11d(5.7g、13.83mmol)及びNHCl(5.92g、110mmol)を混合溶媒であるエタノール/THF、HO(100ml/25ml/2ml)に溶解し、氷浴条件で、鉄の粉末(6.16g、110mmol)を反応液に分割添加して、添加完了後、氷浴を撤去し、60℃に加熱して、続いて3h撹拌した。室温に冷却して、固体を濾過し、濃縮で溶媒を取り除き、水50mlを加えて、EAで抽出し(50ml×3)、有機相を合わせ、飽和食塩水(50ml×3)で洗浄した後、濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(EA/PE=0%~100%)、淡黄色の油状物である目的化合物11e(4.2g、11.05mmol)を得て、収率は80%であった。
MS m/z(ESI):382[M+H]
【0080】
ステップ五 3-ブロモ-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-2-フルオロ-6-メチル-5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ベンズアミド11f
化合物11e(2.4g、6.28mmol)をDCM(50mL)に溶解し、テトラヒドロ-4H-ピラン-4-オン(1.25g,12.56mmol)及び酢酸(377mg、6.28mmol)をこの順で加え、室温で1h撹拌し、更にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(5.3g、25.12mmol)を加えて、室温で一晩撹拌した。水50mlを加えて、10分撹拌した後、分液して、有機相をDCMで(50ml×2)抽出し、有機相を合わせて、飽和NaCl溶液で二回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル:酢酸エチル=0%~30%)、無色の油状物である標記化合物11f(2.4g、5.21mmol)を得て、収率は83%であった。
MS m/z(ESI):466[M+H]
【0081】
ステップ六 3-ブロモ-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-フルオロ-6-メチルベンズアミド11g
化合物11f(2.4g、5.21mmol)を30mlDCMに溶解し、氷浴でアセトアルデヒド(0.917g、20.84mmol)及び酢酸(312mg、5.21mmol)をこの順で加え、室温で1h撹拌し、更にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(4.42g、20.84mmol)を加えて、室温で一晩撹拌した。水30mlを加えて、10分撹拌した後、分液して、有機相をDCMで(50ml×2)抽出し、有機相を合わせて、飽和NaCl溶液で二回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル:酢酸エチル=0%~30%)、白い固体である標記化合物11g(2.1g、4.25mmol)を得て、収率は81.5%であった。
MS m/z(ESI):494.1[M+H]
【0082】
ステップ七 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-フルオロ-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド11
化合物11b(100mg、0.202mmol)を1,4-ジオキサン3mlに溶解し、化合物4h(67mg、0.202mmol)、Pd(dppf)Cl(14.7mg、0.0202mmol)、炭酸カリウム(56mg、0.404mmol)及び水1mlをこの順で加えて、窒素ガス雰囲気下で100℃に加熱して、3h反応させた。室温に冷却した後、水3mlを加えて希釈し、EAで抽出し(5ml×3)、有機相を合わせて、飽和食塩水で洗浄した後、濃縮してサンプルが得られ、シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィーで精製し(メタノール/ジクロロメタン=0%~10%)、白い固体である標記化合物11(42mg、0.0681mmol)を得て、収率は33.7%であった。
【0083】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.42(d,J=7.8Hz,1H),7.35-7.27(m,2H),7.23(d,J=7.5Hz,1H),6.08(s,1H),4.48(s,2H),4.31(dd,J=7.7,5.2Hz,1H),3.88(dd,J=11.1,3.6Hz,2H),3.67(dt,J=6.3,3.3Hz,4H),3.33(dd,J=11.7,2.1Hz,2H),3.10-2.94(m,4H),2.85(ddd,J=15.8,8.6,5.8Hz,1H),2.60(dt,J=9.7,4.4Hz,2H),2.50(dt,J=11.4,4.9Hz,2H),2.35(s,3H),2.29-2.08(m,8H),1.72(d,J=11.8Hz,2H),1.55(qd,J=11.5,4.2Hz,2H),0.86(t,J=7.0Hz,3H)。
MS m/z(ESI):617.3[M+H]
【0084】
実施例12 2-クロロ-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-N-((4-メトキシ-6-メチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-6-メチル-3-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
【化27】

ステップ一 3-アミノ-5-ブロモ-6-クロロ-2-メチル安息香酸メチル12b
250mlのシングルネックフラスコに、化合物12a(6g、24.69mmol)を加えて、DCM(100mL)を入れて溶解し、更にNCS(3.3g.24.7mmol)を分割添加して、室温25℃で2h撹拌した。TLCで原料が完全に反応するまでモニターし、新しいスポットが生じた。反応液に水を加えて洗浄し、DCMで抽出し、flashカラムで黄色の油状物である目的化合物12b(3.6g)を得て、収率は52.6%であった。
【0085】
ステップ二 3-ブロモ-2-クロロ-6-メチル-5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)安息香酸メチル12c
250mLのシングルネックフラスコに、化合物12b(3.6g、13.0mmol)を加えて、DCM(50ml)に溶解し、テトラヒドロ-4H-ピラン-4-オン(2.6g、26.0mmol)、酢酸(2mL)を加えて、30min撹拌した後、NaBH(AcO)(8.3g、39.0mmol)を加えて、室温25℃で2h撹拌し、原料が完全に反応するまでモニターして、新しいスポットが生じた。反応液を水洗して、飽和NaHCO溶液を加えて洗浄し、DCMで抽出して、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させ、淡黄色の油状物である目的化合物12c(3.4g)を得て、収率は80%であった。
【0086】
ステップ三 3-ブロモ-2-クロロ-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-メチル安息香酸メチル12d
250mLのシングルネックフラスコに、化合物12c(3.4g、9.4mmol)を加えて、DCM(50ml)に溶解し、アセトアルデヒド(4.2g、94mmol)、酢酸(2mL)を加えて、30min撹拌した後、NaBH(AcO)(6.0g、28.3mmol)を加えて、室温25℃で2h撹拌し、原料が完全に反応するまでモニターして、新しいスポットが生じた。反応液を水洗して、飽和NaHCO溶液を加えて洗浄し、DCMで抽出して、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、flashカラムで精製し、溶媒を蒸発させ、淡黄色の固体である目的化合物12d(3.0g)を得て、収率は81.9%であった。
【0087】
ステップ四 3-ブロモ-2-クロロ-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-メチル安息香酸12e
250mLシングルネックフラスコに、化合物12d(3.0mg、7.69mmol)を加え、イソプロパノール(100ml)を加え、水(5ml)を加え、NaOH(3g、76.9mmol)を加え、90℃に昇温し、8h還流して、完全に反応するまでモニターして、反応液を乾燥させ、水を加えて、水相を、希塩酸でph値を中性になるように調節してDCMで抽出するという操作を三回繰り返し、有機相を一回水洗し、DCMで抽出して、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、淡黄色の固体である目的化合物12e(2g)を得て、収率は70%であった。
【0088】
ステップ五 3-ブロモ-2-クロロ-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-N-((4-メトキシ-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-6-メチルベンズアミド12f
50mLのシングルネックフラスコに、化合物12e(600mg、1.6mmol)、化合物である3-(アミノメチル)-4-メトキシ-6-メチルピリジン-2(1H)-オン塩酸塩(450mg、2.4mmol)、EDCI(460mg、2.4mmol)、HOBT(324mg、2.4mmol)、DMF(15ml)、DIPEA(800mg、8.0mmol)を加えて、反応系を50℃で3h還流して、完全に反応するまでモニターして、反応液を濃縮し、水洗し、DCMで抽出して、無水NaSOで乾燥させ、flashカラムにより、黄色の固体である目的化合物12f(300mg)を得て、収率は36.8%であった。
【0089】
ステップ六 2-クロロ-5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-N-((4-メトキシ-6-メチル-2-カルボニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-6-メチル-3-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド12
化合物4h(200mg、0.607mol)、KCO(167mg、1.215mmol)、Pd(dppf)Cl(44mg、0.0607mmol)、化合物12f(319mg、0.607mmol)をジオキサン(15mL)、HO(5mL)に溶解し、アルゴンガス雰囲気で100℃に加熱した後6h撹拌し、反応が完了した。反応液に、水と酢酸エチルを加えて抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物12(36mg、0.055mmol)を得て、収率は9.1%であった。
【0090】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.40(d,J=7.8Hz,1H),7.22-7.13(m,2H),7.10(s,1H),6.25-6.19(m,1H),4.45(s,2H),4.31(dd,J=7.7,5.3Hz,1H),3.89(s,5H),3.68(dt,J=6.5,3.4Hz,4H),3.41-3.30(m,2H),3.11-2.93(m,4H),2.86(d,J=6.3Hz,1H),2.59(q,J=5.5,4.4Hz,2H),2.56-2.47(m,2H),2.34-2.07(m,8H),1.71(d,J=12.8Hz,2H),1.59(dd,J=12.5,4.1Hz,2H),0.86(t,J=7.0Hz,3H)。
MS m/z(ESI):649.2[M+1]
【0091】
実施例13 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-((2,6-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)(エチル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
【化28】

