(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】表示システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20231205BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20231205BHJP
H04L 67/00 20220101ALI20231205BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20231205BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
G06F3/04842
H04N1/00 127B
H04N1/00 002C
H04L67/00
G03G21/00 396
G03G21/00 386
G03G21/00 500
B41J29/38
(21)【出願番号】P 2019193788
(22)【出願日】2019-10-24
【審査請求日】2022-09-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】坂口 翔一
(72)【発明者】
【氏名】平沼 洋一
【審査官】塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-089017(JP,A)
【文献】特開2012-257132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/04842
H04N 1/00
H04L 67/00
G03G 21/00
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末装置と、電子機器とを含んでいる表示システムであって、
前記携帯端末装置は、
ユーザーの指示が入力される入力部と、
被写体を撮像する撮像部と、
前記電子機器、及び、前記電子機器の操作に関する説明書を保存しているサーバー装置と、ネットワークを介して通信を行なう第1通信部と、
第1表示部と、
前記入力部を介して撮像指示を受付けると、前記撮像部に、前記説明書のネットワークにおける保存先が前記サーバー装置であることを示すコードを撮像させて前記コードを取得し、取得された前記コードが示す前記保存先としての前記サーバー装置に対して、前記第1通信部を介して前記説明書の送信要求を送信し、前記第1通信部を介して前記サーバー装置から前記説明書を受信する第1制御部と、を備え、
前記電子機器は、
前記携帯端末装置とネットワークを介して通信を行なう第2通信部と、
前記第2通信部を介して、前記電子機器の状態を示す状態情報の送信要求を前記携帯端末装置から受付けると、前記状態情報を、前記第2通信部を介して前記携帯端末装置に送信する第2制御部と、を備え、
前記携帯端末装置の前記第1制御部は、前記撮像部による撮像で前記コードが取得されたときに、前記状態情報の送信要求を、前記第1通信部を介して前記
電子機器に送信し、前記第1通信部を介して受信された前記状態情報によって、前記電子機器が予め定められている状態であることが示されている場合には、受信された前記説明書における前記予め定められている状態に応じた頁の画像を、前記第1表示部に表示させ
、
前記電子機器は、第2表示部をさらに備え、
前記携帯端末装置は、前記電子機器において実行可能な機能についての設定を行なうための設定画面に対応している前記説明書の頁番号を前記設定画面ごとに記憶している記憶部をさらに備え、
前記携帯端末装置の前記第1制御部は、受信された前記状態情報によって、前記第2表示部に前記設定画面が表示されていることが示されている場合には、受信された前記説明書における、前記第2表示部に表示されている前記設定画面に対応している前記頁番号に応じた頁の画像を、前記予め定められている状態に応じた頁の画像として前記第1表示部に表示させる、表示システム。
【請求項2】
前記携帯端末装置は、前記電子機器において発生する可能性のあるエラーに対応している前記説明書の頁番号を前記エラーごとに記憶している記憶部をさらに備え、
前記携帯端末装置の前記第1制御部は、受信された前記状態情報によって、前記電子機器においてエラーが発生していることが示されている場合には、受信された前記説明書における、発生している前記エラーに対応している前記頁番号に応じた頁の画像を、前記予め定められている状態に応じた頁の画像として前記第1表示部に表示させる、請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記携帯端末装置の前記第1制御部は、受信された前記状態情報によって、前記電子機器が予め定められている状態ではないことが示されている場合には、取得された前記コードが示す前記保存先としての前記サーバー装置から前記説明書を取得するための指示を入力するための入力画面であって、前記サーバー装置に記憶されている入力画面を前記第1表示部に表示させる、請求項1
又は請求項
2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記携帯端末装置の前記第1制御部は、前記入力画面と、前記予め定められている状態に応じた頁の画像とを、前記第1表示部に表示させる、請求項
3に記載の表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システムに関し、特に、サーバー装置に記憶されている説明書を取得して表示させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器、又は、電子機器において使用されている消耗品の梱包箱等に付されている二次元コードによって示されている情報に基づいて、携帯端末装置等の表示部に説明書を表示させるための技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、電子機器に付されている二次元コードを撮影し、撮像された二次元コードによって示されているアドレスから通信ネットワークを介して取扱説明書を受信し、受信された取扱説明書を表示部に表示させる携帯電話機が開示されている。
