(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】硬質皮膜形成用のターゲットおよび硬質皮膜
(51)【国際特許分類】
C23C 14/32 20060101AFI20231205BHJP
C23C 14/06 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
C23C14/32 A
C23C14/06 A
C23C14/06 B
C23C14/06 H
(21)【出願番号】P 2019227399
(22)【出願日】2019-12-17
【審査請求日】2022-10-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000003713
【氏名又は名称】大同特殊鋼株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100112900
【氏名又は名称】江間 路子
(74)【代理人】
【識別番号】100198247
【氏名又は名称】並河 伊佐夫
(72)【発明者】
【氏名】戸塚 巡
【審査官】安齋 美佐子
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-158817(JP,A)
【文献】特開2006-181705(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 14/00-14/58
B23B 27/14
B23C 5/16
B23B 51/00
B23P 15/28
CA/REGISTRY(STN)
JSTPlus/JST7580/JSTChina(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
Ti
aAl
bZn
cで表される組成を有し、
前記a,b,cは、それぞれTi,Al,Znの原子比を示し、
0.65≦a≦0.89、
0.10≦b≦0.30、
c=1-a-b、0<c≦0.30、
であることを特徴とする硬質皮膜形成用のターゲット。
【請求項2】
基材上に形成される硬質皮膜であって、
組成が(Ti
aAl
bZn
c)
(1-x-y)C
xN
yで表される窒化物,炭窒化物若しくは炭化物からなり、
前記a,b,c,x,yは、それぞれTi,Al,Zn,C,Nの原子比を示し、
0.65≦a≦0.89、
0.10≦b≦0.30、
c=1-a-b、0<c≦0.30、
0≦x≦0.6、
0≦y≦0.6、
0.4≦x+y≦0.6、
であることを特徴とする硬質皮膜。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、工具等の基材の表面に形成される硬質皮膜およびこの硬質皮膜を形成するために用いられるターゲットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、優れた耐摩耗性や摺動特性が求められる工具等の表面には、チタン窒化物(TiN)やチタンアルミニウム窒化物(TiAlN)の硬質皮膜が、PVD法(物理蒸着法)等により形成されている。特に、熱間で使用される工具等にあっては、アルミニウムの作用により耐熱性(耐酸化性)を向上させたTiAlNの硬質皮膜が用いられている(例えば下記特許文献1参照)。しかしながら、TiAlNの硬質皮膜においても未だ高温時の耐摩耗性が十分に維持されているとはいえず、更なる改善が求められていた。
【0003】
なお、下記特許文献2では、被膜の金属成分として更にZnを含有させたTiAlZnNやTiAlZnCNの硬質皮膜が開示されている。しかしながら、特許文献2に記載の硬質被膜は耐チッピング性の向上を目的としたものであり、本発明の硬質皮膜とは金属成分の組成が異なっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第2644710号公報
【文献】特開平10-158817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上のような事情を背景とし、高硬度で且つ耐熱性に優れた硬質皮膜を提供すること、および、このような硬質皮膜を形成するためのターゲットを提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
而して本発明の硬質皮膜形成用のターゲットは、TiaAlbZncで表される組成を有し、前記a,b,cは、それぞれTi,Al,Znの原子比を示し、0.60<a≦0.89、0.10≦b≦0.30、c=1-a-b、0<c≦0.30であることを特徴とする。
【0007】