ステップ一 5-ブロモ-3-((2,6-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル安息香酸メチル13a
化合物である3-アミノ-5-ブロモ-2-メチル安息香酸メチル13a-1(3g、12.4mmol)及び化合物2,6-ジメチル-4H-ピラン-4-オン(3.1g、24.8mmol)をジクロロメタン(30mL)に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(7.9g,37.2mmol)を加えて、室温で5h撹拌した。水を加えて、ジクロロメタンで3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した後、標記化合物13a(4g,11.2mmol)を得て、収率は90%であった。
【0092】
ステップ二 5-ブロモ-3-((2,6-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)(エチル)アミノ)-2-メチル安息香酸メチル13b
化合物13a(4g、11.2mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解し、アセトアルデヒド(12g、272mmol)を加え、トリアセトキシ水素ホウ素化ナトリウム(15g、72.3mmol)を加え、酢酸(3mL)を加え、常温で16h撹拌した。完全に反応した後、水、ジクロロメタンを加えて抽出し、有機相を重炭酸ナトリウム溶液で3回水洗し、カラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物13b(1.8g、4.7mmol)を得て、収率は41%であった。
【0093】
ステップ三 5-ブロモ-3-((2,6-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)(エチル)アミノ)-2-メチル安息香酸13c
化合物13b(1.8g、4.7mmol)をメタノール:テトラヒドロフラン(v/v=2:1、15mL)に溶解し、水20mLを加えて、水酸化ナトリウム(0.58g、14.5mmol)を加えて、常温で14h撹拌した。エバポレーターで乾燥させ、希塩酸溶液でPHを5~6に調節し、酢酸エチルで3回抽出し、黄色の油状物である標記化合物13c(1.4g、3.8mmol)に濃縮し、収率は80%であった。
【0094】
ステップ四 5-ブロモ-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-((2,6-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)(エチル)アミノ)-2-メチルベンズアミド13d
化合物13c(150mg,0.405mmol)及び化合物である3-(アミノメチル)-4,6-ルチジン-2(1H)-オンのトリフルオロ酢酸塩(107mg,0.405mmol)をDMF(20mL)に溶解し、HATU(308mg、0.81mmol)、HOBT(65mg,0.485mmol)、トリエチルアミン(2mL)を加えて、常温で14h撹拌した。水を加えて、酢酸エチルで3回抽出し、NaCl溶液で三回水洗し、カラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物13d(80mg、0.159mmol)、収率は39%であった。
【0095】
ステップ五 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-((2,6-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)(エチル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド13
化合物13d(80mg、0.159mmol)及び化合物4h(52.2mg、0.159mmol)を1,4-ジオキサン:水(v/v=3:1,20mL)に溶解し、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウム(11.6mg、0.0159mmol)及び炭酸カリウム(43.8mg、0.318mmol)を加えて、アルゴンガス雰囲気で100℃に加熱し、2h撹拌した。冷却した後、エバポレーターで乾燥させ、酢酸エチルで3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した後カラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物13(14mg、収率14.1%)を得た。
【0096】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.95(s,1H),7.71(d,J=28.1Hz,3H),7.39(d,J=37.8Hz,1H),6.12(s,1H),5.05-4.91(m,2H),4.49(s,2H),4.03(d,J=12.9Hz,3H),3.80(d,J=13.9Hz,3H),3.58(q,J=7.0Hz,1H),3.57-3.33(m,3H),3.16(d,J=27.7Hz,4H),2.58(s,2H),2.45(d,J=13.0Hz,2H),2.37(s,3H),2.28-2.14(m,3H),1.27(d,J=3.7Hz,4H),1.25-1.09(m,5H),1.02(s,2H),0.87(d,J=8.2Hz,3H)。
MS m/z(ESI):627.5[M+H]
【0097】
実施例14 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-((2-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)(エチル)アミノ)-2-メチル-5-(1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ベンズアミド
【化29】

実施例13と類似した合成方法で、2,6-ジメチルテトラヒドロ-4H-ピラン-4-オンを2-メチルテトラヒドロ-4H-ピラン-4-オンに変換し、標記生成物14を調製し、収率は20%であった。
【0098】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.46-7.35(m,4H),7.28(t,J=1.8Hz,1H),6.09(s,1H),4.46(s,2H),4.36-4.30(m,1H),3.90(s,1H),3.77(s,1H),3.68(d,J=2.8Hz,4H),3.38(d,J=11.7Hz,1H),3.12(d,J=7.0Hz,1H),3.09(s,2H),3.02(dd,J=14.8,7.2Hz,2H),2.91-2.84(m,1H),2.63(q,J=5.5,4.4Hz,2H),2.54(d,J=11.6Hz,2H),2.41-2.26(m,6H),2.22(s,3H),2.19-2.13(m,1H),1.78(d,J=12.7Hz,1H),1.71(d,J=12.2Hz,1H),1.54(d,J=15.0Hz,1H),1.42(s,1H),1.27(d,J=5.2Hz,1H),1.07(dd,J=27.4,6.1Hz,3H),0.90-0.83(m,3H)。
MS m/z(ESI):613.6[M+H]
【0099】
実施例15 N-4,6-((ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-イソインドリン-2-イル)-2-メチルベンズアミド
【化30】