【0004】
特許文献2には、画像形成装置の表示部に表示されているエラー画面を撮影し、撮影された画像中のエラーコードを読取って画像形成装置に発生しているエラーを特定し、操作マニュアルにおける、特定されたエラーの解除に関する頁を表示部に表示させるエラー解除支援装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-193603号公報
【文献】特開2015-118519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した一般的な技術において、ユーザーによって、例えば、消耗品の梱包箱に付されている二次元コードの読取りが行なわれると、携帯端末装置等の表示部に、説明書の第一頁目又は目次が記載されている頁の画像等が表示される場合がある。このような場合において、ユーザーが、例えば、二次元コードの読取時に電子機器において発生しているエラーを解除するための操作方法について知りたい場合、当該ユーザーは、携帯端末装置のタッチパネル等を操作して、携帯端末装置の表示部に表示されている説明書の全ての頁の中から、当該操作方法が記載されている頁の画像を探し出す必要があり、手間がかかる。
【0007】
特許文献1に開示されている技術では、取扱説明書における目次が記載されている頁の画像を表示部に表示させているため、上記した問題を解決できない。特許文献2に開示されている技術では、ユーザーは、操作マニュアルにおける所望の頁の画像を表示させるためには、エラー画面に表示されている二次元コードを読取らなければならないため、上記した問題を解決できない。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、説明書の全ての頁の中から、電子機器の状態に応じた頁の画像を探し出して表示させるというユーザーの手間を省くことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一局面に係る表示システムは、携帯端末装置と、電子機器とを含んでいる。携帯端末装置は、ユーザーの指示が入力される入力部と、被写体を撮像する撮像部と、電子機器、及び、電子機器の操作に関する説明書を保存しているサーバー装置と、ネットワークを介して通信を行なう第1通信部と、第1表示部と、前記入力部を介して撮像指示を受付けると、撮像部に、説明書のネットワークにおける保存先が前記サーバー装置であることを示すコードを撮像させてコードを取得し、取得されたコードが示す保存先としての前記サーバー装置に対して、第1通信部を介して説明書の送信要求を送信し、第1通信部を介してサーバー装置から説明書を受信する第1制御部と、を備えている。電子機器は、携帯端末装置とネットワークを介して通信を行なう第2通信部と、第2通信部を介して、電子機器の状態を示す状態情報の送信要求を携帯端末装置から受付けると、状態情報を、第2通信部を介して携帯端末装置に送信する第2制御部と、を備えている。携帯端末装置の第1制御部は、撮像部による撮像でコードが取得されたときに、状態情報の送信要求を、第1通信部を介して画像形成装置に送信し、第1通信部を介して受信された状態情報によって、電子機器が予め定められている状態であることが示されている場合には、受信された説明書における予め定められている状態に応じた頁の画像を、第1表示部に表示させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コードの撮像時に電子機器の状態が予め定められている状態である場合には、携帯端末装置の第2表示部に、説明書における、上記予め定められている状態に応じた頁の画像が表示される。したがって、説明書の全ての頁の中から、電子機器の状態に応じた頁の画像を探し出して第2表示部に表示させるというユーザーの手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
【
図2】画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
【
図3】携帯端末装置の内部構成を示すブロック図である。
【
図6】状態情報送信処理を示すフローチャートである。
【
図7A】説明書表示処理を示すフローチャートである。
【
図7B】説明書表示処理を示すフローチャートである。
【
図7C】説明書表示処理を示すフローチャートである。
【
図8】二次元コードが付されている梱包箱の一例を示す図である。
【
図13】入力画面及び説明書の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る表示システムについて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
図1を参照して、表示システム1は、複数の画像形成装置2A乃至2Cと、携帯端末装置3とを含んでいる。画像形成装置2A乃至2Cは、コピー機能、送信機能、プリンター機能、及びファクシミリ機能等の複数の機能を兼ね備えている複合機である。携帯端末装置3は、画像形成装置2A乃至2Cとネットワークを介して接続されている。
【0013】
携帯端末装置3はまた、Webサーバー4とネットワークを介して接続されている。Webサーバー4は、画像形成装置2A乃至2Cのそれぞれについて、操作に関する説明書の画像ファイル(以下、単に「説明書」と記す。)を保存している。画像形成装置2A乃至2Cは、特許請求の範囲における電子機器の一例である。Webサーバー4は、特許請求の範囲におけるサーバー装置の一例である。以下、画像形成装置2A乃至2Cを総称する場合、又は、画像形成装置2A乃至2Cのうちのいずれかを示す場合は、単に「画像形成装置2」と記す。
【0014】
[画像形成装置2の構成]
図2は、画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