また本発明の硬質皮膜は、基材上に形成される硬質皮膜であって、組成が(TiaAlbZnc)(1-x-y)CxNyで表される窒化物,炭窒化物若しくは炭化物からなり、前記a,b,c,x,yは、それぞれTi,Al,Zn,C,Nの原子比を示し、0.60<a≦0.89、0.10≦b≦0.30、c=1-a-b、0<c≦0.30、0≦x≦0.6、0≦y≦0.6、0.4≦x+y≦0.6であることを特徴とする。
【0008】
高温時の耐摩耗性に優れた硬質皮膜を得るためには、硬質皮膜が高硬度であること、耐熱性に優れていることが必要である。本発明者らは、TiAlを基本組成とし、TiもしくはAlの一部を他の元素で置換した組成の皮膜について調査したところ、Ti量が原子比0.6超で且つZnを含有する組成において、目標とする硬さ(4000HV以上)および耐熱性(耐熱温度800℃以上)が得られることを見出した。本発明はこのような知見に基づくものであり、具体的には、硬質皮膜の金属成分をTiAlZnで構成し、Ti量を原子比で0.60超~0.89とし、Al量を原子比で0.10~0.30とし、Zn量を原子比で0超~0.30としたものである。
【0009】
このように構成された本発明の硬質皮膜は、特に高温時の耐摩耗性に優れており、チップ、ドリル、エンドミル等の切削工具、鍛造用金型、打ち抜きパンチ等の工具、更には各種装飾など幅広い範囲に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】耐熱温度についての算出方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に本発明の実施形態について具体的に説明する。
<1.ターゲット>
本実施形態のターゲットは、硬質皮膜形成の用途で用いられるもので、Ti、Al、Znを含有し、TiaAlbZncで表される組成を有している(不可避的不純物が含まれていてもよい)。
ここでa,b,cは、それぞれTi,Al,Znの原子比を示し、0.60<a≦0.89、0.10≦b≦0.30、c=1-a-b、0<c≦0.30である。
【0012】
次に、ターゲットにおける各化学成分の限定理由等を以下に説明する。
Ti量(a):0.60<a≦0.89
Tiは、Znと同時に使用することで被膜の硬度を高め耐摩耗性を向上させる効果がある。このような効果を得るためTi量は0.60超必要である。一方、Ti量が過剰になると硬度および耐熱性が低下するため、その上限を0.89としている。より好ましいTi量の範囲は、0.65~0.85である。
【0013】
Al量(b):0.10≦b≦0.30
Alは、皮膜の耐熱性(耐酸化性)を向上させる効果がある。皮膜の耐熱温度を800℃以上とするためには、Al量は原子比で0.10以上必要である。ただしAl量が過剰になると皮膜の硬度が低下するため、その上限を0.30とする。より好ましいAl量の範囲は、0.15~0.30である。
【0014】
Zn量(c):0<c≦0.30
Znは、Tiと同時に使用することで皮膜の硬度を高める効果がある。Tiよりも少量の添加で硬さ向上の効果を得ることができ、本発明ではZn量の範囲を0<c≦0.30としている。より好ましいZn量の範囲は、0.02~0.10である。
【0015】
<2.ターゲットの製造方法>
ターゲットは、成分元素を含む粉末を混合し、混合粉を冷間から熱間において加圧することで製造することができる。原料粉末は、成分元素を含む純金属または合金であってもよい。成形方法としては、例えば、冷間静水圧成型(CIP)法、熱間静水圧成形(HIP)法、熱間押出法、超高圧ホットプレス法などがある。
また、場合によっては所定の成分組成を有する鋼のブロックを溶製によって製造し、そこから切り出してターゲットを作製することも可能である。
【0016】
<3.硬質皮膜>
本実施形態の硬質皮膜は、上記ターゲットを用いて、窒素及び/又は炭素共存下において基材表面に形成されたものである。
本実施形態の硬質皮膜は、組成が(TiaAlbZnc)(1-x-y)CxNyで表される窒化物,炭窒化物若しくは炭化物である。
ここでa,b,c,x,yは、それぞれTi,Al,Zn,C,Nの原子比を示し、0.60<a≦0.89、0.10≦b≦0.30、c=1-a-b、0<c≦0.30、0≦x≦0.6、0≦y≦0.6、0.4≦x+y≦0.6である。
金属成分であるTi、Al、Znの各比率の範囲は、上記ターゲットの場合と同じである。
またこの硬質皮膜では非金属元素としてC及び/又はNを含み、上記組成式において、C量はxで、N量はyで表されている。硬質皮膜における非金属成分の量(比率)はx+yで表される。
【0017】
この非金属成分の比率x+yは、原子比で0.4~0.6と規定している。