ステップ一 5-ブロモ-2-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)安息香酸メチル15b
化合物15a(2.3g、9.4mmol)を1,2-ジクロロエタン(5.0mL)に溶解し、酢酸(2.83g、47.2mmol)とテトラヒドロピロン(1.4g、14.2mmol)を加えて、反応系を常温で30分撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.0g、14.2mmol)を更に加えて、常温下で3.5h撹拌した後、反応が完了した。反応液を水でクエンチし、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により標記化合物15b(2.6g、7.9mmol)を得て、収率は84%であった。
【0100】
ステップ二 5-ブロモ-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル安息香酸メチル15c
化合物15b(2.0g、6.1mmol)を1,2-ジクロロエタン(5.0mL)に溶解し、酢酸(2.2g、36.7mmol)とアセトアルデヒド(0.7ml,12.2mmol)を加えて、反応系を常温で30分撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.9g、18.4mmol)を更に加えて、常温下で3h撹拌した後、反応が完了した。反応液を水でクエンチし、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により標記化合物15c(2.0g、5.62mmol)を得て、収率は92%であった。
【0101】
ステップ三 3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(イソインドリン-2-イル)-2-メチル安息香酸メチル15d
化合物15c(200mg、0.56mmol)及び2,3-ジヒドロイソインドリン塩酸塩(173mg、1.12mmol)をトルエン(5.0mL)に溶解し、無水炭酸セシウム(368mg、1.12mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(102mg、0.112mmol)、4,5-ビスジフェニルホスフィン-9,9-ジメチルキサンテン(65mg、0.112mmol)を加えて、窒素ガス雰囲気で110℃に加熱し、6h撹拌した。冷却した後、エバポレーターで乾燥させ、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により標記化合物15d(60mg、0.15mmol)を得て、収率は27%であった。
【0102】
ステップ四 3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(イソインドリン-2-イル)-2-メチル安息香酸15e
化合物15d(60mg、0.15mmol)をテトラヒドロフラン(4.0mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(61mg、1.5mmol)及び水(1.0mL)を加えて、反応系を50℃に加熱し、2h撹拌した後、反応が完了した。反応液を塩酸でpH=6~7になるように中和し、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により標記化合物15e(40mg、0.11mmol)を得て、収率は67%であった。
【0103】
ステップ五 N-4,6-((ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-イソインドリン-2-イル)-2-メチルベンズアミド15
化合物15e(40mg,0.11mmol)及び3-(アミノメチル)-4,6-ジメチル-1H-ピリジン-2-オン塩酸塩(24mg、0.13mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)に溶解し、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(40mg、0.21mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(14mg、0.10mmol)及びトリエチルアミン(32mg、0.3mmol)を加えて、反応系を50℃に加熱して、4h撹拌した後反応が完了した。反応液を水洗し、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により標記化合物15(5.0mg、0.010mmol)を得て、収率は7.4%であった。
【0104】
H NMR(400MHz,DMSO)δ7.98(s,1H),7.39(m,2H),7.30(m,2H),6.48(s,1H),6.34(s,1H),5.87(s,1H),4.56(s,4H),4.29-4.28(d,J=4.8Hz,2H),3.85-3.82(d,J=10.8Hz,2H),3.24(m,2H),3.05(q,J=6.8Hz,2H),2.96(m,1H),2.21(s,3H),2.10(s,6H),1.69-1.66(d,J=12.8Hz,2H),1.53(m,2H),0.85-0.82(t,J=6.8Hz,3H)。
MS m/z(ESI):515[M+H]
【0105】
実施例16 5-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド
【化31】

実施例15と類似した合成方法で、2,3-ジヒドロイソインドール塩酸塩を1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリンに変換し、標記生成物16を得て、収率は35%であった。
【0106】
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.47(s,1H),7.98(s,1H),7.26-7.01(m,4H),6.77(d,J=2.5Hz,1H),6.58(d,J=2.4Hz,1H),5.83(s,1H),4.33-4.16(m,4H),3.77(d,J=11.2Hz,2H),3.43(t,J=5.9Hz,2H),3.18(t,J=11.3Hz,2H),3.03-2.79(m,5H),2.21-1.98(m,8H),1.58(d,J=12.4Hz,2H),1.44(d,J=12.2Hz,2H),0.75(t,J=6.9Hz,3H)。
MS m/z(ESI):529[M+H]+。
【0107】
実施例17 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-5-(5-(ジメチルアミノ)イソインドリン-2-イル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド
【化32】

実施例15と類似した合成方法で、2,3-ジヒドロイソインドール塩酸塩をN,N-ジメチル-2,3-ジヒドロイソインドール-5-アミン塩酸塩に変換し、標記生成物17を得て、収率は9%であった。
MS m/z(ESI):558.3[M+H]
【0108】
実施例18 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(5-モルホリンイソインドリン-2-イル)ベンズアミド
【化33】

実施例15と類似した合成方法で、2,3-ジヒドロイソインドール塩酸塩を4-(イソインドール-5-イル)モルホリンに変換し、標記生成物18を得て、収率は33%であった。
MS m/z(ESI):600[M+H]
【0109】
実施例19 5-(5-アクリルアミドイソインドリン-2-イル)-N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド
【化34】

実施例15と類似した合成方法で、2,3-ジヒドロイソインドール塩酸塩をN-(イソインドール-5-イル)アクリルアミドに変換し、標記生成物19を得て、収率は14%であった。
MS m/z(ESI):584.3[M+H]
【0110】
実施例20 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-((5-モルホリノメチル)イソインドリン-2-イル)ベンズアミド
【化35】

実施例15と類似した合成方法で、2,3-ジヒドロイソインドール塩酸塩を4-(イソインドール-5-イルメチル)モルホリンに変換し、標記生成物20を得て、収率は28%であった。
MS m/z(ESI):614.3[M+H]
【0111】
実施例21 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(5-メチル-3,5-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)ベンズアミド
【化36】

実施例15と類似した合成方法で、2,3-ジヒドロイソインドール塩酸塩を5-メチル-1,2,3,5-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピロールに変換し、標記生成物21を得て、収率は11%であった。
MS m/z(ESI):518.3[M+H]
【0112】
実施例22 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)-2-メチルベンズアミド
【化37】