図2を参照して、画像形成装置2の筐体には、画像形成装置2の様々な機能を実現するための複数の機器が収容されている。例えば、筐体には、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、及び給紙部14等が収容されている。
【0015】
画像形成装置2は、制御ユニット100を含んでいる。制御ユニット100は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を含んでいる。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はASIC(Application specific Integrated Circuit)等である。
【0016】
制御ユニット100は、ROM又はHDD(Hard Disk Drive)17に記憶されている制御プログラムが上記プロセッサーによって実行されることにより、制御部10として機能する。制御部10は、特許請求の範囲における第2制御部の一例である。なお、制御部10は、上記制御プログラムに基づく動作によらず、ロジック回路により構成されていてもよい。
【0017】
制御部10は、画像形成装置2の全体制御を司る。より詳細には、制御部10は、画像形成装置2の各部の動作、及び、ネットワークを介して接続されている携帯端末装置3及びPC(Personal Computer)23等との通信を制御する。制御部10はまた、後述する送信制御プログラムにしたがって動作することによって、画像形成装置2の状態を示す状態情報を携帯端末装置3に送信するための状態情報送信処理を実行する。
【0018】
制御ユニット100は、原稿搬送部6、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、給紙部14、表示部15、操作部16、HDD17、搬送機構18、画像処理部19、画像メモリー20、ファクシミリ通信部21、及び通信部22等と電気的に接続されている。
【0019】
画像読取部11は、原稿台に載置されている原稿を搬送する原稿搬送部6と、原稿搬送部6によって搬送されてくる原稿又はプラテンガラス7に載置されている原稿を光学的に読み取るスキャナーと、を含んでいるADF(Auto Document Feeder)である。画像読取部11は、光照射部により原稿を照射し、その反射光をCCD(Charge-Coupled Device)センサーで受光することによって、原稿を読取って画像データを生成する。
【0020】
画像形成部12は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、及び転写装置を含んでいる。画像形成部12は、画像読取部11によって生成された画像データ等に基づいて、給紙部14から搬送されてくる記録紙Pに、トナー像によって構成されている画像を形成する。
【0021】
定着部13は、画像形成部12によってトナー像が形成された記録紙Pを加熱及び加圧することによってトナー像を記録紙Pに定着させる。定着部13によってトナー像が定着された記録紙Pは、排出トレイ8に排出される。
【0022】
給紙部14は、手差しトレイと、複数の給紙カセットとを備えている。給紙部14は、給紙カセットに収容されている記録紙P、又は手差しトレイに載置されている記録紙Pを一枚ずつ引出して、画像形成部12に向けて給紙する。
【0023】
表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ等によって構成されている表示装置である。表示部15は、制御部10の制御にしたがって、例えば、画像形成装置2によって実行可能な機能についての設定を行なうための設定画面を表示する。設定画面としては、例えば、コピー機能についての設定を行なうためのコピー画面、及び、送信機能についての設定を行なうための送信画面等がある。表示部15は、特許請求の範囲における第2表示部の一例である。
【0024】
操作部16は、各種処理の実行の開始を指示するためのスタートキー16A等の複数のハードキーを含んでいる。操作部16はまた、表示部15に重ねて配置されているタッチパネル16Bを含んでいる。ユーザーは、操作部16を介して、画像形成装置2によって実行可能な機能についての指示等の各種の情報を入力する。
【0025】
HDD17は、画像読取部11によって生成された画像データ等の各種データを記憶するための大容量の記憶装置である。HDD17は、画像形成装置2の一般的な動作を実現するための各種制御プログラムを記憶している。HDD17は、各種制御プログラムの1つとして、本発明の一実施形態に係る状態情報送信処理を実行するための送信制御プログラムを記憶している。
【0026】
HDD17は、画像形成装置2において発生しているエラーを示すエラー情報を記憶している。制御部10は、例えば、給紙部14の給紙カセットに収容されている用紙がなくなると、「用紙残量なし」というエラーを示すエラー情報をHDD17に記憶させる。制御部10は、エラー情報によって示されているエラーが解除されると、解除されたエラーに対応しているエラー情報をHDD17から消去する。
【0027】
HDD17は、表示部15に表示させるための画面を示す画像データを記憶している。例えば、HDD17は、画像形成装置2によって実行可能な複数の機能のうちのいずれかを選択するためのホーム画面を示す画像データ、コピー画面を示す画像データ、及び、送信画面を示す画像データ等を記憶している。
【0028】
搬送機構18は、搬送ローラー対18A及び排出ローラー対18B等から構成されている。搬送機構18は、排出先として設定されている排出トレイ8に向けて、記録紙Pを搬送路Tに沿って搬送する。
【0029】
画像処理部19は、画像読取部11によって生成された画像データに対して、必要に応じて画像処理を実行する。画像メモリー20は、画像読取部11によって生成された出力対象の画像データを一時的に記憶する領域を含む。ファクシミリ通信部21は、公衆回線への接続を行ない、公衆回線を介して画像データの送受信を行なう。
【0030】