皮膜中にCまたはNが均一に存在する場合の非金属成分の比率は0.5である。C量またはN量が少ないと部分的にCまたはNが欠乏した領域が生じ、かかる欠乏領域は他部に比べて軟化する。このような欠乏領域の生成を抑制するため、ここでは非金属成分の比率x+yは0.4以上とする。なお、非金属成分の比率x+yの上限は、製造性を考慮して0.6としている。
【0018】
非金属成分はNのみであっても、Cのみであってもよい。窒化物の硬質皮膜の場合、上記組成式で、C量を示すxはx=0で、N量を示すyは0.4≦y≦0.6である。また、炭化物の硬質皮膜の場合、N量を示すyはy=0で、C量を示すxは0.4≦x≦0.6である。
【0019】
本実施形態の硬質皮膜が形成される基材については、特に限定されるものではなく、あらゆる材料を用いることができる。一般的には各種工具鋼や金型用鋼、超硬合金を例示することができる。また、基材はTiC、SiCなどのセラミックスであってもよい。
【0020】
硬質皮膜は基材の全面に形成されるものに限定されず、部分的に形成されるものであってもよいが、皮膜の厚みは、2μm~5μmとすることが望ましい。皮膜の厚みが2μm未満の場合には、十分な耐摩耗効果が得られ難く、一方、皮膜の厚みが5μmを越える場合には、基材との密着性が低下するおそれがあるからである。
【0021】
<4.硬質皮膜の成膜方法>
硬質皮膜の成膜には、通常、PVD法(物理蒸着法)が用いられる。PVD法としては、バランスドマグネトロンスパッタリング法、アンバランスドマグネトロンスパッタリング法、イオンプレーティング法などが挙げられる。特に、原料元素のイオン化率が高いアーク式イオンプレーティング法が好適である。
【0022】
アーク式イオンプレーティング法について以下に述べる。
まず成膜装置のチャンバ内に、所定の形状に加工された基材を配置し、チャンバ内を真空引きして減圧した後、基材を加熱する。次に、チャンバ内にアルゴンガスを導入して、チャンバ内を所定の圧力に保持し、基材バイアス電圧を(負側にその絶対値が大きくなるように)徐々に上げていってタングステン(W)フィラメントを用いて熱電子を放出しながら、アルゴンイオンを発生させて基材表面のクリーニングを行う。その後、チャンバ内からアルゴンガスを排気し、引き続いて成膜を行う。尚、基材における被膜を形成しない箇所には、マスキングなどを施してから成膜する。
【0023】
成膜の工程では、Ti,Al,Znを含む金属ターゲットを原料蒸発源にセットする。基材温度を所定の温度とし、反応ガスを導入する。例えば、窒化膜を形成する場合はN2ガスを、炭化膜を形成する場合はCH4ガスを、炭窒化膜を形成する場合はN2+CH4混合ガスを導入する。
基材バイアス電圧を所定の値に維持した状態で、カソード電極にアーク電流を供給するとアーク放電により金属ターゲットが部分的に融解してTiなどの金属が昇華されイオン化され、基材表面に皮膜が形成される。尚、形成された皮膜にはTi,Al,Zn,C,Nのほか不可避的不純物も含まれ得る。
【実施例】
【0024】
次に本発明の実施例を以下に詳しく説明する。
下記表1に示す成分組成となるよう各元素の粉末を混合した後に焼結し、得られた焼結体を機械加工して26種のターゲットを作製した。なお、表1に示す比較例1~比較例14のターゲットは、少なくとも1種の元素において本発明の請求範囲を外れている。
次に、作製したターゲットを用いてアーク式イオンプレーティング法により、硬さ評価用の試験片および耐熱性評価用の試験片の表面に硬質皮膜を形成した。硬質皮膜は、各ターゲット毎に窒化膜、炭化膜および炭窒化膜の3種を形成し、それぞれについて硬さおよび耐熱性の評価を行った。
使用した試験片の仕様は以下の通りである。
・硬さ評価用試験片:SKH51製、12mm×12mm×5mm、60±2HRC
・耐熱性評価用試験片:Pt製、φ0.5mm×100mm
【0025】
【0026】
アーク式イオンプレーティング法による成膜条件は、放電が安定する範囲で目的の被膜組成が得られるように任意に設定することが出来るが、バイアス電圧およびガス圧については密着性や硬さを高めるのに好適なバイアス電圧:-60~-80V、ガス圧:4~6Paの範囲内とし成膜を行った。なお形成した硬質皮膜の膜厚は、硬さ評価用の試験片が2.5~3.0μm、耐熱性評価用の試験片が5.0~6.0μmである。
【0027】
<皮膜硬さの評価>
硬さ評価用の試験片に形成した硬質皮膜の硬度を、ナノインデンテーション試験により算出した。測定機はフィッシャースコープ H100C(フィッシャー・インスツルメンツ製)を使用した。押し込み荷重10mN、測定時の押し込み量を膜厚の1/10以下とし、基材の影響を受けないよう測定した。圧子(プローブ)の押し込み荷重および深さを連続的に測定し、ナノインデンテーション法により押し込み硬さHITを算出し、HV換算式:HV=0.0945×HITによりビッカース硬さ(HV)への換算を行った。