ステップ一 ニトロイソインドリン22b
化合物22a(イソインドリン)(8.0g、51.3mmol)を濃硫酸(30mL)に溶解し、氷浴条件で徐々に発煙硝酸(8.0ml)を滴下し、この温度で1時間撹拌し、反応溶液を徐々に氷水に加えて、撹拌して濾過し、乾燥させ、白い固体である標記化合物22b(7g、42.68mmol)を得て、収率は84%であった。
MS m/z(ESI):165[M+1]
【0113】
ステップ二 3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(ニトロイソインドリン-2-イル)-2-安息香酸メチル22d
100mLのシングルネックフラスコに、化合物22b(5.0g、30.49mmol)、化合物22c(5.41g、15.24mmol)、Pd(dba)(2.8g、3.05mmol)、Xant-phose(1.77g、3.05mmol)、カリウムt-ブトキシド(13.7g、122mmol)、トルエン(50mL)を加え、N雰囲気で135℃に昇温し、1h撹拌した。TLCで原料が完全に反応するまでモニターした。反応液にEAを加えて抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、エバポレーターで乾燥させ、flashカラムで精製した(PE:EA=8:1)。淡黄色の油状物である目的化合物22d(400mg、0.911mmol)を得て、収率は3.0%であった。
MS m/z(ESI):440[M+1]
【0114】
ステップ三 5-(5-アミノイソインドリン-2-イル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-安息香酸メチル22e
50mLのシングルネックフラスコに、化合物22d(400mg、0.911mmol)、MeOH(10mL)及びPd/C(400mg)を加えて、反応系をH雰囲気で室温で一晩撹拌した。TLCで原料が完全に反応するまでモニターして、新しいスポットが生じた。反応液を濾過し、濾液をエバポレーターで乾燥させ、淡黄色の油状物である目的化合物22e(240mg、0.59mmol)を得て、収率は64.4%であった。
MS m/z(ESI):410[M+1]
【0115】
ステップ四 3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)安息香酸メチル22f
化合物22e(120mg、0.293mmol)をジクロロエタン(8.0mL)に溶解し、酢酸(106mg、1.76mmol)とテトラヒドロピロン(57g、0.587mmol)を加えて、反応系を常温で30分撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(186mg、0.88mmol)を更に加えて、常温下で一晩撹拌した後、反応が完了した。反応液を水でクエンチし、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により目的化合物22f(110mg、0.223mmol)を得て、収率は76%であった。MS m/z(ESI):494[M+1]
【0116】
ステップ五 5-ブロモ-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル安息香酸メチル22g
化合物22f(50mg、0.101mmol)をジクロロエタン(5.0mL)に溶解し、酢酸(37mg、0.606mmol)とアセトアルデヒド(22ml,0.506mmol)を加えて、反応系を常温で30分撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(64mg、0.303mmol)を更に加えて、常温下で2h撹拌した後、反応が完了した。反応液を水でクエンチし、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により標記化合物22g(40mg、0.077mmol)を得て、収率は76%であった。
MS m/z(ESI):522[M+1]
【0117】
ステップ六 3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)-2-メチル安息香酸22h
化合物22g(40mg、0.077mmol)をテトラヒドロフラン(2.0mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(18mg、0.77mmol)及び水(0.5mL)を加えて、反応系を50℃に加熱し、2h撹拌した後、反応が完了した。反応液を塩酸でpH=5~6になるように中和し、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により目的化合物22h(35mg、0.07mmol)を得て、収率は88%であった。
【0118】
ステップ七 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)-2-メチルベンズアミド22
化合物22h(35mg、0.07mmol)及び3-(アミノメチル)-4,6-ジメチル-1H-ピリジン-2-オン塩酸塩(20mg、0.104mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)に溶解し、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(26mg、0.138mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(10mg、0.069mmol)及びトリエチルアミン(35mg、0.345mmol)を加えて、反応系を室温で一晩撹拌し、反応が完了した。反応液を水洗し、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により標記化合物22(9.0mg、0.014mmol)を得て、収率は20.3%であった。
【0119】
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.44(s,1H),7.93(t,J=5.1Hz,1H),7.13(d,J=8.4Hz,1H),6.82-6.75(m,1H),6.69(dd,J=8.5,2.3Hz,1H),6.41(d,J=2.4Hz,1H),6.27(d,J=2.4Hz,1H),5.83(s,1H),4.45(s,2H),4.39(s,2H),4.25(d,J=5.1Hz,2H),3.89(d,J=10.9Hz,2H),3.80(d,J=11.9Hz,3H),3.40(td,J=11.1,4.1Hz,2H),3.21(dd,J=14.1,9.2Hz,4H),3.00(q,J=6.9Hz,2H),2.92(s,1H),2.18(s,3H),2.10-2.05(m,6H),1.68-1.60(m,5H),1.47(dd,J=14.9,11.1Hz,2H),1.20(s,1H),1.05(t,J=6.9Hz,3H),0.81(t,J=6.9Hz,3H)。
MS m/z(ESI):642.3[M+H]
【0120】
実施例23 N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(5-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)-2-メチルベンズアミド23
【化38】

ステップ一 3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)安息香酸23a
化合物22f(60mg、0.122mmol)をテトラヒドロフラン(2.0mL)に溶解し、水酸化リチウム(30mg、0.122mmol)及び水(0.5mL)を加えて、反応系を50℃に加熱し、2h撹拌した後、反応が完了した。反応液を塩酸でpH=5~6になるように中和し、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により目的化合物23a(50mg、0.104mmol)を得て、収率は85.7%であった。
MS m/z(ESI):480[M+1]
【0121】
ステップ二 N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)イソインドリン-2-イル)ベンズアミド23
化合物23a(50mg、0.104mmol)及び3-(アミノメチル)-4,6-ジメチル-1H-ピリジン-2-オン塩酸塩(30mg、0.156mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)に溶解し、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(40mg、0.208mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(14mg、0.104mmol)及びトリエチルアミン(52mg、0.52mmol)を加えて、室温で一晩反応し、反応が完了した。反応液を水洗し、ジクロロメタンで三回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、プレートクロマトグラフィー精製により標記化合物23(12.0mg、0.020mmol)を得て、収率は18.7%であった。
【0122】
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.45(s,1H),7.92(t,J=4.8Hz,1H),7.03(d,J=8.1Hz,1H),6.63-6.47(m,2H),6.40(s,1H),6.26(d,J=2.5Hz,1H),5.83(s,1H),5.46(d,J=8.0Hz,1H),4.37(d,J=15.9Hz,3H),4.25(d,J=5.0Hz,2H),3.82(t,J=13.8Hz,4H),3.37(t,J=11.2Hz,3H),3.20(t,J=11.5Hz,2H),3.07-2.84(m,3H),2.18(s,3H),2.07(d,J=5.1Hz,6H),1.85(d,J=12.9Hz,2H),1.64(d,J=12.5Hz,2H),1.48(s,2H),1.33(q,J=12.3,11.7Hz,2H),1.20(s,1H),0.80(t,J=6.7Hz,3H)。
MS m/z(ESI):614.3[M+1]
【0123】
実施例24 N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(6-フルオロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-2-メチルベンズアミド24
【化39】

実施例4と類似した合成方法で、5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンを5-ブロモ-6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンに変換し、標記生成物24を調製し、収率は22%であった。
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.47-7.36(m,3H),7.21(d,J=1.9Hz,1H),6.10(s,1H),4.48(s,2H),4.30(dd,J=7.7,5.2Hz,1H),3.96-3.85(m,2H),3.68(dt,J=6.6,3.4Hz,4H),3.39-3.32(m,2H),3.18-3.04(m,3H),2.94(ddd,J=38.7,8.6,6.4Hz,2H),2.64-2.45(m,4H),2.38(s,3H),2.30(s,3H),2.24-2.10(m,5H),1.74(d,J=12.9Hz,2H),1.64(td,J=11.7,4.0Hz,2H),0.88(t,J=6.9Hz,3H)。
MS m/z(ESI):617.3[M+H]
【0124】
実施例25 5-(6-クロロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド25
【化40】

実施例4と類似した合成方法で、5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンを5-ブロモ-6-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンに変換し、標記の生成物25を調製し、収率は17%であった。
【0125】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.42-7.31(m,3H),7.19(d,J=1.9Hz,1H),6.0(s,1H),4.49(s,2H),4.30(dd,J=7.7,5.2Hz,1H),3.96-3.85(m,2H),3.68(dt,J=6.6,3.4Hz,4H),3.39-3.41(m,2H),3.18-3.04(m,3H),2.92(ddd,J=38.7,8.6,6.4Hz,2H),2.64-2.42(m,4H),2.38(s,3H),2.31(s,3H),2.26-2.10(m,5H),1.77(d,J=12.9Hz,2H),1.64(td,J=11.7,4.0Hz,2H),0.89(t,J=6.9Hz,3H)。
MS m/z(ESI):633.3[M+H]
【0126】
実施例26 N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-5-(7-フルオロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-2-メチルベンズアミド26
【化41】