通信部22は、LAN(Local Area Network)ボード等の通信モジュールを含んでいる。画像形成装置2は、通信部22を介して、ネットワークを介して接続されている携帯端末装置3及びPC23等とデータ通信を行なう。通信部22は、特許請求の範囲における第2通信部の一例である。
【0031】
画像形成装置2の各部には電源が接続されており、この電源から電力が供給されることによって、画像形成装置2の各部が動作する。
【0032】
[携帯端末装置3の構成]
図3は、携帯端末装置の内部構成を示すブロック図である。
図3を参照して、携帯端末装置3は、例えば、スマートフォンである。携帯端末装置3は、制御ユニット200と、表示部31と、タッチパネル32と、記憶部33と、通信部34と、撮像部35と、電話通信部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、を含んでいる。
【0033】
制御ユニット200は、プロセッサー、及びRAM等を含んでいる。プロセッサーは、例えば、CPU、MPU、又はASIC等である。制御ユニット200は、記憶部33に記憶されている制御プログラムが上記のプロセッサーによって実行されることにより、制御部30として機能する。制御部30は、特許請求の範囲における第1制御部の一例である。なお、制御部30は、制御プログラムに基づく動作によらず、ロジック回路によって動作可能に構成されていてもよい。
【0034】
制御部30は、携帯端末装置3の全体制御を司る。より詳細には、制御部30は、携帯端末装置3の各部の動作、及び、ネットワークを介して接続されている画像形成装置2及びWebサーバー4等との通信を制御する。制御部30はまた、後述する表示制御プログラムにしたがって動作することによって、説明書における、画像形成装置2の状態に応じた頁の画像を表示部31に表示させるための説明書表示処理を実行する。
【0035】
制御ユニット200は、表示部31、タッチパネル32、記憶部33、通信部34、撮像部35、電話通信部36、音声入力部37、及び、音声出力部38等と電気的に接続されている。
【0036】
表示部31は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等によって構成されている表示装置である。表示部31は、携帯端末装置3によって実行可能な機能に関する各種の画面を表示する。表示部31は、特許請求の範囲における第1表示部の一例である。
【0037】
タッチパネル32は、表示部31に重ねて配置されている。タッチパネル32は、ユーザーの指によるタッチ操作を、当該タッチ操作の位置とともに検知する。ユーザーは、タッチパネル32を介して、携帯端末装置3によって実行可能な機能についての指示等の各種の情報を入力する。タッチパネル32は、特許請求の範囲における入力部の一例である。
【0038】
記憶部33は、フラッシュメモリー等の記憶装置である。記憶部33は、携帯端末装置3の一般的な動作を実現するための各種制御プログラムを記憶している。記憶部33は、各種制御プログラムの1つとして、本実施形態に係る説明書表示処理を実行するための表示制御プログラムを記憶している。
【0039】
記憶部33は、各種制御プログラムの1つとして、一般的な二次元コード読取りプログラムを記憶している。制御部30は、二次元コード読取りプログラムに従って動作することによって、二次元コードの画像を解析して、当該二次元コードによって示されている情報を取得する。二次元コードとしては、一般的に使用されているものであれば特に限定されないが、例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標)である。
【0040】
記憶部33は、各種制御プログラムの1つとして、一般的なGPS(Global Positioning System)機能を実現するための位置取得プログラムを記憶している。制御部30は、位置取得プログラムに従って動作することによって、GPS機能を利用して、携帯端末装置3の位置を示す第1の位置情報を取得する。
【0041】
記憶部33は、画像形成装置2A乃至2Cのそれぞれについて、設置されている位置を示す第2の位置情報を記憶している。位置情報は、位置を特定するために一般的に使用されている情報であれば特に限定されないが、例えば、経度情報及び緯度情報である。
【0042】
記憶部33は、画像形成装置2A乃至2Cのそれぞれについて、発生する可能性のあるエラーに対応している説明書の頁番号を、エラーごとに第1の頁番号情報として記憶している。ここでは、記憶部33は、第1の頁番号情報として、説明書において、エラーを解除するための操作に関する説明が記載されている部分の最初の頁番号を、エラーごとに記憶しているものとする。
【0043】
図4は、第1の頁番号情報の一例を示す図である。
図4を参照して、記憶部33は、画像形成装置2Aについての第1の頁番号情報40として、例えば、説明書において「用紙残量なし」というエラーを解除するための説明が記載されている部分の最初の頁番号である「312」という値を、「用紙残量なし」というエラーに対応付けて記憶している。
【0044】
記憶部33は、画像形成装置2A乃至2Cのそれぞれについて、設定画面に対応している説明書の頁番号を、設定画面ごとに第2の頁番号情報として記憶している。ここでは、記憶部33は、第2の頁番号情報として、説明書において、設定画面の操作に関する説明が記載されている部分の最初の頁番号を、設定画面ごとに記憶しているものとする。
【0045】
図5は、第2の頁番号情報の一例を示す図である。
図5を参照して、記憶部33は、画像形成装置2Aについての第2の頁番号情報50として、例えば、説明書においてコピー画面の説明が記載されている部分の最初の頁番号である「100」という値を、コピー画面に対応付けて記憶している。
【0046】
通信部34は、LANボード等の通信モジュールを含んでいる。制御部30は、通信部34を介して、ネットワークを介して接続されている、画像形成装置2及びWebサーバー4等とのデータ通信を行なう。通信部34は、特許請求の範囲における第1通信部の一例である。
【0047】