硬さの評価は、合計10点の平均値で行ない、4000HV以上であった場合を〇(合格)とし、4000HV未満であった場合を×(不合格)とした。
【0028】
<耐熱性の評価>
TG-DTAにより、耐熱性評価用の試験片の重量変化を測定し、重量が増加し始めた温度を耐熱温度(酸化開始温度)とした。測定機は、STA2500 Regulus(ネッチ・ジャパン製)を使用した。測定条件は、雰囲気:大気、昇温温度:1000℃、昇温速度:5℃/minである。
ここで、耐熱温度の求め方について
図1に基づいて説明する。
図1はTG-DTAにより測定された試験片の重量変化を示すグラフで、横軸は温度(℃)、縦軸は重量変化率(%)である。本明細書では、この
図1で示されたグラフにおいて、重量変化率(増加率)が2%の点P1と、重量変化率が4%の点P2とを結んだ直線が、重量変化率が0%の軸と交わった点P0を求め、この点P0おける温度を耐熱温度(酸化開始温度)と定義している。
耐熱性の評価は、耐熱温度が800℃以上であった場合を〇(合格)とし、800℃未満であった場合を×(不合格)とした。
これら評価の結果を表2~表4に示す。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
表2は、表1に示す組成のターゲットを用いて形成した窒化膜についての評価結果を示している。表1および表2の結果から次のことが分かる。
【0033】
表1に記載の比較例12~14のターゲットはZnを含有していない。すなわち比較例12~14のターゲットを用いて形成された皮膜は、従来のTiAlN被膜である。これらTiAlN被膜は、表2に示すように、耐熱温度が800℃以上で耐熱性は良好であるが、硬さは2590~3120HVで目標の4000HVを下回っている。これらTiAlN被膜の硬さは、他の比較例の窒化膜と比べても特に小さいことが分かる。これらTiAlN被膜に対し、耐熱性を維持しつつ硬さを向上させたものが本発明の硬質皮膜である。
【0034】
表1に記載の比較例1,2のターゲットは、Znを含有するもTi量が本発明の上限値を上回り、Al量が本発明の下限値を下回っている。このため形成された窒化膜は、表2に示すように耐熱温度が目標の800℃を下回っている。
【0035】
表1に記載の比較例3,4のターゲットは、比較例1,2とは逆に、Ti量が本発明の下限値を下回る一方、Al量が本発明の上限値を上回っている。このため形成された窒化膜は、表2に示すように硬さが目標の4000HVを下回っている。
表1に記載の比較例5のターゲットは、Ti量が本発明の下限値を下回っている。このため形成された窒化膜は、表2に示すように硬さが目標の4000HVを下回っている。
【0036】
表1に記載の比較例6~11のターゲットも、Ti量が本発明の下限値を下回り、Al量が本発明の上限値を上回っている。このため形成された窒化膜は、表2に示すように硬さが目標の4000HVを下回っている。
以上のように比較例のターゲットを用いて形成された窒化膜は、硬さ若しくは耐熱性の何れか一方の評価が目標未達である。
【0037】
これに対し各実施例のターゲットを用いて形成された窒化膜は、硬さ4000HV以上で且つ耐熱温度も800℃以上であり、硬さ及び耐熱性、何れの評価も良好な結果が得られている。
【0038】
表2で示す実施例中において、例えば実施例3~5のようにTi量が同じもの同士にあっては、Zn量の多いほうが硬さの値が大きくなっており、Znの添加が硬さを向上させるのに有効であることが分かる。一方で、Zn量が大きくなるとAl量は逆に小さくなり耐熱温度は低下する。但し、ターゲットにおけるAl量が本発明の請求の範囲内(原子比で0.10以上)であれば、形成された窒化膜において耐熱温度800℃以上の目標を達成できていることが分かる。
【0039】
以上、窒化膜を形成した場合について説明したが、表3に示す炭化膜や表4に示す炭窒化膜を形成した場合も同様の傾向が認められる。各実施例のターゲットを用いて形成された炭化膜および炭窒化膜は、いずれも硬さ4000HV以上、且つ耐熱温度800℃以上で、硬さ及び耐熱性、何れの評価も良好な結果が得られている。
これら窒化膜、炭化膜および炭窒化膜の3種を比較すると、非金属成分中のCの比率が高い膜の方が硬さに対しては有効であった。すなわち窒化膜よりも炭窒化膜の方が硬さの値が大きく、炭窒化膜よりも炭化膜の方が硬さの値が大きい傾向が認められた。
【0040】
以上本発明の実施形態及び実施例について詳しく説明したが、これはあくまで一例示である。上記実施形態及び実施例ではアーク式イオンプレーティング法にて皮膜を形成したが他のPVD法を用いることも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。