実施例4と類似した合成方法で、5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンを5-ブロモ-7-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンに変換し、標記生成物26を調製し、収率は19%であった。
【0127】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.48-7.13(m,3H),7.15(d,J=1.9Hz,1H),6.10(s,1H),4.48(s,2H),4.30(dd,J=7.7,5.2Hz,1H),3.96-3.85(m,2H),3.68(dt,J=6.6,3.4Hz,4H),3.39-3.32(m,2H),3.18-3.04(m,3H),2.96(ddd,J=38.7,8.6,6.4Hz,2H),2.64-2.47(m,4H),2.38(s,3H),2.32(s,3H),2.26-2.05(m,5H),1.76(d,J=12.9Hz,2H),1.68(td,J=11.7,4.0Hz,2H),0.88(t,J=6.9Hz,3H)。
MS m/z(ESI):617.3[M+H]
【0128】
実施例27 5-(3,3-ジメチル-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチルベンズアミド27
【化42】

実施例4と類似した合成方法で、5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンを5-ブロモ-3,3-ジメチル-1-インダノンに変換し、標記生成物27を調製し、収率は26%であった。
【0129】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.45-7.31(m,4H),7.21(d,J=1.9Hz,1H),6.05(s,1H),4.46(s,2H),4.26(dd,J=7.7,5.2Hz,1H),3.92-3.81(m,2H),3.62(dt,J=6.6,3.4Hz,4H),3.36-3.31(m,2H),3.18-3.04(m,3H),2.94(ddd,J=38.7,8.6,6.4Hz,2H),2.64-2.45(m,4H),2.32(s,3H),2.30(s,3H),2.10-2.05(m,3H),1.71(d,J=12.9Hz,2H),1.60(td,J=11.7,4.0Hz,2H),0.87(t,J=6.9Hz,3H),0.81(s,6H)。
MS m/z(ESI):627.5[M+H]
【0130】
実施例28 N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-6-フルオロ-5-(6-フルオロ-1-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)-2-メチルベンズアミド28
【化43】

実施例11と類似した合成方法で、5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンを5-ブロモ-6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンに変換し、標記生成物28を調製し、収率は13%であった。
【0131】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.41(d,J=7.8Hz,1H),7.22(d,J=7.4Hz,1H),7.15(d,J=7.5Hz,1H),6.02(s,1H),4.43(s,2H),4.30(dd,J=7.7,5.2Hz,1H),3.83(dd,J=11.1,3.6Hz,2H),3.62(dt,J=6.3,3.3Hz,4H),3.28(dd,J=11.7,2.1Hz,2H),3.05-2.90(m,4H),2.82(ddd,J=15.8,8.6,5.8Hz,1H),2.60(dt,J=9.7,4.4Hz,2H),2.45(dt,J=11.4,4.9Hz,2H),2.35(s,3H),2.29-2.01(m,8H),1.69(d,J=11.8Hz,2H),1.51(qd,J=11.5,4.2Hz,2H),0.87(t,J=7.0Hz,3H)。
MS m/z(ESI):635.3[M+H]
【0132】
実施例29 N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(1-(1-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)インドール-5-イル)ベンズアミド29
【化44】

実施例4と類似した合成方法で、5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンを5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-インドールに変換し、モルホリンをテトラヒドロ-4H-ピラン-4-オンに変換し、標記生成物29を調製し、収率は16%であった。
【0133】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.49-7.42(m,4H),7.35(d,J=1.8Hz,1H),6.16(s,1H),4.48(s,2H),4.30(dd,J=7.7,4.8Hz,1H),3.96-3.85(m,2H),3.68(dt,J=6.6,3.4Hz,4H),3.34-3.30(m,2H),3.18-3.00(m,2H),2.91(ddd,J=38.7,8.6,6.4Hz,2H),2.64-2.52(m,5H),2.41(s,3H),2.31(s,3H),2.24-2.06(m,5H),1.77(d,J=12.9Hz,2H),1.66(td,J=11.7,4.0Hz,2H),0.86(t,J=6.9Hz,3H)。
MS m/z(ESI):599.5[M+H]
【0134】
実施例30 N-(((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(2-モルホリノ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-5-イル)ベンズアミド30
【化45】

実施例4と類似した合成方法で、5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンを5-ブロモ-2-インダノンに変換し、標記生成物30を調製し、収率は25%であった。
【0135】
H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ7.48-7.35(m,3H),7.12(d,J=1.9Hz,1H),6.06(s,1H),4.45(s,2H),4.25(dd,J=7.7,5.2Hz,1H),3.93-3.82(m,2H),3.64(dt,J=6.6,3.4Hz,4H),3.36-3.31(m,2H),3.18-3.04(m,3H),2.94(ddd,J=38.7,8.6,6.4Hz,2H),2.61-2.43(m,5H),2.38(s,3H),2.30(s,3H),2.24-2.05(m,4H),1.74(d,J=12.9Hz,2H),1.62(td,J=11.7,4.0Hz,2H),0.87(t,J=6.9Hz,3H)。
MS m/z(ESI):599.5[M+H]
【0136】
生物活性試験
試験一、本発明の化合物の野生型ポリコーム群タンパク質複合体2(Polycomb Repressive Complex2,PRC2)ショウジョウバエのZeste遺伝子エンハンサーホモログ2(enhancer of zeste homolog 2,EZH2)に対する活性の測定
1.試験の目的と方法
本試験は、同位体法(Radiometric assay)で本発明の化合物の野生型ポリコーム群タンパク質複合体2(Polycomb Repressive Complex2,PRC2)ショウジョウバエのZeste遺伝子エンハンサーホモログ2(enhancerofzestehomolog2,EZH2)の野生型に対する結合強度を測定し、半数阻害濃度(IC50)に基づき、化合物のインビトロ活性を評価する。
【0137】
2.試験計画
2.1試験用化合物の調製
本試験に用いる化合物1~30、EPZ-6438、GSK126をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、10ミリモル毎リットル(mM)のストックを調製した。試験中の最高濃度は1マイクロモル毎リットル(μM)であり、5倍希釈で計7つの濃度勾配を形成し、重複のウェルを設置した。
【0138】
2.2試験フロー
各ウェルに被試験実施例の化合物10マイクロリットル(μL)と野生型EZH2を加えて、室温で15分(min)培養した後、ペプチドと[3H]標識のメチル基供与体であるS-アデノシルメチオニン(S-adenosylmethionine,SAM)を加えて、室温で1時間(h)反応させ、冷たいSAMを加えて、反応を停止した。25μlの反応液をシンチレータパネルに移し、室温で1時間(h)培養した後、脱イオン水と0.1%のトゥイーン20でパネルを三回洗浄し、パーキンエルマー(PerkinElmer)液体シンチレーション・ルミネッセンスカウンターで測定し、ソフトウェアであるPrism 5(GraphPad Prism 5)で化合物の半数阻害濃度(IC50)を計算した。
【0139】
2.3試験の結果と結論
結果により、EPZ-6438が野生型EZH2を阻害する半数阻害濃度(IC50)は1.67ナノモル毎リットル(nM)であり、GSK126が野生型EZH2を阻害する半数阻害濃度(IC50)は1.64ナノモル毎リットル(nM)であり、実施例の化合物はいずれも野生型EZH2に対してより強い阻害作用を有することが分かった。結果を表1に示した。
【0140】
試験二、本発明の化合物の突然変異型PRC2複合体(EZH2突然変異型)に対する活性の測定
1検測方法:AlphaLISA
2試験の手順
マニュアルに従い、試験緩衝液で、酵素複合体、メチル基供与体であるS-アデノシルメチオニン(SAM)(Sigma、製品番号:A7007)、プロテアーゼ阻害剤(sinefungin)(Sigma、製品番号:S8559)、ビオチン標識のペプチド基質(biotinylated peptide substrate)(AnaSpec、製品番号:64440)を希釈し、384ウェルプレートに、2.5マイクロリットルの4倍の酵素複合体(BPS,製品番号:51004)、2.5マイクロリットルの4倍の阻害剤である実施例の化合物及び試験緩衝液、5マイクロリットルのビオチン標識のヒストン3(H3)及び2倍のメチル基供与体であるS-アデノシルメチオニンを加えて、室温で培養した。最後に、弱光の条件で、15マイクロリットルの検測液の混合物を加えて、室温で60分培養し、測定した。
【0141】
3試験の結果と結論
結果により、陽性薬のEPZ-6438については、突然変異型Y641F遺伝子エンハンサーホモログ2(EZH2)を阻害するIC50が1.81ナノモル毎リットル(nM)であり、A677G遺伝子エンハンサーホモログ2(EZH2)を阻害するIC50が1.87ナノモル毎リットル(nM)であり、Y641N遺伝子エンハンサーホモログ2(EZH2)を阻害するIC50が1.34ナノモル毎リットル(nM)であり、GSK126については、突然変異型Y641F EZH2を阻害する半数阻害濃度(IC50)が1.63ナノモル毎リットルであり、A677G EZH2を阻害するIC50が1.23ナノモル毎リットルであり、Y641N EZH2を阻害する半数阻害濃度(IC50)が1.11ナノモル毎リットルであり、実施例の化合物はいずれも突然変異型EZH2に対してより強い阻害作用を有することが分かった。結果を表1に示した。
【0142】
【表1】