撮像部35は、撮像素子及びレンズ等によって構成されているデジタルカメラである。撮像部35は、被写体を撮像して、撮像された画像を示す画像データを生成する。
【0048】
電話通信部36は、公衆回線への接続を行ない、公衆回線を介して音声データの送受信を行なう。音声入力部37は、マイクロフォン、及び、アナログ/デジタル変換回路等を含んでいる。音声出力部38は、デジタル/アナログ変換回路、スピーカー、及びアンプ等を含んでいる。
【0049】
携帯端末装置3の各部には電源が接続されており、この電源から電力が供給されることによって、携帯端末装置3の各部が動作する。
【0050】
[動作]
図6は、状態情報送信処理を示すフローチャートである。
図7A乃至
図7Cは、説明書表示処理を示すフローチャートである。以下、
図6乃至
図7C等を参照して、本実施形態に係る表示システム1の動作について説明する。なお、以下の説明において、携帯端末装置3は、電源が投入されている状態であるものとする。
【0051】
図6を参照して、画像形成装置2の電源が投入されると、画像形成装置2の制御部10は、状態情報送信処理の実行を開始する。状態情報送信処理の実行を開始すると、制御部10は、通信部22を介して、画像形成装置2の状態を示す状態情報の送信要求を受信するまで待機している。このとき、制御部10は、送信要求を受信していないと判定する処理を繰返している(ステップS10にてNO)。
【0052】
このような状況において、ユーザーは、携帯端末装置3のタッチパネル32を介して、説明書表示処理を実行するための実行指示を入力したものとする。
図7Aを参照して、タッチパネル32を介して実行指示を受付けると、携帯端末装置3の制御部30は、説明書表示処理の実行を開始する。説明書表示処理の実行を開始すると、制御部30は、二次元コードを撮像するための撮像指示を受付けるまで待機している。このとき、制御部30は、撮像指示を受付けていないと判定する処理を繰返している(ステップS20にてNO)。
【0053】
図8は、二次元コードが付されている梱包箱の一例を示す図である。
図8を参照して、マゼンタ用のトナーコンテナの梱包箱80には、二次元コード82が付されている。二次元コード82は、画像形成装置2Aの操作に関する説明書のネットワークにおける保存先を示すURL(Uniform Resource Locator)(以下、「説明書のURL」と記す。)を示すように作成されている。
【0054】
画像形成装置2Aの使用を所望しているユーザーは、画像形成装置2Aの近傍に位置しているものとする。当該ユーザーは、画像形成装置2Aの説明書を取得するために、撮像部35のレンズを二次元コード82に向けている状態で、タッチパネル32を介して撮像指示を入力したものとする。制御部30は、タッチパネル32を介して撮像指示を受付けると(ステップS20にてYES)、撮像部35に、二次元コード82を撮像させて、二次元コード82を示す画像データを生成させる(ステップS21)。
【0055】
ステップS21の処理後、制御部30は、記憶部33に記憶されている二次元コード読取りプログラムを用いて、生成された画像データによって示されている二次元コード82の画像を解析して、説明書のURLを取得する(ステップS22)。ステップS22の処理後、制御部30は、以下のようにして、状態情報の要求対象となる画像形成装置2を決定する(ステップS23)。
【0056】
具体的には、ステップS23において、制御部30はまず、記憶部33に記憶されている位置取得プログラムを用いて、携帯端末装置3の位置を示す第1の位置情報を取得する。制御部30は、取得された第1の位置情報と、記憶部33に記憶されている画像形成装置2A乃至2Cのそれぞれについての第2の位置情報とを用いて、携帯端末装置3の最も近くに位置している画像形成装置2Aを特定し、特定された画像形成装置2Aを、状態情報の要求対象となる画像形成装置2として決定する。
【0057】
ステップS23の処理後、制御部30は、通信部34を介して、状態情報の送信要求を、状態情報の要求対象として決定された画像形成装置2Aに送信する(ステップS24)。ステップS24の処理後、制御部30は、通信部34を介して、画像形成装置2Aから送信されてくる状態情報を受信するまで待機している。このとき、制御部30は、状態情報を受信していないと判定する処理を繰返している(ステップS25にてNO)。
【0058】
(1)画像形成装置2Aにおいてエラーが発生している場合
図6を参照して、画像形成装置2Aの制御部10は、通信部22を介して状態情報の送信要求を受信すると(ステップS10にてYES)、HDD17にエラー情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS11)。
【0059】
このとき、画像形成装置2Aは、給紙部14の給紙カセットに収容されている用紙がなくなっている状態であるものとする。したがって、制御部10は、HDD17に、「用紙残量なし」というエラーを示すエラー情報を記憶させている。この場合、制御部10は、HDD17にエラー情報が記憶されていると判定し(ステップS11にてYES)、HDD17からエラー情報を読出して、読出されたエラー情報を、状態情報として、通信部22を介して携帯端末装置3に送信する(ステップS12)。ステップS12の処理後、制御部10は、状態情報送信処理を終了する。
【0060】
図7Aを参照して、携帯端末装置3の制御部30は、通信部34を介して、状態情報としてのエラー情報を受信すると(ステップS25にてYES)、状態情報が、通常情報であるか否かを判定する(ステップS26)。ここで、通常情報とは、画像形成装置2Aが、エラーが発生している状態ではなく、かつ、表示部15に設定画面が表示されている状態ではない通常状態であることを示す情報であるものとする。
【0061】
この場合、状態情報はエラー情報であるので、制御部30は、受信された状態情報が通常情報ではないと判定し(ステップS26にてNO)、通信部34を介して、ステップS22において取得されたURLと、説明書の送信要求とを、Webサーバー4に送信する(ステップS27)。
【0062】