【0143】
試験三、本発明の化合物のヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(WSU-DLCL2細胞)の増殖に対する阻害分析
1.試験の目的と方法
本試験は、カルセインAM(Calcein AM)染色法により、本発明の化合物がヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(WSU-DLCL2細胞)に対するインビトロ抗増殖効果を測定する。
【0144】
2.試験計画
2.1細胞の培養
ヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(WSU-DLCL2細胞)は科佰生物科技(南京)有限会社から購入し、RPMI1640(コーニング、35417005)に10%ウシ胎児血清(Ausbina、0986180)と1%ペニシリン/ストレプトマイシン二重抗体(コーニング、30002297)を加えたもので培養し、顕微鏡下で観察して、細胞の状況が良好であることを確認し、細胞を15ミリリットル(mL)の遠心管に移し、1000回転毎分(rpm)で5分遠心し、上澄み液を捨て、完全培地を加えて、単細胞懸濁液に調製し、37℃、5%COのインキュベータ(Thermo、311)に置き、培養した。
【0145】
2.2化合物の調製及び化合物プレートの用意
本試験に用いる化合物1~30、EPZ-6438、GSK126をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、10ミリモル毎リットル(mM)のストックを調製し、ジメチルスルホキシド(DMSO)で化合物を勾配希釈し、500倍最終濃度の化合物プレートを用意した。1.2マイクロリットル(μL)の500xの化合物を吸い取り、200マイクロリットル(μL)の培地に移し、均一に混合し、3xの化合物中間プレートを得た。50マイクロリットル(μL)の3xの化合物を吸い取り、設定された配置に従い、細胞プレートに加えた。
【0146】
2.3試験フロー
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(WSU-DLCL2細胞系)の成長状況が良好であるときに、細胞を集め計数した。細胞濃度を100000細胞/ミリリットル(cells/mL)に調節した。上記濃度の細胞を96ウェルプレートに接種し、100マイクロリットル(μL)/ウェル(ウェル当たりの細胞数が10000である)にした。細胞プレートを二酸化炭素インキュベータに置き、4日培養した。細胞プレートを取り出し、均一に混合し、一定の体積の細胞懸濁液を吸い取り、カルセインAM(Calcein AM)で染色し、アキュメン(Acumen)でウェル当たりの細胞数を計数した。検測された細胞数に基づき、改めて10000細胞を96ウェルプレートに接種した。上記と同様に化合物を加えた。二酸化炭素インキュベータに置き、3日培養した(7日目)。再び細胞プレートを取り出し、均一に混合し、一定の体積の細胞懸濁液を吸い取り、カルセインAM(Calcein AM)で染色し、アキュメン(Acumen)でウェル当たりの細胞数を計数した。続いて細胞を4日培養し(11日目)、細胞プレートを三回目取り出し、均一に混合し、一定の体積の細胞懸濁液を吸い取り、カルセイン AM(CalceinAM)で染色し、アキュメン(Acumen)でウェル当たりの細胞数を計数した。検測された細胞数に基づき、改めて10000細胞を96ウェルプレートに接種した。上記と同様に化合物を加えた。二酸化炭素インキュベータに置き、3日培養した(7日目)。続いて細胞を7日培養し(14日目)、カルセイン AM(Calcein-AM)で染色した後、細胞数を計測して、最終の計数結果を得た。14日目のデータを処理して、対応する半数阻害濃度(IC50)を得た。
【0147】
2.4データの処理及び統計
細胞生存率は、公式:Vsample/Vvehicle controlx100%で計算した。ここで、Vsampleは薬物処理群の値であり、Vvehicle controlは溶媒コントロール群の平均値である。ソフトウェアであるPrism5(GraphPad Prism 5)を用い、非線形回帰モデルを使用して、S型用量-生存率曲線をプロットし、そして半数阻害濃度(IC50)値を計算した。
【0148】
2.5試験の結果と結論
結果により、EPZ-6438はヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(WSU-DLCL2細胞)の増殖を阻害する半数阻害濃度(IC50)は35.33ナノモル毎リットル(nM)であり、GSK126はヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(WSU-DLCL2細胞)の増殖を阻害する半数阻害濃度(IC50)は34.12ナノモル毎リットル(nM)であり、実施例の化合物はいずれもヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(WSU-DLCL2細胞)の増殖に対して、より強い阻害作用を有し、その阻害活性はEPZ-6438及びGSK126より優れていることがわかった。結果を表2に示した。
【0149】
試験四、本発明の化合物がヒトびまん性大細胞リンパ腫Bリンパ細胞(Pfeiffer細胞)の増殖に対する阻害分析
1.試験の目的と方法
本試験は、カルセインAM(Calcein AM)染色法により、本発明の化合物がヒトびまん性大細胞リンパ腫Bリンパ細胞(Pfeiffer細胞)に対するインビトロ抗増殖効果を測定する。
【0150】
2.試験計画
2.1細胞の培養
ヒトびまん性大細胞リンパ腫Bリンパ細胞(Pfeiffer細胞)は科佰生物科技(南京)有限会社から購入し、RPMI1640(コーニング、35417005)に20%ウシ胎児血清(Ausbina、0986180)と1%ペニシリン/ストレプトマイシン二重抗体(コーニング、30002297)を加えたもので培養し、顕微鏡下で観察して、細胞の状況が良好であることを確認し、細胞を15ミリリットル(mL)の遠心管に移し、1000回転毎分(rpm)で5分遠心し、上澄み液を捨て、完全培地を加えて、単細胞懸濁液に調製し、37℃、5%COのインキュベータ(Thermo、311)に置き、培養した。
【0151】
2.2化合物の調製及び化合物プレートの用意
本試験に用いる化合物1~30、EPZ-6438、GSK126をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、10ミリモル毎リットル(mM)のストックを調製し、試験中の最高濃度は10マイクロリットル(μM)であり、ジメチルスルホキシド(DMSO)で化合物を勾配希釈し、500倍最終濃度の化合物プレートを用意した。1.2マイクロリットル(μL)の500xの化合物を吸い取り、200マイクロリットル(μL)の培地に移し、均一に混合し、3xの化合物中間プレートを得た。50マイクロリットル(μL)の3xの化合物を吸い取り、設定された配置に従い、細胞プレートに加えた。
【0152】
2.3試験フロー
ヒトびまん性大細胞リンパ腫Bリンパ細胞(Pfeiffer細胞)が成長状況が良好であるときに、細胞を集めて、計数した。細胞濃度を100000細胞/ミリリットルに調節した。上記濃度の細胞を96ウェルプレートに接種し、100マイクロリットル(μL)/ウェル(ウェル当たりの細胞数が10000である)にした。細胞プレートを二酸化炭素インキュベータに置き、4日培養した。細胞プレートを取り出し、均一に混合し、一定の体積の細胞懸濁液を吸い取り、カルセインAM(Calcein AM)で染色し、アキュメン(Acumen)でウェル当たりの細胞数を計数した。検測された細胞数に基づき、改めて10000細胞を96ウェルプレートに接種した。上記と同様に化合物を加えた。二酸化炭素インキュベータに置き、3日培養した(7日目)。再び細胞プレートを取り出し、均一に混合し、一定の体積の細胞懸濁液を吸い取り、カルセインAM(Calcein AM)で染色し、アキュメン(Acumen)でウェル当たりの細胞数を計数した。続いて細胞を4日培養し(11日目)、細胞プレートを三回目取り出し、均一に混合し、一定の体積の細胞懸濁液を吸い取り、カルセインAM(Calcein AM)で染色し、アキュメン(Acumen)でウェル当たりの細胞数を計数した。検測された細胞数に基づき、改めて10000細胞を96ウェルプレートに接種した。上記と同様に化合物を加えた。二酸化炭素インキュベータに置き、3日培養した(7日目)。続いて細胞を7日培養し(14日目)、カルセイン AM(Calcein-AM)で染色した後、細胞数を計測して、最終の計数結果を得た。14日目のデータを処理して、対応する半数阻害濃度(IC50)を得た。
【0153】
2.4データの処理及び統計
細胞生存率は、公式:Vsample/Vvehicle controlx100%で計算した。ここで、Vsampleは薬物処理群の値であり、Vvehicle controlは溶媒コントロール群の平均値である。ソフトウェアであるPrism5(GraphPad Prism5)を用い、非線形回帰モデルを使用して、S型用量-生存率曲線をプロットし、そして半数阻害濃度(IC50)を計算した。
【0154】
2.5試験の結果と結論
結果により、EPZ-6438はヒトびまん性大細胞リンパ腫Bリンパ細胞(Pfeiffer細胞)の増殖を阻害する半数阻害濃度(IC50)が8.33ナノモル毎リットル(nM)であり、GSK126はヒトびまん性大細胞リンパ腫Bリンパ細胞(Pfeiffer細胞)の増殖を阻害する半数阻害濃度(IC50)が12.22ナノモル毎リットル(nM)であり、実施例の化合物はいずれもヒトびまん性大細胞リンパ腫Bリンパ細胞(Pfeiffer細胞)の増殖に対して、より強い阻害作用を有し、その阻害活性はEPZ-6438及びGSK126より優れていることがわかった。結果を表2に示した。
【0155】
試験五、本発明の化合物のヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(Karpas 422細胞)の増殖に対する阻害分析
1.試験の目的と方法
本試験は、カルセインAM(Calcein AM)染色法により、本発明の化合物がヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(Karpas 422細胞)に対するインビトロ抗増殖効果を測定する。
【0156】
2.試験計画
2.1細胞の培養
ヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(Karpas 422細胞)は科佰生物科技(南京)有限会社から購入し、RPMI1640(コーニング、35417005)に20%ウシ胎児血清(Ausbina、0986180)と1%ペニシリン/ストレプトマイシン二重抗体(コーニング、30002297)を加えたもので培養し、顕微鏡下で観察して、細胞の状況が良好であることを確認し、細胞を15ミリリットル(mL)の遠心管に移し、1000回転毎分(rpm)で5分遠心し、上澄み液を捨て、完全培地を加えて、単細胞懸濁液に調製し、37℃、5%COのインキュベータ(Thermo、311)に置き、培養した。
【0157】
2.2化合物の調製及び化合物プレートの用意
本試験に用いる化合物1-30、EPZ-6438、GSK126をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、10ミリモル毎リットル(mM)のストックを調製し、試験中の最高濃度は10マイクロリットル(μM)であり、ジメチルスルホキシド(DMSO)で化合物を勾配希釈し、500倍最終濃度の化合物プレートを用意した。1.2マイクロリットル(μL)の500xの化合物を吸い取り、200マイクロリットル(μL)の培地に移し、均一に混合し、3xの化合物中間プレートを得た。50マイクロリットル(μL)の3xの化合物を吸い取り、設定された配置に従い、細胞プレートに加えた。
【0158】
2.3試験フロー
ヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(Karpas 422細胞)の成長状況が良好であるときに、細胞を集め計数した。細胞濃度を100000細胞/ミリリットルに調節した。上記濃度の細胞を96ウェルプレートに接種し、100マイクロリットル(μL)/ウェル(ウェル当たりの細胞数が10000である)にした。細胞プレートを二酸化炭素インキュベータに置き、4日培養した。細胞プレートを取り出し、均一に混合し、一定の体積の細胞懸濁液を吸い取り、カルセインAM(Calcein AM)で染色し、アキュメン(Acumen)でウェル当たりの細胞数を計数した。検測された細胞数に基づき、改めて10000細胞を96ウェルプレートに接種した。上記と同様に化合物を加えた。二酸化炭素インキュベータに置き、3日培養した(7日目)。再び細胞プレートを取り出し、均一に混合し、一定の体積の細胞懸濁液を吸い取り、カルセインAM(Calcein AM)で染色し、アキュメン(Acumen)でウェル当たりの細胞数を計数した。続いて細胞を4日培養し(11日目)、細胞プレートを三回目取り出し、均一に混合し、一定の体積の細胞懸濁液を吸い取り、カルセインAM(Calcein AM)で染色し、アキュメン(Acumen)でウェル当たりの細胞数を計数した。検測された細胞数に基づき、改めて10000細胞を96ウェルプレートに接種した。上記と同様に化合物を加えた。二酸化炭素インキュベータに置き、3日培養した(7日目)。続いて細胞を7日培養し(14日目)、カルセイン AM(Calcein-AM)で染色した後、細胞数を計測して、最終の計数結果を得た。14日目のデータを処理して、対応する半数阻害濃度(IC50)を得た。
【0159】
2.4データの処理及び統計
細胞生存率は、式:Vsample/Vvehicle controlx100%で計算した。ここで、Vsampleは薬物処理群の値であり、Vvehicle controlは溶媒コントロール群の平均値である。ソフトウェアのPrism5(GraphPad Prism5)を用い、非線形回帰モデルを使用して、S型用量-生存率曲線をプロットし、そして半数阻害濃度(IC50)を計算した。
【0160】
2.5試験の結果と結論
結果により、EPZ-6438はヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(Karpas422細胞)の増殖を阻害する半数阻害濃度(IC50)が15.65ナノモル毎リットル(nM)であり、GSK126がヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(Karpas422細胞)の増殖を阻害する半数阻害濃度(IC50)が20.32ナノモル毎リットル(nM)であり、実施例の化合物はいずれもヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(Karpas422細胞)の増殖に対して、より強い阻害作用を有し、その阻害活性はEPZ-6438及びGSK126より優れていることがわかった。結果を表2に示した。
【0161】
【表2】