ステップS27の処理後、制御部30は、通信部34を介して説明書を受信するまで待機している。このとき、制御部30は、説明書を受信していないと判定する処理を繰返している(ステップS28にてNO)。Webサーバー4は、説明書の送信要求等を受信すると、受信されたURLに保存されている説明書を読出し、読出された説明書を携帯端末装置3に送信する。
【0063】
制御部30は、通信部34を介して、Webサーバー4から送信されてくる説明書を受信すると(ステップS28にてYES)、
図7Bに示すように、ステップS25において受信された状態情報がエラー情報であるか否かを判定する(ステップS29)。この場合、制御部30は、受信された状態情報がエラー情報である、すなわち、画像形成装置2Aにおいてエラーが発生していると判定し(ステップS29にてYES)、エラー情報によって示されているエラーに対応している頁番号を、記憶部33に記憶されている第1の頁番号情報40から読出す(ステップS30)。
【0064】
このとき、制御部30は、「用紙残量なし」というエラーに対応付けられている「312」という頁番号を、記憶部33から読出す。ステップS30の処理後、制御部30は、表示部31に、ステップS28において受信された説明書における、読出された頁番号に応じた頁の画像を表示させる(ステップS31)。
【0065】
図9は、説明書の表示例を示す図である。
図9を参照して、制御部30は、表示部31に、受信された説明書における「312」頁目の画像90を表示させている。ユーザーは、画像90等を確認して、画像形成装置2Aに対して、「用紙残量なし」というエラーを解除するための操作を行なう。ステップS31の処理後、制御部30は、説明書表示処理を終了する。
【0066】
(2)表示部15に設定画面が表示されている場合
以下、画像形成装置2Aは、エラーが発生していない状態であるものとする。したがって、画像形成装置2Aの制御部10は、HDD17にエラー情報を記憶させていない。このような状況で、ユーザーは、画像形成装置2Aの操作部16を介して、設定画面の1つであるコピー画面を表示するための表示指示を入力したものとする。
【0067】
画像形成装置2Aの制御部10は、上記表示指示を受付けると、表示部15に、コピー画面を表示させる。
図10は、コピー画面の一例を示す図である。
図10を参照して、制御部10は、コピー画面102に、ソフトキーとして、印刷濃度を調整するための設定項目キー104、及び、複数枚の原稿を1枚に集約するための設定項目キー106等を表示させている。
【0068】
図6を参照して、この場合、制御部10は、通信部22を介して状態情報の送信要求を受信すると(ステップS10にてYES)、HDD17にエラー情報が記憶されていないと判定し(ステップS11にてNO)、画像形成装置2Aの表示部15に設定画面を表示させているか否かを判定する(ステップS13)。
【0069】
この場合、制御部10は、表示部15にコピー画面102を表示させているので、設定画面を表示させていると判定し(ステップS13にてYES)、表示部15に表示させている設定画面を示す画面情報を、状態情報として、通信部22を介して携帯端末装置3に送信する(ステップS14)。この場合、制御部10は、コピー画面を示す画面情報を、通信部22を介して携帯端末装置3に送信する。ステップS14の処理後、制御部10は、状態情報送信処理を終了する。
【0070】
図7Aを参照して、この場合、携帯端末装置3の制御部30は、通信部34を介して、状態情報としての画面情報を受信すると(ステップS25にてYES)、受信された状態情報が通常情報ではないと判定し(ステップS26にてNO)、上記と同様にして、ステップS27の処理及びステップS28の処理を実行する。
【0071】
制御部30は、通信部34を介して、Webサーバー4から送信されてくる説明書を受信すると(ステップS28にてYES)、受信された状態情報がエラー情報ではない、すなわち、状態情報が画面状態であり、画像形成装置2Aの表示部15に設定画面を表示させていると判定し(ステップS29にてNO)、画面情報によって示されている設定画面に対応している頁番号を、記憶部33に記憶されている第2の頁番号情報50から読出す(ステップS32)。このとき、制御部10は、コピー画面102に対応付けられている「100」という頁番号を、記憶部33から読出す。
【0072】
ステップS32の処理後、制御部30は、上記と同様にして、ステップS31の処理を実行する。
図11は、説明書の他の表示例を示す図である。
図11を参照して、制御部30は、表示部31に、受信された説明書における「100」頁目の画像110を表示させている。ユーザーは、画像110等を確認して、画像形成装置2Aの操作部16を介して、コピー機能の各設定項目についての設定を入力する。ステップS31の処理後、制御部30は、説明書表示処理を終了する。
【0073】
(3)画像形成装置2Aが通常状態である場合
以下、画像形成装置2Aは、エラーが発生していない状態であり、かつ、ユーザーによって、操作部16を介して、設定画面を表示するための表示指示が入力されていない通常状態であるものとする。したがって、画像形成装置2Aの制御部10は、HDD17にエラー情報を記憶させていない。制御部10はまた、表示部15に、設定画面とは異なっている画面、例えばホーム画面を表示させている。
【0074】
図6を参照して、この場合、制御部10は、通信部22を介して状態情報の送信要求を受信すると(ステップS10にてYES)、HDD17にエラー情報が記憶されていないと判定するとともに(ステップS11にてNO)、表示部15に設定画面を表示させていないと判定し(ステップS13にてNO)、通常情報を、状態情報として、通信部22を介して携帯端末装置3に送信する(ステップS15)。ステップS15の処理後、制御部10は、状態情報送信処理を終了する。
【0075】
図7Aを参照して、この場合、携帯端末装置3の制御部30は、通信部34を介して、状態情報としての通常情報を受信すると(ステップS25にてYES)、受信された状態情報が通常情報であると判定し(ステップS26にてYES)、