試験六、本発明の化合物のラット生体内の薬物動態試験
1.要約
試験動物として、体重が200~300gである8週齢の雄SDラットを使用し、実施例6の化合物、実施例8の化合物、実施例10の化合物、実施例11の化合物、実施例12の化合物、実施例13の化合物、実施例15の化合物、実施例16の化合物、実施例18の化合物、実施例21の化合物、実施例25の化合物、実施例30の化合物を静脈内注射及び強制経口投与した後、LC/MS/MS法で異なる時点での薬物の血中濃度を測定した。本発明の化合物のラット生体内における薬物動態の挙動を検討し、その薬物動態の特徴を評価した。
【0162】
2.試験計画
2.1試験用化合物
実施例6の化合物、実施例8の化合物、実施例10の化合物、実施例11の化合物、実施例12の化合物、実施例13の化合物、実施例15の化合物、実施例16の化合物、実施例18の化合物、実施例21の化合物、実施例25の化合物、実施例30の化合物を測定した。
【0163】
2.2化合物の調製
一定量の化合物を秤量し、0.1%トゥイーンに溶解し、高速旋回して超音波処理して、更に0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)溶液を加えて、均一な溶液に調製した。
【0164】
2.3血漿の採取と処理
4ミリグラム毎キログラム(mg/kg)の用量、及び20ミリグラム毎キログラム(mg/kg)の用量で、ラットに静脈内注射と経口投与で上記化合物を投与し、投与0.083、0.25、0.5、1.0、2.0、4.0、6.0、8.0、12.0、24.0時間後に、眼窩から0.2ミリリットル(mL)採血し、抗凝固チューブに置き、4℃,6000回転/分で10分遠心し、血漿を分離して、-80℃で保存した。
【0165】
2.4試験結果と結論
本発明の化合物の投与後薬物動態パラメータを下記の表3に示す。表3に示されたように、本発明の化合物はよりよい代謝特徴及びよりよい生物学的利用能を備える。
【0166】
【表3】
【0167】
試験七、本発明の実施例の化合物の急性毒性試験
一、試験の目的と方法
本試験の目的は、化合物がマウスに対する急性毒性効果をテストすることである。
【0168】
マウスに、一回で異なる量の実施例6の化合物、実施例8の化合物、実施例10の化合物、実施例11の化合物を投与し、14日観察して、動物の死亡状況、中毒反応、体重変化、飲食、見た目、挙動などを記録した。終了時、動物を解剖し、内臓を取って病理組織学的検査を行った。
【0169】
二、試験結果と結論
本発明の化合物の半数致死量(LD50)>1000ミリグラム毎キログラム(mg/kg)、安全性がよい。コントロール群のマウスと比べて、投与群のマウスは、投与の日からの14日の間に体重と挙動の異常を観察されず、本発明の化合物は顕著な毒性を示さなかった。
【0170】
試験八、本発明の実施例8の化合物、実施例12の化合物、実施例21の化合物、実施例29の化合物のヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(WSU-DLCL2細胞)のマウス移植腫瘍モデルにおける薬効試験
1.要約
試験動物として、体重が18g-20gである8週齢の雌重症複合免疫不全症(CB17/SCID)マウスを使用し、SCID移植腫瘍マウスに強制経口投与した後、マウス腫瘍に対する薬効結果を測定した。本発明の化合物の腫瘍の増殖に対する影響を検討した。
【0171】
2.試験計画
2.1試験用化合物
実施例8の化合物。
【0172】
2.2化合物の調製
一定量の化合物を秤量し、0.1%トゥイーンに溶解し、高速旋回して超音波処理して、更に0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)溶液を加えて、均一な溶液に調製した。
【0173】
2.3細胞の培養
ヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(WSU-DLCL2細胞)は科佰生物科技(南京)有限会社から購入し、RPMI1640(コーニング、35417005)に10%ウシ胎児血清(Ausbina、0986180)と1%ペニシリン/ストレプトマイシン二重抗体(コーニング、30002297)を加えたもので培養し、顕微鏡下で観察して、細胞の状況が良好であることを確認し、細胞を15ミリリットル(mL)の遠心管に移し、1000回転毎分(rpm)で5分遠心し、上澄み液を捨て、完全培地を加えて、単細胞懸濁液に調製し、37℃、5%COのインキュベータ(Thermo、311)に置き、培養した。
【0174】
2.4試験フロー
無菌条件で、対数増殖期のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(WSU-DLCL2細胞)を消化して、そしてマトリゲル(Matrigel)と混合して、重症複合免疫不全症(CB17/SCID)マウスの背部の右の皮下に移植し、マウスあたりに1*10個の細胞を接種し、体積は100マイクロリットル(μL)である、接種した後、腫瘍の大きさをバランスよくするように、マウスを無作為に12群に分けて、各群の6匹で、生体内薬効試験を行い、陽性コントロール群はEPZ-6438及びGSK126であり、陰性コントロール群には同じ量の溶媒を投与した。具体的な設計は表4に示した。
【0175】
【表4】
【0176】
2.5試験結果と結論
結果として、EPZ-6438は、150ミリグラム毎キログラム(mg/kg)の投与濃度で、腫瘍の増殖に対する阻害が59%であり、GSK126は、50ミリグラム毎キログラム(mg/kg)の投与濃度で、腫瘍の増殖に対する阻害が61%だけであり、実施例8、実施例12、実施例21、実施例29の化合物は、150ミリグラム毎キログラム(mg/kg)の投与濃度で、腫瘍の増殖に対する阻害がそれぞれ82%、85%、90%、78%であり;これは、本発明の実施例8の化合物は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞(WSU-DLCL2細胞系)の異種移植モデルにおいて、EPZ-6438及びGSK126よりも強い腫瘍増殖の阻害作用を備えることを示した。
【0177】
上述は、単なる本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を制限するものではなく、本発明の旨と原則の範囲内で行った何れの変更、同等の置換、改善などは、いずれも本発明の保護請求する範囲内にある。