図7Cに示すように、通信部34を介して、ステップS22において取得されたURLと、取得されたURLに保存されている説明書を取得するための指示を入力するための入力画面の送信要求とを、Webサーバー4に送信する(ステップS33)。
【0076】
ステップS33の処理後、制御部30は、通信部34を介して入力画面を受信するまで待機している。このとき、制御部30は、入力画面を受信していないと判定する処理を繰返している(ステップS34にてNO)。
【0077】
Webサーバー4は、入力画面の送信要求等を受信すると、受信されたURLを検索キーとして、Webサーバー4の記憶部に保存されている複数の画像データの中から、取得されたURLへのダウンロードリンクが作成されているWebページを示す画像データを読出し、読出された画像データを、入力画面として、携帯端末装置3に送信する。
【0078】
制御部30は、通信部34を介して、Webサーバー4から送信されてくる画像データを受信すると、入力画面を受信していると判定し(ステップS34にてYES)、表示部31に、受信された画像データによって示されているWebページを、入力画面として表示させる(ステップS35)。ステップS35の処理後、制御部30は、説明書表示処理を終了する。
【0079】
図12は、入力画面の一例を示す図である。
図12を参照して、制御部30は、表示部31に、入力画面として、説明書のURLから説明書をダウンロードするためのダウンロードリンク122が作成されているWebページ120を表示させている。ユーザーは、ダウンロードリンク122をタッチしたものとする。
【0080】
制御部30は、タッチパネル32を介して、ダウンロードリンク122に対するタッチ操作を検知すると、通信部34を介して、ダウンロードリンク122のリンク先のURLに保存されている説明書の送信要求を、Webサーバー4に送信する。
【0081】
Webサーバー4は、説明書の送信要求を受信すると、ダウンロードリンク122のリンク先のURLに保存されている説明書を読出し、読出された説明書を携帯端末装置3に送信する。制御部30は、通信部34を介して、Webサーバー4から送信されてくる説明書を受信すると、受信された説明書を記憶部33に記憶させるとともに、表示部31に、受信された説明書における第1頁目の画像を表示させる。
【0082】
上記実施形態によれば、携帯端末装置3の制御部30は、撮像部35による撮像で二次元コード82が取得されたときに、状態情報の送信要求を、通信部34を介して画像形成装置2Aに送信する。制御部30は、通信部34を介して受信された状態情報によって、画像形成装置2Aが予め定められている状態(この場合、エラーが発生している状態又は設定画面が表示されている状態)であることが示されている場合には、受信された説明書における、当該予め定められている状態に応じた頁の画像を、表示部31に表示させる。
【0083】
これによって、二次元コード82の撮像時に画像形成装置2Aの状態が予め定められている状態である場合には、携帯端末装置3の表示部31に、説明書における上記予め定められている状態に応じた頁の画像が表示される。したがって、説明書の全ての頁の中から、画像形成装置2Aの状態に応じた頁の画像を探し出して表示部31に表示させるというユーザーの手間を省くことができる。
【0084】
また上記実施形態によれば、携帯端末装置3の制御部30は、受信された状態情報によって、画像形成装置2Aにおいてエラーが発生していることが示されている場合には、受信された説明書における、発生しているエラーに対応している頁番号に応じた頁の画像90を、表示部31に表示させる。
【0085】
これによって、二次元コード82の撮像時に画像形成装置2Aにおいてエラーが発生している場合には、表示部31に、説明書における、発生しているエラーに対応している頁の画像90が表示される。したがって、説明書の全ての頁の中から、エラーに対応している頁の画像を探し出して表示部31に表示させるというユーザーの手間を省くことができる。また、エラーを解除する必要があることを、ユーザーに対して適時に知らせることができる。
【0086】
また上記実施形態によれば、携帯端末装置3の制御部30は、受信された状態情報によって、表示部15に、設定画面として、例えばコピー画面102が表示されていることが示されている場合には、受信された説明書における、表示部15に表示されているコピー画面102に対応している頁番号に応じた頁の画像110を、表示部31に表示させる。
【0087】
これによって、二次元コード82の撮像時に、画像形成装置2の表示部15に例えばコピー画面102が表示されている場合には、携帯端末装置3の表示部31に、説明書におけるコピー画面102に対応する頁の画像110が表示される。したがって、説明書の全ての頁の中から、コピー画面102に対応している頁の画像を探し出して表示部31に表示させるというユーザーの手間を省くことができる。
【0088】
また上記実施形態によれば、携帯端末装置3の制御部30は、受信された状態情報によって、画像形成装置2Aが、エラーが発生している状態ではなく、かつ、表示部15に設定画面が表示されている状態ではない通常状態であることが示されている場合には、取得された二次元コード82によって示されているURLへのダウンロードリンク122が作成されているWebページ120を、通信部34を介してWebサーバー4から受信し、受信されたWebページ120を表示部31に表示させる。
【0089】
これによって、エラーを解除するための操作を行なう必要がなく、かつ、直ぐに設定画面の操作を行なう必要がない場合には、ユーザーは、必要に応じて、Webページ80から説明書を取得できるようになる。したがって、ユーザーの利便性が向上する。
【0090】
(その他の変形例)
上記実施形態では、携帯端末装置3の制御部30は、表示部31に、発生しているエラーに対応している頁の画像90、又は、コピー画面102に対応している頁の画像110のみを表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。
【0091】
図13は、入力画面及び説明書の表示例を示す図である。
図13を参照して、例えば、制御部30は、表示部31に、Webページ120と画像90とを重ねて表示させてもよい。制御部30はまた、表示部31に、Webページ120と画像110とを重ねて表示させてもよい。このように、表示部31に、Webページ120と画像90又は画像110とが表示されることによって、所望の頁の画像を探し出して表示部31に表示させるというユーザーの手間を省くことができるとともに、ユーザーは、必要に応じて、Webページ80から説明書を新たに取得できる。
【0092】
また上記実施形態では、予め定められている状態として、画像形成装置2においてエラーが発生している状態、及び、表示部15に設定画面が表示されている状態を例示したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、予め定められている状態は、スリープモード又は省電力モード等の待機状態であってもよい。
【0093】
この場合、記憶部33は、画像形成装置2A乃至2Cのそれぞれについて、待機状態に対応している説明書の頁番号として、説明書において、待機状態から復帰するための操作に関する説明が記載されている部分の最初の頁番号を、予め記憶しているものとする。制御部30は、状態情報によって、画像形成装置2が待機状態であることが示されている場合には、記憶部33に記憶されている待機状態に対応している頁番号にしたがって、説明書における待機状態に応じた頁の画像を表示部31に表示させる。
【0094】
また上記実施形態では、画像形成装置2の制御部10は、画像形成装置2の状態に応じて、エラー情報、画面情報、及び通常情報のうちのいずれかを、状態情報として携帯端末装置3に送信したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。
【0095】
例えば、制御部10は、エラー情報、及び、画像形成装置2がエラー発生状態ではないことを示す通常情報のうちのいずれかを、携帯端末装置3に送信する構成であってもよい。この場合、制御部10は、
図6に示す状態情報送信処理において、HDD17にエラー情報が記憶されていないと判定すると(ステップS11にてNO)、ステップS13の処理及びステップS14の処理を実行することなく、ステップS15の処理を実行する。
【0096】
また、制御部10が、画面情報、及び、画像形成装置2が設定画面表示状態ではないことを示す通常情報のうちのいずれかを、携帯端末装置3に送信する構成であってもよい。この場合、制御部10は、
図6に示す状態情報送信処理において、状態情報の送信要求を受信していると判定すると(ステップS10にてYES)、ステップS11の処理を実行することなく、ステップS13の処理に進む。
【0097】
また上記実施形態では、画像形成装置2の制御部10は、エラー情報を画面情報よりも優先して携帯端末装置3に対して送信したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、画面情報をエラー情報よりも優先して送信する構成であってもよい。この場合、制御部10は、
図6に示す状態情報送信処理において、ステップS11及びステップS12の処理の実行順序と、ステップS13及びステップS14の処理の実行順序とを逆にして、これらの処理を実行する。
【0098】
また上記実施形態では、携帯端末装置3の制御部30は、第1の位置情報と、記憶部33に記憶されている第2の位置情報とを用いて、携帯端末装置3の最も近くに位置している画像形成装置2Aを特定したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、通信部34を介して、画像形成装置2A乃至2Cのそれぞれから第2の位置情報を取得し、第1の位置情報と、取得された第2の位置情報とを用いて、画像形成装置2Aを特定してもよい。
【0099】
また上記実施形態では、二次元コード82はトナーコンテナの梱包箱80に付されていたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、二次元コード82は、他の消耗品の梱包箱に付されていてもよいし、画像形成装置2Aの筺体に付されていてもよい。また、二次元コード82は、制御部10の制御にしたがって、画像形成装置2Aの表示部15に表示されていてもよい。
【0100】
また上記実施形態では、HDD17には、1つのエラー情報のみが記憶されていたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、HDD17には、複数のエラー情報が記憶されていてもよい。この場合、HDD17は、エラー情報ごとに優先順位を記憶しているものとする。制御部10は、状態情報を送信する際に、HDD17に記憶されている複数のエラー情報のうち優先順位の最も高いエラー情報を、状態情報として、通信部22を介して携帯端末装置3に送信する。
【0101】
また上記実施形態では、コードの一例として二次元コードを示したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。コードとしては、説明書のURLを示すことが可能なコードであれば特に限定されず、例えば、バーコード等の一次元コードであってもよい。
【0102】
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、カラー複合機を電子機器として用いているが、これは一例に過ぎず、モノクロ複合機、コピー機、又はファクシミリ装置等の他の画像形成装置が電子機器として用いられてもよいし、空気清浄機、加湿器、又はPC等が電子機器として用いられてもよい。
【0103】
また、
図1乃至
図13を用いて示した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0104】
1 表示システム
2A,2B,2C 画像形成装置
3 携帯端末装置
4 Webサーバー
10,30 制御部
15,31 表示部
22,34 通信部
33 記憶部
32 タッチパネル
35 撮像部